JP6631560B2 - 自動車用衝突エネルギー吸収部品 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、ピラー等の閉断面構造の内部空間内に高剛性発泡体を充填するに際し、該高剛性発泡体を確実に固定し、振動音の伝達を抑制する防振性の向上を図るとともに、強度、剛性、衝撃エネルギー吸収性を向上させる技術が開示されている。
しかしながら、フロントサイドメンバーやクラッシュボックスのように、自動車の前方又は後方から衝突荷重が入力して軸圧壊する際に、蛇腹状に座屈変形して部品の体積が著しく減少し衝突エネルギーを吸収する自動車部品に対しては、該自動車部品の内部に発泡樹脂を充填して衝突エネルギーの吸収性を向上させる技術はこれまで提案されていなかった。
本発明は、かかる知見に基づいてなされたものであり、具体的には以下の構成を備えてなるものである。
また、本明細書において、「上方」又は「下方」とは、各構成部材や部位の互いの位置関係を表すための便宜的な表現であり、本発明に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品を自動車車体に設置したときの絶対的な位置関係を規定するものではない。
本発明の実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品1は、図1に示すように、アウタリンフォース5とインナリンフォース7からなる筒状部材3を有し、車体の前部又は後部に設けられて該車体の前方又は後方から筒状部材3の軸方向に衝突荷重が入力した際に、筒状部材3が軸圧壊して衝突エネルギーを吸収するものであって、筒状部材3内に充填された発泡樹脂9と、筒状部材3の周壁部に形成され、筒状部材3が軸圧壊する際に発泡樹脂9を外部に排出するための開口部11を備えたものである。
以下、上記の各構成について説明する。
筒状部材3は、図1に示すように、鋼板からなるハット断面形状のアウタリンフォース5と、鋼板からなる平板状のインナリンフォース7とを接合して筒状に形成し、その内部に閉断面空間を有するものである。
ここで、閉断面空間とは、筒状部材3の軸方向に交差する方向の断面形状が閉断面であり、該閉断面が筒状部材3の軸方向に沿って連続して形成された空間のことをいう。
発泡樹脂9は、筒状部材3内に充填されたものであり、図1においては、アウタリンフォース5とインナリンフォース7との間に形成された閉断面空間に充填されている。
発泡樹脂9としては、エポキシ系又はウレタン系のものを好適に使用することができるが、発泡樹脂9は、これらに限定されるものではない。また、筒状部材3内に充填したときの発泡樹脂9の発泡倍率についても、特に制限はなく、適宜設定することができる。
開口部11は、図1に示すように、筒状部材3の周壁部の一部であるインナリンフォース7に形成されたものであり、筒状部材3の先端に衝突荷重が入力して筒状部材3が軸圧壊する際に、アウタリンフォース5とインナリンフォース7の間に充填された発泡樹脂9が開口部11を介して筒状部材3の外部に排出するためのものである。
また、図1において、開口部11はインナリンフォース7に形成されたものであるが、開口部11は、筒状部材3の周壁部に形成されたものであればよく、例えば、アウタリンフォース5に開口部11が形成されたものであってもよい。
なお、上記の開口部11の好ましい位置及び大きさについては、後述する実施例にて実証されている。
また、図1に示す開口部11は矩形状のものであったが、開口部の形状はこれに限るものではなく、適宜変更してもよい。
本発明の実施の形態2に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品15は、図2に示すように、筒状部材3を有し、車体の前部又は後部に設けられて該車体の前方又は後方から筒状部材3の軸方向に衝突荷重が入力した際に、筒状部材3が軸圧壊して衝突エネルギーを吸収するものであって、閉断面空間形成壁部材17と、発泡樹脂19と、開口部21とを備えたものである。
閉断面空間形成壁部材17は、図2に示すように、筒状部材3を構成するアウタリンフォース5の上方に設けられ、アウタリンフォース5との間に所定の閉断面空間を形成するハット断面形状のものであり、アウタリンフォース5及びインナリンフォース7の幅方向端部と一体してスポット溶接等により接合されている。
発泡樹脂19は、閉断面空間形成壁部材17とアウタリンフォース5との間に形成された閉断面空間に充填されたものである。
発泡樹脂19としては、前述の実施の形態1と同様に、エポキシ系又はウレタン系のものを好適に使用することができるが、本発明は、これらに限定するものではない。また、発泡樹脂19の発泡倍率についても、特に制限はない。
