JPH0625822A - ステンレス鋼表面不動態化処理 - Google Patents

ステンレス鋼表面不動態化処理

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JPH0625822A
JPH0625822A JP4113724A JP11372492A JPH0625822A JP H0625822 A JPH0625822 A JP H0625822A JP 4113724 A JP4113724 A JP 4113724A JP 11372492 A JP11372492 A JP 11372492A JP H0625822 A JPH0625822 A JP H0625822A
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C8/00Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】吸着及び吸収された湿気を除去し、腐食性物質
に対する耐食性を向上させることによってステンレス鋼
の表面を不働態化する。 【構成】実質的に酸素を含んでいない化学的に非反応性
の乾燥ガス流体を用いて、処理する面をフラッシュし、
次にステンレス鋼を約250.0〜500.0℃で約
4.0時間ベークしてから冷却するステンレス鋼表面不
働態化処理。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連出願】1991年3月3日に出願された第69
5,476号の一部継続出願である1991年11月1
2日に出願された第790,952号の一部継続出願で
ある。
【0002】
【発明の背景】本発明は、吸着及び吸収された湿気を除
去し、腐食性物質に対する耐食性を向上させることによ
ってステンレス鋼の表面を不動態化する、ステンレス鋼
のための処理に関するものである。更に詳しくは、本発
明は、実質的に酸素を含んでいない化学的に非反応性の
乾燥ガス流体を用いて、処理する表面をフラッシュし、
次にステンレス鋼を予定時間ベークしてから冷却する、
というような表面不動態化処理に関するものである。
【0003】パイプ、バルブ、チャンバなどを含む超高
純度ガス分配システムにおいては、システム自体が、湿
気や粒状物質のような汚染物をガスに添加してしまうこ
とによって、分配ガスを汚染してしまうことのないよう
にする、ことが重要である。湿気に関しては、一般的
に、湿気を放出させるために用いる前の不活性ガスで、
超高純度ガス分配システムをフラッシュするので、その
後のシステム運転の間、湿気による汚染は防止される。
腐食によって起こり得る微粒子汚染を防止するために、
超高純度ガス分配システムの部材は、通常、ステンレス
鋼から二次加工される。従来技術においては、ステンレ
ス鋼は、酸化クロムに富む表面を有しているので、耐食
性である、ことが知られている。一般的に、ステンレス
鋼において、クロムの含有率が高くなればなる程、腐食
作用に対して抵抗性となる。しかしながら、塩化水素又
はシランのような腐食性ガスを分配しなければならない
場合は、たとえステンレス鋼による部材であっても、そ
れらのガスと反応して、分配しなければならないガスに
対して、許容量を超える量の汚染物を添加してしまうこ
とがある。
【0004】従来技術において関心の中心となっている
腐食は、腐食性ガスによる腐食でななく、むしろ中性の
pH、塩水溶液による塩化物攻撃によって引き起こされ
る腐食である。磨かれたステンレス鋼部材の表面におけ
るそのような塩化物攻撃に対する耐食性は、高真空炉
で、該部材をベークして、該部材表面の酸化クロム含量
を増加させることによって、向上させることができる、
ことが知られている。例えば、アサミらによる「高真空
における加熱によって惹起されるFe−Cr合金の表面
組成における変化」 腐食化学(Corrosion Science)Vo
l. 18, 1978, pp.125 - 137 には、温度約380℃の真
空において、磨きステンレス鋼を加熱した時には、X線
光電子分光法によって、増強された表面のクロム富化を
観察することができる、ことが記載されている。ハルト
クイスト(Hultquist)らの「ステンレス鋼上の高性能
保護膜」 材料の科学と工学(Material Science and en
gineering)Vol.42, 1980, pp.199 - 206 には、高真空
炉において、温度約277.0 − 477℃で、ステン
レス鋼をベークして、ステンレス鋼の耐食性を向上させ
