JP2004141724A - 固液分離装置及びその洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】膜ユニット12を収納した濾過槽13と、濾過槽13の前段に設けられた原水貯留槽14と、濾過槽13の後段に設けられた濾過水貯留槽15とを所定の高低差で設けるとともに、濾過槽13の原水流入部と原水貯留槽14の底部とを原水流入弁16aを備えた原水流入管16で接続し、濾過槽13の濾過水流出部と濾過水貯留槽15の逆洗水貯留部15aとを濾過水流出管17で接続している。濾過槽13の底部には排泥弁18aを備えた排泥管18が設けられ、濾過槽13の上方には空気管19が設けられている。また、濾過槽13の原水流入部は、膜ユニットの全体に原水をガイドする原水ガイド部を有している。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固液分離装置及びその洗浄方法に関し、詳しくは、平膜型、中空糸型、スパイラル型、その他の膜モジュールを、原水が供給される濾過槽内に浸漬させた状態で固液分離を行う固液分離装置に関するとともに、この固液分離装置における膜モジュールの洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、合流改善技術が注目を集めている。特に東京湾のオイルボール問題等、雨天時越流水の水質改善が急務となっており、将来的には、雨天時越流水のBOD及びSSの除去が必要になっている。一方、下水の高度処理化に伴い、処理方式によってはMLSSを高める必要があり、下水処理場の最終沈殿池での固液分離能力の低下による二次処理水の水質悪化が懸念されている。このような状況のもと、固液分離処理に固液分離膜を利用するシステムが注目されている。
【0003】
固液分離膜を利用する場合、その洗浄、再生をいかに効率よく行うかという点が、分離膜利用システムを構築する上での重要な課題となる。特に、処理原水の汚濁が激しい場合等には、固液分離膜が目詰まりし易くなり、維持管理の面からも上記課題が一層顕著になる。
【0004】
固液分離膜の洗浄、再生方式として、従来から、分離膜の吸引側から水や空気を逆流させたり、エアースクラビングによって物理的に膜洗浄を行う等の方式が広く行われている。さらに、分離膜の膜面(濾過面)に向けて洗浄水を噴出させることによって固液分離膜を洗浄、再生させることも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−62833号公報(第2−3頁、第1−3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の洗浄、再生方式は、ポンプやブロワー、専用配管等を必要としており、付帯設備が過大になり易く、システムの簡略化、効率化という点で改良の余地があった。また、濾過処理水の一部を洗浄用に使用するため、水回収率が低下することにもなる。
【0007】
そこで本発明は、付帯設備を極力抑え、かつ、濾過処理能力を落とすことなく効果的な膜洗浄を行うことが可能な固液分離装置及びその洗浄方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の固液分離装置は、基本構成として、固液分離を行う膜ユニットを浸漬した濾過槽と、該濾過槽内に原水を流入させる原水流入部と、該濾過槽内から汚泥を排出する汚泥排出部と、前記膜ユニットを透過した濾過水を流出させる濾過水流出部とを備えた固液分離装置において、前記膜ユニットは、膜面を鉛直方向にして配列した複数の膜モジュールを有し、前記原水流入部は、前記膜ユニットの全体に原水をガイドする原水ガイド部を有していることを特徴とし、特に、前記複数の膜モジュールにおける膜面同士の間隔が1〜15mmの範囲に設定されていることを特徴としている。
【0009】
