JP2003332486A - 高周波パッケ−ジと配線基板との接続構造 - Google Patents

高周波パッケ−ジと配線基板との接続構造

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high frequency
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Masato Shiobara
正人 塩原
Yoshio Tsukiyama
良男 築山
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Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高周波パッケ−ジを配線基板に接続する場合に
おいて、低周波信号であっても、20GHz以上の高周
波信号であっても、伝送特性を劣化させることなく、信
号線を伝播する高周波信号の最高周波数の制御が可能
で、しかも実装性を向上させることのできる高周波伝送
特性に優れた高周波パッケ−ジと配線基板との接続構造
を提供すること。 【解決手段】 高周波パッケ−ジ10を構成する高周波
伝送線路基板20の両主面11a、11bに形成された
グランド層22、23を接続する導体ビア24a、24
bの間隔と、高周波パッケ−ジ10が搭載される配線基
板30の接合部付近の両面31a、31bに形成された
グランド層34、35を接続する導体ビア36a、36
bの間隔とを、これら高周波伝送線路基板20と配線基
板30との間における高周波伝送特性を高めるために、
高周波伝送線路基板20の比誘電率と配線基板30の比
誘電率とを考慮して設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高周波パッケ−ジと
配線基板との接続構造に関し、より詳細には低周波領域
から高周波領域の広い範囲にわたり、信号の伝送特性を
劣化させることなく高周波パッケ−ジと配線基板とを電
気的に接続させることが可能な高周波パッケ−ジと配線
基板との接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高周波パッケ−ジは、誘電体基板
上に形成された半導体素子実装領域及びその周辺部の高
周波回路を環状枠体及びこの上に設けられた蓋体で封止
することにより構成されている。半導体素子実装領域に
実装された半導体素子は、前記枠体の側壁部を貫通して
形成された信号線層と接続されており、半導体素子が搭
載された高周波パッケ−ジの信号線層が配線基板の信号
線層と接続されることによりパッケ−ジ外部との高周波
信号の入出力が可能になる。このような高周波パッケ−
ジと配線基板との接続においては、高周波信号特性を劣
化させることなく高周波信号を入出力することが可能な
パッケ−ジ構造及び信号線路の形成が求められる。
【0003】図11は、従来のこの種の高周波パッケ−
ジと配線基板との接続構造を示した模式図であり、
(a)は側面断面図、(b)は(a)におけるB−B線
断面斜視図である。
【0004】誘電体基板41は厚さTの略直方体板形状
に形成されており、誘電体基板41の下面41bにはグ
ランド層42が形成される一方、誘電体基板41の上面
41aの所定箇所には、環状の誘電体製の枠体44が形
成されている。枠体44の内側領域44dにおける誘電
体基板上面41aの所定箇所には、幅がwの薄膜状の
回路部43aが複数個形成される一方、枠体44を挟ん
で回路部43aと対向する外側領域44eには、これと
同様(幅がw)のリ−ド部43bがそれぞれ形成され
ている。回路部43aの一端部とリ−ド部43bの一端
部とは幅がwの導体部43cを介して接続されてお
り、この導体部43cは枠体44の壁部44a内に埋設
されている。これら回路部43a、リ−ド部43b、導
体部43cを含んで信号線層43が構成されている。
【0005】また導体部43cとこの近傍の壁部44a
とを含んで構成される回路の特性インピーダンスを、回
路部43a、リード部43bのそれと同等にするため、
導体部43cの幅wは回路部43a及びリード部43
bの幅wよりも小さい値に設定されている。そして信
号線層43における反射損失を抑えて伝送損失を小さく
するために、回路部43a、リード部43b、導体部4
3cにおける各特性インピーダンスの整合が図られてい
る。
【0006】誘電体基板上面41aにおける枠体内側領
域44dの略中央部には半導体素子45が実装されるよ
うになっており、半導体素子45のパッド45aと回路
部43aの他端部とはボンディングワイヤ45bを介し
て接続されるようになっている。枠体44の上面には蓋
体46が接合(ハーメチックシール)されるようになっ
ており、この蓋体46により誘電体基板41上の枠体内
側領域44dが封止されるようになっている。これら誘
電体基板41、グランド層42、信号線層43、枠体4
4、蓋体46等を含んでマイクロストリップラインタイ
プの高周波パッケージ40が構成されている。
【0007】そして高周波パッケ−ジ40の信号線層4
3のリ−ド部43bは、配線基板50に形成された信号
線層52の一端と外部リ−ド端子53を介して電気的に
接続されるようになっている。
【0008】このような接続構造により、高周波信号
(図示せず)は、配線基板50の信号線層52から外部
リ−ド端子53を介して高周波パッケ−ジ40の信号線
層43のリード部43bより導体部43c、回路部43
a等を介して半導体素子45に入力される一方、高周波
パッケ−ジ40の半導体素子45より出力された高周波
信号は、信号線層43の回路部43aより導体部43
c、リード部43b、そして外部リ−ド端子53を介し
て配線基板50の信号線層52に出力されるようになっ
ている。
【0009】しかしながらこのように構成された高周波
パッケ−ジ40と配線基板50との接続構造では、外部
リ−ド端子53での特性インピ−ダンスを信号線層4
3、52と等しくすることは非常に困難であり、外部リ
−ド端子53と配線基板50上の信号線層52間、およ
び外部リ−ド端子53と高周波パッケ−ジ40の信号線
層43のリ−ド部43bとの間で、特性インピ−ダンス
の不整合が大きくなり、外部リ−ド端子53と配線基板
50上の信号線層52との接合部、および外部リ−ド端
子53と高周波パッケ−ジ40の信号線層43との接合
部における特性インピ−ダンスの不整合を原因とする信
号反射が大きくなるという問題があった。
【0010】このような問題に対処するため、高周波パ
ッケ−ジと配線基板との接続に外部リ−ド端子を使用す
ることなく、高周波パッケ−ジの信号線層の配線構造等
を改良して、高周波パッケ−ジの信号線層と配線基板の
信号線層とを直接接続するものが提案されている。
【0011】特開2000−164764号公報には、
高周波パッケ−ジと配線基板との信号線層どうしの接続
部分の両側にそれぞれ接続パッドを形成し、該接続パッ
ドを介して高周波パッケ−ジ内部に形成されたグランド
層と配線基板内部に形成されたグランド層とを接続する
接続導体路(スル−ホ−ル導体)を設けることによっ
て、高周波信号の伝送特性を劣化させることなく接続で
きることが開示されている。
【0012】図12は、特開2000−164764号
公報記載の高周波パッケ−ジと配線基板との接続構造を
示した側面断面図である。また図13は図12に示した
高周波パッケ−ジと配線基板との接続構造の要部を示し
た図であり、(a)は高周波パッケ−ジの上面図、
(b)は高周波パッケ−ジの下面図、(c)は配線基板
の上面図である。
【0013】図中61は、セラミック等からなる誘電体
基板を示しており、誘電体基板61の上面の所定箇所に
は、キャップ状の蓋体62がシ−ル部63を介して接合
されている。蓋体62の内側領域62aにおける誘電体
基板61上面の所定箇所には複数の信号線層64が形成
され、信号線層64の一端は半導体素子65と接続され
ている。
【0014】誘電体基板61内部にはグランド層66
が、スリット孔66aを除いて誘電体基板61の全面に
