JP5011933B2 - ウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤、及びそれを用いた化粧造作部材 - Google Patents

ウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤、及びそれを用いた化粧造作部材 Download PDF

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Description

本発明は、建築分野をはじめ様々な分野で使用できるウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤に関する。
近年、建築分野では、基材の保護と美観性の向上を目的として、木材、合板、パーチクルボード、ミディアム デンシティ ファイバーボード(MDF)等の基材に、化粧紙、塩化ビニルシート、単板等の化粧材を貼り合わせて得られた化粧造作部材を、床材、壁材及び天井材等に使用することが多い。特に、基材に、突板等の単板を貼り合せて得られる化粧造作部材は、単板由来の高級感のある木目模様の外観を有することからその需要が高まっている。
前記単板としては、一般に木質基材を約0.1mm〜0.5mm程度の厚みにスライスしたものが使用される。
しかし、前記した単板は、大気中の温度や湿度の影響を受けやすく、前記基材に単板を貼り合せ化粧造作部材を製造する際の作業環境条件によっては、該化粧造作部材の表面に単板由来の皺やひび割れを引き起こすという問題があった。
前記問題を引き起こすことなく、良好な外観を有する化粧造作部材を製造する方法は、従来から検討されており、例えば基材の表面に接着剤を塗布し、該塗布面上に、含水率が15%以上の単板、いわゆるウェット単板を載置し、次いで圧締する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。前記ウェット単板とは、概ね15〜50質量%程度の含水率を有する単板や、該単板に金属汚染防止剤等の各種添加剤が塗布等されたものを総称するものである。ウェット単板は、乾燥した状態の単板と比較して良好な柔軟性と強度とを有しているため、単板を基材に貼り合せる際にひび割れ等を引き起こしにくい。
一方で、前記ウェット単板と基材とを貼り合せる際に使用可能な接着剤としては、従来からウェット単板との良好な親和性を有する水性接着剤が一般に使用されている。
しかし、従来の水性接着剤では、高温下で実用上十分なレベルの初期接着強さや常態接着強さを発現することが困難であるため、得られた化粧造作部材に切削加工等を施した際に単板の部分的な剥離を引き起こす場合があった。
かかる問題を解決する方法としては、得られた化粧造作部材を一定期間、堆積養生する方法があるが、かかる方法では、化粧造作部材の生産効率を著しく低下させるという問題があった。
また、前記基材が木質基材である場合には、木質基材が水性接着剤中に含まれる水の一部を吸収し膨張する場合がある。膨張した木質基材は、経時的な水の蒸発に伴って、ほぼもとの大きさに戻るが、その際、木質基材表面に歪みが生じ、その結果、得られる化粧造作部材の外観不良を引き起こすという問題があった。
また、前記水性接着剤は、一般に良好な耐水性を有するものではないため、高耐水性や耐熱水性が求められている用途に使用可能な化粧造作部材を製造する際に使用することは困難であった。
特開平6−190802号公報
本発明が解決しようとする課題は、ウェット単板と基材との両方に対して優れた初期接着強さ及び常態接着強さを発現可能で、かつ耐水性に優れた接着層を形成可能であり、更には、化粧造作部材等の生産効率を向上することのできるウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を提供することである。
本発明者等は、前記課題を解決すべく検討を進めるなかで、有機溶剤や水性媒体等を含まない、いわゆる無溶剤タイプの湿気硬化性ホットメルト接着剤が、環境保護や作業環境の向上の観点から建材分野などで使用されていることに注目した。なかでも、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、ポリウレタン樹脂に固有の良好な密着性や柔軟性等の特性を有することから、基材とウェット単板との接着に使用した場合であっても、優れた接着強さと耐水性を発現できるのではないかと考え検討を進めた。
しかし、基材に湿気硬化性ポリウレタンホットメルト接着剤を塗布し、次いで該塗布面にウエット単板を載置して圧締することにより得られた化粧造作部材は、ウエット単板の乾燥が進むにつれて、単板の部分的な剥離を引き起こした。
前記問題は、ウェット単板が十分に乾燥するまで圧締し続けることによってある程度は解消することが可能であるが、前記方法では、化粧造作部材の生産効率を著しく低下させるという問題があった。
本発明者等は、更に検討を進めるなかで、前記した剥離は、使用する湿気硬化性ポリウレタンホットメルト接着剤の、水との親和性が十分でないために引き起こされるのではないかと考え、接着剤として、界面活性剤を含む湿気硬化性ポリウレタンホットメルト接着剤を使用することを検討した。その結果、該接着剤を使用することにより良好な接着強さを発現することが可能となったものの、耐水性の著しい低下が引き起こされるという問題があった。
また、本発明者等は、該接着剤に含まれるウレタン樹脂に各種の親水性基を導入することによって該接着剤の水に対する親和性が向上し、その結果、実用上十分なレベルの接着強さを発現することが可能になるのではないかと考え鋭意検討を進めた。その結果、特に、一般に結晶性を有する長鎖脂肪族ポリエステルポリオール、及び2000〜10000の数平均分子量を有し、かつ特定範囲のエチレンオキサイド由来の構造単位を有する脂肪族ポリエーテルポリオールを含むポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有してなる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤が、実用上十分なレベルの接着強さを発現でき、かつ予想外にも耐水性の低下をも防止できることから、もっぱらウェット単板と基材とを接着し化粧造作部材を製造する用途に適することを見出した。
即ち、本発明は、一般式(I)で示される長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)2000〜10000の数平均分子量を有する脂肪族ポリエーテルポリオール(B)、2000〜5000の数平均分子量を有し、かつ30℃以上のガラス転移温度を有する芳香族ポリエステルポリオール(CI)、400〜3500の数平均分子量を有し、かつ20℃以下のガラス転移温度を有する芳香族ポリエステルポリオール(CII)、及び2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有し、かつ融点が30℃以下の脂肪族ポリエステルポリオール(D)を含むポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有してなり、前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)が、前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)全体に対して10〜60質量%の範囲のエチレンオキシド由来の構造単位を有するものであるウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤であり、且つ、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用する前記ポリオール及び前記ポリイソシアネートの全量100質量部に対して、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)20〜60質量部、前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)1〜30質量部、前記芳香族ポリエステルポリオール(CI)5〜25質量部、前記芳香族ポリエステルポリオール(CII)5〜20質量部、前記芳香族ポリエステルポリオール(CI)及び前記芳香族ポリエステルポリオール(CII)の合計で10〜35質量部、及び前記脂肪族ポリエステルポリオール(D)1〜50質量部含まれることを特徴とするウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤に関するものである。
Figure 0005011933
(一般式(I)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基を示し、かつR及びRの有する炭素原子数の合計は12以上である。nは3〜40を示す。)
また、本発明は、基材上に前記ウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤によって形成された層(X)を有し、かつ前記層(X)上に単板からなる層を有する化粧造作部材、及びその製造方法に関するものである。
また、本発明は、基材上に加熱溶融された前記ウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を塗布し、次いで該塗布面上に、ウェット単板を載置したものを圧締することで前記基材と前記ウェット単板とを接着する、化粧造作部材の製造方法に関するものである。
また、本発明は、基材上に加熱溶融された前記ウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を塗布し、次いで該塗布面上にウェット単板を載置し、次いで前記ウェット単板上に不織布を載置し、次いで圧締することで前記基材と前記ウェット単板とを接着する、化粧造作部材の製造方法に関するものである。
また、本発明は、基材上に加熱溶融されたウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を塗布し、次いで該塗布面上に、ウェット単板を載置したものをホットプレス法により圧締し、次いでコールドプレス法により圧締することによって前記基材と前記ウェット単板とを接着する、化粧造作部材の製造方法に関するものである。