る方法が記載されている。更に、アダムス(Adams)の
「ステンレス鋼表面の再検討(A Review of the Stainl
ess Steel Surface)」 真空化学技術誌(Journal of V
acuum Science Technology) Vol. A1(1), 1983, pp.12
- 18 は、温度約250 − 500℃、酸素分圧 5 x
10-7 − 約10-5 トルで、タイプ316のステンレ
ス鋼を加熱して、クロム富化と耐食性を向上させること
について考察している。
【0005】前記した従来技術の主な欠点は、従来技術
の全てが、コストを高くし、且つ処理を複雑にする高真
空装置の利用を含んでいる、ことである。少なくとも、
従来技術においては、真空又は低酸素分圧の条件下で、
磨きステンレス鋼をベークして、塩化水素ガス又はシラ
ンのような腐食性ガスに対して、ステンレス鋼の表面を
化学的に不動態化する、ことを含む技術を用いてはいな
かった。
【0006】以下で考察するように、本発明は、ステン
レス鋼から湿気を放出させる程度まで減圧させる高価な
真空装置を用いずに、ステンレス鋼と腐食性物質との間
の表面化学反応に対して、抵抗性を提供するのに有効な
ステンレス鋼のための不動態化処理を提供する。それに
よって新たに加わる重要な利点は、ステンレス鋼を湿気
に暴露した後でも、本発明の処理を行うと、ステンレス
鋼の湿気放出を極めて低いレベルまで抑制することと関
係のあるその後のフラッシュ時間が少なくて済む、こと
である。
【0007】
【発明の概要】本発明は、ステンレス鋼のための表面不
動態化処理を提供する。本発明に含まれる方法は、ガス
が塩化水素又はシランのような腐食性ガスである場合
に、超高純度ガス分配システムの部材を処理して、該シ
ステム中の分配ガスに汚染物が混入するのを防止するこ
とに対して、適用可能性を有する。
【0008】本発明者は、ステンレス鋼が、その表面で
湿気を吸着し、更に金属水酸化物を形成することによっ
て湿気を吸収する、ことを見出した。分配ガスを汚染す
る前述の湿気は、超高純度ガス分配システムのステンレ
ス鋼部材から放出される。又、前述の湿気は、他の汚染
物を導入する役割もする。例えば、部材が塩化水素ガス
に対して暴露されて、湿気が塩化水素ガスと反応する時
に、塩酸水溶液が形成されることがある。その塩化物イ
オンは、酸化鉄を攻撃し、酸化クロムを不足させ、塩化
鉄化合物を生成させて、粒状汚染源を形成する。塩化鉄
は水溶性であるので、更なる攻撃を受けやすい新鮮な表
面を提供する。シランも又、湿気と反応して二酸化ケイ
素と水素の汚染物粒子を生成させる。
【0009】又、塩化水素ガスはステンレス鋼の表面に
存在している酸化鉄と直接反応し、その反応の結果とし
て生成する塩化鉄と水から微粒子汚染が生じる、ことも
見出した。前述の事柄に加えて、シランの超高純度サン
プルでさえも、湿気と反応して塩酸を生成させることが
できる不純物のクロロシランを含んでいる可能性があ
る。この機構によって形成される塩酸は、塩化水素ガス
によって製造される塩酸と同様な様式で反応することが
できる。
【0010】本発明に従って、超高純度ガス分配システ
ムの部材のようなステンレス鋼製品を予定時間、予定温
度でベークしてから、冷却して、表面を不動態化する。
製品をベークして冷却している間、ガス流体でフラッシ
ュすることによって、不動態化する製品の表面をガス流
体を含む大気に対して暴露する。ガス流体は、ステンレ
ス鋼に対して化学的に非反応性であり、且つ室温におい
て実質的に湿気と酸素を含んでいない。当業において公
知のように、ステンレス鋼製品の表面は、酸化クロム、
クロム、金属水酸化物の形態の水酸化物、酸化鉄、及び
吸着湿気を含む酸化皮膜によって、形成される。本発明
においては、表面が不動態化するように、予定時間、予
定温度で、前記製品をベークする。本明細書で用いてい
る「不動態化」という用語は、一般的に、クロム含量の
増加による耐食性の増大、及び酸化皮膜における吸着湿
気と吸着水酸化物の含量の減少、並びにステンレス鋼製
品中の吸着湿気と吸着水酸化物の含量の減少、を意味し
ている。更に、本明細書で用いている「乾燥」という用
語は、H2Oの含量が10.0 ppb 未満であることを意
味している。製品を冷やしている間、不動態化する表面
を冷却ガスでフラッシュすることによって、冷却ガスを
含む環境に該表面を暴露する。冷却ガスは、実質的に、
室温において、酸素と湿気を含んでいない。ガス流体と
冷却ガスは、同じガスであることができる、ことに注目
すべきである。
【0011】ベーク中に、ステンレス鋼製品のある種の
