JP2004237501A - キャリッジ駆動装置及びモータ制御方法 - Google Patents

キャリッジ駆動装置及びモータ制御方法 Download PDF

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伸也 加藤
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大介 小崎
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Abstract

【課題】プリンタ等のキャリッジをモータによって駆動するキャリッジ駆動装置、及び、モータを制御するモータ制御方法において、それらが適用された装置個体間での制御精度のばらつきを良好に解消すること。
【解決手段】図9に示すテーブルには、キャリッジの最終目標速度及び移動方向に対応付けて、それぞれに、初期PWM値,加速比例ゲイン,加速微分ゲイン,過渡比例ゲイン,過渡微分ゲイン,定速比例ゲイン,定速微分ゲイン,定速積分ゲイン,モータドライバICのFixed off time,Fast decay time,及びrange等のパラメータの組が設定されている。このようなテーブルは、キャリッジの駆動系における個体間の負荷の相違に応じて、高負荷用,軽負荷用,標準的用,低温用の4つがROMに記憶されている。製造工程の最終段階で、キャリッジを実際に駆動し、高負荷用,軽負荷用,標準的用のいずれを常温時に選択すべきか設定する。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ等のキャリッジをモータによって駆動するキャリッジ駆動装置、及び、モータを制御するモータ制御方法に関し、詳しくは、そのモータの制御において使用されるパラメータの設定に特徴を有するキャリッジ駆動装置及びモータ制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プリンタ等のキャリッジは、モータによって駆動される無端ベルトに連結され、この無端ベルトをモータの回転に応じてプーリ等を介して駆動することにより、キャリッジが走査方向に移動される。また、キャリッジの移動速度を所望の値に調整するため、上記モータの制御を各種パラメータに基づいて行うことが考えられている。例えば、P(比例制御)制御とI制御(積分制御)とD制御(微分制御)とを併用してフィードバック制御を行ういわゆるPID制御によってモータを制御する場合、Pゲイン(比例ゲイン),Iゲイン(積分ゲイン),Dゲイン(微分ゲイン)等のパラメータが使用される。
【0003】
また、キャリッジを駆動する場合、プリンタの装置温度が低いと機構部分に塗布されているオイルが固まって、モータの負荷が常温時よりも大きくなる。そこで、装置温度をセンサによって検出し、検出された温度に応じて制御量を設定することも考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−163182
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、キャリッジを駆動するモータに加わる負荷は、プリンタ等の装置個体間に存在する組み付け誤差やばらつきによっても変動する。従来は、このような個体間の負荷のばらつきによる制御への影響を有効に解消する手立てがなく、プリンタ等の個体間で制御精度にばらつきがあった。そこで、本発明は、プリンタ等のキャリッジをモータによって駆動するキャリッジ駆動装置、及び、モータを制御するモータ制御方法において、それらが適用された装置個体間での制御精度のばらつきを良好に解消することを目的としてなされた。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達するためになされた請求項1記載の発明は、キャリッジを駆動するモータと、該モータを制御する際に必要なパラメータを複数組記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶されたいずれか一組のパラメータを選択し、その一組のパラメータに基づいて上記モータを制御する制御手段と、を備えたキャリッジ駆動装置であって、上記モータにより上記キャリッジを駆動し、そのときの上記キャリッジの定速領域における挙動に基づいて、選択すべき上記一組のパラメータが設定されたことを特徴としている。
【0007】
このように構成された本発明では、記憶手段には、キャリッジを駆動するモータの制御の際に必要なパラメータが複数組記憶されている。制御手段は、記憶手段に記憶されたいずれか一組のパラメータを選択し、その一組のパラメータに基づいて上記モータを制御する。そして、本発明では、制御手段が選択すべき上記一組のパラメータが、上記モータにより上記キャリッジを駆動し、そのときの上記キャリッジの定速領域における挙動に基づいて設定されている。キャリッジを駆動したときの定速領域における挙動は、そのキャリッジの駆動系における負荷の大小に良好に対応するので、これに基づいて選択すべきパラメータの組を設定すれば、個体間の負荷のばらつきによる制御への影響を良好に解消することができる。
【0008】
