JP2002293624A - 圧電磁器およびその製造方法並びに圧電素子 - Google Patents

圧電磁器およびその製造方法並びに圧電素子

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JP2002293624A JP2001100909A JP2001100909A JP2002293624A JP 2002293624 A JP2002293624 A JP 2002293624A JP 2001100909 A JP2001100909 A JP 2001100909A JP 2001100909 A JP2001100909 A JP 2001100909A JP 2002293624 A JP2002293624 A JP 2002293624A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緻密で高い圧電歪定数およびキュリー温度を
有し、かつ、低温で焼成することができる圧電磁器およ
びその製造方法、並びに圧電素子を提供する。 【解決手段】 (Pb1-x Lax )[Zr1-y Tiy
1-x/4 3 (xは0.03≦x≦0.07、yは0.3
8≦y≦0.48)を主成分とし、第1副成分としてS
b,NbおよびTaからなる群のうちの少なくとも1種
を含有すると共に、第2副成分としてBiを含有する。
第1副成分の含有量は主成分1molの質量に対して酸
化物に換算して0.3質量%〜1.8質量%であり、第
2副成分の含有量は主成分1molの質量に対して酸化
物に換算して0.1質量%〜1.5質量%である。これ
により、密度、圧電歪定数およびキュリー温度を高く保
持しつつ、焼成温度を1200℃未満の低温とできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクチュエータ,
圧電ブザー,発音体およびセンサなどに適した圧電磁器
およびその製造方法、並びに圧電素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アクチュエータなどに用いら
れる圧電磁器としては、チタン酸鉛(PbTiO3 ;P
T)とジルコン酸鉛(PbZrO3 ;PZ)との固溶体
(PZT)系が好適であることが知られており、その用
途に応じて種々の改良が行われている。例えば、PZT
に酸化アンチモン(Sb2 5 ),酸化ニオブ(Nb2
5 )あるいは酸化タングステン(WO3 )などを添加
したもの、鉛(Pb)の一部をバリウム(Ba),スト
ロンチウム(Sr),カルシウム(Ca)あるいはラン
タン(La)などで置換したもの、または、第3成分と
してニオブ・ニッケル酸鉛(Pb(Ni1/3 Nb2/3
3 )あるいはニオブ・マグネシウム酸鉛(Pb(Mg
1/3 Nb2/3 )O3 )などの複合ペロブスカト化合物を
固溶させたものが報告されている。
【0003】なお、アクチュエータ用の圧電磁器として
は、例えば厚み縦振動モードの圧電歪定数d33が600
pC/N以上の高い値であることが要求される。ところ
が、従来、高い圧電歪定数d33を有する圧電磁器は一般
にキュリー温度が200℃未満と低く、実用上の問題が
あった。例えば、圧電歪定数d33が600pC/Nを超
えるようなものはキュリー温度が100℃付近となり、
素子の使用温度が室温近くに限定されてしまっていた。
また、アクチュエータ用の圧電磁器は微細加工が必要と
されるので、空孔(ポア)がほとんど存在しないこと、
すなわち密度が高いことが要求される。ところが、従
来、圧電歪定数d33が600pC/Nを超えるような圧
電磁器では十分に高い密度が得られなかった。
【0004】そこで、これらの問題を解決するものとし
て、本出願人は、PZTの鉛の一部をランタンで置換
し、副成分として酸化スズ(SnO2 )を添加した圧電
磁器を提案した(特開平10−95665号公報参
照)。この圧電磁器によれば、密度,圧電歪定数d33
よびキュリー温度についていずれも十分に高い値を得る
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
10−95665号公報に記載の圧電磁器は、最適焼成
温度が1280℃付近と高く、量産が難しいという問題
があった。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、緻密で高い圧電歪定数およびキュリ
ー温度を有し、かつ、低温で焼成することができる圧電
磁器およびその製造方法、並びに圧電素子を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による圧電磁器
は、化3に示した酸化物を主成分とし、この主成分1m
olの質量に対して、第1副成分として、アンチモン
(Sb),ニオブ(Nb)およびタンタル(Ta)から
なる群のうちの少なくとも1種を、酸化物(Sb
23 ,Nb2 5 ,Ta2 5 )に換算して0.3質
量%以上1.8質量%以下の範囲内で含有すると共に、
主成分1molの質量に対して、第2副成分として、ビ
スマス(Bi)を酸化物(Bi2 3 )に換算して0.
