JP2003109798A - 放電装置、プラズマ処理方法および太陽電池 - Google Patents

放電装置、プラズマ処理方法および太陽電池

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JP2003109798A JP2001296332A JP2001296332A JP2003109798A JP 2003109798 A JP2003109798 A JP 2003109798A JP 2001296332 A JP2001296332 A JP 2001296332A JP 2001296332 A JP2001296332 A JP 2001296332A JP 2003109798 A JP2003109798 A JP 2003109798A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、定在波の発生を実質的に消失させ
るための新規のアンテナ構造及び電力供給方法を提供
し、プラズマ均一性の高い放電装置と大面積基板のプラ
ズマ処理方法、また生産性の高い太陽電池を実現するこ
とを目的とする。 【解決手段】 両端を電力供給端及び接地端とするU字
形状のアンテナ素子を複数個、接地端と電力供給端とが
交互となるように、平面上に等間隔に配置してアレイア
ンテナを構成し、電力供給端のはじから順に、位相を1
80゜づつ変化させて一斉に同一周波数の交流電力を給
電し、該周波数を10MHz〜2GHzとし、電力供給
端で測定される進行波に対する電力供給端で測定される
反射波の比が0.1以下となるように直線状導体の長さ
を定めたことを特徴とする。また、αを減数定数とした
とき、前記直線状導体の長さLa(m)を、0.5(1
/α)<La<10(1/α)としたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放電装置、プラズマ
処理方法および太陽電池に係り、特に、アレイアンテナ
を用い、均一性に優れた放電プラズマを発生させる放電
装置、生産性と均一性に優れたプラズマ処理方法および
優れた生産性で製造される太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池はクリーンなエネルギー源とし
て注目され期待されているが、その普及を図るためには
コストダウンが不可欠であり、そのために大面積基板に
高品質で均一膜厚のケイ素系薄膜を高いスループットで
形成できる薄膜形成装置が望まれている。また、太陽電
池以外にも大面積均一処理について様々な分野で要求が
ある。例えば、液晶ディスプレイを駆動するための薄膜
トランジスタの製造では、昨今、基板の大面積化が進
み、間もなく一辺の長さが1mを越えるようなガラス基
板を使用した製造ラインが本格稼働するとみられてい
る。この製造工程ではプラズマCVD法やドライエッチ
ング法が駆使される。また、最近の環境問題への関心の
高さを考えると、早晩、フォトレジストの除去工程もプ
ラズマアッシング(灰化)によるドライ化が必要になる
と推測される。
【0003】プラズマCVD法、ドライエッチング法、
プラズマアッシング法のようなプラズマ処理工程では、
平行平板型(容量結合型)のプラズマ処理装置が実用化
されている。このタイプの放電装置では、用途に応じ、
高周波を印加する電極上又はこれに対向する接地電極上
のいずれかに、被処理基板が置かれる。高周波電極表面
付近にセルフバイアスと呼ばれる大きな直流電位差が発
生し、高周波電極上に置かれた基板に高エネルギのイオ
ン衝撃をもたらすのに対し、一方の接地電極側にはこの
ような作用が起こらない。この結果、高周波電極上に置
かれた基板と接地電極上に置かれた基板とはプラズマに
より異なる作用を受けることになる。従って、両電極上
の基板に同等な処理を施すことはできない。
【0004】このように平行平板型のプラズマ処理装置
では、一つの電極板に対し一面しかプラズマ処理をする
ことができない。このため同一成膜室内で二面に同時処
理を行う場合には、処理室内に二つの高周波電極を設置
し二つの放電領域を形成し二面処理を行うのがせいぜい
である。放電領域数を増加させて多領域とするアイデア
もあるが、現実的には構造の複雑さや保守性の悪さ等、
平行平板型電極の採用に伴う問題点が原因となって、実
現が非常に難しい。さらに、これに関連して、平行平板
型放電装置は別の欠点を持っている。例えばプラズマC
VD法によりガラス基板上に成膜を行う場合、真空室内
に導入された材料ガスがプラズマ中の電子により分解さ
れ、ガラス基板上だけではなく高周波電極上にも薄膜が
形成される。すなわち、導入された材料ガスのうち、基
板上で成膜に用いられるガス量とほぼ等しい量のガスが
電極上の薄膜形成のために消費されて無駄になる。さら
に、この電極上の薄膜は剥離して空間を汚染するため、
定期的に除去する必要がある。
【0005】また、基板の大型化とともに形成される放
電プラズマの均一性が著しく低下してしまい、所望の特
性が得られなくなるという問題がある。被処理基板に均
一性の高いプラズマ処理を行うには、通常、基板表面全
体に均一密度のプラズマを形成する必要があり、このた
めに様々な検討がなされてきた。しかし、平行平板型電
極方式では、基板の大型化に伴い電極が大型化すると、
均一密度のプラズマ形成は容易でなく、その理由とし
て、次のような原理上の問題が挙げられている。すなわ
ち、電極が大きくなるとその表面に定在波が発生してし
まい、このためプラズマが偏在してしまう場合がある。
これは、VHF帯等のより高い周波数を用いる場合には
一層顕著になる。このような理由から、例えば80MH
zの高周波の場合、基板の大きさは0.3mx0.3m
が限界といわれている(U. Kroll et al., Mat. Res. S
oc. Symp. Proc. vol 557 (1999) p121-126)。さらに
は、平行平板型電極では、均一密度のプラズマを形成す
るには、基板全体にわたり電極間距離を精度良く維持し
て配置する必要があるが、これは基板が大型化すると極
めて困難となる。
【0006】そこで、プラズマ維持メカニズムが容量結
合型とは全く異なり、上記容量結合型固有の電極間距離
