JP2004233223A - 原動機の試験装置 - Google Patents

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俊雄 鱸
Atsushi Takemura
厚 武村
Takashi Ebihara
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Abstract

【課題】原動機に動力計を連結して負荷トルクを印加し、擬似的に原動機を車両に搭載した状態を実現して原動機の試験を行う試験装置において、トルクセンサの異常発生を抑制して高精度の試験を行う。
【解決手段】エンジン10にシャフト30を介してダイナモメータ20を連結する。ダイナモメータ20の出力軸にトルクセンサ40を設ける。トルクセンサ40をダイナモメータ20側に設けることでエンジン10の熱や振動からトルクセンサ40を保護する。制御装置70は、車両の動特性モデルに基づき目標負荷トルクを算出し、トルクセンサ40で検出された負荷トルクと目標負荷トルクとに基づいてダイナモメータ20を制御する際に、制御系を3マス慣性系としてモデル化し、エンジン10に印加される負荷トルクが目標負荷トルクとなるように制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の駆動源として用いられるエンジンや電動モータ等の原動機に対して負荷トルクを印加することにより、原動機を車両に搭載された状態に等価的に(あるいは擬似的に)おくことで試験を行う原動機の試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用原動機の出力特性や燃費特性、あるいは排出ガス特性についての各種試験は、原動機を実際に車両に搭載した状態で行うのが一般的である。しかしながら、このようにして得られる試験結果は、あくまでその原動機と原動機が搭載された車両との組み合わせにのみ対応するものであり、例えば車両の重量や駆動系の仕様が変更された場合には、変更後の車両に原動機を再度搭載して試験を行う必要がある。また、こうした試験方法では、車両のためのスペースを確保する必要もある。
【0003】
そこで、原動機を実際に車両に搭載するのではなく、原動機に動力計を連結し、動力計から原動機に対して負荷トルクを印加することにより、原動機があたかも実際に車両に搭載されているかのような状態を擬似的に作り出し、この状態で原動機を試験する試験装置が提案されている。
【0004】
図5には、従来の試験装置の構成が示されている。この試験装置は、エンジン10に対してダイナモメータ20が発生するトルクをシャフト30を介して伝達することにより、エンジン10を擬似的に車両に搭載した負荷状態にして各種試験を行うものである。
【0005】
エンジン10及びダイナモメータ20は、クランクシャフト11と入力軸21とが同軸上に位置するように隣接してベンチ上に固定される。クランクシャフト11及び入力軸21の端部はそれぞれカップリング31、32を介してそれぞれシャフト30の端部に連結される。
【0006】
試験装置は、エンジン10の出力を制御するためのエンジン制御部50と、ダイナモメータ20に発生させるトルクを制御するためのダイナモメータ制御部60とを有した制御装置70を有している。
【0007】
エンジン制御部50は、ダイナモメータ制御部60において算出される車両の仮想的な速度が予め定められた所定の車速パターンに従って変化するようにエンジン10の出力を調節する。出力の調節は、エンジン10の吸気通路12に設けられたスロットルバルブ14の開度をスロットルモータ15により調節することにより行われる。
【0008】
ダイナモメータ制御部60にはエンジン10の運転状態を検出する各種センサからの検出信号が入力される。クランクシャフト11にはダイナモメータ20からエンジン10に伝達されるトルクを検出するトルクセンサ40が設けられる。また、クランクシャフト11の近傍にはクランクシャフト11の回転速度、すなわちエンジン10の回転速度を検出する回転速度センサ42が設けられる。また、スロットルバルブ14の近傍にはスロットル開度を検出するためのスロットルセンサ44が設けられる。
【0009】
ダイナモメータ制御部60は、これらセンサから入力される検出信号と、エンジン10が搭載される車両の動特性モデルとに基づいてダイナモメータ20に発生させる負荷トルク(目標負荷トルク)を算出する。そして、ダイナモメータ制御部60は、算出された目標負荷トルクとトルクセンサ40に検出された実際のトルクとが一致するようにダイナモメータ20をフィードバック制御する。