1質量%以上1.5質量%以下の範囲内で含有するもの
である。
【化3】 (Pb1-x Lax )[Zr1-y Tiy 1-x/4 3 (式中、xは0.03≦x≦0.07、yは0.38≦
y≦0.48をそれぞれ満たす範囲内の値である。)
【0008】本発明による圧電磁器では、化3に示した
酸化物を主成分とし、第1副成分として、アンチモン,
ニオブおよびタンタルからなる群のうちの少なくとも1
種を含んでいるので、緻密でかつ高い圧電歪定数および
キュリー温度が得られる。また、第2副成分としてビス
マスを含んでいるので、焼成温度を低くすることが可能
となる。
【0009】本発明による圧電磁器の製造方法は、化4
に示した主成分を構成する元素と共に、第1副成分であ
るアンチモン,ニオブおよびタンタルからなる群のうち
の少なくとも1種を、主成分1molの質量に対して、
酸化物(Sb2 3 ,Nb25 ,Ta2 5 )に換算
して0.3質量%以上1.8質量%以下の範囲内で含有
し、第2副成分であるビスマスを、主成分1molの質
量に対して、酸化物(Bi2 3 )に換算して0.1質
量%以上1.5質量%以下の範囲内で含有する混合物
を、成形して焼成する工程を含むものである。
【化4】 (Pb1-x Lax )[Zr1-y Tiy 1-x/4 3 (式中、xは0.03≦x≦0.07、yは0.38≦
y≦0.48をそれぞれ満たす範囲内の値である。)
【0010】本発明による圧電磁器の製造方法では、化
4に示した主成分を構成する元素と、第1副成分である
アンチモン,ニオブおよびタンタルからなる群のうちの
少なくとも1種と、第2副成分であるビスマスとを含有
する混合物を、成形し焼成するようにしたので、低温で
焼成しても、緻密で高い圧電歪定数およびキュリー温度
を有する圧電磁器が得られる。
【0011】なお、第2副成分は、主成分と第1副成分
とを含有する仮焼成粉に対して添加するようにしてもよ
い。また、ランタンの原料には水酸化ランタンを用いる
ことが好ましく、ジルコニウムの原料には比表面積が3
0m2 /g以上50m2 /g以下の酸化ジルコニウムを
用いることが好ましい。更に、焼成は酸素分圧80%以
上の雰囲気中で行うようにすることが好ましい。
【0012】本発明による圧電素子は、本発明の圧電磁
器を用いたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0014】本発明の一実施の形態に係る圧電磁器は、
化5に示した酸化物を主成分として含有している。
【化5】 (Pb1-x Lax )[Zr1-y Tiy 1-x/4 3 式中、xは0.03≦x≦0.07、yは0.38≦y
≦0.48をそれぞれ満たす範囲内の値である。なお、
鉛およびランタンに対するジルコニウムおよびチタンの
組成、また酸素の組成は化学量論的に求めたものであ
り、化学量論組成からずれていてもよい。
【0015】この酸化物は、チタン酸ジルコン酸鉛にお
ける鉛の一部がランタンにより置換されたものであり、
これにより圧電歪定数d33を例えば600pC/N以上
に高くすることができるようになっている。ランタンの
置換量、すなわち化5におけるxを0.03以上0.0
7以下とするのは、0.03未満であると圧電歪定数を
向上させる効果を十分に得ることができず、0.07を
超えると密度が例えば7.8Mg/m3 未満に低下して
しまい、キュリー温度も例えば200℃未満に低下して
しまうからである。また、ジルコニウムとチタンとの割
合、すなわち化5におけるyを0.38以上0.48以
下とするのは、この範囲外においては例えば600pC
/N以上の高い圧電歪定数d33を得ることができないか
らである。
【0016】この圧電磁器は、また、化5に示した主成
分1molの質量に対して、第1副成分として、アンチ
モン,ニオブおよびタンタルからなる群のうちの少なく
とも1種を、酸化物(Sb2 3 ,Nb2 5 ,Ta2
5 )に換算して0.3質量%以上1.8質量%以下の
範囲内で含有している。これにより、この圧電磁器では
圧電歪定数d33をより向上させることができるようにな
っている。第1副成分の含有量を、主成分1molの質
量に対して、酸化物に換算して0.3質量%以上1.8
質量%以下とするのは、0.3質量%未満であると圧電
歪定数d33を十分に向上させることができず、1.8質
量%を超えると密度および圧電歪定数d 33が低下してし
まうからである。なお、この第1副成分は主成分の酸化
物に固溶しており、チタン酸ジルコン酸鉛のいわゆるB
サイト、すなわちチタンおよびジルコニウムが存在し得
る位置に存在している。
【0017】この圧電磁器は、更に、化5に示した主成
分1molの質量に対して、第2副成分として、ビスマ
スを酸化物(Bi2 3 )に換算して0.1質量%以上
1.5質量%以下の範囲内で含有している。これによ
り、この圧電磁器では、密度,圧電歪定数d33およびキ