サンプルは、窒素に暴露しても、耐食性の増大が起こら
ない、ことを見出した。そのようなサンプルの場合は、
ベーク中に、稀ガス雰囲気に暴露することが必要であ
る。従って、不動態化する表面を稀ガスでフラッシュす
ることによって、稀ガスを含み、且つ室温において実質
的に湿気、酸素、及び窒素を含んでいない雰囲気に、該
表面を暴露する。本明細書で用いている「稀ガス」とい
う用語は、アルゴンを含む周期表の第VIII族ガスの全て
を含んでいる。
【0012】超高純度ガス分配システムを運転する前
に、乾燥不活性ガス(本発明方法を実施するのに用いた
ガス流体である必要はない)でフラッシュして、システ
ムを構成している部材から湿気を放出させる。本発明に
従って、前記部材の酸化皮膜における吸着湿気と吸着水
酸化物の含量を減少させることによって、前述のフラッ
シュ時間を短くすることができる。従って、本発明に従
って処理した部材を組み入れている超高純度ガス分配シ
ステムは、未処理の部材を組み入れている該システムに
比べて、極めて早く運転を開始することができるので有
利である。更に、上述したように、製品の酸化皮膜のク
ロム含量が増加するので、従来技術の下で考慮されてい
る中性pH塩溶液から起こる塩化物攻撃による腐食だけ
でなく、塩酸のような酸性溶液、及び塩化水素ガスの直
接攻撃による腐食にも耐える。酸化皮膜の厚さを増加さ
せて、酸化クロムと酸化鉄を増加させても、本発明によ
って企図されたクロム含量の増加は起こらない(製品か
ら製品までの酸化皮膜の実験誤差と実験変動値の範囲
内)、その理由は、ガス流体が実質的に酸素を含んでい
ないからである。しかし酸素が、約1.0 ppm 程度の
わずかな濃度でも存在している場合、酸化皮膜の厚さが
増すと、酸化クロムと酸化鉄の量も増加する、ことを見
出した。以上考察した事から考えられるように、酸化鉄
が増加すると、汚染の可能性が増大する。
【0013】HI,HBr,HF,及びHClのような
全てのハロゲン化物は、塩化水素ガスと同様の様式で、
酸化鉄と反応する、ことに注目すべきである。本発明
は、そのようなハロゲン化物又は湿気と反応してハロゲ
ン化物含有酸性溶液を生成させる任意の他の物質に対し
て、不動態化を提供する場合に適用することができる。
更に、シランに加えて、水と反応する任意のハロゲン化
物に対して、処理表面を不動態化する場合にも適用する
ことができる。
【0014】前述の事柄に加えて、本発明のベーク方法
は、通常は、高真空の利用を含んでいないので、超高純
度ガス分配システムの部材の周囲に巻いたテープを加熱
することによって該システムを加熱しながら、吸着体の
中に通すアルゴンのような乾燥不活性ガスの供給源と超
高純度ガス分配の全システムとを接続して、該システム
を処理することができる。別法として、個々の部材を、
例えば、比較的安価なパイプ炉で処理してから、設置場
所まで運搬するために、クリーンルームの中で密封する
ことができる。
【0015】本明細書は、出願人が発明と考えている主
題事項を明確に示している特許請求の範囲を含んでいる
が、以下に示した添付の図面を参照すれば、更に深く本
発明が理解される、と思われる:図1は、本発明の方法
を実施する時に用いた装置の該略図である;図2は、直
径約9.53mm.の電解研磨ステンレス鋼チューブを
2週間にわたって乾燥塩化水素ガスに暴露した後、X線
光電子分光法を用いて、該チューブの表面構成物質につ
いて作成したグラフである;図3は、直径約9.53m
m.の電解研磨ステンレス鋼チューブを本発明方法に従
って処理し、2週間にわたって乾燥塩化水素ガスに暴露
した後、X線光電子分光法を用いて、該チューブの表面
構成物質について作成したグラフである;図4は、直径
約9.53mm.の電解研磨ステンレス鋼チューブを3
週間にわたってシランに暴露した後、X線光電子分光法
を用いて、該チューブの表面構成物質について作成した
グラフである;図5は、直径約9.53mm.の電解研
磨ステンレス鋼チューブを本発明方法に従って処理し、
3週間にわたってシランに暴露した後、X線光電子分光
法を用いて、該チューブの表面構成物質について作成し
たグラフである;図2 − 5のグラフで、縦座標はカウ
ント、横座標は電子ボルト単位の結合エネルギーであ
る;図6は、試験結果を記載した表である;図7は、比
較試験の結果を記載した表である;図8は、本発明に従
う不動態化処理に、窒素を用いている時に得られた試験
結果を記載した表である;図9は、図8の実施例1に示
した不動態化処理に従って用いたガスと温度時間分布の
グラフである;図10は、図8の実施例2に示した不動
