JP2003301889A - 耐摩耗チェーン - Google Patents

耐摩耗チェーン

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Arimasa Kaga
有将 加我
Toshifumi Sato
利文 佐藤
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Tsubakimoto Chain Co
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Tsubakimoto Chain Co
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    • F16G13/00Chains
    • F16G13/02Driving-chains
    • F16G13/06Driving-chains with links connected by parallel driving-pins with or without rollers so called open links
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21LMAKING METAL CHAINS
    • B21L9/00Making chains or chain links, the links being composed of two or more different parts, e.g. drive chains
    • B21L9/02Making chains or chain links, the links being composed of two or more different parts, e.g. drive chains of roller-chain or other plate-link type
    • B21L9/06Sorting, feeding, assembling, riveting, or finishing parts of chains
    • B21L9/065Assembling or disassembling
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極端に劣化した酸化度の高い潤滑油とともに
使用された場合にあっても、異常摩耗伸びが発生するこ
となく、長期に亘って円滑に屈曲摺動する耐摩耗チェー
ンを提供すること。 【解決手段】 ブシュ12の両端がそれぞれ一対の内プ
レート11のブシュ孔11aに嵌着固定され、前記ブシ
ュ12内に回転自在に嵌挿された連結ピン15の両端が
前記一対の内プレート11の両外側に配置された一対の
外プレート14のピン孔14aに嵌着固定されているチ
ェーンにおいて、前記ブシュ12は、オーステナイト系
ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、析出硬
化系ステンレス鋼、高炭素クロム軸受鋼及び合金工具鋼
から選ばれる1種に対して熱硬化処理を施したものを基
材とすることを構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、産業用機
械等の動力伝達機構あるいは搬送機構などに用いられる
ブシュチェーンやローラチェーンに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の動力伝達機構等に用いら
れる動力伝達媒体には、高荷重、高速化及びメンテナン
スフリー化の要請から、従来多用されていた歯付ベルト
に代わり、金属製のブシュチェーンやローラチェーンの
採用が増加している。
【0003】従来のチェーン、例えば、ブシュチェーン
は、円筒状のブシュの両端部がそれぞれ一対の内プレー
トのブシュ孔に嵌着固定され、前記ブシュ内に回転自在
に嵌挿された連結ピンの両端が前記一対の内プレートの
両外側に配置された一対の外プレートのピン孔に嵌着固
定された構成をしている。また、ローラチェーンは、ブ
シュチェーンのブシュにローラを回転自在に外嵌した構
成をしている。
【0004】この種の従来のチェーンにおいては、連結