この基本構成の固液分離装置に対する本発明の洗浄方法は、前記原水流入部から濾過槽への原水の流入を停止した後、濾過槽内の汚泥を濾過槽内の水と共に前記汚泥排出部から排出し、前記膜ユニットを水面上に露出させた状態で、前記原水流入部から前記原水ガイドを介して原水を流入させ、前記膜モジュールの表面を洗浄することを特徴としている。
【0010】
また、本発明の固液分離装置は、前記基本構成に加えて、前記濾過槽の前段の前記膜ユニットより上方位置に原水を貯留する原水貯留槽を設置するとともに、濾過槽の前記原水流入部と前記原水貯留槽とを原水流入弁を備えた原水流入管で接続したことを特徴としている。また、前記原水貯留槽の前段に沈殿槽を設置することもできる。
【0011】
濾過槽の前段に、このような原水貯留槽を設置した場合は、前記原水貯留槽の水位を検出し、検出した水位があらかじめ設定した洗浄水位に達したときに、前記基本構成の洗浄操作と同じ洗浄操作を行うようにすることにより、膜ユニットの目詰まり状態に応じて洗浄操作を効果的に行うことができる。
【0012】
さらに、本発明の固液分離装置は、前記基本構成に加えて、前記濾過槽の後段に、前記膜ユニットより上方位置に、濾過水を貯留する濾過水貯留槽を設置し、該濾過水貯留槽内に貯留した濾過水を前記濾過水流出部から膜ユニットに向けて逆流可能に形成したことを特徴としている。このとき、濾過槽前段の前記原水貯留槽と濾過槽後段の前記濾過水貯留槽とを同時に設置する場合は、該濾過水貯留槽を前記原水貯留槽より下方位置に配置する。
【0013】
濾過槽の後段に、このような濾過水貯留槽を設置した場合は、前記原水流入部から濾過槽への原水の流入を停止した後、濾過槽内の汚泥を濾過槽内の水と共に前記汚泥排出部から排出するとともに、前記濾過水貯留槽内に貯留した濾過水を前記濾過水流出部から膜ユニットに逆流させることにより、膜ユニットの逆洗を無動力で行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の固液分離装置を活性汚泥法による水処理設備に適用した一形態例を示す系統図である。固液分離装置11は、膜ユニット12を収納した濾過槽13と、この濾過槽13の前段に設けられた原水貯留槽14と、濾過槽13の後段に設けられた濾過水貯留槽15とを備えており、濾過槽13の原水流入部と原水貯留槽14の底部とは、原水流入弁16aを備えた原水流入管16で接続され、濾過槽13の濾過水流出部と濾過水貯留槽15の逆洗水貯留部15aとは、サイホン機能を有する濾過水流出管17で接続されている。さらに、濾過槽13の底部には、濾過槽13内から汚泥を排出するための汚泥排出部として排泥弁18aを備えた排泥管18が設けられ、濾過槽13の上方には空気管19が設けられている。
【0015】
前記濾過槽13内の膜ユニット12、原水貯留槽14及び濾過水貯留槽15の高低差は、膜ユニット12における圧力損失に応じて設定されており、濾過処理中における原水貯留槽14内の水位及び空気管19内の水位は、膜ユニット12で濾過処理を行うための水頭差が得られる位置となる。
【0016】
また、固液分離装置11の前段には、散気装置21を有する曝気槽22と、内筒23を有する沈殿槽24とが設けられており、原水流入経路25から曝気槽22内に流入した原水を曝気処理した後、ポンプ26によって沈殿槽24に送り、この沈殿槽24で比較的沈降性のよい固形物をあらかじめ沈殿分離するようにしている。この沈殿槽24で沈殿分離した固形物(汚泥)は、ポンプ27等を介して曝気槽22に返送し、微生物の量を維持するようにしている。
【0017】
図2の側面図に示すように、前記膜ユニット12は、膜面(濾過面)31を鉛直方向にして各膜面同士が互いに平行になるように配列した複数の平膜型の膜モジュール32により形成されている。この膜モジュール32には、分離除去対象の大きさに応じた目幅を有するものを選定すればよく、型式としても、平膜型、中空糸型、スパイラル型、その他の膜モジュールを適宜選択することが可能であるが、洗浄性や強度を考慮すると平膜型が最適である。また、各膜モジュール32の上部には、濾過水流出部に接続する分岐管33がそれぞれ設けられており、主管34を介して前記濾過水流出管17に接続している。
