JP2004168208A - ハイブリッド車両の駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】無段変速機のベルト滑り発生を防止する。
【解決手段】モータトルクのラジアル方向成分を受ける連結ギヤ第1支持ベアリング54と、モータトルクのスラスト方向成分を受ける連結ギヤ第2支持ベアリング57と連結ギヤ第3支持ベアリング59と、を有し、連結ギヤ18は、連結ギヤ第1支持ベアリング54の内周側に位置する部分に空間68が形成されるよう変速機入力軸9の他端側にえぐられた形状に形成され、この空間68に変速機入力軸他端側支持ベアリング52が配設され、連結ギヤ第1支持ベアリング54は変速機入力軸他端側支持ベアリング52の外周側に位置し、連結ギヤ第1支持ベアリング54と変速機入力軸他端側支持ベアリング52とが変速機入力軸9の軸方向略同一位置となるよう構成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】モータトルクのラジアル方向成分を受ける連結ギヤ第1支持ベアリング54と、モータトルクのスラスト方向成分を受ける連結ギヤ第2支持ベアリング57と連結ギヤ第3支持ベアリング59と、を有し、連結ギヤ18は、連結ギヤ第1支持ベアリング54の内周側に位置する部分に空間68が形成されるよう変速機入力軸9の他端側にえぐられた形状に形成され、この空間68に変速機入力軸他端側支持ベアリング52が配設され、連結ギヤ第1支持ベアリング54は変速機入力軸他端側支持ベアリング52の外周側に位置し、連結ギヤ第1支持ベアリング54と変速機入力軸他端側支持ベアリング52とが変速機入力軸9の軸方向略同一位置となるよう構成されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド車両の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの駆動力が伝達される無段変速機の入力軸とは別軸に電動機が配置され、この電動機からの駆動力が連結ギヤを介して入力軸に伝達される構成となったハイブリッド車両の駆動装置が従来より知られている(特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−189052号公報(第3−4頁、第1図)。
【0004】
上記文献に記載された無段変速機では、入力軸に設けられたプライマリプーリからベルトを介して無段変速機の出力軸に動力伝達しており、プライマリプーリとベルトの接触面は微小で高面圧となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のハイブリッド車両の駆動装置の構成においては、電動機の駆動力が連結ギヤから入力軸に伝達される際に、連結ギヤから電動機トルクのラジアル方向成分が入力軸に作用することになり、この電動機トルクのラジアル方向成分により入力軸が撓んで、ベルトとプライマリプーリとの接触角度が変化してしまい、ベルト滑りが発生してしまう虞がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のハイブリッド車両の駆動装置は、エンジン及び走行用モータからの駆動力を入力軸及び出力軸を有する無段変速機を介して車軸に伝達可能なハイブリッド車両の駆動装置であって、上記エンジンの駆動力はプライマリプーリが設けられた上記入力軸の一端側に入力され、上記走行用モータの駆動力は上記入力軸の他端側に外装されて上記入力軸と一体に回転する環状の連結ギヤを介して上記入力軸の他端側に入力され、上記入力軸の一端側は入力軸一端側支持ベアリングによって支持され、上記入力軸の他端側は上記入力軸の軸方向にて上記プライマリプーリと上記連結ギヤとの間に位置する入力軸他端側支持ベアリングによって支持され、上記プライマリプーリと上記出力軸に設けられたセンカンダリプーリとに巻き掛けられたベルトによって上記入力軸から上記出力軸に駆動力が伝達され、上記連結ギヤの内周側から上記連結ギヤを回転可能に支持し、上記連結ギヤに作用する上記走行用モータのモータトルクのラジアル方向成分を受ける連結ギヤ第1支持ベアリングと、軸方向から上記連結ギヤを挟み込み、上記連結ギヤに作用する上記モータトルクのスラスト方向成分を受ける連結ギヤ第2支持ベアリングと連結ギヤ第3支持ベアリングと、を有し、上記連結ギヤは、上記連結ギヤ第1支持ベアリングと上記入力軸との間に、上記入力軸の半径方向に沿った空間を有するよう形成され、上記空間に上記入力軸他端側支持ベアリングが配設され、上記入力軸他端側支持ベアリングの外周側に位置する上記連結ギヤ第1支持ベアリングは、上記入力軸他端側支持ベアリングと上記入力軸の軸方向略同一位置、もしくは上記入力軸他端側支持ベアリングよりも上記入力軸の一端側に位置するよう構成されていることを特徴としている。これによって、入力軸及び連結ギヤからなる無段変速機の主軸の軸長を長くすることなく、入力軸に走行用モータのモータトルクの回転成分のみを伝達することが可能となる。
【0007】
【発明の効果】
本発明によれば、無段変速機の主軸の軸長を長くすることなく、走行用モータのモータトルクの回転成分のみを入力軸に伝達することができるので、主軸の軸長が長くなることによって駆動装置の車両への搭載性が悪化することを防止することができると共に、入力軸の変形に伴うプライマリプーリとベルトとの間の接触角度の変化により、ベルト滑りが発生してしまうことを確実に防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】
図1は、この発明に係るハイブリッド車両の駆動装置の全体構成を示している。この駆動装置は、例えばガソリンエンジンもしくはディーゼルエンジンなどからなるエンジン(図示せず)の回転を変速するベルト式無段変速機(以下、CVTと略記する)1と、エンジンとCVT1との間で駆動力の伝達,遮断を行うクラッチ2と、エンジン停止中をも含め、車両の走行を行うための走行用モータとしての走行用モータジェネレータ3と、から大略構成され、アルミニウム製のハウジング4内に全体が収容されている。また、この実施例では、主にエンジン走行中に発電を行うとともにエンジンの再始動の際のクランキングを行う発電用モータジェネレータ5をさらに備えている。
【0010】
駆動装置が収容されるハウジング4は、分割面6に沿って分割された第1ハウジング4aと第2ハウジング4bとを主体としており、第2ハウジング4bの開口部は第1サイドカバー7によって覆われている。また、第1サイドカバー7の開口部はさらに第2サイドカバー8によって覆われている。すなわち、ハウジング4は、第1ハウジング4a、第2ハウジング4b、第1サイドカバー7及び第2サイドカバー8から構成されている。
【0011】
そして、このハウジング4内に、CVT1の変速機入力軸9及び変速機出力軸10と、走行用モータジェネレータ3の回転軸3aと、中間シャフト11(後述)と、が互いに平行に配置されている。
【0012】
クラッチ2は、いわゆる油圧多板式クラッチであり、そのクラッチ入力軸2aの一端は、エンジンのクランクシャフトに実質的に直結されている。クラッチ入力軸2aの他端は、第1ハウジング4aの隔壁からエンジン側、すなわち図1における右側に突出し、かつこの他端部に、発電用モータジェネレータ5と、接線方向に沿ったコイルスプリングを具備した円盤状をなすトーショナルダンパ12とが取り付けられており、このトーショナルダンパ12を介して、エンジンのクランクシャフト後端と連結されるようになっている。そして、このクラッチ入力軸2aに発電用モータジェネレータ5のロータ13が固定されている。
