JP2003055046A - 圧電磁器組成物およびこれを用いた圧電デバイスとその製造方法 - Google Patents

圧電磁器組成物およびこれを用いた圧電デバイスとその製造方法

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JP2003055046A
JP2003055046A JP2001238765A JP2001238765A JP2003055046A JP 2003055046 A JP2003055046 A JP 2003055046A JP 2001238765 A JP2001238765 A JP 2001238765A JP 2001238765 A JP2001238765 A JP 2001238765A JP 2003055046 A JP2003055046 A JP 2003055046A
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piezoelectric
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sio
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JP2001238765A
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English (en)
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Tetsuya Takahata
哲也 降▲籏▼
Kojiro Okuyama
浩二郎 奥山
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高電界駆動時の機械的品質係数の大きな圧電
磁器組成物を提供することを目的とするものである。 【解決手段】 主成分(Pb1-uuv{(Zn1/3Nb
2/3w(Sn1/3Nb2 /3xTiyZrz}O3(ただし、
Aはランタン系列から選ばれる少なくとも一種以上の金
属元素、0.85≦u≦0.99、0.97≦v≦1.
03、0.01≦w≦0.20、0.01≦x≦0.1
5、0.35≦y≦0.48、0.30≦z≦0.5
0、w+x+y+z=1)に、副成分として前記主成分
100重量%に対しMnをMnO2に換算して0.05
〜2.5重量%、SiをSiO2に換算して0.01〜
0.5重量%含有させたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば圧電トランス
に用いる圧電磁器組成物およびこれを用いた圧電デバイ
スとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電トランスなどの圧電デバイス
に用いる圧電磁器組成物としては、特開昭56−307
14号公報に示されるようにPb(Zn1/3Nb2/3)O
3−PbTiO3−PbZrO3系組成物にMnO2を添加
したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、圧電デバイスの
高出力化が求められている。これに対し上記圧電材料
は、高電界駆動に伴い機械的品質係数が非線形的に低下
し、内部エネルギー損失により急激に発熱する。そのた
め、大きな出力が得られないという問題点を有してい
た。
【0004】そこで本発明は高電界駆動時の機械的品質
係数の大きな圧電磁器組成物およびこれを用いた圧電デ
バイスとその製造方法を提供することを目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、以下の構成を有するものである。
【0006】本発明の請求項1に記載の発明は、主成分
(Pb1-uuv{(Zn1/3Nb2/ 3w(Sn1/3Nb
2/3xTiyZrz}O3(ただし、Aはランタン系列か
ら選ばれる少なくとも一種以上の金属元素、0.85≦
u≦0.99、0.97≦v≦1.03、0.01≦w
≦0.20、0.01≦x≦0.15、0.35≦y≦
0.48、0.30≦z≦0.50、w+x+y+z=
1)に、副成分として前記主成分100重量%に対しM
nをMnO2に換算して0.05〜2.5重量%、Si
をSiO2に換算して0.01〜0.5重量%含有させ
たものであり、大きな機械的品質係数を有し、かつ高電
界駆動時の機械的品質係数の低下が小さいものである。
【0007】本発明の請求項2に記載の発明は、特に、
主成分(Pb1-uuv{(Zn1/3Nb2/3w(Sn
1/3Nb2/3xTiyZrz}O3(ただし、Aはランタン
系列から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素、0.