ュリー温度を高く保持しつつ、焼成温度を低くすること
ができるようになっている。第2副成分の含有量を、主
成分1molに対して、酸化物に換算して0.1質量%
以上1.5質量%以下とするのは、0.1質量%未満で
あると低温において十分な焼結性を得ることができず、
それにより圧電歪定数d33が低下してしまい、1.5質
量%を超えると焼結が難しくなり、それにより密度,圧
電歪定数d33およびキュリー温度が低下してしまうから
である。なお、この第2副成分も第1副成分と同様に主
成分の酸化物に固溶しており、チタン酸ジルコン酸鉛の
いわゆるBサイト、すなわちチタンおよびジルコニウム
が存在し得る位置に存在している。
【0018】このような構成を有する圧電磁器は、例え
ば、次のようにして製造することができる。
【0019】図1はこの圧電磁器の製造方法を表す流れ
図である。まず、主成分を構成する元素の原料として、
例えば、酸化鉛(PbO)粉末,酸化チタン(Ti
2 )粉末,酸化ジルコニウム(ZrO2 )粉末および
水酸化ランタン(La(OH)3)粉末を用意する。ま
た、第1副成分の原料として、例えば、酸化アンチモン
(Sb2 3 )粉末,酸化ニオブ(Nb2 5 )粉末お
よび酸化タンタル(Ta25 )粉末からなる群のうち
の少なくとも1種を用意する。なお、これら原料には酸
化物でなく、炭酸塩,シュウ酸塩あるいは水酸化物のよ
うに焼成により酸化物となるものを用いてもよい。
【0020】但し、ランタンの原料には水酸化ランタン
を用い、ジルコニウムの原料には粒子径が1μm以下で
かつ比表面積が30m2 /g以上50m2 /g以下の酸
化ジルコニウム粉末を用いることが好ましい。水酸化ラ
ンタンを用いることにより、焼結性を向上させることが
でき、それにより焼成温度を低くしても十分な圧電歪定
数d33を得ることができるからである。また、比表面積
が30m2 /g以上の酸化ジルコニウム粉末を用いるこ
とにより、焼成温度を低くしても十分な圧電歪定数d33
を得ることができ、その一方で、比表面積が50m2
gを超えると粉体の取り扱いが難しく、合成が困難とな
り、実用的ではないからである。
【0021】次いで、これら原料を十分に乾燥させたの
ち、最終組成が上述した範囲となるように秤量し、ボー
ルミルなどにより有機溶媒中または水中で十分に混合し
て乾燥し、プレス成形して、900℃〜950℃で2時
間〜8時間仮焼する(ステップS101)。続いて、例
えば、この仮焼物をボールミルなどにより有機溶媒中ま
たは水中で十分に粉砕し、主成分と第1副成分とを含有
する仮焼成粉とする(ステップS102)。そののち、
この仮焼成粉に、第2副成分の原料として別途用意した
例えば酸化ビスマス(Bi2 3 )粉末を最終組成が上
述した範囲となるように添加して十分に混合する(ステ
ップS103)。なお、第2副成分、すなわちビスマス
の原料は、仮焼成前の混合時に添加しても良く、その場
合には酸化物でなく、炭酸塩,シュウ酸塩あるいは水酸
化物のように焼成により酸化物となるものを用いてもよ
い。
【0022】仮焼成粉に第2副成分を添加したのち、そ
の混合物を乾燥し、例えば、ポリビニールアルコール系
のバインダーを加えて造粒を行い、一軸プレス成型機あ
るいは静水圧成型機(CIP)などを用いプレス成形す
る(ステップS104)。成形したのち、例えば、この
成形体を1200℃未満、好ましくは1100℃以上1
200℃未満の低温で2時間〜6時間焼成する(ステッ
プS105)。その際、焼成雰囲気を酸素分圧80%以
上とすることが好ましい。酸素分圧が低いと、焼成温度
を高くしなければ十分な密度を得ることができず、それ
により圧電歪定数d33も低下してしまうからである。
【0023】焼成したのち、得られた焼結体を必要に応
じて研磨し、分極用電極を設け、加熱したシリコーンオ
イル中で電界を印加して分極処理を行う(ステップS1
06)。そののち、分極用電極を除去することにより、
上述した圧電磁器が得られる。
【0024】このような圧電磁器は、例えば、アクチュ
エータ,圧電ブザー,発音体およびセンサなどの圧電素
子の材料として、特にはアクチュエータの材料として好
ましく用いられる。
【0025】図2は本実施の形態に係る圧電磁器を用い
た圧電素子の一構成例を表すものである。この圧電素子
は、本実施の形態の圧電磁器よりなる圧電基板1と、こ
の圧電基板1の一対の対向面1a,1bにそれぞれ設け
られた一対の電極2,3とを備えている。圧電基板1
は、例えば、厚さ方向、すなわち電極2,3の対向方向
に分極されており、電極2,3を介して電圧が印加され
ることにより、厚み方向に縦振動するようになってい
る。
【0026】電極2,3は、例えば、金(Au)などの
金属によりそれぞれ構成されており、圧電基板1の対向
面1a,1bの全面にぞれぞれ設けられている。これら
電極2,3には、例えば、図示しないワイヤなどを介し
