JP2003079671A - 車椅子用前輪支持機構 - Google Patents
車椅子用前輪支持機構Info
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- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60B—VEHICLE WHEELS; CASTORS; AXLES FOR WHEELS OR CASTORS; INCREASING WHEEL ADHESION
- B60B33/00—Castors in general; Anti-clogging castors
- B60B33/04—Castors in general; Anti-clogging castors adjustable, e.g. in height; linearly shifting castors
- B60B33/045—Castors in general; Anti-clogging castors adjustable, e.g. in height; linearly shifting castors mounted resiliently, by means of dampers
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61G—TRANSPORT, PERSONAL CONVEYANCES, OR ACCOMMODATION SPECIALLY ADAPTED FOR PATIENTS OR DISABLED PERSONS; OPERATING TABLES OR CHAIRS; CHAIRS FOR DENTISTRY; FUNERAL DEVICES
- A61G5/00—Chairs or personal conveyances specially adapted for patients or disabled persons, e.g. wheelchairs
- A61G5/06—Chairs or personal conveyances specially adapted for patients or disabled persons, e.g. wheelchairs with obstacle mounting facilities, e.g. for climbing stairs, kerbs or steps
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 路面の凹凸や障害物から乗員が受ける振動や
衝撃を緩和でき、しかも、乗員が抱く転倒の恐怖感を低
減できる、車椅子用前輪支持機構を提供すること。 【解決手段】 車椅子の車体フレームの下端部に、連結
部２、平面回転部３、及び支持部材４１を介して、懸架
機構５が設けられており、懸架機構５が、クランク軸構
造体５０及び磁石歯車を備えており、クランク軸構造体
５０が、支持部材４１の下端部にて回転自在に支持され
た水平支持軸５１と、前輪１を回転自在に支持する車軸
５２と、水平支持軸５１及び車軸５２に対して直角に位
置して水平支持軸５１の一端と車軸５２の一端とを連結
するアーム５３と、からなっている。
衝撃を緩和でき、しかも、乗員が抱く転倒の恐怖感を低
減できる、車椅子用前輪支持機構を提供すること。 【解決手段】 車椅子の車体フレームの下端部に、連結
部２、平面回転部３、及び支持部材４１を介して、懸架
機構５が設けられており、懸架機構５が、クランク軸構
造体５０及び磁石歯車を備えており、クランク軸構造体
５０が、支持部材４１の下端部にて回転自在に支持され
た水平支持軸５１と、前輪１を回転自在に支持する車軸
５２と、水平支持軸５１及び車軸５２に対して直角に位
置して水平支持軸５１の一端と車軸５２の一端とを連結
するアーム５３と、からなっている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、車椅子の前輪を支
持する支持機構に関するものである。
持する支持機構に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】事故、病気、高齢などで下半身にハンデ
