JP2004037791A - 静電駆動型ミラー装置 - Google Patents

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堺  洋平
Masaki Ogata
緒方 雅紀
Kazuya Matsumoto
松本 一哉
Hiromasa Fujita
藤田 浩正
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Abstract

【課題】静電駆動ミラーに自己保持特性を付与すると共に、駆動電圧源数を大幅に削減して安定した高信頼性の動作の可能な静電駆動型ミラー装置を提供する。
【解決手段】静電駆動により可変動作する静電駆動ミラー21と、該静電駆動ミラーを駆動するためのミラー駆動電極22と該ミラー駆動電極に駆動電圧を印加するための信号配線24とを含み同一の半導体基板20上に構成された静電ミラー駆動部と、該静電ミラー駆動部に外部から電圧を供給するための可変電圧源25と、前記静電ミラー駆動部への印加電圧制御駆動用の駆動スイッチ26と、印加電圧保持用の保持容量27と、前記駆動スイッチと可変電圧源を制御するための制御部28とで静電駆動型ミラー装置を構成する。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光スイッチなどに用いられる静電駆動型ミラー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の静電駆動型ミラー装置(静電型マイクロマシンミラーとも呼ばれている)の構成例を、図11及び図12を参照して説明する。まず、特開2001−117025号公報に開示されているマイクロマシンミラー(鏡)を用いた光クロスコネクトシステムを図11に示す。図11において、100 は、イメージング(結像)レンズの配列101 ,鏡の配列102 及び反射器103 から構成される光クロス接続(Optical Crossconnect, OXC)ファブリクであり、典型的には、マイクロエレクトロメカニカルシステム(Micro Electro−Mechanical System,MEMS)技術を用いて形成される。なお、ここでは説明を簡単にするために、光クロス接続(OXC)ファブリク100 は、4つのI/Oファイバと鏡をもつものとして示しているが、任意の数のI/Oファイバと鏡、より具体的には16×16配列、すなわち 256個のファイバと鏡をもつこともできる。
【0003】
イメージングレンズの配列101 は、各々I/Oファイバ104a〜104dと整合されたレンズ105a〜105dからなり、鏡の配列102 は、各々I/Oファイバ104a〜104dと対応する複数の鏡106a〜106dからなる。イメージング(結像)レンズ105a〜105dは、それぞれ、I/Oファイバ104a〜104dと対応し、I/Oファイバ104a〜104dと鏡の配列102 の各鏡106a〜106dの間に伝送される光信号をフォーカス(結像)する。鏡の配列102 の各鏡106a〜106dは、これら鏡の傾きを制御し、あるI/Oファイバからの信号を別のI/Oファイバにルーティングするコントローラ108 に接続されている。
【0004】
鏡106a〜106dは、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)技術を用いて、2軸たわみシンバルマウントにて、ねじればね107 を介して形成され、各鏡106a〜106dは電圧信号に応答して各軸に関して±5度傾斜できる。例えば、I/Oファイバ104aからの入力信号を、I/Oファイバ104cにルーティングするためには、鏡106aと106cが、I/Oファイバ104aからの入力信号が鏡106aにより反射され、反射器103 に向かい、反射器103 から鏡106cに向かい、その後、鏡106cからI/Oファイバ104cに向かうように傾斜される。このような方法により、任意の2つのI/Oファイバが信号的に接続される。
【0005】
次に、特開2001−174724号公報に開示されている光学クロスコネクトシステムに用いられるミラー列の詳細を図12に示す。図12において、ミラー列110 は、スプリング111 に搭載され、電極(図示せず)により制御される複数の傾斜ミラー112 を有する。各傾斜ミラー112 は、 100〜500 μmの大きさで四角形、円形、楕円形のような形状をしており、電極に加えられた電圧により決定される傾斜角でもって、X−Y軸の周囲に回転、すなわち、傾斜するようになっている。
【0006】
以上のような構成によれば、1つあるいは複数のMEMS傾斜ミラー列をレンズ列と共に用いることにより、様々な光学クロスコネクトの構成がコンパクトなサイズ、すなわちクロスコネクト構成要素の間のスペースが最小で光学パワー損失が最小となるようなものが実現できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成の従来の静電駆動型ミラーにも、次のような課題がある。すなわち、従来の静電駆動型ミラーは、電極に電圧を印加し、電極とミラーの間に生じる静電力によってミラーの向きを変化させるようにしているが、ミラーをアレイ状に配置した光スイッチや、ミラーを複数の電極で駆動する装置、あるいはその他のミラー装置において、一定時間姿勢保持を要求されるような用途に使用する場合には、直流的に電圧を印加する必要がある。そのため、駆動する電極の数に相当した数の電圧源を必要とする。したがって、光スイッチなど多数の静電駆動型ミラーをもつデバイス、もしくは多数の電極をもつ静電駆動型ミラーにおいては、膨大な数の電圧源を必要とすることになる。例えば、従来例で説明した 256個のミラーをもつ素子において二次元にミラーを駆動するには、各ミラーにつき4個の駆動電極が必要なため、電圧源は1024個必要となる。
