JP2020085585A - 使用済み燃料収納容器 - Google Patents

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秀章 細井
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佳彦 石井
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平沼  健
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一起 中根
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Abstract

【課題】低コストの使用済み燃料収納容器を提供する。【解決手段】本発明の使用済み燃料収納容器1は、第1溝204を有する収納容器本体10と、収納容器本体10の軸方向に開口する水ギャップ201を形成して対向配置される最外周以外のバスケットプレート200と、第2溝203を有し、バスケットプレート200の端部が第2溝203で保持される最外周のバスケットプレート202と、収納容器本体10内に設けられ、複数のバスケットプレート200を格子状に組み付けることで構成され使用済み燃料集合体100を1体ごとに区画して収納する区画部11が複数設けられているバスケット12とを備え、最外周のバスケットプレート202の端部が収納容器本体10の第1溝204で保持されている。【選択図】図2A

Description

本発明は、使用済み燃料収納容器に関する。
原子力発電所の原子炉の炉心で一定期間使用された燃料は、炉心から取り出され、使用済み燃料集合体を貯蔵する燃料ピットなどに一時保管される。一時保管で所定期間冷却された使用済み燃料集合体は、最終的に再処理工場に搬入される。そこで、使用済み燃料集合体は、再処理され、ウランとプルトニウムが取り出され、再資源として利用される。これが、核燃料サイクルである。
原子力発電所の敷地内外における使用済み燃料集合体を管理し貯蔵する方式として、金属キャスク貯蔵、コンクリートキャスク貯蔵、ボールト貯蔵などの乾式貯蔵方式と、水プールなどの湿式貯蔵方式とがある。
貯蔵コスト、電源が喪失したときの安全性や、長期にわたる貯蔵安定度を考えた場合、電源を使用せず、空気で冷却可能な乾式貯蔵方式が有利である。乾式貯蔵方式のうち、現在国内で実用化されているものは、金属製キャスクに使用済み燃料を収納する金属キャスク貯蔵方式である。
金属製キャスクは、円筒型の容器内に格子状のバスケットが構成され、各格子に使用済み燃料集合体が1体ごとに挿入されて、二重構造の蓋で密閉される構造である。バスケットは、中性子吸収材を含んだ材料を用いて構成され、バスケット内に使用済み燃料集合体を装荷した際に、使用済み燃料集合体から発生する中性子を十分に吸収して未臨界性を確保するように設計されている。
使用済み燃料集合体は、崩壊熱を発生するが、バスケットを介して、内部の熱が金属製キャスクの表面に伝わる。金属製キャスクの表面からは、周囲空間への輻射放熱や空気の自然対流による冷却によって放熱される。また、金属製キャスクは、輸送中の万一の落下の際に受ける高い衝撃荷重に対しても、破損しないように十分な構造強度を有している。
キャスクに使用済み燃料集合体を金属製キャスクに装荷する際には、放射線を遮蔽するために水中で実施する。加圧水型原子炉(PWR)に使用される燃料集合体は、沸騰水型原子炉(BWR)の燃料集合体に比べて幅が大きいため、水中でバスケット内に装荷された加圧水型原子炉(PWR)の使用済み燃料集合体が相互に近づきすぎると臨界になる可能性がある。そのため、加圧水型原子炉(PWR)の使用済み燃料集合体は、沸騰水型原子炉(BWR)の使用済み燃料集合体に比べて、隣り合う燃料集合体同士の間隔を離して配置する必要がある。以下、この間隔を水ギャップと称す。
加圧水型原子炉(PWR)の使用済み燃料集合体を収容するバスケットとしては、大別して2種類ある。
1つは、例えば、特許文献1に開示されている間隔を離した複数の角パイプによってバスケットを構成する。他の1つは、特許文献2に開示されている切り込み(スリット)を有する中空のバスケットプレートを直交させて差し込み、バスケットを構成する。
後者の場合、バスケットプレートを順に積み上げてバスケットを製作するため、間隔精度の高いバスケットを製作しやすい。
また、バスケット構造として、特許文献3、4に開示されたものも知られている。特許文献3のバスケット構造では、切り込みを有する中空のバスケットプレートを、胴体に形成した溝に挿入してバスケットを構成するものである。
また、特許文献4のバスケット構造として、切り込み(スリット)を有する中空のバスケットプレートの端部を鉛直軸方向に溝加工された周囲壁に挿入し、バスケットプレートと周囲壁を収納容器本体内部に挿入する構造が記載されている。
特開2001―108788号公報 特開2006―200939号公報 特許第5894877号 特開2013−174603号公報
ところで、特許文献1の構成において、沸騰水型原子炉(BWR)の使用済み燃料集合体よりも重く幅の広い加圧水型原子炉(PWR)の使用済み燃料集合体を対象とした場合、使用済み燃料集合体に隣接するバスケットプレートをより厚く構成してバスケットに十分な強度を持たせる必要がある。このため、使用済み燃料収納容器の重量が増大するという課題がある。
また、特許文献2の構成では、バスケットプレートの中空部分が水ギャップとして作用する。この中空部分は、容器の軸方向と直交する方向に開口しているため、燃料ピット内で使用済み燃料集合体をバスケット内に装荷した後に水を排出する際に、水の排出に時間を要する可能性がある。
特許文献3の構成では、水ギャップとして設けた中空部分が、容器の軸方向と直交する方向に開口しているため、燃料ピット内で使用済み燃料集合体をバスケット内に装荷した後に水を排出する際に、水の排出に時間を要する可能性がある。加えて、水ギャップを有する中空のバスケットプレート自体を収納容器本体の溝に挿入するため、水平断面径方向の収納容器本体の溝加工深さが多くなり、加工費が増大する可能性がある。
