JP2003262155A - シリンダブロック - Google Patents

シリンダブロック

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JP2003262155A
JP2003262155A JP2002064045A JP2002064045A JP2003262155A JP 2003262155 A JP2003262155 A JP 2003262155A JP 2002064045 A JP2002064045 A JP 2002064045A JP 2002064045 A JP2002064045 A JP 2002064045A JP 2003262155 A JP2003262155 A JP 2003262155A
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cylinder block
cylinder
cooling water
water jacket
spacer
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JP2002064045A
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Kenichi Nomura
憲一 野村
Masao Yasukawa
雅夫 安川
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却水による冷却損失を抑えつつ、シリンダ
ボア全体をより均一に冷却することのできるシリンダブ
ロックを提供する。 【解決手段】 シリンダブロック13には、ピストンが
往復動されるシリンダボア12が形成されている。シリ
ンダブロック13には、冷却水が流れるウォータジャケ
ット21がシリンダボア12の周囲に形成されている。
ウォータジャケット21内には上部に冷却水導入孔32
が設けられたスペーサ31が収容されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関を構成す
るシリンダブロックに係り、詳しくはシリンダブロック
の冷却構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、水冷式の内燃機関に採用され
ているシリンダブロックでは、シリンダボアの外周部に
あるウォータジャケット内に冷却水を流すことによって
シリンダボアが冷却される。ところが、ウォータジャケ
ットは、燃焼時に高温となるシリンダボアの上方だけで
なく、燃焼時であっても比較的低い温度に維持されるシ
リンダボアの下方も併せて冷却する構造であるため、シ
リンダボアの下方が必要以上に冷却されてしまうことが
ある。そして、このような必要以上の冷却がなされる場
合には、冷却水による冷却損失が増えて熱効率が低下し
てしまうことにもなる。
【0003】そこで従来は、例えば特開平8−2964
95号公報に記載のシリンダブロックのように、ウォー
タジャケット内の比較的温度の低くなる部分に含水性の
充填部材を挿入するようにしたもの等も提案されてい
る。すなわち、図9に示すように、このシリンダブロッ
ク51では、ウォータジャケット52内にスポンジ状の
充填部材53を挿入し、この挿入した充填部材53によ
りシリンダボア54の下方を流れる冷却水の流速を鈍ら
せることによって、シリンダボア54の上方を重点的に
冷却するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9に示す
上記従来のシリンダブロック51では、充填部材53に
よってシリンダボア54の下方を流れる冷却水の流速を
鈍らせるとはいえ、実際にはこの充填部材53があるた
めに、ウォータジャケット52の底部側は冷却水が殆ど
流れない。その結果、ウォータジャケット52において
充填部材53が充填されている部分とそうでない部分と
では、冷却水の流速に大きな差が生じることとなり、シ
リンダボア54の冷却も自ずと不均一なものとなる。
【0005】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、冷却水による冷却損失を抑
えつつ、シリンダボア全体をより均一に冷却することの
できるシリンダブロックを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1記載の発明は、内燃機関のピストンが往復動される
シリンダボアの周囲に冷却水が流れるウォータジャケッ
トが形成されているシリンダブロックにおいて、前記ウ
ォータジャケット内には、該ウォータジャケットを厚さ
方向に区画するスペーサが設けられていることを要旨と
する。
【0007】本発明においては、上記スペーサによるウ
ォータジャケット内の区画態様をもって、冷却水による
冷却能力を調整することが可能となる。またこの場合で
