JP2003273100A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2003273100A
JP2003273100A JP2002074789A JP2002074789A JP2003273100A JP 2003273100 A JP2003273100 A JP 2003273100A JP 2002074789 A JP2002074789 A JP 2002074789A JP 2002074789 A JP2002074789 A JP 2002074789A JP 2003273100 A JP2003273100 A JP 2003273100A
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Japan
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film
coating
insulating film
polycarbosilane
heat treatment
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JP2002074789A
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Inventor
Shunichi Fukuyama
俊一 福山
Tamotsu Owada
保 大和田
Hiroko Sakuma
裕子 佐久間
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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  • Formation Of Insulating Films (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布絶縁膜と、当該塗布型絶縁膜とエッチレ
ートを異にする膜との積層を、従来よりも短時間かつ安
価に行うことができる半導体装置及びその製造方法を提
供すること。 【解決手段】 シリコン基板(半導体基板)30の上方
に第1塗膜48を形成する工程と、この第1塗膜48を
加熱する第1熱処理(ベーク)工程と、第1塗膜48上
にポリカルボシラン溶液を塗布してポリカルボシラン膜
49を形成する工程と、このポリカルボシラン膜49を
加熱する第2熱処理(ベーク)工程と、ポリカルボシラ
ン膜49上に第2塗膜50を形成する工程と、第1塗膜
48を第1塗布絶縁膜51にし、ポリカルボシラン膜4
9をSiC系絶縁膜52にし、第2塗膜50を第2塗布
絶縁膜53にする第3熱処理(キュア)工程とを含む半
導体装置の製造方法による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、塗布絶
縁膜と、該塗布絶縁膜とエッチレートを異にする膜との
積層膜を備えた半導体装置、及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高集積化により、そ
の配線間隔はますます狭くなる一方である。配線を伝う
信号の伝搬速度は、配線抵抗や配線間の寄生容量が大き
いほど遅くなる。このうち、寄生容量は、配線間隔が狭
まるほど大きくなる。しかし、寄生容量の増大は、半導
体装置の動作速度を遅くするため好ましくない。
【0003】寄生容量を低減する方法には幾つかある。
例えば、同一層内の配線を薄くすることで配線の側面積
を小さくし、隣り合う配線の対向面積を低減して、該配
線間の容量を小さくする方法がある。但し、この方法で
は、配線を薄くすることで配線抵抗が増大するから、結
果的に動作速度を遅くしてしまい好ましくない。
【0004】現在、寄生容量の低減に最も有力な方法
は、配線間を埋める絶縁膜の低誘電率化である。絶縁膜
として従来から広く使用されているものに、シリコン酸
化膜がある。シリコン酸化膜よりも低誘電率(4.1以
下)の絶縁膜(以下、低誘電率絶縁膜と言う)を使用す
ることで、寄生容量を低減できる。
【0005】低誘電率絶縁膜は種々ある。その中でも、
塗布型の低誘電率絶縁膜は、スピンコートにより容易に
形成できるという利点を有する。
【0006】塗布型絶縁膜の1つにテフロン系の絶縁膜
がある。係るテフロン系の絶縁膜は、2以下の誘電率を
実現できるものの、他の膜との密着性が悪いという問題
がある。なお、テフロンは、米国デュポン社の日本にお
ける登録商標である。
【0007】直鎖状ハイドロカーボン系の絶縁膜も塗布
型の低誘電率絶縁膜の一種である。しかし、この膜に
は、酸化され易いという問題や、400℃以下の温度で
熱分解するという問題がある。
【0008】よって、上述の膜を使用したのでは、所望
の特性を有する半導体装置を提供することができない。
【0009】上述の不都合を解消すべく、現在、スピン
コートで成膜した膜を低密度化することで、膜の誘電率
を下げる試みが成されている。膜の低密度化は、スピン
コートによる塗膜をベークしてキュアすることで該塗膜
中に多数の空隙を形成し、該塗膜を多孔性にすることで
達成し得る。このようにして得られた膜を以下では多孔
性低誘電率絶縁膜と言う。
【0010】係る多孔性低誘電率絶縁膜を単層で使用す
ることは稀である。通常は、その多孔性低誘電率絶縁膜
をエッチングするのに必要なエッチングマスク膜や、そ
のエッチングを所望位置で停止させるエッチングストッ
パ膜を、当該多孔性低誘電率絶縁膜に積層する。
【0011】具体的に図示すれば図18〜図20のよう
になる。
【0012】この方法では、図18(a)に示すよう
に、下地2上に第1塗布絶縁膜4を形成する。この第1
塗布絶縁膜4は、液体材料を下地2上に塗布することで
形成される。塗布を行うには、スピンコータ等の塗布装
置が使用される。なお、下地2は、例えば不図示の半導
体基板上に形成されるトランジスタ等の素子を覆う絶縁
膜である。
【0013】次いで、図18(b)に示すように、この
第1塗布絶縁膜4をベークする。このベークは、第1塗
布絶縁膜4中の溶媒成分を乾燥させるために行われ、例
えば大気中で第1塗布絶縁膜4を約3分間加熱すること
により行われる。
【0014】次に、図18(c)に示すように、第1塗
布絶縁膜4をキュアする。このキュアは、第1塗布絶縁
膜4の架橋を促進させて架橋密度を増大させると共に、
それを多孔性低誘電率絶縁膜にするために行われる。
【0015】このキュアは窒素雰囲気中で行われ、その
処理時間はベークのそれよりもずっと長く、約30分程
度必要である。
【0016】続いて、図18(d)に示すように、第1
塗布絶縁膜4上にシリコン窒化膜5を形成する。このシ
リコン窒化膜5は、塗布ではなく、CVD法により形成
される。後述するが、このシリコン窒化膜5は、エッチ
ングストッパ膜やエッチングマスク膜として機能する。
【0017】次に、図19(a)に示すように、シリコ
ン窒化膜5上に第2塗布絶縁膜6を形成する。この第2
塗布絶縁膜6は、第1塗布絶縁膜4と同様に、塗布装置
を使用して液体材料をシリコン窒化膜5上に塗布するこ
とで形成される。
【0018】次いで、図19(b)に示すように、第2
塗布絶縁膜6をベークする。ベーク条件は、第1塗布絶
縁膜4のそれと同じであり、そのベーク時間は約3分で
ある。
【0019】続いて、図19(c)に示すように、第2
塗布絶縁膜6をキュアする。キュアは、第1塗布絶縁膜
4と同様に行われ、その処理時間は約30分程度であ
る。このキュアによって、第2塗布絶縁膜6は、多孔性
低誘電率膜となる。
【0020】この後は、所定のエッチング工程、金属膜
埋め込み工程等を経て、図20に示すデュアルダマシン
構造を完成させる。
【0021】図20において、符号12は配線であっ
て、それは配線溝14に埋め込まれる。この配線溝14
は第2塗布絶縁膜6をエッチングして形成されるが、こ
のエッチングの際に、シリコン窒化膜5がエッチングス
トッパ膜として使用される。
【0022】また、符号11は導電性プラグであり、そ
れはビアホール13に埋め込まれる。このビアホール1
3は第1塗布絶縁膜4をエッチングして形成される。そ
して、このエッチングの際に、シリコン窒化膜5がマス
ク膜として機能する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
