JP5223280B2 - 電動機付ターボチャージャ制御システム - Google Patents

電動機付ターボチャージャ制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP5223280B2
JP5223280B2 JP2007252345A JP2007252345A JP5223280B2 JP 5223280 B2 JP5223280 B2 JP 5223280B2 JP 2007252345 A JP2007252345 A JP 2007252345A JP 2007252345 A JP2007252345 A JP 2007252345A JP 5223280 B2 JP5223280 B2 JP 5223280B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation state
motor
assist
permanent magnet
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007252345A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009089462A (ja
Inventor
成文 遠嶋
隆彦 村山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2007252345A priority Critical patent/JP5223280B2/ja
Publication of JP2009089462A publication Critical patent/JP2009089462A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5223280B2 publication Critical patent/JP5223280B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Supercharger (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

本発明は、電動機付ターボチャージャ制御システムに関する。
近年、エンジンの過給器として、排気エネルギーを回収してエンジンへの過給気圧を高めるターボチャージャの回転軸に電動機を連結し、エンジンの運転状態に応じて電動機(例えば永久磁石同期モータ)を駆動することによりタービンの回転をアシストする電動機付ターボチャージャが注目されている。このような電動機付ターボチャージャに関する技術については、下記特許文献1〜5を参照されたい。
特開平6−257450号公報 特開平6−257451号公報 特開平6−257452号公報 特開平6−280593号公報 特開平5−98987号公報
ところで、永久磁石同期モータによるアシストの停止後、タービン単体のみでの駆動によって最高回転数に到達するまでの期間のモータフリーラン状態において、永久磁石同期モータの誘導起電力(EMF)がインバータの直流電圧より高くなると、永久磁石同期モータからインバータへ電流が逆流するという回生現象(永久磁石同期モータが発電機として作用し、タービンの回転エネルギーを電気エネルギーに変換して電源側であるインバータに返す現象)が生じるため、タービンの回転にブレーキがかかることになる。このような回生現象は、モータアシスト回転数とアシスト停止後の最高回転数との差が大きい程顕著に発生する。
このような回生現象を防止するために、最高回転数において、永久磁石同期モータの誘導起電力がインバータの直流電圧を超えないように永久磁石同期モータを設計する必要がある。具体的には、誘導起電力はモータの鉄損とほぼ比例関係にあるので、最高回転数における誘導起電力がインバータの直流電圧以下となるように鉄損を小さくする一方、銅損を大きくして、モータ電流が大きくなるように設計する。しかしながら、このような大電流仕様で設計された永久磁石同期モータは、鉄損と銅損のバランスが崩れて銅損側にモータ損失が偏ってしまい、モータ効率が著しく低下するという問題があった。また、銅損を大きくするために巻線の巻数などを増やす必要があるので、モータ自体が大型化してしまい、コスト及び重量の増大、モータの設置スペースの確保などが大きな問題となっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電動機付ターボチャージャにおける電動機の回生現象を防止すると共に、電動機の高効率化及び小型化を図ることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、電動機付ターボチャージャ制御システムに係る第1の解決手段として、エンジンに付設されたターボチャージャに、インバータによって駆動信号が供給されるアシスト用の電動機が連結された電動機付ターボチャージャの制御システムであって、前記インバータと前記電動機とを接続する駆動信号線の開閉状態を切り替える開閉切替手段と、前記電動機の回転状態を示す回転状態値を把握する回転状態把握手段と、前記回転状態把握手段によって把握された前記回転状態値が予め設定された回転状態設定値以上の値になった場合に、前記開閉切替手段を開状態に切り替わるように制御する開閉制御手段と、を具備し、前記回転状態設定値は、前記電動機の誘導起電力が前記インバータの直流電圧と一致する場合における前記電動機の回転状態値に設定されている、ことを特徴とする。
また、電動機付ターボチャージャ制御システムに係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記電動機の回転状態値が、前記電動機によるアシストの停止を規定するアシスト回転状態値に到達した場合に、前記電動機の誘導起電力が前記インバータの直流電圧と一致するように前記電動機は設計されており、前記回転状態設定値は前記アシスト回転状態値に設定されていることを特徴とする。
また、電動機付ターボチャージャ制御システムに係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記電動機は、3相の駆動信号の供給を受けて駆動するセンサレス永久磁石同期モータであり、前記開閉切替手段は、前記インバータと前記センサレス永久磁石同期モータとを接続する全ての相の駆動信号線の開閉状態を切り替え、前記回転状態把握手段は、前記開閉切替手段と前記センサレス永久磁石同期モータとの間に設けられ、少なくとも1相の駆動信号線の電圧を検出する電圧検出手段と、少なくとも2相の駆動信号線の各々に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電圧検出手段が検出する電圧に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータのアシスト停止時における回転状態値を検出する回転状態検出手段と、前記電流検出手段が検出した電流に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータによるアシスト時における回転状態値を推定する回転状態推定手段と、前記アシスト停止時に前記回転状態検出手段が検出した回転状態値を選択する一方、前記アシスト時には前記回転状態推定手段が推定した回転状態値を選択して前記開閉制御手段及び上位のエンジン制御装置に出力する出力選択手段と、を有する、ことを特徴とする。
