JP6491019B2 - モルタルまたはコンクリート吹付け方法およびその装置並びに骨材圧送機 - Google Patents

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Description

この発明は、モルタルまたはコンクリート吹付け方法およびその装置並びに骨材圧送機に関するものである。
下記特許文献1には、例えばモルタル材料を構成する細骨材(砂)およびセメントミルクを別圧送した後、混合して吹付ける、いわゆるセパレートショット工法(略してSS工法と称する)に用いられる装置として、骨材供給路を形成する搬送ホースを介して細骨材のみならずモルタル材料を構成する水の一部(以下、追加水という)をも供給する骨材圧送機と、前記細骨材および追加水とは別にセメントミルクを供給するセメントミルク供給手段と、前記細骨材および追加水と前記セメントミルクとを混合する混合手段と、混合して得られたモルタル材料を吹き付けるための吹付ノズルとを備えたモルタル吹付け装置が開示されている。なお、前記追加水とは、細骨材としての砂に添加する水量のことであり、予め砂の表面水量を測定しておき、設定水量の不足分の水を追加水として添加している。
この装置では、図3に示すように、骨材圧送機9の骨材供給部20に直接投入された細骨材8および追加水12aは、機内で攪拌混合され、続いて、攪拌混合された細骨材8および追加水12aは、骨材供給部20下部に連通可能に設置されたアウトレット22に供給され、このアウトレット22内において骨材圧送用の圧搾空気(高圧エアーまたは圧縮エアーともいう)21と合流した後、搬送ホース15内に圧送される。アウトレット22の内部空間は、前記攪拌混合された細骨材8および追加水12aが高圧エアー21と合流する箇所を含んでいる。そして、前記アウトレット22は例えば、筒体で構成され、その内径が骨材供給路を形成する前記搬送ホース15よりも大径であって、一端側(細骨材送出口側)を絞り気味にしてテーパー部Tが形成され、送出口の外周面部に前記搬送ホース15を同芯状に接続するための雄ねじ部を形成する一方、他端側はエアーコンプレッサーからの前記高圧エアー21が供給可能なようにエアーコンプレッサーに連接されているエアーホース(加圧パイプ)10aを同芯状に接続してある。
特許第4229260号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているようなモルタル吹付け装置では、骨材圧送機9の骨材供給部20からアウトレット22に供給された細骨材8および追加水12aを、前記高圧エアー21と共にアウトレット22から前記搬送ホース15へ送る際に、細骨材の微粒子(粘土分)Gがアウトレット22内にこびりつくという課題があった。すなわち、細骨材微粒子Gがアウトレットテーパー部Tにおける内壁に付着していき、それが原因でアウトレット22が閉塞したり、前記テーパー部Tに付着した細骨材微粒子Gが高圧により剥がれてアウトレット22から下流の前記搬送ホース15内へと流れていき、それが原因で、前記搬送ホース15が脈動するという事態が発生するといった課題があった。
また、骨材圧送機9から供給される細骨材8および追加水12aと、セメントミルクを混合して得られるモルタル材料の水セメント比(W/C)は、従来のSS工法では、55〜60%である。一例を挙げると、従来のSS工法では、モルタルの主要材料である細骨材の安定圧送を可能とする技術として、平均4%前後の表面水率を有する細骨材に3.5%程度(約7リットル)の加水をし、7.5%程度まで細骨材表面水率を高めることにより、細骨材の安定圧送を可能とさせている。すなわち、従来のSS工法では、細骨材微粒子がアウトレット内にできるだけこびりつかないよう約7リットルもの多量の追加水を使用している。そのためモルタル1バッチ当たりに換算すると、水セメント比(W/C)を約14%増やし、水セメント比(W/C)の高い55%のモルタルを製造しているのが実情である。このため、従来のSS工法では、水セメント比(W/C)45%の程度の低い水セメント比(W/C)を要求される高品質モルタルの製造は極めて困難であった。
