JP2003191671A - スクラッチ隠蔽層付情報媒体 - Google Patents
スクラッチ隠蔽層付情報媒体Info
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Abstract
視認できないスクラッチ隠蔽層付情報媒体で、製造コス
トが嵩まず、最表面のスクラッチ隠蔽層の画像にシャー
プ性があり、スクラッチ隠蔽層の形成にオフセット印刷
機でのインライン加工が可能で、デザインに自由度があ
り、スクラッチ隠蔽層付情報媒体を提供することが望ま
れていた。 【解決手段】基材上に順に、裏面隠蔽層、機密情報デー
タの画像でなる非剥離層と非画像部でなる易剥離層が相
補的に形成された情報層、スクラッチ隠蔽層からなるこ
とを特徴とするスクラッチ隠蔽層付情報媒体を提供す
る。
Description
ード等の如く機密情報データをスクラッチ隠蔽層で隠蔽
してあるスクラッチ隠蔽層付情報媒体に関するものであ
り、さらに詳しくは、スクラッチ隠蔽層をコイン等でス
クラッチオフ(引っ掻き落とし)して機密情報データを
認識するスクラッチ隠蔽層付情報媒体に関する。
ーム用のカードなどにおいて、「当たり」、「外れ」あ
るいはそれに該当する絵柄などでなる機密情報データを
隠蔽するために、隠蔽性とスクラッチ性(引っ掻き易さ
性)を有し、凝集破壊性のあるゴム系のインキによりそ
の機密情報データを隠蔽し、購入した顧客がその使用に
際し、コイン等でスクラッチオフして機密情報データを
視認するスクラッチ印刷物が知られ、種々の分野で利用
されている。
として、例えば図4の積層断面で表した模式図に示すよ
うに、用紙などでなる基材(10)の上に絵柄、文字、
数字などの機密情報データ(12)が印刷されていて、
その機密情報データ(12)を覆うように透明な剥離ニ
スなどによる易剥離層(14)が形成され、その易剥離
層(14)の上にスクラッチ隠蔽層(20)が施されて
いるものである。
インや爪等でスクラッチ隠蔽層(20)をスクラッチオ
フ(引っ掻き落とすこと)して、「当たり」、「外れ」
など、あるいはそれに該当する絵柄などの機密情報デー
タ(12)を目視で認識できるようになっている。
基材(10)が比較的薄い用紙の場合などでは、この印
刷物に強い光を当てて、その反対面から透かして見る
と、機密情報データ(12)の陰影が透けて見えて機密
情報データとならず、セキュリティに欠けるという問題
点があった。
5の積層断面で表した模式図に示すように、基材(1
0)の裏面にグレー系のインキによる印刷等で透かし防
止層(24)を設ける方法があるが、裏面の情報量が限
られることと、デザイン的にも見栄えがせず自由度がな
い等の問題がある。
り等で厚くするなどの方法で補ったり、あるいは基材
(10)が高価で、印刷やその加工等がし難い(生産効
率が悪くなる)ことを承知のうえで厚い紙を使用してこ
の透けて見える問題を解決していた。
タ(12)の陰影が透けて見えないようにするための上
記いずれの対策においても、基材(10)、インキ等の
材料や印刷等の工程が増えるという問題、いわゆる製造
コストが嵩むという問題点があった。
は、機密情報データ(12)を隠蔽する役目であるた
め、シルバーあるいはグレイ系統の不透明な全ベタ(印
刷用語で、印刷面に濃淡の差や白く抜けた部分がなく、
印刷インキで完全に覆われている部分)で形成せざるを
えないものである。
ザインに対する自由度がなく、かつデザイン的には見栄
えがしないという問題点のあるスクラッチ印刷物であっ
た。
(20)の形成に、厚さ4〜10μm程度に形成するス
クリーン印刷法が用いられるのが一般的で、そのインキ
として、例えばアルミニウム粉15〜25重量部、アル
ミナ白等体質顔料を含めた着色顔料15〜25重量部、
凝集破壊(団塊)性のあるSBR、NBR等合成ゴム系
樹脂15〜25重量部、さらにこれらにトルエンやキシ
レン、メチルイソブチルケトン等芳香族炭化水素系溶剤
35〜45重量部と消泡剤等助剤5〜15重量部を加え