また、電動機付ターボチャージャ制御システムに係る第4の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記電動機は、3相の駆動信号の供給を受けて駆動するセンサレス永久磁石同期モータであり、前記開閉切替手段は、前記インバータと前記センサレス永久磁石同期モータとを接続する全ての相の駆動信号線の開閉状態を切り替え、前記回転状態把握手段は、前記開閉切替手段と前記センサレス永久磁石同期モータとの間に設けられ、少なくとも1相の駆動信号線の電圧を検出する電圧検出手段と、前記インバータに供給される電源電流を検出する電源電流検出手段と、前記電圧検出手段が検出する電圧に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータのアシスト停止時における回転状態値を検出する回転状態検出手段と、前記電源電流検出手段が検出した電源電流に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータによるアシスト時における回転状態値を推定する回転状態推定手段と、前記アシスト停止時に前記回転状態検出手段が検出した回転状態値を選択する一方、前記アシスト時には前記回転状態推定手段が推定した回転状態値を選択して前記開閉制御手段及び上位のエンジン制御装置に出力する出力選択手段と、を有する、ことを特徴とする。
また、電動機付ターボチャージャ制御システムに係る第5の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記電動機は、3相の駆動信号の供給を受けて駆動するセンサレス永久磁石同期モータであり、前記開閉切替手段は、前記インバータと前記センサレス永久磁石同期モータとを接続する全ての相の駆動信号線の開閉状態を切り替え、前記回転状態把握手段は、前記開閉切替手段と前記センサレス永久磁石同期モータとの間に設けられ、少なくとも1相の駆動信号線の電圧を検出する電圧検出手段と、前記インバータのスイッチアームに流れるアーム電流を検出するアーム電流検出手段と、前記電圧検出手段が検出する電圧に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータのアシスト停止時における回転状態値を検出する回転状態検出手段と、前記アーム電流検出手段が検出するアーム電流に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータによるアシスト時における回転状態値を推定する回転状態推定手段と、前記アシスト停止時に前記回転状態検出手段が検出した回転状態値を選択する一方、前記アシスト時には前記回転状態推定手段が推定した回転状態値を選択して前記開閉制御手段及び上位のエンジン制御装置に出力する出力選択手段と、を有する、ことを特徴とする。
また、電動機付ターボチャージャ制御システムに係る第6の解決手段として、上記第3〜第5のいずれかの解決手段において、前記電圧検出手段は、1相の駆動信号線の電圧を検出し、前記回転状態検出手段は、前記1相の駆動信号線の電圧のゼロクロス点に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータの回転状態値を検出する、ことを特徴とする。
また、電動機付ターボチャージャ制御システムに係る第7の解決手段として、上記第3〜第5のいずれかの解決手段において、前記電圧検出手段は、2相の駆動信号線の各々の電圧を検出し、前記回転状態検出手段は、前記2相の駆動信号線の各々の電圧の差分に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータの回転状態値を検出する、ことを特徴とする。
また、電動機付ターボチャージャ制御システムに係る第8の解決手段として、上記第1〜第7のいずれかの解決手段において、前記回転状態値として角速度を用いる、ことを特徴とする。
本発明によると、電動機の回転状態に応じて、インバータと電動機とを接続する駆動信号線の開閉状態を切り替える開閉切替手段を設けることにより、電動機の回転状態値が、回生現象が発生する回転状態値、つまり電動機の誘導起電力がインバータの直流電圧と一致する回転状態値(回転状態設定値)以上の値になった場合に、開閉切替手段を制御して駆動信号線を開状態に切り替えることが可能となる。これにより、駆動信号線には電流が流れないので回生現象は発生し得ず、電動機の設計自由度が増すことになる。つまり、鉄損を大きくする一方、銅損を小さくしてモータ効率の高い小電流仕様で電動機を設計することも可能である。従って、本発明によると、電動機付ターボチャージャにおける電動機の回生現象を防止すると共に、電動機の高効率化及び小型化を図ることが可能である。
さらに、電動機の回転状態値が、電動機によるアシストの停止を規定するアシスト回転状態値に到達した場合に、電動機の誘導起電力がインバータの直流電圧と一致するように電動機を設計し、回転状態設定値はアシスト回転状態値に設定することが好ましい。このように電動機を設計し、回転状態設定値をアシスト回転状態値に設定することにより、電動機の高効率化及び小型化の効果を最大限に得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る電動機付ターボチャージャ制御システムの構成ブロック図である。この図1に示すように、本実施形態に係る電動機付ターボチャージャ制御システムは、電動機付きターボチャージャ1、モータ駆動部2、電磁開閉器3、第1の電流センサ4、第2の電流センサ5、モータ制御部6、電圧センサ7、速度検出部8、出力スイッチ9及び開閉制御器10から構成されている。
電動機付きターボチャージャ1は、永久磁石同期モータ1a、タービン1b及びコンプレッサ1cから構成されており、モータ駆動部2は、直流電源2a、昇圧回路2b及びインバータ2cから構成されている。永久磁石同期モータ(電動機)1aは、回転子の回転状態(回転位置、回転速度、回転数等)を検出するセンサを具備しないセンサレスタイプの永久磁石同期モータであり、タービン1bの回転軸と同軸上に連結され、インバータ2cから供給される3相(U相、V相、W相)のモータ駆動信号によって回転駆動し、タービン1bの回転を補助(アシスト)する。タービン1bとコンプレッサ1cは同軸上に連結されてターボチャージャを構成しており、図示しないエンジンの排気エネルギーを利用してタービン1bを回転させることにより、コンプレッサ1cを回転させて吸入空気をエンジンに過給するものである。
