JP2004106640A - 車両用のシート格納構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両後方の後部荷室の床面に対して略面一に格納可能であるシートの格納及び復帰作業を、車両安全性を向上させつつ一層便宜的に行なえるシート格納構造を提供する。
【解決手段】その前後方向において並列に配置される前部シート及び後部シートを備えた車両内で、該後部シートが、その後方開口部がテールゲートにより開閉自在とされる車両後方の後部荷室に臨んで配設され、該後部荷室の床面とほぼ面一になるよう折畳み可能に構成された車両用のシート格納構造において、上記後部シートの格納時に操作するシート格納用の操作部を、上記後部荷室の後方開口部を介して車室外から操作可能な位置に配設するとともに、該後部シートの格納状態から着座可能な状態への復帰時に操作するシート復帰用の操作部が、上記前部シート側から車室内にて操作可能な位置に配設する。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用のシート格納構造、特に3列目シートの格納構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばワンボックスカー等の多人数が乗車可能な車両においては、一般的に、シートが並列に複数列配置され、車両後部の後部荷室に臨んで配設される最後部シート(例えば3列目シート)を所定の場所に格納可能とする格納構造が設けられている。かかる格納構造によれば、乗員の数,荷物の量に応じて車両内に最適な空間を作ることが可能である。
【0003】
従来の最後部シートの格納構造としては、テールゲートによりその後方開口部が開閉自在とされる後部荷室の床面に設けられた凹部内に、シートバックをシートクッションに対して折り重ねた状態で、シートクッションの裏面が床面に対してフラットになるように、シートが格納される構造が知られている。かかる格納構造では、比較的厚く乗り心地のよいシートを床面に対してフラットに格納することができ、高い後部荷室の空間効率が実現可能である。(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
実開平5−40029号公報 (第5−6頁,第3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したようなシート格納構造では、その構造上の理由から、最後部シートの格納及び復帰作業を、共に、車室内から行なうことができない、すなわち、テールゲートを開いた状態で車室外から行なう必要がある。
【0006】
このようなシート格納構造では、例えば、最後部シートの乗員が、乗車後に、そのシートが着座可能な状態にないことに気付いた場合、一旦降車して車室外から復帰作業を行なう必要があり、非常に面倒である。このため、復帰作業については、それが車室内から行なえることが望ましい。
【0007】
他方、格納作業については、それが車室内から行なえると、例えば後部荷室内に荷物がある場合に不用意に格納操作を行なうことにより、荷物を損傷させる惧れがある。このため、シートの格納作業を車室内から行なえないことが望ましい。
【0008】
また、車両安全性を考慮すれば、復帰及び格納作業が共に車室内から可能であると、走行時にこれらの作業が行なわれる可能性が高くなり、問題がある。このため、いずれか一方を車室内から、また、他方を車室内から可能とすることが望ましい。
【0009】
この発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたもので、床面に対して略面一に格納可能であるシートの格納及び復帰作業を、車両安全性を向上させつつ一層便宜的に行なえるシート格納構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に係る発明は、その前後方向において並列に配置される前部シート及び後部シートを備えた車両内で、該後部シートが、その後方開口部がテールゲートにより開閉自在とされる車両後方の後部荷室に臨んで配設され、該後部荷室の床面とほぼ面一になるよう折畳み可能に構成された車両用のシート格納構造において、上記後部シートの格納時に操作するシート格納用の操作部が、上記後部荷室の後方開口部を介して車室外から操作可能な位置に配設されるとともに、該後部シートの格納状態から着座可能な状態への復帰時に操作するシート復帰用の操作部が、上記前部シート側から車室内にて操作可能な位置に配設されていることを特徴としたものである。
【0011】
また、本願の請求項2に係る発明は、上記請求項1に係る発明において、上記シート格納用の操作部が、車室外からのみ円滑に操作可能な位置に配設されていることを特徴としたものである。
【0012】
更に、本願の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は2に係る発明において、上記シート復帰用の操作部が、車室内からのみ円滑に操作可能な位置に配設されていることを特徴としたものである。
【0013】
また、更に、本願の請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3に係る発明のいずれか一において、上記後部シートが、着座面をなすシートクッションと該シートクッションに対して前倒し可能に設けられたシートバックとを備え、該シートバックをシートクッションに対して前倒しさせた状態で、シートクッションの裏面後端側に設定された軸まわりにシートクッション及びシートバックを後方へ回動させて、上記シートクッションの裏面が上側に露出する状態に、上記後部荷室を構成する床面に形成された凹部内に格納されるよう構成されていることを特徴としたものである。
【0014】
また、更に、本願の請求項5に係る発明は、上記請求項4に係る発明において、上記シート格納用の操作部が、上記後部シートのシートバックの背面側に配設されていることを特徴としたものである。
