JP2003085970A - 半導体記憶装置及びそのテスト方法 - Google Patents

半導体記憶装置及びそのテスト方法

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JP2003085970A JP2002253650A JP2002253650A JP2003085970A JP 2003085970 A JP2003085970 A JP 2003085970A JP 2002253650 A JP2002253650 A JP 2002253650A JP 2002253650 A JP2002253650 A JP 2002253650A JP 2003085970 A JP2003085970 A JP 2003085970A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】DRAMと同じメモリセルを備え、SRAM仕
様で動作する半導体記憶装置であって、チップサイズが
小さく低消費電力かつ安価で、アドレスに含まれるスキ
ューによるアクセスの遅延やメモリセル破壊を引き起こ
さない半導体記憶装置を提供する。 【解決手段】 ATD回路3は外部から供給されるアド
レスAddressの変化からアドレス変化検出信号ATDに
ワンショットパルスを発生させる。その際、アドレスの
ビット毎にワンショットパルスを発生させてそれらを合
成することで、アドレスにスキューが含まれる場合であ
ってもワンショットパルスを1発だけ発生させる。ま
ず、リフレッシュ制御回路4が生成したリフレッシュア
ドレスR_ADDを用いてワンショットパルスの発生期間中
にリフレッシュする。次に、ワンショットパルスの立ち
下がりを受け、ラッチ制御信号LCを生成してアドレス
をラッチ2に取り込んでメモリセルアレイ6にアクセス
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリセルアレイ
がDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモ
リ)と同じメモリセルで構成されており、かつ、半導体
記憶装置の外部から見たときにSRAM(スタティック
RAM)と同様の仕様で動作する半導体記憶装置に関す
るものである。なかでも本発明は、メモリセルに対する
書き込みタイミングを決定する書き込みイネーブル信号
が書き込みアドレスに対して非同期的に与えられるSR
AMと互換性を持った半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ランダムアクセスの可能な半導体記憶装
置としてはSRAMおよびDRAMが最も代表的であ
る。DRAMと比べた場合、SRAMは一般に高速であ
る上に、電源を供給してアドレスを入力しさえすればそ
のアドレスの変化を捉えて内部の順序回路が動作して、
読み出し・書き込みを行うことができる。このように、
SRAMはDRAMに比べて単純な入力信号波形を与え
るだけで動作するため、こうした入力信号波形を生成す
る回路の構成も簡単化することが可能である。
【0003】また、SRAMはDRAMのようにメモリ
セルに記憶されたデータを保持し続けるためのリフレッ
シュが不要であることから、その取り扱いが容易である
とともに、リフレッシュを必要としないのでスタンバイ
状態におけるデータ保持電流が小さいという長所があ
る。こうしたこともあってSRAMは様々な用途に広く
用いられている。しかし、SRAMは一般に1メモリセ
ル当たり6個のトランジスタを必要とするため、DRA
Mに比べてどうしてもチップサイズが大きくなり、価格
がDRAMに比べて高くならざるを得ないという短所が
ある。
【0004】一方、DRAMはアドレスとして行アドレ
ス及び列アドレスを2回に分けて別々に与え,これらア
ドレスの取り込みタイミングを規定する信号としてRA
S(行アドレスストローブ)信号およびCAS(列アド
レスストローブ)信号を必要とすること,定期的にメモ
リセルをリフレッシュするための制御回路が必要になる
ことから、SRAMに比べてタイミング制御が複雑とな
ってしまう。
【0005】また、DRAMは外部からのアクセスが無
いときにもメモリセルのリフレッシュが必要となること
から消費電流が大きくなってしまうという問題もある。
とは言え、DRAMのメモリセルはキャパシタ1個とト
ランジスタ1個で構成可能であるため、小さなチップサ
イズで大容量化を図ることは比較的容易である。したが
って、同じ記憶容量の半導体記憶装置を構成するのであ
ればSRAMよりもDRAMの方が安価になる。
【0006】ところで、携帯電話などに代表される携帯
機器が採用している半導体記憶装置としてはこれまでの
ところSRAMが主流である。これは、これまでの携帯
電話には簡単な機能しか搭載されていなかったためそれ
ほど大容量の半導体記憶装置が必要とされなかったこ
と,DRAMに比べてタイミング制御などの点でSRA
Mは扱いが容易であること,SRAMはスタンバイ電流
が小さく低消費電力であるため、連続通話時間・連続待
ち受け時間をできる限り伸ばしたい携帯電話などに向い
ていることなどがその理由である。
【0007】しかるに、ここのところ、非常に豊富な機
能を搭載した携帯電話が登場してきており、電子メール
の送受信機能や、各種のサイトにアクセスして近隣にあ
るレストランなどのタウン情報を取得するといった機能
も実現されている。のみならず、ごく最近の携帯電話で
はインターネット上のWEBサーバにアクセスしてホー
ムページの内容を簡略化して表示するような機能も搭載
されてきており、将来的には現在のデスクトップ型パー
ソナルコンピュータと同様にインターネット上のホーム
ページ等へ自由にアクセスできるようになることも想定
される。
【0008】こうした機能を実現するためには、従来の
携帯電話のように単純なテキスト表示を行っているだけ
では駄目であって、多様なマルチメディア情報をユーザ
へ提供するためのグラフィック表示が不可欠となる。そ
れには、公衆網などから受信した大量のデータを携帯電
話内の半導体記憶装置上に一時的に蓄えておく必要が生
じてくる。つまり、これからの携帯機器に搭載される半
導体記憶装置としてはDRAMのように大容量であるこ
とが必須条件であると考えられる。しかも、携帯機器は
小型かつ軽量であることが絶対条件であるため、半導体
記憶装置を大容量化しても機器そのものが大型化・重量
化することは避けねばならない。
【0009】以上のように、携帯機器に搭載される半導
体記憶装置としては扱いの簡便さや消費電力を考えると
SRAMが好ましいが、大容量化の観点からすればDR
AMが好ましいことになる。つまり、これからの携帯機
器にはSRAMおよびDRAMの長所をそれぞれ取り入
れた半導体記憶装置が最適であると言える。この種の半
導体記憶装置としては、DRAMに採用されているもの
と同じメモリセルを使用しながら、外部から見たときに
SRAMとほぼ同様の仕様を持った「疑似SRAM」と
呼ばれるものが既に考えられてはいる。
【0010】疑似SRAMはDRAMのようにアドレス
を行アドレス,列アドレスに分けて別々に与える必要が
なく、またそのためにRAS,CASのようなタイミン
グ信号も必要としない。疑似SRAMでは汎用のSRA
Mと同様にアドレスを一度に与えるだけで良く、クロッ
ク同期型の半導体記憶装置のクロックに相当するチップ
イネーブル信号をトリガにしてアドレスを内部に取り込
んで読み出し/書き込みを行っている。
【0011】もっとも、疑似SRAMは汎用のSRAM
と完全な互換性を有しているとは限らず、その多くはメ
モリセルのリフレッシュを外部から制御するためのリフ
レッシュ制御用端子を具備しており、リフレッシュを疑
似SRAMの外部で制御してやらねばならない。このた
め、疑似SRAMの多くはSRAMと比べたときに扱い
が容易でなく、リフレッシュ制御のための余分な回路が
必要となってくるといった欠点がある。こうしたことか
ら、以下に紹介するように、疑似SRAMの外部でリフ
レッシュを制御しなくて済むようにして、汎用SRAM
と全く同じ仕様で動作させるようにした疑似SRAMも
考えられてきている。しかしこの種の疑似SRAMにも
以下に述べるように様々な欠点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】まず、第1の従来例と
して特開昭61−5495号公報や特開昭62−188
096号公報に開示された半導体記憶装置が挙げられ
る。前者の半導体記憶装置はリフレッシュ間隔を計時す
るためのリフレッシュタイマを内部に有しており、リフ
レッシュ間隔に相当する時間が経過した時点でリフレッ
シュスタート要求を発生させ、読み出し動作におけるビ
ット線対の増幅動作が完了した後に、リフレッシュアド
レスに対応するワード線を活性化させてセルフリフレッ
シュを行っている。こうすることで、半導体記憶装置の
外部からメモリセルのリフレッシュを制御しなくとも済
むようにしている。
【0013】また、後者の半導体記憶装置は前者の半導
体記憶装置を実現するための動作タイミング制御回路に
ついてその詳細構成を具体的に開示したものであって、
基本的に前者の半導体記憶装置と同様のものである。次
に、第2の従来例として特開平6−36557号公報に
開示された半導体記憶装置が挙げられる。この半導体記
憶装置も内部にリフレッシュ用のタイマを備えており、
所定のリフレッシュ時間が経過した時点でリフレッシュ
スタート要求を発生させて、読み出しが完了した後にセ
ルフリフレッシュを行うようにしている。
【0014】しかしながら、第1の従来例や第2の従来
例では書き込みタイミングを決定する書き込みイネーブ
ル信号が如何なるタイミングで与えられるのかが全く考
慮されておらず、次のような問題を生じる可能性があ
る。すなわち、疑似SRAMを汎用SRAMと同じ仕様
で動作させようとした場合、書き込みイネーブル信号は
アドレスの変化に対して非同期に与えられることにな
る。また、リフレッシュスタート要求によるセルフリフ
レッシュも、アドレスの変化に対して非同期的に発生す
る。このため、書き込みイネーブル信号がリフレッシュ
スタート要求よりも遅れて入力されて例えばメモリサイ
クルの後半部分で有効化されたような場合、既にセルフ
リフレッシュが始まっていると、このセルフリフレッシ
ュが完了した後でなければ書き込みを行うことができな
い。
【0015】しかしそうすると、セルフリフレッシュ後
に行われる書き込みが大幅に遅れてしまうことになる。
こうした事態を避けるにはセルフリフレッシュよりも書
き込みを優先させる必要がある。ところがそうしてしま
うと、リフレッシュスタート要求が発生した後に書き込
みが連続して発生するような場合にセルフリフレッシュ
の入り込む余地がなくなってしまい、事実上セルフリフ
レッシュが不可能になってしまう可能性がある。
【0016】また、第1の従来例や第2の従来例ではア
ドレスにスキューが含まれる場合にアクセスが遅れてし
まうという問題もある。すなわち、アドレスにスキュー
が存在する場合にはどうしてもスキュー分だけワード線
の選択動作を遅らせてやる必要がある。というのも、疑
似SRAMが採用しているDRAMのメモリセルは一般
に破壊読み出しであるため、あるワード線を活性化させ
てセンスアンプで読み出しを行ったときには、このワー
ド線に接続されている全てのメモリセルに元々記憶され
ていたデータを当該センスアンプからこれらメモリセル
へ書き戻してやる必要があるからである。
【0017】このため、一旦読み出しを開始してしまう
とこれに対応する再書き込みが完了するまでは途中でワ
ード線を切り換えてしまう訳にはゆかない。ところが、
アドレスにスキューが含まれる場合にはアドレスの値が
変化したのと等価であるため、結果的に活性化されるワ
ード線が切り換えられてしまう。このため、複数のワー
ド線が同時に活性化されてしまい、これらワード線に接
続されているメモリセルのデータが同一のビット線上に
読み出されてしまって、メモリセルのデータが破壊され
てしまうことになる。
【0018】こうした事態を防ぐには、上述したように
アドレスに含まれるスキュー分だけワード線を活性化す
るのを遅らせてやる必要がある。このため、読み出し後
にリフレッシュを行うと、特にスキューが大きい場合に
おいて、スキューのためにワード線の選択動作を遅らせ
た分だけリフレッシュの始まりも遅れてしまうほか、リ
フレッシュ後の読み出し動作等も遅れてしまうことにな
る。
【0019】次に、第3の従来例として特開平4−24
3087号公報に開示された半導体記憶装置が挙げられ
る。この従来例では疑似SRAM自身にリフレッシュタ
イマを持たせずに、疑似SRAMの外部にタイマを設け
るようにしている。そして、リフレッシュ時間が経過し
た後に最初のアクセス要求があった時点で、疑似SRA
Mの外部にてOE(出力イネーブル)信号を作り出し、
このOE信号に従ってリフレッシュを行ってから当該ア
クセス要求に対応する読み出し又は書き込みを行うよう
にしている。
【0020】しかしながら、この第3の従来例のような
構成では消費電力が大きくなり過ぎてしまって、バッテ
リ駆動による長時間使用を前提とした携帯電話などの低
消費電力製品には適用することができないという問題が
ある。というのも、第3の従来例では、チップイネーブ
ル(CE)信号が有効になった時点で疑似SRAMが外
部から入力されたアドレスをラッチして動作するように
なっている。つまり、第3の従来例では疑似SRAMへ
アクセスする度にチップイネーブル信号を変化させる必
要があるため、実装基板上に配線されたチップイネーブ
ル信号のバス線の充放電電流によって消費電力が大きく
なってしまう。
【0021】このほか、第4の従来例として特許第25
29680号公報(特開昭63−206994号公報)
に開示されている半導体記憶装置が挙げられる。この従
来例では、外部からリフレッシュを制御するようにした
旧来の疑似SRAMと同様の構成が開示されているほ
か、この疑似SRAMの構成を流用しながらさらに改良
を加えた構成が示されている。
【0022】前者の構成では、出力イネーブル信号が有
効になったことを受けてアドレス変化検出信号を生成
し、疑似SRAM内部で生成されたリフレッシュアドレ
スに従ってセルフリフレッシュを行ったのち、出力イネ
ーブル信号が無効になった時点で再びアドレス変化検出
信号を生成して、疑似SRAM外部から与えられた外部
アドレスについてもリフレッシュを行っている。しかし
ながら、出力イネーブル信号がリフレッシュ間隔毎に定
期的に発生するのであれば外部アドレスを対象とした後
者のリフレッシュは本来必要ではなく、外部アドレスに
ついてリフレッシュを行っている分だけ無駄に電力を消
費してしまっている。
【0023】一方、後者の構成では、外部アドレスの変
化を捉えてアドレス変化検出信号を発生させ、このアド
レス変化検出信号を契機として疑似SRAM内部で生成
されたリフレッシュアドレスに対してリフレッシュを行
い、それから一定時間が経過した後に再びアドレス変化
検出信号を発生させて外部アドレスを対象とした通常の
読み出し・書き込みを行うようにしている。しかしこう
した構成では外部アドレスにスキューが含まれるときに
問題を生じることになる。
【0024】すなわち、外部アドレスにスキューが含ま
れている場合には、アドレスの各ビットが互いに異なる
タイミングで変化するため、各タイミングについてアド
レス変化が検出されて、複数のアドレス変化検出信号が
生成される。このため、最初のアドレス変化検出信号で
リフレッシュが起動されるのは良いとしても、2番目以
降のアドレス変化検出信号によって本来はリフレッシュ
の完了後に行われるべき外部アドレスに対する通常のア
クセスが起動されてしまう。つまりこの場合、リフレッ
シュ中であるにも拘わらず外部アドレスに対するアクセ
ス要求が為されてしまう。このため、第1の従来例や第
2の従来例の説明で指摘したのと同じく、複数のワード
線が同時に活性化されてしまい、これらワード線に接続
されたメモリセルのデータが同一のビット線上に読み出
されてしまうため、メモリセルのデータが破壊されてし
まうことになる。
【0025】以上のほかにも既存の疑似SRAMには次
のような問題がある。すなわち、汎用SRAMなどでは
内部の回路に対する電源の供給を停止して消費電力を極
めて小さくするスタンバイモードが設けられている場合
が多い。ところが、疑似SRAMはメモリセルそのもの
がDRAMと同じであることからメモリセルに記憶され
ているデータを保持するためには常にリフレッシュを必
要とする。このため、SRAMと同様に動作するとは言
いながら、従来の疑似SRAMでは汎用SRAMに採用
されているようなスタンバイモードが特に設けられてい
ない。
【0026】しかしながら、疑似SRAMを汎用SRA
Mと同様の仕様で動作させる以上は、使い勝手の面から
しても汎用SRAMのスタンバイモードと同等の低消費
電力モードを用意しておくことが望ましい。また、携帯
電話等における昨今の著しい機能向上を考慮すると、今
後は疑似SRAMが様々な用途に適用されることが予想
される。
【0027】このため、汎用SRAMのように単にスタ
ンバイ状態に設定できるという制御だけでは不十分とな
ってくることが当然予想される。したがって、既存の汎
用SRAMなどには無い疑似SRAM独自のスタンバイ
モードを先取りして提供してゆくことが必要となってく
る。それには、ユーザのニーズやアプリケーションに応
じてスタンバイ状態における消費電力をきめ細かく段階
的に制御できれば極めて有用であると考えられる。
【0028】また、汎用DRAMではリフレッシュを当
然の前提としているため、スタンバイという概念自体が
存在しないが、汎用DRAMにおいても低消費電力の要
請は当然ながら存在している。したがって、スタンバイ
モードの概念を汎用DRAMにも取り入れ、ユーザのニ
ーズやアプリケーションに応じてスタンバイ状態におけ
る消費電力をきめ細かく制御することで低消費電力化が
可能となれば、汎用DRAMの新たな応用分野を開拓で
きるなどのメリットがあると考えられる。
【0029】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、リフレッシュによって通常のアクセ
スが影響されたり書き込みの連続によってリフレッシュ
ができなくなったりする問題を生じず、また、アドレス
にスキューが含まれるような場合にもアクセス遅延が生
じたりメモリセルが破壊されたりといった不具合を生じ
ることがなく、しかも、汎用のSRAM仕様で動作し大
容量化してもチップサイズが小さく低消費電力であって
なお且つ安価な半導体記憶装置を提供することにある。
また、本発明の目的は汎用SRAMで採用されているの
と同等のスタンバイモードや既存の半導体記憶装置には
見られない独特の低消費電力モードを持った半導体記憶
装置を提供することにある。なお、ここで述べた以外の
本発明の目的については、後述する実施形態の説明から
明らかとなる。
【0030】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、リフレッシュを必要とす
る複数のメモリセルを備えた半導体記憶装置において、
前記リフレッシュに必要となる装置内の各回路をスタン
バイ状態において動作させるかどうかが回路毎に規定さ
れた複数種類のモードの中から選択したモードに従っ
て、前記スタンバイ状態となったときに、前記リフレッ
シュに必要となる装置内の各回路を動作させ,あるい
は,それらの動作を停止させる動作制御手段を具備する
ことを特徴としている。また、請求項2記載の発明は、
請求項1記載の発明において、前記複数のメモリセルで
構成されるメモリセルアレイは、前記スタンバイ状態と
なったときに前記リフレッシュを行うかどうかが独立に
制御される複数のメモリセルエリアに分割されており、
前記動作制御手段は、前記メモリセルエリア及び該メモ
リセルエリアのリフレッシュに必要となる周辺回路から
なるメモリプレート毎にそれぞれ設定された前記モード
に応じて、前記メモリプレートの各々を動作させ,ある
いは,その動作を停止させることを特徴としている。
【0031】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の発明において、前記メモリプレートの各々は、該メ
モリプレートを構成する前記メモリセルエリアおよび前
記周辺回路に電源供給を行う電源手段をさらに備え、前
記動作制御手段は、前記メモリプレート毎に設定された
前記モードに応じて、前記メモリプレート毎に設けられ
た前記電源手段を動作させ,あるいは,その動作を停止
させることを特徴としている。また、請求項4記載の発
明は、請求項2記載の発明において、複数の前記メモリ
プレートに対して電源供給を行うために前記複数のメモ
リプレート間で共有された電源手段を備え、前記動作制
御手段は、前記メモリプレート毎に設定された前記モー
ドに応じて、前記電源手段から前記メモリプレートの各
々に電源を供給するかどうかを前記メモリプレート毎に
制御する複数のスイッチ手段を具備することを特徴とし
ている。
【0032】また、請求項5記載の発明は、請求項2〜
4の何れかの項に記載の発明において、入力モード信号
に応答して、前記モードを前記メモリプレート毎に設定
するためのプログラム手段を具備することを特徴として
いる。また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記プログラム手段は、入力されたアドレ
スをもとに該アドレスに対応したメモリセルエリアを備
えたメモリプレートを特定し、前記入力モード信号によ
り指定されたモードを該特定されたメモリプレートに対
するモードとして設定することを特徴としている。
【0033】また、請求項7記載の発明は、請求項1〜
6の何れかの項に記載の発明において、前記リフレッシ
ュに必要となる装置内の各回路は、前記リフレッシュの
制御を行うリフレッシュ制御手段と、前記リフレッシュ
制御手段および自身の電源手段を除いた所定の回路へ電
源供給を行う電源手段とを有し、前記動作制御手段は、
前記スタンバイ状態となったときに、前記リフレッシュ
制御手段及び前記電源手段の双方を動作させる第1のモ
ード,前記リフレッシュ制御手段の動作を停止させると
ともに前記電源手段を動作させる第2のモード,前記リ
フレッシュ制御手段及び前記電源手段の双方の動作を停
止させる第3のモードの中から選択されたモードに応じ
て、前記リフレッシュ制御手段及び前記電源手段を動作
させ,あるいは,その動作を停止させることを特徴とし
ている。
【0034】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の発明において、前記動作制御手段は、所定のアドレ
スに対してモード毎に予め決められたデータの書き込み
要求があったことに応答してモードの設定を行うことを
特徴としている。
【0035】また、請求項9記載の発明は、メモリセル
のリフレッシュに必要となる各回路の動作を制御する制
御回路であって、前記各回路をスタンバイ状態において
動作させるかどうかが回路毎に規定された複数種類のモ
ードの中から選択したモードに従って、前記スタンバイ
状態となったときに、前記リフレッシュに必要となる各
回路を動作させ,あるいは,それらの動作を停止させる
ことを特徴としている。また、請求項10記載の発明
は、請求項9記載の発明において、前記スタンバイ状態
となったときに前記リフレッシュを行うかどうかが独立
に制御されるメモリセルエリアと該メモリセルエリアの
リフレッシュに必要となる周辺回路とからなるメモリプ
レート毎に設定された前記モードに応じて、前記メモリ
プレートの各々を動作させ,あるいは,その動作を停止
させることを特徴としている。
【0036】また、請求項11記載の発明は、請求項1
0記載の発明において、前記メモリプレート毎に設定さ
れた前記モードに応じて、前記メモリセルエリアおよび
前記周辺回路に電源供給を行うために前記メモリプレー
ト毎に設けられた電源手段を動作させ,あるいは,その
動作を停止させることを特徴としている。また、請求項
12記載の発明は、請求項10記載の発明において、前
記メモリプレート毎に設定された前記モードに応じて、
複数の前記メモリプレートに対して電源供給を行うため
に前記複数のメモリプレート間で共有された電源手段か
ら前記メモリプレートの各々に電源を供給するかどうか
を制御する複数のスイッチ手段を具備することを特徴と
している。
【0037】また、請求項13記載の発明は、請求項1
0〜12の何れかの項に記載の発明において、入力モー
ド信号に応答して、前記モードを前記メモリプレート毎
に設定するためのプログラム手段を具備することを特徴
としている。また、請求項14記載の発明は、請求項1
3記載の発明において、前記プログラム手段は、入力さ
