JP2003137095A - 鉄道車両の連結器用ゴム緩衝器の取り付け構造 - Google Patents
鉄道車両の連結器用ゴム緩衝器の取り付け構造Info
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Abstract
士の衝突による衝突荷重及び加速度を和らげることがで
きる鉄道車両の連結器用ゴム緩衝器の取り付け構造を提
供する。 【解決手段】連結器11、ゴム緩衝器1、及び四角筒状
の衝撃吸収パイプ部材12L,12Rを車体前後方向に
順に配設し、車体前後方向の衝突荷重を前記衝撃吸収パ
イプ部材12L,12Rを介して車体台枠13が受ける
ようにする。衝撃吸収パイプ部材12L,12Rは、一
辺の幅Bおよび板厚tの関係が、 【数11】 となるように設定する。
Description
器用ゴム緩衝器の取り付け構造に関する。
を連結する連結器の後側には、衝突時のショックを和ら
げるために、ゴム緩衝器が配設され、そのゴム緩衝器
は、車両台枠にリベット結合された支持枠(伴板もり)
内にスライド可能に支持されている。
示すように、仕切壁部2aを有する枠フレーム2と、こ
の枠フレーム2の仕切壁部2aの前後に緩衝ゴム3A,
3B(板ゴムと金属板とを交互に重ねたもの)がそれぞ
れ配設され、さらに、それらの前後に前側のサポート部
材4(伴板)及び後側のサポート部材5(ゴムパット
ザ)が配設され、これらが1対の連結ロッド部材6にて
一体化されている。枠フレーム2の前端部には、車体上
下方向の縦ピン8を介して枠接ぎ手9が回転可能に連結
されている。
手9の前端部が、連結器(図示せず)の後端部に、車体
左右方向の連結ピン10にて連結される。よって、衝突
時に、例えば、連結器(枠接ぎ手9)が後退すると、そ
の後退ストロークをゴム緩衝器1の緩衝ゴム3Aの伸び
及び緩衝ゴム3Bの収縮により弾性的に吸収するように
している。
衝ゴム3A,3Bの車体前後方向の伸長や圧縮によっ
て、衝撃エネルギー(衝突エネルギー)を吸収するが、
それを吸収するためのストロークを使い果たした場合に
は、ゴム緩衝器1を支持している支持枠と、車体台枠と
の間を結合している複数のリベットが剪断破壊され、車
体台枠に、過大な荷重(衝突荷重)が入力されないよう
にしている。このため、ゴム緩衝器1の衝撃吸収ストロ
ークを使い果たして、支持枠(伴板もり)と車体台枠と
の間を結合するリベットが剪断破壊すると、その破壊後
車体台枠同士が衝突するまでの間は、エネルギー吸収が
行われない。これにより、車体台枠同士が衝突したとき
の衝突荷重、および車体に生じる加速度が大きくなる。
に選択することによって、軸方向に圧縮荷重が作用した
ときに、全体のオイラーの座屈荷重を抑えて、蛇腹状に
塑性変形する性質がある。そのことから、前記パイプ材
を、その蛇腹変形により衝突エネルギーを吸収する衝撃
吸収部材として用いることができることは知られてい
る。そして、このようなパイプ材による蛇腹変形によれ
ば安定して衝突エネルギーを吸収することができるた
め、パイプ材を利用した衝突エネルギー構造は、従来よ
り広く採用されている。
ギーを吸収する構造として、所定の方向に沿って発生す
る衝撃によって生成するエネルギーをその変形によって
吸収する少なくとも1つの縦エレメントを含む緩衝装置
において、前記エレメントが薄いプレートからなり、衝
撃方向に垂直な面内にある前記エレメントの断面が全般
的に三角形状であるエネルギー吸収エレメントを用いる
構造が提案されている(例えば特開平7−186951
号公報参照)。
衝装置を、ゴム緩衝器の衝撃吸収ストロークを使い果た
した後の衝突エネルギーの吸収に利用することが考えら
