JP2003145380A - 工具、工具ホルダおよび工作機械 - Google Patents

工具、工具ホルダおよび工作機械

Info

Publication number
JP2003145380A
JP2003145380A JP2001345727A JP2001345727A JP2003145380A JP 2003145380 A JP2003145380 A JP 2003145380A JP 2001345727 A JP2001345727 A JP 2001345727A JP 2001345727 A JP2001345727 A JP 2001345727A JP 2003145380 A JP2003145380 A JP 2003145380A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
generator
electric motor
spindle
cooling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001345727A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4007419B2 (ja
Inventor
Yasushi Kawai
康史 川合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Machine Co Ltd filed Critical Toshiba Machine Co Ltd
Priority to JP2001345727A priority Critical patent/JP4007419B2/ja
Priority to KR1020020062054A priority patent/KR100997578B1/ko
Priority to US10/268,932 priority patent/US6682277B2/en
Publication of JP2003145380A publication Critical patent/JP2003145380A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4007419B2 publication Critical patent/JP4007419B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Auxiliary Devices For Machine Tools (AREA)
  • Jigs For Machine Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工作機械の主軸に着脱自在に装着され、外部
の電源等と結線することなく駆動可能で、熱膨張を抑え
た自動工具交換が可能な工具を提供する 【解決手段】 ワークを加工する刃具100と、この刃
具100を駆動する電動機80と、この電動機80を駆
動させる電力を発生する発電機70と、この発電機70
に主軸46から回転力を伝達し、主軸46に装着される
装着部62と、電動機80および発電機70を保持し、
かつ装着部62を回転自在に保持し、電動機80および
発電機70を冷却するための冷却媒体101を通す冷却
溝107、108を形成したケース65と、主軸46の
近傍の非回転部47に嵌合して回転を規制した回り止め
85とから構成され、回り止め85から冷却媒体101
を供給し、この冷却媒体101を冷却溝107、108
に流通させ、工具60自体を冷却するとともに発電機7
0および電動機80を冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工作機械の主軸
に装着されるワークを加工する工具、エンドミル等の加
工具を保持する工具ホルダ、この工具または工具ホルダ
が主軸に着脱される工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、マシニングセンタ等の主軸を
備えた工作機械では、主軸の最大回転速度(単位時間当
り)は主軸を回転自在に保持する主軸受の構造や潤滑方
式によって決定されるため、この最大回転速度より増速
した回転速度で工具を回転させたい場合には、たとえ
ば、増速装置を用いている。増速装置としては、たとえ
ば、工具を保持し主軸に着脱可能となっており、主軸の
回転力を遊星歯車機構等の歯車機構によって増速して工
具の回転速度を増速させるものが知られている。たとえ
ば、マシニングセンタにおいて、一時的に主軸の最大回
転速度よりも工具の回転速度を増速させたい場合には、
上記のような増速装置を主軸に対して通常の工具と同様
に装着し、工具を高い回転速度で回転させている。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】ところで、上記のよう
な歯車機構による増速装置によって工具を主軸の回転速