直流電源2aは、1あるいは複数のバッテリを直列接続したものであり、所定の直流電源電圧を昇圧回路2bに出力する。昇圧回路2bは、必要に応じて設けられるものであり、直流電源2aから供給された直流電源電圧を昇圧してインバータ2cに供給する。インバータ2cは、モータ制御部6から供給されるPWM信号に基づいて昇圧回路2bから供給された直流電源電圧をスイッチングすることにより、U相、V相及びW相からなる3相のモータ駆動信号を生成して永久磁石同期モータ1aに供給する。
電磁開閉器(開閉切替手段)3は、開閉制御器10から入力される開閉制御信号に応じて、インバータ2cのU相出力端と永久磁石同期モータ1aのU相固定子巻線とを接続するU相駆動信号線、インバータ2cのV相出力端と永久磁石同期モータ1aのV相固定子巻線とを接続するV相駆動信号線、インバータ2cのW相出力端と永久磁石同期モータ1aのW相固定子巻線とを接続するW相駆動信号線の開閉状態を切り替える開閉器である。
第1の電流センサ(電流検出手段)4は、U相駆動信号線に流れるモータ駆動電流Iuを検出してモータ制御部6に出力する。第2の電流センサ(電流検出手段)5は、V相駆動信号線に流れるモータ駆動電流Ivを検出してモータ制御部6に出力する。
モータ制御部6は、図示するように減算器6a、速度制御器6b、電流制御器6c、第1の座標変換器6d、ロータ位置・速度推定器6e、第2の座標変換器6f及びPWM(Pulse Width Modulation)信号発生器6gから構成されている。これらの構成要素の内、減算器6a、速度制御器6b、電流制御器6c、第1の座標変換器6d、ロータ位置・速度推定器6eは、回転状態推定手段を構成するものである。
減算器6aは、上位制御装置であるエンジン制御装置(ECU)から供給される角速度目標値ωとロータ位置・速度推定器6eから出力される角速度推定値ωeとの差分を速度誤差Δωとして演算し速度制御器6bに出力する。速度制御器6bは、一種のPID制御器であり、上記速度誤差Δωに所定の比例積分・微分演算を施することにより速度誤差Δωに対応する電流操作量Iqsを演算して電流制御器6cに出力する。
電流制御器6cは、上記電流操作量Iqs、ECUから供給される電流操作量Ids、第1の座標変換器6dから入力される駆動電流検出量Iq、Idに基づいて電流操作量Iqs、Idsに各々対応する電圧操作量Vq、Vdを演算してロータ位置・速度推定器6e及び第2の座標変換器6fに出力する。
第1の座標変換器6dは、第1の電流センサ4、第2の電流センサ5によって各々検出されたU相及びV相のモータ駆動電流Iu、Ivと、ロータ位置・速度推定器6eから入力される回転角推定値θeとに基づいて永久磁石同期モータ1aの回転子上に設定された2次元座標系(q軸とd軸とからなる座標系)上におけるq軸の駆動電流検出量Iqとd軸の駆動電流検出量Idを生成する。より詳細には、第1の座標変換器6dは、上記モータ駆動電流Iu,Ivに基づく内部演算によってW相のモータ駆動電流Iwを求め、U相、V相及びW相からなる3次元座標系上のモータ駆動電流Iu,Iv,Iwに所定の座標変換を施すことにより上記駆動電流検出量Iq,Idを求める。なお、上記d軸は、回転子の回転面上において永久磁石のS極とN極との対向方向に設定された座標軸であり、d軸は、上述したq軸に直交する座標軸である。
ロータ位置・速度推定器6eは、上記駆動電流検出量Iq,Id及び電圧操作量Vq,Vdに基づいて永久磁石同期モータ1aの回転状態を推定するものである。ロータ位置・速度推定器6eは、例えば、内部に永久磁石同期モータ1aを模擬したモータモデルを備えており、このモータモデルに電圧操作量Vq,Vd及び駆動電流検出量Iq,Idを入力信号として角速度推定値ωe及び回転角推定値θeを演算する。ロータ位置・速度推定器6eは、このような手法で推定した回転角推定値θeを第1の座標変換器6d、第2の座標変換器6fにそれぞれ出力すると共に角速度推定値ωeを上記減算器6a及び出力スイッチ9に出力する。
なお、センサレスタイプの永久磁石同期モータの回転制御では、一般的にモータの角速度及び回転角等を何らかの方法で推定し、その推定値に基づいて永久磁石同期モータをベクトル制御あるいはV/f制御する。ロータ位置・速度推定器6eにおける角速度推定値ωe及び回転角推定値θeの推定手法は、非特許文献(竹下隆晴他:「電流推定誤差に基づくセンサレスブラシレスDCモータ制御」,平成7年電気学会全国大会講演論文集)に記載されている手法と同等なものであるが、他の非特許文献(市川真土:「回転座標系で拡張誘起電圧推定によるIPMSMのセンサレス制御」,平成13年電気学会全国大会講演論文集)、(大沢博:「埋込磁石形PMモータの高性能V/f制御」,テクノフロンティアシンポジウム2004 モータ技術シンポジウム,(社)日本能率協会)や、特許文献(特開2005-137106号公報)に記載されているような推定手法を用いても良い。
第2の座標変換器6fは、上記ロータ位置・速度推定器6eから入力される回転角推定値θeに基づいて電流制御器6cから入力される上記q軸及びd軸に対応する電圧操作量Vq,VdをU相、V相及びW相からなる3次元座標系上の電圧操作量Vu,Vv,Vwに変換し、当該電圧操作量Vu,Vv,VwをPWM信号発生器6gに出力する。
PWM信号発生器6gは、上記電圧操作量Vu,Vv,Vwに基づいてインバータ2cをスイッチング動作させるためのPWM信号を生成してインバータ2cに出力する。モータ制御部6は正弦波通電方式に基づいて動作するものであり、したがってPWM信号発生器6gは、インバータ2cが永久磁石同期モータ1aの全回転角(360°)に亘ってモータ駆動信号を出力するようにPWM信号を出力する。
電圧センサ(電圧検出手段)7は、電磁開閉器3と永久磁石同期モータ1aとの間に設けられ、U相駆動信号線の電圧を検出し、電圧検出値として速度検出器8に出力する。電磁開閉器3が開状態(U相、V相、W相の駆動信号線が全てオープン)の場合、永久磁石同期モータ1aのU相入力端にはU相固定子巻線と永久磁石からなる回転子との電磁誘導によって正弦波状の誘起電圧が発生する。電圧センサ7は、このような誘起電圧を電圧検出値として速度検出器8に出力する。
速度検出器(回転状態検出手段)8は、図示するようにコンパレータ8aとF/V変換器8bとから構成されている。コンパレータ8aは、電圧センサ7から入力された電圧検出値を接地電圧と比較することにより誘起電圧のゼロクロス点で状態遷移するパルス信号を生成してF/V変換器8bに出力する。F/V変換器8bは、上記パルス信号をその周波数に応じた直流電圧に変換し、角速度検出値ωkとして出力スイッチ9に出力する。