態化処理に従って用いたガスと温度時間分布のグラフで
ある;図11は、図8の実施例3に示した不動態化処理
に従って用いたガスと温度時間分布のグラフである;及
び図12は、図8の実施例4に示した不動態化処理に従
って用いたガスと温度時間分布のグラフである。
【0016】図1を参照しつつ、本発明の方法に従って
パイプ12をベークするためのチューブ炉10を説明す
る。チューブ炉10は、加熱コイル16と18によって
取り巻かれているチャンバ14を備えている。一対の入
口ライン20と排気ライン22は、チャンバ14の内部
と連絡しており、パイプ12の対末端においてパイプ1
2に接続されている一対の軸継手24と26を備えてい
る。化学的に非反応性のガス流体28の供給源(該ガス
流体は、ステンレス鋼と反応しないガス流体で、好まし
くはアルゴンのタンク、あるいは任意の他の不活性ガ
ス、不活性ガスの混合物、窒素又はステンレス鋼に関し
て化学的に非反応性であるガスの混合物のタンク)は、
ガス流体の湿気を約10.0 ppb 以下まで減少させる
ことができる清浄器30に接続されている。清浄器30
は、入口ライン20と接続されていて、且つ比例バルブ
32を備えている。バイパスライン34は、チャンバ1
4の内部と連絡していて、且つライン比例バルブ34を
備えている。ライン締切バルブ40を有する排気ライン
38は、チャンバ14の内部とも連絡している。
【0017】磨いて製品の表面の粗さを減少させたステ
ンレス鋼製品を用いると、本発明の方法は最も効果的に
実施される。パイプのような多くの標準金属成形品は、
二次加工業者によって、電解研磨されているので、表面
の粗さが減少している状態で入手することができる。以
下の実施例で用いたステンレス鋼パイプは、電解研磨さ
れていて、プロフィロメーター(profilometer)で測定
した時に、約0,127ミクロンの平均表面粗さを有し
ていた。
【0018】本発明方法に従って、必要な表面粗さを有
するパイプ12を、チャンバ14中に配置して、軸継手
24と26に接続する。コイル16と18に電圧を印加
して、チャンバ14とパイプ12を加熱する。それと同
時に、バルブ32,36,及び40を開けて、乾燥ガス
流体で、パイプ12の内部を連続してフラッシュする。
パイプ12の内部を連続してフラッシュすると、酸化に
よって引き起こされるパイプ12の表面層の変色を防止
することができる。しかしながら、フラッシュは任意で
あり、表面の変色が問題とされない場合は、バルブ40
を開けて空気をチャンバ14の中に通している間、バル
ブ36を閉めておくことによって、本方法のこの工程は
完全に省くことができる、ことが分かる。パイプ12の
内部を通っているガス流体の流れは、パイプ12からベ
ークされて出て来る湿気を運び去るのに十分な流量と流
速でなければならない、ことに留意することが大切であ
る。この事は、流れが不十分である場合に、部材が完全
に不動態化されるのを妨げる空所が生じることがあるバ
ルブと真空ポンプのような部材においては、特に重要で
ある。
【0019】ベーキングを完了したら、コイル16と1
8の電源を切って、パイプ12を周囲温度まで冷やす。
冷却する時には、ガス流体で連続的にパイプ12の内部
をフラッシュする、ことが大切である。冷却が完了した
ら、バルブ32を閉めて、パイプ12を炉10から取出
す。
【0020】上記の方法は、好ましくは、高温で行う。
本発明方法の有益な耐食性効果は、約500.0℃を超
えるベーキング温度、約250.0℃未満のベーキング
温度では低下する傾向がある、ことを見出した。更に、
ベーキング時間が約2.0時間以下の時にも、有益な耐
食性効果が低下する傾向がある。この点に関して、本発
明は、既に議論した温度範囲において、ベーキング時間
が約4.0時間又はそれ以上の時に、最も有益な結果を
与えるが、ベーキング時間を4時間を超えて増加させて
も、効果は増加しない、ことに留意すべきである。更
に、ベーキング温度は、好ましくは約275.0 − 4
50.0℃であるが、最も好ましくは約300.0 −
375.0℃である。最良の結果は、ベーキング温度
約320.0℃、ベーキング時間 約4.0時間の時に
得られた。
【0021】実施例として、316Lのステンレス鋼か
ら二次加工された、約9.53mmの直径と約0.12
7ミクロン未満の表面粗さを有する電解研磨チューブ
を、ベーキング温度約415.0℃で、約4.0時間、
前述の方法でベークした。用いたガス流体は、清浄器3
0によって湿気濃度約10 ppb まで清浄にした酸素を
約10 ppb 含むアルゴンであった(露点 約−100.
