JP2003264184A - 塗布膜形成装置及びその方法 - Google Patents

塗布膜形成装置及びその方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減圧乾燥装置において、基板表面に供給した
塗布液から速やかに且つ安定したペースで溶剤を除去す
ること。 【解決手段】 内部に基板の載置部を備える密閉容器と
真空排気手段とを排気管で接続し、当該排気管の途中に
温度調節された不活性ガスを供給するためのガス配管を
接続する。この接続部位P1から上流側にはテープヒー
タが設けられており、減圧乾燥時において溶剤蒸気が結
露しないように温度調節されている。一方、接続部位P
1の下流側には排気管を挟むように一対の電極が設けら
れており、これら電極は電力供給部と接続されいる。減
圧乾燥処理時に溶剤蒸気が接続部位P1へと向かうと、
先ず温められた不活性ガスと混じり合い、次いで電極か
ら交流電圧を印可されることで混合気体の温度が均一化
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハやL
CD基板(液晶ディスプレイ用ガラス基板)などの基板
表面に例えば絶縁膜形成用の塗布液を供給し、この塗布
液中に含まれる溶剤を除去して塗布膜(絶縁膜)を形成
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程の一つに、半
導体デバイスの保護膜や層間絶縁膜等を形成するため
に、基板に対して所定の薬液を供給して当該基板の表面
に塗布膜を形成し、次いで塗布液中の溶剤を乾燥させる
処理がある。この種の膜の塗布液については、溶剤に揮
発性の低いものが用いられることや、速やかに溶剤をウ
エハ表面から除去して塗布膜の膜厚均一性を確保するな
どの理由から、ウエハ上に塗布液を塗布した後、直ぐに
減圧乾燥ユニットに搬入して減圧乾燥を行うことが得策
である。図7は従来の減圧乾燥装置11を示す概略図で
ある。図中12は蓋体13及び載置部14にて構成され
る密閉容器であり、蓋体13の天井部には開口部13a
が形成されている。この開口部13aは排気管15を介
して例えば塗布膜形成装置の外部に設けられる減圧ポン
プ16と連通し、密閉容器12の内部を減圧することが
できるようになっている。このような装置では、載置部
14にウエハWを載置し、図示しない温度調節手段にて
該ウエハWを所定の温度に調整、例えば加熱すると共に
減圧ポンプ16により密閉容器12内の減圧を行うこと
で、ウエハW表面に残る溶剤成分が揮発(乾燥)して減
圧ポンプ16側に吸引され、ウエハW表面には塗布膜成
分のみが残ることとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、減圧乾
燥装置11にて用いられる減圧ポンプ16は、塗布膜形
成装置外部のクリーンルーム側に設けられており、この
ため減圧乾燥時に揮発して減圧ポンプ16側に吸引され
る溶剤は、排気管15の途中で例えば23℃程度に維持
されるクリーンルーム側の雰囲気の影響を受けてしまう
場合がある。絶縁膜の種類によっては例えば気圧が13
3Paの雰囲気下において沸点が30℃〜40℃程度で
ある高沸点シンナーが用いられるので、これらの溶剤蒸
気は排気管15の途中で結露し易い。減圧ポンプ16に
おける排気流量は一定に保たれているため、排気管15
内で溶剤蒸気が結露すると、当該結露の量に応じて排気
流量が変化してしまい、製品の品質にばらつきが生じる
という問題がある。また、徐々に結露の量が増えていく
と、この増加量に応じて乾燥に要する時間も長くなって
しまう。
【0004】そこで結露防止策として排気管15の全区
間に例えばテープヒータ等からなる真空配管ヒータに温
度調節手段を設け、減圧乾燥時において当該排気管15
内の温度を溶剤が結露しない例えば40℃程度の温度に
維持する手法も考えられるが、密閉容器12から減圧ポ
ンプ16へと至る排気管15の長さは例えば5m以上と
長く、全区間に亘って温度調節を行うことは設備的な問
題もさることながら、膨大な運転費用が必要となるとい
うコスト面の問題が大きい。
【0005】本発明はこのような事情に基づいてなされ
たものであり、その目的は、減圧乾燥装置において迅速
且つ安定したペースで乾燥処理を行うことができる技術