【0018】
隣接する各膜モジュール32における膜面同士の間隔tは、原水の状態や洗浄頻度に応じて任意に設定できるが、1〜15mm、好ましくは1〜8mmの範囲で一定間隔とすることが望ましい。膜面同士の間隔を1mm未満にすると、洗浄操作によって膜面から剥離した固形物が膜面間に詰まって洗浄操作や濾過操作に支障を来すおそれがある。一方、間隔を広くしても洗浄操作や濾過操作に影響はないが、単位体積当たりの濾過面積が小さくなり、濾過槽13の大型化を招くことになる。
【0019】
具体的には、洗浄頻度が1回/日で、原水中のSSが100mg/L程度の場合は、間隔tを1mm程度にすることが可能であり、原水中のSSが500mg/L程度の場合は、間隔tを6mm程度にすることが好ましい。なお、膜面同士の間隔は、膜モジュール32の状態に応じて任意に設定でき、間隔が不均一であってもよいが、間隔を一定にすることにより、全体として均一な濾過作用を期待できるとともに、均一な洗浄効果を期待することができる。
【0020】
そして、膜ユニット12の上部には、膜モジュール32の表面を原水によって洗浄するための膜面洗浄手段として、膜ユニット12の全体に原水をガイドし、原水を各膜モジュール32の表面に満遍なく流下させるため、図3乃至図10に示すような原水ガイド部が設けられている。この原水ガイド部の構造は、濾過槽13の大きさや流入原水量等の条件に応じて様々な形態を採用することが可能である。図3乃至図10は、この原水ガイド部の各種形態例を示す概略図である。
【0021】
まず、図3に示す原水ガイド部の第1形態例は、膜ユニット12の上方に多孔板あるいは多数のスリットを設けた原水分散板51を設けたものであって、原水流入部(原水流入管16)から濾過槽13内に流入する原水を、この原水分散板51の通孔又はスリット52を通して膜ユニット12の全体にガイドし、各膜モジュール32の表面を原水が流下するようにしている。図4に示す第2形態例では、原水ガイド部として膜ユニット12の上方にシャワーノズル53を設けることにより、原水流入管16から濾過槽13内に流入する原水を膜ユニット12の全体に散布するようにしている。なお、シャワーノズル53は、膜ユニット12の大きさに応じて複数個を設けることができる。
【0022】
図5及び図6に示す第3形態例では、原水流入管16を複数の分岐管54に分岐させるとともに、各分岐管54の先に原水の流入方向をガイドするためのガイド板55を設け、このガイド板55によって濾過槽13内に流入する原水を膜ユニット12の全体にガイドするようにしている。
【0023】
図7及び図8に示す第4形態例では、原水流入管16の先端に複数の散布管56を分岐接続し、各ノズル管56に設けた多数の散布孔57から濾過槽13内に流入する原水を膜ユニット12の全体にガイドするようにしている。図9及び図10に示す第5形態例では、前記第4形態例における散布管56に代えて樋58を複数設置し、各樋58の側壁に設けた多数の溢流ノッチ59から濾過槽13内に流入する原水を膜ユニット12の全体にガイドするようにしている。
【0024】
このような各種の原水ガイド部を設けることにより、膜ユニット12の全体に原水をガイドすることができ、膜洗浄時に、各膜モジュール32の表面を原水によって洗浄することが可能となる。なお、これらの原水ガイド部は、複数の手段を適当に組み合わせることも可能であり、また、原水中のSS濃度や流入量に応じて最適な原水ガイド部を選択することができる。さらに、膜面同士の間隔tが十分に狭く、膜ユニット12の上部が、前記図3に示した原水分散板51等と同様の原水ガイド部としての機能を期待できる場合は、膜ユニット12の上部に原水を送り込むだけで、原水を各膜モジュール32の表面に満遍なく流下させることができる。