わたり形成されており、グランド層66と信号線層64
とから第3の高周波伝送線路Cとしてのマイクロストリ
ップ線路が形成されている。
【0015】さらに、誘電体基板61の下面の所定箇所
には、信号線層67が形成されており、信号線層67と
グランド層66とから第1の高周波伝送線路Aとしての
マイクロストリップ線路が形成されている。また、信号
線層67の一端部67aを挟んで、その両側に接続パッ
ド68が形成されており、信号線層67の一端部67a
と接続パッド68とで接続部69が形成されている。ま
た、接続パッド68とグランド層66とはスル−ホ−ル
導体70により接続されている。そして、第1の高周波
伝送線路Aと第3の高周波伝送線路Cとは、スロット孔
66aを介して、電磁結合され、両線路A、C間で信号
の伝達が行われる。これら、誘電体基板61、信号線層
64、グランド層66、信号線層67、蓋体62等を含
んで高周波パッケ−ジ60が構成されている。
【0016】また図中80は、高周波パッケ−ジ60を
実装するための配線基板を示している。配線基板80を
構成する誘電体基板81の上面には、高周波パッケ−ジ
60の誘電体基板61の裏面に形成された接続部69と
整合する位置に、第2の高周波伝送線路Bとしての信号
線層82とその両側に接続パッド83とが形成され、誘
電体基板81の内部にはグランド層84が形成され、接
続パッド83とグランド層84とがスル−ホ−ル導体8
5によって接続されている。また、配線基板80の表面
には、凹部81aが形成されている。
【0017】そして、高周波パッケ−ジ60の下面の第
1の高周波伝送線路Aと、配線基板の上面の第2の高周
波伝送線路Bとを対面させて、その信号線層67の一端
部67aと信号線層82の一端部82aとを半田等の接
合材71により接合するとともに、接続パッド68と接
続パッド83とも合わせて接合することにより、高周波
パッケ−ジ60と配線基板80との接続が行われてい
る。
【0018】このように構成された高周波パッケ−ジ6
0と配線基板80との接続構造では、マイクロストリッ
プの伝送モ−ドの伝送線路を有する高周波パッケ−ジ6
0と、同様にマイクロストリップの伝送モ−ドの伝送線
路を有する配線基板80との間の接続性を高めることが
でき、伝送損失を抑制できるとしている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】図11に示した高周波
パッケ−ジ40と配線基板50との接続構造において
は、上述したように、外部リ−ド端子53を介した接続
部分での信号の反射損失が増大し、効率よく信号を伝達
することができず、特に20GHzを越えるような準ミ
リ波帯以上では、伝送特性を良好に維持することができ
ないという課題があった。
【0020】また、図12、図13に示した高周波パッ
ケ−ジ60と配線基板80との接続構造においては、3
0GHz〜40GHzの周波数帯域における伝送損失の
低減が確認され、伝送特性が改善されるものの、40G
Hz以上では伝送特性が大きく劣化する傾向になり、4
0GHz以上のさらに高周波側の帯域においては、伝送
特性を向上させることができないという課題があった。
【0021】また、配線基板80が高周波パッケ−ジ6
0の下部に配置される結果、高周波パッケ−ジ60単体
では整合が取れていた高周波伝送線路のインピ−ダンス
が変化し、高周波パッケ−ジ60と配線基板80全体で
の信号の伝送特性が劣化し、特に、第1の高周波伝送線
路Aと第3の高周波伝送線路Cとの接続部(スロット孔
66a)直下の配線基板80の影響が問題となってい
た。
【0022】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
って、高周波パッケ−ジを配線基板に接続する場合にお
いて、低周波信号であっても、20GHz以上の高周波
信号であっても、伝送特性を劣化させることなく、信号
線を伝播する高周波信号の最高周波数の制御が可能で、
しかも実装性を向上させることのできる高周波伝送特性
に優れた高周波パッケ−ジと配線基板との接続構造を提
供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記したよ
うに、従来の高周波パッケ−ジと配線基板との接続構造
においては、直流から高周波にわたる広帯域の信号を、
その伝送特性を劣化させることなく伝送させることがで
きなかった。
【0024】そこで本発明者は、高周波パッケ−ジを構
成する高周波伝送線路基板及び配線基板に形成された導
体ビアの間隔に着目し、高周波パッケ−ジに形成される
導体ビア列の間隔と、配線基板に形成される導体ビア列
の間隔とを各基板を構成する誘電体基板の比誘電率を考
慮して設定することによって、直流から最高周波数にわ
たる広帯域の高周波信号の伝送特性を劣化させることな
く伝送させることができることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0025】上記目的を達成するために本発明に係る高
周波パッケ−ジと配線基板との接続構造(1)は、高周
波パッケ−ジを構成する高周波伝送線路基板の両主面に
形成された第1のグランド層を接続する第1の導体ビア
列の間隔と、前記高周波パッケ−ジが搭載される配線基
板における前記高周波パッケ−ジとの接合部付近の両面
に形成された第2のグランド層を接続する第2の導体ビ
ア列の間隔とが、これら高周波伝送線路基板と配線基板
との間における高周波伝送特性を高めるために、前記高
周波伝送線路基板の比誘電率と前記配線基板の比誘電率
とを考慮して設定されていることを特徴としている。
【0026】上記高周波パッケ−ジと配線基板との接続
構造(1)によれば、マイクロストリップラインを基本
構造とする配線基板であっても、前記高周波パッケ−ジ
と前記配線基板との接続箇所での反射損失の増大を抑制
し、また伝送損失の低減を図ることができ、より波長の
短い高周波領域に渡って伝送特性に優れた高周波パッケ
−ジと配線基板との接続構造とすることができる。
【0027】また、本発明に係る高周波パッケ−ジと配
線基板との接続構造(2)は、上記高周波パッケ−ジと
配線基板との接続構造(1)において、前記高周波伝送
線路基板の比誘電率をεr1、前記配線基板の比誘電率
をεr2、信号線を伝播する高周波の真空中における波
長をλ、前記第1の導体ビア列の間隔をW、及び前
記第2の導体ビア列の間隔をWとした場合、W<λ
/(2×εr1 1/2)、かつW<λ/2(ε
r2/2+1/2)1/2の関係が成立することを特徴
としている。
【0028】上記高周波パッケ−ジと配線基板との接続
構造(2)によれば、前記高周波伝送線路基板に形成さ
れる信号線の略垂直方向に放射された高周波信号におけ
る、前記第1の導体ビア列の間隔Wに起因する共振の
発生を防止するとともに、リップルの発生を防止するこ
とができ、かつ前記配線基板に形成される信号線の略垂
直方向に放射された高周波信号における、前記第2の導
体ビア列の間隔Wに起因する共振の発生を防止すると
ともに、リップルの発生を防止することができる。
【0029】従って、前記高周波パッケ−ジと前記配線
基板との接続箇所での反射損失の増大を抑制し、また伝
送損失の低減を図ることができる。また、前記間隔W
及びWを上記範囲で調整することにより、信号線を伝
播する高周波信号の最高周波数を制御することができ、
DC(直流)から最高周波数までの広い周波数帯域で信
号を劣化させることなく伝送させることができ、伝送特
性に優れた高周波パッケ−ジと配線基板との接続構造と
することができる。
【0030】また、本発明に係る高周波パッケ−ジと配
線基板との接続構造(3)は、上記高周波パッケ−ジと
配線基板との接続構造(1)又は(2)において、前記
高周波パッケ−ジと前記配線基板との接合がバンプによ
り行われていることを特徴としている。
【0031】上記高周波パッケ−ジと配線基板との接続
構造(3)によれば、前記高周波パッケ−ジと前記配線
基板との接合作業を極めて容易に行うことが可能とな