【0013】
発電用モータジェネレータ5は、ハウジング側に固定されたステータ14と、このステータ内周に位置するロータ13と、から大略構成されている。
【0014】
CVT1は、駆動側となるプライマリプーリ15と従動側となるセカンダリプーリ16と両者間に巻き掛けられた金属製のベルト17とを備えるものであって、プライマリプーリ15のプーリ幅が油圧により調整可能となっており、かつこれに応じてセカンダリプーリ16のプーリ幅が変化し、無段階に変速がなされるものである。
【0015】
一端側、すなわち図1における右側となるエンジン側にプライマリプーリ15が設けられた変速機入力軸9は、クラッチ2の出力軸2bと実質的に一体となっている。この変速機入力軸9の他端には、変速機入力軸9と一体に回転する環状の連結ギヤ18が外装されている。
【0016】
この連結ギヤ18は、その内周面が変速機入力軸9の他端部の外周面とスプラインにより連結されているものであって、走行用モータジェネレータ3からの駆動力が伝達されている。尚、本実施例における連結ギヤ18は、音振及び耐久性の観点からヘリカルギヤが用いられている。
【0017】
一方、セカンダリプーリ16が設けられた変速機出力軸10には、ピニオン21が固定されており、中間シャフト11上のリダクションドリブンギヤ22及びファイナルドライビングギヤ23を介して、ファイナルドリブンギヤ24に、変速機出力軸10の回転が伝達されている。尚、ファイナルドリブンギヤ24からは、デイファレンシャルギヤ25、アクスルシャフト(図示せず)介して、駆動輪(図示せず)に動力が伝達される。
【0018】
セカンダリプーリ16は、変速機出力軸10に一体に形成された固定ディスクと26、プーリ幅の変更のために軸方向に移動可能な可動ディスク27と、を有し、両者間で金属製のベルト17を挟持している。可動ディスク27は、軸方向に一体に動くピストン28を備え、このピストン28によって、円筒状のシリンダ29内にセカンダリ油圧室30が形成されている。このセカンダリ油圧室30には、プーリ幅を狭める方向に作用するリターンスプリング31が配置されている。
【0019】
同様に、プライマリプーリ15は、変速機入力軸9に一体に形成された固定ディスク32と、プーリ幅の変更のために軸方向に移動可能な可動ディスク33と、を有し、両者間で金属製のベルト17を挟持している。可動ディスク33は、軸方向に一体に動くピストン34を備え、このピストン34によって、円筒状のシリンダ35内にプライマリ油圧室36が形成されている。尚、セカンダリプーリ16ではエンジンから遠い方のディスクが固定ディスクとなっているのに対し、プライマリプーリ15ではエンジンに近い方のディスクが固定ディスクとなっている。
【0020】
プライマリ油圧室36に導入される油圧は、運転条件に応じて制御され、これによってプーリ幅ひいては変速比が変化する。つまり、プライマリ油圧室36内の油圧を高くすると、プライマリプーリ15のプーリ幅が狭くなってベルト半径が大となり、逆に油圧を低くすると、プーリ幅が拡大してベルト半径が小となる。一方、セカンダリ油圧室30に導入される油圧は、プライマリプーリ15のプーリ幅変化に対応して、常に適切なベルト張力が発生するように制御される。
【0021】
変速機入力軸9は、ハウジング4全体の軸方向寸法に比べて短いものであり、連結ギヤ18が設けられた他端と反対側となる一端に連続するような形でもって、クラッチ入力軸2aが直列に配置されている。
【0022】
走行用モータジェネレータ3は、ハウジング側に固定されたステータ40と、回転軸3aに固定されたロータ41と、から構成されており、回転軸3aの端部に固定された走行用モータドライビングギヤ42と、変速機入力軸9の他端に連結された連結ギヤ18とが、2段に構成された第1,第2中間ギヤ43,44,を介して、互いに連動している。また、走行用モータジェネレータ3は、逆転防止機構45及びチェーン46を介して、ハウジング4の外部に配設された油圧ポンプ47を駆動している。
【0023】
油圧ポンプ47は、補機用の車載のバッテリで駆動可能な低電圧直流モータからなる補助電動モータ48が一体に取り付けられている。ここで、補助電動モータ48は、走行用モータジェネレータ3によるポンプ回転数が不十分となるときに、油圧ポンプ46を補助的に駆動するものである。そして、逆転防止機構45は、走行用モータジェネレータ3の逆転時にも油圧ポンプ46を正転方向へ駆動するものである。
【0024】
尚、発電用モータジェネレータ5及び走行用モータジェネレータ3は、公知のインバータ回路によって、駆動側および発電側の双方で制御される。
【0025】
また、この実施例の構成では、駆動装置は、前後進切換機構を具備しておらず、エンジンによる走行としては、前進走行のみが可能となっている。従って、後退走行は、クラッチ2を切断状態として、走行用モータジェネレータ3を逆転させることによって実現される。つまり、後退走行のまま長時間走行することは一般に考えられないので、エンジンは停止状態として、走行用モータジェネレータ3によって後進するようにし、変速機構の簡素化を図っている。
【0026】
図2は、上記の駆動装置の要部をさらに拡大して示している
変速機入力軸9は、その一端側(エンジン側)が変速機入力軸一端側支持ベアリング50によってハウジング4を構成する変速機入力軸一端側支持壁51に回転可能に支持され、その他端側が変速機入力軸他端側支持ベアリング52によってハウジング4を構成する変速機入力軸他端側支持壁53に回転可能に支持されている。変速機入力軸一端側支持壁51及び変速機入力軸他端側支持壁53は、変速機入力軸9の略半径方向に沿って形成されている、
一方、連結ギヤ18は、連結ギヤ第1支持ベアリング54によって第2サイドカバー8から変速機入力軸9の略軸方向に沿って延出した連結ギヤ支持壁55に回転可能に支持されているていると共に、この連結ギヤ支持壁55に鉄製のワッシャを56介して配設された連結ギヤ第2支持ベアリング57と、変速機入力軸他端側支持壁53に鉄製のワッシャ58を介して配設された連結ギヤ第3支持ベアリング59と、によって、変速機入力軸9の回転に伴う連結ギヤ18の回転を許容しつつ変速機入力軸9の軸方向で挟み込まれている。
【0027】
つまり、変速機入力軸9の軸方向に沿った連結ギヤ第1支持ベアリング54と変速機入力軸他端側支持壁53との間に、連結ギヤ入力軸他端側側面60を回転可能に支持する連結ギヤ第2支持ベアリング57と、連結ギヤ入力軸一端側側面61を回転可能に支持する連結ギヤ第3支持ベアリング59とを配設することによって、連結ギヤ18は変速機入力軸9の軸方向で挟み込まれている。
【0028】
従って、連結ギヤ18に作用する走行用モータジェネレータ3のモータトルクのラジアル方向成分は、連結ギヤ第1支持ベアリング54によって受け、走行用モータジェネレータ3のモータトルクのスラスト方向成分は、連結ギア第2支持ベアリング57及び連結ギヤ第3支持ベアリング59によって受け、かつ変速機入力軸9の軸方向に沿った位置決めを連結ギヤ第2支持ベアリング57及び連結ギヤ第3支持ベアリングで行う構成となっている。また、変速機入力軸一端側支持壁51、変速機入力軸他端側支持壁53及び連結ギヤ支持壁55は、互いに独立した構成となっている。
【0029】