【0008】
本発明は、従来の静電駆動型ミラー装置における上記課題を解消するためになされたもので、静電駆動ミラーに自己保持特性を付与すると共に、駆動電圧源数を大幅に削減して安定した高信頼性の動作の可能な静電駆動型ミラー装置を提供することを目的とする。また、小型化を図り、容易に製造可能とし、実装コストを大幅に削減可能な静電駆動型ミラー装置を提供することを目的とする。
【0009】
また請求項毎に目的を述べると、請求項1は、静電駆動ミラーに自己保持特性を付与すると共に、駆動電圧源数を大幅に削減して安定した高信頼性の動作の可能な静電駆動型ミラー装置を提供することを目的とする。請求項2及び3は、機能を損なうことなく構成及び製法が容易な静電駆動型ミラー装置を提供することを目的とする。請求項4は、小型化並びに高信頼性を期待できる静電駆動型ミラー装置を提供することを目的とする。請求項5は、安定動作と共に、小型化及びコスト低減、並びに高信頼性の静電駆動型ミラー装置を提供することを目的とする。請求項6は、機能を損なうことなく構成及び製法が容易な静電駆動型ミラー装置を提供することを目的とする。請求項7は、小型化並びに高信頼性を期待できる静電駆動型ミラー装置を提供することを目的とする。請求項8は、安定動作と共に、更なる小型化及びコスト低減、並びに高信頼性の静電駆動型ミラー装置を提供することを目的とする。請求項9は、小型化並びに実装コストを低減し、信頼性のある安定動作を可能とする静電駆動型ミラー装置の最適な構成を提供することを目的とする。請求項10及び11は、小型化を図り、最適な構成の保持容量をもつ静電駆動型ミラー装置を提供することを目的とする。請求項12は、容易に初期化が可能な静電駆動型ミラー装置を提供することを目的とする。請求項13は、静電ミラーアレイ数の増大に対しても高速で安定動作が可能な静電駆動型ミラー装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、静電駆動により可変動作する静電駆動ミラーと、該静電駆動ミラーを駆動するためのミラー駆動電極と該ミラー駆動電極に駆動電圧を印加するための信号配線とを少なくとも含み同一の半導体基板上に構成された静電ミラー駆動部と、該静電ミラー駆動部に外部から電圧を供給するための可変電圧源とを少なくとも備えた静電駆動型ミラー装置において、前記静電ミラー駆動部への印加電圧制御駆動用の駆動スイッチ及び印加電圧保持用の保持容量と、少なくとも前記駆動スイッチと前記可変電圧源を制御するための制御部とを設けたことを特徴とするものである。
【0011】
このように構成された静電駆動型ミラー装置においては、単一の可変電圧源より駆動スイッチの間欠的な開閉にて複数のミラー駆動電極に任意の電圧を安定的に印加することができると共に、保持容量が静電駆動ミラーの駆動電圧の保持並びに記憶機能を有するため、静電駆動ミラーに自己保持特性を付与し、駆動電圧源数を大幅に削減して安定的且つ高信頼性動作の可能な静電駆動型ミラー装置を実現することができる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る静電駆動型ミラー装置において、前記駆動スイッチ及び前記保持容量と前記制御部は、前記静電ミラー駆動部の外部に設けたことを特徴とするものであり、また請求項3に係る発明は、請求項2に係る静電駆動型ミラー装置において、前記駆動スイッチ及び前記保持容量と前記制御部は、それぞれディスクリート部材として構成されていることを特徴とするものである。
【0013】
このように構成された静電駆動型ミラー装置においては、簡単な構成及び製法にて、自己保持特性を有し、安定且つ高信頼性動作の可能な静電駆動型ミラー装置を実現できる。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項2に係る静電駆動型ミラー装置において、前記駆動スイッチ及び前記保持容量と少なくとも前記制御部の一部は、同一の半導体基板上に設けたことを特徴とするものである。
【0015】
このように構成された静電駆動型ミラー装置においては、小型化並びに高信頼性を期待できる静電駆動型ミラー装置を実現できる。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1に係る静電駆動型ミラー装置において、前記駆動スイッチと前記制御部は、前記静電ミラー駆動部の外部に、前記保持容量は前記静電ミラー駆動部と同一の半導体基板上に設けたことを特徴とするものである。
【0017】
このように構成された静電駆動型ミラー装置においては、安定動作を行うと共に、更なる小型化及びコスト低減、更に高信頼性の静電駆動型ミラー装置を実現できる。
【0018】
請求項6に係る発明は、請求項5に係る静電駆動型ミラー装置において、前記駆動スイッチと前記制御部は、それぞれディスクリート部材として構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
このように構成された静電駆動型ミラー装置においては、簡単な構成及び製法にて自己保持特性を有し、安定且つ高信頼性動作の可能な静電駆動型ミラー装置を実現できる。
