JP2004125538A - リサイクル燃料集合体格納容器 - Google Patents

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大園 勝成
Kazuo Asada
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Abstract

【課題】キャスクの乾燥時に効率よく水分を乾燥させること。
【解決手段】このリサイクル燃料集合体格納容器は、底部201bと開口部201oとを備えた胴本体201内に、スリーブ20が締まりばめの状態で固定される。スリーブ20は、リサイクル燃料集合体を格納するためのセルを備えたバスケットを保持する。また、胴本体201の内面には胴本体溝30が形成されており、スリーブ20が胴本体201内に固定されると、この胴本体溝30とスリーブ20外側とで囲まれる空間が、胴本体201の底部201bと開口部201oとを連通する通路となる。リサイクル燃料集合体格納容器の乾燥時においては、胴本体201とスリーブ20との間に入り込んだ水分が、この通路を通って胴本体201の開口部から除去される。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、リサイクル燃料集合体を格納する容器に関し、さらに詳しくは、水平落下時におけるバスケットへ作用する衝撃荷重を低減しつつ、乾燥時には効率よく水分を乾燥させることのできるリサイクル燃料集合体格納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
核燃料サイクルの終期にあって所定の燃焼を終えた核燃料集合体を、リサイクル燃料集合体という。リサイクル燃料集合体は、FPなど高放射能物質を含むので熱的に冷却する必要がある。このため、原子力発電所の冷却ピットで所定期間(3〜6ヶ月間)冷却される。その後、遮蔽機能を持つリサイクル燃料集合体格納容器であるキャスクに収納され、車両又は船舶で再処理施設に搬送、貯蔵される。
【0003】
リサイクル燃料集合体をキャスク内に収容するにあたっては、バスケットと称する格子状断面を有する保持枠を用いる。リサイクル燃料集合体は、このバスケットに形成した複数の収納空間であるセルに1体ずつ挿入される。これによって、輸送中の振動等に対する適切な保持力を確保している。このようなキャスクの従来例としては、特許文献1や非特許文献1に、様々な種類のものが開示されているので、必要があればこれらを参照されたい。
【0004】
また、特許文献2には、内部に軸方向と平行に溝を設けたスリーブをキャスクの胴本体内にはめ込み、さらにこの溝に板状部材の短辺側端部を差し込み、前記板状部材を順次互いに直交して組み合わせることによりリサイクル燃料集合体を格納するセルを構成したキャスクが開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平1−86098号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−235589号公報 p1 図1〜4
【0007】
【非特許文献】
原子力eye 平成10年4月1日発行、日刊工業出版プロダクション
p32〜p39
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献に開示されたキャスクは、円筒状のスペーサと胴本体との隙間を小さくすると、このスペーサを胴本体に取り付ける作業に手間を要する。このため、作業性を低下させないように、円筒状のスペーサと胴本体との間には、ある程度の隙間を設ける必要があった。しかし、このように隙間を設けると、キャスクが水平落下した際にバスケットが胴本体内部に衝突して、バスケットに大きな衝撃荷重が作用することがあった。
【0009】
一方、胴本体にバスケットを固定するため、バスケットを保持するスペーサをキャスクの胴本体に締まりばめではめ込んで固定する方法もある。この場合には、キャスクが水平落下した際にバスケットへ作用する衝撃荷重は低減できる。しかし、胴本体とスペーサとの隙間は極めて小さくなるので、この隙間に入り込んだ水分を完全に取り除くためには長時間を要するので、キャスクを乾燥させる際の作業効率を大きく低下させる原因となっていた。また、前記隙間に入り込んだ水分が完全に取り除かれないおそれもあり、この場合には、胴本体やスペーサを腐食させるおそれもあった。
【0010】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、水平落下時におけるバスケットへ作用する衝撃荷重を低減しつつ、乾燥時には効率よく水分を乾燥させることのできるリサイクル燃料集合体格納容器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、筒状の胴部に底部と開口部とを備えた胴本体と、リサイクル燃料集合体を格納するためのセルを備え、且つ前記胴本体の内部に収納されるバスケットと、このバスケットを保持し、且つ前記胴本体内に格納される筒状のバスケット保持部材とを備え、前記胴本体の少なくとも一部と当接するくさび、ねじその他の固定手段を介して、前記バスケット保持部材が前記胴本体との間に所定の間隔をもってこの胴本体内部に支持されることを特徴とする。
【0012】
このリサイクル燃料集合体格納容器は、胴本体内部の少なくとも一部と当接する固定手段を介して、胴本体内部との間に一定の間隔を持ってバスケット保持部材を支持する。このため、リサイクル燃料集合体格納容器が落下した際においては、バスケット保持部材は胴本体と一体となって動くので、バスケット保持部材が胴本体内部に衝突することはない。これにより、バスケット保持部材が保持するバスケットには大きな衝撃荷重が作用することはない。また、バスケット保持部材と胴本体内面との間には一定の間隔の空間が存在するので、リサイクル燃料集合体格納容器を乾燥させる際にはこの空間を通って容易に水分を胴本体内部から取り除くことができる。これにより、乾燥時間を短縮でき、また、胴本体内に残留する水分も極小にできる。なお、本発明の固定手段は、くさびやねじ等のように、固定対象に押圧力を生じさせることのできる固定手段である。
【0013】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器のように、上記固定手段は、上記バスケット保持部材の少なくとも軸方向両側に設けることが好ましい。バスケット保持部材は筒状であるので、少なくともこの両側で胴本体内部に支持すれば、胴本体へ確実にバスケット保持部材を保持できる。これにより、リサイクル燃料集合体格納容器が落下した際においては、バスケット保持部材は確実に胴本体と一体となって動くので、バスケットには大きな衝撃荷重が作用することはない。なお、固定手段はバスケット保持部材の軸方向両側の他、バスケット保持部材の中央部やこれ以外の場所にも設けてもよい。
【0014】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、筒状の胴部に底部と開口部とを備えた胴本体と、リサイクル燃料集合体を格納するためのセルを備え、且つ前記胴本体の内部に収納されるバスケットと、このバスケットを保持し、且つ前記胴本体内に格納される筒状のバスケット保持部材と、当該バスケット保持部材の少なくとも一端に設けられ、前記胴本体内面の少なくとも一部と当接する固定手段を介して前記バスケット保持部材からの反力を前記胴本体に伝達する反力受け手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
このリサイクル燃料集合体格納容器は、胴本体内面に当接するくさびやボルトその他の固定手段を介して、バスケット保持部材からの反力を胴本体に伝達する反力受け手段を有する。そして、これによってバスケット保持部材が前記胴本体との間に所定の間隔をもって前記胴本体内部に支持される。このため、リサイクル燃料集合体格納容器が落下した際においては、バスケット保持部材は確実に胴本体と一体となって動くので、バスケットには大きな衝撃荷重が作用することはない。また、反力受け手段をバスケット保持部材と別個に製造することができるので、バスケット内においてリサイクル燃料集合体を格納できない無効空間3に反力受け手段を格納することもできる。これにより、リサイクル燃料集合体格納容器を設計する際の伝熱設計や熱伸びの設計上における自由度が高くなる。なお、反力受け手段は、バスケット保持部材の少なくとも一端に設ければよいが、より確実にバスケット保持部材を胴本体に支持するためには、バスケット保持部材の両側に反力受け手段を設けることが好ましい。また、バスケット保持部材の一端に反力受け手段を設け、もう一端にはこれとは異なる支持手段によってバスケット保持部材を胴本体に支持してもよい。
【0016】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、上記胴本体の底部に位置する反力受け手段には、上記胴本体の内部に格納するリサイクル燃料集合体の一方の端部が収まる開口部が形成されていることを特徴とする。このリサイクル燃料集合体格納容器は、胴本体の底部に配置される反力受け手段に設けられた開口部に、リサイクル燃料集合体の一方の端部が収まる。これにより、胴本体の底部に反力受け手段を配置した場合でも、リサイクル燃料集合体の高さに反力受け手段の高さが加算されることはないので、バスケット保持手段の長さの増加を抑えることができる。その結果、リサイクル燃料集合体格納容器の質量及び長さの増加を抑えることができるので、リサイクル燃料集合体格納容器の運送コストや製造コストを抑えることができる。ここで、胴本体の底部とは、胴本体の底面のみならず、胴本体底面近傍の胴本体内側面もいうものとする。
【0017】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器のように、さらに、上記胴本体の底部に位置する反力受け手段には、上記バスケットの一部を支持する開口部を有するようにしてもよい。このようにすれば、バスケットが反力受け手段の開口部で支持されるので、リサイクル燃料集合体の落下時においてもバスケットのずれが抑制されて、リサイクル燃料集合体格納容器の信頼性が向上する。
【0018】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、筒状の胴部に底部と開口部とを備えた胴本体と、リサイクル燃料集合体を格納するためのセルを備え、且つ前記胴本体の内部に収納されるバスケットと、このバスケットを保持し、且つ前記胴本体内に格納される筒状のバスケット保持部材とを備え、当該バスケット保持部材の少なくとも一方の端部近傍で、前記胴本体内面の少なくとも一部と当接する固定手段を介して前記バスケット保持部材からの反力を前記胴本体に伝達することを特徴とする。
【0019】