ィを負った人にとって、車椅子は足代わりとなってい
る。車椅子は主として室内で使用されていたが、社会の
バリアフリー化が進展するに伴って、屋外でも盛んに使
用されるようになってきた。それに伴って、路面の凹凸
や障害物から乗員が受ける振動や衝撃が大きな問題とな
ってきた。ハンディを負っている乗員にとって、振動や
衝撃は健康を更に害する原因となる。従来一般の車椅子
では、直径の小さいソリッドタイヤからなる前輪を車体
フレームにそのまま支持しているだけであったので、上
述の振動や衝撃は殆ど緩和されなかった。そこで、近
年、図９の（ａ）に示すような前輪１をばね１１を介し
て支持する機構１０が採用されてきた。ところで、車椅
子では、前輪と後輪との間隔が狭い。また、乗員が車椅
子に乗ると、頭が重いために重心が高くなる。それ故、
乗員の乗った車椅子は、決して安定したものではない。
ィを負った人にとって、車椅子は足代わりとなってい
る。車椅子は主として室内で使用されていたが、社会の
バリアフリー化が進展するに伴って、屋外でも盛んに使
用されるようになってきた。それに伴って、路面の凹凸
や障害物から乗員が受ける振動や衝撃が大きな問題とな
ってきた。ハンディを負っている乗員にとって、振動や
衝撃は健康を更に害する原因となる。従来一般の車椅子
では、直径の小さいソリッドタイヤからなる前輪を車体
フレームにそのまま支持しているだけであったので、上
述の振動や衝撃は殆ど緩和されなかった。そこで、近
年、図９の（ａ）に示すような前輪１をばね１１を介し
て支持する機構１０が採用されてきた。ところで、車椅
子では、前輪と後輪との間隔が狭い。また、乗員が車椅
子に乗ると、頭が重いために重心が高くなる。それ故、
乗員の乗った車椅子は、決して安定したものではない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記機構１０を採用し
た車椅子において、ばね１１が柔らかいものである場合
には、次のような問題が生じる。 乗員が乗る際に車椅子の中心を外れると、ばね１１が
縮んで、車椅子が傾いてしまう。 乗員が路面３上の物を拾おうとして体を傾けると、ば
ね１１が縮んで、車椅子が傾いてしまう。 図９において車椅子が矢印Ａ方向に走行して、前輪１
が、（ｂ）に示すように、障害物６１に衝突すると、ば
ね１１が縮んで、車椅子の前側がＨ１だけ沈むこととな
り、それによって、乗員が、前のめりになる。このよう
に、ばね１１が柔らかいものである場合には、乗員が転
倒の恐怖を感じることとなる。逆に、ばね１１が硬いも
のである場合には、路面の凹凸などから乗員が受ける振
動や衝撃は、殆ど緩和されない。
た車椅子において、ばね１１が柔らかいものである場合
には、次のような問題が生じる。 乗員が乗る際に車椅子の中心を外れると、ばね１１が
縮んで、車椅子が傾いてしまう。 乗員が路面３上の物を拾おうとして体を傾けると、ば
ね１１が縮んで、車椅子が傾いてしまう。 図９において車椅子が矢印Ａ方向に走行して、前輪１
が、（ｂ）に示すように、障害物６１に衝突すると、ば
ね１１が縮んで、車椅子の前側がＨ１だけ沈むこととな
り、それによって、乗員が、前のめりになる。このよう
に、ばね１１が柔らかいものである場合には、乗員が転
倒の恐怖を感じることとなる。逆に、ばね１１が硬いも
のである場合には、路面の凹凸などから乗員が受ける振
動や衝撃は、殆ど緩和されない。
【０００４】本発明は、路面の凹凸や障害物から乗員が
受ける振動や衝撃を緩和でき、しかも、乗員が抱く転倒
の恐怖感を低減できる、車椅子用前輪支持機構を提供す
ることを目的とする。
受ける振動や衝撃を緩和でき、しかも、乗員が抱く転倒
の恐怖感を低減できる、車椅子用前輪支持機構を提供す
ることを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
車椅子の前輪を支持する支持機構において、車体フレー
ムの下端部にて前輪を回転自在に支持する懸架機構を備
えており、懸架機構が、クランク軸構造体を備えてお
り、クランク軸構造体が、車体フレームの下端部にて回
転自在に支持された水平支持軸と、前輪を回転自在に支
持する車軸と、水平支持軸及び車軸に対して直角に位置