てスクリーン印刷用インキとするものである。
系の(ばさばさした)インキで厚さが4〜10μm程度
と厚くするため、画像にシャープ性がなく、かつ遅乾性
のスクリーン用のスクラッチインキでは、ラインスピー
ドが遅いのでスクラッチ隠蔽層(20)の印刷後、乾燥
までの間にインキのレベリングが進み、機密情報データ
(12)の凹凸がスクラッチ隠蔽層(20)の表面に現
れるので、機密とはならないという問題があった。
の画像などを印刷するオフセット印刷機でのインライン
加工としては不適なもので、別ラインで形成せざるを得
なかった。
決するものであり、その課題とするところは、強い光を
与えてもその表面はもちろんの事、反対面(裏面)から
は機密情報データの陰影が視認できないスクラッチ隠蔽
層付情報媒体で、従来の様に透かし防止層を施して裏面
のデザインに自由度が無くなったり、見栄えがしないと
いう問題がなく、スクラッチ隠蔽層を2度刷りしたり、
あるいは高価で印刷や加工等がし難い厚い紙を用いたり
して製造コストが嵩むという問題点がなく、さらにまた
最表面のスクラッチ隠蔽層の画像にシャープ性があり、
かつそのスクラッチ隠蔽層の形成にオフセット印刷機で
のインライン加工を可能にし、デザインに自由度があ
り、かつ見栄えのするスクラッチ隠蔽層で構成されると
いうスクラッチ隠蔽層付情報媒体を提供することにあ
る。
い構成においても、その他の効果が望める構成であり、
その効果により従来の構成と比べて効果を発揮するもの
であれば、本願発明を適用できることは当然である。
を達成するために、まず請求項1の発明では、基材上に
順に、裏面隠蔽層、機密情報データの画像でなる非剥離
層と非画像部でなる易剥離層が相補的に形成された情報
層、スクラッチ隠蔽層からなることを特徴とするスクラ
ッチ隠蔽層付情報媒体としたものである。
ータを、スクラッチオフで掻き落とされない非剥離層上
のスクラッチ隠蔽層でなる画像とすることによって、こ
の画像の部分の非剥離層は、スクラッチオフ前は、易剥
離層上のスクラッチ隠蔽層と同じ厚さで同じ材質であ
り、また、その下の情報層も平坦であるために凹凸も生
じない。
て全面で同じ厚みの情報層となっており、スクラッチ隠
蔽層強い光を表裏面どちらから与えて透かしてみても、
情報層から易剥離層もしくは非剥離層部分を判別するの
は困難であり、それにより機密情報データとして視認し
難いスクラッチ隠蔽層付情報媒体となる。
い、例えば一方が黄色で一方が無色である場合であって
も、裏面からは裏面隠蔽層を通して視認することとな
り、透視が困難である。
剥離層と非剥離層の材質の違いにより基材へ情報層を直
接形成した場合には、その基材への染み込みの度合いの
違いが生じる場合があり、これにより間接的に視認され
る場合が考えられるが、本願発明では裏面隠蔽層の存在
により基材への染み込みが発生しなくなり、染み込みの
度合いの違いがあっても視認されることがなくなったも
のである。
蔽層付情報媒体のように基材の裏面に透かし防止層を施
す必要がないので、裏面のデザインに自由度が増し、ま
たスクラッチ隠蔽層の2度刷りや厚紙を必要としないの
で製造コストの低減ともなる。
蔽層がベタパターンもしくは機密情報データと無関係な
パターンであることを特徴とする請求項1記載のスクラ
ッチ隠蔽層付情報媒体としたものである。
隠蔽層をベタパターンとした場合は、易剥離層上のスク
ラッチ隠蔽層が機密情報データとして視認される構成な
ので、スクラッチ隠蔽層を従来のように厚く盛って、か
つ隠蔽性を高くする必要がないので、スクラッチ隠蔽層
を形成するインキも印刷適性を悪くするアルミニウム粉
等を多くせずに有色のインキでよく、この印刷方法もス
クリーン印刷のほか、生産効率のよいグラビア方式、樹
脂凸版を用いたロールコート方式あるいはフレキソ方式
などが適用できるようになる。
と無関係なパターンとした場合、例えば規則的な万線や
網点等あるいは不規則的な地紋、細紋、さらには線画絵
柄等でなる線画紋様で形成することによって、最表面の