このリサイクル燃料集合体格納容器は、胴本体内面の少なくとも一部と当接するくさびやねじその他の固定手段によって、直接バスケット保持部材からの反力を胴本体に伝達する。また、これによってバスケット保持部材が前記胴本体との間に所定の間隔をもって前記胴本体内部に支持される。このため、部品点数を少なくできるので、製造手順を簡略化でき、また、製造コストも低減できる。なお、バスケット保持部材の少なくとも一端で固定手段によりバスケット保持部材を支持すればよいが、より確実にバスケット保持部材を胴本体に支持するためには、バスケット保持部材の両側でこれを支持することが好ましい。また、バスケット保持部材の一端で固定手段によりバスケット保持部材を支持し、もう一端にはこれとは異なる手段によってバスケット保持部材を胴本体に支持してもよい。
【0020】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、筒状の胴部に底部と開口部とを備えた胴本体と、リサイクル燃料集合体を格納するためのセルを備え、且つ前記胴本体の内部に収納されるバスケットと、このバスケットを保持し、且つ前記胴本体内に格納される筒状のバスケット保持部材とを有し、当該バスケット保持部材の少なくとも一方の端部近傍には、前記胴本体内面の少なくとも一部と当接する固定手段を介して前記バスケット保持部材からの反力を前記胴本体に伝達する反力受けが備えられ、もう一方の端部近傍においては、前記固定手段とは異なる固定手段を介して前記バスケット保持部材からの反力を前記胴本体に伝達することを特徴とする。
【0021】
このリサイクル燃料集合体格納容器は、バスケット保持部材の軸方向両側で異なるバスケット保持部材の支持手段を用いて、バスケット保持部材を胴本体に固定する。このため、リサイクル燃料集合体格納容器の種類や仕様に応じて最適な設計をすることができる。
【0022】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、筒状の胴部に底部と開口部とを備え、且つリサイクル燃料集合体を格納するバスケットが内部に収納される胴本体と、この胴本体の内面に設けられて前記底部と前記開口部とを連通し、且つ前記胴本体内部の水分を前記開口部へ導くための胴本体排水通路と、を有することを特徴とする。
【0023】
このリサイクル燃料集合体格納容器は、リサイクル燃料集合体格納容器の胴本体内面に胴本体の底部と開口部とをつなぐ胴本体排水通路を備える。これにより、リサイクル燃料集合体格納容器を乾燥させると、前記格納容器の胴本体底部に残留した水分が、この胴本体排水通路を通って胴本体開口部から排出される。その結果、胴本体の底部に残留した水分を効率よく胴本体の外部へ排出できるので、乾燥時間を短縮できる。また、胴本体内へ残留する水分も低減できるので、胴本体内部が腐食する危険性も極小にできる。
【0024】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、筒状の胴部に底部と開口部とを備えた胴本体と、リサイクル燃料集合体を格納するためのセルを備え、且つ前記胴本体の内部に収納されるバスケットと、このバスケットを保持し、且つ前記胴本体内に締まりばめの状態で固定される筒状のバスケット保持部材と、前記胴本体と前記バスケット保持部材との間に設けられて前記底部と前記開口部とを連通し、且つ前記胴本体内部の水分を前記開口部へ導くための胴本体排水通路と、を有することを特徴とする。
【0025】
このリサイクル燃料集合体格納容器は、リサイクル燃料集合体格納容器の胴本体内面と筒状のバスケット保持部材との間に、胴本体の底部と開口部とをつなぐ胴本体排水通路を備える。これにより、リサイクル燃料集合体格納容器を乾燥させると、前記胴本体と前記バスケット保持部材との間に残留した水分及び前記格納容器の胴本体底部に残留した水分は、この胴本体排水通路を通って胴本体開口部から排出される。その結果、胴本体とバスケット保持部材との隙間のように極めて狭い空間に入り込んだ水分も短時間で容易に胴本体の外部へ排出できる。このように、胴本体内に残留した水分を効率よく胴本体の外部へ排出できるのでリサイクル燃料集合体格納容器の乾燥時間を短縮でき、また、胴本体内へ残留する水分も低減できるので、胴本体内部が腐食する危険性も極小にできる。
【0026】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、上記リサイクル燃料集合体格納容器において、上記バスケット保持部材は、複数の環状部材をその端部同士で組み合わせて構成されており、前記環状部材の側面には上記胴本体排水通路とつながるバスケット保持部材排水通路が設けられていることを特徴とする。
【0027】
このように、筒状のバスケット支持部材を複数の環状部材を組み合わせて構成した場合でも、環状部材同士の端部には胴本体排水通路とつながるバスケット保持部材排水通路が設けられているので、環状部材の間に入り込んだ水分も、このバスケット保持部材排水通路を通って容易に取り除かれる。また、バスケット保持部材排水通路は胴本体排水通路とつながっているので、胴本体とバスケット保持部材との隙間に入り込んだ水分は、胴本体排水通路のみならず胴本体排水通路からも胴本体外部へ排出される。これにより、さらに効率よく胴本体とバスケット保持部材との隙間の水分を胴本体の外部へ排出できる。その結果、より迅速にリサイクル燃料集合体格納容器を乾燥でき、また、胴本体内部に残留する水分も極小にできる。
【0028】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、上記リサイクル燃料集合体格納容器において、さらに、板状部材に開口する複数の角孔にリサイクル燃料集合体を格納する角パイプを挿入してこれを支持する角パイプ支持部材を上記環状部材の間に配置し、上記環状部材の側面には上記胴本体排水通路とつながる環状部材排水通路が設けられていることを特徴とする。
【0029】
このリサイクル燃料集合体格納容器では、上記環状部材の間に配置した板状の角パイプ支持部材によって、リサイクル燃料集合体を格納する複数の角パイプを支持することにより、リサイクル燃料集合体格納容器の胴本体内に収納する。このような構造においては、角パイプ支持部材で仕切られた空間に残留した水分は除去しにくいが、この発明においては前記角パイプ支持部材と上記環状部材との間に、胴本体排水通路とつながる環状部材排水通路を設けている。このため、前記水分はこの環状部材排水通路及びこれにつながる胴本体排水通路を通って胴本体開口部から除去される。この結果、このような水分を除去しにくい構造であっても効率よく水分を胴本体の外部へ除去して、効率よくリサイクル燃料集合体格納容器を乾燥できる。また、角パイプ支持部材で仕切られた空間に残留する水分を提言して、当該空間内部が腐食する危険性を極小にできる。
【0030】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、上記リサイクル燃料集合体格納容器において、さらに、上記胴本体排水通路の断面内形状は半円状であることを特徴とする。このように、胴本体排水通路の断面内形状を半円状としたので、通路内に水分が残留しにくい。このため、通路内が腐食する危険性を極小にできる。
【0031】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、上記リサイクル燃料集合体格納容器において、さらに、上記胴本体排水通路の断面内形状が半円状である場合において、上記胴本体排水通路の断面内における中心は、上記胴本体内面よりも上記胴本体の内側に存在することを特徴とする。このように、胴本体排水通路の断面内形状を半円状とした場合には、当該通路断面の中心を胴本体内面よりも胴本体の内側に配置すると、当該通路の幅を大きくとりつつ、当該通路の深さを小さくできるので、排水性を改善しつつ胴本体のγ線遮蔽機能低下を小さく抑えることができる。
【0032】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、上記リサイクル燃料集合体格納容器において、上記胴本体の内側と上記バスケット保持部材の外側とが接する面積は、上記バスケット保持部材外側面積の40%以上70%以下であることを特徴とする。胴本体の内側とバスケット保持部材の外側とが接触する面積がこの範囲であれば、バスケット保持部材を胴本体に強固に固定しつつ排水性を十分確保できる。
【0033】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、上記リサイクル燃料集合体格納容器において、さらに上記胴本体の底部には、当該底部を周方向に連通し、且つ上記胴本体排水通路とつながる底部排水通路が形成されていることを特徴とする。このように、胴本体の底部を周方向につなぐ底部排水通路が形成されているので、乾燥時には胴本体の底部に残留した水分がこの底部排水通路に集められて確実に胴本体の外側へ排出できる。
【0034】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、上記リサイクル燃料集合体格納容器において、さらに、上記底部排水通路における深さが最も浅い位置と最も深い位置との間で、上記底部排水通路の深さは単調に変化することを特徴とする。このため、底部排水通路の最も深い位置に水分を集めやすくなるので、水分を容易に除去できる。
【0035】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、上記リサイクル燃料集合体格納容器において、さらに、上記胴本体の底面上には、当該底面上で上記底部排水通路をつなぐ底面排水通路が形成されていることを特徴とする。このように、胴本体の底部を周方向につなぐ底部排水通路とつながる底面排水通路を胴本体の底面に形成するので、リサイクル燃料集合体底面と胴本体底面との間に残留した水分がこの底面排水通路を通って底部排水通路へ集められる。これによって、胴本体底面上に残留した除去しにくい水分も容易に除去できるので、乾燥に要する時間を短縮でき、また、胴本体底面が腐食する危険性を極小にできる。
【0036】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器は、上記リサイクル燃料集合体格納容器において、さらに、上記バスケットの開口部には、リサイクル燃料集合体が通過する複数の開口部を有する蓋が備えられていることを特徴とする。この蓋によって、放射線の遮蔽機能を向上させることができるので、安全性を高めることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0038】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に係るキャスクを示す説明図である。このリサイクル燃料集合体格納容器であるキャスク200は、胴本体201と複数の板状部材を互いに直交させて複数段積み重ねることによって構成したバスケット100を備える。そして、このバスケット100の外周を、バスケット保持部材であるスリーブ20によって保持し、当該スリーブ20は、その外面が胴本体201の内面と一定の間隔を持って胴本体201内に配置され、且つくさび状のキーによって胴本体201内に固定される点に特徴がある。