この発明は上述の事柄を考慮に入れてなされたものであり、細骨材閉塞の原因であった細骨材微粒子のアウトレット内付着を回避することができ、さらには、細骨材の安定圧送のため必要としていた1バッチ当たりの追加水の量を削減できるモルタルまたはコンクリート吹付け方法およびその装置並びに骨材圧送機を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、骨材とセメントミルクとを混合して得られたモルタル材料またはコンクリート材料の吹付けを行うモルタルまたはコンクリート吹付け方法において、前記モルタル材料またはコンクリート材料を構成する水の一部を、前記骨材と骨材圧送用のエアーとが合流する箇所よりも上流側で前記エアー内に添加することを特徴とするモルタルまたはコンクリート吹付け方法を提供する。
また、別の観点から、本願の請求項2に係る発明は、骨材とセメントミルクとを混合する混合手段と、混合して得られたモルタル材料またはコンクリート材料を吹き付けるための吹付ノズルとを備えたモルタルまたはコンクリート吹付け装置において、前記モルタル材料またはコンクリート材料を構成する水の一部を、前記骨材と骨材圧送用のエアーとが合流する箇所よりも上流側で前記エアー内に添加するよう構成されていることを特徴とするモルタルまたはコンクリート吹付け装置を提供する。
なお、前記骨材圧送機は、骨材供給部と、その骨材供給部に連通し、骨材および骨材圧送用のエアーが合流するアウトレットとを含み、アウトレットの上流側にはエアーコンプレッサーに連接されているエアーホースが接続されており、骨材が前記骨材圧送用のエアーと合流する箇所よりも上流側とエアーホースの下流側との間に前記添加のための注水管を設けるのが好ましい。
本願の請求項1,2に係る発明では、モルタル材料またはコンクリート材料を構成する水の一部(追加水)を、骨材供給部から供給される骨材が骨材圧送用のエアーと合流する箇所よりも上流側で前記エアー内に添加することにより、骨材圧送用のエアーによって追加水をミスト状(霧状)のものにでき、ミスト状となった水によって骨材が骨材圧送用のエアーと合流する箇所の内壁にこびりつくことを防止することができる。そのため、(1)骨材微粒子が例えばアウトレットテーパー部における内壁に付着していき、それが原因でアウトレットが閉塞したり、(2)前記内壁にこびりついた骨材が骨材圧送用のエアーの高圧により剥がれて下流の骨材供給路内へと流れていき、それが原因で、前記骨材供給路が脈動するという事態が発生するのを回避できる。
また、例えば骨材圧送機は、骨材供給部と、その骨材供給部に連通し、骨材および骨材圧送用のエアーが合流するアウトレットとを含み、アウトレットの上流側にはエアーコンプレッサーに連接されているエアーホースが接続されており、骨材が前記骨材圧送用のエアーと合流する箇所よりも上流側とエアーホースの下流側との間に前記添加のための注水管を設ける場合は、この注水管を通して、アウトレット内へ追加水を直接注入し加水することができ、(1)従来のSS工法での例えば細骨材閉塞原因であった細骨材微粒子のアウトレット内付着を、骨材圧送用のエアーによってミスト状となった追加水によって回避することができる。(2)また、アウトレット内に付着した細骨材微粒子が骨材圧送用のエアーの高圧により剥がれて下流の骨材供給路内へと流れていき、それが原因で、前記骨材供給路が脈動するという事態が発生するのを回避できる。