あれ、冷却水の循環は保たれるため、シリンダボアに対
する冷却の均一性も好適に保持される。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記スペーサは、前記ウォータジャケ
ットを前記シリンダボア側に位置する内側流路と、同シ
リンダボアから離間する側に位置する外側流路とに区画
するものであり、該スペーサには、それら外側流路と内
側流路とを連通させる複数の孔が設けられていることを
要旨とする。
【0009】本発明においては、外側流路内を流れる冷
却水が上記複数の孔を介して内側流路に導入されること
により、それら孔の配設態様を通じて冷却水による冷却
効率を自在に調整することが可能となる。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記複数の孔は、前記スペーサの上方
に選択的に設けられていることを要旨とする。本発明に
おいては、上記複数の孔がスペーサの上方に選択的に設
けられるため、シリンダボアの上方においてその冷却能
力がより高くなる。したがって、シリンダボア全体とし
ての冷却効率をより一層向上させることができる。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項2または
請求項3に記載の発明において、前記複数の孔は矩形状
に形成されていることを要旨とする。本発明において
は、各孔を円形状等の他の形状に形成した場合に比べ
て、各孔の開口面積を大きく確保することができる。ゆ
えに、外側流路から内側流路に導入される冷却水の量が
増加するため、内側流路内の冷却水の流れが早くなり、
シリンダボアの冷却効率をより一層向上させることがで
きる。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求
項4のうちいずれか一項に記載の発明において、前記孔
の端部には、前記外側流路から前記内側流路への冷却水
の導入を案内するための突片が設けられていることを要
旨とする。
【0013】本発明においては、孔を通過する冷却水の
流れが上記突片によって乱され、あるいはその流速が高
められるため、内側流路での冷却の均一性をより向上さ
せることができる。
【0014】請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求
項5のうちいずれか一項に記載の発明において、前記ス
ペーサは、前記ウォータジャケット上端の開口端面にお
いてその少なくとも一部が前記ウォータジャケットの上
端部に装着される部材によって支持されていることを要
旨とする。
【0015】本発明においては、ウォータジャケット内
での冷却水の流通を妨げることなくスペーサを支持する
ことができ、上記請求項1〜5記載の発明による効果を
安定して得ることができる。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の発明において、前記ウォータジャケットの上端部に装
着される部材が、前記シリンダボアに生じる振動を当該
シリンダブロックに伝達する振動伝達ブリッジからなる
ことを要旨とする。
【0017】本発明においては、内燃機関の運転に際し
てシリンダボアに生じる振動を上記振動伝達ブリッジを
介してシリンダブロックに良好に伝達させることができ
る。よって、シリンダブロックにノックセンサ等を設け
る場合であっても、それら振動の検出精度を向上させる
ことができる。また、複数の気筒を備える内燃機関にあ
っては、それら振動伝達ブリッジの配設態様を通じて、
振動の抽出態様を調整することもできる。
【0018】また、上記各発明は、請求項8に記載の発
明のように、アルミニウム合金からなるとともに、前記
シリンダボアにはシリンダライナが設けられており、前
記ウォータジャケットは、このシリンダライナの外周部
を包囲するように形成されているシリンダブロックにつ
いても同様に適用することができる。特に、請求項7に
記載の発明のように、振動伝達ブリッジを用いて上記ス
ペーサを支持する場合には、一般にノック振動等の伝達
性に劣るアルミニウム合金製のシリンダブロックを用い
る場合であれ、その振動伝達性能の好適な向上が図られ
るようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
例えば内燃機関としての4気筒エンジンに具体化したシ
リンダブロックの第1実施形態について、図1〜図5に
基づいて説明する。
【0020】図1に示すように、内燃機関としてのエン
ジン11は、シリンダブロック13と、そのシリンダブ
ロック13の上部に取り付けられるシリンダヘッド15
とを備えている。シリンダヘッド15は、往復動により
燃料及び空気からなる混合気を燃焼室18内に供給する
吸気弁19と、燃焼室18内で燃焼した混合気を排出さ
せる排気弁20とを備えている。
【0021】また、シリンダブロック13は、アルミニ