て図示しない外部電源が電気的に接続される。
【0027】この圧電素子は、常法により作製すること
ができる。例えば、まず、上述したようにして圧電磁器
を作製したのち、それを必要に応じて所定の大きさに加
工し、圧電基板1を形成する。次いで、この圧電基板1
に電極2,3を例えば蒸着することにより、図2に示し
た圧電素子が得られる。
【0028】また、図3は本実施の形態に係る圧電磁器
を用いた圧電素子の他の一構成例を表すものである。こ
の圧電素子は、例えば、本実施の形態の圧電磁器よりな
る複数の圧電層11と複数の内部電極12とを交互に積
層した積層体10を備えている。圧電層11の一層当た
りの厚さは例えば1μm〜100μm程度が好ましく、
圧電層11の積層数は目的とする変位量に応じて決定さ
れる。
【0029】内部電極12は、導電材料を含有してい
る。導電材料は特に限定されないが、例えば、銀(A
g),金(Au),白金(Pt)およびパラジウム(P
d)からなる群のうちの少なくとも1種、あるいはその
合金が好ましい。なお、内部電極12は、これらの他に
リン(P)などの各種微量成分を0.1質量%程度以下
含有していても良い。内部電極12の厚さは例えば0.
5μm〜3μm程度であることが好ましい。0.5μm
よりも薄いと内部電極12が途切れてしまい、十分な圧
電特性を得ることができず、3μmよりも厚いと焼成後
の積層体10の歪みが大きくなってしまうからである。
【0030】この内部電極12は例えば交互に逆方向に
延長されており、その延長方向には内部電極12と電気
的に接続された一対の端子電極21,22がそれぞれ設
けられている。端子電極21,22は、例えば、端子電
極用ペーストを焼き付けることにより形成されたもので
ある。この端子電極用ペーストは、例えば、導電材料
と、ガラスフリットと、ビヒクルとを含有している。導
電材料は、例えば、銀,金,銅,ニッケル,パラジウム
および白金からなる群のうちの少なくとも1種を含んで
いる。ビヒクルには有機ビヒクルあるいは水系ビヒクル
などがあり、有機ビヒクルはバインダを有機溶媒に溶解
させたもの、水系ビヒクルは水に水溶性バインダおよび
分散剤などを溶解させたものである。端子電極21,2
2の厚さは用途等に応じて適宜決定されるが、通常10
μm〜50μm程度である。
【0031】この圧電素子は、例えば、次のようにして
製造することができる。まず、上述した圧電磁器の製造
方法と同様にして仮焼成粉を形成し、これに第2副成分
およびビヒクルを加えて混練して圧電層用ペーストを作
製する。次いで、内部電極12を形成するための上述し
た導電材料または焼成後に上述した導電材料となる各種
酸化物,有機金属化合物あるいはレジネートなどをビヒ
クルと混練し、内部電極用ペーストを作製する。なお、
内部電極用ペーストには、必要に応じて分散剤、可塑
剤、誘電体材料、絶縁体材料などの添加物を添加しても
よい。
【0032】続いて、これら圧電層用ペーストと内部電
極用ペーストとを用い、例えば、印刷法あるいはシート
法により、積層体10の前駆体であるグリーンチップを
作製する。そののち、脱バインダ処理を行い、焼成して
積層体10を形成する。焼成時の雰囲気は、例えば、上
述した圧電磁器の製造方法と同様に、酸素分圧を80%
以上とすることが好ましく、焼成温度は1200℃未満
の低温とすることが好ましい。
【0033】積層体10を形成したのち、例えばバレル
研磨やサンドブラストなどにより端面研磨を施し、内部
電極用ペーストと同様にして作製した端子電極用ペース
トを印刷または転写して焼き付け、端子電極21,22
を形成する。これにより、図3に示した圧電素子が得ら
れる。
【0034】このように本実施の形態によれば、化5に
示した酸化物を主成分とし、第1副成分としてアンチモ
ン,ニオブおよびタンタルからなる群のうちの少なくと
も1種を所定量含有すると共に、第2副成分としてビス
マスを所定量含有するようにしたので、密度,圧電歪定
数d33およびキュリー温度を高く保持しつつ、焼成温度
を低くすることができる。よって、焼成後のそりあるい
はうねりを低減することができ、焼成治具との反応も抑
制することができる。また、図3に示したような積層型
の圧電素子を容易に形成することもできる。従って、容
易に量産を図ることができる。
【0035】特に、ランタンの原料として水酸化ランタ
ンを用いるようにすれば、低温でも焼結性を向上させる
ことができ、密度および圧電歪定数d33を高く保持しつ
つ、焼成温度をより低くすることができる。
【0036】また、ジルコニウムの原料として比表面積
が30m2 /g以上の酸化ジルコニウム粉末を用いるよ
うにすれば、圧電歪定数d33を高く保持しつつ、焼成温
度をより低くすることができ、比表面積が50m2 /g
以下の酸化ジルコニウム粉末を用いるようにすれば、粉
体の取り扱いを容易とすることができ、容易に製造する