製造方法では、第1塗布絶縁膜4と第2塗布絶縁膜6と
に対しそれぞれ別々にキュアを行う必要があり(図18
(c)、図19(c)参照)、全部で2回のキュアを行
わなければならないが、一回あたり約30分と長時間を
要するキュアを2回も行うと、全体のプロセス時間が長
くなり、ひいては半導体装置の製造コストが上昇してし
まう。
【0024】しかも、この製造方法では、第1塗布絶縁
膜4、シリコン窒化膜5、及び第2塗布絶縁膜6の各々
を成膜するのに異種の装置が必要である。すなわち、第
1塗布絶縁膜4と第2塗布絶縁膜6を形成するのにスピ
ンコータが必要であり、シリコン窒化膜5を形成するの
にCVD装置が必要である。
【0025】これらの装置のうち、CVD装置は、高価
であるが故に半導体装置の製造コストを上昇させるので
好ましくない。
【0026】更に、このように異種の装置が必要だと、
成膜装置間を移動する時間だけ半導体装置の製造時間が
長くなり、それによって更に製造コストが上昇してしま
うから好ましくない。
【0027】本発明は係る従来例の問題点に鑑みて創作
されたものであり、塗布絶縁膜と、当該塗布型絶縁膜と
エッチレートを異にする膜との積層を、従来よりも短時
間かつ安価に行うことができる半導体装置及びその製造
方法を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、半導体
基板の上方に絶縁膜形成用塗布液を塗布して塗膜を形成
する工程と、前記塗膜を加熱する第1熱処理工程と、前
記第1熱処理工程後の塗膜上に、一般式
【0029】
【化6】
【0030】で表されるポリカルボシランを含有するポ
リカルボシラン溶液を塗布してポリカルボシラン膜を形
成する工程と、前記塗膜と前記ポリカルボシラン膜とを
同時に加熱して架橋させることにより、前記塗膜を塗布
絶縁膜にし、前記ポリカルボシラン膜をSiC系絶縁膜
にする第2熱処理工程とを含む半導体装置の製造方法に
より解決する。
【0031】次に、本発明の作用について説明する。
【0032】本発明によれば、塗膜及びポリカルボシラ
ン膜の双方とも、塗布装置のみで形成することができ、
従来のように異種の装置(塗布装置とCVD装置)を必
要としない。従って、異種の装置間を移動して成膜を行
う必要が無くなるから、従来異種の装置間を移動してい
た分の時間が短縮される。
【0033】また、高価なCVD装置を必要としないこ
とで、半導体装置の製造コストを安くすることができ
る。
【0034】しかも、塗膜及びポリカルボシラン膜を別
々にキュアするのではなく、それらを積層後に同時に一
括してキュア(第2熱処理工程)を行うため、別々にキ
ュアする場合と比較して、一回分のキュア時間だけプロ
セス時間が短縮される。
【0035】なお、塗膜とポリカルボシラン膜との積層
順は限定されず、ポリカルボシラン膜の上に塗膜を形成
しても良い。
【0036】また、上記した課題は、半導体基板の上方
に絶縁膜形成用第1塗布液を塗布して第1塗膜を形成す
る工程と、前記第1塗膜を加熱する第1熱処理工程と、
前記第1熱処理工程後の第1塗膜上に、一般式
【0037】
【化7】
【0038】で表されるポリカルボシランを含有するポ
リカルボシラン溶液を塗布してポリカルボシラン膜を形
成する工程と、前記ポリカルボシラン膜を加熱する第2
熱処理工程と、前記第2熱処理工程後のポリカルボシラ
ン膜上に絶縁膜形成用第2塗布液を塗布して第2塗膜を
形成する工程と、前記第1塗膜、前記ポリカルボシラン
膜、及び前記第2塗膜を同時に加熱して架橋させること
により、前記第1塗膜を第1塗布絶縁膜にし、前記ポリ
カルボシラン膜をSiC系絶縁膜にし、前記第2塗膜を
第2塗布絶縁膜にする第3熱処理工程とを含む半導体装
置の製造方法によって解決する。
【0039】次に、本発明の作用について説明する。
【0040】本発明によれば、第1塗膜と第2塗膜とを
従来のように別々にキュアするのではなく、それらの間
にポリカルボシラン膜を塗布により形成し、これらの膜
に対し同時にキュア(第3熱処理工程)を行う。よっ
て、従来は2回行う必要があるキュア工程を、本発明で
は一回しか必要としないから、一回のキュア時間だけプ
ロセス時間が短縮される。一般にキュアは長時間を要す
るので、本発明ではプロセス時間が大幅に短縮される。
【0041】また、第1塗膜をベークする第1熱処理工
程において、該第1塗膜上に前記ポリカルボシラン膜を
形成する工程中に第1塗膜がポリカルボシラン膜に溶解
しない程度に第1塗膜を架橋させることが好ましい。
【0042】同様に、ポリカルボシラン膜をベークする
第2熱処理工程において、該ポリカルボシラン膜上に第
2塗膜を形成する工程中に該ポリカルボシラン膜が第2
塗膜に溶解しない程度にポリカルボシランを架橋させる
ことが好ましい。
【0043】また、第1熱処理工程、第2熱処理工程、
及び第3熱処理工程の少なくとも一工程を酸素含有雰囲
気中で行っても良い。このようにすると、低温でも膜中
にSi−O結合が形成されて架橋が促進されるので、ベ
ーク温度やキュア温度を下げることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0045】(1)第1の実施の形態 次に、本発明の第1の実施の形態について、図1乃至1
1を参照しながら説明する。図1乃至11は、本発明の
第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について
示す断面図である。
【0046】まず最初に、図1(a)に示すように、シ
リコン基板(半導体基板)30上に公知のMOSトラン
ジスタTRを形成する。係るMOSトランジスタTRを
形成するには、例えばシリコン基板30上にシリコン酸
化膜からなるゲート絶縁膜65を形成し、その上に例え
ばポリシリコンからなるゲート電極32を形成する。そ
して、そのゲート電極32をマスクにしてイオン注入を
行うことで、該ゲート電極32の両側のシリコン基板3
0上に低濃度の不純物拡散層を形成する。その後、ゲー
ト電極32の両側面に、例えばシリコン酸化膜からなる
サイドウォール絶縁膜33を形成し、このサイドウォー
ル絶縁膜33とゲート電極32とをマスクにして再びイ
オン注入を行う。これにより、ゲート電極32の両側の
シリコン基板30上に、所謂LDD(Lightly Doped Dr
ain)構造のソース拡散層34Sとドレイン拡散層34
Dとを形成する。
【0047】図中、符号31は、隣接するMOSトラン
ジスタ同士を電気的に分離するための絶縁材からなる素
子分離膜である。係る素子分離膜31は、シリコン基板
30に浅いトレンチを形成し、そこにシリコン酸化膜等
の絶縁膜を埋め込むことで形成される。なお、素子分離
膜31は、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)
法によって形成しても良い。
【0048】次いで、図1(b)に示すように、図1
(a)で作成した構造上に、例えば膜厚350nmの層
間絶縁膜35と膜厚50nmのストッパ膜36とを積層
する。このうち、層間絶縁膜35としては、燐珪酸ガラ
ス(Phospho-silicateglass: PSG)が使用され、それは
CVD法により成膜される。また、ストッパ膜36とし
ては例えばシリコン窒化膜が使用され、これもCVD法
により成膜される。
【0049】次に、図1(c)に示すように、層間絶縁
膜35とストッパ膜36とをパターニングし、それらに
開口35aと36aとを開口する。係る開口35a及び
36aにより、ドレイン拡散層34Dに至るコンタクト
ホール37が構成される。
【0050】続いて、図2(a)に示すように、導電性
プラグ40をコンタクトホール37に埋め込む。係る導
電性プラグ40は、バリアメタル層39とブランケット
タングステン膜38との2層構造を有する。このうち、
バリアメタル層39は、例えばTiN等の高融点金属か
らなる。
【0051】この構造を得るには、まず、ストッパ膜3
6上とコンタクトホール37の内壁に、例えばスパッタ
リング等により膜厚15nmのバリアメタル層39を形
成する。そして、コンタクトホール37の中が完全に充
填されるように、このバリアメタル層39上に、例えば
膜厚が500nmのブランケットタングステン膜38を