【0039】
まず、キャスク200の概要について説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係るキャスクの概要を示す説明図である。なお、図1中には胴本体201の内面に形成される胴本体溝30の記載を省略する。キャスク200は、胴本体201と、胴本体201の外周に取り付けられた伝熱フィン207と、伝熱フィン207のもう一方の長辺側端部に取り付けられた外筒205とで構成される。胴本体201は、γ線遮蔽機能を発揮するのに十分な厚さを有している。
【0040】
胴本体201には底板(図示せず)が取り付けられるが、この底板は溶接によって筒状の胴本体201に取り付けることができる。また、胴本体201の外形に合わせた内部形状を持つコンテナ内に金属ビレットを装入し、胴本体201の内形に合わせた外形を持つ穿孔ポンチでこの金属ビレットを熱間拡張成形することによって胴本体201と底板とを一体に成形してもよいし、鋳造によって製造してもよい。
【0041】
胴本体201の内部は、リサイクル燃料集合体を格納するバスケットが収納されるキャビティ201cとなる。図2は、バスケットの一例を示す説明図である。バスケット100は、複数の板状部材10を直交させて複数段積み重ねることにより構成されており、板状部材10で仕切られる空間がリサイクル燃料集合体を格納するセル2となる。また、板状部材10の端部、すなわちバスケット100の外周部はバスケット保持部材であるスリーブ20によって支持される。スリーブ20の内面には、スリーブ20の軸方向(図中矢印Zで示す方向)に向かう複数の溝20is(図1参照)が形成されており、前記板状部材が差し込まれる。
【0042】
図2(b)には、いわゆるキャニスタの断面を示す。キャニスタ130は、リサイクル燃料を封入するために使用する、肉厚1〜3cmの鋼製、又はステンレス鋼製の筒型容器である。キャニスタ130内にも、板状部材10を組み合わせて構成したバスケットが収納されており、リサイクル燃料集合体120がこのバスケット100に格納される。キャニスタ130は、バスケット100のセル2内にリサイクル燃料集合体120を格納した後、蓋132によって密封される。そして、蓋132によって密封された状態で、輸送用キャスクや貯蔵用のコンクリートキャスクに収納される。このようなキャニスタ130もバスケット100を保持して胴本体201内に収納されるものなので、本発明においては、キャニスタ130もバスケット保持部材に含まれるものとする。
【0043】
図1からは明らかではないが、スリーブ20は、胴本体201の内面と所定の間隔をあけてキャビティ201c内に配置される。この間隔は、スリーブ20の熱膨張及びスリーブ20と胴本体201との伝熱を考慮して決定されるが、概ね10mm以下である。スリーブ20の底部は胴本体201の底部と開口部とで直接又は間接的に胴本体201と固定されるが、この固定構造については後述する。
【0044】
バスケット100は、前記セル2内に格納されるリサイクル燃料集合体の臨界を防止するため、板状部材10には中性子遮蔽機能が必要である。このため、板状部材10は天然ボロンや濃縮ボロン等の中性子吸収材を含有する合金で作られる。このような合金としては、例えばアルミニウムに所定量の有効ボロン(B10以下同様)を含有したボロン−アルミニウム合金や、ステンレスに所定量の有効ボロンを含有したボロン−ステンレス合金を使用できる。
【0045】
バスケット100内にリサイクル燃料集合体を収納した後は、キャビティ201c内からの放射性物質の漏洩を防止するため、一次蓋及び二次蓋(図示せず)によって二重に密封する。ここで、一次蓋及び二次蓋は、胴本体201にボルトその他の締結手段で取り付けられる。万一キャスク200が落下した場合には、一次蓋と二次蓋とでバスケットやリサイクル燃料集合体等の胴本体内収納物の衝突や外部からの衝突を受け止める。このように、肉厚の大きい胴本体201に一次蓋と二次蓋とを取り付ければ、それだけ大きいボルトを使用でき、また、ボルトの本数も増やすことができるので、強固な蓋構造とすることができる。また、密封性能を確保するため、一次蓋及び二次蓋と胴本体201との間には金属ガスケットを設けておく(図示省略)。
【0046】
胴本体201の外周には、板状部材で作られた複数の伝熱フィン207が放射状に取り付けられている。この伝熱フィン207は、アルミニウム板、銅板等の、熱の良導材料で作られており、胴本体201の外周に溶接その他の接合手段によって接合されている。また、伝熱フィン207の外側には、厚さ数cmの炭素鋼で作られた外筒205が溶接その他の接合手段によって取り付けられている。キャビティ201c内に収納されたリサイクル燃料集合体は崩壊熱を発生するが、胴本体201を伝わってきた崩壊熱は、伝熱フィン207を介して外筒205に伝導された後、外筒205の表面から大気中に放出される。
【0047】
胴本体201と外筒205と二枚の伝熱フィン207とで囲まれる空間209すべてには、中性子を吸収するため、中性子遮蔽機能を有する水素を多く含有する高分子材料であるレジン、ポリウレタン、又はシリコンその他の中性子吸収材料(以下同様)が充填してある。この中性子吸収材料によって、リサイクル燃料集合体から放出される中性子を遮蔽し、キャスク200の外部へ漏洩する中性子を規制値以下に抑える。
【0048】
キャスク200は、リサイクル燃料集合体を収納した後、輸送及び貯蔵するために使用される。キャスクを輸送する場合には、キャスクの両端に緩衝体(図示せず)を取り付けて、万一キャスク200の落下事故等が発生した場合でも、十分な密封性能を確保できるようにする。
【0049】
次に、スリーブ20の固定構造について説明する。図3〜図5は、この発明の実施の形態1に係るキャスクにおけるスリーブの固定構造を示す説明図である。図3及び4は胴本体201の底部201bにおける固定構造を、図5は開口部201oにおける固定構造を示す。まず、胴本体201の底部201bにおける固定手段について説明する。胴本体201の底部201bには、反力受け手段である底板70が締結手段であるボルト150と固定手段であるくさび状のキー90とによって固定されており、スリーブ20を支持する。
【0050】
図3(a)に示すように、この底板70は円形の開口部70oが形成されており、この開口部70oには、スリーブ20の底に設けられた円筒状の突起部20btがはめ込まれる。底板70は、切削加工等の機械加工によって胴本体201とは別個に製造されるので、開口部70oの加工精度を高くして突起部20btと開口部70oとのはめ合い精度を高くできる。これにより、底板70とスリーブ20とを略一体として取り扱うことができる。
【0051】
図3(a)、(b)に示すように、底板70の外周部には、反力受け手段であるキー受け台80が複数取り付けられている。キー受け台80には斜面80pが形成されており、底板70の周方向に一定の間隔をあけて取り付けられている。キー受け台80の斜面80pの傾き角度θは、0度よりも大きくする必要があるが、あまり大きくするとキー90を固定するボルト151に作用する力が大きくなるので、これを考慮して適切な角度を選択する(以下同様)。なお、キー受け台80の個数は4個に限定されるものではなく、キャスク200の仕様に応じて適宜変更できる。ここで、キー受け台80は、ボルト(図示せず)によって底板70に固定されるが、図3(c)に示すように、底板70に凹部70sを設けて、ここにキー受け台80に形成した凸部80tを差し込んで、キー受け台80を底板70に取り付けてもよい。このようにすれば、ボルトのみでキー受け台80を底板70に取り付ける場合よりも大きな荷重(底板70の径方向に向かう荷重)を受けることができるので、キー受け台を固定するボルトの本数を少なくできる。
【0052】
図3(a)に示すように、キー受け台80と胴本体201内面との間には、当接面90pが形成された固定手段であるキー90が、ボルト151によって底板70に取り付けられる。当接面90pは、キー受け台80の斜面80pと当接するように形成されており、ボルト151を締め込むと、キー90が底板70の方向に移動する。キー受け台80には斜面80pが形成されているので、ボルト151の締め込みによってキー90が胴本体201の内面に押し付けられる。そして、その反力によってキー受け台80を介して底板70が胴本体201の底部201bに固定される。底板70に設けられた開口部70oには、スリーブ20の底に設けられた円筒状の突起部20btがはめ込まれるので、スリーブ20は、底板70、キー受け台80及びキー90を介して胴本体201に固定される。
【0053】
スリーブ20内にはリサイクル燃料集合体が格納されており、リサイクル燃料集合体が発する崩壊熱によってスリーブ20の突起部20btが熱膨張する。スリーブ20の突起部20btと底板70とでは底板70の方が温度は低いので、突起部20btが熱膨張によってこの突起部20btと底板70の開口部70oとが略一体となる。これによって、両者のずれがほとんど除去することができる。上記構成によって、バスケット100及びその収納物の荷重を確実に受け止め、且つ底板70とスリーブ20との間にはほとんどガタが生じないので、衝突時に荷重が容器本体よりも大きくなることを防止できる。
【0054】
なお、図4(c)に示すように、ボルト台80’にねじ孔を形成し、ここに固定手段である押しボルト152をねじ込んで、押しボルト152の先端を胴本体201の内面に押し付けることによって底板70を胴本体201の底部201bに固定してもよい。
【0055】
スリーブ20を底板70に取り付けたときにスリーブ20の底部とキー受け台80とが干渉しないように、スリーブ20の底部には図4(a)、(b)に示すような切り欠き20bcが形成されている。そして、図4(a)に示すように、スリーブ20を底板70に取り付けると、この切り欠き部20bcによってキー受け台80の干渉が防止される。なお、この切り欠き部20bcは、バスケット100の無効空間3(リサイクル燃料集合体を格納できない空間:図2中斜線で示した部分、以下同様)の位置に形成することが好ましい。このようにすれば、バスケット100に格納するリサイクル燃料集合体の本数を低減することなく、また、バスケット100の高さを高くすることもない。なお、図4(b)に示すように、実施の形態1においては、スリーブ20の底部にスリーブ底板20bpを取り付け、このスリーブ底板20bpに突起部20btを形成している。この他にも、図示はしないが、スリーブを底付の一体容器として成形し、同時に突起部20btをスリーブ20と一体として成形してもよい。
【0056】