度よりも増速する場合に、数万回転〜数十万回転の超高
速回転させると、増速装置の発熱が増大し、工具の熱膨
張のために加工精度に影響することがある。また、歯車
機構による増速装置の場合、歯車や軸受の潤滑が必要で
あり、潤滑油の供給経路および排出経路を増速装置内に
設けるため、装置が大型化し、自動工具交換装置による
自動交換が難しいという不利益も存在した。また、他の
増速方法として、工具を駆動するモータに高周波モータ
を使用し、この高周波モータに特別に用意された制御装
置から駆動電流を供給し、工具を高速回転させる方法が
採られている場合がある。しかしながら、この方法で
は、電力を外部から供給するケーブルが存在するため、
工具の自動交換を通常の工具と同様に行うことが難しい
という不利益が存在する。
【0004】本発明は、上述の問題に鑑みて成されたも
のであって、その目的は、通常の工具と同様に工作機械
の主軸に着脱自在に装着され、外部の電源等と結線する
ことなく駆動可能で、外部から電力を供給することなく
工作機械の主軸よりも高い回転速度を得ることができ、
熱膨張が抑えられ加工精度の低下が抑制でき、自動工具
交換が可能な工具、工具ホルダおよびこれらを備えた工
作機械を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の工具は、工作機
械の主軸に着脱される工具であって、ワークを加工する
加工具と、この加工具を駆動する電動機と、この電動機
を駆動させる電力を発生する発電機と、この発電機に前
記主軸から回転力を伝達し、前記主軸に装着される装着
部と、前記電動機および前記発電機を保持し、かつ前記
装着部を回転自在に保持し、前記電動機および前記発電
機を冷却するための冷却媒体を通す冷却溝を形成したケ
ースと、このケースに設けられ、前記主軸の近傍の非回
転部に嵌合して回転を規制し、前記冷却媒体を前記非回
転部から供給するための中空穴を形成した回り止めと、
から構成され、この回り止めから前記工具に冷却媒体を
供給し、この冷却媒体を前記冷却溝に流通させ、前記工
具自体を冷却するとともに前記発電機および前記電動機
を冷却する。
【0006】好適には、前記ケースは前記冷却媒体を前
記冷却溝に流通した後、冷却溝の終端から前記工具の外
へ排出するケースである。
【0007】本発明の工具ホルダは、ワークを加工する
加工具を保持可能で、工作機械本体の主軸に着脱される
工具ホルダであって、前記加工具を回転自在に保持する
工具保持部と、前記工具保持部を回転させる電動機と、
この電動機を駆動させる電力を発生する発電機と、この
発電機に前記主軸から回転力を伝達し、前記主軸に装着
される装着部と、前記電動機および前記発電機を保持
し、かつ前記装着部を回転自在に保持し、前記電動機お
よび前記発電機を冷却するための冷却媒体を通す冷却溝
を形成したケースと、このケースに設けられ、前記主軸
の近傍の非回転部に嵌合して回転を規制し、前記冷却媒
体を前記非回転部から供給するための中空穴を形成した
回り止めと、から構成され、この回り止めから前記工具
ホルダに冷却媒体を供給し、この冷却媒体を前記冷却溝
に流通させ、前記工具ホルダ自体を冷却するとともに前
記発電機および前記電動機を冷却する。
【0008】本発明の工作機械は、主軸と、前記主軸を
駆動する駆動手段と、前記主軸とワークとの相対位置を
変更する少なくとも一の制御軸とを備える工作機械本体
と、前記主軸に着脱される工具と、前記駆動手段および
前記制御軸を加工プログラムに従って駆動制御する制御
装置と、を有する工作機械において、前記工具は、ワー
クを加工する加工具と、この加工具を駆動する電動機
と、この電動機を駆動させる電力を発生する発電機と、
工具自体を冷却するとともに前記電動機および前記発電
機を冷却する冷却手段と、を備える。
【0009】本発明では、主軸に着脱される工具に発電
機および電動機を備え、主軸の回転力を利用して発電
し、発電した電力で電動機を駆動して加工具を回転させ
る。これにより、外部の電源等と結線することなく工具
の駆動が可能となり、自動工具交換も可能となる。ま
た、本発明の工具は、工具に設けた冷却溝に冷却媒体を
流し、工具自体を冷却するとともに発電機および電動機
を冷却するので、熱膨張を抑え、加工精度の低下を抑制
している。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明が適用され
る工作機械の一例としてのマシニングセンタの構成図で
ある。なお、マシニングセンタはいわゆる複合加工の可
能な数値制御工作機械である。
【0011】マシニングセンタ1は、工作機械本体2
と、数値制御装置(NC装置)250と、プログラマブ
ルコントローラ(PLC)150とを備えている。図1
において、工作機械本体2は、門型コラム38の各軸に
よって両端部を移動可能に支持されたクロスレール37
を備えており、このクロスレール37上を移動可能に支
持されたサドル44を介してラム45が鉛直方向(Z軸
方向)に移動可能に設けられている。
【0012】サドル44には、水平方向にクロスレール
