JP2004003578A - 摺動部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】摺動部品の摺動面の摩擦係数を低減すると共に、シール能力を向上させることにある。
【解決手段】摺動部品2の第1摺動面3A、3B、3C、3D、3Eに細長いディンプル5を配列すると共に、ディンプル5の回転方向先端5A1を回転円の接線に対して傾斜させ、且つ第1摺動面3A、3B、3C、3D、3Eの被密封流体と反対の第2摺動面に平坦面又は第2ディンプル6を有する第2摺動面を設けたものである。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相対回転する摺動部品の技術分野に関する。特に、摺動面の摩擦係数を小さくすると共に、被密封流体の漏洩量を低減する摺動部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明の炭化珪素焼結部品の先行技術として、特公平5−69066号公報(対応する米国特許第5,080,378号明細書も存在する)が存在する。この米国特許明細書及び図面には、図8に示すメカニカルシールが開示されている。
【0003】
図8はポンプ及び冷凍機などに用いられているメカニカルシール100の半断面図である。
図8に於いて、回転軸130とケーシング140との間にはメカニカルシール100が配置されている。そして、このメカニカルシール100は、ポンプ又は冷凍機などに用いられて液体をシールするものである。
【0004】
メカニカルシール100は、多孔質炭化珪素焼結のシールリング101が回転軸130に嵌合している。この回転環101には、側面にシール面102が設けられている。更に、回転環101における内径面の段部103には、回転軸130との間をシールするためにパッキング120A、120Bが設けられている。
このパッキング120A、120Bは、押えリング105により押さえられて回転軸130と回転環101との間をシールする。更に、ソケットねじ108により回転軸130に固定された支持リング109は、ばね装置106を支持すると共に、ばね装置106を介して押えリング105を弾発に支持している。
【0005】
又、シール面102と密接摺動する対向シール面111が、固定リング110に設けられている。この固定リング110は、ケーシング140に於ける回転軸130が貫通する孔に、Oリング115、115を介して、固着されている。
この固定リング110の材質はカーボンである。
この様に構成された従来のメカニカルシール100は、シールリング101と固定リング110との密接により高圧P1側と低圧P2側とをシールする。
このシールリング101は、球状をした平均気孔径が0.010から0.040mmの気孔が結晶組織内に点在して摺動抵抗を改良した炭化珪素焼結体である。
【0006】
この炭化珪素焼結体の摺動面に有する気孔は、焼結前にポリスチレンビーズを添加し、仮焼結時に分解・昇華して気孔を形成するものである。この為に、炭化珪素焼結体は、結晶粒内に気孔が点在する欠点を有し、製造法に於いても高圧圧縮成形が困難であり、成形した寸法に問題が惹起する。また、焼結によりポリスチレンビーズを分解するものであるから、摺動部品としての焼結品の強度に問題がある。更に、この気孔は、単に摺動面にランダムに配置されているので、気孔に潤滑油を保持するだけであって摺動面の摩擦係数を低減する効果が期待できない。
【0007】
次に、上述の摺動部品の強度の低下及び被密封流体の漏れ量を改善したものとして特開昭57−161368号公報のメカニカルシールが存在する。
このメカニカルシールは、図8と同様に構成されている。そして、ハウジングに保持された固定リングと回転軸に固定された図9に示す従動リング155との摺動面が密接して被密封流体をシールする。
この従動リング155の摺動面155Aには、凹部156が多数形成されている。この凹部156は最小幅が30×10−6mから100×10−6mとし、最大幅を60×10−6mから500×10−6mとすると共に、最小幅に対して最大幅の寸法比率を2倍以上とするものであって、凹部156は摺動面155Aの回転方向に対してランダムに傾斜した形状に成されている。
【0008】
この凹部156は従動リング155の摺動面155Aと固定リングの摺動面間に浸入した被密封流体を内部に貯蔵するごとく保持する役目をする。すなわち、従動リングの外周側から浸入した流体は内周端側へ至る以前に凹部156に補足されて蓄えられる。この蓄えられた被密封流体は、その粘性作用と従動リングの回転方向によって凹部156の周方向後方へ移動し、凹部の蓄積容量を越えると凹部156の外周部から摺動面間を漏洩した後、次の凹部156に補足される。このようにして、被密封流体は、摺動面の回転後方の外周端側方向へ流される。
【0009】
そして、この凹部156は、凹部156の縦横の寸法が小さくしたものであるから、摺動面に被密封流体を保持する能力に欠点が存する。又、凹部156が小さいために被密封流体を浸入側へ押し戻すポンピング作用も小さい。それ故、従動リング156の摺動面の摩擦係数や摺動発熱を低減する効果が期待ができない。更に、従動リングの回転速度が低速の場合には、摺動抵抗を小さくすることが困難である。
【0010】