ピン及びブシュの基材として、入手の容易さや材料原価
の点から、クロムモリブデン合金鋼や0.7〜1.1重
量%の炭素を含有する高炭素鋼を使用していた。そし
て、連結ピンの表面に、浸炭焼入処理や浸炭窒化処理等
の表面処理を施し、連結ピンの摩耗を抑制していた。
【0005】また、連結ピンの表面及びブシュの内表面
にセラミックス等の溶射層を形成して耐摩耗性を向上さ
せることも提案されている(特願2001−12131
1参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したブ
シュチェーンやローラチェーンにおいては、連結ピン表
面やブシュ表面への表面処理や溶射層形成にもかかわら
ず、自動車のタイミングチェーン等に使用した際に、期
待した耐摩耗性を発揮せずに異常に摩耗するチェーン
が、ごくわずかであるが存在することが報告された。そ
のため、エンジンの一層の信頼性向上のためにチェーン
の異常摩耗伸びの克服が急務の課題であった。そこで本
発明者らが鋭意研究を重ねたところ、このチェーンの異
常摩耗伸びは、エンジンルーム内の潤滑油が極度に劣化
し、潤滑油の酸化がpH<3にまで進行した際に、ブシ
ュの内表面が、酸化度の高い潤滑油により腐食し、連結
ピンとの摺接によりブシュの内表面の摩耗が促進される
ことによって発生することを解明した。さらに連結ピン
とブシュの材質が同じ場合には、両者が凝着しやすく、
摩耗を一層促進させる原因となっていることも明らかに
なった。
【0007】そこで、本発明の目的は、前述したような
従来のチェーンが抱えていた問題点を解消し、極端に劣
化した酸化度の高い潤滑油とともに使用された場合にあ
っても、異常摩耗伸びが発生することなく、長期に亘っ
て円滑に屈曲摺動する耐摩耗チェーンを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、ブシュの両端がそれぞれ一対の内プレートのブシュ
孔に嵌着固定され、前記ブシュ内に回転自在に嵌挿され
た連結ピンの両端が前記一対の内プレートの両外側に配
置された一対の外プレートのピン孔に嵌着固定されてい
るチェーンにおいて、前記ブシュは、オーステナイト系
ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、析出硬
化系ステンレス鋼、高炭素クロム軸受鋼及び合金工具鋼
から選ばれる1種に対して熱硬化処理を施したものを基
材とすることによって、前記目的を達成する。ここで、
前記熱硬化処理としては、特定の熱硬化処理に限定され
ることなく、鋼材の表面硬化処理として使用される公知
の熱硬化処理を用いることができる。しかしながら、基
材の材料によって、各熱硬化処理の効果に違いが見られ
るので、使用する基材の材料に応じて熱硬化処理の種類
を選択することが望ましい。具体的には、オーステナイ
ト系ステンレス鋼に対しては、塩浴軟窒化と呼ばれる窒
化処理法の1つであるタフトライド処理が適しており、
マルテンサイト系ステンレス鋼に対しては、浸炭焼入処
理が適している。
【0009】請求項2に係る本発明は、ブシュの両端が
それぞれ一対の内プレートのブシュ孔に嵌着固定され、
前記ブシュ内に回転自在に嵌挿された連結ピンの両端が
前記一対の内プレートの両外側に配置された一対の外プ
レートのピン孔に嵌着固定されているチェーンにおい
て、前記ブシュの少なくとも内表面にTiN、CrN、
DLC、Al23、Mo、TiAlN、TiC、TiC
N、AlN、Si34、SiC及びNiPから選ばれる
少なくとも1種類の被膜を施すことによって、前記目的
を達成する。ここでDLCとは、ダイヤモンド状非晶質
炭素(Diamond−Like Carbon)とし
て知られているダイヤモンドに類似した特性を持つ炭素
被膜を意味している。
【0010】請求項3に係る本発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明の構成に加えて、連結ピンの表面
に、Cr、V、Nb、Ti、Zr、Ta、Mo及びWか
ら選ばれる少なくとも1種類の金属を含む金属硬質被膜
を施すことによって、前記目的を一層達成する。ここ
で、前記金属硬質被膜としては、金属炭化物、金属窒化
物、金属酸化物、金属炭窒化物等の被膜を用いることが
