JP2003096783A - 混合物の吹き付け工法とその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高所あるいは水平距離で遠方への連続的な吹
き付けが可能な混合物の吹き付け工法と、その工法に用
いる吹き付け装置とを提供する。 【解決手段】 混合物１の吹き付けに際して、ジェット
気流を導入して負圧域Ｂを形成し且つセメントと骨材の
混合物８を圧送する円周エジェクタ装置２５を、ホッパ
ー装置２２のセメントと骨材の混合物取り出し口２３に
接続し、負圧域Ｂにセメントと骨材の混合物８を強制的
に送り出すスクリューコンベア２６を設け、混合物１の
吹き付けノズル１９を備えたホース１８と、円周エジェ
クタ装置２５に接続のセメントと骨材の混合物圧送用ホ
ース１４とを、混合用筒体４６に同芯状に接続し、混合
用筒体４６の内径Ｄをセメントと骨材の混合物圧送用ホ
ース１４の内径ｄ１と同径〜３倍にして、筒体４６内に
圧送されるセメントと骨材の混合物８に対して水１２を
斜め後方から供給し、筒体４６内に別々に圧送されたセ
メントと骨材の混合物８と水１２とを筒体４６内で混合
し、その混合物１をノズル１９から吐出する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、セメントと骨材の
混合物と水との混合物（即ち、砂などの細骨材とセメン
トとの混合物と水とを混合したモルタル、又は、砕石な
どの粗骨材と砂などの細骨材とセメントとの混合物と水
とを混合したコンクリート）の吹き付け工法と、その工
法に用いて好適な混合物の吹き付け装置とに関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、法面に緑化用の植生基材を吹き
付ける法面の緑化保護工法では、植生基材の流亡を防止
して安定に定着させるために、モルタルやコンクリート
の吹き付けによる法枠を法面に形成して、その法枠内に
緑化用の植生基材が吹き付けられる。

【０００３】その他、法面の崩壊防止に際しても、法面
にネットを張設して、このネットを埋め込むように、モ
ルタルやコンクリートか吹き付けられ、高架鉄道や高速
道路、山岳トンネルなどの構築や補修などに際しても、
モルタルやコンクリートの吹き付けが行われる。

【０００４】このモルタルやコンクリートなどの混合物
（以下、モルタルと言う。）の吹き付けに際して、砂と
セメントと水とをモルタル吹付機に投入し、予め混練し
てモルタルを配合し、このモルタルをホースで圧送し吹
き付ける従来の吹き付け手段では、モルタルとホース内
面との摩擦抵抗が大きいために、モルタルの吹き付け位
置が高い場合は、十分な吐出圧を得難く、吹き付けの水
平距離にしても、ホース長さで１００ｍ程度が限度であ
った。

【０００５】また、モルタル吹付機の撹拌槽から圧送装
置に供給されたモルタル材料を、圧搾空気によってバッ
チ毎に筒体に圧送することから、モルタルの連続的な吹
き付けが不能となり、モルタル材料の圧送に脈動が生じ
ることから、時間当たり一定量のモルタル材料を圧送す
ることもできず、一定品質のモルタルを生成することが
困難であった。

【０００６】本発明は、かゝる実情に鑑みて成されたも
のであって、上記した従来のモルタル吹き付けの工法に
比較して、更なる高所への或いは水平距離で遠方への連
続的な吹き付けが可能で、しかも、圧送用ホース内での
詰まりが解消される混合物（モルタルまたはコンクリー
ト）の吹き付け工法と、その工法に用いて好適な混合物
の吹き付け装置とを提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】即ち、セメントと骨材の
混合物と水との混合物の吹き付け工法として、本発明で
は、ジェット気流を導入して負圧域を形成し且つセメン
トと骨材の混合物を圧送する円周エジェクタ装置を、ホ
ッパー装置のセメントと骨材の混合物取り出し口に接続
し、前記負圧域にセメントと骨材の混合物を強制的に送
り出すスクリューコンベアをホッパー装置に設ける一
方、先端に混合物の吹き付けノズルを備えたホースと、
円周エジェクタ装置に接続のセメントと骨材の混合物圧
送用ホースとを、ノズル近傍に設置される可搬式混合装
置の混合用筒体に同芯状に接続し、かつ、混合用筒体の
内径をセメントと骨材の混合物圧送用ホースの内径と同
径〜３倍にして、この筒体のセメントと骨材の混合物圧
送用ホースの接続部近傍の混合用筒体の筒壁に水の圧送
用ホースを接続すると共に、筒体内に圧送されるセメン
トと骨材の混合物に対して水を供給し、筒体内において
別々に圧送されたセメントと骨材の混合物と水とを筒体
内で混合し、その混合物をノズルから吐出することを特
徴としている（請求項１）。

【０００８】この際、可搬式混合装置への水の供給量を
制御するだけで、セメントと骨材の混合物と水との配合
比を簡単に変更することができる。

【０００９】上記のセメントと骨材の混合物と水とを別
圧送する本発明の吹き付け工法によれば、混合用筒体の
内径をセメントと骨材の混合物圧送用ホースの内径と同
径〜３倍にしたことで、筒体の内径が大き過ぎることに
起因するセメントと骨材の混合物の急激な流速の低下が
生じなくなり、これによってセメントと骨材の混合物
（モルタル）の詰まりを回避することが可能となる。