スクラッチ隠蔽層のデザインに自由度を与え、デザイン
的に見栄えのするスクラッチ隠蔽層付情報媒体を提供で
きる。
タパターンであることを特徴とする請求項1または2記
載のスクラッチ隠蔽層付情報媒体としたものである。
をベタパターンとした場合は、易剥離層上のスクラッチ
隠蔽層が機密情報データとして視認される構成なので、
裏面隠蔽層を厚く盛って、かつ隠蔽性を高くする必要が
ないので、裏面隠蔽層を形成するインキも印刷適性を悪
くするアルミニウム粉等を多くせずに有色のインキでよ
く、この印刷方法もスクリーン印刷のほか、生産効率の
よいグラビア方式、樹脂凸版を用いたロールコート方式
あるいはフレキソ方式などが適用できるようになる。
で同じ厚さで一体となり、裏面から強い光を与えて透か
してみても、裏面隠蔽層により機密情報データとして視
認し難いスクラッチ隠蔽層付情報媒体となり、その結果
として従来のスクラッチ隠蔽層付情報媒体のように基材
の裏面側に透かし防止層を施す必要がなく、基材の情報
層側に裏面隠蔽層を設けるので十分なので、裏面のデザ
インに自由度が増す。
厚く盛って、かつ隠蔽性を高くする必要がないので、ス
クラッチ隠蔽層を形成するインキも印刷適性を悪くする
アルミニウム粉等を多くせずに有色のインキでよく、こ
の印刷方法もスクリーン印刷のほか、生産効率のよいグ
ラビア方式、樹脂凸版を用いたロールコート方式あるい
はフレキソ方式などが適用できるようになる。
と易剥離層が、無色もしくは淡い同色、つまり情報層が
同一色であることを特徴とする請求項1、2または3記
載のスクラッチ隠蔽層付情報媒体としたものである。
易剥離層をつまり情報層が無色もしくは淡い同色とする
ことによって、特にスクラッチ隠蔽層を機密情報データ
と無関係なパターンにより非剥離層と易剥離層の一部が
見える状態とした場合でも、あるいは透かして見た場合
でも、この非剥離層と易剥離層との境界が視認されない
ので、機密情報データがスクラッチオフ前には視認不可
能なスクラッチ隠蔽層付情報媒体とすることができ、か
つ有色のスクラッチ隠蔽層が機密情報データを形成する
ときに非剥離層と易剥離層とのコントラストを取れるよ
うにすることができる。
が無色もしくは淡い同色であれば透明、半透明、不透明
何れでも構わない。透明の場合であれば、非剥離層と易
剥離層の一部が見える状態とした場合でも、実際に視認
されるのは情報層の代わりに裏面隠蔽層であり、有色の
スクラッチ隠蔽層が機密情報データを形成するときに裏
面隠蔽層とのコントラストを取れるようにすることで本
願発明が構成できる。
記スクラッチ隠蔽層は、スチレンアクリル系樹脂および
/またはウレタン系樹脂をバインダーとするスクラッチ
用印刷インキでなることを特徴とする請求項1、2、3
または4記載のスクラッチ隠蔽層付情報媒体としたもの
である。
隠蔽層を、スチレンアクリル系樹脂および/またはウレ
タン系樹脂をバインダーとした密着性に優れる印刷イン
キで形成することによって、このスクラッチ隠蔽層に対
する易剥離層と非剥離層との密着性に大差をもたせ、そ
の結果として易剥離層の非画像部を形成する非剥離層に
対しより密着性が向上し、使用に際しスクラッチオフす
ると、易剥離層では容易にスクラッチオフされる。
フされずに残り、この残った部分が機密情報データとし
て認識されるようになる。
刷インキは、従来のSBR、NBR等合成ゴム系樹脂を
バインダーとした遅乾性のインキに比べ、速乾性なので
規則的もしくは不規則的線画紋様、例えば万線、網点、
細紋あるいは線画絵柄等がレベリングして流れたりせ
ず、よってシャープ性等に優れている。
ザインに見栄えのするスクラッチ隠蔽層付情報媒体を提
供できるものである。
は、速乾性なのでレベリングせずに皮膜となり、易剥離
層と非剥離層の境界の段差が表面で秘密情報データとし
て視認されることがなく、かつオフセット印刷機でのイ
ンライン化を可能にするスクラッチ隠蔽層付情報媒体と
することができる。
語で、印刷面に濃淡の差や白く抜けた部分がなく、印刷