【0025】
前記沈殿槽24で沈殿分離処理を行ったオーバーフロー水(固液分離装置11における原水)の濾過処理は、以下の手順で行われる。まず、濾過工程では、排泥弁18aが閉、原水流入弁16aが開となっており、沈殿槽24から経路41を通って原水貯留槽14に一時貯留された原水が、原水流入管16を通って濾過槽13内に流入し、膜ユニット12によって濾過処理(固液分離)される。
【0026】
膜ユニット12によって濾過処理された濾過水は、濾過水流出管17を通って濾過水貯留槽15に流入し、必要に応じて経路42から滅菌剤、例えば次亜塩素酸ナトリウム溶液やオゾン水等が添加された後、経路43を通って河川等に放流される。なお、滅菌剤は、想像線で示すように、濾過水流出管17に接続する経路44から添加するように形成することもできる。
【0027】
膜ユニット12において、濾過工程初期には、図11に示すように、細孔36より大きな固形物37が捕捉され、小さな固形物38は濾過水39と共に細孔36を通過してしまうが、濾過処理の進行に伴い、図12に示すように、細孔36に捕捉された固形物37により、小さな固形物38も捕捉されて水中から除去される状態となる。
【0028】
濾過工程開始時には、膜ユニット12における圧力損失が小さいため、原水貯留槽14内の水位は、図1に示すように低位置となっているが、濾過工程の進行に伴って膜面31に固形物が堆積し、次第に圧力損失が増加してくる。このようにして膜ユニット12の圧力損失が増大すると、その増大分に応じて原水貯留槽14内等の水位が上昇する。
【0029】
そして、図13に示すように、原水貯留槽14内の水位があらかじめ設定した洗浄開始水位に上昇したときに、濾過工程を中断して膜ユニット12の洗浄操作の最初の工程である排水工程を開始する。排水工程では、まず、原水流入弁16aを閉じて原水貯留槽14から濾過槽13への原水の流入を停止した後、排泥弁18aを開いて濾過槽13の底部に沈殿している汚泥を水と共に排泥管18から排出する。このとき、空気管19から濾過槽13内に空気が流入することにより、汚泥の排出を円滑に行えるとともに、膜面に沿って流下する水の流速を高めて固形物の剥離効果を持たせることができる。この排水工程で濾過槽13から排出された汚泥は、沈殿槽24から抜き取られた汚泥と共に最初沈殿池等に返送され、あるいは、余剰汚泥として処理される。また、濾過槽13内の水を排出して膜ユニット12を空気中に露出させることにより、膜面に堆積した固形物の層(汚泥層)が剥離しやすい状態となる。
【0030】
さらに、濾過槽13内の水位が低下すると、図14に示すように、膜ユニット12と濾過水貯留槽15との高低差で生じる水頭差によって前記逆洗水貯留部15a内の濾過水が濾過水流出管17を逆流し、図15に示すように、膜ユニット12の細孔36から濾過水39が噴出して逆洗工程が行われ、膜面に堆積した固形物37,38を膜面から剥離して浮き上がらせた状態とする。なお、ここまでの工程中も、沈殿槽24での沈殿分離処理は継続されており、オーバーフロー水は、経路41を通って原水貯留槽14に流入している。
【0031】
最後に、図16に示すように、原水流入弁16aを開いて原水貯留槽14から濾過槽13への原水の流入を再開し、膜ユニット12の洗浄工程を行う。原水流入管16から濾過槽13内に流入する原水は、前述のような原水ガイド部から各膜モジュール32の膜面31に向けてガイドされる状態となり、膜面に堆積している固形物を原水の流れで剥離して洗い流す状態となる。洗い流された固形物は、洗浄後の水と共に排泥管18から排出される。この洗浄工程は、原水貯留槽14内の原水がなくなるまで、あるいは、あらかじめ設定した低水位になるまで行われる。洗浄工程終了後、排泥弁18aを閉じることによって前記濾過工程の状態となり、濾過槽13内に原水が充満して原水貯留槽14内の水位が濾過水位になると、原水の濾過処理が行われる。なお、前記逆洗工程と洗浄工程とを同時に行うことも可能であり、洗浄工程中に排泥弁18aを閉じるようにしてもよい。