更に、特許第3026252号のメカニカルシール用摺動材が関連技術として存在する。このメカニカルシール用摺動材の摺動面には摺動方向と直角の長手方向となる溝状に整列したディンプルが形成されている。このディンプルはディンプル内に発生する動圧が大きくなるために被密封流体による潤滑油膜が形成されるが、潤滑油がディンプル内に蓄えられて摺動面の摩擦係数を低減する効果は期待できない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述のような問題点に鑑み成されたものであって、その発明が解決しようとする課題は、摺動面に被密封流体の被膜を形成して摩擦抵抗を低減すると共に、摺動面に浸入した被密封流体を摺動面に対して効果的に保持し、密封能力を向上させることにある。同時に、摺動面の発熱を防止する。更に、摺動面の摩耗を防止して耐久能力を向上させることにある。
特に、摺動部品の低速回転時にシール能力と共に、摩擦抵抗を低減することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述のような技術的課題を解決するために成されたものであって、その解決するための手段は、以下のように構成されている。
【0013】
請求項1に係わる本発明の摺動部品は、静止用摺動部品と回転用摺動部品とが互いに相対摺動する摺動面の径方向一方側に存在する被密封流体をシールする摺動部品であって、前記摺動面のうち前記被密封流体側に第1摺動面を有すると共に前記被密封流体側と反対の側に第2摺動面を有し、前記第1摺動面には回転する円周方向の接線に対し傾斜すると共に前記傾斜方向へ向かって長く形成されたディンプルを有し、前記第2摺動面には平坦な面又は前記ディンプルより小さな形状で点在する第2ディンプルを有するものである。
【0014】
この請求項1に係わる本発明の摺動部品では、被密封流体側と反対の側にシール機能を付与された第2摺動面が設けられた上で、被密封流体側の第1摺動面のディンプルが円周の回転方向の接線に対して回転方向先端側を内方又は外方へ傾斜させるものであるから、ディンプルが配置された第1摺動面に被密封流体を巻き込んで潤滑膜を厚く保持し、このディンプル付き第1摺動面に保持される潤滑膜により摺動面の摩擦係数を低減することが可能になる。又、この第1摺動面に介在する潤滑膜を第2摺動面でシールし、この潤滑膜により潤滑作用を保持しながら第2摺動面で被密封流体のシール能力を向上される効果が期待できる。特に、摺動部品の回転数が低速の場合に被密封流体のシール能力と共に、摩擦係数を低減することが期待できる。
【0015】請求項2に係わる本発明の摺動部品は、静止用摺動部品と回転用摺動部品とが互いに相対摺動する摺動面の径方向一方側に存在する被密封流体をシールする摺動部品であって、前記摺動面のうち前記被密封流体側に第1摺動面を有すると共に前記被密封流体と反対の側に第2摺動面を有し、前記第1摺動面には円周の回転接線方向に対し前記被密封流体側の周面へ向かって長手方向先端が近寄る方向へ傾斜した楕円形状又は長方形状の複数のディンプルを少なくとも1種類有し、前記ディンプルの大きさは縦の最大幅が100×10−6m以上で1000×10−6m以下の寸法範囲であり、横の長さの寸法が500×10−6m以上であって且つ前記ディンプルの幅より大きく前記第1摺動面の径方向幅よりも小さい寸法範囲に形成されており、前記ディンプルの溝深さが1×10−6m以上から25×10−6mの寸法範囲に形成され、前記第2摺動面には平坦な面又は前記ディンプルより小さな形状で点在する第2ディンプルを有するものである。
【0016】
この請求項2に係わる本発明の摺動部品では、ディンプル付き第1摺動面に保持される潤滑液膜により摺動面の摩擦係数を低減するとともに、この第1摺動面に介在する潤滑液膜を第2摺動面でシールし、この潤滑液膜により潤滑作用を保持しながら第2摺動面で被密封流体のシール能力を向上される効果が期待できる。
このために、摺動面の摩擦係数を飛躍的に向上することが可能になる。同時に、摺動面により被密封流体のシール能力が向上する。特に、摺動部品の回転数が低速の場合に被密封流体のシール能力と共に、摩擦係数を低減することが可能になる。
【0017】
この請求項3に係わる本発明の摺動部品は、静止用摺動部品と回転用摺動部品とが互いに相対摺動する摺動面の径方向一方側に存在する被密封流体をシールする摺動部品であって、前記摺動面に第1摺動面を有すると共に前記第1摺動面の両側に第2摺動面を有し、前記第1摺動面には円周の回転接線方向に対し前記被密封流体側の周面へ向かって長手方向先端が近寄よる方向へ傾斜した楕円形状又は長方形状のディンプルを少なくとも1種類有し、前記ディンプルの大きさは縦の最大幅が100×10−6m以上で1000×10−6m以下の寸法範囲であり、横の長さの寸法が500×10−6m以上であって且つ前記ディンプルの幅より大きく前記第1摺動面の径方向幅よりも小さい寸法範囲に形成されており、前記ディンプルの溝深さが1×10−6m以上から25×10−6mの寸法範囲に形成され、且つ前記第2摺動面には平坦な面又は前記ディンプルの長さより小さな形状で点在する第2ディンプルを有するものである。
【0018】
この請求項3に係わる本発明の摺動部品では、第1摺動面に引き込むと共に第1摺動面に介在する潤滑液膜を両側の第2摺動面でシールして保持し、この潤滑液膜により潤滑作用を発揮させながら第1摺動面と被密封流体と反対側の第2摺動面とで被密封流体のシール能力を大きく向上させる効果が期待できる。
このために、摺動面により被密封流体のシール能力が大きく向上する。同時に、シールされた潤滑液膜により摺動面の摩擦係数を向上することが可能になる。特に、摺動部品の回転数が低速の場合に被密封流体のシール能力と共に、摩擦係数を低減する効果が期待できる。
【0019】
請求項4に係わる本発明の摺動部品は、ディンプルが径方向線に沿って複数に配列されたディンプル列を有すると共にディンプル列が周方向に沿って半径方向へ放射状に形成されているものである。
【0020】