できるが、被膜形成の容易さ、基材との親和性などの点
から金属炭化物の被膜が特に好ましい。
【0011】請求項4に係る本発明は、請求項1乃至請
求項3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、連結ピ
ンの基材及びブシュの基材に、異種材料を用いることに
よって、前記目的をより一層達成する。
【0012】
【作用】請求項1に係る本発明の耐摩耗チェーンは、ブ
シュの基材として、オーステナイト系ステンレス鋼、マ
ルテンサイト系ステンレス鋼、析出硬化系ステンレス
鋼、高炭素クロム軸受鋼及び合金工具鋼から選ばれる1
種に対して熱硬化処理を施したものを用いることによっ
て、ブシュの耐酸化性能が高められ、酸化雰囲気中にお
いても異常摩耗伸びを起こすことなく長期に亘り円滑に
屈曲摺動する。
【0013】請求項2に係る本発明の耐摩耗チェーン
は、ブシュの少なくとも内表面にTiN、CrN、DL
C、Al23、Mo、TiAlN、TiC、TiCN、
AlN、Si34、SiC及びNiPから選ばれる少な
くとも1種類の被膜を施すことによって、ブシュの耐酸
化性能が高められ、酸化雰囲気中においても異常摩耗伸
びを起こすことなく長期に亘り円滑に屈曲摺動する。
【0014】請求項3に係る本発明の耐摩耗チェーン
は、請求項1又は請求項2に記載の本発明の耐摩耗チェ
ーンが奏する作用に加えて、連結ピンの表面に、Cr、
V、Nb、Ti、Zr、Ta、Mo及びWから選ばれる
少なくとも1種類の金属を含む金属硬質被膜を被覆する
ことによって、チェーンの耐酸化性能がさらに高めら
れ、酸化雰囲気中における異常摩耗伸びが回避され、一
層、長期に亘り円滑に屈曲摺動する。
【0015】請求項4に係る本発明の耐摩耗チェーン
は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の本発明の
耐摩耗チェーンが奏する作用に加えて、連結ピンの基材
及びブシュの基材に、異種材料を用いることによって、
連結ピンとブシュとの凝着が抑制され、酸化雰囲気中に
おける異常摩耗伸びの進行が抑制され、より一層、長期
に亘り円滑に屈曲摺動する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例1及
び実施例2に基づき、図1及び図2を参照して説明す
る。
【0017】図1は、本発明の耐摩耗チェーンの一例を
示す斜視図である。この耐摩耗チェーン10は、ブシュ
12の両端がそれぞれ一対の内プレート11のブシュ孔
11aに嵌着固定され、前記ブシュ12内に回転自在に
嵌挿された連結ピン15の両端が前記一対の内プレート
11の両外側に配置された一対の外プレート14のピン
孔14aに嵌着固定されている。そして前記ブシュ12
にローラ13を回転自在に外嵌している。この図1で
は、チェーンの組立構造が分かるように、チェーン全体
の斜視図とともに、各部品の斜視図も併せて記載してい
る。また、図1に示した耐摩耗チェーンは、ブシュ12
にローラ13を回転自在に外嵌したローラチェーンであ
るが、本発明の耐摩耗チェーンは、ローラチェーンに限
られることなく、ローラを有していないブシュチェーン
であっても構わない。
【0018】ここで、実施例1として、ブシュ12に、
オーステナイト系ステンレス鋼であるSUS304(1
8%Cr−8%Ni)を基材とし、塩浴軟窒化と呼ばれ
る窒化処理法の1つであるタフトライド処理を施したも
のを使用した。また、実施例2として、ブシュ12に、
従来と同様のクロムモリブデン合金鋼であるSCM43
5を基材として、内表面に無電解めっき処理によりニッ
ケル−リン合金めっき(NiP)を施したものを使用し
た。なお、実施例1及び実施例2の連結ピン15、内プ
レート11及び外プレート14は、従来と同様のクロム
モリブデン合金鋼(SCM435)に浸炭窒化処理を施
したものを使用している。
【0019】図2は、上記実施例1及び実施例2の耐摩
耗チェーンの通常雰囲気(pH=6)及び酸化雰囲気
(pH=3)における摩耗伸び性能を試験した結果を示
している。試験方法としては、歯数が18枚と36枚の
2つのスプロケットにリンク数が96の耐摩耗チェーン
を循環掛張し、張力を0.5kNに維持しつつ毎分65
00回転で回転させ、チェーンの伸び指数(%)を計測