85≦u≦0.99、0.97≦v≦1.03、0.0
1≦w≦0.20、0.01≦x≦0.15、0.35
≦y≦0.48、0.30≦z≦0.50、w+x+y
+z=1)に、副成分として前記主成分100重量%に
対しMnをMnO2に換算して0.05〜2.5重量
%、SiをSiO2に換算して0.01〜0.5重量%
含有させたもので圧電層を形成し、内部電極をAgを含
有する金属で形成した圧電デバイスであり、圧電層は大
きな機械的品質係数を有するので高出力を得ることがで
きる。
【0008】本発明の請求項3に記載の発明は、特に、
圧電層となる原料を950〜1050℃で仮焼した後シ
ート成形し、Agを含有する内部電極と交互に積層し、
一体焼成することにより、Agと圧電層を構成する原料
との反応を抑制し、所望の特性を有する圧電デバイスを
得ることができる。
【0009】本発明の請求項4に記載の発明は、特に、
圧電層となる原料を仮焼し、平均粒径0.4〜1.1μ
mに調整後、シート成形するものであり、低温で焼結す
るためAgを含有する内部電極との一体焼成がさらに容
易になる。
【0010】本発明の請求項5に記載の発明は、特に、
Si化合物以外の原料を仮焼し、仮焼後Si化合物を添
加するものである。Si化合物は高温で仮焼すると硬化
するため、後工程の作業が困難となるのでSi化合物が
硬化しすぎないような温度で仮焼する必要が有る。しか
しながらSi化合物を仮焼後に添加することにより、S
i化合物を添加した時よりも高温で仮焼できるため、積
層体焼成時のAgと圧電層を構成する原料との反応を更
に抑制することができる。
【0011】本発明の請求項6に記載の発明は、特に、
平均粒径0.05〜0.2μmのSi化合物を用いるも
のであり、仮焼体にSi化合物を分散させやすくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、実施の形
態1を用いて、本発明の特に請求項1に記載の発明につ
いて説明する。
【0013】まず、出発原料として化学的に高純度のP
bO、La23、Nd23、Pr23、Sm23、Zn
O、SnO2、Nb25、TiO2、ZrO2を組成式
(Pb 1-uuv{(Zn1/3Nb2/3w(Sn1/3Nb
2/3xTiyZrz}O3において(表1)に示す組成と
なるように秤量する。また前記組成式で示した主成分1
00重量%に対し、副成分としてSiO2とMnO2
(表1)に示す割合となるように秤量する。
【0014】
【表1】
【0015】次にこれらの原料をジルコニアボールを媒
介としてボールミルにより湿式混合した。尚、出発原料
として前述した各成分元素の酸化物以外に水酸化物、炭
酸塩、アルコキシド等焼結後の組成が(表1)に示すよ
うになるのであればいずれを用いてもよい。
【0016】また試料番号の右に記された(*)は本発
明の特許請求の範囲外の比較例の試料であることを示
す。
【0017】次に得られた混合物をボールミルから取り
出して乾燥した後、空気中において950〜1050℃
で2時間仮焼した。
【0018】次に得られた仮焼粉体を湿式粉砕し、粉砕
泥しょうを乾燥した後、ポリビニールアルコール溶液を
添加して造粒した。
【0019】次に得られた造粒粉体を、金型とプレスを
用いて直径20mm、厚さ約2mmの円板に成形した。
【0020】次に得られた成形体を、空気中において7
00℃で1時間保持してバインダーアウトを行った後、
空気中において1000〜1200℃で2時間保持して
焼成した。
【0021】次に得られた焼成体を直径約16mm、厚
さ1mmの円板に加工した後、その両主面に銀電極を焼
き付け、100℃の絶縁油中で3kV/mmの直流電界
を印加して分極処理を施した。
【0022】次いで得られた円板試料の直径方向の振動
の機械的品質係数Qmをインピーダンスアナライザーを
用いた共振***振法による測定から求め、(表1)に印
加電圧が5VのときのQm値を示した。
【0023】(表1)に示す結果から明らかなように、
本発明の実施の形態1における圧電磁器組成物に対応す
る試料は、高電界駆動時(5V)に1100以上の高い
Qm値を示している。これに対し、(*)を付した本発
明範囲外の比較例試料は高電界駆動時のQm値が100
0以下と小さい。
【0024】また本発明の圧電磁器組成物は、(表1)
に示すように1150℃でも十分な焼結性を有するもの