次に、図5を用いて胴本体201の開口部201oにおける固定構造を説明する。スリーブ20の開口部20oは、周方向に複数箇所の切り欠き部20ocが形成されている。開口部20oの切り欠き部20ocは、底部の切り欠き部20bcと同様に、バスケット100の無効空間3の位置に形成される。また、この切り欠き部20ocには、反力受け手段であるキー受け台85が取り付けられている。キー受け台85の数は、キャスク200の仕様によって適宜変更できる。
【0057】
図5(c)に示すように、このキー受け台85には、スリーブ20の底部に設けられたキー受け台80と同様に斜面85pが形成されている。そして、図5(a)に示すように、キー受け台85と胴本体201内面との間には、当接面95pが形成された固定手段であるキー95が、ボルト153によってキー受け台85に取り付けられる。この当接面95pは、キー受け台85の斜面85pと当接するように形成されており、ボルト153を締め込むとキー95がスリーブ20の開口部20oの反対側に移動する。すると、キー受け台85に形成される斜面85pによってキー95が胴本体201の内面に押し付けられる。そして、その反力によってキー受け台85を介してスリーブ20が胴本体201の開口部201oに固定される。
【0058】
なお、図5(a)に示すキー95は、キー95がスリーブ20の開口部20oから離れるように移動して、キー受け台85に押し付けられる。これを、図5(d)に示すように、キー95’をスリーブ20の開口部20oに向かって移動させることにより、キー95’をキー受け台85’に押し付けるようにしてもよい。
【0059】
図6は、スリーブに蓋を設けた場合の構造を示す説明図である。このように、スリーブ20の開口部20oに蓋板110を設けてもよい。この蓋板110は、図5(b)に示すように、セル2(図2参照)の位置に開口部110oが形成されており、この開口部110oを通ってリサイクル燃料集合体がセル2内へ挿入される。また、蓋板110の胴本体内部側には、バスケット100を構成する板状部材10(図1参照)がはめ込まれる溝110sが形成されている。この溝110sの深さを調整することにより、板状部材10の熱伸びを吸収することができる。このように、蓋板110を設ければ、リサイクル燃料集合体から放射される放射線の遮蔽効果を高くできるので好ましい。
【0060】
図7は、スリーブの開口部に設ける蓋板の他の例を示す説明図である。この蓋板111は、厚さ方向に対してある程度の厚みを有している。また、蓋板111には、格子状の開口部111oが複数設けられている。そして、この蓋板111は、スリーブ20の開口部20oに固定されている。また、バスケット100の無効空間3部分上に相当する箇所には、反力受け手段であるキー受け部85’’が設けられており、ここでキー95を介して胴本体201と固定される。この蓋板111は、ある程度の厚さがあるので、角パイプを組み合わせて構成するバスケット(図示せず)において、角パイプを開口部111oによって支持することができる。このため、この蓋板111は、板状部材10を組み合わせて構成するバスケット100(図1参照)に対しても適用できるが、特に複数の角パイプを束ねて構成するバスケットに対して好適である。
【0061】
以上説明したように、スリーブ20は、胴本体201の内面と一定の間隔をあけて、スリーブ20の底部20bと開口部20oとの二箇所で胴本体201に固定される。これにより、キャスク200の落下時においてもスリーブ20は胴本体201と一体となって動くので、スリーブ20が胴本体内部に衝突することはない。これにより、スリーブ20が保持するバスケット100に大きな衝撃荷重が作用することはない。また、スリーブ20と胴本体201の内面との間には一定の間隔の空間が存在するので、キャスク200を乾燥させる際にはこの空間を通って容易に水分を胴本体201内部から取り除くことができる。これにより、乾燥時間を短縮でき、また、胴本体内に残留する水分も極小にできる。
【0062】
(変形例1)
図8は、実施の形態1の第1変形例に係るスリーブの固定構造を示す説明図である。ここでは、スリーブ20の底部における固定構造を説明する。このスリーブ20の固定構造は、底板71の外周にスリーブ20の底部をはめ合わせ、且つ底板71はキー90によって胴本体201に固定することにより、スリーブ20を胴本体201に固定する点に特徴がある。その他の構成は実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
【0063】
底板71の周辺部には、周方向に一定の間隔をあけてキー受け台81が取り付けられている。底板71は、キー90とキー受け台81とを介して胴本体201に固定されるが、この固定手順については実施の形態1と同様である。また、図8(b)に示すように、底板71の外周は階段状に形成されており、スリーブ20の底側端部20btがここにはめ込まれる。これによって、スリーブ20は、キー90、キー受け台80及び底板72を介して胴本体201に固定される。また、図8(c)に示すように、底板71の外周を階段状に形成しないでスリーブ20の底側端部20btをはめ込んでもよい。なお、図示はしないが、実施の形態1に係る固定構造と同様に、スリーブ20がキー受け台80及びキー90と干渉する部分には切り欠きが設けられて、両者の干渉を防止する。
【0064】
このような固定構造によっても、スリーブ20の底部を胴本体201の底部201bに固定することができる。また、この固定構造では、実施の形態1に係るスリーブと異なり、スリーブ20に底板や突起を設ける必要がないので、スリーブ20の加工が容易となる。
【0065】
(変形例2)
図9は、実施の形態1の第2変形例に係るスリーブの固定構造を示す説明図である。ここでは、スリーブ20の底部における固定構造を説明する。このスリーブ20の固定構造は、少なくともキー90を介することにより、スリーブ20の底部における内面と胴本体201とを固定する点に特徴がある。その他の構成は実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
【0066】
図9(a)に示すように、胴本体201の底部201bには、反力受け手段である略円錐台状の底板72が設けられている。この底板72は、締結手段であるボルト150によって、胴本体201の底面201bpに固定されている。ここで、図9(a)に示すように、胴本体201の底面201bpに突起部201btを形成し、また、底板71にはこの突起部201btがはまり合う凹部72hを形成して、両者をはめ合わせて底板72を固定することが好ましい。このようにすれば、キャスク200が水平落下して胴本体201の軸Zに対して垂直方向の荷重が作用した場合には、突起部201btと凹部72hとが係合してこの荷重を受けるので、ボルト150が担う荷重を少なくできる。これにより、ボルト150の本数を少なくできるとともに、スリーブ20をより強固に固定できる。
【0067】
スリーブ20が胴本体201内に挿入されると、スリーブ20の内側に底板72が位置する。キー90は、底板72の斜面部分72spとスリーブ20の底部における内面との間へ、ボルト151によって取り付けられる。なお、ボルト151は、底板72の外周部に複数設けられたねじ孔(図示せず)にねじ込まれる。ボルト151を締め込むことによって、キー90は胴本体201の底部201b側へ移動する。これによって、スリーブ20は、キー90と底板72とを介して胴本体201に固定される。なお、キー90を設ける箇所は、実施の形態1で説明したように、バスケット100の無効空間3が好ましい。このスリーブ20の固定構造においては、スリーブ20の内面でキー90と接触させるので、スリーブ20の加工が不要となる。また、キー90によって底板72とスリーブ20とは略一体となるので、スリーブ20をより強固に胴本体201に固定できる。
【0068】
また、図9(b)に示すように、胴本体201の底部201bに円錐台状突起201bttを底部201bと一体に形成し、固定手段であるキー90を介してスリーブ20を胴本体201の一部である円錐台状突起201bttに固定してもよい。このように、スリーブ20を固定する円錐台状突起201bttが固定対象である胴本体201と一体に形成されているので、上記固定構造よりもさらに強固にスリーブ20を固定できる。
【0069】
(変形例3)
図10は、実施の形態1の第3変形例に係るスリーブの固定構造を示す説明図である。ここでは、スリーブ20の開口部20oにおける固定構造を説明する。このスリーブ20の固定構造は、胴本体201の開口部201o又はスリーブ20の開口部20oにキー受け部を形成する。そして、このキー受け部にキーを組み合わせることにより、キー受け台80等を使用しないでスリーブ20を胴本体201に直接固定する点に特徴がある。その他の構成は実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
【0070】
図10(a)に示すように、胴本体201の開口部201o内側は、傾斜を有するキー受け部86aが形成されている。なお、図10(b)に示すように、キー受け部86aは、スリーブ20の開口部20o側に設けてもよい。また、キー受け86aの開口部201o側における胴本体201の内面には、板状のキー固定片86bの一端を差し込むキー溝86sが形成されており、キー固定片86bがここに差し込まれる。キー固定片86bの形状は円弧状であり、長さを大きく設定することにより、キー95を安定して保持できる。
【0071】
キー95は、胴本体201とキー受け部86aとの間に配置され、キー固定片86bのボルト孔を通したボルト153によって胴本体201の開口部201o側へ移動する。これによって、キー95がスリーブ20の外面を押し付けるので、キー95を介してスリーブ20が胴本体201へ固定される。また、図10(d)に示すように、キー固定片86bにねじを切ったねじ孔(図示せず)を設け、キー96をスリーブ20の開口部20oから離れるように移動させて、スリーブ20を胴本体201に固定してもよい。
【0072】
ここで、スリーブ20の固定手順について説明する。まず、キー受け86aにキー90を差し込んでおいてから、スリーブ20を胴本体201内の所定位置に設置する。次に、胴本体201のキー溝86sにキー固定片86bを差し込む。そして、ボルト83をキー固定片86bのボルト孔に通してキー95をスリーブの開口部20o側へ引き上げる。これによって、キー95がスリーブ20を押し付けるので、スリーブ20が胴本体201に固定される。また、キー固定片86bは、スリーブ20側に突き出ているので、胴本体201の軸Z方向に対するスリーブ20の動きが規制される。
【0073】
なお、この例においては、実施の形態1で説明した蓋板110を取り付けた例を示しているが、蓋板110は設けなくてもよい。この固定構造では、胴本体の軸Zに垂直な方向の動きを規制できる他に、キー固定片86bとスリーブ20の開口部側端部との間隔を設けることによって、スリーブ20の熱伸びもある程度吸収できる。
【0074】
(実施の形態2)