【0015】
また、更に、本願の請求項6に係る発明は、上記請求項5に係る発明において、上記シート格納用の操作部の1つに、上記床面に対するシートクッションのロックを解除して、該シートクッションの裏面後端側の軸まわりにシートクッション及びシートバックを回動可能とするためのロック解除用の操作部が設けられ、該ロック解除用の操作部が、床面に対してロックされるシートクッションに対してシートバックが前倒しされた状態で、車両後方へ臨むように配設されていることを特徴としたものである。
【0016】
また、更に、本願の請求項7に係る発明は、上記請求項4〜6に係る発明のいずれか一において、上記シート復帰用の操作部の1つに、上記後部シートが凹部内に格納された状態で、上記凹部に対するシートバックのロックを解除して、該シートクッションの裏面後端側の軸まわりにシートクッション及びシートバックを回動可能とするためのロック解除用の操作部が、シートクッションの裏面側に設けられ、該ロック解除用の操作部が、上記後部シートが凹部内に格納された状態で上側に露出するシートクッションの裏面において、車両前方へ臨むように配設されていることを特徴としたものである。
【0017】
また、更に、本願の請求項8に係る発明は、上記請求項4〜7に係る発明のいずれか一において、上記後部シートを、上記凹部内に格納される状態からシートクッションの裏面後端側の軸まわりに回動させて取り出す操作をアシストするアシスト手段を有していることを特徴としたものである。
【0018】
また、更に、本願の請求項9に係る発明は、上記請求項4〜8に係る発明のいずれか一において、車両の走行状態を検出する検出手段と、車両の走行状態では、上記後部シートを、上記凹部内に格納される状態からシートクッションの裏面後端側の軸まわりに回動させて取り出す操作を規制する規制手段とを有していることを特徴としたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、車室内のシート配置構造を概略的に示す斜視図である。この車室内には、前方(図中の左上)から1列目シート2,2列目シート3,3列目シート4が、前後方向において並列に配置され、3列目シート4が、車両後部の後部荷室9に臨んで配設されている。後部荷室9の後方開口部は、テールゲート10(仮想線で示す)によって開閉自在である。また、後部荷室9を規定する床面には、3列目シート4を格納するための凹部6が形成されている。3列目シート4は、凹部6に対して、2つ折りされた状態で格納される。
【0020】
詳しくは逐次説明するが、3列目シート4及びその近傍の床面には、シート4の格納及び復帰を実現するための構成が設けられている。例えば、3列目シート4には、格納及び復帰作業を行なうに際して操作する種々の操作部11,22,31やそれらの操作部の操作に伴い連動する構成(例えば符号41a)等、また、一方、床面には、凹部6や3列目シート4側の構成と係合し得る構成(例えば6b)等が設けられている。
【0021】
図2は、着座可能な状態にある3列目シート4を概略的に示す斜視図である。この3列目シート4は、基本的に、着座面をなすシートクッション4aと、シートクッション4aに対してその下端側で連結され、背もたれ面をなすシートバック4bと、シートバック4bの上端部に取り付けられるヘッドレスト4cとから構成される。凹部6へのシート4の格納に際して、ヘッドレスト4cは、シートバック4bから取り外される。
【0022】
前述したように、シート4には、シート4の格納及び復帰を実現するための種々の構成が設けられている。まず、シートクッション4aの裏面後端側には、車幅方向に沿って直列に配置される複数の連結部材8が固定されている。これに対応して、凹部6の内部の前方上側には、1本の支軸7が車幅方向に沿って延びるように設けられている。シートクッション4aは、支軸7がシートクッション4a側の連結部材8内に挿通されることにより、支軸7に対して連結される。これにより、シートクッション4aはその後方で支軸7に支持され、また、支軸7のまわりに回動可能である。
【0023】
また、シートバック4bの背面中央には、シートバック4bを前倒し式に折り畳むための折畳みレバー11が設けられている。この折畳みレバー11の操作によって、シートクッション4a及びシートバック4bの連結部分に設けられたリクライニング機構(図6参照)における規制が解除され、シートバック4bが、シートクッション4aに対して折り重なるように前倒し式に折り畳まれる。この折畳みレバー11は、シートバック4bの背面にて、車両荷室9側すなわち車室外からのみ円滑に操作可能な位置に配設されている。
【0024】
また、更に、この折畳みレバー11と同様に、シートバック4bを前倒し式に折り畳み可能なレバーとして、シートクッション4aの側面に、リクライニングレバー31が設けられている。折畳みレバー11が、車室外からのみ円滑に操作可能な位置に配設されるのに対して、このリクライニングレバー31は、車室内からのみ円滑に操作可能な位置に配設されている。
【0025】
更に、シートバック22の背面の中央近傍には、シート4の着座可能な状態での床面に対するシートクッション4aのロックを解除するための第1ロック解除レバー22が設けられている。この実施の形態において、第1ロック解除レバー22は、引っ張り操作式のレバーであり、折畳みレバー11と同様に、シートバック4bの背面にて、車室外からのみ円滑に操作可能な位置に配設されている。
【0026】