ウム合金にてダイカスト成形され、アルミニウム合金よ
りも熱膨張係数の小さい鋳鉄にて円管状に形成された複
数(本実施形態において4つ)のシリンダライナ16を
備えている(図2参照)。これらシリンダライナ16の
内側は、ピストン17が往復動するシリンダボア12と
なっている。
【0022】一方、シリンダブロック13には、冷却水
が流れるウォータジャケット21が各シリンダライナ1
6の外周部を包囲するように形成されている。ウォータ
ジャケット21は、図2あるいは図3に示されるよう
に、シリンダブロック13のシリンダヘッド15が取り
付けられる面において開口している。
【0023】また、シリンダブロック13におけるウォ
ータジャケット21の開口端部には、図1〜図4に示さ
れる態様でブロック状をなす部材としての振動伝達ブリ
ッジ41が挟着されている。本実施形態において、この
振動伝達ブリッジ41は、図2に示されるように、エン
ジン11の各気筒(各シリンダボア12)に対応するよ
うにそれぞれ1箇所ずつ配設されている。なお図1に示
すように、振動伝達ブリッジ41は、ウォータジャケッ
ト21において前記シリンダヘッド15に設けられた前
記吸気弁19の近傍に位置している。また、図2に示す
ように、各振動伝達ブリッジ41は、ノックセンサ61
が設けられるシリンダブロック13の側面に対しそれぞ
れシリンダボア12の配列方向と平行な線上に配列され
ている。各振動伝達ブリッジ41は、一端が各シリンダ
ライナ16の外周面の一部に接触し、他端がシリンダブ
ロック13に接触している。よって、エンジン11の運
転に際して各シリンダボア12毎に発生する振動は、振
動伝達ブリッジ41を介してシリンダライナ16からシ
リンダブロック13に伝達される。
【0024】また、ウォータジャケット21内には、同
ウォータジャケット21を内側流路21aと外側流路2
1bとに区画する合成樹脂製のスペーサ31が収容され
ている。スペーサ31の下端はウォータジャケット21
の底面に支持されている。ここで、内側流路21aは、
スペーサ31よりもシリンダライナ16側に位置してお
り、内側流路21a内を流れる冷却水はシリンダボア1
2を直接冷却するようになっている。また、外側流路2
1bは、スペーサ31を介してシリンダライナ16から
離間する側に位置しているため、外側流路21b内を流
れる冷却水はシリンダボア12の冷却にはさほど寄与し
ないようになっている。なお本実施形態においては、外
側流路21bが内側流路21aよりもその流路幅が広く
なっている。スペーサ31を形成する材料としては、例
えばポリアミドにガラスファイバーを若干混入したもの
が用いられている。また、図2,図3に示すように、ス
ペーサ31は、複数(本実施形態において4つ)の円筒
部31aを一体形成することによって構成されている。
スペーサ31の上端部は、振動伝達ブリッジ41の下面
に形成された係合溝42内に嵌入されている。この嵌入
によって、スペーサ31は、ウォータジャケット21の
厚さ方向の中央位置よりもややシリンダライナ16寄り
に配置されるように支持されている。
【0025】また一方、図4,図5に示すように、上記
スペーサ31には、中央部から上端にかけて矩形状をな
す冷却水導入孔32が複数設けられ、これらの冷却水導
入孔32を介してウォータジャケット21内における内
側流路21aと外側流路21bとが互いに連通してい
る。各冷却水導入孔32は、高温となり易いシリンダボ
ア12の上部に位置する燃焼室18の近傍に配置されて
いる。そのため、内側流路21aの開口端側の方が底部
側よりも冷却水の流動性が向上する。また、各冷却水導
入孔32は、円筒部31a同士の接続部分を除き、スペ
ーサ31の周方向かつ高さ方向に一定の間隔をおいて配
置されている。そのため、スペーサ31全体を見ると、
冷却水導入孔32のある部分が格子状をなしているとも
いえる。
【0026】次に、ウォータジャケット21によるエン
ジン11の冷却態様について具体的に説明する。外側流
路21b内を流れる冷却水は、スペーサ31の上部に設
けられた冷却水導入孔32を介して内側流路21a内に
導入可能になっている。すなわち、内側流路21aの上
部においては、冷却水が冷却水導入孔32を介して外側
流路21bから内側流路21aに導入されるため、冷却
水の流速が大きくなる。よって、燃焼時に比較的高温と
なるシリンダボア12の上方が重点的に冷却される。
【0027】それに対して、内側流路21aの底部は冷
却水導入孔32から離れているため、内側流路21aの
底部を流れる冷却水は外側流路21bを流れる冷却水と
混合されにくい。よって、冷却水の流速が小さくなり、
燃焼時でも比較的低温であるシリンダボア12の下方に
おいて過度の冷却が抑制される。
【0028】また、内側流路21aの底部を流れる冷却
水は、開口端側を流れる冷却水よりも流速が小さいが循
環している。このことは、ウォータジャケットの下方に
吸水性のあるスポンジ等の充填部材を設けた従来のシリ