出力スイッチ(出力選択手段)9は、ECUから供給される動作指示信号Jに基づいてロータ位置・速度推定器6eから入力された角速度推定値ωeと速度検出器8から入力された角速度検出値ωkとを択一的に選択し、角速度信号ωとしてECU及び開閉制御器10に出力する。上記動作指示信号Jは、モータ制御部6に永久磁石同期モータ1aによるタービン1bのアシストを指示すると共に、出力スイッチ9に角速度推定値ωeと角速度検出値ωkとの出力切り替えを指示するためのものである。
開閉制御器(開閉制御手段)10は、例えば差動アンプであり、出力スイッチ9から入力される角速度信号ωと、予め設定されている角速度設定値ωs(直流電圧)との差分信号を開閉制御信号として電磁開閉器3に出力する。詳細には、この開閉制御器10は、出力スイッチ9から入力される角速度信号ωが角速度設定値ωsより小さい値の場合、正の直流電圧である開閉制御信号を電磁開閉器3に出力する。この場合、電磁開閉器3は閉状態となる(つまりU相、V相、W相の駆動信号線は共に導通状態となる)。また、開閉制御器10は、出力スイッチ9から入力される角速度信号ωが角速度設定値ωs以上の値の場合、ゼロレベルもしくは負の直流電圧である開閉制御信号を電磁開閉器3に出力する。この場合、電磁開閉器3は開状態となる。
ここで、角速度設定値ωsは、永久磁石同期モータ1aによるアシストの停止を規定するアシスト回転数に応じた角速度(アシスト角速度)に設定されている。そして、永久磁石同期モータ1aの角速度が、上記アシスト角速度に到達した場合に、永久磁石同期モータ1aの誘導起電力(EMF)がインバータ2cの直流電圧と一致するように、永久磁石同期モータ1aは設計されている。このように永久磁石同期モータ1aを設計することが可能になったのは、永久磁石同期モータ1aの回転状態(本実施形態では角速度)に応じてU相、V相、W相の駆動信号線の開閉状態を切り替える電磁開閉器3を設けたためであり、このように設計することにより、電動機付ターボチャージャ1における永久磁石同期モータ1aの回生現象を防止すると共に、永久磁石同期モータ1aの高効率化及び小型化を図ることが可能となる。以下、このような効果が得られる理由について、図2(a)及び図3を参照して説明する。
図2(a)において、横軸は永久磁石同期モータ1aの回転数を示し、縦軸は永久磁石同期モータ1aの誘導起電力(EMF)を示しており、また、符号100は従来技術における回転数−EMF特性を示し、符号200は、本実施形態における回転数−EMF特性を示している。図3において、横軸はモータ駆動電流を示し、縦軸はモータ損失(鉄損及び銅損)とモータ効率を示しており、符号300は鉄損−モータ駆動電流特性を示し、符号400は銅損−モータ駆動電流特性を示し、符号500はモータ効率−モータ駆動電流特性を示している。
図2(a)の符号100に示すように、従来技術では、永久磁石同期モータによるアシストの停止後、タービン単体のみでの駆動によって最高回転数に到達するまでの期間のモータフリーラン状態において、永久磁石同期モータの誘導起電力(EMF)がインバータの直流電圧より高くなると、永久磁石同期モータからインバータへ電流が逆流するという回生現象が生じるため、最高回転数において、永久磁石同期モータの誘導起電力がインバータの直流電圧を超えないように永久磁石同期モータを設計する必要がある。この場合、誘導起電力はモータの鉄損とほぼ比例関係にあるので、図3に示すように、最高回転数における誘導起電力がインバータの直流電圧以下となるように鉄損(誘導起電力)を小さくする一方、銅損を大きくして、モータ駆動電流が大きくなるように設計することになる。しかしながら、このような大電流仕様で設計された永久磁石同期モータは、鉄損と銅損のバランスが崩れて銅損側にモータ損失が偏ってしまい、モータ効率が著しく低下し、また、銅損を大きくするために巻線の巻数などを増やす必要があるので、モータ自体が大型化するという問題があった。
これに対し、本実施形態では、永久磁石同期モータ1aの回転状態(本実施形態では角速度)に応じてU相、V相、W相の駆動信号線の開閉状態を切り替える電磁開閉器3を設けることにより、永久磁石同期モータ1aの角速度が、回生現象が発生する角速度、つまり永久磁石同期モータ1aの誘導起電力がインバータ2cの直流電圧と一致する角速度(本実施形態ではこの角速度を角速度設定値とする)以上の値になった場合に、電磁開閉器3を制御してU相、V相、W相の駆動信号線を開状態に切り替えることが可能となった。これにより、U相、V相、W相の駆動信号線には電流が流れないので回生現象は発生し得ず、永久磁石同期モータ1aの設計自由度が増すことになる。
そこで、本実施形態では、図2(a)の符号200に示すように、永久磁石同期モータ1aの回転数(角速度)が、永久磁石同期モータ1aによるアシストの停止を規定するアシスト回転数(アシスト角速度)に到達した場合に、永久磁石同期モータ1aの誘導起電力がインバータ2cの直流電圧と一致するように永久磁石同期モータ1aを設計し、角速度設定値ωsを上記アシスト角速度に設定した。つまり、従来技術(符号100)と比較すると、同じ回転数において本実施形態の方が誘導起電力を大きくする方向に設計を行うことになる。従って、図3に示すように、本実施形態では、鉄損を大きくする一方、銅損を小さくして小電流仕様で永久磁石同期モータ1aを設計することができ、永久磁石同期モータ1aの高効率化及び小型化を図ることが可能となる。
次に、このように構成された電動機付ターボチャージャ制御システムの動作について、図2(a)及び(b)を参照して詳細に説明する。
<アシスト時>
まず、図2(a)及び(b)に示すアシスト時において、モータ制御部6は、エンジン制御装置(ECU)から入力される動作指示信号Jによってアシスト指示を受けると、モータ駆動部2を動作させることによって永久磁石同期モータ1aの駆動を行う。
具体的には、モータ駆動信号が各相の駆動信号線を介してインバータ2cから永久磁石同期モータ1aに供給され、永久磁石同期モータ1aが回転駆動される。ここで、モータ制御部6は正弦波通電方式を採用しているので、アシスト時にはモータ駆動信号がインバータ2cから永久磁石同期モータ1aに常時出力され、この結果、各相の駆動信号線には誘起電圧が発生しない。従って、アシスト時には、角速度検出値ωkが速度検出器8から出力されず、出力スイッチ9は、モータ制御部6から入力された角速度推定値ωeを角速度信号ωとして開閉制御器10及びECUに出力する。
第1の電流センサ4、第2の電流センサ5から出力されたU相及びV相のモータ駆動電流Iu,Ivは第1の座標変換器6dに入力される。第1の座標変換器6dは、もう1相つまりW相のモータ駆動電流IwをU相及びV相のモータ駆動電流Iu,Ivから算出し、3相(U相,V相及びW相)のモータ駆動電流Iu,Iv,Iwに回転角推定値θeに応じた要素からなる変換マトリクスを用いて座標変換処理を施すことにより、永久磁石同期モータ1aに固有のq軸−d軸座標系におけるq軸の駆動電流検出量Iqとd軸の駆動電流検出量Idを生成する。
一方、ECUから角速度目標値ωが減算器6aに入力されると共に、同じくECUから上記駆動電流検出量Idの目標値に相当する電流操作量Idsが電流制御器6cに入力される。ここで、上記電流操作量Idsは「0」に設定される。