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る減圧乾燥装
置は、塗布膜の成分と溶剤とを混ぜ合わせてなる塗布液
を塗布された基板を減圧状態で乾燥し、前記塗布液から
溶剤の除去を行う減圧乾燥装置において、基板を載置す
る載置部を内部に備える密閉容器と、この密閉容器に排
気路を介して接続され、当該密閉容器内を減圧雰囲気と
することで基板上の塗布液から溶剤を揮発させる減圧排
気手段と、この減圧排気手段によって基板上の溶剤を揮
発させるとき、塗布液から揮発した溶剤蒸気が前記排気
路内で結露することがないように、温度調節した不活性
ガスを前記排気路に供給する不活性ガス供給手段と、を
備えることを特徴とする。
【0007】また本発明は、上記構成に加え、排気路内
に交流電界を印加するための電力供給部を備え、溶剤蒸
気と不活性ガスとの混合気体に対して交流電界を印加す
ることで各々の分子同士の衝突頻度を増加させるように
することが好ましい。
【0008】このような構成によれば、減圧乾燥時にお
ける排気路内の温度コントロールに温度調節した不活性
ガスを用いるため、従来用いていたテープヒータ等のよ
うに高いコストを要せず、且つ迅速に減圧乾燥処理を行
うことができる。また排気路内における溶剤の結露を確
実に防ぐことができるので、排気流量が安定し、ロット
間の製品の均一性が向上するというと利点もある。
【0009】上述構成における不活性ガスの供給箇所
は、排気路の途中でもよいし、密閉容器でもよく、不活
性ガスを供給する際には、排気路内における不活性ガス
の供給分だけ排気流量を増加させて排気流量を常に一定
に保つことが好ましい。具体的には上述構成に加え、排
気路内におけるガス流量を検出するためのガス流量検出
部と、前記排気路における排気流量を調節する流量調節
部と、前記排気路における排気流量が一定値に維持され
るように、前記ガス流量検出部にて検出されるガス流量
検出値に基づいて前記流量調節部の制御を行う制御部
と、を備えた構成を挙げることができる。
【0010】また本発明に係る塗布膜形成方法は、塗布
膜の成分と溶剤とを混ぜ合わせてなる塗布液を塗布され
た基板を減圧状態で乾燥し、前記塗布液から溶剤の除去
を行う減圧乾燥装置において、前記塗布液が塗布された
基板を、減圧乾燥装置に設けられる密閉容器内に載置す
る工程と、減圧排気手段から排気路を介して排気を行う
ことで前記密閉容器内を減圧雰囲気とし、基板に塗布さ
れた塗布液中の溶剤を揮発させる工程と、揮発した溶剤
蒸気が前記排気路内で結露しないように、温度調節され
た不活性ガスを前記溶剤蒸気に混合する工程と、を含む
ことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る減圧乾燥装置
を塗布膜形成装置に適用した場合を例に取り、説明を行
う。先ずこの装置の全体構成について図1及び図2を参
照しながら簡単に説明すると、図中21はカセットステ
ーションであり、例えば25枚のウエハWを収納したカ
セットCを複数個載置できるように形成されたカセット
載置部22と、載置されたカセットCとの間でウエハW
の受け渡しを行うための受け渡しアーム23とが設けら
れている。この受け渡しアーム23の奥側には筐体24
にて周囲を囲まれる処理部S1が接続されている。処理
部S1の中央には主搬送手段25が設けられており、こ
れを取り囲むように例えば奥を見て右側には複数の塗布
ユニット3が、左側、手前側、奥側には加熱・冷却系の
ユニット等を多段に積み重ねた棚ユニットU1,U2,
U3が夫々配置されている。
【0012】棚ユニットU1,U2,U3は、塗布ユニ
ット3の前処理及び後処理を行うためのユニットなどを
各種組み合わせて構成されるものであり、その組み合わ
せは例えば図2の棚ユニットU2に示すように塗布ユニ
ット3にて表面に塗布液が塗られたウエハWを減圧雰囲
気下で乾燥し、該塗布液中に含まれる溶剤を揮発する減
圧乾燥ユニット4、ウエハWを加熱(ベーク)する加熱
ユニット26、ウエハWを冷却する冷却ユニット27等
が含まれる。なお棚ユニットU2については、ウエハW
を受け渡すための受け渡し台を備えた受け渡しユニット
28も組み込まれる。また、上述した主搬送手段25は
例えば昇降及び前後に移動自在で且つ鉛直軸周りに回転