第1ロック解除レバー22に対応して、シートクッション4aの裏面側前方の左右には、それぞれ、第1チャック部材21が設けられている。詳しくは図7を参照して説明するが、この第1チャック部材21は、シートクッション4aの外方側へ突出する部分で把持部21aをなし、この把持部21aが床面側に設けられた軸5b(図3参照)に対してそれを把持するように係合することにより、床面に対してシートクッション4aがロックされることになる。第1チャック部材21は、第1ロック解除レバー22の操作に応じ、軸5bから外れるように動作する。これにより、床面に対するシートクッション4aのロックが解除され、シートクッション4aは、支軸7のまわりに回動可能となる。
【0027】
また、更に、シートクッション4aの裏面には、シート4が凹部6に格納された状態での凹部6に対するシートバック4bのロックを解除するための第2ロック解除レバー42が設けられている。この実施の形態において、第2ロック解除レバー42は引っ張り式のレバーである。第2ロック解除レバー42に対応して、シートバック4bの背面側の左右には、それぞれ、第2チャック部材41が設けられている。
【0028】
第2チャック部材41は、シートバック4bの背面から外方側へ突出する部分で把持部41aをなし、シート4が凹部6に格納された状態では、この把持部41aが、凹部6の底面に設けられた軸6b(図3参照)に対しそれを把持するように係合することにより、シートバック4bが凹部6の底面に対してロックされることになる。また、この把持部41aは、第2ロック解除レバー42の操作に応じて、軸6bから外れるように動作し、これにより、凹部6の底面に対するシートバック4bのロックが解除される。また、これにより、シートクッション4aは、支軸7のまわりに回動可能となる。
【0029】
なお、第1及び第2チャック部材21,41を作動させるための操作部としては、上記の第1及び第2のロック解除レバー22,42に限定されるものでなく、引っ張り操作式以外のタイプのものを用いてもよい。
【0030】
次に、シート4に設けられた各操作部及びその操作に伴い連動する部材の機構を明確にすべく、3列目シート4の格納及び復帰作業についてそれぞれ説明する。
まず、図3−5に、格納作業における3列目シート4の状態を段階順に示す。格納作業は、テールゲート10が開かれた状態(図3−5では2点鎖線で示す)で車室外から行われる。図3は、格納作業における第1段階での3列目シートの状態を示す図である。このとき、シート4が着座可能な状態にあり、この状態では、シートクッション4aの裏面側前方に設けられた第1チャック部材21の把持部21aが、床面5に設けられた軸5bに対して係合し、また、シートバック4bが、シートクッション4aに対して所定角度をなして保持されている。この図から分かるように、床面5には、凹部6の前側に、窪み部5aが形成されており、軸5bは、この窪み部5aの内部に車幅方向に沿って延びるように設けられている。
【0031】
詳しくは図6を参照して後述するが、図3から分かるように、シートクッション4a及びシートバック4bの連結部分には、ギヤ14及び係止部材12を備えたリクライニング機構が構成されている。係止部材12は、シートバック4bの背面に設けられた折畳みレバー11とワイヤ19を介して連結され、折畳みレバー11の操作に応じて連動(回動)する。係止部材12と折畳みレバー11との間には、両者がスムーズに連動可能となるようにワイヤ19を導くべく、ガイドピン18及び16が設けられている。
【0032】
通常、ギヤ14に対して係止部材12がその一端側で係合することにより、シートバック5bがシートクッション5aに対して所定の姿勢に保持されているが、折畳みレバー11の操作によって、係止部材12がギヤ14から外れ、これにより、シートバック4bは、付勢バネ60(図6参照)の付勢力で、シートクッション4aに対して前倒し式に折り畳まれることになる。
【0033】
図4は、格納作業における第2段階での3列目シートの状態を示す図である。このとき、シート4は折り畳まれた状態にあり、この状態では、シートバック4bがシートクッション4aに対して折り重なるように保持されるものの、依然として、シートクッション4aの裏面側前方に設けられた第1チャック部材21の把持部21aが、床面5に設けられた軸5bに対して係合し、床面5に対するシートクッション4aのロックが維持されている。また、この状態では、シートバック4bの背面に設けられた第1ロック解除レバー22が、車室外からの操作が容易に行なえるように、車両後方へ延びている。
【0034】
第1チャック部材21は、そのシートクッション4aの内方側へ突出する部分で内側連動部21bをなし、この内側連動部21bがワイヤ23を介して第1ロック解除レバー22に連結されることにより、第1ロック解除レバー22の操作に応じて連動することができる。ワイヤ23は、シートクッション4a及びシートバック4bの連結部分を経由するように取り付けられ、また、シートバック4b及びシートクッション4aには、それぞれ、第1チャック部材21及び第1ロック解除レバー22がスムーズに連動可能となるようにワイヤ23を導くべく、ガイドピン24及び25が設けられている。
【0035】
詳しくは図7を参照して後述するが、第1チャック部材21の把持部21a及び内側連動部21bは互いに連動するように構成されており、これにより、第1ロック解除レバー22の操作に応じて、内側連動部21bがワイヤ23を介して動作するに伴い、把持部21aが軸5bから外れるように動作することが可能である。第1チャック部材21が軸5bから外れることにより、床面5に対するシートクッション4aのロックが解除される。その結果、シートクッション4aは、それに折り重なるシートバック4bとともに凹部6内に格納されるように、支軸7まわりに回動可能となる。
【0036】
図5は、格納作業における第3段階での3列目シートの状態を示す図である。このとき、シート4は凹部6内に格納された状態にあり、この状態では、シートバック4bの背面が、凹部6の底面に対向しており、シートクッション4aの裏面が、凹部6内で露出している。
【0037】