減算器6aは、上記角速度目標値ωとロータ位置・速度推定器6eから入力された永久磁石同期モータ1aの角速度推定値ωeとの差分を演算することにより速度誤差Δωを生成し、速度制御器6bは、速度誤差Δωに比例積分・微分処理を施すことによって上記駆動電流検出量Iqに対応する電流操作量Iqsを生成する。そして、電流制御器6cは、上記電流操作量Iqs,Idsに比例積分・微分演算を各々施することにより、永久磁石同期モータ1aに印加すべき駆動電圧に相当する電圧操作量Vq,Vdを生成する。
そして、ロータ位置・速度推定器6eは、永久磁石同期モータ1aの回転子に固定設定されたq軸−d軸座標系におけるq軸の駆動電流検出量Iq及び電圧操作量Vq並びにd軸の駆動電流検出量Id及び電圧操作量Vdを入力信号として角速度推定値ωe及び回転角推定値θeを推定する。
すなわち、ロータ位置・速度推定器6eは、インバータ2cから永久磁石同期モータ1aに供給される駆動電流を示す駆動電流検出量Iq,Id及び自らが推定した永久磁石同期モータ1aの回転角推定値θeに基づいて生成された駆動電流検出量Iq,Idと、同じく自らが推定した角速度推定値ωeに基づいて生成されると共にPMW信号の生成を規定する電圧操作量Vq,Vdとを用いて角速度推定値ωe及び回転角推定値θeを推定するので、角速度推定値ωe及び回転角推定値θeは、永久磁石同期モータ1aの回転状態を正確に示す値となる。
開閉制御器10は、上記のようにして得られた角速度信号ω(角速度推定値ωe)と、アシスト角速度に設定された角速度設定値ωsとの差分信号を開閉制御信号として電磁開閉器3に出力する。ここで、アシスト時、つまり永久磁石同期モータ1aの角速度がアシスト角速度に到達しない期間においては、開閉制御信号は正の直流電圧信号となり、図2(b)に示すように、電磁開閉器3は閉状態(ON)となる。つまりU相、V相、W相の駆動信号線は共に導通状態となり、インバータ2cによって生成されるモータ駆動信号は正常に永久磁石同期モータ1aに供給されることになる。
<アシスト停止時>
そして、図2(a)に示すように、角速度信号ω(角速度推定値ωe)がアシスト角速度に設定された角速度設定値ωsと一致した場合、開閉制御器10はゼロレベルの開閉制御信号を電磁開閉器3に出力する。この場合、図2(b)に示すように、電磁開閉器3は開状態(OFF)となる。つまりU相、V相、W相の駆動信号線は共にオープン状態となる。一方、モータ制御部6には、ECUからアシスト停止を指示する動作指示信号Jが入力され、モータ制御部6は、モータ駆動部2の動作を停止して永久磁石同期モータ1aの駆動を停止する。このようにモータ駆動部2が動作を停止した状態において、永久磁石同期モータ1aは、排気エネルギーによるタービン1bの回転によってフリーラン状態となる。
この場合、各相の駆動信号線は高インピーダンス状態となり、電磁開閉器3と永久磁石
同期モータ1aとの間の各駆動信号線には固定子巻線と回転子との電磁誘導によって正弦
波状の誘起電圧が発生する。この誘起電圧は、永久磁石同期モータ1aの固定子巻線と回
転子との電磁誘導によって誘起されるので、接地電位(ゼロ電位)を中心電位とすると共
に回転子の回転周期(角速度)に対応する角周波数の交流電圧である。
電圧センサ7は、U相駆動信号線の誘起電圧を検出して、誘起電圧検出値(正確にはU
相誘起電圧検出値)として速度検出器8のコンパレータ8aに出力する。この誘起電圧検
出値は、コンパレータ8aによって接地電位と比較されることによりゼロクロス点(接地
電位と交差する点)で状態遷移するパルス信号に変換される。このパルス信号は、回転子
の回転周期に同期した信号であり、F/V変換器8bに入力されることによって回転子の
角速度に対応した直流電圧に変換される。
すなわち、F/V変換器8bから出力スイッチ9に出力される角速度検出値ωkは、U
相誘起電圧検出値に基づいて生成されたものであり、永久磁石同期モータ1aの角速度を示す検出信号である。出力スイッチ9は、アシスト停止時の場合、角速度検出値ωkを角速度信号ωとして開閉制御器10及びECUに出力する。
このように、アシスト停止時においては、永久磁石同期モータ1aの誘起電圧のゼロクロス点で状態遷移するパルス信号に基づいて角速度検出値ωkを生成することにより、温度変動等に起因して誘起電圧の振幅が変動した場合であっても、その変動に影響されることなく高精度の角速度を検出することができる。
そして、角速度信号ω(角速度検出値ωk)がアシスト角速度に設定された角速度設定値ωsを超えた場合、開閉制御器10は負の直流電圧信号である開閉制御信号を電磁開閉器3に出力し、電磁開閉器3は開状態(OFF)を維持する。このように、アシスト停止時には、U相、V相、W相の駆動信号線には電流が流れないので回生現象は発生しない。なお、アシスト停止時において、永久磁石同期モータ1aの角速度(角速度検出値ωk)が、角速度設定値ωsより低くなった場合、電磁開閉器3は閉状態(ON)に切り替わり、
ECUから再びアシスト開始指示が出力され、インバータ2cからモータ駆動信号が永久磁石同期モータ1aに供給されてタービン1bのアシストが行われる。
以上説明したように、本実施形態に係る電動機付ターボチャージャ制御システムによると、電動機付ターボチャージャにおける永久磁石同期モータ1aの回生現象を防止すると共に、永久磁石同期モータ1aの高効率化及び小型化を図ることが可能である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、永久磁石同期モータ1aの回転数(角速度)が、永久磁石同期モータ1aによるアシストの停止を規定するアシスト回転数(アシスト角速度)に到達した場合に、永久磁石同期モータ1aの誘導起電力がインバータ2cの直流電圧と一致するように永久磁石同期モータ1aを設計し、角速度設定値ωsを上記アシスト角速度に設定した。これは、図3からわかるように、このように設計することにより、高効率化及び小型化の効果を最大限に得ることができるためである。一方、高効率化及び小型化の効果は落ちるが、例えば、図2(a)におけるアシスト回転数から最大回転数の間の所定の回転数に応じた角速度を角速度設定値ωsに設定し、永久磁石同期モータ1aの回転数(角速度)が、上記のように設定した角速度設定値ωsに到達した場合に、永久磁石同期モータ1aの誘導起電力がインバータ2cの直流電圧と一致するように永久磁石同期モータ1aを設計しても良い。
(2)上記実施形態では、第1の電流センサ4、第2の電流センサ5によってモータ駆動電流Iu,Ivを検出し、このモータ駆動電流Iu,Ivをモータ制御部6に供給することにより永久磁石同期モータ1aの回転子に固有のq軸−d軸座標系における駆動電流検出量Iq,Idを演算するが、これに代えて、図4に示すように昇圧回路2bからインバータ2cに供給される電源電流Ipを第3の電流センサ(電源電流検出手段)20によって検出し、この電源電流Ipをモータ制御部6Aに供給することにより駆動電流検出量Iq,Idを演算するようにしても良い。また、このような駆動電流検出量Iq,Idの演算に代えて、電源電流Ipからモータ駆動電流Iu,Iv,モータ駆動電流Iv,Iw,モータ駆動電流Iu,Iwあるいはモータ駆動電流Iu,Iv,Iwを演算するようにしても良い。