れたアドレスをもとに該アドレスに対応したメモリセル
エリアを備えたメモリプレートを特定し、前記入力モー
ド信号により指定されたモードを該特定されたメモリプ
レートに対するモードとして設定することを特徴として
いる。
【0038】また、請求項15記載の発明は、請求項9
〜14の何れかの項に記載の発明において、前記スタン
バイ状態となったときに、前記リフレッシュの制御を行
うリフレッシュ制御手段と、前記リフレッシュ制御手段
および自身の電源手段を除いた所定の回路へ電源供給を
行う電源手段との双方を動作させる第1のモード,前記
リフレッシュ制御手段の動作を停止させるとともに前記
電源手段を動作させる第2のモード,前記リフレッシュ
制御手段及び前記電源手段の双方の動作を停止させる第
3のモードの中から選択したモードに応じて、前記リフ
レッシュ制御手段及び前記電源手段を動作させ,あるい
は,その動作を停止させることを特徴としている。ま
た、請求項16記載の発明は、請求項15記載の発明に
おいて、所定のアドレスに対してモード毎に予め決めら
れたデータの書き込み要求があったことに応答してモー
ドの設定を行うことを特徴としている。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。ただし、本発明は以下に述べ
る実施形態に限定されるものではなく、例えば、これら
実施形態における構成要素同士を適宜組み合わせても良
い。
【0040】〔第1実施形態〕図1は本実施形態による
半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。同図に
おいて、アドレスAddressは半導体記憶装置の外部から
供給されるアクセスアドレスである。後述するメモリセ
ルアレイが行列状に配列されていることに対応して、ア
ドレスAddressは行アドレスおよび列アドレスを含んで
いる。アドレスバッファ1はこのアドレスAddressをバ
ッファリングして出力する。
【0041】ラッチ2は、ラッチ制御信号LCが“L”
レベルである間(つまり、ラッチ制御信号LCが立ち下
がったときから次に立ち上がるまでの間)はアドレスバ
ッファ1から供給されているアドレスをそのまま内部ア
ドレスL_ADDとして出力する。また、ラッチ2はアドレ
スバッファ1から供給されているアドレスをラッチ制御
信号LCの立ち上がりで取り込んでラッチ制御信号LC
が“H”レベルである間これを保持するとともに、保持
しているアドレスを内部アドレスL_ADDとして出力す
る。
【0042】ATD(Address Transition Detector;
アドレス変化検出)回路3はチップセレクト信号/CS
が有効(“L”レベル)な場合に、内部アドレスL_ADD
の何れか1ビットにでも変化があればアドレス変化検出
信号ATDにワンショットのパルス信号を出力する。ま
た、ATD回路3はチップセレクト信号/CSが有効化
された場合にも、アドレス変化検出信号ATDにワンシ
ョットパルスを発生させる。なお、チップセレクト信号
/CSは図1に示した半導体記憶装置をアクセスする場
合に有効化される選択信号である。また、信号名の先頭
に付与した記号“/”はそれが負論理の信号であること
を意味する。
【0043】ここで、チップセレクト信号/CSについ
てさらに詳述する。チップセレクト信号/CSは半導体
記憶装置(チップ)の選択/非選択を決定するための信
号であって、特に、複数の半導体記憶装置から構成され
るシステムにおいて、所望の半導体記憶装置を選択する
ために用いられる活性化信号である。以下の説明では、
チップの選択/非選択を決める活性化信号としてチップ
セレクト信号を用いるが、本発明で使用可能な活性化信
号はチップセレクト信号に限られるものではなく、これ
と同等の機能を持った信号であればどのような信号であ
っても良い。
【0044】このため、チップセレクト信号に代えて例
えばチップイネーブル信号を用いることが考えられる。
ただし、いわゆるチップイネーブル信号の中には、既存
の疑似SRAMにおけるチップイネーブル信号のよう
に、チップの活性化機能に加えてアドレスラッチタイミ
ング制御機能を有するものがある。すなわち、〔発明が
解決しようとする課題〕のところでも述べたように、既
存の疑似SRAMでは、アドレス取り込みのタイミング
を制御するためにチップイネーブル信号をクロック信号
のように毎サイクル入力しているため、それによる消費
電力の増加が問題となっている。
【0045】これに対して、本発明の半導体記憶装置
は、内部動作のトリガとなる信号をクロック信号のよう
に毎サイクル入力しなくとも動作可能であることを一つ
の特徴としている。こうしたことから、本発明でチップ
イネーブル信号を活性化信号として使用する場合には、
チップの活性化機能を持ち、なおかつ、アドレスラッチ
タイミング制御機能を持たない信号を使用することにな
る。
【0046】リフレッシュ制御回路4はアドレスカウン
タ(リフレッシュカウンタ)及びリフレッシュタイマを
内蔵している。リフレッシュ制御回路4はこれらとアド
レス変化検出信号ATD,書き込みイネーブル信号/W
Eを利用して半導体記憶装置内部のリフレッシュを制御
することで、リフレッシュアドレス及びリフレッシュタ
イミングを半導体記憶装置内部で自動的に発生させ、汎
用のDRAMにおけるセルフリフレッシュと同様のリフ
レッシュ動作を実現している。ここで、アドレスカウン
タはDRAMメモリセルをリフレッシュするためのリフ
レッシュアドレスR_ADDを順次生成する。なお、リフレ
ッシュアドレスR_ADDはアドレスAddressに含まれる行ア
ドレスと同じビット幅を持っている。
【0047】また、リフレッシュタイマは半導体記憶装
置の外部から最後にアクセス要求があった時点からの経
過時間を計時し、その経過時間が所定のリフレッシュ時
間を越えた場合に、半導体記憶装置の内部でセルフリフ
レッシュを起動させるためのものである。そのために、
リフレッシュタイマはアドレス変化検出信号ATDが有
効となる度にリセットされて計時を再開するように構成
される。
【0048】このほか、リフレッシュ制御回路4はリフ
レッシュタイミングを制御するためのリフレッシュ制御
信号REFA,REFBを生成する。なお、これらリフ
レッシュ制御信号の意味については図2を参照して後述
するものとし、また、これらリフレッシュ制御信号の詳
細なタイミングについては動作説明で明らかにする。
【0049】マルチプレクサ5(図中「MUX」)はア
ドレス変化検出信号ATD及び後述するリフレッシュ制
御信号REFBのレベルに応じて、アドレス変化検出信
号ATDが“L”レベルかつリフレッシュ制御信号RE
FBが“H”レベルであれば内部アドレスL_ADDに含ま
れる行アドレス(煩雑であるため、単に「内部アドレス
L_ADD」という場合がある。)を選択してこれをアドレ
スM_ADDとして出力する。一方、アドレス変化検出信号
ATDが“H”レベルであるかまたはリフレッシュ制御
信号REFBが“L”レベルであれば、マルチプレクサ
5はリフレッシュアドレスR_ADDを選択してアドレスM_A
DDとして出力する。
【0050】次に、メモリセルアレイ6は汎用のDRA
Mで用いられているのと同様のメモリセルアレイであっ
て、行方向,列方向にそれぞれワード線,ビット線(ま
たはビット線対;以下同じ)が走っており、汎用のDR
AMと同様の1トランジスタ1キャパシタから成るメモ
リセルがワード線及びビット線の交点の位置に行列状に
配置されて構成されている。
【0051】ロウデコーダ7はロウイネーブル信号RE
が“H”レベルのときにアドレスM_ADDをデコードし、
このアドレスM_ADDで指定されたワード線を活性化させ
る。なお、ロウイネーブル信号REが“L”レベルであ
るとき、ロウデコーダ7は何れのワード線も活性化させ
ない。
【0052】カラムデコーダ8はカラムイネーブル信号
CEが“H”レベルとなっているときに内部アドレスL_
ADDに含まれる列アドレスをデコードし、この内部アド
レスL_ADDで指定されたビット線を選択するためのカラ
ム選択信号を生成する。なお、カラムイネーブル信号C
Eが“L”レベルであるとき、カラムデコーダ8はどの
ビット線に対応するカラム選択信号も生成することはな
い。
【0053】センスアンプ・リセット回路9は図示を省
略したセンスアンプ,カラムスイッチ,プリチャージ回
路から構成されている。このうち、カラムスイッチはカ
ラムデコーダ8の出力するカラム選択信号で指定された
センスアンプとバスWRBとの間を接続する。センスア
ンプはセンスアンプイネーブル信号SEが“H”レベル
であるときに活性化されて、アドレスAddressで特定さ
れるメモリセルの接続されたビット線電位をセンス・増
幅してバスWRBに出力し、あるいは、バスWRBに供
給された書き込みデータをビット線経由でメモリセルに
書き込む。プリチャージ回路はプリチャージイネーブル
信号PEが“H”レベルのときに活性化されて、ビット
線の電位を所定電位(例えば電源電位の1/2)にプリ
チャージする。
【0054】I/O(入出力)バッファ10は、制御信
号CWOのレベルに応じて同信号が“H”レベルであれ
ばバスWRB上の読み出しデータを出力バッファでバッ
ファリングしてバスI/Oから半導体記憶装置の外部に
出力する。また、I/Oバッファ10は同信号が“L”
レベルであれば、出力バッファをフローティング状態と
して半導体記憶装置外部からバスI/Oに供給される書
き込みデータを入力バッファでバッファリングしてバス
WRBに送出する。つまり制御信号CWOが“H”レベ
ルであれば読み出し,“L”レベルであれば書き込みで
ある。
【0055】次に、R/W(Read/Write)制御回路11
はチップセレクト信号/CS,書き込みイネーブル信号
/WEおよび出力イネーブル信号OEに基づいて制御信
号CWOを生成する。ここで、本発明による半導体記憶
装置の仕様では、書き込みイネーブル信号/WEの立ち
下がりエッジでデータの書き込み(取り込み)が開始
し、書き込みイネーブル信号/WEの立ち上がりエッジ
でデータが確定し、書き込み(取り込み)が終了する。
なお、制御信号CWOの切換タイミングは動作説明に譲
る。
【0056】ラッチ制御回路12はアドレス変化検出信
号ATD及びカラムイネーブル信号CEに基づいて、ア
ドレスAddressのラッチタイミングを決める上述したラ
ッチ制御信号LCを生成する。ロウ制御回路13はリフ
レッシュ制御信号REFA,リフレッシュ制御信号RE
FB,アドレス変化検出信号ATD及び書き込みイネー
ブル信号/WEに基づいて、ロウイネーブル信号RE,
センスアンプイネーブル信号SE,プリチャージイネー
ブル信号PEおよび制御信号CCを生成する。カラム制
御回路14はこの制御信号CCに基づいてカラムイネー
ブル信号CEを生成する。
【0057】ブースト電源15はメモリセルアレイ6内
のワード線に印加される昇圧電位をロウデコーダ7に供
給する電源である。また、基板電圧発生回路16はメモ
リセルアレイ6の各メモリセルが形成されたウエルまた
は半導体基板に印加される基板電圧を発生させる回路で
ある。さらに、リファレンス電圧発生回路17はメモリ
セルアレイ6,センスアンプ・リセット回路9内のセン
スアンプやプリチャージ回路・イコライズ回路が使用す
るリファレンス電圧(例えば電源電位の1/2=1/2
Vcc)を発生させる。このリファレンス電圧の用途は
主に次の3種類(〜)あるが、現在ではダミーセル
を設けないの使い方が主流である。
【0058】 メモリセルを構成しているキャパシタ
の対極に印加される基準電圧(1/2Vcc)。 ダミーセルを設ける場合に、メモリセルからビット
線対の一方のビット線上に読み出された電位とダミーセ
ルから他方のビット線上に読み出された電位(1/2V
cc)からメモリセルの保持データが“0”/“1”の
何れかであるかをセンスアンプが判定する際の参照電
位。 ダミーセルを設けない場合に、ビット線対のプリチ
ャージ・イコライズ電圧として使用される基準電圧。こ
の場合、一方のビット線にはメモリセルからの読み出し
電圧が現れ、他方のビット線はセンス動作の開始直前に
プリチャージ電圧(1/2Vcc)に設定される。
【0059】ここで、リフレッシュ制御回路4,ブース
ト電源15,基板電圧発生回路16及びリファレンス電
圧発生回路17にはパワーダウン制御信号PowerDownが
供給されている。このパワーダウン制御信号PowerDown
は半導体記憶装置をパワーダウン状態(スタンバイ状
態)にするときのモードを半導体記憶装置の外部から指
定する信号である。リフレッシュ制御回路4,ブースト
電源15,基板電圧発生回路16およびリファレンス電
圧発生回路17は、後述するように、パワーダウン制御
信号PowerDownに従ってそれぞれ自身に対する電源供給
を制御するようにしている。
【0060】本実施形態ではメモリセル自体がDRAM
と同様のものであるため、SRAMのようにスタンバイ
状態において単純に半導体記憶装置内の回路各部への電
源供給を止めることはできない。スタンバイ状態であっ
てもメモリセルのデータを保持するために、リフレッシ
ュ動作に必要となる回路へ電源を供給し続ける必要があ
る。つまり、本実施形態の半導体記憶装置はスタンバイ
状態に関してはSRAMとの互換性を完全にとることは
できない。しかしながら、その分本実施形態では、スタ
ンバイ状態におけるモードを幾つか設けてSRAMとの
互換性をできる限りとるとともに、既存の半導体記憶装
置には存在しないようなモードも設けている。
【0061】すなわち、本実施形態ではリフレッシュ制
御回路4,ブースト電源15,基板電圧発生回路16,
リファレンス電圧発生回路17のうちの何れを動作させ
るかに応じて3種類のスタンバイモードを用意してあ
る。本明細書ではこれらのスタンバイモードを便宜上ス
タンバイモード1〜3と呼ぶことにする。スタンバイモ
ード1は4種類の回路全てに電源を供給するモード、ス
タンバイモード2は4種類の回路のうちリフレッシュ制
御回路4だけ電源供給を止めてこれ以外の3種類の回路
には電源を供給するモード、スタンバイモード3は4種
類の回路全てに対する電源供給を止めるモードである。
【0062】なお以上のようなことから、パワーダウン
制御信号PowerDownを供給するための回路としては例え
ば、リフレッシュ制御回路4に電源を供給するための第
1の電源供給線と、ブースト電源15,基板電圧発生回
路16,リファレンス電圧発生回路17に電源を供給す
るための第2の電源供給線で構成すれば良い。
【0063】次に、各スタンバイモードについてさらに
詳述すると、スタンバイモード1は通常のDRAMと同
等の電源供給モードであって、3種類あるスタンバイモ
ードの中では最も消費電流が大きい。しかし、この場合
にはメモリセルのセルフリフレッシュに必要な全ての回
路へ電源が供給されたままになっている。このため、ス
タンバイ状態に移行する直前におけるメモリセルのデー
タが保持されているほか、半導体記憶装置をスタンバイ
状態からアクティブ状態へ移行させるまでの時間が3種
類のスタンバイモードの中では最も短い。なお、スタン
バイモード1に設定するには第1の電源供給線及び第2
の電源供給線の双方へ電源を供給すれば良い。
【0064】一方、スタンバイモード2ではセルフリフ
レッシュに必要とされる回路に対して電源が供給されな
い。このため、スタンバイ状態においてメモリセルのデ
ータを保持しておくことはできないが、その分スタンバ
イモード1に比べて消費電流を低減させることができ
る。つまりこのスタンバイモードは、スタンバイ状態で
データを保持しておくという既成概念から発想の転換を
図ったものであって、スタンバイ状態からアクティブ状
態に移行したのちに、メモリセルアレイ全体に対して書
き込みを行える状態になってさえいれば良いことを前提
としている。したがって、アクティブ状態に復帰した時
点では、スタンバイ状態に移行した時点のメモリセルの
データは保持されていない。こうしたことから、スタン
バイモード2と次に述べるスタンバイモード3は半導体
記憶装置をバッファとして使用する場合などに適したモ
ードである。なお、スタンバイモード2に設定するに
は、第1の電源供給線に電源を供給しないようにしてリ
フレッシュ制御回路4への電源供給を停止させるように
する。
【0065】他方、スタンバイモード3はブースト電
圧,基板電圧,リファレンス電圧を立ち上げる必要があ
るため、スタンバイ状態からアクティブ状態に移行する
までの時間が3種類あるスタンバイモードの中で最も長
くなるが、その分、スタンバイモードにおける消費電流
を最も小さくすることができる。なお、スタンバイモー
ド1〜3の何れの場合においても、上述した4種類以外
の回路については必要な回路だけに電源を供給すれば良
い。例えば、セルフリフレッシュを行うだけであれば、
アドレスバッファ1,ラッチ2,ATD回路3,カラム
デコーダ8,I/Oバッファ10,R/W制御回路1
1,ラッチ制御回路12,カラム制御回路14等は使わ
れないので電源供給を停止しても構わない。なお、スタ
ンバイモード3に設定するには、第1の電源供給線及び
第2の電源供給線の何れにも電源を供給しないようにし
て、リフレッシュ制御回路4,ブースト電源15,基板
電圧発生回路16,リファレンス電圧発生回路17への
電源供給をすべて停止させるようにする。
【0066】以上のようなスタンバイモードを設けるこ
とで、半導体記憶装置が適用される機器やその使用環境
などに応じて、スタンバイ状態におけるデータ保持の要
否,アクティブ状態への復帰時間,電流消費量などを半
導体記憶装置外部からきめ細かく制御できるようにな
る。なお、パワーダウン制御信号PowerDownは必須の機
能というわけではないことからこれを省略してしまって
も良く、そうすることで汎用のSRAMとI/Oピンの
互換性を完全に保つことが可能となる。
【0067】次に、図2を参照して図1に示したATD
回路3,ラッチ制御回路12,ロウ制御回路13及びカ
ラム制御回路14の詳細回路構成について説明する。な
お、図2において図1に示したものと同じ構成要素およ
び信号名については同一の符号を付してある。
【0068】まずATD回路3について説明すると、イ
ンバータ31はチップセレクト信号/CSを反転させて
チップセレクト信号CSを生成する。インバータ32,
ディレイ回路33およびナンドゲート(NAND)34
は、チップセレクト信号CSの立ち上がりからインバー
タ32及びディレイ回路33で与えられる遅延時間と同
じ幅を持った負のワンショットパルスを生成する。
【0069】次に、内部アドレスL_ADDiは図1に示す内
部アドレスL_ADDのうちの特定の1ビットである。ナン
ドゲート35はチップセレクト信号CSが有効であると
き、インバータ36を通じてインバータ37,ディレイ
回路38及びナンドゲート39から成る回路へ内部アド
レスL_ADDiを供給する。これにより、内部アドレスL_AD
Diの立ち上がりからインバータ37及びディレイ回路3
8で与えられる遅延時間と同じ幅を持った負のワンショ
ットパルスを生成する。同様にして、インバータ40,
ディレイ回路41及びナンドゲート42から成る回路
は、内部アドレスL_ADDiの立ち下がりからインバータ4
0及びディレイ回路41で与えられる遅延時間と同じ幅
を持った負のワンショットパルスを生成する。
【0070】ナンドゲート43及びインバータ44は、
チップセレクト信号CSの立ち上がり,内部アドレスL_
ADDiの立ち上がり又は立ち下がりの何れかによって生成
されたワンショットパルスを合成して得られる正のワン
ショットパルスを出力する。ディレイ回路45,ノア
(NOR)ゲート46及びインバータ47は、インバー
タ44から出力される個々のワンショットパルスのパル
ス幅をディレイ回路45で与えられる遅延時間だけ延ば
すためのものである。そうして以上のような回路ブロッ
クが内部アドレスL_ADDのビット数分だけ設けられてい
る。オア(OR)ゲート48は、内部アドレスL_ADDiの
全ビットについて生成されるワンショットパルスを合成
し、これをアドレス変化検出信号ATDとして出力す
る。
【0071】このように、本実施形態では内部アドレス
L_ADDiの各ビットの変化からワンショットパルスをそれ
ぞれ生成するとともに、それらワンショットパルスの論
理和をとって合成するようにしている。このようにして
いるのは次のような理由によるものである。いま仮に、
アドレスAddressの何れかのビットが変化する度にアド
レス変化検出信号ATDにワンショットパルスを発生さ
せるようにすると、アドレスAddressにスキューが含ま
れているときに複数個のアドレス変化検出信号が生成さ
れてしまう。
【0072】そうすると、〔発明が解決しようとする課
題〕のところでも説明したように、これらアドレス変化
検出信号ATDによって複数のワード線が同時に活性化
されてしまう。このため、複数のメモリセルに対して書
き込みが行われ,あるいは,複数のメモリセルからの読
み出しが同時に行われて再書き込みされるため、結果的
にメモリセルのデータが破壊されてしまう。
【0073】そこで本実施形態では、アドレスAddress
の各ビットのうち最初に変化があったビットについてま
ずワンショットパルスを発生させ、この最初のワンショ
ットパルスが発生している期間中に他のビットに変化が
あった場合は、既に発生しているワンショットパルスと
新たに発生したワンショットパルスを合成するようにし
ている。こうすることで、アドレスAddressにスキュー
が含まれていても、ワンショットパルスのパルス幅がア
ドレスAddressに含まれるスキュー分だけ長くなるにと
どまり、1回分のアドレス変化で複数のワンショットパ
ルスが発生してしまうことはなくなる。このため、メモ
リセルのデータの破壊といった上述のような問題が生じ
る恐れもなくなる。
【0074】なお、以上のようにするための条件として
は、アドレスAddressに含まれているスキューがアドレ
ス変化検出信号ATDのパルス幅の範囲内に収まるよう
に、ディレイ回路33,38,41,45などの遅延時
間を決定すれば良い。ちなみに、スキューが大きい場合
には発生するワンショットパルスのパルス幅をそれだけ
広くする必要がある。このため、アドレス変化検出信号
ATDが立ち下がるのがスキュー分だけ遅れてアクセス
タイムが大きくなることが懸念される。しかし、汎用S
RAMの仕様上、アクセスタイムはアドレスAddressが
確定した時点を基準とした値になっているため、アドレ
スAddressの各ビットのうち最後に変化したビットから
のアクセスタイムが保証されていさえいれば、動作遅れ
とはならない。
【0075】また、動作説明の際に後述する通り、アド
レス変化検出信号ATDのワンショットパルスが発生し
ている間にリフレッシュが行われるため、このワンショ
ット信号のパルス幅は1ワード線分のリフレッシュを完
了させるのに必要な時間以上に設定しておくのが望まし
い。したがって、上述したスキューを考慮した条件に加
えてリフレッシュを考慮した条件も満足するようにディ
レイ回路33,38,41,45の遅延時間を決定すれ
ば良い。また、リフレッシュが完了した直後にアドレス
変化検出信号ATDのワンショットパルスを立ち下げる
ようにすれば、それに引き続いてアドレスAddressに対
する読み出し/書き込みのアクセスがなされることにな
る。
【0076】次に、ロウ制御回路13について説明する
と、インバータ30はアドレス変化検出信号ATDを反
転させてアドレス変化検出信号/ATDを生成する。ま
た、ディレイ回路49,ノアゲート50,インバータ5
1,ディレイ回路52,ナンドゲート53,ナンドゲー
ト54から成る回路は、書き込みイネーブル信号/WE
又はアドレス変化検出信号ATDをもとに、半導体記憶
装置外部から要求されたアクセスに必要となるロウイネ
ーブル信号RE,センスアンプイネーブル信号SE,カ
ラムイネーブル信号CE,プリチャージイネーブル信号
PE,ラッチ制御信号LCを発生させるための回路であ
る。
【0077】これらのうち、ディレイ回路49,ノアゲ
ート50,インバータ51から成る回路は、内部アドレ
スL_ADDi又はチップセレクト信号/CSの変化でアドレ
ス変化検出信号ATDが“H”レベルになる以前に書き
込みイネーブル信号/WEが“L”レベルとなった場合
であっても、ロウイネーブル信号RE,センスアンプイ
ネーブル信号SE,カラムイネーブル信号CE,プリチ
ャージイネーブル信号PE,ラッチ制御信号LCにパル
スが順次発生してしまう不具合の無いようにするための
ものである。
【0078】そのためには、アドレス変化検出信号AT
Dが立ち上がってインバータ30からナンドゲート54
へ“L”レベルが供給されたのちに、書き込みイネーブ
ル信号/WEがノアゲート50,インバータ51,ナン
ドゲート53を通じてナンドゲート54へ供給されるよ
うにすれば良い。そこで、書き込みイネーブル信号/W
