JP2004242103A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像素子の駆動モードに応じて撮像素子の画素欠陥の補正を行うことができる撮像装置を提供する。
【解決手段】駆動回路113は、CCD撮像素子101を複数種類の駆動方式で駆動する。FROM112は、駆動方式別にCCD撮像素子101の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する。信号処理回路105は、駆動回路113がCCD撮像素子101を駆動する駆動モードに応じてFROM112より画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】駆動回路113は、CCD撮像素子101を複数種類の駆動方式で駆動する。FROM112は、駆動方式別にCCD撮像素子101の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する。信号処理回路105は、駆動回路113がCCD撮像素子101を駆動する駆動モードに応じてFROM112より画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像素子を具備する撮像装置に関し、特に撮像素子における画素欠陥の補正に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の撮像装置においては、撮像素子における画素欠陥の補正として次のような対応がなされていた。
例えば、撮像素子の画素数が少ない場合には、撮像装置の製造時に画素欠陥の無い撮像素子を用いることによって、撮像素子の画素欠陥により撮像装置が生成する画像上にキズが発生するのを防いでいた。しかし、近年の傾向として撮像素子の画素数が増えてきた場合には、100%画素欠陥の無い撮像素子を製造することは非常に困難であり、また、可能であっても歩留まり低下に伴うコストの上昇を招いていた。以上より、撮像素子を具備する撮像装置の製品出荷直前に、撮像素子の画素欠陥の位置情報などを検査して、撮像装置の製品固体ごとに記憶し、専用の補正回路によって撮像装置が生成する画像に画素欠陥が原因となるキズを目立たなくする処理を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、デジタルスチルカメラ(撮像装置)において、上述したように画素欠陥を補正する画像は記録媒体等に記録する静止画像に限られ、デジタルスチルカメラに良く用いられるEVF(Electric View Finder)モニタに表示する画像に対しては、画素欠陥の補正が行なわれていなかった。これは、EVFモニタに表示する画像を生成する場合は、撮像素子の駆動モードが静止画像を生成する場合と異なり、通常の画素欠陥の補正処理を適用できないためである。そのため画素欠陥の程度によっては、EVFモニタに表示する画像にかなり目立つ大きなキズができることがあり、画像品質を下げてしまうという問題があった。
【0004】
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、撮像素子の駆動モードに応じて撮像素子の画素欠陥の補正を行うことができる撮像装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述した課題を解決すべくなされたもので、本発明による撮像装置においては、撮像素子を具備する撮像装置であって、撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段と、駆動方式別に撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段と、駆動手段が撮像素子を駆動する駆動方式に応じて画素欠陥情報格納手段より画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う補正手段とを具備することを特徴とする。
【0006】
これにより、本発明の撮像装置においては、撮像装置における撮像素子の駆動モード(駆動方式)に応じて画素欠陥情報を参照して撮像素子の画素欠陥の補正を行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
まず、本発明の一実施形態であるデジタルスチルカメラ(撮像装置)の概略構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態におけるデジタルスチルカメラの概略構成を示す図である。図1において、100は、デジタルスチルカメラであり、以下に示す構成要素を備える。101は、CCD(Charge Coupled Device)撮像素子であり、撮像面に結像する被写体の輝度に応じた電気信号を出力する。
【0008】
尚、CCD撮像素子101はカラー撮像を行うエリアセンサであり、複数種類の色フィルタを備える画素が二次元配列で配置され、それらの画素のいくつかは画素欠陥である。この画素配列および画素欠陥例については後述する。また、デジタルスチルカメラ100は、図1に示していないが、被写体像をCCD撮像素子101の撮像面に結像するため、レンズや絞り機構などから構成される光学系を具備する。また、CCD撮像素子101は、複数種類の駆動モードを有する。具体的には、静止画像データを撮影する場合に、全画素の画素データを読み出す静止画モードと、EVF用の画像データを撮影する場合に、垂直方向の画素データを間引いて読み出すEVFモードの2種類があるとする。また、駆動モードの種類は上述した限りではなく、種々の駆動モードを備えていてもよい。
【0009】
102は、CDS(Correlated Double Sampling)−A/D(アナログ/デジタル)コンバータであり、CCD撮像素子101が出力する電気信号のサンプリングおよびアナログ−デジタル変換を行う。103は、メモリであり、デジタルスチルカメラ100内で処理する画像データを一時保存する。104は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)回路であり、未圧縮の画像データに対してJPEG圧縮処理を行う。
【0010】