形成する。ブランケットタングステン膜38は、例え
ば、WF6と水素とを反応ガスとして使用するCVD法
により形成される。そして、ストッパ膜36よりも上に
形成された余分なバリアメタル層39とブランケットタ
ングステン膜38とをCMP法で除去することにより、
図2(a)に示される構造が得られる。
【0052】次に、図2(b)に示すように、この導電
性プラグ40上とストッパ膜36上に、例えば膜厚30
0〜400nmの絶縁膜41と膜厚50nmのキャップ
膜42とを積層する。このうち、絶縁膜41としては、
ポーラスシリカからなる多孔性低誘電率絶縁膜を用いる
のが好ましい。そのような膜は、HSQ(Hydrogen Sil
sesquioxane)、MSQ(Methyl Silsesquioxane)、及
びMHSQ(Methylated Hydrogen Silsesquioxane)等
を、導電性プラグ40上とストッパ膜36上とに塗布
し、それをベークしてキュアすることで成膜され得る。
【0053】また、キャップ膜42としてはシリコン酸
化膜が好適であり、それはCVD法により成膜され得
る。このキャップ膜42は、後で行うCMPの際に、ス
ラリーや洗浄液によって絶縁膜41が変質するのを防ぐ
ものである。
【0054】次いで、図2(c)に示すように、キャッ
プ膜42上にフォトレジスト層43を形成する。導電性
プラグ40の上方のフォトレジスト層43には、フォト
リソグラフィにより、配線形状を有するレジスト開口4
3aが形成される。そして、このフォトレジスト層43
をエッチングマスク膜にし、絶縁膜41とキャップ膜4
2とを選択的にエッチングする。係るエッチングは、例
えばRIE(ReactiveIon Etching)により行われ、そ
のエッチングガスとしては例えばC46が使用される。
【0055】このエッチングにより、絶縁膜41及びキ
ャップ膜42には、各々開口41aと42aとが形成さ
れる。そして、これらの開口41a及び42aにより、
配線溝44が構成される。なお、このエッチングを終了
後、フォトレジスト43はアッシングされて除去され
る。
【0056】続いて、図3(a)に示すように、キャッ
プ膜42上と配線溝44の内壁(底面も含む)とに、例
えば膜厚30nmのバリアメタル層45を形成する。係
るバリアメタル層45は、例えばTa(タンタル)やT
aN(窒化タンタル)等の高融点金属からなり、スパッ
タリング等により形成される。
【0057】そして、このバリアメタル層45上に、例
えば該バリアメタル層45の平坦面上での膜厚が500
nmの銅膜46を形成する。この銅膜46は例えばスパ
ッタリングにより形成される。銅膜46の形成方法は限
定されない。例えば、上記に代えて、バリアメタル層4
5上に膜厚30nmの銅のシード層を薄く形成し、当該
シード層を給電層にして、電解めっきにより膜厚500
nmの銅膜46を形成しても良い。
【0058】次に、図3(b)に示すように、キャップ
膜42よりも上に形成された余分なバリアメタル層45
と銅膜46とを、CMP法により研磨して除去する。こ
れにより、バリアメタル層45と銅膜46との2層構造
を有する配線47が配線溝44内に埋め込まれる。
【0059】係る配線47の形成方法は、所謂シングル
ダマシン法である。
【0060】次いで、図4(a)に示すように、配線4
7上とキャップ膜42上に、例えば膜厚30〜50nm
のシリコン窒化膜60を形成する。このシリコン窒化膜
60はCVD法により形成される。
【0061】次に、図4(b)に示すように、シリコン
窒化膜60上に、絶縁膜形成用第1塗布液を塗布して、
例えば膜厚350〜400nmの第1塗膜48を形成す
る。この第1塗膜48を形成するには、例えば、スピン
コータ、ディップコータ、ローラコータ等の公知の塗布
装置を使用し得る。また、絶縁膜形成用第1塗布液は限
定されないが、ポーラスシリカ形成用の塗布液が好適で
ある。係る塗布液としてはHSQ、MSQ、及びMHS
Q等があり、これらの中から任意の1つを使用し得る。
【0062】次いで、図5(a)に示すように、例えば
コータ内のホットプレート上で第1塗膜48を加熱して
ベークし、その溶媒成分を乾燥させる(第1熱処理工
程)。このベークでは、単に溶媒成分を乾燥させるだけ
でなく、第1塗膜48を僅かに架橋させておくのが好ま
しい。これは、架橋させることにより、第1塗膜48
が、その上に後で形成されるポリカルボシラン膜49に
ミキシング(溶解)するのが防がれるからである。具体
的には、大気流量200cc/min、温度約200〜250
℃で約3分程度上記のベークを行うことで、第1塗膜4
8が僅かに架橋し、上記のミキシングを防ぐことができ
る。
【0063】特に、上記のように大気中等の酸素含有雰
囲気中でベークを行うと、第1塗膜48中で低温でもS
i−O結合が形成されて架橋が促進されるので、酸素が
無い場合よりもベーク温度を下げることができる。酸素
が無いと、ベーク温度は上記よりも高い350℃程度必
要である。ベーク温度が下げられると、MOSトランジ
スタTR等への熱的ダメージを低減できるという利点が
得られる。
【0064】次に、図5(b)に示すように、第1塗膜
48上にポリカルボシラン溶液を塗布して、例えば膜厚
50nmのポリカルボシラン膜49を形成する。係るポ
リカルボシランは、次の一般式(1)で表される。
【0065】
【化8】
【0066】このポリカルボシランは、炭化珪素繊維の
材料として安価に入手し得る。このことは、製造される
半導体装置の低コスト化につながる。
【0067】ポリカルボシラン溶液の溶媒は限定されな
い。しかし、その溶媒としては、例えば、メチルイソブ
チルケトン(MIBK)、キシレン、トルエン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、オクタン、デカン等の炭化水素溶
媒が好適である。
【0068】そして、これらの溶媒のいずれかとポリカ
ルボシランの粉末とを混合することで、5〜7wt%の
ポリカルボシラン溶液を作ることができる。このポリカ
ルボシラン溶液を塗布するにあたっては、例えば、スピ
ンコータ、ディップコータ、ローラコータ等の公知の塗
布装置を使用し得る。
【0069】続いて、図6(a)に示すように、例えば
コータ内のホットプレート上でポリカルボシラン膜49
を加熱してベークし、その溶媒成分を乾燥させる(第2
熱処理工程)。第1塗膜48をベークしたときと同様
に、このベークでは、単に溶媒成分を乾燥させるだけで
なく、ポリカルボシラン膜49を僅かに架橋させておく
のが好ましい。こうすることで、ポリカルボシラン膜4
9が、その上に後で形成される第2塗膜50にミキシン
グするのが防がれる。具体的には、上記のベークを大気
流量200cc/min、温度約200〜250℃で約3分程
度を行うことで、上記のミキシングが防がれる。
【0070】特に、上記のように大気中等の酸素含有雰
囲気中でベークを行うと、ポリカルボシラン膜49が酸
素に曝され、低温でもSi−O結合が形成されて架橋が
促進されるので、ベーク温度を下げることができる。酸
素が無いと、ベーク温度は上記よりも高い350℃程度
必要である。
【0071】次いで、図6(b)に示すように、ポリカ
ルボシラン膜49上に絶縁膜形成用第2塗布液を塗布
し、例えば膜厚300nmの第2塗膜50を形成する。
係る絶縁膜形成用第2塗布液は限定されないが、ポーラ
スシリカ形成用の塗布液が好適である。既述のように、
係る塗布液としてはHSQ、MSQ、及びMHSQ等が
あり、これらの中から任意の1つを使用し得る。
【0072】次に、図7(a)に示すように、第2塗膜
50をベークし、その溶媒成分を乾燥させる。このベー
クは、例えばコータ内のホットプレート上で大気流量2
00cc/min、温度約200〜250℃で約3分程度行わ
れる。
【0073】次いで、図7(b)に示すように、第1塗
膜48、ポリカルボシラン膜49、及び第2塗膜50を
加熱することにより、それらを同時に一括してキュアす
る(第3熱処理工程)。このキュアは炉の中で行われ、
その条件は窒素雰囲気中、温度約400℃でキュア時間
が約30分程度である。これにより、上記の各膜の架橋
反応が促進されて、その架橋密度が増大する。
【0074】なお、このキュアを酸素含有雰囲気中で行
っても良い。ベークの場合と同様に、酸素含有雰囲気中
では膜の架橋が促進されるので、キュア温度が下げられ
