JP2004103125A - 磁気ランダムアクセスメモリ - Google Patents

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Abstract

【課題】非破壊読み出しの態様で、低誤差の読み出しを行うことが可能なMRAMを提供する。
【解決手段】MRAMのTMR素子35は、トンネルバリア膜36を挟んで配設された記録層37とリファレンス層38とを有し、記録層37にデータを記憶する。TMR素子35に選択的に磁界を与えるため、電流駆動線56が配設される。記録層37は第1強磁性層を具備すると共にリファレンス層38は第2強磁性層を具備し、電流駆動線56からTMR素子35に与えられる磁界に対して、第2強磁性層の磁化方向を保持する保持力は、第1強磁性層の磁化方向を保持する保持力よりも小さくなるように設定される。
【選択図】  図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル磁気抵抗(Tunneling Magneto Resistive:以下TMRと略記する)効果を利用してデータの記憶を行う構造をメモリセルとして用いた磁気ランダムアクセスメモリに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ランダムアクセスメモリ(Magnetic Random Access Memory:以下MRAMと略記する)とは、情報の記録担体として強磁性体の磁化方向を利用した、記録情報を随時、書き換え、保持、読み出すことができる固体メモリの総称である。
【0003】
MRAMのメモリセルは、通常複数の強磁性体を積層した構造を有する。情報の記録は、メモリセルを構成する複数の強磁性体の磁化の相対配置が、平行か、反平行であるかを2進の情報“1”、“0”に対応させて行う。記録情報の書き込みは、各セルの強磁性体の磁化方向を、クロスストライプ状に配置された書き込み線に電流を流して生じる電流磁界によって反転させることによって行う。記録保持時の消費電力は原理的にゼロであり、また電源を切っても記録保持が行われる不揮発性メモリである。記録情報の読み出しは、メモリセルの電気抵抗が、セルを構成する強磁性体の磁化方向とセンス電流との相対角、または複数の強磁性層間の磁化の相対角によって変化する現象、いわゆる磁気抵抗効果を利用して行う。
【0004】
MRAMは、従来の誘電体を用いた半導体メモリとその機能を比較すると、下記の(1)〜(3)に示すような多くの利点を有している。(1)完全な不揮発性であり、また1015回以上の書き換え回数が可能で。(2)非破壊読み出しが可能であり、リフレッシュ動作を必要としないため読み出しサイクルを短くすることが可能である。(3)電荷蓄積型のメモリセルに比べ、放射線に対する耐性が強い。MRAMの単位面積あたりの集積度、書き込み、読みだし時間は、おおむねDRAMと同程度となりうることが予想される。従って不揮発性という大きな特色を生かし、携帯機器用の外部記録装置、LSI混載用途、更にはパーソナルコンピューターの主記憶メモリへの応用が期待されている。
【0005】
現在実用化の検討が進められているMRAMでは、メモリセルに強磁性トンネル接合(Magnetic Tunnel Junction)を形成するTMR素子を用いている(例えば、非特許文献1参照)。TMR素子は、主として強磁性層/絶縁層/強磁性層からなる三層膜で構成され、電流は絶縁層をトンネルして流れる。接合の抵抗値は、両強磁性金属層の磁化の相対角の余弦に比例して変化し、両磁化が反平行の場合に極大値をとる。これがTMR効果であり、例えばNiFe/Co/Al2 3 /Co/NiFeでは、50Oe以下の低磁界において25%を越える磁気抵抗変化率が見出されている。
【0006】
TMR素子の構造としては、両方の強磁性体の保持力の差を利用してデータを保持する保持力差型のものが知られている。これに加えて、磁界感度改善或いは書き込み電流低減を目的として、一方の強磁性体に隣接して反強磁性体を配置し、磁化方向を固着させたいわゆるスピンバルブ構造のもの(例えば、非特許文献2参照)も知られている。
【0007】
しかしながらGb級の集積度を持つMRAMを開発するためには、解決すべき課題が幾つか残っている。その一つは、TMR素子の加工ばらつきにより生じる、接合抵抗のばらつきが、TMR効果に比べて無視できず、読み出しを著しく困難にしていることである。この問題を解決するためには、自己リファレンス型の読み出し操作が提案されている。この手法では、例えば、以下のような手順で、読み出し操作を行う。
【0008】
先ず、読み出し対象のアドレスに位置する対象メモリセルに記憶された記憶データに基づいた電気的特性値を検出し、データバッファに格納する。次に、同対象メモリセルに“1”データを書き込むと共に読み出すことにより、“1”データに基づいた電気的特性値を検出し、“1”データバッファに格納する。次に、同対象メモリセルに“0”データを書き込むと共に読み出すことにより、“0”データに基づいた電気的特性値を検出し、“0”データバッファに格納する。最後に、各データバッファに格納した、記憶データに基づいた電気的特性値と、“1”データ及び“0”データに夫々基づいた電気的特性値とを比較し、記憶データの値を判断する。
【0009】
【非特許文献1】
ISSCC 2000 Digest Paper TA7.2
【0010】
【非特許文献2】
Jpn. J. Appl. Phys., 36, L200 (1997)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、自己リファレンス型の読み出し操作は、基本的に破壊読み出しである。従って、例えば、記憶データが“1”であった場合は、記憶データの値を判断した後、“1”データが再度書き込む必要がある。また、複雑な手続きを経て読み出しを完了するため、読み出し動作速度が低下し、高速メモリを実現できない。また、2度にわたる書き込み動作を伴うため、読み出し時の消費電力も大きくなる。
【0012】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、自己リファレンス型の読み出し操作よりも少ない工程で且つ非破壊読み出しの態様で、低誤差の読み出しを行うことが可能なMRAMを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の視点は、磁気ランダムアクセスメモリであって、
トンネルバリア膜を挟んで配設された記録層とリファレンス層とを有し、前記記録層にデータを記憶する磁気抵抗素子を記憶素子とするメモリセルが、マトリクス状に配置されたアドレス毎に配設されたメモリセルアレイと、
前記メモリセルアレイの各行に接続されたワード線と、
前記メモリセルアレイの各列に接続されたビット線と、
前記ワード線を選択するための行デコーダと、
前記ビット線を選択するための列デコーダと、
を具備し、
前記メモリセルアレイ内の選択メモリセルの記録層に記憶された記憶データを読み出す際、前記記憶データを破壊せずに前記選択メモリセルのリファレンス層の磁化方向を変えることが可能な読み出し用の磁界を、前記ワード線及び前記ビット線の少なくとも一方により前記磁気抵抗素子に与えながら読み出す操作を行って、前記記憶データの値を判断することを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
【0014】
前記第1の視点において、前記記憶データを読み出す際、前記読み出し用の磁界を与えないで読み出しを行うことにより、前記選択メモリセルの電気的特性の基本値を検出すると共に、前記読み出し用の磁界を与えながら読み出しを行うことにより、前記選択メモリセルの電気的特性の参照値を検出し、前記基本値と前記参照値とを比較することにより、前記記憶データの値を判断することができる。
【0015】
本発明の第2の視点は、磁気ランダムアクセスメモリであって、