0℃未満)。パイプ内をフラッシュするアルゴンの流量
は、約20.0 リットル/分 であった。パイプをベー
クしている間、パイプ内をフラッシュするアルゴンの流
量は、約30.0リットル/分 であった。ベーキング
温度まで昇温している間、及びベーキング時間の後、パ
イプ内を約20.0 リットル/分 の流量のアルゴンで
フラッシュした。アルゴンの流量は、バルブ32,3
6,及び40で適当に調節した。本実施例の方法で処理
したチューブを、温度約21.0℃、湿度約60.0%
に保った雰囲気に、約24.0時間、暴露した。その
後、約1.0 ppb 未満の湿分を有する清浄窒素を、流
量 約0.45 リットル/分 で、チューブの中に流し
た。パイプから出て来る窒素中の湿分は、極低温露点計
によってモニターし、湿分が約1.0 ppb に達するま
で示度を読んだ。前記濃度の湿分に達するのに、未処理
試験片が221.0分要したのに比べて、処理した試験
片では、約166.0分要する、ことを見出した。約3
20.0℃のベーキング温度でベークして同様に処理し
た試験片は、約1.0 ppb の湿分に達するのに約14
1.0分を要した、ことに注目すべきである。その後に
続く処理パイプのフラッシング時間が短いということ
は、処理したパイプの吸着湿分と吸着水酸化物の含量が
小さい、ことを示している。更に、そのような処理パイ
プで超高純度ガス分配システムを作った場合、短いフラ
ッシング時間は、前記システムのユーザーには好都合で
あると思われる。
【0022】温度約415℃でベークした実施例に従っ
て処理したチューブの処理内面を、当業において「XP
S」として知られているX線光電子分光法で調べた。こ
の検査法から、未処理のパイプ試験片においては、クロ
ムの鉄に対する割合は約2.0で、金属酸化物の水酸化
物に対する割合は約0.4である、ことが分かった。処
理したパイプ試験片においては、前記の割合は、それぞ
れ、2.6と2.8へと増大した。更に、処理試験片と
未処理試験片の酸化物の厚さは、ほぼ等しい、ことも見
出した。故に、処理試験片では、酸化クロム層と酸化鉄
層の厚さは増加していないが、酸化皮膜において、クロ
ムが富化している、ことが分かった。従って、酸素含量
が 10 ppb であるということは、実質的に酸素がない
ということである。なぜならば、前述の酸素量は、酸化
クロムと重要なことには酸化鉄の測定可能な増加を生じ
させるのには十分量ではないからである。これに対し
て、酸素含量 1 ppm を有する窒素をアルゴンに替えて
用いたことを除いて、温度約415℃でベークし、実施
例に従ってチューブを処理した時は、酸化皮膜は、酸素
10 ppb を含むアルゴンで処理したチューブのそれと
比べて、ほぼ1.4倍の厚さに増大している、ことを見
出した。又、前記チューブは、本発明に従って処理した
サンプルと比べて、より多くの酸化鉄を含んでいる、こ
とも見出した。従って、許容酸素濃度は、好ましくは
100 ppb 未満、より好ましくは 50ppb 未満、理想
的には約10 ppb 又はそれ未満である、と言わなけれ