れる。
うな衝突による衝撃が作用する方向に垂直な面内にある
前記エレメントの断面が全般的に三角形状であるエネル
ギー吸収エレメントを用いる構造であると、エレメント
形状が複雑であるため、溶接線が多くなり、製作コスト
が高くなる。
場合は、隣り合う辺がパイプ材の、通常の壁部に対し外
側又は内側に交互に面外変形するため、蛇腹変形が安定
して引き起こされる。その一方、前述したような断面三
角形状の場合には、パイプ材の辺の数が奇数であるた
め、蛇腹状に折り畳まれない部分が生じるため、蛇腹変
形が安定して起こりにくい。
が起こりやすいパイプ材について鋭意研究を重ねた結
果、衝撃吸収部材として四角パイプを用い、その四角パ
イプを介してゴム緩衝器を車体台枠に連結し、その四角
パイプの一辺の幅Bおよび板厚tが、
長)が短いため、蛇腹変形になりやすいこと、 B.蛇腹変形の平均圧壊反力が、後述するように、W.Ab
ramowiczおよびT.Wierzbickiの提案式によって実用上
(設計上)十分な精度もって予測できること、 C.上記式の関係を満たさない場合に比べてより大きな
エネルギーを吸収できることを見出し、それらを利用す
ることで、車体台枠同士の衝突による衝突荷重及び加速
度を和らげることができる、本発明をなすに至ったので
ある。
共に、車体台枠同士の衝突による衝突荷重及び加速度を
和らげることができる鉄道車両の連結器用ゴム緩衝器の
取り付け構造を提供することを目的とする。
器、ゴム緩衝器、及び四角筒状の衝撃吸収部材が車体前
後方向に順に配設され、車体前後方向の衝突荷重を前記
衝撃吸収部材を介して車体台枠が受ける鉄道車両の連結
器用ゴム緩衝器の取り付け構造であって、前記衝撃吸収
部材は、一辺の幅Bおよび板厚tの関係が、
せることで、構造全体としての衝突エネルギーの吸収量
を調整することができる。
材でゴム緩衝器の後側を支えるようにしているので、衝
突時に車両前後方向の荷重が作用すると、ゴム緩衝器が
衝突エネルギーを吸収してそのストロークが使い果たさ
れた後には、それに続く衝撃吸収部材が蛇腹変形(塑性
変形)して、衝突エネルギーが吸収される。この場合、
前記(1)式を満たすように四角筒状の衝撃吸収部材の
一辺の幅Bおよび板厚tを設定しているので、衝撃吸収
部材の面板の座屈ピッチが細かいために衝撃吸収部材が
蛇腹変形(塑性変形)を起こし、その蛇腹変形により衝
突エネルギーが吸収される。
でなく、衝撃吸収部材によっても衝突エネルギーが吸収
されるので、最終的に車体台枠同士が衝突することにな
っても、その車体台枠同士の衝突による加速度が大幅に
低減される。また、ゴム緩衝器の後側を四角筒状の衝撃
吸収部材で支えるという簡単な構造であるため、製造が
容易で、低コストである。
材は、それの長さL1、および前記連結器の連結面と前
記車体台枠の前端との間隔L2の関係が、
に、すなわち衝撃吸収部材の長さL1を、前記連結器の
連結面と前記車体台枠の前端との間隔L2よりも大きく
なるようにすれば、ゴム緩衝器の支持枠(伴板もり)が
リベットで車体台枠に連結されている場合に、連結器の
後退によりゴム緩衝器が衝撃吸収ストロークを使い果た
した後も、前記リベットの剪断強度を適切に設計するこ
とでリベットが剪断破壊することなく、車体台枠同士が
衝突するまで、衝突エネルギーが衝撃吸収部材にて確実
に吸収される。
取り付けられた支持枠内に、前記ゴム緩衝器が支持さ
れ、前記ゴム緩衝器は、前部に前記連結器との連結部を
有し、前記連結部が、前記支持枠の前部に設けられた左
右のブラケットの間を通じて前記連結器に連結され、左
右のブラケットの車体左右方向の間隔が、前記連結器の
