JP2001133590A - キャスク - Google Patents

キャスク

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JP2001133590A
JP2001133590A JP31036199A JP31036199A JP2001133590A JP 2001133590 A JP2001133590 A JP 2001133590A JP 31036199 A JP31036199 A JP 31036199A JP 31036199 A JP31036199 A JP 31036199A JP 2001133590 A JP2001133590 A JP 2001133590A
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cask
pipe
square
basket
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JP31036199A
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Takeshi Yokoyama
武 横山
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 崩壊熱の熱伝導性を向上すること。 【解決手段】 複数の角パイプ7を格子状に並べてそれ
ぞれの角パイプ7の間に断面が長方形の支持パイプ10
1を通す。続いて、当該支持パイプ101列に直交する
ように複数の支持パイプ101を通し、これを交互に積
み上げることにより角パイプ7を拘束する。支持パイプ
101の端面102は、キャビティ5内面形状に適合す
るように湾曲形状に機械加工する。角パイプ7と支持パ
イプ101は面接触することになるから、使用済み燃料
集合体の崩壊熱が支持パイプ101に伝わりやすく、そ
れだけ熱伝導性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃焼を終えた使
用済み燃料集合体を収容、貯蔵するものであって、崩壊
熱の熱伝導性を向上できるキャスクに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】核燃料サイクルの終期にあって燃焼を終
え使用できなくなった核燃料集合体を、使用済み核燃料
という。使用済み核燃料は、FPなど高放射能物質を含
むので熱的に冷却する必要があるから、原子力発電所の
冷却ピットで所定期間(3〜6ヶ月間)冷却される。そ
の後、遮蔽容器であるキャスクに収納され、トラック等
で再処理施設に搬送、貯蔵される。使用済み燃料集合体
をキャスク内に収容するにあたっては、バスケットと称
する保持要素を用いる。当該使用済み燃料集合体は、当
該バスケットに形成した複数の収納空間であるセルに1
体ずつ挿入され、これにより、輸送中の振動などに対す
る適切な保持力を確保している。
【0003】ここで、上記キャスクにおいては、放射性
物質を密封、遮蔽する機能や臨界防止の機能は勿論のこ
と、使用済み燃料集合体や構造部材の健全性を維持する
ため、使用済み燃料集合体の崩壊熱を適切に除去する除
熱機能が重要な安全要素となる。かかる除熱を行うため
に、通常、キャスク内部に熱伝導率の高いヘリウムガス
を充填したり、熱伝導率の低いレジンの内部に伝熱フィ
ンを設けるなどの対策が施されている。
【0004】図12は、従来のキャスクの一例を示す径
方向断面図である。図13は、図12に示したキャスク
の軸方向の一部断面図である。このキャスク500は、
鍛造品であり使用済み燃料集合体からのγ線を遮蔽する
胴本体1と、胴本体1の外側に設けられた外筒2と、胴
本体1と外筒2との間に充填され中性子を遮蔽するため
のレジン3と、レジン3内に設けた放熱用の内部フィン
4と、胴本体1のキャビティ5内に設けたバスケット6
とから構成されている。
【0005】この他、図示しないがキャスク500の下
部にはレジンを封入した底板が、その上部には一次蓋お
よびレジンを封入した二次蓋が設けられている。前記胴
本体1および底板は、γ線を遮蔽するためステンレス製