特許文献4の構成では、水ギャップを有する中空のバスケットプレート自体を周囲壁の溝に挿入するため、水平断面径方向の周囲壁の溝加工深さが多くなり、加工費が増大する可能性がある。また、周囲壁の強度を確保するために、バスケットプレート端部を差し込む部分の厚さ分だけ収納容器本体が厚くなり、重量の増加や材料費および加工費が増大する可能性がある。また、収納容器本体とバスケットまたは周囲壁を鉛直軸まわりに回転することを防止する構造が別途必要となる。
本発明は上記実状に鑑み創案されたものであり、低コストの使用済み燃料収納容器の提供を目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の使用済み燃料収納容器は、壁面に鉛直軸方向に第1溝を有する収納容器本体と、前記収納容器本体の軸方向に開口する水ギャップを形成して対向配置される最外周以外のバスケットプレートと、側面に鉛直方向の第2溝を有し、前記バスケットプレートの端部が前記第2溝で保持される最外周のバスケットプレートと、前記収納容器本体内に設けられ、複数の前記バスケットプレートを格子状に組み付けることで構成され使用済み燃料集合体を1体ごとに区画して収納する区画部が複数設けられているバスケットとを備え、前記最外周のバスケットプレートの端部が前記収納容器本体の前記第1溝で保持されている。
本発明によれば、低コストの使用済み燃料収納容器を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る使用済み燃料収納容器の概略構造を示す一部切断斜視図。 本発明の第1実施形態に係る使用済み燃料収納容器の模式横断面図。 図2AのI部拡大図。 バスケットの組立て構成の一部を示す拡大斜視図。 最外周のバスケットプレートの構成の1例を示す斜視図。 本発明の第2実施形態に係る使用済み燃料収納容器の模式横断面図。 図4AのII部拡大図。 本発明の第3実施形態に係る使用済み燃料収納容器の模式横断面図。 図5AのIII部拡大図。 本発明の第4実施形態に係る使用済み燃料収納容器の模式横断面図。 図6AのIV部拡大図。 本発明の第5実施形態に係る使用済み燃料収納容器の模式横断面図。 図7AのV部拡大図。 本発明の第6実施形態に係る使用済み燃料収納容器の模式横断面図。 図8AのVI部拡大図。 補強部材と保持部材を抽出した拡大図。 本発明の第7実施形態に係る使用済み燃料収納容器の模式横断面図。
本発明は、原子力発電所から発生する使用済み燃料集合体の輸送や貯蔵に用いる使用済み燃料収納容器に係り、特に、加圧水型原子炉(PWR)の使用済み燃料の輸送や貯蔵に好適な使用済み燃料収納容器に関する。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。各実施形態において、同様の部分には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
各実施形態で説明する使用済み燃料収納容器に収納される燃料集合体を、加圧水型原子炉(PWR)の使用済み燃料集合体とした場合について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る使用済み燃料収納容器1の概略構造を示す一部切断斜視図である。
第1実施形態の使用済み燃料収納容器1の全体構成を説明する。
使用済み燃料収納容器(キャスク)1は、使用済み燃料集合体100を所定期間冷却後に、使用済み燃料集合体100の輸送や貯蔵に使用する。
使用済み燃料収納容器1は、内筒である円筒状の収納容器本体10を有している。
使用済み燃料収納容器1は、収納容器本体10の内側に、区画部11が複数設けられたバスケット12を備えている。区画部11は、断面矩形で上下に延びる長形の空間である。各区画部11には、使用済み燃料集合体100が装荷される。
収納容器本体10は、使用済み燃料集合体100から発生するγ線を遮蔽する機能を有している。収納容器本体10は、例えば、合金鋼製の円筒状容器である。収納容器本体10の側方外周には筒状の外筒13が配置されている。使用済み燃料集合体100は崩壊熱を発生する。そこで、使用済み燃料集合体100近くの収納容器本体10と、外部空間に晒される外筒13とは、伝熱経路にもなる伝熱フィン14で連結されている。伝熱フィン14を介して外筒13に熱を伝え、外筒13から外部空間に放熱している。
収納容器本体10と外筒13および伝熱フィン14で囲われる空間には、中性子遮へい材15が充填されている。本第1実施形態では、中性子遮へい材15として、水素分子Hを含む樹脂(レジン)が使用されている。中性子遮へい材15により、使用済み燃料集合体100から発生する中性子が遮へいされる。これにより、使用済み燃料収納容器1の外部にいる作業員が被ばくすることを抑制している。中性子遮へい材15は、例えば、中性子吸収能力の高いホウ素(ボロン)を含む樹脂で形成されている。
収納容器本体10の上部開口10aは、内側から一次蓋16、二次蓋17および三次蓋18で塞がれている。各蓋(16、17、18)は図示しないボルトによって収納容器本体10に取り付けられている。
<バスケット12>
次に、バスケット12について説明する。
図2Aは、本発明の第1実施形態に係る使用済み燃料収納容器1の模式横断面図であり、図2Bは、図2AのI部拡大図である。
バスケット12は、複数の板状のバスケットプレート200を用いて構成されている。バスケットプレート200は、一対のプレート200a、200bで構成されている。プレート200a、200bは、平板状の金属板である。
図3Aは、バスケット12の組立て構成の一部を示す拡大斜視図である。図3Bは、最外周のバスケットプレート202の構成の1例を示す斜視図である。