図11は、この発明の実施の形態2に係るスリーブの底部における固定構造を示す説明図である。このスリーブの固定構造は、実施の形態1に係るスリーブの固定構造と同様の構成であるが、底板73にリサイクル燃料集合体120の先端部が収まる格納孔を形成し、底板73を設けることによるスリーブの長さが増加すること抑制する点に特徴がある。他の構成は、実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
【0075】
図11に示すように、底板73には複数の格納孔73hが形成されている。この格納孔73hは、バスケット100が備えるセル2(図2参照)の位置に対応した位置に形成される。また、底板73の外周部には、その周方向に一定の間隔をおいてキー受け台80が複数設けられている。底板73は、ボルト150及びキー90によって胴本体201と固定されるが(図3参照)、この固定方法は実施の形態1に係る固定構造と同様なのでその説明を省略する。底板73の外周は階段状に形成されており、スリーブ20の底側端部20btがここにはめ合込まれる。これによって、スリーブ20は、キー90、キー受け台80及び底板73を介して胴本体201に固定される。
【0076】
バスケット100のセル2内(図2参照)にリサイクル燃料集合体120が格納されると、リサイクル燃料集合体120の先端部は格納孔73hに収まる。底板73を介してスリーブ20を胴本体201に固定した場合には、底板73の分だけスリーブ20の長さを大きくしないとリサイクル燃料集合体120を格納することはできない。キャスク200は厚い胴本体201を備えるため、胴本体201の長さが僅かに増加してもキャスク200の質量及び長さの増加につながり、運送コストや製造コストの上昇を招く。この固定構造によれば、底板73を使用しても、スリーブ20の長さが増加することはないので、スリーブ20を胴本体201へ確実に固定しつつ、キャスク200の質量及び長さの増加を抑制できる。
【0077】
(変形例)
図12は、実施の形態2の変形例に係るスリーブの底部における固定構造を示す説明図である。このスリーブの固定構造は、実施の形態2に係るスリーブの固定構造と同様の構成であるが、バスケットの形状がまとまった部分の板状部材を長く形成して底板74の開口部74hにはめ込み、周辺部のセルはバスケットを構成する板状部材10を短くして底板74の格納孔74hにリサイクル燃料集合体120の先端部をここに収める点に特徴がある。他の構成は、実施の形態2と同様であるのでその説明を省略する。
【0078】
図12に示すように、底板74にはバスケット100(図2参照)の形状的にまとまった部分がはめ込まれる開口部74hが形成されている。また、底板74の周辺部には複数の格納孔74hが形成されている。この格納孔74hは、バスケット100の外周部に形成されるセル2(図1参照)の位置に対応した位置に形成される。また、底板74の外周部には、その周方向に一定の間隔をおいてキー受け台80が複数設けられている。底板74は、図3で説明したように、ボルト150及びキー90によって胴本体201と固定されるが、この固定方法は実施の形態2に係る固定構造と同様なのでその説明を省略する。また、底板74とスリーブ20との固定構造も実施の形態2に係る固定構造と同様である。このような構造で、スリーブ20は、キー90、キー受け台80及び底板74を介して胴本体201に固定される。
【0079】
バスケット100のまとまった形状の部分(この例では正方形)を構成する板状部材10(図1参照)は、他の部分の板状部材よりも長いものが使用される。この板状部材10は、開口部74hにはめ込まれてずれが抑制され、リサイクル燃料集合体格納容器であるキャスクの信頼性が向上する。また、バスケット100の周辺部を構成する板状部材10’は前記板状部材10よりも長さが短く、端部10t’が底板74上に載置される。周辺部のセル2にリサイクル燃料集合体120が格納されると、リサイクル燃料集合体の先端部は格納孔74hに収まる。また、周辺部以外のセルに格納されるリサイクル燃料集合体120は、底板74の開口部74hに格納される。リサイクル燃料集合体の先端部の位置が異なると、先端部が高い位置に格納されるリサイクル燃料集合体120に合わせてスリーブ20の長さを設定しなければならず、余分にスリーブ20の長さが必要となる。
【0080】
この固定構造によれば、バスケット100に格納されるリサイクル燃料集合体120は先端部が同じ位置になるので、先端部が高い部分に配置されるリサイクル燃料集合体120にスリーブ20の長さ合わせる必要はない。このため、底板74を使用しても、スリーブ20の長さが増加することはないので、スリーブ20を胴本体201へ確実に固定しつつ、キャスク200の質量及び長さの増加を抑制できる。なお、本変形例の説明においては、板状部材10を組み合わせたバスケット100を例として説明したが、複数の角パイプを束ねて構成したバスケットに対しても、この変形例に係る構造を適用できる。
【0081】
また、図9(b)に示す実施の形態1の第2変形例に係る固定構造に対しても、実施の形態2及びその変形例に係る固定構造を適用できる。すなわち、胴本体201の底部201bに形成される円錐台状突起201bttに、リサイクル燃料集合体120の先端部を収める格納孔73h、74h、あるいは開口部74hを形成してもよい。このようにしても、スリーブ20の長さの増大を抑制するという効果が得られる。
【0082】
(実施の形態3)
図13は、この発明の実施の形態3に係るキャスクの胴本体内部を示す説明図である。このキャスク200は、胴本体201と複数の板状部材を互いに直交させて複数段積み重ねることによって構成したバスケット100を保持するスリーブ20との間に、胴本体201の底部と開口部とを連通する胴本体側排水通路である胴本体溝30が設け、且つスリーブ20は締まりで胴本体に固定される点に特徴がある。
【0083】
実施の形態3に係るキャスク200においては、スリーブ20は締まりばめによって胴本体201内に固定される。胴本体201を加熱し、また、スリーブ20を冷却することにより、胴本体201の内径よりもスリーブ20の外径を小さくしてからスリーブ20を胴本体201内に挿入する。スリーブ20を胴本体201内に挿入してそのまま放置すれば、胴本体201は収縮しスリーブ20は膨張するので、スリーブ20が胴本体201内に固定される。これによって、スリーブ20は胴本体201と一体化して、キャスク200の落下時においてはスリーブ20は胴本体201と一体となって動くので、スリーブ20が胴本体内部に衝突することはない。その結果、スリーブ20が保持するバスケット100に大きな衝撃荷重が作用することはない。
【0084】
図13に示すように、胴本体201の内壁には、胴本体201の底部201bと開口部201oとを連通する胴本体排水通路である胴本体溝30が複数本形成されている。胴本体溝30は、鍛造鋼製の場合には切削加工によって形成される。なお、胴本体溝30が形成される胴本体201の厚みは十分に厚いので、胴本体溝30を内面に形成しても、強度低下は無視できる程度である。なお、胴本体溝30はスリーブ20に形成してもよい。ここで、胴本体201と比較するとスリーブ20の肉厚は薄いので、強度を保つためにスリーブ20にはある程度の厚さが必要である。
【0085】
スリーブ20を胴本体201の内部に固定すると、スリーブ20と胴本体201との間には、胴本体201の底部201bと開口部201oとを連通する胴本体排水通路が形成される。これにより、胴本体201の底部201bや胴本体201とスリーブ20との間に残留した水分は、乾燥時に胴本体溝30を介して胴本体201の開口部201oから容易に除去することができる。
【0086】
この実施の形態においては、胴本体溝30の断面形状を半円状とし、また、隣接する胴本体溝30同士は一定の間隔W1をもって形成されている。断面半円状に形成された胴本体溝30の幅である2×r(rは胴本体溝30の半径)は、10mm程度であり、前記間隔Wも同じく10mm程度である。胴本体溝30の数を少なくすれば、胴本体201とスリーブ20との接触面積を大きくできるので、より強固にスリーブ20を固定できる。しかし、胴本体201とスリーブ20との接触面積が大きくなると、それだけ胴本体201とスリーブ20との間に水分が残留しやすくなる。したがって、水分の除去とスリーブ20の固定とのバランスを考慮して、胴本体溝30の本数と間隔Wとを決定する。また、スリーブ20の外側と胴本体201の内側とが接触する面積は、スリーブ20の外側面積の40〜70%が好ましく、さらには50〜60%が好ましい。この範囲であれば排水性を確保しつつスリーブ20を胴本体201に確実に固定できる。
【0087】
なお、胴本体溝30の断面形状は半円形状に限られず、矩形や三角形でもよいが、半円形状にすると、角部がなくなるので通路内に水分が残留しにくくなり、好ましい。また、本実施の形態においては、断面半円状に形成された胴本体溝30の中心Cは、胴本体201の内周上(図2(c)中点線で示す部分)にあるが、図2(d)に示すように、さらに胴本体201の中心側に胴本体溝30の中心Cを配置してもよい。このようにすれば、胴本体溝30の幅Wを大きくとりつつ、胴本体溝30の深さhを小さくできるので、排水性を改善しつつ胴本体201のγ線遮蔽機能低下を小さく抑えることができる。
【0088】
図14は、胴本体の底部と開口部とを連通する胴本体排水通路の他の例を示す説明図である。同図(a)に示すように、胴本体排水通路である胴本体溝31を胴本体201の軸方向(図中矢印Zで示す方向)に対して傾斜させてもよい。また、同図(b)に示すように、胴本体溝32をらせん状に形成してもよい。いずれの場合にも、胴本体溝31、32によって胴本体201の底部201bと開口部201oとが連通されているので、底部201bや胴本体201とスリーブ20との間に残留した水分は、乾燥時にこの胴本体溝31、32を介して開口部201oから容易に除去することができる。なお、これらの胴本体溝31、32は、スリーブ20側に形成してもよい。
【0089】
(変形例)
図15は、実施の形態3の変形例に係るキャスクの胴本体内部構造を示す説明図である。この胴本体201の内部構造は、実施の形態1に係る胴本体201の内部構造と略同様の構成であるが、胴本体201内面とスリーブ20との間に柱状部材40を介在させる。これにより、スリーブ20を胴本体201内に固定するとともに、胴本体201の底部201bと開口部201oとを連通する胴本体排水通路42を形成する点が異なる。その他は実施の形態1に係るキャスク200と同様なので説明を省略する。
【0090】
図15に示すように、胴本体201の内面とスリーブ20との間には、複数の柱状部材40が配置されており、スリーブ20はこれらの柱状部材40を介して胴本体201に固定される。柱状部材40の長さは、胴本体201内部の深さよりもやや短い。なお、柱状部材40の断面形状は円形に限られるものではなく、四角形、六角形その他の多角形としてもよい。また、スリーブ20と胴本体201との伝熱性能を向上させるため、柱状部材40の断面はできるだけ小さくすることが好ましい。