また、本発明は、基材上に加熱溶融されたウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を塗布し、次いで該塗布面上に、ウェット単板を載置したものをコールドプレス法により圧締することで前記基材と前記ウェット単板とを接着する、化粧造作部材の製造方法に関するものである。
なお、本発明でいう「常態接着強さ」とは、加熱溶融状態の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を用いて、後述する基材とウェット単板とを貼り合せた後、湿気硬化反応がほぼ完全に進行することにより発現する接着強さをいう。「常態接着強さ」は、使用する湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤によって異なるものの、一般には基材とウェット単板とを貼り合わせ後、概ね23℃の温度及び65%の相対湿度の環境下で24時間程度養生させることによって発現する。
本発明のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、基材とウェット単板とを接着するうえで十分なレベルの初期接着強さと常態接着強さとを発現することが可能である。
そして、本発明のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を用いて、基材とウェット単板とを接着して得られた化粧造作部材は、単板の皺やひび割れなどを引き起こしておらず、外観に優れたものである。
前記のような優れた特徴を有することから、本発明のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、建築分野等をはじめとする広範な分野で利用可能な、きわめて利用価値の高いものである。
本発明のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、後述する特定のポリオール及びポリイソシアネートを反応させて得られるウレタンプレポリマーを主成分として含有し、必要によりその他の添加剤等を含有してなるものである。
本発明のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤に含まれる前記ウレタンプレポリマーとは、空気中やそれが塗布される基材中に存在する水分と反応して架橋構造を形成しうるイソシアネート基を分子内に有する化合物であって、常温で固体あるいは粘稠な性状を有するものである。一般に、ウレタンプレポリマーといわれるものは、比較的低分子量のものが多いが、当業者においては、数万の数平均分子量(Mn)を有するものもウレタンプレポリマーと称されており、本発明においても数万の数平均分子量を有するウレタンプレポリマーを使用することができる。
前記ウレタンプレポリマーの数平均分子量は、1000〜30000の範囲が好ましく、4000〜10000の範囲がより好ましい。ウレタンプレポリマーの数平均分子量が前記範囲であれば、流動性や加工性に優れるウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
本発明で使用するウレタンプレポリマーは、湿気架橋反応性とホットメルト性の2つの特性を共に有する。
前記ウレタンプレポリマーが有する湿気架橋反応性は、ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基と湿気(水)が反応して開始する架橋反応に由来するものであり、ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基に起因する性質である。
一方、前記ウレタンプレポリマーが有するホットメルト性は、選択するウレタンプレポリマーの分子構造に起因する性質であり、常温では固体であるが加熱によって溶融して塗布可能となり、溶融状態で塗布し、冷えると固化し接着性を発現する性質である。
ホットメルトとは、常温では固体あるいは粘稠な性状であるが、加熱すると溶融し、流動状態あるいは液状となる性質もしくは物質の総称であり、例えばエチレン酢ビ系に代表されるホットメルトなどが一般に知られている。ホットメルトは、無溶剤型であるとともに、常温では固形あるいは粘稠な性状であるが、熱を加えると溶融して塗布が可能な状態となり、冷却により再度凝集力が出る性状を有すため、例えば、無溶剤型の接着剤やコーティング材などとして有用である。
ホットメルト性は軟化点と密接な関係があり、一般に使用するウレタンプレポリマーの軟化点が低いほど作業性は良好となり、逆に、軟化点が高いほど接着強度は良好になる傾向がある。
本発明で使用するウレタンプレポリマーの軟化点は、好ましくは40〜120℃の範囲であり、前記ウレタンプレポリマーの軟化点がかかる範囲であれば、作業性も良好であり、接着強さに優れる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤が得られる。なお、本発明でいう軟化点とは、ウレタンプレポリマーの温度を段階的に上昇させた場合に、熱流動し始め凝集力を失う温度をいう。
前記ウレタンプレポリマーの軟化点の調整方法としては、例えば、(1)ウレタンプレポリマーの分子量による調整方法、(2)原料としてポリエステルポリオールを使用した場合における、該ポリエステルポリオールのポリアルキレン鎖の結晶性による調整方法、(3)ポリオールやポリイソシアネートを用いた芳香族環式構造の導入による調整方法、(4)ウレタン結合の含有量による調整方法等を採用することができ、これらを単独で使用あるいは複数組み合わせて使用することができる。
前記ウレタンプレポリマーの軟化点の調整方法の(1)では、一般にウレタンプレポリマーの高分子量化に伴い、軟化点は上昇する傾向にある。尚、ウレタンプレポリマーの分子量の調整は、例えば、ポリイソシアネートとポリオールのモル比による調整、高分子量ポリオールの使用等の手法を採用することができ、特に制限はない。
また、前記ウレタンプレポリマーの軟化点の調整方法の(2)では、一般に、結晶性のポリエステルポリオールのポリアルキレン鎖の炭素原子数が多い程、得られるウレタンプレポリマーの結晶性が向上し、軟化点は上昇する傾向があり、また、結晶性のポリエステルポリオールの使用量が多い程、軟化点は上昇する傾向がある。
また、前記ウレタンプレポリマーの軟化点の調整方法の(3)では、通常、ウレタンプレポリマー中の芳香族環式構造の含有量が多い程、軟化点は上昇する傾向がある。
また、前記ウレタンプレポリマーの軟化点の調整方法の(4)では、通常、ウレタン結合の含有量が多い程、軟化点が上昇する傾向がある。
本発明で使用するウレタンプレポリマーは、以下に説明する各種のポリオールとポリイソシアネートとを、前記ポリイソシアネートの有するイソシアネート基が、ポリオールの有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させることによって製造することができる。
前記ポリオールとしては、下記一般式(I)で示される長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)、及び2000〜10000の数平均分子量を有する脂肪族ポリエーテルポリオール(B)を組み合わせて使用することが、本発明の課題を解決するうえで重要である。
はじめに長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)について説明する。
前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用する長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)は、一般式(I)で示される構造を有する。
Figure 0005011933
(一般式(I)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基を示し、かつR及びRの有する炭素原子数の合計は12以上である。nは3〜40を示す。)
前記一般式(I)中のRは、炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基であり、RとRの有する炭素原子数の合計が12以上になる範囲で適宜選択することができるが、炭素原子数が4以上の偶数である直鎖のアルキレン基であることが好ましい。
前記一般式(I)中のRは、前記Rとは独立して炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基であり、RとRの有する炭素原子数の合計が12以上になる範囲で適宜選択できるが、炭素原子数が10以上の偶数である直鎖のアルキレン基であることが好ましい。
前記R及びRが、それぞれ前記範囲の炭素原子数を有する直鎖のアルキレン基である長鎖脂肪族ポリエステルポリオールを使用することによって、得られるウレタンプレポリマーの結晶性が高まり、基材と単板との剥離を防止できるレベルの初期接着強さを発現可能なウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
前記一般式(I)中のnは3〜40であり、9〜25の範囲内であることが好ましく、9〜15の範囲がより好ましい。前記範囲内のnを有する長鎖脂肪族ポリエステルポリオールを使用することにより、適度な溶融粘度を有し塗装作業性に優れ、かつ基材と単板とを貼り合わせてから常態接着強さが発現するまでの間に、基材と単板との剥離を防止できるレベルの初期接着強さを発現可能なウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)は、例えば炭素原子数が偶数である直鎖脂肪族ジオールと炭素原子数が偶数である直鎖脂肪族ジカルボン酸とを縮合反応させることによって製造することができる。前記直鎖脂肪族ジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、10−デカンジオール等を使用することができ、好ましくは1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオールを使用することができる。
前記直鎖脂肪族ジカルボン酸としては、例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸等を使用することができ、好ましくはセバシン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸を使用することができる。
