JP2002363724A - 溶射用球状粒子および溶射部材 - Google Patents

溶射用球状粒子および溶射部材

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JP2002363724A JP2002062360A JP2002062360A JP2002363724A JP 2002363724 A JP2002363724 A JP 2002363724A JP 2002062360 A JP2002062360 A JP 2002062360A JP 2002062360 A JP2002062360 A JP 2002062360A JP 2002363724 A JP2002363724 A JP 2002363724A
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Toshihiko Tsukatani
敏彦 塚谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な破壊強度を有し、溶射時のフレーム
(プラズマ)中でも崩壊しない溶射用球状粒子を提供す
ること。 【解決手段】 希土類元素(但し、イットリウムを含
む)含有化合物から形成され、破壊強度が10MPa以
上、平均粒径が10〜80μmであることを特徴とする
溶射用球状粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス、金
属等の溶射に有用な希土類元素含有化合物からなる溶射
用球状粒子および溶射部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、緻密な溶射膜をセラミックス
や金属等の表面に形成する手法として、プラズマ溶射や
爆発溶射などが広く用いられている。これらの溶射法に
おいて、溶射用粒子として金属や金属酸化物等が使用さ
れている。
【0003】このような溶射被膜を形成するための溶射
用粒子として、(1)原料を電気炉で溶融し、冷却凝固
後、粉砕機で微粉化し、その後分級することにより粒度
調整を行って得られる溶融粉砕粉、(2)原料を焼結
後、粉砕機で微粉化し、その後分級することにより粒度
調整を行って得られる焼結粉砕粉、(3)原料粉末を有
機バインダーに加えてスラリー化し、噴霧乾燥型造粒機
を用いて造粒後、乾燥し、場合によっては分級すること
により粒度調整を行って得られる造粒粉、等が挙げられ
る。ここで、上記(1)〜(3)の粉体製造の原料は、
コストや、目的とする溶射被膜の性状により適宜選択さ
れ、開発されている。
【0004】ところで、近年、半導体製造におけるプラ
ズマプロセスにおいて、ハロゲン系腐食ガス中でのウェ
ハー処理部材として、そのプラズマ耐性の高さから希土
類元素含有化合物が開発されつつある。このような半導
体製造装置の部材に溶射被膜が使用される場合、被膜に
求められる特性としては、主要構成元素以外の不純物
元素が少ないこと、パーティクルが少なく被膜の表面
が滑らかで、凹凸が少ないこと、すなわち、ウェハー処
理中の発塵を抑制することを意味している、の2つが挙
げられる。かかる要求を満たすためには、溶射条件に加
え、溶射用粒子の粉体特性をどのようにコントロールす
るかが重要となってくる。
【0005】溶射用粒子の特性としては、溶射時のプ
ラズマ炎またはフレーム炎まで材料が崩壊せず、安定
で、かつ、定量的に供給できること、溶射時に(プラ
ズマ炎またはフレーム炎中で)粒子が完全に溶融するこ
と、高純度であること、が要求され、これら各特性
は、十数項目からなる粉体物性値および元素分析値で定
量的に表現される。
【0006】ところで、上記溶射用粒子は搬送チューブ
等の細い流路を介して溶射ガンまで供給されることか
ら、安定的かつ定量的に供給を行えるか否かは、溶射用
粒子の粉体物性中、流動性にかなり影響されることとな
る。
【0007】しかしながら、上記(1)、(2)の方法
で得られる溶融粉砕粉や、焼結粉砕粉は、形状が不定形
であるため、溶射した膜の凹凸が大きくなるという欠点
があった。しかも、溶融粉砕粉は、構成元素以外の不純
物含有量が高いという欠点が、焼結粉砕粉は、粉砕工程
において不純物が混入しやすいという欠点があった。
【0008】これら各粉砕粉の問題点を解決するものと
して、上記(3)の方法で得られる造粒粉、すなわち、
球形または球に近い形状であるため流動性が良いという
特徴を有する造粒粉、が開発されてきている。しかも、
この造粒粉は、使用する原料中の不純物を低減すること
で、比較的純粋な造粒粉を容易に製造できるという特徴
をも有している。
【0009】しかしながら、原料粉体によっては、造粒
した場合にプラズマ中で粒子が崩壊したり、球形からか
け離れた形状の造粒粉が得られたり、造粒粉の周囲に原
料粉体が付着するという問題が生じることもあり、特に
粒子径を小さくした場合に、流動性の低下を招くという
問題も生じていた。
【0010】さらに、その溶射紛を用いて溶射した膜中
または該膜表面に造粒されなかった微粒子が溶融せずに
付着し、半導体製造装置等に使用した場合、発塵が多く
なるという問題があった。一方、金属酸化物等からなる
溶射用粒子を溶射する場合、発塵がなく、しかも、密着
強度に優れた溶射被膜を形成するためには、溶射時にフ
レーム炎またはプラズマ炎中で溶射用粒子を完全に溶融
させるとともに、溶射原料の供給を精密にコントロール
する必要がある。
【0011】特に、希土類元素含有化合物を用いる場合
には、融点が高いので、完全に溶融させるためには平均
粒径の小さい溶射用粒子を用いることが好ましい。
【0012】しかしながら、噴霧型造粒機を用いた造粒
粉の場合、平均粒径の小さい粒子だけを製造することは
難しく、比較的平均粒径の大きな粒子も生じてしまうと
いう問題があった。このような平均粒径の大きな粒子
は、重量が大きいため、プラズマ炎中に供給されても完
全には溶融せず、未溶融粒子のまま溶射被膜中に取り込
まれ、被膜に凹凸を発生させる原因の1つとなってい
た。
【0013】上記問題点を解決するため、原料の粒子径
を小さくして表面の凹凸を抑制しようとすると、パーテ
ィクルの発生があるとともに、流動性が低下し、精密な
定量供給ができなくなり、結果として表面凹凸ができた
り、膜の緻密さが低下してしまうという問題があった。
さらに、造粒されずに表面に付着する粒子が、溶射時に
プラズマ炎中に入り込まずに未溶融となり、溶射被膜
中、または該膜表面に付着するという問題もあった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、第1に、十
分な破壊強度を有し、溶射時のフレーム(プラズマ)中
でも崩壊しない溶射用球状粒子を提供することを目的と
する。
【0015】また、本発明は、第2に、高融点の希土類