開口部21は、図2に示すように、閉断面空間形成壁部材17に形成されたものであり、筒状部材3の先端に衝突荷重が入力して筒状部材3が軸圧壊する際に、閉断面空間形成壁部材17とアウタリンフォース5との間に充填された発泡樹脂19を開口部21から外部に排出させるためのものである。
なお、上記の開口部21の好ましい位置及び大きさについては、後述する実施例にて実証されている。
さらに、自動車用衝突エネルギー吸収部品23においても、開口部29を形成する位置及び大きさは、前述の自動車用衝突エネルギー吸収部品15と同様に設定すればよい。
図5(a)は、実施の形態1に係る自動車用衝突エネルギー吸収部品1(図1)を試験体31としたものであり、アウタリンフォース5とインナリンフォース7との間の閉断面空間に発泡樹脂9が充填され、インナリンフォース7に開口部11が形成されている。
表1に、発明例及び比較例とした試験体の構造、発泡樹脂及び開口部についての各条件を示す。
さらに、図8に示す荷重−ストローク曲線においても、図6に示す比較例1に比べて荷重入力開始直後の最大荷重は上昇して座屈耐力が増加した。このように、試験体33においては、変形抵抗を低下させずに繰り返し座屈が発生したことから吸収エネルギーは4.5kJとなり、比較例1及び4に比べて上昇した。
発明例3は、図5(c)に示す試験体35を用いた場合であり、吸収エネルギーは、5.3kJとなり、アウタリンフォース5とインナリンフォース7との間に内部補強部材25を設けているため、発明例1よりも上昇する結果となった。
発明例5は、試験体33(図5(b))において発泡樹脂19の発泡倍率を5倍とした場合であり、吸収エネルギーは4.4kJとなり、発泡倍率を3倍とした発明例1よりもわずかに減少した。
発明例7は、試験体33(図5(b))において、閉断面空間形成壁部材17に複数(3個)の開口部を形成し、開口部21の面積を変更した場合であり、吸収エネルギーは4.5kJとなり、発明例1と同等であった。
比較例2は、発泡樹脂が充填されていない試験体37(図4(b))を用いた場合であるが、比較例1に比べてアウタリンフォース5に用いた鋼板の強度が高い(980MPa級)ため、吸収エネルギーは比較例1よりも上昇して4.1kJとなったが、発明例1よりも若干低い結果であった。
比較例3は、比較例1に用いた試験体37(図4(b))に対して内部補強部材25(図5(c)参照)を追加した場合であり、比較例1に比べて吸収エネルギーは4.35kJに上昇したが、内部補強部材25に加えて発泡樹脂27を充填した試験体35(図5(c))を用いた発明例3と比べて低い結果となった。
3 筒状部材
5 アウタリンフォース
7 インナリンフォース
9 発泡樹脂
11 開口部
15 自動車用衝突エネルギー吸収部品
17 閉断面空間形成壁部材
19 発泡樹脂
21 開口部
23 自動車用衝突エネルギー吸収部品
25 内部補強部材
27 発泡樹脂
29 開口部
31 試験体(発明例)
33 試験体(発明例)
35 試験体(発明例)
37 試験体(比較例)
39 試験体(比較例)
Claims (4)
- 車体の前部又は後部に設けられ、該車体の前方又は後方から衝突荷重が入力した際に衝突エネルギーを吸収する自動車用衝突エネルギー吸収部品であって、
軸圧壊して蛇腹状に座屈変形して衝突エネルギーを吸収する筒状部材と、
該筒状部材の外側又は内側に設けられ、該筒状部材の周壁部との間に軸方向に交差する方向の断面が閉断面となる閉断面空間を形成する閉断面空間形成壁部材と、
前記筒状部材と前記閉断面空間形成壁部材からなる閉断面空間に充填された発泡樹脂とを有し、
前記閉断面空間形成壁部材及び/又は前記周壁部は前記閉断面空間から外部に前記発泡樹脂を排出する開口部を備えてなり、蛇腹状に座屈変形して軸圧壊する際に前記発泡樹脂を圧縮限界を越えることなく前記開口部から外部に排出することを特徴とする自動車用衝突エネルギー吸収部品。 - 前記閉断面空間形成壁部材は、前記筒状部材の内側に設けられ、該筒状部材を補強する機能を兼ね備えていることを特徴とする請求項1記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品。
- 前記開口部は、前記筒状部材の先端から軸方向に距離L1の位置にあり、該距離L1は、前記筒状部材の軸方向長さをL0としたとき、L1/L0≧1/2の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品。
- 前記開口部は、少なくとも1個形成され、開口部の合計面積A1は、前記筒状部材の断面積をA0としたとき、1/15≦A1/A0≦1/2の関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の自動車用衝突エネルギー吸収部品。
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