また、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)を製造する際に使用する前記直鎖脂肪族ジオールと前記直鎖脂肪族ジカルボン酸との組み合わせは、前記一般式(I)で示されるRとR中に含まれる炭素原子数の合計が12以上、好ましくは12〜20の範囲で適宜選択することができる。なかでも、前記直鎖脂肪族ジオールとして1,6−ヘキサンジオールを、前記直鎖脂肪族ジカルボン酸として1,12−ドデカンジカルボン酸又はセバシン酸を反応させて得られる長鎖脂肪族ポリエステルポリオールを使用することが好ましい。
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)は、10000以下の数平均分子量を有することが好ましく、3000〜5000の範囲を有することがより好ましい。
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)は、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネートの全量100質量部に対して20〜60質量部の範囲で使用することが好ましく、20〜40質量部の範囲で使用することがより好ましい。前記範囲内の前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)を、後述する各種ポリオールと組み合わせ使用することによって、適度な溶融粘度を有し塗装作業性に優れ、基材と単板との剥離を防止できるレベルの初期接着強さを発現可能なウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
次に、本発明で使用する脂肪族ポリエーテルポリオール(B)について説明する。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)としては、2000〜10000の範囲の数平均分子量を有し、かつ前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)全体に対して10〜60質量%の範囲のエチレンオキシド由来の構造単位を有するものを使用することができる。前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)は、具体的には、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等の一般の脂肪族ポリエーテルポリオールの両末端にエチレンオキシドを付加することにより、分子両末端に存在する水酸基を1級水酸基に変性したものである。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)を使用して得られる本発明のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、基材と単板との剥離を防止できるレベルの初期接着強さを発現可能である。
一方で、前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)の代わりに、数平均分子量が2000より小さい脂肪族ポリエーテルポリオールを使用して得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、良好な耐水性を有する接着剤層を形成することが困難であるため好ましくない。また、前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)の代わりに、数平均分子量が10000より大きい脂肪族ポリエーテルポリオールを使用した場合には、脂肪族ポリエーテルポリオール(B)由来の構造単位を有するウレタンプレポリマーの、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)由来の構造単位を有するウレタンプレポリマーに対する分散性が低下し、その結果、常温で実質的に固体である湿気硬化型ウレタンホットメルトを得ることが困難となる。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)は、2000〜10000の範囲の数平均分子量を有するものであるが、なかでも3000〜5000の範囲の数平均分子量を有するものを使用することがより好ましい。かかる範囲内の数平均分子量を有する脂肪族ポリエーテルポリオール(B)を、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)と組み合わせて使用することにより、基材とウェット単板とを接着する際に優れた初期接着強さと常態接着強さとを発現することが可能である。
また、前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)の代わりに、エチレンオキシド由来の構造単位が10質量%未満である脂肪族ポリエーテルポリオールを使用して得られたウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、ウェット単板の貼り合せに使用可能なレベルの親水性を有していないため、かかる用途に使用することは困難である。なお、該接着剤の親水性は、エチレンオキシド由来の構造単位が10質量%未満である脂肪族ポリエーテルポリオールを過剰に使用することによっても向上するが、かかる脂肪族ポリエーテルポリオールを過剰に用いると、得られる湿気硬化性ポリウレタンホットメルト接着剤の初期接着強さが低下する傾向であるため、好ましくない。
一方で、エチレンオキシド由来の構造単位が60質量%を超える脂肪族ポリエーテルポリオールを使用して得られたウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、十分なレベルの耐水性を発現することが困難であり、耐水性の求められる用途に使用することは困難である。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)としては、エチレンオキシド由来の構造単位が10〜40重量%である脂肪族ポリエーテルポリオールを使用することが好ましい。前記範囲のエチレンオキシド由来の構造単位を有する脂肪族ポリエーテルポリオールを用いることにより、優れた耐水性、及び初期接着強さを有するウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)は、例えばポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等の公知の脂肪族ポリエーテルポリオール(b1)にエチレンオキシドを付加することによって製造することができる。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(b1)は、例えば後述する低分子量ポリオールを開始剤として使用し、プロピレンオキシドやブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを開環重合させることによって製造することができる。また、開環重合によって得られた前記重合体に、さらにγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトンなどを開環付加させることによって製造することも可能である。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(b1)を製造する際に開始剤として使用可能な低分子量ポリオールとしては、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等が挙げられる。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)としては、ポリプロピレングリコールの両末端にエチレンオキシドが付加したエチレンオキシド変性ポリプロピレングリコールや、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとをランダム共重合して得られるエチレンオキシド変性ポリプロピレングリコールや、ポリブチレングリコールの両末端にエチレンオキシドが付加したエチレンオキシド変性ポリブチレングリコールを使用することが、ウェット単板に対する優れた初期接着強さ及び優れた耐水性を発現できることから好ましい。
前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)は、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネートの全量100質量部に対して1〜30質量部の範囲で使用することが好ましく、2〜20質量部の範囲で使用することがより好ましい。前記範囲内の脂肪族ポリエーテルポリオール(B)を使用することによって、優れた常態接着強さを発現可能なウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
本発明では、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)及び前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)の他に、必要に応じてその他のポリオールを併用することができる。
前記ポリオールに併用可能なその他のポリオールとしては、例えば2000〜5000の数平均分子量を有し、かつ30℃以上のガラス転移温度を有する芳香族ポリエステルポリオール(CI)が挙げられる。
前記芳香族ポリエステルポリオール(CI)は、例えば芳香族ポリカルボン酸と低分子量の脂肪族ポリオールとを縮合反応させる方法や、脂肪族ポリカルボン酸と低分子量の芳香族ポリオールとを縮合反応させる方法等によって製造することができる。
芳香族ポリエステルポリオール(CI)を製造する際に使用可能な前記芳香族ポリカルボン酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などが挙げられ、それらを単独で使用又は2種以上を併用することができる。また、前記脂肪族ポリカルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカメチレンジカルボン酸等が挙げられる。
前記低分子量の脂肪族ポリオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等を使用することができる。