る。具体的には、上記の窒素雰囲気中に酸素を500p
pm程度添加することで、キュア温度を350℃程度に
下げることができる。キュア温度が下げられると、MO
SトランジスタTR等への熱的ダメージを低減すること
ができる。
【0075】そして、このキュアにより、ポリカルボシ
ラン膜49はSiC系絶縁膜52となる。ポリカルボシ
ランからこのようにして形成されるSiC系絶縁膜52
の組成は次のような特徴を有する。 ・Si(珪素)含有量:8〜14atm% ・C(炭素)含有量:20〜25atm% ・O(酸素)含有量:8〜14atm% また、膜の誘電率は2.5〜3.0である。更に、膜の
密度は1.1〜1.3g/cm3である。
【0076】本明細書でSiC系絶縁膜とは、これらの
特徴を有する膜を言う。
【0077】一方、第1塗膜48及び第2塗膜50は、
それぞれポーラスシリカからなる第1塗布絶縁膜51及
び第2塗布絶縁膜53となる。係る第1塗布絶縁膜51
及び第2塗布絶縁膜53は、多孔性低誘電率絶縁膜であ
って、その誘電率は約2.2と低い。
【0078】ここまでの工程により、第1塗布絶縁膜5
1、SiC系絶縁膜52、及び第2塗布絶縁膜53の積
層膜が得られる。このうち、SiC系絶縁膜52のエッ
チレートは、第1塗布絶縁膜51及び第2塗布絶縁膜5
3のそれの1/10以下である。
【0079】本実施形態によれば、この積層膜は、第1
塗膜48及び第2塗膜50を従来のように別々にキュア
して得るのではなく、それらの間にポリカルボシラン膜
49を塗布により形成しておき、全体を一括してキュア
することで得られる。すなわち、従来は2回必要であっ
たキュアが、本実施形態では1回しか必要無い。よっ
て、本実施形態では、一回減った分のキュアの時間(約
45分〜3時間)だけプロセス時間を短縮することがで
きる。
【0080】しかも、上述の積層膜中の各膜はいずれも
塗布装置のみで成膜することが可能であり、従来のよう
にCVD装置を必要としない。よって、異種の装置(塗
布装置とCVD装置)の間を移動する必要が無くなるの
で、従来異種の装置間を移動していた分の時間をも短縮
することができる。
【0081】そして、高価なCVD装置を必要としない
ことから、この積層膜を従来よりも安価に得ることがで
きる。
【0082】更に、本実施形態によれば、従来例に係る
シリコン窒化膜5(図18参照、誘電率:約7)よりも
誘電率の低いSiC系絶縁膜52を形成することができ
るので、誘電率の上昇を招くことなく、エッチレートの
異なる膜同士を積層することができる。
【0083】これ以降の工程は、上で得られた積層膜に
配線溝やビアホールを形成する工程である。
【0084】すなわち、図8(a)に示すように、キャ
ップ膜54とマスク膜55とを第2塗布絶縁膜53上に
積層する。このうち、キャップ膜54としては、例えば
膜厚が150nmのシリコン酸化膜が使用され、それを
成膜するにはCVD法が使用される。また、マスク膜5
5としては、CVD法で成膜されたSiC系絶縁膜(そ
の組成はSiC系絶縁膜52と異なる)やシリコン窒化
膜等が使用され、その膜厚は例えば100nmである。
【0085】次いで、図8(b)に示すように、このマ
スク膜55上にフォトレジスト層56を形成する。係る
フォトレジスト層56には、フォトリソグラフィによ
り、配線パターン形状を有する第1レジスト開口56a
が形成される。
【0086】そして、このフォトレジスト層56をエッ
チングマスク膜にし、マスク膜55を選択的にエッチン
グすることで、第1レジスト開口56aがマスク膜55
に転写される。このエッチングは、例えばRIEにより
行われ、エッチングガスとしては例えばCHF3が使用
される。これにより、配線パターン形状を有する第1開
口55aがマスク膜55に形成される。その後、フォト
レジスト層56はアッシングされて除去される。
【0087】次に、図9(a)に示すように、別のフォ
トレジスト層57を形成する。係るフォトレジスト層5
7の形成部位は、マスク膜55上と、第1開口55a内
に露出するキャップ膜54上である。このフォトレジス
ト層57には、フォトリソグラフィにより、ビアパター
ン形状を有する第2レジスト開口57aが形成される。
この第2レジスト開口57aは、先の第1開口55aの
一部に重なるように形成される。
【0088】その後、このフォトレジスト層57をエッ
チングマスク膜にすることで、キャップ膜54と第2塗
布絶縁膜53とを選択的にエッチングする。このエッチ
ングは、例えばRIEにより行われ、そのエッチングガ
スとしては例えばC46が使用される。
【0089】これにより、第2レジスト開口57aがこ
れらの膜に転写され、ビアパターン形状を有する第2開
口53aが第2多孔性低誘電率絶縁膜53に形成され
る。この第2開口53aは、先の第1開口55aの一部
に重なるように形成される。そして、同じくビアパター
ン形状を有する開口54aがキャップ膜54に形成され
る。
【0090】続いて、図9(b)に示すように、今度は
第2塗布絶縁膜53をエッチングマスク膜にして、その
第2開口53aを通じてSiC系絶縁膜52をエッチン
グする。係るエッチングは、例えばRIEにより行わ
れ、そのエッチングガスとしては例えばCHF3が使用
される。
【0091】そして、このエッチングにより、ビアパタ
ーン形状を有する第3開口52aがSiC系絶縁膜52
に形成される。また、このエッチングを終了後、フォト
レジスト層57はアッシングされて除去される。
【0092】次に、図10(a)に示すように、SiC
系絶縁膜52をエッチングストッパ膜として使用しなが
ら、マスク膜55の第1開口55aを通じてキャップ膜
54と第2塗布絶縁膜53とをエッチングする。このエ
ッチングは、例えばRIEにより行われ、そのエッチン
グガスとしては例えばC46が使用される。
【0093】これにより、配線パターン形状を有する第
4開口53bが第2塗布絶縁膜53に形成される。ま
た、同じく配線パターン形状を有する開口54bがキャ
ップ膜54に形成される。
【0094】また、このエッチングでは、第3開口52
aに露出する第1塗布絶縁膜51もエッチングされる。
第1塗布絶縁膜51にとっては、SiC系絶縁膜52は
エッチングマスク膜として機能する。よって、このエッ
チングでは、第3開口52aが第1塗布絶縁膜51に転
写され、ビアパターン形状を有する第5開口51aが第
1塗布絶縁膜51に形成される。
【0095】この工程により、配線溝58が完成する。
係る配線溝58は、第1開口55a、開口54b、及び
第4開口53bにより構成される。
【0096】次に、図10(b)に示すように、第5開
口51aを通じてシリコン窒化膜60をエッチングし、
そこに開口60aを形成する。このエッチングは、例え
ばRIEにより行われ、そのエッチングガスとしては例
えばCHF3が使用される。
【0097】この工程により、配線溝58に連通するビ
アホール59が完成する。このビアホール59は、第3
開口52a、第5開口51a、及び開口60aにより構
成される。
【0098】次いで、図11(a)に示すように、例え
ば膜厚30nmのバリアメタル層61を形成する。この
バリアメタル層61の形成部位は、キャップ膜55上
と、配線溝58及びビアホール59の各内壁である。係
るバリアメタル層61は、例えばスパッタリング等によ
り形成され、例えばTa(タンタル)やTaN(窒化タ
ンタル)等の高融点金属からなる。
【0099】その後、このバリアメタル層61上に、例
えば該バリアメタル層61の平坦面上での膜厚が700
nmの銅膜62をスパッタリング等により形成し、配線
溝58とビアホール59とを銅で完全に埋める。銅膜6
2の形成方法は限定されない。例えば、上記に代えて、
例えば膜厚50nmの銅のシード層をバリアメタル層6
1上に薄く形成し、このシード層を給電層にして、電解
めっきにより銅膜62を形成しても良い。
【0100】続いて、図11(b)に示すように、マス
ク膜55よりも上に形成された余分なバリアメタル層6
1と銅膜62とを、CMP法により研磨して除去する。
【0101】なお、マスク膜55と第2塗布絶縁膜53
との間にキャップ膜54を設けたので、このCMPの際
に、マスク膜55が第2多孔性低誘電率絶縁膜53から
剥離し難くすることができる。
【0102】このCMPにより、バリアメタル層61と