【0032】
また、原水の水質性状によっては、膜面に微生物が繁殖して細孔36を閉塞させることがあるが、このような場合には、前記逆洗工程において、経路42、44から逆洗水となる濾過水に次亜塩素酸ナトリウム溶液やオゾン水等の薬液(滅菌剤)を添加することにより、微生物を死滅させて除去することができ、微生物による膜ユニット12の閉塞を抑制することができる。
【0033】
さらに、原水の水質性状によっては、前記排水工程及び洗浄工程における水流の作用で膜ユニット12の洗浄操作を十分に行うことが可能となるので、前記逆洗工程を省略することも可能である。この場合、逆洗水貯留部15aは不要であり、濾過水貯留槽15を膜ユニット12より下方に位置させることができる。
【0034】
このような濾過工程、排水工程、逆洗工程、洗浄工程を連続的に繰り返し、濾過処理(固液分離処理)を行う原水で膜ユニット12の膜面を洗浄するように形成したことにより、濾過水の一部を洗浄水として使用するときに比べて水回収率を向上させることができる。さらに、エアースクラビングを行う場合に比べて膜面同士の間隔を狭く設定することにより、単位体積当たりの膜面積を大きくして濾過槽13の小型化を図れる。
【0035】
加えて、膜ユニット12、原水貯留槽14及び濾過水貯留槽15の設置高さを、水頭差によって原水の濾過工程が行えるように設定することにより、濾過用ポンプを省略できるとともに、同じく水頭差によって濾過水による逆洗工程を行えるように設定することにより、逆洗ポンプも省略することができる。また、原水貯留槽14の水位を検出して膜ユニット12の目詰まり状態を判定することにより、簡単な水位計等を用いて自動運転が可能となり、圧力計等の複雑な機器を設ける必要が無くなる。さらに、ポンプやブロワー等の機器が不要となり、原水流入弁16aと排泥弁18aとを開閉するだけであるから、装置構成を極めて簡略化することができる。
【0036】
そして、図1に示したように、固液分離装置11の前段に沈殿槽24を設置し、この沈殿槽24で沈降性の高い固形物をあらかじめ除去することにより、膜ユニット12にかかる負荷を軽減することができ、膜洗浄サイクルを延ばすことができる。また、沈殿槽24による沈降分離処理と、膜ユニット12による膜濾過処理とを組み合わせることにより、雨天時の越流水対策、下水の高度処理対策にも適応の可能性を広げることができ、汎用的な固液分離システムの構築が期待できる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、膜ユニットの洗浄を原水の散布によって行うので、水回収率を向上させることができる。また、膜面同士の間隔を狭くできるので、濾過処理能力を向上させることができ、装置の小型化を図れる。さらに、濾過層の前後に原水貯留槽と濾過水貯留槽とを所定の高さで設置することにより、弁の開閉だけで自動的に洗浄操作を行うことができる。加えて、前段に沈殿槽を設置することにより、膜ユニットの負荷を軽減でき、効果的な固液分離処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固液分離装置を活性汚泥法による水処理設備に適用した一形態例を示す系統図である。
【図2】膜ユニットにおける膜モジュール及び原水ガイド部の配置状態を示す側面図である。
【図3】原水ガイド部の第1形態例を示す概略断面図である。
【図4】原水ガイド部の第2形態例を示す概略断面図である。
【図5】原水ガイド部の第3形態例を示す概略断面図である。
【図6】同じく概略平面図である。
【図7】原水ガイド部の第4形態例を示す概略断面図である。
【図8】同じく概略平面図である。
【図9】原水ガイド部の第5形態例を示す概略断面図である。