37内を通じて図示しないねじ部が形成されており、こ
れに外周にねじ部が形成された送り軸41が螺合してい
る。送り軸41の一端部には、サーボモータ19が接続
されており、送り軸41はサーボモータ19によって回
転駆動される。送り軸41の回転駆動によって、サドル
44はY軸方向に移動可能となり、これによってラム4
5のY軸方向の移動および位置決めが行われる。
【0013】さらに、サドル44には、鉛直方向に図示
しないねじ部が形成されており、これに外周にねじ部が
形成された送り軸42がねじ込まれている。送り軸42
の端部には、サーボモータ20が接続されている。サー
ボモータ20によって送り軸42が回転駆動され、これ
によりサドル44に移動可能に設けられたラム45のZ
軸方向の移動および位置決めが行われる。
【0014】ラム45内には、主軸モータ31が内蔵さ
れ、この主軸モータ31はラム45に回転自在に保持さ
れた主軸46を回転駆動する。主軸46の先端には、エ
ンドミルなどの加工具とこの加工具を保持する工具ホル
ダからなる工具Tが装着され、主軸46の回転によって
工具Tが駆動される。ラム45の下方には、加工すべき
ワークが固定されるテーブル35がX軸方向に移動可能
に設けられている。テーブル35には、図示しないねじ
部が形成されており、これにX軸方向に沿って設けられ
た図示しない送り軸が螺合しており、この図示しない送
り軸にサーボモータ18が接続されている。テーブル3
5は、サーボモータ18の回転駆動によってX軸方向の
移動および位置決めが行われる。
【0015】また、2本の門型コラム38には、図示し
ないねじ部がそれぞれ形成されており、これに螺合する
送り軸32aをクロスレール昇降用サーボモータ32に
よって回転駆動することによりクロスレール37は昇降
する。自動工具交換装置(ATC)39は、主軸46に
対して各種工具Tを自動交換する。この自動工具交換装
置39は、たとえば、図示しないマガジンにエンドミ
ル、ドリル等の各種加工具を工具ホルダによって保持し
た工具Tを収納しており、主軸46に装着された工具T
を図示しない工具交換アームによってマガジンに収納
し、必要な工具Tを主軸46に工具交換アームによって
装着する。
【0016】NC装置250は、上記のサーボモータ1
8、19、20およびクロスレール昇降用サーボモータ
32の駆動制御を行う。NC装置250は、具体的に
は、予め加工プログラムで規定されたワークの加工手順
に従って、サーボモータ18、19、20および32に
よる工具Tとワークとの間の位置および速度制御を行
う。また、NC装置250は、加工プログラムにおい
て、たとえば、Sコードで規定された主軸モータ31の
回転速度(単位時間当りの回転速度)を解読することに
より主軸46の回転速度の制御を行う。さらに、NC装
置250は、NCプログラムにおいて、たとえば、Mコ
ードで規定された工具Tの交換動作を解読することによ
り、各種工具Tの自動交換を実行する。
【0017】PLC150は、NC装置250および操
作パネル200と接続されている。このPLC150
は、予め決められたシーケンスプログラムに従って、マ
シニングセンタ1の起動、停止を行ったり、操作パネル
200の表示部を点灯、消灯する信号を出力する等の各
種シーケンス制御を行う。また、PLC150は、主軸
モータ31を駆動制御する主軸モータドライバ157と
接続されている。PLC150は、主軸モータ31の起
動、停止および速度制御を行うための制御指令を主軸モ
ータドライバ157に出力する。なお、PLC150は
各種シーケンス制御を行う。
【0018】図2は、本発明の工具の一実施形態の構成
を示す断面図である。図2において、工具60は、刃具
100と、この刃具100を保持する工具ホルダ61と
から構成される。なお、刃具100は本発明の加工具の
一実施形態である。また、本実施形態に係る工具60
は、上記した通常の工具Tと同様に自動工具交換装置3
9によって主軸46に着脱される。
【0019】工具ホルダ61は、装着部62と、ケース
部材66および68からなるケース65と、発電機70
と、電動機80と、工具保持部90と、回り止め85と
を備えている。
【0020】装着部62は、把持される把持部62a
と、上記の主軸46の先端部に形成されたテーパスリー
ブ46aに装着されるテーパシャンク部62bと、この
テーパシャンク部62bの先端部に取り付けたプルスタ
ッド62cと、ケース部材66に回転自在に保持される
軸部62dとを備えている。
【0021】装着部62の把持部62aは、上記した自
動工具交換装置39の工具交換アームによって、自動工
具交換装置39のマガジンから主軸46に装着される際
および主軸46から自動工具交換装置39のマガジンへ
搬送される際に把持される。
【0022】装着部62のテーパシャンク部62bは、
主軸46のテーパスリーブ46aに装着されることによ
って、中心軸が主軸46の中心軸と同心になる。
【0023】装着部62のプルスタッド62cは、装着
部62が主軸46のテーパスリーブ46aに装着される
