JP2003028392A - 半導体製造用高純度塩化水素 - Google Patents

半導体製造用高純度塩化水素

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JP2003028392A JP2001315180A JP2001315180A JP2003028392A JP 2003028392 A JP2003028392 A JP 2003028392A JP 2001315180 A JP2001315180 A JP 2001315180A JP 2001315180 A JP2001315180 A JP 2001315180A JP 2003028392 A JP2003028392 A JP 2003028392A
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gas
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一成 石田
Yoshihiko Kanbara
芳彦 神原
Toshihiko Sakamoto
年彦 坂本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボンベに充填され、シリコンエピウエハや集
積回路の製造時に金属汚染を発生させない半導体製造用
として好適で、かつ充填量に対し、90重量%以上を半
導体製造用として使用可能な高圧ガス容器に充填された
高純度塩化水素を提供することである。 【解決手段】 測定波長1368nm、光路長が5m以
上のセルを用いたダイオードレーザー式吸光光度計にて
測定した気相の水分濃度が、当該高純度塩化水素の使用
開始時に0.1ppmから0.7ppmで高圧ガス容器
に充填された高純度塩化水素である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧ガス容器に充
填した高純度塩化水素に関し、より詳しくは、高集積用
半導体デバイスなどの電子材料製造工程に用いられる低
水分塩化水素に関する。
【0002】
【従来の技術】高純度塩化水素は液化ガス状で、高圧ガ
ス容器(以下、ボンベ)に充填され流通している。製品
の形態としては、47リットルのボンベに25Kg詰
め、900リットルのボンベに500Kg詰めが一般的
である。高純度塩化水素は、半導体製造において、シリ
コンエピウエハのリアクターチューブやサセプターの洗
浄及び集積回路を製造する際の腐食液などに使用されて
いる。近年、金属汚染レベルが小さく、生産性に優れた
シリコンエピウエハの需要が高まったことから、高純度
でしかも低水分である塩化水素が要求されている。特
に、シリコンエピウエハの製造工程に於いては使用する
塩化水素中の水分濃度が高いと、それが接触する配管、
多枝管、弁等を腐食させるため、頻繁に交換する必要が
生じる。また腐食による塩化水素ガス中の金属分の増加
など特に低水分品の要求が強い。製造工程では、十分に
高純度の塩化水素が得られているが配管でそのまま使用
される工程に運ばれることは殆どなく、遠く離れた使用
工程にボンベに充填して運ばれる。
【0003】しかし、ボンベに充填され半導体の製造に
供される充填高純度塩化水素は、充填に際しボンベに含
まれている水分、充填作業時の空気中の水分が混入する
などの原因で低水分の状態のまま充填し使用するのは現
実には極めて困難である。これに対しては、例えば、特
開平11−139805号公報に記載されているハロゲ
ン化水素から水分を除去するための組成物とその方法や
特公平7−53221号公報に記載されている、塩化水
素酸流の除湿剤の水分除去装置を通して使用する技術な
どの使用に際して再度脱水する方法が公知である。しか
し、これらはその操作や管理が煩瑣で、満足できるもの
ではない。実際に液状で充填されたボンベより、塩化水
素をガス状で取出し使用する場合には、使用開始直後に
は上述の電子材料用の用途にも十分に使用可能な低水分
の塩化水素ガスが得られるが、途中で製品の性能が低下
(エピ膜の電気抵抗の低下)するなどの問題があり、問
題の発生するタイミングがボンベごとに異なるという問
題があった。大量に液状塩化水素が残った状態で使用を
中断することでこの問題は回避できるが、極めてコスト
高となると共に残りの塩化水素を廃棄しなければならな