トンネルバリア膜を挟んで配設された記録層とリファレンス層とを有し、前記記録層にデータを記憶する磁気抵抗素子と、
前記磁気抵抗素子に選択的に磁界を与える電流駆動線と、
を具備し、前記記録層は第1強磁性層を具備すると共に前記リファレンス層は第2強磁性層を具備し、前記電流駆動線から前記磁気抵抗素子に与えられる磁界に対して、前記第2強磁性層の磁化方向を保持する保持力は、前記第1強磁性層の磁化方向を保持する保持力よりも小さくなるように設定されることを特徴とする。
【0016】
前記第2の視点において、前記リファレンス層は、前記電流駆動線に電流を流さない状態において、前記第2強磁性層の磁化方向が、前記第1強磁性層の磁化方向に依存せずに特定の向きとなるように構成することができる。
【0017】
前記第2の視点において、前記リファレンス層は、前記電流駆動線に電流を流さない状態において、前記第2強磁性層の磁化方向が、前記第1強磁性層の磁化方向に依存して決まるように構成することができる。
【0018】
更に、本発明の実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されることで発明が抽出された場合、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して以下に説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
【0020】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るMRAMを示すブロック図である。このMRAMは同期型のメモリチップ構成を有する。
【0021】
このMRAMは、マトリクス状に配置されたアドレス毎に、TMR素子(磁気抵抗素子)を記憶素子とするメモリセル24が配設されたメモリセルアレイ21を有する。メモリセルアレイ21の各行にワード線22が接続され、メモリセルアレイ21の各列にビット線23が接続される。なお、図1においては、理解を容易にするため、ワード線22は、書き込みワード線及び読み出しワード線の両者を代表するものとして示されている。
【0022】
ワード線22を選択するため、行アドレスバッファ11、行デコーダ13、15、及び行ドライバ14、16が配設される。ビット線23を選択するため、列アドレスバッファ12、列デコーダ17、及び列ドライバ18が配設される。また、ビット線23には、後述するような態様で記憶データの読み出しを行うためのセンス回路19が接続される。センス回路19は、A/Dコンバータ25、第1データバッファ26、第2データバッファ27、及びコンパレータ29等を含む。
【0023】
行アドレスバッファ11及び列アドレスバッファ12は、アドレス信号及びデータ信号等を生成する制御部CS1に接続される。制御部CS1は、メモリセルアレイ21等と同一基板上に混載されるか、或いはメモリセルアレイ21等とは別の素子として形成される。制御部CS1からのアドレス信号は、一旦、行アドレスバッファ11及び列アドレスバッファ12に夫々ラッチされる。
【0024】
読み出し時は、ラッチされたアドレス信号に基づいて、行デコーダ13及び列デコーダ17で行及び列が夫々選択される。書き込み時は、対象メモリセル24のアドレスのビット線23に列ドライバ18から電流が流され、同時に対象メモリセル24のアドレスに相当するワード線22に、左右の行ドライバ14、16から、書き込む情報に応じた電流が印加される。
【0025】
本実施の形態に係るMRAMおいては、メモリセルアレイ内の選択メモリセルに記憶された記憶データを読み出す際、次のような手順で操作を行う。なお、この読み出し操作は、後述するように、TMR素子を含むメモリセル24の構造を工夫することによって可能となる。
【0026】
先ず、選択メモリセルのTMR素子に磁界を与えないで読み出しを行う。これにより、選択メモリセルの電気的特性(典型的には抵抗)の基本値を検出し、この基本値のデータを第1データバッファ26に格納する。次に、磁界を発生するための電流駆動線として機能するワード線22及びビット線23の少なくとも一方により選択メモリセルのTMR素子に読み出し用の磁界を与えながら読み出しを行う。これにより、選択メモリセルの電気的特性の参照値を検出し、この参照値のデータを第2データバッファ27に格納する。次に、第1及び第2データバッファ26、27に格納した基本値と参照値とをコンパレータ29により比較することにより、記憶データの値が、例えば“1”であるか“0”であるかを判断する。
【0027】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るMRAMの2つのメモリセルに相当する部分を示す平面図であり、図3及び図4は、夫々図2のIII − III 線及びIV
− IV 線に沿った断面図である。
【0028】
半導体基板40上には、読み出し用のスイッチ素子としてMOSトランジスタ41が形成される。MOSトランジスタ41は、基板40の表面内に形成されたソース拡散層42及びドレイン拡散層43と、基板40の表面のチャネル領域上にゲート絶縁膜を介して配設されたゲート電極44と、を有する。ゲート電極44は、図3の紙面に対して直交して延びる読み出しワード線(図1ではワード線22で代表的に示される)の一部からなる。ソース拡散層42はプラグ45を介して読み出しソース線46に接続される。
【0029】
一方、MOSトランジスタ41のドレイン拡散層43は、プラグ47、49及び配線層48、50、51を介してTMR素子35に接続される。TMR素子35は、配線層51と一方の書き込み用電流駆動線であるビット線57(図1ではビット線23で代表的に示される)の間に挟まれる。TMR素子35の直下には、絶縁膜を介して他方の書き込み用電流駆動線である書き込みワード線56(図1ではワード線22で代表的に示される)が配置される。書き込みワード線56は、ビット線57の延在方向(カラム方向)に対して垂直な方向(ロウ方向)に延在する。図3及び図4において、符号54、55は層間絶縁膜及び素子分離絶縁膜を夫々示す。
【0030】
書き込みワード線56とビット線57とは、図1図示のように互いに直交し、クロスマトリックスを形成する。書き込みワード線56とビット線57との各交点に配置された1つのTMR素子35は、図1図示の1つのメモリセル24に対応する。TMR素子35には、書き込みワード線56に流れる電流及びビット線57に流れる電流により形成される磁界によりデータが書き込まれる。なお図1ではビット線57が書き込みワード線56の上方にある構成を示しているが、逆の構成も可能である。
【0031】
各TMR素子35は、トンネルバリア膜36を挟んで配設された記録層37とリファレンス層38とを有し、記録層37にデータを記憶する。記録層37及びリファレンス層38は共に強磁性層を具備し、各強磁性層はFe、Ni、Coを含む強磁性合金の単層または多層膜からなる。TMR素子35は、例えば、書き込みワード線(電流駆動線)56からTMR素子35に与えられる磁界に対して、リファレンス層38の強磁性層の磁化方向を保持する保持力が、記録層37の強磁性層の磁化方向を保持する保持力よりも小さくなるように設定される。ここで、「磁化方向を保持する保持力」とは、具体的には、その磁化方向を反転させるのに必要最小限な磁界の大きさを意味する。なお、「保持力」に代えて「保磁力」の用語が使用される場合もある。
【0032】
従って、リファレンス層38の強磁性層の磁化方向を反転させるために必要な、書き込みワード線56に流す電流の絶対値の最小値である電流値は、記録層37の強磁性層の磁化方向を反転させるために必要な、書き込みワード線56に流す電流の絶対値の最小値である電流値よりも小さい。即ち、書き込みワード線56に所定値の電流を流すことにより、記録層37の強磁性層の磁化方向を変えずにリファレンス層38の強磁性層の磁化方向を変えることが可能な磁界をTMR素子35に与えることができる。