【００１０】そして同時に、セメントと骨材の混合物の
流速を低下させることなく、筒体内で所謂負圧作用を発
生させることが可能となるため、水は、筒体内で加速さ
れて筒体の内壁に繰り返し衝突し、セメントと骨材の混
合物と均一に混合される。

【００１１】一方、具体構造は後述する本発明の実施の
形態によって明らかであるが、ホッパー装置に投入され
たセメントと骨材の混合物は、円周エジェクタ装置によ
る所謂コアンダ効果によって負圧域に吸引されるだけで
なく、スクリューコンベアによって確実かつ定量的に負
圧域に導入されて、次いでジェット気流により、ホース
を介して混合用筒体に圧送されるのであって、水を添加
せずに、セメントと骨材の混合物のみを圧送することか
ら、従来のように、セメントの付着による圧送用ホース
の閉塞は生じなくなり、かつ、セメントと骨材の混合物
を随時、ホッパー装置に追加供給することで、セメント
と骨材の混合物は脈動を生じることなく、定量的に連続
圧送されることになる。

【００１２】そしてセメントと骨材の混合物は、プラズ
マ状態になって筒体内に導入されて、このセメントと骨
材の混合物に対して水が供給されることで、筒体内で
は、プラズマ状態のセメントと骨材の混合物と加速・拡
散した水とが瞬時に効率良く混合するようになり、混合
物として、これを極めて均一な高品質のものにして連続
的に吹き付けることが可能となる。

【００１３】ここで、水は圧送抵抗が小さく、かつ、セ
メントと骨材の混合物にしても、水を添加していないこ
とから、これの圧送抵抗も小さく、更に、上記したよう
にホースの閉塞が生じないことから、従来の吹き付けの
工法に比較して、更なる高所への混合物の吹き付け、或
いは、水平距離での遠方への吹き付けが可能となる。

【００１４】好適には、金属製、ガラス製、合成樹脂製
の繊維の少なくとも一つを、セメントと骨材の混合物と
水の少なくとも一方に添加することであって（請求項
２）、この繊維の添加によって、モルタルまたはコンク
リートの強度アップが達成される。

【００１５】セメントと骨材の混合物と水との混合物の
吹き付け装置として、ジェット気流を導入して負圧域を
形成し且つセメントと骨材の混合物を圧送する円周エジ
ェクタ装置を、ホッパー装置のセメントと骨材の混合物
取り出し口に接続し、前記負圧域にセメントと骨材の混
合物を強制的に送り出すスクリューコンベアをホッパー
装置に設ける一方、先端に混合物の吹き付けノズルを備
えたホースと、円周エジェクタ装置に接続のセメントと
骨材の混合物圧送用ホースとを、ノズル近傍に設置され
る可搬式混合装置の混合用筒体に同芯状に接続し、か
つ、混合用筒体の内径をセメントと骨材の混合物圧送用
ホースの内径と同径〜３倍にして、この筒体のセメント
と骨材の混合物圧送用ホースの接続部近傍の混合用筒体
の筒壁に水圧送用のホースを接続すると共に、このホー
スによる水を、筒体内において圧送されるセメントと骨
材の混合物に対して水を供給するように構成すること
で、請求項１〜２のいずれかに記載の工法に用いて好適
な混合物の吹き付け装置が提供される（請求項３）。

【００１６】この際、セメントと骨材の混合物圧送用の
ホース途中に、継手手段を介して中継用のホースを接続
可能に構成し、かつ、継手手段の一方の継手部材に、セ
メントと骨材の混合物を中継圧送するための円周エジェ
クタ装置を備えることで、セメントと骨材の混合物の圧
送距離を更に延長することが容易に可能となる。

【００１７】更に、継手手段として、一方の継手部材に
雄ねじ部を設け、他方の継手部材を、ホース接合用のフ
ランジ付き筒部材と、この筒部材に対して回転自在で且
つフランジに係止して、上記の雄ねじ部に螺着されるシ
ール押圧用の筒状部材とから構成すれば、実施の形態の
説明で明らかになるように、ホース接続の作業性が向上
する。

【００１８】また、セメントと骨材の混合物を中継圧送
するための円周エジェクタ装置に対する高圧エアの供給
ラインを、シール押圧用の筒状部材に接続すれば、ホー
ス連結の都度、高圧エアの供給ラインを接続する手間が
不要になることから、接続作業の更なる向上が達成され
る。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１はセメントと骨材の混合物と
水との混合物１の吹き付けによる法枠２の成形状況なら
びに植生基材３の吹き付けによる法面Ｎの緑化保護状況
を示している。

【００２０】上記の法枠２の成形には、砂などの細骨材
とセメントとの混合物と水とを混合したモルタル、又
は、砕石などの粗骨材と細骨材とセメントとの混合物と
水とを混合したコンクリートが用いられるものであっ
て、ここでは配合比がセメント１：砂４：水０．５のモ
ルタルを用いるものとして、以下、混合物をモルタル１
と言う。