前記低分子量の芳香族ポリオールとしては、例えばビスフェノールAやビスフェノールF等に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、γ−ブチロラクトンやε−カプロラクトン等を開環付加反応させて得られる芳香族ポリオールを使用することができる。
芳香族ポリエステルポリオール(CI)としては、前記低分子量の脂肪族ポリオールとしてエチレングリコールやネオペンチルグリコールを、前記芳香族ポリカルボン酸としてイソフタル酸やテレフタル酸を、ガラス転移温度が30℃以上になるように適宜組み合わせ、公知の方法により縮合反応させて得られる芳香族ポリエステルポリオールを使用することが好ましい。
芳香族ポリエステルポリオール(CI)は、30℃以上のガラス転移温度を有するものであり、なかでも30〜70℃の範囲のガラス転移温度を有することがより好ましい。前記範囲内のガラス転移温度を有する芳香族ポリエステルポリオール(CI)を、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)等と組み合わせ使用することによって、優れた常態接着強さを発現できるウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
芳香族ポリエステルポリオール(CI)は、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネートの全量100質量部に対して5〜25質量部の範囲で使用することが好ましく、10〜20質量部の範囲で使用することがより好ましい。
また、前記ポリオールに併用可能なその他のポリオールとしては、例えば400〜3500の数平均分子量を有し、かつ20℃以下のガラス転移温度を有する芳香族ポリエステルポリオール(CII)を使用することができる。
前記芳香族ポリエステルポリオール(CII)としては、例えばジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバリン酸−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルなどの側鎖を有する低分子量のポリオール等と、前記芳香族ポリエステルポリオール(CI)を製造する際に使用できるものとして例示した芳香族ポリカルボン酸と同様のものとを反応させて得られる芳香族ポリエステルポリオールを使用することができる。
前記芳香族ポリエステルポリオール(CII)は20℃以下のガラス転移温度を有するが、−30〜20℃の範囲のガラス転移温度を有することがより好ましい。この範囲内であれば、さらに優れた常態接着強さを発現可能なウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
前記芳香族ポリエステルポリオール(CII)は、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネートの全量100質量部に対して、5〜20質量部の範囲で使用することが好ましく、10〜20質量部の範囲で使用することがより好ましく、更には前記芳香族ポリエステルポリオール(CI)及び前記芳香族ポリエステルポリオール(CII)の合計が10〜35質量部の範囲で使用することが好ましい。前記芳香族ポリエステルポリオールの使用量が前記範囲内であれば、優れた常態接着強さを発現可能なウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
また、前記ポリオールに併用可能なその他のポリオールとしては、例えば2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有し、かつ融点が30℃以下の脂肪族ポリエステルポリオール(D)を使用することができる。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(D)は、ネオペンチルグリコールやヘキサメチルピバリン酸ジオールと、ポリカルボン酸とを縮合反応させる方法や、ネオペンチルグリコールやヘキサメチルピバリン酸ジオールを開始剤としてカプロラクトンやγ−ブチルラクトンなど開環重合する方法等によって製造することができる。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(D)を製造する際には、必要に応じて、前記した以外の低分子量の脂肪族ポリオールや脂肪族ポリカルボン酸を併用することができる。
前記その他の低分子量の脂肪族ポリオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等を使用することができる。なかでも、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のエーテル結合を有する低分子量の脂肪族ポリオールを使用することが、得られた脂肪族ポリエステルポリオール(D)と前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)との相溶性を向上させる上で好ましく、その結果、熱溶融安定性に優れるウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
前記脂肪族ポリカルボン酸としては、例えばアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカメチレンジカルボン酸等を併用することができる。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(D)としては、前記2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を脂肪族ポリエステルポリオール(D)全体に対して10〜20質量%有するものを使用することが好ましく、12〜18質量%有するものを使用することがより好ましい。前記範囲内の前記2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有する脂肪族ポリエステルポリオールを、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)や脂肪族ポリエーテルポリオール(B)と組み合わせ使用することによって、基材への浸透性が高く、加熱溶融状態での粘着性が高いウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(D)は、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネートの全量100質量部に対して、1〜50質量部の範囲で使用することが好ましく、3〜20質量部の範囲で使用することがより好ましく、5〜15質量部の範囲で使用することが更に好ましい。前記脂肪族ポリエステルポリオール(D)を前記範囲で使用することによって得られるウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、圧締開始直後において高い粘着性を発現可能であり、その結果、基材と単板との圧締時間が通常より短くても単板の剥離を防止することができ、その結果、後述する化粧造作部材の生産効率を向上させることが可能となる。
また、本発明で使用するポリオールとしては、前記したものの他に、本発明の効果を阻害しない範囲で、例えば前記した以外のポリエステルポリオール、芳香族ポリエーテルポリオールや、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、ひまし油系ポリオール等を使用することができる。
次に、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリイソシアネートについて説明する。
前記ポリイソシアネートとしては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、クルードジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネートあるいは脂環式構造を有するポリイソシアネートを使用することができる。これらのなかでも、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は加熱溶融させて使用することから、加熱溶融時の蒸気圧が低いジフェニルメタンジイソシアネートを使用することが好ましい。
次に、本発明で使用するウレタンプレポリマーの製造方法について詳細に説明する。
本発明で使用するウレタンプレポリマーは、公知慣用の方法で製造することができる。例えば、反応容器中の前記ポリイソシアネートに、水分を除去したポリオール、すなわち長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)及び脂肪族ポリエーテルポリオール(B)、必要に応じて前記したその他のポリオールを、それぞれ別々に滴下又はそれらの混合物を滴下した後に加熱し、ポリオールの有する水酸基が実質的に無くなるまで反応させる方法によって製造することができる。前記ウレタンプレポリマーの製造は、通常、無溶剤で行うことができるが、有機溶剤中で反応させることによって製造してもよい。有機溶剤中で反応させる場合には、反応を阻害しない酢酸エチル、酢酸n−ブチル、メチルエチルケトン、トルエン等の有機溶剤を使用することができるが、反応の途中又は反応終了後に減圧加熱等の方法により有機溶剤を除去することが必要である。
前記ウレタンプレポリマーを製造する際には、必要に応じてウレタン化触媒を使用することができる。ウレタン化触媒は、前記反応の任意の段階で、適宜加えることができる。
前記ウレタン化触媒としては、例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミン及びN−メチルモルホリンなどの含窒素化合物;酢酸カリウム、ステアリン酸亜鉛及びオクチル酸錫などの金属塩;ジブチル錫ジラウレートなどの有機金属化合物を使用することができる。
前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用するポリオールとポリイソシアネートとの使用割合は、前記ポリイソシアネートが有するイソシアネート基と前記ポリオールが有する水酸基との当量比(以下、[イソシアネート基/水酸基]の当量比という。)が、1.1〜5.0の範囲内であることが好ましく、1.5〜3.0の範囲内であることがより好ましい。前記当量比をかかる範囲内に調整することによって、塗工性の良好なウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