して水平支持軸の一端と車軸の一端とを連結するアーム
と、からなっていることを特徴としている。
車椅子の前輪を支持する支持機構において、車体フレー
ムの下端部にて前輪を回転自在に支持する懸架機構を備
えており、懸架機構が、クランク軸構造体を備えてお
り、クランク軸構造体が、車体フレームの下端部にて回
転自在に支持された水平支持軸と、前輪を回転自在に支
持する車軸と、水平支持軸及び車軸に対して直角に位置
して水平支持軸の一端と車軸の一端とを連結するアーム
と、からなっていることを特徴としている。
【０００６】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明において、懸架機構が、水平支持軸の回転作動を制御
する制御手段を備えており、該制御手段は、車軸が水平
支持軸の鉛直上方にある状態よりも鉛直下方にある状態
の方を採りやすくさせるよう、制御するようになってい
るものである。
明において、懸架機構が、水平支持軸の回転作動を制御
する制御手段を備えており、該制御手段は、車軸が水平
支持軸の鉛直上方にある状態よりも鉛直下方にある状態
の方を採りやすくさせるよう、制御するようになってい
るものである。
【０００７】請求項３記載の発明は、請求項１記載の発
明において、車体フレームの下端部に支持部材が連結さ
れており、支持部材は、上下方向に揺動可能であり、且
つ、上方への揺動が弾性体の抵抗を受けるようになって
おり、水平支持軸は、支持部材の下端部にて回転自在に
支持されているものである。
明において、車体フレームの下端部に支持部材が連結さ
れており、支持部材は、上下方向に揺動可能であり、且
つ、上方への揺動が弾性体の抵抗を受けるようになって
おり、水平支持軸は、支持部材の下端部にて回転自在に
支持されているものである。
【０００８】請求項４記載の発明は、請求項３記載の発
明において、支持部材が縦軸回りに回転可能となってい
るものである。
明において、支持部材が縦軸回りに回転可能となってい
るものである。
【０００９】
【発明の実施の形態】図１は本発明の車椅子用前輪支持
機構の部分縦断面側面図、図２は同じく部分縦断面正面
図である。この支持機構は、連結部２、平面回転部３、
揺動機構４、及び懸架機構５からなっている。
機構の部分縦断面側面図、図２は同じく部分縦断面正面
図である。この支持機構は、連結部２、平面回転部３、
揺動機構４、及び懸架機構５からなっている。
【００１０】連結部２は、筒体２１内に玉軸受２２を介
して縦回転軸２３を有している。平面回転部３は、縦回
転軸２３の下端に固定されている。これにより、縦回転
軸２３の回転に伴って、平面回転部３は平面にて回転す
る。
して縦回転軸２３を有している。平面回転部３は、縦回
転軸２３の下端に固定されている。これにより、縦回転
軸２３の回転に伴って、平面回転部３は平面にて回転す
る。
【００１１】揺動機構４は、支持部材４１とばね４２と
で構成されている。支持部材４１は、その上端が水平軸
４３によって平面回転部３に回転結合されており、それ
によって、上下方向に揺動するようになっている。支持
部材４１は、後方に傾斜して設けられている。支持部材
４１には、後向き突部４１１が形成されている。ばね４
２は、後向き突部４１１と平面回転部３との間に設けら
れており、支持部材４１が上方に揺動する際に抵抗する
ようになっている。
で構成されている。支持部材４１は、その上端が水平軸
４３によって平面回転部３に回転結合されており、それ
によって、上下方向に揺動するようになっている。支持
部材４１は、後方に傾斜して設けられている。支持部材
４１には、後向き突部４１１が形成されている。ばね４
２は、後向き突部４１１と平面回転部３との間に設けら
れており、支持部材４１が上方に揺動する際に抵抗する
ようになっている。
【００１２】そして、支持部材４１の下端部には、前輪
１を回転自在に支持する懸架機構５が設けられている。
懸架機構５は、クランク軸構造体５０を備えている。ク
ランク軸構造体５０は、支持部材４１の下端部にて回転
自在に支持された水平支持軸５１と、前輪１を回転自在
に支持する車軸５２と、水平支持軸５１及び車軸５２に
対して直角に位置して水平支持軸５１の一端と車軸５２