ばならない。
【0023】図2と図3参照。約415℃でベークした
サンプルにおいて用いた方法で処理した試験片は、乾燥
塩化水素ガスに暴露された時に起こり得る効果に対して
より優れた抵抗性を有する、ことを見出した。図2と図
3は、2週間、乾燥塩化水素ガスに暴露した後、未処理
のチューブ試験片と実施例に従って処理したチューブ試
験片の表面組成物について、XPS法を用いて作成した
線図である。対照試験片(CTL)の表面組成物も双方
の図に載せた。図2と図3を比較すると、未処理試験片
はクロムカウントが多い、ことが分かる。この事は、ガ
スと未処理試験片との反応度の増加を示している。
【0024】図4と図5参照。約415℃でベークした
サンプルで用いた方法で処理した試験片は、シランに対
する反応の活性が低い、ことも見出した。図4と図5
は、3週間、シランに暴露した後、未処理のチューブ試
験片と実施例に従って処理したチューブ試験片の表面組
成について、XPS法を用いて作成した線図である。対
照試験片(CTL)の表面組成についても図4と図5に
載せた。図4と図5を比較すると、大きなスパイクは、
シランとより多く反応して二酸化ケイ素を形成する、未
処理試験片のケイ素カウントを示している。
【0025】一般的に、上記の結果は、広範な用途で利
用されると思われる。しかしながら、外径約9.53m
m、内径約7.53mm、長さ約2mを有するSUS3
16Lステンレス鋼パイプから二次加工したステンレス
鋼チューブのサンプルは、窒素の存在下で処理するので
はなく、アルゴン、ヘリウムなどのような稀ガスの存在
下で処理した場合、耐食性が増大する、ことを見出し
た。簡単に言えば、ベーキング中に窒素に暴露されてい
ることが原因で、耐食性が望ましく増大していない、と
いうことが分かっているサンプルの場合は、ベーキング
中に窒素を用いるべきではない。しかしながら、上記の
処理は、冷却中ではなく、ベーキング中において、窒素
を排除している。冷却においては、実際には、不動態化
処理の間に用いたアルゴンの損失を小さくするために窒
素を用いることができる。前述の事柄は、図1に示した
装置を改良することによって、即ち、清浄器30の前に
T字管を加え、T字管の脚にバルブを加え、窒素源を前
記バルブのうちの1つに接続し、更に稀ガスのタンクを
前記バルブうちの他のバルブに接続することによって達
成することができる。
【0026】このサンプルに関して行った実験は、図
6,7,及び8に抄録してある。実験を実施する時に
は、まず最初に、サンプル表面を、H2SO4 - H3PO4 の水
溶液を用いる陽極溶解によって、電解研磨処理に暴露し
た。生じた好ましい表面粗さは、約0.1 − 1.0μ
m であった。次に、アルゴン、窒素、又はヘリウムを
用いて、上記実施例で用いた流量で、パイプをフラッシ
ュした。
【0027】実験から、稀ガスは、湿気や酸素のような
不純物だけでなく、既に説明したように、窒素のような
不純物も、できる限り低濃度で含んでいるべきである、
ことを見出した。この点においては、水分濃度 10.