本発明で使用するウレタンプレポリマーは、主に長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)由来の構造単位を有するウレタンプレポリマーがマトリックスを形成し、該マトリックス中に、主に脂肪族ポリエーテルポリオール(B)由来の構造単位を有するウレタンプレポリマーや、主に芳香族ポリエステルポリオール(CI)由来の構造単位を有するウレタンプレポリマーや、主に芳香族ポリエステルポリオール(CII)由来の構造単位を有するウレタンプレポリマーから構成されるドメインがそれぞれ分散した、いわゆる海島型の相分離構造を有していることが好ましい。前記海島型の相分離構造を有するウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、基材とウエット単板とを貼り合わせてから常態接着強さが発現するまでの間に、ウエット単板の乾燥に伴う収縮による剥がれや目開きを防止することができ、かつ優れた常態接着強さと耐水性、耐煮沸性を発現することができる。
前記マトリックス中に形成されるドメインの平均ドメイン径は、好ましくは1〜1000μmの範囲であり、より好ましくは1〜100μmの範囲である。尚、本発明で言う平均ドメイン径とは、光学顕微鏡で200個のドメインの径を測定し、それらを平均して求めた値である。
本発明のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、125℃における溶融粘度が2000〜50,000mPa・sの範囲であることが好ましい。溶融粘度が前記範囲内であるウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を用いることにより、該接着剤を基材に塗布する際にロールコーターなどの公知の塗布装置を使用することが可能となる。
また、本発明のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤には、必要に応じて、粘着付与剤、硬化触媒、可塑剤、安定剤、充填材、染料、顔料、蛍光増白剤、シランカップリング剤、ワックス等の添加剤、熱可塑性樹脂等を本発明の目的を阻害しない範囲内で適宜、選択して使用することができる。
前記粘着付与剤としては、例えばロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、水添ロジンエステル系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、水添テルペン系樹脂や、石油樹脂としてC5系の脂肪族樹脂、C9系の芳香族樹脂、およびC5系とC9系の共重合樹脂等を使用することができる。
前記可塑剤としては、例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、トリオクチルホスフェート、エポキシ系可塑剤、トルエン−スルホアミド、クロロパラフィン、アジピン酸エステル、ヒマシ油等を使用することができる。
前記安定剤としては、例えばヒンダードフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ヒンダードアミン系化合物等を使用することができる。
前記充填材としては、例えばケイ酸誘導体、タルク、金属粉、炭酸カルシウム、クレー、カーボンブラック等を使用することができる。充填剤を添加することにより、単板表面から該接着剤が染み出すことを抑制可能となるため好ましい。
次に、本発明の化粧造作部材について説明する。
本発明の化粧造作部材は、基材上にウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤によって形成された層(X)を有し、かつ前記層(X)上に単板からなる層を有するものであって、例えば階段の踏板、ドア枠、窓枠、敷居、手摺り等に使用することができる。
前記基材としては、例えば、合板、MDF(ミディアム デンシティ ファイバーボード)、パーチクルボード等の木質基材や、アルミ、鉄等の金属基材等を使用することができる。前記基材は、溝部、R部、逆R部等の複雑な形状の部位を有していてもよい。
前記ウェット単板は、大気中の湿度よりも高含水率であるスライス状のものであり、前記単板としては、杉などの針葉樹、楢、樺、檜などの広葉樹や、黒檀などの南洋材をスライスしたものを使用することができる。また、一般にフリッチと言われる、異なる複数種類の木材からなる、積層構造を有する木質基材をスライスしたものを使用することもできる。前記ウェット単板としては、概ね15〜40質量%の含水率を有するものを使用することが好ましい。
本発明のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を用いて、前記基材と前記ウェット単板とを貼り合わせる方法としては、例えば60〜150℃で加熱溶融した前記ウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を、ロールコーター、スプレーコーター、T−ダイコーター、ナイフコーター等を用いて基材上に塗布し、その塗布面に前記ウェット単板を貼り合わせ圧締する方法や、前記ロールコーター等を用いて加熱溶融した前記接着剤をウェット単板上に塗布し、その塗布面に前記基材を貼り合わせ圧締する方法がある。前記圧締は、例えばロールプレス、フラットプレス、ベルトプレス等を用い前記基材の形状に合わせて適宜行うことができる。圧締方法としては、得られる化粧造作部材の良好な表面平滑性を維持する観点から、フラットプレス法を適用することが好ましい。
また、本発明のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を用いて、前記基材と前記ウェット単板とを貼り合わせる際には、必要に応じて適宜温度を調整することが好ましい。
具体的には、加熱条件下で基材とウェット単板とを接着するホットプレス法等を適用できる。また、ウェット単板の乾燥過程での収縮を抑制することを目的として、極端にオープンタイムの短い接着剤を使用する場合には、前記ホットプレス法とコールドプレス法とを組み合わせた、いわゆるホットアンドコールドプレス法等を適用することが好ましい。
前記ホットアンドコールドプレス法とは、一般に雄型及び雌型からなる一対の金型を用い、ホットプレス法により圧締することによってホットメルト接着剤を活性化させ、次いでコールドプレス法により圧締し基材同士を貼り合せる方法である。
具体的には、一方の型上に前記基材を載置し、次いで該基材上に加熱溶融した本発明のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を塗布し、次いで該塗布面上にウェット単板を載置し、該ウェット単板上に他方の型を載置したものを、60〜100℃程度の温度で、0.2〜5kg/cm程度の比較的低圧力で圧締(ホットプレス法)することで本発明のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を流動化することによって基材へ浸透させ、次いで、20〜50℃程度の比較的低温で、かつ0.2〜5kg/cm程度の比較的低圧力で圧締(コールドプレス法)することによって、化粧造作部材を製造する方法である。
前記ホットプレス法は、温度調整が可能なロールを備えた前記したようなロールプレスやフラットプレス等を用いて行うことができる。
また、前記コールドプレス法は、常温下で、前記したような通常のロールプレスやフラットプレス等を用いることによって行うことができる。
前記ホットアンドコールドプレス法によって得られた化粧造作部材は、表面平滑性と接着強度の点で優れている。また、作業環境温度による初期接着強度や可使時間が変動しにくい点からもより好ましい。
前記した各種方法で化粧造作部材を製造する際には、ウェット単板に含まれる水分の乾燥を促進する観点から、基材上に加熱溶融したウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を塗布し、次いで該塗布面上にウェット単板を載置し、次いで該ウェット単板上に不織布を載置したものを、前記と同様の方法で圧締することが好ましい。
前記不織布としては、圧締する際の温度に耐えうるレベルの耐熱性を有するものを使用することが好ましく、例えばコットンや麻等からなる天然繊維、レーヨン等からなる化学繊維、ナイロンやポリエステル等からなる合成繊維、ガラスや炭素等からなる無機繊維等を使用することができる。
かくして得られた本発明の化粧造作部材は、単板の皺やひび割れが生じておらず、外観に優れたものであるから、床部材、壁装材、天井材、窓枠、階段部材、収納扉、内装扉、収納棚、家具等に使用することが可能である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
合成例1<長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)の調製例>
2リットルのフラスコに1,12−ドデカンジカルボン酸(分子量230.30)を1160質量部、1,6−ヘキサンジオール(分子量118.17)を615質量部、及びエステル化触媒としてテトライソプロポキシチタンを0.007質量部を添加し、120℃でそれらを溶融した。次いで、撹拌しながら3〜4時間かけて220℃へ昇温し4時間保持した後、100℃に冷却することによって、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)(数平均分子量3800、酸価0.1、水酸基価31.8)を調製した。
合成例2<脂肪族ポリエステルポリオール(A’−2)の調製例>
合成例1に記載の1,12−ドデカンジカルボン酸の代わりにアジピン酸を720質量部使用する以外は、合成例1と同様の方法で反応させることによって脂肪族ポリエステルポリオール(A’−2)(数平均分子量4500、酸価0.1、水酸基価24.4)を調製した。
Figure 0005011933
合成例3<芳香族ポリエステルポリオール(CI−1)の調製例>
2リットルの四つ口フラスコ内に、エチレングリコールを125質量部、ネオペンチルグリコールを210質量部、イソフタル酸を350質量部、テレフタル酸を200質量部及びアジピン酸を60質量部、ブチル酸スズを0.03質量部加え220℃で反応させることによって、芳香族ポリエステルポリオール(CI−1)を調製した。