あるいは炭素鋼製とする。レジン3は、水素を多く含有
する高分子材料からなる。また、一次蓋および二次蓋
は、ステンレス製あるいは炭素鋼製である。
【0006】バスケット6は、複数のアルミニウム製角
パイプ7を複数の支持板8により支持した構造である。
支持板8は、熱伝導率の向上と軽量化などの観点からア
ルミニウム製とし、円盤形状の板材に角パイプ7を通す
正方形の穴を複数設けたものである。角パイプ7は、使
用済み燃料集合体(図示省略)を収容するものであり、
アルミニウム板をプレス加工により曲げ成形し、内面に
中性子吸収用のボロン板を貼り付けることで製造する。
また、角パイプ7は、キャビティ5内の複数の部分にて
前記支持板8により支持固定される。支持板8の外周と
キャビティ5内面との間には、組み立て性を考慮して僅
かなギャップGが存在する。
【0007】図14は、角パイプと支持板との支持部分
を示す説明図である。角パイプ7は支持板8の穴9を通
し、TIG溶接により固定されている。支持板8の穴9
は、角パイプ7の変形を考慮して、当該角パイプ7のサ
イズよりも多少大きめに設定してある。このため角パイ
プ7と支持板8とは溶接ビート10により結合され、崩
壊熱の熱伝導は主にこの溶接ビート10を介して行われ
る。支持板8に伝わった崩壊熱は、支持板8とキャビテ
ィ5内面との接触部分から胴本体1に伝わり、主に内部
フィン4、外筒2と伝わり、外部に放出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のキャスク500では、複数の支持板8により崩壊熱
の熱伝達をおこなっているものの、角パイプ7と支持板
8との間で溶接ビート10を介して熱伝導を行っている
こと、支持板8とキャビティ5内面との間に僅かなギャ
ップGが存在するために主に両者が接触した部分にて熱
伝導が行われていること、から熱伝導性が低いという問
題点があった。
【0009】また、上記従来のキャスク500では、角
パイプ7に捩りや撓みが生じているため、支持板8の穴
9との間に隙間Sが存在する。このため、これを調整し
ながら溶接する必要がある。このため、キャスク500
の製造に手間がかかるという問題点があった。
【0010】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、使用済み燃料集合体から発生する崩壊
熱の熱伝導性を向上できるキャスクを提供することを目
的とする。また、好ましくは、製造を容易にできるキャ
スクを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1にかかるキャスクは、使用済み燃料集合
体を収容する複数の角パイプをそれぞれ一定の間隔をも
って配り、この角パイプに面接触する熱伝導面を有する
支持部材により、前記角パイプを支持してバスケットを
構成したものである。
【0012】従来では、角パイプと支持部材との間の熱
伝導は溶接部分を介して行われており、その熱伝導部分
は支持部材(支持板)の板厚程度であった。そこで、こ
の発明では、支持部材に角パイプと面接触する熱伝導面
を設け、使用済み燃料集合体から発生する崩壊熱が当該
熱伝導面を介して支持部材に伝わるようにした。これに
より、キャスクの熱伝導性が向上することになる。この
熱伝導面は、実施の形態において示すように、支持パイ
プや折り曲げた板材などにその構造上含まれている。
【0013】また、請求項2にかかるキャスクは、使用
済み燃料集合体を収容する複数の角パイプをそれぞれ一
定の間隔をもって配り、角パイプの間であってそれに直
交する方向に角パイプと面接触する複数の支持部材を通
すと共に、さらに角パイプの間であって当該支持部材と
直交する方向に支持部材を通し、これを交互に積み上げ
て前記角パイプを拘束することでバスケットを構成した
ものである。
【0014】角パイプに対して面接触する支持部材によ
り角パイプを拘束することにより、使用済み燃料集合体
から発生する崩壊熱は、前記接触した面を介して角パイ
プから支持部材に伝わる。これにより、崩壊熱の熱伝導
性が向上し、キャスクの除熱機能を高めることができ
る。なお、ここでいう面接触とは、角パイプに対して支
持部材の板厚のみで接触することではなく、積極的に接