連結ギヤ18についてさらに詳述すれば、連結ギヤ18は、第2中間ギヤ44と噛み合う歯(はす歯)が形成された略筒状の連結ギア外周部65と、変速機入力軸9とスプラインにより連結される略筒状の連結ギヤ内周部66と、連結ギヤ外周部及び連結ギヤ内周部の両者を連結ギヤの軸方向でオフセットするよう連結する略筒状の接続壁67と、をからなっている。
【0030】
接続壁67は、略有底円筒状の接続壁基部67aと、接続壁基部67aの開口縁全周からこの接続壁基部67aの半径方向外周側に延びる鍔状の接続壁外周部67bと、からなり、接続壁基部67aの底面には、変速機入力軸9が貫通する貫通孔が形成され、この貫通孔開口縁に上述した連結ギヤ内周部66が接続され、接続壁外周部67bの先端に上述した連結ギヤ外周部65が接続されている。
【0031】
接続壁基部67aは、その内部に、変速機入力軸他端側支持壁53の一部と変速機入力軸他端側支持ベアリング52とを収容可能な空間68が形成されている。また、接続壁外周部67bは、接続壁基部67a及び連結ギヤ外周部65と伴に連結ギヤ第1支持ベアリング54を収容する断面略コ字形の収容空間69を構成するよう形成されている。
【0032】
換言すれば、連結ギヤ18は、連結ギヤ第1支持ベアリング54と変速機入力軸9との間に、変速機入力軸9の半径方向に沿った空間68を有するよう、連結ギヤ第1支持ベアリング54の内周側に位置する部分が変速機入力軸9の他端側に大きくえぐられた形状に形成され、この空間68内に、変速機入力軸他端側支持ベアリング52と変速機入力軸他端側支持壁53の一部とが配置されている。
【0033】
そして、連結ギヤ第1支持ベアリング54が、変速機入力軸他端側支持ベアリング52の外周側に位置し、かつ連結ギヤ第1支持ベアリング54と変速機入力軸他端側支持ベアリング52とが変速機入力軸9の軸方向略同一位置となるよう構成されていると共に、連結ギヤ第1支持ベアリング54が連結ギヤ18の軸方向の略中央位置に配置され、変速機入力軸他端側支持ベアリング52がプライマリプーリ15のピストン34直後(近傍)に配置されている。
【0034】
また、変速機入力軸他端側支持壁53は、連結ギヤ第3支持ベアリング59の配設位置にて、変速機入力軸9の軸方向に相対的に厚肉となるよう形成されている。変速機他端側支持壁53のこの厚肉部53aは、プライマリプーリ15の可動ディスク33に備えられたピストン34の凹部34aを利用して形成されている。
【0035】
ここで、第2サイドカバー8によって覆われる第1サイドカバー7の開口部は、連結ギヤ18よりも大きくなるよう形成されており、第2サイドカバー8に、連結ギヤ第1,第2支持ベアリング54,57、ワッシャ56及び連結ギヤ18をサブアッセンブリした状態で、第2サイドカバー8を第1サイドカバー7を組み付けることで、連結ギヤ18は、変速機入力軸9の他端にスプラインにより連結される。
【0036】
尚、ワッシャ56,58は連結ギヤ18に作用する走行用モータジェネレータ3のモータトルクのスラスト方向成分の大きさに応じて硬度アップのために取り付けられている。
【0037】
図3は、上述した実施例に対する比較例であって、駆動装置の全体構成は図1及び図2示すものと略同一であるが、図3aの第1比較例は連結ギヤ71が変速機入力軸70と一体に形成されており、図3(b)の第2比較例は連結ギヤ81が一対のテーパベアリング84,85で支持されている。
【0038】
図3aに示す第1比較例のように、変速機入力軸70の後端に連結ギヤ71が一体的に設けれた構造では、連結ギヤ71にモータトルクのラジアル方向成分が伝達されると、変速機入力軸70が細線で示すように変形してしまい、プライマリプーリ72とベルト73との間の接触角度が変化してしまい、ベルト滑りが発生してしまう場合がある。
【0039】
また、図3bに示す第2比較例は、上述した本願発明の実施例と同様に、変速機入力軸80の他端側に連結ギヤ81がスプラインにより連結されているが、変速機入力軸80は変速機入力軸一端側支持ベアリング82と変速機入力軸他端側支持ベアリング83とによって回転可能に支持され、連結ギヤ81は一対のテーパベアリング84,85によって回転可能に支持されている。すなわち、連結ギヤに入力されるモータトルクのラジアル方向成分及びスラスト方向成分を、一対のテーパベアリング84,85を介してハウジング側で受けることにより、変速機入力軸80にモータトルクの回転成分のみが伝達される構造となっているが、変速機入力軸他端側支持ベアリング83の外側(図3bにおける左側)に、これら一対のテーパベアリング84,85を変速機入力軸の軸方向に沿って新たに配設することになるため、第1比較例に比べて、変速機入力軸80及び連結ギヤ81からなる主軸の軸長が長くなり、それに伴い変速機入力軸80の軸方向に沿った駆動装置の長さが増加して車両への搭載性が悪くなる。
【0040】
しかしながら、上述した本発明に係る実施例においては、連結ギヤ18の連結ギヤ第1支持ベアリング54の内周側に位置する部分が変速機入力軸他端側に大きくえぐられた形状をなし、このえぐられた部分(空間68)に変速機入力軸他端側支持ベアリング52が配設され、連結ギヤ18を支持する連結ギヤ第1支持ベアリング54と、変速機入力軸他端側支持ベアリング52と、が変速機入力軸9の軸方向略同一位置に位置していると共に、連結ギヤ第1支持ベアリング54によって、連結ギヤ18に作用する走行用モータジェネレータ3のモータトルクのラジアル方向成分を受け、連結ギヤ第2支持ベアリング57及び連結ギヤ第3支持ベアリング59によって、連結ギヤ18に作用する走行用モータジェネレータ3のモータトルクのスラスト方向成分を受ける構成となっているので、連結ギヤ18に作用するモータトルクのラジアル方向成分及びスラスト方向成分をハウジング側で支持でき、かつ変速機入力軸9及び連結ギヤ18からなるCVT1の主軸の軸長を長くすることなく(テーパベアリングを用いることなく)変速機入力軸9に走行用モータジェネレータ3のモータトルクの回転成分のみを伝達することができる。そのため、CVT1の主軸の軸長が長くなることによって駆動装置の車両への搭載性が悪化することを防止することができると共に、図3aに示すような変速機入力軸の変形(傾き)を防止することができ、変速機入力軸9の変形に伴うプライマリプーリ15とベルト17との接触角度の変化によりベルト滑り発生してしまうことを防止することができる。
【0041】
また、連結ギヤ18は、変速機入力軸9にスプラインにより連結されているので、変速機入力軸9には、より確実にモータトルクの回転成分のみを伝達可能となり、より一層確実にベルト滑り発生を防止することができる。
【0042】
そして、連結ギヤ第1支持ベアリング54が連結ギヤ18の軸方向の略中央という連結ギヤ18に働くモータトルクのラジアル方向成分を支持するのに理想的な位置に配置可能になると共に、変速機入力軸他端側支持ベアリング52がプライマリプーリ15のピストン34直後(近傍)という変速機入力軸9を支持するのに理想的な位置に配置可能となる。
【0043】
また、変速機入力軸9及び連結ギヤ18からなるCVT1の主軸の長さが増加することはないので、本実施例におけるCVT1を既存のCVTから流用設計しても変速機入力軸9の他端側を既存のCVTの変速機入力軸の他端側と略同一位置とすることができ、変速機入力軸の支持スパン(変速機入力軸一端側支持ベアリング50と変速機入力軸他端側支持ベアリング52間の距離)に変更はなく、変速機入力軸9の支持剛性にも影響を与えることもない。
【0044】
