JPH03215656A - フッ化不働態膜が形成されたステンレス鋼、その製造方法並びにそのステンレスを用いた装置 - Google Patents

フッ化不働態膜が形成されたステンレス鋼、その製造方法並びにそのステンレスを用いた装置

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JPH03215656A
JPH03215656A JP1091590A JP1091590A JPH03215656A JP H03215656 A JPH03215656 A JP H03215656A JP 1091590 A JP1091590 A JP 1091590A JP 1091590 A JP1091590 A JP 1091590A JP H03215656 A JPH03215656 A JP H03215656A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はステンレス鋼、その製造方法並びにこれを用い
た装置に関し、更に詳しくは著しく耐食性が向上したス
テンレス鋼、その製造方法並びにこれを用いた装置に関
し、その目的とする所は高純度のガスを使用する技術分
野に於いて極めて有効な金属材料を提供せんとするにあ
る。
〔従来技術とその問題点〕
半導体製造プロセスでは反応性および腐食性の強い特殊
ガスたとえばBCI,、SiF.、WF,が使用されて
おり、雰囲気中に水分が存在すると加水分解し塩化水素
やフッ化水素等の強い腐食性を示す酸が発生する。通常
これらのガスを扱う貯蔵容器・配管・反応チャンバ等に
はステンレス鋼が使用されており、容易に腐食される欠
点を有している。
近年半導体デハイスは集積度を向上させるために単位素
子の寸法は年々小さく成っており、1μmからサブミク
ロン、さらに0.5μm以下の寸法を持つ半導体デバイ
スの実用化の為に研究開発が行われている。集積度が向
上すると共に製造プロセスの低温化及び選択性の高いプ
ロセスが不可欠となるため、プロセス雰囲気の高清浄度
化が要求され、この様な高清浄化を要求される装置に若
干の腐食が起こると発生した不純物がウエハーに混入し
膜質の劣化等が生じ、微細加工の精度が得られなくなる
とともに超微細、超高集積デバイスに不可欠の信顛性に
重大な劣化を生じる。従って金属表面の腐食防止が必要
不可欠であるが、従莱の装置ではガス供給装置の内面の
耐腐食性対策が行われておらず、使用するハロゲン系特
殊ガスの強烈な反応性の為に二次的汚染が生じ、ガスの
超高純度化が達成されておらず技術の進歩の障害となっ
ていた。
またエキシマレーザーの分野では、レーザー発振器がフ
ッ素に腐食され長期の使用に耐えず実用化が遅れている
現状にある。
またハロゲン系特殊ガスを取り扱う装置たとえば、RI
E , CVDおよび/またはボンへと配管等の装置内
に不働態化処理を施していない場合、使用ガスと金属表
面の酸化膜や金属表面に吸着されている水分との間で次
のような反応が起こり、副生じたガスが二次的汚染をひ
き起こす。
l Xz+MO→MXz  +     Oz2 ■ Xz + H20  →2HX  +    Oz2 MX2  +H20  →MOXn−z+2HX(M:
金属、X:ハロゲンを表す) またBF3ガスの場合水分とは次のような反応で分解す
ることが知られている。
BF3+3H20→B(OFHz)i この為、BF3ガスをボンベに充填する場合、ボンベ内
付着水を取り除くためにBF3ガスの充填・抜き取りを
数回繰り返して内部洗浄をしているのが現状である。
向上記に示した反応で副生ずる生成物の確認はハロゲン
系特殊ガスを水分を吸着したボンベに充填し、または水
分を吸着した配管内を通したガスの赤外吸収スペクトル
を分析しておこなった。
このために金属表面に耐腐食性処理を行うことが、研究
されておりこの研究の1つに金属表面のフッ素化の研究
があり、今まで行われている研究は次の通りである。
例えば (1) ANL−5924 、42頁(1958)に記
載の如くニッケル表面とフッ素の反応。
(2) ANL−6477 、122頁(1961)に
記載の如くニッケル表面とフッ素の反応。
(3冫J.EIectrochem.Sac.  11
0巻346頁(1963)に記載の如くニッケル表面と
フッ素の反応。
(4) Matheson Gas Date Boo
k  211頁(1961)に記載の如く装置を常温で
フッ素により不働態膜化する方法。