【0033】
このような構成により、TMR素子35の記録層37に記憶された記憶データを読み出す際、次のような手順で操作を行うことができる。即ち、先ず、書き込みワード線56に電流を流さないで(TMR素子35に磁界を与えないで)読み出しを行う。これにより、選択メモリセルの電気的特性(典型的には抵抗)の基本値を検出する。次に、書き込みワード線56に上述の所定値の電流を流すことにより、リファレンス層38の強磁性層の磁化方向のみを変える或いは特定方向に向かせるような読み出し用の磁界をTMR素子35に与えながら読み出しを行う。これにより、TMR素子35の電気的特性の参照値を検出する。次に、基本値と参照値とを比較することにより、記憶データの値が、例えば“1”であるか“0”であるかを判断する。
【0034】
上述のTMR素子35の記憶データを読み出す操作において、読み出し用の磁界を形成するのに必要な電流値や、記憶データの値を判断する態様は、TMR素子を含むメモリセル24の構造によって異なる。それ等の詳細については、以下の実施の形態において順次説明を行う。
【0035】
(第2の実施の形態)
図5及び図6(a)は、本発明の第2の実施の形態に係るMRAMの各メモリセルのTMR素子を示す縦断側面図及び平面レイアウト図である。なお、本実施の形態に係るMRAMの全体の構成を示すブロック図は図1に示すものと実質的に同じであり、また、各メモリセル周りの配線構造や層構造は図2乃至図4に示すものと実質的に同じである。
【0036】
図5に示すように、このTMR素子60は、図3図示のTMR素子35の位置に配設され、即ち、配線層51とビット線57との間に挟まれる。TMR素子60は、トンネルバリア膜(絶縁膜)61を挟んで配設された記録層62とリファレンス層63とを含むスピンバルブ構造を有する。記録層62は、Fe、Ni、Coを含む強磁性合金の単層または多層膜からなる強磁性層から形成される。記録層62の底面は配線層51に電気的に接続される。
【0037】
一方、リファレンス層63は、トンネルバリア膜61側から、Fe、Ni、Coを含む強磁性合金の単層または多層膜からなる強磁性層66、Ru等の非磁性金属からなる非磁性層67、及び高保磁力層68とから形成される。高保磁力層68は、Fe、Ni、Coを含む強磁性合金の単層または多層膜からなる強磁性層68a、及び少なくとも一層のPtMn等の反強磁性体の薄膜からなる反強磁性層68bを含む。反強磁性層68bの上面は配線58を介してビット線57に電気的に接続される。
【0038】
なお、TMR素子60はデュアルスピンバルブ構造のTMR素子とすることもできる。この場合、TMR素子60は、記録層を挟んで配設された2つのトンネルバリア膜と、2つのトンネルバリア膜の外側に配設された2つのリファレンス層とを有する。記録層及び各リファレンス層の構造は、例えば、図5図示のものと同様なものとなる。デュアルスピンバルブ構造を採用することにより、印加電圧に対する磁気抵抗変化率の減少を低減することができ、また耐圧を高めることができる。
【0039】
TMR素子60は、書き込みワード線(電流駆動線)56(図3参照)からTMR素子60に与えられる磁界に対して、リファレンス層63の強磁性層66の磁化方向を保持する保持力が、記録層62の強磁性層の磁化方向を保持する保持力よりも小さくなるように設定される。これにより、即ち、書き込みワード線56に所定値の電流を流すことにより、記録層62の強磁性層の磁化方向を変えずにリファレンス層63の強磁性層66の磁化方向を変えることが可能な磁界をTMR素子60に与えることができる。
【0040】
このような磁化方向の保持力の設定は、リファレンス層63の高保磁力層68と強磁性層66とのカップリングを弱くすることで実現できる。図5図示の構造においては、高保磁力層68と強磁性層66と間に挟まれた非磁性層67により、両層間のカップリングが弱められる。なお、高保磁力層68と強磁性層66とのカップリングを弱めるため、高保磁力層68の膜厚を薄くする、強磁性層66自身の膜厚を薄くする、非磁性層67の膜厚を厚くする等の条件変更を適宜採用することができる。記録層(強磁性層)62の磁化方向の反転を防ぐためには、記録層62の磁化容易軸方向に向いた磁界に対して、記録層62の磁化方向の保持力が、リファレンス層63の強磁性層66のそれの2倍以上であることが望ましい。
【0041】
図6(a)に示すように、ビット線57の延在方向をX方向、書き込みワード線56(図3参照)の延在方向をY方向とすると、記録層62の長軸方向及び磁化容易軸方向はX方向と平行である。一方、リファレンス層63の強磁性層66の磁化容易軸方向及び反強磁性層68bの磁化方向もX方向と平行で、従って、読み出し用の磁界を付与するための書き込みワード線56の延在方向(Y方向)に対して直交する。
【0042】
本実施の形態によれば、記録層62に記憶された記憶データを読み出す際、下記のような手順で操作を行うことができる。下記の読み出し操作の説明において、記憶データが“1”のときは、初期状態で、記録層62の強磁性層及びリファレンス層63の強磁性層66の磁化方向が、図6(a)中の矢印M11、M12で夫々示す状態にあるものとする。また、書き込みワード線56に読み出し用の電流Iref1の電流を流すことにより、記録層62の強磁性層の磁化方向を変えずにリファレンス層63の強磁性層66の磁化方向を反転(ほぼ180度回転)させる磁界をTMR素子60に与えることができるものとする。
【0043】
書き込みワード線に電流を流さないで読み出す(基本値)。
書き込みワード線にIref1を流しながら読み出す(参照値)。
基本値と参照値とを比較して記憶データの値を判断する。
基本値>参照値ならば記憶データは“1”。
基本値<参照値ならば記憶データは“0”。
【0044】
即ち、初期状態において、記録層62のスピン(磁化方向)とリファレンス層63のスピン(磁化方向)とが平行であれば、読み出し用の電流Iref1を流している間、両スピンは反平行となってトンネル磁気抵抗は増加する。一方、初期状態において、記録層62のスピンとリファレンス層63のスピンとが反平行であれば、電流Iref1を流している間、両スピンは平行となってトンネル磁気抵抗は減少する。従って、基本値と参照値との大小関係を見ることで、記憶データの値が“1”であるか“0”であるかを判断することができる。
【0045】
本実施の形態によれば、記録層62のスピン(磁化方向)は反転させずに、リファレンス層63のスピン(磁化方向)のみを反転させることにより、非破壊読み出しを行うことができる。リファレンス層63のスピンの向きは、書き込みワード線56の電流をゼロに戻すと、高保磁力層68と強磁性層66とのカップリングにより、元の状態に復帰する。換言すれば、参照値を得るための読み出し工程を、書き込みワード線56に電流を流しながら行うことで、従来の自己リファレンス方式の操作工程数を減らすことができる。
【0046】
なお、記録層62は、そのデータ保持特性を良好にするため、磁化容易軸方向の長さと磁化困難軸方向の長さとの比が1から大きくずれた形状異方性を有することが望ましい。本実施の形態においては、記録層62は、磁化困難軸方向の長さに対する磁化容易軸方向の長さの比(X方向長さ/Y方向長さ)が1.5以上となるように設定される。
【0047】
一方、リファレンス層63は、磁化困難軸方向の長さに対する磁化容易軸方向の長さの比(X方向長さ/Y方向長さ)が1に近い或いは1を下回ることが望ましい。これにより、書き込みワード線56からの読み出し用の磁界により、リファレンス層63の強磁性層66の磁化方向を反転させやすくなる。即ち、読み出し用の磁界を形成するための電流値を小さく抑えることができる。このため、読み出し時の消費電力を低減すると共に、読み出し時の隣接メモリセルの記録層62への影響を抑え、MRAMの信頼性を高めることが可能となる。
【0048】