また、連結ギヤ第3支持ベアリング59の配設位置にて、変速機入力軸他端側支持壁53の変速機入力軸9の軸方向の肉厚が、プライマリプーリ15の可動ディスク33に備えられたピストン34の凹部34を利用して厚肉に形成されていると共に、連結ギア支持壁55が変速機入力軸9の軸方向に沿って形成されているので、モータトルクのスラスト方向成分を支持するに足る強度を確実に確保することができる。
【0045】
そして、連結ギヤ支持壁55と、変速機入力軸一端側支持壁51及び変速機入力軸他端側支持壁53が完全に独立しているため、連結ギヤ支持壁55が仮に変形したとしても変速機入力軸一端側支持壁51及び変速機入力軸他端側支持壁53が変形することはなく、変速機入力軸9を所期の状態で確実に支持することができる。
【0046】
尚、上述した実施例においては、連結ギヤ第1支持ベアリング54と変速機入力軸他端側支持ベアリング52とが変速機入力軸9の軸方向略同一位置となるよう形成されているが、連結ギヤ第1支持ベアリング54が変速機入力軸他端側支持ベアリング52よりも変速機入力軸9の一端側、すなわちエンジン側の位置となるよう構成してもよい。
【0047】
上記実施例から把握し得る本発明の技術的思想についてその効果と共に列記する。
【0048】
(1) エンジン及び走行用モータからの駆動力を入力軸及び出力軸を有する無段変速機を介して車軸に伝達可能なハイブリッド車両の駆動装置であって、上記エンジンの駆動力はプライマリプーリが設けられた上記入力軸の一端側に入力され、上記走行用モータの駆動力は上記入力軸の他端側に外装されて上記入力軸と一体に回転する環状の連結ギヤを介して上記入力軸の他端側に入力され、上記入力軸の一端側は入力軸一端側支持ベアリングによって回転可能に支持され、上記入力軸の他端側は上記入力軸の軸方向にて上記プライマリプーリと上記連結ギヤとの間に位置する入力軸他端側支持ベアリングによって回転可能に支持され、上記プライマリプーリと上記出力軸に設けられたセンカンダリプーリとに巻き掛けられたベルトによって、上記入力軸から上記出力軸に駆動力を伝達しているハイブリッド車両の駆動装置において、上記連結ギヤの内周側から上記連結ギヤを回転可能に支持し、上記連結ギヤに作用する上記走行用モータのモータトルクのラジアル方向成分を受ける連結ギヤ第1支持ベアリングと、軸方向から上記連結ギヤを挟み込み、上記連結ギヤに作用する上記モータトルクのスラスト方向成分を受ける連結ギヤ第2支持ベアリングと連結ギヤ第3支持ベアリングと、を有し、上記連結ギヤは、上記連結ギヤ第1支持ベアリングと上記入力軸との間に、上記入力軸の半径方向に沿った空間を有するよう、上記連結ギヤ第1支持ベアリングの内周側に位置する部分が上記入力軸の他端側にえぐられた形状に形成され、上記空間に上記入力軸他端側支持ベアリングが配設され、上記入力軸他端側支持ベアリングの外周側に位置する上記連結ギヤ第1支持ベアリングは、上記入力軸他端側支持ベアリングと上記入力軸の軸方向略同一位置、もしくは上記入力軸他端側支持ベアリングよりも上記入力軸の一端側に位置するよう構成されている。これによって、無段変速機の主軸の軸長を長くすることなく、走行用モータのモータトルクの回転成分のみを入力軸に伝達することができるので、主軸の軸長が長くなることによって駆動装置の車両への搭載性が悪化することを防止することができると共に、入力軸の変形に伴うプライマリプーリとベルトとの間の接触角度の変化により、ベルト滑りが発生してしまうことを確実に防止することができる。
【0049】
(2) 上記(1)に記載のハイブリッド車両の駆動装置において、上記入力軸一端側支持ベアリングは上記無段変速機を覆うハウジングの入力軸一端側支持壁に回転可能に支持され、上記入力軸他端側支持ベアリングは上記ハウジングの入力軸他端側支持壁に回転可能に支持され、上記連結ギヤ第1支持ベアリングは上記ハウジングの連結ギヤ支持壁に回転可能に支持されている。これによって、連結ギヤ支持壁が仮に変形したとしても変速機入力軸一端側支持壁及び変速機入力軸他端側支持壁が変形することはなく、変速機入力軸を所期の状態で確実に支持することができる。
【0050】
(3) 上記(2)に記載のハイブリッド車両の駆動装置において、上記連結ギヤ第2支持ベアリングは、上記連結ギヤ支持壁に配設され上記連結ギヤの入力軸他端側側面を回転可能に支持し、上記連結ギヤ第3支持ベアリングは、上記入力軸他端側支持壁に配設され上記連結ギヤの入力軸一端側側面を回転可能に支持している。これによって、連結ギヤに作用する走行用モータのモータトルクのスラスト方向成分は、ハウジングによって支持することができ、入力軸に作用することはない。
【0051】
(4) 上記(3)に記載のハイブリッド車両の駆動装置において、上記連結ギヤ支持壁は上記入力軸の略軸方向に沿って形成され、上記入力軸他端側支持壁は、上記入力軸の略半径方向に沿って形成されていると共に、上記連結ギヤ第3支持ベアリングの配設位置にて上記入力軸の軸方向に厚肉となるよう形成されている。これによって、連結ギヤに作用する走行用モータのモータトルクのスラスト方向成分を支持するに足る強度を確実に確保することができる。
【0052】
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかに記載のハイブリッド車両の駆動装置において、上記連結ギヤと上記入力軸とは、スプラインにより連結されている。これによって、入力軸には、より確実に走行用モータのモータトルクの回転成分のみを伝達可能となり、より一層確実にベルト滑り発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハイブリッド車両の駆動装置の断面図。
【図2】本発明に係るハイブリッド車両の駆動装置の要部拡大断面図。
【図3】本発明に係るハイブリッド車両の駆動装置の比較例を模式的に示す説明図。
【符号の説明】
9…変速機入力軸
18…連結ギヤ
52…変速機入力軸他端側支持ベアリング
54…連結ギヤ第1支持ベアリング
55…連結ギヤ支持壁
57…連結ギヤ第2支持ベアリング
59…連結ギヤ第3支持ベアリング
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド車両の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの駆動力が伝達される無段変速機の入力軸とは別軸に電動機が配置され、この電動機からの駆動力が連結ギヤを介して入力軸に伝達される構成となったハイブリッド車両の駆動装置が従来より知られている(特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−189052号公報(第3−4頁、第1図)。
【0004】