(5) Ind.Eng.Chem.  57巻 47
頁(1965)に記載の如く常温でニッケル合金をフッ
素化し、これの液体フッ素中での金属の腐食の研究。
(5) J.E1ectrochem.Soc.  1
14巻218頁(1967)に記載の如く鉄とフッ素の
反応速度を求めた研究。
(7) Trans.Met.Soc.AIME  2
42巻 1635頁(1968)に記載の如く常温にお
けるニッケル、銅合金のフッ素との不働態膜化反応。
(8) Oxid.Metals.  2巻319頁(
1970)に記載の如く銅、鉄のフッ素化の状況。
(9) Oxid,Metals.  4巻141頁(
1972)に記載の如く電解研磨した面を有する鉄のフ
ッ素化反応速度を求めた研究。
などが知られている。これ等公知研究について若干説明
をつけ加える。
即ち(1)、(2)及び(3)はニッケルの反応性のみ
が記載されており、生成した膜の耐食性について記載さ
れていない。また(4)、(5)は積極的成膜ではなく
常温でフッ素化することのみ示されており耐食性は詳し
く記載されていない。(6)は鉄の反応機構についての
記載である。(7)は生成した不働態膜の耐食性につい
ての記載があるが成膜条件、耐食テスト共に27゜Cと
低温であり膜厚も薄く実用的なものではない。また(8
)、(9)は鉄、銅のフッ素化条件の記載があり、20
0゜Cで鉄は耐食性良好とあるが成膜過程の剥離限界温
度についてのみの評価であり腐食性ガスについての耐食
性評価ではない。
即ち上記報告はフッ素化反応の研究のみであり、実用的
フッ化不働態膜の形成に関するものは含まれていない。
従って過酷な条件において完全な耐食性が期待できるフ
ン化不働態膜の形成が強く要求されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明が解決しようとする課題は、ステンレス鋼の金属
表面にフッ化不働態膜を形成し高純度ガスの純度低下防
止、並びに特殊ガス等の腐食ガスに対して充分な耐食性
を有する金属材料、並びに装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この課題を解決するために、本発明者等は従来から金属
表面の腐食性に関して研究を重ねた結果、金属就中ステ
ンレス鋼表面に積極的フッ素化に十分な温度でフッ素を
作用させ、金属フッ化物を主成分とする不働態膜を形成
せしめた後、この不働態膜を熱処理することにより腐食
性ガスに対し、良好な耐食性を有するフッ化不働態膜を
形成しうる事を見出した。即ちステンレス鋼をフッ素化
がおこる十分な温度まで加熱し、フッ素を単体、又はN
2、計、He等の不活性ガスで希釈して作用させ、金属
との密着性が良好で、かつ剥離の生じない金属フッ化物
を主成分とする不働態膜を形成せしめた後、該不働態膜
を不活性ガス中で熱処理することにより、フッ化不働態
膜が形成される。この形成されたフッ化不働態膜は腐食
性ガスに対して極めて優れた耐食性を示すと共に、脱ガ
ス特性も極めて優れたものであることが見出され、これ
に基づく発明を既に出願した(特願昭63−18122
5号)。
本発明者等は更にこの新技術について引き続き研究を行
った所、次の様な新しい事実を見出した。
即ちステンレス鋼を上記出願の方法でフッ素化して不働
態膜を形成せしめる際に、そのフッ素化する前のステン
レス鋼の状態と、形成されるフッ化不働態膜の特性との
間に密接な関係があることが判明した。
即ちフン素化すべきステンレス鋼を予め特定の予備処理
を行うと、たとえフッ素化温度が高温になっても、換言
すればFeF2とFeF 3とが混在して生成しても優
れた耐食性を有する不働態膜が強固に形成され、剥離や
亀裂が全く生じないことが判明した。予め特定の予備処
理を行わない場合には、ステンレス網を高温通常275
゜C以上でフッ素化すると、FeF2とFeF3とが共
に生成して得られる不働態膜は亀裂や剥離が生ずる可能
性があるが、フン素化する前に予めある特定の処理、即
ちある特定雰囲気下で熱処理すると、フン素化温度に関
係なくたとえFeF2とFeF3とが共に生成しても優
れた不働態膜が得られることが判明したものである。
従って、フッ素化温度は低温から高温例えば275゜C
以上でも何等支障はない。
本発明はこの新しい事実により完成されている。
〔発明の構成並びに作用〕
本発明は基本的にはステンレス鋼の表面にフッ化不働態
膜を形成せしめること、及びこのフッ化不働態膜が形成
されたステンレス鋼をガス装置の構成材料の少なくとも