元素含有化合物を用いても滑らかで緻密な溶射被膜を形
成できるとともに、パーティクルの発生がない純度の高
い溶射用球状粒子を提供することを目的とする。
【0016】さらに、本発明は、第3に、上記溶射用球
状粒子を基材表面に溶射してなる微粉付着のない平滑な
溶射部材を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、本発明に到達したものである。
【0018】即ち、本発明は第1に、希土類元素(但
し、イットリウムを含む)含有化合物より形成され、破
壊強度が10MPa以上、平均粒径が10〜80μmで
あることを特徴とする溶射用球状粒子を提供する。この
溶射用球状粒子は、溶射時のフレーム(プラズマ)中で
も崩壊することがなく、これを用いることにより、表面
および内部に未溶融粒子の付着のない溶射膜を形成する
ことができる。
【0019】また、本発明は、希土類元素(但し、イッ
トリウムを含む)含有化合物から形成され、嵩密度が
1.0g/cm3以上、アスペクト比が2以下、細孔半
径1μm以下の累積細孔容積が0.5cm3/g未満の
球形であることを特徴とする溶射用球状粒子を提供す
る。この場合、粒度分布における90vol%の粒径D
90が100μm以下であり、かつ、粒度分布における
50vol%の粒径D50とフィッシャー径との比が5
以下であること、さらに、粒度分布における10vol
%の粒径D10が5μm以上、分散指数が0.6以下で
あることが好ましい。
【0020】また、本発明は、基材と、この基材表面に
上記溶射用球状粒子を溶射してなる被膜と、を備えるこ
とを特徴とする溶射部材をも提供する。
【0021】上記の希土類元素含有化合物から形成され
た溶射用粒子において、嵩密度、累積細孔容積およびア
スペクト比を所定の値に制御し、かつ球形とすること、
さらに必要に応じて粒度分布をシャープに制御すること
で、パーティクルの発生がなく、しかも流動性がよく、
緻密かつ高強度であり、溶射時に崩壊せずに完全に溶解
するとともに、当該溶射用粒子を溶射してなる被膜が、
従来の溶射被膜に比べて微粉の付着がなく、平滑で高純
度になり、密着性および耐食性に優れるものである。
【0022】以下、本発明につきさらに詳しく説明す
る。本発明の第1の溶射用球状粒子は、希土類元素(但
し、イットリウムを含む)含有化合物から形成され、破
壊強度が10MPa以上、平均粒径が10〜80μmで
ある。
【0023】本発明における破壊強度Stは、微少圧縮
試験機(MCTM−500、島津製作所製)にて測定し
た圧縮荷重P(N)、粒径d(mm)をパラメータと
し、下記式によって求めた値である。
【0024】St=2.8P/πd2 また、平均粒径とは、レーザー回折法で測定した粒度分
布のD50の値であり、フィッシャー径とは、Fish
er subsieve sizerで測定した値であ
る。
【0025】希土類元素含有化合物としては、イットリ
ウム(Y)を含む希土類元素を含有する化合物で酸化
物、ハロゲン化物(フッ化物、フッ化オキサイド、塩化
物等)などが挙げられ、特に焼結して得られる点から酸
化物が好ましい。
【0026】さらに好ましい希土類元素としては、Y、
Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、L
u等のイットリウム(Y)を含む3A族のレアアースの
うちから1種以上を用いることができ、希土類元素含有
化合物としては、特に酸化イットリウムまたは酸化イッ
テルビウムを用いることが好適である。なお、上記レア
アースとAl、Si、Zr、In等から選ばれる1種以
上の金属との複合酸化物を用いてもよい。
【0027】また、本発明において、溶射用球状粒子の
破壊強度Stが10MPa未満では、破壊強度が低すぎ
るため、溶射時のフレーム(プラズマ)中で崩壊して微
粉化するという問題がある。この場合、破壊強度の上限
は特に制限されないが、通常300MPa以下である。
さらに、平均粒径10μm未満では、溶射粒子の気化等
の原因で歩留りの低下をまねくという問題があり、一
方、80μmを超えると、溶射粒子が溶融しきれずに溶
け残るという問題がある。より好ましい平均粒径は、1
0〜60μmである。
【0028】本発明の希土類元素含有化合物からなる溶
射用球状粒子の製造方法は、フィッシャー径が0.6μ
m以下の希土類元素含有化合物、特に酸化レアアース微
粉末を造粒して得られた造粒粉末を、1,200〜1,
800℃で焼成する方法が好ましい。ここで、希土類元
素含有化合物のフィッシャー径が0.6μmを超える
と、造粒後の焼成工程において造粒粉末の焼結が進みに
くく、破壊強度の大きな溶射用球状粒子が得られなくな
る。破壊強度を向上させることを考慮すると、より好ま
しいフィッシャー径は0.4μm以下である。
【0029】本発明の溶射用球状粒子の製造は、具体的
に以下のような手順で行うことができる。まず、フィッ
シャー径0.6μm、特に0.1〜0.6μm以下で、
好ましくは平均粒径が0.01〜5μm、さらに好まし
くは0.1〜1μmの希土類元素含有化合物の微粉末
に、水、イソプロパノール等のアルコール等の溶媒を加
えてスラリーを調製する。得られたスラリーを転動型造
粒機(回転ディスク)、噴霧型造粒機、圧縮造粒機、流
動造粒機等の造粒機を用いて造粒し、平均粒子径が10
〜80μm、特に好ましくは10〜60μmの造粒粉末
を得る。
【0030】この際、造粒粉末が回収操作等の際に壊れ
ないようにするために、造粒前の原料酸化物に焼成過程
で消失するような有機物を配合してもよい。このような
有機物としては、ポリビニルアルコール(PVA)、カ
ルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルピロ
リドン(PVP)、メチルセルロース(MC)、ヒドロ
キシプロピルセルロース(HPC)、ポリエチレングリ
コール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を用いること
ができる。有機物の添加量としては、焼成工程で問題が
生じない限り、特に限定はないが、希土類元素含有化合
物の微粉末に対し、0.1〜5重量%が好ましい。
【0031】また、造粒機での造粒工程では、多少非球
状粒子が生じるものであり、このような非球状粒子は粉
体の流動性等を低下させる要因ともなるので、分級機等
で非球状粒子と球状粒子とを分離して、球状粒子のみを
後の焼成工程に用いることが好適である。
【0032】本製造方法において、焼成工程は、大気中
もしくは不活性ガス雰囲気または真空下、電気炉等で行
うこととなるが、この際、酸化レアアースを原料として
用いる場合の焼成温度は、1,200〜1,800℃、
より好ましくは1,500〜1,800℃である。焼成