図3Aに示すように、バスケット12は、バスケットプレート200を複数直交させて格子状に組み付け、鉛直方向に積層し構成されている。一対のプレート200a、200bは、その間に収納容器本体10の軸方向(図1参照)に開口する水ギャップ201(図2A参照)を形成して対向配置されている。水ギャップ201とは、使用済み燃料集合体100をキャスクに装荷する際に、一時的に使用済み燃料プール(図示せず)の水が入る空間である。
格子状に組み付けたバスケットプレート200で、使用済み燃料集合体100を1体ごとに収納する区画部11(図2A参照)が複数形成されている。各区画部11は、図2Aに示す収納容器本体10の軸方向から見た上面視で、四角筒状の開口11aを備えている。開口11aは、長さ方向に使用済み燃料集合体100を挿通して収納可能な大きさを有している。そして、一対のプレート200a、200bで形成される水ギャップ201は、隣り合う使用済み燃料集合体100の間に位置しており、未臨界性を担保している。
また、格子状に組み付けたバスケットプレート200の最外周には、バスケットプレート202が4つ配置されている。
最外周に配置されるバスケットプレート202の内側の側面部には、鉛直軸方向(図2Aの紙面表裏方向)に延在する溝203(203a、203b)を有している。溝203にバスケットプレート200の端部を嵌合して配置して格子状に組む。これにより、上述の燃料集合体100を挿入するための区画部11が形成されている。
図2Aに示すように、収納容器本体10の内壁は、最外周のバスケットプレート202を取り付ける鉛直軸方向(図2Aの紙面表裏方向)に延在する溝204を有している。
収納容器本体10の溝204に、最外周のバスケットプレート202の端部を挿入することで、バスケット12の全体が収納容器本体10内で回転することを抑制できる。
各バスケットプレート200の長手方向(図2Aの紙面表裏方向)の長さは、直交して配置される2本の最外周バスケットプレート202に設けた溝203にはめ込める長さになっている。換言すれば、各バスケットプレート200の長手方向の長さは、2本の最外周バスケットプレート202に設けた溝203に納まる長さを有している。
また、最外周のバスケットプレート202の長手方向(図2Aの紙面表裏方向)の長さは、収納容器本体10の溝204にバスケットプレート202を収納できる長さになっている。
バスケットプレート200および最外周のバスケットプレート202の材料としては、強度或いは熱伝導率、またはその両方が高い材料が好ましい。本第1実施形態では、バスケットプレート200を中性子遮へい効果があるホウ素を含むホウ素含有ステンレス鋼で形成しているが、ホウ素含有アルミニウム合金で形成してもよい。バスケットプレート200および最外周のバスケットプレート202は、中性子遮へい材または中性子遮へい材を添加した材料で構成されている。
また、隣り合うプレート200a、200bで材料を代えてもよい。例えば、ホウ素含有ステンレス鋼を用いて形成されるプレート200aと、熱伝導率の高いアルミニウム合金を用いて形成されるプレート200bとに、隣接して配置してもよい。或いは、炭素鋼またはアルミニウム合金を用いて形成されるプレート200aと、ホウ素含有アルミニウム合金を用いて形成されるプレート200bとに、隣接して配置することも可能である。また、プレート200aをホウ素含有アルミニウム合金とし、プレート200bを炭素鋼またはアルミニウム合金としてもよい。
また、図2Aに示すバスケットプレート200および最外周のバスケットプレート202の板厚さを、それぞれ寸法公差の範囲で同じとしたが、プレート200a、200b、バスケットプレート202ごとに板厚が異なっていてもよい。
図3Aに示すように、バスケットプレート200(プレート200aまたはプレート200b)の上部および下部の所定位置には、それぞれ組み付け用の切り込み301、302が形成されている。バスケットプレート200の上部の切り込み301および下部の切り込み302は、長手方向に所定の間隔で形成されている。上部の切り込み301および下部の切り込み302は、収納容器本体10の軸方向(図1の紙面上下方向)に延在している。
下部の切り込み302は、組付け時に対応する下方に隣接するプレート200aおよび200bの上部の切り込み301を差し込むことができる幅を有している。同様に、上部の切り込み301は、組付け時に対応する上方に隣接するプレート200aおよび200bの下部の切り込み302を差し込むことができる幅を有している。
<バスケットプレート200、202の組立て>
バスケット12を作成する際には、上下方向に図3Aに示す上側の各プレート200a、200bのそれぞれの下切り込み302と、下側の各プレート200a、200bのそれぞれの上切り込み301とが、合致するように直交させて差し込むことで上下のバスケットプレート200同士を嵌め合わせる。
そして、バスケットプレート200の両端部を最外周のバスケットプレート202の溝203(図2A参照)に配置し、収納容器本体10の軸方向(図1の上下方向)に、下側から上側に順次積み重ねて全体が格子状となるように組み立てる。
図2Aに示すように、最外周のバスケットプレート202の溝203aにプレート200aを嵌め込みとともに、最外周のバスケットプレート202の溝203bにプレート200bを嵌め込む。これにより、板材のプレート200aとプレート200bとの間に、水ギャップ201を形成することができる。
なお、最外周のバスケットプレート202は、鉛直軸方向(図1の上下方向)に一体の1枚の板でもよく、バスケットプレート200と同様に、図3Bに示すように、複数の板202Aを上下方向に順次積み重ねて組み立ててもよい。
上述した如く、図2Aに示す使用済み燃料収納容器1では、従来のすべてのバスケットプレートの端部を使用済み燃料収納容器内壁の溝に挿入した場合に比べて、収納容器本体10の溝204は8か所である。つまり、収納容器内壁(収納容器本体10)の溝204の加工数を従来の1/5に低減することが可能となる。そのため、収納容器本体の溝204の加工数を低減した本発明は、従来に比べ、溝203の加工が容易となり、加工コストおよび製作期間を低減できる。