また、この状態では、シートバック4bの背面に設けられる第2チャック部材41の把持部41aが、凹部6の底面に設けられた軸6bに対しそれを把持するように係合することにより、凹部6の底面に対するシートバック4bのロックが維持されている。この図から分かるように、凹部6の底面には、その後方に、窪み部6aが形成されており、軸6bは、この窪み部6aの内部に車幅方向に沿って延びるように設けられている。軸6bに対する把持部41aの係合は、シートクッション4a及びシートバック4bを凹部6に格納するに際し、シート4自体の荷重により若しくはシートクッション4aの裏面を下方へ軽く押し下げることで達成される。
【0038】
このようにして、シート4は、シートバック4bがシートクッション4aに対して折り畳まれた状態で、凹部6内に格納される。
【0039】
図6は、シートクッション4aとシートバック4bとの間に構成されるリクライニング機構を更に詳細に示す図である。前述したように、シートクッション4a及びシートバック4bの連結部分には、ギヤ14及び係止部材12を備えたリクライニング機構が構成されている。ギヤ14は、シートクッション4a内にて、枢軸15のまわりに回動可能に保持されている。図から分かるように、このギヤ用14の枢軸15のまわりには、シートバック4bをシートクッション4aに対して付勢するための付勢バネ60が取り付けられ、付勢バネ60の一端が、シートクッション4a内に設けられた係止ピン61により支持される一方、他端が、シートバック4b内に設けられた係止ピン62により支持されている。
【0040】
また、係止部材12は、シートバック4b内にて、枢軸13のまわりに回動可能に保持されている。この係止部材12は、リクライニング動作を規制すべく、ギヤ14の歯に係合する係合部12aを有している。この係合部12aには、シートバック4bの背面に設けられた折畳みレバー11との連結用のワイヤ19が取り付けられている。
【0041】
折畳みレバー11は、断面略L字状の部材からなり、一端側でシートバック4bの背面側にて外部に露出するように、また、他端側で、シートバック4の内側にて係止部材12との連結用のワイヤ19が接続されるように、枢軸17のまわりに回動可能に保持されている。
【0042】
折畳みレバー11の操作に際して、外部に露出する一端部が引き下げられると、シートバック4b内でワイヤ19が引っ張られ、これに応じて、係止部材12の係合部12aがギヤ14の歯から外れるように引き上げられる。図6では、この状態における折畳みレバー11及び係止部材12の係合部12aを、共に1点鎖線で示す。これにより、シートクッション4aに対するシートバック4bのロックが解除され、付勢バネ60の付勢力により、シートバック4bは前倒し式に折り畳まれる。
【0043】
特に図示しないが、係止部材12用の枢軸13のまわりには、係止部材12を、その係合部12aがギヤ14の歯に対して外れた状態から係合する状態へ動作する方向へ付勢させるための付勢バネが取り付けられている。折畳みレバー11及び係止部材12は、操作後も、この付勢バネによる付勢力で、元の状態に戻ることができる。
【0044】
次に、図7を参照して、第1ロック解除レバー22の操作状況に応じて、シートクッション4aを、床面5に対するロック状態及びロック解除状態のいずれかに設定するロック機構について説明する。図7の(a)及び(b)は、それぞれ、上記のロック状態及びロック解除状態を達成するシートクッション裏面側の第1チャック部材21の動作状態を示す図である。
【0045】
シートクッション4aの裏面側の第1チャック部材21は、基本的に、一対の断面略S字状の部材(以下、S字部材という)から構成されるもので、各S字部材は、その両端側で他方のS字部材の各端部に対向するように配置され、その中央部で共通の枢軸29のまわりに回動可能に保持されている。枢軸29の下側及び上側には、各S字部材の下半分及び上半分の対が構成され、これら下半分及び上半分の対は、それぞれ、前述した第1チャック部材21の把持部21a及び内側連動部21bをなしている。
【0046】
第1チャック部材の把持部21a及び内側連動部21bは、各S字部材が枢軸29のまわりに回動することで、それぞれ、開閉可能である。すなわち、図7の(a)に示すように、各S字部材の下半分及び上半分が互いに近接することにより、把持部21a及び内側連動部21bは閉じ、他方、図7の(b)に示すように、各S字部材の下半分及び上半分が互いに隔たることにより、把持部21a及び内側連動部21bは開く。
【0047】
また、内側連動部21bを構成する各S字部材の上半分の間には、引っ張りバネ27が、その両端側でそれぞれS字部材の互いに対向する面に接続されるように取り付けられている。このバネ27による引っ張り力で、把持部21a及び内側連動部21bは、共に、閉じた状態に保持される。図7の(a)では、把持部21aは閉じた状態にあり、床面5側の軸5bに対してそれを把持するように係合している。把持部21aの互いに対向する下端部の間隔は、軸5bの直径よりも小さくなるように設定されており、把持部21aは、それが閉じた状態で、軸5bから外れることはなく、床面5に対するシートクッション4aのロックが保持されるようになっている。
【0048】
図7から分かるように、内側連動部21bを構成する各S字部材の上半分の一方には、この内側連動部21bを第1ロック解除レバー22に対して連結するワイヤ23が取り付けられている。把持部21a及び内側連動部21bが閉じた状態から、第1ロック解除レバー22を操作すると、内側連動部21bがワイヤ23に引っ張られて開き、これに伴い、把持部21aが開く。これにより、図7の(b)に示すように、把持部21aの互いに対向する下端部の間隔が、軸5bの直径よりも大きくなる。その結果、把持部21aが軸5bから外れ、床面5に対するシートクッション4aのロックが解除される。
【0049】