時間は、5分〜10時間、特に1〜5時間がよい。
【0033】このように焼成した溶射用球状粒子は、そ
のままでも溶射に使用可能であるが、通常粒子間で多少
の融着がみられることが多く、この状態で高温のプラズ
マに曝されると粗粒子側で溶融が不十分となり、その結
果、基材へ付着しにくくなる虞がある。このため、焼成
後の粒子を解砕機、粉砕機、篩等の分級機にかけること
で、各粒子が独立した単分散粒子である平均粒径10〜
80μmの溶射用球状粒子とするのが好適である。
【0034】上述の製法により得られた溶射用球状粒子
は、破壊強度が10MPa以上と高強度であるため、粉
体搬送時や溶射時に粒子が破壊することがなく、これを
溶射に用いることで、溶射膜の表面および内部に未溶融
粒子が付着しない、良好な状態の膜を得ることができ
る。
【0035】本発明に係る第2の希土類元素含有化合物
から形成される溶射用球状粒子は、嵩密度が1.0g/
cm3以上、アスペクト比が2以下、細孔半径1μm以
下の累積細孔容積が0.5cm3/g未満の球形である
ことを特徴とする。
【0036】本発明における希土類元素含有化合物とし
ては、上記と同様に、希土類元素(但し、イットリウム
を含む)を含む酸化物、ハロゲン化物(フッ化物、フッ
化オキサイド、塩化物)等が挙げられるが、特に焼結し
て用いる点から、酸化物を用いることが好ましい。な
お、酸化物である場合、上記と同様に、破壊強度が10
MPa以上、300MPa以下であることが好ましい。
以下、酸化物について説明するが、他の化合物に関して
も同様である。
【0037】ここで、希土類含有酸化物としては、上記
と同様、イットリウム(Y)を含む3A族の希土類元素
のうちから1種以上を用いることができるが、Y、E
u、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybおよび
Luから選ばれる1種または2種以上の重希土類含有酸
化物を用いることが好ましい。なお、上記希土類含有酸
化物とAl、Si、Zr、In等から選ばれる1種以上
の金属との複合酸化物を用いてもよい。
【0038】上記嵩密度が1.0g/cm3未満である
と、粒子が緻密でないために強度が弱くなりがちであ
り、溶射時に崩壊する虞が高い。より好ましい嵩密度
は、1.2〜5.0g/cm3である。また、累積細孔
容積が0.5cm3/g以上であると、粒子表面の凹凸
が大きくなり、滑らかな粒子が得られない。すなわち、
粒子径を小さくしても比較的高い流動性を有する粒子と
するためには、細孔半径が1μm以下の累積細孔容積を
0.5cm3/g未満とする必要がある。
【0039】さらに、細孔半径1μm以下の領域におい
て、累積細孔容積を0.3cm3/g以下とすることが
好ましく、このようにすることで、粒子の流動性をより
一層向上させることができる。なお、細孔半径、累積細
孔容積は、水銀圧入式気孔分布測定装置で測定すること
ができる。
【0040】本発明の希土類元素含有化合物の溶射用粒
子は、球形を有するものであり、具体的には、アスペク
ト比が2以下の粒子である。なお、アスペクト比とは、
粒子の長径と短径との比、すなわち、長径/短径で表さ
れ、形状が球に近いか否かを表す指標となるものであ
る。上記アスペクト比が2を超えると、形状が不定形、
針状、鱗片状等の球形からかけ離れたものとなり、流動
性が悪化することとなる。この場合、アスペクト比の下
限値は、特に限定されないが、1により近いものが好ま
しい。なお、本発明における球形とは、アスペクト比が
2以下の粒子の形状を示したものであり、球形または球
形に近い形状をも含む概念である。
【0041】本発明の第2の希土類元素含有化合物の溶
射用球状粒子は、以上の各物性値を有するのに加え、粒
度分布における90vol%の粒径D90が100μm
以下であり、かつ、粒度分布における50vol%の粒
径D50とフィッシャー径との比が5以下であることが
好ましい。ここで、90vol%の粒径D90が100
μmを超えると、プラズマ炎中で完全に溶融せず、未溶
融着粉を生じ、表面に凹凸が発生する虞がある。
【0042】また、粒度分布における50vol%の粒
径D50とフィッシャー径との比が5を超えると、粗大
粒子および微粉が多くなり、精密な定量供給が困難にな
る虞がある。すなわち、上記値が5以下、より好ましく
は1〜3であれば、粗大粒子および微粉が少ないものと
判断される。また、表面に形成された細孔が小さくて
も、D50とフィッシャー径との比が小さくなるため、
定量供給が可能となり、さらに、粒子径が小さくても精
密な定量供給が可能となる。その結果、当該溶射用粒子
を用いることで、滑らかで緻密な溶射被膜を形成するこ
とが可能となる。なお、フィッシャー径とは、Fish
er subsieve sizerで測定した値であ
る。
【0043】上記フィッシャー径は、粉体中にガスを通
過させたときのガスの差圧から算出した値であるので、
粉体の平均粒径、粒度分布、粒子の表面状態等に影響さ
れる。このため、平均粒径が大きい場合、粒度分布がシ
ャープな場合、および/または表面が滑らかな場合等で
は、フィッシャー径は大きく算出される。
【0044】したがって、平均粒径D50との比(D5
0/フィッシャー径)を算出した場合に、その比が小さ
いほど、粒度分布がシャープ、または粒子表面が滑らか
であるということがいえる。特に、粒度分布が同等であ
れば、粒子の表面が滑らかであるという特徴があると判
断される。
【0045】さらに好ましくは、粒度分布における10
vol%の粒径D10が5μm以上、分散指数が0.6
以下であることが好ましい。すなわち、D10を5μm
以上、分散指数を0.6以下にすることで、パーティク
ルの発生を抑制できるとともに、粒度分布をシャープに
することができる。また、粒子の流動性が向上し、粉体
供給時にノズル内での閉塞を防止することができる。
【0046】なお、分散指数は、以下の式により求める
ことができる。 分散指数 = (D90−D10)/(D90+D1
0)
【0047】さらに、粒子の流動性を一層向上させると
いうことを考慮すると、分散指数を0.1〜0.5に制
御するとともに、粒子の安息角を44゜以下に制御する
ことが好ましい。
【0048】また、希土類元素含有化合物の溶射用球状
粒子の比表面積は2.0m2/g以下であることが好ま
しく、より好ましくは0.1〜1.5m2/gである。
ここで、比表面積が2.0m2/gを超える場合、構成
粒子が崩れやすくなり、発塵の原因となる虞がある。
【0049】また、上記希土類元素含有化合物の溶射用
球状粒子は、当該溶射用球状粒子を溶射してなる被膜を
高純度にし、有色斑点の発生を防止するとともに、当該
被膜を有する溶射部材に十分な耐食性を付与することを
考慮すると、鉄族元素(Fe、Ni、Co等)、アルカ
リ金属元素(Na、K等)、およびアルカリ土類金属元
