JP2003189673A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JP2003189673A
JP2003189673A JP2001377384A JP2001377384A JP2003189673A JP 2003189673 A JP2003189673 A JP 2003189673A JP 2001377384 A JP2001377384 A JP 2001377384A JP 2001377384 A JP2001377384 A JP 2001377384A JP 2003189673 A JP2003189673 A JP 2003189673A
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current
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inverter circuit
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JP2001377384A
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English (en)
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Takaaki Karikomi
卓明 苅込
Toshiharu Oki
俊治 大木
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トルクリップルによる振動を抑止したうえで、
位置センサを用いることなくモータを制御できるモータ
制御装置を提供する。 【解決手段】直流電源部12に接続され、直流電源部か
らの電力を交流に変換してモータへ出力するインバータ
回路13と、インバータ回路から出力される出力電流を
検出し、この検出した出力電流に基づいてモータの回転
子の磁極位置と磁性とを検出し、この検出した回転子の
磁極位相と磁性とに基づいてインバータ回路を制御する
制御手段14とを備えるモータ制御装置であり、インバ
ータ回路の出力電流における電流ベクトル軌跡のd軸を
検出してモータの回転子の磁極位置を検出し、インバー
タ回路の出力電流の電流ベクトル軌跡がd軸上の軌跡と
なるようにインバータ回路を制御し、d軸上の電流軌跡
からモータの回転子の磁性を検出し、これら検出された
モータの回転子の磁極位置と磁性とに基づいてインバー
タ回路を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ制御装置に
関し、特にインバータを用いた位置センサレスのモータ
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のモータ制御装置としては、モー
タ回転子の回転数及び磁極位置を検出するエンコーダを
備え、このエンコーダによって検出された回転子の回転
数と磁極位置とに基づいてインバータ回路を制御するも
のが知られている。しかしながら、このようなモータ制
御装置では、エンコーダ等の磁極位置を検出する装置が
必要となるため、そのぶんだけコストアップするという
問題があった。
【0003】そこで、位置センサレスのモータ制御装置
として、モータ停止時にモータに電圧を印加し、そのと
きの電流軌跡からモータ回転子の磁極位置を検出し、さ
らにモータのインダクタンスが飽和する程度の強い電流
を印加し、そのときの電流軌跡からモータ回転子の磁性
を検出し、これら検出された磁極位置と磁性とに基づい
てモータを制御するものが提案されている(たとえば、
平成7年電気学会産業応用部門全国大会論文集第195
頁「電流ベクトル軌跡を用いたPMモータの位置センサ
レス界磁極検出法における推定精度の評価」参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この位
置センサレスのモータ制御装置では、モータ回転子の磁
性を検出する際に、モータのインダクタンスが飽和する
程度の強い電流を印加する必要があるため、モータのト
ルクリップルによる振動が発生するという問題があっ
た。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、トルクリップルによる振動
を抑止したうえで、位置センサを用いることなくモータ
を制御できるモータ制御装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1) 上記目的を達成
するために、本発明によれば、直流電源に接続され、前
記直流電源からの電力を交流に変換して出力するととも
に、この出力された交流電力によりモータを駆動するイ
ンバータ回路と、 前記インバータ回路から出力される
出力電流を検出し、この検出した出力電流に基づいてモ
ータの回転子の磁極位置と磁性とを検出し、この検出し