であり、例えばAg−Pd電極との同時焼成も可能なも
のである。
【0025】以上のように本実施の形態1における圧電
磁器組成物は、主成分(Pb1-uuv{(Zn1/3Nb
2/3w(Sn1/3Nb2/3xTiyZrz}O3(ただし、
Aはランタン系列から選ばれる少なくとも一種以上の金
属元素で、0.85≦u≦0.99、0.97≦v≦
1.03、0.01≦w≦0.20、0.01≦x≦
0.15、0.35≦y≦0.48、0.30≦z≦
0.50、w+x+y+z=1)に、副成分として前記
主成分100重量%に対しMnをMnO2に換算して
0.05〜2.5重量%、SiをSiO2に換算して
0.01〜0.5重量%含有させたものであり、大きな
機械的品質係数を有し、かつ高電界駆動時の機械的品質
係数の低下が小さいという効果を奏するものである。
【0026】尚、上記実施の形態1で示した(表1)の
組成は一例であり、上記組成を満たす圧電磁器組成物で
あれば本発明の目的を達成するものである。
【0027】(実施の形態2)以下、実施の形態2を用
いて、本発明の特に請求項2、3、4に記載の発明につ
いて説明する。
【0028】図1は本発明の実施の形態2における圧電
デバイスである圧電トランスの斜視図、図2は図1のA
−B間の断面図、図3は図1のC−D間の断面図であ
り、1は積層体、2a,2bは内部電極、3a,3bは
入力電極となる外部電極、4a,4bは出力電極となる
外部電極を示す。以上のように構成された圧電トランス
について以下に説明する。
【0029】まず、出発原料として化学的に高純度のP
bO、La23、Nd23、Pr23、Sm23、Zn
O、SnO2、Nb25、TiO2、ZrO2を組成式
(Pb 1-uuv{(Zn1/3Nb2/3w(Sn1/3Nb
2/3xTiyZrz}O3において(表2)に示す組成と
なるように秤量する。
【0030】
【表2】
【0031】また前記組成式で示した主成分100重量
%に対し、副成分としてSiO2とMnO2を(表2)に
示す割合となるように秤量する。
【0032】尚、実施の形態1と同様に出発原料として
前述した各成分元素の酸化物以外に水酸化物、炭酸塩、
アルコキシド等焼結後の組成が(表2)に示すようにな
るのであればいずれを用いてもよい。
【0033】また試料番号の右に記された(*)は本発
明の特許請求の範囲外の比較例の試料であることを示
す。
【0034】次に、実施の形態1と同様に上記原料を湿
式混合し、得られた混合物をボールミルから取り出して
乾燥した後、空気中において950〜1050℃で2時
間仮焼した。次に得られた仮焼体をボールミルにより湿
式混合および湿式粉砕をし、得られた粉砕泥しょうをボ
ールミルから取り出して乾燥した後、これにバインダー
と可塑剤および溶剤を添加してスラリーにし、ドクター
ブレード法によりシート成形してグリーンシートを作製
した。このグリーンシートを矩形形状に切断した後、上
面に内部電極2a,2bとしてAg:Pd=70:30
のAg−Pdペーストをスクリーン印刷した。
【0035】上記のようにして得た内部電極2a,2b
を印刷したグリーンシートと内部電極なしのグリーンシ
ートとを適宜、複数枚重ねてプレス後切断し、グリーン
積層体を作製した。ここで内部電極2a,2bは、前記
グリーン積層体の短手方向の両端面に一層毎に交互に露
出するようにした。このグリーン積層体を空気中におい
て500℃でバインダーアウトを行った後、空気中にお
いて1025〜1100℃で2時間保持して一体焼成
し、ほぼ直方体状の圧電トランスの形状を持った積層体
1を作製した。
【0036】次に得られた積層体1の内部電極2a,2
bの露出した面に外部電極3a,3bを、積層体1の長
手方向の端面に外部電極4a,4bを銀焼付により形成
した。次に100℃の絶縁油中で3kV/mmの直流電
界を印加して、内部電極2a,2bに挟まれた圧電層を
積層体1の厚み方向に分極処理を施し、さらに外部電極
3aと4a、3bと4b間で積層体1の長手方向に分極
処理を施した。
【0037】こうして得られた圧電トランスの入力電力
と出力電力の損失の度合いを示す効率(%)を(表2)
に示す。
【0038】(表2)に示す結果から明らかなように、
本発明の実施の形態2における圧電トランスは90%以
上の高い効率を示す。またこのように1150℃未満の
焼成温度で高い効率を示すため、融点の低いAg−Pd