請求項4に係わる本発明の摺動部品は、第1摺動面にディンプルを被密封流体側へ傾斜した形状で径方向と周方向へ整列して配置されているので、被密封流体を摺動面に均一に導入するようにして介在させ、摺動面間に介在された被密封流体の均一な被膜により、むらのない摩擦係数を低減し、第2摺動面によりシールして優れたシール能力を発揮させる効果が期待できる。
【0021】
請求項5に係わる本発明の摺動部品は、第2ディンプルの形状は円形、正方形、菱形、径方向又は軸方向の長方形・楕円形に形成されているものである。
【0022】
請求項5に係わる本発明の摺動部品では、第1摺動面に形成されたディンプルにより、被密封流体を第1摺動面へ導入して介在させると共に、第2摺動面に円形、正方形、菱形、径方向又は軸方向の長方形・楕円形に形成されたディンプルが設けられているので、この第2摺動面により第1摺動面に巻き込んだ潤滑膜を第1摺動面へ押し戻すポンピング作用によりシール能力と共に、摩擦係数を低減することが可能になる。
又、第2摺動面は小さなディンプルによりシール能力を向上させる効果が期待できる。
【0023】
請求項6に係わる本発明の摺動部品は、摺動面の径方向幅に対するディンプルが設けられた第1摺動面の径方向幅の割合が0.25から0.75の値に形成されているものである。
【0024】
この請求項6に係わる本発明の摺動部品では、平坦な摺動面に対し、摺動面の径方向幅に対する前記ディンプルが設けられた第1摺動面の径方向幅の割合が0.25から0.75の値に形成されているものでは、40から60%の摩擦係数とシール能力が向上することが認められる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態に係わる摺動部品を図面に基づいて詳述する。尚、図1は、本発明に係わる第1実施の形態を示す摺動部品の摺動面を示す正面図である。
又、図2は、本発明に係わる第2実施の形態を示す摺動部品の摺動面を示す正面図である。
更に、図3は、本発明に係わる第3実施の形態を示す摺動部品の摺動面を示す正面図である。
図4は、摺動面の1個のディンプルの平面図である。
図6は、本発明に係わる第4実施の形態を示す摺動部品の摺動面を示す正面図である。
図7は、本発明に係わる第5実施の形態を示す摺動部品の摺動面を示す正面図である。
【0026】
図1は、本発明の摺動部品2の摺動面3に設けられたディンプル5の配置を示すものである。この摺動部品2は、一方側に被密封流体が存在し、その被密封流体をシールする、例えば、メカニカルシール装置等に取り付けるものである。
又、潤滑油を摺動面間に密封しながら回転軸と摺動する軸受等に設けられるものである。
そして、摺動部品2は、図1の状態で反時計方向へ回転する。つまり、この摺動部品2は、ディンプル付きの第1摺動面3Aを被密封流体側又は潤滑油側に配置するものである。
【0027】
この摺動部品2における摺動面3は、半径r1−rLの径方向長さで全周がその面積範囲である。このうち、半径r1−r2の範囲の面積がディンプル付きの第一摺動面3Aである。このディンプル付きの第1摺動面3Aにはディンプル5が配置されている。そして、ディンプル5は、摺動部品2の半径r1の外周面に近い位置から直接に形成されている。
このディンプル5はディンプル付きの第1摺動面3Aに、平面から見て長方形を成している。この長方形のディンプル5の配置は、摺動面3の回転方向Nの円周線に対して接線方向から30°に回転方向先端5A1(図4参照)が、被密封流体が存在する外周側へ近寄る方向へ傾斜している。このディンプル5の傾斜角度Cは、10°から80°好ましくは16°から55°にするとよい。
このように形成されたディンプル5は、径方向線に沿ってディンプル5が9個数を等配に配列してディンプル列5Aを形成している。
更に、このディンプル5は、ディンプル付きの第1摺動面3Aに放射状にディンプル列5Aが、図1に示すように、配列されている。
【0028】
又、摺動面3の内周側はディンプル5が形成されていない平坦な第2摺動面R1に形成されている。
この平坦な第2摺動面R1の範囲領域は、半径r2−rLの長さで全周面積の範囲である。
このディンプル付きの第1摺動面3A(r1−r2)と摺動面3(r1−rL)の比は、(r1−r2)/(r1−rL)=0.25〜1の範囲に形成される。更に、この値の好ましい範囲は0.25〜0.75である。そして、摺動面3はディンプル付きの第1摺動面3Aと平坦な第2摺動面R1とから成る。
このディンプル付きの第1摺動面3Aは、摺動面の摩擦係数とシール能力を考慮して設計される。このディンプル付きの第1摺動面3Aと平坦な第2摺動面R1の境界基準円周線は半径r2の円周を境にして分けられている。この第1実施の形態では、ディンプル付きの第1摺動面3Aと摺動面3の比を0.25、0.5、0.75、1.0にしたものがある。
【0029】
この摺動部品2は、超硬合金、炭化珪素、セラミックなどの硬質材料から製作することができる。特に、この摺動部品2を炭化珪素等などにすると適材である。つまり、摺動部品2としての強度が向上すると共に、摺動面の耐摩耗性が向上する。
一方、従来技術のような全体に気孔を形成した焼結材料では、摺動面の摩耗が大きく、更に被密封流体や潤滑油が摺動材を浸透して漏洩する問題が存する。しかし、本発明の摺動部品2では、このような問題点を効果的に改善する。
【0030】
この硬質材料の摺動面にディンプル5を形成する加工方法の1つは、サンドブラスト用感光性フィルムを摺動面に貼り付けて加工するサンドブラスト方法による。
このサンドブラスト方法は、摺動面3にサンドブラスト用感光性フィルムを貼り付けて、ディンプル形状を焼き付けたポジフィルムを密着させてサンドブラスト用感光性フィルムを露光する。その後、サンドブラスト用感光性フィルムを現像し、その面にサンドブラストを行うことによりポジフィルムのパターンと一致したディンプル5に加工して形成する。