従って、本発明では、モータによってキャリッジを駆動する駆動系において、個体間の組み付け誤差やばらつきによって生じる負荷のばらつきによる制御への影響を良好に解消することができる。よって、個体間に制御精度のばらつきが発生するのを良好に解消して、安定した品質の製品を提供することが可能となる。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成に加え、上記一組のパラメータが、上記モータをPID制御する際のPゲイン、Iゲイン、Dゲイン、または、上記モータのドライバの特性を決定する各種パラメータの内の少なくとも2つを含むことを特徴としている。
【0010】
上記モータをPID制御する際のPゲイン、Iゲイン、Dゲイン、或いは、上記モータのドライバの特性を決定する各種パラメータは、制御精度の向上に極めて密接な関連性を有している。本発明では、これらのパラメータの内の少なくとも2つを含むパラメータの組を、前述のようにして選択するので、請求項1記載の発明の効果に加えて、制御精度を一層向上させることができるといった効果が生じる。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の構成に加え、上記定速領域における上記キャリッジの目標速度毎に、上記各組のパラメータに基づいて上記モータをそれぞれ駆動し、そのときの上記キャリッジの定速領域における挙動に基づいて、上記各目標速度に対して選択すべき上記一組のパラメータがそれぞれ設定されたことを特徴としている。
【0012】
上記駆動系の負荷は、上記定速領域におけるキャリッジの目標速度によっても変化する。そこで、本発明では、定速領域におけるキャリッジの目標速度毎に、上記各組のパラメータに基づいてモータをそれぞれ駆動し、そのときのキャリッジの定速領域における挙動(前述のように負荷に対応)に基づいて、各目標速度に対して選択すべきパラメータの組を設定している。従って、本発明では、上記目標速度に応じた負荷の変動にも対応することができ、請求項1または2記載の発明の効果に加えて、上記目標速度が種々に変更される場合でも制御精度を一層向上させることができるといった効果が生じる。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の構成に加え、上記各組のパラメータに基づいて上記モータをそれぞれ駆動したとき、上記キャリッジの速度の最小値が最大となるパラメータの組を、そのときの目標速度に対して選択すべき上記一組のパラメータとしたことを特徴としている。
【0014】
本発明では、上記各組のパラメータに基づいて上記モータをそれぞれ駆動したとき、キャリッジの速度の最小値が最大となるパラメータの組をそのときの目標速度に対して選択すべきパラメータの組としている。請求項3に記載のようにして最適なパラメータの組を選択する場合、キャリッジの速度が最も良好に目標速度に収束するものを選択すればよい。キャリッジの速度は、通常、加速時に一旦オーバーシュートした後アンダーシュートし、徐々に目標速度速度に収束する。そこで、本発明では、定速領域で最初にアンダーシュートしたときの値が目標速度に最も近くなるものを選択すべきパラメータの組としているのである。
【0015】
このようにして選択すべきパラメータの組を設定する場合、制御の初期におけるキャリッジの挙動を観察するだけでよく、処理が簡単で、しかも短時間の観察でよい。従って、本発明では、請求項3記載の発明の効果に加えて、選択すべき上記一組のパラメータを設定するための処理を簡略化,迅速化することができるといった効果が生じる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の構成に加え、上記定速領域における上記キャリッジの速度の最大値または最小値が、上記目標速度に対して一定範囲外であった場合、そのとき使用された上記パラメータの組はその目標速度に対して選択すべき上記一組のパラメータとしないことを特徴としている。
【0017】
上記定速領域における上記キャリッジの速度の最大値または最小値が、上記目標速度に対して一定範囲外であった場合、そのとき使用されたパラメータの組がキャリッジの駆動系に全く合っていないか、何らかの突発的な不調があったものと推測される。そこで、本発明では、このような状況が生じた場合、そのとき使用された上記パラメータの組を、その目標速度に対して選択すべき上記一組のパラメータとはしない。従って、本発明では、請求項3または4記載の発明の効果に加えて、上記一組のパラメータを設定する処理を一層適切に行って、制御精度を一層向上させることができるといった効果が生じる。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の構成に加え、上記記憶手段には、上記キャリッジの駆動系における負荷の大小に応じてそれぞれ最適であると予測されるパラメータが複数組記憶されていることを特徴としている。
前述のように、定速領域におけるキャリッジの挙動は、そのキャリッジの駆動系における負荷の大小と良好に対応する。本発明では、記憶手段に、その負荷の大小に応じてそれぞれ適切であると予測されるパラメータの組を複数組記憶しているので、その中から適切な組を選択することにより、制御精度を一層向上させることができる。従って、本発明では、請求項1〜5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、制御精度を一層向上させることができるといった効果が生じる。
【0019】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の構成に加え、上記キャリッジの駆動系近傍の温度を検出する温度検出手段を、更に備え、上記制御手段が、上記温度検出手段に検出された温度も参照して上記一組のパラメータを選択することを特徴としている。