続いて、図8−10に、復帰作業における3列目シート4の状態を段階順に示す。この復帰作業は、車室内から行なわれる。図8は、復帰作業における第1段階での3列目シート4の状態を示す図である。シート4が凹部6内に格納された状態では、シートバック4bの背面が、凹部6の底面に対向しており、シートクッション4aの裏面が、凹部6内で露出している。
【0050】
また、この状態では、シートバック4bの背面に設けられる第2チャック部材41の把持部41aが凹部6の底面に設けられた軸6bに対しそれを把持することにより係合して、凹部6の底面に対しシートバック4bがロックされている。更に、この状態では、シートクッション4aの裏面に設けられた第2ロック解除レバー42が、車室内からの操作が容易に行なえるように、車両前方へ延びている。
【0051】
第2チャック部材41は、そのシートバック4bの内方側へ突出する部分で内側連動部41bをなし、この内側連動部41bがワイヤ43を介して第2ロック解除レバー42に連結されることにより、第2ロック解除レバー42の操作に応じて連動することができる。ワイヤ43は、シートクッション4a及びシートバック4bの連結部分を経由するように取り付けられ、また、シートクッション4a及びシートバック4bには、それぞれ、第2チャック部材41及び第2ロック解除レバー42がスムーズに連動可能となるようにワイヤ43を導くべく、ガイドピン44及び45が設けられている。
【0052】
詳しくは図11及び12を参照して後述するが、第2チャック部材41の把持部41a及び内側連動部41bは互いに連動するように構成されており、これにより、内側連動部41bがワイヤ43を介して動作するに伴い、把持部41aは軸6bから外れるように動作することが可能である。第2チャック部材41の把持部41aが軸6bから外れることにより、凹部6の底面に対するシートバック4bのロックが解除される。
【0053】
凹部6の底面に対するシートバック4bのロックが解除されると、シートクッション4a及びシートバック4bを支軸7のまわりに回動させて、凹部6から引き出すことが可能になる。この引出し作業を簡単化するために、図8及び9に示すように、シートクッション4aを引出し方向へ付勢させるアシストバネ70が、支軸7のまわりに取り付けられている。符号71及び72は、それぞれ、シートクッション4a及び凹部6に対するアシストバネ70の固定部をあらわしている。このアシストバネ70を設けることにより、シートクッション4a及びシートバック4bを凹部6から引き出すのに必要な力が、アシストバネ70による付勢力により軽減され、比較的に簡単に引出し作業を行なうことができる。
【0054】
図9は、復帰作業における第2段階での3列目シート4の状態を示す図である。凹部6から引き出されたシート4は、シートクッション4aが床面5に対向する位置に来ると、それ自体の荷重で、第1チャック部材21の把持部21aが床面5側の軸5bに係合することにより、床面5に対してロックされる。この状態では、まだ、シートバック4bがシートクッション4aに対して折り重なるように保持されている。
【0055】
続いて、図10は、復帰作業における第3段階での3列目シート4の状態を示す図である。前述したように、シートクッション4aの側面には、リクライニングレバー31が設けられる。このリクライニングレバー31は、ワイヤ33を介して、シートバック4b側に設けられた係止部材12に連結され、このリクライニングレバー31の操作に応じて、係止部材12がギヤ14との係合を解除するように動作する。ワイヤ33は、シートクッション4a及びシートバック4bの連結部分を経由するように取り付けられ、また、シートクッション4a及びシートバック4b内には、リクライニングレバー31及び係止部材12がスムーズに連動可能となるようにワイヤ33を導くべく、ガイドピン16,34,35が設けられている。
【0056】
更に、図6を参照すれば、リクライニングレバー31は、シートクッション4aの側面において、枢軸32のまわりに回動可能に保持されている。ワイヤ33は、一端側でリクライニングレバー31に連結される一方、他端側で係止部材12の係合部12aに連結されている。リクライニングレバー31がその操作に際して回動させられると、係止部材12が連動し、その係合部12aがギヤ14の歯から外れるように引き上げられる。図6では、この状態でのリクライニングレバー31及び係止部材12の係合部12aを、共に1点鎖線で示す。
【0057】
リクライニングレバー31を操作しつつ、シートクッション4aに対して折り畳まれたシートバック4bを起し、その状態で、リクライニングレバー31を離すと、係止部材12の係合部12aがギヤ14の歯に再度係合することとなり、シートバック4bは、シートクッション4aに対して所定の角度をなして保持される。
【0058】
このようにして、シート4は、凹部6内に格納された状態から着座可能な状態に復帰させられる。
【0059】
次に、図11及び12を参照して、第2ロック解除レバー42の操作状況に応じて、シートバック4bを、凹部6の底面に対するロック状態及びロック解除状態のいずれかに設定するロック機構について説明する。図11の(a)及び(b)は、それぞれ、凹部6の底面に対するシートバック4bのロック状態及びロック解除状態を達成するシートバック背面側の第2チャック部材41の動作状態を示す図であり、また、図12の(a)及び(b)は、それぞれ、図11の(a)及び(b)に対応する、第2チャック部材及びその周辺の斜視図である。
【0060】
シートバック4bの背面側の第2チャック部材41は、第1チャック部材21と同様に、基本的には、一対のS字部材から構成されるもので、各S字部材は、その両端側で他方のS字部材の各端部に対向するように配置され、その中央部で共通の枢軸49のまわりに回動可能に保持されている。枢軸49の下側及び上側には、各S字部材の下半分及び上半分の対が構成され、これら下半分及び上半分の対は、それぞれ、前述した第2チャック部材41の把持部41a及び内側連動部41bをなしている。
【0061】