いという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】充填された塩化水素
が、プロセス上使用可能な範囲(圧力変化などの問題の
ない範囲)で十分に使用できるような充填高純度塩化水
素ガスがあると、電子材料用に無駄なく使用可能であり
そのようなものが望まれる。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは、上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、本発明に至った。すな
わち、本発明は、耐圧容器に液相が存在する条件下に充
填された高純度塩化水素であり、充填後24時間以上経
過した後測定した気相の水分が0.7ppm以下である
半導体製造用高純度塩化水素である。本発明は、また、
塩化水素ガスの水分を、波長1368nmの吸光度で測
定して5.8ppm未満であることを確認しながら塩化
水素ガスを用いる半導体製造用高純度塩化水素の使用方
法である
【0006】
【発明の実施の形態】本発明でいう高圧ガス容器とは、
一般的には、ボンベという名称で販売されている耐圧金
属容器である。ボンベに使用される材料は、高圧ガス保
安法の規定に基づく、容器保安規則に適合するものが用
いられる。すなわち、ステンレス鋼、炭素鋼、マンガン
鋼、クロムモリブデン鋼、アルミニウム合金(JIS−
H4000の種類 5052、及び5056と同一化学
成分のもの)等の材料に適応され、金属容器であればこ
れらに制限されるものではない。なかでも特に炭素鋼、
マンガン鋼、クロムモリブデン鋼が価格や重量または耐
食性の面から好ましい。
【0007】高純度塩化水素の製品は、ボンベに充填し
て出荷・流通している。容器保安規則第7章充てん第4
5条液化ガスの質量計算方法によれば、 G=V/C G:液化ガスの質量Kg V:容器の内
容積L C=1.67 である。一般的に流通している47リットル、900リ
ットルのボンベでは、それぞれ28Kg、538Kg充
填可能であるが、実際の製品では25Kg詰め、500
Kg詰めで出荷される。従って、液状塩化水素ガスにお
いては外気温が20℃程度では、充填量の90%を越え
る量を使用した時点で圧力が変化するなどのプロセス上
の問題が発生する。従って、最大充填量の90%程度使
用したときでも品質上の問題が発生しない水分量を見極
めることが重要である。ガス中の水分の測定には近赤外
分光光度計を使用することが簡便であり、水分の吸収波
長に吸収を持たないガスでは、光路長を長くすることで
高精度水分量を測定することが可能である。具体的に
は、波長1368nmの光を用い、光路長が5m以上の
セルを用いて測定する。例えば、エア・リキード社製D
IODELASER HYDROMETERでは30c
mのマルチパスセスを17回往復することで10mの光
路長となる(図5参照)。このような長光路のセルを用い
ることではじめて本発明に必要な検出下限0.1ppm
で水分量が測定できる。
【0008】本発明においては、重要なのは、水分濃度
測定値が高純度塩化水素の使用開始時に0.1ppmか
ら0.7ppmであることである。ボンベに充填された
液状の高純度塩化水素はガスとして使用していくと、ガ
ス中の水分は気液平衡により水分は低濃度から徐々に濃
度が増加していく。一方、電子材料用、特に半導体製造
用、特に、水分に敏感なエピ膜の製造に際し使用する塩
化水素ガスとしては、種々の不具合が発生する限界的な
水分の量は発明者らの検討によれば5.8ppmであっ
た。種々検討したところ使用開始時に0.7ppm以下
であると、初期充填量の90重量%まで使用してもガス
中の水分濃度が5.8ppmより少なくなり、半導体製
造用として使用可能のレベルにある。なお、0.1pp
mより少なくても格別のメリットはなく、ボンベの充填
の点を考慮すれば好ましいのは0.1〜0.7ppmで
ある。また、上述のような、近赤外吸収強度で水分を測
定する方法はリアルタイムで塩化水素ガス中の水分を測
定することが可能であるので、水分量をモニターしなが
ら塩化水素ガスを使用することで5.8ppmより少な
い水分の塩化水素ガスの利用ができる。高純度塩化水素
製造法の一例を挙げると、水素と塩素を混合燃焼させて
得た塩化水素を超純水に吸収させ、一旦塩酸とした後、