【0020】
請求項7に係る発明は、請求項5に係る静電駆動型ミラー装置において、前記駆動スイッチと少なくとも前記制御部の一部は、同一の半導体基板上に設けたことを特徴とするものである。
【0021】
このように構成された静電駆動型ミラー装置においては、小型化並びに高信頼性を期待できる静電駆動型ミラー装置を実現できる。
【0022】
請求項8に係る発明は、請求項1に係る静電駆動型ミラー装置において、前記駆動スイッチ及び前記保持容量は前記静電ミラー駆動部と同一の半導体基板上に、前記制御部は前記静電ミラー駆動部の外部に設けたことを特徴とするものである。
【0023】
このように構成された静電駆動型ミラー装置においては、小型化及びコスト低減、更に高信頼性の静電駆動型ミラー装置を実現できる。
【0024】
請求項9に係る発明は、請求項1に係る静電駆動型ミラー装置において、前記駆動スイッチ及び前記保持容量と少なくとも前記制御部の一部は、前記静電ミラー駆動部と同一の半導体基板上に設けたことを特徴とするものである。
【0025】
このように構成された静電駆動型ミラー装置においては、安定動作を行うと共に、更なる小型化及びコスト低減、更に高信頼性の静電駆動型ミラー装置を実現できる。
【0026】
請求項10に係る発明は、請求項5〜9のいずれか1項に係る静電駆動型ミラー装置において、前記保持容量は、前記静電ミラー駆動部の前記信号配線下に設けたことを特徴とするものであるり、また請求項11に係る発明は、請求項5〜9のいずれか1項に係る静電駆動型ミラー装置において、前記保持容量は、前記静電ミラー駆動部の前記ミラー駆動電極下に設けたことを特徴とするものである。
【0027】
このように構成された静電駆動型ミラー装置においては、保持容量を最適な構成として、小型で安定動作可能な静電駆動型ミラー装置を実現できる。
【0028】
請求項12に係る発明は、請求項1〜11のいずれか1項に係る静電駆動型ミラー装置において、前記駆動スイッチを一括して閉状態に制御する機能を有する制御論理回路と、前記保持容量の蓄積電荷を放電するための放電スイッチと、放電電流を制限する制限抵抗とを少なくとも備えたことを特徴とするものである。
【0029】
このように構成された静電駆動型ミラー装置においては、静電駆動型ミラー装置の初期化を容易に行うことが可能となる。
【0030】
請求項13に係る発明は、請求項1〜12のいずれか1項に係る静電駆動型ミラー装置をユニットとして、該ユニットを複数個並べて静電駆動型ミラー装置を構成することを特徴とするものである。
【0031】
このように構成された静電駆動型ミラー装置においては、静電駆動ミラーの増大に対しても安定した動作が可能な静電駆動型ミラー装置が実現できる。
【0032】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。まず、実施の形態を詳細に説明する前に、本発明を適用する静電駆動型ミラーの一般的な構成及び動作について、図1を用いて説明する。図1において、静電駆動型ミラーは、ミラー基板Aと電極基板Bで構成される。ミラー基板Aは静電駆動により可変動作を可能とし光を反射するミラー1と、ミラー1を支持するヒンジ2と、これらを支持するミラー支持体3から構成される。一方、電極基板Bは、静電引力を発生するためのミラー駆動電極4−1,4−2と、パッケージに実装するためのパッド電極5−1,5−2と、ミラー駆動電極4−1,4−2とパッド電極5−1,5−2とを電気的に接続するための信号配線11と、これら全てを支持するための電極支持体6から構成される。そして、これらミラー基板Aと電極基板Bを、所望の距離に離間して接合することにより、静電駆動型ミラーが構成されている。
【0033】
次に、このように構成されている静電駆動型ミラーの動作について説明する。図1において、入力ファイバ7から入る入射光9がミラー1に照射され、照射された入射光9はミラー1で反射し、反射光10−1となり出力ファイバ8−1へ出力される。ここで、ミラー駆動電極4−1,4−2に電圧を印加することにより、ミラー1は可変駆動される。すなわち、ミラー駆動電圧によりミラー1を自由に傾斜させることができる。したがって、ミラー駆動電圧を変えてミラー1の傾斜角度を制御することにより、反射光の角度も、10−1,10−2で示すように自由に制御することができ、出力ファイバ8−1,8−2,8−3の所望のものへ反射光を出力することができる。
【0034】
上記説明では、簡単化のために一次元に配列したファイバと一軸支持構成のミラーを用いたものを示したが、通常はファイバは二次元に配列され、ミラー構成も二軸支持構成となっている。したがって、1個のミラーに対して4個の駆動電極が必要となる。また、ここでは光の入出力にファイバを用いたものを示したが、ファイバ以外にも固定ミラーや可変ミラー又はその他の光媒体を用いることが可能である。
【0035】
(第1の実施の形態)
次に、本発明に係る静電駆動型ミラー装置の第1の実施の形態について説明する。図2に、第1の実施の形態に係る静電駆動型ミラー装置の概略構成を示す。ここでは説明の簡単化のために、要部のみを示している。図2において、21は二次元状に配列され静電駆動により可変動作する静電駆動ミラー、22は静電駆動ミラー21を駆動するためのミラー駆動電極、23は外部から駆動電圧を印加するためのパッド電極、24はミラー駆動電極22とパッド電極23とを電気的に接続してミラー駆動電極22へ駆動信号を伝達するための信号配線であり、ミラー駆動電極22を4個配置して1個の静電駆動ミラー21を駆動するようになっている。したがって、パッド電極23とミラー駆動電極22とは1対1に対応し、パッド電極数は静電駆動ミラー21の数の4倍に達する。ここで、ミラー駆動電極22,パッド電極23及び信号配線24は、同一の半導体基板20上に静電ミラー駆動部として構成され、静電駆動ミラー21と所定の距離で離間して接合されている。この接合された静電ミラー駆動部と静電駆動ミラーを静電ミラーチップと呼ぶ。