第2チャック部材の把持部41a及び内側連動部41bは、各S字部材が枢軸49のまわりに回動することで、それぞれ、開閉可能である。すなわち、図11及び12の(a)に示すように、各S字部材の下半分及び上半分が互いに近接することにより、把持部41a及び内側連動部41bは閉じ、他方、図11及び12の(b)に示すように、各S字部材の下半分及び上半分が互いに隔たることにより、把持部41a及び内側連動部41bは開く。
【0062】
また、内側連動部41bを構成する各S字部材の上半分の間には、引っ張りバネ47が、その両端側でそれぞれS字部材の互いに対向する面に接続されるように取り付けられている。この引っ張りバネ47による引張り力で、把持部41a及び内側連動部41bは、共に、閉じた状態に保持される。図11及び12の(a)では、把持部21aは閉じた状態にあり、凹部6の底面に形成された窪み部6aにおける軸6bに対してそれを把持するように係合している。把持部41aの互いに対向する下端部の間隔は、軸6bの直径よりも小さくなるように設定されており、把持部41aは、それが閉じた状態で、軸6bから外れることはなく、凹部6の底面に対するシートバック4bのロックが保持されるようになっている。
【0063】
図11及び12から分かるように、内側連動部41bを構成する各S字部材の上半分の一方には、この内側連動部41bを第2ロック解除レバー42に対して連結するワイヤ43が取り付けられている。把持部41a及び内側連動部41bが閉じた状態から、第2ロック解除レバー42を操作すると、内側連動部41bがワイヤ43により引っ張られて開き、これに伴い、把持部41aが開く。これにより、図11及び12の(b)に示すように、把持部41aの互いに対向する下端部の間隔が、軸6bの直径よりも大きくなる。その結果、把持部41aが軸6bから外れ、凹部6の底面に対するシートバック4bのロックが解除される。
【0064】
以上のように、このシート格納構造では、シート4の格納作業に際して操作する折畳みレバー11及び第1ロック解除レバー22が、車室外からのみ円滑に操作可能な位置に配設されるとともに、シート4の復帰作業に際して操作する第2ロック解除レバー42及びリクライニングレバー31が、車室内からのみ円滑に操作可能な位置に配設されることにより、シート4の格納作業が車室外から行われる一方、シート4の復帰作業は車室内から行なわれるよう規制がなされている。
【0065】
かかる規制によれば、例えば、シート4の乗員が、乗車後に、シート4が着座可能な状態にないことに気付いた場合にも、一旦降車する必要がなく、車室内から簡単にシート4を復帰させることができる。
また、シート4の格納作業については、車室内から行なえないため、例えば後部荷室9内に荷物がある場合に、不用意にシートを回動させて荷物を損傷させる惧れもなくすることができる。
更に、格納作業及び復帰作業を、共に車両内から可能とせず、車両外及び車両内で別々に行なう作業としたので、走行時に車室内にてこれらの作業が行なわれる可能性を抑制することが可能であり、車両安全性の向上を図ることができる。
【0066】
ところで、車室内でのシート4の復帰作業は、乗員の安全性を考慮すれば、車両が停止している状態で行なわれることが望ましい。かかる要望に応じて、この実施の形態では、車両が停止していない場合すなわち走行状態では復帰作業を不可能とするように、シートバック4bの背面側のロック機構を制御し得る手段が設けられている。具体的には、ソレノイド50が、内側連動部41bを構成する各S字部材の上半分の一方に近接して配設されている。このソレノイド50は、本体に対してその軸方向に沿って前後に駆動する駆動ピン51を備えており、駆動ピン51は、ソレノイド50がオンされた場合に、ソレノイド本体から突出し、また、ソレノイド50がオフされた場合に、本体内に収納される。
【0067】
図12の(a)からよく分かるように、ソレノイド50は、内側連動部41bが閉じた状態で、本体から突出した駆動ピン51が、内側連動部41bを構成する各S字部材の上半分の一方(ワイヤ43が接続されない側)に沿って延びるように配置されている。ソレノイド本体から突出した駆動ピン51は、内側連動部41bを構成する各S字部材の上半分の一方を係止し、内側連動部41bが開くことを禁止する。すなわち、駆動ピン51がソレノイド本体から突出した状態では、把持部41aが軸6bから外れてシートバック4bのロックが解除されることが不可能になる。
【0068】
また、図12の(a)及び(b)に示すように、ソレノイド50には、電源及びコントローラが電気的に接続されている。コントローラは、外部から入力される所定の信号(例えば車速信号)から車両の走行状態を判定し、この判定結果に基づいて、駆動ピン51を動作制御する。具体的には、コントローラが、車両が停止している、すなわち車速が0であると判定した場合、ソレノイド50をオフし、駆動ピン51をソレノイド本体内に収納させる。他方、コントローラが、車両が走行している、すなわち車速が0でないと判定した場合には、ソレノイド50をオンし、駆動ピン51をソレノイド本体から突出させる。
【0069】
図13に、かかるロック機構制御動作のフローチャートを示す。この動作では、まず、S21において、例えば車速を検出するなどして、車両の走行状態を検出する。次に、S22において、車速が0であるか否かを判定する。その結果、車速が0でないと判定された場合には、S24へ進み、ソレノイド50をオンする。これにより、駆動ピン51が、閉じた状態にある第2チャック部材41の内側連動部41bに沿って延びるように突出させられ、これにより、内側連動部41bは、第2ロック解除レバー42の操作に応じて開くことが禁止される。その結果、凹部6の底面に対するシートバック4bのロックを解除することができなくなる。その後、S21へ戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0070】