の一端とを連結するアーム５３と、からなっている。水
平支持軸５１は、玉軸受５１１を介して支持部材４１に
支持されている。車軸５２は、玉軸受５２１を介して前
輪１に支持されている。図３はクランク軸構造体５０の
斜視図である。
１を回転自在に支持する懸架機構５が設けられている。
懸架機構５は、クランク軸構造体５０を備えている。ク
ランク軸構造体５０は、支持部材４１の下端部にて回転
自在に支持された水平支持軸５１と、前輪１を回転自在
に支持する車軸５２と、水平支持軸５１及び車軸５２に
対して直角に位置して水平支持軸５１の一端と車軸５２
の一端とを連結するアーム５３と、からなっている。水
平支持軸５１は、玉軸受５１１を介して支持部材４１に
支持されている。車軸５２は、玉軸受５２１を介して前
輪１に支持されている。図３はクランク軸構造体５０の
斜視図である。
【００１３】懸架機構５は、更に、水平支持軸５１の回
転作動を制御する制御手段を備えている。該制御手段
は、磁石歯車５５からなっている。磁石歯車５５は、ク
ランク軸構造体５０において車軸５２が水平支持軸５１
の鉛直上方にある場合に、図４の（ａ）に示すように、
水平支持軸５１側のＳ極及びＮ極と、支持部材４１側の
Ｓ極及びＮ極とが、同極同士が対向するように、設けら
れている。従って、磁石歯車５５は、水平支持軸５１と
支持部材４１との関係を、図４の（ａ）の状態から矢印
Ｅのように半回転して（ｂ）の状態にさせるよう、作用
する。
転作動を制御する制御手段を備えている。該制御手段
は、磁石歯車５５からなっている。磁石歯車５５は、ク
ランク軸構造体５０において車軸５２が水平支持軸５１
の鉛直上方にある場合に、図４の（ａ）に示すように、
水平支持軸５１側のＳ極及びＮ極と、支持部材４１側の
Ｓ極及びＮ極とが、同極同士が対向するように、設けら
れている。従って、磁石歯車５５は、水平支持軸５１と
支持部材４１との関係を、図４の（ａ）の状態から矢印
Ｅのように半回転して（ｂ）の状態にさせるよう、作用
する。
【００１４】次に、上記構成の支持機構の作動について
説明する。図５の（ａ）は衝突前の状態、（ｂ）は衝突
時の状態を示す。図５に示すように、車椅子が矢印Ａ方
向に走行し、前輪１が路面６上の障害物６１に衝突する
と、クランク軸構造体５０が水平支持軸５１回りに後方
（矢印Ｂ方向）へ回動するので、障害物６１から受ける
衝撃ｆは後方へ逃がされることとなり、同時に、支持部
材４１が水平軸４３回りに、ばね４２に抗して、上方
（矢印Ｃ方向）へ揺動するので、上記衝撃ｆは上方へも
逃がされることとなる。しかも、衝突時には、上述の作
動によって、支持部材４１が前輪１に対して前方へ出た
状態となるので、衝突時の走行方向の変位量Ｓ２が図９
の従来の場合のＳ１に比して長くなる。長くなると、瞬
間的な衝撃が緩和される。従って、障害物６１に衝突し
た際に乗員が受ける衝撃が、緩和される。路面６上の凹
凸を乗り越えて走行する際も、同様の作動により、乗員
の受ける振動や衝撃が緩和される。従って、良好な乗り
心地が得られる。
説明する。図５の（ａ）は衝突前の状態、（ｂ）は衝突
時の状態を示す。図５に示すように、車椅子が矢印Ａ方
向に走行し、前輪１が路面６上の障害物６１に衝突する
と、クランク軸構造体５０が水平支持軸５１回りに後方
（矢印Ｂ方向）へ回動するので、障害物６１から受ける
衝撃ｆは後方へ逃がされることとなり、同時に、支持部
材４１が水平軸４３回りに、ばね４２に抗して、上方
（矢印Ｃ方向）へ揺動するので、上記衝撃ｆは上方へも
逃がされることとなる。しかも、衝突時には、上述の作
動によって、支持部材４１が前輪１に対して前方へ出た
状態となるので、衝突時の走行方向の変位量Ｓ２が図９
の従来の場合のＳ１に比して長くなる。長くなると、瞬
間的な衝撃が緩和される。従って、障害物６１に衝突し
た際に乗員が受ける衝撃が、緩和される。路面６上の凹
凸を乗り越えて走行する際も、同様の作動により、乗員
の受ける振動や衝撃が緩和される。従って、良好な乗り
心地が得られる。
【００１５】また、上述したように、前輪１が障害物６
１に衝突した際には、クランク軸構造体５０が水平支持
軸５１回りに矢印Ｂ方向へ回動するとともに、支持部材
４１が水平軸４３回りに矢印Ｃ方向へ揺動するので、両