素(Mg、Ca等)が酸化物換算でそれぞれ5ppm以
下であることが好ましい。これらの各金属元素の量は、
少なければ少ないほど好ましいものであるが、通常、そ
の下限値は0.1ppm程度である。
【0050】なお、鉄族元素、アルカリ金属元素、アル
カリ土類金属元素の測定は、上記希土類元素含有化合物
の溶射用球状粒子を酸分解した後、ICP分光分析(誘
導結合高周波プラズマ分光分析)で測定したものであ
る。
【0051】さらに、炭素が100ppm以下であるこ
とが好ましい。炭素を100ppm以下に抑制すること
で、残留炭素により溶射膜中の粒子の結合が弱くなるこ
とを防止でき、その結果、発塵を低減することが可能と
なる。したがって、バインダーを用いて造粒する場合に
おいても、できる限り炭素残留のない焼結をし、原料の
炭化物を発生させないようにするのが好適である。
【0052】ところで、多結晶粒子においては、粒子を
構成する単結晶粒子の粒径が大きいほど緻密であると考
えられる。このような粒子を構成する単結晶粒子の粒径
を結晶子といい、上記希土類元素含有化合物の溶射用球
状粒子において、当該結晶子が25nm以上であること
が好ましく、より好ましくは50nm以上である。結晶
子が25nm未満の場合、単結晶粒子の粒径が小さい多
結晶粒子であるため、緻密とはいえない場合が多いと考
えられる。
【0053】なお、結晶子はX線回折のwilson法
から求めた値である。このwilson法では、単結晶
粒子の粒径がどれだけ大きくても、上記結晶子は0〜1
00nmの範囲になる。
【0054】以上において、特に希土類元素含有酸化物
の溶射用球状粒子は、先にも述べたが、次のようにして
得ることができる。
【0055】一次粒子のフィッシャー径が0.6μm、
特に0.1〜0.6μm以下で、好ましくは平均粒径が
0.01〜5μm、さらに好ましくは0.01〜1μm
の希土類元素含有酸化物を水、アルコール等にバインダ
ーとともに添加してスラリーを調製し、これを転動型造
粒機、噴霧型造粒機、圧縮造粒機、流動造粒機等で造粒
し、乾燥した後大気中もしくは不活性ガス中又は真空下
で1,200〜1,800℃、好ましくは1,500〜
1,800℃で5分〜10時間、好ましくは1〜5時間
焼成し、粒度分布における粒径D90が100μm以
下、かつ、D50とフィッシャー径との比が5以下、嵩
密度が1.0g/cm3以上、累積細孔容積が0.5c
3/g未満、アスペクト比が2以下の球形を有する流
動性に優れた希土類元素含有酸化物の溶射用球状粒子を
得る。
【0056】上記バインダーとしては、ポリビニルアル
コール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CM
C)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチ
ルセルロース(MC)等のセルロース類、ポリビニルピ
ロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PE
G)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができ、これ
らを希土類元素含有化合物に対し、0.1〜5重量%添
加することとなる。
【0057】以上説明したように、本発明に係る希土類
元素含有化合物の溶射用粒子は、球形であるとともに、
微粒子で構成され、パーティクルが少なく、しかも、粒
子表面の凹凸が少なく滑らかである。したがって、流動
性に優れているため、溶射ノズルの閉塞を生じることな
く精密な定量供給が可能となる。その結果、当該溶射用
粒子を溶射して得られる被膜を滑らか、かつ、緻密で、
付着粒子の少ないものにできる。
【0058】本発明に係る溶射部材は、基材と、この基
材表面に上述の第1、第2の希土類元素含有化合物の溶
射用球状粒子を溶射してなる被膜と、を備えることを特
徴とする。ここで、基材としては、特に限定はなく、金
属、合金、セラミックス、ガラス等を用いることがで
き、具体的には、Al、Fe、Ni、Cr、Zn、Z
r、Siおよびこれらの合金、酸化物、窒化物、炭化物
等、例えば、アルミナ、窒化アルミ、窒化珪素、炭化珪
素、石英ガラス、ジルコニア等が挙げられる。
【0059】上記基材表面の被膜の厚さは50〜500
μmが好ましく、より好ましくは150〜300μmで
ある。被膜の厚さが50μm未満であると、当該被膜を
有する溶射部材を耐食性部材として使用する場合、わず
かの腐食で交換する必要が生じる虞がある。一方、被膜
の厚さが500μmを超えると、厚すぎて被膜内部での
剥離が生じやすくなる虞がある。
【0060】また、被膜の表面粗さが60μm以下であ
ることが好ましく、より好ましくは40μm以下であ
る。表面粗さが60μmを超えると、溶射部材の使用時
における発塵の原因となる虞があるとともに、プラズマ
接触面積が大きくなるため、耐食性が悪くなる虞があ
り、腐食の進行によりパーティクルが発生する虞があ
る。
【0061】すなわち、被膜の表面粗さを60μm以下
とすることで、良好な耐食性が得られるとともに、膜表
面に付着したパーティクルが少なくなる。したがって、
腐食性ガス(ハロゲン系ガスプラズマ等)雰囲気下にお
いても腐食が起こりにくく、当該溶射部材を耐食性部材
として好適に使用することができるとともに、上記希土
類元素含有化合物の溶射用粒子を用いることで、被膜表
面に未溶融付着物粒子が10個以下/100μm2とい
う発塵の少ない部材が得られることとなる。
【0062】本発明の溶射部材は、基材表面に、上述の
希土類元素含有化合物の溶射用粒子をプラズマ溶射また
は減圧プラズマ溶射等にて被膜を形成することで得るこ
とができる。ここで、プラズマガスとしては、特に限定
されるものではなく、窒素/水素、アルゴン/水素、ア
ルゴン/ヘリウム、アルゴン/窒素等を用いることがで
きる。なお、溶射条件等については、特に限定はなく、
基材、希土類元素含有化合物の溶射用粒子等の具体的材
質、得られる溶射部材の用途等に応じて適宜設定すれば
よい。
【0063】本発明の溶射部材においても、被膜中の鉄
族元素、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素が酸
化物換算でそれぞれ5ppm以下であることが好ましい
が、これは上述した各金属元素が酸化物換算でそれぞれ
5ppm以下の希土類元素含有化合物の溶射用粒子を用
いて被膜を形成することで達成できる。
【0064】すなわち、鉄族元素、アルカリ金属元素、
アルカリ土類金属元素がそれぞれ酸化物換算で5ppm
以上混入している溶射用球状粒子を用いて被膜を形成し
た場合、被膜には溶射用球状粒子に混入しているだけの
鉄族元素、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素が