【0020】
キャリッジの駆動系における負荷は、その駆動系の温度によっても変化する。そこで、本発明では、温度検出手段によってキャリッジの駆動系近傍の温度を検出し、その検出された温度も参照して、制御手段がモータの制御に使用するパラメータの組を選択している。従って、本発明では、請求項1〜6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、制御精度を温度に関わらず一層向上させることができるといった効果が生じる。
【0021】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の構成に加え、上記制御手段が低温時に選択する上記パラメータの組が、上記定速領域における上記キャリッジの挙動に関わらず一定であることを特徴としている。
低温時にはキャリッジの駆動系の負荷が極めて大きな影響を受け、その駆動系の個体間の差の影響をはるかに上回る場合がある。そこで、本発明では、制御手段が低温時に選択するパラメータの組を、上記定速領域における上記キャリッジの挙動に関わらず一定にしている。従って、本発明では、請求項7記載の発明の効果に加えて、処理を一層簡略化すると共に、メモリ容量等も節約することができるといった効果が生じる。
【0022】
請求項9記載の発明は、請求項7記載の構成に加え、上記制御手段が低温時に選択する上記パラメータの組も、上記定速領域における上記キャリッジの挙動を参照して設定されたことを特徴としている。
本発明では、制御手段が低温時に選択する上記パラメータの組も、上記定速領域におけるキャリッジの挙動を参照して設定している。このため、低温時にも個体間の差を反映した制御を行うことができ、請求項7記載の発明の効果に加えて、制御精度を一層向上させることができるといった効果が生じる。
【0023】
請求項10記載の発明は、キャリッジを駆動するモータと、該モータを制御する際に必要なパラメータを複数組記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶されたいずれか一組のパラメータを選択し、その一組のパラメータに基づいて上記モータを制御する制御手段と、上記キャリッジの駆動系近傍の温度を検出する温度検出手段と、を備えたキャリッジ駆動装置であって、上記モータにより上記キャリッジを駆動したときの上記キャリッジの駆動系における負荷、及び、上記温度検出手段が検出した温度を参照して、上記制御手段が上記一組のパラメータを選択することを特徴としている。
【0024】
このように構成された本発明では、記憶手段には、キャリッジを駆動するモータの制御の際に必要なパラメータが複数組記憶されている。制御手段は、記憶手段に記憶されたいずれか一組のパラメータを選択し、その一組のパラメータに基づいて上記モータを制御する。また、温度検出手段は、上記キャリッジの駆動系近傍の温度を検出する。
【0025】
そして、本発明では、制御手段が、上記モータにより上記キャリッジを駆動したときの上記キャリッジの駆動系における負荷、及び、上記温度検出手段が検出した温度を参照して、上記一組のパラメータを選択する。このため、選択されたパラメータの組は、個体間の負荷のばらつきや駆動系の温度に良好に対応したものとなる。従って、本発明では、上記のようにパラメータの組を選択することによって個体間の負荷のばらつきによる制御への影響を良好に解消することができ、個体間に制御精度のばらつきが発生するのを良好に解消することができる。更に、本発明では、上記選択に当たって上記温度も参照することにより制御精度を一層向上させることができる。
【0026】
請求項11記載の発明は、請求項7〜10のいずれかに記載の構成に加え、上記記憶手段には、上記キャリッジの駆動系における負荷の大小及び上記キャリッジの駆動系近傍の温度に応じてそれぞれ最適であると予測されるパラメータが複数組記憶されていることを特徴としている。
【0027】
本発明では、記憶手段は、上記駆動系における負荷の大小及び上記温度に応じてそれぞれ最適であると予測されるパラメータを複数組記憶しているので、その中から適切な組を選択することにより、制御精度を一層向上させることができる。従って、本発明では、請求項7〜10のいずれかに記載の発明の効果に加えて、制御精度を一層向上させることができるといった効果が生じる。
【0028】
請求項12記載の発明は、モータを駆動制御する際に必要なパラメータを記憶手段に複数組記憶しておき、該記憶されたいずれか一組のパラメータを選択して、その一組のパラメータに基づいて上記モータを制御するモータ制御方法であって、上記モータに加わる負荷を予め調べておき、その負荷に基づいて上記一組のパラメータを選択することを特徴としている。
【0029】
本発明では、先ず、モータを駆動制御する際に必要なパラメータを記憶手段に複数組記憶しておき、該記憶されたいずれか一組のパラメータを選択して、その一組のパラメータに基づいて上記モータを制御する。そして、上記選択に当たっては、モータに加わる負荷を予め調べておき、その負荷に基づいて上記一組のパラメータを選択している。本発明では、このように負荷に応じたパラメータの組を選択することにより、個体間の負荷のばらつきによる制御への影響を良好に解消して、上記モータを適切に制御することができる。
【0030】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の構成に加え、上記モータの駆動系近傍の温度を検出し、該検出された温度も参照して上記一組のパラメータを選択することを特徴としている。