た回転子の磁極位置と磁性とに基づいて前記インバータ
回路を制御する制御手段と、を備えたモータ制御装置に
おいて、前記制御手段は、 前記インバータ回路の出力
電流における電流ベクトル軌跡のd軸を検出して前記モ
ータの回転子の磁極位置を検出し、 前記出力電流の電
流ベクトル軌跡が前記d軸上の軌跡となるように前記イ
ンバータ回路を制御し、前記d軸上の電流軌跡から前記
モータの回転子の磁性を検出し、 これら検出されたモ
ータの回転子の磁極位置と磁性とに基づいて前記インバ
ータ回路を制御するモータ制御装置が提供される。
【0007】誘導モータや永久磁石同期モータなどの交
流モータの出力トルクは、電流の大きさと位相とによっ
て決定される。実際には、固定子電流を、モータ内部に
確立した主磁束方向磁束を作る電流成分(磁束電流,磁
束軸d軸方向に磁界を作る電流成分)と、これに対して
位相的に90°進んだ、トルクを直接制御する電流成分
(トルク電流,トルク軸q軸方向に磁界を作る電流)と
に分けて独立に制御することで決定される。
【0008】本発明では、モータの回転子の磁極位置と
磁性とを検出するに際し、まず磁束軸であるd軸を検出
してモータ回転子の磁極位置を検出し、次いで出力電流
の電流ベクトル軌跡がd軸上の軌跡となるように、換言
すればd軸上にのみ磁性検出用電流を流してモータ回転
子の磁性を検出するので、トルクを直接制御するq軸方
向の電流ベクトル成分が発生しない。したがって、モー
タ回転子の磁性検出時における、トルクリップルによる
振動が抑制される。
【0009】(2)上記発明において、モータ回転子の
磁極位置の検出タイミングは、モータの停止時及び駆動
時の何れでもよいが、両時に検出することがより好まし
い。
【0010】モータ停止時と駆動時の両時に磁極位置を
検出することで、磁極位置検出用の装置を別に設けるこ
となく正確に磁極位置を検出することができる。
【0011】(3)上記発明において、モータ回転子の
磁極位置の検出用電圧の周波数は特に限定されないが、
前記モータの駆動時に印加する電圧とは異なる周波数の
電圧を印加したときの電流ベクトル軌跡により検出する
ことがより好ましい。
【0012】モータの駆動時に印加する電圧とは異なる
周波数の電圧を印加してもモータは回転しないので、モ
ータ回転子の磁極位置を検出する際に不用意なトルクを
発生することがなくなる。
【0013】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、モータ回
転子の磁極位置と磁性とを検出する際にq軸成分の電流
ベクトルが生じないので、トルクリップルによる振動が
抑制される。
【0014】これに加えて、請求項2記載の発明によれ
ば、磁極位置検出用エンコーダを用いることなく正確に
磁極位置を検出することができる。
【0015】また、請求項3記載の発明によれば、モー
タ回転子の磁極位置を検出する際における不用意なトル
ク発生がより確実に防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明のモータの制御装置を
応用したモータ駆動システム1を示すブロック図、図2
は図1に示す制御手段の構成を示すブロック図である。
【0017】本例のモータ11は、IPMモータ(Inte
rnal Permanent Magnet Motor)であって、ロータ内に
永久磁石が埋め込まれたタイプの同期モータである。こ
のIPMモータ11は、直流電源12からの電力をイン
バータ回路13により三相交流電力に変換し、この交流
電力により駆動される。図1のU,V,Wはそれぞれ三
相交流電流のU相、V相、W相を表す。
【0018】インバータ回路13は、制御手段14から
のPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)指
令によりIPMモータ11へ供給する電流を制御する。
この制御に際し、インバータ回路13に印加される電圧
を検出する電圧センサ15と、IPMモータ11に供給
される電流を検出する電流センサ16がモータ駆動シス
テム1に設けられている。
【0019】本例の制御手段14は図2に示すように構
成されている。まず、高周波回転電圧発生部1409
は、高周波の回転電圧を発生させてPWM指令作成部1
410に送出するものである。ここで回転電圧とは三相
平衡電圧のことであり、図6の左図に示すように、二相
交流座標系であるα−β座標系に交換したときに電圧ベ
クトル軌跡が真円となる状態をいう。この回転電圧は、
モータ11に同期しない高周波の電圧であるため、この
回転電圧によってモータ11が回転することはない。
【0020】ちなみに、IPMモータのように磁束電流
(d軸)とトルク電流(q軸)でインダクタンスに差が
ある場合には、図6右図に示すように電流ベクトル軌跡
はd軸方向に膨らんだ楕円となる。
【0021】周波数分離部1401は、一般的は周波数
フィルタを用いて、電流センサ16で検出された三相電