【0010】
図6には、車両の動特性モデルの概念図が示されている。車両は、トルクコンバータ及びトランスミッションからなる第1構成体M1、トランスミッション及びディファレンシャルギヤからなる第2構成体M2、ホイール、タイヤからなる第3構成体M3及びボディからなる第4構成体M4に区分してモデル化する。
【0011】
図において、「Je」はエンジン10の等価慣性、「J1」〜「J3」は各構成体M1〜M3の等価慣性、「K1」、「K2」は構成体M1、M2の等価バネ定数、「C1」、「C2」は構成体M1、M2の等価ダンピング定数であり、これらは実験や設計値等に基づき同定されるモデル定数である。
【0012】
また、「t」はトルクコンバータのトルク比、「nt」はトランスミッションの減速比であり、「nd」はディファレンシャルギヤの減速比であって予め設定された一定値である。これら各パラメータは動特性上において順に、エンジン10から第1構成体M1へ伝達される伝達トルク、第1構成体M1から第2構成体M2に伝達される伝達トルク、第2構成体M2から第3構成体M3に伝達される伝達トルクをそれぞれ設定するためのモデル定数である。
【0013】
さらに、「k」は動特性上において第1構成体M1から第2構成体M2へ伝達される伝達トルクの比であって、実際の車両においてはトランスミッションの入出力トルクの比に対応するもので、トランスミッションの変速時期における過渡的なトルク伝達特性を評価するためのモデル定数である。
【0014】
ダイナモメータ制御部60は、このような動特性モデルに基づく連立方程式にエンジン10の回転速度を入力し、各運動方程式を所定の演算周期で解くことで目標負荷トルクを算出する。動特性モデルに基づく運動方程式の構築及び演算処理は、制御シミュレーションソフトを用いて実行することができる。
【0015】
なお、トルクセンサ40をエンジン10のクランクシャフト11に設けるのではなく、動力計であるダイナモメータ20の作動軸に直結した構成も提案されている。
【0016】
【特許文献1】
特開2000−105172号公報
【特許文献2】
特開平7−333108号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
試験装置の制御対象、すなわち負荷トルクを印加する対象はエンジン10の駆動軸であるため、エンジン10のクランクシャフト11にトルクセンサ40を設けることで実際の負荷トルクを高精度に検出することが可能であるが、トルクセンサ40をクランクシャフト11に設けると、エンジン10のクーラントがトルクセンサ40に付着してトルクセンサ40に異常が生じる、あるいはエンジン10の試験装置への取付や取り外しの際に誤ってトルクセンサ40を落下させる、あるいはエンジン10からの発熱や振動によりトルクセンサ40の許容限界を超えるような物理的ダメージを受けてトルクセンサ40に異常が生じる等の問題が生じ得る。
【0018】
一方、トルクセンサ40をダイナモメータ20側に設けることで、このような問題を回避することが可能であるが、この場合のトルクセンサ40は、正確には制御対象であるエンジン10のクランクシャフト11での負荷トルクを検出するものではないので、高精度な制御ができない問題が生じる。
【0019】
本発明の目的は、トルクセンサをエンジン近傍に設けることにより生じる種々の問題を解消しつつ、高精度な制御を行って原動機を試験することができる原動機の試験装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、車両用原動機の駆動軸に連結された結合シャフトを介して前記車両用原動機の駆動軸に負荷トルクを印加する負荷トルク印加手段と、前記負荷トルク印加手段により印加される前記負荷トルクの大きさを検出する負荷トルク検出手段と、前記原動機に接続される変速機を含む駆動系の等価慣性や等価ダンピング定数及び等価バネ定数等のモデル定数を用いた動特性モデルに基づき印加されるべき所望の負荷トルクを演算し、前記負荷トルク検出手段により検出された実際の負荷トルクとの相違に基づき前記負荷トルク印加手段を制御する制御手段とを有する原動機の試験装置であって、前記負荷トルク検出手段は、前記結合シャフトと前記負荷トルク印加手段との間に設けられ、前記制御手段は、前記負荷トルク検出手段の位置に応じて前記原動機の駆動軸に前記所望の負荷トルクが印加されるように前記負荷トルク印加手段を制御する。