と、主軸46に内蔵された図示しないクランプ機構のコ
レットによってクランプされる。なお、主軸46に内蔵
されたクランプ機構は周知技術であるので詳細について
は省略する。
【0024】装着部62の軸部62dは、ケース部材6
8の内周に複数の軸受72を介して回転自在に保持され
ている。軸受72には、アンギュラ玉軸受が用いられて
いる。
【0025】ケース部材68の内周には、発電機70、
電動機80および工具保持部90が保持されている。こ
のケース部材68の外周部、発電機70および電動機6
8のステータ近くには冷却手段としての冷却溝107、
108が形成されており、それぞれの冷却溝107、1
08は連続的に接続されている。冷却溝108の先端部
には、冷却溝108と接続され、カバー111の内側に
開放される排出穴109が明いている。
【0026】カバー111は、ケース部材66の先端部
に取り付けるよう構成され、排出穴110がカバー11
1の内側から大気側に通じるように明けられている。
【0027】発電機70は、装着部62の軸部62dと
同心に連結されており、この発電機70には主軸46の
回転力が装着部62を介して伝達される。発電機70に
は、たとえば、三相同期発電機が用いられる。
【0028】電動機80は、発電機70から供給される
電力によって駆動される。電動機80には、たとえば、
三相誘導電動機を用いることができる。
【0029】工具保持部90は、回転軸91と、この回
転軸91と電動機80の回転軸81とを連結するカップ
リング93と、回転軸91の先端部に固定された工具装
着部材95とを有する。なお、回転軸91および回転軸
81が本発明の駆動軸の一実施形態である。電動機80
の回転軸81は、軸受113によって回転自在に保持さ
れている。この軸受には密封玉軸受が用いられる。
【0030】回転軸91は、ケース部材68の内周に複
数の軸受92を介して回転自在に保持されている。軸受
92には、アンギュラ玉軸受が用いられる。回転軸91
の先端側は、ケース部材68に抜け止め部材94によっ
て抜け止めされている。
【0031】刃具100は、工具装着部95に保持され
ており、この刃具100はワークを加工する。なお、工
具装着部95は本発明の工具保持部の一実施形態であ
る。刃具100は、具体的には、ドリル、エンドミル等
の各種の刃具である。
【0032】ケース部材66および68は、たとえば、
ボルト等の締結手段によって連結されており、これらケ
ース部材66および68がケース65を構成している。
ケース部材66は、回り止め85を自由に移動可能に案
内するガイド115を形成しており、さらに、ケース部
材68を保持するようになっている。また、ケース部材
66は、回り止め85に形成された流路103と接続可
能に、工具60の中心方向に明けられた流路104が形
成され、ケース部材68の冷却溝107に接続してい
る。回り止め85は、装着部62が主軸46のテーパス
リーブ46aに装着されることにより、主軸46側の、
たとえば、ラム45等の非回転部47に形成された嵌合
穴47aに先端85aが挿入される。これにより、ケー
ス部材66、すなわち、ケース65は、主軸46が回転
しても回転が規制される。
【0033】回り止め85の中心部には、軸心方向に流
路102が開けられており、回り止め85の突き出し側
の流路85は開放となっており、ガイド115側は、軸
心方向と直角に明けられた流路103と接続されてい
る。そして、この流路103は、ケース部材66側に形
成された前記流路104と接続されようになている。
【0034】次に、本実施形態に係る工具60の動作の
一例について説明する。まず、自動工具交換装置39に
よって、工具装着部95に刃具100を保持した工具6
0を工作機械本体2の主軸46に装着する。工具60
は、回り止め85の先端部85aが非回転部47の嵌合
穴47aに嵌合挿入され、ケース65の回転が規制され
る。
【0035】この状態から、主軸46を回転速度N
回転させると、工具60の装着部62が回転し、主軸4
6の回転力が発電機70に伝達される。これにより、発
電機70は、たとえば、三相同期発電機を用いた場合に
は、三相交流電力を発電する。
【0036】三相同期発電機の発生する三相交流電力の
周波数fは、三相同期発電機の極数をPとし、主軸4
6の回転速度をN〔min−1〕とすると、次式
(1)によって表される。
【0037】f=P×N/120〔Hz〕…(1)
【0038】従って、主軸46を回転速度Nで回転さ
せると、上記(1)式で表される周波数fの三相交流電
力が電動機80に供給される。
【0039】ここで、電動機80に三相誘導電動機を用
いたとすると、この三相誘導電動機の極数がPとする
と、三相誘導発電機は三相交流の1サイクルで2/P
回転することから、滑りがない時の三相誘導発電機の同
期速度Nは、次式(2)で表される。
【0040】 N=120×f/P〔min−1〕…(2)
【0041】従って、主軸46の回転速度Nに対する
工具60の回転速度Nは次式(3)によって表され
る。