また、バスケットプレート(202、200)の長さは最外周のバスケットプレート202とそれ以外のバスケットプレート200の2種類となる。そのため、バスケットプレート202、200の切断加工の設定の手間を省くことができる。
以上説明した使用済み燃料収納容器1では、板材のバスケットプレート200の嵌め合わせで形成するバスケット12において、バスケットプレート200を一対のプレート200a、200bで形成する。そして、バスケットプレート200の端部を最外周のバスケットプレート202に設けた溝203に配置する。そして、最外周のバスケットプレート202は収納容器本体10の内壁の溝204に配置したため、収納容器本体10の溝204の数を減らすことができる。
さらに、特許文献2に記されたような従来の水ギャップ一体型のバスケットプレートよりも最外周のバスケットプレート202の板厚さを薄くできるため、収納容器本体10の溝204の加工深さを抑制でき、加工費を低減できる。
また、水ギャップ201が収納容器本体10の軸方向(図1の上下方向)に開口しているので、燃料ピット内で使用済み燃料集合体100をバスケット12に装荷した後の水の排出性に優れる。
また、使用済み燃料集合体100を装荷した後に使用済み燃料収納容器1を、図1に示すように、立てて貯蔵する場合には、水ギャップ201が鉛直方向(収納容器本体10の軸方向)に開口している。このため、収納容器本体10の内部で気体が自然対流して上下に流れる効果を利用でき、バスケットプレートの除熱性能が向上し、より多くの熱量をキャスク外部に放出できる効果も期待できる。
以上のことから、収納容器本体10に溝204(図2A参照)の加工を施す使用済み燃料収納容器1において、バスケット12の製作が容易で経済的に水ギャップ201を形成できる。かつ、収納容器本体10の溝204の加工数及び加工量を抑制できる。
従って、経済的な使用済み燃料収納容器1を提供できる。
(第2実施形態)
図4Aは本発明の第2実施形態に係る使用済み燃料収納容器1Aの模式横断面図であり、図4Bは図4AのII部拡大図である。
第2実施形態の使用済み燃料収納容器1Aが第1実施形態の使用済み燃料収納容器1(図2A参照)と異なるところは、水ギャップ201に補強部材400と位置決め板401を配置した点にある。
図2Aに示す第1実施形態の一対のプレート200a、200bの間に水ギャップ201を形成した場合、収納容器本体10が万が一落下した場合などでも十分な強度を有するために、バスケットプレート200の板厚を厚くする場合がある。板厚を厚くすると、図2Bに示す最外周のバスケットプレート202の溝203の幅s1や深さs2が増大し、加工費が増加する可能性がある。そのため、水ギャップ201に補強構造を有するとよい。
そこで、第2実施形態では、図4Aに示すように、水ギャップ201に中空で収納容器本体10の鉛直方向(図1の上下方向)に延びる補強部材400と位置決め板401とを配置している。
その他の構成は、第1実施形態と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
補強部材400は、筒状の開口部400aが水ギャップ201の開口201a(図4B参照)に位置するように、収納容器本体10の軸方向(図4Aの紙面表裏方向)に沿って水ギャップ201中に配置されている。さらに、補強部材400を任意の位置に配置するため、位置決め板401を有している。位置決め板401は、横断面ハット形状を呈している。
位置決め板401は、収納容器本体10の軸方向(図4Aの紙面表裏方向)に延在し、かつ、収納容器本体10の軸方向に直交する方向、すなわち、水ギャップ201の短手方向に突出する位置決め用の突出部401a(図4B参照)を備えている。突出部401aの内側に補強部材400が保持されて位置決めされている。
補強部材400および位置決め板401は、前記したバスケット12の形成後に、図4Aに示すバスケット12上端の水ギャップ201の開口201aから収納容器本体10の底部10t(図1参照)に向けて上から下に向けて挿入し、水ギャップ201中に配置されている。補強部材400および/または位置決め板401は、単数で構成してもよいし、複数で構成してもよい。
例えば、バスケットプレート200を鉛直軸方向に積み上げる途中で、複数に分割した補強部材400を水ギャップ201の開口201aから収納容器本体10の底部10t(図1参照)に向けて挿入し、補強部材400自体を複数積み上げて構成してもよい。
或いは、バスケットプレート200を鉛直軸方向に積み上げる途中で、複数に分割した補強部材400と位置決め板401とを水ギャップ201の開口201aから収納容器本体10の底部10t(図1参照)に向けて挿入し、補強部材400と位置決め板401を複数積み上げて構成してもよい。
上述の補強部材400および位置決め板401は、水ギャップ201中に固定されることなく挿入されており、バスケットプレート200と一体構造でない。このため、バスケット12の形成が溶接等を施すことなく可能である。
なお、図4A、図4Bでは、補強部材400の横断面が角筒形状を呈しているが、円筒形状や断面コの字形状などでもよく、同様の機能を有すれば特に限定されない。また、位置決め板401の形状についても、補強部材400の位置決めを行う機能を有すれば特に限定されない。上記したように、1つの水ギャップ201に挿入される補強部材400および位置決め板401の数についても限定されない。
補強部材400の材料としては、バスケットプレート200と同様に、強度或いは熱伝導率、またはその両方が高い材料が好ましい。例えば、補強部材400を炭素鋼やアルミニウム合金で形成することができる。
また、補強部材400は、軽量化の観点から中空であることが望ましいが、中実のものであってもよい。また、図4Aでは、全ての水ギャップ201に補強部材400を配置した場合を例示したが、これに限られることはなく、バスケットプレート200の強度が確保できれば補強部材400の数を減らすことができる。