加熱蒸発させて塩化水素とする。その後、硫酸と接触さ
せることで脱水した後、更に蒸留精製して得ることがで
きる。蒸留精製して得られた高純度塩化水素中の水分濃
度は通常0.7ppm以下である。かくして製造された
高純度塩化水素は、貯蔵タンク気相ラインより圧縮ポン
プで高純度塩化水素ガスを圧縮してボンベに充填して製
品となる。
【0009】本発明の充填高純度塩化水素は、特に、半
導体製造用に利用すると効果が大きく好適である。ここ
で、半導体製造用とは、例えば、特公昭61−7332
1号公報に記載されているシリコンエピタキシャルウエ
ハや特開平10−79393号開報に記載されているよ
うなエピタキシャル成長層を持つシリコンウエハ及びそ
の製造方法ならびにそのウエハを用いた半導体装置にお
いて、シリコンエピウエハ製造の際、チャンバ(リアク
ターチューブ)及びサセプターのエッチング(洗浄)用
に使用されるような用途をいう。本発明において重要な
のは、高純度の塩化水素を高純度のままボンベに充填し
充填高純度塩化水素とした点であり、容器として特定の
ものを用いることが重要である。ここで特定の容器と
は、容器の内面を、ショットブラスト研磨、湿式研磨、
電解複合研磨、電解研磨等の研磨処理で処理する工程を
有するものである。
【0010】ここで、ショットブラスト研磨とは、例え
ば、最新表面処理技術総覧144〜152頁(1988
年産業技術サービスセンター発行)に記載されているよ
うな所謂加圧式ブラスト法、例えば、ボンベ内部にスチ
ールショットを窒素ガス圧力を応用して高速で噴射し
て、ボンベ内面を研磨する方法である。湿式研磨とは、
例えば、最新表面処理技術総覧127〜131頁に記載
されている様な所謂機械的表面処理のバレル研磨法の一
種、即ち、例えば、ボンベ内部に研磨材と水及びコンパ
ウンドを収容した状態で水平に支持し、ボンベをその軸
心周りで右周りに自転させつつ、水平軸心周りで左周り
に公転させるバレル研磨装置〔図6参照(いわゆる遠心
式研磨機)〕に取り付けてバレル研磨を行う研磨法であ
る。このようなバレル研磨装置によれば、前記研磨材は
遠心力によって公転軌跡外方側に集中し、その研磨材に
対してボンベ内面が相対的に回転移動するので、ボンベ
内面が前記研磨材と接触しボンベ内面が研磨される。
【0011】本発明に用いるボンベは、ついで、塩基性
洗浄液または酸化剤を含む塩基性洗浄液にて洗浄処理さ
れる。通常、次いで純水洗浄を行い、更に有機溶剤で洗
浄処理し、これを加熱真空、または、窒素、アルゴン等
の不活性ガスで置換除去し清浄化することにより、高純
度塩化水素充填用ボンベとして使用できるものになる。
ここで使用される塩基性洗浄液としては、各種の無機塩
基類から選ばれる少なくとも一種、又は各種有機塩基類
から選ばれる少なくとも一種、あるいは脂肪酸塩及び脂
肪酸アミドからそれぞれ選ばれる少なくとも一種の混合
物を含む溶液である。好ましくは、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンから
選ばれる少なくとも一種の有機塩基類、又は苛性ソー
ダ、苛性カリウム及びアンモニアから選ばれる少なくと
も一種の無機塩基類、あるいは脂肪酸塩の少なくとも一
種及び脂肪酸アミドの少なくとも一種を含む溶液であ
る。
【0012】また、上記塩基性洗浄液は、更に酸化剤を
含む溶液として使用することで、安定して高い効果を得
ることが出来る。酸化剤としては、過炭酸ソーダ、過ホ
ウ酸ソーダ、重クロム酸カリウム、過硫酸カリウム、過
酸化水素、過マンガン酸カリウムから選ばれる少なくと
も一種が好ましく、これら酸化剤の使用量は使用水に対
して1〜30重量%、更には1〜5重量%が好ましい。
また、加熱乾燥とは、例えば、100℃〜350℃の電
気炉中にボンベを入れ、窒素、アルゴン等の不活性ガス
で置換しながら水分を除去することによりボンベを加熱
乾燥することができる。加熱温度は、特に、180℃〜
250℃が好ましい。
【0013】かくして得られたボンベに、適切な脱水工
程(吸着あるいは蒸留など)を経て製造された高純度塩
化水素を大気中から水分が混入しないように高純度窒素
ガスなどでバージするなどの適切な水分濃度管理のもと
で上記特殊なボンベ充填量まで充填し、次いで、ガス状
で取出した場合、ガス中の水分濃度は波長1368n