Eをディレイ回路49で遅延させた信号と書き込みイネ
ーブル信号/WEそのものをノアゲート50,インバー
タ51で論理和するとともに、ディレイ回路49の遅延
時間を調整して上記不具合が起こらない程度に書き込み
イネーブル信号/WEの立ち下がりを遅らせている。な
お、上記回路では、書き込みイネーブル信号/WEの立
ち上がりに対応してインバータ51の出力も立ち上がる
ようになっているため、書き込みイネーブル信号/WE
が“H”レベルとなったときに直ちにリセット動作へ移
行することが可能である。
【0079】次に、ディレイ回路52,ナンドゲート5
3,ナンドゲート54から構成される回路は、書き込み
でない場合(つまり、書き込みイネーブル信号/WEが
“H”レベルであってインバータ51からナンドゲート
53に“H”レベルが供給される場合)、アドレス変化
検出信号ATDの立ち下がりエッジからロウイネーブル
信号REにワンショットパルスを発生させる。また、こ
の回路はアドレス変化検出信号ATDが“L”レベルの
ときに書き込み要求がある間、ロウイネーブル信号R
E,センスアンプイネーブル信号SE,カラムイネーブ
ル信号CE,プリチャージイネーブル信号PE,ラッチ
制御信号LCを“H”レベルに維持する働きもしてい
る。すなわち、アドレス変化検出信号ATDが“L”レ
ベルであれば、インバータ30からナンドゲート53及
びナンドゲート54には“H”レベルが供給される。し
たがって、このときにインバータ51から出力される書
き込みイネーブル信号/WEが“L”レベルであれば、
ナンドゲート53,ナンドゲート54,ナンドゲート6
5を通じてロウイネーブル信号REが“H”レベルのま
まとなる。
【0080】そして、ナンドゲート54の出力はインバ
ータ55〜58で遅延されてから制御信号CCとして出
力される。この制御信号CCはカラム制御回路14を構
成しているインバータ59〜61でさらに遅延されてカ
ラムイネーブル信号CEとなる。また、ロウ制御回路1
3において、インバータ62,ディレイ回路63及びナ
ンドゲート64からなる回路はリフレッシュに必要とな
るロウイネーブル信号RE,センスアンプイネーブル信
号SE,プリチャージイネーブル信号PEを発生させる
ための回路である。すなわちこの回路は、リフレッシュ
制御信号REFAが“H”レベルの場合に、アドレス変
化検出信号ATDの立ち上がりからインバータ62及び
ディレイ回路63で与えられる遅延時間に相当するパル
ス幅を持った負のワンショットパルスを生成する。そし
て、ナンドゲート65はリフレッシュ制御信号REF
B,ナンドゲート54及びナンドゲート64の出力を合
成し、これをロウイネーブル信号REとして出力する。
【0081】なお、リフレッシュ制御信号REFAは半
導体記憶装置の外部からのアクセス要求に付随してリフ
レッシュを行うか否か制御するための信号である。すな
わち、同信号が“H”レベルであれば、当該アクセス要
求により生じるアドレス変化検出信号ATDの立ち上が
りでロウイネーブル信号REにワンショットパルスを発
生させてリフレッシュを起動する。これに対して同信号
が“L”レベルであれば、アドレス変化検出信号ATD
にワンショットパルスが発生していても、ロウイネーブ
ル信号REにワンショットパルスを発生させることはな
い。
【0082】ここで、本実施形態では、アドレス変化検
出信号ATDの発生をトリガとするリフレッシュ動作と
して以下の実現形態を前提に説明を行う。すなわち本実
施形態では、読み出し又は書き込みに伴うリフレッシュ
動作が連続する場合、これら各メモリサイクルでリフレ
ッシュを連続的に行ってゆくことで、メモリセル全体を
リフレッシュする。そして、全てのメモリセルをリフレ
ッシュした時点で、いったんリフレッシュを発生させな
い状態とする。その後、メモリセルのデータを保持でき
る限界の状態(セルホールドリミット)に近づいたとき
にこれを検出し、連続するメモリサイクルで継続的にリ
フレッシュを行ってゆく状態に再び移行する。
【0083】リフレッシュ制御信号REFAを立ち下げ
る要因としては、外部からのアクセス要求に伴うリフレ
ッシュによって1リフレッシュサイクル分のリフレッシ
ュが完了したものの、次のリフレッシュサイクルのリフ
レッシュを起動するにはまだ時間がある場合、あるい
は、セルフリフレッシュを起動させたためにこれが完了
するまでは外部からのアクセス要求に伴うリフレッシュ
を行う必要がなくなった場合である。
【0084】ここで、リフレッシュ制御信号REFAを
生成するには、リフレッシュ制御回路4内部にリフレッ
シュ制御信号REFAを保持するラッチ回路を設けて、
アドレス変化検出信号ATD及びリフレッシュタイマの
出力信号によってこのラッチ回路のセット・リセットを
制御する構成などが考えられる。具体的には、リフレッ
シュ動作が必要になる(セルホールドリミットの)少し
前のタイミングをリフレッシュタイマで生成し、その出
力信号に基づいてリフレッシュ制御回路4の内部でラッ
チ回路のセット信号を生成してラッチ回路をセットし、
リフレッシュ制御信号REFAに"H"レベルを出力す
る。なお、セット信号を生成するタイミングはサイクル
タイムの最大値を目安にして決めるようにする。その
後、ロウ制御回路13が、アドレス変化検出信号AT
D、または、リフレッシュ制御信号REFAに基づいて
発生するリフレッシュ制御信号REFBをトリガとし
て、ワード線単位でメモリセルのリフレッシュ動作を行
ってゆく。そして、全てのメモリセルのリフレッシュ動
作が行われたときに、リフレッシュ制御回路4内部でラ
ッチ回路のリセット信号を生成してラッチ回路をリセッ
トし、リフレッシュ制御信号REFAに"L"レベルを出
力する。
【0085】なお、ラッチ回路のリセットは、最後のワ
ード線をリフレッシュするリフレッシュサイクルで、リ
フレッシュ動作の終わる時間に合わせて行えば良い。あ
るいは、リフレッシュ動作を完了させたときにロウ制御
回路13がリフレッシュ動作完了信号を生成するように
し、リフレッシュ制御回路4がこのリフレッシュ動作完
了信号を最後のワード線に対するリフレッシュサイクル
で受け取ったときにラッチ回路をリセットするようにし
ても良い。ただし、後述する図7の場合を考慮して、リ
フレッシュ制御信号REFAを立ち上げたときから、こ
の立ち上がりののちに最初に行われるリフレッシュが終
了するときまでの間に、アドレス変化検出信号ATDが
発生する(図8を参照)か書き込みイネーブル信号/W
Eが入力される(図10,図11を参照)かしていなけ
れば、この最初のリフレッシュが終了した後にラッチ回
路をリセットする。
【0086】一方、リフレッシュ制御信号REFBはセ
ルフリフレッシュのための信号である。すなわち、リフ
レッシュ制御信号REFBに負のワンショットパルスを
与えることで、ナンドゲート54及びナンドゲート64
の出力に関係なくロウイネーブル信号REへ強制的にワ
ンショットパルスを発生させてセルフリフレッシュを起
動することが可能である。
【0087】ここで、リフレッシュ制御信号REFBを
生成するには、リフレッシュ制御信号REFAを遅延さ
せる遅延回路と負のワンショットパルスを発生させるパ
ルス発生回路とをリフレッシュ制御回路4内部に設け
て、パルス発生回路から負のワンショットパルスを発生
させるタイミングを遅延回路で遅延させたリフレッシュ
制御信号REFAとアドレス変化検出信号ATDとで制
御する構成などが考えられる。
【0088】通常、リフレッシュ制御信号REFBは"
H"レベルとなっている。この状態でリフレッシュ制御
信号REFAが立ち上げられて"H"レベルとなった場合
に、このリフレッシュ制御信号REFAの立ち上がりを
遅延回路で所定時間遅延させ、この遅延の間にアドレス
変化検出信号ATDが発生しなかったときには、遅延さ
れたリフレッシュ制御信号REFAの立ち上がりでパル
ス発生回路を起動し、リフレッシュ制御信号REFBに
負のワンショットパルスを出力させる。
【0089】上記所定時間の遅延は、アドレス変化検出
信号ATDを発生させるトリガが外部から与えられない
ためにメモリセルのリフレッシュに要求されるリミット
の時間になってしまうまでを計測するためのものであ
る。また、後述(図11を参照)するように、上記遅延
の間に書き込みイネーブル信号/WEが立ち下げられた
場合には書き込みを行ってからセルフリフレッシュを行
うため、この書き込みに要する時間も考慮に入れて、上
記リフレッシュ制御信号REFAを立ち上げるタイミン
グ及び上記所定時間の遅延を設定する。
【0090】なお、本発明は上述したリフレッシュ動作
の実現形態に限定されるものではなく、例えば、メモリ
セルを所定本数のワード線毎(すなわち、1ワード線毎
あるいは複数ワード線毎)に一定周期でリフレッシュす
るような形態としても良い。この場合、リフレッシュ制
御信号REFBを発生させる回路構成は上述したものと
同じで良いが、リフレッシュ制御信号REFAを発生さ
せるための回路構成は例えば次のようになる。まず、リ
フレッシュタイマはリフレッシュを起動するためのトリ
ガ信号を一定周期で発生させる。次に、上記の場合と同
様にして、リフレッシュ制御回路4内部にラッチ回路を
設け、リフレッシュタイマの出力するトリガ信号に基づ
いて、リフレッシュ動作が必要になる少し前のタイミン
グで発生させたセット信号によりラッチ回路をセットし
てリフレッシュ制御信号REFAを"H"レベルにする。
なお、この場合も、ラッチ回路をセットするタイミング
はサイクルタイムの最大値を目安にして決定する。
【0091】その後、アドレス変化検出信号ATDまた
はリフレッシュ制御信号REFBを受けたロウ制御回路
13がメモリセルに対するリフレッシュ動作を完了させ
るタイミングに合わせて、リフレッシュ制御回路4は発
生させたリセット信号でラッチ回路をリセットし、リフ
レッシュ制御信号REFAを"L"レベルとする。なお、
この場合のラッチ回路のリセットは、ラッチ回路をセッ
トしたときから一定時間遅れたタイミングで行えば良
い。あるいは、ロウ制御回路13がリフレッシュ動作を
完了させたときにリフレッシュ動作完了信号を生成する
ようにして、リフレッシュ制御回路4がこのリフレッシ
ュ動作完了信号を受け取ったときにラッチ回路をリセッ
トしても良い。ちなみにこの形態では、アドレス変化検
出信号ATDをトリガとするリフレッシュ動作が終了す
ると、各メモリサイクルでリフレッシュ制御信号REF
Aが立ち下がるようになる。このリフレッシュ制御信号
REFAの信号波形は、例えば図4に示されているリフ
レッシュサイクルのときの信号波形と同じものになる。
【0092】次に、インバータ66〜69はロウイネー
ブル信号REを遅延させてセンスアンプイネーブル信号
SEを生成する。また、インバータ70,71はインバ
ータ68の出力をさらに遅延させることによって、ロウ
イネーブル信号REをインバータ5段分遅延させた負の
ワンショットパルスを生成する。インバータ72,ディ
レイ回路73,ナンドゲート74及びインバータ75か
らなる回路は、ロウイネーブル信号REをインバータ5
段分遅延させた信号の立ち上がりからインバータ72及
びディレイ回路73で与えられる遅延時間分のパルス幅
を持ったワンショットパルスを発生させ、これをプリチ
ャージイネーブル信号PEとして出力する。つまり、プ
リチャージイネーブル信号PEのワンショットパルスは
ロウイネーブル信号REの立ち下がりに対応して生じる
ことになる。
【0093】次に、ラッチ制御回路12において、イン
バータ76,インバータ77,ディレイ回路78,ナン
ドゲート79及びインバータ80からなる回路は、カラ
ムイネーブル信号CEの立ち下がりからインバータ77
及びディレイ回路78の遅延時間に相当する幅を持った
正のワンショットパルスを発生させる。nチャネルのト
ランジスタ81は、インバータ80からワンショットパ
ルスが供給されることでラッチ制御信号LCを接地電位
に接続して“L”レベルとする。また、ループ状に接続
されたインバータ82,83はラッチ制御信号LCを保
持するためのラッチ84を構成しており、トランジスタ
81がオンすることによってラッチ84の保持する値が
“0”にリセットされる。
【0094】また、インバータ85,インバータ86,
ディレイ回路87,ナンドゲート88及びインバータ8
9から成る回路は、アドレス変化検出信号ATDの立ち
下がりからインバータ86及びディレイ回路87の遅延
時間に相当する幅を持った正のワンショットパルスを発
生させる。nチャネルのトランジスタ90は、インバー
タ89からワンショットパルスが供給されることでイン
バータ82の入力端子を接地電位に接続する。これによ
ってラッチ制御信号LCが“H”レベルになるとともに
ラッチ84の保持する値が“1”にセットされる。つま
り、ラッチ制御信号LCはアドレス変化検出信号ATD
の立ち下がりからカラムイネーブル信号CEの立ち下が
り時点まで“H”レベルとなる信号である。
【0095】次に、上記構成による半導体記憶装置の動
作を場合分けして順次説明する。〈リフレッシュを伴う
読み出し〉まず最初に図3のタイミングチャートを参照
しつつ、読み出しアドレスを順次変えてゆくことで読み
出しに伴ってリフレッシュが行われてゆく場合の動作に
ついて説明する。なお、図3では、アドレス変化検出信
号ATDの発生をトリガとしたリフレッシュ動作を各メ
モリサイクルで連続的に行うときのタイミングを示して
ある。このため、リフレッシュ制御信号REFA,RE
FBは何れも"H"レベルに固定されており、図3にはこ
れらの信号を特に示していない。また、この場合は読み
出しであることから書き込みイネーブル信号/WEは"
H"レベルのままとなる。さらに、図3に示した「Rx_Wo
rd」はリフレッシュアドレスR_ADDに対応するワード線
のことであり、「Ax_Word」はアドレスAddressに対応す
るワード線のことである。また、同図では、図3に示し
たよりも以前からリフレッシュアドレスR_ADDの値が"R
1"になっているものとする。
【0096】まず時刻t1になると、アドレスAddress
がそれまでの値から“A1”に変化を開始するとともに
チップセレクト信号/CSが有効化される。このとき、
後述する説明から明らかなようにラッチ制御信号LCは
“L”レベルになっている。そのため、アドレスAddres
sはアドレスバッファ1でバッファリングされ、ラッチ
2をスルーで通過して内部アドレスL_ADDとなってAT
D回路3に供給される。もっとも、アドレスAddressに
はスキューが含まれる可能性があるため、汎用SRAM
の場合と同じくこの時点でアドレスAddressの値が確定
しているとは限らない。
【0097】このため、時刻t1でラッチ2にアドレス
の取り込みを行うことはできないが、この後にラッチ制
御信号LCが“H”レベルとなるまでにはその値が“A
1”に確定することから、そうなった時点でラッチ2に
取り込みを行うことになる。こうしたことから本実施形
態では、半導体記憶装置外部から供給されるアドレスAd
dressの値が確定していない待機期間をリフレッシュに
充てることにして、汎用SRAMでは内部動作が行われ
ていない待機期間を有効利用するようにしている。
【0098】次に、アドレスAddress(=内部アドレスL
_ADD)が変化したことで、時刻t2になるとATD回路
3はアドレス変化検出信号ATDにワンショットパルス
を発生させる。アドレス変化検出信号ATDが立ち上が
ると、マルチプレクサ5はリフレッシュアドレスR_ADD
側を選択するようになり、時刻t3でアドレスM_ADDの
値が“R1”となる。また、アドレス変化検出信号AT
Dが立ち上がったことで、ロウ制御回路13は時刻t4
からロウイネーブル信号REにワンショットパルスを発
生させるようになる。
【0099】すると、ロウイネーブル信号REが立ち上
がったことで、ロウデコーダ7はアドレスM_ADDの値
“R1”をデコードし、時刻t5になるとワード線Rx_W
ordを活性化させる。その結果、メモリセルアレイ6で
はワード線Rx_Wordに接続されたメモリセルの保持デー
タがビット線上の電位として現れるようになる。一方、
ロウイネーブル信号REにワンショットパルスが発生し
たことで、時刻t6になるとセンスアンプイネーブル信
号SEにもワンショットパルスが生成される。これによ
り、センスアンプ・リセット回路9内のセンスアンプが
活性化され、ワード線Rx_Wordに接続された各メモリセ
ルのリフレッシュが行われる。なお、リフレッシュ自体
はDRAMで行われているものと全く同じであって周知
の技術事項であるため、ここでは詳しく説明することは
しない。
【0100】この後、時刻t7でロウイネーブル信号R
Eに発生したワンショットパルスが立ち下がるとロウデ
コーダ7がワード線Rx_Wordを非活性化させるため、時
刻t8でワード線Rx_Wordが非活性化される。またロウ
制御回路13は時刻t9になると、先の時刻t7でロウ
イネーブル信号REが立ち下がったことを受けてセンス
アンプイネーブル信号SEを立ち下げる。このため、リ
フレッシュを終えたセンスアンプ・リセット回路9内の
センスアンプが非活性化される。また、ロウ制御回路1
3はロウイネーブル信号REの立ち下がりを受けて時刻
t10でプリチャージイネーブル信号PEにワンショッ
トパルスを発生させる。
【0101】これにより、センスアンプ・リセット回路
9内のプリチャージ回路は次のアクセスに備えてビット
線をプリチャージする。なお、リフレッシュの過程では
メモリセルのデータを半導体記憶装置外部へ出力する必
要がないことから、読み出しの場合とは異なって、ロウ
イネーブル信号REにワンショットパルスが生成されて
もカラムイネーブル信号CEにはワンショットパルスを
発生させないようにしている。このため、カラムデコー
ダ8はカラム選択信号を何れも非活性状態のままとし、
図示したように例えばカラム選択信号Yj(Ax)は
“L”レベルのままとなる。
【0102】次に、時刻t11でアドレス変化検出信号
ATDのワンショットパルスが立ち下がると、図3には
示していないが出力イネーブル信号OEが有効になる。
そこで、R/W制御回路11はメモリセルからの読み出
しに備えて制御信号CWOを“H”レベルにする。ま
た、I/Oバッファ10はバスWRBを介してセンスア
ンプ・リセット回路9が出力するデータをバスI/Oへ
送出するようになる。もっとも、この時点ではまだバス
WRB上のデータは確定していない。さらに、アドレス
変化検出信号ATDが立ち下がったことを受けて、リフ
レッシュ制御回路4は時刻t12になった時点でリフレ
ッシュアドレスR_ADDを更新してその値を“R1+1”
にする。
【0103】なお、先にリフレッシュアドレスR_ADDの
値が“R1”であることを想定していたが、この値もい
ま説明したのと同様にアドレス変化検出信号ATDの立
ち下がりを契機としてリセット時のデータ“0”から順
次更新されてきたものである。また、アドレス変化検出
信号ATDの立ち下がりを受け、同じ時刻t12におい
てマルチプレクサ5は内部アドレスL_ADD側を選択する
ようになる。この時点になると上述したようにアドレス
Addressの値が確定しているため、その値“A1”がア
ドレスM_ADDとして出力されるようになる。
【0104】次に、時刻t13になると、先の時刻t7
におけるロウイネーブル信号REの立ち下がりに対応し
て、プリチャージイネーブル信号PEのワンショットパ
ルスが立ち下がってセンスアンプ・リセット回路9内の
プリチャージ回路がプリチャージを終了させる。一方、
先の時刻t11でアドレス変化検出信号ATDが立ち下
がったことを受けて、ラッチ制御回路12は時刻t14
になるとラッチ制御信号LCを立ち上げる。そのため、
これ以後はアドレスAddressが変化しても、ラッチ制御
信号LCが再び立ち下がるまでの間、ラッチ2は内部ア
ドレスL_ADD(したがってアドレスM_ADD)の値を保持す
るようになる。
【0105】同様にして、アドレス変化検出信号ATD
の立ち下がりを受けて、ロウ制御回路13は時刻t15
でロウイネーブル信号REにワンショットパルスを発生
させる。これにより、ロウデコーダ7は時刻t16で今
度はアドレス“A1”に対応するワード線Ax_Wordを活
性化させ、それによって当該ワード線に接続されたメモ
リセルの保持データがビット線上の電位として現れるよ
うになる。次に、ロウイネーブル信号REの立ち上がり
に対応して、ロウ制御回路13は時刻t17でセンスア
ンプイネーブル信号SEにワンショットパルスを発生さ
せる。このため、センスアンプ・リセット回路9内のセ
ンスアンプはワード線Ax_Wordに接続された各メモリセ
ルのデータをセンスして、ビット線上の電位を“0”/
“1”の論理レベル(即ち、接地電位または電源電位)
まで増幅する。
【0106】また、ロウイネーブル信号REのワンショ
ットパルスに対応するように、ロウ制御回路13は制御
信号CCにワンショットパルスを発生させてカラム制御
回路14に出力する。カラム制御回路14は制御信号C
Cに基づいて時刻t18でカラムイネーブル信号CEに
ワンショットパルスを発生させる。こうしてカラムイネ
ーブル信号CEが“H”レベルとなると、カラムデコー
ダ8は内部アドレスL_ADDに含まれた列アドレスをデコ
ードし、時刻t19で当該列アドレスに対応するカラム
選択信号〔図3に示したYj(Ax)を参照〕にワンシ
ョットパルスを発生させる。この結果、センスアンプ・
リセット回路9内のセンスアンプのうち、当該列アドレ
スに対応するセンスアンプの出力が選択されてバスWR
Bに接続される。
【0107】次に、時刻t20になるとロウ制御回路1
3はロウイネーブル信号REを立ち下げることから、ロ
ウデコーダ7は時刻t21でワード線AX_Wordを非活性
化させる。また、時刻t22になると先に選択されたセ
ンスアンプのセンス結果がバスWRB上に現れるように
なる。また同時刻では、先にロウイネーブル信号REが
立ち下がったことに対応して、ロウ制御回路13はセン
スアンプイネーブル信号SEを立ち下げてセンスアンプ
・リセット回路9内のセンスアンプによるセンス動作を
終了させる。
【0108】また、先にロウイネーブル信号REが立ち
下がったことに対応してロウ制御回路13が制御信号C
Cを立ち下げると、カラム制御回路14はカラムイネー
ブル信号CEを立ち下げる。このため、カラムデコーダ
8は時刻t23でカラム選択信号〔図中のYj(A
x)〕を無効化する結果、選択されていたセンスアンプ
・リセット回路9内のセンスアンプとバスWRBの間が
切り離される。また、ほぼ同じ時刻において、I/Oバ
ッファ10はバスWRB上に読み出されたメモリセルの
データDout(A1)をバスI/O経由で半導体記憶
装置外部に出力する。
【0109】次に、時刻t24になると、ロウ制御回路
13は先にロウイネーブル信号REが立ち下がったこと
に対応してプリチャージイネーブル信号PEを立ち上
げ、次のアクセスに備えてビット線を再びプリチャージ
する。また同時刻において、ラッチ制御回路12はカラ
ムイネーブル信号CEが立ち下がったことを受けてラッ
チ制御信号LCを“L”レベルにする。次いで時刻t2
5になると、ロウ制御回路13は先の時刻t20でロウ
イネーブル信号REが立ち下がったことに対応するよう
に、時刻t25でプリチャージイネーブル信号PEを立
ち下げる。このため、センスアンプ・リセット回路9内
のプリチャージ回路はビット線のプリチャージを終了さ
せる。
【0110】これ以後の動作は上述した時刻t1〜t2
5における動作と全く同様であって、時間Tcycleを単位
としたサイクル動作が繰り返し行われる。すなわち、ア
ドレスAddressとして“A2”が与えられると、アドレ
スAddressの変化に対応してアドレス変化検出信号AT
Dにワンショットパルスが出力され、アドレス“R1+
1”についてリフレッシュが行われたのち、リフレッシ
ュアドレスが“R1+2”に更新されるとともに、アド
レス“A2”に対応するメモリセルが読み出されてデー
タDout(A2)がバスI/Oを通じて外部に出力さ
れる。
【0111】その後、アドレスAddressとして“A3”
が与えられると、アドレスAddressの変化に対応してア
ドレス変化検出信号ATDとしてワンショットパルスが
出力され、アドレス“R1+2”のリフレッシュが行わ
れたのち、リフレッシュアドレスが“R1+3”に更新
されるとともに、アドレス“A3”に対応するメモリセ
ルが読み出されてデータDout(A3)がバスI/O
を通じて外部に出力される。
【0112】以上のように本実施形態では、アドレスAd
dressが変化したときに、内部のアドレスカウンタで決
まるリフレッシュアドレスに対してリフレッシュを先行
実施してからアドレスAddressについて通常のアクセス
を行っている。これは、この後に説明する書き込み時の
場合を考慮に入れているためである。すなわち、非同期