した。図2で、a1〜a3で示した実線は、それぞれ、
酸化雰囲気における実施例1、実施例2の耐摩耗チェー
ン及び従来品の耐摩耗チェーンの試験結果を示してお
り、b1〜b3で示された破線は、それぞれ、通常雰囲
気における実施例1、実施例2の耐摩耗チェーン及び従
来品の耐摩耗チェーンの試験結果を示している。
【0020】この図2から分かるように、通常雰囲気に
おいては、実施例1、2、従来品ともに伸び指数に大き
な差異は見られない。ところが、酸化雰囲気において
は、従来品の耐摩耗チェーンは、伸び指数が通常雰囲気
の2倍以上に悪化するのに対し、実施例1、実施例2の
ものは、酸化雰囲気においても伸び指数は、ほとんど変
化しない。すなわち、潤滑油が極端に劣化し酸化した場
合においても、実施例1、実施例2の耐摩耗チェーン
は、異常摩耗伸びが発生せず、長期に亘って円滑に屈曲
摺動することが裏付けられた。
【0021】ここで、上記の実施例1では、ブシュ12
の基材として、オーステナイト系ステンレス鋼のSUS
304を用いたが、その他にもSUS316やマルテン
サイト系ステンレス鋼のSUS410、SUS440、
析出硬化系ステンレス鋼のSUS630、SUS63
1、高炭素クロム軸受鋼のSUJ2及び合金工具鋼のS
KD11を用いた場合にも、上記に示したのと同様の結
果が得られた。
【0022】また、上記の実施例2では、ブシュ12と
して、従来と同じ基材の内表面に、ニッケル−リン合金
めっき(NiP)の被覆を施したものを用いたが、被覆
材料としてTiN、CrN、DLC、Al23、Mo、
TiAlN、TiC、TiCN、AlN、Si34、S
iCを用いた場合にも、上記に示したのと同様の結果が
得られた。また、前記被覆は、連結ピンと摺接するブシ
ュ12の内表面に施しているが、ブシュ12の表面すべ
てを被覆しても構わない。特に図1に示したようなロー
ラチェーンの場合には、ブシュの表面すべてを被覆する
ことによって、ローラ内表面とブシュ外表面との摺接に
よる摩耗も抑制することができるため、一層好ましい。
【0023】さらに、実施例1に示したような基材の表
面に実施例2で示したような被覆を施すことによって酸
化雰囲気中における耐摩耗性を一層向上させることがで
きる。また、実施例1又は実施例2に示した耐摩耗チェ
ーンの構成に加えて、連結ピンの表面にCr、V、N
b、Ti、Zr、Ta、Mo及びWから選ばれる少なく
とも1種類の金属を含む金属硬質被膜を施すことによっ
て、耐摩耗性をさらに向上させることができる。ここ
で、前記金属硬質被膜としては、金属炭化物、金属窒化
物、金属酸化物、金属炭窒化物等の被膜を用いることが
できるが、被膜形成の容易さ、基材との親和性などの点
から金属炭化物の被膜が特に好ましい。被膜形成の方法
としては、拡散浸透法等、周知の方法が適用できる。
【0024】一方、実施例1に示した耐摩耗チェーン
は、チェーンの基材が高温になるまで高速・高荷重で長
時間摺動させても、従来のような連結ピンとブシュとの
凝着が発生しないことが連続負荷試験により確認でき
た。これは、実施例1に示した耐摩耗チェーンは、連続
ピンとブシュの基材が異種の金属材料でできており、両
者の結晶格子間距離が異なっているため、接触界面にお
ける拡散接合が起こりにくいためと推察される。この推
察は、実施例2に示した耐摩耗チェーンが実施例1に示
した耐摩耗チェーンほど長時間の高速・高荷重の連続負
荷試験には耐えられないものの、連結ピンとブシュの基
材をそれぞれ異種の金属材料で構成することにより、実
施例1の耐摩耗チェーンと同様に凝着の発生を抑制でき
るという結果が得られたことからも裏付けられる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る本
発明の耐摩耗チェーンは、ブシュの基材として、オース
テナイト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス
鋼、析出硬化系ステンレス鋼、高炭素クロム軸受鋼及び
合金工具鋼から選ばれる1種に対して熱硬化処理を施し
たものを用いたことによって、ブシュの耐酸化性能が向
上し、酸化雰囲気中においても異常摩耗伸びを起こすこ
とがない。
【0026】請求項2に係る本発明の耐摩耗チェーン
は、ブシュの少なくとも内表面にTiN、CrN、DL