モータの駆動系における負荷は、その駆動系の温度によっても変化する。そこで、本発明では、モータの駆動系近傍の温度を検出し、その検出された温度も参照して、モータの制御に使用すべきパラメータの組を選択している。従って、本発明では、請求項12記載の発明の効果に加えて、制御精度を温度に関わらず一層向上させることができるといった効果が生じる。
【0031】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面と共に説明する。本実施の形態は、プリンタ機能と、コピー機能と、スキャナ機能と、ファクシミリ機能とに加えて、電話機能を備えた多機能装置100に本発明を適用したものである。図1は、その多機能装置100の外観を表す斜視図である。
【0032】
図1に示すように、多機能装置100には、後端部に給紙装置1が設けられ、その給紙装置1の前側の上側にコピー機能等のための原稿読取装置2が設けられ、その原稿読取装置2の下側全体にプリンタ機能等を実現するインクジェットプリンタ3が設けられている。
【0033】
原稿読取装置2は、図示しないが、後端部において水平軸により上下揺動可能に構成され、上部カバー2aを上側に開けると、原稿を載置する載置用ガラスが設けられ、その載置用ガラスの下側に原稿読み取り用のイメージスキャナ装置が設けられている。その原稿読取装置2を手で上側に開けて、インクジェットプリンタ3の図示しないインクカートリッジを交換したり、印字機構部10(図2参照)のメンテナンスを行えるようになっている。
【0034】
図2は、印字機構部10の構成を概略的に表す説明図である。図2に示すように、給紙装置1から供給された印刷用紙33は、押さえローラ32等により搬送され、この印刷用紙33の幅方向にガイド軸34が設置されている。このガイド軸34には、ノズルから印刷用紙33に向けてインクを吐出させて印字を行う印字ヘッド30を搭載したキャリッジ31が挿通されている。
【0035】
キャリッジ31は、ガイド軸34に沿って設けられた無端ベルト37に連結され、その無端ベルト37は、ガイド軸34の一端に設置されたCRモータ35のプーリ36と、ガイド軸34の他端に設置されたアイドルプーリ(図示せず)との間に掛け止められている。つまり、キャリッジ31は、無端ベルト37を介して伝達されるCRモータ35の駆動力により、ガイド軸34に沿って印刷用紙33の幅方向(走査方向)に往復運動するように構成されている。
【0036】
また、ガイド軸34の下方には、一定間隔(例えば、1/150inch=約0.17mm)毎に一定幅のスリットを形成したタイミングスリット38がガイド軸34に沿って設置されている。更に、キャリッジ31の下部には、タイミングスリット38を挟んで互いに対面する少なくとも1つの発光素子と2つ以上の受光素子とを有するフォトインタラプタからなる検出部を備えている。なお、このフォトインタラプタからなる検出部は、前述のタイミングスリット38と共に、リニアエンコーダ39(図5参照)を構成している。
【0037】
なお、リニアエンコーダ39を構成する検出部は、図3に示すように、互いに略1/4周期ずれた2種類のエンコーダ信号ENC1,ENC2を出力する。そして、キャリッジ31の移動方向がホームポジション(図1の左端位置)からアイドルプーリ側に向かう順方向である場合は、ENC1がENC2に対して位相が略1/4周期進み、アイドルプーリ側からホームポジションに向かう逆方向である場合は、ENC1がENC2に対して位相が略1/4周期遅れるようにされている。
【0038】
ここで、図4は、キャリッジ31の概略動作を表す説明図である。図4に示すように、キャリッジ31は、印字処理が行われていないときには、ガイド軸34のプーリ35側端付近に設定されたホームポジション、或いは、前回の印字を停止した位置(キャリッジ31の移動開始位置を示すものとして、以下、原点と称する。)にて待機し、印字処理が開始されると、予め設定された印字開始位置までの間に最終目標速度に達するよう加速され、その後、予め設定された印字終了位置までの間は一定速度で移動し、印字終了位置を越えると停止するまで減速される。以下、原点から印字開始位置までを加速領域(詳しくは第1加速領域,第2加速領域,過渡領域に分かれる)、印字開始位置から印字終了位置までを定速領域、印字終了位置から停止するまでを減速領域という。
【0039】
図5は、多機能装置100の制御系の構成を表すブロック図である。図5に示すように、各種演算処理を行うCPU41、各種プログラムや後述のテーブル42a〜42d等を書き換え不能に記憶したROM142、各種データが一時的に記憶されるRAM43、及び、特定の電気信号を与えることで記憶内容を書き換え可能なEEPROM44は、バス45を介して互いに信号の送受信可能に接続され、更に、このバス45にはASIC(Application Specific Integrated Circuit)46が接続されている。
【0040】
ASIC46には、前述のリニアエンコーダ39の信号が入力され、モータ駆動回路4を介してCRモータ35が接続されている。また、ASIC46には、前述の給紙装置1及び原稿読取装置2も接続され、更に、多機能装置100の装置温度を測定するサーミスタ47の信号がA/D変換器48を介して入力されている。なお、サーミスタ47は、多機能装置100内の、基板等の発熱の影響を受け難い箇所に設けられている。その他にも、ASIC46には、パネルインタフェース(パネルI/F)80を介してLCD81や操作パネル82(図1参照)が、モータ駆動回路83を介してポンプ用モータ84が、モータ駆動回路85を介してメンテナンス用モータ86が、それぞれ接続されている。