型の汎用のSRAMでは書き込みイネーブル信号/WE
がアドレスAddressの変化に対して遅れて非同期的に有
効となる。
【0113】このため、第1の従来例や第2の従来例な
どのように通常のアクセスを処理してからリフレッシュ
を行う構成によると、書き込みイネーブル信号/WEが
早いタイミングで有効化されるのであれば、書き込みが
完了してからリフレッシュが開始されるので特に問題は
ない。しかるに、書き込みイネーブル信号/WEがさら
に遅れて有効化された場合には、書き込み動作とリフレ
ッシュ動作が重なってしまうことがある。そこで、こう
した場合にはリフレッシュが完了するまで書き込みを遅
らせなければならないが、そのようにすることでタイミ
ング制御が複雑化して回路規模が増大する上、論理設計
もそれだけ困難になってしまう。したがって、所定の時
間Tcycle内にリフレッシュと書き込みを完了させるため
には、書き込みよりもリフレッシュを先に行う構成にす
べきであって、それによって回路規模を縮減できるとと
もに論理設計自体も簡単になる。
【0114】〈リフレッシュを伴わない読み出し〉次
に、リフレッシュ制御回路4内のリフレッシュタイマで
リフレッシュを制御する場合の動作例を図4のタイミン
グチャートに示す。同図では、アドレス変化検出信号A
TDの発生をトリガとしたリフレッシュ動作を各メモリ
サイクルで連続的に行う状態から、こうしたリフレッシ
ュ動作を行わない状態へ移行する切り替わりのタイミン
グを示してある。このため、図3ではリフレッシュ制御
信号REFAが"H"レベルのままであったのに対して、
図4では1リフレッシュサイクル分のリフレッシュが完
了した時刻t12〜t14の間でリフレッシュ制御回路
4内のラッチ回路をリセットしてリフレッシュ制御信号
REFAを立ち下げている。なお、1リフレッシュサイ
クル分のリフレッシュとは全てのワード線について1回
ずつリフレッシュすることを指すものとする。ちなみ
に、リフレッシュ制御信号REFBは図3の場合と同様
に"H"レベルのままとしている。
【0115】メモリセルアレイの構成や容量にも依存す
るが、1リフレッシュサイクル分のリフレッシュは数m
s〜数十ms程度の所定時間内で実施すれば良く、アド
レスAddressが変化する度に必ずリフレッシュを行わな
ければならないわけではない。したがって、図3に示し
たように外部からのアクセスに伴ってリフレッシュを行
ってゆくことで1リフレッシュサイクル分のリフレッシ
ュを実施したのであれば、次のリフレッシュサイクルの
リフレッシュを開始するまでは、リフレッシュ制御信号
REFAを立ち下げてリフレッシュを停止させている。
こうすることで、余分なリフレッシュが行われなくなっ
て消費電力を削減することができる。
【0116】以上から分かるように、図4の場合はアド
レス“R1”に対するリフレッシュによって1リフレッ
シュサイクル分のリフレッシュが完了した場合につい
て、その前後におけるタイミング波形を示したものであ
る。リフレッシュ制御信号REFAが“L”レベルにな
ることで、ロウ制御回路13はアドレス変化検出信号A
TDが立ち上がってもロウイネーブル信号REにワンシ
ョットパルスを発生させないようになる。このため、ロ
ウ制御回路13はロウイネーブル信号REに対応したセ
ンスアンプイネーブル信号SE及びプリチャージイネー
ブル信号PEも発生させないようになる。
【0117】また、ロウデコーダ7はワード線Rx_Word
を活性化させないようになるため、結局、ワード線Rx_W
ordを対象としたリフレッシュは行われなくなる。この
ほか、リフレッシュ制御回路4内のアドレスカウンタ
は、リフレッシュ制御信号REFAが“L”レベルとな
ったことでカウント動作を停止させるため、リフレッシ
ュアドレスR_ADDの値は時刻t12で更新された値“R
1+1”のままになる。また、アドレスM_ADDについて
もリフレッシュアドレスR_ADD側が選択されているとき
にその値は“R1+1”のままとなる。この後、次のリ
フレッシュサイクルのリフレッシュを開始させる場合に
はリフレッシュ制御回路4がリフレッシュ制御信号RE
FAを“H”レベルに戻すため、図3に示したような動
作が再び行われるようになる。
【0118】なお、こうしてリフレッシュ動作が再開さ
れたときにもリフレッシュカウンタはリセットされず、
それまでリフレッシュカウンタに保持されている値に対
してインクリメント動作が行われる。つまり、例えばセ
ルフリフレッシュ動作がリフレッシュサイクル(すなわ
ち、全ワード線をリフレッシュするサイクル)途中で中
断してもリフレッシュカウンタがリセットされることは
なく、次のリフレッシュ(読み出し又は書き込みのノー
マルアクセスに伴うリフレッシュ,セルフリフレッシュ
のいずれであっても良い。)動作が再開されたときに、
リフレッシュカウンタに残っている値がインクリメント
される。
【0119】〈リフレッシュを伴う書き込み〉次に、図
5に示すタイミングチャートを参照しながら書き込みに
伴ってリフレッシュを行う場合の動作について説明す
る。なお、図3の場合と同じくこの場合もリフレッシュ
制御信号REFA,REFBが何れも“H”レベルに固
定されているため、図5ではこれらの信号を特に示して
いない。また、図5は図3に示した読み出しの代わりに
これを書き込みとしたものであって、図3に示した動作
を基本としている。このため、図5に示した時刻t31
〜t38における動作は以下の点を除いて図3に示した
時刻t1〜t25における動作と同じものである。
【0120】上述したように、書き込みイネーブル信号
/WEはアドレスAddressの変化とは関係なくメモリサ
イクル内で非同期に入力される。そこで、ここではリフ
レッシュが完了した後の時刻t32になって書き込みデ
ータに“Din(A1)”が供給されてバスI/Oに載
せられるとともに、時刻t33で書き込みイネーブル信
号/WEが立ち下がることを想定する。そして、書き込
みイネーブル信号/WEに負のパルスが入力されてそれ
が時刻t33で立ち下がると、ロウ制御回路13はこの
書き込みイネーブル信号/WEを遅延させかつ反転さ
せ、ロウイネーブル信号REとして出力する。
【0121】もっともこの場合は、図3と同じくアドレ
ス変化検出信号ATDの立ち下がりでもロウイネーブル
信号REにワンショットパルスが生成されるため、両者
が合成されてロウイネーブル信号REにワンショットパ
ルスが出力されることになる。こうしてロウイネーブル
信号REにワンショットパルスが生成されると、図3の
場合と同様にしてアドレス“A1”に対応するワード線
“Ax_Word”が活性化される。またこれと同時に、セン
スアンプイネーブル信号SE,カラムイネーブル信号C
E,カラム選択信号Yj(Ax),プリチャージイネー
ブル信号PEには順次ワンショットパルスが生成されて
ゆく。
【0122】一方、書き込みイネーブル信号/WEが有
効になることによって、R/W制御回路11は時刻t3
4で制御信号CWOを立ち下げる。その結果、I/Oバ
ッファ10はバスI/O上の書き込みデータをバスWR
B側に送出するようになり、時刻t35になった時点で
バスWRB上のデータに変化が生じてくる。この後の時
刻t36でカラム選択信号Yj(Ax)が“H”レベル
になると、アドレスAddressで指定されたメモリセルに
対して書き込みが行われる。また、書き込みが完了した
後には先の場合と同様にビット線がプリチャージされ
る。
【0123】その後、時刻t37になって書き込みイネ
ーブル信号/WEが立ち上がると書き込みデータが確定
し、その後にロウ制御回路13がロウイネーブル信号R
Eを立ち下げる。また、ロウイネーブル信号REが立ち
下がることで、図3においてアドレス変化検出信号AT
Dが立ち下がったときと同様に、センスアンプイネーブ
ル信号SE,カラムイネーブル信号CE,カラム選択信
号Yj(Ax),プリチャージイネーブル信号PEが時
刻t38までに順次立ち下がってゆく。また、R/W制
御回路11は先の時刻t37で書き込みイネーブル信号
/WEが立ち上がったことを受けて、時刻t39になっ
た時点で制御信号CWOを立ち上げる。
【0124】この後はアドレス“A2”からの読み出し
が行われるが、この動作は図3で説明したアドレス“A
2”からの読み出しのときと全く同じである。この読み
出しに引き続いてアドレス“A3”に対する書き込みが
実施されることになる。この場合の時刻t41〜t48
における動作もいま説明したアドレス“A1”に対する
書き込みに準じたものとなる。しかしこの場合には、書
き込みイネーブル信号/WEがアドレス“A1”に対す
る書き込みのときよりも早いタイミングで入力されてい
る。つまり、この場合はリフレッシュ中に書き込みイネ
ーブル信号/WEが立ち下がるタイミングであって、上
述した書き込みに比べて一部の動作に相違が生じてく
る。
【0125】すなわちこの場合、リフレッシュ中の時刻
t42で書き込みイネーブル信号/WEが立ち下がると
ともに、時刻t43でバスI/O上に書き込みデータで
ある“Din(A3)”が供給される。その後、R/W
制御回路11が書き込みイネーブル信号/WEの立ち下
がりに対応させて時刻t44で制御信号CWOを立ち下
げる。その結果、時刻t45になるとデータ“Din
(A3)”がI/Oバッファ10からバスWRB上に送
出されるようになる。この時点ではワード線Ax_Word,
カラムイネーブル信号CE,カラム選択信号Yj(A
x)は何れも活性化されていないことから、メモリセル
に書き込みが為されることはない。
【0126】もっとも、本実施形態の半導体記憶装置も
汎用のSRAMと同様に、書き込みイネーブル信号/W
Eが入力されてから書き込みデータを取り込み可能な期
間が仕様上決められている。したがって、リフレッシュ
が終了して実際にメモリセルへ書き込みを行う時点で書
き込みデータを取り込もうとしても、その時には書き込
みデータの値が保証されていない可能性がある。そこで
本実施形態では、書き込みイネーブル信号/WEがリフ
レッシュ中に有効となっている間に書き込みデータをバ
スWRB上に取り込んでおき、リフレッシュが完了した
のちにバスWRBからアドレスAddressのメモリセルに
対して書き込みを行う。
【0127】つまり、バスWRB上の書き込みデータは
“0”/“1”の論理レベル(即ち、接地電位または電
源電位)になっているため、この後にワード線Ax_Wor
d,センスアンプイネーブル信号SE,カラムイネーブ
ル信号CEおよびカラム選択信号Yj(Ax)を順次活
性化させれば、バスWRBからメモリセルへ書き込みを
行うことができる。そして、この後はアドレス“A1”
に対する書き込みの場合と同様であって、アドレス変化
検出信号ATDの立ち下がりからロウイネーブル信号R
Eのワンショットパルスを生成すれば、アドレス“A
3”への書き込みおよびこれに続くビット線のプリチャ
ージが行われる。
【0128】なお、この過程において時刻t46で書き
込みイネーブル信号/WEが立ち上がり、これを受けて
R/W制御回路11が時刻t47で制御信号CWOを立
ち上げる。また、時刻t42で書き込みイネーブル信号
/WEが立ち下がった時点では既にアドレス変化検出信
号ATDが“H”レベルとなっているため、ロウイネー
ブル信号REはすぐには生成されずに、アドレス変化検
出信号ATDが“L”レベルとなってからロウ制御回路
13内で遅延されてロウイネーブル信号REとして出力
される。もっともこの場合もアドレス“A1”の書き込
みのときと同じく、アドレス変化検出信号ATDの立ち
下がりでもロウイネーブル信号REにワンショットパル
スが生成されるため、両者を合成したものがロウイネー
ブル信号REとして出力されることになる。
【0129】〈リフレッシュを伴わない書き込み〉次
に、リフレッシュ制御回路4内のリフレッシュタイマで
リフレッシュを制御する動作例につき、書き込みの場合
についてのものを図6のタイミングチャートに示す。同
図と図5の相違点は図3と図4の相違点と全く同じであ
る。すなわち、図6ではリフレッシュ制御信号REFA
がリフレッシュの完了後に立ち下げられること、図6で
はリフレッシュアドレスR_ADDが“R1+1”から更新
されなくなること、図6ではリフレッシュアドレス“R
1+1”,“R1+2”に対してリフレッシュが行われ
なくなることが図5の場合と異なる。
【0130】〈セルフリフレッシュ〉次に、半導体記憶
装置外部からのアクセス要求が所定の時間(以下では
「リフレッシュ時間」という)にわたって無く、リフレ
ッシュタイマによるセルフリフレッシュが行われるとき
の動作について説明する。なお、この「所定の時間」
は、メモリセルのデータ保持特性(例えばデータ保持時
間)に基づいて設定すれば良い。上述したように、本実
施形態では外部からのアクセス要求に伴ってアドレス変
化があったときに当該アクセス要求を処理するのに先立
ってリフレッシュを行うようにしている。しかし、外部
からのアクセス要求が長時間発生しないことも考えられ
るため、アクセス要求があったときにリフレッシュする
だけではメモリセルアレイ6のデータを保持することが
できない。そこで本実施形態では、リフレッシュ制御回
路4内のリフレッシュタイマを用いて、外部からのアク
セス要求が最後にあった時点からリフレッシュ時間が経
過した時点でセルフリフレッシュを起動するようにして
いる。
【0131】図7はこのときの動作タイミングを示した
ものである。同図の時刻t51〜t52では、外部から
の読み出し要求に伴うアドレスAddressの変化を検知し
てリフレッシュおよび読み出しを行っている。この期間
内における動作は図4に示したアドレス“A1”に対す
る読み出しと全く同じであって、この動作後にリフレッ
シュ制御信号REFAは“L”レベルとなる。また、ア
ドレス変化検出信号ATDにワンショットパルスが生成
された時点で、リフレッシュ制御回路4はリフレッシュ
タイマの値をリセットしている。
【0132】この後、半導体記憶装置外部からのアクセ
ス要求のない状態が続くと、リフレッシュ制御回路4は
時刻t53でリフレッシュ制御信号REFAを立ち上げ
てリフレッシュ可能な状態に遷移させる。こうした状態
としたにも拘わらずアクセス要求の無い状態が継続する
と、リフレッシュ制御回路4はリフレッシュ制御信号R
EFAを上記遅延回路で遅延させた信号の立ち上がりを
トリガとして上記パルス発生回路を起動させ、時刻t5
4でリフレッシュ制御信号REFBに負のワンショット
パルスを発生させる。これにより、ロウ制御回路13は
時刻t55でロウイネーブル信号REにワンショットパ
ルスを発生させてセルフリフレッシュを起動させる。
【0133】このとき、マルチプレクサ5はリフレッシ
ュ制御信号REFBが“L”レベルとなったことからリ
フレッシュアドレスR_ADD側を選択するようになり、ア
ドレスM_ADDとして“R1+1”を出力する。そして、
このセルフリフレッシュ及びそれに続くプリチャージは
図3などに示した動作と全く同じである。こうして時刻
t59になるとプリチャージイネーブル信号PEが立ち
下がってセルフリフレッシュ及びプリチャージが完了す
る。この時点になっても外部からのアクセス要求は相変
わらずないことから、時刻t51〜t52などとは違っ
てアドレスAddressに対するアクセスは行われない。
【0134】この後、リフレッシュ制御回路4内のパル
ス発生回路は時刻t56でリフレッシュ制御信号REF
Bを立ち上げる。次に、リフレッシュ制御回路4は、リ
フレッシュ制御信号REFBの立ち上がりを受けると、
時刻t57でリフレッシュアドレスR_ADDを更新してそ
の値を"R1+2"とする。そして、この場合はリフレッ
シュ制御信号REFAが時刻t53で立ち上げられてか
らアドレス変化検出信号ATDが発生しておらず、アド
レス変化に伴うリフレッシュ動作を連続して行う状態に
は移行しない。したがって、リフレッシュ制御回路4は
時刻t58になった時点でリフレッシュ制御信号REF
Aを"L"レベルに変化させて、これ以後も引き続いてリ
フレッシュタイマでリフレッシュ動作をコントロールす
る状態にする。さらに、マルチプレクサ5はリフレッシ
ュ制御信号REFBの立ち上がりを受けて時刻t59か
らは内部アドレスL_ADD側を選択するようになる。
【0135】ここで、時刻t53〜t54の間に半導体
記憶装置外部からアクセス要求があってアドレスAddres
sに変化が認められると、その動作は図8に示したタイ
ミングチャートのようになる。すなわち、時刻t60で
アドレスAddressが“An”に変化してATD回路3が
時刻t61でアドレス変化検出信号ATDにワンショッ
トパルスを発生させると、リフレッシュ制御回路4は図
7のときのようにリフレッシュ制御信号REFBを立ち
下げることなく“H”レベルのまま維持する。このた
め、時刻t61以降においては時刻t51〜t52と同
様にしてアドレス“R1+1”に対するリフレッシュ及
びアドレス“An”からの読み出しが行われることにな
る。その結果、時刻t62になるとバスI/Oにアドレ
ス“An”の記憶データである“Dout(An)”が
出力されるようになる。なお、図8ではセルホールドリ
ミットのタイミングに近づいて時刻t53でリフレッシ
ュ制御信号REFAが立ち上げられたことを想定してい
る。したがって、この後に連続するメモリサイクルに伴
ってリフレッシュを連続的に行ってゆくことになること
から、リフレッシュ制御信号REFAを"H"レベルのま
ま維持している。
【0136】〈書き込みイネーブル信号が遅く入力され
た場合の書き込み〉次に、図9のタイミングチャートを
参照しながら書き込みイネーブル信号/WEが遅れて入
力されたときの書き込みについて説明する。この場合に
はメモリサイクルが長くなるため、本明細書ではその動
作を図9に示すように「Long Write動作」と呼んでい
る。なお、この場合もリフレッシュ制御信号REFA,
REFBが何れも“H”レベルのままである。
【0137】まず、時刻t71でアドレスAddressの値
が“A1”に変化することによって、上述した場合と全
く同様にリフレッシュアドレス“R1”についてリフレ
ッシュが行われる。しかし、このリフレッシュが完了し
ても書き込みイネーブル信号/WEはまだ“H”レベル
であるため、図3などと同様にリフレッシュに引き続い
てアドレス“A1”を対象とした読み出しが行われる。
その結果、時刻t72になるとバスI/Oにはアドレス
“A1”の記憶データである“Dout(A1)”が出
力されるようになる。しかし、半導体記憶装置にアクセ
スした側ではメモリセルへの書き込みを考えているた
め、この時点における読み出しデータがアクセス側で使
用されることは実際にはない。もっとも、アクセス側で
この読み出しデータを取り込んで何らかの演算を行って
から引き続いて書き込みを行うようにしても良い。つま
り、書き込みイネーブル信号を意図的に遅らせることに
より、1メモリサイクル内でリードモディファイライト
動作を実現することも可能である。
【0138】この後、時刻t73になってようやく書き
込みイネーブル信号/WEが立ち下がることで書き込み
が起動されて、図6に示した2回目の書き込みサイクル
におけるのとほぼ同様の動作が行われることになる。た
だしこの場合、書き込みイネーブル信号/WEの立ち下
がりに伴うアドレスAddressの変化は無くその値は“A
1”のままである。したがって、ATD回路3がアドレ
ス変化検出信号ATDにワンショットパルスを発生させ
ることはなくアドレス変化検出信号ATDは“L”レベ
ルのままとなる。このため、マルチプレクサ5は内部ア
ドレスL_ADD側を選択し続けることになり、アドレスM_A
DDの値はこの後の書き込みに備えて“A1”のままとな
る。
【0139】また、書き込みイネーブル信号/WEが遅
れて入力されると、時刻t71〜t72の間においてア
ドレス変化検出信号ATDの立ち下がりで生成されたロ
ウイネーブル信号REは、リフレッシュに引き続く読み
出しの完了によって“L”レベルに戻ってしまってい
る。そこでこの場合、ロウ制御回路13は書き込みイネ
ーブル信号/WEに基づいてロウイネーブル信号REを
発生させるようにする。
【0140】すなわち、この時点ではアドレス変化検出
信号ATDが“L”レベルであることから、図2に示し
たインバータ30からディレイ回路52,ナンドゲート
53,ナンドゲート54には“H”レベルが供給され
る。このため、時刻t73で書き込みイネーブル信号/
WEが立ち下がると、この書き込みイネーブル信号/W
Eはディレイ回路49による遅延を与えられてからノア
ゲート50及びインバータ51を通過し、ナンドゲート
53,ナンドゲート54,ナンドゲート65を通じてそ
のレベルが反転されたのちに、時刻t77でロウイネー
ブル信号REとして出力される。なお、この場合にはア
ドレス変化検出信号ATDにワンショットパルスが生成
されないため、ラッチ制御信号LCも“L”レベルに戻
っている。しかし、アドレスAddressのラッチ2への取
り込み動作はリフレッシュに続くダミーの読み出しの際
に既に行われているため特に問題はない。
【0141】ここで、時刻t74において既にバスI/
Oには書き込みデータである“Din(A1)”が供給
されており、R/W制御回路11が書き込みイネーブル
信号/WEの立ち下がりを受けて時刻t75で制御信号
CWOを立ち下げると、時刻t76になった時点でI/
Oバッファ10からバスWRB上に書き込みデータ“D
in(A1)”が送出されるようになる。このため、ロ
ウイネーブル信号REのワンショットパルスによって書
き込みが開始されて、図6で説明したのと同様にアドレ
ス“A1”に対して書き込みが行われる。
【0142】以上のように本実施形態では、非同期型の
SRAMなどと同じく、アドレスAddressが変化し始め
るメモリサイクルの開始時点では外部からのアクセス要
求が読み出し/書き込みの何れであるかが不明である上
に、書き込みの場合にどの時点で書き込みイネーブル信
号/WEが入力されるかも予測することができない。こ
のため本実施形態では、とりあえずアクセス要求が読み
出しであるものと見なしてアドレス変化検出信号ATD
の立ち下がりから読み出しを行うようにしており、その
後に書き込みイネーブル信号/WEが入力された時点で
書き込みを行っている。
【0143】〈書き込みイネーブル信号が遅く入力され
たために、リフレッシュタイマによるリフレッシュ後に
書き込みが行われる場合〉次に、図10のタイミングチ
ャートを参照してLong Write動作の別のタイミングにつ
いて説明する。この図では、書き込みイネーブル信号/
WEが入力される前にリフレッシュタイマによってセル
フリフレッシュが起動されたために、セルフリフレッシ
ュが行われている最中に書き込みイネーブル信号/WE
が立ち下がった場合に相当している。
【0144】まず、時刻t81〜t83におけるリフレ
ッシュ及びダミーの読み出しに関しては次の点を除いて
図9に示した動作と全く同様である。すなわち、時刻t
81から始まるリフレッシュによって1リフレッシュサ
イクル分のリフレッシュが終了する。このため、リフレ
ッシュ制御回路4は時刻t82になるとリフレッシュ制
御信号REFAを立ち下げ、次のリフレッシュサイクル
のリフレッシュを行う必要が生じるまでリフレッシュを
停止させる。この後、半導体記憶装置外部からのアクセ
ス要求の無い状態が続くと、リフレッシュ制御回路4は
時刻t84でリフレッシュ制御信号REFAを立ち上げ
る。
【0145】しかしこの後も引き続いてアクセス要求が
無いため、リフレッシュ制御回路4は時刻t85でリフ
レッシュ制御信号REFBに負のワンショットパルスを
発生させる。すると、リフレッシュ制御信号REFBが
“L”レベルとなったことで、マルチプレクサ5はリフ
レッシュアドレスR_ADD側を選択し、ロウ制御回路13
はロウイネーブル信号REにワンショットパルスを発生
させてアドレス“R1+1”に対するセルフリフレッシ
ュを起動させる。この後、時刻t86になると書き込み
イネーブル信号/WEが立ち下がるが、この場合におけ
るセルフリフレッシュ及び書き込みは図5の時刻t41
〜t48に示したものと同じになる。
【0146】すなわち、時刻t88になると半導体記憶
装置外部からバスI/O上に書き込みデータが供給され
るので、R/W制御回路11は制御信号CWOを立ち下
げて書き込みデータをI/Oバッファ10からバスWR
Bに転送しておく。また、マルチプレクサ5は時刻t8
7におけるリフレッシュ制御信号REFBの立ち上がり
を受けて内部アドレスL_ADD側を選択するようになるた
め、時刻t89になった時点でアドレスM_ADDとして
“A1”を出力するようになる。この後にセルフリフレ
ッシュが完了すると、リフレッシュ制御信号REFBか
ら生成されたロウイネーブル信号REに従って、アドレ
ス“A1”のメモリセルに対して書き込みデータ“Di
n(A1)”をバスWRBから書き込むようにする。