合成例4<芳香族ポリエステルポリオール(CII−1)の調製例>
2リットルの四つ口フラスコ内に、ネオペンチルグリコールを450質量部、及びイソフタル酸を500質量部加え、ブチル酸スズを0.03質量部加え220℃で反応させることによって、芳香族ポリエステルポリオール(CII−1)を調製した。
Figure 0005011933
合成例5<脂肪族ポリエステルポリオール(D−1)の調製例>
2リットルの四つ口フラスコ内に、ジエチレングリコールを100質量部、ネオペンチルグリコールを200質量部、1,6−ヘキサンジオールを300質量部、アジピン酸を500質量部、ブチル酸スズを0.03質量部加え220℃で反応させることによって、エーテル結合を有する脂肪族ポリエステルポリオール(D−1)(数平均分子量2500、酸価0.2、水酸基価44.5)を調製した。
Figure 0005011933
脂肪族ポリエーテルポリオールとしては、下記表4に記載の各種ポリエーテルポリオール(B−1)、(B−2)、(B’−3)、(B’−4)、(B’−5)、(B’−6)をそれぞれ使用した。なお、表4において、PPGは、ポリプロピレングリコールを表し、EO−PPGは、ポリプロピレングリコールの両末端にエチレンオキシドを開環付加させて得られたエチレンオキシド変性ポリプロピレングリコールを表し、PEGは、ポリエチレングリコールを表す。
Figure 0005011933
《実施例5》
2リットル4ツ口フラスコ内で長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)190質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(A’−2)190質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(B−1)60質量部、芳香族ポリエステルポリオール(CI−1)140質量部、芳香族ポリエステルポリオール(CII−1)90質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(D−1)100質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(F−1)(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)30質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを140質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を10質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー5を調製した。
次いで、U−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.5質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤5を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤5を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、18,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.5質量%であった。
《実施例6》
2リットル4ツ口フラスコ内で、脂肪族ポリエーテルポリオール(B−1)90質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(D−1)100質量部、及び平均粒子径0.8ミクロンの表面処理焼成カオリンの100重量部を混合した後、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)185質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(A’−2)185質量部、芳香族ポリエステルポリオール(CI−1)140質量部、芳香族ポリエステルポリオール(CII−1)60質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(F−1)(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)30質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを140質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を15質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応せることによってウレタンプレポリマー6を調製した。
次いで、U−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.5質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤6を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤5を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、24,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.4質量%であった。
《実施例7》
2リットル4ツ口フラスコ内で長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)100質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(A’−2)350質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(B−2)110質量部、芳香族ポリエステルポリオール(CI−1)150質量部、芳香族ポリエステルポリオール(CII−1)60質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(D−1)100質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(F−1)(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)50質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを140質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を15質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー7を調製した。
次いで、スーパーエステルA100(ロジンエステル、荒川化学工業株式会社製)を25質量部をU−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.5質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤7を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤7を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、30,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.5質量%であった。
《比較例1》
2リットル4ツ口フラスコ内で長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)300質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A’−2)500質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(D−1)200質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)50質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで、4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを110質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を30質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー8を調製した。
次いで、粘着性付与剤としてスーパーエステルA100(ロジンエステル、荒川化学工業株式会社製)を50質量部とU−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.0質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤8を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤8を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、20,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は1.7質量%であった。
《比較例2》
2リットル4ツ口フラスコ内で長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)300質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A’−2)500質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(B’−6)200質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(D−1)100質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)50質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで、4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを140質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を25質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー9を調製した。