105は、信号処理回路であり、撮像データを処理することで画像データ生成するなどの信号処理を行う。具体的には、信号処理回路105は、CCD撮像素子101に対して画素欠陥の検出を行う検出機能(検出手段)や、画素欠陥の位置に関する情報を基にCCD撮像素子101の画素欠陥により欠落した画素データを周辺の画素の画素データで補間することで補正を行う補正機能(補正手段)を有する。尚、信号処理回路105の検出機能や補正機能の詳細については後述する。
【0011】
106は、メモリコントローラであり、メモリ103と他の処理回路との画像データの受け渡しなどを制御する。尚、メモリコントローラ106には、CDS−A/Dコンバータ102が接続され撮像データが入力される。また、メモリコントローラ106は、メモリ103、JPEG回路104、信号処理回路105および後述するシステムコントローラ110やD/Aコンバータ107とも接続される。
【0012】
107は、D/A(デジタル/アナログ)コンバータであり、液晶表示装置108に表示するための画像データ(デジタルデータ)列をアナログ信号に変換する。尚、ここで、液晶表示装置108は、撮像時に利用者が被写体像を確認するためのEVFモニタを兼用しているとする。つまり、EVFモードとは、撮影しようとする被写体象を液晶表示装置108に表示する際の撮像素子101の駆動モードである。
【0013】
109は、シャッタスイッチであり、静止画像を撮影するタイミングで利用者により押下されるスイッチである。110は、システムコントローラであり、デジタルスチルカメラ100全体の動作を制御する。具体的には、システムコントローラ110は、CCD撮像素子101を駆動する駆動回路(CCDドライバ)113の制御や、メモリコントローラ106の制御を行う。この制御により、システムコントローラ110は、CCD撮像素子101の駆動モードの変更を行う。尚、システムコントローラ110は、シャッタ109と接続され、シャッタ109が押下されたことを検出する。
【0014】
111は、カードメモリであり、最終画像データを記憶する。尚、カードメモリ111は、システムコントローラ110と例えば専用のインターフェース回路を介して接続され、システムコントローラ110からの制御により画像データを記録したり、記録した画像データを消去したりする。112は、FROMであり、デジタルスチルカメラ100の起動に必要なファームウエアデータを記憶する不揮発性の書き換え可能メモリであり、システムコントローラ110に接続されている。113は、駆動回路であり、システムコントローラ110からの制御に応じて種々の駆動モードでCCD撮像素子101を駆動する。
【0015】
以下、図1に示したデジタルカメラ100の主要な動作について説明する。まず、CCD撮像素子101は、撮像面上に結像する被写体像を、光電変換によって生成した電気信号であるCCD出力信号を出力する。次に、CDS−ADコンバータ102は、CCD出力信号をサンプリング後にデジタル信号に変換して撮影データを出力する。次に、メモリコントローラ106は、1画面分の撮影データをメモリ103に格納する。次に、信号処理回路105は、メモリ103内の撮影データをメモリコントローラ106経由で読み出し、信号処理することで画像データを生成する。次に、JPEG回路104は、信号処理回路105が生成した画像データにJPEG圧縮処理を行う。次に、システムコントローラ110は、JPEG圧縮後の画像データをカードメモリ111に記録する。以上により、デジタルカメラ100は、利用者がシャッタ109を押下することで撮影したJPEG形式の画像データをカードメモリ111に記録することができる。
【0016】
また、図1に示していない画像表示スイッチをオンにすると、信号処理回路105は、メモリコントローラ106経由でメモリ103より撮像データを読み出し、液晶表示装置108に表示する表示用データを生成する。これにより、D/Aコンバータ107が表示用データをアナログ信号に変換した表示用信号を液晶表示装置108に出力する。これにより、液晶表示装置108には、撮影した画像が表示される。
【0017】
また、FROM112には、CCD撮像素子101の画素欠陥に関する情報(以下、画素欠陥情報とする)なども保持されている。尚、画素欠陥情報とは例えば、画素欠陥の位置を特定する番地(Xアドレス、Yアドレスから構成される)である。システムコントローラ110は、FROM112と接続され、メモリ103に撮像データが格納された直後に、FROM112より画素欠陥情報を参照して信号処理回路105へ渡す。信号処理回路105は、画素欠陥情報より該当する番地の画素に対して、同色フィルタを有する上下左右の周囲の画素データを用いて補間することで画素欠陥データを書き換えるという補正処理を行う。
【0018】
尚、欠陥補正に用いる周囲の画素データの選択方法および選択した画素データを用いた補間方法は、種々の方法を用いてよい。また、FROM112に格納する画素欠陥情報は、CCD撮像装置101の駆動モード別に複数種類あってもよい。本実施形態においては、静止画モードに対応する第1の画素欠陥情報(基本画素欠陥情報)と、EVFモードに対応する第2の画素欠陥情報(基本画素欠陥情報を基に生成するその他の画素欠陥情報)とがある。この2種類の画素欠陥情報の具体例については後述する。
【0019】
次に、CCD撮像素子101における画素欠陥例と、駆動モードの違いによる利用する画素の違いについて図を用いて説明する。
図2は、図1に示したCCD撮像素子101における画素欠陥例と、駆動モードの違いによる利用する画素の違いを示す図である。図2に示すように、CCD撮像素子101は、RGB(レッド、グリーン、ブルー)の色フィルタを有する画素配列であり、3箇所に画素欠陥a、b、cがある。また、静止画モードの場合は全画素読み出しなのに対して、EVFモードの場合はCCD撮像素子101の画素配列において垂直方向に間引き読み出しを行って1フレーム分の画素信号読み出し処理の高速化をはかっている。このような場合に、FROM112に格納する駆動モードに応じた画素欠陥情報は以下のようになる。
【0020】
まず、CCD撮像素子101の駆動モードが静止画モードの場合には、CCD撮像素子101の全画素の画素データを読み出すので、第1の画素欠陥情報としてFROM112に格納する画素欠陥の番地は以下のようになる。