り、実装性を向上させることができる。
【0032】また、本発明に係る高周波パッケ−ジと配
線基板との接続構造(4)は、上記高周波パッケ−ジと
配線基板との接続構造(3)において、前記高周波パッ
ケ−ジが、前記高周波伝送線路基板の一主面側に第1の
信号線と、該第1の信号線と前記第1のグランド層との
間に設けられた第1のギャップと、前記高周波伝送線路
基板の他主面側に、その一端が前記配線基板と接続さ
れ、他端が第3の導体ビアを介して前記第1の信号線と
接続された第2の信号線と、該第2の信号線と前記第1
のグランド層との間に設けられた第2のギャップとを備
え、前記配線基板が、前記高周波パッケ−ジとの接合面
側に第3の信号線と、該第3の信号線と前記第2のグラ
ンド層との間に設けられた第3のギャップとを備え、前
記高周波伝送線路基板における前記第1の信号線の前記
第3の導体ビア接続側端部から前記配線基板接続側一側
面までの間、及び/又は前記高周波伝送線路基板におけ
る前記配線基板との接合部付近の所定領域部分には、前
記第1のグランド層が形成されていないことを特徴とし
ている。
【0033】上記高周波パッケ−ジと配線基板との接続
構造(4)によれば、前記第2の信号線と前記第1のグ
ランド層との間、及び前記第3の信号線と前記第1のグ
ランド層との間の容量成分を小さくすることにより、前
記第2の信号線と前記第3の信号線とにおけるインピ−
ダンスの低下を抑制し、前記接合部におけるインピ−ダ
ンスの整合性を高めることができる。従って、前記高周
波パッケ−ジの前記第2の信号線から前記配線基板の前
記第3の信号線へ、あるいはその逆方向へ伝播する高周
波信号の最高周波数の高周波化を図ることができる。ま
た、中間周波数帯域(15GHz〜40GHz帯域)に
おける反射損失をさらに低減することができ、伝送特性
を向上させることができる。
【0034】また、本発明に係る高周波パッケ−ジと配
線基板との接続構造(5)は、上記高周波パッケ−ジと
配線基板との接続構造(4)において、前記第1の信号
線の幅をw、前記第1のギャップの幅をwg1とした
場合、前記所定領域部分が、幅がw+2×wg1に設
定された前記第1の信号線の前記第3の導体ビア接続側
端部から前記配線基板接続側一側面までの間の領域を含
んでいることを特徴としている。
【0035】上記高周波パッケ−ジと配線基板との接続
構造(5)によれば、前記高周波伝送線路基板における
前記第2の信号線と前記第1のグランド層との間の容量
成分を小さくすることにより、高周波領域における前記
第2の信号線におけるインピーダンスの低下を抑制する
ことができ、前記接合部におけるインピ−ダンスの整合
性を高めることができる。従って、前記高周波パッケ−
ジの前記第2の信号線から前記配線基板の前記第3の信
号線へ、あるいはその逆方向へ伝播する高周波信号の最
高周波数の高周波化を図ることができる。また、中間周
波数帯域(15GHz〜40GHz帯域)における反射
損失をさらに低減することができ、伝送特性をより一層
向上させることができる。
【0036】また、本発明に係る高周波パッケ−ジと配
線基板との接続構造(6)は、上記高周波パッケ−ジと
配線基板との接続構造(5)において、前記高周波伝送
線路基板の一主面側において、前記第1の信号線の延長
線上を略中心にして、前記配線基板接続側一側面から前
記第1の信号線の長さ方向に前記第1のグランド層が形
成されていない部分の幅をG、長さをL、前記高周
波伝送線路基板の他主面側において、前記第2の信号線
を略中心にして、前記配線基板接続側一側面から前記第
2の信号線の長さ方向に前記第1のグランド層が形成さ
れていない部分の幅をG、長さをL、前記第2の信
号線の幅をw、前記第2のギャップの幅をwg2、前
記高周波伝送線路基板の他主面側に形成されている前記
第1のグランド層と前記配線基板の接合面側に形成され
ている前記第2のグランド層とを接合する前記バンプの
配置間隔をW とした場合、前記所定領域部分が、0
<L≦λ/4(εr1/2+1/2)1/2、G
≦G、かつ0≦L≦L 、w+2×wg2≦G
≦Wの関係が成立する領域を含んでいることを特徴と
している。
【0037】上記高周波パッケ−ジと配線基板との接続
構造(6)によれば、より一層接合部近傍における容量
成分の調整の幅を広げることができ、より一層接合部付
近の信号線のインピ−ダンスの整合性を高めることがで
き、極めて優れた伝送特性を有するものとすることがで
きる。特に、中間周波数帯域(15GHz〜40GHz
帯域)における反射損失をさらに低減することがで
き、、前記高周波パッケ−ジの前記第2の信号線から前
記配線基板の前記第3の信号線へ、あるいはその逆方向
へ伝播する高周波信号の最高周波数のより一層の高周波
化を図ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る高周波パッケ
−ジと配線基板との接続構造の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1は、実施の形態(1)に係る高周波
パッケ−ジと配線基板との接続構造を模式的に示した部
分断面斜視図である。また、図2(a)〜(c)は実施
の形態(1)に係る高周波パッケ−ジと配線基板との接
続構造の要部を拡大して示した模式図であり、(a)は
図1におけるA−A線断面図、(b)は平面図、(c)
は(a)におけるC−C線断面図である。
【0039】図中20は誘電体基板11を用いて構成さ
れる高周波伝送線路基板を示している。誘電体基板11
はアルミナセラミック等を用いて厚みがTの直方体板
形状に形成され、誘電体基板上面11aの所定箇所には
キャップ形状をした蓋体12が接合されている。蓋体1
2は誘電体基板11と略同様の膨張係数を有するコバ−
ルまたはインバ−合金から構成されている。
【0040】蓋体内側領域12bの略中央部には半導体
素子(図示せず)を搭載するスペ−ス11cが形成さ
れ、スペ−ス11cを挟んで対向する誘電体基板上面1
1aの所定箇所には、幅がwの薄膜状の信号線層14
が形成されている。信号線層14の周囲には幅がwg1
のギャップgを介してグランド層22が形成されてお
り、これらによりコプレナ・ウェ−ブガイドが構成され
ている。他方、誘電体基板下面11bの所定箇所には、
幅がwの薄膜状の信号線層15が形成されている。信
号線層15の周囲には、幅がwg2のギャップgを介
してグランド層23が形成されており、これらによりコ
プレナ・ウェ−ブガイドが構成されている。
【0041】信号線層14の端部14aは導体ビア16
の上端部に接続され、導体ビア16の下端部は信号線層
15の端部15aに接続されている。これら信号線層1
4、導体ビア16、信号線層15を含んで信号線電極1
3が構成されている。
【0042】信号線層14、15を挟むその両側には、
グランド層22とグランド層23とを接続する導体ビア
24a、24bがそれぞれ形成されている。これら導体
ビア24aどうし、導体ビア24bどうしの間隔はD
に設定されている。この間隔Dは、誘電体基板11の
比誘電率をεr1、信号線電極13を伝播する高周波の
真空中における波長をλとするとき、D<λ
(2×εr1 1/2)の範囲に設定されている。したが
って、信号線電極13より信号線層14、15の垂直方
向へ放射された高周波信号が導体ビア24a、24bの
隙間Dを介して誘電体基板11側に漏れ出すのを阻止
し、隙間Dに起因する不要モ−ドによりリップルが発
生するのを防ぐことができる。なお、間隔Dの下限は
小さい程よいが、誘電体基板11に導体ビア24aどう
し、導体ビア24bどうしを接近して形成する技術によ
り自ら限定される。
【0043】また、信号線層14、15を挟んで形成さ
れた導体ビア24aの内側と導体ビア24bの内側との
間隔はWに設定されている。この間隔Wは、誘電体
基板11の比誘電率をεr1、信号線電極13を伝播す
る高周波の真空中における波長をλとすると、W
λ/(2×εr1 1/2)・・(1)式の範囲で設定
されている。したがって、信号線電極13より信号線層