補強部材400は、使用済み燃料集合体100から受けた荷重を、例えば一方のプレート200aから他方のプレート200bに対して伝達する機能を有している。これにより、使用済み燃料集合体100からの荷重を実質的に二枚のプレート200a、200bで支持することが可能な構造となっている。したがって、バスケットプレート200の厚みの増加、つまり重量の増加を抑制しつつバスケット12の強度を向上させることが可能となる。そのため、安価で強度の高い部材(鋼材など)で水ギャップ201を容易に製作することが可能となる。
このような構成により、補強部材400を位置決め板401によって水ギャップ201内で任意の位置に保持することが可能となる。そのため、補強が必要な箇所に補強部材400を配置することで、バスケットプレート200の板厚さを最小限にすることが可能となる。
以上説明した第2実施形態の使用済み燃料収納容器1Aでは、プレート200a、200b間に形成される水ギャップ201に補強部材400を配置したので、薄い板厚のプレート200a、200bで強度を担保できる。これにより、最外周のバスケットプレート202の溝203の幅s1や深さs2(図2B参照)を抑制でき、加工費の低減を図ることができ経済的である。
また、位置決め板401を配置することで、補強部材400の位置を決められ、使用済み燃料収納容器1Aが運搬時に横倒しになった際にも、補強部材400の移動を抑えれる。
(第3実施形態)
図5Aは、本発明の第3実施形態に係る使用済み燃料収納容器1Bの模式横断面図であり、図5Bは、図5AのIII部拡大図である。
第3実施形態が図4Aに示す第2実施形態と異なるところは、最外周のバスケットプレート202と収納容器本体10の内壁との間に、最外周のバスケットプレート202と直交するように補強部材500(図5A参照)を配置した点にある。
その他の構成は、第2実施形態と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
第3実施形態の使用済み燃料収納容器1Bは、最外周のバスケットプレート202と収納容器本体10の内壁との間に、最外周のバスケットプレート202と直交するように補強部材500を少なくとも1つ以上配置する。補強部材500は、鉛直軸方向(図5Aの紙面表裏方向)に長い部材である。補強部材500は、最外周のバスケットプレート202の鉛直軸方向長さ以下の長さをもってもよいし、バスケットプレート202の長さ以上の長さをもってもよい。
そして、収納容器本体10の内壁には、補強部材500を保持するための溝501が鉛直軸方向(図5の紙面表裏方向)に延びて設けられている。これにより、補強部材500の片端部500aは溝501に嵌合して配置され、補強部材500の位置決めができる。
万が一、例えば図5AのZ1方向に使用済み燃料収納容器1Bが落下して下端の最外周バスケットプレート202に荷重が生じた場合、下端の最外周バスケットプレート202が受けている荷重を、補強部材500を介して収納容器本体10へ伝えることができる。
なお、補強部材500と最外周のバスケットプレート202とは、溶接やボルト締めで固定することが望ましいが、固定方法については特に限定されない。
また、補強部材500の形状についても限定されず、中空構造としてもよい。補強部材500は鉛直方向(収納容器本体10の軸方向)で1部品の一体としてもよいし、鉛直軸方向に複数積層する構成でもよい。また、補強部材500は、鉛直軸方向に連続して配置しなくてもよいし、配置してもよい。
また、図5Aでは、最外周のバスケットプレート202が1枚に対して、中央近傍に補強部材500を1つ配置したが、補強部材500の配置位置およびその数については限定されない。例えば、補強部材500を収納容器本体10と最外周のバスケットプレート202の間の空間の端部に2つ配置してもよいし、該空間の端部、中央部に計3つ配置してもよい。
補強部材500の材料は、強度あるいは熱伝導率、またはその両方が高い材料が好ましい。例えば、補強部材500は、炭素鋼やアルミニウム合金で形成することができる。なお、本第3実施形態は、第1実施形態にも適用できる。
以上説明した第3実施形態の使用済み燃料収納容器1Bでは、外周のバスケットプレート202と収納容器本体10との間に補強部材500を用いる。これにより、最外周バスケットプレート202の板厚さを、補強部材500を考慮した強度を持つ板厚さに低減できる。その結果、最外周バスケットプレートの配置で決まる燃料収納容器内径を小さくでき、キャスクの軽量化が図れる。
収納容器本体10の溝204の幅s3(図5B参照)や深さs4を小さくできるので、第3実施形態より加工箇所は増えるが、加工費の増加を抑制できる。
(第4実施形態)
図6Aは、本発明の第4実施形態に係る使用済み燃料収納容器1Cの模式横断面図であり、図6Bは、図6AのIV部拡大図である。
第4実施形態は、上記図5Aに示す第3実施形態の変形例であり、補強部材500の収納容器本体10側の片端部500a(図5A参照)を保持しない構造としたものである。
その他の構成は、第3実施形態と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
図6Aに示す第4実施形態の使用済み燃料収納容器1Cは、最外周のバスケットプレート202と収納容器本体10の内壁との間に、最外周のバスケットプレート202と直交するように補強部材600を少なくとも1つ以上配置する。補強部材600は、収納容器本体10の軸方向(図6Aの紙面表裏方向、図1の上下方向)に長く延びる形状を有している。
補強部材600の一方の端部600aは最外周のバスケットプレート202に固定され、他方の端部600bは収納容器本体10に固定されない。補強部材600の端部600aは最外周のバスケットプレート202に溶接、ボルト締めなどで固定される。