【００２１】法面Ｎの緑化保護に際して、法面Ｎに金網
などのネット４を張設すると共に、このネット４上に、
鉄筋スペーサーを用いて鉄筋５を格子状に配置し、この
格子状の鉄筋５による空間部に養生シート６を配置する
一方、格子状の鉄筋５を覆うようにモルタル１を吹き付
けて、モルタル１による格子状の法枠２を形成し、その
後、養生シート６を剥がし、かつ、植物種子や肥料を含
んだ植生基材３を法枠２内に吹き付けて、法面Ｎの緑化
保護を図るようにしている。

【００２２】モルタル１の吹き付け装置は、細骨材とセ
メントとの混合物８のエア式搬送装置９と、水１２の圧
送用ポンプ１３と、ホース１４，１５を介してセメント
と骨材の混合物８と水１２とを導入し、これらを混合し
てモルタル１として吐出する可搬式の混合装置１６と、
この可搬式混合装置１６のモルタル吐出口（図９を参
照）１７に接続のモルタル圧送用のホース１８、及び、
このホース１８の先端に備えたモルタル吹き付けノズル
１９とから成る。

【００２３】尚、ポンプ１３によって圧送される水１２
の供給量は、ポンプ１３が備える吐出量ゲージによって
設定変更されるもので、事前に測定したセメントと骨材
の混合物８の圧送量に応じてポンプ１３による水１２の
吐出量を調整することで、セメントと骨材の混合物８と
水１２との配合比を任意に制御できるようになってい
る。

【００２４】上記のエア式搬送装置９は、図２及び図３
に示すように、バイブレーター２０付のシュート２１を
備えたホッパー装置２２のセメントと骨材の混合物取り
出し口２３に、ジェット気流の導入手段２４を備えた円
周エジェクタ装置２５を接続する一方、セメントと骨材
の混合物８を円周エジェクタ装置２５に向けて強制的に
送り出すスクリューコンベア２６を、ホッパー装置２２
の下部側に配置して成る。

【００２５】円周エジェクタ装置２５は、スクリューコ
ンベア２６のセメントと骨材の混合物送り出し端部を内
蔵する内筒２７を、スクリューコンベア２６の下流側に
延出させて、ホッパー装置２２のセメントと骨材の混合
物取り出し口２３に連設すると共に、この内筒２７の外
まわりにフランジ２８を連設し、このフランジ２８に外
筒２９を取り付け、かつ、内筒２７とほゞ同じ内径の筒
体３０を備えたフランジ３１を、内筒２７端部とによっ
て微小の環状スリットａを形成するように、前記外筒２
９に連設のフランジ３２に連設して、前記内筒２７と外
筒２９およびフランジ２８，３１によって環状のエアチ
ャンバーＡを形成している。

【００２６】一方、前記ジェット気流の導入手段２４
は、前記外筒２９の周方向に所定の間隔を隔てて、例え
ば六等分箇所にエアノズル３３を設けると共に、コンプ
レッサー３４からのエア供給ライン３５をエアノズル３
３に接続して成り、前記エアチャンバーＡに高圧のエア
を導入して、そのエアを環状スリットａによってジェッ
ト気流にし、前記筒体３０に接続のセメントと骨材の混
合物圧送用ホース１４に向けて噴出することで、円周エ
ジェクタ装置２５の内筒２７内部に負圧域Ｂが形成され
る一方、ジェット気流は、所謂コアンダ効果によって密
度を高めるように、セメントと骨材の混合物圧送用ホー
ス１４の内面に引き寄せられるのであって、スクリュー
コンベア２６によるセメントと骨材の混合物８の強制送
り出し端部を、この負圧域Ｂに入り込ませている。

【００２７】上記の構成によれば、スクリューコンベア
２６によって負圧域Ｂに送り出されたセメントと骨材の
混合物８は、円周エジェクタ装置２５による負圧の吸引
作用を受けて、順次負圧域Ｂを通過し、次いでホース１
４内面に引き寄せられる高密度のジェット気流に乗っ
て、ホース１４内を圧送されるのであって、負圧域Ｂへ
のセメントと骨材の混合物８の送り出しが定量的である
ことから、エア式搬送装置９のセメントと骨材の混合物
搬送能力は安定したものとなり、かつ、セメントと骨材
の混合物８を随時、ホッパー装置２２に追加供給するこ
とで、セメントと骨材の混合物８は脈動を生じることな
く、定量的に連続圧送されることになる。

【００２８】セメントと骨材の混合物８の圧送用ホース
１４は、エア式搬送装置９の円周エジェクタ装置２５に
接続される基部側のホース１４ａと、可搬式の混合装置
１６に接続される先端側のホース１４ｂと、このホース
１４ａ，１４ｂにわたって、継手手段３６を介して接続
される複数本（又は１本）の中継用ホース１４ｃとから
成り、かつ、図４及び図５に示すように、継手手段３６
の一方の継手部材（図示する例では上流側の継手部材）
３７には、セメントと骨材の混合物８を中継圧送するた
めの円周エジェクタ装置３８を備えている。