ことができる。
【0037】更に、酸素分圧80%以上の雰囲気中で焼
成するようにすれば、低温でも焼結性を向上させること
ができ、密度および圧電歪定数d33を高く保持しつつ、
焼成温度をより低くすることができる。
【0038】
【実施例】更に、本発明の具体的な実施例について図1
を参照して説明する。
【0039】(実施例1−1〜1−3)実施例1−1〜
1−3として、まず、主成分の原料である酸化鉛粉末,
酸化チタン粉末,酸化ジルコニウム粉末および水酸化ラ
ンタン粉末と、第1副成分の原料である酸化ニオブ粉末
とを用意した。その際、酸化ジルコニウム粉末には、粒
子径が1μm以下でかつ比表面積が35m2 /gのもの
を用いた。次いで、これら原料を十分に乾燥させ、表1
に示した組成となるように秤量したのち、ボールミルに
より湿式混合し、乾燥して成形し、900℃〜950℃
で2時間〜4時間仮焼した(ステップS101)。な
お、表1のxおよびyは化5におけるそれらの値であ
り、第1副成分の種類は酸化物で表示してある。また、
第1副成分の含有量は、主成分1molの質量に対する
値を酸化物に換算したものである。
【0040】
【表1】
【0041】続いて、例えば、この仮焼物をボールミル
により湿式粉砕し仮焼成粉とした(ステップS10
2)。そののち、この仮焼成粉に、第2副成分の原料で
ある酸化ビスマス粉末を表1に示した組成となるように
添加して混合した(ステップS103)。表1における
第2副成分の種類は第1副成分と同様に酸化物で表示し
てあり、その含有量も主成分1molの質量に対する値
を酸化物に換算したものである。仮焼成粉に第2副成分
を添加したのち、乾燥し、ポリビニールアルコール系の
バインダーを加えて造粒を行い、2000kg/cm2
の圧力で円柱状に成形した(ステップS104)。
【0042】成形したのち、この成形体を、酸素分圧8
0%以上の雰囲気中において、表1に示した1100℃
以上1160℃以下の焼成温度で2時間〜4時間焼成し
た(ステップS105)。そののち、得られた焼結体を
高さ7.5mm、直径3mmの円柱状に加工し、円柱の
両端面に銀の電極を形成し、150℃のシリコーンオイ
ル中で2.5kV/mmの電圧を印加して分極処理を行
った(ステップS106)。これにより、実施例1−1
〜1−3の圧電磁器を得た。
【0043】得られた実施例1−1〜1−3の圧電磁器
について、アルキメデス法により密度ρsを求めた。ま
た、インピーダンスアナライザーにより素子静電容量
c、共振周波数frおよび***振周波数faを測定し、
それらの結果から圧電歪定数d 33を求めた。更に、熱分
析装置によりキュリー温度Tcを測定した。それらの結
果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】また、本実施例に対する比較例1−1〜1
−4として、組成および焼成温度を表1に示したように
変えたことを除き、本実施例と同様にして圧電磁器を作
製した。なお、比較例1−1は、化5におけるx、すな
わちランタンの置換量が0.03未満、化5における
y、すなわちチタンの組成が0.48よりも大きいもの
であり、比較例1−2は、yが0.48よりも大きいも
のである。比較例1−3は、xが0.07よりも大き
く、yが0.38未満のものであり、比較例1−4は、
yが0.38未満のものである。比較例1−1〜1−4
についても、本実施例と同様にして、密度ρs、圧電歪
定数d33およびキュリー温度Tcをそれぞれ測定した。
それらの結果を表2にあわせて示す。
【0046】表2に示したように、実施例1−1〜1−
3によれば、いずれも、7.8Mg/m3 以上の密度ρ
s、600pC/N以上の圧電歪定数d33および200
℃以上のキュリー温度Tcが得られた。これに対して、
xが0.03未満の比較例1−1およびyが0.48よ
りも大きい比較例1−2では、圧電歪定数d33が600
pC/N未満であり、xが0.07よりも大きい比較例
1−3では、密度ρsが7.8Mg/m3 未満、キュリ
ー温度Tcが200℃未満であった。また、yが0.3
8未満の比較例1−4では、圧電歪定数d33が600p
C/N未満であった。
【0047】すなわち、ランタンを化5におけるxが
0.03≦x≦0.07の範囲内で含むようにすれば、
密度ρs、圧電歪定数d33およびキュリー温度Tcをい
ずれも高くできることが分かった。また、化5において
yで表されるチタンの組成を0.38≦y≦0.48の
範囲内とするようにすれば、圧電歪定数を向上させるこ
とができるこことが分かった。
【0048】(実施例2−1,2−2)実施例2−1,
2−2として、組成および焼成温度を表3に示したよう
に変えたことを除き、実施例1−1〜1−3と同様にし
て圧電磁器を作製した。なお、実施例2−1では、第1
副成分としてニオブに代えてタンタルを添加し、原料に