胴部が通過可能な大きさとされていることが望ましい。
例えば、前側のサポート部材を支持する左右のブラケッ
トの間隔W1を、前記連結器の胴部の最大幅W2よりも
大きくすれば、連結器の胴部の通過が可能とされる。
ケットの間を、連結器の胴部が通過することが可能とさ
れ、連結器の後退が許容されるので、連結器が直線的に
後退され、ゴム緩衝器及び衝撃吸収部材を、衝突エネル
ギーを吸収する上で有利となるように変形させることが
できる。
前端部を連結器の後端部に連結する車体左右方向の連結
ピンが、連結器の胴部より大きく左右に突出する構造で
あれば、請求項4に記載のように、前記左右のブラケッ
トはそれぞれ、車体上下方向において間隔を有するよう
に上下2段の上下ブラケット部でもって構成され、前記
車体上下方向の間隔が、前記連結器の後端部とゴム緩衝
器とを連結する車体左右方向の連結ピンが通過可能な大
きさとされている構成とすることも可能である。
手)の前端部を連結器の後端部に連結する車体左右方向
の連結ピンが、連結器の胴部よりも側方に大きく突出し
ていても、連結ピンの突出部分が前記間隔(上下ブラケ
ット部の車体上下方向の間隔)を通過するようにできる
ので、請求項2の発明の場合と同様に、連結器の後退を
妨げない構造とすることが可能となる。
面に沿って説明する。
ム緩衝器の取り付け構造を示す平面図、図2は同側面図
である。
先頭部(あるい後端部)においては、連結器11の後端
部に、ゴム緩衝器1が連結され、ゴム緩衝器1の後側に
正四角筒状の衝撃吸収用パイプ部材12L,12Rが並
列かつ左右対称に配設されている。すなわち、連結器1
1、ゴム緩衝器1及び衝撃吸収用パイプ部材12L,1
2Rが車体前後方向において順に配設され、車体前後方
向の衝突荷重を前記衝撃吸収用パイプ部材12L,12
Rを介して車体台枠13が受けるように構成されてい
る。なお、前記ゴム緩衝器1は、前述したゴム緩衝器1
と基本的な構成は同一である。
は、4つの面板部を有する閉断面構造に構成されてい
る。前記衝撃吸収用パイプ部材12L,12Rは、一辺
の幅B、板厚t、長さL1であり、前記連結器11の連
結面11aと前記車体台枠13との間隔L2の関係が、
が車体左右方向の連結ピン10を介してゴム緩衝器1の
前端に位置する枠接ぎ手9に連結されている。この枠接
ぎ手9は、その基端部が、枠フレーム2の前側に車体上
下方向の縦ピン8にて取り付けられている。ゴム緩衝器
1の後側のサポート部材5(ゴムパットザ)には、車体
前後方向に延びる四角筒状の衝撃吸収用パイプ部材12
L,12R(衝撃吸収部材)の前端部が結合され、後端
部が、支持枠21に支持される後側支持フレーム14に
結合されている。その衝撃吸収用パイプ部材12L,1
2Rの長さL1は、前記連結器11の連結面11aと車
体台枠13の前端との間隔L2に等しいかあるいはそれ
よりも大きくなるように設定されている。前記両衝撃吸
収用パイプ部材12L,12Rは、左右対称に配設さ
れ、バランスよく衝突荷重を受けるように構成されてい
る。
15を介して、車体台枠4の車体左右方向に延びるクロ
スメンバ16に支持されている。
移動可能に支持する支持枠21(伴板もり)の前端部に
は、2つの左右のブラケット22L,22Rが取り付け
られ、前記左右のブラケット22L,22Rの車体左右
方向の間隔W1が、前記連結器11の胴部11b(最大
幅W2の部分)が通過可能な大きさとされている。よっ
て、連結器11の後退時には、連結器1の胴部が左右の
ブラケット22L,22Rに接触することなく後退する
ので、ゴム緩衝器1による緩衝が無理なく行われる。な
お、前記支持枠21の左右の支持フレーム23L,23