他方、S22において、車速が0であると判定された場合には、S23へ進み、ソレノイド50をオフする。これにより、駆動ピン51が本体に収納され、第2チャック部材41の内側連動部41bは、第2ロック解除レバー42の操作に応じて開くことが可能となる。その結果、凹部6の底面に対するシートバック4bのロックを任意に解除することができる。以上で、処理を終了する。
【0071】
かかるロック機構の制御動作によれば、車室内でのシート4の復帰作業を、車両が停止している状態でのみ行なえるようにすることが可能であり、乗員の安全性を一層向上させることができる。
【0072】
なお、本発明は、例示された実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
【0073】
【発明の効果】
本願の請求項1に係る発明によれば、その前後方向において並列に配置される前部シート及び後部シートを備えた車両内で、該後部シートが、その後方開口部がテールゲートにより開閉自在とされる車両後方の後部荷室に臨んで配設され、該後部荷室の床面とほぼ面一になるよう折畳み可能に構成された車両用のシート格納構造において、上記後部シートの格納時に操作するシート格納用の操作部が、上記後部荷室の後方開口部を介して車室外から操作可能な位置に配設されるとともに、該後部シートの格納状態から着座可能な状態への復帰時に操作するシート復帰用の操作部が、上記前部シート側から車室内にて操作可能な位置に配設されているため、例えば、後部シートの乗員が、乗車後に、後部シートが着座可能な状態にないことに気付いた場合に、一旦降車する必要がなく、車室内から後部シートを復帰させることができ、また、後部シートの格納作業については、車室外内から行なうため、例えば後部荷室内に荷物がある場合に、車室内から不用意に後部シートを回動させて荷物を損傷させる惧れもない等、シートの格納及び復帰作業を一層便宜的に行なえる。更に、格納作業及び復帰作業を、共に車両内から可能とせず、車両外及び車両内で別々に行なう作業としたので、走行時に車室内にてこれらの作業が行なわれる可能性を抑制することが可能であり、車両安全性の向上を図ることができる。
【0074】
また、本願の請求項2に係る発明によれば、上記シート格納用の操作部が、車室外からのみ円滑に操作可能な位置に配設されるため、車室内からの操作が行ないにくく、実質的に、車室外からのみシートの格納作業が可能となる。
【0075】
更に、本願の請求項3に係る発明によれば、上記シート復帰用の操作部が、車室内からのみ円滑に操作可能な位置に配設されるため、車室外からの操作が行ないにくく、実質的に、車室内からのみシートの復帰作業が可能となる。
【0076】
また、更に、本願の請求項4に係る発明によれば、上記後部シートが、着座面をなすシートクッションと該シートクッションに対して前倒し可能に設けられたシートバックとを備え、該シートバックをシートクッションに対して前倒しさせた状態で、シートクッションの裏面後端側に設定された軸まわりにシートクッション及びシートバックを後方へ回動させて、上記シートクッションの裏面が上側に露出する状態に、上記後部荷室を構成する床面に形成された凹部内に格納されるよう構成されているので、比較的厚く乗り心地のよいシートを床面に対してフラットに格納することができ、高い後部荷室の空間効率を実現することができる。
【0077】
また、更に、本願の請求項5に係る発明によれば、上記シート格納用の操作部が、上記後部シートのシートバックの背面側に配設されるため、車室内からのシート格納用の操作部の操作が行ないにくく、実質的に、車室外からのみシートの格納作業が可能となる。
【0078】
また、更に、本願の請求項6に係る発明によれば、上記シート格納用の操作部の1つに、上記床面に対するシートクッションのロックを解除して、該シートクッションの裏面後端側の軸まわりにシートクッション及びシートバックを回動可能とするためのロック解除用の操作部が設けられ、該ロック解除用の操作部が、床面に対してロックされるシートクッションに対してシートバックが前倒しされた状態で、車両後方へ臨むように配設されるため、車室内からの操作が行ないにくく、実質的に、車室外からのみシートの格納作業が可能となる。
【0079】
また、更に、本願の請求項7に係る発明によれば、上記シート復帰用の操作部の1つに、上記後部シートが凹部内に格納された状態で、上記凹部に対するシートバックのロックを解除して、該シートクッションの裏面後端側の軸まわりにシートクッション及びシートバックを回動可能とするためのロック解除用の操作部が、シートクッションの裏面側に設けられ、該ロック解除用の操作部が、上記後部シートが凹部内に格納された状態で上側に露出するシートクッションの裏面において、車両前方へ臨むように配設されているため、車室外からのロック解除用の操作部の操作が行ないにくく、実質的に、車室内からのみシートの復帰作業が可能となる。
【0080】
また、更に、本願の請求項8に係る発明によれば、上記後部シートを、上記凹部内に格納される状態からシートクッションの裏面後端側の軸まわりに回動させて取り出す操作をアシストするアシスト手段を有するため、たとえ狭い車室内で乗員が無理な態勢にあっても、後部シートの取出しを比較的楽に行なうことができる。
【0081】
また、更に、本願の請求項9に係る発明によれば、車両の走行状態を検出する検出手段と、車両の走行状態では、上記後部シートを、上記凹部内に格納される状態からシートクッションの裏面後端側の軸まわりに回動させて取り出す操作を規制する規制手段とを有するため、車両の走行状態でシートの復帰作業が不可能であり、車両安全性の向上を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車室内のシート配置構造を概略的に示す斜視図である。
【図2】着座可能な状態にある3列目シートを概略的に示す斜視図である。