画素欠陥a:Xアドレス=1、Yアドレス=1
画素欠陥b:Xアドレス=3、Yアドレス=3
画素欠陥c:Xアドレス=7、Yアドレス=2
具体的には、図3(a)に示すように、静止画モードにおける第1の画素欠陥情報として、XアドレスとYアドレスの情報のみをFROM112に格納する。
【0021】
また、CCD撮像素子101の駆動モードがEVFモードの場合には、CCD撮像素子101の垂直方向の画素を間引きして読み出すので、図2に示すように撮像素子101のライン順に対してEVFモードのライン順が以下のように飛び飛びに対応する。
1ライン目 → EVFモードでの1ライン目
4ライン目 → EVFモードでの2ライン目
7ライン目 → EVFモードでの3ライン目
【0022】
以上より、EVFモードに対応する第2の画素欠陥情報としてFROM112に格納する画素欠陥の番地は
画素欠陥a:Xアドレス=1、Yアドレス=1
画素欠陥c:Xアドレス=3、Yアドレス=2
となる。
具体的には、図3(b)に示すように、EVFモードにおける第2の画素欠陥情報としてXアドレスとYアドレスの情報のみをFROM112に格納する。
【0023】
このEVFモード時の第2の画素欠陥情報は、CCD撮像素子101の全画素を読み出す駆動モード(本実施形態では静止画モード)で欠陥画素を検出して生成した第1の画素欠陥情報を基に、EVFモードで利用する画素に応じて生成することができる。また、本実施形態では2種類の駆動モードであるが、多種類の駆動モードであっても、第1の画素欠陥情報を基に、駆動モード別の画素欠陥情報を生成することができる。これにより、それぞれ駆動モード毎に画素欠陥情報を検出する必要がなく、製造上の簡易化を計れる。
【0024】
更に、デジタルスチルカメラ100の電源投入後の起動動作において、起動する度に駆動モード毎の画素欠陥情報を生成するのでは、駆動モードの種類が多いと生成処理に多くの時間を要することになる。しかし、本実施形態では、一度生成した画素欠陥情報はFROM112に保存するため、駆動モード毎に画素欠陥情報を生成する時間をかけることなくデジタルスチルカメラ100の起動動作を行うことができる。
【0025】
図4は、起動する度に駆動モードに応じて画素欠陥情報を生成する場合と、一度生成した駆動モード別の画素欠陥情報をFROM112に保存して起動の度に参照する場合とで、起動時に画素欠陥情報の設定に要する時間を比較する図である。図4に示すように、起動してから画素欠陥情報を設定完了するまでに、起動する度に駆動モードに応じて画素欠陥情報を生成する場合は、画素欠陥情報(静止画モード)の読み込み、画素欠陥情報の変換、画素欠陥情報(EVFモード)の設定と3ステップ必要である。これに対して、一度生成した駆動モード別の画素欠陥情報をFROM112に保存して起動の度に参照する場合は、画素欠陥情報(EVFモード)の読み込み、画素欠陥情報の設定と2ステップで済み、明らかに時間短縮できている。
【0026】
更に、EVFモードに対応する画素欠陥情報(第2の画素欠陥情報)の方が、静止画モードに対応する画素欠陥情報(第1の画素欠陥情報)に比べて、画素が間引かれているため画素欠陥情報のデータ量が減ることが多く、この場合には、画素欠陥情報を読み出す時間も短縮することができる。従って、全体では大きな差異になることがある。以上に示すように、本実施形態におけるデジタルスチルカメラ100においては、CCD撮像素子101の駆動モードに応じた画素欠陥情報を効率的に生成することができる。また、1つの駆動モードで1度検出された画素欠陥情報(第1の画素欠陥情報)から、その他の駆動モードに応じたその他の画素欠陥情報を生成することにより、FROM112に、効率的かつ効果的に画素欠陥情報を記憶することができる。
【0027】
また、EVFモードでは画像を確認するEVFモニタが小さいこともあり、静止画モード時に生成する画像データに比べて、比較的大きな画素欠陥しか目立ちにくいという傾向がある。これを利用して、第1の画素欠陥情報のうち、大きさで上位数十個のみを画素欠陥情報としてEVFモードに対応させた第2の画素欠陥情報を生成することで、第2の画素欠陥情報はデータ量が少なくなり、より高速な読み込みを実現できる。これにより、例えば、第1の画素欠陥情報が圧縮されている場合には、その圧縮を解凍する時間が更に必要になるが、第2の画素欠陥情報のデータ量が少なければ圧縮する必要もない。
【0028】
尚、本発明の撮像装置はデジタルスチルカメラに限らず、撮像素子を備えるビデオカメラなどの撮像装置であってもよい。また、上述した実施形態において撮像装置が具備する撮像素子はCCD撮像素子であったが、この限りではなく、CMOSセンサーなどであってもよい。また、上述したCCD撮像素子は、RGBの色フィルタを備えていたが、この限りではなく、補色の色フィルタを備えるCCD撮像素子や、色フィルタを付加しない白黒映像用のCCD撮像素子などでもよい。また、上述した実施形態ではEVFモードにおいて垂直方向の画素のみを間引いたが、この限りではなく、水平方向の画素のみを間引いたり、垂直・水平双方向の画素を間引いたりしてもよい。
【0029】
また、図1に示したデジタルスチルカメラ100のシステムコントローラ110は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、システムコントローラ110の一部または全部は、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、システムコントローラ110における種々の処理を実現する為のプログラムをメモリに読み込んで実行することによりその処理を実現させるものであってもよい。
また、上記メモリは、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CD−ROM等の読み出しのみが可能な記録媒体、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせによるコンピュータ読み取り、書き込み可能な記録媒体より構成されるものとする。
【0030】