万が一、例えば図6AのZ1方向に使用済み燃料収納容器1Cが落下して、下端の最外周バスケットプレート202に荷重が加わると、下端の最外周バスケットプレート202がたわむ。すると、下端の最外周バスケットプレート202が補強部材600を下方に押し、補強部材600は収納容器本体10に接触する。これにより、下端の最外周バスケットプレート202の荷重を、補強部材600を介して、収納容器本体10へ伝えることができる。
なお、補強部材600の端部600aは溶接やボルト止めで固定することが望ましいが、固定方法については特に限定されない。また、補強部材600の形状についても限定されず、中空構造としてもよい。補強部材600は鉛直方向(収納容器本体10の軸方向、図1の上下方向)で一体の1部品としてもよいし、鉛直方向に複数積層させてもよい。また、補強部材600は鉛直方向に連続して配置していなくてもよい。
また、図6Aでは、最外周のバスケットプレート202を1枚に対して、中央近傍に補強部材600を1つ配置したが、その配置位置および補強部材600の数については限定されない。
また、図6Aでは、補強部材600の端部600bと収納容器本体10は接触していない構成を示すが、初期の状態(落下等でバスケットプレート202に荷重が生じる前の状態)で収納容器本体10と接触していてもよい。補強部材600の材料は強度あるいは熱伝導率、またはその両方が高い材料が好ましい。例えば、補強部材600は、炭素鋼やアルミニウム合金で形成することができる。
なお、本第4実施形態は、第1実施形態にも適用できる。
以上説明した第4実施形態の使用済み燃料収納容器1では、補強部材600を用いることで最外周バスケットプレート202の板厚さを補強部材600を考慮した強度を持つ板厚さに低減できる。そのため、収納容器本体10の溝204の幅s5(図6B参照)や深さs6を抑制できる。また、収納容器本体10に補強部材600を保持する溝加工が不要となる。そのため、使用済み燃料収納容器1Cの加工費の低減を図れ経済的である。そのため、使用済み燃料収納容器1Cの低コスト化が図れる。
(第5実施形態)
図7Aは本発明の第5実施形態に係る使用済み燃料収納容器1Dの模式横断面図であり、図7Bは図7AのV部拡大図である。
第5実施形態の使用済み燃料収納容器1Dは、図5Aに示す第3実施形態の変形例であり、最外周のバスケットプレート202と収納容器本体10の内壁に溝を設け、補強部材700の両端部を保持する構造としたものである。
その他の構成は、第3実施形態と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
図7Aに示すように、第5実施形態の使用済み燃料収納容器1Dは、最外周のバスケットプレート202と収納容器本体10の内壁との間に、最外周のバスケットプレート202と直交するように補強部材700を少なくとも1つ以上配置する。
補強部材700は、収納容器本体10の軸方向(図7Aの紙面表裏方向、図1の上下方向)に長い部材である。
最外周のバスケットプレート202の外側面には溝701を有し、収納容器本体10の内壁には溝702を有している。溝701、702はそれぞれ鉛直軸方向(図7Aの紙面表裏方向、図1の上下方向)に長い溝である。
最外周のバスケットプレート202の溝701には、補強部材700の一端部700aを嵌合して配置し、収納容器本体10の溝702には、補強部材700の他端部700bを嵌合して配置する。バスケットプレート202の溝701と収納容器本体10の溝702とにより、補強部材700を溶接、ボルト締めを行うことなく位置決めできる。
万が一、例えば図7AのZ1方向に使用済み燃料収納容器1Dが落下して下端の最外周バスケットプレート202に荷重が加わった場合、下端の最外周バスケットプレート202がたわむことで補強部材700に接触する。荷重を受けた補強部材700は収納容器本体10に接触することで、補強部材700を介して、下端の最外周バスケットプレート202から収納容器本体10へ荷重を伝達できる。
なお、補強部材700の形状については限定されず、中空構造としてもよい。補強部材700は鉛直方向で一体の1部品としてもよいし、鉛直方向(図7Aの紙面表裏方向、図1の上下方向)に複数積層させてもよい。また、図7Aでは最外周のバスケットプレート202を1枚に対して、中央近傍に補強部材700を1つ配置する場合を示すが、補強部材700の配置位置およびその数については限定されない。また、図7Aでは、補強部材700の両端部が収納容器本体10、最外周バスケットプレート202に接触していない構成としたが、初期(使用済み燃料収納容器1Dの落下等で荷重が生じる前)の状態で収納容器本体10と接触していてもよい。
補強部材700の材料は強度あるいは熱伝導率、またはその両方が高い材料が好ましい。例えば、補強部材700は、炭素鋼で形成できる。
なお、本第5実施形態は、第1実施形態にも適用できる。
以上説明した第5実施形態の使用済み燃料収納容器1Dでは、最外周のバスケットプレート202と収納容器本体10との間にバスケットプレート202を補強する補強部材700を用いている。これにより、最外周のバスケットプレート202の板厚さを、補強部材700を考慮した強度を持つ板厚さに低減できる。そのため、収納容器本体10の溝204の幅s7(図7B参照)や深さs8を抑制できるとともに、補強部材700と最外周バスケットプレート202との固定が不要となる。
したがって、使用済み燃料収納容器1Dの加工費の低減を図ることができ経済的であり、低コスト化を図れる。
(第6実施形態)
図8Aは本発明の第6実施形態に係る使用済み燃料収納容器1Eの模式横断面図であり、図8Bは図8AのVI部拡大図である。
第6実施形態は、図5Aに示す第3実施形態の変形例であり、最外周のバスケットプレート202と収納容器本体10の内壁との間に補強部材800(図8A参照)と保持部材801、802とを設けた構成である。
その他の構成は、第3実施形態と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