C、Al23、Mo、TiAlN、TiC、TiCN、
AlN、Si34、SiC及びNiPから選ばれる少な
くとも1種類の被膜を施すことによって、ブシュの耐酸
化性能が向上し、酸化雰囲気中での異常摩耗伸びの発生
が抑制される。
【0027】また、請求項3に係る本発明の耐摩耗チェ
ーンは、請求項1又は請求項2に記載の本発明の耐摩耗
チェーンが奏する効果に加えて、連結ピンの表面に、C
r、V、Nb、Ti、Zr、Ta、Mo及びWから選ば
れる少なくとも1種類の金属を含む金属硬質被膜を施す
ことによって、チェーンの耐酸化性能をさらに向上させ
ることが可能になり、酸化雰囲気中における異常摩耗伸
びが回避される。
【0028】一方、請求項4に係る本発明の耐摩耗チェ
ーンにおいては、請求項1乃至請求項3のいずれかに記
載の本発明の耐摩耗チェーンが奏する効果に加えて、連
結ピンの基材及びブシュの基材に、異種材料を用いるこ
とによって、連結ピンとブシュとの凝着が抑制され、摩
耗の進行を回避することができる。そのため、酸化雰囲
気中における異常摩耗伸びを長期に亘って回避すること
が可能になる。
【0029】本発明は、チェーンの異常摩耗伸びの原因
を究明し、異常摩耗伸びのメカニズムを踏まえて基材の
材質、表面処理の最適化を図ったことにより、きわめて
再現性良く異常摩耗伸びの発生を回避することができる
点で産業上の技術的意義はきわめて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の耐摩耗チェーンの一部を示す斜視
図。
【図2】 本発明の耐摩耗チェーンの耐摩耗性試験の結
果を示す図。
【符号の説明】
10 耐摩耗チェーン 11 内プレート 11a ブシュ孔 I2 ブシュ 13 ローラ 14 外プレート 14a ピン孔 15 連結ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F034 MA04 MB05 MC05 4K042 AA25 BA03 BA06 CA15 DA01 DA06 4K044 AA02 AA03 AB10 BA02 BA06 BA11 BA13 BA18 BA19 BB03 BC01 CA12 CA15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブシュの両端がそれぞれ一対の内プレー
    トのブシュ孔に嵌着固定され、前記ブシュ内に回転自在
    に嵌挿された連結ピンの両端が前記一対の内プレートの
    両外側に配置された一対の外プレートのピン孔に嵌着固
    定されているチェーンにおいて、 前記ブシュは、オーステナイト系ステンレス鋼、マルテ
    ンサイト系ステンレス鋼、析出硬化系ステンレス鋼、高
    炭素クロム軸受鋼及び合金工具鋼から選ばれる1種に対
    して熱硬化処理を施したものを基材とすることを特徴と
    する耐摩耗チェーン。
  2. 【請求項2】 ブシュの両端がそれぞれ一対の内プレー
    トのブシュ孔に嵌着固定され、前記ブシュ内に回転自在
    に嵌挿された連結ピンの両端が前記一対の内プレートの
    両外側に配置された一対の外プレートのピン孔に嵌着固
    定されているチェーンにおいて、 前記ブシュの少なくとも内表面にTiN、CrN、DL
    C、Al23、Mo、TiAlN、TiC、TiCN、
    AlN、Si34、SiC及びNiPから選ばれる少な
    くとも1種類の被膜を施すことを特徴とする耐摩耗チェ
    ーン。
  3. 【請求項3】 前記連結ピンの表面にCr、V、Nb、
    Ti、Zr、Ta、Mo及びWから選ばれる少なくとも
    1種類の金属を含む金属硬質被膜が被覆されていること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の耐摩耗チェ
    ーン。
  4. 【請求項4】 前記連結ピンの基材と前記ブシュの基材
    は、異種材料であることを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のいずれかに記載の耐摩耗チェーン。
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