【0042】 N=N×P/P〔min−1〕…(3)
【0043】(3)式から分かるように、主軸46の回
転速度Nは、上記(3)式で表される回転速度N
変速される。(3)式で示すように、三相同期発電機の
極数Pと三相誘導発電機の極数P との比を適宜設定
することにより、主軸46の回転速度Nに対する工具
60の回転速度Nの変速比を任意に設定できることが
分かる。すなわち、主軸46の回転速度Nを増速した
い場合には、極数比P/Pを1より大きくし、減速
したい場合には、極数比P/Pを1より小さくなる
ように、三相誘導発電機の極数Pおよび三相誘導発電
機の極数Pを予め選択すればよい。
【0044】たとえば、主軸46の最大回転速度Nma
xが3000min−1であるとすると、通常の工具を
用いたワークの加工では、主軸46の回転速度は上記の
最大回転速度Nmaxの範囲で充分である場合が多い。
一方、主軸46の最大回転速度Nmaxが3000mi
−1のマシニングセンタ1を使用し、たとえば、ワー
クにアルミニウム合金材を用いてこれを高速加工したい
場合には、工具60の回転速度を、たとえば、3000
0min−1に増速させたいような場合がある。このよ
うな場合のために、マシニングセンタ1の自動工具交換
装置39のマガジンに工具60を予め収納しておく。な
お、工具60は、増速比が10となるように、上記の極
数比P/Pが10である三相同期発電機および三相
誘導発電機を内蔵させる。
【0045】自動工具交換装置39によって、主軸46
に通常の工具と同様に工具60を自動装着する。主軸4
6は主軸モータ31を駆動して回転させるが、工具60
に保持された刃具100の回転速度は、主軸46の回転
速度によって制御する。すなわち、NC装置250にダ
ウンロードするNCプログラムにおいて、主軸46の回
転速度をSコードで指定することにより、工具60の刃
具100の回転速度を規定しておく。すなわち、NC装
置250は、主軸46の回転速度を制御することによ
り、工具60の刃具100の回転速度を制御する。たと
えば、工具60の刃具100を30000min−1
回転させたい場合には、NCプログラムにおいてSコー
ドで主軸46の回転速度を3000min −1に指定し
ておく。
【0046】主軸46を3000min−1で回転させ
ると、発電機70は主軸46の回転速度および極数P
に応じた周波数の三相交流を発生する。電動機80は、
発電機70から供給される三相交流によって駆動され、
工具60の刃具100は、略30000min−1の回
転速度で回転する。
【0047】上記のように刃具100が増速された状態
で、テーブル35に固定されたワークと刃具100(主
軸46)とを加工用プログラムに従って相対移動させる
ことにより、ワークの切削加工が行われる。
【0048】これにより、たとえば、主軸46の最大回
転速度が制限されるマシニングセンタ1を使用した場合
に、主軸46の最大回転速度を越える回転速度で刃具1
00を回転させてワークの高速加工が可能となる。
【0049】主軸46が回転すると、発電機70、発電
機80および軸受72、92、113が発熱するため、
工具60が熱膨張し加工精度を低下させることになるの
で、冷却は重要な課題である。従って、非回転部47か
ら流した冷却媒体101は、嵌合した回り止め85の流
路102、103を流れケース部材66の流路104を
通り、ケース部材68外部に形成された冷却溝107に
流れ発電機70の外部を冷却する。冷却溝107を通っ
た冷却媒体101は、冷却溝108に流れ、電動機80
のステータ側を冷却する。そして、冷却した後冷却媒体
101は排出穴109を通りカバー111に排出され、
次に前記排出穴109から大気に排出される。
【0050】以上のように、本実施形態によれば、通常
の工具と同様にユニット化された工具ホルダ61に発電
機70および電動機80を内蔵し、発電機70で発生し
た電力で電動機80を駆動することで、主軸46に対す
る工具60の回転速度を増速させるため、主軸46を高
速回転させても歯車装置のように発熱が増大しないう
え、さらに冷却媒体で冷却するようにしたので工具60
の熱膨張が抑えられ加工精度の低下が抑制される。
【0051】さらに、本実施形態によれば、電動機80
のイナーシャを主軸46のイナーシャよりも小さくでき
るため、主軸46を直接に高速回転させる場合に比べ
て、刃具100の応答性を向上できる。
【0052】また、本実施形態によば、主軸46の回転
速度を増速させる工具60を主軸46に対して着脱自在
とし、かつ、自動工具交換装置39によって通常の工具
と同様に交換可能となっているため、通常の回転速度の
範囲での加工を行いながら、高速加工の要求に対して即
座に対応することができる。また、本実施形態によれ
ば、主軸46の回転によって発電した電力によって刃具
100を駆動するため、外部から駆動電流を供給する必
要がなく、この結果、電源供給のための配線が必要な
い。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、外部から電力を供給す