また、図1に示すシステムコントローラ110は、デジタルカメラ100が内蔵するコンピュータが前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体より、プログラムを読み出し実行することによっても達成される。また、コンピュータが読み出したプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0031】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示にもとづき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現されてもよい。
【0032】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0033】
また、本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0034】
[実施態様1] 撮像素子を具備する撮像装置であって、
前記撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段と、
前記駆動方式別に前記撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段と、
前記駆動手段が前記撮像素子を駆動する駆動方式に応じて前記画素欠陥情報格納手段より前記画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う補正手段と
を具備することを特徴とする撮像装置。
【0035】
[実施態様2] 前記画素欠陥情報は、基本駆動方式により前記撮像素子を駆動して欠陥画素を検出することで生成した基本画素欠陥情報と、その他の駆動方式と前記基本駆動方式の関係および前記基本画素欠陥情報より生成するその他の駆動方式に応じたその他の画素欠陥情報とより構成されることを特徴とする実施態様1に記載の撮像装置。
【0036】
[実施態様3] 前記基本駆動方式は前記撮像素子の全画素を読み出す駆動方式であることを特徴とする実施態様2に記載の撮像装置。
【0037】
[実施態様4] 前記基本画素欠陥情報に比べて前記その他の画素欠陥情報はデータ量が少ないことを特徴とする実施態様2に記載の撮像装置。
【0038】
[実施態様5] 前記画素欠陥情報格納手段は、不揮発性の記録媒体であることを特徴とする実施態様1から実施態様4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【0039】
[実施態様6] 撮像素子と、前記撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段とを具備する撮像装置を用いた撮像方法であって、
前記駆動方式別に前記撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段より、前記駆動手段が前記撮像素子を駆動する駆動方式に応じて前記画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行うことを特徴とする撮像方法。
【0040】
[実施態様7] 撮像素子と、前記撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段とを具備する撮像装置用のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記駆動方式別に前記撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段より、前記駆動手段が前記撮像素子を駆動する駆動方式に応じて前記画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う処理を前記撮像装置のコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0041】
[実施態様8] 撮像素子と、前記撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段とを具備する撮像装置用のプログラムであって、
前記駆動方式別に前記撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段より、前記駆動手段が前記撮像素子を駆動する駆動方式に応じて前記画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う処理を前記撮像装置のコンピュータに実行させるプログラム。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による撮像装置においては、撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段と、駆動方式別に撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段と、駆動手段が撮像素子を駆動する駆動方式に応じて画素欠陥情報格納手段より画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う補正手段とを具備するので、撮像装置における撮像素子の駆動モード(駆動方式)に応じて画素欠陥情報を参照して撮像素子の画素欠陥の補正を行うことができる。また、撮像素子の駆動モードに応じた画素欠陥情報を画素欠陥情報格納手段に格納しているので、基本となる画素欠陥情報を基に駆動モードに応じた画素欠陥情報を生成する場合と比べて、駆動モードに応じた画素欠陥の補正を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるデジタルスチルカメラの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示したCCD撮像素子101における画素欠陥例と、駆動モードの違いによる利用する画素の違いを示す図である。
【図3】静止画モードおよびEVFモードにおけるFROM112に格納される画素欠陥情報例を示す図である。
【図4】駆動モードに応じた画素欠陥情報の生成・参照方法の違いにより、起動時に画素欠陥情報の設定に要する時間を比較する図である。
【符号の説明】
100 デジタルスチルカメラ
101 CCD撮像素子