【0036】
静電ミラーチップの外部には、静電ミラー駆動部に駆動電圧を供給する可変電圧源25,パッド電極23に1対1に対応してパッド電極23への印加駆動電圧を制御駆動するための駆動スイッチ26,印加駆動電圧を保持するための保持容量27,及び可変電圧源25と駆動スイッチ26とを制御する制御部28が形成され、静電駆動型ミラー装置を構成している。なお、ここでは駆動スイッチ26,保持容量27,可変電圧源25及び制御部28は、それぞれディスクリート部材として構成されている。
【0037】
このように構成された静電駆動型ミラー装置の駆動は、次のように行われる。まず、制御部28にて可変電圧源25の電圧設定と駆動スイッチ26の開閉をコントロールして、静電ミラーチップのパッド電極23へ静電駆動ミラー21の駆動電圧を印加する。ここで、駆動スイッチ26とパッド電極23間に設けられた保持容量27は、駆動スイッチ26の開閉時の電圧降下を抑制すると共に、パッド電極23へ印加された駆動電圧を一定期間保持することにより、ミラー駆動電極22へ安定した駆動電圧を供給して、静電駆動ミラー21の姿勢を維持する。
【0038】
これら駆動スイッチ26及び保持容量27は、パッド電極23毎つまりミラー駆動電極22毎に設けられ、共通の可変電圧源25より上述のような方法により駆動スイッチ26の間欠的な開閉にて、ミラー駆動電極22毎に独立した電圧を安定供給できるようになっている。
【0039】
このような構成により、保持容量27が静電駆動ミラー21の駆動電圧の保持・記憶機能を有するため、ミラー駆動電極22に可変電圧源25より直接的にミラー駆動電圧が印加されていない期間においても、静電駆動ミラー21の姿勢を保持することが可能となる。すなわち、ミラー駆動電極22に間欠的なミラー駆動電圧の印加が可能となると共に、静電駆動ミラー21に自己保持特性を付与することが可能になる。また、ミラー駆動電極22への間欠的な電圧の印加が可能であるため、駆動スイッチ26のスイッチングを順次行って、スイッチングのタイミングに合わせて可変電圧源25の設定電圧を、各ミラー駆動電極22に対して印加して所望の電圧に設定することにより、1個の可変電圧源でも静電駆動型ミラー装置の駆動が可能になる。すなわち、ミラー駆動電極数と同数の可変電圧源は不要となり、可変電圧源は高々数個で十分で、理想的には1個まで削減できる。
【0040】
なお、上記実施の形態においては、静電駆動ミラーを二次元状に配列した静電駆動型ミラー装置について説明したが、これに限定されることはなく、本実施の形態は一次元状あるいは単体の静電駆動ミラーをもつ静電駆動型ミラー装置に適用できることは言うまでもない。
【0041】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、駆動スイッチ、保持容量及び制御部を、静電ミラーチップとは異なる同一の半導体基板上に形成するようにした静電駆動型ミラー装置に関するもので、本実施の形態に係る静電駆動型ミラー装置の要部を図3に示す。
【0042】
図3において、21は二次元状に配列され静電駆動により可変動作する静電駆動ミラー、22は静電駆動ミラー21を駆動するためのミラー駆動電極、23は外部から駆動電圧を印加するためのパッド電極、24はミラー駆動電極22とパッド電極23とを電気的に接続してミラー駆動電極22へ駆動信号を伝達するための信号配線であり、ミラー駆動電極22を4個配置して1個の静電駆動ミラー21を駆動するようになっている。ここで、ミラー駆動電極22,パッド電極23及び信号配線24は、同一の半導体基板20上に静電ミラー駆動部として構成され、静電駆動ミラー21と所定の距離で離間して接合されている。この接合された静電ミラー駆動部と静電駆動ミラーを静電ミラーチップと呼ぶ。
【0043】
静電ミラーチップの外部には、静電ミラー駆動部に駆動電圧を供給する可変電圧源25,静電駆動ミラー21への印加駆動電圧を制御駆動するための駆動スイッチ26,印加駆動電圧を保持するための保持容量27,及び可変電圧源25と駆動スイッチ26とを制御する制御部28が形成され、静電駆動型ミラー装置を構成している。ここで、制御部28は第1の制御部29と第2の制御部30から構成されている。第1の制御部29は可変電圧源25と第2の制御部30を制御するもので、一例としてD/A変換器と高耐圧アンプなどを含んでいる。一方、第2の制御部30は駆動スイッチ26の制御を行うもので、シフトレジスタあるいはデコーダなどからなっており、同期している第1の制御部29により制御される。また、制御部28は駆動スイッチ26及び保持容量27と共に、静電ミラーチップとは異なる同一の半導体基板31上に一体的に形成されている。
【0044】
静電ミラー駆動部への駆動電圧の印加は、次のようにして行われる。駆動スイッチ26の制御用の第2の制御部30を構成するシフトレジスタあるいはデコーダのビット変化に合わせて、可変電圧源用の第1の制御部29にて可変電圧源25を制御することにより、可変電圧源25の電圧を任意に変化させると共に、第2の制御部30のシフトレジスタあるいはデコーダにより駆動スイッチ26の開閉を制御する。このような駆動方法により、所望の電圧を所望のタイミングで、静電ミラー駆動部つまりパッド電極23に静電駆動ミラー21の駆動電圧を印加することができる。