を内部電極2a,2bとして用いることができる。
【0039】以上のように本実施の形態2における圧電
デバイス及びその製造方法は、圧電層が大きな機械的品
質係数を有するので、高出力の圧電デバイスを得るとい
う効果を奏するものである。
【0040】また特に圧電層となる原料を950〜10
50℃で仮焼し、ある程度反応させておくことにより、
グリーン積層体を焼成する際、内部電極2a,2bと圧
電層との反応が抑制され、所望の特性を有する圧電デバ
イスを得ることができる。
【0041】尚、外部電極3a,3b,4a,4bの形
成前の積層体1について、厚さの最大値をtmax、最小
値をtminとしたとき、100×(tmax−tmin)/t
min(%)を求め、これを寸法精度として評価したもの
を図4に示した。この結果から明らかなように本発明の
実施の形態2における圧電トランスは、特に、圧電層と
なる原料を950℃以上で仮焼し、ある程度反応させて
からグリーンシートを作製することにより、グリーン積
層体を焼成する際の収縮が抑制されるため、寸法精度の
良い積層構造の圧電トランスが得られる。一方、仮焼温
度が1050℃を超えるとPb成分の蒸発の影響で圧電
特性が低下するため好ましくない。従って、仮焼温度は
950〜1050℃とすることが好ましい。
【0042】また(表2)に示した試料番号32の組成
について、仮焼体を粉砕した時の平均粒径を検討した結
果を図5に示す。試料番号32の圧電体は、焼結体密度
が7800kg/m3以上であると焼結性に優れたもの
となる。また本実施の形態2において、内部電極2a,
2bとして用いたAg−Pdは1100℃以下で焼成す
ることが望ましい。従って図5によると平均粒径を1.
1μmの場合は、優れた特性の圧電トランスを得るため
に焼成温度を1100℃とすることが望ましい。平均粒
径が0.4μmの場合は1050℃に下げることができ
る。このように仮焼体の平均粒径を小さくすることによ
り、焼成温度を下げることができる。焼成温度を下げる
ことができると、内部電極2a,2bとして融点の低
い、銀を含有する金属の使用範囲を広げることができる
のである。
【0043】しかしながら、平均粒径が1.1μmより
も大きいと焼成温度を1100℃よりも高くしなければ
圧電層は焼結性が不十分となり、焼成温度を1100℃
よりも高くすると、内部電極2a,2bが溶解してしま
う。これを防ぐには内部電極2a,2bのPd比率を上
げれば良いのであるが、内部電極2a,2bのコストが
上がってしまう。
【0044】また、平均粒径が0.4μm未満では、通
常の方法では成形が困難になり好ましくない。従ってA
gの含有率の高い金属を内部電極2a,2bとして用い
るため、仮焼体の平均粒径は0.4〜1.1μmとする
ことが好ましい。
【0045】このことは、試料番号32の組成を有する
圧電体だけでなく、本発明の他の組成の圧電体において
も同様のことが言える。
【0046】(実施の形態3)以下、実施の形態3を用
いて、本発明の特に請求項5、6に記載の発明について
説明する。
【0047】まず実施の形態2の(表2)に示した試料
番号32の組成となるように秤量した出発原料におい
て、SiO2以外の出発原料をジルコニアボールを用い
たボールミルにより湿式混合した。得られた混合物をボ
ールミルから取り出して乾燥した後、空気中において9
50〜1050℃で2時間仮焼した。得られた仮焼体
と、特に平均粒径0.05〜0.2μmのSiO2を前
述したボールミルにより湿式混合および湿式粉砕をし、
以後、実施の形態2と同様にして積層構造の圧電トラン
スを作製した。
【0048】SiO2を最初の原料混合の時点で入れた
場合、950℃以上の高温で仮焼した場合に仮焼体の硬
化が著しく、その後の粉砕が通常の方法では困難となる
ため、粉砕方法を変えない限り有効な仮焼成温度の範囲
(950〜1050℃)での仮焼が困難である。一方、
仮焼後にSiO2を添加することにより仮焼体の硬化が
あまり進まないため、通常の粉砕方法のままで粉砕が可
能となる。従って、SiO2以外の原料を仮焼した後、
SiO2を添加することが望ましい。
【0049】尚SiO2を均一に拡散させ反応させるに
は、平均粒径0.2μm以下のSiO2を使用して混合
することが望ましい。しかしながら0.05μm未満に
なると逆に凝集が起こり分散性が悪くなる。従ってSi