負荷トルク検出手段を原動機近傍ではなく原動機から離間した位置、すなわち結合シャフトと負荷トルク印加手段との間、例えば負荷トルクの出力軸に設けることで、原動機近傍に設けた場合の問題を解消できる。但し、負荷トルク検出手段を結合シャフトと負荷トルク印加手段との間に設けることで、負荷トルク検出手段で検出される負荷トルクは、本来の制御対象である原動機に印加される負荷トルクと相違することになる。そこで、負荷トルク検出手段で検出される負荷トルクは原動機に印加される負荷トルクとは異なることを考慮にいれ、原動機に印加される負荷トルクが所望の負荷トルクとなるように負荷トルク印加手段を制御することで、負荷トルク検出手段の異常発生を抑制し、かつ、原動機の高精度な試験が可能となる。
【0021】
本発明において、前記制御手段は、前記負荷トルク検出手段及び前記結合シャフトのモデル特性を用いて前記原動機の駆動軸に前記所望の負荷トルクが印加されるように前記負荷トルク印加手段を制御することが好適である。負荷トルク検出手段で検出される負荷トルクと、実際に原動機に印加される負荷トルクとの相違は、負荷トルク検出手段及び結合シャフトのモデル特性に基づき規定され、これらを用いて負荷トルク印加手段から発生させる負荷トルクの補正量が決定される。
【0022】
また、前記制御手段は、制御系を前記原動機、前記負荷トルク検出手段及び前記負荷トルク印加手段からなり前記原動機と前記負荷トルク検出手段は前記結合シャフトで弾性結合された3マス慣性系とモデル化して前記原動機の駆動軸に前記所望の負荷トルクが印加されるように前記負荷トルク印加手段を制御することが好適である。負荷トルク検出手段を原動機側に設けた場合、制御手段は、制御系を原動機と負荷トルク印加手段が結合シャフトで連結された2マス慣性系としてモデル化することができるが、負荷トルク検出手段を結合シャフトと付加トルク印加手段との間に設けた場合、2マス慣性系ではなく3マス慣性系としてモデル化することで、負荷トルク検出手段で検出される負荷トルクと原動機の負荷トルクとの相違を考慮して負荷トルク印加手段を制御できる。3マス慣性系のモデルにおいて、負荷トルク検出手段で検出される負荷トルクは、原動機の負荷トルクよりも高めに検出され、すなわち負荷トルクで検出される負荷トルクを所望の負荷トルクとなるように制御すると、原動機の負荷トルクは所望の負荷トルクよりも不足する。そこで、この不足分を解消するように負荷トルク印加手段を制御して負荷トルク印加手段から発生される負荷トルクを上方補正することで、原動機の負荷トルクを所望の負荷トルクに一致させる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について、原動機としてエンジンを例にとり説明する。
【0024】
図1には、本実施形態に係る試験装置の構成図が示されている。基本的な構成は図5に示された試験装置と同様である。すなわち、エンジン10及びダイナモメータ20は、クランクシャフト11と入力軸21とが同軸上に位置するように隣接してベンチ1上に固定される。クランクシャフト11及び入力軸21の端部はそれぞれカップリング31、32を介してそれぞれシャフト30の端部に連結される。シャフト30は高剛性かつ低慣性であり、例えばカーボン材料で構成される。
【0025】
また、試験装置は、エンジン10の出力を制御するためのエンジン制御部と、ダイナモメータ20に発生させるトルクを制御するためのダイナモメータ制御部とを有する制御装置70を備える。
【0026】
エンジン制御部は、ダイナモメータ制御部において算出される車両の仮想的な速度が予め定められた所定の車速パターンに従って変化するようにエンジン10の出力を調節する。すなわち、図5に示された構成と同様に、エンジン10の吸気通路に設けられたスロットルバルブの開度をスロットルモータにより調節することで出力を調節する。
【0027】
一方、ダイナモメータ制御部にはエンジン10の運転状態を検出する各種センサからの検出信号が入力される。ダイナモメータ制御部は、これらセンサから入力される検出信号と、エンジン10が搭載される車両の動特性モデル(図6参照)とに基づいてダイナモメータ20に発生させる負荷トルク(目標負荷トルク)を算出する。すなわち、図6に示された車両の動特性モデルにおける各モデル定数(JeやJ1〜J3、M1〜M3等)及び回転速度センサから入力されるエンジン10の回転数を、エンジン10及び各構成体M1〜M3についての運動方程式に代入するとともに、これら各運動方程式を所定の演算周期で解くことにより、モデル化された車両の走行状態に応じた目標負荷トルクを算出する。そして、制御装置70のダイナモメータ制御部は、算出された目標負荷トルクとトルクセンサ40で検出されたトルクとに基づいてダイナモメータ20をフィードバック制御する。