精度等の問題が起こることがなく、しかも高品質膜の高
速成膜に有利なVHF帯の高周波を用いて高いプラズマ
密度を発生できる誘導結合型のプラズマCVD法が提案
されている。具体的には、梯子形状の電極(特開平4−
236781号公報)や導電性線材をジグザグに多数回
折り曲げた電極(特許第2785442号公報)等の電
極を用いた誘導結合型電極方式のプラズマCVD装置が
提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記構
造の電極を含め、種々の誘電結合型電極を検討した。例
えば、梯子形状やジグザグに折り曲げた誘導結合型電極
は、基板の大型化に対応して大きくなると、電流が均一
となりにくく、また、予期できない場所に部分的に定在
波が発生してしまうことが確かめられた。結論として、
従来の誘導結合型電極方式では、プラズマ密度を均一に
するのは難しく、大面積基板に対応するのは困難である
ことが分かった。
【0008】そこで、本発明者らは、誘導結合型電極に
ついて、プラズマ均一化の基本的検討を行い、上記従来
の誘電結合型電極では、問題となった定在波を逆に利用
したアンテナ構造を開発した。このアンテナは、例えば
U字型アンテナの一端に給電部を設け、他端を接地する
構造とし、接地部及び給電部と折り返し部との距離を高
周波の励起波長の1/2として、電極上の定められた位
置に定在波を立たせる構成とするものである(PCT/
JP00/06189)。更に、この構造のアンテナを
アレイアンテナの素子として用いることによって、より
大面積に均一な放電プラズマを発生させることが可能と
なった。
【0009】しかし、この成膜方法は、あくまでもアン
テナ上に定在波が発生することを利用するものであり、
従って、多かれ少なかれアンテナに沿った方向に定在波
の存在によるプラズマ密度の不均一が発生する。この不
均一は、幾つかの方法により緩和することができる。例
えば、アンテナを駆動する電力を間欠的に供給すること
で均一性は向上する(第61回秋期応用物理学会予稿集
p.841(2000年9月)「新型電極を用いたVHF−
PECVD法によるa−Si:Hの大面積製膜」)。し
かし、これらの方法では、定在波の影響による不均一性
を完全に無くすことはできなかった。また、定在波を利
用しているために、アンテナの幾何学的な長さや励振周
波数の変化によりプラズマ密度分布が大きく影響を受け
ることは避けられなかった。
【0010】本発明は、かかる状況に鑑み、定在波の発
生を実質的に消失させるための新規のアンテナ構造及び
電力供給方法を提供し、プラズマ均一性の高い放電装置
と大面積基板のプラズマ処理方法、また生産性の高い太
陽電池を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明者は、高周波電力の給電方法、電極構造、成膜条
件等を種々検討する中で、アンテナ素子を複数並べたア
ンテナアレイにおいて特殊な効果が発現することを見い
だした。本発明は、かかる知見を基に膜厚均一化の検討
をさらに進めて完成したものである。
【0012】本発明の放電装置は、次のような形態を持
っている。二本の長さの等しい第一及び第二の直線状導
体が平行に配置され、前記第一及び第二の直線状導体端
部のうち相互に隣り合うそれぞれの一組の端部が相互に
電気的に結合されている。これにより、U字形状のアン
テナ素子が構成される。このアンテナ素子の第一の直線
状導体の結合されていない側の一端が接地端となり、第
二の直線状導体の結合されていない側の一端が電力供給
端となる。この電力供給端に交流電力を加えることがで
きるようになっている。このアンテナ素子を複数個、そ
れぞれのアンテナ素子の直線状導体が平行になるよう
に、かつ、接地端と電力供給端とが交互に配置されるよ
うに、真空中の平面上に各アンテナ素子が等間隔になる
ように配置する。この複数配置されたアンテナ素子群が
アレイアンテナとして機能し、真空中において放電プラ
ズマを形成させる。このような幾何学的形態を持つアレ
イアンテナに、一斉に同一周波数の交流電力を給電す
る。励振周波数は、10MHz〜2GHzである。
【0013】このような形態及び励振方法を採用する
と、上述したようにアンテナ素子上に定在波が発生す
る。これは、電力供給端から出発した電磁波がアンテナ
に沿って進行波として進み、接地端において反射して反
射波となり、進行波と反射波との干渉により定在波が生
じるためである。この定在波のプラズマ均一性への影響
を低減するのが本発明が解決すべき第1の課題である。
また、アンテナ素子を複数駆動するとアンテナ素子間の
複雑な相互作用が発生し、これにより電磁界が制御不能
になる場合があった。これが本発明が解決すべき第2の
課題である。
【0014】まず、この第2の課題を解決するために、
本発明者は重ね合わせの理を用いればよいという発想に
到達した。これを以下に説明する。図5は、隣接するア
ンテナ素子の電力供給端での位相を同位相(a)及び逆
位相(b)とした場合のアレイアンテナに流れる電流を
模式的に示したものである。アンテナ素子2は、2本の
直線状導体の線路(#1と#2、又は#3と#4)が連
結されたものであり、その一端が電力供給端9、他端は
接地端10である。図において、矢印の向きは電流の位
相を示し、観測時点で矢印の方向に電流が流れているも
のとし、便宜上、上向きの矢印をプラスとする。矢印の
大きさは電流の大きさを示し、観測時点では電流供給側
(奇数番号の直線状導体部)で、大きな電流が流れてい
るものとして説明する。
【0015】同位相給電の場合(図5(a))では、線
路♯2は、線路#1と線路#3の大きな電流に挟まれて
いる。従って、線路#2付近の電界は、隣り合う2つの
直線状導体上を流れる電流に大きく影響されると考えら
れる。次に、逆位相給電の場合(図5(b))、線路#
2は、線路#1の大きなマイナス電流と線路#3の大き
なプラス電流に挟まれている。重ね合わせの理によれ
ば、大きさが同じで逆向きの効果が同時に存在するとこ
の効果は打ち消されるため、線路#2付近の電界は隣り
合うアンテナの直線状導体上を流れる電流の影響を受け
にくくなると考えられる。なお、以上はアンテナ素子上
の電流分布形状を便宜的に仮定して説明したが、電気的
に等価なアンテナ素子が配置されていれば、どのような