【0045】
したがって、第1の実施の形態のように、静電ミラーチップ以外の構成部材を、それぞれディスクリート部材として構成する場合に比べて非常に小型化できると共に、製造方法も簡単となる。それにより、静電駆動ミラー21を安定動作させることが可能になると共に、信頼性も向上する。更に、駆動スイッチ26の制御を第2の制御部30のシフトレジスタあるいはデコーダにより行うことにより、複数の電極に対し単一の可変電圧源25で印加電圧を供給することが可能となる。
【0046】
なお、本実施の形態では、駆動スイッチ26,保持容量27及び制御部28を同一の半導体基板上に設ける場合を示したが、制御部の構成によっては制御部の一部のみを、駆動スイッチ、保持容量と同一の半導体基板上に設け、制御部の他の部分をディスクリート態様で設けるか、あるいは他の半導体基板に設けて構成してもよい。又は、駆動スイッチと保持容量のみを同一の半導体基板上に形成し、制御部は別の半導体基板上に形成するか、ディスクリート態様で構成してもよい。更に、本実施の形態では可変電圧源用制御部(第1の制御部)としてD/A変換器と高耐圧アンプを含むものを、駆動スイッチ用制御部(第2の制御部)としてシフトレジスタあるいはデコーダ構成のものを示したが、これらに限定されることなく、可変電圧源用制御部及び駆動スイッチ用制御部としての機能を有するものであれば、如何なる構成であってもよいことは勿論である。
【0047】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、保持容量を静電ミラーチップ内に設けるようにしたものであり、図4及び図5に本実施の形態及びその変形例に係る静電駆動型ミラー装置の静電ミラーチップ内の要部のみを示す。なお、保持容量の構成以外の他の構成及びその駆動態様は、第1又は第2の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0048】
図4において、保持容量27は、静電ミラー駆動部のミラー駆動電極22及びパッド電極23と共に同一の半導体基板20上に形成されている信号配線24下に形成されている。一方、図5においては、保持容量27は、ミラー駆動電極22下に形成されている。いずれの場合にも、図6に模式的に示すように、保持容量27は2枚の金属電極32,34に挟まれたSiO2 あるいはSiNなどの絶縁膜33で構成される。ここで、金属電極32は信号配線24あるいはミラー駆動電極22を形成するAlやTiなどの金属で形成され、また金属電極34はAlなどの金属で形成されており、35は半導体基板である。
【0049】
ここで、上述したような静電ミラーチップ内に保持容量を構成した第3の実施の形態に係る静電駆動型ミラー装置の全体の概略構成を図7に示す。図7において、保持容量27はミラー駆動電極22下に形成されると共に、保持容量27を含む静電ミラー駆動部は、同一の半導体基板20上に形成されている。一方、駆動スイッチ26,制御部28及び可変電圧源25は、その機能を有していれば、如何なる構成であってもよく、ここではディスクリート部材として示している。
【0050】
以上のように、保持容量は同一の半導体基板上に形成された静電ミラー駆動部に設けるのが最適であり、このように保持容量を静電ミラーチップ内に設けることにより、小型化が可能となると共に、外付け部品の減少によるコスト低減並びに更なる静電駆動ミラーの安定動作、及び信頼性の向上が期待できる。
【0051】
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、静電ミラーチップ内のパッド電極を不要とし小型化を図った静電駆動型ミラー装置に関するもので、本実施の形態に係る静電駆動型ミラー装置の要部を図8に示す。
【0052】
図8において、21は二次元状に配列され静電駆動により可変動作する静電駆動ミラー、22は静電駆動ミラー21を駆動するためのミラー駆動電極、24はミラー駆動電極22へ駆動信号を伝達するための信号配線であり、ミラー駆動電極22を4個配置して1個の静電駆動ミラー21を駆動するようになっている。25は静電ミラー駆動部に駆動電圧を供給する可変電圧源、26は印加駆動電圧を制御駆動するための駆動スイッチ、27は印加駆動電圧を保持するための保持容量であり、ミラー駆動電極22下に形成されている。29は可変電圧源25及び第2の制御部を制御する第1の制御部、30は駆動スイッチ26を制御するシフトレジスタあるいはデコーダなどからな第2の制御部、36は可変電圧源の電圧を駆動スイッチに伝達するためのパッド電極及び第1の制御部と第2の制御部とを接続するためのパッド電極である。ここで、可変電圧源25及び第1の制御部29以外は全て同一の半導体基板20上に形成されている。なお、この第4の実施の形態に係る静電駆動型ミラー装置の駆動態様は、上記各実施の形態と同様である。
【0053】
このような第4の実施の形態の構成では、第1から第3の実施の形態で示したようなミラー駆動電極22と1対1に対応したパッド電極23は不要となり、可変電圧源25から駆動スイッチ26への電圧印加用パッド電極36と、第2の制御部30を制御するために第1の制御部29からの信号伝達用パッド電極36が必要となるのみである。
【0054】
