JP2003082321A - ドライラミネート用水系接着剤組成物 - Google Patents

ドライラミネート用水系接着剤組成物

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JP2003082321A
JP2003082321A JP2001271143A JP2001271143A JP2003082321A JP 2003082321 A JP2003082321 A JP 2003082321A JP 2001271143 A JP2001271143 A JP 2001271143A JP 2001271143 A JP2001271143 A JP 2001271143A JP 2003082321 A JP2003082321 A JP 2003082321A
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water
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weight
polyurethane emulsion
dispersible
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JP2001271143A
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English (en)
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Motoi Nishiura
基 西浦
Koji Hamaguchi
幸治 浜口
Yoshiaki Yonekawa
芳明 米川
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Emulsion Technology Co Ltd
Original Assignee
Emulsion Technology Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境にやさしく、かつ広範囲の基材に対し短
時間で良好なドライラミネート接着性を示すことが可能
な接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 (A)芳香族ポリウレタンエマルジョン
および/または脂肪族ポリウレタンエマルジョン(固形
分換算)100重量部に対し、(B)水分散性脂肪族イ
ソシアネート化合物1〜20重量部、および(C)水分
散性ポリグリシジルエーテル1〜10重量部を含有する
ドライラミネート用水系接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境にやさしく、
広範囲の基材に対し短時間で良好なドライラミネート接
着性を示す水系の接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、ポリオレフィン系発泡体
部材などの成形材を他のプラスチックや木質部材などの
基材に接着する場合、ポリエステルポリウレタン系溶剤
型接着剤が使用されている。この場合、この溶剤型接着
剤を基材側に塗布し、乾燥したのち、上記ポリオレフィ
ン系発泡体部材を貼り合わせて圧締するという、ドライ
ラミネート接着が行われている。しかしながら、この溶
剤型接着剤を使用する場合、作業上の安全衛生の問題に
加えて、廃棄上の環境負荷の問題がある。
【0003】一方、近年、水系の接着剤を用いたドライ
ラミネート接着技術が多々提案されている。例えば、特
開平7−157742号公報にに開示されているような
水系接着剤組成物が挙げられる。しかしながら、この水
系接着剤組成物は、酢酸ビニルを必須成分となってお
り、残留酢酸ビニルモノマーが作業者や環境に良いとは
言い切れない。また、この組成物では、圧締するのに必
要な時間が分単位で必要であり、連続加工には適さな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、環境にやさ
しく、広範囲の基材に対し短時間で良好なドライラミネ
ート接着性を示す水系の接着剤組成物を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)芳香族
ポリウレタンエマルジョンおよび/または脂肪族ポリウ
レタンエマルジョン(固形分換算)100重量部に対
し、(B)水分散性脂肪族イソシアネート化合物1〜2
0重量部、および(C)水分散性ポリグリシジルエーテ
ル1〜10重量部を含有することを特徴とする、ドライ