【００２９】上記のセメントと骨材の混合物中継圧送用
の円周エジェクタ装置３８は、機能的には上述した円周
エジェクタ装置２５と同じであることから、詳細な説明
を省略するが、可撓性を有する例えばゴム製のホース端
部を接着接合する金属製の筒部材３９と、この筒部材３
９に螺着されて、それぞれ環状のエアチャンバーＡとス
リットｂとを形成する金属製の外筒部材４０とによって
構成され、かつ、外筒部材４０には、エアチャンバーＡ
に連通する２本のエア流路ｃ，ｄが形成されている。

【００３０】他方の継手部材４１は、ホース端部を接着
接合する金属製の筒部材４３から成り、この筒部材４３
は、シール材４２を介して外筒部材４０に気密状に螺着
されるもので、その螺着状態において、外筒部材４０の
エア流路ｄに連通するエア流路ｅ，ｆが、シール材４２
と筒部材４３とに形成されている。

【００３１】尚、シール材４２には、複数個の係止孔ｈ
が形成され、継手部材３７の外筒部材４０には、係止孔
ｈに係入するピンｉが設けられていて、継手部材３７に
対するシール材４２の廻り止めを図るように構成されて
おり、更に、シール材４２のエア流路ｅは、筒部材４３
の中心まわりでの円弧孔に形成されており、かつ、継手
部材３７と筒部材４３のエア流路ｃ，ｆの端部には、シ
ール材４２のエア流路ｅと同じ円弧孔の凹入部ｊが形成
されている。

【００３２】そして、基部側のホース１４ａの継手部材
３７には、エアチャンバーＡに接続の高圧エアの供給ラ
イン４４が接続され、かつ、中継用ホース１４ｃのそれ
ぞれには、他方の継手部材４１と一方の継手部材３７と
にわたって、高圧エアの供給ライン４５が接続されてい
て、ホース継手手段３６のそれぞれの部位において、円
周エジェクタ装置３８による所謂コアンダ効果により、
セメントと骨材の混合物８を中継圧送するように構成さ
れている。

【００３３】上記の基部側ホース１４ａと高圧エアの供
給ライン４４、及び、中継用ホース１４ｃと高圧エアの
供給ライン４５は、適宜バンド５９などによって一体化
されている。

【００３４】尚、セメントと骨材の混合物８を中継圧送
するための円周エジェクタ装置３８を、図６に示すよう
に、継手手段３６の他方の継手部材４１に備えて実施可
能であることは言うまでもない。

【００３５】上記の構成によるセメントと骨材の混合物
圧送用のホース１４によれば、ホースをばらした状態で
は、これが嵩張らないことから、保管面ならびに運搬の
作業面で好適であり、かつ、ホース接続の作業によって
円周エジェクタ装置３８が継手手段３６に構成されるこ
とから、作業性が向上すると共に、セメントと骨材の混
合物８は、円周エジェクタ装置３８によって脈動を伴う
ことなく、連続的に長距離搬送されることになる。

【００３６】尚、セメントと骨材の混合物圧送用のホー
ス１４を長くした場合、下流側の円周エジェクタ装置３
８に供給されるエア圧が低下して、コアンダ効果による
セメントと骨材の混合物８の圧送能力が低くなることが
懸念されるが、これに対しては、例えば図７に示すよう
に、継手部材３７に別途、高圧エア供給ライン４５ａの
接続口ｍを形成して、この近辺に可搬式のコンプレッサ
ー３４ａを持ち込み、このコンプレッサー３４ａと接続
口ｍとにわたって高圧エア供給ライン４５ａを接続する
ことで、セメントと骨材の混合物８の圧送能力の低下問
題を解消することができる。

【００３７】ここで、可搬式混合装置１６を中心にした
モルタル１の吹き付け範囲が半径で３〜２０ｍ程度にな
るように、ノズル１９を含むモルタル圧送用ホース１８
の長さを３〜２０ｍ程度に設定しており、このノズル１
９の近傍に設置されるところの可搬式の混合装置１６
は、セメントと骨材の混合物８と水１２とを混合するた
めの混合用筒体４６を主体に構成されている。

【００３８】この混合用筒体４６は、図８及び図９に示
すように、その内径Ｄがセメントと骨材の混合物圧送用
ホース１４の内径ｄ１よりもやゝ大径（後述するよう
に、同径〜３倍でよい。）であって、一端側（モルタル
吐出口１７側）を順次絞り気味にして、その吐出口１７
の外周面部に、モルタル圧送用ホース１８を同芯状に接
続するための雄ねじ部４７を形成する一方、他端側に
も、セメントと骨材の混合物圧送用ホース１４を同芯状
に接続するための雄ねじ部４８を形成し、かつ、この筒
体４６のセメントと骨材の混合物圧送用ホース１４の接
続部近傍の筒壁４６ａに、水１２の注入コック４９を接
続するための雌ねじ部５０を形成して、このコック４９
に水圧送用のホース１５を接続するようにしている。

【００３９】セメントと骨材との混合物８に水１２を添
加混合するには、混合用筒体４６に水の圧送用ホース１
５を接続して、所定圧力で添加する。水の添加に際して
は、前記筒体４６に水添加用の分岐管を取り付けこれに
前記水圧送用ホース１５を接続する。添加の方向は、筒
体４６に対して直角その他の方向が可能であるが、混合
物８の圧送圧力とのバランスで、水の圧送用ホースの方
に混合物８が逆流する虞がある場合には、逆止弁などを
取りつけることもある。