【図3】格納作業における第1段階での3列目シートの状態(着座可能な状態)を示す図である。
【図4】格納作業における第2段階での3列目シートの状態(折畳み状態)を示す図である。
【図5】格納作業における第3段階での3列目シートの状態(格納状態)を示す図である。
【図6】シートクッションとシートバックとの間に構成されるリクライニング機構を概略的に示す図である。
【図7】(a)床面に対するシートクッションのロック状態を達成するシートクッション裏面側の第1チャック部材の動作状態を示す図である。
(b)床面に対するシートクッションのロック解除状態を達成するシートクッション裏面側の第1チャック部材の動作状態を示す図である。
【図8】復帰作業における第1段階での3列目シートの状態(格納状態)を示す図である。
【図9】復帰作業における第2段階での3列目シートの状態(折畳み状態)を示す図である。
【図10】復帰作業における第3段階での3列目シートの状態(着座可能な状態)を示す図である。
【図11】(a)凹部の底面に対するシートバックのロック状態を達成するシートバック背面側の第2チャック部材の動作状態を示す図である。
(b)凹部の底面に対するシートバックのロック解除状態を達成するシートバック背面側の第2チャック部材の動作状態を示す図である。
【図12】(a)図11の(a)に対応する、第2チャック部材及びその周辺の斜視図である。
(b)図11の(b)に対応する、第2チャック部材及びその周辺の斜視図である。
【図13】ロック機構制御動作のフローチャートである。
【符号の説明】
4…3列目シート
4a…シートクッション
4b…シートバック
5…床面
5b…軸
6…凹部
6b…軸
9…後部荷室
10…テールゲート
11…折畳みレバー
12…係止部材
12a…係合部
14…ギヤ
21…第1チャック部材
21a…把持部
21b…内側連動部
22…第1ロック解除レバー
23…ワイヤ
31…リクライニングレバー
41…第2チャック部材
41a…把持部
41b…内側連動部
42…第2ロック解除レバー
43…ワイヤ
47…引っ張りバネ
50…ソレノイド
51…駆動ピン
60…付勢バネ
70…アシストバネ

Claims (9)

  1. その前後方向において並列に配置される前部シート及び後部シートを備えた車両内で、該後部シートが、その後方開口部がテールゲートにより開閉自在とされる車両後方の後部荷室に臨んで配設され、該後部荷室の床面とほぼ面一になるよう折畳み可能に構成された車両用のシート格納構造において、上記後部シートの格納時に操作するシート格納用の操作部が、上記後部荷室の後方開口部を介して車室外から操作可能な位置に配設されるとともに、該後部シートの格納状態から着座可能な状態への復帰時に操作するシート復帰用の操作部が、上記前部シート側から車室内にて操作可能な位置に配設されていることを特徴とする車両用のシート格納構造。
  2. 上記シート格納用の操作部が、車室外からのみ円滑に操作可能な位置に配設されていることを特徴とする請求項1記載の車両用のシート格納構造。
  3. 上記シート復帰用の操作部が、車室内からのみ円滑に操作可能な位置に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用のシート格納構造。
  4. 上記後部シートが、着座面をなすシートクッションと該シートクッションに対して前倒し可能に設けられたシートバックとを備え、該シートバックをシートクッションに対して前倒しさせた状態で、シートクッションの裏面後端側に設定された軸まわりにシートクッション及びシートバックを後方へ回動させて、上記シートクッションの裏面が上側に露出する状態に、上記後部荷室を構成する床面に形成された凹部内に格納されるよう構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一に記載の車両用のシート格納構造。
  5. 上記シート格納用の操作部が、上記後部シートのシートバックの背面側に配設されていることを特徴とする請求項4記載の車両用のシート格納構造。
  6. 上記シート格納用の操作部の1つに、上記床面に対するシートクッションのロックを解除して、該シートクッションの裏面後端側の軸まわりにシートクッション及びシートバックを回動可能とするためのロック解除用の操作部が設けられ、該ロック解除用の操作部が、床面に対してロックされるシートクッションに対してシートバックが前倒しされた状態で、車両後方へ臨むように配設されていることを特徴とする請求項5記載の車両用のシート格納構造。
  7. 上記シート復帰用の操作部の1つに、上記後部シートが凹部内に格納された状態で、上記凹部に対するシートバックのロックを解除して、該シートクッションの裏面後端側の軸まわりにシートクッション及びシートバックを回動可能とするためのロック解除用の操作部が、シートクッションの裏面側に設けられ、該ロック解除用の操作部が、上記後部シートが凹部内に格納された状態で上側に露出するシートクッションの裏面において、車両前方へ臨むように配設されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一に記載の車両用のシート格納構造。
  8. 更に、上記後部シートを、上記凹部内に格納される状態からシートクッションの裏面後端側の軸まわりに回動させて取り出す操作をアシストするアシスト手段を有していることを特徴とする請求項4〜7のいずれか一に記載の車両用のシート格納構造。
  9. 更に、車両の走行状態を検出する検出手段と、車両の走行状態では、上記後部シートを、上記凹部内に格納される状態からシートクッションの裏面後端側の軸まわりに回動させて取り出す操作を規制する規制手段とを有していることを特徴とする請求項4〜8のいずれか一に記載の車両用のシート格納構造。
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