銅膜62との二層構造の導電体からなる配線63が配線
溝58内に埋め込まれる。そして、この配線63と一体
化してなる導電性プラグ64がビアホール59内に埋め
込まれる。係る導電性プラグ64も、バリアメタル層6
1と銅膜62との二層構造の導電体からなる。
【0103】上記の導電性プラグ64と配線63の形成
方法は、所謂デュアルダマシン法である。
【0104】以上により、本実施形態に係る半導体装置
が完成する。
【0105】なお、本願発明者の調査結果によれば、上
のようにして形成した配線63と導電性プラグ64との
導通不良は全く観測されなかった。また、導電性プラグ
64がビアホール59から剥離することも観測されなか
った。
【0106】(2)第2の実施の形態 次に、本発明の第2の実施の形態について、図12乃至
図14を参照しながら説明する。図12乃至図14は、
本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法
について示す断面図である。
【0107】第1の実施の形態では、図7(b)に示し
たように、3層の積層膜(第1塗布絶縁膜51、SiC
系絶縁膜52、第2塗布絶縁膜53)を形成した。しか
しながら、本発明では膜の積層数は限定されず、以下の
ような2層の積層膜を形成しても良い。
【0108】まず最初に、図12(a)に示すように、
下地20上に塗膜21を形成する。下地20は、例えば
シリコン基板にトランジスタを形成した後、その上に層
間絶縁膜を形成し、そこに導電性プラグを埋め込んだ構
造を有する(図2(a)参照)。或いは、その導電性プ
ラグ上に、更にシングルダマシン法で配線を形成した構
造であっても良い(図3(b)参照)。
【0109】一方、塗膜21は、HSQ、MSQ、及び
MHSQ等を下地20上に塗布して形成され、その膜厚
は約350〜400nmである。この塗膜21は、スピ
ンコータ、ディップコータ、ローラコータ等の公知の塗
布装置を使用して形成される。
【0110】次いで、図12(b)に示すように、例え
ばコータ内のホットプレート上で塗膜21を加熱してベ
ークし、その溶媒成分を乾燥させる(第1熱処理工
程)。
【0111】塗膜21上には後でポリカルボシラン膜2
2が形成されるが、これらの膜がミキシングするのを防
ぐため、このベークでは、単に溶媒成分を乾燥させるだ
けでなく、塗膜21を僅かに架橋させておくのが好まし
い。具体的には、大気流量200cc/min、温度約200
〜250℃で約3分程度上記のベークを行うことで塗膜
21が僅かに架橋して、上記のミキシングを防ぐことが
できる。
【0112】特に、第1の実施の形態で述べたように、
大気中等の酸素含有雰囲気中でベークを行うと、塗膜2
1が酸素に曝されて架橋が促進されるので、ベーク温度
を下げることができる。
【0113】次に、図12(c)に示すように、塗膜2
1上にポリカルボシラン溶液を塗布して、例えば膜厚5
0nmのポリカルボシラン膜22を形成する。このポリ
カルボシラン溶液の作製方法や塗布方法は、第1の実施
の形態と同じなので、その説明は省略する。
【0114】次いで、図12(d)に示すように、ポリ
カルボシラン膜22をベークし、その溶媒成分を乾燥さ
せる。このベークは、例えばコータ内のホットプレート
上で、大気流量200cc/min、温度約200〜250℃
で約3分程度行われる。
【0115】続いて、図13(a)に示すように、塗膜
21とポリカルボシラン膜22とを加熱することによ
り、それらを一括して同時にキュアする(第2熱処理工
程)。このキュアは炉の中で行われ、その条件は窒素雰
囲気中、温度約400℃でキュア時間が約30分程度で
ある。これにより、上記の各膜の架橋反応が促進されて
その架橋密度が増大し、塗膜21はポーラスシリカから
なる塗布絶縁膜23となり、ポリカルボシラン膜22は
SiC系絶縁膜24となる。
【0116】なお、このキュアを酸素含有雰囲気中で行
っても良い。第1の実施の形態で述べたように、酸素含
有雰囲気中では膜の架橋が促進されるのでキュア温度が
下げられる。具体的には、上記の窒素雰囲気中に酸素を
500ppm程度添加することで、キュア温度が350
℃程度に下げられる。
【0117】ここまでの工程により、塗布絶縁膜23と
SiC系絶縁膜24との2層の積層膜が形成された。こ
のうち、SiC系絶縁膜24のエッチレートは、塗布絶
縁膜23のそれの1/10以下である。
【0118】この方法によれば、塗膜21及びポリカル
ボシラン膜22に対しそれぞれ別々にキュアを施すので
はなく、それらを積層後に同時に一括してキュアするた
め、別々にキュアする場合と比較して、一回分のキュア
時間(約45分〜3時間)だけプロセス時間を短縮する
ことができる。
【0119】また、塗布絶縁膜23とSiC系絶縁膜2
4とは共に塗布装置で形成されるので、それらを形成す
るのに従来のように異種の成膜装置(塗布装置とCVD
装置)を必要としない。従って、異種の装置間を移動し
て成膜を行う必要が無く、従来異種の装置間を移動して
いた分の時間を短縮できる。
【0120】そして、高価なCVD装置を必要としない
ことから、塗布絶縁膜23とSiC系絶縁膜24との積
層を従来よりも安価に行うことができる。
【0121】更に、この方法によれば、ポリカルボシラ
ン溶液を使用することで、従来例に係るシリコン窒化膜
5(図18参照、誘電率:約7)よりも誘電率の低いS
iC系絶縁膜24を形成することができる。よって、積
層膜の誘電率の上昇を招くことなく、塗布絶縁膜23上
にそれとエッチレートの異なるSiC系絶縁膜24を積
層することができる。従って、この積層膜を、配線が埋
め込まれる絶縁膜として使用すると、その配線の寄生容
量を低減でき、半導体装置の動作速度を高速化すること
ができる。
【0122】以下の工程では、上で得られたSiC系絶
縁膜24を、塗布絶縁膜23のエッチングマスク膜とし
て使用する。
【0123】まず、図13(b)に示すように、SiC
系絶縁膜24上にフォトレジスト層29を形成する。係
るフォトレジスト層29には、フォトリソグラフィによ
り、レジスト開口29aが形成される。
【0124】次に、図13(c)に示すように、このフ
ォトレジスト層29をエッチングマスク膜にして、Si
C系絶縁膜24をエッチングする。係るエッチングは、
RIEにより行われ、そのエッチングガスとしては、C
HF3が使用される。塗布絶縁膜23は、このエッチン
グガスに対してエッチング耐性を有するから、エッチン
グされない。
【0125】そして、このエッチングにより、フォトレ
ジスト層29のレジスト開口29aがSiC系絶縁膜2
4に転写され、開口24aがSiC系絶縁膜24に形成
される。このエッチングが終了後、フォトレジスト層2
9はアッシングされて除去される。
【0126】続いて、図13(d)に示すように、開口
24aが形成されたSiC系絶縁膜24をエッチングマ
スク膜として使用し、塗布絶縁膜23をエッチングす
る。このエッチングはRIEにより行われ、そのエッチ
ングガスとしては、C46が使用される。これにより、
SiC系絶縁膜24の開口24aが塗布絶縁膜23に転
写され、開口23aが形成される。
【0127】係る開口23a及び24aの使用用途は限
定されないが、以下の工程では、それらを配線溝28と
して使用する。
【0128】まず、図14(a)に示すように、配線溝
28の内壁に、例えば膜厚30nmのバリアメタル層2
5をスパッタリング等により形成する。バリアメタル層
25は、例えばTa(タンタル)やTaN(窒化タンタ
ル)等の高融点金属からなる。そして、このバリアメタ
ル層25上に、該バリアメタル層25の平坦面上での膜
厚が例えば500nmの銅膜26をスパッタリング等に
より形成する。
【0129】その後、図14(b)に示すように、Si
C系絶縁膜24よりも上に形成された余分なバリアメタ
ル層25と銅膜26とをCMP法により研磨し、除去す
る。
【0130】これにより、配線溝28内に、バリアメタ
ル層25と銅膜26との2層構造の導電体からなる配線
27が埋め込まれる。
【0131】(3)第3の実施の形態 次に、本発明の第3の実施の形態について、図15乃至
図17を参照して説明する。図15乃至図17は、本発
明の第3の実施の形態に係る半導体装置の製造方法につ
いて示す断面図である。
【0132】先の第2の実施の形態では、ポリカルボシ