かかる観点から、図6(a)図示の構造では、記録層62は長軸長(磁化容易軸方向長さ)/短軸長(磁化困難軸方向長さ)の比が2の楕円形状をなし、リファレンス層63は円形をなす。また、図6(b)図示の変更例の構造では、記録層62及びリファレンス層63は共に楕円形状をなし、記録層62の長軸方向(磁化容易軸方向)と、リファレンス層63の長軸方向(磁化困難軸方向)とが互いに直交する。
【0049】
本実施の形態によれば、非破壊読み出しにより、従来の自己リファレンス方式と同程度の読み出し信号量差を実現することができる。従って、プロセスに起因するメモリセルの個体差による信頼性の低下を防ぐことができる。また、従来の自己リファレンス方式の操作工程数を減らすことができるため、高速動作が可能となる。
【0050】
(第3の実施の形態)
図7及び図8は、本発明の第3の実施の形態に係るMRAMの各メモリセルのTMR素子を示す縦断側面図及び平面レイアウト図である。なお、本実施の形態に係るMRAMの全体の構成を示すブロック図は図1に示すものと実質的に同じであり、また、各メモリセル周りの配線構造や層構造は図2乃至図4に示すものと実質的に同じである。
【0051】
上述の第2の実施の形態によれば、1回の読み出し動作で、1本の書き込みワード線56に属するn個ビットの情報を、平走する多くのビット線から一度に読み出すことが可能である。しかし、書き込み動作を考えると、ビット線に流す電流の向きによってデータ“1”と“0”とを書き分ける構造が採用されている場合が多い。第2の実施の形態のように、記録層62の強磁性層の磁化容易軸方向が、書き込みワード線56の延在方向(Y方向)と直交している場合には、1本の書き込みワード線56に属するn個ビット全てに書き込むためには、n回の書き込み動作が必要となってしまう。これに対して、第3の実施の形態によれば、読み出し/書き込み共に1本の書き込みワード線56に属するn個ビットに関して、1回ずつで完了することを可能となる。
【0052】
図7に示すように、このTMR素子70は、図3図示のTMR素子35の位置に配設され、即ち、配線層51とビット線57との間に挟まれる。TMR素子70は、トンネルバリア膜(絶縁膜)71を挟んで配設された記録層72とリファレンス層73とを含むスピンバルブ構造を有する。記録層72は、Fe、Ni、Coを含む強磁性合金の単層または多層膜からなる強磁性層から形成される。記録層72の底面は配線層51に電気的に接続される。
【0053】
一方、リファレンス層73は、トンネルバリア膜71側から、Fe、Ni、Coを含む強磁性合金の単層または多層膜からなる強磁性層76、Ru等の非磁性金属からなる非磁性層77、及び高保磁力層78とから形成される。高保磁力層78は、Fe、Ni、Coを含む強磁性合金の単層または多層膜からなる強磁性層78a、及び少なくとも一層のPtMn等の反強磁性体の薄膜からなる反強磁性層78bを含む。反強磁性層78bの上面は配線58を介してビット線57に電気的に接続される。
【0054】
TMR素子70は、書き込みワード線(電流駆動線)56(図3参照)からTMR素子70に与えられる磁界に対して、リファレンス層73の強磁性層76の磁化方向を保持する保持力が、記録層72の強磁性層の磁化方向を保持する保持力よりも小さくなるように設定される。これにより、即ち、書き込みワード線56に所定値の電流を流すことにより、記録層72の強磁性層の磁化方向を変えずにリファレンス層73の強磁性層76の磁化方向を変えることが可能な磁界をTMR素子70に与えることができる。
【0055】
このような磁化方向の保持力の設定は、第2の実施の形態で述べたように、リファレンス層73の高保磁力層78と強磁性層76とのカップリングを弱くすることで実現できる。なお、第2の実施の形態で述べたように、TMR素子70はデュアルスピンバルブ構造のTMR素子とすることもできる。
【0056】
図8に示すように、ビット線57の延在方向をX方向、書き込みワード線56(図3参照)の延在方向をY方向とすると、記録層72の長軸方向及び磁化容易軸方向はY方向と平行である。一方、リファレンス層73の強磁性層76の長軸方向はX方向と平行で、従って、読み出し用の磁界を付与するための書き込みワード線56の延在方向に対して直交する。また、リファレンス層73の反強磁性層78bの誘導磁気異方性の軸はY方向と平行で、リファレンス層73の強磁性層76の誘導磁気異方性の軸はX方向と平行である。
【0057】
このような構成により、リファレンス層73の強磁性層76の磁化方向は、外部磁界が存在しない状態では、反強磁性層78bとのカップリングによりY方向を向く。一方、外部にX方向の磁界が存在する状態では、強磁性層76の磁化方向は、その形状磁気異方性及び誘導磁気異方性により、容易にX方向を向くようになる。なお、誘導磁気異方性の軸の向きは、具体的には、例えば磁界を印加しながら磁性体膜を堆積する処理や、磁界を印加しながら磁性体膜をアニールする処理において、印加した磁界の向きとほぼ一致するものである。
【0058】
本実施の形態によれば、記録層72に記憶された記憶データを読み出す際、下記のような手順で操作を行うことができる。この際の動作原理は第2の実施形態と同様であるが、書き込みワード線56によって読み出し用の電界をTMR素子70に与えている間、リファレンス層73の強磁性層76の磁化方向は、記録層72の強磁性層の磁化方向に対してほぼ直交することになる。
【0059】
下記の読み出し操作の説明において、記憶データが“1”のときは、初期状態で、記録層72の強磁性層及びリファレンス層73の強磁性層76の磁化方向が、図8中の矢印M21、M22で夫々示す状態にあるものとする。また、書き込みワード線56に読み出し用の電流Iref2の電流を流すことにより、記録層72の強磁性層の磁化方向を変えずにリファレンス層73の強磁性層76の磁化方向を変える(ほぼ90度回転)させる磁界をTMR素子70に与えることができるものとする。
【0060】
書き込みワード線に電流を流さないで読み出す(基本値)。
書き込みワード線にIref2を流しながら読み出す(参照値)。
基本値と参照値とを大小して記憶データの値を判断する。
基本値>参照値ならば記憶データは“1”。
基本値<参照値ならば記憶データは“0”。
【0061】
即ち、初期状態において、記録層72のスピン(磁化方向)とリファレンス層73のスピン(磁化方向)とが平行であれば、読み出し用の電流Iref2を流している間、両スピンはほぼ直角となってトンネル磁気抵抗は増加する。一方、初期状態において、記録層72のスピンとリファレンス層73のスピンとが反平行であれば、電流Iref2を流している間、両スピンはほぼ直角となってトンネル磁気抵抗は減少する。従って、基本値と参照値との大小関係を見ることで、記憶データの値が“1”であるか“0”であるかを判断することができる。
【0062】
本実施の形態によれば、基本値と参照値との信号量の差は、第2の実施の形態に比べると小さくなる。これは、第2の実施の形態においては、リファレンス層63のスピンを反転させることによって、(平行→反平行)或いは(反平行→平行)と変化した際の信号量変化を見ているのに対して、第3の実施の形態においては、リファレンス層73のスピンは「反転」せず「ほぼ90度回転」するにとどまるため、(平行→直交)或いは(反平行→直交)の変化分しか信号量変化を得ることができないからである。このため、第3の実施の形態においては、信号量変化が第2の実施の形態の概ね半分程度となるが、基本値と参照値とを比較して記憶データの値を判断する上では十分である。
【0063】
一方、第3の実施の形態によれば、第2の実施の形態に加えて以下のような効果が得られる。即ち、記録層72の磁化容易軸方向を書き込みワード線56に対して平行としたため、読み出し/書き込み共に1本の書き込みワード線56に属するn個ビットに関して、1回ずつで完了することが可能となる。また、読み出し用の電流Iref2を流すことによる、記録層72への誤書き込みの危険を回避できる。これは、書き込みワード線56に電流を流した際に記録層72近傍に印加される磁界の向きは、記録層72の磁化困難軸方向となるからである。即ち、書き込みワード線56にたとえ大電流を流しても、記録層72のスピンの向きを反転させてデータを破壊することがない。また、読み出し時に流すIref2のマージンが広がり、誤書き込みや誤読み出しが生じ難い、MRAMを提供することが可能になる。