14、15に関して略垂直方向に放射された高周波信号
における、導体ビア24aと導体ビア24bとの間隔W
に起因する共振の発生を防止するとともに、リップル
の発生を防止することができる。また、間隔Wの下限
は小さい程よいが、実際には、信号線層14、15の幅
、w、ギャップg、g等により自ら限定され
ることとなる。これらグランド層22、導体ビア24
a、24b、グランド層23を含んでグランド電極21
が構成されている。またこれらグランド電極21と信号
線電極13とを含んでコプレナ・ウェ−ブガイドが構成
されており、スペ−ス11c近傍のコプレナ・ウェ−ブ
ガイド上には、図示しない半導体素子がワイヤボンディ
ング等により接続されるようになっている。
【0044】また、図中30は高周波パッケ−ジ10を
搭載するための配線基板を示しており、配線基板30を
構成する誘電体基板31は、アルミナセラミック等を用
いて形成され、誘電体基板上面31aの所定箇所には幅
がwの薄膜状の信号線層32が形成され、誘電体基板
下面31bには、グランド層35が形成されており、こ
れらによりマイクロストリップラインの伝送経路が構成
されている。
【0045】また、配線基板30において高周波パッケ
−ジ10との接合部付近の信号線層端部32aの周囲に
は幅がwg3のギャップgを介してグランド層34が
形成されており、配線基板30と高周波パッケ−ジ10
との接合部付近にのみコプレナ・ウェ−ブガイドが構成
されている。
【0046】また信号線層端部32aを挟む両側には、
グランド層34(上面)とグランド層35(下面)とを
接続する導体ビア36a、36bがそれぞれ形成されて
いる。これら導体ビア36aどうし、導体ビア36bど
うしの間隔はDに設定されている。この間隔Dは、
誘電体基板31の比誘電率をεr2、信号線層32を伝
播する高周波の真空中における波長をλとするとき、
<λ/(2×ε r2 1/2 )の範囲に設定され
ている。したがって、信号線層端部32aの垂直方向へ
放射された高周波信号が導体ビア36a、36bの間隔
を介して誘電体基板31側に漏れ出すのを阻止し、
間隔Dに起因する不要モ−ドによりリップルが発生す
るのを防ぐことができる。なお、間隔Dの下限は小さ
い程よいが、誘電体基板31に導体ビア36aどうし、
導体ビア36bどうしを接近して形成する技術により自
ら限定されることとなる。
【0047】また、信号線層端部32aを挟んで形成さ
れた導体ビア36aの内側と導体ビア36bの内側との
間隔はWに設定されている。この間隔Wは、誘電体
基板31の比誘電率をεr2、信号線層32を伝播する
高周波の真空中における波長をλとすると、W<λ
/2(εr2/2+1/2)1/2・・(2)式の範
囲で設定されている。したがって、信号線層端部32a
で略垂直方向に放射された高周波信号における、導体ビ
ア36aと導体ビア36bとの間隔Wに起因する共振
の発生を防止するとともに、リップルの発生を防止する
ことができる。なお、間隔W の下限は小さい程よい
が、実際には、信号線層32の幅w、ギャップg
により自ら限定されることとなる。これらグランド層3
4、導体ビア36a、36b、グランド層35を含んで
グランド電極33が構成されている。
【0048】また、高周波伝送特性をより改善するため
に設けられる導体ビア36a、36bを配置する範囲
は、誘電体基板31の比誘電率をεr2、信号線層32
を伝播する高周波の真空中における波長をλとする
と、伝送方向にバンプ37を略中心として、λ/(4
×εr2 1/2)程度以上あることが望ましく、また、
グランド層34は、上記した導体ビア導体ビア36a、
36bの望ましい配置が実現できる程度の範囲以上で形
成されるのが好ましい。
【0049】そして、上記高周波パッケ−ジ10を配線
基板30に実装するにあたっては、高周波パッケ−ジ1
0の下面の信号線層15と、配線基板30の上面の信号
線層32とを対向させて、信号線層端部15bと信号線
層端部32aと、そして、信号線層15の両側に設けら
れたグランド層23と信号線層端部32aの両側に設け
られたグランド層34とを高周波パッケ−ジ10又は配
線基板30に形成されたバンプ37により接合する。
【0050】このように構成された高周波パッケ−ジ1
0と配線基板30との接続構造では、高周波信号(図示
せず)は、配線基板30の信号線層端部32aよりバン
プ37を介し、高周波パッケ−ジ10の信号線層端部1
5b、信号線電極13、信号線層端部14bを介して半
導体素子(図示せず)に入力される一方、半導体素子よ
り信号線層端部14b、信号線電極13、信号線層端部
15b、そしてバンプ37を介して、配線基板30の信
号線層端部32aに出力される。
【0051】上記実施の形態(1)に係る高周波パッケ
−ジ10と配線基板30との接続構造によれば、高周波
領域において信号の伝送特性に影響を及ぼす高周波伝送
線路基板20の比誘電率と配線基板30の比誘電率とを
考慮して、高周波伝送線路基板20の両主面に形成され
たグランド層22、23を接続する導体ビア24aと導
体ビア24bとの間隔と、配線基板30における高周波
パッケ−ジ10との接続部付近に形成されたグランド層
34、35を接続する導体ビア36aと導体ビア36b
との間隔とが設定されている。従って高周波パッケ−ジ
10と配線基板30との接続箇所での反射損失の増大を
抑制し、伝送損失の低減を図ることができ、より波長の
短い高周波領域に渡って伝送特性に優れた高周波パッケ
−ジと配線基板との接続構造とすることができる。
【0052】また、高周波パッケ−ジ10の導体ビア2
4aと導体ビア24bとの間隔をW 、及び配線基板
30の導体ビア36aと導体ビア36bとの間隔をW
とした場合、W<λ/(2×εr1 1/2)、かつ
<λ/2(εr2/2+1/2)1/2の関係が
成立するので、信号線電極13より信号線層14、15
に関して略垂直方向に放射された高周波信号における、
導体ビア24aと導体ビア24bとの間隔Wに起因す
る共振の発生を防止するとともに、リップルの発生を防
止することができ、かつ信号線層端部32aにおいて略
垂直方向に放射された高周波信号における、導体ビア3
6aと導体ビア36bとの間隔Wに起因する共振の発
生を防止するとともに、リップルの発生を防止すること
ができる。
【0053】従って、高周波パッケ−ジ10と配線基板
30との接続箇所での反射損失の増大を抑制し、また伝
送損失の低減を図ることができ、間隔W及びWを上
記範囲で調整されることにより、信号線層32、15を
伝播する高周波信号の最高周波数を制御することがで
き、DC(直流)から最高周波数までの広い周波数帯域
で信号を劣下させることなく伝送させることができ、伝
送特性に優れた接続構造とすることができる。
【0054】また、高周波パッケ−ジ10と配線基板3
0とがバンプ37により接合されているので、伝送損失
を抑制する効果を高めることができるとともに、高周波
パッケ−ジ10と配線基板30との接合作業を極めて容
易なものとすることができ、実装性を向上させることが
できる。
【0055】次に実施の形態(2)に係る高周波パッケ
−ジと配線基板との接続構造について説明する。図3
(a)、(b)は、実施の形態(2)に係る高周波パッ
ケ−ジと配線基板との接続構造における高周波パッケ−
ジの要部を拡大して示した模式図であり、(a)は平面
図、(b)は下面図である。なお、実施の形態(1)と
同一機能を有する構成部分については同一の符号を付
し、また、配線基板は、実施の形態(1)に係る配線基
板30と同様の構成のものを用いているので、ここでは
その説明を省略する。
【0056】実施の形態(2)に係る高周波パッケ−ジ
と配線基板との接続構造が実施の形態(1)に係る高周
波パッケ−ジと配線基板との接続構造と相違する点は、
高周波パッケ−ジ10Aの構造にある。
【0057】高周波パッケ−ジ10Aを構成する高周波
伝送線路基板20Aの誘電体基板上面11aの所定箇所
には、幅がwの薄膜状の信号線層14が形成されてい
る。信号線層14の周囲には、幅がwg1のギャップg
を介してグランド層22Aが形成されており、これら