ランから形成されたSiC系絶縁膜を、塗布絶縁膜に対
するエッチングマスク膜として使用した。これに対し、
本実施形態ではこれらの膜の積層順序を逆にし、SiC
系絶縁膜を塗布絶縁膜のエッチングストッパ膜として使
用する。なお、以下では、第2の実施の形態で説明した
のと同じ部材には同じ参照符号を付し、その説明は省略
する。
【0133】本実施形態では、まず最初に、図15
(a)に示すように、下地20上にポリカルボシラン溶
液を塗布して、例えば膜厚50nmのポリカルボシラン
膜22を形成する。このポリカルボシラン溶液の作製方
法や塗布方法は第1の実施の形態と同じである。
【0134】次いで、図15(b)に示すように、例え
ばコータ内のホットプレート上でポリカルボシラン膜2
2を加熱してベークし、その溶媒成分を乾燥させる(第
1熱処理工程)。ポリカルボシラン膜22上には後で塗
膜21が形成されるが、これらの膜がミキシングするの
を防ぐため、このベークでは、単に溶媒成分を乾燥させ
るだけでなく、ポリカルボシラン膜22を僅かに架橋さ
せておくのが好ましい。具体的には、大気流量200cc
/min、温度約200〜250℃で約3分程度上記のベー
クを行うことで、ポリカルボシラン膜22が僅かに架橋
して、上記のミキシングを防ぐことができる。
【0135】特に、第1の実施の形態で述べたように、
大気中等の酸素含有雰囲気中でベークを行うと、ポリカ
ルボシラン膜22が酸素に曝されてその架橋が促進する
ので、架橋させるために高温を必要としなくなり、ベー
ク温度を下げることができる。
【0136】次に、図15(c)に示すように、HS
Q、MSQ、及びMHSQ等をポリカルボシラン膜22
上に塗布し、塗膜21を形成する。この塗膜21の膜厚
は約350〜400nmである。
【0137】続いて、図15(d)に示すように、塗膜
21をベークしてその溶媒成分を乾燥させる。このベー
クは、例えばコータ内のホットプレート上で、大気流量
200cc/min、温度約200〜250℃で約3分程度行
われる。
【0138】次に、図16(a)に示すように、ポリカ
ルボシラン膜22と塗膜21とを加熱することにより、
それらを一括して同時にキュアする(第2熱処理工
程)。このキュアは炉の中で行われ、その条件は窒素雰
囲気中、温度約400℃でキュア時間が約30分程度で
ある。これにより、上記の各膜の架橋反応が促進されて
その架橋密度が増大し、塗膜21はポーラスシリカから
なる塗布絶縁膜23となり、ポリカルボシラン膜22は
SiC系絶縁膜24となる。
【0139】なお、このキュアを酸素含有雰囲気中で行
っても良い。第1の実施の形態で説明したように、酸素
含有雰囲気中では膜の架橋が促進されるのでキュア温度
が下げられる。具体的には、上記の窒素雰囲気中に酸素
を500ppm程度添加することで、キュア温度が35
0℃程度に下げられる。
【0140】ここまでの工程により、塗布絶縁膜23
と、それとエッチングレートを異にするSiC系絶縁膜
24との2層の積層膜が形成された。この方法によって
も、第2の実施の形態と全く同様の効果が奏される。
【0141】以下の工程では、上で得られたSiC系絶
縁膜24を、塗布絶縁膜23をエッチングする際のエッ
チングストッパ膜として使用する。
【0142】まず、図16(b)に示すように、塗布絶
縁膜23上にフォトレジスト層29を形成する。係るフ
ォトレジスト層29には、フォトリソグラフィにより、
レジスト開口29aが形成される。
【0143】次に、図16(c)に示すように、このフ
ォトレジスト層29をエッチングマスク膜にして、塗布
絶縁膜23をエッチングする。係るエッチングは、RI
Eにより行われ、そのエッチングガスとしては、C46
が使用される。
【0144】SiC系絶縁膜24は、このエッチングガ
スに対してエッチング耐性を有するから、エッチングさ
れない。換言するなら、SiC系絶縁膜24はエッチン
グストッパ膜として機能する。
【0145】そして、このエッチングにより、フォトレ
ジスト層29のレジスト開口29aが塗布絶縁膜23に
転写され、開口23aが塗布絶縁膜23に形成される。
このエッチングが終了後、フォトレジスト層29はアッ
シングされて除去される。
【0146】開口23aの使用用途は限定されない。以
下の工程では、開口23aを配線溝として使用する。
【0147】すなわち、まず、図17(a)に示すよう
に、開口23aの内壁に、例えば膜厚30nmのバリア
メタル層25をスパッタリング等により形成する。この
バリアメタル層25は、例えばTa(タンタル)やTa
N(窒化タンタル)等の高融点金属からなる。そして、
このバリアメタル層25上に、スパッタリング等により
膜厚500nmの銅膜26を形成する。
【0148】そして、図17(b)に示すように、塗布
絶縁膜23よりも上に形成された余分なバリアメタル層
25と銅膜26とをCMP法(化学機械研磨法)により
研磨し、除去する。
【0149】これにより、開口23a内に、バリアメタ
ル層25と銅膜26との2層構造の導電体からなる配線
27が埋め込まれる。
【0150】以上、本発明の実施の形態について詳細に
説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
【0151】例えば、上記では第1塗布絶縁膜51、第
2塗布絶縁膜53、及び塗布絶縁膜23としてポーラス
シリカを用いたが、これらの膜は塗布膜であれば良く、
SiLK(ダウケミカル社の登録商標)やフレア(ハネ
ウェル社の登録商標)等の炭化水素系塗布型有機絶縁膜
を用いても良い。
【0152】更に、上記各実施形態において、銅膜2
6、46、62に代えて、アルミニウム膜を使用しても
良い。この場合は、バリアメタル層25、45、61は
不要である。
【0153】また、第1の実施の形態の図8(a)に示
されるキャップ膜54とマスク膜55との積層工程に、
本発明の第2の実施の形態を適用しても良い。このよう
に適用すると、キャップ膜54は塗布絶縁膜になり、マ
スク膜55はポリカルボシランから形成されるSiC系
絶縁膜になる。これによれば、マスク膜55とキャップ
膜54とが共に塗布装置で形成されるから、高価なCV
D装置が不要となり、半導体装置の製造コストを安くす
ることができる。
【0154】以下に、本発明の特徴を付記する。
【0155】(付記1)半導体基板と、前記半導体基板
の上方に形成され、一般式
【0156】
【化9】
【0157】で表されるポリカルボシランを架橋して形
成されたSiC系絶縁膜と、前記SiC系絶縁膜の上面
及び下面の少なくとも一方の面上に形成された塗布絶縁
膜とを備えた半導体装置。
【0158】(付記2) 半導体基板と、前記半導体基
板の上方に形成された第1塗布絶縁膜と、一般式
【0159】
【化10】
【0160】で表されるポリカルボシランを架橋して形
成され、前記第1塗布絶縁膜上に形成されたSiC系絶
縁膜と、前記SiC系絶縁膜上に形成された第2塗布絶
縁膜とを備えた半導体装置。
【0161】(付記3) 前記第1塗布絶縁膜に、ビア
ホールの一部を構成する第1開口が形成され、前記Si
C系絶縁膜に、前記ビアホールの一部を構成する第2開
口が形成され、前記第2塗布絶縁膜に、前記ビアホール
と連通する配線溝の一部を構成する第3開口が形成さ
れ、前記第1開口と前記第2開口とに導電性プラグが埋
め込まれ、前記第3開口に、前記導電性プラグと一体化
した配線が埋め込まれたことを特徴とする付記2に記載
の半導体装置。
【0162】(付記4) 前記導電性プラグ及び前記配
線は、銅又はアルミニウムを含むことを特徴とする付記
3に記載の半導体装置。
【0163】(付記5) 前記第1塗布絶縁膜及び前記
第2塗布絶縁膜の少なくとも一方は、HSQ(Hydrogen
Silsesquioxane)、MSQ(Methyl Silsesquioxan
e)、及びMHSQ(Methylated Hydrogen Silsesquiox
ane)のいずれか一を架橋させて形成されたことを特徴
とする付記2乃至付記4のいずれかに記載の半導体装
置。
【0164】(付記6) 前記SiC系絶縁膜中にSi
(珪素)が8〜14atm%含有され、C(炭素)が20
〜25atm%含有され、O(酸素)が8〜14atm%含有
され、且つ、前記SiC系絶縁膜の誘電率が2.5〜
3.0であり、且つ、前記SiC系絶縁膜の密度が1.