0 ppb 、酸素濃度 1 ppm 未満、好ましくは100 pp
b 、より好ましくは50 ppb 、理想的には10 ppb又
はそれ未満を有するアルゴンを用いることができる。更
に、窒素濃度は、10ppb 以下であるべきである。10
ppm を超える水分濃度は、耐食性を低下させる。又、
好ましい処理温度は、約350 − 425℃である。あ
まり好ましくない加熱温度は、250℃ − 約450℃
である。好ましくは、加熱時間は、約2時間以上であ
り;特に好ましくは約4時間である。
【0028】図6参照。実施例1,2,3,及び4に
は、アルゴンとヘリウムを用いる、本発明に従う不動態
化処理を示した。該処理によって、表の最後の欄の2番
目に文字「O」で示した抜群の耐食性が生じた。
【0029】次に示す試験を、図6の実施例1−4で行
った:即ち、クロムの鉄に対する割合、酸化皮膜の厚
さ、及び耐食性を測定するためのXPS分析。耐食性試
験は、処理した後、パイプに塩化水素ガスを充填し、室
温で約10日間そのまま放置して行った。10日後、パ
イプ表面を観察して、耐食性の質を決定した。観察は、
走査電子顕微鏡を用いて行った。パイプ表面の試験前と
試験後の顕微鏡写真を比較して、その違いが最小の時
は、耐食性が良いと判断した。点食が増加しているサン
プルは、耐食性が良くないサンプルであると判断した。
図には示していないが、図6のサンプルは、湿気と塩素
ガスを含む雰囲気に対して、並びにシラン雰囲気に対し
ても、殆ど同等な耐食性を示した。
【0030】文字「X」で示した、耐食性が図6の実施
例1−4と比較して良くなかった比較実施例を、図7に
示した。図7において実施した試験は、図6のサンプル
に関して実施した試験と同じであった。
【0031】比較実施例10に関しては、加熱時間は1
時間であり、クロムの鉄に対する割合は、2.1であっ
た。その割合は、図6のサンプル1とサンプル3のそれ
と比べて低かった。
【0032】比較実施例11では、パイプを電解研磨し
たが、本発明に従って処理しなかった。その結果、前記
パイプの耐食性は良くなかった。比較実施例12では、
本発明に従った処理を、フラッシングガスとして窒素ガ
スを用いて行った。耐食性は良くない。
【0033】比較実施例13と14は、本発明で用いた
酸素濃度と比べて高い酸素濃度を用いた処理について説
明している。これら2つの実施例では、たとえ酸化皮膜
の厚さが他の態様の酸化皮膜のそれと比べて厚くても、
耐食性は良くない、ことを認めた。比較実施例15は、
水分濃度が本発明の範囲を超えているような処理につい
て説明している。該実施例においては、クロムの鉄に対
する割合は高いが、耐食性は良くない。
【0034】比較実施例16では、ベーキング温度は、
本発明の範囲を超えていた。記載してあるように、クロ
ムの鉄に対する割合は、すべてのサンプルの中で最も高
く、酸化皮膜も最も厚いが、耐食性は標準以下である。
【0035】比較実施例17は、加熱温度が本発明の範
囲と比べて低い時の結果を示している。サンプルの耐食
性は良くなかった。
【0036】比較実施例18では、窒素を用い、酸素濃
度は本発明の範囲を超える濃度を用いた。耐食性は良く
なかった。比較実施例19は、水分濃度と酸素濃度を、
本発明の範囲内にあるように制御したが、窒素濃度は、
本発明の範囲を超えていた。耐食性は良くなかった。
【0037】図8参照。実施例20のパイプを、図9に
示した温度時間分布に従って処理した。約415℃で、
約3.5時間、熱処理した後では、サンプルを塩化水素
ガスに暴露しても、表面状態には殆ど何の変化も認めら
れなかった。このケースは、冷却工程を窒素ガスを用い
て行うことができるので、経済的見地から有利である。
又、アルゴンでフラシュしている間に、温度約150℃
で、約1時間30分、サンプルを予熱した、ことも付記
しておかなければならない。本方法のそのような予熱工
程は、実際には、温度約100 − 150℃で、約30
分間 − 1時間30分、行うことができる。実施例21
と22は、それぞれ図10と図11の温度時間分布を有
する処理である。該実施例の2つのサンプルの耐食性
は、良くなかった。実施例23は、図10の温度時間分
布を有する処理である。この実施例のサンプルには、注
目すべき耐食性は認めれなかった。
【0038】本発明の好ましい態様を示して説明して来
たが、本発明の精神と範囲から逸脱することなしに改良
が可能であることは、当業者には容易に理解することが
できると思われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する時に用いた装置の該略図
である。
【図2】直径約9.53mm.の電解研磨ステンレス鋼
チューブを2週間にわたって乾燥塩化水素ガスに暴露し
た後、X線光電子分光法を用いて、該チューブの表面構
成物質について作成したグラフである。
【図3】直径約9.53mm.の電解研磨ステンレス鋼
チューブを本発明方法に従って処理し、2週間にわたっ
て乾燥塩化水素ガスに暴露した後、X線光電子分光法を
用いて、該チューブの表面構成物質について作成したグ
ラフである。
【図4】直径約9.53mm.の電解研磨ステンレス鋼
チューブを3週間にわたってシランに暴露した後、X線
光電子分光法を用いて、該チューブの表面構成物質につ
いて作成したグラフである。
【図5】直径約9.53mm.の電解研磨ステンレス鋼
チューブを本発明方法に従って処理し、3週間にわたっ
てシランに暴露した後、X線光電子分光法を用いて、該
チューブの表面構成物質について作成したグラフであ