触面を設けて角パイプと接触させることを意味する。さ
らに、支持部材を角パイプの間に通し、これを直交させ
て交互に積み上げることで、角パイプを拘束するように
したので、従来のように角パイプと支持部材との溶接が
必ずしも必要ないため、キャスクの組立が容易になる。
前記支持部材は、たとえば支持パイプなどである。
【0015】また、請求項3にかかるキャスクは、上記
キャスクにおいて、さらに、前記支持部材を、複数の穴
とパイプ内部で構成した水の通路を有する支持パイプ、
または断面H形状などの溝部を有しさらに複数の穴を有
することのある支持柱としたものである。
【0016】支持部材を直交方向に交互に積み上げる構
成では、水が侵入しにくく、かつ循環し難くなるから、
複数の穴を設けて通路を形成することにより、水の侵入
および循環が行いやすくなる。また、たとえば断面H形
状の支持柱においても、溝部において水が侵入、循環す
ることになる。また、支持柱に穴を設けた場合には、さ
らに水の侵入などが容易になる。また、前記支持部材に
アルミニウム材を用いることによりキャスクの重量を軽
減することができる(請求項4)。
【0017】また、請求項5にかかるキャスクは、上記
キャスクにおいて、さらに、アルミニウムや銅などの熱
伝導率の高い材料からなる支持部材と、ステンレスや炭
素鋼などの機械的強度の高い材料からなる支持部材とを
組み合わせて用いるものである。
【0018】角パイプ内に挿入する使用済み燃料集合体
はそれ自体かなりの重量があるから、バスケットを構成
する支持部材は、除熱機能を保持すると共に機械的強度
を保つ必要がある。そこで、熱伝導率の高い材料からな
る支持部材と、機械的強度の高い材料からなる支持部材
とを組み合わせて用いることにした。たとえば、アルミ
ニウム製の支持部材により崩壊熱の伝達を主に行い、ス
テンレス製の支持部材により使用済み燃料集合体の重量
を支えるようにする。このようにすれば、除熱機能と機
械的強度の両方の要求を満たすことが可能になる。
【0019】また、請求項6にかかるキャスクは、胴本
体のキャビティ内面を軸方向にテーパ加工しておき、使
用済み燃料集合体を収容する複数の角パイプをそれぞれ
一定の間隔をもって配り、それぞれの角パイプを支持板
の穴に通して溶接固定することでバスケットを構成し、
このバスケットをキャビティ内に挿入することで前記支
持板の周縁をキャビティ内面に接触させたものである。
【0020】胴本体のキャビティ内面をテーパ加工し、
このキャビティ内にバスケットを挿入すれば、キャビテ
ィ内径が軸方向で小さくなっているから、支持板の周縁
がキャビティ内面に確実に接触する。これにより、支持
板と胴本体との間における熱伝導性が向上する。
【0021】また、請求項7にかかるキャスクは、上記
キャスクにおいて、さらに、前記支持板の周縁にもテー
パ面を設けたものである。胴本体のキャビティ内面をテ
ーパ加工し、このキャビティ内に支持板の周縁にさらに
テーパ面を設けたバスケットを挿入すれば、キャビティ
内径が軸方向で小さくなっているから、支持板のテーパ
面がキャビティ内面に確実に接触する。これにより、支
持板と胴本体との間における熱伝導性がさらに向上す
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかるキャスク
の実施の形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるもの
ではない。
【0023】(実施の形態1)図1は、この発明の実施
の形態1にかかるキャスクを示す軸方向断面図である。
図2は、図1に示したキャスクの径方向断面図である。
図3は、図1に示したバスケットの構造を示す斜視図で
ある。このキャスク100は、角パイプ7を支持パイプ
101により拘束固定した点に特徴がある。この他、胴
本体1などの構成は、上記従来と同様であるからその説
明を省略し、同一の構成要素には同一の符号を付する。
【0024】図3に示すように、複数の角パイプ7を格
子状に並べてそれぞれの角パイプ7の間に断面が長方形
の支持パイプ101を通す。続いて、当該支持パイプ1
01列に直交するように複数の支持パイプ101を通