【0031】
このディンプル5の形状は、例えば図4に示すように、長方形の両端が半円状に形成されたものが存する。更に、第2実施例として図示省略する長方形に形成したものも存する。
このディンプル5の長方形の幅Aは、150×10−6mから1000×10−6mの範囲に形成されている。この幅Aの具体例として150×10−6m、250×10−6mにしたものがある。又、ディンプル5の長手方向の長さBは、幅Aの2倍以上であり、摺動面3の幅寸法以下に形成されている。例えば、具体的なディンプル列5の長Bさとして600×10−6m、1000×10−6mにしたものがある。そして、ディンプル5の深さは、1×10−6mから25×10−6mの寸法に形成されている。
【0032】
図2は、本発明の第2実施の形態として半径r1の境界基準円周線から内周面にディンプル5を配置したディンプル付きの第一摺動面3Bに形成されている。このディンプル5の形状は、摺動面3の回転方向Nに対してディンプル5の回転方向先端5A1が内周側に傾斜している。又、このディンプル付きの第1摺動面3Bに於けるディンプル5の配列は、図1のディンプルと同様に軸心から放射状に形成されている。更に、ディンプル付きの第1摺動面3Bの内周側に配列されたディンプル5は内周面に近い位置からディンプル付きの第1摺動面3Bの全面に配列されている。そして、内周側に介在する被密封流体を流入できるようにしている。
【0033】
このディンプル5の形状は平面から見て長方形をしており、この長方形のディンプル5の配置は、摺動面3の回転円に対して接線方向から25°に回転方向先端5A1側が内周側へ傾斜している。このディンプル5の傾斜角度Cの範囲は、10°から80°好ましくは16°から55°にすると良い。
このように形成されたディンプル5は、直径線に沿ってディンプル5が9個数を等配に配列してディンプル列5Aを形成されている。
更に、このディンプル5は、ディンプル付きの第1摺動面3Bに放射状にディンプル列5Aが図2に示すように配列されている。
その他の形状、材質は、図1に示す摺動部品2とほぼ同一である。
【0034】
他の実施例としてディンプル5の平面形状が楕円形にしたものがある。更に瓢箪形にしたものも存する。これらのディンプル5の傾斜角度Cは、回転する円周の接線に対して20°又は30°に形成されている。この傾斜角度Cは、設計上から摩擦係数、シール能力等を考慮して設定される。この傾斜角度Cを小さくするとシール能力が向上する傾向がある。又、傾斜角度Cを大きくすると摺動抵抗が小さくなる傾向がある。このディンプル5の傾斜角度Cの範囲は10°から80°にすると良く、好ましくは16°から55°の範囲にすると摩擦係数を低減する効果がある。
【0035】
図3は、本発明に係わる摺動部品2の第3実施の形態を示すものである。この図3のディンプル5の傾斜角度Cは、ほぼ30°に近い角度である。
このディンプル5の傾斜角度Cの範囲は、10°から80°であるが、好ましくは、ディンプル5の傾斜角度Cを16°から55°の範囲に小さく形成したものである。
そして、ディンプル付きの第1摺動面3Cは、摺動面3のうちr1−r2の範囲に形成されている。更に、ディンプル付きの第1摺動面3Cの内外径側のrh−r1の範囲とr2−rLの範囲は平坦な第2摺動面R1に形成されている。又、この平坦な第2摺動面R1には第1摺動面3Cに設けられたディンプル5の大きさよりも小さいディンプル6(図示省略するので図6参照)を点在させた実施例がある。更に、この2つの第2摺動面R1、R1のうち被密封流体側の第2摺動面R1に第2ディンプル6を点在すると共に、第1摺動面3Cの被密封流体と反対側の第2摺動面R1は平坦な面に形成した実施例がある。更には、被密封流体の特性に応じて被密封流体の第2摺動面R1を平坦な面に形成すると共に、他方の第2摺動面R1に第2ディンプル6を点在させた実施例がある。
そして、第1摺動面C3に設けられるディンプル5の平面形状は、長方形状、楕円形状、瓢箪形状、十字形状に形成されている。その他の形状、材質は、図1に示す摺動部品2とほぼ同一である。
このようにディンプル5の形状を工夫することにより摺動面のシール能力、摩擦係数を向上することが可能になる。
更に、ディンプル5の傾斜角度Cと個数を設定することにより摩擦係数と共に、シール能力が共に改善される。
【0036】
図6は、本発明に係わる摺動部品2の第4実施の形態を示すものである。
この摺動部品2は、図6では外周側に被密封流体が存在する場合である。例えば、メカニカルシール装置等に取り付けられて被密封流体側にディンプル付きの第1摺動面3Dを設けるものである。又、潤滑油側にディンプル付きの第1摺動面3Dを設けて摺動面に潤滑油を介在させながら回転軸と摺動する軸受等に設けられるものである。
そして、摺動部品2は、図6に示すように、時計方向へ回転する。つまり、この摺動部品2は、ディンプル付きの第1摺動面3Dをメカニカルシールの被密封流体側又は軸受けの潤滑油側に形成するものである。
【0037】
この摺動部品2における摺動面3は、半径r1−rLの径方向長さを配置できる全周がその面積範囲である。この摺動面3のうち、半径r1−r2の範囲の面積がディンプル付きの第1摺動面3Dである。このディンプル付きの第1摺動面3Dにはディンプル5が配置されている。そして、ディンプル5は、摺動部品2の半径r1の外周面に近い位置から内方へ形成されている。