自在に構成されており、塗布ユニット3及び棚ユニット
U1,U2,U3を構成する各ユニット間でウエハWの
受け渡しを行うことができる構成とされている。
【0013】ここで塗布ユニット3の構成について簡単
に説明すると、塗布ユニット3内にはウエハWを裏面側
から吸着保持すると共に鉛直軸まわりに回転自在に構成
される載置台31と、この載置台31に載置されたウエ
ハWの上方を移動可能なノズル32とが設けられてい
る。そして図示するようにウエハWを回転させておき、
薬液を吐出させた状態でノズル32をウエハWの中心部
上方から径方向に移動させることで、ウエハW表面に塗
布液をいわば一筆書きの要領で螺旋状に塗布できる構成
とされている。塗布液としては、絶縁膜成分であるポリ
イミドを例えばNMP(N−メチルピロリドン)等のい
わゆる高沸点シンナーに溶解させた混合溶液が用いられ
る。
【0014】次いで減圧乾燥ユニット4に組み込まれる
減圧乾燥装置の構成について、図5を参照しながら説明
する。図中41はウエハWを載置する載置部であり、そ
の上部には蓋体42が設けられている。この蓋体42は
保持アーム43aや駆動部43b等からなる昇降機構4
3の働きにより昇降自在とされており、下降時には載置
部41の周縁部とシール材であるOリングR1を介して
気密に接合し、ウエハWの置かれる雰囲気を密閉雰囲気
とする密閉容器40を構成する。
【0015】載置部41の内部には、既述の主搬送手段
25に設けられるウエハ搬送アーム100(図1参照)
との間でウエハWの受け渡しができるように、3本のリ
フトピン44が貫通して設けられ、このリフトピン44
は昇降板45を介して例えばエアシリンダなどの昇降部
46により昇降できるようになっている。またウエハW
の置かれる雰囲気がリフトピン44の貫通孔44aを介
して大気側と連通するのを防ぐため、昇降板45の周縁
部と載置部41との間にはベローズ45aが設けられて
いる。
【0016】載置部41の表面近傍には、減圧乾燥時に
ウエハWを所定温度に調整する温度調節手段例えば抵抗
加熱体などにより構成されるヒータ47が埋設されてい
る。一方、蓋体42の天井部42aには密閉容器40内
の雰囲気を吸引排気できるように開口部48が形成さ
れ、また蓋体42内のウエハWと対向する空間には、載
置部41に載置されるウエハWと対向すると共に蓋体4
2の天井部42a及び側壁42bのいずれとも隙間を有
するように板状の整流部材49が設けられている。この
整流部材49は図示しない昇降機構の働きにより昇降時
材とされており、乾燥処理時に例えばウエハW表面の上
方2mm程度の高さとなるように接近させることで、蓋
体42の内壁面に沿って均一な排気流が形成されるよう
になっている。
【0017】前記開口部48には、例えばステンレスに
より構成される排気路をなす排気管5が接続されてお
り、この排気管5の他端側は例えばクリーンルーム内に
設けられる減圧排気手段をなす減圧ポンプ51へとバル
ブV1を介して接続している。また排気管5におけるバ
ルブV1の上流側には、ガス流量検出部である流量計5
2及びバタフライバルブ等を備えてなる流量調節部52
aが介設されており、排気管5における排気流量の調節
は、制御部6が流量計52から得た流量検出値に基づき
流量調節部52aを介して行うように構成されている。
【0018】排気管5の途中にはガス配管53が接続さ
れており、このガス配管53の他端側はガス温調部54
を介して不活性ガス供給部55へと接続している。これ
らガス配管53、ガス温調部54及び不活性ガス供給部
55は、特許請求の範囲に記載の不活性ガス供給手段に
相当するものである。また、排気管5とガス配管53と
の接続部位P1よりも下流側(減圧ポンプ51側)には
当該部位の管内温度を検出するための第1の温度検出部
56が設けられており、制御部6ではこの第1の温度検
出部56から得られる温度検出値に基づき、例えば不活
性ガス供給部55から供給される不活性ガス例えばN2
(窒素)ガスの流量調節や、ガス温調部54における温
度調節等の各制御を行うように構成されている。
【0019】接続部位P1の下流側、例えば接続部位P
1近傍位置には、不活性ガスと溶剤蒸気との混合気体に
対して交流電圧を印加するための一対の電極57(57
a,57b)が設けられている。他方、接続部位P1の