さらに、追加水を例えばアウトレット内に直接注水し、これを骨材圧送用のエアーによってミスト状(霧状)のものにすることにより、従来のSS工法で使用した追加水の量よりも少ない量の追加水を使用するだけで、骨材微粒子による骨材圧送機の閉塞や骨材供給路の脈動を回避できる。すなわち、従来のSS工法では例えば細骨材の安定圧送のため必要としていたモルタル1バッチ当たり約7リットルの追加水を約2リットルまで、約5リットル(W/C換算で10%)削減(低減)することが可能となり、従来のSS工法では不可能であった、低水セメント比、すなわち、W/C45%の高品質モルタルを容易に製造することが可能となる。すなわち、従来のSS工法におけるモルタルの55%の水セメント比(W/C)を45%まで10%低減することができ、モルタル設計基準強度を、従来のSS工法における18N/mm2 から、24N/mm2 まで向上させることができる。
この発明の一実施形態を示す全体構成説明図である。 上記実施形態で用いた骨材圧送機の構成を概略的に示す説明図である。 従来技術を示す説明図である。
以下、図1、図2を用いて、この発明の一実施形態を説明する。
図1は、骨材圧送機から供給される骨材としての砂および水と、セメントミルク供給手段から供給されるセメントミルクとを混合して得られたモルタル材料1の吹き付けによる法枠2の形成状況ならびに植生基材3の吹き付けによる法面Nの緑化保護状況を示している。
具体的には、法面Nに金網などのネット4を張設すると共に、このネット4上に鉄筋5を格子状に配置して法枠吹付部を形成し、この法枠吹付部の空間部に養生シート6を配置する一方、格子状の鉄筋5を覆うようにモルタル材料1を吹き付けて、格子状の法枠2を形成し、その後、養生シート6を剥がし、かつ、植物種子や肥料を含んだ植生基材3を法枠2内に吹き付けて、法面Nの緑化保護を図るようにしている。
なお、この実施形態では、吹付材料として、セメントと、細骨材としての砂と、水とを混入させたモルタル材料について説明するが、この発明は、セメントと、細骨材としての砂と、粗骨材としての砂利、礫および砕石等と、水とを混入させたコンクリート材料にも適用できることは言うまでもない。
モルタル材料1の吹き付け装置(以下、モルタル吹付け装置という)Fは、セメントを含まない細骨材としての砂8および水(以下、追加水という)12a(図2参照)を供給する骨材圧送機9と、この骨材圧送機9に接続されたエアコンプレッサー10と、セメント11と水12bとを混合してなるセメントミルク13を供給するセメントミルク供給手段としての圧送用ポンプ(例えばピストン式ポンプ、スクイズ式ポンプ)14と、骨材供給路を形成する搬送ホース(例えばゴムホース)15を介して圧送される前記砂8および追加水12a、ホース16を介して圧送される前記セメントミルク13(11,12b)を混合し、モルタル材料1として吐出する混合手段としての可搬式の混合装置17と、混合して得られたモルタル材料1を吹き付けるためのモルタル材料吹付ノズル1aとより主としてなる。
更に、前記モルタル吹付け装置Fは、前記可搬式混合装置17のモルタル吐出口18に接続されたモルタル材料圧送用のホース19を有し、このホース19の先端に前記モルタル材料吹付ノズル1aが設けられている。また、砂8および追加水12aを圧送する骨材供給路を形成する搬送ホース15は、最大で400m程度の長さの連結ホースよりなり、この連結ホース15は、20m程度の多数の短いホースが連結されてなる。また、砂8および水12aは、エアコンプレッサー10から、エアーコンプレッサー10に連接されているエアーホース(加圧パイプ)10aを介して供給される骨材圧送用の圧搾空気(高圧エアーまたは圧縮エアーともいう)によって骨材圧送機9の吐出口9aから所定の吐出量で吐出される。
そして、上記ポンプ14によって圧送されるセメントミルク13(11,12b)の供給量は、ポンプ14が備える吐出量ゲージによって設定変更されるもので、事前にまたはリアルタイムで測定した搬送ホース15内を圧送される砂8および水12aの圧送量に応じてポンプ14によるセメントミルク13(11,12b)の吐出量を調整することで、砂8および水12aとセメントミルク13(11,12b)との配合比を任意に制御できるようになっている。