ラミネート用水系接着剤組成物に関する。本発明の組成
物によれば、圧締力;10kg/cm2 以下、感圧時
間;1秒以下、感熱温度;20〜130℃の条件下でド
ライラミネートすることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のドライラミネート用水系
接着剤組成物に用いられる主剤は、(A)芳香族ポリウ
レタンエマルジョン(以下「芳香族系」ともいう)およ
び/または脂肪族ポリウレタンエマルジョン(以下「脂
肪族系」ともいう)である。(A)成分を構成する芳香
族ポリウレタンエマルジョンとしては、芳香族系のポリ
ウレタンエマルジョンであれば特に限定されないが、ポ
リエステルポリウレタンエマルジョンが好ましい。ま
た、脂肪族ポリウレタンエマルジョンも、脂肪族系のポ
リウレタンエマルジョンであれば特に限定されないが、
脂肪族ポリエステルポリウレタンエマルジョンが好まし
い。ここで、(A)成分を構成する、芳香族ポリエステ
ルポリウレタンエマルジョンとは、分子鎖中に芳香族環
を有するポリエステルポリウレタンのエマルジョンであ
り、一方、脂肪族ポリエステルポリウレタンエマルジョ
ンとは、分子鎖中に芳香族環を有せず、分子鎖が脂肪族
からなるポリエステルポリウレタンのエマルジョンを指
称する。したがって、本発明では、(A)成分を総称し
て、以下、「ポリエステルポリウレタンエマルジョン」
ともいう。
【0007】本発明の(A)成分であるポリエステルポ
リウレタンエマルジョンの原料として使用できるポリオ
ール成分は、ポリエステルポリオールであり、該ポリエ
ステルポリオールを構成する多塩基酸としては、例え
ば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スペリン
酸などの脂肪族酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタ
ル酸、ジメチルイソフタル酸、テレフタル酸、ジメチル
テレフタル酸などの芳香族酸、トリメリット酸、無水テ
トラヒドロフタル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フ
マル酸などの多塩基酸化合物が挙げられる。
【0008】また、ポリエステルポリオールを構成する
ジオール類としては、例えば、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、
1,4−ブチレングリコール、ジメチルプロパンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、オクタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレング
リコール、ジプロピレングリコールなどのジオールやグ
リコール類が挙げられる。
【0009】その他のポリエステルポリオールとして
は、ラクトンポリエステルポリオールなどがあり、該ラ
クトンポリエステルポリオールは、上記グリコール類を
開始剤として得られるポリγ−ブチロラクトンやポリε
−カプロラクトンなどの開環重合ポリエステルポリオー
ル、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオールなど
のポリ炭酸エステルジオールが挙げられる。
【0010】本発明で使用するポリエステルポリウレタ
ンエマルジョンの製造に用いられるジイソシアネート化
合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシ
アネート化合物、リジンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート化
合物、イソフォロンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、1,3−ビス(イソシァナトメチル)シ
クロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの無
黄変形ジイソシアネート化合物、ダイマー酸ジイソシア
ネートなどが挙げられる。
【0011】本発明で使用するポリエステルポリウレタ
ンエマルジョンの製造に使用する鎖伸長剤としては、例
えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、ジメチルプロパンジオール、ヘキサ
ンジオール、メチルペンタンジオール、オクタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール
などのグリコール類、グリセリン、トリメチロールプロ
パンなどのトリオール類、エチレンジアミン、プロピレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジンおよ
びヒドラジン誘導体化合物、ピペラジンおよびピペラジ
ン化合物、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ジフェニ
ルメタンジアミン、キシレンジアミン、イソフォロンジ
アミンなどのアミン化合物が挙げられる。
【0012】本発明で使用するポリエステルポリウレタ
ンエマルジョンは、以上の原料から従来公知の方法によ
って得られるが、例えば、上記分子量500〜5,00
0の末端OH基含有ポリエステルポリオールと、イソシ
アネート化合物とから、有機溶剤中で末端NCOのプレ
ポリマーを調製し、得られたプレポリマーを鎖伸長剤に
よってポリマー化することによって得られる。 (A)成分を構成するポリエステルポリウレタンの重量
平均分子量は、通常、芳香族系が1万〜20万、脂肪族
系が1万〜30万、好ましくは芳香族系が5万〜10
万、脂肪族系が5万〜20万程度である。
【0013】本発明において、(A)成分中の芳香族系
と脂肪族系の割合は、芳香族系/脂肪族系が、好ましく
は20/80〜80/20重量%、さらに好ましくは1
0/90〜50/50重量%である。(A)成分中に、
芳香族系が20重量%未満では、初期接着力(ドライラ
ミネート性)が発現しない場合があり、一方、80重量
%を超えると、硬く、脆くなり、耐久性が悪化する場合
がある。
【0014】次に、本発明に用いられる(B)水分散性
脂肪族イソシアネート化合物は、本発明に用いられる
(A)成分であるポリエステルポリウレタンエマルジョ
ンの末端水酸基やカルボキシル基に作用し、架橋剤とし
ての役目を果たすものである。(B)成分として、脂肪
族イソシアネート化合物を用いることにより、得られる
接着剤組成物の耐久性を向上させることができる。
(B)水分散性脂肪族イソシアネート化合物としては、
水に分散可能なものであれば特に限定されないが、例え
ば、特開昭61−291613号公報に記載の化合物が
挙げられる。
【0015】本発明の(B)水分散性脂肪族イソシアネ
ート化合物の具体例としては、リジンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイ
ソシアネートなどのイソシアネート化合物、あるいは、
これらの重合物などが挙げられる。また、ポリイソシア
ネート化合物とポリアミン化合物、多価アルコールもし
くはポリオール化合物などとの反応により得られる末端
に反応性イソシアネート基を有するプレポリマーの形態
で用いることもできる。上記ポリアミン化合物として
は、例えば、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、
トリエチレンジアミン、テトラエチレンヘキサミン、ペ
ンタエチレンヘキサミン、シクロヘキシルジアミン類、
ジシクロヘキシルジアミン類、イソホロンジアミン類な
どが挙げられる。また、上記多価アルコールとしては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ルなどが挙げられる。さらに、ポリオール化合物として
は、上記多価アルコール類と、エチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイド類との
付加重合により得られるポリエーテルポリオール化合
物;上記多価アルコール類とマレイン酸、コハク酸、フ
マル酸、アジピン酸、セバシン酸、酒石酸などの多塩基
酸との縮合反応により得られるポリエステルポリオール
化合物;ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなど
のラクトン類の開環重合により得られるポリエステルポ
リオール化合物;両末端にエポキシ基を有するエポキシ
樹脂にモノエタノールアミン、ジエタノールアミンなど
のアルカノールアミン類を反応させたエポキシポリオー
ル化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシ(メタ)アクリレートなどのアクリル酸モ
ノエステルの水酸基含有重合性モノマーの単独重合体ま
たはそれらの共重合体;上記水酸基含有重合性モノマー
と、他の共重合可能なモノマー、例えば、(メタ)アク
リル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリロニトリルなどとの共重