1〜1.3g/cm3であることを特徴とする付記1乃至付
記5のいずれかに記載の半導体装置。
【0165】(付記7) 半導体基板の上方に絶縁膜形
成用塗布液を塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜
を加熱する第1熱処理工程と、前記第1熱処理工程後の
塗膜上に、一般式
【0166】
【化11】
【0167】で表されるポリカルボシランを含有するポ
リカルボシラン溶液を塗布してポリカルボシラン膜を形
成する工程と、前記塗膜と前記ポリカルボシラン膜とを
同時に加熱して架橋させることにより、前記塗膜を塗布
絶縁膜にし、前記ポリカルボシラン膜をSiC系絶縁膜
にする第2熱処理工程とを含む半導体装置の製造方法。
【0168】(付記8)一般式
【0169】
【化12】
【0170】で表されるポリカルボシランを含有するポ
リカルボシラン溶液を半導体基板の上方に塗布してポリ
カルボシラン膜を形成する工程と、前記ポリカルボシラ
ン膜を加熱する第1熱処理工程と、前記第1熱処理工程
後のポリカルボシラン膜上に、絶縁膜形成用塗布液を塗
布して塗膜を形成する工程と、前記ポリカルボシラン膜
と前記塗膜とを同時に加熱して架橋させることにより、
前記ポリカルボシラン膜をSiC系絶縁膜にし、前記塗
膜を塗布絶縁膜にする第2熱処理工程とを含む半導体装
置の製造方法。
【0171】(付記9) 半導体基板の上方に絶縁膜形
成用第1塗布液を塗布して第1塗膜を形成する工程と、
前記第1塗膜を加熱する第1熱処理工程と、前記第1熱
処理後の第1塗膜上に、一般式
【0172】
【化13】
【0173】で表されるポリカルボシランを含有するポ
リカルボシラン溶液を塗布してポリカルボシラン膜を形
成する工程と、前記ポリカルボシラン膜を加熱する第2
熱処理工程と、前記第2熱処理工程後のポリカルボシラ
ン膜上に絶縁膜形成用第2塗布液を塗布して第2塗膜を
形成する工程と、前記第1塗膜、前記ポリカルボシラン
膜、及び前記第2塗膜を同時に加熱して架橋させること
により、前記第1塗膜を第1塗布絶縁膜にし、前記ポリ
カルボシラン膜をSiC系絶縁膜にし、前記第2塗膜を
第2塗布絶縁膜にする第3熱処理工程とを含む半導体装
置の製造方法。
【0174】(付記10) 前記第1熱処理工程は、前
記第1塗膜上に前記ポリカルボシラン膜を形成する工程
中に前記第1塗膜が前記ポリカルボシラン膜に溶解しな
い程度に前記第1塗膜を架橋させることを特徴とする付
記9に記載の半導体装置の製造方法。
【0175】(付記11) 前記第1熱処理工程は、大
気中で約200〜250℃の温度で行われることを特徴
とする付記10に記載の半導体装置の製造方法。
【0176】(付記12) 前記第2熱処理工程は、前
記ポリカルボシラン膜上に前記第2塗膜を形成する工程
中に該ポリカルボシラン膜が前記第2塗膜に溶解しない
程度に前記ポリカルボシランを架橋させることを特徴と
する付記9乃至付記11のいずれか一に記載の半導体装
置の製造方法。
【0177】(付記13) 前記第2熱処理工程は、大
気中で約200〜250℃の温度で行われることを特徴
とする付記12に記載の半導体装置の製造方法。
【0178】(付記14) 前記第1熱処理工程、前記
第2熱処理工程、及び前記第3熱処理工程の少なくとも
一工程は、酸素含有雰囲気中で行われることを特徴とす
る付記9に記載の半導体装置の製造方法。
【0179】(付記15) 前記第2塗布絶縁膜の上方
にマスク膜を形成する工程と、前記マスク膜に配線パタ
ーン形状を有する第1開口を形成する工程と、前記第2
塗布絶縁膜に、前記第1開口の一部に重なり且つビアパ
ターン形状を有する第2開口を形成する工程と、前記第
2開口を通じて前記SiC系絶縁膜をエッチングするこ
とにより、前記SiC系絶縁膜に第3開口を形成する工
程と、前記SiC系絶縁膜をエッチングストッパ膜とし
て使用しながら前記マスク膜の第1開口を通じて前記第
2塗布絶縁膜をエッチングすることにより前記第2塗布
絶縁膜に配線パターン形状を有する第4開口を形成する
と共に、前記SiC系絶縁膜の第3開口を通じて前記第
1塗布絶縁膜をエッチングすることにより該第1塗布絶
縁膜にビアパターン形状を有する第5開口を形成する工
程と、前記第1開口、前記第3開口、前記第4開口、及
び前記第5開口に同時に導電体を埋め込むことにより、
前記第1開口内と前記第4開口内とに配線を形成すると
共に、前記第3開口内と前記第5開口内とに導電性プラ
グを形成する工程とを更に含むことを特徴とする付記9
乃至付記14のいずれかに記載の半導体装置の製造方
法。
【0180】(付記16)前記導電体は、銅又はアルミ
ニウムを含むことを特徴とする付記15に記載の半導体
装置の製造方法。
【0181】(付記17) 前記絶縁膜形成用第1塗布
液及び前記絶縁膜形成用第2塗布液の少なくとも一方
は、ポーラスシリカ形成用の塗布液であることを特徴と
する付記9乃至付記16のいずれかに記載の半導体装置
の製造方法。
【0182】(付記18) 前記ポーラスシリカ形成用
の塗布液は、HSQ(Hydrogen Silsesquioxane)、M
SQ(Methyl Silsesquioxane)、MHSQ(Methylate
d Hydrogen Silsesquioxane)のいずれかであることを
特徴とする付記17に記載の半導体装置の製造方法。
【0183】(付記19) 前記ポーラスシリカ形成用
の塗布液に代えて、炭化水素系塗布型絶縁膜形成用の塗
布液を使用することを特徴とする付記17に記載の半導
体装置の製造方法。
【0184】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
塗膜とポリカルボシラン膜に対して別々にキュアを施す
のではなく、それらを積層後に同時に一括してキュアす
るようにしたので、それらを別々にキュアする場合と比
較して、一回分のキュア時間だけプロセス時間を短縮す
ることができる。
【0185】また、塗膜及びポリカルボシラン膜の双方
とも塗布装置のみで形成できるので、高価なCVD装置
が不要なうえに、従来異種の成膜装置(CVD装置と塗
布装置)間を移動していた時間を短縮することができ
る。
【0186】更に、第1塗膜とポリカルボシラン膜と第
2塗膜との3層の積層膜を形成する場合、第1塗膜と第
2塗膜を従来のように別々にキュアするのではなく、ポ
リカルボシラン膜を含めた全体に対し同時にキュア(第
3熱処理工程)を行う。よって、従来は2回行う必要が
あるキュア工程を、本発明では一回しか必要としないか
ら、一回のキュア時間だけプロセス時間を短縮すること
ができる。
【0187】また、第1塗膜をベークする第1熱処理工
程において、該第1塗膜上に前記ポリカルボシラン膜を
形成する工程中に第1塗膜がポリカルボシラン膜に溶解
しない程度に第1塗膜を架橋させても良い。
【0188】同様に、ポリカルボシラン膜をベークする
第2熱処理工程において、該ポリカルボシラン膜上に第
2塗膜を形成する工程中に該ポリカルボシラン膜が第2
塗膜に溶解しない程度にポリカルボシランを架橋させて
も良い。
【0189】また、第1塗膜をベークする第1熱処理工
程、ポリカルボシラン膜をベークする第2熱処理工程、
及びキュア工程(第3熱処理工程)の少なくとも一工程
を酸素含有雰囲気中で行うことで、ベーク温度やキュア
温度を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置
の製造方法について示す断面図(その1)である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置
の製造方法について示す断面図(その2)である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置
の製造方法について示す断面図(その3)である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置
の製造方法について示す断面図(その4)である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置
の製造方法について示す断面図(その5)である。
【図6】 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置
の製造方法について示す断面図(その6)である。
【図7】 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置
の製造方法について示す断面図(その7)である。
【図8】 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置
の製造方法について示す断面図(その8)である。