【0064】
なお、記録層72は、そのデータ保持特性を良好にするため、磁化容易軸方向の長さと磁化困難軸方向の長さとの比が1から大きくずれた形状異方性を有することが望ましい。本実施の形態においては、記録層72は、磁化困難軸方向の長さに対する磁化容易軸方向の長さの比(Y方向長さ/X方向長さ)が1.5以上となるように設定される。
【0065】
一方、リファレンス層73の強磁性層76は、磁化容易軸方向の長さに対する磁化困難軸方向の長さの比(Y方向長さ/X方向長さ)が1を下回ることが望ましい。これにより、書き込みワード線56からの読み出し用の磁界により、リファレンス層73の強磁性層76の磁化方向をほぼ90度回転させやすくなる。即ち、読み出し用の磁界を形成するための電流値を小さく抑えることができる。このため、読み出し時の消費電力を低減すると共に、読み出し時の隣接メモリセルの記録層72への影響を抑え、MRAMの信頼性を高めることが可能となる。
【0066】
かかる観点から、図8図示の構造では、記録層72及びリファレンス層73は共に楕円形状をなし、記録層72の長軸方向(磁化容易軸方向)と、リファレンス層73の長軸方向(磁化容易軸方向)とが互いに直交する。
【0067】
(第4の実施の形態)
図9及び図10(a)は、本発明の第4の実施の形態に係るMRAMの各メモリセルのTMR素子を示す縦断側面図及び平面レイアウト図である。なお、本実施の形態に係るMRAMの全体の構成を示すブロック図は図1に示すものと実質的に同じであり、また、各メモリセル周りの配線構造や層構造は図2乃至図4に示すものと実質的に同じである。
【0068】
図9に示すように、このTMR素子80は、図3図示のTMR素子35の位置に配設され、即ち、配線層51とビット線57との間に挟まれる。TMR素子80は、トンネルバリア膜(絶縁膜)81を挟んで配設された記録層82とリファレンス層83とを有する。記録層82は、Fe、Ni、Coを含む強磁性合金の単層または多層膜からなる強磁性層から形成される。記録層82の底面は配線層51に電気的に接続される。一方、リファレンス層83は、Fe、Ni、Coを含む強磁性合金の単層または多層膜からなる強磁性層から形成される。リファレンス層83の上面は配線58を介してビット線57に電気的に接続される。
【0069】
なお、TMR素子80は2つのトンネルバリア膜を有するTMR素子とすることもできる。この場合、TMR素子80は、記録層を挟んで配設された2つのトンネルバリア膜と、2つのトンネルバリア膜の外側に配設された2つのリファレンス層とを有する。記録層及び各リファレンス層の構造は、例えば、図9図示のものと同様なものとなる。2つのトンネルバリア膜を有する構造を採用することにより、印加電圧に対する磁気抵抗変化率の減少を低減することができ、また耐圧を高めることができる。
【0070】
本実施の形態の特徴的な点として、リファレンス層83は、第2及び第3の実施の形態のリファレンス層63、73とは異なり、反強磁性層を有しておらず、強磁性層のみからなる。TMR素子80は、書き込みワード線(電流駆動線)56(図3参照)からTMR素子80に与えられる磁界に対して、リファレンス層83の強磁性層の磁化方向を保持する保持力が、記録層82の強磁性層の磁化方向を保持する保持力よりも小さくなるように設定される。これにより、即ち、書き込みワード線56に所定値の電流を流すことにより、記録層82の強磁性層の磁化方向を変えずにリファレンス層83の強磁性層の磁化方向を変えることが可能な磁界をTMR素子80に与えることができる。
【0071】
リファレンス層83の磁化方向の保持力は、その材料組成の変更、薄膜化、低アスペクト比の形状等の条件を適宜組み合わせることにより、記録層82の磁化方向の保持力よりも小さくなるように設定される。このため、外部磁界のない状態では、リファレンス層83の磁化方向は、記録層82とのカップリングにより、記録層82の磁化方向に依存して決定される。但し、リファレンス層83のスピン(磁化方向)が記録層82のスピン(磁化方向)に対して平行となるか反平行となるかは、リファレンス層83のサイズやトンネルバリア膜81の膜厚に依存する。
【0072】
具体的には、リファレンス層83が記録層82と同程度以上の大きさを持ち、トンネルバリア膜81が薄い場合には、両者のスピンは平行になる。一方、リファレンス層83が記録層82とよりも小さく加工され、トンネルバリア膜81がある程度厚い場合には、両者のスピンは反平行になる。どちらの状態になるかは、材料、プロセス、サイズ等によって決定される。但し、以下では、説明を容易にするために、後者の状態、即ち、実質的に外部磁界のないときは、リファレンス層83のスピンは記録層82のスピンと反平行となっているものとする。以下の説明は、前者の状態に置き換えた場合についても、容易に読み替えることが可能であろう。
【0073】
図10(a)に示すように、ビット線57の延在方向をX方向、書き込みワード線56(図3参照)の延在方向をY方向とすると、記録層82の長軸方向及び磁化容易軸方向はX方向と平行である。一方、リファレンス層83の磁化容易軸方向もX方向と平行で、従って、読み出し用の磁界を付与するための書き込みワード線56の延在方向(Y方向)に対して直交する。
【0074】
本実施の形態によれば、記録層82に記憶された記憶データを読み出す際、下記のような手順で操作を行うことができる。リファレンス層83の強磁性層の磁化方向は、上述のように記録層82とカップリングによって決まっており、弱い外部磁界を印加することで反転させることができる。しかし、第4の実施の形態において書き込みワード線56に流す読み出し用の電流は、リファレンス層83の磁化方向を特定のある方向に向かせるものである。従って、リファレンス層83の磁化方向が初期状態において既に特定方向を向いている場合は、リファレンス層83の磁化方向は変わらない。この点は、第2及び第3の実施の形態において、読み出し用の電流によりリファレンス層の強磁性層の磁化方向を必ず変えている点と相違する。
【0075】
下記の読み出し操作の説明において、記憶データが“1”のときは、初期状態で、記録層82の強磁性層及びリファレンス層83の強磁性層の磁化方向が、図10(a)中の矢印M31、M32で夫々示す状態にあるものとする。また、書き込みワード線56に読み出し用の電流Iref3の電流を流すことにより、記録層82の磁化方向を変えずにリファレンス層83の磁化方向を図10(a)中の左方向に向かせることが可能な磁界をTMR素子80に与えることができるものとする。
【0076】
書き込みワード線に電流を流さないで読み出す(基本値)。
書き込みワード線にIref3を流しながら読み出す(参照値)。
基本値と参照値とを比較して記憶データの値を判断する。
基本値≒参照値ならば記憶データは“1”。
基本値<参照値ならば記憶データは“0”。
【0077】
即ち、初期状態において、記録層82のスピン(磁化方向)が右向きで、リファレンス層83のスピン(磁化方向)が左向きであれば、読み出し用の電流Iref3を流している間、両スピンの向きは変わらないため、トンネル磁気抵抗も変わらない。一方、初期状態において、記録層82のスピンが左向きで、リファレンス層83のスピンが右向きであれば、読み出し用の電流Iref3を流している間、両スピンは平行となってトンネル磁気抵抗は減少する。従って、基本値と参照値との大小関係を見ることで、記憶データの値が“1”であるか“0”であるかを判断することができる。
【0078】