は酸化タンタル粉末を用いた。また、本実施例に対する
比較例2−1,2−2として、組成および焼成温度を表
3に示したように変えたことを除き、本実施例と同様に
して圧電磁器を作製した。なお、比較例2−1は第1副
成分を添加しないものであり、比較例2−2は主成分1
molの質量に対する第1副成分の含有量を酸化物に換
算して1.8質量%よりも多くしたものである。
【0049】
【表3】
【0050】これら実施例2−1,2−2および比較例
2−1,2−2についても、実施例1−1〜1−3と同
様にして、密度ρs、圧電歪定数d33およびキュリー温
度Tcをそれぞれ測定した。それらの結果を表4に示
す。
【0051】
【表4】
【0052】表4に示したように、実施例2−1,2−
2によれば、いずれも、7.8Mg/m3 以上の密度ρ
s、600pC/N以上の圧電歪定数d33および200
℃以上のキュリー温度Tcが得られた。これに対して、
第1副成分を含まない比較例2−1では圧電歪定数d33
が600pC/N未満であり、第1副成分の含有量が多
い比較例2−2では密度ρsが7.8Mg/m3 未満、
圧電歪定数d33が600pC/N未満であった。
【0053】すなわち、第1副成分を、主成分1mol
の質量に対して、酸化物に換算して0.3質量%以上
1.8質量%以下の範囲内で含有するようにすれば、密
度ρsおよびキュリー温度Tcを高く保持しつつ、圧電
歪定数d33をより向上させることができるこことが分か
った。
【0054】(実施例3−1〜3−6)実施例3−1〜
3−6として、組成および焼成温度を表5に示したよう
に変えたことを除き、実施例1−1〜1−3と同様にし
て圧電磁器を作製した。なお、その際、第1副成分の種
類を表5に示したように変化させ、原料には酸化アンチ
モン粉末,酸化タンタル粉末および酸化ニオブ粉末のい
ずれか1種または2種を用いた。
【0055】
【表5】
【0056】これら実施例3−1〜3−6についても、
実施例1−1〜1−3と同様にして、密度ρs、圧電歪
定数d33およびキュリー温度Tcをそれぞれ測定した。
それらの結果を表6に示す。
【0057】
【表6】
【0058】表6に示したように、実施例3−1〜3−
6によれば、いずれも、7.8Mg/m3 以上の密度ρ
s、600pC/N以上の圧電歪定数d33および200
℃以上のキュリー温度Tcが得られた。すなわち、第1
副成分として、アンチモン,ニオブおよびタンタルから
なる群のうちの少なくとも1種を含むようにすれば、密
度ρsおよびキュリー温度Tcを高く保持しつつ、圧電
歪定数d33をより向上させることができるこことが分か
った。
【0059】(実施例4−1,4−2)実施例4−1,
4−2として、組成および焼成温度を表7に示したよう
に変えたことを除き、実施例1−1〜1−3と同様にし
て圧電磁器を作製した。なお、実施例4−1では、第1
副成分としてニオブに代えてタンタルを添加し、原料に
は酸化タンタル粉末を用いた。また、本実施例に対する
比較例4−1,4−2として、組成および焼成温度を表
7に示したように変えたことを除き、本実施例と同様に
して圧電磁器を作製した。なお、比較例4−1では、実
施例4−1と同様に、第1副成分としてニオブに代えて
タンタルを添加し、原料には酸化タンタル粉末を用い
た。比較例4−1は第2副成分を添加しないものであ
り、比較例4−2は主成分1molの質量に対する第2
副成分の含有量を酸化物に換算して1.5質量%よりも
多くしたものである。
【0060】
【表7】
【0061】これら実施例4−1,4−2および比較例
4−1,4−2についても、実施例1−1〜1−3と同
様にして、密度ρs、圧電歪定数d33およびキュリー温
度Tcをそれぞれ測定した。それらの結果を表8に示
す。
【0062】
【表8】
【0063】表8に示したように、実施例4−1,4−
2によれば、いずれも、7.8Mg/m3 以上の密度ρ
s、600pC/N以上の圧電歪定数d33および200
℃以上のキュリー温度Tcが得られた。これに対して、
第2副成分を含まない比較例4−1では、1200℃未
満の焼成温度では十分な焼結性を得ることができず、圧
電歪定数d33は600pC/N未満であった。また、第
2副成分の含有量が多い比較例4−2では1200℃未
満の焼成温度では焼結が難しく、密度ρs,圧電歪定数
33およびキュリー温度Tcのいずれについても不十分
な値しか得られなかった。
【0064】すなわち、第2副成分を、主成分1mol
の質量に対して、酸化物に換算して0.1質量%以上
1.5質量%以下の範囲内で含有するようにすれば、焼
成温度を低くしても、密度ρs、圧電歪定数d33および
キュリー温度Tcのいずれについても高い値を得られる
ことが分かった。
【0065】(実施例5−1〜5−3)実施例5−1と
して、ランタンの原料として酸化ランタン(La
2 3 )粉末を用いたことを除き、他は実施例1−1と