以下、特徴的構成について説明する。
図2において、前記骨材圧送機9は、セメントを含まない細骨材としての砂8が投入されるホッパー20aおよび投入された砂8を攪拌混合する攪拌混合部分20bを備えた骨材供給部20と、その骨材供給部20の攪拌混合部分20bに連通し、細骨材8および骨材圧送用のエアー21が合流するアウトレット22とを含む。23は、開閉弁(図示せず)を備えた連通部分である。アウトレット22は、筒状体あるいは管状体等で構成されており、連通部分23直下の内径(以下、アウトレット内径という)Dが骨材供給路を形成する前記搬送ホース15の内径d1 よりも大径であって、一端側(送出口側)を絞り気味にしてテーパー部Tが形成され、送出口(吐出口)9aの外周面部に前記搬送ホース15を同芯状に接続するための雄ねじ部mを形成する一方、他端側はエアーコンプレッサー10からの前記高圧エアー21が供給可能なようにエアーコンプレッサー10に連接されているエアーホース(加圧パイプ)10aを同芯状に接続してある。なお、アウトレット内径Dはエアーホース10aの内径d2 よりも大径であって、アウトレット22の他端側を絞り気味にしてテーパー部T’が形成されている。25は、雄ねじ部mを介して搬送ホース15とアウトレット22を連結する継手である。そして、アウトレットの上流側にはエアーホース10aが接続されており、細骨材8が前記骨材圧送用のエアー21と合流する箇所(図2においてSで示す連通部分23直下の領域)よりも上流側とエアーホース10aの下流側との間に追加水12a添加のための注水部26を設けている。すなわち、注水部26は、エアーホース10aとアウトレット22間にそれぞれ継手A,Bを介して接続される筒体30と、可撓性の追加水12a注水用のホース31とを備えている。なお、筒体30の内径はエアーホース10aの内径d2 と同一であり、例えば32mmである。そして、前記筒体30は、継手A,B間における中間部分に、可撓性の追加水12a注水用のホース31の下流端が連通可能に接続される接続口31aを備えている。
而して、追加水12aをアウトレット22内に注水し、追加水12aを骨材圧送用のエアー21によってミスト状(霧状)のものにし、追加水12aがアウトレット内壁を伝わって流れるように構成するという特異なアウトレット内直接注水方式を採用している。すなわち、細骨材安定圧送のため、1バッチ毎の材料切り替え時、1バッチに必要な追加水7リットルを砂8と共に直接骨材供給部20内へ投入するという従来のSS工法を大幅に見直し、骨材圧送機9における骨材供給部20の下部に設置されたアウトレット22上流側と、エアーコンプレッサー10に連接されているエアーホース(加圧パイプ)10aとの間に、新たに注水部26を設け、この注水部26を通して、例えば毎秒11.1cc(2リットル/3分)の追加水12aを、連続的にアウトレット22内へ直接注水し加水するようにし、それによって、上述した閉塞や脈流の発生を抑えることができる。この結果、従来のSS工法での細骨材閉塞原因であった細骨材微粒子のアウトレット内付着を回避することが可能となり、かつ、従来のSS工法では、細骨材の安定圧送のため必要としていた1バッチ当たり7リットルの追加水12aを2リットルまで、5リットル(W/C換算で10%)削減(低減)することが可能となり、従来のSS工法では不可能であった、低水セメント比、W/C45%の高品質モルタルを容易に製造することが可能となる。
すなわち、この実施形態で得られるモルタル材料1は、