Rにはリベット孔23a,・・が設けられ、そのリベッ
ト孔23a,・・を利用して、前記支持枠21が、複数
のリベット(図示省略)によって車体台枠13に対して
取付固定されている。
状の衝撃吸収用パイプ部材12L,12Rの前端面に対
し、その衝撃吸収用パイプ部材12L,12Rの軸線方
向の荷重が一様に作用する。そして、その荷重が小さ
く、衝突エネルギーが小さい場合には、ゴム緩衝器1の
緩衝ゴム3A,3Bによって衝突エネルギーが吸収され
る。よって、この場合には、衝撃吸収用パイプ部材12
L,12Rには変形は生じない。衝突エネルギーが大き
く、ゴム緩衝器1がその衝撃吸収ストローク(変形スト
ローク)を使い果たした場合には、衝撃吸収用パイプ部
材12L,12Rの蛇腹変形によって吸収される。
プ部材12L,12R(衝撃吸収部材)で支持し、前記
衝撃吸収用パイプ部材12L,12Rの長さL1を、前
記連結器11の連結面11aと前記車体台枠13の前端
との間隔L2よりも大きくしているので、ゴム緩衝器1
の支持枠がリベットで車体台枠13に連結されている場
合に、衝突エネルギーがゴム緩衝器1によって吸収しき
れない場合であっても、前記リベットの剪断強度を適切
に設計することでリベットが剪断破壊することなく、車
体台枠同士が衝突するまでの間は、衝突エネルギーが衝
撃吸収用パイプ部材12L,12Rの蛇腹変形(塑性変
形)で吸収される。このようにして、複数の車両によっ
て編成される鉄道車両が、他の車両に衝突した場合にお
いて、ゴム緩衝器1の衝撃吸収能力が足らなくても、衝
撃吸収用パイプ部材12L,12Rの衝撃吸収能力がそ
れを補い、直接車体台枠13同士が衝突したときに車体
台枠13に大きなダメージを与えたり、乗客に過大な衝
撃を負荷するというような事態が回避される。
間隔W1を、前記連結器11の胴部11bの最大幅W2
よりも大きくしているので、衝突時に、左右のブラケッ
ト22L,22Rの間を、連結器11の胴部11bが通
過することができる。よって、連結器11の後退が許容
されるので、連結器11が直線的に後退され、ゴム緩衝
器1及び衝撃吸収用パイプ部材12L,12Rをそれら
の軸線方向に押圧するようになり、衝突エネルギーを吸
収する上で有利となるように変形させることができる。
材12,12Rが、前記(1)式を満たせば、塑性変形
して衝突エネルギーを効率よく吸収することができる根
拠について説明する。
(3)式で求められる。
プ(衝撃吸収用パイプ部材12L,12Rに相当)の面
板が塑性座屈することとなり、その場合には、次の
(4)式を満たす必要がある。
降伏応力σyとが分かると、決まってくる。すなわち、
Aが0.526以上になると、面板が塑性座屈すること
になる。
的にパイプ軸方向に圧壊させた場合の計算値と、実験値
との値を比較した結果を、次の表1に示す。これは、そ
れらの値が面板が塑性座屈する条件の場合にαとβとが
非常に近い値になることを調べるためである。
撃吸収部材)を押しつぶしたときに、荷重(反力)と変
位(押しつぶされた距離)の関係である荷重ー変位線図
(図4参照)とからエネルギーが求められるので、その
エネルギーをもとに求められる。βは、次の(5)式
(W.AbramowiczおよびT.Wierzbickiの提案式)による平
均反力の計算値である。この(5)式は、圧壊時の変形
モードをもとに曲げと伸びによってなされた塑性仕事を
求め、これと外力による仕事が等しいとして、正四角パ
イプに対して求めた簡易評価式である。表1のAについ
ては(6)式参照。
に、実験値αと前記提案式((5)式参照)による計算
値βとがほぼ一致し、弾性座屈の場合に比べて高い反力