ンダブロック(図9)に比べて、ウォータジャケット2
1の開口端側を流れる冷却水の流速と底部側を流れる冷
却水の流速との差が小さくなっているといえる。しか
も、ウォータジャケット21内において開口端側と底部
側とを流れる冷却水が混ざり易くなる。よって、ウォー
タジャケット21の深さ方向における冷却水の温度が均
一となる。この結果、シリンダボア12全体が均一に冷
却される。
【0029】以上説明したように、本実施形態によれば
以下のような効果を得ることができる。 (1)ウォータジャケット21内にスペーサ31を収容
することにより、内側流路21aの開口端側を流れる冷
却水の流速が底部側を流れる冷却水の流速よりも大きく
なるため、シリンダボア12の上方の冷却能力が下方の
それよりも高められる。すなわち、シリンダボア12の
上方を下方よりも重点的に冷却することができる。しか
も、冷却水は、内側流路21a内の底部側において流速
が小さくても循環するため、シリンダボア12を均一に
冷却することができる。
【0030】(2)外側流路21b内を流れる冷却水は
冷却水導入孔32を介して内側流路21aに導入され
る。よって、シリンダボア12の冷却に直接寄与しない
外側流路21b内の冷却水とシリンダボア12を直接冷
却する内側流路21a内の冷却水との間での熱交換が冷
却水導入孔32付近で行われる。しかも、各冷却水導入
孔32はスペーサ31の上方(ウォータジャケット21
の開口端部近傍)に選択的に配置されている。よって、
内側流路21aの上部を流れる冷却水が底部を流れる冷
却水よりも速くなるため、シリンダボア12の上方の冷
却能力が下方の冷却能力よりも高くなる。したがって、
燃焼室18に近いために高温となり易いウォータジャケ
ット21の開口端部付近を重点的に冷却することができ
る。ゆえに、シリンダボア12全体としての冷却効率を
向上させることができる。
【0031】また、内側流路21aは外側流路21bよ
りもその流路幅が狭くなっているため、内側流路21a
の底部における冷却水の流れがより一層遅くなる。よっ
て、燃焼時でも比較的低温であるシリンダボア12の下
方における過度の冷却をより一層防止できる。
【0032】(3)各冷却水導入孔32は矩形状に形成
されている。よって、各冷却水導入孔32の開口面積を
円形状等の他の形状に形成した場合に比べて大きく確保
することができる。ゆえに、外側流路21bから内側流
路21aに導入される冷却水の量が増加するため、内側
流路21a内の冷却水の流れが早くなり、シリンダボア
12の冷却効率をより一層向上させることができる。
【0033】(4)シリンダブロック13はダイカスト
成形され、各シリンダライナ16とシリンダブロック1
3との間にウォータジャケット21が配置される。しか
も、ダイカスト成形に用いられる金型は強度を確保する
ために肉厚になる傾向にあるため、ウォータジャケット
21の幅を狭く形成することが困難になり、ノッキング
等の振動をシリンダブロック13に伝達させるのが困難
になる。しかし、シリンダライナ16とシリンダブロッ
ク13とは振動伝達ブリッジ41によって接続されてい
る。よって、シリンダボア12に生じたノッキング等の
振動は振動伝達ブリッジ41を介して伝達されるため、
振動伝達ブリッジ41が設けられていない場合に比べ、
それら振動がシリンダブロック13に伝わり易くなる。
したがって、ノックセンサ61によるノッキングの検出
精度を向上させることができる。
【0034】また、振動伝達ブリッジ41は各シリンダ
ボア12毎に設けられている。そのため、ノックセンサ
61から最も離間したシリンダボア12において発生す
るノッキングも、振動伝達ブリッジ41を介してシリン
ダブロック13に正確に伝達される。よって、ノックセ
ンサ61とシリンダボア12との距離に関係なくノッキ
ングを正確に検出できる。
【0035】(5)スペーサ31の上端部は、振動伝達
ブリッジ41の下面に形成された係合溝42内に嵌入さ
れている。すなわち、スペーサ31は各振動伝達ブリッ
ジ41によって支持されているため、エンジン11の振
動等によってスペーサ31の一部がウォータジャケット
21の内側面に接触するのを防止できる。ゆえに、内側
流路21a内の冷却水の流れが妨げられることにより、
シリンダボア12の冷却効率が低下するのを防止でき
る。
【0036】(6)スペーサ31に予め振動伝達ブリッ
ジ41を取り付けておけば、スペーサ31は、各振動伝
達ブリッジ41に案内されることによって、シリンダブ
ロック13に接触することなくウォータジャケット21
内に挿入される。そのため、スペーサ31の接触によっ
て、シリンダブロック13の加工時に生じたバリ、切り
粉等がウォータジャケット21内に入らない。よって、
冷却水にバリ、切り粉等が混入するのを防止できる。
【0037】(7)振動伝達ブリッジ41はスペーサ3
1を支持しているため、スペーサ31を支持するための
部材を振動伝達ブリッジ41とは別に設けなくてもよく