したがって、パッド電極数は激減し、通常多数電極を有する静電駆動型ミラー装置に必要な数百本ものワイヤー実装が不要となるため、小型化及び実装コストの大幅な低減と製造期間の短縮が可能になると共に、信頼性の向上した静電駆動型ミラー装置が実現できる。
【0055】
なお、本実施の形態では保持容量27をミラー駆動電極22下に形成したものを示したが、第3の実施の形態で示したように信号配線24下に形成してもよいことは勿論である。また、本実施の形態では第1の制御部29を静電ミラーチップ外に設けるようにしたものを示したが、第1の制御部29も静電ミラーチップ内に設け、可変電圧源25以外を同一半導体基板上に形成することも可能である。このような構成によれば、第1の制御部29から第2の制御部30への信号伝達用パッド電極36も不要となり、更なる小型化及び高信頼性が期待できる。
【0056】
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施の形態について説明する。本実施の形態は、容易に初期状態に設定可能にした静電駆動型ミラー装置に関するもので、本実施の形態に係る静電駆動型ミラー装置の要部を図9に示す。図9において、21は二次元状に配列され静電駆動により可変動作する静電駆動ミラー、22は静電駆動ミラー21を駆動するためのミラー駆動電極、23は外部から駆動電圧を印加するためのパッド電極、24はミラー駆動電極22とパッド電極23とを電気的に接続してミラー駆動電極22へ駆動信号を伝達するための信号配線であり、ミラー駆動電極22を4個配置して1個の静電駆動ミラー21を駆動するようになっている。ここで、ミラー駆動電極22,パッド電極23及び信号配線24は、同一の半導体基板20上に静電ミラー駆動部として構成され、静電駆動ミラー21と所定の距離で離間して接合されている。この接合された静電ミラー駆動部と静電駆動ミラー21を静電ミラーチップと呼ぶ。
【0057】
この静電ミラーチップの外部には、静電ミラー駆動部に駆動電圧を供給する可変電圧源25,静電ミラー駆動部への印加駆動電圧を制御駆動するための駆動スイッチ26,印加駆動電圧を保持するための保持容量27,及び可変電圧源25と駆動スイッチ26とを制御する制御部28が形成されている。ここで、制御部28は、第1の制御部29と第2の制御部30から構成されており、第1の制御部29は可変電圧源25と第2の制御部30を制御するもので、一例としてD/A変換器と高耐圧アンプなどを含んでいる。一方、第2の制御部30は駆動スイッチ26用の制御を行うもので、シフトレジスタあるいはデコーダなどからなっており、同期している第1の制御部29により制御される。
【0058】
また、本実施の形態においては、更に駆動スイッチ26の開閉を制御するための制御論理回路としての2入力OR回路を備えており、この2入力OR回路41は、シフトレジスタあるいはデコーダなどからなる第2の制御部30からの出力を一方の入力とし、切換スイッチ42により切り換えられるGND電位あるいはHレベルを与える電源43の電位の信号レベルのいずれかを、他方の入力とするものである。また更に、保持容量27に蓄積された蓄積電荷を放電するための放電スイッチ44と、制限抵抗45とを備えて静電駆動型ミラー装置を構成している。その他の構成及び基本的な静電駆動ミラーの駆動態様については、上記各実施の形態と同様である。
【0059】
本実施の形態における動作が上記各実施の形態と異なる点は、静電駆動型ミラー装置を初期化する場合である。すなわち、通常の静電駆動ミラーの駆動時には、切換スイッチ42はGND側に、放電スイッチ44は可変電圧源25側に接続される。切換スイッチ42による2入力OR回路41への入力レベルはLレベルのため、2入力OR回路41の出力には、シフトレジスタあるいはデコーダからなる第2の制御部30からの信号がそのまま出力される。つまり、駆動スイッチ26は第2の制御部30の出力信号に依存して開閉制御されることになる。一方、放電スイッチ44は可変電圧源25側に接続されているため、駆動スイッチ26には第1の制御部29にて設定されて任意に変化させた可変電圧源25からの所望の駆動電圧が印加される。したがって、可変電圧源25からの所望の駆動電圧は、駆動スイッチ26により第2の制御部30の出力信号による所望のタイミングで、静電ミラー駆動部に伝達、印加されて、静電駆動ミラー21を駆動する。
【0060】
これに対して、全ての静電駆動ミラー21を初期状態に設定する場合には、切換スイッチ42は電源43側に、放電スイッチ44は制限抵抗45を介してGND側に接続される。切換スイッチ42は電源43側に接続されているため、切換スイッチ42による2入力OR回路41への入力レベルはHレベルとなり、2入力OR回路41の出力は常に強制的にHレベルとなり、第2の制御部30の出力には依存しなくなる。したがって、駆動スイッチ26は常にオンされて閉状態となり、保持容量27に蓄積された蓄積電荷は、駆動スイッチ26,放電スイッチ44及び制限抵抗45を介してGNDに放電される。ここで、制限抵抗45は駆動スイッチ26を同時に閉状態とした際に、保持容量27から流れる放電電流を制限するものである。
【0061】
これら一連の動作により、全てのミラー駆動電極22はGND電位となり、全ての静電駆動ミラー21は初期状態となる。このように、本実施の形態によれば、静電駆動型ミラー装置の初期化を非常に容易に行うことが可能となる。
【0062】