このディンプル5はディンプル付きの第1摺動面3Dに、平面から見て長方形を成している。この長方形のディンプル5の配置は、摺動面3の回転円に対して接線方向から30°に回転方向先端5A1が被密封流体側へ傾斜している。このディンプル5の傾斜角度Cは、10°から80°好ましくは16°から55°にすると良い。
このように形成されたディンプル5は、径方向線に沿ってディンプル5が3個数を等配に配列してディンプル列5Aが形成されている。
更に、このディンプル5は、ディンプル付きの第1摺動面3Dに放射状にディンプル列5Aが、図6に示すように、配列されている。
【0038】
又、摺動面3の内周側である第2摺動面R2には、ディンプル5の最大長さより全体が小さい形状の第2ディンプル6が図6に示すように点在している。この第2ディンプル6の形状は、円形、正方形、菱形、径方向及び軸方向に傾斜していない長方形、楕円形の何れかの形状であって、この形状の第2ディンプル6を1種類又は複数種類含むものである。この第2ディンプル6は第2摺動面R2に複数個が径方向へディンプル列6Aを成している。又、このディンプル列6Aは、更に周方向へ等配に放射状に配列されている。この第2ディンプル6の形状が小さいときは、第2摺動面R2にランダムに点在させても良い。
【0039】
この第2摺動面R2の範囲領域は、半径r2−rLの長さで全周面積である。
又、ディンプル付きの第1摺動面3D(r1−r2)と摺動面3(r1−rL)の比は、(r1−r2)/(r1−rL)=0.25〜1.0の範囲に形成される。更に、この値の好ましい範囲は0.25〜0.75である。そして、摺動面3はディンプル付きの第1摺動面3Dと第2摺動面R2とから成る。
このディンプル付きの第1摺動面3Dは、摺動面の摩擦係数とシール能力を考慮して設計される。このディンプル付きの第1摺動面3Dと第2摺動面R2の境界基準円周線は半径r2の円周を境にして分けられている。この第4実施の形態では、ディンプル付きの第1摺動面3Aと摺動面3の比を0.25、0.5、0.75、1.0にした実施例がある。
【0040】
この摺動部品2は、超硬合金、炭化珪素、セラミックなどの硬質材料から製作することができる。特に、この摺動部品2を炭化珪素等などにすると適材である。炭化珪素の場合には、摺動部品2としての強度が向上すると共に、摺動面の耐摩耗性が向上する。
一方、従来技術のような全体に気孔を形成した焼結材料では、摺動面の摩耗が大きく、更に被密封流体や潤滑油が摺動材を浸透して漏洩する問題が存する。しかし、本発明の摺動部品2では、このような問題点を効果的に改善する。
【0041】
この硬質材料の摺動面にディンプル5を形成する加工方法の1つは、サンドブラスト用感光性フィルムを摺動面に貼り付けて加工するサンドブラスト方法による。 このサンドブラスト方法は、摺動面3にサンドブラスト用感光性フィルムを貼り付けて、ディンプル形状を焼き付けたポジフィルムを密着させてサンドブラスト用感光性フィルムを露光する。その後、サンドブラスト用感光性フィルムを現像し、その面にサンドブラストを行うことによりポジフィルムのパターンと1致したディンプル5に加工して形成する。
【0042】
このディンプル5の形状は、例えば図4に示すように、長方形の両端が半円状に形成されたものが存する。更に、他の実施例として長方形に形成したものも存する。そして、傾斜角度Cが図4とは反対に回転方向先端5A1が下方(点線で示すように)に形成されている。
このディンプル5の長方形の幅Aは、100×10−6mから1000×10−6mの範囲に形成されている。この幅Aの具体例として150×10−6m、250×10−6mにしたものがある。又、長手方向の長さBは、500×10−5m以上で幅Aより大きく、摺動面3の幅寸法以下に形成されている。この長さBの具体例として600×10−6m、750×10−6mにしたものがある。そして、ディンプル5の深さは、1×10−6mから25×10−6mの寸法に形成されている。具体的な深さの例として8×10−6m、10×10−6mにしたものがある。
【0043】
図7は、本発明に係わる摺動部品2の第5実施の形態を示すものである。この摺動部品2は、半径r1の境界基準円周線から内周の第1摺動面3Eにディンプル5を配置したディンプル付きの第1摺動面3Eに形成されている。このディンプル5の形状は、摺動面3の回転方向Nに対してディンプル5の回転方向先端5A1が被密封流体側(内径側)へ傾斜している。又、このディンプル付きの第1摺動面3Eに於けるディンプル5の配列は、図7に示すように、軸心から放射状に形成されている。更に、ディンプル付きの第1摺動面3Eに配列されたディンプル5は内周面に近い位置からディンプル付きの第1摺動面3Eの全面に配列されている。そして、内周側に介在する被密封流体を流入できるようにしている。
【0044】
このディンプル5の形状は平面から見て長方形をしており、この長方形のディンプル5の配置は、摺動面3の回転円に対する接線から25°に回転方向先端5A1が内周側へ傾斜している。このディンプル5の傾斜角度Cの範囲は、10°から80°好ましくは16°から55°にすると良い。
このように形成されたディンプル5は、直径線に沿ってディンプル5が3個数を等配に配列してディンプル列5Aを形成されている。このディンプル列5Aの個数は1個から10個の各個数で用いられている。
更に、このディンプル5は、ディンプル付きの第1摺動面3Eに放射状に略等列にディンプル列5Aが、図7に示すように、配列されている。
その他の形状、材質は、図1に示す摺動部品2とほぼ同一である。
【0045】
以上のディンプル5の形状は摩耗粉により容易に消滅しない形状であることが好ましい。このため、ディンプル5の形状、方向性、更には、被密封流体の皮膜の厚みを増加させる形状にすることである。