電流分布であっても同様の結果となる。従って、同一形
状のアンテナ素子が配列されている場合、隣り合う素子
間の位相を反転させることで、隣り合う素子のみなら
ず、復路(又は往路)の電流の影響を実質的に無視でき
るようになり、直線状導体を流れる電流は、単一線路上
の電流と同様の振る舞いをすると考えられる。即ち、隣
接するアンテナ素子間で逆位相の電力を供給することに
より、アンテナ素子間の相互作用を実際上無視すること
ができ、第2の課題を解決することができる。
【0016】次に、第1の課題の克服に対しては、本発
明とは別の技術分野である電波伝送工学の分野にヒント
があった。すなわち、装荷アンテナの概念の適用であ
る。装荷アンテナは、アンテナの給電点とは反対側が適
当なインピーダンスの負荷を介して接地された通信用の
アンテナである。このような構成にすることでアンテナ
に沿って伝搬した電磁エネルギは、負荷により消費され
ることにより、広い周波数範囲で反射が起こらなくな
る。この装荷アンテナの概念をプラズマ処理装置のアン
テナに応用する検討を行ったところ、本発明者らの検討
した系では、回路素子としての負荷をわざわざ取り付け
なくとも同様の効果が得られることが分かった。これ
は、アンテナを取り巻くプラズマそのものが分布定数回
路としての負荷の役割を果たすためと考えられる。
【0017】以上をまとめると、次のようになる。アレ
イアンテナへの供給電力の位相を180゜づつ変化させ
ると、アレイアンテナを構成する直線状導体部は、プラ
ズマ中にただ一本存在する電波伝搬のガイドのように見
なせるようになり、アンテナ素子間の相互作用に起因す
るプラズマ密度分布の悪化を低減することができる。加
えて、電磁波とプラズマとの相互作用が十分大きく、プ
ラズマ中に電磁エネルギの殆どが吸収されるような状態
を作り出すことで定在波の発生を抑えることができ、導
体に沿ってプラズマ密度の不均一性を低減することがで
きる。この結果、アレイアンテナ全体にわたりより均一
なプラズマを形成することが可能となる。なお、定在波
の大きさは、アンテナの電力供給端における進行波と反
射波とを測定することにより予測することができる。電
磁波とプラズマとの相互作用が充分大きいものであれ
ば、電力がプラズマに吸収されるので、現象的には反射
波の減少として観測できることになる。従って、アンテ
ナの幾何学的な長さが充分に長い場合や、放電圧力が充
分高くてエネルギの伝達が起こりやすい場合などに、こ
のような大きな相互作用として観測されるが、反射電力
の入射電力に対する比が10%以下となると、プラズマ
密度に定在波形の分布が見られなくなり、膜厚均一性が
向上することが分かった。すなわち、アンテナの幾何学
的な長さは、プラズマパタメータ等に応じて、反射波の
大きさにより決定すればよいことが分かった。
【0018】以上は、均一なプラズマを得るために、直
線状導体の長さ(アンテナ長)Laを進行波に対する反
射波の比により決定する方法について述べてきたが、電
磁波の減衰定数αから好適なアンテナ長Laを定めるこ
とができる。即ち、0.5(1/α)<La<10(1
/α)とすることによっても、定在波を実質的に消失さ
せ、プラズマ均一性を向上させることができる。これを
以下に説明する。
【0019】図6に示すように、アンテナ60の周囲に
はシース61とプラズマ63とが存在している。プラズ
マ63は、アンテナ60からかなり離れた位置まで存在
しているので、アンテナ上を伝搬する電磁波の挙動を考
える場合、プラズマ全体、或いは、放電を行っている真
空室内全領域にわたって考える必要がありそうにみえ
る。しかし、プラズマ密度が非常に低い場合や、励振周
波数が非常に高い場合を除いて、電磁波はプラズマ中を
伝搬できない状態にある。これは一般に遮断状態と呼ば
れ、電磁波の周波数がプラズマ周波数f( =ω
(2π) )以下であるような場合、電界はプラズマ中
にある程度進入するが、どこまでも電磁波が伝搬してゆ
くということはなくなる。従って、アンテナにある程度
近い領域のプラズマがその伝搬の特性に主として影響す
るはずである。
【0020】そこで、この領域について、仮想的な境界
62を定め、この境界62の半径dをいわゆる表皮深さ
δで近似した。表皮深さδは、遮断状態で平面波電磁波
がプラズマに垂直に入射したときに、プラズマ中で電界
が減衰し1/e倍(eは自然対数の底)になる距離を示し、
衝突が無視できない場合のコールドプラズマ近似・線形
近似では、(1)式で示されることがよく知られている
(例えば、Michael ALieberman and Allan J. Lichtenb
erg, "Principles of Plasma Discharge andMaterials
Processing", John Wiley & Sons, Inc. 1994 p390) 。 ・・・(1) ここで、cは光速、κは(2)式で表されるプラズマ
の複素比誘電率、ω(=2πf)は角周波数(fはアン
テナを駆動する励振周波数)である。 ・・・(2) なお、νは衝突周波数であり、ω(=2πf)はプラ
ズマ角周波数である。ここで、nはプラズマ密度(m
−3)であり、f(Hz)=8.98・n0. で近
似される。
【0021】このように仮想的な境界d(=δ)を定め
ると、アンテナに沿って伝搬する電磁波を同軸線路上の
伝搬と考えることができるので、簡単に減衰定数αを求
めることができる。そこで発明者らは、アンテナ長を決
定するための手段として減衰定数αを用いることを考え
た。この場合の減衰定数αは、仮想的な境界dに対する
アンテナの単位長さあたりのインダクタンスLとアンテ
ナの単位長さあたりの静電容量Cとを用い、 ・・・(3) ・・・(4) と書ける。ただし、μ0は真空の透磁率、ε0は真空の誘
電率である。
【0022】以上の(1)〜(4)式は、現象を記述す
るためのパラメータが多すぎるため、発明者らは、実用
性を失わない範囲で、減衰定数αの(4)式を使いやす
い形になるように適当な仮定を設け、その仮定に基づい
て導かれた減衰定数が実験結果を広い範囲でうまく説明
するかどうかを調べることとした。まず、現実的なアン
テナ直径を考慮して、a=3mmとした。シースの厚さ
として予想されるプラズマパラメータを想定して4mm