102 CDS−A/Dコンバータ
103 メモリ
104 JPEG圧縮回路
105 信号処理回路
106 メモリコントローラ
107 D/Aコンバータ
108 液晶表示装置
110 システムコントローラ
111 カードメモリ
112 FROM
113 駆動回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像素子を具備する撮像装置に関し、特に撮像素子における画素欠陥の補正に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の撮像装置においては、撮像素子における画素欠陥の補正として次のような対応がなされていた。
例えば、撮像素子の画素数が少ない場合には、撮像装置の製造時に画素欠陥の無い撮像素子を用いることによって、撮像素子の画素欠陥により撮像装置が生成する画像上にキズが発生するのを防いでいた。しかし、近年の傾向として撮像素子の画素数が増えてきた場合には、100%画素欠陥の無い撮像素子を製造することは非常に困難であり、また、可能であっても歩留まり低下に伴うコストの上昇を招いていた。以上より、撮像素子を具備する撮像装置の製品出荷直前に、撮像素子の画素欠陥の位置情報などを検査して、撮像装置の製品固体ごとに記憶し、専用の補正回路によって撮像装置が生成する画像に画素欠陥が原因となるキズを目立たなくする処理を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、デジタルスチルカメラ(撮像装置)において、上述したように画素欠陥を補正する画像は記録媒体等に記録する静止画像に限られ、デジタルスチルカメラに良く用いられるEVF(Electric View Finder)モニタに表示する画像に対しては、画素欠陥の補正が行なわれていなかった。これは、EVFモニタに表示する画像を生成する場合は、撮像素子の駆動モードが静止画像を生成する場合と異なり、通常の画素欠陥の補正処理を適用できないためである。そのため画素欠陥の程度によっては、EVFモニタに表示する画像にかなり目立つ大きなキズができることがあり、画像品質を下げてしまうという問題があった。
【0004】
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、撮像素子の駆動モードに応じて撮像素子の画素欠陥の補正を行うことができる撮像装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述した課題を解決すべくなされたもので、本発明による撮像装置においては、撮像素子を具備する撮像装置であって、撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段と、駆動方式別に撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段と、駆動手段が撮像素子を駆動する駆動方式に応じて画素欠陥情報格納手段より画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う補正手段とを具備することを特徴とする。
【0006】
これにより、本発明の撮像装置においては、撮像装置における撮像素子の駆動モード(駆動方式)に応じて画素欠陥情報を参照して撮像素子の画素欠陥の補正を行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
まず、本発明の一実施形態であるデジタルスチルカメラ(撮像装置)の概略構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態におけるデジタルスチルカメラの概略構成を示す図である。図1において、100は、デジタルスチルカメラであり、以下に示す構成要素を備える。101は、CCD(Charge Coupled Device)撮像素子であり、撮像面に結像する被写体の輝度に応じた電気信号を出力する。
【0008】
尚、CCD撮像素子101はカラー撮像を行うエリアセンサであり、複数種類の色フィルタを備える画素が二次元配列で配置され、それらの画素のいくつかは画素欠陥である。この画素配列および画素欠陥例については後述する。また、デジタルスチルカメラ100は、図1に示していないが、被写体像をCCD撮像素子101の撮像面に結像するため、レンズや絞り機構などから構成される光学系を具備する。また、CCD撮像素子101は、複数種類の駆動モードを有する。具体的には、静止画像データを撮影する場合に、全画素の画素データを読み出す静止画モードと、EVF用の画像データを撮影する場合に、垂直方向の画素データを間引いて読み出すEVFモードの2種類があるとする。また、駆動モードの種類は上述した限りではなく、種々の駆動モードを備えていてもよい。
【0009】
102は、CDS(Correlated Double Sampling)−A/D(アナログ/デジタル)コンバータであり、CCD撮像素子101が出力する電気信号のサンプリングおよびアナログ−デジタル変換を行う。103は、メモリであり、デジタルスチルカメラ100内で処理する画像データを一時保存する。104は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)回路であり、未圧縮の画像データに対してJPEG圧縮処理を行う。
【0010】
105は、信号処理回路であり、撮像データを処理することで画像データ生成するなどの信号処理を行う。具体的には、信号処理回路105は、CCD撮像素子101に対して画素欠陥の検出を行う検出機能(検出手段)や、画素欠陥の位置に関する情報を基にCCD撮像素子101の画素欠陥により欠落した画素データを周辺の画素の画素データで補間することで補正を行う補正機能(補正手段)を有する。尚、信号処理回路105の検出機能や補正機能の詳細については後述する。
【0011】
106は、メモリコントローラであり、メモリ103と他の処理回路との画像データの受け渡しなどを制御する。尚、メモリコントローラ106には、CDS−A/Dコンバータ102が接続され撮像データが入力される。また、メモリコントローラ106は、メモリ103、JPEG回路104、信号処理回路105および後述するシステムコントローラ110やD/Aコンバータ107とも接続される。