【００４０】水圧送ホース１５のより好ましい接続方法
としては、前記筒体４６に分岐させた雌ねじ部５０の筒
体内方への延長軸線Ｐを、筒体軸線Ｑを通す状態で且つ
筒体軸線Ｑに対して例えば４０度の角度θで傾斜させ
て、筒体４６内に圧送されるセメントと骨材の混合物８
に対して水１２を斜め後方から供給するように構成する
一方、雌ねじ部５０による筒体４６内への水１２の注入
口部を筒体４６の軸線方向で絞って、この絞り口部によ
って水１２を膜状に拡散させるための拡散手段５１を構
成することにより、混合物８と水とをより均一に混合す
ることができる。

【００４１】上記構成の混合装置１６によれば、混合用
筒体４６の内径Ｄをセメントと骨材の混合物圧送用ホー
ス１４の内径ｄ１よりもやゝ大径にしたことで、一定の
速度で筒体４６内に連続圧送されるセメントと骨材の混
合物８の急激な流速の低下が生じなくなり、筒体４６内
でのセメントと骨材の混合物８の詰まりが確実に回避さ
れる。

【００４２】これと同時に、セメントと骨材の混合物８
の流速を低下させることなく、筒体４６内で所謂負圧作
用が発生することで、水拡散手段５１を通して筒体４６
内に加速導入された水１２は、瞬時に濃密な膜状の水１
２と化し、一方、セメントと骨材の混合物８について
は、セメントと骨材の混合物８はプラズマ状態になって
筒体４６内に導入されることとなり、これに加えて、水
１２をセメントと骨材の混合物８に対して斜め後方から
交差させるように供給することで、筒体４６内では、濃
密な膜状の水１２とセメントと骨材の混合物８とが瞬時
に効率良く混合されるのであって、これに上記したセメ
ントと骨材の混合物８の詰まりが回避されることが相乗
することで、モルタル１を極めて均一な高品質のものに
して、これをノズル１９から法面Ｎに吹き付けることが
できる。

【００４３】即ち、セメントと砂と水を機械的に撹拌し
て、モルタルそのものをホースで圧送する従来の吹き付
け工法に比較して、上記構成のモルタルの吹き付け装置
では、機械式の不均一な撹拌に頼ることがないので、混
合ムラの少ない極めて高品質のモルタル１を容易に且つ
瞬時に得ることができるのであり、しかも、従来必要と
した３割ものリバウンドロスを大幅に低減させることも
可能となり、セメントと骨材の混合物８の使用量を大幅
に削減することが可能となる。

【００４４】また、水１２は圧送抵抗が小さく、セメン
トと骨材の混合物８にしても、これの圧送抵抗も小さ
く、かつ、ホース継手手段３６のそれぞれにおいて、セ
メントと骨材の混合物８を中継圧送するように構成して
いることと、これらセメントと骨材の混合物８と水１２
とを別々に圧送することに加えて、これらをモルタル１
にして圧送するライン（モルタル圧送用のホース１８）
も短いことから、高所へのモルタル１の吹き付け、或い
は、水平距離での遠方へのモルタル１の吹き付けが可能
となり、モルタル１の吹き付け能力の大幅な改善が達成
されるのである。

【００４５】因みに、セメントと骨材の混合物圧送用ホ
ース１４の内径ｄ１を４２ｍｍにして、セメントと骨材
の混合物８を２５０Ｋｇ／バッチ／１．５分で筒体４６
内に連続圧送し、水圧送用ホース１５の内径ｄ２を２５
ｍｍにして、水１２を２５Ｋｇ／１．５分で筒体４６内
に連続的に拡散圧送し、これらを混合する筒体４６の全
長を１０００ｍｍ、内径Ｄを９４ｍｍとし、かつ、モル
タル圧送用ホース１８の内径ｄ３を４２ｍｍにして、モ
ルタル１をモルタル吐出口１７からノズル１９に圧送し
た実施の形態では、水平距離で４００ｍ以上にわたるモ
ルタル１の吹き付け確認が成されている。

【００４６】そして、上記構成のエア式搬送装置９は、
従来のモルタルガン機と称される圧送装置に比較して、
非常に小型軽量な機械装置となるので、狭隘な林道等で
あっても小型の車両によって運搬することができ、か
つ、狭い現場においても、装置の設置ならびにモルタル
１の吹き付け施工が可能となる。

【００４７】上記の実施の形態では、セメントと骨材の
混合物８と水１２とを混合したモルタル１の吹き付けに
ついて説明したが、図１に仮想線で示すように、セメン
トと骨材の混合物８として、砂に加えて砕石を用るコン
クリートの吹き付けも可能である。なお、上記の混合物
８の細骨材の砂や粗骨材の砕石の表面水を除去、即ち、
乾燥させたものを所定量のセメントと混合して使用すれ
ば、エアー搬送装置による混合物８の搬送がよりスムー
ズに行われ、より好適である。