この場合のモータ制御部6Aは、図5に示すようにモータ制御部6に相電流再現器6hを付加した構成となる。この相電流再現器6hは、PWM信号発生器6gから供給されるPWM信号及びロータ位置・速度推定器6eから供給される回転角推定値θeに基づいて電源電流Ipを3相のモータ駆動電流Iu,Iv,Iwに変換する。また、モータ制御部6では第1の座標変換器6dにおいてU相及びV相のモータ駆動電流Iu,IvからW相のモータ駆動電流Iwを演算するようにしたが、モータ制御部6Aでは相電流再現器6hにおいてW相のモータ駆動電流Iwを生成するので、第1の座標変換器6d’は座標変換処理のみを行う。なお、図4では、第3の電流センサ20を電源の+側に設けて電源電流Ipを検出する場合を示したが、電源の−側に第3の電流センサ20を設けて電源電流Ipを検出するようにしても良い。
(3)図6は、図4の変形例を示すブロック図である。この図に示すように、インバータ2cは、3相モータである永久磁石同期モータ1aを駆動するものなので、各相(U相,V相及びW相)に対応した3つのスイッチアーム30〜32を備えている。図4では、昇圧回路1bからインバータ2cに供給される電源電流Ipを検出したが、本変形例ではスイッチアーム30〜32に流れるアーム電流Iaを第4の電流センサ21で検出して上述したモータ制御部6Aに供給する。なお、図6では、第4の電流センサ21をU相のスイッチアーム30に設けているが、他の相つまりV相あるいはW相のスイッチアーム31、32に設けるようにしても良い。
(4)また、例えば、図7に示すように電圧センサ7に加えてV相駆動信号線の電圧を検出する電圧センサ7Aを設け、U相及びV相駆動信号線の電圧を速度検出器8Aに供給し、両電圧をコンパレータで比較することによって両電圧の大小関係が逆転するタイミングで状態遷移するパルス信号を生成するようにしても良い。両電圧は、120°の位相差を有しているので、1周期の間に2回大小関係が逆転する。なお、速度検出器8Aに供給する電圧は、U相及びV相の駆動信号線に限定されず、3相(U相,V相及びW相)のうちいずれか2相を選択すれば良い。
(5)また、上記実施形態ではコンパレータ8aとF/V変換器8bとからなる速度検出器8を用いるが、速度検出器8の構成はこれに限定されるものではない。電圧センサ7によって検出される電圧の変動周期を直流電圧に変換するものであれば他の構成でも良い。
他の構成例としては、例えばPLL(Phas Locked Loop)回路を用いるものやマイコンを用いたソフトウエア処理によるもの等が考えられる。
(6)上記実施形態では、ECUから供給される動作指示信号Jに基づいて角速度推定値ωeと角速度検出値ωkとを切り替え角速度信号ωとしてECUに出力するようにしたが、これに代えて動作指示信号Jをモータ制御部6内で生成するようにしても良い。角速度目標値ω及び電流操作量Idsはアシスト時にのみECUからモータ制御部6に供給されるので、モータ制御部6は、角速度目標値ωあるいは電流操作量Idsの供給/非供給を判断し、この判断結果に基づいて動作指示信号Jを生成する。
(7)さらに、上記実施形態では電流操作量Idsを「0」に設定したが、これはベクトル制御において一般的に行われることである。しかし、本発明はこれに限定されない。必要に応じて電流操作量Idsに「0」以外の定数を設定しても良い。また、この電流操作量Idsについては、モータ制御部6自身が生成しても良い。
(8)電流操作量Idsは定数として設定されるものであり、また動作指示信号Jについては角速度目標値ωに基づいてモータ制御部6内で生成することが可能なので、ECUからモータ制御部6あるいは出力スイッチ9に供給する信号を角速度目標値ωのみとしても良い。また、速度制御器6bをECU側に設けることにより、角速度目標値ωに代えて電流目標値Iをモータ制御部6に供給するように構成しても良い。
(9)上記実施形態では永久磁石同期モータ1aの回転状態を示す回転状態値として角速度を用いたが、これに限らず、回転状態値として回転数などを用いても良い。
本発明の一実施形態に係る電動機付ターボチャージャ制御システムの構成ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る電動機付ターボチャージャ制御システムの動作に関する説明図である 本発明の一実施形態に係る電動機付ターボチャージャ制御システムにおける永久磁石同期モータ1aの設計手法に関する説明図である。 本発明の一実施形態に係る電動機付ターボチャージャ制御システムの第1変形例である。 本発明の一実施形態に係る電動機付ターボチャージャ制御システムの第1変形例に関する詳細説明図である。 本発明の一実施形態に係る電動機付ターボチャージャ制御システムの第2変形例である。 本発明の一実施形態に係る電動機付ターボチャージャ制御システムの第3変形例である。
符号の説明
1…電動機付きターボチャージャ、1a…永久磁石同期モータ、1b…タービン、1c…コンプレッサ、2…モータ駆動部、2a…直流電源、2b…昇圧回路、2c…インバータ、3…電磁開閉器、4…第1の電流センサ、5…第2の電流センサ、6…モータ制御部、7…電圧センサ、8…速度検出部、9…出力スイッチ、10…開閉制御器、6a…減算器、6b…速度制御器、6c…電流制御器、6d…第1の座標変換器、6e…ロータ位置・速度推定器、6f…第2の座標変換器、6g…PWM信号発生器

Claims (6)

  1. エンジンに付設されたターボチャージャに、インバータによって駆動信号が供給されるアシスト用の電動機が連結された電動機付ターボチャージャの制御システムであって、
    前記インバータと電動機とを接続する駆動信号線の開閉状態を切り替える開閉切替手段と、
    前記電動機の回転状態を示す回転状態値を把握する回転状態把握手段と、
    前記回転状態把握手段によって把握された前記回転状態値が予め設定された回転状態設定値以上の値になった場合に、前記開閉切替手段を開状態に切り替わるように制御する開閉制御手段と、を具備し、
    前記電動機の回転状態値が、前記電動機によるアシストの停止を規定するアシスト回転状態値に到達した場合に、前記電動機の誘導起電力が前記インバータの直流電圧と一致するように前記電動機は設計されており、前記回転状態設定値は前記アシスト回転状態値に設定されており、
    前記電動機は、3相の駆動信号の供給を受けて駆動するセンサレス永久磁石同期モータであり、
    前記開閉切替手段は、前記インバータと前記センサレス永久磁石同期モータとを接続する全ての相の駆動信号線の開閉状態を切り替え、
    前記回転状態把握手段は、