合体;ひまし油もしくはその誘導体などが挙げられる。
本発明において、好ましいポリイソシアネート化合物
は、上記ジイソシアネート化合物と上記ポリオール化合
物との反応により得られるプレポリマーであり、特に好
ましいポリイソシアネート化合物は、ヘキサメチレンジ
イソシアネートと上記ポリオール化合物からなる水分散
可能なタイプのポリイソシアネート化合物である。これ
らのポリイソシアネート化合物は、1種単独であるいは
2種以上を併用することができる。
【0016】(B)水分散性脂肪族イソシアネート化合
物の使用量は、(A)成分(固形分換算)100重量部
に対し、1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部、
さらに好ましくは2〜8重量部である。(B)成分が1
重量部未満では、耐久性が悪くなる(耐加水分解性が悪
くなる)。一方、20重量部を超えると、最終接着力
(架橋後の接着力)が低下する。
【0017】次に、本発明に用いられる(C)水分散性
ポリグリシジルエーテルも、本発明に用いられる(A)
成分であるポリエステルポリウレタンエマルジョンの末
端水酸基やカルボキシル基に作用し、架橋剤としての役
目を果たすものである。本発明では、架橋剤として、
(B)〜(C)成分を併用することに特徴を有する。
【0018】上記(C)水分散性ポリグリシジルエーテ
ルの具体例としては、ジエチレングリコール・ジグリシ
ジルエーテル、ポリエチレン・ジグリシジルエーテル、
ポリプロピレングリコール・ジグリシジルエーテル、ネ
オペンチルグリコール・ジグリシジルエーテル、1,6
−ヘキサンジオール・ジグリシジルエーテル、グリセロ
ール・ポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパ
ン・ポリグリシジルエーテル、ポリグリセロール・ポリ
グリシジルエーテル、ペンタエリチオール・ポリグリシ
ジルエーテル、ジグリセロール・ポリグリシジルエーテ
ル、ソルビトール・ポリグリシジルエーテルなどの多価
アルコール類とエピクロルヒドリンの反応生成物が挙げ
られ、好ましくは、ポリグリセロール・ポリグリシジル
エーテル、ソルビトール・ポリグリシジルエーテルであ
る。(C)水分散性ポリグリシジルエーテルは、水に溶
解、または乳化により水に分散させて使用できる。乳化
液とするには、例えば、(C)成分をそのまま水に溶解
するか、あるいは必要に応じて少量の溶媒に溶解したも
のを、公知の乳化剤、例えばアルキルベンゼンスルホン
酸ソーダ、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム
塩、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物などを
用いて水に乳化することができる。
【0019】(C)水分散性ポリグリシジルエーテルの
使用量は、(A)成分(固形分換算)100重量部に対
し、1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部、さらに
好ましくは1〜3重量部である。(C)成分が1重量部
未満では、耐久性が悪くなる(耐加水分解性が悪くな
る)。一方、10重量部を超えると、最終接着力(架橋
後の接着力)が低下する。
【0020】本発明のドライラミネート用の水系接着剤
組成物は、上記(A)〜(C)成分を混合することによ
り、調製することができる。本発明の組成物の固形分濃
度は、通常、30〜60重量%、好ましくは40〜50
重量%である。
【0021】なお、本発明の組成物には、上記(A)〜
(C)成分以外に、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリビニルアルコー
ル、高分子多糖類、メチルセルロースなどの安定剤;D
OSS(ジ−2−エチルヘキシルカルボン酸塩)、アセ
チレン系OH付加物〔2,4,7,9−テトラメチル−
5−デシン−4,7−ジオール−ジ(ポリオキシエチレ
ン)エーテル〕、パーフルオロアルキルカルボン酸塩な
どの湿潤剤;MIT(メチルイソチアゾリン)、BIT
(ベンゾイソチアゾリン)、トリアジンなどの防腐剤;
石油樹脂、水添石油樹脂、ロジン、変性ロジン、ロジン
エステルなどのタッキファイヤー;ベンゾフェノン、ベ
ンゾトリアゾールなどの紫外線吸収剤;アクリル系もし
くはポリエーテル系の増粘剤、ポリビニルアルコール、
高分子多糖類、メチルセルロースなどの粘性調整剤;フ
ェノール系、リン系、イオウ系、キレート系などの老化
防止剤、アクリル樹脂エマルジョン、EVAラテックス
などの改質剤などのその他の添加剤を配合することがで