【0012】
107は、D/A(デジタル/アナログ)コンバータであり、液晶表示装置108に表示するための画像データ(デジタルデータ)列をアナログ信号に変換する。尚、ここで、液晶表示装置108は、撮像時に利用者が被写体像を確認するためのEVFモニタを兼用しているとする。つまり、EVFモードとは、撮影しようとする被写体象を液晶表示装置108に表示する際の撮像素子101の駆動モードである。
【0013】
109は、シャッタスイッチであり、静止画像を撮影するタイミングで利用者により押下されるスイッチである。110は、システムコントローラであり、デジタルスチルカメラ100全体の動作を制御する。具体的には、システムコントローラ110は、CCD撮像素子101を駆動する駆動回路(CCDドライバ)113の制御や、メモリコントローラ106の制御を行う。この制御により、システムコントローラ110は、CCD撮像素子101の駆動モードの変更を行う。尚、システムコントローラ110は、シャッタ109と接続され、シャッタ109が押下されたことを検出する。
【0014】
111は、カードメモリであり、最終画像データを記憶する。尚、カードメモリ111は、システムコントローラ110と例えば専用のインターフェース回路を介して接続され、システムコントローラ110からの制御により画像データを記録したり、記録した画像データを消去したりする。112は、FROMであり、デジタルスチルカメラ100の起動に必要なファームウエアデータを記憶する不揮発性の書き換え可能メモリであり、システムコントローラ110に接続されている。113は、駆動回路であり、システムコントローラ110からの制御に応じて種々の駆動モードでCCD撮像素子101を駆動する。
【0015】
以下、図1に示したデジタルカメラ100の主要な動作について説明する。まず、CCD撮像素子101は、撮像面上に結像する被写体像を、光電変換によって生成した電気信号であるCCD出力信号を出力する。次に、CDS−ADコンバータ102は、CCD出力信号をサンプリング後にデジタル信号に変換して撮影データを出力する。次に、メモリコントローラ106は、1画面分の撮影データをメモリ103に格納する。次に、信号処理回路105は、メモリ103内の撮影データをメモリコントローラ106経由で読み出し、信号処理することで画像データを生成する。次に、JPEG回路104は、信号処理回路105が生成した画像データにJPEG圧縮処理を行う。次に、システムコントローラ110は、JPEG圧縮後の画像データをカードメモリ111に記録する。以上により、デジタルカメラ100は、利用者がシャッタ109を押下することで撮影したJPEG形式の画像データをカードメモリ111に記録することができる。
【0016】
また、図1に示していない画像表示スイッチをオンにすると、信号処理回路105は、メモリコントローラ106経由でメモリ103より撮像データを読み出し、液晶表示装置108に表示する表示用データを生成する。これにより、D/Aコンバータ107が表示用データをアナログ信号に変換した表示用信号を液晶表示装置108に出力する。これにより、液晶表示装置108には、撮影した画像が表示される。
【0017】
また、FROM112には、CCD撮像素子101の画素欠陥に関する情報(以下、画素欠陥情報とする)なども保持されている。尚、画素欠陥情報とは例えば、画素欠陥の位置を特定する番地(Xアドレス、Yアドレスから構成される)である。システムコントローラ110は、FROM112と接続され、メモリ103に撮像データが格納された直後に、FROM112より画素欠陥情報を参照して信号処理回路105へ渡す。信号処理回路105は、画素欠陥情報より該当する番地の画素に対して、同色フィルタを有する上下左右の周囲の画素データを用いて補間することで画素欠陥データを書き換えるという補正処理を行う。
【0018】
尚、欠陥補正に用いる周囲の画素データの選択方法および選択した画素データを用いた補間方法は、種々の方法を用いてよい。また、FROM112に格納する画素欠陥情報は、CCD撮像装置101の駆動モード別に複数種類あってもよい。本実施形態においては、静止画モードに対応する第1の画素欠陥情報(基本画素欠陥情報)と、EVFモードに対応する第2の画素欠陥情報(基本画素欠陥情報を基に生成するその他の画素欠陥情報)とがある。この2種類の画素欠陥情報の具体例については後述する。
【0019】
次に、CCD撮像素子101における画素欠陥例と、駆動モードの違いによる利用する画素の違いについて図を用いて説明する。
図2は、図1に示したCCD撮像素子101における画素欠陥例と、駆動モードの違いによる利用する画素の違いを示す図である。図2に示すように、CCD撮像素子101は、RGB(レッド、グリーン、ブルー)の色フィルタを有する画素配列であり、3箇所に画素欠陥a、b、cがある。また、静止画モードの場合は全画素読み出しなのに対して、EVFモードの場合はCCD撮像素子101の画素配列において垂直方向に間引き読み出しを行って1フレーム分の画素信号読み出し処理の高速化をはかっている。このような場合に、FROM112に格納する駆動モードに応じた画素欠陥情報は以下のようになる。
【0020】
まず、CCD撮像素子101の駆動モードが静止画モードの場合には、CCD撮像素子101の全画素の画素データを読み出すので、第1の画素欠陥情報としてFROM112に格納する画素欠陥の番地は以下のようになる。
画素欠陥a:Xアドレス=1、Yアドレス=1
画素欠陥b:Xアドレス=3、Yアドレス=3
画素欠陥c:Xアドレス=7、Yアドレス=2
具体的には、図3(a)に示すように、静止画モードにおける第1の画素欠陥情報として、XアドレスとYアドレスの情報のみをFROM112に格納する。
【0021】
また、CCD撮像素子101の駆動モードがEVFモードの場合には、CCD撮像素子101の垂直方向の画素を間引きして読み出すので、図2に示すように撮像素子101のライン順に対してEVFモードのライン順が以下のように飛び飛びに対応する。
1ライン目 → EVFモードでの1ライン目
4ライン目 → EVFモードでの2ライン目
7ライン目 → EVFモードでの3ライン目
【0022】
以上より、EVFモードに対応する第2の画素欠陥情報としてFROM112に格納する画素欠陥の番地は