    前記開閉切替手段と前記センサレス永久磁石同期モータとの間に設けられ、少なくとも1相の駆動信号線の電圧を検出する電圧検出手段と、
    少なくとも2相の駆動信号線の各々に流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電圧検出手段が検出する電圧に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータのアシスト停止時における回転状態値を検出する回転状態検出手段と、
    前記電流検出手段が検出した電流に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータによるアシスト時における回転状態値を推定する回転状態推定手段と、
    前記アシスト停止時に前記回転状態検出手段が検出した回転状態値を選択する一方、前記アシスト時には前記回転状態推定手段が推定した回転状態値を選択して前記開閉制御手段及び上位のエンジン制御装置に出力する出力選択手段と、を有する、
    ことを特徴とする電動機付ターボチャージャ制御システム。
  2. エンジンに付設されたターボチャージャに、インバータによって駆動信号が供給されるアシスト用の電動機が連結された電動機付ターボチャージャの制御システムであって、
    前記インバータと電動機とを接続する駆動信号線の開閉状態を切り替える開閉切替手段と、
    前記電動機の回転状態を示す回転状態値を把握する回転状態把握手段と、
    前記回転状態把握手段によって把握された前記回転状態値が予め設定された回転状態設定値以上の値になった場合に、前記開閉切替手段を開状態に切り替わるように制御する開閉制御手段と、を具備し、
    前記電動機の回転状態値が、前記電動機によるアシストの停止を規定するアシスト回転状態値に到達した場合に、前記電動機の誘導起電力が前記インバータの直流電圧と一致するように前記電動機は設計されており、前記回転状態設定値は前記アシスト回転状態値に設定されており、
    前記電動機は、3相の駆動信号の供給を受けて駆動するセンサレス永久磁石同期モータであり、
    前記開閉切替手段は、前記インバータと前記センサレス永久磁石同期モータとを接続する全ての相の駆動信号線の開閉状態を切り替え、
    前記回転状態把握手段は、
    前記開閉切替手段と前記センサレス永久磁石同期モータとの間に設けられ、少なくとも1相の駆動信号線の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記インバータに供給される電源電流を検出する電源電流検出手段と、
    前記電圧検出手段が検出する電圧に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータのアシスト停止時における回転状態値を検出する回転状態検出手段と、
    前記電源電流検出手段が検出した電源電流に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータによるアシスト時における回転状態値を推定する回転状態推定手段と、
    前記アシスト停止時に前記回転状態検出手段が検出した回転状態値を選択する一方、前記アシスト時には前記回転状態推定手段が推定した回転状態値を選択して前記開閉制御手段及び上位のエンジン制御装置に出力する出力選択手段と、を有する、
    ことを特徴とする電動機付ターボチャージャ制御システム。
  3. エンジンに付設されたターボチャージャに、インバータによって駆動信号が供給されるアシスト用の電動機が連結された電動機付ターボチャージャの制御システムであって、
    前記インバータと電動機とを接続する駆動信号線の開閉状態を切り替える開閉切替手段と、
    前記電動機の回転状態を示す回転状態値を把握する回転状態把握手段と、
    前記回転状態把握手段によって把握された前記回転状態値が予め設定された回転状態設定値以上の値になった場合に、前記開閉切替手段を開状態に切り替わるように制御する開閉制御手段と、を具備し、
    前記電動機の回転状態値が、前記電動機によるアシストの停止を規定するアシスト回転状態値に到達した場合に、前記電動機の誘導起電力が前記インバータの直流電圧と一致するように前記電動機は設計されており、前記回転状態設定値は前記アシスト回転状態値に設定されており、
    前記電動機は、3相の駆動信号の供給を受けて駆動するセンサレス永久磁石同期モータであり、
    前記開閉切替手段は、前記インバータと前記センサレス永久磁石同期モータとを接続する全ての相の駆動信号線の開閉状態を切り替え、
    前記回転状態把握手段は、
    前記開閉切替手段と前記センサレス永久磁石同期モータとの間に設けられ、少なくとも1相の駆動信号線の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記インバータのスイッチアームに流れるアーム電流を検出するアーム電流検出手段と、
    前記電圧検出手段が検出する電圧に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータのアシスト停止時における回転状態値を検出する回転状態検出手段と、
    前記アーム電流検出手段が検出するアーム電流に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータによるアシスト時における回転状態値を推定する回転状態推定手段と、
    前記アシスト停止時に前記回転状態検出手段が検出した回転状態値を選択する一方、前記アシスト時には前記回転状態推定手段が推定した回転状態値を選択して前記開閉制御手段及び上位のエンジン制御装置に出力する出力選択手段と、を有する、
    ことを特徴とする電動機付ターボチャージャ制御システム。
  4. 前記電圧検出手段は、1相の駆動信号線の電圧を検出し、
    前記回転状態検出手段は、前記1相の駆動信号線の電圧のゼロクロス点に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータの回転状態値を検出する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動機付ターボチャージャ制御システム。
  5. 前記電圧検出手段は、2相の駆動信号線の各々の電圧を検出し、
    前記回転状態検出手段は、前記2相の駆動信号線の各々の電圧の差分に基づいて前記センサレス永久磁石同期モータの回転状態値を検出する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動機付ターボチャージャ制御システム。
  6. 前記回転状態値として角速度を用いる、ことを特徴とする請求項〜5のいずれか一項に記載の電動機付ターボチャージャ制御システム。