ることなく工作機械の主軸よりも高い回転速度で加工具
を回転させることができる工具、工具ホルダおよびこれ
らを備えた工作機械が得られる。また、本発明によれ
ば、通常の工具と同様に工作機械の主軸に着脱自在に装
着され、外部の電源等と結線することなく駆動可能で、
自動工具交換が可能な工具、工具ホルダおよびこれらを
備えた工作機械が得られる。また、本発明によれば、熱
膨張が抑えられ加工精度の低下が抑制できる工具、工具
ホルダおよびこれらを備えた工作機械が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される工作機械の一例としてのマ
シニングセンタの構成図である。
【図2】本発明の工具の一実施形態の構成を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 マシニングセンタ 2 工作機械本体 31 主軸モータ 39 自動工具交換装置 46 主軸 60 工具 61 工具ホルダ 62 装着部 65 ケース 66、68 ケース部材 70 発電機 80 電動機 85 回り止め 90 工具保持部 95 工具装着部 100 刃具 101 冷却媒体 107、108 冷却溝 250 NC装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械の主軸に着脱される工具であっ
    て、 ワークを加工する加工具と、 この加工具を駆動する電動機と、 この電動機を駆動させる電力を発生する発電機と、 この発電機に前記主軸から回転力を伝達し、前記主軸に
    装着される装着部と、 前記電動機および前記発電機を保持し、かつ前記装着部
    を回転自在に保持し、前記電動機および前記発電機を冷
    却するための冷却媒体を通す冷却溝を形成したケース
    と、 このケースに設けられ、前記主軸の近傍の非回転部に嵌
    合して回転を規制し、前記冷却媒体を前記非回転部から
    供給するための中空穴を形成した回り止めと、から構成
    され、 この回り止めから前記工具に冷却媒体を供給し、この冷
    却媒体を前記冷却溝に流通させ、前記工具自体を冷却す
    るとともに前記発電機および前記電動機を冷却すること
    を特徴とする工具。
  2. 【請求項2】 前記ケースは前記冷却媒体を前記冷却溝
    に流通した後、冷却溝の終端から前記工具の外へ排出す
    るケースである請求項1に記載の工具。
  3. 【請求項3】 ワークを加工する加工具を保持可能で、
    工作機械本体の主軸に着脱される工具ホルダであって、 前記加工具を回転自在に保持する工具保持部と、前記工
    具保持部を回転させる電動機と、 この電動機を駆動させる電力を発生する発電機と、 この発電機に前記主軸から回転力を伝達し、前記主軸に
    装着される装着部と、 前記電動機および前記発電機を保持し、かつ前記装着部
    を回転自在に保持し、前記電動機および前記発電機を冷
    却するための冷却媒体を通す冷却溝を形成したケース
    と、 このケースに設けられ、前記主軸の近傍の非回転部に嵌
    合して回転を規制し、前記冷却媒体を前記非回転部から
    供給するための中空穴を形成した回り止めと、から構成
    され、 この回り止めから前記工具ホルダに冷却媒体を供給し、
    この冷却媒体を前記冷却溝に流通させ、前記工具ホルダ
    自体を冷却するとともに前記発電機および前記電動機を
    冷却することを特徴とする工具ホルダ。
  4. 【請求項4】 主軸と、 前記主軸を駆動する駆動手段と、 前記主軸とワークとの相対位置を変更する少なくとも一
    の制御軸とを備える工作機械本体と、 前記主軸に着脱される工具と、 前記駆動手段および前記制御軸を加工プログラムに従っ
    て駆動制御する制御装置と、を有する工作機械におい
    て、 前記工具は、ワークを加工する加工具と、この加工具を
    駆動する電動機と、この電動機を駆動させる電力を発生
    する発電機と、工具自体を冷却するとともに前記電動機
    および前記発電機を冷却する冷却手段と、 を備えたことを特徴とする工作機械。
JP2001345727A 2001-10-16 2001-11-12 工具、工具ホルダおよび工作機械 Expired - Lifetime JP4007419B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001345727A JP4007419B2 (ja) 2001-11-12 2001-11-12 工具、工具ホルダおよび工作機械
KR1020020062054A KR100997578B1 (ko) 2001-10-16 2002-10-11 공구와 공구홀더 및 공작기계
US10/268,932 US6682277B2 (en) 2001-10-16 2002-10-11 Tool, tool holder, and machine tool