によりコプレナ・ウェ−ブガイドが構成されている。
【0058】また、幅が(w1+2×wg1)に設定さ
れた信号線層14の導体ビア接続側端部14aから配線
基板接続側一側面20aまでの間の領域22aには、グ
ランド層22Aが形成されていない構成となっている。
【0059】したがって、誘電体基板11を挟んで対向
する信号線層15とグランド層22Aとの間の容量成分
を小さくして、信号線層15と信号線層端部32aとの
接合部におけるインピーダンスの整合性を高められるよ
うになっている。
【0060】また、高周波パッケ−ジ10Aでは、領域
22aにおいてグランド層22Aを形成しない効果を確
実に得るために、蓋体12Aは、絶縁材料、例えば、ア
ルミナ等のセラミック材料、あるいはプラスチック等を
用いて構成され、その封止には、ガラス材料、あるいは
樹脂製の接着剤が用いられる。
【0061】あるいは、絶縁材料を用いて構成される蓋
体12Aを用いる代わりに、高周波伝送線路基板20A
の外周部に誘電体基板11と同じ材質の枠状の壁を同時
焼成により形成し、その壁上に、金属製の蓋体あるいは
枠体により封止してもよい。なお、この場合、高周波パ
ッケ−ジ10Aの領域22aおいてグランド層22Aを
形成しない効果を確実に得るためには、前記枠状の壁の
高さを0.1mm以上、さらに好ましくは0.2mm以
上に設定することが好ましい。前記枠状の壁の高さが
0.1mmより低いと、金属製の蓋体あるいは枠体によ
る影響で、領域22aにグランド層22Aを形成しない
効果を十分に発現させることができず、インピーダンス
の整合が不十分となり、好ましくない。
【0062】また、図3(b)に示した高周波線路基板
20Aの誘電体基板下面11bの配線構造は、図2
(c)に示したものと同様であるので、ここではその詳
細な説明を省略することとする。
【0063】このように構成された高周波パッケ−ジ1
0Aと配線基板30との接続構造では、高周波信号(図
示せず)は、実施の形態(1)に係る高周波パッケ−ジ
10と配線基板30との接続構造と同様に入出力され
る。
【0064】上記実施の形態(2)に係る高周波パッケ
−ジ10Aと配線基板30との接続構造によれば、上記
実施の形態(1)と略同様の効果を得ることができると
ともに、さらに、高周波パッケ−ジ10Aの信号線層1
5とグランド層22Aとの間、及び配線基板30の信号
線層端部32aとグランド層22Aとの間の容量成分を
小さくすることができ、接合部における信号線層15と
信号線層端部32aとのインピ−ダンスの低下を抑制
し、信号線層15と信号線層端部32aとの接合部にお
けるインピーダンスの整合性をさらに高めることができ
る。従って、信号線層15、32を伝播する高周波信号
の最高周波数の高周波化を図ることができ、また、中間
周波数帯域(15GHz〜40GHz帯域)における反
射損失をさらに低減することができ、伝送特性をより一
層向上させることができる。
【0065】次に実施の形態(3)に係る高周波パッケ
−ジと配線基板との接続構造について説明する。図4
(a)、(b)は、実施の形態(3)に係る高周波パッ
ケ−ジと配線基板との接続構造における高周波パッケ−
ジの要部を拡大して示した模式図であり、(a)は平面
図、(b)は下面図である。なお、実施の形態(1)と
同一機能を有する構成部分については同一の符号を付
し、その説明を省略し、また配線基板は、実施の形態
(1)における配線基板30と同様の構成のものを用い
ているので、ここでは、その説明を省略する。
【0066】高周波パッケ−ジ10Bを構成する高周波
伝送線路基板20Bの誘電体基板上面11aの所定箇所
には、幅がwの薄膜状の信号線層14が形成されてい
る。信号線層14の周囲には、幅がwg1のギャップg
を介してグランド層22Bが形成されており、これら
によりコプレナ・ウェ−ブガイドが構成されている。
【0067】また、幅が(w+2×wg1)に設定さ
れた信号線層14の導体ビア接続側端部14aから配線
基板接続側一側面20aまでの間の部分と、信号線層1
4の延長線上を略中心にして、配線基板接続側一側面2
0aから信号線層14の長さ方向に、幅G、長さL
に設定された部分とを含む領域22bには、グランド層
22Bが形成されていない構成となっている。
【0068】この長さLは、誘電体基板11の比誘電
率をεr1、信号線電極13を伝播する高周波の真空中
における波長をλとするとき、0<L≦λ/4
(ε /2+1/2)1/2・・・(3)式の範囲に
設定されている。
【0069】また、高周波パッケ−ジ10Bでは、実施
の形態(2)の場合と同様にグランド層22Bを形成し
ない効果を確実に得るために、蓋体12Aは、セラミッ
ク等の絶縁材料を用いて構成されており、その封止には
ガラス等の絶縁材料が用いられる。
【0070】また、高周波パッケ−ジ10Bを構成する
高周波線路基板20Bの誘電体基板下面11bの所定箇
所には、幅がwの薄膜状の信号線層15が形成されて
いる。信号線層15の周囲には、ギャップg、g21
を介してグランド層23Aが形成されており、これらに
よりコプレナ・ウェ−ブガイドが構成されている。
【0071】ギャップg21が形成されている領域23a
は、信号線層15を略中心にして、配線基板接続側一側
面20aから信号線層15の長さ方向に、幅G 、長
さL に設定されており、この領域23aには、グラン
ド層23Aが形成されていない構成となっている。
【0072】この長さLは、0≦L≦L・・・
(4)式の範囲に設定されている。L がLより大き
くなると、反射損失が目立つようになり、伝送特性が劣
化することとなり、好ましくない。
【0073】また、高周波パッケ−ジ10Bのグランド
層23Aと配線基板30のグランド層34とを接合する
バンプ37の配置間隔をW、ギャップgの幅をw
g2とした場合、幅Gは、w+2×wg2≦G
・・・(5)式の範囲に設定されており、バンプ3
7の配置間隔Wを幅G以上にすることによって、信
号線層15から空気中への高周波信号の放射を低減する
ことができるようになっている。
【0074】また誘電体基板上面11aにおける領域2
2bの幅Gは、G≦G・・・(6)式を満たすよ
うに設定されている。幅Gが幅Gより小さくなる
と、グランド層22Bで幅G、長さLに渡ってグラ
ンド電極を形成しないと共に、グランド層23Aでも幅
、長さLに渡ってグランド電極を形成しないこと
によって、容量成分が小さくなり信号線層15の接合部
におけるインピ−ダンスの低下を抑制する効果が抑制さ
れるため好ましくない。
【0075】上記した領域22bにグランド層22Bが
形成されてないことから、信号線層15の接合部におけ
るインピ−ダンスの低下を抑制し、反射損失の増大を抑
制することができる。なお、上記範囲よりLが大きく
なると、信号線層15のインピーダンスを低下させる効
果が小さくなり、伝送特性を劣化させる傾向が大きくな
り、好ましくない。
【0076】このように、高周波伝送線路基板20Bに
おける誘電体基板上面11aの領域22b、及び誘電体
基板下面11bの領域23aには、それぞれグランド層
22B、23Aが形成されていないので、誘電体基板1
1を挟んで対向する信号線層15とグランド層22Bと
の間、及び配線基板30の信号線層端部32aとグラン
ド層23Aとの間の容量成分をより一層小さくして、信
号線層15と信号線層端部32aとの接合部におけるイ
ンピーダンスの整合性を高められる。
【0077】このように構成された高周波パッケ−ジ1
0Bと配線基板30との接続構造では、高周波信号(図
示せず)は、実施の形態(1)に係る高周波パッケ−ジ
10と配線基板30との接続構造と同様に入出力され
る。
【0078】
【実施例及び比較例】以下、実施例に係る高周波パッケ
−ジと配線基板との接続構造を用いて、以下の条件で伝
送特性(挿入損失S21)と反射特性(反射損失S11)と
をTLM(Transmission Line Modeling) 法を用いた3
次元電磁界シミュレ−ションにより解析した結果につい
て説明する。なお上記シミュレ−ションは、15GHz