し、これを交互に積み上げることにより角パイプ7を拘
束する。支持パイプ101の端面102は、キャビティ
5内面形状に適合するように湾曲形状に機械加工する。
また、組立性の観点から、支持パイプ101の端面10
2とキャビティ5内面との間には、僅かなギャップGを
設けておく。
【0025】角パイプ7と支持パイプ101とは、キャ
ビティ5内への挿入状態である程度の余裕を持って接触
し得る状態にあるが、使用済み燃料集合体を角パイプ7
に収容することにより、その崩壊熱や輻射熱により熱膨
張し、適度な面接触状態が得られる。また、角パイプ7
と支持パイプ101は、組んだ状態であっても、溶接に
より固定するようにしてもよい。前記角パイプ7の材料
には、AlまたはAl合金粉末に中性子吸収性能を持つ
BまたはB化合物の粉末を添加したアルミニウム複合材
またはアルミニウム合金を用いる。また、当該角パイプ
7は、前記混合粉末をHIP(Hot Isostatic Press )
などを用いて予備成形し、成形したビレットを熱間押出
することにより製造する。
【0026】前記AlまたはAl合金には、純アルミニ
ウム地金、Al−Cu系アルミニウム合金、Al−Mg
系アルミニウム合金、Al−Mg−Si系アルミニウム
合金、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金、Al−F
e系アルミニウム合金などを用いることができる。ま
た、前記BまたはB化合物には、B4C、B23などを
用いることができる。ここで、アルミニウムに対するボ
ロンの添加量は、1.5重量%以上、7重量%以下とす
るのが好ましい。1.5重量%以下では十分な中性子吸
収能が得られず、7重量%より多くなると引っ張りに対
する延びが低下するためである。
【0027】前記支持パイプ101も、上記角パイプ7
と同様に押出成形により製造する。ただし、中性子を吸
収するためのボロンの添加は不要であり、AlまたはA
l合金を用いるようにする。また、全部の支持パイプ1
01をアルミニウム製とすれば、キャスク重量を軽減で
きるが、使用済み燃料集合体の重量を支えるのに十分な
強度を得るため、一部の支持パイプ101をステンレス
製あるいは炭素鋼製にするようにしてもよい。さらに、
強度的な要求が満たされる範囲で、銅製の支持パイプ1
01を用いるようにしてもよい。
【0028】複数の支持パイプ101にどのような材料
のものを用いるかは、使用済み燃料集合体の重量やその
発熱量に基づいて適宜選択する。たとえば、強度を確保
するためのステンレス製支持パイプ101と熱伝導性を
確保するためのアルミニウム製支持パイプ101を同一
段で交互に並べて用いるようにする。なお、ステンレス
製あるいは炭素鋼製の支持パイプ101を用いる場合に
は、γ線の遮蔽性を高めることができる。
【0029】使用済み燃料集合体の収容はプール内で行
う。プールの水は、開放されている支持パイプ101の
端面102と角パイプ7および支持パイプ101の隙間
とから侵入する。プールの水は、使用済み燃料集合体か
ら発生する中性子を減速し、収納時における臨界を防止
する。収容した使用済み燃料集合体の崩壊熱は、使用済
み燃料集合体と角パイプ7内面との接触部分から角パイ
プ7外面に至り、支持パイプ101との接触面を介して
当該支持パイプ101に伝導する。
【0030】支持パイプ101の熱は、その端面102
で接触している胴本体1に移動し、内部フィン4やレジ
ン3を介して外筒2から外部に放出される。特に、アル
ミニウム製あるいは銅製の支持パイプ101が効率的な
除熱作用をする。さらに、角パイプ7と支持パイプ10
1とが平面的に接触しているため、熱伝導性がよくな
り、キャスク100の除熱機能を高めている。この他
に、キャスク100内部に充填したヘリウムガスを介し
て崩壊熱を外部に放出する除熱ルートがある。
【0031】また、このキャスク100では、支持パイ
プ101を交互に積み重ねて角パイプ7を拘束し、バス
ケット6を構成するようにしたので、組立性が向上す
る。さらに、支持パイプ101にアルミニウム製のもの
を用いることにより、キャスク100の重量を軽減する
ことができる。なお、上記では支持パイプ101を押出