次いで、粘着性付与剤としてスーパーエステルA100(ロジンエステル、荒川化学工業株式会社製)を50質量部とU−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.0質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤9を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤9を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、20,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.1質量%であった。
《比較例3》
2リットル4ツ口フラスコ内で長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)300質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A’−2)500質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(B’−5)300質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(D−1)100質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)50質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで、4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを200質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を20質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー10を調製した。
次いで、粘着性付与剤としてスーパーエステルA100(ロジンエステル、荒川化学工業株式会社製)を50質量部とU−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.0質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤10を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤10を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、17,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.7質量%であった。
《比較例4》
2リットル4ツ口フラスコ内で長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)300質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A’−2)500質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(B’−3)200質量部、芳香族ポリエステルポリオール(CI−1)165質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(D−1)200質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)50質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで、4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを200質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を20質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー11を調製した。
次いで、粘着性付与剤としてスーパーエステルA100(ロジンエステル、荒川化学工業株式会社製)を50質量部とU−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.0質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤11を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤11を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、20000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.3質量%であった。
《比較例5》
2リットル4ツ口フラスコ内で長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A−1)300質量部、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A’−2)500質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(B’−4)200質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(D−1)200質量部、及び酢酸ビニル由来の構造単位を45質量%有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名 エバフレックス EV45X、三井デュポンポリケミカル株式会社製)50質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで、4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを200質量部とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名PAPI−135、三菱化学株式会社製)を20質量部加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー12を調製した。
次いで、粘着性付与剤としてスーパーエステルA100(ロジンエステル、荒川化学工業株式会社製)を50質量部とU−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.0質量部加え均一になるまで攪拌することにより、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤12を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤12を、125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、19,000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.7質量%であった。
《比較例6》
2リットル4ツ口フラスコ内で、脂肪族ポリエステルポリオール(A’−2)220質量部、脂肪族ポリエーテルポリオール(B−1)110質量部、脂肪族ポリエステルポリオール(D−1)165質量部を混合した後、100℃で減圧加熱することで4ツ口フラスコ内の全量に対する水分が0.05質量%となるまで脱水した。
次いで、70℃に冷却された前記4ツ口フラスコに、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI)を90質量部を加え、イソシアネート基含有量が一定となるまで100℃で約3時間反応させることによってウレタンプレポリマー13を調製した。
次いで、粘着性付与剤としてスーパーエステルA100(ロジンエステル、荒川化学工業株式会社製)を50質量部とU−CAT660M(2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、サンアプロ株式会社製)を1.5質量部加え均一になるまで攪拌することによって、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤13を調製した。得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤13を125℃で加熱溶融させたときの溶融粘度をICI型コーンプレート粘度計(ICI社製、コーン直径:19.5mm、コーン角度:2.0°)を用いて測定したところ、8000mPa・sであった。また、イソシアネート基含有量は2.6質量%であった。
各種測定は以下の方法に従って行った。
[イソシアネート基含有量(質量%)の測定方法]
各ウレタンプレポリマーに過剰のアミンを添加することで、ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基とジブチルアミンとを反応させた後、残ったアミンを塩酸で滴定する、いわゆる逆滴定法により測定した。
[試験片Iの作製方法]
温度23℃、相対湿度65%の環境下、厚み12mmで表面がサンディング処理されたJASタイプI適合合板に、120℃で加熱溶融した各湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤をホットメルトロールコーターを用いて、20m/分の塗布速度で、平均約80g/mに塗布した後、直ちに含水率が70質量%で厚みが0.6mmの突板(樺)を該塗布面に貼り合わせ、次いで該突板上にポリエチレンテレフタレートからなる不織布(目付け30g/m)を載置し、平面プレスを用いて約10kg/cmの圧力で10秒間圧締することによって試験片を作製した。
[表面外観の評価方法]
1.単板表面からの接着剤の染み出しの評価