【図10】同じく概略平面図である。
【図11】濾過工程初期における固形物の分離状態を示す説明図である。
【図12】濾過工程進行時における固形物の分離状態を示す説明図である。
【図13】濾過工程終了時の状態を示す説明図である。
【図14】排水工程時の状態を示す説明図である。
【図15】逆洗工程時の状態を示す説明図である。
【図16】洗浄工程時の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
11…固液分離装置、12…膜ユニット、13…濾過槽、14…原水貯留槽、15…濾過水貯留槽、16…原水流入管、16a…原水流入弁、17…濾過水流出管、18…排泥管、18a…排泥弁、19…空気管、21…散気装置、22…曝気槽、23…内筒、24…沈殿槽、25…原水流入経路、26…ポンプ、31…膜面、32…膜モジュール、33…分岐管、34…主管、51…原水分散板、52…通孔又はスリット、53…シャワーノズル、54…分岐管、55…ガイド板、56…散布管、57…散布孔、58…樋、59…溢流ノッチ
Claims (8)
- 固液分離を行う膜ユニットを浸漬した濾過槽と、該濾過槽内に原水を流入させる原水流入部と、該濾過槽内から汚泥を排出する汚泥排出部と、前記膜ユニットを透過した濾過水を流出させる濾過水流出部とを備えた固液分離装置において、前記膜ユニットは、膜面を鉛直方向にして配列した複数の膜モジュールを有し、前記原水流入部は、前記膜ユニットの全体に原水をガイドする原水ガイド部を有していることを特徴とする固液分離装置。
- 前記複数の膜モジュールにおける膜面同士の間隔が1〜15mmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1記載の固液分離装置。
- 前記濾過槽の前段の前記膜ユニットより上方位置に原水を貯留する原水貯留槽を設置するとともに、濾過槽の前記原水流入部と前記原水貯留槽とを原水流入弁を備えた原水流入管で接続したことを特徴とする請求項1記載の固液分離装置。
- 前記原水貯留槽の前段に沈殿槽を設置したことを特徴とする請求項1記載の固液分離装置。
- 前記濾過槽の後段に、前記膜ユニットより上方位置に、濾過水を貯留する濾過水貯留槽を設置し、該濾過水貯留槽内に貯留した濾過水を前記濾過水流出部から膜ユニットに向けて逆流可能に形成したことを特徴とする請求項1記載の固液分離装置。
- 請求項1記載の固液分離装置の洗浄方法であって、前記原水流入部から濾過槽への原水の流入を停止した後、濾過槽内の汚泥を濾過槽内の水と共に前記汚泥排出部から排出し、前記膜ユニットを水面上に露出させた状態で、前記原水流入部から前記原水ガイドを介して原水を流入させ、前記膜モジュールの表面を洗浄することを特徴とする固液分離装置の洗浄方法。
- 請求項3記載の固液分離装置の洗浄方法であって、前記原水貯留槽の水位を検出し、検出した水位があらかじめ設定した洗浄水位に達したときに、前記原水流入管の原水流入弁を閉じて前記原水流入部から濾過槽への原水の流入を停止した後、濾過槽内の汚泥を濾過槽内の水と共に前記汚泥排出部から排出し、前記膜ユニットを水面上に露出させた状態で、前記原水流入部から前記原水ガイドを介して原水を流入させ、前記膜モジュールの表面を洗浄することを特徴とする固液分離装置の洗浄方法。
- 請求項5記載の固液分離装置の洗浄方法であって、前記原水流入部から濾過槽への原水の流入を停止した後、濾過槽内の汚泥を濾過槽内の水と共に前記汚泥排出部から排出するとともに、前記濾過水貯留槽内に貯留した濾過水を前記濾過水流出部から膜ユニットに逆流させて膜ユニットの逆洗を行った後、前記膜ユニットを水面上に露出させた状態で、前記原水流入部から前記原水ガイドを介して原水を流入させ、前記膜モジュールの表面を洗浄することを特徴とする固液分離装置の洗浄方法。
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