そのまま混入することになるため、半導体製造装置用に
使用するとウェハ不良の懸命がある。
【0065】以上に説明したように、本発明に係る溶射
部材は、表面粗さが60μm以下であり、かつ、鉄族元
素、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素が酸化物
換算でそれぞれ5ppm以下という高純度の被膜を有す
るとともに、滑らかで緻密な被膜を有するものである。
【0066】したがって、プラズマエッチング時に発生
するパーティクルが少なく、処理ウェハーへの不純物の
混入を抑制することができるため、当該溶射部材を高純
度であることが要求される装置にも問題なく使用するこ
とができる。具体的には、液晶製造装置用部材および半
導体製造装置用部材等として好適に使用することができ
る。
【0067】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
をより具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に
限定されるものではない。
【0068】[実施例1]フィッシャー径0.45μm
の酸化イットリウム5kgにメチルセルロースを10g
添加し、純水を加えて約40重量%の水スラリーを作っ
た。この水スラリーをスプレードライヤーで造粒し、平
均粒径約50μmの造粒粉末を得た。この造粒粉末を大
気雰囲気の電気炉で1,600℃で2時間焼成した後、
冷却した。得られた粉末を目開き150μmの篩に通
し、平均粒径50μmの球状の溶射粉末を得た。得られ
た溶射用球状粒子の破壊強度を測定したところ約13M
Paであった。なお、破壊強度の測定は、平面圧子を使
用し、試験荷重980mN、約41.5mN/secの
負荷速度で行った。
【0069】[実施例2]酸化イットリウムのフィッシ
ャー径を0.28μmとした以外は、実施例1と同様に
して、平均粒径50μmの溶射用球状粒子を製造した。
得られた溶射用球状粒子の破壊強度を測定したところ約
160MPaであった。
【0070】[実施例3]酸化イットリウムのフィッシ
ャー径を0.35μmとした以外は、実施例1と同様に
して、平均粒径49μmの溶射用球状粒子を製造した。
得られた溶射用球状粒子の破壊強度を測定したところ約
130MPaであった。
【0071】[実施例4]フィッシャー径0.28μm
の酸化イッテルビウムを用いた以外は、実施例1と同様
にして、平均粒径50μmの溶射用球状粒子を製造し
た。得られた溶射用球状粒子の破壊強度を測定したとこ
ろ約160MPaであった。
【0072】[実施例5]フィッシャー径0.30μm
の酸化イッテルビウムを用いた以外は、実施例1と同様
にして、平均粒径50μmの溶射用球状粒子を製造し
た。得られた溶射用球状粒子の破壊強度を測定したとこ
ろ約120MPaであった。
【0073】[比較例1]酸化イットリウムのフィッシ
ャー径を1.5μmとした以外は、実施例1と同様にし
て、平均粒径50μmの溶射用球状粒子を製造した。得
られた溶射用球状粒子の破壊強度を測定したところ約2
MPaであった。
【0074】上記各実施例および比較例における原料粉
末、原料フィッシャー径、焼成温度、溶射用球状粒子の
平均粒径、および破壊強度について、下記表1にまとめ
た。
【0075】
【表1】
【0076】上記各実施例および比較例の結果に示され
るように、フィッシャー径0.6μm以下の原料酸化物
を使用して得られた溶射用球状粒子は、破壊強度が10
MPaを超え、50MPaを超えるもの(実施例2〜
5)も得られることがわかる。また、各実施例および比
較例で得られた溶射用球状粒子をプラズマ溶射機を用い
てアルミナセラミックス製の基材に溶射したところ、各
実施例で得られた破壊強度が10MPaを超える溶射用
球状粒子では、溶射時に粒子の破壊による微粒子が発生
せず、良好な溶射膜が得られた。
【0077】このように、本発明の溶射用球状粒子は、
酸化レアアース(但し、イットリウムを含む)または酸
化アルミニウムを含んで構成され、破壊強度が10MP
a以上、平均粒径が10〜80μmであるため、フレー
ム溶射、プラズマ溶射等を用いて溶射被膜を形成する際
に、フレーム(プラズマ)による崩壊を起こして微粒子
化することがなく、これを溶射に用いることで微粒子が
付着しない良好な溶射膜を得ることができる。
【0078】[実施例6]PVA(ポリビニルアルコー
ル)15gを溶かした純水12リットルに、フィッシャ
ー径0.5μmでFe23が0.5ppm以下の酸化イ
ットリウム8kgを分散させてスラリーを調製し、噴霧
型造粒機でこのスラリーを噴霧乾燥させ球状造粒粉を作
製した。さらに、得られた造粒粉を大気中1,600℃
で2時間焼成し、溶射用球状粒子を得た。
【0079】上記製造工程によって得られた溶射用球状
粒子の粒径を、レーザー回折式の粒度測定器で測定した
ところ、D90は45μmであった。嵩密度は1.86
g/cm3、BET法で測定した比表面積は0.6m2
g、細孔半径1μm以下の累積細孔容積は0.18cm
3/gであった。また、平均粒径D50とフィッシャー
径との比は2.25、アスペクト比は1.01であっ
た。
【0080】得られた溶射用球状粒子を酸分解してIC
P分光分析(誘導結合高周波プラズマ分光分析)で不純
物濃度を測定したところ、Fe23は1ppm、CaO
は2ppmであり、原子吸光によるNa2Oは5pp
m、炭素濃度は70ppmであった。なお、累積細孔容
積は、ユアサアイオニクス製、水銀圧入式オートスキャ
ン33型で測定した。
【0081】さらに、上記溶射用粒子をアルゴン/水素
でプラズマ溶射して、アルミニウム合金基板(JIS
H4000に記載のNo.6061)上に膜厚190μ
mの被膜を形成した。溶射中、ノズルの閉塞はなかっ
た。得られた被膜の滑らかさを表す指標である表面粗さ
を測定したところ、Rmax(JIS B0601に準
拠)は48μmであった。また、得られた溶射被膜の緻
密さを調べる目的で、被膜の相対密度を測定した。相対
密度は、溶射した被膜を希塩酸中に浸漬して基板から剥
離し、アルキメデス法によって測定した。その結果、相
対密度は92%であった。
【0082】[実施例7]CMC(カルボキシメチルセ
ルロース)15gを溶かした純水16リットルに、フィ
ッシャー径0.4μmでFe23が0.5ppm以下の
酸化イッテルビウム4kgを分散させてスラリーを調製
し、噴霧型造粒機でこのスラリーを噴霧乾燥させ球状造
粒粉を作製した。さらに、この造粒粉を大気中1,50
0℃で2時間焼成し、溶射用球状粒子を得た。上記製造
工程によって得られた溶射用粒子を、レーザー回折式の
粒度測定器で測定したところ、D90は36μm、嵩密
度は2.2g/cm3、BET法による比表面積は0.