【0147】〈書き込みイネーブル信号が遅く入力され
たものの、書き込み後においてリフレッシュタイマによ
るリフレッシュが行われる場合〉次に、図11のタイミ
ングチャートを参照してLong Write動作のさらに別のタ
イミング例について説明する。この図では、書き込みイ
ネーブル信号/WEが入力されて書き込みが始まってか
らリフレッシュタイマによるリフレッシュ要求があった
場合であって、書き込みの完了後にセルフリフレッシュ
が行われる場合に相当している。
【0148】まず、時刻t91〜t92におけるリフレ
ッシュ及びダミーの読み出しは図10の場合と全く同じ
である。この後、半導体記憶装置外部からのアクセス要
求が無い状態が続くと、リフレッシュ制御回路4は時刻
t93でリフレッシュ制御信号REFAを立ち上げる。
そして、リフレッシュタイマがリフレッシュ時間を計時
する前に時刻t94で書き込みイネーブル信号/WEが
立ち下がると、アドレス“A1”に対するデータ“Di
n(A1)”の書き込みがセルフリフレッシュに先立っ
て行われる。なお、この書き込みそのものは図9又は図
10に示したLong Write動作と同じである。また、リフ
レッシュ制御回路4は書き込みイネーブル信号/WEが
立ち下がった場合には、メモリセルアレイ6に対する書
き込みとこれに続くプリチャージに必要なだけの時間が
経過するまでリフレッシュ制御信号REFBに負のワン
ショットパルスが発生しないように、内部の遅延回路で
リフレッシュ制御信号REFAの立ち上がりを遅延させ
る。
【0149】こうして書き込みが完了すると、リフレッ
シュ制御回路4内のパルス発生回路は時刻t95でリフ
レッシュ制御信号REFBに負のワンショットパルスを
発生させる。これにより、マルチプレクサ5はリフレッ
シュアドレスR_ADD側を選択するようになる。また、ロ
ウ制御回路13はロウイネーブル信号REにワンショッ
トパルスを発生させて、マルチプレクサ5から出力され
たアドレス“R1+1”に対するセルフリフレッシュを
起動させる。こうしたセルフリフレッシュが終了する
と、リフレッシュ制御信号REFBの立ち上がりを受け
て、リフレッシュ制御回路4は時刻t96でリフレッシ
ュアドレスR_ADDの値を“R1+2”に更新し、マルチ
プレクサ5は時刻t97で内部アドレスL_ADD側を選択
する。
【0150】〔第2実施形態〕本実施形態は汎用のDR
AMなどで採用されているページモードと同様の機能を
実現するものである。図12は本実施形態による半導体
記憶装置の構成を示したブロック図であって、図1に示
したものと同じ構成要素および信号名については同一の
符号を付してある。本実施形態では、第1実施形態で説
明したアドレスAddressを上位ビット側のアドレスUAddr
essと下位ビット側のアドレスPageAddressに分割するこ
とによって、アドレスUAddressを同じくするビットにつ
いてはアドレスPageAddressを変えるだけでバースト的
に入出力可能としている。
【0151】例えば、本実施形態ではアドレスPageAddr
essを2ビット幅としているため、アドレスPageAddress
を“00”B〜“11”B(ここで「B」は2進数を意
味する)の範囲内で可変させることで、連続する4アド
レス分のデータをバースト的にアクセス可能である。な
お、アドレスPageAddressの幅は2ビットに限定される
ものではなく、「2ビット」〜「アドレスAddressに含
まれる列アドレスのビット数」の範囲内であれば任意の
ビット数であって良い。また本実施形態では、アドレス
PageAddressで4ビットのデータを選択可能としたこと
に伴って、図1に示したバスWRBの代わりに4組のバ
スWRBi(ここではi=0〜3)を設けてある。この
ため、アドレスPageAddressの値が“00”B〜“1
1”Bであるときに、これらアドレスで指定されるメモ
リセルの各ビットデータはそれぞれバスWRB0〜WR
B3を通じて入出力されることになる。
【0152】次に、アドレスバッファ141,ラッチ1
42,ATD回路143,カラムデコーダ148,セン
スアンプ・リセット回路149は図1に示したアドレス
バッファ1,ラッチ2,ATD回路3,カラムデコーダ
8,センスアンプ・リセット回路9と同様の構成であ
る。本実施形態では、第1実施形態におけるアドレスAd
dressの代わりにアドレスUAddressを用いているため、
これらアドレスのビット幅に違いがある分だけこれら回
路の構成が異なっている。また、センスアンプ・リセッ
ト回路149はさらに若干の相違点がある。
【0153】すなわち、本実施形態では内部アドレスL_
ADDに含まれる個々の列アドレスについて4ビット分の
データをそれぞれバスWRB0〜WRB3上で入出力す
ることになる。このため、センスアンプ・リセット回路
149はカラムデコーダ148から出力されるカラム選
択信号に従って、メモリセルアレイ6内で隣接している
4本のビット線を同時に選択し、これらビット線に接続
された4組のセンスアンプとバスWRB0〜WRB3を
それぞれ接続する。なお、ATD回路143にはアドレ
スPageAddressが入力されないため、アドレスPageAddre
ssを変えてバースト的にアクセスを行う場合にはアドレ
ス変化検出信号ATDにワンショットパルスが生成され
てしまうことはない。
【0154】このほか、アドレスバッファ151はアド
レスのビット幅が異なる点を除くとアドレスバッファ1
と同様の構成であって、アドレスPageAddressをバッフ
ァリングする。また、バスデコーダ152はアドレスバ
ッファ151から出力される2ビット分のページアドレ
スをデコードして4本のバス選択信号を出力する。さら
に、バスセレクタ153はこれらバス選択信号に従って
バスWRB0〜WRB3のうちの何れか一つとI/Oバ
ッファ10との間をバスWRBAによって接続する。
【0155】次に、図13のタイミングチャートを参照
して上記構成を採用した半導体記憶装置の動作を説明す
る。同図の動作は第1実施形態で説明した図4の動作に
準じているため、ここでは図4における動作との相違点
を中心に説明する。なお、図13に示した“Y1”〜
“Y4”は“00”B〜“11”Bのうちの何れかの値
であって、簡単のためここでは“Y1”〜“Y4”の値
がそれぞれ“00”B〜“11”Bであることを想定す
る。
【0156】まず時刻t101では図4と同様にアドレ
スAddressに“A1”を与える。このとき、アドレスPag
eAddressは“Y1”となっている。これにより、アドレ
ス“A1”に対応したリフレッシュおよび読み出しが行
われ、時刻t102になるとアドレスA1で指定された
4個のメモリセル(すなわち、下位アドレスが“00”
B〜“11”B)に記憶されているデータがそれぞれバ
スWRB0〜WRB3上に読み出されてくる。このと
き、アドレスPageAddressの値は“00”Bであり、バ
スデコーダ152はアドレスバッファ151を通じて受
け取ったアドレスPageAddress“Y1”の値“00”B
をデコードする。この結果、バスセレクタ153はバス
WRB0を選択して、そこに出力されているビットデー
タをバスWRBAに出力する。この結果、時刻t103
になるとバスI/O上にはアドレスA1の値〔Dout
(A1)〕が出力されるようになる。
【0157】この後は、アドレスPageAddressを適宜変
更してゆくことで、アドレス“A1”のアドレスUAddre
ss部分を同じくするメモリセルのデータを読み出すこと
ができる。すなわち、時刻t104でアドレスPageAddr
essに“Y2”(=“01”B)を与えると、バスセレ
クタ153が時刻t105でバスWRB1上のビットデ
ータを選択してバスWRBAに出力し、時刻t106に
なると下位アドレスが“01”Bのアドレスに記憶され
ているデータ“Dout(Y2)”がバスI/Oに出力
される。
【0158】以後同様にして時刻t107でアドレスPa
geAddressに“Y3”(=“10”B)を与えると、時
刻t108でバスWRB2がバスWRBAに接続され、
時刻t109で下位アドレスが“10”Bのアドレスに
記憶されているデータ“Dout(Y3)”がバスI/
Oに出力される。また、時刻t110でアドレスPageAd
dressに“Y4”(=“11”B)を与えると、時刻t
111でバスWRB3がバスWRBAに接続され、時刻
t112で下位アドレスが“11”Bのアドレスに記憶
されているデータ“Dout(Y4)”がバスI/Oに
出力される。なお、上述した第2実施形態の説明では図
4へ適用した場合のものであったが、図5〜図11に示
した各場合に適用しても良いことはもちろんである。
【0159】〔第3実施形態〕上述した各実施形態で
は、外部から供給されるアクセス要求が読み出し要求で
あるか書き込み要求であるかによらず、アドレスAddres
sの変化(チップセレクト信号/CSが有効化された場
合を含む。)をトリガとして、リフレッシュを行ってか
ら読み出し又は書き込みを行っている。
【0160】これに対し、本実施形態では読み出し要求
があった場合には読み出しを行ってからリフレッシュを
行うようにしており、そうすることで上述した各実施形
態に比べて読み出し速度の向上(アクセスタイムの短縮
化)を図っている。なお、書き込み要求があった場合に
は、上述した各実施形態と同様にリフレッシュを行って
から書き込みを行うようにする。
【0161】図14は本実施形態による半導体記憶装置
の構成を示したブロック図である。同図に示す半導体記
憶装置の構成は第1実施形態(図1)の構成と基本的に
同じであるため、図14では図1と同じ構成要素に同一
の符号を付してある。なお、以下では第1実施形態の半
導体記憶装置を基礎にして本実施形態を説明するが、第
2実施形態の半導体記憶装置に本実施形態の技術思想を
適用しても良い。
【0162】汎用SRAMの仕様では書き込みイネーブ
ル信号がアドレスの変化に対して非同期的に与えられ
る。ここで、本実施形態ではリフレッシュ動作とメモリ
セルに対するアクセス動作の処理順序が読み出しの場合
と書き込みの場合とで逆になっている。このため、本実
施形態では外部から供給されるアクセス要求が読み出し
/書き込みの何れであるのかを或るタイミングで判定
し、この判定結果に基づいて処理順序を決定する必要が
ある。
【0163】そこで本実施形態では、アドレスAddress
が変化してから書き込みイネーブル信号/WEが有効化
されるまでの時間(例えば、図16に示す時間tAWに
相当する時間)の最大値(以下、この最大値をtAWm
axと呼ぶ)を半導体記憶装置の仕様として規定してい
る。つまり、半導体記憶装置を使用するシステム側で
は、半導体記憶装置へ書き込みを行うにあたって、アド
レスAddressを変化させた時点から時間tAWmax以
内に書き込みイネーブル信号/WEを有効化させる必要
がある。なお、時間tAWmaxの値はシステム側の要
求仕様に応じて適宜決定すれば良い。
【0164】図14に示すATD回路163は図1に示
したATD回路3とほぼ同様の機能を有している。た
だ、アドレスが変化し始めてから時間tAWmaxが経
過するまでは読み出し/書き込みの何れであるのかが定
まらないため、ATD回路163は、アドレス変化を検
知してから時間tAWmaxが経過するまではアドレス
変化検出信号ATDを発生させないようにしている。
【0165】ここで、アドレスAddressに含まれるスキ
ューの最大値を時間tskew(例えば図15を参照)
とすると、システムによっては時間tAWmaxの値が
示す時間tskewよりも短い場合があり得る。上述し
たように、本来であれば時間tAWmaxの値はシステ
ム側の要求仕様に応じて決まるため、時間tskewと
は無関係に設定することができる。
【0166】しかしながら、アドレスAddressが変化し
始めてから時間tskewが経過するまではアドレスAd
dressの値が確定しないので、それまではメモリセルア
レイに対するアクセスを開始してはならない。したがっ
て、時間tAWmaxが時間tskewよりも短い場合
には、時間tAWmaxの値を時間tskewに設定し
て、アドレスAddressが確定してからアクセスが行われ
るようにする。
【0167】もっとも、いま述べたことは読み出しの場
合について考慮しておけば良い。書き込みの場合には本
実施形態でもリフレッシュを行ってから書き込みを行う
ため、アドレス変化時点から時間tAWmaxが経過し
て読み出し/書き込みの何れであるかが確定したときか
らリフレッシュ動作を開始させても何ら支障はない。さ
らに、時間tAWmaxが経過する前に書き込みイネー
ブル信号/WEが有効になったのであれば、その時点で
書き込み動作であると判断できるので、時間tAWma
xの経過を待たずにリフレッシュ動作を開始させても良
い。
【0168】リフレッシュ制御回路164は図1のリフ
レッシュ制御回路4と同様の機能を有している。ただ
し、リフレッシュ制御回路164は、アドレス変化検出
信号ATDが立ち上がったときに書き込みイネーブル信
号/WEを参照し、読み出し要求であればアドレス変化
検出信号ATDの立ち上がりをトリガとしてリフレッシ
ュアドレスR_ADDを更新し、書き込み要求であればアド
レス変化検出信号ATDの立ち下がりをトリガとしリフ
レッシュアドレスR_ADDを更新する。
【0169】次に、マルチプレクサ165は図1に示し
たマルチプレクサ5とほぼ同様の機能を有している。た
だ、本実施形態では読み出しの場合にはリフレッシュに
先行して読み出しを行う必要があるため、読み出し/書
き込みのいずれであるかを判別するために、マルチプレ
クサ165へ書き込みイネーブル信号/WEを入力して
いる。書き込みイネーブル信号/WEが“L”レベル
(書き込み)の場合、マルチプレクサ165の動作はマ
ルチプレクサ5と同じ動作となる。
【0170】これに対して書き込みイネーブル信号/W
Eが“H”レベルの場合、マルチプレクサ165は書き
込みの場合と逆の選択動作を行う。具体的に言うと、マ
ルチプレクサ165は、アドレス変化検出信号ATDが
“H”レベルかつリフレッシュ制御信号REFBが
“H”レベルであれば内部アドレスL_ADD側を選択し、
アドレス変化検出信号ATDが“L”レベルであるかリ
フレッシュ制御信号REFBが“L”レベルであればリ
フレッシュアドレスR_ADD側を選択する。
【0171】次に、ロウ制御回路173は図1に示した
ロウ制御回路13とほぼ同様の機能を有しており、書き
込みの場合にはロウ制御回路13と同じ動作を行う。一
方、読み出しの場合、ロウ制御回路173はアドレス変
化検出信号ATDの立ち上がりをトリガとして、読み出
し動作のためにロウイネーブル信号RE,センスアンプ
イネーブル信号SE,制御信号CCおよびプリチャージ
信号PEを活性化させる。また、ロウ制御回路173は
アドレス変化検出信号ATDの立ち下がりをトリガとし
て、リフレッシュ動作のためのロウイネーブル信号R
E,センスアンプイネーブル信号SEおよびプリチャー
ジイネーブル信号PEを活性化させる。
【0172】次に、本実施形態による半導体記憶装置の
動作を説明する。ここではまず図15に示すタイミング
チャートを参照して読み出し動作を説明し、それから図
16のタイミングチャートを参照して書き込み動作を説
明する。
【0173】まず、図15に示す時刻t120でアドレ
スAddressが変化すると、このアドレス変化がアドレス
バッファ1及びラッチ2を通じてATD回路163に伝
達される。しかしながらこの時点では読み出し/書き込
みが未確定であるため、ATD回路163はアドレス変
化検出信号ATDのワンショットパルスを直ちに発生さ
せることはしない。
【0174】この後、時刻t120から時間tAWma
xが経過して時刻t122になると書き込み/読み出し
の何れかであるかが確定するので、ATD回路163は
時刻t123でアドレス変化検出信号ATDにワンショ
ットパルスを発生させる。そして、この場合は読み出し
要求であるために書き込みイネーブル信号/WEは
“H”レベルとなっており、マルチプレクサ165は内
部アドレスL_ADD側を選択して時刻t124でアドレスM
_ADD(=アドレス“A1”)をロウデコーダ7に供給す
る。また、ロウ制御回路173はアドレス変化検出信号
ATDの立ち上がりをトリガにしてロウイネーブル信号
RE,センスアンプイネーブル信号SE,制御信号CC
およびプリチャージ信号PEを順次生成してゆく。これ
により、図3に「Read Cycle」で示した場合と同様にし
て読み出し動作が行われて、例えばアドレス“A1”に
対応するワード線Ax_Wordが時刻t125で活性化さ
れ、時刻t126でメモリセルのデータ“Dout(A
1)”がバスI/O上に読み出される。
【0175】この後、時刻t127でアドレス変化検出
信号ATDが立ち下がると、マルチプレクサ165はリ
フレッシュアドレスR_ADD側を選択するようになり、時
刻t128でアドレスM_ADD(=アドレス“R1+
1”)をロウデコーダ7に供給する。また、ロウ制御回
路173は、アドレス変化検出信号ATDの立ち下がり
をトリガにして、ロウイネーブル信号RE,センスアン
プイネーブル信号SE,およびプリチャージ信号PEを
順次生成してゆく。これにより、図3に「RefreshCycl
e」で示した場合と同様にしてリフレッシュ動作が行わ
れて、例えばアドレス“R1+1”に対応するワード線
Rx_Wordが時刻t129で活性化される。
【0176】次に、書き込み要求があった場合の動作を
説明する。書き込みの場合には、図16に示す時刻t1
40でアドレスAddressが変化し始めたときから時間t
AWmax経過後の時刻t143までの間に書き込みイ
ネーブル信号/WEが有効化される。図16では、時刻
t140から時間tAW後の時刻t142で書き込みイ
ネーブル信号/WEが立ち下げられたものとしている。
【0177】次に、ATD回路163はアドレス変化及
び書き込みイネーブル信号/WEの立ち下がりを受け、
時刻t144でアドレス変化検出信号ATDにワンショ
ットパルスを発生させる。このとき書き込みイネーブル
信号/WEは“L”レベルであるため、マルチプレクサ
165はリフレッシュ動作のためにリフレッシュアドレ
スR_ADD側を選択し、時刻t145でアドレスM_ADDとし
て“R1”をロウデコーダ7に出力する。また、ロウ制
御回路173はロウイネーブル信号RE,センスアンプ
イネーブル信号SE,およびプリチャージ信号PEを順
次生成する。これにより、図5の時刻t31以降に「Re
fresh Cycle」で示した場合と同様にリフレッシュ動作
が行われる。
【0178】この後、時刻t146になると書き込みデ
ータの値“Din(A1)”がバスI/O上に供給され
るようになる。次に、時刻t147でATD回路163
がアドレス変化検出信号ATDを立ち下げると、マルチ
プレクサ165は内部アドレスL_ADD側を選択するよう
になり、時刻t148でアドレスM_ADDとして“A1”
の行アドレス部分をロウデコーダ7に出力する。また、
ロウ制御回路173はロウイネーブル信号RE,センス
アンプイネーブル信号SE,制御信号CCおよびプリチ
ャージ信号PEを順次生成する。これにより、図5に
「Write cycle」で示した場合と同様に書き込み動作が
行われる。
【0179】以上説明したように、本実施形態ではアド
レスが変化してから時間tAWmaxが経過すれば読み
出し動作を開始することができる。このため、第1実施
形態や第2実施形態に比べて読み出しを高速化すること
が可能となり、アクセスタイムを短縮することができ
る。特に、上述した各実施形態においてリフレッシュ動
作に必要な時間が長く、本実施形態における時間tAW
maxの値が小さいほど、アクセスタイム改善の効果は
大きくなる。
【0180】〔第4実施形態〕上述した各実施形態で
は、半導体記憶装置外部から供給されるパワーダウン制
御信号PowerDownに基づいてスタンバイモードを切り換
えるようにしていた。これに対し、本実施形態では予め
決めておいたメモリセルアレイ6上の特定のアドレスに
対してモード切り換え指示のためのデータを書き込むこ
とによって、上述した各実施形態と同様のスタンバイモ
ード切り換えを実現している。ここで、本実施形態によ
る半導体記憶装置ではメモリセルアレイ6上の“0”番
地(最下位番地)をモード切り換え専用のデータ格納領
域としている。また、本実施形態では、スタンバイモー
ド2に設定するためのデータが“F0”h(ここで
「h」は16進数を意味する)であり、スタンバイモー
ド3に設定するためのデータが“0F”hであるものと
している。したがって本実施形態ではバスWRBのバス
幅が8ビットになっている。
【0181】図17は本実施形態による半導体記憶装置
の構成を示したブロック図であって、図1に示したもの
と同じ構成要素および信号名については同一の符号を付
してある。図17が図1と相違する点としては、パワー
ダウン制御信号PowerDownを入力するためのピンが存在
しないこと、スタンバイモード制御回路201が新たに
追加されていること、リフレッシュ制御回路204,ブ
ースト電源215,基板電圧発生回路216,リファレ
ンス電圧発生回路217がそれぞれ図1に示したリフレ
ッシュ制御回路4,ブースト電源15,基板電圧発生回
路16,リファレンス電圧発生回路17と一部の構成が
異なっていることが挙げられる。そこで以下、図18〜
図22を参照しながらこれら各部の詳細について説明し
てゆく。なお、これらの図では図1又は図17に示した
ものと同じ構成要素および信号名については同一の符号
を付けている。
【0182】まず図17において、スタンバイモード制
御回路201は内部アドレスL_ADD,チップセレクト信
号/CS,書き込みイネーブル信号/WE,バスWRB
上の書き込みデータに基づいてモード設定信号MD2,
MD3を発生させる。このうち、モード設定信号MD2
はスタンバイモード2に設定するときに“H”レベルと
なる信号であって、リフレッシュ制御回路204に供給
される。一方、モード設定信号MD3はスタンバイモー
ド2又はスタンバイモード3に設定するときに“H”レ
ベルとなる信号であって、ブースト電源215,基板電
圧発生回路216,リファレンス電圧発生回路217に
供給される。なお、モード設定信号MD2及びMD3が
何れも“L”レベルであるときがスタンバイモード1で
ある。
【0183】ここで、図18はスタンバイモード制御回
路201の詳細構成を示した回路図である。同図におい
て、データWRB0〜WRB3,WRB4〜WRB7は
半導体記憶装置の外部からバスWRB上に供給される書
き込みデータのビット0〜3,4〜7である。そして、
アンド(AND)ゲート221,ノアゲート222及び
アンドゲート223から成る回路は、書き込みデータが
“F0”hであるときにだけ“H”レベルを出力する。
同様にして、ノアゲート224,アンドゲート225及
びアンドゲート226から成る回路は、書き込みデータ
が“0F”hであるときにだけ“H”レベルを出力す
る。また、オアゲート227はアンドゲート233,2
26の出力の論理和をとることにより、書き込みデータ
として“F0”h又は“0F”hの何れかが入力された
ときに“H”レベルを出力する。
【0184】次に、アドレスX0B〜Y7Bは内部アド
レスL_ADDを構成する各ビットを反転させたアドレス値
である。例えば、アドレスX0Bはロウアドレスのビッ
ト0を反転した値であり、アドレスY7Bはカラムアド
レスのビット7を反転した値である。したがって、アン
ドゲート228は内部アドレスL_ADDの各ビットが全て
“0”B(つまり“0”番地)を検出したときにのみ
“H”レベルを出力する。そして、アンドゲート229
は“0”番地に対してデータ“F0”h又は“0F”h
を書き込む場合にのみ、書き込みイネーブル信号/WE
をクロックとしてそのまま出力する。また、アンドゲー
ト230は“0”番地へデータ“0F”hを書き込む場
合にのみ書き込みイネーブル信号/WEをそのままクロ
ックとして出力する。
【0185】次に、インバータ231〜236及びアン
ドゲート237から成る回路は、チップセレクト信号/
CSの立ち下がりエッジを捕らえて信号CEOSにワン
ショットパルスを発生させる。次に、ラッチ238はア
ンドゲート229の出力が立ち上がってC端子にクロッ
クが入力されたときに、D端子に供給された電源電位に
対応する“H”レベルをモード設定信号MD2としてQ
端子から出力する。また、ラッチ238はR端子に供給
される信号CEOSにワンショットパルスが発生したと
きに、自身をリセットしてモード設定信号MD2に
“L”レベルを出力する。ラッチ239も同様の構成で
あって、アンドゲート230の出力が立ち上がったとき
にモード設定信号MD3へ“H”レベルを出力し、信号
CEOSにワンショットパルスが発生したときにモード