なる。よって、シリンダブロック13を構成する部品点
数を低減できる。
【0038】(第2実施形態)以下、本発明を具体化し
たシリンダブロックの第2実施形態を図6に従って説明
する。なお、第2実施形態において第1実施形態と同様
の部分についてはその詳細な説明は省略する。
【0039】図6に示すように、シリンダブロック13
におけるウォータジャケット21内に収容されたスペー
サ31には、中央部から上端にかけて矩形状をなす冷却
水導入孔32が複数設けられている。各冷却水導入孔3
2の端部には、冷却水導入片71が外側流路21b側に
向けて突設されている。各冷却水導入片71は、外側流
路21bから内側流路21aへの冷却水の導入を案内す
るためのものである。
【0040】従って、本実施形態によれば、先の第1実
施形態による前記(1)〜(7)の効果に加えて、更に
以下のような効果を得ることができる。 (8)冷却水導入孔32を通過する冷却水の流れが冷却
水導入片71によって乱され、あるいはその流速が高め
られるため、外側流路21b内を流れる冷却水と内側流
路21a内を流れる冷却水とが混ざり易くなる。したが
って、内側流路21aの上部を効率良く冷却できるた
め、シリンダボア12の上方の冷却効率をより一層向上
させることができる。
【0041】なお、第1及び第2実施形態は以下のよう
に変更してもよい。 ・図7に示すように、スペーサ31から冷却水導入孔3
2を省略するとともに、円筒部31aの先端縁と振動伝
達ブリッジ41の下面とを離間させてもよい。そして、
そのスペーサ31を、ウォータジャケット21の底面に
形成された嵌合溝21cに嵌合させて支持してもよい。
このように構成すれば、外側流路21bを流れる冷却水
が、円筒部31aの先端縁と振動伝達ブリッジ41との
間に生じる隙間から内側流路21a内に導入される。
【0042】・前記第1及び第2実施形態では、各冷却
水導入孔32が、スペーサ31の周方向かつ高さ方向に
一定の間隔をおいて配置されていた。しかし、各冷却水
導入孔32を、スペーサ31の周方向にのみ一定の間隔
をおいて配置してもよい。すなわち、各冷却水導入孔3
2を、スペーサ31の高さ方向において1列に配置して
もよい。
【0043】・前記第1及び第2実施形態において、ス
ペーサ31に複数の冷却水導入孔32を設け、各冷却水
導入孔32をウォータジャケット21の開口端側に行く
に従って多くなるように配設してもよい。
【0044】・前記第1及び第2実施形態において、ス
ペーサ31に複数の冷却水導入孔32を設け、各冷却水
導入孔32の開口面積を、ウォータジャケット21の開
口端側に行くに従って大きくしてもよい。
【0045】・各冷却水導入孔32のうち少なくとも1
個を、円形状、三角形状等の他の形状に変更してもよ
い。 ・前記第1及び第2実施形態において、シリンダブロッ
ク13の長手方向において両端部のシリンダライナ16
に設けられていた振動伝達ブリッジ41を省略してもよ
い。つまり、各振動伝達ブリッジ41を図8(a)に示
すように配置してもよい。また、各振動伝達ブリッジ4
1を全て省略してもよい。
【0046】・図8(b)に示すように、シリンダブロ
ック13の長手方向において両端部のシリンダライナ1
6に設けられた振動伝達ブリッジ41を、他の2つのシ
リンダライナ16に設けられた振動伝達ブリッジ41よ
りも長くなるように形成してもよい。このように構成す
れば、両端部の振動伝達ブリッジ41におけるシリンダ
ライナ16及びシリンダブロック13に対する接触面積
が、他の2つの振動伝達ブリッジ41よりも大きくな
る。そのため、両端部のシリンダボア12において発生
した振動は、他の2つのシリンダボア12において発生
した振動よりもシリンダブロック13に伝達し易くな
る。したがって、両端部のシリンダボア12からの振動
がノックセンサ61に伝達されるまでに減衰された場合
でも、ノックセンサ61によってノッキングの有無を検
知し易くなる。
【0047】・前記第1及び第2実施形態では、各振動
伝達ブリッジ41は、ウォータジャケット21において
シリンダヘッド15に設けられた吸気弁19の近傍に設
けられていた。しかし、各振動伝達ブリッジ41を、ウ
ォータジャケット21において吸気弁19側と排気弁2
0側との両方に設けてもよい。また、振動伝達ブリッジ
41を各円筒部31aにおいて複数個ずつ設けてもよ
い。このように構成すれば、シリンダライナ16の剛性
が向上するため、シリンダボア12の真円度が向上し、
燃焼室18の密閉性が向上する。したがって、シリンダ
ライナ16とピストン17との間からのオイル漏れが防
止されるため、エンジンオイルの消費量を低減できる。
また、混合気がシリンダライナ16とピストン17との
間から漏れることによるエンジン11の出力低下を防止
できる。
【0048】・振動伝達ブリッジ41をウォータジャケ
ット21の開口端部全体を覆うように形成し、その振動
伝達ブリッジ41に、ウォータジャケット21内の冷却