が得られ、同じ重量であっても、効率のよいエネルギー
吸収が達成されることが分かる。
12Rは小さい部材でよくなり、効率よくエネルギー吸
収ができるエネルギー吸収要素とすることが可能とな
る。また、設計時に、目標とする反力を得るための吸収
要素の面板の板幅や、板厚を(5)式によって簡易に決
定することが可能になる。
の角パイプについて、前記提案式((5)式)をもとに
計算した結果を、板厚t=4.5,6,9,12mmのも
のについて、衝撃的に角パイプを圧壊させた動的実験結
果(板厚t=6,9mmのもののみ)と共に、図5に示
す。この図5より、前記提案式((5)式)が、動的荷
重を受ける場合にも成り立つことが推測できる。ここ
で、縦軸が平均反力、横軸が一辺の幅である。 (動的実験方法)図3(a)(b)に示すように、傾き
が1/10である傾斜面31aを有する基台31の前記
傾斜面31a上にレール32を敷設し、重量約13tの
台車33(衝突時の速度19km/h程度)を走行させ、終
点に固定した角パイプ34(衝撃吸収部材に相当)に衝
突させてつぶし、そのときの反力をロードセル35にて
計測する。また、台車33の前端面33aの変位を、観
測点Pにおいてレーザ変位センサ(図示せず)で測定し
て、変位を求めた。そして、荷重−変位曲線を求め、積
分してエネルギーを求め、平均圧壊反力を求める。な
お、前記台車33には、反射鏡34が設けられ、地上側
の第1及び第2の位置に設けた第1及び第2の光電セン
サ35,36よりの信号に基づき、前記両位置の間を通
過するのに要する時間を計測することで、衝突直前の速
度が計算される。
壁を衝突させて衝突荷重が作用した場合の変化の状態
を、シミレーション解析した結果を、図4及び図6
(a)〜(c)に示す。この場合、図6(a)〜(c)
は、ストローク量Dsがそれぞれ0mm,125mm,25
0mmの変形図である。
の左右にブラケット22L,22Rをそれぞれ設けてい
るが、本発明はそれに限定されるものではなく、連結器
の胴部より左右側方に連結ピンが大きく突出するような
場合には、左右のブラケットを上下2段の構成とするこ
とで、連結ピンの後退も可能とする構成にすることがで
きる。この場合には、例えば図7及び図8に示すよう
に、左右両側において、左右において、上下のブラケッ
ト22La,22Lb,22Ra,22Rbの上下方向
の間隔が、連結ピン10’の直径よりも大きくなってい
る。前記支持枠21内の左右のブラケットを上下2段、
すなわち左右のブラケットを上側ブラケット22La,
22Ra及び下側ブラケット22Ra,22Rbとする
点以外の構成は、図1及び図2に示すものと同様であ
る。
イプ部材12L,12Rの長さL1を、前記連結器11
の連結面と前記車体台枠13の前端との間隔L2よりも
大きくすることにより、ゴム緩衝器1の支持枠21がリ
ベットで車体台枠に連結されている場合に、連結器11
の後退によりゴム緩衝器1が衝撃吸収ストロークを使い
果たした後も、車体台枠同士が衝突するまで、衝突エネ
ルギーが衝撃吸収部材にて吸収されるようにしている
が、衝撃吸収部材の長さL1を、前記連結器の連結面と
前記車体台枠の前端との間隔L2よりも必ずしも大きく
する必要はなく、例えば衝撃吸収部材の長さL1を前記
間隔L2より少しだけ短くして、連結器の後退によりゴ
ム緩衝器が衝撃吸収ストロークを使い果たした後にリベ
ットを剪断破壊するようにしても、ほぼ前述した場合と
同様に衝突エネルギーが衝撃吸収部材にて車体台枠同士
が衝突するまで吸収されるように構成することも可能で
ある。
され、以下に述べるような効果を奏する。
四角筒状の衝撃吸収部材を塑性変形が無理なく引き起こ