〜55GHzの周波数範囲で適正な結果が得られる条件
で行った。
【0079】実施例1〜3においては、実施の形態
(1)に係る高周波パッケ−ジ10と配線基板30との
接続構造を、実施例4、5においては、実施の形態
(2)に係る高周波パッケ−ジ10Aと配線基板30と
の接続構造を、実施例6〜10においては、実施の形態
(3)に係る高周波パッケ−ジ10Bと配線基板30と
の接続構造を使用して、各接続構造における伝送特性
(挿入損失S21)と反射特性(反射損失S11)とを調査
した。
【0080】実施例1〜10及び比較例1〜6に係る高
周波パッケ−ジの誘電体基板11の厚さT、比誘電率
εr1、信号線層14、15の幅w、w、信号線層
14、15とグランド層22、22A、22B、23、
23Aとのギャップg、g の幅wg1、wg2、及び
配線基板30の誘電体基板31の厚さTについては、
共通の値を用い、その値を下記の表1に示した。
【0081】
【表1】 なお、実施例1〜10及び比較例2、5に係る高周波パ
ッケージの導体ビア24aどうし、導体ビア24bどう
しの間隔Dは、0.4mmに、実施例1〜10及び比
較例1、4に係る配線基板の導体ビア36aどうし、導
体ビア36bどうしの間隔Dは0.56mmにそれぞ
れ設定した。また、実施例5〜10及び比較例4〜6に
係る高周波パッケ−ジと配線基板とのグランド層23、
23Aとグランド層34とを接合するバンプ37の配置
間隔Wは、1.76mmに設定した。
【0082】また、実施例1〜10及び比較例1〜6に
係る高周波パッケ−ジの導体ビア24a、24bの間隔
、領域22bの長さL、幅G、及び配線基板の
導体ビア36a、36bの間隔W、領域23aの長さ
、幅G、比誘電率ε 、信号線層32の幅
、ギャップgの幅wg3をそれぞれ下記の表2に
示した。
【0083】
【表2】 なお、比較例1、4には高周波パッケ−ジの導体ビア2
4a、24bが全く形成されていないもの、比較例2、
5には配線基板の導体ビア36a、36bが全く形成さ
れていないもの、比較例3、6には、高周波パッケ−ジ
の導体ビア24a、24b、及び配線基板の導体ビア3
6a、36bがいずれも形成されていないものを選ん
だ。
【0084】実施例1〜3における条件でシミュレ−シ
ョンを行い、解析した結果、図5に示す伝送特性(挿入
損失S21)、反射特性(反射損失S11)が得られ
た。実施例1〜3は、配線基板30の導体ビア36a、
36bの間隔Wを変化させたときの通過特性を調査し
たものである。図5から明らかなように、挿入損失S
21においては、間隔Wを2.72mm(実施例
1)、2.24mm(実施例2)、1.68mm(実施
例3)と小さくするにしたがい、挿入損失S21>−2d
Bとなる周波数が、29GHz、34GHz、39GH
zと高周波側へとシフトし、伝送特性が向上しているこ
とが分かる。
【0085】また、このとき(2)式から導き出される
配線基板30の信号線層32を伝播し得る高周波信号の
最高周波数は、それぞれ32GHz、39GHz、52
GHzとなり、また、(1)式から導き出される高周波
パッケ−ジ10の信号線電極13を伝播し得る高周波信
号の最高周波数は、49GHzとなるので、配線基板3
0と高周波パッケ−ジ10とを含めた計算上伝送し得る
最高周波数は、それぞれ32GHz(実施例1)、39
GHz(実施例2)、49GHz(実施例3)となる。
【0086】その結果、計算上伝送し得る最高周波数の
変化の傾向とシミュレ−ションにより得られた挿入損失
21>−2dBとなる周波数の変化の傾向とが一致し
た。すなわち、配線基板30の導体ビア36a、36b
の間隔Wを制御することにより、信号線層15、32
を伝播する高周波信号の最高周波数を制御することがで
きることが確認された。
【0087】図6は、実施例4における条件でシミュレ
−ションを行い、解析した結果得られた伝送特性(挿入
損失S21)、反射特性(反射損失S11)を示している。
なお、比較のため、実施例3(領域22aにグランド層
が形成されているもの)の結果も合わせて示している。
【0088】実施例4は、高周波伝送線路基板20Aの
誘電体基板上面11aの領域22aにグランド層22A
が形成されていない高周波パッケ−ジ10Aを用いた場
合であるが、実施例3と比較して、挿入損失S21>−2
dBとなる周波数が、39GHzから44GHzへさら
に高周波側にシフトしており、上記計算により導かれた
最高周波数である49GHz(W=1.68mm)に
近づく傾向が見られ、伝送特性がさらに向上した。
【0089】また、実施例4における反射損失S11は、
15GHz〜40GHzの中間周波数帯域において−1
0dB以下となり、実施例3と比べ、反射特性も改善さ
れている結果が得られた。
【0090】図7は、実施例5〜7における条件でシミ
ュレ−ションを行い、解析した結果得られた伝送特性
(挿入損失S21)、反射特性(反射損失S11)を示して
いる。実施例5〜7は、実施例4における配線基板30
の比誘電率、信号線層32の幅w、ギャップgの幅
g3、導体ビア36a、36bの間隔Wを変化させ
たものである。
【0091】実施例5は、実施例4と同様、高周波伝送
線路基板20Aの誘電体基板上面11aの領域22aに
グランド層22Aが形成されていない高周波パッケ−ジ
10Aを用いた場合、実施例6は、高周波伝送線路基板
20Bの誘電体基板上面11aの領域22bにグランド
層22Bが形成されていない高周波パッケ−ジ10Bを
用いた場合(但し、L=0)、実施例7は、高周波伝
送線路基板20Bの誘電体基板上面11aの領域22b
と誘電体基板下面11bの領域23aとにグランド層2
2B、23Aが形成されていない高周波パッケ−ジ10
Bを用いた場合である。
【0092】なお、W=1.02mmから計算される
高周波パッケ−ジ10A、10Bの信号線電極13を伝
播し得る高周波信号の最高周波数は、実施例1〜4まで
と同様に49GHzであり、W=2.24から計算さ
れる配線基板30の信号線層32を伝播し得る高周波信
号の最高周波数は、実施例2と同様に53GHzである
ので、高周波パッケ−ジと配線基板とを含めた計算上伝
送し得る最高周波数は49GHzとなる。
【0093】高周波信号の最高周波数が49GHzのと
き、誘電体基板上面11aの領域22bの長さL、幅
の設定範囲は、上記(3)、(6)式より0mm<
≦0.69mm、1.76mm(=W)≦G
なり、誘電体基板下面11b領域23aの長さL、幅
の設定範囲は、上記(4)、(5)式より0≦L
≦0.48mm(L)、0.88mm≦G≦1.7
6mm(=W)となり、実施例5〜7では、上記設定
範囲を満たすように領域22bの長さL、幅G、及
び領域23aの長さL、幅Gが設定されている。
【0094】図7から実施例5では、挿入損失S21>−
2dBとなる周波数が42GHzとなった。また、実施
例6、7では、挿入損失S21>−2dBとなる周波数が
47GHzとなり、実施例5よりさらに高周波側にシフ
トし、上記計算上伝送し得る高周波信号の最高周波数で
ある49GHzにかなり近く、伝送特性がより一層向上
している結果が得られた。
【0095】また、15GHz〜40GHzの中間周波
数帯域における反射損失S11が実施例5では−10dB
以下、実施例6では−13dB以下となり、反射特性の
向上も見られた。さらに実施例7では、中間周波数帯域
における反射損失S11が、実施例6よりもさらに小さく
なり、特に27GHz〜32GHz付近では、−20d
B以下となり、優れた反射特性が得られた。
【0096】図8は、実施例8〜10における条件でシ
ミュレ−ションを行い、解析した結果得られた伝送特性
(挿入損失S21)と反射特性(反射損失S11)とを示し
ている。実施例8〜10は、実施例7における配線基板
30の導体ビア36a、36bの間隔W、及び高周波
パッケ−ジ10Bにおける領域22bの長さL、領域
23aの長さLを変えたものである。
【0097】なお、設定された誘電体基板上面11aの
領域22bの長さL(0.64mm)と幅G(2.