2は平均粒径0.05〜0.2μmのものを用いるこ
とが好ましい。
【0050】以上のように本実施の形態3における圧電
デバイスの製造方法は、Si化合物を仮焼後に添加する
ことにより、通常の粉砕方法のままでもSi化合物を始
めから添加した時よりも高温で仮焼できるため、グリー
ン積層体の焼成時の内部電極2a,2bと圧電層を構成
する原料との反応を更に抑制することができるという効
果を奏するものである。
【0051】また特に、平均粒径0.05〜0.2μm
のSi化合物を用いることにより、仮焼体にSi化合物
を分散させやすくなるという効果も奏する。
【0052】なお、実施の形態3においては、一つの圧
電トランスについてのみ説明したが、上記以外にも本発
明の範囲内の組成の圧電層を有する圧電トランスであれ
ば同様の効果が得られる。
【0053】また、実施の形態2,3においては、本発
明の圧電磁器組成物を用いた圧電トランスを説明した
が、本発明の圧電磁器組成物の適用は、圧電トランスに
限定されるものではなく、超音波振動子、アクチュエー
タをはじめとする多くの圧電デバイスに対して適用でき
るものである。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明は、主成分(Pb
1-uuv{(Zn1/3Nb2/3w(Sn 1/3Nb2/3x
TiyZrz}O3(ただし、Aはランタン系列から選ば
れる少なくとも一種以上の金属元素で、0.85≦u≦
0.99、0.97≦v≦1.03、0.01≦w≦
0.20、0.01≦x≦0.15、0.35≦y≦
0.48、0.30≦z≦0.50、w+x+y+z=
1)に、副成分として前記主成分100重量%に対しM
nをMnO2に換算して0.05〜2.5重量%、Si
をSiO2に換算して0.01〜0.5重量%含有させ
た圧電磁器組成物であり、大きな機械的品質係数を有
し、かつ高電界駆動時の機械的品質係数の低下が小さい
という効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態2における圧電トランスの
斜視図
【図2】図1のA−B間の断面図
【図3】図1のC−D間の断面図
【図4】本発明の実施の形態2における積層体の仮焼温
度と寸法精度の関係を示した図
【図5】本発明の実施の形態2における積層体の焼成温
度と焼結体密度の関係を示した図
【符号の説明】
1 積層体 2a 内部電極 2b 内部電極 3a 外部電極 3b 外部電極 4a 外部電極 4b 外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G031 AA07 AA11 AA12 AA14 AA19 AA26 AA30 AA31 AA32 AA39 BA10 CA03 GA01 GA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分(Pb1-uuv{(Zn1/3Nb
    2/3w(Sn1/3Nb2 /3xTiyZrz}O3(ただし、
    Aはランタン系列から選ばれる少なくとも一種以上の金
    属元素で、0.85≦u≦0.99、0.97≦v≦
    1.03、0.01≦w≦0.20、0.01≦x≦
    0.15、0.35≦y≦0.48、0.30≦z≦
    0.50、w+x+y+z=1)に、副成分として前記
    主成分100重量%に対しMnをMnO2に換算して
    0.05〜2.5重量%、SiをSiO2に換算して
    0.01〜0.5重量%含有させた圧電磁器組成物。
  2. 【請求項2】 圧電層と、Agを含有する内部電極とを
    この内部電極が表面に露出するように交互に積層した積
    層体と、この積層体の前記内部電極の露出した面に設け
    た外部電極とを備え、前記圧電層は主成分(Pb
    1-uuv{(Zn1/3Nb2/3w(Sn1/3Nb2/3x
    TiyZrz}O3(ただし、Aはランタン系列から選ば
    れる少なくとも一種以上の金属元素で、0.85≦u≦
    0.99、0.97≦v≦1.03、0.01≦w≦
    0.20、0.01≦x≦0.15、0.35≦y≦
    0.48、0.30≦z≦0.50、w+x+y+z=
    1)に、副成分として前記主成分100重量%に対しM
    nをMnO2に換算して0.05〜2.5重量%、Si