【0091】
柱状部材40は、加熱した胴本体201内にスリーブ20を配置した後、胴本体201とスリーブ20との間に挿入される。胴本体201が冷却されると胴本体201は収縮するので、柱状部材40を介してスリーブ20が固定される。また、隣接する柱状部材40の間に形成される空間が、胴本体201の底部201bと開口部201oとを連通する胴本体排水通路42となる。このような構成によれば、胴本体201やスリーブ20に溝を形成する必要がなくなるので、その分キャスクの製造が容易になり、製造時間も短縮できる。
【0092】
(実施の形態4)
図16は、この発明の実施の形態4に係るキャスクの胴本体内部構造を示す説明図である。このキャスクの胴本体内部構造におけるバスケット支持部材であるスリーブ21は、実施の形態1に係るスリーブ20と略同様の構成であるが、胴本体201内に固定されるスリーブ21が複数の環状部材21’を組み合わせて構成される。そして、前記環状部材21’の側面には、胴本体201の内壁に形成された胴本体溝30と連通するバスケット保持部材排水通路である連通孔50が形成されている点が異なる。その他は実施の形態1と同様なので説明を省略する。
【0093】
スリーブ21は、複数の環状部材21’を重ねて構成される。環状部材21’の内面には、上記板状部材が差し込まれる溝(図示せず)が形成されており、また、環状部材21’の側面には連通孔50が形成されている。連通孔50の形状は円形に限らず、四角形や六角形その他の多角形でもよい。なお、図16(d)に示すように、環状部材21’’の端部21t’’に連通溝51’を形成してもよい。この場合、連通孔50の断面形状は円形、半円形、矩形、U字形あるいは三角形等とすることができる。
【0094】
環状部材21’は、胴本体201内に一つずつはめ込まれ、胴本体201の開口部201oまで順次積み重ねられてスリーブ21を形成する。なお、環状部材21’を胴本体201にはめ込む方法は、実施の形態1で説明した方法と同様であるが、冷やしばめ作業の際には環状部材21’はスリーブ20(図1参照)よりも寸法が小さいので、容易に扱うことができる。
【0095】
胴本体201の内面には、胴本体201の軸方向(図中矢印Zで示す方向)に向かう胴本体排水通路である胴本体溝30が形成されており、この胴本体溝30が胴本体201の底部201bと開口部201oとを連通する。なお、実施の形態1で説明したように、この胴本体溝30は、環状部材21’の外側に形成してもよい。図16(a)に示すように、環状部材21’は、端部21t’に形成された連通孔50と胴本体201に形成された胴本体溝30とを合わせて胴本体201内へはめ込まれる。これによって、複数の環状部材21’を重ねて構成したスリーブ21の内部と胴本体201の内面に形成した胴本体溝30とがつながるので、胴本体201とスリーブ21との間の水分は、この連通孔50を介して胴本体201開口部201oから排出される。これによって、より効率よく胴本体201とスリーブ21との間に入り込んだ水分を排出できる。
【0096】
ここでは、胴本体201の内面に溝30を設けた例について説明したが、溝30は必ずしも設ける必要はない。溝30の設けない場合には、スリーブ21と胴本体201との間に浸入した水分は、連通孔50から胴本体201内へ抜ける。そして、環状部材21’に設ける連通孔50の大きさや個数を調整することによって、より効率よくスリーブ21と胴本体201との間に浸入した水分を除去することができる。なお、この場合には環状部材21’の接合部同士はシール溶接しておくことが好ましい。
【0097】
(変形例1)
図17は、実施の形態4の第1変形例に係るキャスクの胴本体内部を示す説明図である。このキャスクの胴本体内部構造は、実施の形態4に係るキャスクの胴本体内部構造と略同様の構成であるが、環状部材21’の間にリサイクル燃料集合体を格納する角パイプ12を支持する角パイプ支持部材22pを配置する。そして、この角パイプ支持部材22pで前記角パイプ12を支持してリサイクル燃料集合体を格納するバスケットを構成する点が異なる。その他は実施の形態1と同様なので説明を省略する。
【0098】
角パイプ支持部材22pは板状の部材であって、外形が胴本体201の内形に合わせてある。そして、環状部材21’’と同様に締まりばめで胴本体201内に固定される。角パイプ支持部材22pには、リサイクル燃料集合体を格納する角パイプ12が挿入される四角形の支持孔22phが複数形成されている。そして、図17(b)に示すように、この支持孔22phに角パイプ12が挿入されて、リサイクル燃料集合体を格納するバスケットとなる。なお、角パイプ12は内部に格納するリサイクル燃料集合体の臨界を防止するため、板状部材10(図1参照)と同様の材料で製造される。
【0099】
図17(a)に示すように、環状部材21’’と角パイプ支持部材22pとが交互に積み重ねられて締まりばめによって胴本体201の内部に固定される。なお、この例においては、環状部材21’’と角パイプ支持部材22pとを交互に積み重ねたが、複数の環状部材21’’に一個の割合で角パイプ支持部材22pを積み重ねてもよい。環状部材21’’の端部21tには連通孔50’が形成されており(図16(d)参照)、胴本体201の内面に形成された胴本体溝30と連通する。
【0100】
これによって、角パイプ支持部材22pによって仕切られた空間の内部は、胴本体201の開口部201oと連通する。このバスケットの構造では、前記空間内に残留した水分が除去しにくいが、このような構成によって前記残留水分は連通孔50、胴本体溝30を通って胴本体201の開口部201oから取り除かれるので効率よく乾燥でき、また、乾燥時間も短縮できる。なお、図17(c)に示すように、連通溝51’の代わりに連通孔50を有する環状部材21’を用いてもよい。
【0101】
また、図17(d)、(e)に示すように、角パイプ支持部材22pbを冷やしばめによって環状部材22ppの内部にはめ込んでもよい。さらに、図17(f)に示すように、環状部材22ppのつなぎ目に角パイプ支持部材22pbを配置してもよい。このようにすると、特に連通孔50’を環状部材22ppの端部に形成した場合には、角パイプ支持部材22pbによってこの連通孔50’の部分が胴本体201の内面に押し付けられる。これによって、環状部材22ppは十分なフープ応力を発生して、バスケット100(図2参照)や角パイプ支持部材22pbを保持できる。
【0102】
(変形例2)
図18は、実施の形態4の第2形例に係るキャスクの胴本体内部を示す説明図である。このキャスクの胴本体内部構造は、実施の形態4に係るキャスクの胴本体内部構造と略同様の構成であるが、積み重ねられた環状部材21a’同士をシール溶接してスリーブ21aを構成する。そして、スリーブ21aは胴本体201の開口部201o近傍の内面にキー28を差し込んでスリーブ21aを固定し、さらにキー28と環状部材21a’との間をシール溶接する点が異なる。その他は実施の形態1と同様なので説明を省略する。
【0103】
スリーブ21aは、図18(a)に示すように、複数の環状部材21a’をそれぞれの端部同士を組み合わせることによって構成される。環状部材21a’は、胴本体201の内部に冷やしばめで順次挿入される。環状部材21a’の接合部はそれぞれシール溶接されており、この接合部から環状部材21a’と胴本体201との間に水分が浸入することを防止する。胴本体201の底部201bに配置される環状部材21a’も、胴本体201とシール溶接される。
【0104】
スリーブ21aは、胴本体201の開口部201o近傍に設けられた円弧状のキー28によって固定される。キー28と環状部材21a’及びキー28と胴本体201とはシール溶接されており、スリーブ21と胴本体201との間に水分が浸入することを防止する。このように、環状部材21a’同士の接合部や環状部材21a’とキー28との接合部をシール溶接するので、スリーブ21と胴本体201との間に水分は浸入しない。これによって、当該部分の腐食が防止される。
【0105】
(実施の形態5)
図19は、この発明の実施の形態5に係るキャスクの胴本体内部を示す説明図である。このキャスクの胴本体内部構造は、実施の形態3に係る構造と略同様の構成であるが、胴本体201’の底部201bを周方向に連通し、且つ胴本体201’の内面に形成された胴本体溝30とつながる底部排水通路60が前記底部201bに形成されている点が異なる。その他は実施の形態1と同様なので説明を省略する。なお、上記実施の形態1及び2に係る胴本体排水通路の構成は、いずれも本実施の形態に対して適用できる。
【0106】
図19(a)、(b)に示すように、胴本体201’の内面における底部201b’には、胴本体201’の周方向に向かう底部排水通路60が形成されている。また、この底部排水通路60は、胴本体201’の内面に形成された胴本体溝30とつながっているので、この底部排水通路60と胴本体201’の開口部201o’とが連通する。
【0107】
このキャスクを乾燥する際には、胴本体201’の底部201b’に残留した水分がこの底部排水通路60に集まる。そして、この底部排水通路60に集まった水分は、胴本体201’の内面に形成されている胴本体溝30を通って胴本体201’の開口部201o’から排出される。この底部排水通路60は底部201b’全周にわたって形成されているので、底部201b’に残留した水分を効率よく集めることができる。これによって、胴本体201’の内部をより短時間で乾燥させることができる。
【0108】
図19(b)〜(e)には、他の底部排水通路の構成例を示す。図19(c)に示す構成では、スリーブ20を胴本体201の底面まで挿入せずに、胴本体の底面からある程度の間隔を設けてスリーブ20を胴本体201に固定する。これにより、胴本体201の底部201bに底部排水通路61を形成することができる。図19(d)に示す構成では、スリーブ20’の一方の外側端部近傍における領域20t’をテーパ−状に形成する。このテーパ−状に形成した領域20t’を胴本体201の底部201bに向けてスリーブ20を胴本体201に固定すれば、胴本体201の底部201bに底部排水通路62を形成することができる。これらの構成によれば、胴本体201の底部を加工する必要がないので、胴本体201の製造が容易である。
【0109】
図19(e)に示す構成では、胴本体201’’の底面に、胴本体201’’の内径と同じ大きさの外径を持つ環状の溝を形成し、この溝が底部排水通路63となる。なお、底部排水通路63は、深さが最も浅い位置と最も深い位置との間で、底部排水通路63の深さが単調に変化するようになっている。例えば、図19(e)に示すように、底部排水通路63の深さは、最も浅い場所である場所63から徐々に深くなって、63で最も深くなる。この構成によれば、環状の溝(底部排水通路63)の深さが、当該溝の周方向に対して異なるので、水分は溝深さが深いほうに集まりやすくなる。これによって、水分を一部分に集中させることができるので、水分の除去が容易になる。