される構成とし、その衝撃吸収部材をゴム緩衝器の後側
に配設して、ゴム緩衝器及び衝撃吸収部材によって衝突
エネルギーを吸収するようにしているので、最終的に車
体台枠同士が衝突することになっても、その車体台枠同
士の衝突による加速度を大幅に低減することができる。
また、ゴム緩衝器の後側を四角筒状の衝撃吸収部材で支
えるという簡単な構造であるため、製造が容易で、低コ
ストである。
長さL1を、前記連結器の連結面と前記車体台枠の前端
との間隔L2よりも大きくなるようにすれば、ゴム緩衝
器がその衝撃吸収ストロークを使い果たしても、車体台
枠同士が衝突するまでの間、衝突エネルギーを衝撃吸収
部材にて吸収することができる。よって、衝突による衝
突荷重及び加速度を低減する上で有利な構造とすること
が可能となる。
設けた左右のブラケットの車体左右方向の間隔を、前記
連結器の胴部が通過可能な大きさとすれば、連結器の後
退が許容されるので、連結器が直線的に後退し、ゴム緩
衝器及び衝撃吸収部材を、衝突エネルギーを吸収する上
で有利となるように変形させることができる。
トをそれぞれ、車体上下方向において間隔を有するよう
に上下2段の上下ブラケット部でもって構成し、前記車
体上下方向の間隔を、前記連結器の後端部とゴム緩衝器
とを連結する車体左右方向の連結ピンが通過可能な大き
さとすれば、ゴム緩衝器を連結器に連結する車体左右方
向の連結ピンが、連結器の胴部よりも大きく突出してい
ても、連結ピンが前記間隔を通過するようにでき、請求
項2の発明の場合と同様に、連結器の後退を妨げない構
造とすることが可能となる。
取り付け構造を示す平面図である。
(b)は同試験装置の要部を拡大して示す平面図であ
る。
の反力(荷重)との関係を、図3に示す試験装置で求め
た結果を示す図である。
平均圧縮応力との関係を示す図である。
両の連結器用ゴム緩衝器の取り付け構造を用いた鉄道車
両の先頭部の変形モードを模式的に示す説明図である。
る。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 連結器、ゴム緩衝器、及び四角筒状の衝
撃吸収部材が車体前後方向に順に配設され、車体前後方
向の衝突荷重を前記衝撃吸収部材を介して車体台枠が受
ける鉄道車両の連結器用ゴム緩衝器の取り付け構造であ
って、 前記衝撃吸収部材は、一辺の幅Bおよび板厚tの関係
が、 【数1】 であることを特徴とする鉄道車両の連結器用ゴム緩衝器
の取り付け構造。 - 【請求項2】 前記衝撃吸収部材は、それの長さL1、
および前記連結器の連結面と前記車体台枠の前端との間
隔L2の関係が、 【数2】 である請求項1記載の鉄道車両の連結器用ゴム緩衝器の
取り付け構造。 - 【請求項3】 前記車体台枠に取り付けられた支持枠内
に、前記ゴム緩衝器が支持され、 前記ゴム緩衝器は、前部に前記連結器との連結部を有
し、前記連結部が、前記支持枠の前部に設けられた左右
のブラケットの間を通じて前記連結器に連結され、 前記左右のブラケットの車体左右方向の間隔が、前記連
結器の胴部が通過可能な大きさとされている請求項1ま
たは2記載の鉄道車両の連結器用ゴム緩衝器の取り付け
構造。 - 【請求項4】 前記左右のブラケットはそれぞれ、車体
上下方向において間隔を有するように上下2段の上下ブ
ラケット部でもって構成され、前記車体上下方向の間隔
が、前記連結器の後端部とゴム緩衝器とを連結する車体
左右方向の連結ピンが通過可能な大きさとされている請
求項3記載の鉄道車両の連結器用ゴム緩衝器の取り付け
構造。
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