者の動きが平面回転部３の上下の変動を打ち消し合うこ
ととなり、平面回転部３の沈み込み量Ｈ２は図９の従来
の場合のＨ１に比して非常に小さくなる。従って、衝突
時の前のめりが抑制される。
１に衝突した際には、クランク軸構造体５０が水平支持
軸５１回りに矢印Ｂ方向へ回動するとともに、支持部材
４１が水平軸４３回りに矢印Ｃ方向へ揺動するので、両
者の動きが平面回転部３の上下の変動を打ち消し合うこ
ととなり、平面回転部３の沈み込み量Ｈ２は図９の従来
の場合のＨ１に比して非常に小さくなる。従って、衝突
時の前のめりが抑制される。
【００１６】更に、図６に示すように、前輪１が大きな
段差６２を降りる際には、懸架機構５は次のように作動
する。図６の（ａ）の状態では、磁石歯車５５は図４の
（ａ）の状態にある。従って、磁石歯車５５は、クラン
ク軸構造体５０を、水平支持軸５１回りに回動させよう
としている。そのような状態で、車椅子が矢印Ａ方向に
走行して、前輪１が段差６２を過ぎると、その瞬間に、
（ｂ）に示すように、クランク軸構造体５０は水平支持
軸５１回りに回動して、車軸５２が水平支持軸５１の鉛
直下方に位置した状態になる。即ち、磁石歯車５５は図
４の（ｂ）の状態となる。そして、前輪１が路面６上に
着地すると、クランク軸構造体５０は、磁石歯車５５の
力に抗しながら、水平支持軸５１回りに回動して、
（ｃ）に示すように、車軸５２が水平支持軸５１の鉛直
上方に位置した状態になる。このように、前輪１が段差
６２を降りる際には、クランク軸構造体５０が磁石歯車
５５の作用によって強制的に且つ瞬間的に（ａ）から
（ｂ）の状態となり、（ｃ）の状態となる際に磁石歯車
５５の力に抗しながら水平支持軸５１回りに回動するの
で、ばね力が作用するのと同じように、前輪１が段差６
２を降りる際に乗員が受ける衝撃が、緩和される。
段差６２を降りる際には、懸架機構５は次のように作動
する。図６の（ａ）の状態では、磁石歯車５５は図４の
（ａ）の状態にある。従って、磁石歯車５５は、クラン
ク軸構造体５０を、水平支持軸５１回りに回動させよう
としている。そのような状態で、車椅子が矢印Ａ方向に
走行して、前輪１が段差６２を過ぎると、その瞬間に、
（ｂ）に示すように、クランク軸構造体５０は水平支持
軸５１回りに回動して、車軸５２が水平支持軸５１の鉛
直下方に位置した状態になる。即ち、磁石歯車５５は図
４の（ｂ）の状態となる。そして、前輪１が路面６上に
着地すると、クランク軸構造体５０は、磁石歯車５５の
力に抗しながら、水平支持軸５１回りに回動して、
（ｃ）に示すように、車軸５２が水平支持軸５１の鉛直
上方に位置した状態になる。このように、前輪１が段差
６２を降りる際には、クランク軸構造体５０が磁石歯車
５５の作用によって強制的に且つ瞬間的に（ａ）から
（ｂ）の状態となり、（ｃ）の状態となる際に磁石歯車
５５の力に抗しながら水平支持軸５１回りに回動するの
で、ばね力が作用するのと同じように、前輪１が段差６
２を降りる際に乗員が受ける衝撃が、緩和される。
【００１７】なお、磁石歯車５５は、前輪１が障害物６
１に衝突したり凹凸を乗り越えたりする場合においも、
クランク軸構造体５０の上述した作動を良好に発揮させ
るよう作用している。即ち、磁石歯車５５は、クランク
軸構造体５０が水平支持軸５１回りに後方へ回動するの
を促進させるとともに、回動したクランク軸構造体５０
が元に戻ろうとするのを抑制するよう、作用するので、
クランク軸構造体５０の上述した作動が良好に発揮さ
れ、衝撃や振動がより緩和される。
１に衝突したり凹凸を乗り越えたりする場合においも、
クランク軸構造体５０の上述した作動を良好に発揮させ
るよう作用している。即ち、磁石歯車５５は、クランク
軸構造体５０が水平支持軸５１回りに後方へ回動するの
を促進させるとともに、回動したクランク軸構造体５０
が元に戻ろうとするのを抑制するよう、作用するので、
クランク軸構造体５０の上述した作動が良好に発揮さ
れ、衝撃や振動がより緩和される。
【００１８】以上のように、上記構成の支持機構におい
ては、障害物６１や凹凸や段差６２から乗員が受ける衝
撃や振動が、緩和されるので、良好な乗り心地が得られ
る。しかも、衝突時の前のめりが抑制されるので、乗員