【0110】
また、図19(f)は、胴本体の底部201bを胴部201aに溶接して構成した例である。底部201bは溶接部29eで電子ビーム溶接されており、底部201bと胴部201aとが接合されると、底部排水通路64が形成される。この構造では、底部201bと胴部201aとを分離して製造できるので、底部排水通路64を比較的容易に形成でき、また、複雑な形状の底部排水通路64でも比較的容易に形成できる。
【0111】
(変形例)
図20は、実施の形態5の変形例に係るキャスクの胴本体内部を示す説明図である。このキャスクの胴本体201’には、底面201bp’にさらに上記底部排水通路60とつながる底面排水通路65が形成されている。このようにすると、胴本体201’の底部201b’に残留した水分は、より効率よく上記底部排水通路60に集められるので、乾燥時間をさらに速くできる。また、胴本体201’内に収納されたリサイクル燃料集合体の底面と胴本体の底面201bp’との間に残留した水分がこの底面排水通路65を通って底部排水通路60へ集められる。これによって、胴本体の底面201bp’上に残留した除去しにくい水分も容易に除去できるので、乾燥に要する時間を短縮でき、また、胴本体201’の底面201bp’が腐食する危険性を極小にできる。以上、本発明の実施の形態3及びその変形例に係る胴本体の内部構造について説明したが、当該構造は以下の実施の形態に対して必要に応じて適用することができる。
【0112】
(実施の形態6)
図21は、この発明の実施の形態6に係るキャスクの胴本体内部を示す説明図である。実施の形態1〜3においては、スリーブ20を胴本体201等に固定した構造であるが、実施の形態4に係るキャスクの胴本体202は、胴本体202にバスケット用溝202isを設けて胴本体202に直接板状部材を差し込んでバスケットを構成する。そして、バスケットの外周部には、伝熱板15を取り付けて、バスケットから胴本体201への伝熱性能を高めている。そして、胴本体202の内面に、胴本体の底部と開口部とを連通する胴本体排水通路である胴本体溝30を形成した点に特徴がある。
【0113】
バスケット用溝202isに板状部材を差し込み、各段毎に板状部材を直交させて組み合わせてバスケットを構成する。バスケットの外周部には伝熱板15が溶接その他の接合手段で取り付けられている。そして、これが胴本体201の内面と接して、バスケット内に格納されたリサイクル燃料集合体の崩壊熱を効率よく胴本体201に伝達する。また、胴本体201の内面には、底部と開口部(いずれも図示せず)とを連通する複数の胴本体溝30が形成してある。キャスクの乾燥時には、この胴本体溝30を通って、伝熱板15と胴本体201の内面との間に残留した水分が効率よく除去される。これによって、乾燥に手間を要さず、またより確実に水分を除去できる。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、胴本体内部の少なくとも一部と当接する固定手段を介して、胴本体内部との間に一定の間隔を持ってバスケット保持部材を支持するようにした。このため、バスケット保持部材は胴本体と一体となって動くので、リサイクル燃料集合体格納容器が落下した際には、バスケット保持部材が胴本体内部に衝突することはない。これにより、バスケット保持部材が保持するバスケットには大きな衝撃荷重が作用することはない。また、バスケット保持部材と胴本体内面との間には一定の間隔の空間が存在するので、リサイクル燃料集合体格納容器を乾燥させる際には乾燥時間を短縮でき、また、胴本体内に残留する水分も極小にできる。
【0115】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、固定手段をバスケット保持部材の少なくとも軸方向両側に設けるようにした。これにより、胴本体へ確実にバスケット保持部材を保持できるので、リサイクル燃料集合体格納容器が落下した際においては、バスケット保持部材は確実に胴本体と一体となって動くので、バスケットには大きな衝撃荷重が作用することはない。
【0116】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、胴本体内面に当接するくさびやボルトその他の固定手段を介して、バスケット保持部材からの反力を胴本体に伝達する反力受け手段を有するようにした。このため、リサイクル燃料集合体格納容器が落下した際においては、バスケット保持部材は確実に胴本体と一体となって動くので、バスケットには大きな衝撃荷重が作用することはない。また、反力受け手段をバスケット保持部材と別個に製造することができるので、リサイクル燃料集合体格納容器を設計する際の伝熱設計や熱伸びの設計上における自由度が高くなる。
【0117】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、胴本体の底部に配置される反力受け手段に設けられた開口部に、リサイクル燃料集合体の一方の端部が入るようにした。これにより、胴本体の底部に反力受け手段を配置した場合でも、バスケット保持手段の長さの増加を抑えることにより、リサイクル燃料集合体格納容器の質量及び長さの増加を抑えることができる。これによって、リサイクル燃料集合体格納容器の運送コストや製造コストを抑えることができる。
【0118】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、さらに、上記胴本体の底部に位置する反力受け手段に、上記バスケットの一部を支持する開口部を有するようにした。これによって、バスケットが反力受け手段の開口部で支持されるので、リサイクル燃料集合体の落下時においてもバスケットのずれが抑制されて、リサイクル燃料集合体格納容器の信頼性が向上する。
【0119】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、胴本体内面の少なくとも一部と当接するくさびやねじその他の固定手段によって、直接バスケット保持部材からの反力を胴本体に伝達するようにした。このため、部品点数を少なくできるので、製造手順を簡略化でき、また、製造コストも低減できる。
【0120】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、バスケット保持部材の軸方向両側で異なるバスケット保持部材の支持手段を用いて、バスケット保持部材を胴本体に固定する。このため、リサイクル燃料集合体格納容器の種類や仕様に応じて最適な設計をすることができる。
【0121】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、リサイクル燃料集合体格納容器の胴本体内面に胴本体の底部と開口部とをつなぐ胴本体排水通路を備えた。これにより、胴本体の底部に残留した水分を効率よく胴本体の外部へ排出できるので、乾燥時間を短縮できる。また、胴本体内へ残留する水分も低減できるので、胴本体内部が腐食する危険性も極小にできる。
【0122】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、リサイクル燃料集合体格納容器の胴本体内面と筒状のバスケット保持部材との間に、胴本体の底部と開口部とをつなぐ胴本体排水通路を備えた。これにより、胴本体とバスケット保持部材との隙間のように極めて狭い空間に入り込んだ水分も短時間で容易に胴本体の外部へ排出できる。その結果、胴本体内に残留した水分を効率よく胴本体の外部へ排出できるのでリサイクル燃料集合体格納容器の乾燥時間を短縮でき、また、胴本体内へ残留する水分も低減できる。
【0123】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、上記リサイクル燃料集合体格納容器において、筒状のバスケット支持部材を複数の環状部材を組み合わせて構成した場合には、環状部材同士の端部に胴本体排水通路とつながるバスケット保持部材排水通路を設けた。これにより、環状部材の間に入り込んだ水分は、このバスケット保持部材排水通路を通って容易に取り除かれる。また、胴本体とバスケット保持部材との隙間に入り込んだ水分は、胴本体排水通路のみならず胴本体排水通路からも胴本体外部へ排出される。これらの作用により、さらに効率よく胴本体とバスケット保持部材との隙間の水分を胴本体の外部へ排出でき、より迅速にリサイクル燃料集合体格納容器を乾燥できる。
【0124】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、環状部材の間に配置した板状の角パイプ支持部材によって、複数の角パイプをリサイクル燃料集合体格納容器の胴本体内に支持する構造において、角パイプ支持部材と上記環状部材との間に、胴本体排水通路とつながる環状部材排水通路を設けた。このため、前記水分はこの環状部材排水通路及びこれにつながる胴本体排水通路を通って胴本体開口部から除去される。この結果、このような水分を除去しにくい構造であっても効率よく水分を胴本体の外部へ除去して、効率よくリサイクル燃料集合体格納容器を乾燥できる。
【0125】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、胴本体排水通路の断面内形状を半円状とした。これによって、胴本体排水通路の断面内形状を半円状としたので、通路内に水分が残留しにくくなるので、通路内が腐食する危険性を極小にできる。
【0126】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、胴本体排水通路の断面内形状が半円状である場合には、当該通路断面の中心を胴本体内面よりも胴本体の内側に配置した。これにより、当該通路の幅を大きくとりつつ、当該通路の深さを小さくできるので、排水性を改善しつつ胴本体のγ線遮蔽機能低下を小さく抑えることができる。
【0127】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、胴本体の内側とバスケット保持部材の外側とが接する面積は、バスケット保持部材外側面積の40%以上70%以下とした。これにより、バスケット保持部材を胴本体に強固に固定しつつ排水性を十分確保できる。
【0128】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、胴本体の底部を周方向につなぐ底部排水通路を設けたので、乾燥時には胴本体の底部に残留した水分がこの底部排水通路に集められて確実に胴本体の外側へ排出できる。
【0129】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、上記底部排水通路における深さが最も浅い位置と最も深い位置との間で、上記底部排水通路の深さは単調に変化するようにした。これによって、底部排水通路の最も深い部分に水分を集めやすくなるので、胴本体内の水分を容易に除去できる。