    をSiO2に換算して0.01〜0.5重量%含有させ
    た圧電磁器組成物からなる圧電デバイス。
  3. 【請求項3】 Pb化合物、A化合物(Aはランタン系
    列の金属元素から選ばれる一種類以上の元素)、Zn化
    合物、Nb化合物、Sn化合物、Ti化合物、Zr化合
    物、Mn化合物、Si化合物を混合、仮焼して仮焼体を
    得る第1の工程と、次にこの仮焼体を用いてセラミック
    シートを作製する第2の工程と、次に前記セラミックシ
    ートとAgを含有する内部電極とを交互に前記内部電極
    の端部が表面に露出するように積層して積層体を得る第
    3の工程と、次いでこの積層体を焼成して前記内部電極
    の露出した面に外部電極を形成する第4の工程とを備
    え、前記セラミックシートは主成分(Pb1-uu
    v{(Zn1/3Nb2/3w(Sn1/ 3Nb2/3xTiyZr
    z}O3(ただし、Aはランタン系列から選ばれる少なく
    とも一種以上の金属元素で、0.85≦u≦0.99、
    0.97≦v≦1.03、0.01≦w≦0.20、
    0.01≦x≦0.15、0.35≦y≦0.48、
    0.30≦z≦0.50、w+x+y+z=1)に副成
    分として前記主成分100重量%に対しMnをMnO2
    に換算して0.05〜2.5重量%、SiをSiO2
    換算して0.01〜0.5重量%含有させた圧電磁器組
    成物であり、前記第1の工程における仮焼温度は950
    〜1050℃である圧電デバイスの製造方法。
  4. 【請求項4】 第1の工程後第2の工程前に仮焼体を平
    均粒径0.4〜1.1μmに調整する工程を設ける請求
    項3に記載の圧電デバイスの製造方法。
  5. 【請求項5】 Pb化合物、A化合物(Aはランタン系
    列の金属元素から選ばれる一種類以上の元素)、Zn化
    合物、Nb化合物、Sn化合物、Ti化合物、Zr化合
    物、Mn化合物を混合、仮焼して仮焼体を得る第1の工
    程と、次にこの仮焼体を用いてセラミックシートを作製
    する第2の工程と、次に前記セラミックシートとAgを
    含有する内部電極とを交互に前記内部電極の端部が表面
    に露出するように積層して積層体を得る第3の工程と、
    次いでこの積層体を焼成して前記内部電極の露出した面
    に外部電極を形成する第4の工程とを備え、前記第1の
    工程における仮焼温度は950〜1050℃で、第1の
    工程後第2の工程前に前記仮焼体にSi化合物を添加
    し、前記セラミックシートは主成分(Pb1-uu
    v{(Zn1/3Nb2/3w(Sn1/3Nb2/3xTiyZr
    z}O3(ただし、Aはランタン系列から選ばれる少なく
    とも一種以上の金属元素、0.85≦u≦0.99、
    0.97≦v≦1.03、0.01≦w≦0.20、
    0.01≦x≦0.15、0.35≦y≦0.48、
    0.30≦z≦0.50、w+x+y+z=1)に、副
    成分として前記主成分100重量%に対しMnをMnO
    2に換算して0.05〜2.5重量%、SiをSiO2
    換算して0.01〜0.5重量%含有させた圧電磁器組
    成物からなる圧電デバイスの製造方法。
  6. 【請求項6】 Si化合物の平均粒径は0.05〜0.
    2μmである請求項5に記載の圧電デバイスの製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100481717B1 (ko) * 2001-12-27 2005-04-11 주식회사 에스세라 압전 세라믹 조성물과 그 압전 세라믹 조성물을 이용한 압전소자
KR101248797B1 (ko) 2010-09-30 2013-04-03 티디케이가부시기가이샤 압전 자기 및 이를 구비하는 압전 소자, 및 이러한 압전 소자를 구비하는 압전 디바이스
CN112552047A (zh) * 2020-11-25 2021-03-26 海鹰企业集团有限责任公司 高居里温度“收发”两用型pzt三元系压电陶瓷材料及其制备方法

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