が抱く転倒の恐怖感が低減される。
ては、障害物６１や凹凸や段差６２から乗員が受ける衝
撃や振動が、緩和されるので、良好な乗り心地が得られ
る。しかも、衝突時の前のめりが抑制されるので、乗員
が抱く転倒の恐怖感が低減される。
【００１９】図７及び図８は本発明の車椅子用前輪支持
機構の別の例を示し、図７は部分縦断面側面図、図８は
部分縦断面正面図である。この例と上記構成の支持機構
との違いは、前輪１が支持部材４１によって片持ち支持
されている点、及び、揺動機構４においてばね４２の代
わりにピストン機構４４が用いられている点である。な
お、この例において、図１及び図２と同一符号は同じ又
は相当するものを示す。ピストン機構４４は、水平軸４
４１によって平面回転部３に回転結合されたシリンダ４
４２と、水平軸４４３によって支持部材４１に回転結合
されたピストン４４４と、ゴム部材４４５と、からなっ
ている。ピストン４４４は、ゴム部材４４５を介してシ
リンダ４４２内に嵌入している。この例においては、支
持部材４１が水平軸４３回りに上方へ揺動する際に、ピ
ストン４４４がゴム部材４４５の力に抗しながら矢印Ｄ
方向に移動する。
機構の別の例を示し、図７は部分縦断面側面図、図８は
部分縦断面正面図である。この例と上記構成の支持機構
との違いは、前輪１が支持部材４１によって片持ち支持
されている点、及び、揺動機構４においてばね４２の代
わりにピストン機構４４が用いられている点である。な
お、この例において、図１及び図２と同一符号は同じ又
は相当するものを示す。ピストン機構４４は、水平軸４
４１によって平面回転部３に回転結合されたシリンダ４
４２と、水平軸４４３によって支持部材４１に回転結合
されたピストン４４４と、ゴム部材４４５と、からなっ
ている。ピストン４４４は、ゴム部材４４５を介してシ
リンダ４４２内に嵌入している。この例においては、支
持部材４１が水平軸４３回りに上方へ揺動する際に、ピ
ストン４４４がゴム部材４４５の力に抗しながら矢印Ｄ
方向に移動する。
【００２０】なお、ピストン機構４４に代えて、公知の
コイルばね、油圧ダンパーユニットなどを用いてもよ
い。
コイルばね、油圧ダンパーユニットなどを用いてもよ
い。
【００２１】
【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、前輪が路
面上の障害物に衝突したり凹凸を乗り越えたりする際
に、クランク軸構造体が水平支持軸回りに後方へ回動す
るので、障害物などから受ける衝撃を後方へ逃がすこと
ができる。従って、路面上の凹凸や障害物から乗員が受
ける衝撃や振動を、緩和でき、乗員の乗り心地を良好な
ものにできる。
面上の障害物に衝突したり凹凸を乗り越えたりする際
に、クランク軸構造体が水平支持軸回りに後方へ回動す
るので、障害物などから受ける衝撃を後方へ逃がすこと
ができる。従って、路面上の凹凸や障害物から乗員が受
ける衝撃や振動を、緩和でき、乗員の乗り心地を良好な
ものにできる。
【００２２】また、前輪が段差を降りる際において、前
輪が段差を過ぎた瞬間に、クランク軸構造体が水平支持
軸回りに回動して、車軸が水平支持軸の鉛直下方に位置
した状態となり、前輪が路面上に着地すると、クランク
軸構造体が水平支持軸回りに回動して、車軸が水平支持
軸の鉛直上方に位置した状態になるので、着地時に乗員
が受ける衝撃を、緩和できる。従って、この点からも、
乗員の乗り心地を良好なものにできる。
輪が段差を過ぎた瞬間に、クランク軸構造体が水平支持
軸回りに回動して、車軸が水平支持軸の鉛直下方に位置
した状態となり、前輪が路面上に着地すると、クランク
軸構造体が水平支持軸回りに回動して、車軸が水平支持
軸の鉛直上方に位置した状態になるので、着地時に乗員
が受ける衝撃を、緩和できる。従って、この点からも、
乗員の乗り心地を良好なものにできる。
【００２３】請求項２記載の発明によれば、制御手段に
よって、クランク軸構造体が水平支持軸回りに後方へ回
動するのが促進され、回動したクランク軸構造体が元に
戻ろうとするのが抑制されるので、クランク軸構造体の
作動を良好に行わせて、請求項１に基づく効果を良好に
発揮させることができる。従って、乗員の乗り心地をよ
り良好なものにできる。