【0130】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、胴本体の底部を周方向につなぐ底部排水通路とつながる底面排水通路を胴本体の底面に設けた。これによって、胴本体底面上に残留した除去しにくい水分も容易に除去できるので、乾燥に要する時間を短縮でき、また、胴本体底面が腐食する危険性を極小にできる。
【0131】
また、次の発明に係るリサイクル燃料集合体格納容器では、バスケットの開口部には、リサイクル燃料集合体が通過する複数の開口部を有する蓋を備えた。この蓋によって、放射線の遮蔽機能を向上させることができるので、安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係るキャスクを示す説明図である。
【図2】バスケットの一例を示す説明図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るキャスクにおけるスリーブの固定構造を示す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るキャスクにおけるスリーブの固定構造を示す説明図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係るキャスクにおけるスリーブの固定構造を示す説明図である。
【図6】スリーブに蓋を設けた場合の構造を示す説明図である。
【図7】スリーブの開口部に設ける蓋板の他の例を示す説明図である。
【図8】実施の形態1の第1変形例に係るスリーブの固定構造を示す説明図である。
【図9】実施の形態1の第2変形例に係るスリーブの固定構造を示す説明図である。
【図10】実施の形態1の第3変形例に係るスリーブの固定構造を示す説明図である。
【図11】この発明の実施の形態2に係るスリーブの底部における固定構造を示す説明図である。
【図12】実施の形態2の変形例に係るスリーブの底部における固定構造を示す説明図である。
【図13】この発明の実施の形態3に係るキャスクを示す説明図である。
【図14】胴本体の底部と開口部とを連通する胴本体排水通路の他の例を示す説明図である。
【図15】実施の形態3の変形例に係るキャスクの胴本体内部構造を示す説明図である。
【図16】この発明の実施の形態4に係るキャスクの胴本体内部構造を示す説明図である。
【図17】実施の形態4の第1変形例に係るキャスクの胴本体内部を示す説明図である。
【図18】実施の形態4の第2形例に係るキャスクの胴本体内部を示す説明図である。
【図19】この発明の実施の形態5に係るキャスクの胴本体内部を示す説明図である。
【図20】実施の形態5の変形例に係るキャスクの胴本体内部を示す説明図である。
【図21】この発明の実施の形態6に係るキャスクの胴本体内部を示す説明図である。
【符号の説明】
10 板状部材
20、21、21a スリーブ
21、21’、22pp 環状部材
30、31、32 胴本体溝
42 胴本体排水通路
50 連通孔
51 連通溝
60、61、62、63、64、65     底部排水通路
70、71、72、73、74 底板
70o 開口部
74h、74h 格納孔
74h 開口部
80、81、85 キー受け台
28、90、95、96 キー
100 バスケット
110、111 蓋板
120 リサイクル燃料集合体
130 キャニスタ
132 蓋
200 キャスク
201、202 胴本体
201c キャビティ
201b 底部
201bp 底面

Claims (18)

  1. 筒状の胴部に底部と開口部とを備えた胴本体と、
    リサイクル燃料集合体を格納するためのセルを備え、且つ前記胴本体の内部に収納されるバスケットと、
    このバスケットを保持し、且つ前記胴本体内に格納される筒状のバスケット保持部材とを備え、
    前記胴本体の少なくとも一部と当接するくさび、ねじその他の固定手段を介して、前記バスケット保持部材が前記胴本体との間に所定の間隔をもってこの胴本体内部に支持されることを特徴とするリサイクル燃料集合体格納容器。
  2. 上記固定手段は、上記バスケット保持部材の少なくとも軸方向両側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のリサイクル燃料集合体格納容器。
  3. 筒状の胴部に底部と開口部とを備えた胴本体と、
    リサイクル燃料集合体を格納するためのセルを備え、且つ前記胴本体の内部に収納されるバスケットと、
    このバスケットを保持し、且つ前記胴本体内に格納される筒状のバスケット保持部材と、
    当該バスケット保持部材の少なくとも一端に設けられ、前記胴本体内面の少なくとも一部と当接する固定手段を介して前記バスケット保持部材からの反力を前記胴本体に伝達する反力受け手段と、
    を備えたことを特徴とするリサイクル燃料集合体格納容器。
  4. 上記胴本体の底部に位置する反力受け手段には、上記胴本体の内部に格納するリサイクル燃料集合体の一方の端部が収まる開口部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のリサイクル燃料集合体格納容器。
  5. さらに、上記胴本体の底部に位置する反力受け手段は、上記バスケットの一部を支持する開口部を有することを特徴とする請求項4に記載のリサイクル燃料集合体格納容器。
  6. 筒状の胴部に底部と開口部とを備えた胴本体と、
    リサイクル燃料集合体を格納するためのセルを備え、且つ前記胴本体の内部に収納されるバスケットと、
    このバスケットを保持し、且つ前記胴本体内に格納される筒状のバスケット保持部材とを備え、
    当該バスケット保持部材の少なくとも一方の端部近傍で、前記胴本体内面の少なくとも一部と当接する固定手段を介して前記バスケット保持部材からの反力を前記胴本体に伝達することを特徴とするリサイクル燃料集合体格納容器。
  7. 筒状の胴部に底部と開口部とを備えた胴本体と、
    リサイクル燃料集合体を格納するためのセルを備え、且つ前記胴本体の内部に収納されるバスケットと、
    このバスケットを保持し、且つ前記胴本体内に格納される筒状のバスケット保持部材とを有し、
    当該バスケット保持部材の少なくとも一方の端部近傍には、前記胴本体内面の少なくとも一部と当接する固定手段を介して前記バスケット保持部材からの反力を前記胴本体に伝達する反力受けが備えられ、もう一方の端部近傍においては、前記固定手段とは異なる固定手段を介して前記バスケット保持部材からの反力を前記胴本体に伝達することを特徴とするリサイクル燃料集合体格納容器。
  8. 筒状の胴部に底部と開口部とを備え、且つリサイクル燃料集合体を格納するバスケットが内部に収納される胴本体と、
    この胴本体の内面に設けられて前記底部と前記開口部とを連通し、且つ前記胴本体内部の水分を前記開口部へ導くための胴本体排水通路と、
    を有することを特徴とするリサイクル燃料集合体格納容器。
  9. 筒状の胴部に底部と開口部とを備えた胴本体と、
    リサイクル燃料集合体を格納するためのセルを備え、且つ前記胴本体の内部に収納されるバスケットと、
    このバスケットを保持し、且つ前記胴本体内に締まりばめの状態で固定される筒状のバスケット保持部材と、
    前記胴本体と前記バスケット保持部材との間に設けられて前記底部と前記開口部とを連通し、且つ前記胴本体内部の水分を前記開口部へ導くための胴本体排水通路と、
    を有することを特徴とするリサイクル燃料集合体格納容器。
  10. 上記バスケット保持部材は、複数の環状部材をその端部同士で組み合わせて構成されており、前記環状部材の側面には上記胴本体排水通路とつながるバスケット保持部材排水通路が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のリサイクル燃料量集合体格納容器。
  11. さらに、板状部材に開口する複数の角孔にリサイクル燃料集合体を格納する角パイプを挿入してこれを支持する角パイプ支持部材を上記環状部材の間に配置し、上記環状部材の側面には上記胴本体排水通路とつながる環状部材排水通路が設けられていることを特徴とする請求項10に記載のリサイクル燃料量集合体格納容器。
  12. さらに、上記胴本体排水通路の断面内形状は半円状であることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載のリサイクル燃料集合体格納容器。
  13. さらに、上記胴本体排水通路の断面内形状が半円状である場合において、上記胴本体排水通路の断面内における中心は、上記胴本体内面よりも上記胴本体の内側に存在することを特徴とする請求項12に記載のリサイクル燃料集合体格納容器。
  14. 上記胴本体の内側と上記バスケット保持部材の外側とが接する面積は、上記バスケット保持部材外側面積の40%以上70%以下であることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載のリサイクル燃料集合体格納容器。
  15. さらに上記胴本体の底部には、当該底部を周方向に連通し、且つ上記胴本体排水通路とつながる底部排水通路が形成されていることを特徴とする請求項8〜14のいずれか1項に記載のリサイクル燃料集合体格納容器。
  16. さらに、上記底部排水通路における深さが最も浅い位置と最も深い位置との間で、上記底部排水通路の深さは単調に変化することを特徴とする請求項15に記載のリサイクル燃料集合体格納容器。
  17. さらに、上記胴本体の底面上には、当該底面上で上記底部排水通路をつなぐ底面排水通路が形成されていることを特徴とする請求項15又は16に記載のリサイクル燃料集合体格納容器。
  18. さらに、上記バスケットの開口部には、リサイクル燃料集合体が通過する複数の開口部を有する蓋が備えられていることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載のリサイクル燃料集合体格納容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007225524A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Mitsubishi Heavy Ind Ltd キャスク並びにキャスクの真空乾燥方法及び装置
JP2010175292A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd リサイクル燃料集合体収納用バスケット及び収納容器、並びに製造方法
JP2017078580A (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 株式会社神戸製鋼所 放射性物質輸送貯蔵容器および放射性物質輸送貯蔵容器の製造方法

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