上流側(密閉容器40側)には、当該部位の管内温度を
検出するための第2の温度検出部58が設けられてお
り、取得した温度検出値を制御部6に送信する構成とさ
れている。また接続部位P1の上流側には、例えば減圧
乾燥時において排気管5内を流れる溶剤蒸気が開口部4
8から接続部位P1に至るまでの間に結露することを防
ぐため、温度調節手段をなすテープヒータ59が設けら
れている。そして電極57(57a,57b)は交流発
振部からなる第1の電力供給部61と、テープヒータ5
9は第2の電力供給部62と夫々接続されており、詳細
は後述するが、制御部6から夫々の出力調整を行うよう
に構成されている。
【0020】次に上述実施の形態の作用について説明す
る。先ずカセットCがカセットステーション21に搬入
されると、受け渡しアーム23によりウエハWが取り出
される。そしてウエハWは受け渡しアーム23から棚ユ
ニットU2中の受け渡しユニット28を介して主搬送手
段25へと受け渡され、塗布ユニット3内に搬入されて
既述のようにして表面全体に塗布液が塗布される。
【0021】しかる後ウエハWは、主搬送手段25にて
減圧乾燥ユニット4へと搬送される。減圧乾燥ユニット
4へのウエハWの搬入は、先ず蓋体42が上昇した状態
で主搬送手段25のウエハ搬送アーム100が載置部4
1の上方まで進入し、リフトピン44を上昇させて該ア
ームからウエハWを受け取った後、このリフトピン44
を下降させて行う。その後、蓋体42を下降させて密閉
容器40を構成し、ヒータ47にて例えば50℃程度に
ウエハWを加熱すると共にバルブV1を開いて減圧ポン
プ51により密閉容器40内の吸引を開始し、ウエハW
の置かれる雰囲気を溶剤が沸点に至るよりも少し高い圧
力例えば350Paの減圧雰囲気とする。これによりウ
エハW表面上に塗布された塗布液中の溶剤が激しく揮発
し、揮発した溶剤蒸気は整流部材49に当たって径方向
に均等に広がり、排気流と共に開口部48を介して排気
管5へと向かう。
【0022】ここで便宜上、排気管5を三区分に分け、
図6に示するように接続部位P1よりも上流側を区間
A、接続部位P1から電極57設置個所までの間を区間
B、電極57から下流側を区間Cと呼ぶものとすると、
区間Aではテープヒータ59によって排気管5内におい
て溶剤蒸気が結露しない程度まで加熱されており、密閉
容器から流入してきた溶剤蒸気は管内に付着することな
く区間Bへと向かう。このとき制御部6は、第2の温度
検出部58を介して温度検出値の監視を行っており、例
えば溶剤蒸気が一定温度に保たれるように第2の電力供
給部62を介してテープヒータ59の温度調整を行う。
【0023】その一方で、制御部6では第1の温度検出
部56から得られる区間Bにおける管内温度、及び流量
計52から得られる排気流量の検出値に基づいて不活性
ガス供給部55、ガス温調部54及び流量調節部52a
の制御が行われ、その結果ガス配管53から例えば溶剤
蒸気が区間Bにおいても結露しないように温度調節され
たN2ガスが適当な流量で供給される。これに伴い流量
調節部52aではオフセット分即ちN2ガスの供給分だ
け排気流量が増加するように開度の調節(開く)が行わ
れ、結果として排気流量は一定に保たれる。
【0024】こうしてN2ガスと溶剤蒸気とは区間Bに
て混じり合うこととなるが、その混合度合いが十分でな
いこともあることから、これら混合気体に対して第1の
電力供給部61及び電極57(57a,57b)による
交流電圧の印加が行われる。これは、本実施の形態にて
用いる高沸点シンナーが極性を有することから当該シン
ナー分子に交流電圧を印加して振動させ、この振動によ
り両者の気体同士を十分に混合させようというものであ
る。即ち電極57(57a,57b)間に電圧を印加す
ると、例えば図7に示すようにシンナー分子σ+が電極
57a,57b間を振動し、これによりシンナー分子σ
+とN2分子との衝突頻度が高まり、結果として混合気体
が全体的に均一化すると共に当該部位における管内温度
も上昇する。制御部6では混合気体が十分に混じり合
い、且つ区間Cにおいて溶剤成分が結露することがない
ように第1の電力供給部61の制御を行う。具体的には
例えば区間Bに設けた第1の温度検出部56に加えて、
電極57(57a,57b)を挟むように区間Cに図示