m、光路長が5m以上のセルを用いたダイオードレーザ
ー式吸光光度計で測定すると、当該高純度塩化水素の使
用開始時では0.1ppmから0.7ppmである。こ
の濃度は充填後時間が経過しても変化がなく、ボンベの
内表面の欠陥などがある場合には充填後24時間で上記
範囲を超える。上記濃度範囲であれば、使用開始時の高
純度塩化水素充填量の90重量%程度までシリコンエピ
ウエハのリアクターチューブやサセプターの洗浄及び集
積回路を製造する際の腐食液などに使用できる。特に、
金属汚染レベルが小さく、生産性に優れたシリコンエピ
ウエハの製造に好適に使用することができる。言い換え
れば、使用中塩化水素ガス中の水分が5.8ppmを越
えないと言える。格別の処理を施さないボンベを使用し
通常の管理条件で充填する従来方法では充填24時間後
のガス中の水分は1ppmである。本発明の充填高純度
塩化水素を使用すると高集積用半導体デバイスに用いら
れるシリコンエピウエハとして好ましい比抵抗値は20
00Ωcm以上、より好ましい2500Ωcm以上であ
るのに対し、従来の充填塩化水素を使用すると使用の途
中でエピ膜の比抵抗値が2000Ωcmを下回ることに
なる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。 実施例1 <高純度塩化水素ボンベの調製>炭素鋼製で気相及び液
相採取口付き、容量900リットルボンベの内部を湿式
研磨した後、ボンベ内部にセラミックス製ボールと塩基
性洗浄液として、ラウリル酸ジエタノールアミド及びミ
リスチン酸ジエタノールアミンの1対1混合物の3wt
%水溶液440リットルを入れ、ボンベを水平状態に保
ち、その軸心周りに約1時間自転させる。その後、ボン
ベの内容物を外部に出し、ボンベの口を真下にしてスラ
イド式ノズルをボンベ内に挿入して250Kgf/cm
の高圧純水を噴射して内部を洗浄する。次に、150
Kgf/cmのイソプロピルアルコールで同様に洗浄
する。更に5Kgf/cmの窒素を吹き込み雰囲気を
窒素に置換しながら200℃で加熱乾燥する。このよう
に処理したボンベに弁を装着後、気密試験でガスのリー
クが無い事を確認する。このボンベに高純度塩化水素を
500Kg充填する。 <水分測定>ボンベの気相採取口に減圧弁を接続し、ガ
ス圧力を0.1MPaから0.5MPaに調整する。減
圧弁からダイオードレーザー式吸光光度計の試料導入口
まではステンレス製の配管を接続する。その配管には除
湿された窒素ガスで配管内の水分を予めパージするため
の窒素配管を接続して置き、試料採取前に配管内の水分
を除去する。更に除湿を確実に行う目的で試料採取配管
には加熱用のヒーター線を巻きつけ、また真空ポンプを
接続する。配管を50℃から100℃に加熱後、100
0Pa以下に減圧して水分を除く、このようにして水分
フリーとなった試料採取配管に塩化水素を1L/分から
5L/分で流す。流し初めて30分から60分後、水分
計に塩化水素ガスの一部を導入し、セル光路長10mの
エア・リキード社製DIODE LASER HYDR
OMETERに導入して、1368nmの水分吸収ピー
クを測定する。予め求めた水分吸収ピークと水分量の検
量線より水分濃度を測定する。水分分析は使用開始直
後、その後、使用量50Kg、100Kg、150K
g、200Kg、250Kg、300Kg、350K
g、400Kg、430Kg、450Kg時点の11回
実施した。 <半導体の製造と評価>使用量350Kgと450Kg
時点の2回、図7のフローでシリコンエピ膜を製造後、
図8のフローでシリコンエピ膜の比抵抗を測定した。結
果は図1の通り、水分値は使用開始直後0.1ppmで
あり、使用量450Kg時点で1.0ppmであった。
使用開始時の高純度塩化水素の90重量%以上使用して
もガス中の水分濃度が5.8ppm以下が保たれてい
た。また、使用量350Kgと450Kg時点における
シリコンエピ膜の比抵抗も両方とも2800Ωcmで高
品質を保っていた。
【0015】実施例2 <高純度塩化水素ボンベの調製>実施例1と同様に行っ
た。 <水分の添加後、高純度塩化水素の充填>このボンベに
6gの水分を添加後、高純度塩化水素を500Kg充填
する。 <水分測定>水分分析を使用開始直後と使用量450K
g時点の2回実施した以外は実施例1と同様に行った。 <半導体の製造と評価>また使用量350Kgと450