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001345727A JP4007419B2 (ja) 2001-11-12 2001-11-12 工具、工具ホルダおよび工作機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003145380A true JP2003145380A (ja) 2003-05-20
JP4007419B2 JP4007419B2 (ja) 2007-11-14

Family

ID=19159020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001345727A Expired - Lifetime JP4007419B2 (ja) 2001-10-16 2001-11-12 工具、工具ホルダおよび工作機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4007419B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102069409A (zh) * 2010-11-12 2011-05-25 中捷机床有限公司 由交流永磁同步内转子力矩电机驱动的双摆铣头
KR200455833Y1 (ko) 2010-02-24 2011-09-27 김기식 머시닝 센터용 공구 툴 어셈블리
WO2014153925A1 (zh) * 2013-03-29 2014-10-02 Shuai Jiayuan 旋切机

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200455833Y1 (ko) 2010-02-24 2011-09-27 김기식 머시닝 센터용 공구 툴 어셈블리
CN102069409A (zh) * 2010-11-12 2011-05-25 中捷机床有限公司 由交流永磁同步内转子力矩电机驱动的双摆铣头
WO2014153925A1 (zh) * 2013-03-29 2014-10-02 Shuai Jiayuan 旋切机

Also Published As

Publication number Publication date
JP4007419B2 (ja) 2007-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3944365B2 (ja) 工作機械、工具および工具ホルダ
KR100759181B1 (ko) 공작기계
KR100997578B1 (ko) 공구와 공구홀더 및 공작기계
KR20090125722A (ko) 공구와 방전전극 홀더 및 공작기계
US6840896B2 (en) Attachment of machine tool and machine tool
JP2003170328A (ja) 工具、工具ホルダおよび工作機械
JP2003145380A (ja) 工具、工具ホルダおよび工作機械
JP3958029B2 (ja) 工具、工具ホルダおよび工作機械
JP4242883B2 (ja) 工作機械、工具および工具ホルダ
JP4153189B2 (ja) 工具、工具ホルダおよび工作機械
CN107876819A (zh) 一种多轴自动钻床
JP2003170327A (ja) 工具、工具ホルダおよび工作機械
KR100938728B1 (ko) 공작기계와 공구 및 공구홀더
JP4236796B2 (ja) 工具、変速装置及び工作機械
JP3944375B2 (ja) 工具、工具ホルダおよび工作機械
JP3944374B2 (ja) 工具、工具ホルダおよび工作機械
JP3753304B2 (ja) 工作機械及び変速装置
JP3888882B2 (ja) 工具、工具ホルダおよび工作機械
JP4652208B2 (ja) 工作機械及び変速装置
JP2003159627A (ja) 工具、工具ホルダおよび工作機械
JP4242887B2 (ja) 工具、工具ホルダおよび工作機械
JP2003170320A (ja) 工作機械
JP4036871B2 (ja) 変速装置
JPH1177470A (ja) ビルトインモータ型主軸

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040915

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050603

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060418

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060613

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060815

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061011

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070403

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070605

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070731

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070821

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4007419

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130907

Year of fee payment: 6

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term