【００４８】従って、上記構成の吹き付け装置と、セメ
ントと骨材の混合物（砂または砕石）と、セメントと、
水とを用意すれば、場所と時間とに制約されることな
く、随時に生モルタルあるいは生コンクリートの吹き付
けが可能であって、現在問題となっているトンネル内の
コンクリート剥落事故等に繋がる問題、即ち、打設の時
間的な制約や、過剰な水セメント比に起因する生コンの
不良施工を回避できるのであり、本発明の吹き付け工法
によれば、モルタルあるいはコンクリート構造物の品質
低下を来す虞れが殆どないのである。

【００４９】ここで、上記の吹き付け工法によるモルタ
ルおよびコンクリートの２８日圧縮強度を測定したとこ
ろ、従来工法の１５Ｎ／ｍｍ^２に比較して、平均３０Ｎ
／ｍｍ^２以上と大幅に向上できることが判明したのであ
り、これによって、例えば法枠による法面の保護工法に
おいては、従来と同等強度の法枠を小型の法枠でも得る
ことができるなど、工事の大幅なコスト低減が達成され
る。

【００５０】上記の実施の形態では、混合用筒体４６の
内径Ｄを、セメントと骨材の混合物圧送用ホース１４の
内径ｄ１の２．２倍（面積で４．８倍）に設定している
が、内径Ｄの異なる複数本の筒体４６を用意して、モル
タルの吹き付け実験を繰り返し行ったところ、筒体内径
Ｄがホース内径ｄ１の３．０倍（面積で９倍）までの筒
体４６では、セメントと骨材の混合物８の詰まりは一切
生じず、筒体内径Ｄがホース内径ｄ１の４．０倍以上の
筒体４６では、セメントと骨材の混合物８の詰まりがし
ばしば生じ、この間の筒体４６では、ごく稀にセメント
と骨材の混合物８の詰まりが生じたのであり、逆に、混
合用筒体４６の内径Ｄをホース内径ｄ１よりも小さくし
ても、セメントと骨材の混合物８の詰まりが生じたので
あって、このことから、混合用筒体４６の内径Ｄは、セ
メントと骨材の混合物圧送用ホース１４の内径ｄ１の
１．０倍〜３．０倍（面積で９．０倍）の範囲に設定す
ることが肝要である。

【００５１】尚、水拡散手段５１を設けることは必須の
要件ではなく、即ち、図１０（Ａ），（Ｂ）に示すよう
に、雌ねじ部５０による水１２の注入口部を絞らずに、
雌ねじ部５０を単純に筒体４６に連設してもよいのであ
り、この構成では、水１２は拡散を伴って筒体４６内に
棒状に圧送されて、筒体４６の内壁に繰り返し衝突し、
セメントと骨材の混合物８と混合するようになる。

【００５２】これに対して、口部の絞りによる水拡散手
段５１を備えた際は、図１１（Ａ），（Ｂ）に示すよう
に、散水ホースの口部を潰して吐水するときのように、
水１２は扇形の膜状と化して、この膜状の水１２が筒体
４６内を斜めに横断するように、筒体４６内に圧送され
て、筒体４６の内壁に繰り返し衝突するのであって、水
１２が膜状に拡散して、セメントと骨材の混合物との接
触効率が格段と高くなることから、水拡散手段５１を備
えることは極めて好適である。

【００５３】上記したモルタルまたはコンクリートの吹
き付けに際して、金属製、ガラス製、合成樹脂製の繊維
の少なくとも一つを、セメントと骨材の混合物と水の少
なくとも一方に添加し、吹き付けるようにすれば、従来
必要とした鉄筋を使用することなく、極めて圧縮強度お
よび引っ張り強度の高いモルタルまたはコンクリート構
造物を作成することができる利点がある。

【００５４】特に、高所の作業においては、重量が大き
な鉄筋を運搬する必要がなくなるため、非常に容易にし
かも安全に施工することが可能となる。

【００５５】添加する繊維としては、連続した繊維と所
定長さに切断した繊維の何れでも用いることができ、ま
た、繊維の太さも素材によって任意のものが使用でき
る。

【００５６】比較的繊維長が短いものを使用する場合
は、セメントと骨材の混合物や水に予め混合して圧送す
ればよく、繊維長が長いものは、可搬式の混合装置１６
やノズル１９の適宜箇所に、繊維を風圧で送るホースを
接続して、セメントと骨材の混合物と水の混合物に添加
するようにすればよい。

【００５７】金属製繊維の原料としては、鋼やステンレ
ス等が用いられるが、錆を生じにくい性質のものが好ま
しい。合成樹脂製繊維の原料としては、アラミド等が用
いられ、引っ張り強度が高いものが好ましい。

【００５８】また、いずれの繊維も、モルタルまたはコ
ンクリートに対して、通常、体積比０．０１〜３．０％
程度の割合で使用するが、必要とする強度に応じて増減
可能である。