セメント:砂:追加水12a+水12b=1:4:0.45の配合比を持ったものである。モルタル材料1の具体的な配合量は例えば1バッチ当たりセメント50Kg、砂200Kgに対して追加水12a,水12bの総量を22.5リットル加えたものになっている。一方、従来のSS工法で得られるモルタル材料は、セメント:砂:追加水12a+水12b=1:4:0.55の配合比を持ったものであり、モルタル材料の具体的な配合量は例えば1バッチ当たりセメント50Kg、砂200Kgに対して追加水12a,水12bの総量を27.5リットル加えたものになっている。従って、従来の27.5リットルからこの実施形態の22.5リットルを差し引くと、追加水12aを5リットル削減(低減)することが可能となる。なお、セメントミルク13で使用する水12bは、この発明でも従来のSS工法でも同量である。
このように、本発明では、例えば前記注水部26を設けることにより、従来SS工法での細骨材閉塞原因であった細骨材微粒子のアウトレット内付着を完全に回避することが可能となり、且つ従来方式では例えば細骨材の安定圧送のため必要としていた1バッチ当たり7L(リットル)の追加水を、2L(リットル)まで5L(リットル)削減(水セメント比;W/C変換で10%、W/C55%→45%)することが可能となり、従来方式では不可能であった、低水セメント比、W/C45%の高品質モルタルを容易に製造することが可能となり、SSモルタルの設計基準強度も、従来の18N/mm2 →24N/mm2 へ向上させることが可能となる。
また、追加水12a注水用のホース31を介してアウトレット22内へ追加水12aを直接注入し加水する追加水アウトレット内直接注入方式(装置)は、自然界に豊富に存在する水を利用し、圧送材料およびアウトレット22間に生じる摩擦抵抗と、圧送材料および搬送ホース15間に生じる摩擦抵抗の両方を激減させることにより、高圧エアー(圧縮エアー)による長距離圧送を可能とする技術として開発されたシステムである。従って、注水部26を設置してなる当該システムを使用することにより、従来、長距離圧送時の障害となっていた、圧送材料とアウトレット22との間に生じる摩擦抵抗、および圧送材料と搬送ホース15との間に生じる摩擦抵抗を容易に低減させることが可能となるため、SS工法のモルタルまたはコンクリートの長距離・高揚程圧送手段として有効である。
そして、このシステムにより(前記注水部26の設置により)、アウトレット内壁への細骨材微粒子の付着を防止するために必要な追加水によるアウトレット内必要皮膜(アウトレット内壁に追加水により形成される皮膜)の膜厚は、境界層理論に基づく細骨材微粒子のアウトレット内付着を回避するに足る皮膜厚が0.1mm程度とすると、最低0.1mm程度の厚さは必要と考えることができる。例えば、エアー21の流速を20m/秒とし、本システムで使用する1バッチ当たりの必要追加水量を、アウトレット内径Dが42mm、注水部26から細骨材微粒子の付着部位であるアウトレットテーパー部Tまでの距離Hを1.0m、細骨材微粒子のアウトレット内付着を回避可能とする皮膜厚を0.1mmとして計算すると、
アウトレット内径Dが42mmのアウトレット内円周は、2×π×(D/2)、皮膜厚が0.1mmであるから、 アウトレット1mm当たりの必要追加水量(cc)は、
2×3.14×21mm×0.1mm×1mm=13.188mm3 /mm→約0.01cc/mm
従って、アウトレット延長1.0m当たりの必要追加水量は、
1,000mm×0.01cc/mm≒10cc→0.01L(リットル)となる。
すなわち、 注水部26から細骨材微粒子の付着部位であるアウトレットテーパー部Tまでの1.0m間に、細骨材微粒子のアウトレット内付着を回避し得るに足る追加水0.01L(リットル)を、毎秒、毎秒、継続的にアウトレット内に供給してやれば、境界層理論による細骨材微粒子のアウトレット内付着による閉塞を回避することが可能となり、SS工法の水セメント比(W/C)を55%から45%まで低減することが可能になり、水セメント比(W/C)が45%の高品質モルタル製造圧送システムを確立することが可能となる。もちろん、注水部26から、アウトレットの下流端部(細骨材微粒子の付着部位であるアウトレットテーパー部Tの端部)までの距離H、およびアウトレット内径Dによって必要な追加水量は変化するため、その都度、適宜調整する必要がある。また、上記は一例であり、アウトレット内に細骨材微粒子の付着しないだけの追加水を加えればよいのであって、本例の数値に限定されるものではないことは言うまでもない。