画素欠陥a:Xアドレス=1、Yアドレス=1
画素欠陥c:Xアドレス=3、Yアドレス=2
となる。
具体的には、図3(b)に示すように、EVFモードにおける第2の画素欠陥情報としてXアドレスとYアドレスの情報のみをFROM112に格納する。
【0023】
このEVFモード時の第2の画素欠陥情報は、CCD撮像素子101の全画素を読み出す駆動モード(本実施形態では静止画モード)で欠陥画素を検出して生成した第1の画素欠陥情報を基に、EVFモードで利用する画素に応じて生成することができる。また、本実施形態では2種類の駆動モードであるが、多種類の駆動モードであっても、第1の画素欠陥情報を基に、駆動モード別の画素欠陥情報を生成することができる。これにより、それぞれ駆動モード毎に画素欠陥情報を検出する必要がなく、製造上の簡易化を計れる。
【0024】
更に、デジタルスチルカメラ100の電源投入後の起動動作において、起動する度に駆動モード毎の画素欠陥情報を生成するのでは、駆動モードの種類が多いと生成処理に多くの時間を要することになる。しかし、本実施形態では、一度生成した画素欠陥情報はFROM112に保存するため、駆動モード毎に画素欠陥情報を生成する時間をかけることなくデジタルスチルカメラ100の起動動作を行うことができる。
【0025】
図4は、起動する度に駆動モードに応じて画素欠陥情報を生成する場合と、一度生成した駆動モード別の画素欠陥情報をFROM112に保存して起動の度に参照する場合とで、起動時に画素欠陥情報の設定に要する時間を比較する図である。図4に示すように、起動してから画素欠陥情報を設定完了するまでに、起動する度に駆動モードに応じて画素欠陥情報を生成する場合は、画素欠陥情報(静止画モード)の読み込み、画素欠陥情報の変換、画素欠陥情報(EVFモード)の設定と3ステップ必要である。これに対して、一度生成した駆動モード別の画素欠陥情報をFROM112に保存して起動の度に参照する場合は、画素欠陥情報(EVFモード)の読み込み、画素欠陥情報の設定と2ステップで済み、明らかに時間短縮できている。
【0026】
更に、EVFモードに対応する画素欠陥情報(第2の画素欠陥情報)の方が、静止画モードに対応する画素欠陥情報(第1の画素欠陥情報)に比べて、画素が間引かれているため画素欠陥情報のデータ量が減ることが多く、この場合には、画素欠陥情報を読み出す時間も短縮することができる。従って、全体では大きな差異になることがある。以上に示すように、本実施形態におけるデジタルスチルカメラ100においては、CCD撮像素子101の駆動モードに応じた画素欠陥情報を効率的に生成することができる。また、1つの駆動モードで1度検出された画素欠陥情報(第1の画素欠陥情報)から、その他の駆動モードに応じたその他の画素欠陥情報を生成することにより、FROM112に、効率的かつ効果的に画素欠陥情報を記憶することができる。
【0027】
また、EVFモードでは画像を確認するEVFモニタが小さいこともあり、静止画モード時に生成する画像データに比べて、比較的大きな画素欠陥しか目立ちにくいという傾向がある。これを利用して、第1の画素欠陥情報のうち、大きさで上位数十個のみを画素欠陥情報としてEVFモードに対応させた第2の画素欠陥情報を生成することで、第2の画素欠陥情報はデータ量が少なくなり、より高速な読み込みを実現できる。これにより、例えば、第1の画素欠陥情報が圧縮されている場合には、その圧縮を解凍する時間が更に必要になるが、第2の画素欠陥情報のデータ量が少なければ圧縮する必要もない。
【0028】
尚、本発明の撮像装置はデジタルスチルカメラに限らず、撮像素子を備えるビデオカメラなどの撮像装置であってもよい。また、上述した実施形態において撮像装置が具備する撮像素子はCCD撮像素子であったが、この限りではなく、CMOSセンサーなどであってもよい。また、上述したCCD撮像素子は、RGBの色フィルタを備えていたが、この限りではなく、補色の色フィルタを備えるCCD撮像素子や、色フィルタを付加しない白黒映像用のCCD撮像素子などでもよい。また、上述した実施形態ではEVFモードにおいて垂直方向の画素のみを間引いたが、この限りではなく、水平方向の画素のみを間引いたり、垂直・水平双方向の画素を間引いたりしてもよい。
【0029】
また、図1に示したデジタルスチルカメラ100のシステムコントローラ110は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、システムコントローラ110の一部または全部は、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、システムコントローラ110における種々の処理を実現する為のプログラムをメモリに読み込んで実行することによりその処理を実現させるものであってもよい。
また、上記メモリは、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CD−ROM等の読み出しのみが可能な記録媒体、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせによるコンピュータ読み取り、書き込み可能な記録媒体より構成されるものとする。
【0030】
また、図1に示すシステムコントローラ110は、デジタルカメラ100が内蔵するコンピュータが前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体より、プログラムを読み出し実行することによっても達成される。また、コンピュータが読み出したプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0031】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示にもとづき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現されてもよい。
【0032】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0033】
また、本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0034】