流を高周波成分の電流と低周波成分の電流とに分離し、
高周波成分の電流を三相二相変換部1402に送出し、
低周波成分の電流をd−q軸変換部1404に送出す
る。
【0022】三相二相変換部1402は、周波数分離部
1401から入力した高周波成分の三相電流を、図6に
示すα−β座標系の二相電流に変換し、変換されたα−
β座標系の電流をd軸検出部1403に送出する。
【0023】d軸検出部1403は、三相二相変換部1
402にてα−β座標系に変換された電流ベクトルのα
軸成分iαとβ軸成分iβとにつき、ピーク値を検出す
ることで振幅Iα,Iβを求めるとともに、ゼロクロス
の時間を検出することで位相φα,φβを求める。そし
て、図6の右図に示すα−β座標系においてα軸から楕
円長軸(d軸)までの角度θは、下記式により求める。
【0024】
【数1】
【0025】これにより、±90°の範囲でα軸とd軸
とのなす角度θが求まる。
【0026】この角度θを±180°の範囲まで拡張す
るために、連続した検出では90°以上位相が変化する
ことがないという前提を用いる。つまり、後述する図4
に示すフローはたとえば100μsec毎に起動するの
で、通常90°以上位相が変化することはない。したが
って、連続した検出において、89°から−89°に変
化した場合には、89°から91°(=−89°+18
0°)へ変化したものとする。同様に、−89°から8
9°に変化した場合には、−89°から−91°(=8
9°+180°−360°)に変化したものとする。こ
れにより、α軸とd軸とのなす角度θを±180°の範
囲で検出することができる。
【0027】なお、最初の検出を行ったときの初期位相
は変化の比較対象が存在しないので決定できない。すな
わち、最初の検出の演算結果が30°であった場合、こ
の初期位相が30°なのか−150°なのかが不明であ
る。このため、最初の検出では暫定的にθの範囲を±9
0°の範囲、上記の例では30°としておき、後述する
N/S判定部1407による極性判定にて正しいθ、つ
まりθを±180°の範囲で求めることとする。
【0028】この角度θはd−q軸変換部1404、三
相変換部1406及び低周波N/S判定電圧発生部14
08に送出される。
【0029】d−q軸変換部1404は、α−β座標系
の電流ベクトルと、d軸に等しいとされた楕円長軸との
なす角度θが求まると、これに基づいて電流ベクトルを
d−q座標系に変換し、PI制御部1405及びN/S
判定部1407に送出する。
【0030】求めるd軸電流値id,q軸電流値qi,
三相電流値iu,iv,ix,d軸検出部1403から
求められる角度θとすると、下記式で求められる。
【0031】
【数2】
【0032】低周波N/S判定電圧発生部1408は、
モータ回転子の磁性(N/S)を判定するために、d軸
のみに印加する正弦波状の低周波電圧を発生させ、PW
M指令作成部を介してインバータ回路13に送出する。
【0033】ここで極性判定は、電流により磁束を強め
る場合は磁束が飽和し、弱める場合は磁束が飽和しない
という原理を用いる。すなわち、図8に示すように磁束
を強める方向に電流を流すと磁束が飽和するが、磁束を
弱める方向に電流を流しても磁束は飽和しない。つま
り、図9に示すように磁束を強める方向と弱める方向に
同じ電圧av=bvを印加した場合、強める方向の電流
aiは、磁束飽和のために、弱める方向の電流biに比
べて大きくなる。このようにd軸電流の絶対値の大きさ
を比較することでN極かS極かを判定することができ
る。なお、低周派N/S判定電圧発生部1408で生成
する印加電圧は、十分低い電圧から高い電圧へ徐々に高
めることで磁束の飽和を検出してもよいし、あらかじめ
定められた磁束が飽和する程度の電圧であってもよい。
【0034】N/S判定部1407は、低周波N/S判
定電圧発生部1408による判定電圧に対し、d−q軸
変換部1404から出力されたd軸電流の最大値の絶対
値と最小値の絶対値とを比較する。そして、最大値の絶
対値の方が大きい場合には位相が正しく認識されている
と判定する。これに対して、最小値の絶対値が大きい場
合には、位相が180°ずれていることになるのでd軸
検出部1403に対して位相補正情報を送出する。
【0035】PI制御部1405は、与えられたd−q
軸電流目標値に実電流を一致させるための制御を実行す
るもので、周波数分離部1401にて分離された低周波
電流をd−q軸変換部1404にてd−q座標系に変換
したのち、d軸電流とq軸電流とのそれぞれを電圧に変
換し、d軸電圧とq軸電圧とを三相変換部1406へ送
出する。具体的には以下の式によりd軸電圧指令値とq
軸電圧指令値とが演算され、これに基づきモータ11が
制御される。
【0036】
【数3】
【0037】三相変換部1406は、PI制御部140
5から入力されたd軸電圧とq軸電圧を、d軸検出部1
403から入力された角度θに基づいて三相電圧に変換
し、PWM指令作成部1410を介してインバータ回路