【0041】
更に、ASIC46には、外部機器との接続用に、パラレルケーブルを接続可能なパラレルインタフェース(パラレルI/F)87、USBケーブルを接続可能なUSBインタフェース(USBI/F)88、及び、電話回線等の回線を接続可能なNCU(Network Control Unit)89も接続されている。なお、NCU89は、モデム90を介してバス45にも接続されている。
【0042】
図6は、このASIC46の構成の内、CRモータ35の制御に関わる構成を詳細に表すブロック図である。図6に示すように、ASIC46の内部には、CRモータ35の制御に用いる各種パラメータを格納するレジスタ群5と、リニアエンコーダ39からエンコーダ信号ENC1,ENC2を取り込み、キャリッジ31の位置や移動速度,移動方向を算出するキャリッジ測位部6と、キャリッジ測位部6からのデータに基づいて、CRモータ35の回転速度を制御するためのモータ制御信号を生成するモータ制御部7と、モータ制御部7が生成するモータ制御信号に応じたデューティ比のPWM信号を生成するPWM生成部8と、エンコーダ信号ENC1,ENC2より充分に周期が短いクロック信号を生成し、当該ASIC46内部の各部に供給するクロック生成部9とを備えている。
【0043】
ここで、レジスタ群5は、CRモータ35を起動するための起動設定レジスタ51と、キャリッジ31の移動に関わる上記各領域の境界位置を設定するための位置レジスタ52と、CRモータ35の回転速度をオープンループ制御する際の各種PWM値を設定するためのPWM値レジスタ53と、上記各領域におけるキャリッジ31の目標速度を設定するための目標速度レジスタ54と、CRモータ35の回転速度をフィードバック制御する際の各種ゲインを設定するゲインレジスタ55と、から構成されている。なお、図6に示すように、位置レジスタ52には第1目標切替位置と第2目標切替位置と減速開始位置とが、PWM値レジスタ53には初期PWM値と加速PWM値と減速PWM値とが、目標速度レジスタ54には第1目標速度と第2目標速度と最終目標速度とが、ゲインレジスタ55には加速比例ゲインと加速微分ゲインと過渡比例ゲインと過渡微分ゲインと定速比例ゲインと定速微分ゲインと定速積分ゲインとが、それぞれ設定される。
【0044】
次に、キャリッジ測位部6は、リニアエンコーダ39からのエンコーダ信号ENC1,ENC2に基づき、エンコーダ信号ENC1の各周期の開始/終了を表すエッジ検出信号(ここではENC2がハイレベルのときにおけるENC1のエッジ)とCRモータ35の回転方向(エッジ検出信号がENC1の立ち下がりエッジであれば順方向、立ち上がりエッジであれば逆方向)とを検出するエッジ検出部60と、エッジ検出部60が検出したCRモータ35の回転方向、延いてはキャリッジ31の移動方向が順方向のときにはエッジ検出信号に基づいてカウントアップし、逆方向のときにエッジ検出信号に基づいてカウントダウンすることにより、キャリッジ31がホームポジションから何番目のスリットに位置しているのかを検出する位置カウンタ61とを備えている。つまり、レジスタ群5の位置レジスタ52に設定される各位置は、位置カウンタ61でのカウント値によって表される。
【0045】
また、キャリッジ測位部6は、エッジ検出部60からのエッジ検出信号の発生間隔をクロック信号によりカウントする周期カウンタ63と、タイミングスリット38のスリット間の距離(1/150inch)とエンコーダ信号ENC1の前周期で周期カウンタ63がカウント値した値の保持値Cn−1 とから特定される時間tn−1 (=Cn−1 ×クロック周期)とに基づいて、キャリッジ31の移動速度を算出する速度変換部64とを備えている
モータ制御部7は、キャリッジ測位部6から入力されるこれらのデータ(キャリッジ31の位置及び移動速度)と、レジスタ群5に設定された各データとに基づき、次のような制御信号を出力する。すなわち、モータ制御部7は、これらの入力データに基づいてモータ制御信号をオープンループ制御で生成するオープンループ制御部71と、モータ制御信号をフィードバック制御で生成するフィードバック制御部72とを備えている。
【0046】
そして、キャリッジ31の移動開始から、そのキャリッジ31が第1目標切替位置に達するか第1目標速度に達するかするまでは、オープンループ制御部71が次のようなオープンループ制御を行う。すなわち、最初は初期PWM値によりモータ制御信号を生成し、続いて、所定時間毎に加速PWM値を所定数ずつ加算する制御を行う。その後、キャリッジ31が第2目標切替位置に達するか第2目標速度に達するかするまでは、フィードバック制御部72が、第2目標速度と加速比例ゲイン及び加速微分ゲインとに基づいてフィードバック制御(PD制御)を行う。なお、フィードバック制御の詳細については後述する。
【0047】
続いて、フィードバック制御部72は最終目標速度と過渡比例ゲイン及び過渡微分ゲインとに基づいてフィードバック制御(PD制御)を行い、定速領域に入ってからは、最終目標速度と定速比例ゲイン,定速微分ゲイン,及び定速積分ゲインとに基づいてフィードバック制御(PID制御)を行う。そして、キャリッジ31が減速開始位置に達すると、オープンループ制御部71が、所定時間毎に減速PWM値を所定数ずつ減算するオープンループ制御を行う。
【0048】