きる。
【0022】本発明の水系接着剤組成物から得られるフ
ィルムの物性は、初期(120℃×1分乾燥直後)にお
いて、軟化点が好ましくは50〜100℃、さらに好ま
しくは50〜90℃、特に好ましくは50〜80℃、J
IS硬度が好ましくは10〜50、さらに好ましくは2
0〜50、特に好ましくは20〜40であり、架橋が完
全に進んだ段階(20℃×7日後)において、軟化点が
好ましくは70〜200℃、さらに好ましくは80〜2
00℃、特に好ましくは100〜200℃、JIS硬度
が好ましくは50〜100、さらに好ましくは60〜1
00、特に好ましくは60〜80である。上記軟化点未
満では、熱的耐久性が発現せず、一方、上記軟化点を超
えると、硬すぎて風合いが悪くなる。また、上記JIS
硬度未満では、接着力が充分に発現せず、一方、上記J
IS硬度を超えると、硬すぎて風合いが悪くなる。この
フィルム物性は、軟化点およびJIS硬度ともに、
(A)成分の配合量、(A)成分の分子量、(B)〜
(C)成分の配合量などにより、調整することができ
る。
【0023】本発明の水系接着剤組成物によれば、基材
に塗布後、好ましくは60〜180℃で、20〜180
秒、さらに好ましくは90〜150℃で、30〜90秒
程度乾燥したのち、この基材と被着体とを、圧締力;1
0kg/cm2 以下、好ましくは3〜7kg/cm2
感圧時間;1秒以下、好ましくは0.5〜1秒、感熱温
度;30〜150℃、好ましくは50〜120℃の条件
下でドライラミネートすることができる。ここで、上記
基材や被着体としては、例えば、各種樹脂のフィルム、
板、布(ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンフォ
ーム、ポリエチレンフォーム、メラミン板、軟質・硬質
塩化ビニル)、金属板、木材などが挙げられる。
【0024】以下、図1に、本発明のドライラミネート
用水系接着剤組成物を用いた接着工程図の一例を示す。
本発明の接着剤組成物が塗布される基材10は、ロール
11,ロールコーター12により引き出される。この
際、ロール11,12間13に貯蔵されている本発明の
接着剤組成物Cがロールコーター12の表面上に貼着さ
れるので、このロール12により基材10の表面上に、
該組成物が塗布される。接着剤組成物Cが表面に塗布さ
れた基材10は、乾燥機14内で、温度60〜180
℃、好ましくは90〜150℃、乾燥時間20〜180
秒、好ましくは30〜90秒、加熱・乾燥処理されるこ
とにより、組成物中の水分の大半が蒸発し、ドライラミ
ネートに適した水分率となる。この際の接着剤組成物の
固形分濃度は、好ましくは30〜60重量%、さらに好
ましくは40〜50重量%程度となる。乾燥機14から
搬出された基材10は、30〜150℃、好ましくは5
0〜120℃に加熱されたヒートロール15,16によ
り、さらに加熱・乾燥・圧締処理を施され、引き続き、
コールドプレスロール17,18の間で被着体19とド
ライラミネートされて、製品20として完成する。な
お、符号21は、基材を搬送させるコンベアロールであ
る。
【0025】以上のように、本発明のドライラミネート
用水系接着剤組成物によれば、基材に塗布後、これを乾
燥した接着剤を、熱・圧力(30〜150℃、10kg
/cm2 以下)によりメルトさせて貼り合わせることに
より、感圧時間が1秒以下の短時間で貼り合わせること
が可能である。また、この接着工程ののち、架橋反応が
進み、耐久性を向上させることができる。
【0026】本発明のドライラミネート用水系接着剤組
成物の好ましい態様は、例えば、次のとおりである。 実施態様1; (A)芳香族ポリエステルポリウレタンエマルジョン(固形分換算); 40重量部 脂肪族ポリエステルポリウレタンエマルジョン(固形分換算); 60重量部 (B)水分散性脂肪族イソシアネート化合物; 5重量部 (C)水分散性ポリグリシジルエーテル; 2.5重量部 実施態様2; (A)芳香族ポリエステルポリウレタンエマルジョン(固形分換算); 30重量部 脂肪族ポリエステルポリウレタンエマルジョン(固形分換算); 70重量部 (B)水分散性イソシアネート化合物; 5重量部 (C)水分散性ポリグリシジルエーテル; 2重量部
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例中、部および%は、特に断ら
ないかぎり、重量基準である。また、実施例中の各種評
価は、次のようにして行なった。
【0028】硬度 表1〜2の配合処方に基づき、各成分を所定の比率で混
合・攪拌し、120℃×60秒の条件により、厚さ0.