設定信号MD3へ“L”レベルを出力する。
【0186】以上のように、スタンバイモード2に設定
する場合は、書き込みイネーブル信号/WEの立ち上が
りに同期してアンドゲート229の出力が立ち上がって
Dタイプのラッチ238がセットされ、モード設定信号
MD2が“H”レベルとなる。また、スタンバイモード
3に設定する場合には、書き込みイネーブル信号/WE
の立ち上がりに同期してアンドゲート229,230の
出力が何れも立ち上がってラッチ238,239がとも
にセットされ、モード設定信号MD2及びモード設定信
号MD3がともに“H”レベルとなる。
【0187】次に、図17に示したリフレッシュ制御回
路204は、パワーダウン制御信号PowerDownの代わり
にチップセレクト信号/CS及びモード設定信号MD2
を用いて、リフレッシュアドレスR_ADD,リフレッシュ
制御信号REFA及びREFBを発生させる。ここで、
図19はリフレッシュ制御回路204の詳細構成を示し
た回路図である。図中、Pチャネルのトランジスタ24
0はゲート端子,ソース端子,ドレイン端子がそれぞれ
アンドゲート241の出力,電源電位,リフレッシュ制
御回路4の電源供給ピンに接続されている。このため、
アンドゲート241の出力が“L”レベルであればトラ
ンジスタ240がオンしてリフレッシュ制御回路4に電
源を供給し、同出力が“H”レベルであればトランジス
タ240がカットオフして電源供給を停止させる。
【0188】アンドゲート241は半導体記憶装置が非
選択状態(チップセレクト信号/CSが“H”レベ
ル),かつ,スタンバイモード2又はスタンバイモード
3(モード設定信号MD2が“H”レベル)のときに、
トランジスタ240をカットオフさせる。次に、インバ
ータ242はモード設定信号MD2の反転信号を生成す
るものであって、スタンバイモード1のときにその出力
が“H”レベルとなる。アンドゲート243は、スタン
バイモード1ではリフレッシュ制御回路4が発生させる
リフレッシュアドレスR_ADDをそのまま出力する一方、
スタンバイモード2又はスタンバイモード3では同アド
レスを“0”に固定させる。
【0189】アンドゲート244はスタンバイモード1
ではリフレッシュ制御回路4が発生させるリフレッシュ
制御信号REFAをそのまま出力する一方、スタンバイ
モード2又はスタンバイモード3では同信号を“L”レ
ベルに固定する。また、インバータ245はインバータ
242の出力を反転するため、スタンバイモード1のと
きに“L”レベルを出力する。オアゲート246はスタ
ンバイモード1ではリフレッシュ制御回路4が発生させ
るリフレッシュ制御信号REFBをそのまま出力する一
方、スタンバイモード2又はスタンバイモード3では同
信号を“H”レベルに固定する。
【0190】次に、図20〜図22はそれぞれブースト
電源215,基板電圧発生回路216,リファレンス電
圧発生回路217の詳細な構成を示した回路図である。
ブースト電源215において、Pチャネルのトランジス
タ250,アンドゲート251はそれぞれ図19に示し
たトランジスタ240,アンドゲート241と同一の機
能を有している。すなわち、半導体記憶装置が非選択状
態(チップセレクト信号/CSが“H”レベル),か
つ,スタンバイモード3(モード設定信号MD3が
“H”レベル)のときに、トランジスタ250をカット
オフしてブースト電源15に対する電源供給を停止さ
せ、これ以外の場合にはブースト電源15に電源を供給
する。以上のことは基板電圧発生回路216,リファレ
ンス電圧発生回路217についても全く同じであって、
これらの回路を構成するトランジスタ252,254は
ブースト電源215内のトランジスタ250に対応し、
アンドゲート253,255はブースト電源215内の
アンドゲート251に対応している。
【0191】次に、上記構成による半導体記憶装置にお
けるスタンバイモード切り換え時の動作は以下のように
なる。
【0192】 スタンバイモード1 半導体記憶装置をスタンバイモード1に設定するにはチ
ップセレクト信号/CSを立ち下げれば良い。そうする
ことで、スタンバイモード制御回路201はチップセレ
クト信号/CSの立ち下がりエッジからワンショットパ
ルスを発生させてラッチ238,ラッチ239をリセッ
トし、モード設定信号MD2,MD3を何れも“L”レ
ベルとする。
【0193】これにより、リフレッシュ制御回路204
ではトランジスタ240がオンして内部のリフレッシュ
制御回路4へ電源が供給されるとともに、リフレッシュ
制御回路4が生成するリフレッシュアドレスR_ADD,リ
フレッシュ制御信号REFA,REFBがそのまま出力
されるようになる。また、ブースト電源215,基板電
圧発生回路216,リファレンス電圧発生回路217で
もそれぞれ内部のブースト電源15,基板電圧発生回路
16,リファレンス電圧発生回路17に電源が供給され
る。以上の動作が行われることで第1実施形態や第2実
施形態で説明したような動作が可能となる。
【0194】 スタンバイモード2 スタンバイモード2へ設定するには上述したように
“0”番地へ“F0”hのデータを書き込めば良い。こ
れにより、スタンバイモード制御回路201は書き込み
イネーブル信号/WEの立ち上がりエッジからモード設
定信号MD2を“H”レベルにする。この時点で半導体
記憶装置が選択されていないか、あるいは、その後に選
択されなくなるとチップセレクト信号/CSが“H”レ
ベルとなるため、リフレッシュ制御回路204は内部の
リフレッシュ制御回路4に対する電源供給を停止させ
る。
【0195】また、リフレッシュ制御回路4に対する電
源供給がなくなったことでその出力が不定となることか
ら、リフレッシュ制御回路204はリフレッシュアドレ
スR_ADDを“0”に固定させるとともに、リフレッシュ
制御信号REFA,REFBのレベルをそれぞれ“L”
レベル,“H”レベルに固定させる。またこの時点では
チップセレクト信号/CSが“H”レベルであるため、
ATD回路3は内部アドレスL_ADDi(図2参照)が変化
してもアドレス変化検出信号ATDにワンショットパル
スを発生させずに“L”レベルのままとする。
【0196】このため、ロウ制御回路13はロウイネー
ブル信号RE,センスアンプイネーブル信号SE,プリ
チャージイネーブル信号PE,制御信号CCを何れも
“L”レベルに固定させる。したがって、カラムイネー
ブル信号CE,ラッチ制御信号LCも“L”レベルのま
まとなる。一方、リフレッシュ制御信号REFBが
“H”レベルに固定され,なおかつ,アドレス変化検出
信号ATDが“L”レベルに固定されることから、マル
チプレクサ5は内部アドレスL_ADD側を選択し続けるよ
うになる。
【0197】以上のようにして、リフレッシュ動作が中
断されて消費電流が削減される。なお、このときモード
設定信号MD3は“L”レベルのままであるため、ブー
スト電源15,基板電圧発生回路16,リファレンス電
圧発生回路17(図20〜図22を参照)には電源が供
給され続ける。
【0198】 スタンバイモード3 スタンバイモード3へ設定するには上述したように
“0”番地へ“0F”hのデータを書き込めば良い。こ
れにより、スタンバイモード制御回路201は書き込み
イネーブル信号/WEの立ち上がりエッジからモード設
定信号MD2及びモード設定信号MD3をともに“H”
レベルとする。このため、チップセレクト信号/CSが
“H”レベルになった時点で、スタンバイモード2のと
きと同様にリフレッシュ制御回路204は内部のリフレ
ッシュ制御回路4に対する電源供給を停止させる。これ
と同時に、ブースト電源215,基板電圧発生回路21
6,リファレンス電圧発生回路217はそれぞれ内部の
ブースト電源15,基板電圧発生回路16,リファレン
ス電圧発生回路17に対する電源供給を停止させる。こ
れによって、スタンバイモード2と同様にリフレッシュ
制御が中断されるのに加えて、電源系制御回路の電流も
カットされてさらに消費電流が低減する。
【0199】以上のように、本実施形態では第1実施形
態で説明したパワーダウン制御信号PowerDownのような
信号を半導体記憶装置外部から与える必要がないため、
その分だけピン数を削減することができる。なお、上述
した説明では第1実施形態をもとに第4実施形態を説明
したが、同様のことをそのまま第2実施形態や第3実施
形態に適用しても良い。
【0200】〔第5実施形態〕上述した各実施形態で
は、3種類あるスタンバイモード中から選択された何れ
かのスタンバイモードに従って、半導体記憶装置内部の
メモリセルアレイ全体のリフレッシュ動作を制御するよ
うにしている。このため、例えば図1に示したメモリセ
ルアレイ6が複数の領域(以下、「メモリセルエリア」
という)に分割されているような場合であっても、スタ
ンバイ状態におけるセルフリフレッシュ動作は、全ての
メモリセルエリアに対して同一のスタンバイモードで共
通に制御することとなる。
【0201】ところが、半導体記憶装置が適用されるア
プリケーションによっては、あるメモリセルエリア(メ
モリ空間)についてはスタンバイ状態でデータを保持す
る必要があるものの、一時的に使用するデータだけが置
かれるようなメモリセルエリア(上述したようにバッフ
ァとして使用されるメモリセルエリア)ではスタンバイ
状態でデータを保持しておく必要がないといったことが
ある。例えば、携帯電話に代表されるモバイル端末シス
テムを考えた場合、インターネットからダウンロードさ
れるホームページなどの情報はユーザが見ている間だけ
一時的に保持しておけば良い性質のものである。
【0202】つまり、いま述べたような用途に使用され
るメモリセルエリアに関してはスタンバイ状態でセルフ
リフレッシュを行う必要がないため、それだけスタンバ
イ電流を削減することができる。そのためには、セルフ
リフレッシュしてデータを保持するか否かをメモリセル
エリア毎に指定することが可能となれば、ユーザのニー
ズやアプリケーションに応じてスタンバイ電流を効率的
に制御できるようになり、例えばモバイル端末システム
に合わせたメモリセルエリアの割り当てを行うことで、
スタンバイ電流を最低限の消費量にとどめることも可能
となる。
【0203】こうした背景から本実施形態では、メモリ
セルアレイが複数のメモリセルエリアで構成されている
場合に、各メモリセルエリアに対して個別にスタンバイ
モードを設定可能としたものである。図23は本実施形
態による半導体記憶装置の要部の構成を示したブロック
図であって、図1の構成に基づいて本実施形態を実現し
たものである。ただし、図示の都合から図23ではメモ
リセルエリア周りの回路だけを図示してあり、図1に示
されているアドレスバッファ1,ラッチ2,ATD回路
3,リフレッシュ制御回路4,マルチプレクサ5,R/
W制御回路11,ラッチ制御回路12およびこれらに関
連する各信号を省略してあるが、これらについては何れ
も図1と同様である。
【0204】図23では、図1に示したメモリセルアレ
イ6を2つのメモリセルエリア6,6に分割した場
合について例示してあるが、当然ながらメモリセルエリ
アの数は幾つであっても良い。ここで、以下の説明で
は、メモリセルエリア及びこのメモリセルエリアに対応
してメモリセルエリア毎に設けられた周辺回路を含めて
「メモリプレート」と呼ぶことにする。例えば図23に
示した構成例では、メモリセルエリア6とその周辺回
路であるロウデコーダ7,カラムデコーダ8,セン
スアンプ・リセット回路9,ブースト電源15,基
板電圧発生回路16,リファレンス電圧発生回路17
を1つのメモリプレートと定義する。
【0205】もっとも、後述するようにロウ制御回路3
13はメモリセルエリア毎に制御信号を生成している。
したがって例えば、ロウイネーブル信号RE1,センス
アンプイネーブル信号SE1,プリチャージイネーブル
信号PE1を生成するためのロウ制御回路313内の回
路部分をメモリセルエリア6に対応した周辺回路に含
めても良い。また以下の説明では、セルフリフレッシュ
動作に必要となるブースト電源15,基板電圧発生回
路16及びリファレンス電圧発生回路17を総称し
て「第1の電源回路」と呼び、ブースト電源15,基
板電圧発生回路16及びリファレンス電圧発生回路1
を総称して「第2の電源回路」と呼ぶ。
【0206】次に、ロウデコーダ7,カラムデコーダ
,センスアンプ・リセット回路9,ブースト電源
15,基板電圧発生回路16,リファレンス電圧発
生回路17はメモリセルエリア6に対応したもので
あって、個々の符号から添字“1”を除いた図1の構成
要素と同様の構成である。例えば、ロウデコーダ7
図1に示したロウデコーダ7と同じである。またこれら
各構成要素の添字“”を添え字“”に代えたものは
メモリセルエリア6に対応して設けられた構成要素で
ある。
【0207】次に、I/Oバッファ10は図1に示した
ものと同じであるが、本実施形態ではバスWRBを通じ
てセンスアンプ・リセット回路9,9の双方に接続
されている。次に、カラム制御回路14は図1に示した
ものと同じであるが、本実施形態ではカラムイネーブル
信号CEをカラムデコーダ8及びカラムデコーダ8
の双方に供給している。
【0208】次に、PowerDown制御回路301はスタン
バイ状態において制御信号PD1,PD2を生成してそ
れぞれ第1の電源回路,第2の電源回路に供給すること
で、これら電源回路のパワーカット動作を個別に制御す
る。本実施形態では、制御信号PD1,PD2を“H”
レベルにしたときに各電源回路が電源供給を行い、同信
号を“L”レベルにしたときに各電源回路が電源供給を
カットするものとする。なお、スタンバイ状態でない通
常動作の場合、PowerDown制御回路301は制御信号P
D1,PD2を何れも“H”レベルとする。
【0209】ここで、本実施形態では説明を簡単にする
ために、メモリセルのセルフリフレッシュを行うスタン
バイモード(「リフレッシュ有」),メモリセルのセル
フリフレッシュを行わないスタンバイモード(「リフレ
ッシュ無」)という2種類のモードを設けた場合につい
て説明するが、上述した各実施形態のように3種類のス
タンバイモードを設けた場合も同様である。また、本実
施形態ではスタンバイ状態における制御信号PD1,P
D2のレベルが固定化されている場合を想定している。
なお、これら制御信号のレベルを外部からプログラム可
能とする構成については第6実施形態で説明するが、本
実施形態でも制御信号のレベルをプログラム可能に構成
しても良い。
【0210】次に、ロウ制御回路313は図1に示した
ロウ制御回路13とほぼ同様の構成である。ただし、本
実施形態ではメモリプレートを2つ設けているため、ロ
ウ制御回路313は各メモリプレートに対応した2系統
の制御信号を発生させる。すなわち、ロウ制御回路31
3はロウイネーブル信号RE1,RE2をそれぞれロウ
デコーダ7,7に供給し、センスアンプイネーブル
信号SE1及びプリチャージイネーブル信号PE1をセ
ンスアンプ・リセット回路9に供給し、センスアンプ
イネーブル信号SE2及びプリチャージイネーブル信号
PE2をセンスアンプ・リセット回路9に供給してい
る。またロウ制御回路313は、制御信号PD1,PD
2のレベルに連動して上記2系統の制御信号を発生させ
るかどうかを制御している。例えば、PowerDown制御回
路301がスタンバイ状態で制御信号PD2に“L”レ
ベルを出力する場合、ロウ制御回路313はメモリセル
エリア6側に供給すべき制御信号をスタンバイ状態で
は発生させない。
【0211】次に、上記構成による半導体記憶装置のス
タンバイ動作について説明する。まず、メモリセルエリ
ア6,6の双方を「リフレッシュ有」で使用する場
合、PowerDown制御回路301はスタンバイ状態となっ
た時点で制御信号PD1,PD2をともに“H”レベル
にして、スタンバイ状態でないときと同様に第1の電源
回路及び第2の電源回路の双方に電圧の供給を行わせ
る。これと連動して、ロウ制御回路313はロウイネー
ブル信号RE1及びRE2,センスアンプイネーブル信
号SE1及びSE2,プリチャージイネーブル信号PE
1及びPE2を順次生成してゆく。このため、ロウデコ
ーダ7,7がそれぞれメモリセルエリア6,6
上のワード線を活性化させ、センスアンプ・リセット回
路回路9,9がそれぞれセンスアンプを選択してセ
ルフリフレッシュを行う。
【0212】次に、メモリセルエリア6,6の双方
を「リフレッシュ無」で使用する場合、PowerDown制御
回路301はスタンバイ状態において制御信号PD1,
PD2をともに“L”レベルにする。このため、第1の
電源回路及び第2の電源回路は電圧の供給を停止するよ
うになる。またロウ制御回路313は、スタンバイ状態
ではロウイネーブル信号RE1及びRE2,センスアン
プイネーブル信号SE1及びSE2,プリチャージイネ
ーブル信号PE1及びPE2を発生させない。したがっ
て、この場合にはセルフリフレッシュが全く行われなく
なる。
【0213】次に、メモリセルエリア6を「リフレッ
シュ有」,メモリセルエリア6を「リフレッシュ無」
で使用する場合、PowerDown制御回路301はスタンバ
イ状態において制御信号PD1,PD2にそれぞれ
“H”レベル,“L”レベルを出力する。また、ロウ制
御回路313は、スタンバイ状態でロウイネーブル信号
RE1,センスアンプイネーブル信号SE1,プリチャ
ージイネーブル信号PE1を発生させ、ロウイネーブル
信号RE2,センスアンプイネーブル信号SE2,プリ
チャージイネーブル信号PE2を発生させない。こうし
て、第1の電源回路だけが電圧を供給するようになっ
て、メモリセルエリア6についてだけセルフリフレッ
シュが行われるようになる。
【0214】次いで、メモリセルエリア6を「リフレ
ッシュ無」,メモリセルエリア6を「リフレッシュ
有」で使用する場合はいま述べたのと正反対となる。す
なわち、PowerDown制御回路301はスタンバイ状態に
おいて制御信号PD1,PD2をそれぞれ“L”レベ
ル,“H”レベルに設定する。また、ロウ制御回路31
3は、スタンバイ状態でロウイネーブル信号RE2,セ
ンスアンプイネーブル信号SE2,プリチャージイネー
ブル信号PE2だけを発生させる。このため、第2の電
源回路だけが電圧を供給するようになって、メモリセル
エリア6についてだけセルフリフレッシュが行われる
ようになる。
【0215】本実施形態では、両方のメモリセルエリア
を「リフレッシュ有」とした場合に100μA程度のス
タンバイ電流が発生する。一方、何れか一方のメモリセ
ルエリアだけを「リフレッシュ有」とした場合には、ス
タンバイ電流を約1/2の50μAに半減することがで
きる。他方、両方のメモリセルエリアを「リフレッシュ
無」とした場合にはスタンバイ電流を完全にゼロにする
ことができる。
【0216】なお、上述した説明では第1実施形態をも
とに本実施形態を説明したが、同様のことを第2実施形
態や第3実施形態に適用しても良い。また、図23では
メモリセルエリア6,6が同じ容量であるかのよう
に描いてあるが、これらメモリセルエリアが異なる容量
であっても良い。さらに、上述した説明では2種類のス
タンバイモードの場合について説明したが、上述した第
1〜第3実施形態のように3種類のスタンバイモードの
場合に適用しても良い。
【0217】〔第6実施形態〕図24は本実施形態によ
る半導体記憶装置の要部の構成を示したブロック図であ
って、図1の構成に基づいて本実施形態を実現したもの
である。本実施形態も第5実施形態と同様にメモリセル
アレイ6が複数のメモリセルエリアに分割されており、
個々のメモリセルエリア(メモリプレート)に対してス
タンバイモードを別々に設定可能としたものである。
【0218】ただし、本実施形態ではメモリセルエリア
の数が多い半導体記憶装置を念頭に置いているため、図
23とは違ってメモリセルエリアの数を一般化してn個
(n:2以上の自然数)としてある。このため、図1に
示したメモリセルアレイ6が図24ではメモリセルエリ
ア6〜6に分割されている。また図24では、個々
のメモリセルエリアに対応して、ロウデコーダ7〜7
,カラムデコーダ8 〜8,センスアンプ・リセッ
ト回路9〜9が設けられている。
【0219】次に、電源回路350はメモリセルエリア
〜6に共通する電源回路であって、図23に示し
たブースト電源15,基板電圧発生回路16,リファレ
ンス電圧発生回路17を統合するとともに、n個のメモ
リセルエリア全てに対して同時に電源供給を行えるよう
に、図1に示した構成よりも供給能力を強化してある。
なお、本実施形態では電源回路をメモリセルエリア間で
共通化しているため、メモリプレートは例えばメモリセ
ルエリア6とその周辺回路であるロウデコーダ7
カラムデコーダ8,センスアンプ・リセット回路9
で構成される。
【0220】次に、PowerDown制御回路351は図23
に示したPowerDown制御回路301と同様の回路であっ
て、n個のメモリセルエリアに対応するように制御信号
PD1〜PDnを生成する。次に、スイッチ素子352
〜352はそれぞれ制御信号PD1〜PDnに応じ
てメモリセルエリア6〜6に対応した各メモリプレ
ートへの電源供給を制御している。例えば、スイッチ素
子352は、制御信号PD1が“H”レベルのときに
オンとなって電源回路350からメモリセルエリア6
に対応するメモリプレートへ電源を供給するほか、同信
号が“L”レベルのときにオフとなって同メモリプレー
トに対する電源供給を停止させる。なお、スイッチ素子
352〜352もスイッチ素子352と同様であ
る。
【0221】次に、ロウ制御回路353は図23に示し
たロウ制御回路313と同様の回路であって、ロウイネ
ーブル信号RE1〜REn,センスアンプイネーブル信
号SE1〜SEn,プリチャージイネーブル信号PE1
〜PEnを生成し、これら制御信号を対応するメモリプ
レートに供給している。次に、プログラム回路354は
ユーザのニーズやアプリケーションに合わせて、個々の
メモリセルエリアを「リフレッシュ有」又は「リフレッ
シュ無」の何れに設定するかを任意にプログラムするこ
とができる。そしてプログラム回路354は、メモリセ
ルエリア毎にプログラムされた「リフレッシュ有」又は
「リフレッシュ無」を表すデータをPowerDown制御回路
351及びロウ制御回路353に送出する。
【0222】ここで、半導体記憶装置外部からプログラ
ム回路354へプログラミングするための実現手法とし
ては、以下に述べる2つの手法が具体例として考えられ
る。まず第1の実現手法として、プログラム回路354
内部にメモリプレート対応にヒューズを設けておくこと
が考えられる。この場合、個々のヒューズを切断するか
否かによって、スタンバイ状態における制御信号PD1
〜PDnのレベルを個別に設定できるようになる。
【0223】次に、第2の実現手法として外部から供給
されるアドレスを利用した手法が考えられる。すなわ
ち、メモリセルエリア6〜6はそれぞれ異なるメモ
リ空間に割り当てられているため、外部からアドレスAd
dress(図1を参照)を与えたときにこのアドレスに対
応したメモリセルエリアは一意に定まる。例えばn=4
とすると、アドレスAddressの上位2ビットの値が“0
0”B〜“11”Bの場合にそれぞれメモリセルエリア
〜6がアクセスされる。したがって、プログラム
すべきメモリセルエリアをアドレスAddressによって特
定することができるようになる。
【0224】以上のことを実現するには、第4実施形態
(図17および図18を参照)に準じた構成とすれば良
い。まず、外部から設定されるスタンバイモードを保持
しておくためのレジスタをメモリプレート毎にプログラ
ム回路354内へ設けておく。また、アドレスAddres
s,チップセレクト信号/CS,書き込みイネーブル信
号/WE,バスWRBをプログラム回路354に入力す
る。
【0225】そしてスタンバイモードの設定にあたって
は、設定すべきメモリプレートをアドレスAddressの上
位2ビットで指定するとともに、これ以外の下位ビット
を特定の値(例えば、第4実施形態に準じて下位ビット
がすべて“0”B)に設定しておく。また、設定すべき
スタンバイモードを表すデータをバスWRB上に載せて
おく。この状態で書き込みイネーブル信号/WEを立ち
下げると、プログラム回路354はアドレスAddressの
上位2ビットで指定されたメモリプレートに設定すべき
スタンバイモードのデータをバスWRBから取り込ん
で、当該メモリプレートに対応したレジスタへセットす
る。
【0226】次に、上記構成による半導体記憶装置のス
タンバイ動作について説明する。いま例えばメモリセル
エリア6だけを「リフレッシュ有」としてこれ以外の
メモリセルエリアを全て「リフレッシュ無」に設定す
る。そしてこの設定を上述した2つの実現手法の何れか
を用いてプログラム回路354へプログラミングしてお
く。これにより、メモリプレート毎のスタンバイモード
の設定がPowerDown制御回路351及びロウ制御回路3