とし、c=7mmとした。これらに別の数値をあてはめ
ても、その数値が実用的な数値である限り、多くの場
合、結論に大きな影響を与えないことを確認した。ま
た、プラズマ密度として2x1015(m-3)と仮定した。
プラズマ処理で使用されるプラズマ密度は、いわゆる高
密度プラズマでない場合、1x1015(m-3)から1x1
16(m-3)の範囲になることが多く、あまり広い数値範
囲を取るわけではない。次に、衝突周波数νは、一電子
近似として、放電圧力p(Pa)を使って、 ・・・(5) で表した。(5)式では、平均自由行程λmを計算する
ためにArの衝突断面積を使用した。衝突断面積は、ガ
スの種類や構成比によって異なるが、分子量の大きなポ
リマーのような分子等、特殊な場合を除いて極端に違う
値を取るわけではない。また、電子温度は10,000
Kであると仮定したが、これについても、低気圧放電で
は、あまり大きく変化することはなく、せいぜい数倍変
化する程度である。
【0023】以上の仮定をおくことにより、(1’)〜
(4’)式を導くことができる。 ・・・(1’) ・・・(2’) ・・・(3’) ・・・(4’)
【0024】減衰定数αを計算し、その減衰定数の逆数
を取る。減衰定数の逆数の単位はメートルであり、物理
的には、1/αの位置まで来ると同軸円筒の電力供給点か
ら出発した電磁波の大きさが1/e倍に減衰することを意
味している。そこで、アレイアンテナの直線部の長さL
aとして、減衰定数の逆数の付近の値を与えることが適
当であると考えることができる。つまり、減衰定数の逆
数よりもあまり短いとアンテナ素子の接地端までに電磁
波があまり減衰しないために接地端で反射波が発生し、
定在波が形成されることが予想される。一方、減衰定数
の逆数よりあまり長い直線部を持たせると、アンテナ全
長に亘って放電を発生させることができなくなり、電力
供給点付近に専ら放電プラズマが形成されてしまう。そ
こで、減衰定数の逆数に対して0.5倍と10倍の数値
を励振周波数を変えた場合について、放電圧力依存性と
して試みに計算した。この計算結果の一部として、励振
周波数が10MHz、85MHz及び400MHzの場
合について圧力とLaとの関係を図7〜9に示した。後
に、実施例の欄で述べるが、発明者らは図7〜9にそれ
ぞれ示される二本の曲線で挟まれる領域に直線部の長さ
の最適値が存在することを確認した。つまり、直線部の
長さLaとして、 0.5(1/α)<直線部の長さLa<10(1/α) ・・・(6) を選定すれば良いという結論に至った。なお、ここまで
の式の導出においてプラズマ密度を2x1015(m-3)
とおいたので、理論的には遮断状態となる周波数は、4
00MHzとなる。
【0025】以上述べたように、直線部長さLaは、放
電周波数と放電圧力の二つのパラメータのみで予想する
ことができるようになったが、(1’)〜(4’)式
は、実験結果に合うように、使用の利便性と実用性とを
優先して求めた式であり、放電装置やプラズマ処理とい
う目的に利用範囲を限定して得られたものである。
【0026】以上、アンテナの直線部長さの決定方法に
ついて二通りの方法を示したが、このいずれの場合で
も、アンテナの直径を10mmよりも細くすることが望
ましい。このように細い直径の直線部を選定することに
よって、アンテナの幾何学的な長さが同一であっても、
その全長にわたってプラズマを形成させ易くするとがで
きる。換言すれば、小さな直径の選択はアンテナの電気
的長さを短くする効果を持つ。これは、アンテナの直径
が電磁波とプラズマとの相互作用の強度に関連している
ためと推測される。これは、例えば、直線部直径が大き
くなると振動シースによるエネルギ伝達(O.A.Popov an
d V.A. Godyak, J. Appl. Phys. 57, 53(1985).)が大き
くなり、アンテナとプラズマとの電気的結合として容量
性結合の割合が増えるためと考えられる。このようにア
ンテナの直径の選定は、アンテナ直線部長さの選定に影
響を与えるものの、その程度は大きくはなく、最適なア
ンテナ直線部長さは、アンテナ直径を細くしても、依然
として(6)式から求める範囲内にある。このようにア
ンテナ直径は、ある程度細い方が大面積化という観点か
らは有利になるが、あまりにも細いと、形状安定性が失
われる。アンテナの製造や保守を考えると、ハンドリン
グ中に簡単に塑性変形を起こすような細さの選択は適当
ではない。更に、アンテナ上を流れる電流による電力の
損失や発熱等も考慮すると、直線部の直径には、1mm
以上に選定することが望ましい。
【0027】直線部の直径がアンテナ上の電波伝搬に関
係することを述べたが、これを積極的に利用することが
考えられる。すなわち、直線部の全長に亘って同一直径
のアンテナ素子の場合、電磁波の減衰に伴うプラズマ密
度の強弱が発生することがあった。また、その他、処理
すべき基体が置かれている付近でのみプラズマ密度を上
昇させたい場合もある。更に、真空室内の特定の設計条
件によってプラズマに不均一が生ずることも考えられ
る。これに対処する方法として、発明者らは直線部の長
さに沿って直径に変化を与えると、プラズマ密度が制御
できることを見いだした。この場合、直線部の太さが1
0mmよりも細くなる場所を作ることによって、この効
果がより顕著になることが見いだされた。
【0028】また、上述したように、アンテナに沿って
伝搬する電磁波の伝搬定数は、アンテナ周囲のシースと
プラズマとによって決定的に支配される。ここで、直線
部をアルミナのようなセラミクスやテフロン(登録商
標)のようなプラスチック等の誘電体で被覆すると、ア
ンテナ周囲の誘電体、シースおよびプラズマで構成され
た空間を電磁波が伝搬することになる。これによって、
直線部の幾何学的長さが同一であってもより広い範囲で
均一なプラズマを形成することができる。この効果は、
直線部の直径を10mm以下に設定しても有効であり、
また、直線部の直径に変化を与えた場合にも有効であっ
た。
【0029】なお、誘電体は、電極長手方向に厚みを変
化させるのが好ましい。特に給電部付近で未減衰の電磁
波の影響でプラズマ密度が高くなると云う現象を抑制す
るため、給電部に近い電極部を厚い誘電体で覆い、その
他の部分を薄くすることや、被処理基体の付近のプラズ
マ密度を上昇させるためにこの付近の誘電体厚さを薄く