本実施の形態によれば、記録層82のスピン(磁化方向)は反転させずに、リファレンス層83のスピン(磁化方向)のみを反転させることにより、非破壊読み出しにより、従来の自己リファレンス方式と同程度の読み出し信号量差を実現することができる。なお、リファレンス層83のスピンの向きは、書き込みワード線56の電流をゼロに戻すと、リファレンス層83と記録層82とのカップリングにより、元の状態に復帰する。換言すれば、参照値を得るための読み出し工程を、書き込みワード線56に電流を流しながら行うことで、従来の自己リファレンス方式の操作工程数を減らすことができる。
【0079】
なお、記録層82は、そのデータ保持特性を良好にするため、磁化容易軸方向の長さと磁化困難軸方向の長さとの比が1から大きくずれた形状異方性を有することが望ましい。本実施の形態においては、記録層82は、磁化困難軸方向の長さに対する磁化容易軸方向の長さの比(X方向長さ/Y方向長さ)が1.5以上となるように設定される。
【0080】
一方、リファレンス層83は、磁化困難軸方向の長さに対する磁化容易軸方向の長さの比(X方向長さ/Y方向長さ)が1に近い或いは1を下回ることが望ましい。これにより、書き込みワード線56からの読み出し用の磁界により、リファレンス層83の磁化方向を反転させやすくなる。即ち、読み出し用の磁界を形成するための電流値を小さく抑えることができる。このため、読み出し時の消費電力を低減すると共に、読み出し時の隣接メモリセルの記録層82への影響を抑え、MRAMの信頼性を高めることが可能となる。
【0081】
かかる観点から、図10(a)図示の構造では、記録層82は長軸長(磁化容易軸方向長さ)/短軸長(磁化困難軸方向長さ)の比が2の楕円形状をなし、リファレンス層83は円形をなす。また、図10(b)図示の変更例の構造では、記録層82及びリファレンス層83は共に楕円形状をなし、記録層82の長軸方向(磁化容易軸方向)と、リファレンス層83の長軸方向(磁化困難軸方向)とが互いに直交する。
【0082】
また、本実施の形態に係るMRAMにおいては、TMR素子80が反強磁性層を含まない。反強磁性層はMn等の金属原子を含むことが多く、このMnが低温でも拡散しやすいためにトンネルバリア膜の特性を劣化させ、MRAMの信頼性を低下させるという問題がある。このため、従来のTMR素子を用いたMRAMでは、TMR素子形成後の配線工程や、トランジスタの特性改善のためのアニールの温度を300℃程度に抑える必要がある。これは、トランジスタの性能を最大限に引き出すことを阻害する。
【0083】
これに対して、本実施の形態に係るMRAMにおいては、リファレンス層83は記録層82とカップリングしてスピンの向きが決定される。TMR素子80は、リファレンス層のスピンの向きを決める反強磁性層を必要としないため、Mn元素等を使用する必要がない。このため、TMR素子80形成後の熱処理工程に対する制限が緩和され、より高性能のトランジスタを形成することができる。従って、より高性能のロジックLSIにMRAMを混載することが可能になる。
【0084】
本実施の形態によれば、非破壊読み出しにより、従来の自己リファレンス方式と同程度の読み出し信号量差を実現することができる。従って、プロセスに起因するメモリセルの個体差による信頼性の低下を防ぐことができる。また、従来の自己リファレンス方式の操作工程数を減らすことができるため、高速動作が可能となる。
【0085】
(第5の実施の形態)
図11は、本発明の第5の実施の形態に係るMRAMの各メモリセルのTMR素子を示す縦断側面図である。なお、本実施の形態に係るMRAMの全体の構成を示すブロック図は図1に示すものと実質的に同じであり、また、各メモリセル周りの配線構造や層構造は図2乃至図4に示すものと実質的に同じである。
【0086】
本実施の形態に係るTMR素子90は、図9図示の第4の実施の形態において説明した、記録層とリファレンス層とがカップリングするTMR素子を2つ分積層し、1つのメモリセルに多ビットの記録ができるようにしたものである。このTMR素子90は、1つのメモリセルに対応する図3図示のTMR素子35の位置に配設され、即ち、配線層51とビット線57との間に挟まれる。
【0087】
図11に示すように、このTMR素子90は、第1トンネルバリア膜(絶縁膜)91を挟んで配設された第1記録層92及び第1リファレンス層93と、第2トンネルバリア膜(絶縁膜)96を挟んで配設された第2記録層97及び第2リファレンス層98とを有する。第1リファレンス層93と第2リファレンス層98との間には、非磁性層95が介在する。第1記録層92の底面は配線層51に電気的に接続される。第2記録層97の上面はビット線57に電気的に接続される。各記録層92、97は、Fe、Ni、Coを含む強磁性合金の単層または多層膜からなる強磁性層から形成される。一方、各リファレンス層93、98は、Fe、Ni、Coを含む強磁性合金の単層または多層膜からなる強磁性層から形成される。
【0088】
TMR素子90は、書き込みワード線(電流駆動線)56(図3参照)からTMR素子90に与えられる磁界に対して、第1リファレンス層93の磁化方向を保持する保持力が、第1記録層92の磁化方向を保持する保持力よりも小さく、且つ第2リファレンス層98の磁化方向を保持する保持力は、第2記録層97の磁化方向を保持する保持力よりも小さくなるように設定される。また、第1記録層92の磁化方向の保持力は、第2記録層97の磁化方向の保持力よりも大きく設定される。第1及び第2リファレンス層93、98の磁化方向は、書き込みワード線56に電流を流さない状態において、第1及び第2記録層92、97の磁化方向に依存して夫々決まる。
【0089】
第1及び第2記録層92、97の長軸方向及び磁化容易軸方向はビット線57の延在方向と平行である。一方、第1及び第2リファレンス層93、98の磁化容易軸方向もビット線57の延在方向と平行で、従って、読み出し用の磁界を付与するための書き込みワード線56の延在方向に対して直交する。
【0090】
本実施の形態によれば、第1及び第2記録層92、97に記憶された記憶データを読み出す際、下記のような手順で操作を行うことができる。ここで、第1及び第2リファレンス層93、98の夫々を反転させるために必要な書き込みワード線56の最小値の電流をIref41、Iref42とし、Iref41がIref42よりも大きいものとする。
【0091】
書き込みワード線に電流を流さないで読み出す(基本値)。
書き込みワード線にIref41を流しながら読み出す(第1参照値)。
書き込みワード線にIref42を流しながら読み出す(第2参照値)。
基本値と第1参照値とを比較して記録層92の記憶データの値を判断する。
基本値と第2参照値とを比較して記録層97の記憶データの値を判断する。
【0092】
なお、第1及び第2記録層92、97の磁化容易軸方向を互いに直交させ、書き込み時の誤書き込みマージンを大きくすることも可能である。この場合、読み出し時に第1及び第2リファレンス層93、98を反転させるため、例えば、第1記録層92の読み出し時には書き込みワード線56にIref41を流し、第2記録層97の読み出し時には書き込みビット線57にIref42を印加する。これにより、より安定動作可能なMRAMを実現することができる。
【0093】
本実施の形態によれば、第4の実施の形態に加えて、ビット当たりのセル面積を縮小することができるため、MRAMの更なる高密度化を実現することが可能となる。
【0094】
なお、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、自己リファレンス型の読み出し操作よりも少ない工程で且つ非破壊読み出しの態様で、低誤差の読み出しを行うことが可能なMRAMを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るMRAMを示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るMRAMの2つのメモリセルに相当する部分を示す平面図。