すなわち、SS工法のモルタルを、1バッチ当たり3分で連続圧送するためには、1バッチ当たり1.8L(リットル)、すなわち、(0.01リットル/秒)×180秒=1.8リットル/3分、約2.0リットルの追加水を、毎秒、毎秒、継続的にアウトレット22内に供給してやれば、境界層理論による細骨材微粒子のアウトレット内付着による閉塞を回避することが可能となり、SS工法の水セメント比(W/C)を55%から45%まで低減することが可能になり、水セメント比(W/C)が45%の高品質モルタル製造圧送システムを確立することが可能となり得る。また、このシステムを使用する場合に使用する1バッチ当たりの追加水1.8リットルを、さらに低減するためには、追加水に潤滑剤を加えることも可能であることは勿論である。
なお、上記実施形態では、モルタル材料1を構成する水の一部(追加水)12aを細骨材8と骨材圧送用のエアー21とが合流する箇所Sよりも上流側でエアー21内に添加する構成として、アウトレット22上流側とエアーホース(加圧パイプ)10aとの間に、追加水12a注水用のホース31が接続されている筒体30を継手Bによりアウトレット22上流端に接続してなる注水部26を設けたものを示したが、この発明は、これに限定されるものではない。例えば、環状流路を形成するドーナツ状の中空体を用い、その中空体に、追加水注水用のホースが接続されており、中空体の内周面には、追加水注水用のホースから環状流路を流れてきた水が吐出する複数の吐水孔が周方向に複数形成され、そして、これら吐水孔から吐出した追加水が骨材圧送用のエアー21によってミスト状(霧状)にされるものであれば、アウトレット内壁にまんべんなく追加水による皮膜を形成することができるので好ましい。このような構成の中空体を、注水部26に替えて、アウトレット22上流側とエアーホース(加圧パイプ)10aとの間に設置するのである。
また、この発明では、アウトレット内径Dと搬送ホースの内径d1 、および、アウトレット内径Dとエアーホース(加圧パイプ)の内径d2 は同一であってもよい。
1 モルタル材料
1a 吹付ノズル
8 骨材
9 骨材圧送機
12a 水の一部(追加水)
13 セメントミルク
14 セメントミルク供給手段
17 混合手段
21 骨材圧送用のエアー
F モルタル吹付け装置
S 合流する箇所

Claims (3)

  1. 骨材とセメントミルクとを混合して得られたモルタル材料またはコンクリート材料の吹付けを行うモルタルまたはコンクリート吹付け方法において、前記モルタル材料またはコンクリート材料を構成する水の一部を、前記骨材と骨材圧送用のエアーとが合流する箇所よりも上流側で前記エアー内に添加することを特徴とするモルタルまたはコンクリート吹付け方法。
  2. 骨材とセメントミルクとを混合する混合手段と、混合して得られたモルタル材料またはコンクリート材料を吹き付けるための吹付ノズルとを備えたモルタルまたはコンクリート吹付け装置において、前記モルタル材料またはコンクリート材料を構成する水の一部を、前記骨材と骨材圧送用のエアーとが合流する箇所よりも上流側で前記エアー内に添加するよう構成されていることを特徴とするモルタルまたはコンクリート吹付け装置。
  3. 筒状体あるいは管状体で構成され、一端側には搬送ホースが、他端側にはエアーホースが接続された出口部分であるアウトレットを具備し、前記エアーホースからのエアーに添加された追加水がミスト状になり、前記アウトレット内壁を伝わって流れるように構成されていることを特徴とする骨材圧送機
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