上記文献に記載された無段変速機では、入力軸に設けられたプライマリプーリからベルトを介して無段変速機の出力軸に動力伝達しており、プライマリプーリとベルトの接触面は微小で高面圧となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のハイブリッド車両の駆動装置の構成においては、電動機の駆動力が連結ギヤから入力軸に伝達される際に、連結ギヤから電動機トルクのラジアル方向成分が入力軸に作用することになり、この電動機トルクのラジアル方向成分により入力軸が撓んで、ベルトとプライマリプーリとの接触角度が変化してしまい、ベルト滑りが発生してしまう虞がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のハイブリッド車両の駆動装置は、エンジン及び走行用モータからの駆動力を入力軸及び出力軸を有する無段変速機を介して車軸に伝達可能なハイブリッド車両の駆動装置であって、上記エンジンの駆動力はプライマリプーリが設けられた上記入力軸の一端側に入力され、上記走行用モータの駆動力は上記入力軸の他端側に外装されて上記入力軸と一体に回転する環状の連結ギヤを介して上記入力軸の他端側に入力され、上記入力軸の一端側は入力軸一端側支持ベアリングによって支持され、上記入力軸の他端側は上記入力軸の軸方向にて上記プライマリプーリと上記連結ギヤとの間に位置する入力軸他端側支持ベアリングによって支持され、上記プライマリプーリと上記出力軸に設けられたセンカンダリプーリとに巻き掛けられたベルトによって上記入力軸から上記出力軸に駆動力が伝達され、上記連結ギヤの内周側から上記連結ギヤを回転可能に支持し、上記連結ギヤに作用する上記走行用モータのモータトルクのラジアル方向成分を受ける連結ギヤ第1支持ベアリングと、軸方向から上記連結ギヤを挟み込み、上記連結ギヤに作用する上記モータトルクのスラスト方向成分を受ける連結ギヤ第2支持ベアリングと連結ギヤ第3支持ベアリングと、を有し、上記連結ギヤは、上記連結ギヤ第1支持ベアリングと上記入力軸との間に、上記入力軸の半径方向に沿った空間を有するよう形成され、上記空間に上記入力軸他端側支持ベアリングが配設され、上記入力軸他端側支持ベアリングの外周側に位置する上記連結ギヤ第1支持ベアリングは、上記入力軸他端側支持ベアリングと上記入力軸の軸方向略同一位置、もしくは上記入力軸他端側支持ベアリングよりも上記入力軸の一端側に位置するよう構成されていることを特徴としている。これによって、入力軸及び連結ギヤからなる無段変速機の主軸の軸長を長くすることなく、入力軸に走行用モータのモータトルクの回転成分のみを伝達することが可能となる。
【0007】
【発明の効果】
本発明によれば、無段変速機の主軸の軸長を長くすることなく、走行用モータのモータトルクの回転成分のみを入力軸に伝達することができるので、主軸の軸長が長くなることによって駆動装置の車両への搭載性が悪化することを防止することができると共に、入力軸の変形に伴うプライマリプーリとベルトとの間の接触角度の変化により、ベルト滑りが発生してしまうことを確実に防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】
図1は、この発明に係るハイブリッド車両の駆動装置の全体構成を示している。この駆動装置は、例えばガソリンエンジンもしくはディーゼルエンジンなどからなるエンジン(図示せず)の回転を変速するベルト式無段変速機(以下、CVTと略記する)1と、エンジンとCVT1との間で駆動力の伝達,遮断を行うクラッチ2と、エンジン停止中をも含め、車両の走行を行うための走行用モータとしての走行用モータジェネレータ3と、から大略構成され、アルミニウム製のハウジング4内に全体が収容されている。また、この実施例では、主にエンジン走行中に発電を行うとともにエンジンの再始動の際のクランキングを行う発電用モータジェネレータ5をさらに備えている。
【0010】
駆動装置が収容されるハウジング4は、分割面6に沿って分割された第1ハウジング4aと第2ハウジング4bとを主体としており、第2ハウジング4bの開口部は第1サイドカバー7によって覆われている。また、第1サイドカバー7の開口部はさらに第2サイドカバー8によって覆われている。すなわち、ハウジング4は、第1ハウジング4a、第2ハウジング4b、第1サイドカバー7及び第2サイドカバー8から構成されている。
【0011】
そして、このハウジング4内に、CVT1の変速機入力軸9及び変速機出力軸10と、走行用モータジェネレータ3の回転軸3aと、中間シャフト11(後述)と、が互いに平行に配置されている。
【0012】
クラッチ2は、いわゆる油圧多板式クラッチであり、そのクラッチ入力軸2aの一端は、エンジンのクランクシャフトに実質的に直結されている。クラッチ入力軸2aの他端は、第1ハウジング4aの隔壁からエンジン側、すなわち図1における右側に突出し、かつこの他端部に、発電用モータジェネレータ5と、接線方向に沿ったコイルスプリングを具備した円盤状をなすトーショナルダンパ12とが取り付けられており、このトーショナルダンパ12を介して、エンジンのクランクシャフト後端と連結されるようになっている。そして、このクラッチ入力軸2aに発電用モータジェネレータ5のロータ13が固定されている。
【0013】
発電用モータジェネレータ5は、ハウジング側に固定されたステータ14と、このステータ内周に位置するロータ13と、から大略構成されている。
【0014】
CVT1は、駆動側となるプライマリプーリ15と従動側となるセカンダリプーリ16と両者間に巻き掛けられた金属製のベルト17とを備えるものであって、プライマリプーリ15のプーリ幅が油圧により調整可能となっており、かつこれに応じてセカンダリプーリ16のプーリ幅が変化し、無段階に変速がなされるものである。
【0015】
一端側、すなわち図1における右側となるエンジン側にプライマリプーリ15が設けられた変速機入力軸9は、クラッチ2の出力軸2bと実質的に一体となっている。この変速機入力軸9の他端には、変速機入力軸9と一体に回転する環状の連結ギヤ18が外装されている。
【0016】
この連結ギヤ18は、その内周面が変速機入力軸9の他端部の外周面とスプラインにより連結されているものであって、走行用モータジェネレータ3からの駆動力が伝達されている。尚、本実施例における連結ギヤ18は、音振及び耐久性の観点からヘリカルギヤが用いられている。
【0017】
一方、セカンダリプーリ16が設けられた変速機出力軸10には、ピニオン21が固定されており、中間シャフト11上のリダクションドリブンギヤ22及びファイナルドライビングギヤ23を介して、ファイナルドリブンギヤ24に、変速機出力軸10の回転が伝達されている。尚、ファイナルドリブンギヤ24からは、デイファレンシャルギヤ25、アクスルシャフト(図示せず)介して、駆動輪(図示せず)に動力が伝達される。
【0018】
セカンダリプーリ16は、変速機出力軸10に一体に形成された固定ディスクと26、プーリ幅の変更のために軸方向に移動可能な可動ディスク27と、を有し、両者間で金属製のベルト17を挟持している。可動ディスク27は、軸方向に一体に動くピストン28を備え、このピストン28によって、円筒状のシリンダ29内にセカンダリ油圧室30が形成されている。このセカンダリ油圧室30には、プーリ幅を狭める方向に作用するリターンスプリング31が配置されている。
【0019】
同様に、プライマリプーリ15は、変速機入力軸9に一体に形成された固定ディスク32と、プーリ幅の変更のために軸方向に移動可能な可動ディスク33と、を有し、両者間で金属製のベルト17を挟持している。可動ディスク33は、軸方向に一体に動くピストン34を備え、このピストン34によって、円筒状のシリンダ35内にプライマリ油圧室36が形成されている。尚、セカンダリプーリ16ではエンジンから遠い方のディスクが固定ディスクとなっているのに対し、プライマリプーリ15ではエンジンに近い方のディスクが固定ディスクとなっている。
【0020】