するのが好ましい。また、厚さは直線部の長手方向に徐
々変更することが望ましい。これにより、誘電体端部で
の急激な特性インピーダンス変化が抑えられ、より均一
密度のプラズマを形成することが可能となる。又は、前
記電極の長手方向に沿ってらせん形状に電極を被覆して
も良い。これにより、誘電体端部でのプラズマ密度が平
坦化され、電極に沿ったプラズマ密度は一層均一化す
る。
【0030】本発明のアレイアンテナによれば、そのア
レイアンテナを挟むようにスラブ状の放電プラズマを形
成させることができ、アンテナを挟むようにして二面の
被処理基体を置くことにより、その二面の基体上で同等
のプラズマ処理が可能となる。これにより、処理能力が
2倍になり、材料ガスの利用効率が2倍になる。
【0031】また、従来の平行平板型の処理装置では、
真空室内にせいぜい二つの放電領域を設けるのが限界で
ある。これに対して、本発明では、アレイアンテナの構
造が単純であり、また重量も軽量であるために分解・再
組立が容易である。また、電力供給端が側面にあるた
め、真空室内に複数の放電領域を作り出すことが容易に
なる。このことにより、生産性が向上する。アレイアン
テナの両面にアンテナを挟むようにして二面の基体を配
し、この組み合わせを同一真空室内に複数配置すること
により、生産性は更に向上する。
【0032】一方、本発明のプラズマ処理方法は、二本
の長さの等しい第一及び第二の直線状導体を平行に配置
し、前記第一及び第二の直線状導体端部のうち隣り合う
端部の一組を電気的に結合し、第一の直線状導体の結合
されていない側の一端を接地端とし、第二の直線状導体
の結合されていない側の一端を交流電力を加え得る電力
供給端としたアンテナ素子を複数個、それぞれのアンテ
ナ素子の直線状導体が平行となり、かつ、接地端と電力
供給端とが交互となるように、真空中の第一の平面上に
等間隔に配置してアレイアンテナを構成し、該アレイア
ンテナに交流電力を供給して真空中に放電プラズマを形
成するプラズマ処理方法において、電力給電端のはじか
ら順に位相を180゜づつ変化させて一斉に同一周波数
の電力を給電し、該周波数を10MHz〜2GHzと
し、電力供給端で測定される進行波に対する反射波の比
が0.1以下となるように直線状導体の長さを定めたア
レイアンテナを使用することを特徴とする。
【0033】または、電力給電端のはじから順に、位相
を180゜づつ順次変化させて一斉に同一周波数の電力
を給電し、該周波数f(Hz)を10MHz〜400M
Hzとし、プラズマの誘電率κを前記周波数と放電圧
力p(Pa)とを使って で表し、更に、プラズマに侵入する電磁界の表皮深さδ
(m)を で表したときに、計算される減衰定数α(1/m) により前記直線状導体の長さLa(m)を 0.5(1/α)<La<10(1/α) としたアレイアンテナを使用することを特徴とする。
【0034】一方、本発明の太陽電池は、上記本発明の
プラズマCVD法によって、ケイ素を含有する薄膜を形
成し、この薄膜を半導体層として利用することを特徴と
する。
【0035】なお、本発明において、基体とは、ガラス
等の絶縁物、半導体、金属等のいわゆる基板やウエハの
他、フィルム状(ロール状の巻いたものも含む)、ブロ
ック状のものも含む意味である。さらに、本発明の放電
装置は、以上述べた基板処理に用いられる他、排ガス処
理や有機物の重合のような原材料の分解や合成に用いる
ことも可能である。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。図1は、本発明の放電装置に使われ
るアレイアンテナの一構成例を示す模式的断面図であ
る。図に示すように、放電装置は、ガス導入口5と排気
口6を有する真空室1に、U字型に折り曲げられた複数
のアンテナ素子2が基板11に対向して配置され、それ
ぞれの一端の電力供給端9を同軸ケーブル8を介して高
周波電源7に接続し、他端の接地端10を真空室1の壁
に連結して接地する。ここで、電力供給端9及び接地部
10と折り返し部4との間の長さ(即ち、直線状導体の
長さLa)は、電力供給端における反射波の進行波に対
する比を0.1以下とするか又は(6)式が成立するよ
うにより定められる。また、アンテナ表面はテフロン
(登録商標)のような誘電体3で被覆されている。
【0037】アンテナ素子2は、SUS、Al等の線状
導体をU字型に折り曲げた形状のものが好適に用いられ
るが、例えば「コ」の字型のような矩形のものでも良
い。また、一体に形成したものでなくともよく、例えば
2本の直線状導体を金属板等で接続・固定した構造であ
っても良い。なお、直線状導体は、必ずしも同じ材質の
もので構成する必要はなく、異なる材質のものを接続し
たものであっても良い。
【0038】誘電体3は、直線状導体全面を被覆するよ
うに形成してもよいが、導体表面の一部のみを被覆して
も良い。いずれの場合も、膜厚均一性を向上させること
ができ、プラズマ密度分布(又は膜厚分布)のパターン
に応じて、誘電体形成位置及びその形状等が定められ
る。例えば、図2(a)に示したように、電力供給端側
の直線部にのみ形成しても良い。これにより、給電部側
でのプラズマ密度の増大が抑えられ、アンテナ全体とし
てプラズマ密度が平均化される。さらに、プラズマ密度
が高くなり易い場所に限定してアンテナの一部に誘電体
被覆を設けることにより、アンテナ長手方向に沿ってよ
り均一性を向上させることが可能となる。ここで、被覆
する誘電体の厚さによっては、誘電体端部でプラズマ密
度が増大する場合がある。この場合には、図2(b)に
示したように、誘電体端部での断面をテーパー形状と
し、誘電体端部に向かって徐々に誘電体の厚みを薄くす
る形状とするのが好ましい。これにより、誘電体端部に
対応する部分でのプラズマ密度ピークの出現が抑えられ
る。あるいは、図2(c)に示すように、アンテナ長手
方向に沿って、誘電体をらせん形に被覆しても良く、こ
の方法によっても誘電体端部でのプラズマ密度が平均化
される。なお、誘電体の厚さと誘電率(材質)は、改善
しようとするプラズマ密度分布に応じて適宜選択される
が、例えばテフロン(登録商標)の場合0.1mm程度
以上が好適に用いられる。誘電体は、プラズマ、熱に対
して安定なものであれば、テフロン(登録商標)のよう