この加工方法として、前述した他に固体金属との反応等によるディンプル5の加工やエッチング加工等で処理することができる。
【0046】
本発明に係わる摺動部品2は、メカニカルシール装置、軸受等に利用することが可能である。
メカニカルシール装置等に利用するときには、摺動部品2を静止用密封環又は回転用密封環の一方又は両方に利用することが可能である。つまり、一方の密封環とする場合には、他方の密封環の対向して密接する摺動面を平坦な摺動面にすることができる。
更に、軸受として利用する場合には、軸を受ける摺動部品2のラジアル又はスラスト等の摺動面に利用する。特に、摺動面の軸方向内方に潤滑油がある場合には潤滑油を潤滑側へポンピングするように、ディンプル5の傾斜角度Cを設定する。
【0047】
図5は、本発明の摺動部品2をテストしたメカニカルシール型試験機の断面図である。
図5に於いて、摺動部品用の試験機10には、中心部に回転可能な円筒状のハウジング20が設けられている。このハウジング20内の被密封流体室20Aに設けられた取付面には静止用密封環11がOリングを介して密封に嵌着されている。又、回転軸15に固着された保持装置13には回転用密封環12が軸方向へ移動自在にスプリングにより弾発に保持されている。そして、回転用密封環12のシール面が静止用密封環11の対向シール面に密接して被密封流体室20A内の被密封流体が外部へ漏洩しないようにシールしている。
【0048】
モータ16により回転する回転軸15の軸心には流通路15Aが設けられている。この流通路15Aには通路管14が貫通して配置されている。この通路管14から導入される被密封流体、例えば油が被密封流体室20A内に流入すると共に、流通路15Aから流出するように構成されている。
この流通路15Aと通路管14の端部は図示省略の循環パイプに連通し、このパイプに接続したポンプ装置により設定温度と設定圧力に制御された被密封流体を循環するように構成されている。尚、モータ16は、図示されていないインバータにより、回転数の制御が可能にされている。
【0049】
静止用密封環11を保持したハウジング20は、ベアリング18に回転可能に保持された軸19に固着されている。そして、静止用密封環11と回転用密封環12との回転時の摺動抵抗により回動するように構成されている。
【0050】
一方、静止用密封環11の対向シール面の近傍1mmの位置には直径2mmの穴が設けられており、図示省略の熱電温度計に結線した白金ロジウム−白金又はアルメル−クロメル等の導線17の他端が穴に結線されている。そして、この熱電温度計により静止用密封環11の摺動面の温度を測定する。
【0051】
又、軸19を支持する支持台にはロードセル21が設けられており、カンチレバー22を介して摺動トルクMを検出できるように成されている。尚、この摺動トルクMの値から摩擦係数Fを算出する。算出する式は、F=M/(W×Rm)である。
但し、W=荷重
Rm=摺動面平均半径 である。
【0052】
本試験機10は、内流・アンバランス型である。そして、被密封流体の圧力とスプリングの弾発力によりシール面を押圧する。又、被密封流体の圧力が0の時は、保持装置13のスプリングのみにより摺動面が押圧される。このようにして測定した試験中の測定項目は、摺動部品2の摺動トルクM、摺動面の温度、被密封流体の温度、更に、摺動面から漏洩する被密封流体の量でる。
【0053】
【実施例】
実施例1
1)摺動部品2は図1及び図3に示すものを試験したものである。
2)この摺動部品2は図5に示す試験機10により試験した。
【0054】
3)摺動部品2のディンプル5の形状について、
a.回転用密封環は、炭化珪素摺動部品(内径25mm×外径44mm×長さ12mm)
b.静止用密封環は、炭化珪素摺動部品(内径28mm×外径50mm×長さ14mm)
c.ディンプル5の配置は、図1及び図3に示す通りである。
d.ディンプル5の幅Aは、150×10−6m、
長さBは、600×10−6m、
深さHは、8×10−6mである。
e.摺動面3に対するディンプル付き摺動面3Cの割合は、(r1−r2)/(r1−rL)=1.0である。
f.ディンプル5の傾斜角度Cは、30°である。
4)摺動面の表面粗さは、Rz0.2×10−6
5)平坦度は、1バンド(ヘリウムライト)以下
6)試験時間は、30分
7)被密封流体の温度は、30°C
8)被密封流体の圧力は、0.3MPa、0.5MPa、1.0MPa
9)周速度1m/s
10)スプリングの荷重は、20N
11)被密封流体は、出光興産製スーパーマルチオイル10
【0055】
以上の条件で試験した結果の摩擦係数と被密封流体の漏れ量(g/h)は表1の通りである。
尚、以下の各表では、A=被密封流体の圧力(MPa)、B=平坦な摺動面同士の摩擦係数と発明の摩擦係数との割合(%)である。
【0056】
【表1】
Figure 2004003578
【0057】
実施例2
1)摺動部品2は図1及び図3に示すものである。
2)摺動面3に対するディンプル付きの第1摺動面3Cの割合は、(r1−r2)/(r1−rL)=1.0である。
3)摺動部品2のディンプル5の形状について、
a.ディンプル5の幅は250×10−6m、
長さは1000×10−6m、
深さは8×10−6mである。
4)その他の条件は実施例1と同一である。
【0058】
以上の条件で試験した結果の摩擦係数と被密封流体の漏れ量(g/h)は表2の通りである。
尚、以下の各表では、A=被密封流体の圧力(MPa)、B=平坦な摺動面同士の摩擦係数と発明の摩擦係数との割合(%)である。
【0059】
【表2】
Figure 2004003578
【0060】
実施例3
1)摺動部品2の形状は図1及び図3に示す通りである。