プライマリ油圧室36に導入される油圧は、運転条件に応じて制御され、これによってプーリ幅ひいては変速比が変化する。つまり、プライマリ油圧室36内の油圧を高くすると、プライマリプーリ15のプーリ幅が狭くなってベルト半径が大となり、逆に油圧を低くすると、プーリ幅が拡大してベルト半径が小となる。一方、セカンダリ油圧室30に導入される油圧は、プライマリプーリ15のプーリ幅変化に対応して、常に適切なベルト張力が発生するように制御される。
【0021】
変速機入力軸9は、ハウジング4全体の軸方向寸法に比べて短いものであり、連結ギヤ18が設けられた他端と反対側となる一端に連続するような形でもって、クラッチ入力軸2aが直列に配置されている。
【0022】
走行用モータジェネレータ3は、ハウジング側に固定されたステータ40と、回転軸3aに固定されたロータ41と、から構成されており、回転軸3aの端部に固定された走行用モータドライビングギヤ42と、変速機入力軸9の他端に連結された連結ギヤ18とが、2段に構成された第1,第2中間ギヤ43,44,を介して、互いに連動している。また、走行用モータジェネレータ3は、逆転防止機構45及びチェーン46を介して、ハウジング4の外部に配設された油圧ポンプ47を駆動している。
【0023】
油圧ポンプ47は、補機用の車載のバッテリで駆動可能な低電圧直流モータからなる補助電動モータ48が一体に取り付けられている。ここで、補助電動モータ48は、走行用モータジェネレータ3によるポンプ回転数が不十分となるときに、油圧ポンプ46を補助的に駆動するものである。そして、逆転防止機構45は、走行用モータジェネレータ3の逆転時にも油圧ポンプ46を正転方向へ駆動するものである。
【0024】
尚、発電用モータジェネレータ5及び走行用モータジェネレータ3は、公知のインバータ回路によって、駆動側および発電側の双方で制御される。
【0025】
また、この実施例の構成では、駆動装置は、前後進切換機構を具備しておらず、エンジンによる走行としては、前進走行のみが可能となっている。従って、後退走行は、クラッチ2を切断状態として、走行用モータジェネレータ3を逆転させることによって実現される。つまり、後退走行のまま長時間走行することは一般に考えられないので、エンジンは停止状態として、走行用モータジェネレータ3によって後進するようにし、変速機構の簡素化を図っている。
【0026】
図2は、上記の駆動装置の要部をさらに拡大して示している
変速機入力軸9は、その一端側(エンジン側)が変速機入力軸一端側支持ベアリング50によってハウジング4を構成する変速機入力軸一端側支持壁51に回転可能に支持され、その他端側が変速機入力軸他端側支持ベアリング52によってハウジング4を構成する変速機入力軸他端側支持壁53に回転可能に支持されている。変速機入力軸一端側支持壁51及び変速機入力軸他端側支持壁53は、変速機入力軸9の略半径方向に沿って形成されている、
一方、連結ギヤ18は、連結ギヤ第1支持ベアリング54によって第2サイドカバー8から変速機入力軸9の略軸方向に沿って延出した連結ギヤ支持壁55に回転可能に支持されているていると共に、この連結ギヤ支持壁55に鉄製のワッシャを56介して配設された連結ギヤ第2支持ベアリング57と、変速機入力軸他端側支持壁53に鉄製のワッシャ58を介して配設された連結ギヤ第3支持ベアリング59と、によって、変速機入力軸9の回転に伴う連結ギヤ18の回転を許容しつつ変速機入力軸9の軸方向で挟み込まれている。
【0027】
つまり、変速機入力軸9の軸方向に沿った連結ギヤ第1支持ベアリング54と変速機入力軸他端側支持壁53との間に、連結ギヤ入力軸他端側側面60を回転可能に支持する連結ギヤ第2支持ベアリング57と、連結ギヤ入力軸一端側側面61を回転可能に支持する連結ギヤ第3支持ベアリング59とを配設することによって、連結ギヤ18は変速機入力軸9の軸方向で挟み込まれている。
【0028】
従って、連結ギヤ18に作用する走行用モータジェネレータ3のモータトルクのラジアル方向成分は、連結ギヤ第1支持ベアリング54によって受け、走行用モータジェネレータ3のモータトルクのスラスト方向成分は、連結ギア第2支持ベアリング57及び連結ギヤ第3支持ベアリング59によって受け、かつ変速機入力軸9の軸方向に沿った位置決めを連結ギヤ第2支持ベアリング57及び連結ギヤ第3支持ベアリングで行う構成となっている。また、変速機入力軸一端側支持壁51、変速機入力軸他端側支持壁53及び連結ギヤ支持壁55は、互いに独立した構成となっている。
【0029】
連結ギヤ18についてさらに詳述すれば、連結ギヤ18は、第2中間ギヤ44と噛み合う歯(はす歯)が形成された略筒状の連結ギア外周部65と、変速機入力軸9とスプラインにより連結される略筒状の連結ギヤ内周部66と、連結ギヤ外周部及び連結ギヤ内周部の両者を連結ギヤの軸方向でオフセットするよう連結する略筒状の接続壁67と、をからなっている。
【0030】
接続壁67は、略有底円筒状の接続壁基部67aと、接続壁基部67aの開口縁全周からこの接続壁基部67aの半径方向外周側に延びる鍔状の接続壁外周部67bと、からなり、接続壁基部67aの底面には、変速機入力軸9が貫通する貫通孔が形成され、この貫通孔開口縁に上述した連結ギヤ内周部66が接続され、接続壁外周部67bの先端に上述した連結ギヤ外周部65が接続されている。
【0031】
接続壁基部67aは、その内部に、変速機入力軸他端側支持壁53の一部と変速機入力軸他端側支持ベアリング52とを収容可能な空間68が形成されている。また、接続壁外周部67bは、接続壁基部67a及び連結ギヤ外周部65と伴に連結ギヤ第1支持ベアリング54を収容する断面略コ字形の収容空間69を構成するよう形成されている。
【0032】
換言すれば、連結ギヤ18は、連結ギヤ第1支持ベアリング54と変速機入力軸9との間に、変速機入力軸9の半径方向に沿った空間68を有するよう、連結ギヤ第1支持ベアリング54の内周側に位置する部分が変速機入力軸9の他端側に大きくえぐられた形状に形成され、この空間68内に、変速機入力軸他端側支持ベアリング52と変速機入力軸他端側支持壁53の一部とが配置されている。
【0033】
そして、連結ギヤ第1支持ベアリング54が、変速機入力軸他端側支持ベアリング52の外周側に位置し、かつ連結ギヤ第1支持ベアリング54と変速機入力軸他端側支持ベアリング52とが変速機入力軸9の軸方向略同一位置となるよう構成されていると共に、連結ギヤ第1支持ベアリング54が連結ギヤ18の軸方向の略中央位置に配置され、変速機入力軸他端側支持ベアリング52がプライマリプーリ15のピストン34直後(近傍)に配置されている。
【0034】
また、変速機入力軸他端側支持壁53は、連結ギヤ第3支持ベアリング59の配設位置にて、変速機入力軸9の軸方向に相対的に厚肉となるよう形成されている。変速機他端側支持壁53のこの厚肉部53aは、プライマリプーリ15の可動ディスク33に備えられたピストン34の凹部34aを利用して形成されている。
【0035】
ここで、第2サイドカバー8によって覆われる第1サイドカバー7の開口部は、連結ギヤ18よりも大きくなるよう形成されており、第2サイドカバー8に、連結ギヤ第1,第2支持ベアリング54,57、ワッシャ56及び連結ギヤ18をサブアッセンブリした状態で、第2サイドカバー8を第1サイドカバー7を組み付けることで、連結ギヤ18は、変速機入力軸9の他端にスプラインにより連結される。
【0036】
尚、ワッシャ56,58は連結ギヤ18に作用する走行用モータジェネレータ3のモータトルクのスラスト方向成分の大きさに応じて硬度アップのために取り付けられている。
【0037】