Kg時点の2回、図7のフローでシリコンエピ膜を製造
後、図8のフローでシリコンエピ膜の比抵抗を測定し
た。結果は、水分値は使用開始直後0.7ppmであ
り、使用量450Kg時点で5.5ppmであった。使
用開始時の高純度塩化水素の90重量%以上使用しても
ガス中の水分濃度が5.8ppm以下が保たれていた。
また、使用量350Kgと450Kg時点におけるシリ
コンエピ膜の比抵抗も両方とも2800Ωcmで高品質
を保っていた。
【0016】実施例3 <5回使用の高純度塩化水素ボンベの調製>炭素鋼製で
気相及び液相採取口付き、容量900リットルボンベの
内部を湿式研磨した後、ボンベ内部にセラミックス製ボ
ールと塩基性洗浄液として、ラウリル酸ジエタノールア
ミド及びミリスチン酸ジエタノールアミンの1対1混合
物の3wt%水溶液440リットルを入れ、ボンベを水
平状態に保ち、その軸心周りに約1時間自転させる。そ
の後、ボンベの内容物を外部に出し、ボンベの口を真下
にしてスライド式ノズルをボンベ内に挿入して250K
gf/cmの高圧純水を噴射して内部を洗浄する。次
に、150Kgf/cmのイソプロピルアルコールで
同様に洗浄する。更に5Kgf/cmの窒素を吹き込
み、雰囲気を窒素に置換しながら200℃で加熱乾燥す
る。このように処理したボンベに弁を装着後、気密試験
でガスのリークが無い事を確認する。このボンベに高純
度塩化水素を500Kg充填し、450Kgまで使用し
た。ボンベ中の残量50Kg塩化水素をサイホン管より
抜き取り、その後、50℃〜65℃にボンベを加熱しな
がら2時間真空引きして更にボンベ内部の水分を除去す
る。このボンベに高純度塩化水素を500Kg充填し、
再び450Kgまで使用する。このように500Kg充
填と450Kg使用を計5回繰り返した後、6回目に5
00Kg充填する。 <水分測定>水分分析を使用開始直後と使用量450K
g時点の2回実施した以外は実施例1と同様に行った。
【0017】<半導体の製造と評価>また使用量350
Kgと450Kg時点の2回、図7のフローでシリコン
エピ膜を製造後、図8のフローでシリコンエピ膜の比抵
抗を測定した。結果は、水分値は使用開始直後0.2p
pmであり、使用量450Kg時点で1.6ppmであ
った。使用開始時の高純度塩化水素の90重量%以上使
用してもガス中の水分濃度が5.8ppm以下が保たれ
ていた。また、使用量350Kgと450Kg時点にお
けるシリコンエピ膜の比抵抗も両方とも2800Ωcm
で高品質を保っていた。
【0018】比較例1 <高純度塩化水素ボンベの調整>炭素鋼製で気相及び液
相採取口付き、容量900リットルボンベを純水洗浄
し、スチーム乾燥した後、乾燥空気を吹き込み、水分を
除去して乾燥する。こうして処理したボンベに弁を装着
後、気密試験でガスのリークが無い事を確認する。その
後、50℃〜65℃にボンベを加熱しながら2時間真空
引きして更にボンベ内部の水分を除去する。このボンベ
に高純度塩化水素を500Kg充填する。 <水分及び鉄分測定>ボンベの気相採取口に減圧弁を接
続し、ガス圧力を0.1MPaから0.5MPaに調整
する。減圧弁からダイオードレーザー式水吸光光度計の
試料導入口まではステンレス製の配管を接続する。その
配管には除湿された窒素ガスで配管内の水分を予めパー
ジするための窒素配管を接続して置き、試料採取前に配
管内の水分を除去する。更に除湿を確実に行う目的で試
料採取配管には加熱用のヒーター線を巻きつけ、また真
空ポンプを接続する。配管を50℃から100℃に加熱
後、1000Pa以下に減圧して水分を除く、このよう
にして水分フリーとなった試料採取配管に塩化水素を1
L/分から5L/分で流す。流し初めて30分から60分
後、水分計に塩化水素ガスの一部を導入し、セル光路長
10mのエア・リキード社製DIODE LASER
HYDROMETERに導入して、1368nmの水分
吸収ピークを測定する。予め求めた水分吸収ピークと水
分量の検量線より水分濃度を測定する。並行して気相の
塩化水素ガスを超純水に吸収させて採取する。その後、
ICP−質量分析法で鉄イオン濃度の分析を行った。水
分測定と鉄イオン濃度分析は使用開始直後、その後、使
用量50Kg、100Kg、150Kg、200Kg、
250Kg、300Kg、350Kg、370Kg、4
00Kg、430Kg、450Kg時点の12回実施し