な有機系材料、アルミナ、石英のような無機系材料等の
どのような材質のものでも良いが、高周波損失の大きな
材料は好ましくない。
【0039】なお、逆位相の高周波を、複数のアンテナ
素子に交互に供給する方法としては、複数のアンテナ素
子の一つおきに、半波長分の長さに等価な同軸ケーブル
を電力供給端に継ぎ足せばよい。また、高周波電源に移
相器を設けて、半波長ずれた高周波を1つおきに供給し
てもよい。
【0040】また、本発明の放電装置は、図3に示すよ
うに、複数のアンテナ素子2を被処理基体幅に配列した
アレイアンテナを、さらに所定の間隔を開けて複数層に
配置した構造とし、各層の両側に被処理基体11を配置
した多領域構成とするのが好ましい。このような構成と
することにより、多数の基体(図の例では、6枚)上で
同時にプラズマ処理を行うことが可能となり、スループ
ットを大幅に上げることができる。しかも、アレイアン
テナと基体間距離は30〜60mm程度と短くできるた
め、装置設置面積に対するスループット比の優れた放電
装置を実現することができる。
【0041】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明する。図1に概略を示す構成のプラズマ処理装置
を用いて以下の実験を行った。この時の直線部の長さ
は、0.5m、1.0m、1.6mの三種類とし、励振
周波数50MHz、放電圧力10Paにおける反射電力
の測定及び目視によるプラズマの密度分布の観察を行っ
た。この結果、0.5mでは、放電を生起させることは
できなかった。1.0mでは、放電プラズマが発生した
が、反射が大きく進行波に対して10%を越えていた。
この時のプラズマに注目したところ、直線部中央付近で
密度が濃くなり、端部へ行くに従って密度が薄くなるよ
うな現象が観られた。一方、1.6mのアンテナでは、
反射電力は非常に小さくなり、また、プラズマの濃淡は
殆ど観測できなかった。次に、放電圧力を20Paと
し、同様の観測を行った。この結果、0.5mのアンテ
ナでも放電が発生したが、反射波は大きく10%を越え
ていた。この時のプラズマ密度分布は、アンテナの結合
部(U字に曲げた付近)のプラズマ密度が高くなり、電
力供給端及び接地端へ向かって、プラズマからの発光強
度が低下する現象が観られた。この圧力(20Pa)で
は、1.0及び1.6mのアンテナについては、反射電
力も小さく、プラズマ密度の均一性も良好であった。
【0042】以上から、適当な長さ以上のアンテナの直
線部を選定することにより、反射波を小さく抑えること
ができ、また同時に定在波に起因していると思われるプ
ラズマの不均一性の発生を抑えることができることが分
かった。様々な放電条件での同様な実験を試みた結果、
直線部長さを、おおよそ、進行波に対する反射波の比を
10%以下に抑える長さに選定することにより、プラズ
マ均一性も良好に保つことが可能となり、また、直線部
長さをこの長さ以上としても反射波が再上昇してしまう
ことはないことも分かった。
【0043】以上の結果を基に、励振周波数85MH
z、直線部の長さ1.6mのアレイアンテナを持つプラ
ズマCVD装置を試作し、この装置での定量的な観測を
行った。アンテナの直線部は厚さ1mmのテフロン(登
録商標)で被覆した。放電に使用したガスは、SiH
/H=0.2の混合ガスである。初めに、各アンテナ
素子に対して同位相で電力を供給したが、図4に示した
ように、膜厚分布は非常に悪いものであった。次に、各
アンテナ素子の位相を180゜ずつずらした状態で成膜
圧力を変化させて実験を行ったところ、図に示すよう
に、2〜3Paの放電圧力の時の膜厚の均一性は良好と
なった。この時の反射波は、進行波の3%以下であっ
た。なお、装置の排気速度上の制約により、これ以下の
圧力での実験はできなかった。また、放電周波数を下げ
ると、反射波が増大し、膜厚分布にの凹凸が観られるよ
うになった。即ち、アンテナの直線部の幾何学的な長さ
が同一であっても、放電周波数を下げることは、直線部
長さの電気的長さを短縮するのと同等の効果を持つこと
が確認された。
【0044】次に、直線部の長さ1.6mのアレイアン
テナを用いて、放電圧力0.1〜1000Paの範囲で
同様の実験を行い、図7〜9のグラフとの関係を調べ
た。先ず、アンテナを駆動する励振周波数が10MHz
である場合について考察する。図7によれば、低圧力領
域では数十から数万メートルの直線部長さが必要であ
り、さもないと定在波の発生によるプラズマの不均一と
反射波の増大が起こることが示唆される。つまり、幾何
学的な直線部の長さ1.6mは、短すぎるであろうと予
想された。実際の実験では、100Pa以下の圧力では
放電を開始することができなかった。圧力を上昇させる
と放電が生起したがどの圧力領域でも反射波が大きく殆
ど全反射に近い状態であった。
【0045】次に、励振周波数85MHzの場合につい
て考察する。この場合、図8のグラフによると1.6m
の直線部の長さは、1〜100Paの圧力領域で0.5
(1/α)と10(1/α)との間に位置し、反射電力
も小さく、アンテナの全長に亘って放電が広がるであろ
うことが予想される。実際の実験結果は、以下の通りで
あった。0.1〜0.6Paでは、放電が生起しなかっ
たがそれ以上の圧力領域では、放電プラズマが発生し
た。特に2〜3Pa付近では反射波も小さく、目視確認
によるプラズマの均一性も良好であった。10〜数10
Pa付近ではアンテナ先端部ではプラズマ密度が低くな
ったが、これは、電気的なアンテナ長が長すぎたと考え
られる。なお、放電が生起できなかった圧力領域では、
衝突周波数が小さいため投入した電力では火花条件を満
たせなかったものと推測される。
【0046】励振周波数を400MHzにした場合につ
いて説明する。図9のグラフによれば、10Pa程度の
圧力では、アンテナの直線部の長さが(1/α)の10
倍に近接しており、アンテナの先端部でのプラズマ密度
の低下が予測される一方、反射波は小さくなることが予
想される。実験の結果、10Pa付近の放電圧力領域で
このような現象が観られたが、高い放電圧力領域では、
プラズマ均一性は良好であり、また反射も小さいもので
あった。以上により、いずれの場合もアンテナ長は 0.5(1/α)<直線部の長さLa<10(1/α) の範囲内の長さを選定することで、反射波は小さくな