一部として使用することである。
そしてこのフッ素化の前に予めある特定雰囲気下に熱処
理する。この雰囲気として特に水分が極めて低い雰囲気
の条件下に更に好ましくはその温度がステンレス鋼表面
の付着水分を完全に除去しうる温度で熱処理を行うもの
である。このような条件下で予め熱処理した後フッ素化
を行うと、たとえフッ素化温度が275゜Cよりも高く
なってFeF3とFed2とが共に生成しても、得られ
る不働態膜は極めて優れた特性を有し、剥離や割れ等は
全く生じない。
更に高温でのフッ素化を採用することにより、大きい膜
厚を有したフッ化不働態膜の形成が可能であり、耐食性
は著しく向上すると共に、形成された膜の硬度も飛躍的
に向上する。
本発明に於いて使用するステンレス鋼は、通常ステンレ
ス鋼として従来から知られているものが広い範囲でいず
れも使用される。その代表的な一例としてクロム15〜
28重量%、ニッケル3.5〜15重量%及び残部鉄か
ら成り、その他の若干成分が更に2〜6重量%含有され
ているものを例示出来る。
本発明に於いてはこのステンレス鋼をフッ素化して、少
なくともその表面の一部または全面に金属フッ化物から
成るフン化不働態膜を形成せしめるものであるが、この
際該フン化不働態膜の少なくとも表面部分にフッ化鉄を
主成分とする層を主成分とする層を形成せしめるように
フッ素化し、更に不活性ガス雰囲気下で熱処理を行う。
フッ素化前の予備処理は不活性ガスの露点が約−50゜
C以下好ましくは−75゜C以下の雰囲気下、且つ15
0゜C以上の温度で1〜5時間程度加熱する。フッ素化
温度はフッ素化が充分に行える時間で良く、低温から高
温まで広い範囲で行うことが出来る。
特に275゜Cよりも高い温度、特に好ましくは300
゜Cよりも高い温度でも行うことが出来る。フッ素化の
時間は1〜5時間である。また形成されたフッ化膜中に
は主成分であるフッ化鉄の他にフソ化クロムの生成も認
められた。フッ素化は常圧で行うのを基本とするが必要
に応じて加圧下で行うことも出来、この際の圧力として
はゲージ圧力で2気圧以下程度で良い。フッ素化の雰囲
気は、酸素の存在しない状態で行うのが好ましく、従っ
てフッ素を単独で、あるいは適宜な不活性ガスたとえば
N2、計、He等で希釈することが好ましい。
フッ素化終了後の熱処理は、200゜C以上、好ましく
は300〜600℃、でN2、Ar, He等の不活性
ガス中で1〜5時間行うことにより、堅牢かつち密で金
属との密着性が良好であり、更に耐食性並びにガス脱離
性も十分認められるフン化不働態膜を形成する。不働態
膜の膜質が熱処理によってこの様に変化することは驚く
べき現象であり、未だ認められたことのない事実である
本発明に於いては上記フッ素化を行うに際しては、ステ
ンレス鋼の表面を予め平滑にすることが好ましい。この
際の平滑度としては、Rmax−0.03〜1.0μm
(表面の凹凸の差の最大値)程度が好ましく、これによ
り大きく耐食性が向上する。
この際の鏡面化処理手段自体は何等限定されず、適宜な
手段が広い範囲で選択され、その代表的な一例として複
合電解研磨する手段を例示出来る。
かくして形成されるフッ化不働態膜は通常400人以上
好ましくは500人程度以上の膜厚で形成され、基材た
るステンレス綱に十分なる強度をもって形成されるため
に容易には剥離せず、また亀裂等も殆ど生じない不働態
膜となっている。
次いで本発明のガス装置について説明する。
本発明のガス装置は基本的にはガス就中腐食性ガスに接
触する部分に上記フッ化不働態膜が形成されたステンレ
ス鋼を使用するものであり、更に接触しない部分につい
て上記ステンレス鋼を使用しても良いことは勿論である
本発明者等は、装置のハロゲン系特殊ガスへの耐食性お
よび高純度ガスの汚染について研究してきた結果、装置
内面のステンレス鋼表面にフ・ン素ガスで金属フソ化不
働態膜を形成させることにより、装置がハロゲン系特殊
ガスに耐食性を有すると共に高純度ハロゲン系特殊ガス
を汚染しないことを見出して、装置に係る発明を完成し
たものである。
ガス装置としてはガスを取り扱う装置全てを包含する広
い概念として使用されており、たとえばガス貯蔵用、ま
たはガス配送用装置をはじめ、ガスを使用する或いはガ
スが発生する反応装置等が例示出来る。更に詳しくはた
とえばボンベ・ガスホルダー・配管・バルプ・RIE反
応装置・CvD反応装置、WF6等による選択成長装置
、シリコンウエハー上の配線用金属にフッ化薄膜から成
る絶縁膜を形成するための金属面直接フッ化装置または