る。図2 − 5のグラフにおいては、縦座標はカウン
ト、横座標は電子ボルト単位の結合エネルギーである。
【図6】試験結果を記載した表である。
【図7】比較試験の結果を記載した表である。
【図8】本発明に従う不動態化処理に、窒素を用いてい
る時に得られた試験結果を記載した表である。
【図9】図8の実施例1に示した不動態化処理に従って
用いたガスと温度時間分布のグラフである。
【図10】図8の実施例2に示した不動態化処理に従っ
て用いたガスと温度時間分布のグラフである。
【図11】図8の実施例3に示した不動態化処理に従っ
て用いたガスと温度時間分布のグラフである。
【図12】図8の実施例4に示した不動態化処理に従っ
て用いたガスと温度時間分布のグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェフリー・デビッドソン アメリカ合衆国ニュージャージー州07041, ミルバーン,リンデン・ストリート 49 (72)発明者 ロバート・シャーマン アメリカ合衆国ニュージャージー州07974, ニュー・プロヴィデンス,ホウソーン・ド ライブ 15 (72)発明者 リチャード・パシエ アメリカ合衆国ペンシルバニア州19446, ランズデール,ダーラム・ウェイ 126 (72)発明者 阪中 隆 埼玉県鶴ヶ島市富士見2丁目22−25 グリ ーンプラザ 611 (72)発明者 林 茂樹 大阪府堺市大仙中町2−13−309 (72)発明者 仲原 喜行 大阪府大阪市西成区千本北2−19−16

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不動態化する表面を、ステンレス鋼と化
    学的に反応しない、室温で実質的に湿気と酸素を含んで
    いないガス流体を用いてフラッシュすることによって、
    該ガス流体を含む雰囲気に該表面を暴露する工程;不動
    態化する表面をフラッシュしている間に、予定温度で予
    定時間、製品をベークして、該表面を不動態化する工
    程;製品を冷やす工程;及び製品を冷やしている間に、
    不動態化する表面を、室温で実質的に湿気と酸素を含ん
    でいない冷却ガスを用いて該表面をフラッシュすること
    によって、該冷却ガスを含む環境に該表面を暴露する工
    程を含む、ステンレス鋼から二次加工した製品の表面を
    不動態化する方法。
  2. 【請求項2】 更に、製品の不動態化する表面を、電解
    研磨する工程を含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ガス流体と冷却ガスが、アルゴンを含
    み;該アルゴンガス中において、湿気と酸素が、それぞ
    れ10 ppb 以下の濃度で存在している請求項1記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 予定温度が、約250.0 − 500.
    0℃である請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 予定温度が、約275.0 − 450.
    0℃である請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 予定温度が、約300.0 − 375.
    0℃である請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 予定時間が、約4.0時間以上である請
    求項5又は6記載の方法。
  8. 【請求項8】 ガス流体が、約10.0 ppb 以下の水
    分含量と酸素含量をそれぞれ有するアルゴンである請求
    項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 更に、製品の不動態化する表面を、電解
    研磨する工程を含む請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 ガス流体が、室温で実質的に窒素を含
    んでいない稀ガスである請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 製品を、約250 − 450℃の温度
    でベークする請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 冷却ガスが、窒素を含む請求項10記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 冷却ガスが、稀ガスを含む請求項10
    記載の方法。
  14. 【請求項14】 製品をベークする前に、不動態化する
    表面を、電解研磨処理する請求項10記載の方法。
  15. 【請求項15】 製品をベークする前に、及び稀ガス雰
    囲気で表面を不動態化している間に、約100 − 15
    0℃の温度で、約30分間 − 1時間30分、製品を予
    熱する工程を更に含む請求項10記載の方法。
  16. 【請求項16】 十分な時間が、約2時間以上約4時間
    以下である請求項10記載の方法。
  17. 【請求項17】 湿気、酸素、及び窒素が、それぞれ1
    0 ppb 以下の濃度で稀ガス中に存在している請求項1
    0記載の方法。
  18. 【請求項18】 稀ガスが、アルゴンを含む請求項10
    記載の方法。
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