図3は、上述した実施例に対する比較例であって、駆動装置の全体構成は図1及び図2示すものと略同一であるが、図3aの第1比較例は連結ギヤ71が変速機入力軸70と一体に形成されており、図3(b)の第2比較例は連結ギヤ81が一対のテーパベアリング84,85で支持されている。
【0038】
図3aに示す第1比較例のように、変速機入力軸70の後端に連結ギヤ71が一体的に設けれた構造では、連結ギヤ71にモータトルクのラジアル方向成分が伝達されると、変速機入力軸70が細線で示すように変形してしまい、プライマリプーリ72とベルト73との間の接触角度が変化してしまい、ベルト滑りが発生してしまう場合がある。
【0039】
また、図3bに示す第2比較例は、上述した本願発明の実施例と同様に、変速機入力軸80の他端側に連結ギヤ81がスプラインにより連結されているが、変速機入力軸80は変速機入力軸一端側支持ベアリング82と変速機入力軸他端側支持ベアリング83とによって回転可能に支持され、連結ギヤ81は一対のテーパベアリング84,85によって回転可能に支持されている。すなわち、連結ギヤに入力されるモータトルクのラジアル方向成分及びスラスト方向成分を、一対のテーパベアリング84,85を介してハウジング側で受けることにより、変速機入力軸80にモータトルクの回転成分のみが伝達される構造となっているが、変速機入力軸他端側支持ベアリング83の外側(図3bにおける左側)に、これら一対のテーパベアリング84,85を変速機入力軸の軸方向に沿って新たに配設することになるため、第1比較例に比べて、変速機入力軸80及び連結ギヤ81からなる主軸の軸長が長くなり、それに伴い変速機入力軸80の軸方向に沿った駆動装置の長さが増加して車両への搭載性が悪くなる。
【0040】
しかしながら、上述した本発明に係る実施例においては、連結ギヤ18の連結ギヤ第1支持ベアリング54の内周側に位置する部分が変速機入力軸他端側に大きくえぐられた形状をなし、このえぐられた部分(空間68)に変速機入力軸他端側支持ベアリング52が配設され、連結ギヤ18を支持する連結ギヤ第1支持ベアリング54と、変速機入力軸他端側支持ベアリング52と、が変速機入力軸9の軸方向略同一位置に位置していると共に、連結ギヤ第1支持ベアリング54によって、連結ギヤ18に作用する走行用モータジェネレータ3のモータトルクのラジアル方向成分を受け、連結ギヤ第2支持ベアリング57及び連結ギヤ第3支持ベアリング59によって、連結ギヤ18に作用する走行用モータジェネレータ3のモータトルクのスラスト方向成分を受ける構成となっているので、連結ギヤ18に作用するモータトルクのラジアル方向成分及びスラスト方向成分をハウジング側で支持でき、かつ変速機入力軸9及び連結ギヤ18からなるCVT1の主軸の軸長を長くすることなく(テーパベアリングを用いることなく)変速機入力軸9に走行用モータジェネレータ3のモータトルクの回転成分のみを伝達することができる。そのため、CVT1の主軸の軸長が長くなることによって駆動装置の車両への搭載性が悪化することを防止することができると共に、図3aに示すような変速機入力軸の変形(傾き)を防止することができ、変速機入力軸9の変形に伴うプライマリプーリ15とベルト17との接触角度の変化によりベルト滑り発生してしまうことを防止することができる。
【0041】
また、連結ギヤ18は、変速機入力軸9にスプラインにより連結されているので、変速機入力軸9には、より確実にモータトルクの回転成分のみを伝達可能となり、より一層確実にベルト滑り発生を防止することができる。
【0042】
そして、連結ギヤ第1支持ベアリング54が連結ギヤ18の軸方向の略中央という連結ギヤ18に働くモータトルクのラジアル方向成分を支持するのに理想的な位置に配置可能になると共に、変速機入力軸他端側支持ベアリング52がプライマリプーリ15のピストン34直後(近傍)という変速機入力軸9を支持するのに理想的な位置に配置可能となる。
【0043】
また、変速機入力軸9及び連結ギヤ18からなるCVT1の主軸の長さが増加することはないので、本実施例におけるCVT1を既存のCVTから流用設計しても変速機入力軸9の他端側を既存のCVTの変速機入力軸の他端側と略同一位置とすることができ、変速機入力軸の支持スパン(変速機入力軸一端側支持ベアリング50と変速機入力軸他端側支持ベアリング52間の距離)に変更はなく、変速機入力軸9の支持剛性にも影響を与えることもない。
【0044】
また、連結ギヤ第3支持ベアリング59の配設位置にて、変速機入力軸他端側支持壁53の変速機入力軸9の軸方向の肉厚が、プライマリプーリ15の可動ディスク33に備えられたピストン34の凹部34を利用して厚肉に形成されていると共に、連結ギア支持壁55が変速機入力軸9の軸方向に沿って形成されているので、モータトルクのスラスト方向成分を支持するに足る強度を確実に確保することができる。
【0045】
そして、連結ギヤ支持壁55と、変速機入力軸一端側支持壁51及び変速機入力軸他端側支持壁53が完全に独立しているため、連結ギヤ支持壁55が仮に変形したとしても変速機入力軸一端側支持壁51及び変速機入力軸他端側支持壁53が変形することはなく、変速機入力軸9を所期の状態で確実に支持することができる。
【0046】
尚、上述した実施例においては、連結ギヤ第1支持ベアリング54と変速機入力軸他端側支持ベアリング52とが変速機入力軸9の軸方向略同一位置となるよう形成されているが、連結ギヤ第1支持ベアリング54が変速機入力軸他端側支持ベアリング52よりも変速機入力軸9の一端側、すなわちエンジン側の位置となるよう構成してもよい。
【0047】
上記実施例から把握し得る本発明の技術的思想についてその効果と共に列記する。
【0048】
(1) エンジン及び走行用モータからの駆動力を入力軸及び出力軸を有する無段変速機を介して車軸に伝達可能なハイブリッド車両の駆動装置であって、上記エンジンの駆動力はプライマリプーリが設けられた上記入力軸の一端側に入力され、上記走行用モータの駆動力は上記入力軸の他端側に外装されて上記入力軸と一体に回転する環状の連結ギヤを介して上記入力軸の他端側に入力され、上記入力軸の一端側は入力軸一端側支持ベアリングによって回転可能に支持され、上記入力軸の他端側は上記入力軸の軸方向にて上記プライマリプーリと上記連結ギヤとの間に位置する入力軸他端側支持ベアリングによって回転可能に支持され、上記プライマリプーリと上記出力軸に設けられたセンカンダリプーリとに巻き掛けられたベルトによって、上記入力軸から上記出力軸に駆動力を伝達しているハイブリッド車両の駆動装置において、上記連結ギヤの内周側から上記連結ギヤを回転可能に支持し、上記連結ギヤに作用する上記走行用モータのモータトルクのラジアル方向成分を受ける連結ギヤ第1支持ベアリングと、軸方向から上記連結ギヤを挟み込み、上記連結ギヤに作用する上記モータトルクのスラスト方向成分を受ける連結ギヤ第2支持ベアリングと連結ギヤ第3支持ベアリングと、を有し、上記連結ギヤは、上記連結ギヤ第1支持ベアリングと上記入力軸との間に、上記入力軸の半径方向に沿った空間を有するよう、上記連結ギヤ第1支持ベアリングの内周側に位置する部分が上記入力軸の他端側にえぐられた形状に形成され、上記空間に上記入力軸他端側支持ベアリングが配設され、上記入力軸他端側支持ベアリングの外周側に位置する上記連結ギヤ第1支持ベアリングは、上記入力軸他端側支持ベアリングと上記入力軸の軸方向略同一位置、もしくは上記入力軸他端側支持ベアリングよりも上記入力軸の一端側に位置するよう構成されている。これによって、無段変速機の主軸の軸長を長くすることなく、走行用モータのモータトルクの回転成分のみを入力軸に伝達することができるので、主軸の軸長が長くなることによって駆動装置の車両への搭載性が悪化することを防止することができると共に、入力軸の変形に伴うプライマリプーリとベルトとの間の接触角度の変化により、ベルト滑りが発生してしまうことを確実に防止することができる。