フィードバック制御部72は、図7に示すように、その時点で入力されている上記目標速度Vobj から、速度変換部64により算出されたキャリッジ31の移動速度Vi を減算し、速度偏差を算出する減算器72aと、減算器72aにより算出された速度偏差に、ゲインレジスタ55の格納値である比例ゲインを積算する比例演算器72bと、速度偏差を積分し、その積分値にゲインレジスタ55の格納値である積分ゲインを積算する積分演算器72cと、速度偏差を微分し、その微分値にゲインレジスタ55の格納値である微分ゲインを積算する微分演算器72dと、比例演算器72bと積分演算器72cと微分演算器72dとにより算出された各算出値を全て加算し、その加算値をモータ制御信号として出力する加算器72eとからなり、いわゆるPID制御を行うように構成されている。なお、積分ゲインを0として動作させれば前述のPD制御を行うことができる。
【0049】
このような演算によって得られたモータ制御信号は、PWM生成部8にてPWM信号とされた後、モータ駆動回路4に入力される。モータ駆動回路4は、図8に示すように、PWM信号をCRモータ35に通電すべき目標電流値に変換する変換器4aと、CRモータ35に通電される電流がその目標電流値となるようにPWM制御を行うモータドライバIC4bとを備えている。本実施の形態では、モータドライバIC4bとして、「SC901502」(商品名:MOTOROLA製)を使用した。このモータドライバIC4bでは、CPU41からFixed off timeを入力することで、PWMのオフ固定時間を設定でき、Fast decay time を入力することでPWMのオフの期間に通電電流が急激に低下する時間を設定でき、CPU41からrange を入力することでレンジが変更できる。
【0050】
図9は、ROM142に記憶されたテーブル42a〜42dの一例を表す説明図である。図9に示すように、テーブル42a〜42dには、30ips(inchper second ),15ips等のキャリッジ31の最終目標速度(モード)と、キャリッジ31の移動方向(順方向=FWD,逆方向=REV)とに対応付けて、それぞれに、初期PWM値,加速比例ゲイン,加速微分ゲイン,過渡比例ゲイン,過渡微分ゲイン,定速比例ゲイン,定速微分ゲイン,定速積分ゲイン,Fixed off time,Fast decay time,及びrange等のパラメータの組が設定されている。
【0051】
また、本実施の形態では、キャリッジ31の駆動系(CRモータ35の駆動系でもある)における個体間の負荷の相違に応じて、高負荷である場合,軽負荷である場合,標準的な負荷である場合のそれぞれに、常温時において最適であると予測される上記パラメータを記憶した3種類のテーブル42a〜42cと、低温時において最適であると予測される上記パラメータを記憶した1種類のテーブル42dとが、ROM142に記憶されている。なお、本実施例において、常温とは(装置温度18℃以上(この場合、外気温度は通常7℃〜8℃以上)の場合を指し、それ未満の温度を低温としている。低温時にはキャリッジ31の駆動系の負荷が温度による影響を極めて大きく受け、その駆動系の個体間の差の影響をはるかに上回るので、本実施の形態では、低温時に対応したテーブル42dを負荷に関わらず1種類とした。
【0052】
次に、このように構成された本実施の形態の多機能装置100における処理について説明する。図10は、多機能装置100の製造工程の最終段階またはサービスマンによるメンテナンス時に、CPU41が実行するテーブル設定処理を表すフローチャートである。なお、この処理は、例えば、上記製造工程では外気温度が常温乃至はそれより若干高い温度(20℃〜28℃)の環境にて実行される。
【0053】
図10に示すように、処理を開始するとCPU41は、先ずS1(Sはステップを表す:以下同様)にて、軽負荷用のテーブル42aを用いてキャリッジ31を動作させる。続くS2では、S1でキャリッジ31を動作させたときのキャリッジ31の速度変動を測定する。なお、S1では、図9に示した各種最終目標速度及び順逆両方向に対してそれぞれキャリッジ31の動作を行い、S2では、それぞれの場合に対して、特にキャリッジ31が定速領域に入ってからその速度が最初にアンダーシュートするまでの速度変動を測定する。
【0054】
S3,4では同様に、キャリッジ31を標準のテーブル42bで動作させ(S3)、そのときの速度変動を測定する(S4)。S5,6でも同様に、キャリッジ31を高負荷用のテーブル42cを用いて動作させ(S5)、そのときの速度変動を測定する(S6)。そして、続くS7では、テーブル42a〜42cの中から定速領域での最低速度が最大なテーブルを選択する。
【0055】
例えば、図11に示すように、あるテーブル42を用いてキャリッジ31を動作させたときに、実線で示すように定速領域でアンダーシュートしたときの最低速度がL1となり、他のテーブル42を用いてキャリッジ31を動作させたときの最低速度が一点鎖線で示すようにL2(<L1)となったとする。この場合は、前者のテーブル42の方がそのキャリッジ31の駆動系に適したものであると判断できるので、S7ではそのテーブル42を選択するのである。
【0056】
また、S7では、定速領域におけるキャリッジ31の速度の最大値または最小値が最終目標速度に対して一定範囲外であった場合、そのとき使用されたテーブル42は選択しない。例えば、図11に二点鎖線で示すように、オーバーシュートしたときにも最終目標速度以下であったり、アンダーシュートしたときにも最終目標速度以上であったりした場合、そのとき用いられたテーブル42がキャリッジ31の駆動系に全く合っていないか、何らかの突発的な不調があったものと推測される。そこで、S7では、このような速度変動が測定されたテーブル42は候補から除外するのである。