[実施態様1] 撮像素子を具備する撮像装置であって、
前記撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段と、
前記駆動方式別に前記撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段と、
前記駆動手段が前記撮像素子を駆動する駆動方式に応じて前記画素欠陥情報格納手段より前記画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う補正手段と
を具備することを特徴とする撮像装置。
【0035】
[実施態様2] 前記画素欠陥情報は、基本駆動方式により前記撮像素子を駆動して欠陥画素を検出することで生成した基本画素欠陥情報と、その他の駆動方式と前記基本駆動方式の関係および前記基本画素欠陥情報より生成するその他の駆動方式に応じたその他の画素欠陥情報とより構成されることを特徴とする実施態様1に記載の撮像装置。
【0036】
[実施態様3] 前記基本駆動方式は前記撮像素子の全画素を読み出す駆動方式であることを特徴とする実施態様2に記載の撮像装置。
【0037】
[実施態様4] 前記基本画素欠陥情報に比べて前記その他の画素欠陥情報はデータ量が少ないことを特徴とする実施態様2に記載の撮像装置。
【0038】
[実施態様5] 前記画素欠陥情報格納手段は、不揮発性の記録媒体であることを特徴とする実施態様1から実施態様4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【0039】
[実施態様6] 撮像素子と、前記撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段とを具備する撮像装置を用いた撮像方法であって、
前記駆動方式別に前記撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段より、前記駆動手段が前記撮像素子を駆動する駆動方式に応じて前記画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行うことを特徴とする撮像方法。
【0040】
[実施態様7] 撮像素子と、前記撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段とを具備する撮像装置用のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記駆動方式別に前記撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段より、前記駆動手段が前記撮像素子を駆動する駆動方式に応じて前記画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う処理を前記撮像装置のコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0041】
[実施態様8] 撮像素子と、前記撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段とを具備する撮像装置用のプログラムであって、
前記駆動方式別に前記撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段より、前記駆動手段が前記撮像素子を駆動する駆動方式に応じて前記画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う処理を前記撮像装置のコンピュータに実行させるプログラム。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による撮像装置においては、撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段と、駆動方式別に撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段と、駆動手段が撮像素子を駆動する駆動方式に応じて画素欠陥情報格納手段より画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う補正手段とを具備するので、撮像装置における撮像素子の駆動モード(駆動方式)に応じて画素欠陥情報を参照して撮像素子の画素欠陥の補正を行うことができる。また、撮像素子の駆動モードに応じた画素欠陥情報を画素欠陥情報格納手段に格納しているので、基本となる画素欠陥情報を基に駆動モードに応じた画素欠陥情報を生成する場合と比べて、駆動モードに応じた画素欠陥の補正を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるデジタルスチルカメラの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示したCCD撮像素子101における画素欠陥例と、駆動モードの違いによる利用する画素の違いを示す図である。
【図3】静止画モードおよびEVFモードにおけるFROM112に格納される画素欠陥情報例を示す図である。
【図4】駆動モードに応じた画素欠陥情報の生成・参照方法の違いにより、起動時に画素欠陥情報の設定に要する時間を比較する図である。
【符号の説明】
100 デジタルスチルカメラ
101 CCD撮像素子
102 CDS−A/Dコンバータ
103 メモリ
104 JPEG圧縮回路
105 信号処理回路
106 メモリコントローラ
107 D/Aコンバータ
108 液晶表示装置
110 システムコントローラ
111 カードメモリ
112 FROM
113 駆動回路
Claims (1)
- 撮像素子を具備する撮像装置であって、
前記撮像素子を複数種類の駆動方式で駆動する駆動手段と、
前記駆動方式別に前記撮像素子の画素欠陥に関する情報である画素欠陥情報を格納する画素欠陥情報格納手段と、
前記駆動手段が前記撮像素子を駆動する駆動方式に応じて前記画素欠陥情報格納手段より前記画素欠陥情報を参照して画素欠陥の補正を行う補正手段と
を具備することを特徴とする撮像装置。
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