り、良好なプラズマ均一性が得られることが分かった。
【0047】以上の記述で分かる通り、原理的には、減
衰定数は、ガスの種類や、アンテナの太さ、アンテナの
周囲に取り付けられる誘電体の誘電率・厚さ、プラズマ
密度(励振電力)等に応じて変化する。しかし、これらの
パラメータが変化することで最適のアンテナ長が極端に
変化することは無く、発明者らが実験したパラメータ範
囲内では上の範囲内に直線部長さの最適値が存在するこ
とが確認された。
【0048】本発明の方法を用いてアレイアンテナの両
側に基板を搭載して、a−Si太陽電池を試作した。こ
の結果、平行平板形放電装置と同等な特性を持つ電池が
得られ、また、アレイアンテナの両側に置かれた基板上
での太陽電池特性は、ほぼ同等であった。
【0049】
【発明の効果】本発明により、生産性の高い放電装置を
得ることができ、本発明により、生産性の高いプラズマ
処理方法が実現される。また、太陽電池を製造するため
のプラズマCVD装置として本発明を適用することで、
低価格な太陽電池の実現に大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電装置の一構成例を示す模式的断面
図である。
【図2】アンテナ素子の構成例を示す模式図である。
【図3】複数の基板の同時処理可能な放電装置を示す模
式的断面図である。
【図4】給電方法と膜厚分布の関係を示すグラフであ
る。
【図5】アンテナ素子間の相互作用を説明する模式図で
ある。
【図6】アンテナ周辺の状態を示す模式図である。
【図7】励振周波数10MHzにおけるアンテナ長と圧
力の関係を示すグラフである。
【図8】励振周波数85MHzにおけるアンテナ長と圧
力の関係を示すグラフである。
【図9】励振周波数400MHzにおけるアンテナ長と
圧力の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 真空室、 2 アンテナ素子、 3 誘電体、 4 折り返し部、 5 ガス導入口、 6 排気口、 7 高周波電源、 8 同軸ケーブル、 9 電力供給端、 10 接地端、 11基体、 12 基板ホルダ、 60 アンテナ、 61 シース、 62 仮想的な境界、 63 プラズマ。
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 憲和 東京都府中市四谷5丁目8番1号 アネル バ株式会社内 (72)発明者 渡部 嘉 東京都府中市四谷5丁目8番1号 アネル バ株式会社内 Fターム(参考) 5F045 AA08 AB04 BB01 BB08 CA13 CB01 DP01 EH02 EH11 5F051 CA16 CA23 CA40

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二本の長さの等しい第一及び第二の直線
    状導体を平行に配置し、前記第一及び第二の直線状導体
    端部のうち隣り合う端部の一組を電気的に結合し、第一
    の直線状導体の結合されていない側の一端を接地端と
    し、第二の直線状導体の結合されていない側の一端を交
    流電力を加え得る電力供給端としたアンテナ素子を複数
    個、それぞれのアンテナ素子の直線状導体が平行とな
    り、かつ、接地端と電力供給端とが交互となるように、
    真空中の第一の平面上に等間隔に配置してアレイアンテ
    ナを構成し、該アレイアンテナに交流電力を供給して真
    空中に放電プラズマを形成する放電装置において、 電力供給端のはじから順に位相を180゜づつ変化させ
    て、一斉に同一周波数の交流電力を給電することを第一
    の特徴とし、該周波数を10MHz〜2GHzとするこ
    とを第二の特徴とし、電力供給端で測定される進行波に
    対する反射波の比が0.1以下となるように直線状導体
    の長さを定めたことを第三の特徴とする放電装置。
  2. 【請求項2】 二本の長さの等しい第一及び第二の直線
    状導体を平行に配置し、前記第一及び第二の直線状導体
    端部のうち隣り合う端部の一組を電気的に結合し、第一
    の直線状導体の結合されていない側の一端を接地端と
    し、第二の直線状導体の結合されていない側の一端を交
    流電力を加え得る電力供給端としたアンテナ素子を複数
    個、それぞれのアンテナ素子の直線状導体が平行とな
    り、かつ、接地端と電力供給端とが交互となるように、
    真空中の第一の平面上に等間隔に配置してアレイアンテ
    ナを構成し、該アレイアンテナに交流電力を供給して真
    空中に放電プラズマを形成する放電装置において、 電力給電端のはじから順に、位相を180゜づつ変化さ
    せて一斉に同一周波数の交流電力を給電することを第一
    の特徴とし、該周波数f(Hz)を10MHz〜400
    MHzとすることを第二の特徴とし、プラズマの誘電率
    κを前記周波数fと放電圧力p(Pa)とを使って、 で表し、更に、プラズマに侵入する電磁界の表皮深さδ
    (m)を で表したときに、計算される減衰定数α(1/m) から、前記直線状導体の長さLa(m)を 0.5(1/α)<La<10(1/α) としたことを第三の特徴とする放電装置。
  3. 【請求項3】 前記直線状導体の直径を10mm以下と
    したことを特徴とする請求項1又は2に記載の放電装
    置。
  4. 【請求項4】 前記直線状導体の直径を1mm以上とし
    たことを特徴とする請求項3に記載の放電装置。
  5. 【請求項5】 前記直線状導体の直径を長さ方向に変化
    させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の放電装
    置。
  6. 【請求項6】 前記直線状導体の直径の少なくとも一部
    を10mm以下としたことを特徴とする請求項5に記載
    の放電装置。
  7. 【請求項7】 前記直線状導体の表面の一部または全体
    を誘電体で被覆することを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれか1項に記載の放電装置。