JP2007252345A 2007-09-27 2007-09-27 電動機付ターボチャージャ制御システム Active JP5223280B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007252345A JP5223280B2 (ja) 2007-09-27 2007-09-27 電動機付ターボチャージャ制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007252345A JP5223280B2 (ja) 2007-09-27 2007-09-27 電動機付ターボチャージャ制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009089462A JP2009089462A (ja) 2009-04-23
JP5223280B2 true JP5223280B2 (ja) 2013-06-26

Family

ID=40662130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007252345A Active JP5223280B2 (ja) 2007-09-27 2007-09-27 電動機付ターボチャージャ制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5223280B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5223279B2 (ja) * 2007-09-27 2013-06-26 株式会社Ihi 電動機付ターボチャージャ制御システム
JP2012165594A (ja) * 2011-02-08 2012-08-30 Panasonic Corp モータ駆動装置
JP6272077B2 (ja) * 2014-02-25 2018-01-31 三菱重工業株式会社 過給機及び船舶
JP6744387B2 (ja) 2018-12-26 2020-08-19 セイコーインスツル株式会社 制御装置及びプログラム
JP6744388B2 (ja) 2018-12-26 2020-08-19 セイコーインスツル株式会社 電動機駆動装置及び電動過給機

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11150979A (ja) * 1997-11-20 1999-06-02 Fuji Electric Co Ltd 永久磁石同期電動機の制御方法
JP2001309550A (ja) * 2000-04-26 2001-11-02 Honda Motor Co Ltd 過電圧保護装置
JP5082216B2 (ja) * 2005-09-22 2012-11-28 株式会社Ihi 電動機付ターボチャージャ用回転検出装置及び電動機付ターボチャージャの回転検出方法
JP2007116769A (ja) * 2005-10-18 2007-05-10 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 電動機付ターボチャージャ用電動機制御・駆動装置
JP5223279B2 (ja) * 2007-09-27 2013-06-26 株式会社Ihi 電動機付ターボチャージャ制御システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009089462A (ja) 2009-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10361648B2 (en) System and method for starting synchronous motors
US9590552B2 (en) Motor drive device and electric compressor
CN100590961C (zh) 电动机控制装置、洗衣机、空调及电动油泵
JP3661642B2 (ja) モータの制御装置及びその制御方法
KR100655702B1 (ko) 영구자석 동기 모터 제어방법
US8754603B2 (en) Methods, systems and apparatus for reducing power loss in an electric motor drive system
JP5223280B2 (ja) 電動機付ターボチャージャ制御システム
WO2013035382A1 (ja) 同期電動機の制御システム
JP4826550B2 (ja) 電動機付ターボチャージャ制御システム
JP6463966B2 (ja) モータ駆動装置およびモータ駆動用モジュール並びに冷凍機器
JP2019146360A (ja) インバータ制御装置
JP5082216B2 (ja) 電動機付ターボチャージャ用回転検出装置及び電動機付ターボチャージャの回転検出方法
JP2020014266A (ja) 電動機の制御装置
JP2007116768A (ja) 電動機付ターボチャージャ用回転検出装置
JP5223279B2 (ja) 電動機付ターボチャージャ制御システム
JP4918891B2 (ja) 電動機付ターボチャージャ制御システム
JP5798513B2 (ja) 永久磁石同期電動機の初期磁極位置の検出方法および装置、並びに永久磁石同期電動機の制御装置
JP2009201284A (ja) Pmモータの可変速駆動装置
JP6479255B2 (ja) 永久磁石式同期モータの制御システム、及び、永久磁石式同期モータの制御方法
JP2005318702A (ja) モータ制御装置及びこれを用いた機器
JP4526628B2 (ja) 交流モータの制御装置
JP2008193790A (ja) 電動機付ターボチャージャ用電動機駆動装置
Guo et al. A Vector Control Method of PMSM Using Single Phase Current Sensor
Zhou et al. Space Vector Control of PMSM Based on Sliding Mode Observer
JP2022161101A (ja) モータ駆動装置およびモータ駆動方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120606

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130225

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5223280

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160322

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250