5m2/g、細孔半径1μm以下の累積細孔容積は0.
04cm3/g、平均粒径D50とフィッシャー径との
比は2.05、アスペクト比は1.02であった。
【0083】得られた溶射用粒子を酸分解してICP分
光分析(誘導結合高周波プラズマ分光分析)で不純物濃
度を測定したところ、Fe23は1ppm、CaOは3
ppmであり、原子吸光によるNa2Oは4ppm、炭
素濃度は60ppmであった。さらに、上記溶射用粒子
を、アルゴン/水素でプラズマ溶射して、アルミニウム
合金基板上に膜厚210μmの被膜を形成した。溶射
中、ノズルの閉塞はなかった。この溶射被膜の表面粗さ
を測定したところRmaxにて39μmであった。ま
た、得られた溶射膜の緻密さを調べる目的で、実施例6
と同様にして膜の相対密度を測定した。その結果、相対
密度は90%であった。
【0084】[実施例8]PEO(ポリエチレンオキサ
イド)30gを溶かした純水18リットルにフィッシャ
ー径0.3μmでFe23が0.5ppm以下の酸化イ
ットリウム2kgを分散させてスラリーを調製し、噴霧
型造粒機でこのスラリーを噴霧乾燥させ球状造粒粉を作
製した。さらに、この造粒粉を大気中1,650℃で2
時間焼成し、溶射用球状粒子を得た。
【0085】上記製造工程によって得られた溶射用球状
粒子を、レーザー回折式の粒度測定器で測定したとこ
ろ、D90は28μm、嵩密度は1.6g/cm3、B
ET法による比表面積は0.7m2/g、細孔半径1μ
m以下の累積細孔容積は0.04cm3/g、平均粒径
D50とフィッシャー径との比は2.13、アスペクト
比は1.01であった。
【0086】得られた溶射用粒子を酸分解してICP分
光分析(誘導結合高周波プラズマ分光分析)で不純物濃
度を測定したところ、Fe23は3ppm、CaOは3
ppmであり、原子吸光によるNa2Oは4ppm、炭
素濃度は60ppmであった。さらに、上記溶射用粒子
を、アルゴン/水素で減圧プラズマ溶射して、シリコン
基板上に膜厚200μmの被膜を形成した。溶射中、ノ
ズルの閉塞はなかった。この溶射被膜の表面粗さを測定
したところRmaxにて26μmであった。また、得ら
れた溶射膜の緻密さを調べる目的で、実施例6と同様に
して膜の相対密度を測定した。その結果、相対密度は9
1%であった。
【0087】[実施例9]PVA(ポリビニルアルコー
ル)15gを溶かした純水12リットルに、フィッシャ
ー径0.6μmでFe23が0.5ppm以下の酸化イ
ットリウム8kgを分散させてスラリーを調製し、噴霧
型造粒機でこのスラリーを噴霧乾燥させ球状造粒粉を作
製した。さらに、この造粒粉を大気中1,600℃で2
時間焼成し、その後分級機にて微粉を取り除き、溶射用
球状粒子とした。
【0088】上記製造工程によって得られた溶射用球状
粒子を、レーザー回折式の粒度測定器で測定したとこ
ろ、D90は39μm、D10は23μm、分散指数は
0.25、アスペクト比は1.02、嵩密度は1.5g
/cm3、細孔半径1μm以下の累積細孔容積0.19
cm3/g、安息角は38゜であった。得られた溶射用
球状粒子を酸分解してICP分光分析(誘導結合高周波
プラズマ分光分析)で不純物濃度を測定したところ、F
23は1ppm、CaOは2ppmであり、原子吸光
によるNa2Oは5ppm、炭素濃度は70ppmであ
った。
【0089】さらに、上記溶射用球状粒子を、アルゴン
/水素でプラズマ溶射して、アルミニウム合金基板上に
膜厚190μmの被膜を形成した。溶射中、ノズルの閉
塞はなかった。得られた溶射部材の表面を電子顕微鏡に
て観察し、100μm四方のエリアの中に存在する5μ
m以下の未溶融付着粒子を数えたところ、5個であっ
た。
【0090】[実施例10]PEO(ポリエチレンオキ
サイド)15gを溶かした純水16リットルにフィッシ
ャー径0.4μmでFe23が0.5ppm以下の酸化
イッテルビウム4kgを分散させてスラリーを調製し、
噴霧型造粒機でこのスラリーを噴霧乾燥させ球状造粒粉
を作製した。さらに、この造粒粉を大気中1,500℃
で2時間焼成し、その後分級機にて微粉を取り除き、溶
射用球状粒子を得た。
【0091】上記製造工程によって得られた溶射用球状
粒子を、レーザー回折式の粒度測定器で測定したとこ
ろ、D90は37μm、D10は16μm、分散指数は
0.40、アスペクト比は1.01、嵩密度は1.8g
/cm3、細孔半径1μm以下の累積細孔容積0.04
cm3/g、安息角は40゜であった。
【0092】得られた溶射用球状粒子を酸分解してIC
P分光分析(誘導結合高周波プラズマ分光分析)で不純
物濃度を測定したところ、Fe23は1ppm、CaO
は3ppmであり、原子吸光によるNa2Oは4pp
m、炭素濃度は70ppmであった。さらに、上記溶射
用球状粒子を、アルゴン/水素でプラズマ溶射して、ア
ルミニウム合金基板上に膜厚210μmの被膜を形成し
た。溶射中、ノズルの閉塞はなかった。得られた溶射部
材の表面を電子顕微鏡にて観察し、100μm四方のエ
リアの中に存在する5μm以下の未溶融付着粒子を数え
たところ、3個であった。
【0093】[実施例11]MC(メチルセルロース)
15gを溶かした純水18リットルに、フィッシャー径
0.3μmでFe23が0.5ppm以下の酸化イット
リウム2kgを分散させてスラリーを調製し、噴霧型造
粒機でこのスラリーを噴霧乾燥させ球状造粒粉を作製し
た。さらに、この造粒粉を大気中1,500℃で2時間
焼成し、その後分級機にて微粉を取り除き、溶射用球状
粒子を得た。
【0094】上記製造工程によって得られた溶射用球状
粒子を、レーザー回折式の粒度測定器で測定したとこ
ろ、D90は34μm、D10は16μm、分散指数は
0.36、アスペクト比は1.01、嵩密度は2.2g
/cm3、細孔半径1μm以下の累積細孔容積0.03
cm3/g、安息角は42゜であった。
【0095】得られた溶射用球状粒子を酸分解してIC
P分光分析(誘導結合高周波プラズマ分光分析)で不純
物濃度を測定したところ、Fe23は3ppm、CaO