前記方法で作製した各試験片Iの表面をサンディング処理した後、該表面に水性ステイン着色剤(ミラゾールカラーV、大日本インキ化学工業株式会社製)を、3g/m塗布し乾燥した後の表面状態を、下記の評価基準にしたがって目視で観察した。
○:突板表面からの接着剤の染み出しなし、着色不良なし。
△:突板表面からの接着剤の染み出し若干あり、着色不良なし。
×:突板表面からの接着剤の染み出しあり、着色不良あり。
2.突板の剥離の評価
前記方法で作製した各試験片Iの表面における突板の剥離の有無を目視で観察した。
○:突板の剥離あり。
△:若干の突板の剥離あり。
×:突板の剥離あり。
3.突板表面のひび割れの評価
前記方法で作製した各試験片Iの表面における、突板由来のひび割れの有無を目視で観察した。
○:ひび割れなし。
△:1mm以下の突板のひび割れがある。
×:1mm以上の突板のひび割れがある。
[初期接着強さの評価方法]
前記方法で作製した各試験片Iを、温度23℃、相対湿度65%の環境下で1時間養生した後、同環境下で、90°方向に剥離を行い、その際の抵抗と、破断状態から初期接着強さを評価した。ウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤に求められる初期接着強さとしては、概ね10N/25mm以上であることが好ましい。さらに、インラインで切断、穴あけなどの2次加工を行うためには20N/25mmであることが好ましいとされている。
[常態接着強さの評価方法]
前記方法で作製した各試験片Iを、温度23℃、相対湿度65%の環境下で72時間養生した後、同環境下で、平面引張試験を行い、その引張強さを評価した。前記試験は、同環境下で引張試験器(株式会社今田製作所社製 STD−201NA)を用いて引張速度2mm/分、剥離面積4cmの条件で行った。ウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤に求められる常態接着強さとしては、使用する用途によって異なるものの、壁、ドアなどの化粧造作部材の場合、概ね0.4N/mm以上であることが好ましい。さらに、1.0N/25mm以上であれば床部材や窓枠などの荷重のかかる部位の建築部材用途に使用するうえで十分な性能であるとされている。
[耐水性の評価方法]
前記方法で作製した各試験片Iの一部(75×75mmの正方形)を、温度23℃、相対湿度65%の環境下で72時間養生した後、100℃に沸騰させたウオーターバス中に4時間浸漬させ、その後、60℃に調温した熱風循環乾燥機中で16時間乾燥させた。次いで、該試験片の一部を100℃に沸騰させたウオーターバス中に4時間浸漬させた後、60℃に調温した熱風循環乾燥機中で3時間乾燥させた。乾燥後の各試験片の一部の角部、具体的には各辺部分(75mm)における突板の剥離を目視で観察した。
○:剥離なし。
△:突板が剥離した部分の長さが各辺とも25mm以下である。
×:突板が25mm以上剥離した辺がある。









Figure 0005011933
表6中の「4,4’−MDI」は、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを表し、「イソネート143LJ」は、三菱化学株式会社製のカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートを表し、「PAPI 135」は、三菱化学株式会社製のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを表す。また、「スーパーエステルA100」は、荒川化学工業株式会社製のロジンエステルを表し、「エバフレックスEV45X」は、三井デュポンポリケミカル株式会社製のエチレン−酢酸ビニル共重合体を表し、「U−CAT660M」は、サンアプロ株式会社製の2,2’−ジモルホリノジエチルエーテルを表し、「表面処理焼成カオリン」は、平均粒子径0.8μmの表面処理焼成カオリンを表す。


Figure 0005011933
Figure 0005011933
Figure 0005011933
表8、表9及び表10中の「4,4’−MDI」は、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを表し、「イソネート143LJ」は、三菱化学株式会社製のカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートを表し、「PAPI 135」は、三菱化学株式会社製のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを表す。また、「スーパーエステルA100」は、荒川化学工業株式会社製のロジンエステルを表し、「エバフレックスEV45X」は、三井デュポンポリケミカル株式会社製のエチレン−酢酸ビニル共重合体を表し、「U−CAT660M」は、サンアプロ株式会社製の2,2’−ジモルホリノジエチルエーテルを表す。

Claims (8)

  1. 一般式(I)で示される長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)2000〜10000の数平均分子量を有する脂肪族ポリエーテルポリオール(B)、2000〜5000の数平均分子量を有し、かつ30℃以上のガラス転移温度を有する芳香族ポリエステルポリオール(CI)、400〜3500の数平均分子量を有し、かつ20℃以下のガラス転移温度を有する芳香族ポリエステルポリオール(CII)、及び2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基を有し、かつ融点が30℃以下の脂肪族ポリエステルポリオール(D)を含むポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有してなり、前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)が、前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)全体に対して10〜60質量%の範囲のエチレンオキシド由来の構造単位を有するものであるウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤であり、且つ、前記ウレタンプレポリマーを製造する際に使用する前記ポリオール及び前記ポリイソシアネートの全量100質量部に対して、前記ポリオールが、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(A)20〜60質量部、前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)1〜30質量部、前記芳香族ポリエステルポリオール(CI)5〜25質量部、前記芳香族ポリエステルポリオール(CII)5〜20質量部、前記芳香族ポリエステルポリオール(CI)及び前記芳香族ポリエステルポリオール(CII)の合計で10〜35質量部、及び前記脂肪族ポリエステルポリオール(D)1〜50質量部含むことを特徴とするウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤。
    Figure 0005011933

    (一般式(I)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基を示し、かつR及びRの有する炭素原子数の合計は12以上である。nは3〜40を示す。)
  2. 前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)が、ポリプロピレングリコールの両末端にエチレンオキシドが付加したエチレンオキシド変性ポリプロピレングリコール、またはポリブチレングリコールの両末端にエチレンオキシドが付加したエチレンオキシド変性ポリブチレングリコールである、請求項1に記載のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤。
  3. 前記脂肪族ポリエーテルポリオール(B)が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとをランダム共重合して得られるエチレンオキシド変性ポリプロピレングリコールである、請求項1に記載のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤。
  4. 基材上に請求項1〜3のいずれか一項に記載のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤によって形成された層(X)を有し、かつ前記層(X)上に単板からなる層を有することを特徴とする化粧造作部材。
  5. 基材上に加熱溶融された請求項1〜3のいずれか一項に記載のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を塗布し、次いで該塗布面上にウェット単板を載置したものを圧締することで前記基材と前記ウェット単板とを接着することを特徴とする化粧造作部材の製造方法。
  6. 基材上に加熱溶融された請求項1〜3のいずれか一項に記載のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を塗布し、次いで該塗布面上に、ウェット単板を載置し、次いで該ウェット単板上に不織布を載置し、次いで圧締することで前記基材と前記ウェット単板とを接着する、化粧造作部材の製造方法。
  7. 基材上に加熱溶融された請求項1〜3のいずれか一項に記載のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を塗布し、次いで該塗布面上に、ウェット単板を載置したものをホットプレス法により圧締し、次いでコールドプレス法により圧締することによって前記基材と前記ウェット単板とを接着する、化粧造作部材の製造方法。
  8. 基材上に加熱溶融された請求項1〜3のいずれか一項に記載のウェット単板用湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を塗布し、次いで該塗布面上に、ウェット単板を載置したものをコールドプレス法により圧締することで前記基材と前記ウェット単板とを接着する、化粧造作部材の製造方法。
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