成形したが、これをプレス加工により成形するようにし
てもよい。また、支持パイプ101に代えて、中実角棒
を用いてもよい。
【0032】さらに、前記支持パイプ101は、角パイ
プ7に対して面接触することにより熱伝導性を向上させ
ており、この観点から当該支持パイプ101に代えて図
4に示すような断面H形状の支持柱103を用いるよう
にしてもよい。この支持柱103によれば、断面がH形
状になっているから、プール内において使用済み燃料集
合体を収容する際に、角パイプ7の周囲に水が侵入しや
くすく、加熱された水の循環も容易である。この支持柱
103も押出成形により製造することができる。また、
断面H形状の他に、角パイプ7との接触面が確保できる
形状であれば、たとえば断面「日」形状、S字形状、コ
の字形状などであってもよい。さらに、支持柱に穴をあ
けるようにすれば、さらに水が侵入および循環しやすく
なる。
【0033】(実施の形態2)図5は、この発明の実施
の形態2にかかるキャスクのバスケットを示す説明図で
ある。このバスケット200は、支持パイプ201に水
の通路を設けた点に特徴がある。角パイプ7に使用済み
燃料集合体を収容した場合の周囲温度は、非常に高温に
なり更にキャスク200内の圧力が低いことから、内部
で高温になった水を適度に循環させる必要がある。とこ
ろが、支持パイプ201を直行して交互に組むと、当該
支持パイプ201と角パイプ7との面に囲まれた空間R
が発生し(図中点線で示す)、この空間Rには外部から
水が侵入し難いうえ、その循環が十分に行われない状態
になる。そこで、水が侵入しやすく循環しやすいよう
に、支持パイプ201に穴202をあけて水の通路(穴
202→支持パイプ201内部→穴202)を確保する
ようにした。
【0034】具体的には、支持パイプ201に複数の穴
202を明け、支持パイプ201の開放端面203およ
び端面の穴202などから水を侵入させ、支持パイプ2
01内を通って前記空間Rまで水を侵入させる(図中矢
印にて一例を示す)。また、前記穴202は支持パイプ
201の各所にあけられて、外部と当該空間とを連通す
る複数の通路を形成している。また、支持パイプ201
と角パイプ7との間からも水が侵入するから、これと合
わせて、キャスク200内の水の循環をスムーズに行う
ことができるようになる。なお、穴202の配置や個数
については、支持パイプ201の強度を損なわない程度
に抑える必要があるが、穴202を設けることにより軽
量化できるといったメリットもある。特に炭素鋼やステ
ンレス鋼の場合に効果がある。
【0035】(実施の形態3)図6は、この発明の実施
の形態3にかかるキャスクの角パイプおよび支持板を示
す説明図である。図7は、図6に示した角パイプおよび
支持板の断面図である。同図では、一つの角パイプ7と
支持板8とを示したが、この他の角パイプ7についても
同様の構成となる。上記従来例にて説明したように、支
持板8の穴9は角パイプ7に対してある程度大きなサイ
ズになっているが、このバスケット301では、この隙
間Sに直角に曲げた板材302を挟むようにしている。
板材302の一方の端縁は支持板8上にて溶接されてお
り(溶接ビート303)、他方の端縁および板材の角部
は角パイプ7に溶接されている(溶接ビート304)。
この板材302は、角パイプ7の4面に設けられてい
る。
【0036】使用済み燃料集合体の崩壊熱は、角パイプ
7から板材302を介して支持板8に伝わる。従来のバ
スケット500と異なるのは、角パイプ7と支持板8と
が板材302を介して面接触していることである。この
構成によれば、崩壊熱の熱伝導性が向上し、キャスクの
除熱機能を高めることができる。
【0037】(実施の形態4)図8は、この発明の実施
の形態4にかかるキャスクを示す軸方向断面図である。
図9は、図8に示したキャスクの径方向断面図である。
図10は、図8のA部拡大図である。このキャスク40
0は、胴本体401のキャビティ405内面にテーパを
設けた点に特徴がある。また、支持板402の周縁に
も、キャビティ405内面のテーパに対応するテーパ面
403が設けられている。この支持板402の径は、キ
ャスク400の上部に位置するものほど大きい。支持板
402と角パイプ7との結合は、上記従来と同様に溶接