【0057】
このようにして、S7では、その多機能装置100におけるキャリッジ31の駆動系に最適なテーブル42を選択する。また、この選択も、各種最終目標速度及び順逆両方向に対してそれぞれ実行し、選択したテーブル42の識別番号等は、各種最終目標速度及び方向にそれぞれ対応付けてEEPROM44に記憶する。CPU41は、EEPROM44への記憶が終了すると、この処理を一旦を終了する。
【0058】
図12は、ユーザーが多機能装置100を使用する際に、CPU41が実行するキャリッジ移動処理を表すフローチャートである。処理を開始すると、CPU41は、サーミスタ47を介して装置温度が18℃以上であるか否かを判断する(S11)。18℃以上の常温時であれば(S11:YES)、図10の上記テーブル設定処理で選択されたテーブル42を、そのジョブにおける最終目標速度(そのジョブで必要とされる解像度に対応)に応じて選択し、そのテーブル42a用いてキャリッジ31を移動させて一旦処理を終了する。一方、装置温度が18℃未満の低温時であれば(S11:NO)、低温用のテーブル42dを用いてキャリッジ31を移動させ、一旦処理を終了する。なお、この処理によるキャリッジ31の移動中に、別ルーチンにより印字データが処理され、印字ヘッド30からインクが吐出される。
【0059】
このように、本実施の形態の多機能装置100では、キャリッジ31の定速領域における挙動に基づいて予め選択しておいたテーブル42を用いて、CRモータ35の制御を行っている。上記選択されたテーブル42は、キャリッジ31の駆動系の負荷に関する多機能装置100の個体間のばらつきを良好に反映しており、そのテーブル42を用いて制御を行うことにより、上記個体間の負荷のばらつきによる制御への影響を良好に解消することができる。このため、多機能装置100の個体間にキャリッジ31の駆動に関する制御精度のばらつきが発生するのを良好に解消して、安定した品質の製品を提供することが可能となる。
【0060】
しかも、本実施の形態では、キャリッジ31の最終目標速度毎に、しかも、順逆両方向に対して最適なテーブル42を個々に設定しているので、制御精度を一層向上させることができる。また、本実施の形態では、装置温度も参照し、低温時には別のテーブル42dを用いているので、制御精度を温度に関わらず一層向上させることができる。
【0061】
なお、上記実施の形態において、ROM142が記憶手段に、CPU41及びASIC46が制御手段に、サーミスタ47が温度検出手段に、それぞれ相当する。また、本発明は上記実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、図10のテーブル設定処理は、多機能装置100の電源投入時、または、所定枚数印字毎にも実行してもよい。この場合、経時変化による無端ベルト37の張力変化等によって負荷が変化したときなどにも、良好に対応することができる。
【0062】
また、上記テーブル設定処理では、アンダーシュートしたときの最低速度が最大となるテーブル42を選択しているが、オーバーシュートしたときの最高速度が最小となるテーブル42を選択してもよく、速度変化の振幅が最小となるテーブル42を選択してもよい。但し、上記実施の形態では、定速領域に入った直後の速度の挙動を観察するだけでよく、処理の簡略化,迅速化が可能である。更に、上記のような最低速度等の測定は同じ条件で複数回繰り返し、その合計値(平均値)に基づいてテーブル42を選択してもよい。この場合、最適なテーブル42を一層確実に選択でき、制御精度を一層向上させることができる。
【0063】
また更に、低温用のテーブル42dもキャリッジ31の駆動系の負荷に応じて高負荷低温用テーブル,標準負荷低温用テーブル,低負荷低温用テーブルの3つを用意しておいて、選択するようにしてもよく、この場合、制御精度を一層向上させることができる。更に、低温用のテーブル42dのみならず、高温用のテーブル42も用意してもよい。
【0064】
また、請求項12,13記載の発明は、キャリッジ31の駆動以外にも、スキャナ等の他の機構の駆動にも、プリンタ以外の装置にも、適用することができる。更に、請求項12,13記載の発明の実施の形態としては、必要なテーブル42のみをEEPROM44に記憶し、不要なテーブル42は消去するなどして装置内に保持しない形態も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された多機能装置の外観を表す斜視図である。
【図2】その多機能装置の印字機構部の構成を概略的に表す説明図である。
【図3】その印字機構部のキャリッジに具備されたリニアエンコーダのエンコーダ信号及びエンコーダ信号に基づいて生成される各種信号の概要図である。
【図4】そのキャリッジの概略動作を表す説明図である。
【図5】上記多機能装置の制御系の構成を表すブロック図である。
【図6】その制御系のASICの内、CRモータの制御に関わる構成を詳細に表すブロック図である。
【図7】そのASICの内のフィードバック制御部の構成を詳細に表すブロック図である。
【図8】上記制御系のモータ駆動回路の構成を表すブロック図である。
【図9】その制御系のROMに記憶されたテーブルの一例を表す説明図である。
【図10】その制御系で実行されるテーブル設定処理を表すフローチャートである。
【図11】そのテーブル設定処理におけるテーブルの選択原理を表す説明図である。