インキで完全に覆われている部分をいう。
ーンからなり、パターンが重複する部分領域がなく、か
つ、どのパターンもない部分領域が存在しない場合、そ
の複数のパターンは互いに相補的という。
物が含まれることは当然であるが、本情報媒体はいわゆ
る印刷物以外でも、カード、シート、各種切符等の有価
証券等でも構わないものである。
印刷物である本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に
説明する。
図1(a)の側断面図に示すように、例えば基材(1
0)上に順に、裏面隠蔽層(22)、機密情報データの
画像でなる非剥離層(16)と非非画像部でなる易剥離
層(14)が相補的に形成された情報層(26)、スク
ラッチ隠蔽層(20)からなるスクラッチ隠蔽層付印刷
物(1)である。
層(14)が相補的パターンであるので、非剥離層(1
6)と易剥離層(14)がともに存在する部分領域や、
どちらかが存在しない部分領域はなく、両方あわせて情
報層(26)としてベタパターンを形成している。
よびそのB−B面断面を表す図1(c)の側断面図に示
すように、例えばこのスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)
のスクラッチ隠蔽層(20)をコイン等でスクラッチオ
フ(掻き落とす)すると、易剥離層(14)上のスクラ
ッチ隠蔽層(20)は剥離されて図1(b)および
(c)の右半分に示すようなスクラッチオフで掻き落と
されずに非剥離層(16)上に残ったスクラッチ隠蔽層
(20)が、「O」の字を形成しこの「O」の字が機密
情報データ(12)となるようにしたものである。
チ隠蔽層(20)がスクラッチオフされ易いインキでな
り、例えばポリウレタンアクリル樹脂、ポリアミド樹
脂、ニトロセルロース樹脂に添加剤としてシリコンやワ
ックス(ポリエチレンワックス等)を5重量%以下添加
したインキをスクリーン印刷法、グラビア印刷法あるい
はアニロックスローラを介して印刷するフレキソ印刷法
等で印刷されて得られる。
ル(印刷インキの着色顔料と添加剤を除いた成分)に滑
材(シリコンやポリエチレンワックス等)を5重量%程
度添加した剥離ニスが用いられ、さらに具体的には、例
えば樹脂として20〜30重量%のロジン変性フェノー
ル樹脂、アルキッド樹脂等、植物油として10〜20重
量%の大豆油、亜麻仁油、桐油等、溶剤として25〜3
5重量%の鉱物油、ナフテン、パラフィン等でなるオフ
セット油性枚葉インキのビヒクルに、上記シリコンやポ
リエチレンワックス等を添加し、さらに添加剤として5
〜10重量%のナフテン酸コバルト等でなるドライヤ
ー、酸化抑制剤、裏移り防止剤などで構成されるオフセ
ット油性タイプの剥離ニスが挙げられる。
0重量%のポリオール、ポリエステル、ウレタン、エポ
キシの各アクリル酸エステル、改質用樹脂として10〜
40重量%のケトン樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂等
でなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクル
に、上記シリコンやポリエチレンワックス等を添加し、
さらに添加剤として5〜10重量%のベンゾフェノン、
ベンジル、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重
合開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加
剤などで構成される紫外線硬化型のオフセット用の剥離
ニスが挙げられる。
ッチ隠蔽層付印刷物の製造には好適な易剥離層用のイン
キ(ニス)であり、オフセット印刷法にて形成される。
えば上記の紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒク
ルの他、通常の酸化重合型のオフセット枚葉インキのビ
ヒクル、あるいはグラビアインキのビヒクルなど透明で