により行う。その他の構成は、上記従来のキャスク50
0と同様であるからその説明を省略し、同一の構成要素
には同一の符号を付する。
【0038】複数の角パイプ7を支持した状態で支持板
402をキャビティ405内に挿入すると、それぞれの
支持板402のテーパ面403が次第に狭くなるキャビ
ティ405内面に接触し、くさび効果によって固定され
る。これにより、支持板402とキャビティ405内面
との間のギャップを埋めることができ、キャビティ40
5内面と支持板402との接触面積も大きくなることか
ら、キャスク400の熱伝導性を向上させることができ
る。なお、バスケット6全体の軸方向の動きを防止する
には、胴本体401に一次蓋を取り付けて当該一次蓋に
より押さえることで可能になる(図示省略)。
【0039】なお、上記キャビティ405内面のテーパ
加工は、機械加工により行う。図11は、胴本体のテー
パ加工装置を示す概略構成図である。このテーパ加工装
置450は、ローラ上451に胴本体401を回転可能
に載せる回転支持台452と、回転支持台452上の胴
本体401を回転させる駆動装置453と、胴本体40
1の軸方向に挿入して当該胴本体401の両側で支持さ
れる固定テーブル454と、固定テーブル454上を位
置決め制御される移動テーブル455と、移動テーブル
455上を径方向に位置決め制御されるサドル456
と、サドル456上の刃物台に取り付けたバイト457
とから構成されている。
【0040】キャビティ405内を加工するに当たって
は、まず、胴本体401を貫通させて前記固定テーブル
454を配置し、駆動装置453により回転支持台45
2上の胴本体401を回転させる。この状態で、サドル
456を径方向に移動させて所定の切込量をもってバイ
ト457を位置決めし、移動テーブル455を胴本体4
01の軸方向に数値制御しつつ移動させる。そして、移
動テーブル455の移動量に対して一定の移動量をもっ
て前記サドル456を径方向に位置制御し、切込量を次
第に小さくする。これにより、キャビティ405内面を
テーパ加工することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
キャスク(請求項1)では、使用済み燃料集合体を収容
する複数の角パイプをそれぞれ一定の間隔をもって配
り、この角パイプに面接触する熱伝導面を有する支持部
材により、前記角パイプを支持してバスケットを構成し
たので、キャスクの熱伝導性が向上する。
【0042】また、この発明にかかるキャスク(請求項
2)では、使用済み燃料集合体を収容する複数の角パイ
プをそれぞれ一定の間隔をもって配り、角パイプの間で
あってそれに直交する方向に角パイプと面接触する複数
の支持部材を通すと共に、さらに角パイプの間であって
当該支持部材と直交する方向に支持部材を通し、これを
交互に積み上げて前記角パイプを拘束することでバスケ
ットを構成したので、使用済み燃料集合体で発生する方
形熱の熱伝導性が向上し、キャスクの除熱機能が高ま
る。また、キャスクの組立を容易に行うことができる。
【0043】また、この発明にかかるキャスク(請求項
3)では、上記支持部材を複数の穴とパイプ内部で構成
した水の通路を有する支持パイプ、または断面H形状な
どの溝部を有しさらに複数の穴を有することのある支持
柱としたので、プール内において水の侵入あるいは循環
が十分に行われることになる。
【0044】また、この発明にかかるキャスク(請求項
4)では、支持部材にアルミニウム材を用いることによ
り、キャスクの重量を軽減することができる。
【0045】また、この発明にかかるキャスク(請求項
5)では、アルミニウムや銅などの熱伝導率の高い材料
からなる支持部材と、ステンレスや炭素鋼などの機械的
強度の高い材料からなる支持部材とを組み合わせて用い
るようにしたので、キャスクの除熱機能および機械的強
度の両方を維持することができる。
【0046】また、この発明にかかるキャスク(請求項
6)では、胴本体のキャビティ内面を軸方向にテーパ加
工しておき、使用済み燃料集合体を収容する複数の角パ
イプをそれぞれ一定の間隔をもって配り、それぞれの角
パイプを支持板の穴に通して溶接固定することでバスケ