エキシマレーザー発振器等である。第1図にガス装置の
例を模式図で示した。装置はガス貯蔵用ボンベ201、
及びバルブ、マスフローコントローラー等を内蔵したガ
ス供給システム202、及びRIE装置やCVD装置等
から成る反応装置203、及び真空排気装置205から
構成されている。反応装置203のチャンバー内壁には
フン化不働態膜204が形成されている。
第2図に反応チャンハー内壁を不働態化する場合の1例
を模式図で示した。反応チャンバー303を不働態化す
る場合ガス導入ライン301より超高純度のN2又はA
rを例えば、毎分10l程度反応チャンバー内に導入し
、常温で十分バーヂすることにより水抜きを行う。水抜
きが十分がどうかは、例えばバーヂライン304に設け
られた露点計305でパーヂガスの露点をモニターする
ことにより行えば良い。その後更に、電気炉302によ
りチャンハ−303全体を200〜450゜C程度に加
熱し、ほぼ完全に内表面に吸着しているH20分子を脱
離させる。
次に高純度F2をチャンバー内に導入し、チャンハー内
面にフノ素化を行う。所定の時間フッ素化を行った後再
度チャンハー内に超高純度N2、又は計を導入しチャン
バー内に残存している高純度F2をパーヂする。パーヂ
完了後も、そのまま超高純度N2又は^rをフローしな
がらチャンバー内壁に形成された不働態膜の熱処理を3
00〜500″Cで行う。この様にして形成されたフン
化不働態膜は腐食性ガスに対して極めて安定であり、又
脱ガス特性も極めて良好である。
このガス装置に使用されるガスはチッ素・アルゴン・ヘ
リウム等の不活性ガスおよびハロゲン系ガス、たとえば
F2、Clz 、NF3 、CF4 、SF4 、SF
bSiF.、BF3、}IFXWF6、MOP6、PF
3 、PPs 、AsF3、AsF5、BCh等である
上記フン化不働態膜を有するステンレス鋼を用いて装置
を作成するに際しては、予め不働態化膜が形成されたス
テンレス鋼を使用して装置を作成しても良く、また装置
を作成した後に必要な構成部分のステンレス鋼に、フッ
素を作用させてフッ化不働態膜を形成しても良い。この
際のフッ素化の条件等は前記に記載した条件で行えば良
い。
〔実施例〕
本発明の技術的内容をより明確ならしめるために、代表
的な例を抽出して以下に実施例として例示する。
実施例I SUS−3 1 6 L研磨板(面平担度Rmax=0
.03〜1.0μm)を予め露点−90゜CのN2ガス
中で所定温度で2時間熱処理後、100%F2ガスを共
存せしめ2時間フノ素化し不働態膜を形成せしめた後、
再度N2ガス中で所定温度で熱処理した。
フッ素化時の各温度による膜厚を測定した。結果を第1
表に示した。第1表に示す温度でフッ素化し形成された
皮膜は亀裂や剥離が認められなかった。
第1表 実施例2 第3図に実施例1のサンプルのX線解析チャートを示す
。サンプルNo. 1のフッ素化温度200“Cの場合
はFeF2のみ検出されている。サンプルNo. 2、
3、4の場合FeFzとFeF 3で構成された混合皮
膜となっている。
実施例3 実施例1のサンプルを用い、下記に示す組成のガス中で
25゜C、72時間の耐食性を調べた。第2表に示す如
く、いずれの温度でフン素化した場合も皮膜は亀裂、剥
離を生じることなく、良好な耐食性を示した。
耐食テストに用いたガスの組成はHF:5.0、H20
:1.0 、Nz : 94.O vol%である。
第2表 実施例4 実施例lのサンプルを用い形成されたフッ化不働態膜の
硬度をヌープ硬度計を用い測定した。第3表に測定値を
示した。皮膜の形成された表面は皮膜形成前のステンレ
ス鋼表面に比べ著しい硬度の改善が認められた。特に高
温に於けるフッ素化の場合飛躍的に大きな硬度が得られ
た。硬度値は1g加重、5秒間の測定値である。
第3表 実施例5 最も腐食性並びに浸透性の強い塩素ガスによる耐食性の
評価を第4表に示した。
評価に用いたSUS−3 1 6Ll/4インチ径のパ
イプは予め−90゜CのN2ガス中で所定温度で2時間
熱処理後100%F2ガスを共存せしめ2時間フッ素化
し不働態膜を形成せしめた後、再度N2ガス中で所定温
度で熱処理した。フッ化不働態膜の形成されたパイプ内
に塩素ガスを大気圧で封入し、250゜Cで1時間放置
した時の封入直後及び1時間放置後の管内の圧力の差よ
りガスの反応量を算出した。第4図に評価に使用した装
置の概略図を示す。
高温フッ素化の場合に於いても塩素の消費は認められず
、形成された皮膜に亀裂、剥離がないことが認められた