同様にして圧電磁器を作製した。また、実施例5−2と
して、ジルコニウムの原料として用いる酸化ジルコニウ
ム粉末の比表面積を20m2 /gとしたことを除き、他
は実施例1−1と同様にして圧電磁器を作製した。更
に、実施例5−3として、焼成時の雰囲気を大気中とし
たことを除き、他は実施例1−1と同様にして圧電磁器
を作製した。
【0066】これら実施例5−1,5−3についても、
実施例1−1と同様にして、密度ρsおよび圧電歪定数
33をそれぞれ測定した。それらの結果を実施例1−1
の結果と共に表9に示す。また、実施例5−2について
も、実施例1−1と同様にして圧電歪定数d33を測定し
た。その結果を実施例1−1の結果と共に図4に示す。
【0067】
【表9】
【0068】表9に示したように、実施例1−1によれ
ば、焼成温度を1130℃としても7.8Mg/m3
上の密度ρsおよび600pC/N以上の圧電歪定数d
33が得られた。これに対して、水酸化ランタンを用いな
い実施例5−1および酸素分圧が低い雰囲気中で焼成し
た実施例5−3では、焼成温度を低くすることが可能で
も、1130℃の低温では十分な焼結性を得ることがで
きず、密度ρsは7.8Mg/m3 未満であり、圧電歪
定数d33も600pC/N未満であった。
【0069】また、図4に示したように、比表面積が小
さい酸化ジルコニウム粉末を用いた実施例5−2では、
焼成温度を低くすることが可能でも、1130℃の低温
では600pC/N未満の圧電歪定数d33しか得られな
かった。
【0070】すなわち、ランタンの原料として水酸化ラ
ンタンを用いるようにすれば、または、酸素分圧80%
以上の雰囲気中において焼成するようにすれば、密度ρ
sおよび圧電歪定数d33を高く保持しつつ、焼成温度を
より低くできることが分かった。また、ジルコニウムの
原料として比表面積が30m2 /g以上の酸化ジルコニ
ウム粉末を用いるようにすれば、圧電歪定数d33を高く
保持しつつ、焼成温度をより低くできることが分かっ
た。
【0071】なお、上記実施例では、いくつかの例を挙
げて具体的に説明したが、主成分および副成分の組成を
上記実施の形態で説明した範囲内で変化させても、同様
の結果を得ることができる。
【0072】以上、実施の形態および実施例を挙げて本
発明を説明したが、本発明は、上記実施の形態および実
施例に限定されるものではなく、種々変形することがで
きる。例えば、上記実施の形態および実施例では、化5
に示した主成分と、第1副成分と、第2副成分とを含有
する場合について説明したが、これらに加えて、他の成
分を含んでいてもよい。その場合、その他の成分は、第
1副成分および第2副成分と同様に主成分に固溶してい
てもよく、または固溶していなくてもよい。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の圧
電磁器または請求項7記載の圧電素子によれば、化1に
示した酸化物を主成分とし、第1副成分としてアンチモ
ン,ニオブおよびタンタルからなる群のうちの少なくと
も1種を所定量含有すると共に、第2副成分としてビス
マスを所定量含有するようにしたので、密度,圧電歪定
数およびキュリー温度を高く保持しつつ、焼成温度を低
くすることができる。よって、焼成後のそりあるいはう
ねりを低減することができ、焼成治具との反応も抑制す
ることができる。また、積層型の圧電素子についても容
易に形成することもできる。従って、容易に量産を図る
ことができる。
【0074】また、請求項2ないし請求項6のいずれか
1項に記載の圧電磁器の製造方法によれば、化2に示し
た主成分を構成する元素と共に、第1副成分であるアン
チモン,ニオブおよびタンタルからなる群のうちの少な
くとも1種を所定量含有し、第2副成分であるビスマス
を所定量含有する混合物を焼成するようにしたので、本
発明の圧電磁器を容易に得ることができる。
【0075】特に、請求項4ないし請求項6のいずれか
1項に記載の圧電磁器の製造方法によれば、ランタンの
原料として水酸化ランタンを用いるようにしたので、低
温でも焼結性を向上させることができ、密度および圧電
歪定数を高く保持しつつ、焼成温度をより低くすること
ができる。
【0076】また、請求項5または請求項6に記載の圧
電磁器の製造方法によれば、ジルコニウムの原料として
比表面積が30m2 /g以上の酸化ジルコニウム粉末を
用いるようにしたので、圧電歪定数を高く保持しつつ、
焼成温度をより低くすることができると共に、比表面積
が50m2 /g以下の酸化ジルコニウム粉末を用いるよ
うにしたので、粉体の取り扱いを容易とすることがで
き、容易に製造することができる。
【0077】更に、請求項6記載の圧電磁器の製造方法
によれば、酸素分圧80%以上の雰囲気中で焼成するよ
うにしたので、低温でも焼結性を向上させることがで
き、密度および圧電歪定数を高く保持しつつ、焼成温度