【００５９】別の実施の形態による継手手段３６を図１
２に示している。この実施の形態では、上記した螺着タ
イプの継手手段３６のうち、一方の継手部材３７の外筒
部材４０に、ストレート筒部５２とキー部材５３とを連
設する一方、他方の継手部材４１の筒部材４３には、ス
トレート筒部５２とキー部材５３とを嵌入するキー溝５
４付きのストレート孔部５５を形成して、継手部材３
７，４１をストレート嵌合によって連結するようにし、
かつ、外筒部材４０と筒部材４３との嵌合部に、この両
者４０，４３に食い込む透孔５６を形成すると共に、筒
部材４３側の透孔５６の下部側に雌ねじ部５７を形成し
て、透孔５６を通して雌ねじ部５７にねじピン５８を螺
着することで、継手部材３７，４１を一体化するように
構成している。

【００６０】即ち、上記した螺着タイプの継手手段３６
では、基部側のホース１４ａに対する中継用ホース１４
ｃの連結、並びに、中継用のホース１４ｃに対する先端
側ホース１４ｂの連結に際して、中継用ならびに先端側
のホース１４ｃ，１４ｂの全体を回す必要があるが、こ
の図１２に示す継手手段３６では、継手部材３７，４１
をストレート嵌合によって連結する形態をとっているこ
とから、ホース全体を回す必要がなく、作業性の向上を
図ることができる。

【００６１】更に別の実施の形態による継手手段３６を
図１３に示している。この実施の形態では、継手手段３
６の一方の継手部材３７を、図５に示したものと同様
に、円周エジェクタ装置３８を備えた構造のものとし、
他方の継手部材４１を、ホース端部を圧入して接合する
フランジ６１付きの金属製筒部材６２と、この筒部材６
２に対して回転自在で且つ上記のフランジ６１に係止し
て、一方の継手部材３７の雄ねじ部６３に螺着される筒
状部材６４と、この筒状部材６４と雄ねじ部６３との間
に介装のシール６５とから構成している。

【００６２】かゝる構成の継手手段３６においても、ホ
ース全体を回すことなく、基部側のホース１４ａに対す
る中継用ホース１４ｃの連結、並びに、中継用のホース
１４ｃに対する先端側ホース１４ｂの連結が可能であ
る。

【００６３】この場合、ホース１４ｂ，１４ｃの連結に
際して、その都度、高圧エアの供給ライン４５を継手部
材４１に接続する必要があるが、この接続の作業を不要
にした継手手段３６を、図１４及び図１５に示してい
る。

【００６４】この図示する実施の形態の継手手段３６で
は、継手手段３６の一方の継手部材３７を、例えばゴム
製のホース端部を接着接合する金属製の筒部材３９と、
図１２に示したものと同様に、ストレート筒部５２とキ
ー部材５３とを連設した外筒部材４０とによって、円周
エジェクタ装置３８を構成したものとし、かつ、継手部
材３７の外筒部材４０に雄ねじ部６６を形成している。

【００６５】そして、他方の継手部材４１を、ホース端
部を接着接合するフランジ６７付きの金属製筒部材６８
と、この筒部材６８に対して回転自在で且つ上記のフラ
ンジ６７に係止して、一方の継手部材３７の雄ねじ部６
６に螺着される筒状部材６９とから構成し、かつ、この
継手部材４１の筒部材６８に、一方の継手部材３７のス
トレート筒部５２とキー部材５３とを嵌入するキー溝５
４付きのストレート孔部５５を形成すると共に、更に、
この筒部材６８に、上記の円周エジェクタ装置３８に高
圧エアを供給するための高圧エアライン４５を接続して
いる。

【００６６】かゝる構成の継手手段３６では、ホース全
体を回すことなく、基部側のホース１４ａに対する中継
用ホース１４ｃの連結、並びに、中継用のホース１４ｃ
に対する先端側ホース１４ｂの連結が可能であり、しか
も、ホース接合用の筒部材６８に高圧エアライン４５を
一体化しているので、ホース連結の都度、高圧エアの供
給ライン４５を接続する手間が不要となり、作業の更な
る向上が達成される利点がある。

【００６７】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１記載の発
明によれば、脈動を伴わせないでセメントと骨材の混合
物を連続的に圧送することで、モルタル等の強度に最も
影響を及ぼすセメント分のバラツキを生じさせることな
く、セメントと骨材の混合物と水とを均一に混合した高
品質の混合物を、従来に比べて更に高所に或いは水平距
離で遠方に吹き付けることが可能で、しかも、筒体内で
の詰まりが効果的に解消される混合物の吹き付け工法が
提供される。

【００６８】これに加えて、セメントと骨材の混合物と
水との配合比が容易に制御可能な混合物の吹き付け工法
が提供され、請求項２記載の発明によれば、従来必要と
した重量が大きな鉄筋を使用することなく、極めて圧縮
強度および引っ張り強度が高くて、耐用年数の長いモル
タルまたはコンクリートの構造物を構築できる混合物の
吹き付け工法が提供される。

【００６９】そして、請求項３記載の発明によれば、請
求項１〜２記載の工法に用いて好適な混合物の吹き付け
装置が提供され、これに加えて、セメントと骨材の混合
物の連続圧送距離を延長することが容易に可能な吹き付
け装置が提供される。