無色のニスが挙げられ、スクラッチ隠蔽層(20)との
密着性が上記易剥離層(14)と大差のあるものが好適
に使用され、よって両者上のスクラッチ隠蔽層(20)
は、スクラッチオフで易剥離層(14)上では剥離さ
れ、非剥離層(16)上では剥離されずに残り、これが
秘密情報データ(12)として視認されるものである。
色を施してもよいが、特にスクラッチ隠蔽層(20)が
請求項2の発明のように万線等の線画の場合は上記の易
剥離層用のインキと同色とする必要がある。
刷物(1)では、図1(a)に示すように、スクラッチ
オフで機密情報データとなる非剥離層(16)上のスク
ラッチ隠蔽層(20)と易剥離層(14)上のスクラッ
チ隠蔽層(20)とが同じ厚さで一体となっていて、か
つ非剥離層(16)と易剥離層(14)は無色か淡い同
色でなるので、強い光を与えて透かしてみても、機密情
報データ(12)として視認し難いスクラッチ隠蔽層付
印刷物(1)とすることができる。
付印刷物のように基材の裏面に透かし防止層(24)を
施す必要がないので、裏面のデザイン等情報の量と自由
度が増すメリットを備えたものとすることができる。
に示すように、請求項1の発明の全面ベタのスクラッチ
隠蔽層を、例えば規則的な万線状のパターン(20a)
とするものである。
0a)でなるスクラッチ隠蔽層としたスクラッチ隠蔽層
付印刷物(1)をスクラッチオフすると、図2(b)に
示すように、易剥離層(14)上のスクラッチ隠蔽層は
掻き落とされ、非剥離層(16)上のスクラッチ隠蔽層
は規則的な万線状のパターン(20a)として機密情報
データ(12)として視認されるようになる。
クラッチ隠蔽層を規則的な万線状のパターン(20a)
とすることによって、最表面のスクラッチ隠蔽層や機密
情報データとしてのデザインに自由度を与え、デザイン
的に見栄えのするスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)とす
ることができる。
万線状のパターン(20a)としたが、この規則的な線
画紋様としては、この他に例えば網点状、格子状、斜め
格子状などが挙げられる。
地紋、細紋、あるいは図3に示すように迷彩パターン
(20b)でなるスクラッチ隠蔽層とすることもでき
る。
インチ以下の)網点でなる絵柄などが挙げられる。
えのするスクラッチ隠蔽層(20)として適宜選定する
ことができる。
に、スクラッチ隠蔽層(20)の形成に、スチレンアク
リル系樹脂および/またはウレタン系樹脂をバインダー
とする印刷インキを用いてスクラッチ隠蔽層付印刷物
(1)とするものである。
るスクラッチ用の印刷インキの組成は、例えば有色で、
ある程度の隠蔽性とスクラッチ性を付与するためのアル
ミニウムペースト(アルミニウム微粉末を脂肪酸等で表
面処理し、沸点の高いミネラルスピリットなどでペース
ト状としたもの)と着色顔料が20〜45重量部、バイ
ンダーとしてのポリウレタン系合成樹脂あるいはスチレ
ン/アクリル系共重合樹脂、またはポリウレタン系合成
樹脂とスチレン/アクリル系共重合樹脂の混合体25〜
50重量部、消泡剤等助剤1〜10重量部を、10〜3
5重量部の水と5重量部未満のイソプロピルアルコール
等低級アルコールに分散させたものが挙げられ、非剥離
層(16)への密着性(接着性)と速乾性を備えたスク
ラッチ用印刷インキとすることができる。
ンキは、溶剤としてトルエンやキシレン等を使用してい
て、消防法や有機溶剤中毒予防規則(労働安全衛生法)
の遵守の面から多くのコスト的負荷があることなどか
ら、オフセット印刷機でのインライン化としては不適で
あった。
物で使用するスチレンアクリル系樹脂および/またはウ
レタン系樹脂をバインダーとし、水と少量のイソプロピ
ルアルコールに分散させてエマルジョンとしたスクラッ
チ用印刷インキは、この消防法や有機則の遵守の面から
もオフセット印刷機でのインライン化を可能にする好適
なものである。
体の一種であるスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)を構成