は3ppmであり、原子吸光によるNa2Oは4pp
m、炭素濃度は50ppmであった。さらに、上記溶射
用球状粒子を、アルゴン/水素でプラズマ溶射して、石
英基板上に膜厚200μmの被膜を形成した。溶射中、
ノズルの閉塞はなかった。得られた溶射部材の表面を電
子顕微鏡にて観察し、100μm四方のエリアの中に存
在する5μm以下の未溶融付着粒子を数えたところ、2
個であった。
【0096】[実施例12]PVA(ポリビニルアルコ
ール)15gを溶かした純水18リットルに、フィッシ
ャー径4μmのイットリウムアルミニウムガーネット2
kgを分散させてスラリーを調製し、造粒機でこのスラ
リーを造粒、乾燥後、電気炉中1,500℃で2時間焼
成し、その後分級機にて微粉を取り除き、溶射用球状粒
子とした。
【0097】上記製造工程によって得られた溶射用球状
粒子を、レーザー回折式の粒度測定器で測定したとこ
ろ、D90は36μm、D10は15μm、分散指数は
0.41、アスペクト比は1.06、嵩密度は1.1g
/cm3、細孔半径1μm以下の累積細孔容積0.3c
3/gであった。
【0098】得られた溶射用球状粒子を酸分解してIC
P分光分析(誘導結合高周波プラズマ分光分析)で不純
物濃度を測定したところ、Fe23は4ppm、CaO
は4ppmであり、原子吸光によるNa2Oは5pp
m、炭素濃度は65ppmであった。さらに、上記溶射
用球状粒子を、アルゴン/水素でプラズマ溶射して、ア
ルミニウム合金基板上に膜厚203μmの被膜を形成し
た。溶射中、ノズルの閉塞はなかった。得られた溶射部
材の表面を電子顕微鏡にて観察し、100μm四方のエ
リアの中に存在する5μm以下の未溶融付着粒子を数え
たところ、2個であった。
【0099】[実施例13]PVA(ポリビニルアルコ
ール)15gを溶かした純水18リットルに、フィッシ
ャー径0.6μmのイッテルビウムシリケート2kgを
分散させてスラリーを調製し、造粒機でこのスラリーを
造粒、乾燥後、電気炉中1,500℃で2時間焼成し、
その後分級機にて微粉を取り除き、溶射用球状粒子とし
た。
【0100】上記製造工程によって得られた溶射用球状
粒子を、レーザー回折式の粒度測定器で測定したとこ
ろ、D90は33μm、D10は14μm、分散指数は
0.40、アスペクト比は1.1、嵩密度は1.9g/
cm3、細孔半径1μm以下の累積細孔容積0.28c
3/gであった。
【0101】得られた溶射用球状粒子を酸分解してIC
P分光分析(誘導結合高周波プラズマ分光分析)で不純
物濃度を測定したところ、Fe23は3ppm、CaO
は5ppmであり、原子吸光によるNa2Oは4pp
m、炭素濃度は72ppmであった。さらに、上記溶射
用球状粒子を、アルゴン/水素でプラズマ溶射して、ア
ルミニウム合金基板上に膜厚194μmの被膜を形成し
た。溶射中、ノズルの閉塞はなかった。得られた溶射部
材の表面を電子顕微鏡にて観察し、100μm四方のエ
リアの中に存在する5μm以下の未溶融付着粒子を数え
たところ、3個であった。
【0102】[比較例2]PVA(ポリビニルアルコー
ル)15gを溶かした純水12リットルに、フィッシャ
ー径1.1μmでFe23が0.5ppm以下の酸化イ
ットリウム8kgを分散させてスラリーを調製し、噴霧
型造粒機でこのスラリーを噴霧乾燥させ球状造粒粉を作
製した。さらに、この造粒粉を大気中1,600℃で2
時間焼成し、溶射用球状粒子とした。
【0103】上記製造工程によって得られた溶射用球状
粒子を、レーザー回折式の粒度測定器で測定したとこ
ろ、D90は106μm、嵩密度は1.1g/cm3
BET法による比表面積1.4m2/g、細孔半径1μ
m以下の累積細孔容積0.55cm3/g、平均粒径D
50とフィッシャー径との比は6.93、アスペクト比
は1.1であった。
【0104】得られた溶射用球状粒子を酸分解してIC
P分光分析(誘導結合高周波プラズマ分光分析)で不純
物濃度を測定したところ、Fe23は3ppm、CaO
は2ppmであり、原子吸光によるNa2Oは5pp
m、炭素濃度は80ppmであった。さらに、上記溶射
用球状粒子を、アルゴン/水素でプラズマ溶射して、ア
ルミニウム合金基板上に膜厚195μmの被膜を形成し
た。溶射中、ノズルの閉塞はなかった。この溶射被膜の
表面粗さを測定したところRmaxにて88μmであっ
た。また、得られた溶射膜の緻密さを調べる目的で、実
施例6と同様にして膜の相対密度を測定した。その結
果、相対密度は84%であった。
【0105】[比較例3]フィッシャー径4μmの酸化
イットリウム3kgを溶融固化し、その後粉砕、分級し
て溶射用粒子を作製した。上記製造工程によって得られ
た溶射用粒子を、レーザー回折式の粒度測定器で測定し
たところ、D90は110μm、嵩密度は2.1g/c
3、BET法による比表面積0.1m2/g、細孔半径
1μm以下の累積細孔容積0.01cm3/g以下、平
均粒径D50とフィッシャー径との比は3.05、アス
ペクト比は2.6であった。
【0106】得られた溶射用粒子を酸分解してICP分
光分析(誘導結合高周波プラズマ分光分析)で不純物濃
度を測定したところ、Fe23は55ppm、CaOは
40ppmであり、原子吸光によるNa2Oは10pp
m、炭素濃度は92ppmであった。
【0107】さらに、上記溶射用粒子を、アルゴン/水
素で減圧プラズマ溶射して、アルミニウム合金基板上に
膜厚190μmの被膜を形成した。溶射中、ノズルの閉
塞はなかった。この溶射被膜の表面粗さを測定したとこ
ろRmaxにて94μmであった。また、得られた溶射
膜の緻密さを調べる目的で、実施例6と同様にして膜の
相対密度を測定した。その結果、相対密度は91%であ
った。
【0108】上記実施例6〜8で得られた希土類元素含
有酸化物の溶射用球状粒子は、全て粒度分布におけるD
90が100μm以下で、かつ、D50とフィッシャー
径との比が5以下であるとともに、嵩密度が1.0g/
cm3以上、細孔半径1μm以下の累積細孔容積が0.