なお、本実施の形態では、制御論理回路として2入力OR回路41,及び切換スイッチ42を用いたものを示したが、これらに限定されるものではなく、本実施の形態と同様の機能を有する構成であれば、如何なる構成でもよいことは言うまでもない。また、本実施の形態では、保持容量27の蓄積電荷の放電電流の制限用に制限抵抗45を用いたものを示したが、保持容量27の数つまり静電駆動ミラー21の数が少ない場合、あるいは使用するパッケージの発熱や配線の許容電流などに問題がない場合などには、省略することも可能である。更に、本実施の形態で示した2入力OR回路41を用いた制御論理回路、切換スイッチ42,放電スイッチ44及び制限抵抗45からなる初期状態設定手段は、上記第1から第4の実施の形態に適用可能なことは勿論のこと、この手段をディスクリート部品で構成することも、あるいは他の構成要素と共に同一基板上に構成することも可能である。
【0063】
(第6の実施の形態)
次に、第6の実施の形態について説明する。上記第1から第5の実施の形態で説明した静電駆動型ミラー装置は、可変電圧源1個により、制御部にて制御される駆動スイッチを介して全てのミラー駆動電極へ間欠的な任意の電圧を印加し、複数の静電駆動ミラーを駆動させるものである。しかしながら、ミラーアレイ数が増大すると、各ミラー駆動電極への電圧印加サイクルは長くなり、無印加時間が増大してしまう。この場合には、保持容量を大きくすることが考えられるが、保持容量を大きくすると、その充放電に相当の時間を要するため、静電駆動ミラーの姿勢を変えるのに相当の時間を要することになってしまう恐れがある。更に、駆動能力も懸念される。
【0064】
本実施の形態は、これらの懸案事項を考慮して構成したもので、図10に本実施の形態に係る静電駆動型ミラー装置の要部を示す。図10において、51−1,・・・51−nは図8に示した第4の実施の形態で説明した静電駆動型ミラー装置をユニット化した静電駆動型ミラー装置ユニットであり、複数のユニット51−1,・・・51−nを並べて改めて静電駆動型ミラー装置51を構成するようにしたものである。ここで、ユニット化された各静電駆動型ミラー装置ユニットの静電駆動型ミラーの数は、駆動能力などを考慮して限定し、複数のユニットを配列してミラー数の多い静電駆動型ミラー装置51を構成する。駆動方法としては、各ユニットを同期させて、ユニット毎に駆動させればよい。当然のことながら、ユニット化された各静電駆動型ミラー装置ユニットにおいても、静電駆動型ミラー装置としての機能は十分に有するものである。
【0065】
このような構成とすることにより、ミラー駆動電極への電圧印加サイクルを速くすることができると共に、最適な保持容量値及び電圧印加サイクルが実現可能となる。
【0066】
本実施の形態では、第4の実施の形態で説明した静電駆動型ミラー装置をユニット化したものについて説明したが、これには限定されず、上記で説明した他の実施の形態の静電駆動型ミラー装置をユニット化し、本実施の形態を適用できることは言うまでもない。また、ミラーアレイ数が増大する場合について説明したが、ミラーアレイ数に関係なく、本実施の形態で説明したユニット化構成を適用してもよいことは勿論である。
【0067】
【発明の効果】
以上実施の形態で説明したように、請求項1に係る発明によれば、自己保持特性を有すると共に、駆動電圧源数を大幅に削減して安定動作並びに高信頼性動作の可能な静電駆動型ミラー装置を実現することができる。請求項2及び3に係る発明によれば、機能を損なうことなく静電駆動型ミラー装置をディスクリート部品などにより容易に構成並びに作製できる。請求項4に係る発明によれば、駆動スイッチ及び保持容量と制御部の少なくとも一部を同一半導体基板上に形成しているため、自己保持特性を有し、駆動電圧源数を大幅に削減した安定動作が可能な静電駆動型ミラー装置を、小型且つ低コストで実現できる。請求項5に係る発明によれば、保持容量を静電ミラー駆動部と同一の半導体基板上に形成しているため、小型で安定動作及び高信頼性動作が可能な静電駆動型ミラー装置を実現することができる。請求項6に係る発明によれば、機能を損なうことなく静電駆動型ミラー装置をディスクリート部品などにより容易に構成並びに作製できる。
【0068】
また請求項7に係る発明によれば、駆動スイッチと制御部の少なくとも一部を同一半導体基板上に形成しているため、小型化更には低コストの静電駆動型ミラー装置が実現可能となる。請求項8に係る発明によれば、制御部のみを静電ミラー駆動部の外部に設けているため、小型で低コスト及び安定動作並びに高信頼性動作の可能な静電駆動型ミラー装置を実現することができる。請求項9に係る発明ぱよれば、駆動スイッチ及び保持容量と制御部の少なくとも一部を静電ミラー駆動部と同一の半導体基板上に形成しているため、1チップ化が可能になると共に、小型で低コスト及び安定動作並びに高信頼性動作が可能な静電駆動型ミラー装置を実現することができる。請求項10及び11に係る発明ぱよれば、自己保持特性を有する静電ミラー駆動部を同一の半導体基板上に形成可能なため、小型化と共にコスト低減並びに安定動作及び高信頼性動作の可能な静電駆動型ミラー装置を実現することができる。請求項12に係る発明ぱよれば、静電駆動型ミラー装置の初期化を容易に行うことができる。請求項13に係る発明ぱよれば、静電駆動ミラーアレイ数が増大しても高速で安定動作が可能な静電駆動型ミラー装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する静電駆動型ミラー装置の一般的な構成の要部を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す概略構成図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す概略構成図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態の要部を示す概略構成図である。