図8Aに示すように、第6実施形態の使用済み燃料収納容器1Eは、最外周のバスケットプレート202と収納容器本体10の内壁10nとの間に、最外周のバスケットプレート202と直交するように補強部材800を少なくとも1つ以上配置する。補強部材800は、収納容器本体10の軸方向(図8の紙面表裏方向、図1の上下方向)に延びる部材である。
そして、補強部材800の側面両端部かつ最外周のバスケットプレート202と収納容器本体10の内壁10nとの間には、保持部材801と保持部材802とが配置されている。保持部材801と保持部材802とは、それぞれ収納容器本体10の軸方向(図8の紙面表裏方向、図1の上下方向)に延びる部材である。
補強部材800および保持部材801、802は、最外周のバスケットプレート202または収納容器本体10の内壁10nには固定されない。
図9に、図8Aで示す補強部材800と保持部材801、802を抽出した拡大図を示す。
図9に示すように、補強部材800の長手方向長さL0は保持部材801の長さ(高さ)L1および保持部材802の長さ(高さ)L2よりも長い方が好ましい。
このような長さL0、L1、L2の関係とすることで、万が一、例えば図8AのZ1方向に使用済み燃料収納容器1Eが落下して下端の最外周バスケットプレート202に荷重が加わった場合、下端の最外周バスケットプレート202がたわむことで補強部材800に接触する。
そして、補強部材800が収納容器本体10に接触することで、下端の最外周バスケットプレート202から収納容器本体10へ荷重を伝達できる。また、保持部材801、802はそれぞれ長さL1、L2が補強部材800の長さL0より短く、荷重が生じない。そのため、保持部材801、802は強度材料としなくてもよいという利点がある。
なお、補強部材800の形状については限定されず、中空構造としてもよい。
補強部材800は鉛直方向(図8の紙面表裏方向、図1の上下方向)で一体の1部品としてもよいし、鉛直方向に複数積層させてもよい。
また、図8Aには最外周のバスケットプレート202の1枚に対して、中央近傍に補強部材800を1つ配置する場合を示したが、補強部材800の配置位置およびその数については限定されない。
また、保持部材801および保持部材802の数、形状、配置する位置についても限定されない。
図8Aでは、補強部材800の両端部が収納容器本体10に接触していない構成としたが、初期(使用済み燃料収納容器1Eの落下等で荷重が生じる前)の状態で収納容器本体10と接触していてもよい。
補強部材800の材料は、強度あるいは熱伝導率、またはその両方が高い材料が好ましい。例えば、補強部材800は、炭素鋼で形成することができる。また、保持部材801、802の材料は図9に示す長さL0、L1、L2の関係とすれば強度部材である必要はなく、熱伝導率が高い材料が好ましい。例えば、保持部材801、802にアルミニウム合金材を用いることができる。また、保持部材801と保持部材802とに異なる材料を用いてもよい。
なお、本第6実施形態は、第1実施形態にも適用できる。
以上説明した第6実施形態の使用済み燃料収納容器1Eでは、補強部材800と保持部材801、802とを用いることで、最外周のバスケットプレート202の板厚さを、補強部材800を考慮した強度を持つ板厚さに低減できる。そのため、収納容器本体10の溝204の幅s9(図8B参照)や深さs10を抑制できる。
また、保持部材801、802で補強部材800を両側から保持することで、収納容器本体10に補強部材800を保持する溝加工が不要となる。そのため、収納容器本体10の加工費の低減を図ることができ経済的である。
また、保持部材801、802を用いることで、使用済み燃料集合体100で発生する崩壊熱を、保持部材801、802を介して収納容器本体10に伝熱できる。したがって、保持部材801、802により伝熱面積が増大し、使用済み燃料収納容器1Eの除熱性能の向上も期待できる。
(第7実施形態)
図10は、本発明の第7実施形態に係る使用済み燃料収納容器1Fの模式横断面図である。
第7実施形態は、図5Aに示す第3実施形態の変形例であり、バスケットプレート200の側面に伝熱プレート900、901(図10参照)を設けるとともに、最外周のバスケットプレート202の側面に伝熱プレート902を設けた構成である。
図10に示すように、使用済み燃料収納容器1Fでは、プレート200aの側面に伝熱プレート900を配置し、プレート200bの側面に伝熱プレート901を配置している。伝熱プレート900、901は、それぞれ鉛直方向(図10の紙面表裏方向、図1の上下方向)に複数積層され構成されている。つまり、伝熱プレート900、901は、それぞれバスケットプレート200と同様に、図3Aに示すように、嵌め合わせによって設けられている。
伝熱プレート900、901は、水ギャップ201の側面とは反対側の側面、すなわち熱を発生する使用済み燃料集合体100近くに配置することが、伝熱の面から好ましい。
また、最外周のバスケットプレート202の使用済み燃料集合体100側の側面にも、伝熱プレート902を配置する。つまり、伝熱プレート902は燃料集合体100が位置する面に、図3Aと同様に嵌め合わせによって設ける。
これにより、使用済み燃料集合体100から生じる崩壊熱を、使用済み燃料集合体100から最も近い伝熱プレート900、901、902を介して使用済み燃料収納容器1の外側の空間に効率よく伝えることができる。
伝熱プレート902の長手方向の長さは、収納容器本体10の内壁10nの面に接触する長さを最大とする。また、それぞれの伝熱プレート900、901、902の端部は、最外周バスケットプレート202または収納容器本体10の内壁面10nの溝で保持せず、嵌め合わせによって保持する。
伝熱プレート900、901、902は熱伝導率が大きい材料(例えば、アルミニウム合金などの材料)が好ましい。また、伝熱プレート900、901、902に、ホウ素などの中性子吸収材を添加した中性子遮へい材を使用したり、中性子遮へい材を側面に接合してなる伝熱プレート900、901、902を使用してもよい。