しない温度検出部を設けておき、各温度検出手段にて得
る温度検出値に基づいて区間Bにおける混合気体の温度
(管内温度)よりも区間Cにおける混合気体の温度の方
が高くなるように制御を行うことが好ましい。
【0025】こうして、溶剤蒸気は排気管5の下流側に
設けられる図示しない捕集手段に回収され、密閉容器4
0内ではウエハW表面が短時間で乾燥される。乾燥処理
終了後には図示しないガス供給源を介して例えば乾燥し
た空気や窒素ガスなどで密閉容器40内をパージし、密
閉容器40内を大気圧に戻す。そして蓋体42を上昇さ
せ、減圧乾燥ユニット4への搬入時と逆順の工程を経て
ウエハWは主搬送手段25により搬出される。
【0026】これまで述べてきたように本実施の形態に
よれば、減圧乾燥時に排気管5内へ温度調節したN2ガ
スを供給することで、塗布液から揮発する溶剤蒸気の温
度コントロールをしているため、従来よりも少ないコス
トで排気管5内における溶剤蒸気の結露を抑え、且つ乾
燥処理を迅速に行うことができる。加えて、排気管5内
における溶剤の結露を防ぐことで排気流量のばらつきを
抑えられるため、処理を繰り返して行っても毎回処理の
開始から終了に至るまで安定した排気流量を維持するこ
とができ、結果としてウエハWのロット間の品質が均一
化する。
【0027】また本実施の形態では、不活性ガスを排気
管5の途中から供給しているため、排気管5とガス配管
53との接続部位P1よりも上流側で溶剤蒸気が結露す
るおそれが生じるが、当該部位はテープヒータ59にて
温度調節可能とされているため、溶剤蒸気は排気管5の
いずれの部位でも結露しにくい。「発明が解決しようと
する課題」でも述べたように、このテープヒータ59は
コスト的な問題があるものの、本実施の形態では密閉容
器40からガス配管53の接続部位P1までの一定区間
でのみ使用しているため、全体的にみればコストは低く
済む。
【0028】更に排気管5の接続部位P1より下流側に
電極57(57a,57b)を設け、溶剤蒸気とN2ガ
スとの混合気体に交流電界を印加しているため、溶剤分
子とN2分子との衝突を促進させ、当該混合気体の均一
性を高めることができ、その上両分子同士の衝突頻度を
コントロールすることで混合気体の温度調節も可能であ
るため、より確実に溶剤蒸気の結露を防止することがで
きる。
【0029】なお、溶剤蒸気と不活性ガスとの混合気体
に電界を印加する手法は、溶剤分子が極性を有するもの
であることに着目したものであるため、同様に極性を有
するものであれば高沸点シンナーを用いた場合のみなら
ず、他の極性を有する溶剤を用いた塗布液を塗布した基
板を乾燥する装置においても有効である。また第1の電
力供給部61に接続する電極57の設置形態は、上述実
施の形態に示した如く(図4〜図6参照)いわば排気管
5を挟むようなものに限られず、例えば一対の電極を排
気方向に並べて設けても構わない。具体的には、例えば
一対のメッシュ状の電極を用意し、これを排気方向に対
向させるようにして排気管5内に設けたものを挙げるこ
とができる。更にまた、第1の電力供給部61に接続す
る電極57を一つとし、他方をアースに接続する構成と
してもよい。
【0030】また、排気管5に不活性ガスを供給する場
所(例えばP1)は、溶剤蒸気が排気管5の外部雰囲気
からの影響を受けやすい箇所よりも上流側であれば、い
ずれの部位であってもよく、例えばガス配管53を密閉
容器40に接続して密閉容器40の内部から排気管5側
へ温度調節した不活性ガスを送り込むようにしてもよ
い。更に不活性ガスの種類はN2ガスに限定されるもの
ではなく、例えば乾燥空気であってもよい。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、減圧乾燥
装置において迅速且つ安定したペースで乾燥処理を行う
ことができる。更にはロット間における製品の均一性が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減圧乾燥装置を組み込んだ塗布膜
形成装置の全体構造を示す平面図である。
【図2】上記塗布膜形成装置の全体構造を示す斜視図で
ある。
【図3】上記塗布膜形成装置に組み込まれる塗布ユニッ
トについて示す概略説明図である。
【図4】本発明に係る減圧乾燥装置の実施の形態を示す