【図5】図4に示した第3の実施の形態の変形例の要部を示す概略構成図である。
【図6】図4及び図5に示した第3の実施の形態及びその変形例における保持容量の構成を模式的に示す図である。
【図7】図5に示した第3の実施の形態の変形例の全体構成を示す概略図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態を示す概略構成図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態を示す概略構成図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態を示す概略構成図である。
【図11】従来の静電駆動型ミラー装置の構成例を示す概略構成図である。
【図12】従来の静電駆動型ミラー装置の他の構成例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
A ミラー基板
B 電極基板
1 ミラー
2 ヒンジ
3 ミラー支持体
4−1,4−2 ミラー駆動電極
5−1,5−2 パッド電極
6 電極支持体
7 入力ファイバ
8−1,8−2,8−3 出力ファイバ
9 入射光
10−1,10−2 反射光
11−1,11−2 信号配線
20 半導体基板
21 静電駆動ミラー
22 ミラー駆動電極
23 パッド電極
24 信号配線
25 可変電圧源
26 駆動スイッチ
27 保持容量
28 制御部
29 第1の制御部
30 第2の制御部
31 半導体基板
32,34 金属電極
33 絶縁膜
35 半導体基板
36 パッド電極
41 2入力OR回路
42 切換スイッチ
43 電源
44 放電スイッチ
45 制御抵抗
51 静電駆動型ミラー装置
51−1,・・・51−n 静電駆動型ミラー装置ユニット

Claims (13)

  1. 静電駆動により可変動作する静電駆動ミラーと、該静電駆動ミラーを駆動するためのミラー駆動電極と該ミラー駆動電極に駆動電圧を印加するための信号配線とを少なくとも含み同一の半導体基板上に構成された静電ミラー駆動部と、該静電ミラー駆動部に外部から電圧を供給するための可変電圧源とを少なくとも備えた静電駆動型ミラー装置において、前記静電ミラー駆動部への印加電圧制御駆動用の駆動スイッチ及び印加電圧保持用の保持容量と、少なくとも前記駆動スイッチと前記可変電圧源を制御するための制御部とを設けたことを特徴とする静電駆動型ミラー装置。
  2. 前記駆動スイッチ及び前記保持容量と前記制御部は、前記静電ミラー駆動部の外部に設けたことを特徴とする請求項1に係る静電駆動型ミラー装置。
  3. 前記駆動スイッチ及び前記保持容量と前記制御部は、それぞれディスクリート部材として構成されていることを特徴とする請求項2に係る静電駆動型ミラー装置。
  4. 前記駆動スイッチ及び前記保持容量と少なくとも前記制御部の一部は、同一の半導体基板上に設けたことを特徴とする請求項2に係る静電駆動型ミラー装置。
  5. 前記駆動スイッチと前記制御部は、前記静電ミラー駆動部の外部に、前記保持容量は前記静電ミラー駆動部と同一の半導体基板上に設けたことを特徴とする請求項1に係る静電駆動型ミラー装置。
  6. 前記駆動スイッチと前記制御部は、それぞれディスクリート部材として構成されていることを特徴とする請求項5に係る静電駆動型ミラー装置。
  7. 前記駆動スイッチと少なくとも前記制御部の一部は、同一の半導体基板上に設けたことを特徴とする請求項5に係る静電駆動型ミラー装置。
  8. 前記駆動スイッチ及び前記保持容量は前記静電ミラー駆動部と同一の半導体基板上に、前記制御部は前記静電ミラー駆動部の外部に設けたことを特徴とする請求項1に係る静電駆動型ミラー装置。
  9. 前記駆動スイッチ及び前記保持容量と少なくとも前記制御部の一部は、前記静電ミラー駆動部と同一の半導体基板上に設けたことを特徴とする請求項1に係る静電駆動型ミラー装置。
  10. 前記保持容量は、前記静電ミラー駆動部の前記信号配線下に設けたことを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に係る静電駆動型ミラー装置。
  11. 前記保持容量は、前記静電ミラー駆動部の前記ミラー駆動電極下に設けたことを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に係る静電駆動型ミラー装置。
  12. 前記駆動スイッチを一括して閉状態に制御する機能を有する制御論理回路と、前記保持容量の蓄積電荷を放電するための放電スイッチと、放電電流を制限する制限抵抗とを少なくとも備えたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に係る静電駆動型ミラー装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の静電駆動型ミラー装置をユニットとして、該ユニットを複数個並べて構成することを特徴とする静電駆動型ミラー装置。
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