ットを構成し、このバスケットをキャビティ内に挿入す
ることで前記支持板の周縁をキャビティ内面に接触させ
た。このため、支持板の周縁がキャビティ内面に確実に
接触するから、支持板と胴本体との間における熱伝導性
が向上する。
【0047】また、この発明にかかるキャスク(請求項
7)では、支持板の周縁にもテーパ面を設けたので、支
持板のテーパ面がキャビティ内面に確実に接触し、支持
板と胴本体との間における熱伝導性をさらに向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1にかかるキャスクを示
す軸方向断面図である。
【図2】図1に示したキャスクの径方向を示す断面図で
ある。
【図3】図1に示したバスケットの構造を示す斜視図で
ある。
【図4】図1に示したキャスクの変形例を示す斜視図で
ある。
【図5】この発明の実施の形態2にかかるキャスクのバ
スケットを示す説明図である。
【図6】この発明の実施の形態3にかかるキャスクの角
パイプおよび支持板を示す説明図である。
【図7】図6に示した角パイプおよび支持板を示す断面
図である。
【図8】この発明の実施の形態4にかかるキャスクの軸
方向を示す断面図である。
【図9】図8に示したキャスクの径方向を示す断面図で
ある。
【図10】図8に示したA部拡大図である。
【図11】胴本体のテーパ加工装置を示す概略構成図で
ある。
【図12】従来におけるキャスクの一例を示す径方向断
面図である。
【図13】図12に示したキャスクの軸方向を示す一部
断面図である。
【図14】角パイプと支持板との支持部分を示す説明図
である。
【符号の説明】
1、401 胴本体 2、402 外筒 3 レジン 4 内部フィン 5、405 キャビティ 6 バスケット 7 角パイプ 100、400 キャスク 101 支持パイプ 102 端面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済み燃料集合体を収容する複数の角
    パイプをそれぞれ一定の間隔をもって配り、この角パイ
    プに面接触する熱伝導面を有する支持部材により、前記
    角パイプを支持してバスケットを構成したことを特徴と
    するキャスク。
  2. 【請求項2】 使用済み燃料集合体を収容する複数の角
    パイプをそれぞれ一定の間隔をもって配り、角パイプの
    間であってそれに直交する方向に角パイプと面接触する
    複数の支持部材を通すと共に、さらに角パイプの間であ
    って当該支持部材と直交する方向に支持部材を通し、こ
    れを交互に積み上げて前記角パイプを拘束することでバ
    スケットを構成したことを特徴とするキャスク。
  3. 【請求項3】 さらに、前記支持部材が、複数の穴とパ
    イプ内部で構成した水の通路を有する支持パイプ、また
    は断面H形状などの溝部を有し、さらに複数の穴を有す
    ることのある支持柱であることを特徴とする請求項2に
    記載のキャスク。
  4. 【請求項4】 前記支持部材に、アルミニウム材を用い
    たことを特徴とする請求項2または3に記載のキャス
    ク。
  5. 【請求項5】 さらに、アルミニウムや銅などの熱伝導
    率の高い材料からなる支持部材と、ステンレスや炭素鋼
    などの機械的強度の高い材料からなる支持部材とを組み
    合わせて用いることを特徴とする請求項2または3に記
    載のキャスク。
  6. 【請求項6】 胴本体のキャビティ内面を軸方向にテー
    パ加工しておき、使用済み燃料集合体を収容する複数の
    角パイプをそれぞれ一定の間隔をもって配り、それぞれ
    の角パイプを支持板の穴に通して溶接固定することでバ
    スケットを構成し、このバスケットをキャビティ内に挿
    入することで前記支持板の周縁をキャビティ内面に接触
    させたことを特徴とするキャスク。
  7. 【請求項7】 さらに、前記支持板の周縁にもテーパ面
    を設けたことを特徴とする請求項6に記載のキャスク。
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