  8. 【請求項8】前記誘電体の厚さを前記直線状導体の長さ
    方向に変化させたことを特徴とする請求項7に記載の放
    電装置。
  9. 【請求項9】 前記誘電体の端部において、その断面形
    状をテーパー状としたことを特徴とする請求項8に記載
    の放電装置。
  10. 【請求項10】 前記誘電体を直線状導体の長手方向に
    沿ってらせん形状に被覆したことを特徴とする請求項7
    〜9のいずれか1項に記載の放電装置
  11. 【請求項11】 前記アレイアンテナが配置された前記
    第一の平面を挟む第二及び第三の平面上にそれぞれ基体
    を配置し、前記放電プラズマにより第二および第三の平
    面上に配置された基体に同時に加工を行うことを特徴と
    する請求項1〜10のいずれか1項に記載の放電装置。
  12. 【請求項12】 一つの真空室内に複数の前記アレイア
    ンテナを配置することを特徴とする請求項11に記載の
    放電装置
  13. 【請求項13】 二本の長さの等しい第一及び第二の直
    線状導体を平行に配置し、前記第一及び第二の直線状導
    体端部のうち隣り合う端部の一組を電気的に結合し、第
    一の直線状導体の結合されていない側の一端を接地端と
    し、第二の直線状導体の結合されていない側の一端を交
    流電力を加え得る電力供給端としたアンテナ素子を複数
    個、それぞれのアンテナ素子の直線状導体が平行とな
    り、かつ、接地端と電力供給端とが交互となるように、
    真空中の第一の平面上に等間隔に配置してアレイアンテ
    ナを構成し、該アレイアンテナに交流電力を供給して真
    空中に放電プラズマを形成するプラズマ処理方法におい
    て、 電力給電端のはじから順に位相を180゜づつ変化さ
    せ、一斉に同一周波数の交流電力を給電し、該周波数を
    10MHz〜2GHzとし、電力供給端で測定される進
    行波に対する反射波の比が0.1以下となるように直線
    状導体の長さを定めたアレイアンテナを使用することを
    特徴とするプラズマ処理方法。
  14. 【請求項14】 二本の長さの等しい第一及び第二の直
    線状導体を平行に配置し、前記第一及び第二の直線状導
    体端部のうち隣り合う端部の一組を電気的に結合し、第
    一の直線状導体の結合されていない側の一端を接地端と
    し、第二の直線状導体の結合されていない側の一端を交
    流電力を加え得る電力供給端としたアンテナ素子を複数
    個、それぞれのアンテナ素子の直線状導体が平行とな
    り、かつ、接地端と電力供給端とが交互となるように、
    真空中の第一の平面上に等間隔に配置してアレイアンテ
    ナを構成し、該アレイアンテナに交流電力を供給して真
    空中に放電プラズマを形成するプラズマ処理方法におい
    て、 電力給電端のはじから順に位相を180゜づつ変化させ
    て一斉に同一周波数の交流電力を給電し、該周波数f
    (Hz)を10MHz〜400MHzとし、プラズマの
    誘電率κを前記周波数fと放電圧力p(Pa)とを使
    って で表し、更に、プラズマに侵入する電磁界の表皮深さδ
    (m)を で表したときに、計算される減衰定数α(1/m) により前記直線状導体の長さLa(m)を 0.5(1/α)<La<10(1/α) としたアレイアンテナを使用することを特徴とするプラ
    ズマ処理方法。
  15. 【請求項15】 二本の長さの等しい第一及び第二の直
    線状導体を平行に配置し、前記第一及び第二の直線状導
    体端部のうち隣り合う端部の一組を電気的に結合し、第
    一の直線状導体の結合されていない側の一端を接地端と
    し、第二の直線状導体の結合されていない側の一端を交
    流電力を加え得る電力供給端としたアンテナ素子を複数
    個、それぞれのアンテナ素子の直線状導体が平行とな
    り、かつ、接地端と電力供給端とが交互となるように、
    真空中の第一の平面上に等間隔に配置してアレイアンテ
    ナを構成し、該アレイアンテナに交流電力を供給して真
    空中に生起される放電プラズマを利用するプラズマCV
    D法によって、ケイ素を含有する薄膜を形成し、この薄
    膜を半導体層として利用した太陽電池において、 電力給電端のはじから順に位相を180゜づつ変化させ
    て一斉に同一周波数の交流電力を給電し、該周波数を1
    0MHz〜2GHzとし、電力供給端で測定される進行
    波に対する反射波の比が0.1以下となるように、直線
    状導体の長さを定めたことを特徴とする太陽電池。
  16. 【請求項16】 二本の長さの等しい第一及び第二の直
    線状導体を平行に配置し、前記第一及び第二の直線状導
    体端部のうち隣り合う端部の一組を電気的に結合し、第
    一の直線状導体の結合されていない側の一端を接地端と
    し、第二の直線状導体の結合されていない側の一端を交
    流電力を加え得る電力供給端としたアンテナ素子を複数
    個、それぞれのアンテナ素子の直線状導体が平行とな
    り、かつ、接地端と電力供給端とが交互となるように、
    真空中の第一の平面上に等間隔に配置してアレイアンテ
    ナを構成し、該アレイアンテナに交流電力を供給して真
    空中に生起される放電プラズマを利用するプラズマCV
    D法によって、ケイ素を含有する薄膜を形成し、この薄
    膜を半導体層として利用した太陽電池において、 電力給電端のはじから順に位相を180゜づつ変化させ
    て一斉に同一周波数の交流電力を給電し、該周波数f
    (Hz)を10MHz〜400MHzとし、プラズマの
    誘電率κを前記周波数と放電圧力p(Pa)とを使っ
    で表し、更に、プラズマに侵入する電磁界の表皮深さδ
    (m)を で表したときに、計算される減衰定数α(1/m) により前記直線状導体の長さLa(m)を 0.5(1/α)<La<10(1/α) としたことを特徴とする太陽電池。
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