縦断面図である。
【図5】本実施の形態の作用を示す作用説明図である。
【図6】本実施の形態の作用を示す作用説明図である。
【図7】従来発明における減圧乾燥装置を説明する概略
断面図である。
【符号の説明】 W 半導体ウエハ 3 塗布ユニット 4 減圧乾燥ユニット 40 密閉容器 41 載置部 47 ヒータ 5 排気管(排気路) 51 減圧ポンプ 52 流量計 52a 流量調節部 53 ガス配管 54 ガス温調部 55 不活性ガス供給部 56 第1の温度検出部 57(57a,57b) 電極 6 制御部 61 第1の電力供給部 62 第2の電力供給部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北野 高広 東京都港区赤坂五丁目3番6号 TBS放 送センター 東京エレクトロン株式会社内 Fターム(参考) 4D075 BB24Z BB56Z BB57Z BB93Z CA23 DA06 DB13 DC22 DC24 EA07 5F045 AC15 BB02 BB08 DQ17 EB08 EB19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布膜の成分と溶剤とを混ぜ合わせてな
    る塗布液を塗布された基板を減圧状態で乾燥し、前記塗
    布液から溶剤の除去を行う減圧乾燥装置において、 基板を載置する載置部を内部に備える密閉容器と、 この密閉容器に排気路を介して接続され、当該密閉容器
    内を減圧雰囲気とすることで基板上の塗布液から溶剤を
    揮発させる減圧排気手段と、 この減圧排気手段によって基板上の溶剤を揮発させると
    き、塗布液から揮発した溶剤蒸気が前記排気路内で結露
    することがないように、温度調節した不活性ガスを前記
    排気路に供給する不活性ガス供給手段と、を備えること
    を特徴とする減圧乾燥装置。
  2. 【請求項2】 不活性ガスは、不活性ガス供給手段から
    排気路の途中に接続されるガス配管を介して排気路内に
    供給されることを特徴とする請求項1記載の減圧乾燥装
    置。
  3. 【請求項3】 排気路における当該排気路とガス配管と
    の接続部位よりも上流側の部分には、当該部位を流れる
    溶剤蒸気が結露することを防ぐための温度調節手段が設
    けられることを特徴とする請求項1または2記載の塗布
    膜形成装置。
  4. 【請求項4】 不活性ガスは、密閉容器を介して排気路
    内に供給されることを特徴とする請求項1記載の減圧乾
    燥装置。
  5. 【請求項5】 排気路内に交流電界を印加するための電
    力供給部を備え、溶剤蒸気と不活性ガスとの混合気体に
    対して交流電界を印加することで各々の分子同士の衝突
    頻度を増加させることを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれかに記載の塗布膜形成装置。
  6. 【請求項6】 排気路内におけるガス流量を検出するた
    めのガス流量検出部と、 前記排気路における排気流量を調節する流量調節部と、 前記排気路における排気流量が一定値に維持されるよう
    に、前記ガス流量検出部にて検出されるガス流量検出値
    に基づいて前記流量調節部の制御を行う制御部と、を備
    えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記
    載の減圧乾燥装置。
  7. 【請求項7】 塗布膜の成分と溶剤とを混ぜ合わせてな
    る塗布液を塗布された基板を減圧状態で乾燥し、前記塗
    布液から溶剤の除去を行う減圧乾燥装置において、 前記塗布液が塗布された基板を、減圧乾燥装置に設けら
    れる密閉容器内に載置する工程と、 減圧排気手段から排気路を介して排気を行うことで前記
    密閉容器内を減圧雰囲気とし、基板に塗布された塗布液
    中の溶剤を揮発させる工程と、 揮発した溶剤蒸気が前記排気路内で結露しないように、
    温度調節された不活性ガスを前記溶剤蒸気に混合する工
    程と、を含むことを特徴とする減圧乾燥方法。
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