【００７０】更に、ホース接続の作業性を向上できる混
合物の吹き付け装置が提供され、接続作業の更なる向上
を期し得る吹き付け装置が提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】法枠の成形状況ならびに植生基材の吹き付けに
よる法面の緑化保護状況を示す形態図である。

【図２】モルタル吹き付け装置の構成図である。

【図３】セメントと骨材の混合物のエア式搬送装置を示
す構成図である。

【図４】中継用ホースの斜視図である。

【図５】一方の継手部材にセメントと骨材の混合物の中
継圧送用の円周エジェクタ装置を備えた継手手段の断面
図である。

【図６】他方の継手部材にセメントと骨材の混合物の中
継圧送用の円周エジェクタ装置を備えた別の実施の形態
による継手手段の断面図である。

【図７】セメントと骨材の混合物の中継圧送用の円周エ
ジェクタ装置におけるセメントと骨材の混合物の圧送能
力をアップさせるようにした継手手段の断面図である。

【図８】混合用筒体の縦断側面図である。

【図９】図８のＸ−Ｘ線断面図である。

【図１０】（Ａ）及び（Ｂ）は水拡散手段を備えない構
成での筒体内への水の圧送説明図である。

【図１１】（Ａ）及び（Ｂ）は水拡散手段を備えた構成
での筒体内への水の圧送説明図である。

【図１２】継手手段をストレート嵌合タイプに構成した
別の実施の形態による中継用ホースの斜視図である。

【図１３】別の実施の形態による継手手段の断面図であ
る。

【図１４】更に別の実施の形態による継手手段の分解断
面図である。

【図１５】図１４に示した継手手段の組み立て断面図で
ある。

【符号の説明】

１…混合物（モルタル）、８…セメントと骨材の混合
物、１２…水、１４…セメントと骨材の混合物圧送用ホ
ース、１５…水圧送用ホース、１６…可搬式混合装置、
１８…混合物圧送用ホース、１９…混合物の吹き付けノ
ズル、２２…ホッパー装置、２３…セメントと骨材の混
合物取り出し口、２５，３８…円周エジェクタ装置、２
６…スクリューコンベア、３６…継手手段、３７，４１
…継手部材、４５…高圧エアの供給ライン、４６…混合
用筒体、４６ａ…筒壁、６１，６７…フランジ、６２，
６８…フランジ付き筒部材、６３，６６…雄ねじ部、６
４，６９…シール押圧用の筒状部材、ｄ１，Ｄ…内径、
Ｂ…負圧域。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松永 昭浩 岡山県津山市高尾573番地の１ 日本植生 株式会社内 Ｆターム(参考） 2D044 DC05 DC06

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 セメントと骨材の混合物と水との混合物
   の吹き付け工法であって、ジェット気流を導入して負圧
   域を形成し且つセメントと骨材の混合物を圧送する円周
   エジェクタ装置を、ホッパー装置のセメントと骨材の混
   合物取り出し口に接続し、前記負圧域にセメントと骨材
   の混合物を強制的に送り出すスクリューコンベアをホッ
   パー装置に設ける一方、先端に混合物の吹き付けノズル
   を備えたホースと、円周エジェクタ装置に接続のセメン
   トと骨材の混合物圧送用ホースとを、ノズル近傍に設置
   される可搬式混合装置の混合用筒体に同芯状に接続し、
   かつ、混合用筒体の内径をセメントと骨材の混合物圧送
   用ホースの内径と同径〜３倍にして、この筒体のセメン
   トと骨材の混合物圧送用ホースの接続部近傍の混合用筒
   体の筒壁に水の圧送用ホースを接続すると共に、筒体内
   に圧送されるセメントと骨材の混合物に対して水を供給
   し、筒体内において別々に圧送されたセメントと骨材の
   混合物と水とを筒体内で混合し、その混合物をノズルか
   ら吐出することを特徴とする混合物の吹き付け工法。
2. 【請求項２】 金属製、ガラス製、合成樹脂製の繊維の
   少なくとも一つを、セメントと骨材の混合物と水の少な
   くとも一方に添加することを特徴とする請求項１に記載
   された混合物の吹き付け工法。
3. 【請求項３】 セメントと骨材の混合物と水との混合物
   の吹き付け装置であって、ジェット気流を導入して負圧
   域を形成し且つセメントと骨材の混合物を圧送する円周
   エジェクタ装置を、ホッパー装置のセメントと骨材の混
   合物取り出し口に接続し、前記負圧域にセメントと骨材
   の混合物を強制的に送り出すスクリューコンベアをホッ
   パー装置に設ける一方、先端に混合物の吹き付けノズル
   を備えたホースと、円周エジェクタ装置に接続のセメン
   トと骨材の混合物圧送用ホースとを、ノズル近傍に設置
   される可搬式混合装置の混合用筒体に同芯状に接続し、
   かつ、混合用筒体の内径をセメントと骨材の混合物圧送
   用ホースの内径と同径〜３倍にして、この筒体のセメン
   トと骨材の混合物圧送用ホースの接続部近傍の混合用筒
   体の筒壁に水圧送用のホースを接続すると共に、このホ
   ースによる水を筒体内において圧送されるセメントと骨
   材の混合物に対して水を供給するように構成して成るこ
   とを特徴とする混合物の吹き付け装置。