13へ送出する。具体的には下記式にて三相電圧が演算
されPWM指令作成部1410へ送出される。
【0038】
【数4】
【0039】なお、N/S判定部1407からd軸検出
部1403への送出回路と、d−q軸変換部1404か
らN/S判定部1407への送出回路と、低周波N/S
判定電圧発生部1408からPWM指令作成部1410
への送出回路には開閉スイッチSW1が設けられ、d−
q軸変換部1404からPI制御部1405への送出回
路と、三相変換部1406からPWM指令作成部141
0への送出回路には開閉スイッチSW2が設けられ、同
じ符号が付されたスイッチは同時に開又は閉する。
【0040】次に動作を説明する。図3は図1に示す制
御手段14における処理手順を示すフローチャート、図
4は図3のステップ2のサブルーチン、図5は図3のス
テップ4のサブルーチンを示すフローチャートである。
なお、特に限定されないが、図3乃至図5に示すフロー
はたとえば100μsec毎に実行される。
【0041】まず、図3のステップ1において、スイッ
チSW1,SW2が開いた状態で、高周波回転電圧発生
部1409は、回転電圧を発生させ、この三相電圧指令
をPWM指令作成部1410を介してインバータ回路1
3へ送出する。既述したように、この回転電圧はα−β
座標系にて電圧ベクトル軌跡が真円、電流ベクトル軌跡
がd軸を長軸とする楕円となるものであるが、モータ1
1に同期しない高周波数の電圧であるためモータ11は
回転せずに電流が流れる。
【0042】次に、図3のステップ2において、ステッ
プ1の処理によりモータ11に流れた電流を電流センサ
16にて検出し、これを制御手段14に取り込んでd軸
を検出する。具体的な処理手順を図4に示す。
【0043】図4のステップ10において、電流センサ
16により検出された三相入力電流を周波数分離部14
01にて周波数分離し、高周波電流を抽出する。次いで
ステップ11にて、この高周波電流を三相二相変換部に
てα−β座標系に変換し、α軸電流iαとβ軸電流iβ
とをd軸検出部1403へ送出する。
【0044】ステップ12では、図7に示すように、入
力されたα軸電流iαとβ軸電流iβとのそれぞれの振
幅と位相とを検出し、次のステップ13にて上述した数
式1を用いて電流ベクトルのα軸とd軸とのなす角度θ
(ここではθ2とする。)を±90°の範囲内で求め
る。そして、ステップ14にて、ステップ13の演算が
初回であるときはその演算結果、すなわち±90°の範
囲での角度θ2を暫定的な角度としてステップ17へジ
ャンプし、当該θを出力する。
【0045】これに対して、ステップ13の演算が初回
でない場合は、ステップ15にて、前回の演算で求めら
れた角度θ1と今回の角度θとの差の絶対値が90°超
かどうか、つまり|θ1−θ2|>90°かどうかを判
定し、90°を超えている場合はステップ17へジャン
プしてそのままの値をθとして出力する。また、ステッ
プ15において90°以下の場合は、求められた角度θ
に180°を加算した値をθとして出力する。これによ
り、α軸とd軸とのなす角度θを±180°の範囲で検
出することができる。
【0046】ただし、ステップ13の演算が初回である
場合の角度θの値は暫定的なものであることから、次に
この暫定的な初期位相θを正しい初期位相とするために
極性判定を実行する。
【0047】図3に戻り、ステップ3においてモータ1
1が停止していることを確認したうえで、ステップ4に
進む。なお、現在までの手順ではモータ11が故意に駆
動することはないが、ステップ3、ステップ5及びステ
ップ22にてモータ11の停止を確認するのは、坂道な
どでモータが不意に回転する可能性があるからである。
【0048】ステップ4の詳細手順を図5に示す。ま
ず、開閉スイッチSW1を閉じ、低周波N/S判定電圧
発生部1408にて、正弦波状の低周波電圧を生成しd
軸のみに印加するように、PWM指令作成部1410を
介してインバータ回路13を制御する。このとき印加さ
れる低周波電圧はd軸にのみ印加され、すなわち磁束軸
にのみ電流が流れ、トルク軸であるq軸には電流が流れ
ないので、従来の位置センサレスの電流ベクトル軌跡制
御で生じていたトルクリップルによる振動を防止するこ
とができる。
【0049】低周波電圧を印加したら、ステップ22に
て再度モータ11の停止を確認したうえで、電流センサ
16により検出され、周波数分離部1401にて周波数
分離された低周波電流をd−q軸変換部1404でd−
q座標系に変換し、このうちのd軸電流(既述したよう
にq軸電流は0となっている。)をN/S判定部140
7へ取り込んで極性判定を実行する。この極性判定は、
図9の左図に示すように磁束を強める方向と弱める方向
に同じ電圧av=bvを印加した場合、同図の右図に示
すように強める方向の電流aiは、磁束飽和のために、
弱める方向の電流biに比べて大きくなることを利用
し、d軸電流の最大値aiと最小値biとを検出し、ス
テップ23にてこれら最大値aiと最小値biとが検出