【0028】
ここで、図5に示された試験装置では、ダイナモメータ20からエンジン10に伝達されるトルクを検出するためのトルクセンサ40はクランクシャフト11に設けられているが、本実施形態ではトルクセンサ40はダイナモメータ20の出力軸に設けられている。このように、トルクセンサ40をエンジン10側ではなくダイナモメータ20側に設けることで、エンジンクーラントの付着やエンジン10の取付/取り外し時の落下、あるいはエンジン10の熱や振動の影響による異常発生を回避できる。
【0029】
一方、トルクセンサ40をダイナモメータ20側に設けて負荷トルクを検出する場合、検出された負荷トルクは本来の制御対象であるエンジン10のクランクシャフトにおける負荷トルクではなく、あくまでダイナモメータ20の出力軸の負荷トルクであり、両者は厳密には一致しない。したがって、従来のようにトルクセンサ40で検出された負荷トルク値と車両の動特性モデルに基づき算出された目標負荷トルクとの相違に基づき、検出された負荷トルクが目標負荷トルクに一致するようにフィードバック制御する構成では正確な制御を行うことができない。このようなフィードバック制御では、トルクセンサ40の設置位置における負荷トルクは目標負荷トルクに一致するものの、本来的に制御の対象であるエンジン10のクランクシャフト(クランクシャフト端面)位置では目標負荷トルクとならないからである。
【0030】
そこで、本実施形態では、トルクセンサ40で検出された負荷トルクは、制御対象であるエンジン10のクランクシャフトに印加された負荷トルクとは異なることを前提とし、この相違を補正するようにダイナモメータ20を制御する。
【0031】
図2には、本実施形態の制御系が示されている。図2(A)は図1の試験装置からエンジン10、シャフト30、トルクセンサ40及びダイナモメータ20を抜き出した図であり、図2(B)は図2(A)のモデル図である。図5に示された試験装置では、トルクセンサ40はエンジン10のクランクシャフトに設けられているため、エンジン10とダイナモメータ20がシャフト30で連結された2マス慣性系としてモデル化されるが、本実施形態ではトルクセンサ40がダイナモメータ20側に設けられているため、図2(B)に示されるようにマスとしてエンジン10、トルクセンサ40及びダイナモメータ20が存在する3マス慣性系としてモデル化される。図2(B)において、本来の制御対象位置と実際に負荷トルクが検出される計測位置が黒丸で示されている。制御装置70は、3マス慣性系のモデルを用いて両位置の相違を補正し、ダイナモメータ20から発生される負荷トルクが本来の制御対象位置において目標負荷トルクとなるようにダイナモメータ20を制御する。具体的には、3マス慣性系モデルにおいて、エンジン10の等価慣性をJeg、トルクセンサ40の等価慣性をJtm、ダイナモメータ20の等価慣性をJdyとすると、エンジン10のゲインはJeg/(Jeg+Jtm+Jdy)、トルクセンサ40のゲインは(Jeg+Jtm)/(Jeg+Jtm+Jdy)であり、ボード線図上では計測位置と制御対象位置とでは20log{(Jeg+Jtm)/Jeg}のずれとなる。制御装置70は、この振幅ずれを解消するようにダイナモメータ20の発生する負荷トルクを上方補正する。制御装置70は、上記ずれを解消するために所定のオフセット分を付加してダイナモメータ20を制御すると云うこともできる。
【0032】
図3には、3マス慣性系モデルにおいてダイナモメータ20側から加振したときの機械特性が示されている。また、比較のため、図4には、2マス慣性系モデルを用いた場合の機械特性が示されている。両図において、(A)は振幅の周波数特性であり、(B)は位相の周波数特性である。「DYside」はダイナモメータ20側の機械特性で、「EGside」はエンジン10側の機械特性である。振幅=0dBがダイナモメータ20側から伝えたいトルクがエンジン10に100%伝達されていることを示す。
【0033】