5cm3/g未満、アスペクト比が2以下の球形であ
り、しかも、Fe23、CaO、Na2Oがそれぞれ5
ppm以下と不純物の少ないものである。
【0109】したがって、高純度の溶射被膜を形成する
ことができるとともに、得られた被膜表面が滑らかで緻
密であるので、溶射膜が剥がれにくい。その結果、半導
体製造プロセス中に発生するパーティクルを抑制するこ
とができ、高純度が必要とされる用途、例えば、液晶製
造装置用部材および半導体製造装置用部材として好適に
使用することができる。さらに、表面粗さも60μm以
下と小さく、腐食性ガス雰囲気(例えばハロゲン系ガス
プラズマ)に対する耐食性部材としても好適に使用する
ことができる。
【0110】また、実施例9〜13で得られた希土類元
素含有酸化物の溶射用粒子は、小粒子径であっても精密
な定量供給を可能とする粒子であり、細孔半径が1μm
以下の領域において累積細孔容積が0.5cm3/g未
満、アスペクト比が2以下、嵩密度が1.0g/cm3
以上、粒度分布におけるD10が5μm以上、D90が
100μm以下で、かつ、分散指数が0.6以下であ
り、しかも、Fe23、CaO、Na2Oがそれぞれ5
ppm以下と不純物の少ない高純度のものである。
【0111】したがって、該溶射用球状粒子を用いた被
膜を高純度にすることができ、さらに、被膜表面の5μ
m以下の未溶融付着粒子の数が100μm四方中にて1
0個以下であるので、半導体製造プロセス中に発生する
パーティクルを抑制でき、高純度が必要とされる用途、
例えば、液晶製造装置用部材および半導体製造装置用部
材として好適に使用することができる。また、表面粗さ
も小さく、腐食性ガス雰囲気(例えばハロゲン系ガスプ
ラズマ)に対する耐食性部材としても好適に使用するこ
とができる。
【0112】これに対して、比較例2の溶射用球状粒子
はD90が106μmと大きく、しかも、平均粒径D5
0とフィッシャー径との比は6.93であることから、
得られた溶射被膜の表面粗さが大きくなるため、半導体
製造プロセス時のパーティクルの発生を抑制できない。
【0113】比較例3の溶射用粒子は、平均粒径D50
とフィッシャー径との比が3.05と小さく、得られた
被膜の相対密度が大きいが、溶射用粒子に混入している
だけの鉄族元素、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属
元素が存在していて、半導体製造プロセス等に使用した
場合、シリコンウェハーを汚染し、工程不良の原因とな
るため、半導体製造装置等の高純度を要求される用途に
は使用できない。また、表面粗さも94μmと粗く、半
導体製造プロセス中にてパーティクルの発生原因とな
り、このパーティクルもシリコンウェハー汚染の原因と
なり好ましくない。
【0114】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の第1の溶
射用球状粒子によれば、希土類元素(但し、イットリウ
ムを含む)含有化合物から形成され、破壊強度が10M
Pa以上、平均粒径が10〜80μmであることを特徴
とする溶射用球状粒子であるから、十分な破壊強度を有
し、溶射時のフレーム(プラズマ)中でも崩壊しない溶
射用球状粒子を提供することができる。また、本発明の
第2の溶射用球状粒子によれば、嵩密度が1.0g/c
3以上、アスペクト比が2以下、細孔半径1μm以下
の累積細孔容積が0.5cm3/g未満の球形である。
したがって、流動性に優れ、溶射ノズルの閉塞を生じる
ことなく精密な定量供給が可能となる。その結果、当該
溶射用粒子を溶射して得られる被膜を滑らかで緻密なも
のにできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚谷 敏彦 福井県武生市北府2−1−5 信越化学工 業株式会社磁性材料研究所内 Fターム(参考) 4K031 AA06 AA08 AB02 AB09 AB11 CB02 CB03 CB08 CB09 CB18 CB41 CB42 DA01 DA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類元素(但し、イットリウムを含
    む)含有化合物から形成され、破壊強度が10MPa以
    上、平均粒径が10〜80μmであることを特徴とする
    溶射用球状粒子。
  2. 【請求項2】 希土類元素(但し、イットリウムを含
    む)含有化合物から形成され、嵩密度が1.0g/cm
    3以上、アスペクト比が2以下、細孔半径1μm以下の
    累積細孔容積が0.5cm3/g未満の球状であること
    を特徴とする溶射用球状粒子。
  3. 【請求項3】 粒度分布における90vol%が100
    μm以下であり、かつ、粒度分布における50vol%
    の粒径D50とフィッシャー径との比が5以下であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の溶射用球状粒子。
  4. 【請求項4】 粒度分布における10vol%の粒径D
    10が5μm以上、分散指数が0.6以下であることを
    特徴とする請求項3に記載の溶射用球状粒子。
  5. 【請求項5】 希土類元素含有化合物が希土類酸化物又
    は複合酸化物であることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の溶射用球状粒子。
  6. 【請求項6】 基材と、基材表面に請求項1〜5のいず
    れか1項に記載の溶射用球状粒子を溶射してなる被膜と
    を備えることを特徴とする溶射部材。
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