【図9】 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置
の製造方法について示す断面図(その9)である。
【図10】 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装
置の製造方法について示す断面図(その10)である。
【図11】 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装
置の製造方法について示す断面図(その11)である。
【図12】 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装
置の製造方法について示す断面図(その1)である。
【図13】 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装
置の製造方法について示す断面図(その2)である。
【図14】 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装
置の製造方法について示す断面図(その3)である。
【図15】 本発明の第3の実施の形態に係る半導体装
置の製造方法について示す断面図(その1)である。
【図16】 本発明の第3の実施の形態に係る半導体装
置の製造方法について示す断面図(その2)である。
【図17】 本発明の第3の実施の形態に係る半導体装
置の製造方法について示す断面図(その3)である。
【図18】 従来例に係る半導体装置の製造方法につい
て示す断面図(その1)である。
【図19】 従来例に係る半導体装置の製造方法につい
て示す断面図(その2)である。
【図20】 従来例に係る半導体装置の製造方法につい
て示す断面図(その3)である。
【符号の説明】
2、20・・・下地、 30・・・シリコン基板、 23a、24a、35a、36a、41a、42a、5
4a、60a・・・開口、 5・・・シリコン窒化膜、 9、14、25、39、45、61・・・バリアメタル
層、 10・・・金属膜、 12、27、47、63・・・配線、 4、51・・・第1塗布絶縁膜、 6、53・・・第2塗布絶縁膜、 21・・・塗膜、 22、49・・・ポリカルボシラン膜、 23・・・塗布絶縁膜、 24、52・・・SiC系絶縁膜、 29、43、56、57・・・フォトレジスト層、 29a、43a・・・レジスト開口、 26、46、62・・・銅膜、 14、28、44、58・・・配線溝、 31・・・素子分離膜、 32・・・ゲート電極、 33・・・サイドウォール絶縁膜、 34S・・・ソース拡散層、 34・・・ドレイン拡散層、 35・・・層間絶縁膜、 36・・・ストッパ膜、 37・・・コンタクトホール、 38・・・ブランケットタングステン膜、 11、40・・・導電性プラグ、 41・・・絶縁膜、 42、54・・・キャップ膜、 48・・・第1塗膜、 50・・・第2塗膜、 51a・・・第5開口、 52a・・・第3開口、 53a・・・第2開口、 53b・・・第4開口、 55・・・マスク膜、 55a・・・第1開口、 56a・・・第1レジスト開口 57a・・・第2レジスト開口 59・・・ビアホール、 64・・・導電性プラグ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐久間 裕子 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 4J035 JA02 LB01 5F033 HH11 HH21 HH32 JJ11 JJ19 JJ21 JJ32 JJ33 KK11 KK21 KK32 MM02 MM12 MM13 NN06 NN07 PP06 PP15 PP27 QQ09 QQ13 QQ25 QQ28 QQ37 QQ48 QQ74 RR01 RR04 RR06 RR09 RR14 RR21 RR25 RR29 SS11 SS22 TT01 XX24 XX33 XX34 5F058 AC10 AD05 AD10 AF04 AG01 AH02 BA20 BD01 BD04 BD18 BH01 BH03 BJ02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 前記半導体基板の上方に形成され、一般式 【化1】 で表されるポリカルボシランを架橋して形成されたSi
    C系絶縁膜と、 前記SiC系絶縁膜の上面及び下面の少なくとも一方の
    面上に形成された塗布絶縁膜とを備えた半導体装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板と、 前記半導体基板の上方に形成された第1塗布絶縁膜と、 前記第1塗布絶縁膜に形成され、ビアホールの一部を構
    成する第1開口と、 一般式 【化2】 で表されるポリカルボシランを架橋して形成され、前記
    第1塗布絶縁膜上に形成されたSiC系絶縁膜と、 前記SiC系絶縁膜に形成され、前記ビアホールの一部
    を構成する第2開口と、 前記SiC系絶縁膜上に形成された第2塗布絶縁膜と、 前記第2塗布絶縁膜に形成され、前記ビアホールと連通
    する配線溝の一部を構成する第3開口と、 前記第1開口と前記第2開口とに埋め込まれた導電性プ
    ラグと、 前記第3開口に埋め込まれ、前記導電性プラグと一体化
    した配線とを備えた半導体装置。
  3. 【請求項3】 半導体基板の上方に絶縁膜形成用塗布液
    を塗布して塗膜を形成する工程と、 前記塗膜を加熱する第1熱処理工程と、 前記第1熱処理工程後の塗膜上に、一般式 【化3】 で表されるポリカルボシランを含有するポリカルボシラ
    ン溶液を塗布してポリカルボシラン膜を形成する工程
    と、 前記塗膜と前記ポリカルボシラン膜とを同時に加熱して
    架橋させることにより、前記塗膜を塗布絶縁膜にし、前
    記ポリカルボシラン膜をSiC系絶縁膜にする第2熱処
    理工程とを含む半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式 【化4】 で表されるポリカルボシランを含有するポリカルボシラ
    ン溶液を半導体基板の上方に塗布してポリカルボシラン
    膜を形成する工程と、 前記ポリカルボシラン膜を加熱する第1熱処理工程と、 前記第1熱処理工程後のポリカルボシラン膜上に、絶縁
    膜形成用塗布液を塗布して塗膜を形成する工程と、 前記ポリカルボシラン膜と前記塗膜とを同時に加熱して
    架橋させることにより、前記ポリカルボシラン膜をSi
    C系絶縁膜にし、前記塗膜を塗布絶縁膜にする第2熱処
    理工程とを含む半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板の上方に絶縁膜形成用第1塗
    布液を塗布して第1塗膜を形成する工程と、 前記第1塗膜を加熱する第1熱処理工程と、 前記第1熱処理工程後の第1塗膜上に、一般式 【化5】 で表されるポリカルボシランを含有するポリカルボシラ
    ン溶液を塗布してポリカルボシラン膜を形成する工程
    と、 前記ポリカルボシラン膜を加熱する第2熱処理工程と、 前記第2熱処理工程後のポリカルボシラン膜上に絶縁膜
    形成用第2塗布液を塗布して第2塗膜を形成する工程
    と、 前記第1塗膜、前記ポリカルボシラン膜、及び前記第2
    塗膜を同時に加熱して架橋させることにより、前記第1
    塗膜を第1塗布絶縁膜にし、前記ポリカルボシラン膜を
    SiC系絶縁膜にし、前記第2塗膜を第2塗布絶縁膜に
    する第3熱処理工程とを含む半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1熱処理工程は、前記第1塗膜上
    に前記ポリカルボシラン膜を形成する工程中に前記第1
    塗膜が前記ポリカルボシラン膜に溶解しない程度に前記
    第1塗膜を架橋させることを特徴とする請求項5に記載
    の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2熱処理工程は、前記ポリカルボ
    シラン膜上に前記第2塗膜を形成する工程中に該ポリカ
    ルボシラン膜が前記第2塗膜に溶解しない程度に前記ポ
    リカルボシランを架橋させることを特徴とする請求項5
    又は請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1熱処理工程、前記第2熱処理工
    程、及び前記第3熱処理工程の少なくとも一工程は、酸
    素含有雰囲気中で行われることを特徴とする請求項5に
    記載の半導体装置の製造方法。
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