する基材(10)としては、例えばインスタント抽選券
やゲームカードなどでは、アート紙、コート紙、あるい
は上質紙などの洋紙やコートボール、コートマニラ、両
面カードなどの板紙、あるいは特殊証券用紙などが挙げ
られ、また有価証券としてのスクラッチカードなどで
は、白色PET(ポリエチレンテレフタレート)、白色
PVC(ポリ塩化ビニル)シートなどが挙げられ、適宜
用途等に応じて選定されるものである。
するスクラッチ用の印刷インキの組成は、例えば黒色
で、ある程度の隠蔽性とスクラッチ性を付与すると同時
にスクラッチにより、非剥離層(16)が上に設けられ
ている部分については当然のこと、易剥離層(14)が
上に設けられている部分についても情報層(26)、つ
まり非剥離層(16)や易剥離層(14)との間や、基
材(10)との剥離が起きないための各種材料が挙げら
れ、情報層(26)、つまり非剥離層(16)や易剥離
層(14)、および基材(10)への密着性(接着性)
と速乾性を備えた裏面隠蔽層用印刷インキとすることが
できる。
示す如き効果がある。
報データの画像でなる非剥離層と非画像部でなる易剥離
層が相補的に形成された情報層、スクラッチ隠蔽層から
なることを特徴とするスクラッチ隠蔽層付情報媒体とし
たものである。
は、スクラッチオフ前は、易剥離層上のスクラッチ隠蔽
層と同じ厚さで一体となっているので、表裏面どちらか
ら強い光を与えて透かしてみても、情報層が機密情報デ
ータとして視認し難いものとなり、その結果として従来
のスクラッチ隠蔽層付情報媒体のように基材の裏面に透
かし防止層を施す必要がないので、裏面のデザインに自
由度が増し、またスクラッチ隠蔽層の2度刷りや厚紙を
必要としないので製造コストの低減ともなる効果があ
る。
い、例えば一方が黄色で一方が無色である場合であって
も、裏面からは裏面隠蔽層を通して視認することとな
り、透視が困難になる効果がある。
隠蔽層が機密情報データとして視認される構成でもある
ので、スクラッチ隠蔽層を従来のように厚く盛って、か
つ隠蔽性を高くする必要がなく、スクラッチ隠蔽層を形
成するインキも印刷適性を悪くするアルミニウム粉等を
多くせずに有色のインキでよい。
しくは機密情報データと無関係なパターンとすることに
よって、ベタで十分なので印刷方法もスクリーン印刷の
ほか、例えば生産効率のよいグラビア方式、樹脂凸版を
用いたロールコート方式あるいはフレキソ方式などが適
用できるようになる。
とすることによって最表面のスクラッチ隠蔽層のデザイ
ンに自由度を与え、デザイン的に見栄えのするスクラッ
チ隠蔽層付情報媒体を提供できる。
くは淡い同色の画像(パターン)とすることによって両
方合わせた情報層が、特にスクラッチ隠蔽層を規則的も
しくは不規則的線画紋様として、この非剥離層と易剥離
層の一部が見える状態とした場合でも、あるいは透かし
て見た場合でも、この非剥離層と易剥離層との境界が視
認されず、一体として情報層として認識されるのみなの
で、機密情報データがスクラッチオフ前には視認不可能
な、信頼性に優れたスクラッチ隠蔽層付情報媒体とする
ことができ、かつ有色のスクラッチ隠蔽層が機密情報デ
ータを形成するときに非剥離層領域と易剥離層領域、も
しくは裏面隠蔽層とのコントラストを取れるようにする
ことができる。
チレンアクリル系樹脂および/またはウレタン系樹脂を
バインダーとした密着性に優れる印刷インキで形成し、
このスクラッチ隠蔽層に対する易剥離層と非剥離層との
密着性に大差をもたせたので、その結果として非剥離層
に対し密着性が向上し、使用に際しスクラッチオフする
と、易剥離層では容易にスクラッチオフされるが、非剥
離層上ではスクラッチオフされずに残り、この残った部
分が機密情報データとして認識されるようになった。
ンキは、従来のSBR、NBR等合成ゴム系樹脂をバイ
ンダーとした遅乾性のインキに比べ、速乾性なので規則
的もしくは不規則的線画紋様、例えば万線、網点、細紋