よって、クランク軸構造体が水平支持軸回りに後方へ回
動するのが促進され、回動したクランク軸構造体が元に
戻ろうとするのが抑制されるので、クランク軸構造体の
作動を良好に行わせて、請求項１に基づく効果を良好に
発揮させることができる。従って、乗員の乗り心地をよ
り良好なものにできる。
【００２４】請求項３記載の発明によれば、前輪が路面
上の障害物に衝突したり凹凸を乗り越えたりする際に、
支持部材が弾性体に抗して上方へ揺動するので、衝撃を
上方へ逃がすことができる。しかも、衝突時には、クラ
ンク軸構造体の作動と相俟って、支持部材が前輪に対し
て前方へ出た状態となるので、衝突時の走行方向の変位
量を長くでき、それによって、瞬間的な衝撃を緩和でき
る。従って、障害物や凹凸から乗員が受ける衝撃を、よ
り緩和でき、乗員の乗り心地をより良好なものにでき
る。
上の障害物に衝突したり凹凸を乗り越えたりする際に、
支持部材が弾性体に抗して上方へ揺動するので、衝撃を
上方へ逃がすことができる。しかも、衝突時には、クラ
ンク軸構造体の作動と相俟って、支持部材が前輪に対し
て前方へ出た状態となるので、衝突時の走行方向の変位
量を長くでき、それによって、瞬間的な衝撃を緩和でき
る。従って、障害物や凹凸から乗員が受ける衝撃を、よ
り緩和でき、乗員の乗り心地をより良好なものにでき
る。
【００２５】しかも、前輪が路面上の障害物に衝突した
り凹凸を乗り越えたりする際に、クランク軸構造体の後
方への回動と、支持部材の後方への揺動とが、支持部材
が連結されている車体フレームの上下の変動を打ち消し
合うので、車椅子の前側が沈み込むのを抑制して、前の
めりを抑制できる。従って、乗員が抱く転倒の恐怖感を
低減できる。
り凹凸を乗り越えたりする際に、クランク軸構造体の後
方への回動と、支持部材の後方への揺動とが、支持部材
が連結されている車体フレームの上下の変動を打ち消し
合うので、車椅子の前側が沈み込むのを抑制して、前の
めりを抑制できる。従って、乗員が抱く転倒の恐怖感を
低減できる。
【００２６】請求項４記載の発明によれば、前輪による
走行方向の変換を容易に行うことができる。
走行方向の変換を容易に行うことができる。
【図１】 本発明の車椅子用前輪支持機構の部分縦断面
側面図である。
側面図である。
【図２】 図１の機構の部分縦断面正面図である。
【図３】 クランク軸構造体の斜視図である。
【図４】 磁石歯車の作動原理を示す断面図である。
【図５】 障害物に対する衝突の際における図１の機構
の作動を示す側面図である。
の作動を示す側面図である。
【図６】 段差を降りる際における図１の機構の作動を
示す側面図である。
示す側面図である。
【図７】 本発明の別の例の車椅子用前輪支持機構の部
分縦断面側面図である。
分縦断面側面図である。
【図８】 図７の機構の部分縦断面正面図である。
【図９】 障害物に対する衝突の際における従来の車椅
子用前輪支持機構の作動を示す側面図である。
子用前輪支持機構の作動を示す側面図である。
１ 前輪
５ 懸架機構
２３ 縦回転軸
４１ 支持部材
４２ ばね（弾性体）
５０ クランク軸構造体
５１ 水平支持軸
５２ 車軸
５３ アーム
５５ 磁石歯車（制御手段）
Claims (4)
- 【請求項１】 車椅子の前輪を支持する支持機構におい
て、 車体フレームの下端部にて前輪を回転自在に支持する懸
架機構を備えており、 懸架機構が、クランク軸構造体を備えており、クランク
軸構造体が、車体フレームの下端部にて回転自在に支持
された水平支持軸と、前輪を回転自在に支持する車軸
と、水平支持軸及び車軸に対して直角に位置して水平支
持軸の一端と車軸の一端とを連結するアームと、からな
っていることを特徴とする車椅子用前輪支持機構。 - 【請求項２】 懸架機構が、水平支持軸の回転作動を制
御する制御手段を備えており、該制御手段は、車軸が水
平支持軸の鉛直上方にある状態よりも鉛直下方にある状
態の方を採りやすくさせるよう、制御するようになって
いる、請求項１記載の車椅子用前輪支持機構。 - 【請求項３】 車体フレームの下端部に支持部材が連結
されており、支持部材は、上下方向に揺動可能であり、
且つ、上方への揺動が弾性体の抵抗を受けるようになっ
ており、水平支持軸は、支持部材の下端部にて回転自在