90mm)は、上記(3)式より導かれる関係式0mm
<L ≦0.91mm(W=3.20mmのとき)、
0.77mm(W=2.72mmのとき)、0.69
mm(W=2.24mmのとき)、及び上記(6)式
より導かれる関係式(G=1.45mm)≦Gをそ
れぞれ満たし、誘電体基板下面11bの領域23aの長
さL(0.52mm)、幅G(1.45mm)は、
上記(4)、(5)式より導かれる関係式0≦L
0.64mm(=L)、0.88mm≦G≦1.7
6mm(=W)を満たすように設定されている。
【0098】図8から明らかなように、間隔Wを3.
20mm(実施例8)、2.72mm(実施例9)、
2.24mm(実施例10)と小さくするにしたがい、
挿入損失S21が−2dBより大きくなる周波数が、42
GHz、46GHz、49GHzとさらに高周波側へと
シフトし、伝送特性が一段と向上している。
【0099】また、このとき上記(2)式から導き出さ
れる配線基板30を伝送し得る最高信号周波数は、それ
ぞれ37GHz、44GHz、53GHzとなり、上記
(1)式から導き出される高周波パッケ−ジ10を伝送
し得る最高信号周波数は、49GHzとなるので、配線
基板30と高周波パッケ−ジ10Bとを含めた計算上伝
送し得る最高信号周波数は、それぞれ37GHz(実施
例8)、44GHz(実施例9)、49GHz(実施例
10)となる。
【0100】その結果、計算上伝送し得る高周波信号の
最高周波数の変化の傾向とシミュレ−ションにより得ら
れた挿入損失S21>−2dBとなる周波数の変化の傾向
とが一致した。すなわち、配線基板30の導体ビア36
a、36bの間隔Wを制御することにより、信号線層
15、32を伝播し得る高周波信号の最高周波数を制御
することができることが確認された。また、15GHz
〜40GHzの中間周波数帯域における反射損失S
11は、実施例8〜10のいずれも−19dB以下とな
り、極めて優れた反射特性を示し、伝送特性の向上も見
られた。
【0101】また図9は、比較例1〜3における条件で
シミュレ−ションを行い、解析した結果得られた伝送特
性(挿入損失S21)、反射特性(反射損失S11)を示し
ている。なお、比較のために実施例3のデ−タも合わせ
て示している。
【0102】比較例1及び比較例2では、15GHz以
上で挿入損失S21<−2dBとなっており、実施例3と
比較しても伝送特性が劣化している結果が得られた。ま
た、反射損失S11も、中間周波数帯域のほとんどの領域
で実施例3よりも大きくなっており、反射特性が劣化し
ている傾向が見られた。
【0103】これは、比較例1及び比較例2では、配線
基板又は高周波パッケ−ジのいずれか一方にしか導体ビ
ア24a、24b又は導体ビア36a、36bが形成さ
れていないので、接合部におけるインピーダンスの整合
を十分に図ることができなかったためと考えられる。
【0104】また、高周波パッケ−ジ及び配線基板のい
ずれにも導体ビア列が形成されていない比較例3では、
比較例1、2よりもさらに顕著にほぼ全周波数領域で挿
入損失S21が大きくなる傾向を示し、反射損失S11
中間周波数帯域のほとんどの領域で劣化しているという
結果が得られ、十分な信号を伝送することができなかっ
た。
【0105】図10では、比較例4〜6における条件で
シミュレ−ションを行い、解析した結果得られた伝送特
性(挿入損失S21)、反射特性(反射損失S11)を示し
ている。なお、比較のために実施例10のデ−タも合わ
せて示している。比較例4では、挿入損失S21>−2d
Bとなる周波数が42GHzとなり、実施例10におけ
る49GHzよりも低くなるとともに、15GHz以上
の周波数帯域で実施例10より挿入損失S21が小さくな
っており、伝送特性が劣化している傾向がはっきりと見
られた。
【0106】比較例5では、挿入損失S21>−2dBと
なる周波数が30GHz付近となり実施例10における
49GHzよりもかなり低くなっており、また15GH
z以上の周波数帯域では、実施例10よりも挿入損失S
21が小さくなっている。また、反射損失S11は実施例1
0より明らかに大きくなっており、比較例5は、比較例
4よりもさらに伝送特性が劣化している結果が得られ
た。
【0107】比較例6では、挿入損失S21>−2dBと
なる周波数が23GHz付近となり実施例10における
49GHzよりもさらに一段と低くなっており、また1
5GHz以上の周波数帯域では、実施例10よりも挿入
損失S21が小さくなっている。また、反射損失S11は実
施例10より明らかに大きくなっており、比較例6は、
比較例4及び比較例5よりもさらに伝送特性が劣化して
いる結果が得られた。
【0108】比較例4〜6では、領域22bにグランド
層22Bが、領域23aにグランド層23Aがそれぞれ
形成されていない効果により、比較例1〜3よりも、信
号線層15と信号線層端部32aとの接合部におけるイ
ンピーダンスの整合性を高めている傾向が見られたもの
の、比較例4及び比較例5では、配線基板または高周波
パッケ−ジのいずれか一方にしか導体ビア24a、24
bまたは導体ビア36a、36bが形成されていないの
で、接合部におけるインピーダンスの低下を十分に抑制
することができず、比較例6では、配線基板及び高周波
パッケ−ジのいずれにも導体ビア24a、24b、導体
ビア36a、36bが形成されていないのでさらに接合
部におけるインピーダンスの低下を十分に抑制すること
ができず、実施例10よりも明らかに伝送特性が劣るも
のであった。
【0109】上記結果から明らかなように、実施例1〜
10に係る高周波パッケ−ジと配線基板との接続構造で
は、高周波パッケ−ジの導体ビア24a、24bの間隔
と配線基板の導体ビア36a、36bの間隔W
が、誘電体基板11の比誘電率εr1と配線基板30の
比誘電率εr2とを考慮して設定されているため、接続
箇所での伝送特性(挿入損失S21)の劣下を抑制して、
高周波伝送特性を優れたものにすることができた。
【0110】また、実施例1〜3では、導体ビア36a
と導体ビア36bとの間隔Wを制御することにより、
信号線層15、32を伝播する高周波信号の最高周波数
を制御することが可能となり、最高周波数の高周波化を
図ることができ、伝送特性を向上させることができた。
【0111】また、実施例4では、接合部での反射損失
11の増大を抑制して、インピーダンスの整合性を高め
ることができ、実施例3よりもさらに信号線層15、3
2を伝播する高周波信号の最高周波数の高周波化を図る
ことができた。
【0112】また、実施例5〜7では、実施例1〜4よ
りもさらに中間周波数帯域(15GHz〜40GHz帯
域)における反射損失S11を低減することができ、接合
部におけるインピーダンスの整合性をさらに高めること
ができ、信号線層15、32を伝播し得る高周波信号の
最高周波数のより一層の高周波化を図ることができた。
【0113】また、実施例8〜10では、領域22b、
23aにグランド層22B、23Aが形成されていない
高周波パッケ−ジ10Bを用いることにより、反射損失
11をさらに低減することができ、接合部におけるイン