【図3】図2のIII − III 線に沿った断面図。
【図4】図2のIV − IV 線に沿った断面図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るMRAMの各メモリセルのTMR素子を示す縦断側面図。
【図6】(a)は図5図示のTMR素子を示す平面レイアウト図、(b)はその変更例を示す平面レイアウト図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るMRAMの各メモリセルのTMR素子を示す縦断側面図。
【図8】図7図示のTMR素子を示す平面レイアウト図。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係るMRAMの各メモリセルのTMR素子を示す縦断側面図。
【図10】(a)は図9図示のTMR素子を示す平面レイアウト図、(b)はその変更例を示す平面レイアウト図。
【図11】本発明の第5の実施の形態に係るMRAMの各メモリセルのTMR素子を示す縦断側面図。
【符号の説明】
11…行アドレスバッファ
12…列アドレスバッファ
13…行デコーダ
14…行ドライバ
17…列デコーダ
18…列ドライバ
19…センス回路
21…MRAMメモリセルアレイ
22…ワード線
23…ビット線
24…メモリセル
25…A/Dコンバータ
26…第1データバッファ
27…第2データバッファ
29…コンパレータ
35、60、70、80、90…TMR素子
36、61、71、81、91、96…トンネルバリア膜
37、62、72、82、92、97…記録層
38、63、73、83、93、98…リファレンス層
41…読み出し用MOSトランジスタ
44…ゲート電極(読み出しワード線)
46…ソース線
51…読み出し用配線層
56…書き込みワード線
57…ビット線
66、76…強磁性層
67、77…非磁性層
68、78…高保磁力層
68b、78b…反強磁性層

Claims (31)

  1. トンネルバリア膜を挟んで配設された記録層とリファレンス層とを有し、前記記録層にデータを記憶する磁気抵抗素子を記憶素子とするメモリセルが、マトリクス状に配置されたアドレス毎に配設されたメモリセルアレイと、
    前記メモリセルアレイの各行に接続されたワード線と、
    前記メモリセルアレイの各列に接続されたビット線と、
    前記ワード線を選択するための行デコーダと、
    前記ビット線を選択するための列デコーダと、
    を具備し、
    前記メモリセルアレイ内の選択メモリセルの記録層に記憶された記憶データを読み出す際、前記記憶データを破壊せずに前記選択メモリセルのリファレンス層の磁化方向を変えることが可能な読み出し用の磁界を、前記ワード線及び前記ビット線の少なくとも一方により前記磁気抵抗素子に与えながら読み出す操作を行って、前記記憶データの値を判断することを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
  2. 前記記憶データを読み出す際、前記読み出し用の磁界を与えないで読み出しを行うことにより、前記選択メモリセルの電気的特性の基本値を検出すると共に、前記読み出し用の磁界を与えながら読み出しを行うことにより、前記選択メモリセルの電気的特性の参照値を検出し、前記基本値と前記参照値とを比較することにより、前記記憶データの値を判断することを特徴とする請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  3. トンネルバリア膜を挟んで配設された記録層とリファレンス層とを有し、前記記録層にデータを記憶する磁気抵抗素子と、
    前記磁気抵抗素子に選択的に磁界を与える電流駆動線と、
    を具備し、前記記録層は第1強磁性層を具備すると共に前記リファレンス層は第2強磁性層を具備し、前記電流駆動線から前記磁気抵抗素子に与えられる磁界に対して、前記第2強磁性層の磁化方向を保持する保持力は、前記第1強磁性層の磁化方向を保持する保持力よりも小さくなるように設定されることを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
  4. 前記第2強磁性層の磁化方向を反転させるために必要な、前記電流駆動線に流す電流の絶対値の最小値である第2電流値は、前記第1強磁性層の磁化方向を反転させるために必要な、前記電流駆動線に流す電流の絶対値の最小値である第1電流値よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  5. 前記第1強磁性層の長軸方向と前記第2強磁性層の長軸方向とが互いに直交することを特徴とする請求項3記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  6. 前記第1及び第2強磁性層の磁化容易軸方向は、前記電流駆動線が延在する方向に対して直交することを特徴とする請求項3記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  7. 前記第2強磁性層の長軸長/短軸長を示す第2の比は、前記第1強磁性層の長軸長/短軸長を示す第1の比よりも小さいことを特徴とする請求項3記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  8. 前記第1強磁性層の磁化容易軸方向は、前記第2強磁性層の磁化容易軸方向に対して直交し、且つ前記電流駆動線が延在する方向と平行であることを特徴とする請求項3記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  9. 前記磁気抵抗素子に記憶された記憶データを読み出す際、前記電流駆動線により、前記第1強磁性層の磁化方向を変えずに前記第2強磁性層の磁化方向を変えることが可能な読み出し用の磁界を前記磁気抵抗素子に与えながら読み出す操作を行って、前記記憶データの値を判断することを特徴とする請求項3記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  10. 前記記憶データを読み出す際、前記読み出し用の磁界を与えないで読み出しを行うことにより、前記磁気抵抗素子の電気的特性の基本値を検出すると共に、前記読み出し用の磁界を与えながら読み出しを行うことにより、前記磁気抵抗素子の電気的特性の参照値を検出し、前記基本値と前記参照値とを比較することにより、前記記憶データの値を判断することを特徴とする請求項9に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  11. トンネルバリア膜を挟んで配設された記録層とリファレンス層とを有し、前記記録層にデータを記憶する磁気抵抗素子と、
    前記磁気抵抗素子に選択的に磁界を与える電流駆動線と、
    を具備し、前記記録層は第1強磁性層を具備すると共に前記リファレンス層は第2強磁性層を具備し、前記電流駆動線から前記磁気抵抗素子に与えられる磁界に対して、前記第2強磁性層の磁化方向を保持する保持力は、前記第1強磁性層の磁化方向を保持する保持力よりも小さくなるように設定されることと、
    前記リファレンス層は、前記電流駆動線に電流を流さない状態において、前記第2強磁性層の磁化方向が、前記第1強磁性層の磁化方向に依存せずに特定の向きとなるように構成されることと、
    を特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