に支持されている、請求項１記載の車椅子用前輪支持機
構。 - 【請求項４】 支持部材が縦軸回りに回転可能となって
いる、請求項３記載の車椅子用前輪支持機構。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001276893A JP2003079671A (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | 車椅子用前輪支持機構 |
| TW091120756A TW558441B (en) | 2001-09-12 | 2002-09-11 | Front wheel support mechanism for wheelchair |
| PCT/JP2002/009248 WO2003024379A1 (fr) | 2001-09-12 | 2002-09-11 | Mecanisme de support de roue avant pour chaise roulante |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001276893A JP2003079671A (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | 車椅子用前輪支持機構 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003079671A true JP2003079671A (ja) | 2003-03-18 |
Family
ID=19101524
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001276893A Pending JP2003079671A (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | 車椅子用前輪支持機構 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003079671A (ja) |
| TW (1) | TW558441B (ja) |
| WO (1) | WO2003024379A1 (ja) |
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| WO1998016417A1 (fr) * | 1996-10-17 | 1998-04-23 | Tomio Kakimi | Dispositif de suspension comportant un moyeu de type manivelle |
| JP2000300615A (ja) * | 1999-04-22 | 2000-10-31 | Uirii:Kk | 車いす |
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| JPS6437230U (ja) * | 1987-08-31 | 1989-03-07 | ||
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-
2001
- 2001-09-12 JP JP2001276893A patent/JP2003079671A/ja active Pending
-
2002
- 2002-09-11 TW TW091120756A patent/TW558441B/zh not_active IP Right Cessation
- 2002-09-11 WO PCT/JP2002/009248 patent/WO2003024379A1/ja active Search and Examination
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| WO2003024379A1 (fr) | 2003-03-27 |
| TW558441B (en) | 2003-10-21 |
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