第4表 〔発明の効果〕 本発明により形成せしめたフッ化不働態膜は強力な腐食
性を有するハロゲン系ガスに対し著しい耐食性が認めら
れる。フッ化不働態膜が形成された金属材料は超LSI
の微細加工の装置等の製作に大いに効果があることが認
められた。即ちF2、11Fといった従来の技術ではま
ったく取り扱うことのできなかった活性なガスの供給が
行える様になった。そのためこれまで液体を使ったウエ
ットプロセスでしか除去することのできなかったSiウ
エハー上の自然酸化膜をHFガスで、除去することがで
きる様になったのである。プロセス温度の低温化、下地
材料の差による選択性の向上等プロセス高性能化に決定
的に寄与する。さらに、各種の光励起化学反応の励起光
源としてあるいは、0.5 ミクロン以下のパターンサ
イズのULS Iの露光装置よして有望なエキシマレー
ザーステンパー用光源として、高信頼化長寿命化が望ま
れているエキシマレーザーに本発明の技術は最適である
。κrFエキシマレーザー、及びArFエキシマレーザ
ーの発光波長は、それぞれ248nm、193nm、で
ある。
光化学反応励起にも、またサブミクロンULS■の露光
にも絶好の波長である。
しかし、これまでのエキシマレーザーではパルス毎の出
力のゆらぎが10%を越えると共に寿命も100万バル
スどまりであるため実用技術には成り得なかった。
本発明のフッ化不働態膜を内面に施したガス供給系、及
び表面にフン化不働態膜を設けた電極を用いたエキシマ
レーザ−(ArF , KrF )のパルス毎のゆらぎ
は1%以内になり、寿命も1 , 000万パルスまで
向上した。ステッパーとして1秒に1ショット露光して
1年間使用できることになる。完全に実用技術に耐える
ところまで改善されたのである。
本発明によるフン化不働態膜の技術を別途本発明者らが
別途に発明した[ドライエッチング装置」(昭和63年
7月20日出願)、及び「無水フン化水素希釈ガス発生
装置」 (昭和63年7月20日出願)に用いることに
より高純度のフッ化水素ガスの供給が可能となり、かつ
装置の耐食性も極度に向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すガス装置の模式図であ
る。第2図は反応チャンハ一のフソ素化方法の一例を示
す模式図である。第3図は各種不働態膜のX線解析図を
示し、また第4図は耐食性試験に用いた装置の概略図で
ある。 201・・・・・・ガスボンへ 202・・・・・・ガス供給システム 203・・・・・・反応チャンハ 204・・・・・・フッ化不働態膜 205・・・・・・排気装置 301・・・・・・ガス導入ライン 302・・・・・・電気炉 303・・・・・・反応チャンバー 304・・・・・・ガスパージライン 305・・・・・・露点計 401・・・・・・SUS−3 1 6 Ll/4イン
チ径電解研磨管 402・・・・・・加熱装置 4 03・・・・・・水銀マノメーター 4 O4・・・・・・試料ガスボンへ (以 上) 第 1 図 第 2 図 302 303 r0 強度(Kcps) 強度( Kcps) −し 強度(Kcps) 0」 強度(Kcps) 第 4 図 404

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) ステンレス鋼の表面の少なくとも一部に略々化
    学量論比を満足するフッ化第一鉄並びにフッ化第二鉄の
    混合膜層を主成分とする金属フッ化物から成るフッ化不
    働態膜が形成されていることを特徴とする不働態膜が形
    成されたステンレス鋼。
  2. (2) ステンレス鋼表面が鏡面化されたものである請
    求項(1)に記載のステンレス鋼。
  3. (3) 請求項(1)又は(2)に記載のステンレス鋼
    を装置の構成部分の少なくとも一部に用いたことを特徴
    とする装置。
  4. (4) 上記装置がガス処理用装置である請求項(3)
    に記載の装置。
  5. (5) 上記ガス装置がガス貯蔵用、ガス配送用、ガス
    反応装置、薄膜形成装置、または反応性ガスエッチング
    装置である請求項(4)に記載の装置。
  6. (6) ステンレス鋼を不活性ガスの雰囲気下で加熱し
    て予備処理を施した後フッ素化し、次いで熱処理するこ
    とを特徴とするフッ化不働態膜が形成されたステンレス
    鋼の製造方法。
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