をより低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る圧電磁器の製造方
法を表す流れ図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る圧電磁器を用いた
圧電素子の一構成例を表す斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る圧電磁器を用いた
圧電素子の他の一構成例を表す断面図である。
【図4】実施例1−1と実施例5−2との圧電歪定数を
比較して表す特性図である。
【符号の説明】
1…圧電基板、1a,1b…対向面、2,3…電極、1
0…積層体、11…圧電層、12…内部電極、21,2
2…端子電極。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1に示した酸化物を主成分とし、 この主成分1molの質量に対して、第1副成分とし
    て、アンチモン(Sb),ニオブ(Nb)およびタンタ
    ル(Ta)からなる群のうちの少なくとも1種を、酸化
    物(Sb2 3 ,Nb2 5 ,Ta2 5 )に換算して
    0.3質量%以上1.8質量%以下の範囲内で含有する
    と共に、 前記主成分1molの質量に対して、第2副成分とし
    て、ビスマス(Bi)を酸化物(Bi2 3 )に換算し
    て0.1質量%以上1.5質量%以下の範囲内で含有す
    ることを特徴とする圧電磁器。 【化1】 (Pb1-x Lax )[Zr1-y Tiy 1-x/4 3 (式中、xは0.03≦x≦0.07、yは0.38≦
    y≦0.48をそれぞれ満たす範囲内の値である。)
  2. 【請求項2】 化2に示した主成分を構成する元素と共
    に、第1副成分であるアンチモン(Sb),ニオブ(N
    b)およびタンタル(Ta)からなる群のうちの少なく
    とも1種を、主成分1molの質量に対して、酸化物
    (Sb2 3 ,Nb2 5 ,Ta2 5 )に換算して
    0.3質量%以上1.8質量%以下の範囲内で含有し、
    第2副成分であるビスマス(Bi)を、主成分1mol
    の質量に対して、酸化物(Bi2 3 )に換算して0.
    1質量%以上1.5質量%以下の範囲内で含有する混合
    物を、成形して焼成する工程を含むことを特徴とする圧
    電磁器の製造方法。 【化2】 (Pb1-x Lax )[Zr1-y Tiy 1-x/4 3 (式中、xは0.03≦x≦0.07、yは0.38≦
    y≦0.48をそれぞれ満たす範囲内の値である。)
  3. 【請求項3】 主成分と第1副成分とを含有する仮焼成
    粉を用意する工程と、 この仮焼成粉に、第2副成分を添加する工程とを含むこ
    とを特徴とする請求項2記載の圧電磁器の製造方法。
  4. 【請求項4】 ランタン(La)の原料として、水酸化
    ランタンを用いることを特徴とする請求項2または請求
    項3記載の圧電磁器の製造方法。
  5. 【請求項5】 ジルコニウム(Zr)の原料として、比
    表面積が30m2 /g以上50m2 /g以下の酸化ジル
    コニウムを用いることを特徴とする請求項2ないし請求
    項4のいずれかに記載の圧電磁器の製造方法。
  6. 【請求項6】 酸素分圧80%以上の雰囲気中で焼成す
    ることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか
    に記載の圧電磁器の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の圧電磁器を用いたことを
    特徴とする圧電素子。
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JP2006269813A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Tdk Corp 圧電磁器の製造方法及び圧電素子
JP2014209642A (ja) * 2014-06-12 2014-11-06 京セラ株式会社 積層型電子部品およびその製法
CN114605150A (zh) * 2022-03-22 2022-06-10 中山市声诺仪器设备有限公司 一种高密度、低损耗及高介电常数压电陶瓷及其制备方法

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CN114605150B (zh) * 2022-03-22 2023-11-14 中山市声诺仪器设备有限公司 一种高密度、低损耗及高介电常数压电陶瓷及其制备方法

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