図4(A)に示されるように、トルクセンサ40がダイナモメータ20側に設けられているにもかかわらず2マス慣性系モデルを用いると、ダイナモメータ20側で0dBとなり、エンジン10側では0dBより低めの振幅となってしまう。すなわち、エンジン側10では本来の目標負荷トルクよりも低い負荷トルクしか印加されないことを意味する。これは、トルクセンサ40で検出された負荷トルクはエンジン10側の負荷トルクではなくダイナモメータ20側の負荷トルクだからである。一方、図3(A)に示されるように3マス慣性系モデルを用いると、3マス慣性系でのゲインを考慮して、トルクセンサ40で検出された負荷トルクに対して、目標負荷トルクを上方補正(多めに補正)するため、エンジン10側において0dBの振幅を得ることができる。
【0034】
このように、本実施形態では、トルクセンサ40をダイナモメータ20側に設けることでエンジン10側に設けたことに起因して生じる種々の問題を解決するとともに、トルクセンサ40で検出された負荷トルクが本来の制御の対象であるエンジン10のクランクシャフトにおける負荷トルクと異なることを考慮し、エンジン10とトルクセンサ40とが高剛性かつ低慣性のシャフト30により接続されるマス系も考慮した3マス慣性系を用いてダイナモメータ20からエンジン10に付加する付加トルクを上方補正することで、エンジン10のクランクシャフトにおいて目標負荷トルクを確実に印加し、エンジン10を試験することができる。
【0035】
なお、本実施形態における制御装置70は、シミュレーションプログラムを実行するDSPの他、VMEやPCでも構成することができる。
【0036】
また、本実施形態では、エンジン10とダイナモメータ20とを連結するシャフト30としてカーボンシャフトを用いているが、高剛性かつ低慣性であれば任意の材料を用いることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば負荷トルク検出手段の異常発生を抑制できるとともに、原動機に対して所望の負荷トルクを高精度に印加して原動機を試験することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態における試験装置の構成図である。
【図2】3マス慣性系のモデル説明図である。
【図3】実施形態における3マス慣性系の機械特性グラフ図である。
【図4】2マス慣性系の機械特性グラフ図である。
【図5】従来の試験装置の構成図である。
【図6】車両動特性モデルの概念図である。
【符号の説明】
10 エンジン、20 ダイナモメータ、30 シャフト、40 トルクセンサ、70 制御装置。

Claims (3)

  1. 車両用原動機の駆動軸に連結された結合シャフトを介して前記車両用原動機の駆動軸に負荷トルクを印加する負荷トルク印加手段と、
    前記負荷トルク印加手段により印加される前記負荷トルクの大きさを検出する負荷トルク検出手段と、
    前記原動機に接続される変速機を含む駆動系の等価慣性や等価ダンピング定数及び等価バネ定数等のモデル定数を用いた動特性モデルに基づき印加されるべき所望の負荷トルクを演算し、前記負荷トルク検出手段により検出された実際の負荷トルクとの相違に基づき前記負荷トルク印加手段を制御する制御手段と、
    を有する原動機の試験装置であって、
    前記負荷トルク検出手段は、前記結合シャフトと前記負荷トルク印加手段との間に設けられ、
    前記制御手段は、前記負荷トルク検出手段の位置に応じて前記原動機の駆動軸に前記所望の負荷トルクが印加されるように前記負荷トルク印加手段を制御することを特徴とする原動機の試験装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記制御手段は、前記負荷トルク検出手段及び前記結合シャフトのモデル特性を用いて前記原動機の駆動軸に前記所望の負荷トルクが印加されるように前記負荷トルク印加手段を制御することを特徴とする原動機の試験装置。
  3. 請求項1記載の装置において、
    前記制御手段は、制御系を前記原動機、前記負荷トルク検出手段及び前記負荷トルク印加手段からなり前記原動機と前記負荷トルク検出手段は前記結合シャフトで弾性結合された3マス慣性系とモデル化して前記原動機の駆動軸に前記所望の負荷トルクが印加されるように前記負荷トルク印加手段を制御することを特徴とする原動機の試験装置。
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