以上説明した第7実施形態の使用済み燃料収納容器1Fでは、バスケットプレート200および最外周のバスケットプレート202の側面に伝熱プレート900、901、902を配置する。これにより、より設計の自由度が増し、伝熱や中性子遮蔽性能の高い使用済み燃料収納容器(キャスク)1Fを実現できる。
以上の第1〜第7実施形態の構成によれば、バスケット12の製作が容易で経済的に水ギャップ201を形成可能であり、かつ収納容器本体10の溝加工数及び溝加工量を抑制できる低コストの使用済み燃料収納容器1、1A〜1Fが得られる。
(その他の実施形態)
1.前記実施形態では、様々な構成を説明したが、少なくとも一部を採用してもよい。例えば、説明した構成を、適宜構成を組み合わせて構成してもよい。
2.前記実施形態で説明した構成は、本発明の一例であり、特許請求の範囲で記載した範囲内でその他の様々な形態が可能である。
1、1A〜1F 使用済み燃料収納容器
10 収納容器本体
11 区画部
12 バスケット
100 使用済み燃料集合体
200 バスケットプレート(最外周以外のバスケットプレート)
200a、200b プレート(最外周以外のバスケットプレート)
201 水ギャップ
202 最外周のバスケットプレート
203、203a、203b 最外周のバスケットプレートの溝(第2溝)
204 収納容器本体の溝(第1溝)
400 補強部材(第1補強部材)
401 位置決め板
500、600、700、800 補強部材(第2補強部材)
500a 片端部(第2補強部材の一方の端部)
501 収納容器本体の溝(第3溝)
700a 補強部材の一端部(第2補強部材の他方の端部)
700b 補強部材の他端部(第2補強部材の他方の端部)
702 最外周のバスケットプレートの溝(第4溝)
801、802 保持部材
900、901、902 伝熱プレート
L0 第2補強部材の長さ
L1、L2 保持部材の高さ(保持部材の同方向長さ)

Claims (10)

  1. 壁面に鉛直軸方向に第1溝を有する収納容器本体と、
    前記収納容器本体の軸方向に開口する水ギャップを形成して対向配置される最外周以外のバスケットプレートと、
    側面に鉛直方向の第2溝を有し、前記最外周以外のバスケットプレートの端部が前記第2溝で保持される最外周のバスケットプレートと、
    前記収納容器本体内に設けられ、複数の前記最外周以外のバスケットプレートを格子状に組み付けることで構成され使用済み燃料集合体を1体ごとに区画して収納する区画部が複数設けられているバスケットとを備え、
    前記最外周のバスケットプレートの端部が前記収納容器本体の前記第1溝で保持されている
    ことを特徴とする使用済み燃料収納容器。
  2. 前記水ギャップに前記収納容器本体の軸方向に延在して配置される第1補強部材および位置決め板を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の使用済み燃料収納容器。
  3. 前記最外周のバスケットプレートと前記収納容器本体の内壁面との間に第2補強部材が配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の使用済み燃料収納容器。
  4. 前記最外周のバスケットプレートと前記収納容器本体の内壁面との間に第2補強部材が配置されているとともに、前記第2補強部材の一方の端部が前記収納容器本体の内壁面の第3溝で保持されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の使用済み燃料収納容器。
  5. 前記最外周のバスケットプレートと前記収納容器本体の内壁面との間に第2補強部材が配置されているとともに、前記第2補強部材の一方の端部が前記収納容器本体の内壁面の第3溝で保持され、前記第2補強部材の他方の端部が前記最外周のバスケットプレートの側面に設けた鉛直方向の第4溝で保持されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の使用済み燃料収納容器。
  6. 前記最外周のバスケットプレートと前記収納容器本体の内壁面との間に第2補強部材が配置されているとともに、前記第2補強部材の側面に保持部材が配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の使用済み燃料収納容器。
  7. 前記最外周のバスケットプレートと前記収納容器本体の内壁面との間に第2補強部材が配置されているとともに、前記第2補強部材の側面に保持部材が配置され、
    前記第2補強部材の長手方向長さは、前記保持部材の同方向長さよりも長い
    ことを特徴とする請求項1に記載の使用済み燃料収納容器。
  8. 前記最外周以外のバスケットプレートおよび前記最外周のバスケットプレートの側面に伝熱プレートが配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の使用済み燃料収納容器。
  9. 前記最外周以外のバスケットプレートおよび前記最外周のバスケットプレートは、中性子遮へい材または中性子遮へい材を添加した材料で構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の使用済み燃料収納容器。
  10. 前記最外周以外のバスケットプレートおよび前記最外周のバスケットプレートの側面に伝熱プレートが配置され、
    前記伝熱プレートは、中性子遮へい材または中性子遮へい材を添加した材料で構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の使用済み燃料収納容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113571217A (zh) * 2021-06-15 2021-10-29 上海核工程研究设计院有限公司 用于乏燃料密集贮存的中空水隙结构贮存腔及其贮存格架

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