あるいは線画絵柄等がレベリングして流れたりせず、よ
ってシャープ性等に優れ、最表面のスクラッチ隠蔽層の
デザインに見栄えのするスクラッチ隠蔽層付情報媒体を
提供できる。
は、速乾性なのでレベリングせずに皮膜となり、易剥離
層と非剥離層の境界の段差がスクラッチ隠蔽層の表面で
秘密情報データとして視認されることがなく、かつオフ
セット印刷機でのインライン化を可能にするスクラッチ
隠蔽層付情報媒体とすることができる。
ームカード等の如く機密情報データをスクラッチ隠蔽層
で隠蔽してあるスクラッチ隠蔽層付情報媒体として、優
れた実用上の効果を発揮する。
形態を説明するもので、(a)は、その側断面図であ
り、(b)は、その右半分がスクラッチオフされた平面
図であり、(c)は、(b)のB−B面断面図である。
施の形態を説明するもので、(a)は、その側断面図で
あり、(b)は、スクラッチオフされた側断面図であ
る。
スクラッチ隠蔽層の一事例を平面で表した説明図であ
る。
断面で表した説明図である。
を側断面で表した説明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】基材上に順に、裏面隠蔽層、機密情報デー
タの画像でなる非剥離層と非画像部でなる易剥離層が相
補的に形成された情報層、スクラッチ隠蔽層からなるこ
とを特徴とするスクラッチ隠蔽層付情報媒体。 - 【請求項2】スクラッチ隠蔽層がベタパターンもしくは
機密情報データと無関係なパターンであることを特徴と
する請求項1記載のスクラッチ隠蔽層付情報媒体。 - 【請求項3】裏面隠蔽層がベタパターンであることを特
徴とする請求項1または2記載のスクラッチ隠蔽層付情
報媒体。 - 【請求項4】前記非剥離層と易剥離層が、無色もしくは
淡い同色であることを特徴とする請求項1、2または3
記載のスクラッチ隠蔽層付情報媒体。 - 【請求項5】前記スクラッチ隠蔽層は、スチレンアクリ
ル系樹脂および/またはウレタン系樹脂をバインダーと
するスクラッチ用印刷インキでなることを特徴とする請
求項1、2、3または4記載のスクラッチ隠蔽層付情報
媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001398433A JP2003191671A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | スクラッチ隠蔽層付情報媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001398433A JP2003191671A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | スクラッチ隠蔽層付情報媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003191671A true JP2003191671A (ja) | 2003-07-09 |
Family
ID=27603853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2003191671A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009300923A (ja) * | 2008-06-17 | 2009-12-24 | Fujifilm Corp | 偽造防止用積層構造体 |
-
2001
- 2001-12-27 JP JP2001398433A patent/JP2003191671A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009300923A (ja) * | 2008-06-17 | 2009-12-24 | Fujifilm Corp | 偽造防止用積層構造体 |
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