2mm程度のフィルムを作製したのち、これらを重ね合
わせて厚さ12mmに調整したフィルムを作製し、この
フィルムを、JIS硬度計〔(株)島津製作所製、JI
S K6301に規定されたA形硬度計〕で測定した。
なお、評価は、上記フィルムを作製直後に測定した値を
初期硬度、作製後20℃×65%RH×7日の静置を行
なったのちに測定した値を常態硬度(架橋が完全に進ん
だ段階の硬度)とした。軟化点 上記で得られたフィルムを用い、フローテスター
〔(株)島津製作所製〕による流動開始温度を軟化点と
した。なお、測定値は、50℃より、2.5℃/分で昇
温し、樹脂が流動し始める温度を読み取った。試験時の
圧縮荷重は、25kg/cm2 である。評価は、上記フ
ィルムを作製直後に測定した値を初期軟化点、作製後2
0℃×65%RH×7日の静置を行なったのちに測定し
た値を常態軟化点(架橋が完全に進んだ段階の軟化点)
とした。
【0029】接着強度 表1〜2の配合処方に基づき、各成分を所定の比率で混
合・攪拌し、基材〔東レ(株)製、ルミラーシート(ポ
リエチレンテレフタレートフィルム)〕に、固形分換算
で20μmになるように塗工し、120℃×60秒の条
件で乾燥したのち、直ちに被着体〔(株)ブリヂストン
製、エバーライトCZ(ポリエーテルポリウレタンフォ
ーム)〕を重ね合わせ、圧締力5kg/cm2 、温度1
00℃、時間1秒の条件で加熱圧締したものを、接着強
度、耐熱性および耐湿熱性試験の供試体とした。試験に
供する供試体の寸法は、長さ200mm、幅25mmに
調整した。なお、供試体作製後、3分後に測定したもの
を初期接着強度、また、20℃×65%RH×7日間、
常態養生したのち測定したものを常態接着強度とした。
【0030】耐久性 耐熱性;上記の常態養生を行なったものを、80℃×
24時間、静置させ、その後、20℃×65%RH×2
4時間、養生した供試体の接着強度を測定した。 耐湿熱性;上記の常態養生を行なったものを、70℃
×95%RH×168時間、静置させ、その後、20℃
×65%RH×24時間、養生した供試体の接着強度を
測定した。初期接着強度は、剥離力で測定し、常態接着
強度および耐久性の評価は、下記の判定基準に基づい
た。 ○;基材あるいは被着体の材料破壊 ×;接着剤/被着体の界面剥離 −;常態接着性が×のため、未評価とした。
【0031】実施例1〜4、比較例1〜4 表1〜2の配合処方に基づき、ドライラミネート用水系
接着剤組成物を調製し、評価した。結果を表1〜2に示
す。
【0032】
【表1】
【0033】表1中、*1〜*4は、次のとおりであ
る。表2も同様である。 *1)芳香族ポリエステルポリウレタンHW−375
〔固形分46%、大日本インキ化学工業(株)製〕 *2)脂肪族ポリエステルポリウレタン HW−112
〔固形分35%、大日本インキ化学工業(株)製〕 *3)水分散性脂肪族ポリイソシアネート化合物 AQ
110〔固形分100%、日本ポリウレタン工業(株)
製〕 *4)水分散性ポリグリシジルエーテル CR−5L
〔固形分100%、大日本インキ化学工業(株)製〕
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明のドライラミネート用水系接着剤
組成物によれば、水系であるため環境にやさしく、かつ
広範囲の基材に対し短時間で良好なドライラミネート接
着性を示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドライラミネート用水系接着剤組成物
を基材に塗布し、被着体とドライラミネートするための
工程図である。
【符号の説明】
10 基材 C 接着剤組成物 12 ロールコーター 14 乾燥機 19 被着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米川 芳明 東京都中央区日本橋二丁目3番21号 株式 会社イーテック内 Fターム(参考) 4J040 EC032 EF111 EF151 EF291 EF311 EF321 HA126 JA03 LA05 LA06 MA10 MB03 NA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)芳香族ポリウレタンエマルジョン
    および/または脂肪族ポリウレタンエマルジョン(固形
    分換算)100重量部に対し、(B)水分散性脂肪族イ
    ソシアネート化合物1〜20重量部、および(C)水分
    散性ポリグリシジルエーテル1〜10重量部を含有する
    ことを特徴とする、ドライラミネート用水系接着剤組成
    物。
  2. 【請求項2】 圧締力;10kg/cm2 以下、感圧時
    間;1秒以下、感熱温度;20〜130℃の条件下でド
    ライラミネートすることができる、請求項1記載のドラ
    イラミネート用水系接着剤組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005048046A (ja) * 2003-07-28 2005-02-24 Toyo Ink Mfg Co Ltd ドライラミネート用接着剤
JP2005272775A (ja) * 2004-03-26 2005-10-06 Toyo Mooton Kk 水性一液ウレタン樹脂接着剤の製造方法
JP2011508804A (ja) * 2007-12-18 2011-03-17 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 微粒子感圧接着剤組成物

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