  12. 前記第2強磁性層の磁化方向を反転させるために必要な、前記電流駆動線に流す電流の絶対値の最小値である第2電流値は、前記第1強磁性層の磁化方向を反転させるために必要な、前記電流駆動線に流す電流の絶対値の最小値である第1電流値よりも小さいことを特徴とする請求項11に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  13. 前記リファレンス層は、前記第2強磁性層と反強磁性層との積層構造を具備することを特徴とする請求項11記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  14. 前記リファレンス層は、前記第2強磁性層と前記反強磁性層との間に配設された非磁性層を更に具備することを特徴とする請求項13に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  15. 前記第1及び第2強磁性層の磁化容易軸方向及び前記反強磁性層の磁化方向は、前記電流駆動線が延在する方向に対して直交することを特徴とする請求項13に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  16. 前記第2強磁性層の磁化容易軸方向は、前記第1強磁性層の磁化容易軸方向、前記反強磁性層の磁化方向、及び前記電流駆動線が延在する方向に対して直交することを特徴とする請求項13に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  17. 前記第1強磁性層の長軸方向と前記第2強磁性層の長軸方向とが互いに直交することを特徴とする請求項11記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  18. 前記磁気抵抗素子に記憶された記憶データを読み出す際、前記電流駆動線により、前記第1強磁性層の磁化方向を変えずに前記第2強磁性層の磁化方向を変える読み出し用の磁界を前記磁気抵抗素子に与えながら読み出す操作を行って、前記記憶データの値を判断することを特徴とする請求項11記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  19. 前記読み出し用の磁界により、前記第2強磁性層の磁化方向は、実質的に180度または90度回転されることを特徴とする請求項11記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  20. 前記記憶データを読み出す際、前記読み出し用の磁界を与えないで読み出しを行うことにより、前記磁気抵抗素子の電気的特性の基本値を検出すると共に、前記読み出し用の磁界を与えながら読み出しを行うことにより、前記磁気抵抗素子の電気的特性の参照値を検出し、前記基本値と前記参照値とを比較することにより、前記記憶データの値を判断することを特徴とする請求項18に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  21. トンネルバリア膜を挟んで配設された記録層とリファレンス層とを有し、前記記録層にデータを記憶する磁気抵抗素子と、
    前記磁気抵抗素子に選択的に磁界を与える電流駆動線と、
    を具備し、前記記録層は第1強磁性層を具備すると共に前記リファレンス層は第2強磁性層を具備し、前記電流駆動線から前記磁気抵抗素子に与えられる磁界に対して、前記第2強磁性層の磁化方向を保持する保持力は、前記第1強磁性層の磁化方向を保持する保持力よりも小さくなるように設定されることと、
    前記リファレンス層は、前記電流駆動線に電流を流さない状態において、前記第2強磁性層の磁化方向が、前記第1強磁性層の磁化方向に依存して決まるように構成されることと、
    を特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
  22. 前記第2強磁性層の磁化方向を反転させるために必要な、前記電流駆動線に流す電流の絶対値の最小値である第2電流値は、前記第1強磁性層の磁化方向を反転させるために必要な、前記電流駆動線に流す電流の絶対値の最小値である第1電流値よりも小さいことを特徴とする請求項21に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  23. 前記リファレンス層は、前記電流駆動線に電流を流さない状態において、前記第2強磁性層の磁化方向が、前記第1強磁性層の磁化方向と平行となるように構成されることを特徴とする請求項21記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  24. 前記リファレンス層は、前記電流駆動線に電流を流さない状態において、前記第2強磁性層の磁化方向が、前記第1強磁性層の磁化方向と反平行となるように構成されることを特徴とする請求項21記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  25. 前記リファレンス層は、反強磁性層を含まないことを特徴とする請求項21記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  26. 前記第1及び第2強磁性層の磁化容易軸方向は前記電流駆動線が延在する方向に対して直交することを特徴とする請求項21記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  27. 前記第2強磁性層の長軸長/短軸長を示す第2の比は、前記第1強磁性層の長軸長/短軸長を示す第1の比よりも小さいことを特徴とする請求項21記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  28. 前記第1強磁性層の長軸方向と前記第2強磁性層の長軸方向とが互いに直交することを特徴とする請求項21記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  29. 前記磁気抵抗素子に記憶された記憶データを読み出す際、前記電流駆動線により、前記第1強磁性層の磁化方向を変えずに前記第2強磁性層の磁化方向を特定方向に向かせる読み出し用の磁界を前記磁気抵抗素子に与えながら読み出す操作を行って、前記記憶データの値を判断することを特徴とする請求項21記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  30. 前記記憶データを読み出す際、前記読み出し用の磁界を与えないで読み出しを行うことにより、前記磁気抵抗素子の電気的特性の基本値を検出すると共に、前記読み出し用の磁界を与えながら読み出しを行うことにより、前記磁気抵抗素子の電気的特性の参照値を検出し、前記基本値と前記参照値とを比較することにより、前記記憶データの値を判断することを特徴とする請求項29に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  31. 第1トンネルバリア膜を挟んで配設された第1記録層及び第1リファレンス層と、第2トンネルバリア膜を挟んで配設された第2記録層及び第2リファレンス層とを有し、前記第1及び第2記録層にデータを記憶する磁気抵抗素子と、
    前記磁気抵抗素子に選択的に磁界を与える電流駆動線と、
    を具備し、前記第1及び第2記録層は第1及び第3強磁性層を夫々具備すると共に前記第1及び第2リファレンス層は第2及び第4強磁性層を夫々具備し、前記電流駆動線から前記磁気抵抗素子に与えられる磁界に対して、前記第2強磁性層の磁化方向を保持する保持力は、前記第1強磁性層の磁化方向を保持する保持力よりも小さく、且つ前記第4強磁性層の磁化方向を保持する保持力は、前記第3強磁性層の磁化方向を保持する保持力よりも小さくなるように設定されることと、
    前記第1及び第2リファレンス層は、前記電流駆動線に電流を流さない状態において、前記第2及び第4強磁性層の磁化方向が、前記第1及び第3強磁性層の磁化方向に依存して夫々決まるように構成されることと、
    を特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
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