【図12】上記制御系で実行されるキャリッジ移動処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1…給紙装置 2…原稿読取装置 3…インクジェットプリンタ
4…モータ駆動回路 4a…変換器 4b…モータドライバIC
5…レジスタ群 6…キャリッジ測位部 7…モータ制御部
8…PWM生成部 10…印字機構部 30…印字ヘッド
31…キャリッジ 33…印刷用紙 35…CRモータ
36…プーリ 37…無端ベルト 38…タイミングスリット
39…リニアエンコーダ 41…CPU 142…ROM
42a〜42d…テーブル 43…RAM 44…EEPROM
46…ASIC 47…サーミスタ 52…位置レジスタ
53…PWM値レジスタ 54…目標速度レジスタ 55…ゲインレジスタ
60…エッジ検出部 61…位置カウンタ 63…周期カウンタ
64…速度変換部 71…オープンループ制御部
72…フィードバック制御部 100…多機能装置

Claims (13)

  1. キャリッジを駆動するモータと、
    該モータを制御する際に必要なパラメータを複数組記憶する記憶手段と、
    該記憶手段に記憶されたいずれか一組のパラメータを選択し、その一組のパラメータに基づいて上記モータを制御する制御手段と、
    を備えたキャリッジ駆動装置であって、
    上記モータにより上記キャリッジを駆動し、そのときの上記キャリッジの定速領域における挙動に基づいて、選択すべき上記一組のパラメータが設定されたことを特徴とするキャリッジ駆動装置。
  2. 上記一組のパラメータが、上記モータをPID制御する際のPゲイン、Iゲイン、Dゲイン、または、上記モータのドライバの特性を決定する各種パラメータの内の少なくとも2つを含むことを特徴とする請求項1記載のキャリッジ駆動装置。
  3. 上記定速領域における上記キャリッジの目標速度毎に、上記各組のパラメータに基づいて上記モータをそれぞれ駆動し、そのときの上記キャリッジの定速領域における挙動に基づいて、上記各目標速度に対して選択すべき上記一組のパラメータがそれぞれ設定されたことを特徴とする請求項1または2記載のキャリッジ駆動装置。
  4. 上記各組のパラメータに基づいて上記モータをそれぞれ駆動したとき、上記キャリッジの速度の最小値が最大となるパラメータの組を、そのときの目標速度に対して選択すべき上記一組のパラメータとしたことを特徴とする請求項3記載のキャリッジ駆動装置。
  5. 上記定速領域における上記キャリッジの速度の最大値または最小値が、上記目標速度に対して一定範囲外であった場合、そのとき使用された上記パラメータの組はその目標速度に対して選択すべき上記一組のパラメータとしないことを特徴とする請求項3または4記載のキャリッジ駆動装置。
  6. 上記記憶手段には、上記キャリッジの駆動系における負荷の大小に応じてそれぞれ最適であると予測されるパラメータが複数組記憶されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のキャリッジ駆動装置。
  7. 上記キャリッジの駆動系近傍の温度を検出する温度検出手段を、更に備え、
    上記制御手段が、上記温度検出手段に検出された温度も参照して上記一組のパラメータを選択することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のキャリッジ駆動装置。
  8. 上記制御手段が低温時に選択する上記パラメータの組が、上記定速領域における上記キャリッジの挙動に関わらず一定であることを特徴とする請求項7記載のキャリッジ駆動装置。
  9. 上記制御手段が低温時に選択する上記パラメータの組も、上記定速領域における上記キャリッジの挙動を参照して設定されたことを特徴とする請求項7記載のキャリッジ駆動装置。
  10. キャリッジを駆動するモータと、
    該モータを制御する際に必要なパラメータを複数組記憶する記憶手段と、
    該記憶手段に記憶されたいずれか一組のパラメータを選択し、その一組のパラメータに基づいて上記モータを制御する制御手段と、
    上記キャリッジの駆動系近傍の温度を検出する温度検出手段と、
    を備えたキャリッジ駆動装置であって、
    上記モータにより上記キャリッジを駆動したときの上記キャリッジの駆動系における負荷、及び、上記温度検出手段が検出した温度を参照して、上記制御手段が上記一組のパラメータを選択することを特徴とするキャリッジ駆動装置。
  11. 上記記憶手段には、上記キャリッジの駆動系における負荷の大小及び上記キャリッジの駆動系近傍の温度に応じてそれぞれ最適であると予測されるパラメータが複数組記憶されていることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載のキャリッジ駆動装置。
  12. モータを駆動制御する際に必要なパラメータを記憶手段に複数組記憶しておき、該記憶されたいずれか一組のパラメータを選択して、その一組のパラメータに基づいて上記モータを制御するモータ制御方法であって、
    上記モータに加わる負荷を予め調べておき、その負荷に基づいて上記一組のパラメータを選択することを特徴とするモータ制御方法。
  13. 上記モータの駆動系近傍の温度を検出し、該検出された温度も参照して上記一組のパラメータを選択することを特徴とする請求項12記載のモータ制御方法。
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