されたら、ステップ24にてN/S判定用の低周波電圧
の印加を停止したうえで、ステップ25へ進み、これら
最大値の絶対値と最小値の絶対値とを比較する。ここ
で、最大値の絶対値が最小値の絶対値より大きければ、
暫定的に定めた位相は正しく認識されているので、ステ
ップ26(図3のステップ6に相当する。)にて、位相
補正値を0としてd軸検出部1403へ送出する。逆
に、最大値の絶対値が最小値の絶対値以下の場合は、暫
定的な位相が180°ずれていることになるので、位相
補正値を180°としてd軸検出部1403へ送出す
る。
【0050】以上でモータ11の回転子の磁極の判定を
完了するが、これを完了すると図3のステップ7へ戻
り、開閉スイッチSW1を開くとともに開閉スイッチS
W2を閉じ、次のステップ8にてモータ11の駆動用電
流制御を開始する。
【0051】この電流制御は、PI制御部1405→三
相変換部1406→PWM指令作成部1410→インバ
ータ回路13→モータ11という経路で電流ベクトルが
制御され、PI制御部1405に入力されるd−q軸電
流目標値に実電流を一致させるために、電流センサ16
にて検出された電流を周波数分離部1401で周波数分
離し、このうちの低周波電流をd−q軸変換部1404
でd−q軸電流に変換してPI制御部1405に入力す
る。
【0052】これにより位置センサに設けることなく、
またトルクリップルによる振動を防止しつつモータを駆
動制御することができる。
【0053】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモータ制御装置の実施形態を示すブロ
ック図である。
【図2】図1に示す制御手段の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】図1に示す制御手段における処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図4】図3のステップ2のサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図5】図3のステップ4のサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図6】図4の処理内容を説明するための電圧と電流と
の関係を示すグラフである。
【図7】図5の処理内容を説明するための時間と電流と
の関係を示すグラフである。
【図8】図5の処理内容を説明するための磁束とd軸電
流値との関係を示すグラフである。
【図9】図5の処理内用を説明するための電圧ベクトル
軌跡と電流ベクトル軌跡を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・モータ駆動システム 11・・・IPMモータ 12・・・直流電源部 13・・・インバータ回路 14・・・制御手段 15・・・電圧センサ 16・・・電流センサ
フロントページの続き Fターム(参考) 5H560 BB04 BB12 DA14 DC12 EB01 RR01 SS01 XA02 XA12 XA13 5H576 BB04 CC01 DD05 EE01 EE11 GG04 HB01 JJ03 LL22 LL34 LL45

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源に接続され、前記直流電源からの
    電力を交流に変換して出力するとともに、この出力され
    た交流電力によりモータを駆動するインバータ回路と、 前記インバータ回路から出力される出力電流を検出し、
    この検出した出力電流に基づいてモータの回転子の磁極
    位置と磁性とを検出し、この検出した回転子の磁極位置
    と磁性とに基づいて前記インバータ回路を制御する制御
    手段と、を備えたモータ制御装置において、 前記制御手段は、 前記インバータ回路の出力電流における電流ベクトル軌
    跡のd軸を検出して前記モータの回転子の磁極位置を検
    出し、 前記出力電流の電流ベクトル軌跡が前記d軸上の軌跡と
    なるように前記インバータ回路を制御し、 前記d軸上の電流軌跡から前記モータの回転子の磁性を
    検出し、 これら検出されたモータの回転子の磁極位置と磁性とに
    基づいて前記インバータ回路を制御するモータ制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記モータの回転子の磁極位置は、前記モ
    ータの停止時及び駆動時の両時に検出する請求項1記載
    のモータ制御装置。
  3. 【請求項3】前記モータの回転子の磁極位置は、前記モ
    ータの駆動時に印加する電圧とは異なる周波数の電圧を
    印加したときの電流ベクトル軌跡により検出する請求項
    1又は2記載のモータ制御装置。
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