た。 <半導体の製造と評価>また使用量350Kgと450
Kg時点の2回、図7のフローでシリコンエピ膜を製造
後、図8のフローでシリコンエピ膜の比抵抗を測定し
た。 <結果>図2の通り、水分値は使用開始直後は1.0p
pmであるが、使用量450Kgの時点で7.8ppm
まで上昇した。水分値5.8ppm以上になれば配管等
の腐食が始まり、鉄分が著しく増加した。鉄分の増加と
共にシリコンエピ膜の比抵抗値が塩化水素の使用量35
0Kg時点では2800Ωcmであったが、使用量45
0Kgの時点では1500Ωcmとなった。
【0019】参考例1 気相ガスの水分計として浜田式露点計DH−880HA
を使用した以外は、比較例1と同様に行った。結果は図
3の通り、水分値は使用開始直後から使用量450Kg
に至るまで全て露点計の検出限界である1ppm以下を
示した。露点計では半導体用の高純度塩化水素の品質評
価ができないことが判明した。
【0020】参考例2 気相ガスの水分計をセル長50cmのダイオードレーザ
ー式吸光光度計を使用した以外は、比較例1と同様に行
った。結果は図4の通り、水分値は使用開始直後から使
用量150Kgに至るまで全て短光路50cmダイオー
ドレーザー式吸光光度計の検出限界である1ppm以下
を示した。短光路50cmダイオードレーザー式吸光光
度計では半導体用の高純度塩化水素の品質評価ができな
いことが判明した。
【0021】実施例4 比較例1において、水分の測定を連続的に行い、分析値
が5.8ppmとなった時点(塩化水素として430K
g使用していた。)で別のボンベに切り替え水分が1.
0ppmであることを確認して引き続き使用した。切り
替え直前、切り替え直後とも製作されたシリコンのエピ
膜の比抵抗は2800Ωcmであった。
【0022】
【発明の効果】本発明の高純度塩化水素は、これを原料
として製造されたシリコンエピウエハーの金属汚染レベ
ルが低く、且つ、配管等の腐食がないため、配管等の交
換頻度が減少する。また、使用開始時の高純度塩化水素
充填量の90重量%以上まで使用できるため、使用コス
トも削減できる。加えて、高価な除湿装置も不要とな
り、産業に利する事が大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の水分値と比抵抗の測定結果を示
す。
【図2】 比較例1の水分値と比抵抗の測定結果を示
す。
【図3】 参考例1の水分値と比抵抗の測定結果を示
す。
【図4】 参考例2の水分値と比抵抗の測定結果を示
す。
【図5】 本発明の高純度塩化水素中の水分濃度測定に
用いるマルチパスセルを有するダイオードレーザー式吸
光光度計の例を示す。
【図6】 本発明に好適に用いられるボンベの内部研磨
に用いる遠心式研磨機を示す。
【図7】 シリコンエピ膜の製造フローを示す。
【図8】 シリコンエピ膜の比抵抗の測定フローを示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 年彦 大阪府高石市高砂1−6 三井化学株式会 社内 Fターム(参考) 3E072 AA01 BA06 CA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐圧容器に液相が存在する条件下に充填
    された高純度塩化水素であり、充填後24時間以上経過
    した後測定した気相の水分が0.7ppm以下である半
    導体製造用高純度塩化水素。
  2. 【請求項2】 水分が、波長1368nmの吸光度で測
    定した価であり、水分量として、0.1〜0.7ppm
    である請求項1記載の高純度塩化水素。
  3. 【請求項3】 耐圧容器が、主として鉄からなる金属か
    ら構成された容器であって、その内面を研磨処理した
    後、塩基性洗浄液または塩基性洗浄液に酸化剤を含む溶
    液で処理した後、加熱乾燥して得られたものである請求
    項1記載の半導体製造用高純度塩化水素。
  4. 【請求項4】 塩化水素ガスの水分を、波長1368n
    mの吸光度で測定して5.8ppm未満であることを確
    認しながら塩化水素ガスを用いる半導体製造用高純度塩
    化水素の使用方法。
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