【0049】
(2) 上記(1)に記載のハイブリッド車両の駆動装置において、上記入力軸一端側支持ベアリングは上記無段変速機を覆うハウジングの入力軸一端側支持壁に回転可能に支持され、上記入力軸他端側支持ベアリングは上記ハウジングの入力軸他端側支持壁に回転可能に支持され、上記連結ギヤ第1支持ベアリングは上記ハウジングの連結ギヤ支持壁に回転可能に支持されている。これによって、連結ギヤ支持壁が仮に変形したとしても変速機入力軸一端側支持壁及び変速機入力軸他端側支持壁が変形することはなく、変速機入力軸を所期の状態で確実に支持することができる。
【0050】
(3) 上記(2)に記載のハイブリッド車両の駆動装置において、上記連結ギヤ第2支持ベアリングは、上記連結ギヤ支持壁に配設され上記連結ギヤの入力軸他端側側面を回転可能に支持し、上記連結ギヤ第3支持ベアリングは、上記入力軸他端側支持壁に配設され上記連結ギヤの入力軸一端側側面を回転可能に支持している。これによって、連結ギヤに作用する走行用モータのモータトルクのスラスト方向成分は、ハウジングによって支持することができ、入力軸に作用することはない。
【0051】
(4) 上記(3)に記載のハイブリッド車両の駆動装置において、上記連結ギヤ支持壁は上記入力軸の略軸方向に沿って形成され、上記入力軸他端側支持壁は、上記入力軸の略半径方向に沿って形成されていると共に、上記連結ギヤ第3支持ベアリングの配設位置にて上記入力軸の軸方向に厚肉となるよう形成されている。これによって、連結ギヤに作用する走行用モータのモータトルクのスラスト方向成分を支持するに足る強度を確実に確保することができる。
【0052】
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかに記載のハイブリッド車両の駆動装置において、上記連結ギヤと上記入力軸とは、スプラインにより連結されている。これによって、入力軸には、より確実に走行用モータのモータトルクの回転成分のみを伝達可能となり、より一層確実にベルト滑り発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハイブリッド車両の駆動装置の断面図。
【図2】本発明に係るハイブリッド車両の駆動装置の要部拡大断面図。
【図3】本発明に係るハイブリッド車両の駆動装置の比較例を模式的に示す説明図。
【符号の説明】
9…変速機入力軸
18…連結ギヤ
52…変速機入力軸他端側支持ベアリング
54…連結ギヤ第1支持ベアリング
55…連結ギヤ支持壁
57…連結ギヤ第2支持ベアリング
59…連結ギヤ第3支持ベアリング
Claims (5)
- エンジン及び走行用モータからの駆動力を入力軸及び出力軸を有する無段変速機を介して車軸に伝達可能なハイブリッド車両の駆動装置であって、
上記エンジンの駆動力はプライマリプーリが設けられた上記入力軸の一端側に入力され、
上記走行用モータの駆動力は上記入力軸の他端側に外装されて上記入力軸と一体に回転する環状の連結ギヤを介して上記入力軸の他端側に入力され、
上記入力軸の一端側は入力軸一端側支持ベアリングによって回転可能に支持され、
上記入力軸の他端側は上記入力軸の軸方向にて上記プライマリプーリと上記連結ギヤとの間に位置する入力軸他端側支持ベアリングによって回転可能に支持され、
上記プライマリプーリと上記出力軸に設けられたセンカンダリプーリとに巻き掛けられたベルトによって、上記入力軸から上記出力軸に駆動力を伝達しているハイブリッド車両の駆動装置において、
上記連結ギヤの内周側から上記連結ギヤを回転可能に支持し、上記連結ギヤに作用する上記走行用モータのモータトルクのラジアル方向成分を受ける連結ギヤ第1支持ベアリングと、
軸方向から上記連結ギヤを挟み込み、上記連結ギヤに作用する上記モータトルクのスラスト方向成分を受ける連結ギヤ第2支持ベアリングと連結ギヤ第3支持ベアリングと、を有し、
上記連結ギヤは、上記連結ギヤ第1支持ベアリングと上記入力軸との間に、上記入力軸の半径方向に沿った空間を有するよう、上記連結ギヤ第1支持ベアリングの内周側に位置する部分が上記入力軸の他端側にえぐられた形状に形成され、
上記空間に上記入力軸他端側支持ベアリングが配設され、
上記入力軸他端側支持ベアリングの外周側に位置する上記連結ギヤ第1支持ベアリングは、上記入力軸他端側支持ベアリングと上記入力軸の軸方向略同一位置、もしくは上記入力軸他端側支持ベアリングよりも上記入力軸の一端側に位置するよう構成されていることを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。 - 上記入力軸一端側支持ベアリングは上記無段変速機を覆うハウジングの入力軸一端側支持壁に回転可能に支持され、
上記入力軸他端側支持ベアリングは上記ハウジングの入力軸他端側支持壁に回転可能に支持され、
上記連結ギヤ第1支持ベアリングは上記ハウジングの連結ギヤ支持壁に回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動装置。 - 上記連結ギヤ第2支持ベアリングは、上記連結ギヤ支持壁に配設され上記連結ギヤの入力軸他端側側面を回転可能に支持し、
上記連結ギヤ第3支持ベアリングは、上記入力軸他端側支持壁に配設され上記連結ギヤの入力軸一端側側面を回転可能に支持していることを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両の駆動装置。 - 上記連結ギヤ支持壁は上記入力軸の略軸方向に沿って形成され、
上記入力軸他端側支持壁は、上記入力軸の略半径方向に沿って形成されていると共に、上記連結ギヤ第3支持ベアリングの配設位置にて上記入力軸の軸方向に厚肉となるよう形成されていることを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド車両の駆動装置。 - 上記連結ギヤと上記入力軸とは、スプラインにより連結されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のハイブリッド車両の駆動装置。
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JP2002337336A JP2004168208A (ja) | 2002-11-21 | 2002-11-21 | ハイブリッド車両の駆動装置 |
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JP2011225202A (ja) * | 2010-03-30 | 2011-11-10 | Aisin Aw Co Ltd | ハイブリッド駆動装置 |
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2002
- 2002-11-21 JP JP2002337336A patent/JP2004168208A/ja active Pending
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