53に通知される。
【0227】上述したように、通常動作が行われる間は
制御信号PD1〜PDnが全て“H”レベルとなってい
る。これに対してスタンバイ状態になると、PowerDown
制御回路351は制御信号PD1を“H”レベルのまま
とする一方で、これ以外の制御信号PD2〜PDnを全
て“L”レベルとする。これにより、スイッチ素子35
21はオンのままとなるのに対し、スイッチ素子352
〜352が全てオフとなる。このため、メモリセル
エリア6に対応したメモリプレートには電源回路35
0から電源が供給され続けるが、メモリセルエリア6
〜6に対応したメモリプレートには電源が供給されな
くなる。
【0228】一方、ロウ制御回路353はロウイネーブ
ル信号RE1,センスアンプイネーブル信号SE1,プ
リチャージイネーブル信号PE1を生成することで、電
源が供給され続けているメモリセルエリア6をセルフ
リフレッシュする。また、電源が供給されなくなったメ
モリセルエリア6〜6に対応したメモリプレートに
ついて、ロウ制御回路353はロウイネーブル信号,セ
ンスアンプイネーブル信号,プリチャージイネーブル信
号を発生させないようにする。こうしてスタンバイ状態
においてメモリセルエリア6だけをセルフリフレッシ
ュするように制御することで、スタンバイ電流を“1/
n”に低減させることができる。
【0229】以上のように、本実施形態によれば第5実
施形態と同様の利点が得られるほか、ユーザのニーズや
アプリケーションに応じて外部からスタンバイモードを
任意に設定することができる。このほか、本実施形態で
は電源回路350をメモリプレート間で共通化している
ため、メモリプレートの数が増えても電源回路を増やさ
ずに済み、第5実施形態に比べてより小規模な構成とす
ることができる。
【0230】なお、上述した説明では第1実施形態の構
成をもとに本実施形態を説明したが、同様のことを第2
実施形態〜第4実施形態に適用しても良い。また、図2
4ではメモリセルエリア6〜6が同じ容量であるか
のように描いてあるが、これらメモリセルエリアが異な
る容量であっても良い。さらに、上述した説明では2種
類のスタンバイモードの場合について説明したが、第1
〜第3実施形態のように3種類のスタンバイモードの場
合に適用しても良い。
【0231】また、上述した各実施形態(第1実施形態
〜第6実施形態)で説明したスタンバイモードの制御は
従来の疑似SRAMや汎用DRAMなどの既存の半導体
記憶装置に適用しても良いのであって、各実施形態で取
り上げた汎用SRAM仕様の疑似SRAMに限定される
ものではない。
【0232】〔第7実施形態〕上述した第1実施形態〜
第6実施形態では、メモリセルアレイ6,メモリセルエ
リア6,6,6などのリフレッシュ動作を全て半
導体記憶装置の内部で制御していた。一方、本実施形態
では上記各実施形態と同様に半導体記憶装置内部でリフ
レッシュ動作の制御を行うのに加えて、半導体記憶装置
外部からもリフレッシュ動作を制御可能な構成としてい
る。こうした構成を採用することによって、リフレッシ
ュ動作時に不具合の生じるチップを出荷前のテストで選
別することが可能となる。
【0233】そこでまず、この不具合の具体的内容及び
かかる不具合が生じる理由について説明する。上述した
各実施形態のうちの例えば第1実施形態では、リフレッ
シュ制御回路4(図1参照)が生成するリフレッシュ制
御信号REFA,REFBに基づいてリフレッシュの開
始タイミングを制御している。例えば図7に示したタイ
ミングでは、リフレッシュ制御信号REFAを“H”レ
ベル(時刻t53)にしてから所定時間が経過した時点
(時刻t54)でリフレッシュ制御信号REFBに負の
ワンショットパルスを発生させてセルフリフレッシュを
起動させている。そして、これらリフレッシュ制御信号
がリフレッシュ制御回路4内のリフレッシュタイマの出
力信号に基づいて生成されることは先述した通りであ
る。
【0234】ここで、リフレッシュタイマがその出力信
号を生成するには、半導体記憶装置内部に設けられてい
るリングオシレータ(図示省略)の出力を分周して作る
のが一般的である。このため、こうした構成とした場合
にはリフレッシュ制御信号のタイミングがリングオシレ
ータの周期に依存することになる。ところが、リングオ
シレータの周期は電源電圧,外部の温度,製造プロセス
等の要因によって変わりうるものであり、特に外部の温
度は半導体記憶装置が置かれる環境に応じて時々刻々変
化する。こうしたことから、セルフリフレッシュがリフ
レッシュ制御信号に応じていつ開始されるのかを事前に
予測することは事実上不可能である。換言すれば、半導
体記憶装置外部から見て半導体記憶装置の内部における
セルフリフレッシュは非同期的に始まることになる。
【0235】その一方で、上述したようにアドレスAddr
essが変化(チップセレクト信号/CSの有効化も含
む;以下同じ)するタイミングは半導体記憶装置から見
ると非同期的であって、そのタイミングを予め知ること
はできない。このように双方のタイミングが互いに非同
期的であるため、半導体記憶装置を普通にテストしただ
けで、セルフリフレッシュの開始タイミングとアドレス
Addressの変化タイミングが特定の時間関係にあるとき
にだけ発生する不具合を発見するのは極めて困難であ
る。
【0236】そして、こうしたタイミングに依存する不
具合としては次のようなものが考えられる。上述したよ
うに、アドレスAddressが変化することでアドレス変化
検出信号ATDにワンショットパルスが生成されるが、
半導体記憶装置内部ではワンショットパルスを生成する
ことなどがノイズ源となる場合がある。すなわち、セル
フリフレッシュの開始タイミングとアドレスAddressの
変化タイミングが重なった場合に、ワンショットパルス
の生成に起因して電源電圧が過渡的に降下することがあ
る。そうすると、セルフリフレッシュの開始によってリ
フレッシュ制御信号REFBから生成されたロウイネー
ブル信号REのパルス(例えば図7の時刻t55を参
照)が途中で一時的に落ち込んでしまうことになる(つ
まりハザードの発生)。
【0237】ロウイネーブル信号REのレベルが落ち込
むとワード線が非活性化されてしまうために、必要とさ
れるリフレッシュ時間が十分確保されなくなってリフレ
ッシュが中途半端になってしまう。こうしたリフレッシ
ュ時間不足は、以下に述べるようにメモリセルを誤った
データでリフレッシュしてしまうという不具合を引き起
こす。すなわち、DRAMメモリセルのリフレッシュ
(読み出しも同様)を行うためには、例えば図25に示
したようにビット線対を構成する相補のビット線(図中
の符号BL及び符号/BL)の電位を何れも1/2Vc
cにプリチャージしておき、その後にワード線を活性化
させて当該ワード線に接続されたメモリセルが保持して
いる電荷をビット線BL上に読み出す。
【0238】こうした動作によって図中の時刻t220
からビット線BL,/BL間に微小電位差が生じるの
で、この微小電位差をセンスアンプで“0”/“1”の
論理レベルに相当する電位差(例えば接地電位/電源電
位Vcc)まで増幅する。この増幅された電位差はメモ
リセルに対する再書き込み(リフレッシュ)のための電
位差として用いられる。したがって、リフレッシュ時間
不足になってしまうと微小電位差が十分に増幅されない
ままの電位差(例えば時刻t220〜t222辺りまで
の電位差)でメモリセルに再書き込みが行われてしま
う。このため、メモリセルのデータが本来“1”であっ
たはずであるにも拘わらず、“0”のデータを再書き込
みしてしまう可能性がある。
【0239】また、いま述べたような不具合以外にも、
ワンショットパルスの生成によって生じるノイズは次の
ような不具合を引き起こす可能性がある。すなわち、ワ
ード線が活性化されてからセンスアンプが動作を開始す
るまでには所定時間(例えば図25に示した時刻t22
0〜t221の期間)をおく必要がある。この所定時間
内でワンショットパルスに起因したノイズがビット線対
上に載ると、微小電位差がノイズの影響によって変化し
てしまって、ビット線BL,/BL間の電位の大小関係
が反転することが考えられる。そうなると、センスアン
プが増幅動作を行ってもメモリセルに記憶されていた正
しいデータで当該メモリセルをリフレッシュすることが
できなくなる。
【0240】以上のような不具合があるチップをそのま
ま出荷するわけにはゆかないので、こうしたチップを選
別して、セルフリフレッシュの開始タイミングとアドレ
ス変化のタイミングがどのような時間関係にあっても不
具合が生じないことを保証する必要がある。なお、根本
的な解決策はノイズ源を無くすことであって、それには
電源を強化したり電源系統を複数に分割したりといった
対策が有効であると考えられる。しかし、そうした対策
を施してもノイズが完全に除去されるとは限らないこと
から、本当に不具合が解消されているかどうかを検証し
ておくことは当然必要となってくる。
【0241】そこで本実施形態では、半導体記憶装置外
部(具体例としてはテスタ装置)からの指示に従って、
セルフリフレッシュの開始のタイミングとアドレスAddr
essの変化タイミングとの間の時間関係を変えてやって
上記不具合の有無を検証するようにしている。ちなみ
に、汎用DRAMの中にはセルフリフレッシュを実施し
ているものもあるが、汎用DRAMではアドレス変化に
対応してワンショットパルス信号を生成する構成を採用
していないため、上述したような不具合が生じることは
ない。その意味において、かかる不具合を検証するとい
う課題は、本発明のようにDRAMメモリセルを用いた
SRAM仕様の半導体記憶装置に独特のものである。
【0242】以下では、本発明の技術思想を第1実施形
態の構成へ適用する場合を例に挙げて具体的な構成を説
明してゆく。図26は本実施形態による半導体記憶装置
の構成を示したブロック図であって、図1に示したもの
と同じ信号名および構成要素については同一の符号を付
してある。そこで図1との相違点について説明すると、
本実施形態では図1の構成に対してマルチプレクサ26
1,ノアゲート262及びインバータ263を追加する
とともに、テスタ装置から供給されるテストモード信号
MODE及びリフレッシュ制御信号EXREFBを入力
信号として追加している。また、図1に示したリフレッ
シュ制御回路4に対してテストモード信号MODE及び
リフレッシュ制御信号EXREFBをさらに供給するよ
うにして、これら信号に基づく機能追加(詳細は後述)
を行ったものをリフレッシュ制御回路304としてい
る。
【0243】ここで、テストモード信号MODEは半導
体記憶装置を通常の動作モードからテストモードに移行
させるためのテストモードエントリ信号であり、リフレ
ッシュ制御信号EXREFBは半導体記憶装置外部から
リフレッシュを起動するための信号である。また、図1
ではリフレッシュ制御信号REFA,REFBをマルチ
プレクサ5及びロウ制御回路13に供給していたが、本
実施形態ではこれらの代わりにリフレッシュ制御信号R
EFA’,REFB’をマルチプレクサ5及びロウ制御
回路13に供給している。
【0244】次に、マルチプレクサ261はテストモー
ド信号MODEが“H”レベルであれば、リフレッシュ
制御信号EXREFBを選択してこれをリフレッシュ制
御信号REFB’として出力し、テストモード信号MO
DEが“L”レベルであれば、第1実施形態と同様にリ
フレッシュ制御信号REFBを選択してこれをリフレッ
シュ制御信号REFB’として出力する。次に、ノアゲ
ート262及びインバータ263から成る回路は、テス
トモード信号MODEが“H”レベルであれば、リフレ
ッシュ制御信号REFAのレベルに関係なくリフレッシ
ュ制御信号REFA’を強制的に“L”レベルにする。
一方、テストモード信号MODEが“L”レベルであれ
ば、第1実施形態と同様にリフレッシュ制御信号REF
Aをそのままリフレッシュ制御信号REFA’として出
力する。次に、リフレッシュ制御回路304は、テスト
モード信号MODEが“H”レベルとなっている場合に
は、リフレッシュ制御信号EXREFBの立ち上がりで
内部のアドレスカウンタを“1”カウントアップしてリ
フレッシュアドレスR_ADDを更新する。
【0245】このように、テストモード信号MODEを
“H”レベルにしてテストモードに移行させることで、
半導体記憶装置内部で生成されるリフレッシュ要求(ア
ドレス変化検出信号ATDの立ち上がりをトリガにした
リフレッシュ,および,リフレッシュタイマによるセル
フリフレッシュ)が無効化され、外部からのリフレッシ
ュ制御が有効化される。そして、こうした状態で外部か
らリフレッシュ制御信号EXREFBに負のワンショッ
トパルスを供給することで、リフレッシュ制御信号RE
FBに負のワンショットパルスを与えたときと同様にリ
フレッシュが起動されるとともに、リフレッシュアドレ
スR_ADDの更新が行われてゆく。一方、テストモード信
号MODEを“L”レベルに設定すれば、第1実施形態
と全く同様にして半導体記憶装置内部で生成されたリフ
レッシュ要求によるリフレッシュが行われるようにな
る。
【0246】なお、テストモード信号MODEおよびリ
フレッシュ制御信号EXREFBは何れも出荷前のテス
トでのみ使用される信号であって、出荷後はテストモー
ド信号MODEを“L”レベルに固定して使用する。ま
た、リフレッシュ制御信号EXREFBについてはテス
トモード信号MODEを“L”レベルにすれば半導体記
憶装置の動作には影響しなくなるが、“H”レベル又は
“L”レベルの何れかに固定して使用する。もっとも、
次に述べるようにリフレッシュ制御信号EXREFBの
ピンを出力イネーブル信号OEピン等の既存のピンと兼
用するのであればこの限りではない。
【0247】テストモード信号MODE,リフレッシュ
制御信号EXREFBを入力するためのピンとしては未
使用ピン(NC;No Connection)を割り当てれば良
い。大容量のSRAMではほとんどの場合に未使用ピン
があるため、外部からのリフレッシュ制御のためだけに
ピンの数を増やす必要が生じることはほとんど無い。ま
た、リフレッシュ制御信号EXREFBについては、既
にある信号のうちリフレッシュ時に使用されない信号と
兼用するようにしても良い。こうした信号の候補として
は、上述した出力イネーブル信号OEや、外部との間で
入出力すべきバイトを選択するための選択信号UB(Up
per Byte),LB(Lower Byte)(いずれも図示せず)
などが考えられる。ちなみに、図26ではリフレッシュ
制御信号REFA,REFBを直接マルチプレクサ26
1等に入力しているが、バッファを介在させるようにし
ても良い。
【0248】次に、上記構成による半導体記憶装置の動
作を説明する。ここで、テストモード信号MODEを
“L”レベルに設定したときの動作は第1実施形態の動
作と全く同じであるため繰り返さない。したがって、こ
こではテストモード信号MODEを“H”レベルにした
ときのテストモードにおける動作について詳述すること
とする。図27はテスタ装置から半導体記憶装置に供給
される信号のタイミングをリフレッシュアドレスR_ADD
とともに示したタイミングチャートである。また、図2
8はテスタ装置内で実施される半導体記憶装置のテスト
手順を示したフローチャートである。
【0249】まず、チップに元々固定的な不良があった
りホールド特性の劣悪なメモリセルがあったりすると、
リフレッシュ動作のテストを実施する意味がなくなるの
で、事前にホールド試験を実施しておく(図28のステ
ップS1)。ホールド試験そのものは汎用DRAMで実
施されているのと同様のテスト手順に従って行えば良
い。すなわち、メモリセルアレイ6に対する書き込みを
行い、リフレッシュを禁止した状態を所定時間継続した
後に読み出しを行ったときに、読み出されたデータが書
き込んだデータと一致するように当該所定時間(すなわ
ちリフレッシュサイクル)を調整することで、ホールド
時間の最も短いメモリセルに合わせたリフレッシュサイ
クルの値が決まることになる。その際、本実施形態では
テストモード信号MODE及びリフレッシュ制御信号E
XREFBをともに“H”レベルに設定することで、内
部で生成されるリフレッシュ要求および外部からのリフ
レッシュ要求による双方のリフレッシュ動作が全く行わ
れなくなるため、リフレッシュを禁止した状態を容易に
実現することができる。
【0250】次に、テスタ装置はリフレッシュ動作が正
しく行われていたかどうかを後で(具体的にはステップ
S13で)検証するために、メモリセルアレイ6に対し
て予めテストパターンを書き込んでおく(ステップS
2)。ここではリフレッシュ動作の正常性を検証するの
が目的であることから、全てのビットが“1”(即ち、
各メモリセルが高電位を保持している状態に対応したデ
ータ)のテストパターンを用いることになる。
【0251】次に、テスタ装置はテストモード信号MO
DEを“H”レベルに遷移させて半導体記憶装置をテス
トモードに移行させる(ステップS3;図27の時刻t
230)。なお、テストモード信号MODEを“H”レ
ベルにしたときにリフレッシュ制御信号EXREFBが
“L”レベルであるとリフレッシュがすぐに行われてし
まうため、テスタ装置はテストモード信号MODEを
“H”レベルにするのと同時にリフレッシュ制御信号E
XREFBを“H”レベルに遷移させる。もっとも、テ
ストモード信号MODEを“H”レベルにするよりも以
前に、リフレッシュ制御信号EXREFBを“H”レベ
ルにしても良い。
【0252】こうした設定によって、半導体記憶装置の
内部ではリフレッシュ制御信号REFA’が“L”レベ
ルとなるため、アドレス変化検出信号ATDにワンショ
ットパルスが発生しても半導体記憶装置内部でリフレッ
シュが起動されることはなくなる。また、マルチプレク
サ261はリフレッシュ制御信号EXREFBを選択す
るようになるため、リフレッシュ制御回路304内のリ
フレッシュタイマがどのような状態にあっても動作に影
響しなくなる。そして、リフレッシュ制御信号EXRE
FBに負のワンショットパルスを与えたときにだけリフ
レッシュが行われる状態となる。なお、テスタ装置はテ
ストを実施している期間中はこの後もテストモード信号
MODEを“H”レベルのまま維持し続ける。
【0253】次に、テスタ装置は時間Tの値を例えば
“−10ns”に初期化する(ステップS4)。ここで
言う時間Tは、リフレッシュ制御信号EXREFBを立
ち下げる時点を基準としたときに、アドレスAddressを
どのようなタイミングで変化させるかを規定した時間で
ある。この時間Tが負の値であれば、リフレッシュ制御
信号EXREFBを立ち下げるよりも時間“−T”だけ
前の時点でアドレスAddressを変化させることを意味す
る。一方、時間Tが正の値であれば、リフレッシュ制御
信号EXREFBを立ち下げてから時間Tが経過した後
にアドレスAddressを変化させることを意味する。本実
施形態では時間Tを“−10ns”〜“+10ns”の
範囲内で“1ns”刻みで可変させることによって、ア
ドレスAddressの変化タイミングとリフレッシュの開始
タイミングとの間の時間関係による不具合が発生するか
どうかを調べている。
【0254】次に、テスタ装置はリフレッシュ回数Rの
値を“0”に初期化する(ステップS5)。後述するよ
うに、本実施形態ではある時間Tの値について所定回数
分のリフレッシュ(通常、ワード線の本数分に相当する
回数のリフレッシュ)を行って、メモリセルアレイ6全
体をリフレッシュする。つまり、このリフレッシュ回数
Rは個々の時間Tの値について実施されたリフレッシュ
の回数を記憶しておくためのカウンタに相当している。
なお、本実施形態ではワード線の本数を一例として“5
12”本とする。
【0255】次に、時刻t231になるとテスタ装置
は、アドレスAddressの値を変化させてアドレス変化検
出信号ATDに正のワンショットパルスを発生させる
(ステップS6)。ここで、変化前後におけるアドレス
Addressはどのような値であっても良く、また、アドレ
スAddressのどのビットを変化させても良い。しかしな
がら、ノイズを発生させる目的でアドレスAddressを変
化させていることから、アドレスAddressの変化パター
ンとしては最もノイズがのりやすく且つノイズが大きく
なるパターンであることが望ましい。こうしたことか
ら、アドレスAddressの変化パターンとしてはアドレスA
ddressの全てのビットを同時に反転させるパターンが好
ましい。
【0256】次に、テスタ装置はステップS4で初期化
された時間T(正確には時間Tが負の場合があるので時
間Tの絶対値)をテスタ装置内部の図示しないタイマに
設定(ステップS7)する。そしてテスタ装置はこの時
間(この時点では“10ns”)が経過するまでの間
(ステップS8が“NO”)は何もせずに待機する。そ
して、時刻t231から“10ns”が経過して時刻t
232になる(ステップS8が“YES”)と、テスタ
装置はリフレッシュ制御信号EXREFBを“L”レベ
ルに遷移させてリフレッシュ動作を開始させる(ステッ
プS9)。なお、この時点でリフレッシュ制御回路30
4内のアドレスカウンタはリフレッシュアドレスR_ADD
の値として“R1”(R1=0〜511〔10進数〕)
を出力しているものとする。
【0257】この後、時刻t232から所定時間が経過
して時刻t233になると、テスタ装置はリフレッシュ
制御信号EXREFBを“H”レベルに戻してリフレッ
シュ動作を終了させる(ステップS10)。なお、この
所定時間としては例えば図7においてリフレッシュ制御
信号REFBを“L”レベルにしている時刻t54〜t
56と同じ時間にすれば良い。そして時刻t234にな
ると、半導体記憶装置の内部ではリフレッシュ制御信号
EXREFBの立ち上がりを受けて、リフレッシュ制御
回路304が次のリフレッシュに備えてリフレッシュア
ドレスR_ADDの値を“R1+1”に更新する。
【0258】このように、以上述べた時刻t230〜t
234の間の詳細動作は、例えば図7の時刻t53〜t
57における動作と基本的には同じである。ただし本実
施形態では、第1実施形態のようにアドレス変化検出信
号ATDの立ち下がりなどのタイミングでリフレッシュ
アドレスR_ADDを更新するのではなく、テストモード信
号MODEが“H”レベルとなっているときにリフレッ
シュ制御信号EXREFBが立ち上がることでリフレッ
シュアドレスR_ADDを更新している。
【0259】一方、テスタ装置はリフレッシュアドレス
R_ADDの更新に対応してリフレッシュ回数Rの値を
“1”だけ増加(ステップS11)させてから、ワード
線の本数分だけリフレッシュを行ったかどうか判定す
る。この場合はまだ1回しかリフレッシュを実施してい
ない(ステップS12が“NO”)ので、テスタ装置は
処理をステップS6に戻して、時間Tの値を変えずにこ
れまでに述べたのと同様の処理を行う。すなわち、時刻
t235でアドレスAddressを変化させ、それから10
nsが経過した時刻t236でリフレッシュ制御信号E
XREFBを“L”レベルに遷移させてアドレス“R1
+1”についてリフレッシュ動作を開始させる。そし
て、所定時間が経過後にリフレッシュ制御信号EXRE
FBを“H”レベルに戻したのちに、リフレッシュアド
レスR_ADDを次のアドレスに更新する。
【0260】そしてこの後は、512本目のワード線
(図27ではリフレッシュアドレスR_ADDが“R1−
1”)のリフレッシュが時刻t241で終了する(ステ
ップS12が“YES”)まで同様の動作を繰り返して
ゆく。ちなみに、図27では図示の都合からアドレスR
1の前後のリフレッシュアドレスを単に“R1−1”,
“R1+1”と表記してある。しかし正確に言うと、ア
ドレスR1の値が“0”であればアドレス“R1−1”
の値は511(10進数)であり、またアドレスR1の
値が“511”(10進数)であればアドレス“R1+
1”の値は“0”となる。
【0261】以上のようにしてメモリセルアレイ6全体
についてリフレッシュが完了したならば、テスタ装置は
アドレス変化に起因したノイズによってリフレッシュ動
作に不具合が生じていないかどうかを検証する。そのた
めに、テスタ装置はメモリセルアレイ6から順次データ
を読み出しながら、先のステップS2で書き込んだテス
トパターンと逐一照合を行う(ステップS13)。その
結果、何れか一つでもデータが不一致(ステップS14
が“NG”)であれば、テストを行ったチップは上述し
た不具合の生じている不良品であるため、これを廃棄処
分のチップに分類する(ステップS15)。
【0262】なお、図示の都合から、図28ではステッ
プS13において全てのメモリセルの照合を行ってから
ステップS14においてチェック結果を判定するように
も取ることができる。しかしながら、テスト時間の観点