水をシリンダヘッド15側に流すための冷却水通路を設
けてもよい。
【0049】・前記第1及び第2実施形態の構成を、例
えば鋳鉄製のシリンダブロックにおいて多く見られるよ
うなシリンダライナ16を備えないライナレスタイプの
シリンダブロックに適用してもよい。
【0050】・前記第1及び第2実施形態では、4気筒
のエンジン11に本発明を適用するようにしたが、例え
ば、3気筒以下や5気筒以上のエンジンに適用してもよ
い。その他、上記各実施形態及びその変形例によって把
握される技術的思想を以下に記載する。
【0051】(1)内燃機関のピストンが往復動される
シリンダボアの周囲に冷却水が流れるウォータジャケッ
トが形成されているシリンダブロックにおいて、前記ウ
ォータジャケットの上端部に、前記シリンダボアに生じ
る振動を当該シリンダブロックに伝達する振動伝達ブリ
ッジが装着されていることを特徴とするシリンダブロッ
ク。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態にかかるシリンダブロックの部
分断面図。
【図2】 同シリンダブロックの平面図。
【図3】 同シリンダブロックの部分斜視図。
【図4】 ウォータジャケットの概略断面図。
【図5】 スペーサの部分展開図。
【図6】 第2実施形態にかかるシリンダブロックに採
用されるスペーサの部分斜視図。
【図7】 シリンダブロックの変形例についてそのウォ
ータジャケットの概略構造を示す断面図。
【図8】 (a)及び(b)は、シリンダブロックのそ
の他の変形例を示す平面図。
【図9】 従来技術のシリンダブロックの一例を示す断
面図。
【符号の説明】
11…内燃機関としてのエンジン、12…シリンダボ
ア、13…シリンダブロック、16…シリンダライナ、
17…ピストン、21…ウォータジャケット、21a…
内側流路、21b…外側流路、31…スペーサ、32…
冷却水導入孔、41…振動伝達ブリッジ、71…冷却水
導入片。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G024 AA26 AA27 AA31 AA33 AA37 CA05 CA06 CA09 CA11 CA26 FA00 FA05 FA11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のピストンが往復動されるシリン
    ダボアの周囲に冷却水が流れるウォータジャケットが形
    成されているシリンダブロックにおいて、 前記ウォータジャケット内には、該ウォータジャケット
    を厚さ方向に区画するスペーサが設けられていることを
    特徴とするシリンダブロック。
  2. 【請求項2】前記スペーサは、前記ウォータジャケット
    を前記シリンダボア側に位置する内側流路と、同シリン
    ダボアから離間する側に位置する外側流路とに区画する
    ものであり、該スペーサには、それら外側流路と内側流
    路とを連通させる複数の孔が設けられていることを特徴
    とする請求項1に記載のシリンダブロック。
  3. 【請求項3】前記複数の孔は、前記スペーサの上方に選
    択的に設けられていることを特徴とする請求項2に記載
    のシリンダブロック。
  4. 【請求項4】前記複数の孔は矩形状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項2または請求項3に記載のシリン
    ダブロック。
  5. 【請求項5】前記孔の端部には、前記外側流路から前記
    内側流路への冷却水の導入を案内するための突片が設け
    られていることを特徴とする請求項2〜4のうちいずれ
    か一項に記載のシリンダブロック。
  6. 【請求項6】前記スペーサは、前記ウォータジャケット
    上端の開口端面においてその少なくとも一部が前記ウォ
    ータジャケットの上端部に装着される部材によって支持
    されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のうち
    いずれか一項に記載のシリンダブロック。
  7. 【請求項7】前記ウォータジャケットの上端部に装着さ
    れる部材が、前記シリンダボアに生じる振動を当該シリ
    ンダブロックに伝達する振動伝達ブリッジからなること
    を特徴とする請求項6に記載のシリンダブロック。
  8. 【請求項8】前記シリンダブロックはアルミニウム合金
    からなるとともに、前記シリンダボアにはシリンダライ
    ナが設けられており、前記ウォータジャケットは、この
    シリンダライナの外周部を包囲するように形成されてい
    ることを特徴とする請求項1〜請求項7のうちいずれか
    一項に記載のシリンダブロック。
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