2)ディンプル付きの第1摺動面3Aと摺動面3の比は(r1−r2)/(r1−rL)=0.75である。
3)ディンプル5の形状について、
a.ディンプル5の幅は150×10−6m、
長さは600×10−6m、
深さは8×10−6mである。
4)その他の条件は実施例1と同一である。
【0061】
以上の条件で試験した結果の摩擦係数と被密封流体の漏れ量(g/h)は表3の通りである。
尚、以下の各表では、A=被密封流体の圧力(MPa)、B=平坦な摺動面同士の摩擦係数と発明の摩擦係数との割合(%)である。
【0062】
【表3】
Figure 2004003578
【0063】
実施例4
1)摺動部品2の形状は図1及び図3に示す通りである。
2)ディンプル付き摺動面3Aと摺動面3の比は(r1−r2)/(r1−rL)=0.50である。
3)ディンプル5の形状について、
a.ディンプル5の幅は150×10−6m、
長さは600×10−6m、
深さは8×10−6mである。
4)その他の条件は実施例1と同一である。
【0064】
以上の条件で試験した結果の摩擦係数と被密封流体の漏れ量(g/h)は表4の通りである。
尚、以下の各表では、A=被密封流体の圧力(MPa)、B=平坦な摺動面同士の摩擦係数と発明の摩擦係数との割合(%)である。
【0065】
【表4】
Figure 2004003578
【0066】
実施例5
1)摺動部品2の形状は図1及び図3に示す通りである。
2)ディンプル付き摺動面3Aと摺動面3の比は(r1−r2)/(r1−rL)=0.25である。
3)ディンプル5の形状について、
a.ディンプル5の幅は150×10−6m、
長さは600×10−6m、
深さは8×10−6mである。
4)その他の条件は実施例1と同一である。
【0067】
以上の条件で試験した結果の摩擦係数と被密封流体の漏れ量(g/h)は表5の通りである。
尚、以下の各表では、A=被密封流体の圧力(MPa)、B=平坦な摺動面同士の摩擦係数と発明の摩擦係数との割合(%)である。
【0068】
【表5】
Figure 2004003578
【0069】
実施例6
1)摺動部品2の形状は図6及び図7に示す通りである。
2)ディンプル付きの第1摺動面3D又は第1摺動面3Eと摺動面3の比は(r1−r2)/r1−rL=0.50である。
3)各ディンプル5の形状について、
a.第1摺動面3D、3Eにおけるディンプル5の幅は150×10−6m、
長さは600×10−6m、
深さは8×10−6mである。
b.第2摺動面における第2ディンプル6は、
円形に形成されて直径が100×10−6
深さが8×10−6 である。
4)その他の条件は実施例1と同一である。
【0070】
以上の条件で試験した結果の摩擦係数と被密封流体の漏れ量(g/h)は表6の通りである。
尚、以下の各表では、A=被密封流体の圧力(MPa)、B=平坦な摺動面同士の摩擦係数と発明の摩擦係数との割合(%)である。
【0071】
【表6】
Figure 2004003578
【0072】
比較例
1)摺動材2の形状は従来例の図9に示す通りである。
2)ディンプル付き摺動面155Aと摺動面155の比は1.0である(図3と同様の構成である)。
3)ディンプル5の形状について、
a.ディンプル5の幅は50×10−6m、
長さは200×10−6m、
深さは8×10−6mである。
4)その他の条件は実施例1と同一である。
【0073】
以上の条件で試験した結果の摩擦係数と被密封流体の漏れ量(g/h)は表6の通りである。
尚、以下の各表では、A=被密封流体の圧力(MPa)、B=平坦な摺動面同士の摩擦係数と発明の摩擦係数との割合(%)である。
【0074】
【表7】
Figure 2004003578
【0075】
以上の実施例1から6と比較例とを対比する。
表1から表6の被密封流体の漏れ量(g/h)について検討する。この漏れ量(g/h)は、各国の多数の使用実積に基づく規格(3ml/h以下)の範囲以下であり、問題とはならない。そして、摺動面3に平坦な摺動面R1を設けた場合には漏れ量を更に低減することが可能になる。
このように、被密封流体の漏れ量を合格範囲内に抑えた状態で、比較例と実施例1から5について比較すると、比較例が平坦な摺動面同士の摩擦係数に対して77%から93%であるのに対し、実施例1では57%から84%であり、実施例2では12%から36%であり、実施例3では、44%から83%であり、実施例4では、43%から68%であり、実施例5では、44%から66%であり、実施例6では、44%から58%である。つまり、比較例に対して摩擦係数を大きく低減することが可能になる。
特に、被密封流体の圧力が小さい範囲では摩擦係数を更に小さくすることが可能になる。又、ディンプル5の長さを大きくすると、摩擦係数を低減することが期待できる。更に、摺動部品2の回転が低速の場合に、摩擦係数を大きく低減することが可能になる。
【0076】
摺動部品2の摺動面3に設けられるディンプル5の形状は、幅が100×10−6m以上であって1000×10−6m以下であり、長さが500×10−6m以上で且つディンプル5の幅より大きく摺動面3の幅より小さくしたものである。
又、ディンプル5の深さは1×10−6m以上25×10−6m以下である。
このように形成されたディンプル5の形状としては、長方形、楕円形、瓢箪形、十字形等の形状が適している。
この摺動部品2は、化学プラントなどの反応装置などの用いられるメカニカルシール装置の密封環として適している。特に、密封環の摺動面が低速回転で、被密封流体の圧力が高圧である場合に適している。
【0077】
【発明の効果】