ピーダンスの整合性を高めることができた。また、導体
ビア36aと導体ビア36bとの間隔Wを制御するこ
とで、信号線層15、32を伝播する高周波信号の最高
周波数を計算上伝送し得る最高信号周波数にかなり近い
値まで近づけることができ、極めて優れた伝送特性を有
するものとすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係る高周波パッケ
−ジと配線基板との接続構造を模式的に示した部分断面
斜視図である。
【図2】実施の形態(1)に係る高周波パッケ−ジと配
線基板との接続構造の要部を拡大して示した模式図であ
り、(a)は図1におけるA−A線断面図、(b)は平
面図、(c)は(a)におけるC−C線断面図である。
【図3】実施の形態(2)に係る高周波パッケ−ジと配
線基板との接続構造における高周波パッケ−ジの要部を
拡大して示した模式図であり、(a)は平面図、(b)
は下面図である。
【図4】実施の形態(3)に係る高周波パッケ−ジと配
線基板との接続構造における高周波パッケ−ジの要部を
拡大して示した模式図であり、(a)は平面図、(b)
は下面図である。
【図5】実施例1〜3に係る高周波パッケ−ジと配線基
板との接続構造のシミュレ−ション結果を示したグラフ
である。
【図6】実施例4に係る高周波パッケ−ジと配線基板と
の接続構造のシミュレ−ション結果を示したグラフであ
る。
【図7】実施例5〜7に係る高周波パッケ−ジと配線基
板との接続構造のシミュレ−ション結果を示したグラフ
である。
【図8】実施例8〜10に係る高周波パッケ−ジと配線
基板との接続構造のシミュレ−ション結果を示したグラ
フである。
【図9】比較例1〜3に係る高周波パッケ−ジと配線基
板との接続構造のシミュレ−ション結果を示したグラフ
である。
【図10】比較例4〜6に係る高周波パッケ−ジと配線
基板との接続構造のシミュレ−ション結果を示したグラ
フである。
【図11】従来の高周波パッケ−ジと配線基板との接続
構造を示した模式図であり、(a)は側面断面図、
(b)は(a)におけるB−B線断面斜視図である。
【図12】従来の別の高周波パッケ−ジと配線基板との
接続構造を模式的に示した側面断面図である。
【図13】図12の高周波パッケ−ジと配線基板との接
続構造を模式的に示した図であり、(a)は高周波パッ
ケ−ジの上面図、(b)は高周波パッケ−ジの下面図、
(c)は配線基板の上面図である。
【符号の説明】
10、10A、10B 高周波パッケージ 20、20A、20B 高周波伝送線路基板 22、22A、22B、23、23A、34、35 グ
ランド層 24a、24b、36a、36b 導体ビア 30 配線基板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波パッケ−ジを構成する高周波伝送
    線路基板の両主面に形成された第1のグランド層を接続
    する第1の導体ビア列の間隔と、 前記高周波パッケ−ジが搭載される配線基板における前
    記高周波パッケ−ジとの接合部付近の両面に形成された
    第2のグランド層を接続する第2の導体ビア列の間隔と
    が、 これら高周波伝送線路基板と配線基板との間における高
    周波伝送特性を高めるために、前記高周波伝送線路基板
    の比誘電率と前記配線基板の比誘電率とを考慮して設定
    されていることを特徴とする高周波パッケ−ジと配線基
    板との接続構造。
  2. 【請求項2】 前記高周波伝送線路基板の比誘電率をε
    r1、前記配線基板の比誘電率をεr2、信号線を伝播
    する高周波の真空中における波長をλ、前記第1の導
    体ビア列の間隔をW、及び前記第2の導体ビア列の間
    隔をWとした場合、 W<λ/(2×εr1 1/2)、 かつW<λ/2(εr2/2+1/2)1/2 の関係が成立することを特徴とする請求項1記載の高周
    波パッケ−ジと配線基板との接続構造。
  3. 【請求項3】 前記高周波パッケ−ジと前記配線基板と
    の接合がバンプにより行われていることを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載の高周波パッケ−ジと配線基板
    との接続構造。
  4. 【請求項4】 前記高周波パッケ−ジが、 前記高周波伝送線路基板の一主面側に第1の信号線と、 該第1の信号線と前記第1のグランド層との間に設けら
    れた第1のギャップと、 前記高周波伝送線路基板の他主面側に、その一端が前記
    配線基板と接続され、他端が第3の導体ビアを介して前
    記第1の信号線と接続された第2の信号線と、 該第2の信号線と前記第1のグランド層との間に設けら
    れた第2のギャップとを備え、 前記配線基板が、 前記高周波パッケ−ジとの接合面側に第3の信号線と、 該第3の信号線と前記第2のグランド層との間に設けら
    れた第3のギャップとを備え、 前記高周波伝送線路基板における前記第1の信号線の前
    記第3の導体ビア接続側端部から前記配線基板接続側一
    側面までの間、及び/又は前記高周波伝送線路基板にお
    ける前記配線基板との接合部付近の所定領域部分には、
    前記第1のグランド層が形成されていないことを特徴と
    する請求項3記載の高周波パッケ−ジと配線基板との接
    続構造。
  5. 【請求項5】 前記第1の信号線の幅をw、前記第1
    のギャップの幅をwg1とした場合、 前記所定領域部分が、 幅がw+2×wg1に設定された前記第1の信号線の
    前記第3の導体ビア接続側端部から前記配線基板接続側
    一側面までの間の領域を含んでいることを特徴とする請
    求項4記載の高周波パッケ−ジと配線基板との接続構
    造。
  6. 【請求項6】 前記高周波伝送線路基板の一主面側にお
    いて、前記第1の信号線の延長線上を略中心にして、前
    記配線基板接続側一側面から前記第1の信号線の長さ方
    向に前記第1のグランド層が形成されていない部分の幅
    をG、長さをL、 前記高周波伝送線路基板の他主面側において、前記第2
    の信号線を略中心にして、前記配線基板接続側一側面か
    ら前記第2の信号線の長さ方向に前記第1のグランド層
    が形成されていない部分の幅をG、長さをL、 前記第2の信号線の幅をw、前記第2のギャップの幅
    をwg2、前記高周波伝送線路基板の他主面側に形成さ
    れている前記第1のグランド層と前記配線基板の接合面
    側に形成されている前記第2のグランド層とを接合する
    前記バンプの配置間隔をWとした場合、 前記所定領域部分が、 0<L≦λ/4(εr1/2+1/2)1/2、G
    ≦G、 かつ0≦L≦L、w+2×wg2≦G≦W の関係が成立する領域を含んでいることを特徴とする請
    求項5記載の高周波パッケ−ジと配線基板との接続構
    造。
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