からすれば、照合結果が不一致となるメモリセルが一つ
でも検出されたのであれば、残りのメモリセルについて
照合を行うことなくそのチップを廃棄処分(ステップS
15)と判定しても問題ないのは当然である。
【0263】一方、ステップS13における照合の結果
として全てのデータが一致している(ステップS14が
“OK”)のであれば、時間Tが“−10ns”につい
ては不具合が生じていないことから、テスタ装置は時間
Tを例えば“1ns”だけ増やした(ステップS16)
のちに、この時間Tが所定値に達しているかどうか判定
する。本実施形態では“+10ns”までテストを実施
することになるため、この所定値は“+11ns”とな
る。
【0264】そして、この時点では時間Tが“−9n
s”である(ステップS17が“NO”)ため、テスタ
装置は処理をステップS5に戻してこれまでに述べたの
と同様の処理を繰り返すようにする(時刻t243〜t
250)。この場合の動作と上述した動作との相違点
は、アドレスAddressを変化させてからリフレッシュ制
御信号EXREFBを立ち下げるまでが“9ns”(例
えば、最初のワード線に対するテストでは時刻t243
〜t244)になっていることである。
【0265】テスタ装置はこうして時間Tを“1ns”
ずつ増やしながら時間Tの個々の値についてテストを行
ってゆく。そして、アドレスAddressの変化によるノイ
ズの影響でリフレッシュに不具合が生じていればこの不
具合がメモリチェック(ステップS13)で検出される
ことになる。一方、こうした不具合が何ら検出されるこ
となく、“−10ns”〜“+10ns”の範囲内にあ
る全ての時間TについてステップS14のチェック結果
が“OK”であれば、最終的にステップS17の判定結
果が“YES”となり、テスト対象となっている半導体
記憶装置がアドレスAddressの変化によるノイズの影響
を受けない正常なチップ(良品)であるものと判定する
ことができる。
【0266】なお以上の動作において、時間Tの値が
“0”である場合、テスタ装置はアドレスAddressを変
化させるのと同時にリフレッシュ制御信号EXREFB
を立ち下げることになる。つまりこの場合テスタ装置
は、図28におけるステップS7〜S8の処理を省略し
て、ステップS6及びステップS9の処理を同時に行う
ことになる。一方、時間Tが正の値である場合、テスタ
装置はリフレッシュ制御信号EXREFBをまず立ち下
げ、それから時間Tが経過した時点でアドレスAddress
を変化させるようにする。つまりこの場合は、図28に
おけるステップS6の処理とステップS9の処理を互い
に入れ替えることになる。
【0267】以上のように本実施形態では、リフレッシ
ュ制御信号REFA’及びREFB’のタイミングを半
導体記憶装置外部から制御可能な構成として、リフレッ
シュの開始タイミングとアドレス変化による通常の読み
出し/書き込み動作のタイミングとの間の時間関係を可
変させている。このため、これら両者の時間関係として
取り得る時間範囲の全体にわたって、アドレス変化によ
って発生するノイズの影響に起因した不具合が生じない
ことを出荷前に検証可能となる。
【0268】ちなみに、上述した説明では時間Tを“−
10ns”〜“+10ns”の範囲内において“1n
s”刻みで変化させたが、これは飽くまでも一例に過ぎ
ず、時間Tを可変させる時間範囲や刻み幅の時間値は個
々の半導体記憶装置に応じて適宜決定すれば良いのはも
ちろんである。
【0269】また、上述した説明では第1実施形態を前
提として本発明を説明したが、第2実施形態〜第6実施
形態に適用した場合も全く同様である。すなわち、これ
ら実施形態において、リフレッシュ制御回路304(リ
フレッシュ制御回路204),マルチプレクサ5,ロウ
制御回路13(ロウ制御回路313,ロウ制御回路35
3)の間の接続関係は第1実施形態と全く同じである。
したがって、図1の構成に対して行ったのと全く同様の
変形を図12,図14,図17,図23又は図24の構
成に加えれば良い。
【0270】なお、上述した各実施形態では例えばアド
レス変化検出信号ATDに発生するワンショットパルス
の立ち上がりエッジからリフレッシュを行うようにして
いたが、ワンショットパルスの論理を反転させてその立
ち下がりエッジからリフレッシュを行うようにしても良
い。これは、アドレス変化検出信号ATD以外の各信号
についても全く同様である。
【0271】また、上述した各実施形態ではメモリセル
アレイ6等の各メモリセルが1トランジスタ1キャパシ
タで構成されているものとしたが、メモリセルの構成が
こうした形態に限定されるものではない。確かに、チッ
プサイズ等の点からはこうしたメモリセルが最も好まし
いが、本発明の半導体記憶装置では1トランジスタ1キ
ャパシタ以外のメモリセルの使用を否定するものではな
い。すなわち、汎用SRAMのメモリセルよりも構成の
小さなDRAMメモリセルであれば、1トランジスタ1
キャパシタ構成でなくとも汎用SRAMに比べてチップ
サイズを削減できる効果がある。
【0272】また、上述した各実施形態による半導体記
憶装置は、例えば図1に示した回路全体が単一のチップ
上に実装されている形態であって良いのはもちろんであ
るが、回路全体が幾つかの機能ブロックに分割されてい
て各機能ブロックが別々のチップに実装されているよう
な形態であっても良い。後者の例としては、各種の制御
信号やアドレス信号を発生させる制御部分とメモリセル
部分とが別々のチップ(コントロールチップとメモリチ
ップ)に搭載された混載IC(集積回路)が考えられ
る。つまり、メモリチップの外部に設けたコントロール
チップから各種の制御信号をメモリチップへ供給するよ
うな構成も本発明の範疇に属する。
【0273】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明では、スタンバイ状態となったときに、複数種類のモ
ードの中から選択されたモードに従って、セルフリフレ
ッシュに必要となる装置内の各回路を回路毎に動作させ
あるいはその動作を停止させるようにしている。これに
よって、リフレッシュを行うにあたって不要な回路を動
作させる必要がなくなるため、消費電力を低減すること
が可能となる。このため、リフレッシュを必要とするメ
モリセルを用いた汎用SRAM仕様のメモリ,疑似SR
AM,汎用DRAMなどにおいて、汎用SRAMにおけ
るスタンバイモードに類似した低消費電力モードを実現
することができる。また、セルフリフレッシュに必要と
なる回路毎に各回路を動作させるかどうかを制御できる
ため、ユーザのニーズやアプリケーションに応じてスタ
ンバイ電流を段階的に削減してゆけるなど、汎用SRA
M等には見られない独特のスタンバイモードを実現する
ことができる。
【0274】また、請求項2記載の発明では、独立して
リフレッシュ動作が制御される複数のメモリセルエリア
でメモリセルアレイを構成したときに、メモリセルエリ
ア及びその周辺回路からなるメモリプレート毎にモード
を設定して、各メモリプレートを動作させるかその動作
を停止させている。これにより、一時的に保持しておけ
ば良い情報が記憶されるメモリセルエリアに関しては、
スタンバイ状態でセルフリフレッシュを行う必要がなく
なる。したがって、アプリケーション等が使用するメモ
リ空間の割り当てに応じてメモリプレートを動作させる
かどうかを決めておけば、ユーザのニーズやアプリケー
ションに特化した形でスタンバイ電流を最小限に抑える
ことが可能となる。
【0275】また、請求項4記載の発明では、複数のメ
モリプレート間で共有された電源手段を備えるようにし
て、メモリプレート毎に設定されたモードに応じて、こ
の電源手段から各メモリプレートに電源供給を行うかど
うか個別に制御している。これにより、メモリプレート
の数に比例して電源手段の規模が増大することはなくな
るため、多数のメモリプレートを設けたときであって
も、小規模な回路構成でスタンバイ電流を削減すること
が可能となる。
【0276】また、請求項5記載の発明では、スタンバ
イのための入力モード信号を与えてメモリプレート毎に
モードを設定可能としている。これにより、ユーザのニ
ーズや使用するアプリケーションが変わっても、こうし
た変化に柔軟に対応しながらスタンバイ電流を最小限に
抑えることが可能となる。
【0277】また、請求項6記載の発明では、モード設
定を行うべきメモリプレートをモード設定のために入力
したアドレスに基づいて特定している。これにより、ヒ
ューズの切断によってモード設定を行うときなどに比べ
て、モード設定を簡単に行えるとともに、通常の読み出
しや書き込みと同様にしてユーザ側でモードの再設定を
簡単に行える。したがって、モード設定のために外部か
ら専用の信号を与える必要がなく、こうした専用の信号
のためのピンを設ける必要もない。
【0278】また、請求項7記載の発明では、リフレッ
シュ制御回路及び電源回路の双方を動作させる第1のモ
ード,リフレッシュ制御回路の動作を停止させて電源回
路を動作させる第2のモード,リフレッシュ制御回路及
び電源回路の双方の動作を停止させる第3のモードを設
けて、これらの中からいずれかのモードを選択できるよ
うにしている。これにより、適用される機器やその使用
環境などに応じて、スタンバイ状態におけるデータ保持
の要否,アクティブ状態への復帰時間,電流消費量など
を外部からきめ細かく制御することができる。すなわ
ち、第1のモードではセルフリフレッシュに必要な回路
へ電源が供給されているためメモリセルのデータを保持
できるとともに、スタンバイ状態からアクティブ状態へ
移行させるまでの時間を3種類のモードの中で最も短く
することができる。また第2のモードでは、リフレッシ
ュ制御手段に供給すべき分だけ第1のモードよりも消費
電流を低減させることができるほか、スタンバイ状態か
らアクティブ状態に移行したときには第1のモードと同
様に直ちに半導体記憶装置を使用することができる。さ
らに第3のモードでは3種類のモードの中では消費電流
を最も小さくすることができる。また、請求項8記載の
発明では、所定のアドレスに対してモード毎に予め決め
られたデータの書き込み要求があったとき、または、活
性化信号に所定の変化があったときにモードの設定を行
っている。これにより、スタンバイモードを設定するた
めに半導体記憶装置へ専用の信号を与える必要がなく、
また、こうした専用の信号のためのピンを半導体記憶装
置に設ける必要がない。
【0279】そして、請求項9〜16記載の発明による
制御回路は、メモリセルが形成されたメモリチップの外
部から制御信号やアドレス信号を供給して、このメモリ
チップとともに上述した半導体記憶装置を構成するもの
である。このため、請求項9〜10,12〜16記載の
発明による制御回路を用いることによって、それぞれ、
請求項1,2,4〜8記載の発明による半導体記憶装置
が奏する上述した効果と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による半導体記憶装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態による半導体記憶装置の要部の詳
細構成を示した回路図である。
【図3】 同実施形態による半導体記憶装置において、
リフレッシュおよびこれに続く読み出しが1メモリサイ
クルで実施される場合の動作を示したタイミングチャー
トである。
【図4】 同実施形態による半導体記憶装置において、
リフレッシュが途中から行われなくなって、読み出しだ
けが実施されるようになった場合の動作を示したタイミ
ングチャートである。
【図5】 同実施形態による半導体記憶装置において、
リフレッシュおよびこれに続く書き込みが1メモリサイ
クルで実施される場合の動作を示したタイミングチャー
トである。
【図6】 同実施形態による半導体記憶装置において、
リフレッシュが途中から行われなくなって、書き込みま
たは読み出しだけが実施されるようになった場合の動作
を示したタイミングチャートである。
【図7】 同実施形態による半導体記憶装置において、
リフレッシュタイマによるセルフリフレッシュが行われ
た場合の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】 同実施形態による半導体記憶装置において、
リフレッシュタイマによるリフレッシュが行われるとと
もに引き続いて読み出しが行われたときの動作を示した
タイミングチャートである。
【図9】 同実施形態による半導体記憶装置において、
1メモリサイクル中で書き込みイネーブル信号が遅れて
入力されたときのリフレッシュ,ダミーの読み出しおよ
び書き込みを示したタイミングチャートである。
【図10】 同実施形態による半導体記憶装置におい
て、1メモリサイクル中においてリフレッシュタイマに
よるセルフリフレッシュが開始してから書き込みイネー
ブル信号が遅れて入力されたときのリフレッシュ,ダミ
ーの読み出し,セルフリフレッシュおよび書き込みを示
したタイミングチャートである。
【図11】 同実施形態による半導体記憶装置におい
て、1メモリサイクル中で書き込みイネーブル信号が遅
れて入力され、書き込み中にリフレッシュタイマによる
リフレッシュ要求があったときの書き込みとこれに続く
セルフリフレッシュを示すタイミングチャートである。
【図12】 本発明の第2実施形態による半導体記憶装
置の構成を示すブロック図である。
【図13】 同実施形態による半導体記憶装置におい
て、リフレッシュが途中から行われなくなって、読み出
しだけが実施されるようになった場合の動作を示したタ
イミングチャートである。
【図14】 本発明の第3実施形態による半導体記憶装
置の構成を示すブロック図である。
【図15】 同実施形態による半導体記憶装置の読み出
し動作を示すタイミングチャートである。
【図16】 同実施形態による半導体記憶装置の書き込
み動作を示すタイミングチャートである。
【図17】 本発明の第4実施形態による半導体記憶装
置の構成を示すブロック図である。
【図18】 同実施形態によるスタンバイモード制御回
路の詳細構成を示した回路図である。
【図19】 同実施形態によるリフレッシュ制御回路の
詳細構成を示した回路図である。
【図20】 同実施形態によるブースト電源の詳細な構
成を示した回路図である。
【図21】 同実施形態による基板電圧発生回路の詳細
な構成を示した回路図である。
【図22】 同実施形態によるリファレンス電圧発生回
路の詳細な構成を示した回路図である。
【図23】 本発明の第5実施形態による半導体記憶装
置の要部の構成を示すブロック図である。
【図24】 本発明の第6実施形態による半導体記憶装
置の要部の構成を示すブロック図である。
【図25】 DRAMメモリセルのセンス動作におい
て、ビット線対BL,/BLの電位が時間経過に伴って
遷移してゆく様子を示したタイミングチャートである。
【図26】 本発明の第7実施形態による半導体記憶装
置の構成を示すブロック図である。
【図27】 同実施形態において、テスタ装置から半導
体記憶装置に供給される信号のタイミングをリフレッシ
ュアドレスR_ADDとともに示したタイミングチャートで
ある。
【図28】 同実施形態において、テスタ装置内で実施
される半導体記憶装置のテスト手順を示したフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1,141,151 アドレスバッファ 2,142 ラッチ 3,143,163 ATD回路 4,164,204,304 リフレッシュ制御回路 5,165,261 マルチプレクサ 6 メモリセルアレイ 6 〜6 メモリセルエリア 7,7 〜7 ロウデコーダ 8,8 〜8 ,148 カラムデコーダ 9,9 〜9 ,149 センスアンプ・リセット回
路 10 I/Oバッファ 11 R/W制御回路 12 ラッチ制御回路 13,173,313,353 ロウ制御回路 14 カラム制御回路 15,15 ,15 ,215 ブースト電源 16,16 ,16 ,216 基板電圧発生回路 17,17 ,17 ,217 リファレンス電圧発
生回路 152 バスデコーダ 153 バスセレクタ 201 スタンバイモード制御回路 262 ノアゲート 263 インバータ 301,351 PowerDown 制御回路 350 電源回路 352 〜352 スイッチ素子 354 プログラム回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草刈 隆 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 5M024 AA16 AA20 AA27 AA50 AA70 AA90 BB22 BB27 BB28 BB29 BB37 BB39 BB40 DD87 DD90 EE05 EE30 FF03 FF05 FF07 FF20 FF30 KK22 LL01 MM10 PP01 PP02 PP03 PP07

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リフレッシュを必要とする複数のメモリ
    セルを備えた半導体記憶装置において、 前記リフレッシュに必要となる装置内の各回路をスタン
    バイ状態において動作させるかどうかが回路毎に規定さ
    れた複数種類のモードの中から選択したモードに従っ
    て、前記スタンバイ状態となったときに、前記リフレッ
    シュに必要となる装置内の各回路を動作させ,あるい
    は,それらの動作を停止させる動作制御手段を具備する
    ことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記複数のメモリセルで構成されるメモ
    リセルアレイは、前記スタンバイ状態となったときに前
    記リフレッシュを行うかどうかが独立に制御される複数
    のメモリセルエリアに分割されており、 前記動作制御手段は、前記メモリセルエリア及び該メモ
    リセルエリアのリフレッシュに必要となる周辺回路から
    なるメモリプレート毎にそれぞれ設定された前記モード
    に応じて、前記メモリプレートの各々を動作させ,ある
    いは,その動作を停止させることを特徴とする請求項1
    記載の半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記メモリプレートの各々は、該メモリ
    プレートを構成する前記メモリセルエリアおよび前記周
    辺回路に電源供給を行う電源手段をさらに備え、 前記動作制御手段は、前記メモリプレート毎に設定され
    た前記モードに応じて、前記メモリプレート毎に設けら
    れた前記電源手段を動作させ,あるいは,その動作を停
    止させることを特徴とする請求項2記載の半導体記憶装
    置。
  4. 【請求項4】 複数の前記メモリプレートに対して電源
    供給を行うために前記複数のメモリプレート間で共有さ
    れた電源手段を備え、 前記動作制御手段は、前記メモリプレート毎に設定され
    た前記モードに応じて、前記電源手段から前記メモリプ
    レートの各々に電源を供給するかどうかを前記メモリプ
    レート毎に制御する複数のスイッチ手段を具備すること
    を特徴とする請求項2記載の半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 入力モード信号に応答して、前記モード
    を前記メモリプレート毎に設定するためのプログラム手
    段を具備することを特徴とする請求項2〜4の何れかの
    項に記載の半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記プログラム手段は、入力されたアド
    レスをもとに該アドレスに対応したメモリセルエリアを
    備えたメモリプレートを特定し、前記入力モード信号に
    より指定されたモードを該特定されたメモリプレートに
    対するモードとして設定することを特徴とする請求項5
    記載の半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 前記リフレッシュに必要となる装置内の
    各回路は、 前記リフレッシュの制御を行うリフレッシュ制御手段
    と、 前記リフレッシュ制御手段および自身の電源手段を除い
    た所定の回路へ電源供給を行う電源手段とを有し、 前記動作制御手段は、前記スタンバイ状態となったとき
    に、前記リフレッシュ制御手段及び前記電源手段の双方
    を動作させる第1のモード,前記リフレッシュ制御手段
    の動作を停止させるとともに前記電源手段を動作させる
    第2のモード,前記リフレッシュ制御手段及び前記電源
    手段の双方の動作を停止させる第3のモードの中から選
    択されたモードに応じて、前記リフレッシュ制御手段及
    び前記電源手段を動作させ,あるいは,その動作を停止
    させることを特徴とする請求項1〜6の何れかの項に記
    載の半導体記憶装置。
  8. 【請求項8】 前記動作制御手段は、所定のアドレスに
    対してモード毎に予め決められたデータの書き込み要求
    があったことに応答してモードの設定を行うことを特徴
    とする請求項7記載の半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 メモリセルのリフレッシュに必要となる
    各回路の動作を制御する制御回路であって、 前記各回路をスタンバイ状態において動作させるかどう
    かが回路毎に規定された複数種類のモードの中から選択
    したモードに従って、前記スタンバイ状態となったとき
    に、前記リフレッシュに必要となる各回路を動作させ,
    あるいは,それらの動作を停止させることを特徴とする
    制御回路。
  10. 【請求項10】 前記スタンバイ状態となったときに前
    記リフレッシュを行うかどうかが独立に制御されるメモ
    リセルエリアと該メモリセルエリアのリフレッシュに必
    要となる周辺回路とからなるメモリプレート毎に設定さ
    れた前記モードに応じて、前記メモリプレートの各々を
    動作させ,あるいは,その動作を停止させることを特徴
    とする請求項9記載の制御回路。
  11. 【請求項11】 前記メモリプレート毎に設定された前
    記モードに応じて、前記メモリセルエリアおよび前記周
    辺回路に電源供給を行うために前記メモリプレート毎に
    設けられた電源手段を動作させ,あるいは,その動作を
    停止させることを特徴とする請求項10記載の制御回
    路。
  12. 【請求項12】 前記メモリプレート毎に設定された前
    記モードに応じて、複数の前記メモリプレートに対して
    電源供給を行うために前記複数のメモリプレート間で共
    有された電源手段から前記メモリプレートの各々に電源
    を供給するかどうかを制御する複数のスイッチ手段を具
    備することを特徴とする請求項10記載の制御回路。
  13. 【請求項13】 入力モード信号に応答して、前記モー
    ドを前記メモリプレート毎に設定するためのプログラム
    手段を具備することを特徴とする請求項10〜12の何
    れかの項に記載の制御回路。
  14. 【請求項14】 前記プログラム手段は、入力されたア
    ドレスをもとに該アドレスに対応したメモリセルエリア
    を備えたメモリプレートを特定し、前記入力モード信号
    により指定されたモードを該特定されたメモリプレート
    に対するモードとして設定することを特徴とする請求項
    13記載の制御回路。
  15. 【請求項15】 前記スタンバイ状態となったときに、
    前記リフレッシュの制御を行うリフレッシュ制御手段
    と、前記リフレッシュ制御手段および自身の電源手段を
    除いた所定の回路へ電源供給を行う電源手段との双方を
    動作させる第1のモード,前記リフレッシュ制御手段の
    動作を停止させるとともに前記電源手段を動作させる第
    2のモード,前記リフレッシュ制御手段及び前記電源手
    段の双方の動作を停止させる第3のモードの中から選択
    したモードに応じて、前記リフレッシュ制御手段及び前
    記電源手段を動作させ,あるいは,その動作を停止させ
    ることを特徴とする請求項9〜14の何れかの項に記載
    の制御回路。
  16. 【請求項16】 所定のアドレスに対してモード毎に予
    め決められたデータの書き込み要求があったことに応答
    してモードの設定を行うことを特徴とする請求項15記
    載の制御回路。
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