本発明に係わる摺動部品によれば、第1摺動面にディンプルが回転する回転方向先端を回転円の接線方向に対して最適に吸い込むように傾斜させると、ディンプル間に被密封流体が導入されて摺動面に被密封流体の潤滑膜を形成する。そして、この被密封流体の潤滑膜が第2摺動面によりシールされて第1摺動面に介在し、この保持される潤滑膜により摺動面の摩擦係数を低減する効果を奏する。そして、摺動面の発熱を効果的に低減できる。更に、摺動面の摩耗、損傷を防止する効果が期待できる。
【0078】
更に、摺動部品には、ディンプルが配列されて、ディンプル付きの第1摺動面の被密封流体と反対側に平坦な第2摺動面が設けられているから、この第2摺動面により被密封流体をシールして第1摺動面に均等に介在させて摩擦係数を低減すると共に、平坦な第2摺動面が第1摺動面と協働し、被密封流体のシール能力が向上できる効果を奏する。
【0079】
又、摺動部品は、摩擦係数を低減できると共に、摺動面の摩耗が低減できるので、摺動時に生じる鳴きやリンキングを低減する効果を奏する。しかも、この摺動部品をカーボン材と対向させて摺動させてもブリスタ現象を防止する効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる第1実施の形態を示す摺動部品の摺動面の正面図である。
【図2】本発明に係わる第2実施の形態を示す摺動部品の摺動面の正面図である。
【図3】本発明に係わる第3実施の形態を示す摺動部品の摺動面の正面図である。
【図4】本発明に係わる摺動部品の摺動面における1個のディンプルの平面図である。
【図5】本発明に係わる摺動部品を取り付けて試験した試験機の断面図である。
【図6】本発明に係わる第4実施の形態を示す摺動部品の摺動面の正面図である。
【図7】本発明に係わる第5実施の形態を示す摺動部品の摺動面の正面図である。
【図8】従来例のメカニカルシールの断面図である。
【図9】従来例の摺動材の摺動面にディンプルが配置された正面図である。
【符号の説明】
2 摺動部品
3 摺動面
3A、3B、3C、3D、3E 第1摺動面
5 ディンプル
5A ディンプル列
5A1 回転方向先端
6 第2ディンプル
6A ディンプル列
C 外周側のディンプルの傾斜角度
N 回転方向
R1、R2 第2摺動面
r1 ディンプルの配列における外周の半径
r2 ディンプルの配列における内周の半径
rh 摺動部品の外径
rL 摺動部品の内径

Claims (6)

  1. 静止用摺動部品と回転用摺動部品とが互いに相対摺動する摺動面の径方向一方側に存在する被密封流体をシールする摺動部品であって、前記摺動面のうち前記被密封流体側に第1摺動面を有すると共に前記被密封流体側と反対の側に第2摺動面を有し、前記第1摺動面には円周の回転接線方向に対し傾斜すると共に前記傾斜方向へ向かって長く形成されたディンプルを有し、前記第2摺動面には平坦な面又は前記ディンプルより小さな形状で点在する第2ディンプルを有することを特徴とする摺動部品。
  2. 静止用摺動部品と回転用摺動部品とが互いに相対摺動する摺動面の径方向一方側に存在する被密封流体をシールする摺動部品であって、前記摺動面のうち前記被密封流体側に第1摺動面を有すると共に前記被密封流体と反対の側に第2摺動面を有し、前記第1摺動面には円周の回転接線方向に対し前記被密封流体側の周面へ向かって長手方向先端が近寄る方向へ傾斜した楕円形状又は長方形状の複数のディンプルを少なくとも1種類有し、前記ディンプルの大きさは縦の最大幅が100×10−6m以上で1000×10−6m以下の寸法範囲であり、横の長さの寸法が500×10−6m以上であって且つ前記ディンプルの幅より大きく前記第1摺動面の径方向幅よりも小さい寸法範囲に形成されており、前記ディンプルの溝深さが1×10−6m以上から25×10−6mの寸法範囲に形成され、前記第2摺動面には平坦な面又は前記ディンプルより小さな形状で点在する第2ディンプルを有することを特徴とする摺動部品。
  3. 静止用摺動部品と回転用摺動部品とが互いに相対摺動する摺動面の径方向一方側に存在する被密封流体をシールする摺動部品であって、前記摺動面に第1摺動面を有すると共に前記第1摺動面の両側に第2摺動面を有し、前記第1摺動面には円周の回転接線方向に対し前記被密封流体側の周面へ向かって長手方向先端が近寄よる方向へ傾斜した楕円形状又は長方形状のディンプルを少なくとも1種類有し、前記ディンプルの大きさは縦の最大幅が100×10−6m以上で1000×10−6m以下の寸法範囲であり、横の長さの寸法が500×10−6m以上であって且つ前記ディンプルの幅より大きく前記第1摺動面の径方向幅よりも小さい寸法範囲に形成されており、前記ディンプルの溝深さが1×10−6m以上から25×10−6mの寸法範囲に形成され、且つ前記第2摺動面には平坦な面又は前記ディンプルの長さより小さな形状で点在する第2ディンプルを有することを特徴とする摺動部品。
  4. 前記ディンプルが径方向線に沿って複数に配列されたディンプル列を有すると共に前記ディンプル列が周方向に沿って半径方向へ放射状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の摺動部品。
  5. 前記第2ディンプルは円形、正方形、菱形、径方向又は軸方向の長方形・楕円形に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の摺動部品。
  6. 前記摺動面の径方向幅に対する前記ディンプルが設けられた第1摺動面の径方向幅の割合が0.25から0.75の値に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の摺動部品。
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