JP2002361667A - ラミネートゴム栓の製造方法 - Google Patents
ラミネートゴム栓の製造方法Info
- Publication number
- JP2002361667A JP2002361667A JP2001171194A JP2001171194A JP2002361667A JP 2002361667 A JP2002361667 A JP 2002361667A JP 2001171194 A JP2001171194 A JP 2001171194A JP 2001171194 A JP2001171194 A JP 2001171194A JP 2002361667 A JP2002361667 A JP 2002361667A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- treatment
- plasma
- plug
- ethylene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Closures For Containers (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
く、処理作業が容易なラミネートゴム栓の製造方法を提
供する。 【解決手段】 変性タイプのエチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体で形成されたフィルムの片面を、1K
W・秒/cm2以上の放電処理量で空気プラズマ処理し
た後、このフィルムを処理面が未加硫ゴムシートと相対
するように積層し、金型内で加圧加熱して栓の形状に成
形する
Description
密封するためのラミネートゴム栓に関する。
あると共に、非常に優れた耐薬品性を有していることか
ら、従来、薬剤容器の口部を密封するゴム栓として、こ
れをラミネートしたゴム栓が多用されている。しかしな
がら、フッ素樹脂は、極めて不活性であるため、ゴムと
の接着性および相溶性が悪く、フッ素樹脂ラミネートゴ
ム栓を製造するために、従来、フッ素樹脂フィルムを予
め接着処理してからゴム栓と接着している(特公昭52
−1355号公報、特公昭57−53184号公報、特
開昭59−5046号公報など)。
ムの片面をナトリウムナフタレンで接着処理して栓形状
に成形し、これを未加硫ゴムと相対させ、金型内で加圧
加熱して栓の形状に成形する方法が記載されており、特
公昭57−53184号公報には、フィルムシートと未
加硫ゴムシートを金型内で積相し、加圧加熱して栓の形
状に成形する方法が記載されている。また、特開昭59
−5046号公報には、フィルムの表面を予めコロナ放
電、グロー放電、アーク放電等により処理して、表面に
架橋被膜を形成し、これを処理面が未加硫ゴムシートと
相対するように積相し、金型内で加圧加熱して栓の形状
に成形する方法が記載されている。
号公報の方法は、金属ナトリウムを使用することから、
製造が煩雑である。また、特公昭57−53184号公
報の方法も特開昭59−5046号公報の方法も、積層
シートをゴム栓の形状に成形する際に、フッ素樹脂フィ
ルムが延伸されるので、フィルムとゴムとの接着性が良
くない。そこで、上記のような欠点を解決するものとし
て、特公平5−27536号公報の方法が提案されてい
る。この方法は、フィルムの片面に放電処理量0.1〜20
W・秒/cm2の条件下でスパッタエッチング処理を施
し、処理面を未加硫ゴムシートと積層して金型内で加圧
加熱し、栓の形状に成形することを特徴とするものであ
る。
号公報の方法は、スパッタエッチング処理が、耐圧容器
内で、常温域で10−3〜10−1Torrという減圧
雰囲気下において行われるため、処理作業が煩雑であ
る。また、短時間で処理を行う場合に何らかの理由で放
電処理量が上限を超える虞があるが、この場合フィルム
が変形する虞がある。
に鑑みてなされたもので、接着処理によりフィルムが変
形する虞が無く、処理作業が容易なラミネートゴム栓の
製造方法を提供することを目的とする。
決するために、鋭意検討の結果、大気圧で大気中の空気
をプラズマヘッド内で放電させて、そのプラズマを対象
物に照射する(以下、空気プラズマ処理という)こと
で、対象物の表面の濡れ性を高めることが出来ることに
着目するに至り、本発明を完成した。すなわち本発明
は、変性タイプのエチレン−テトラフルオロエチレン共
重合体で形成されたフィルムの片面を、1KW・秒/c
m2以上の放電処理量で空気プラズマ処理した後、該フ
ィルムを処理面が未加硫ゴムシートと相対するように積
層し、金型内で加圧加熱して栓の形状に成形することを
特徴とするラミネートゴム栓の製造方法に関する。ここ
で、変性タイプのエチレン−テトラフルオロエチレン共
重合体は、エチレンとテトラフルオロエチレンとこれら
と共重合可能な含フッ素ビニルモノマーとを三元共重合
させてなるものが好ましい。
−テトラフルオロエチレン共重合体製のフィルムに接着
性を付与するために、その表面に空気プラズマ処理を施
している。空気プラズマ処理は、大気圧で大気中の空気
をプラズマヘッド内で放電させて、そのプラズマを対象
物に照射する表面処理方法であり、表面の濡れ性をたか
めることができる。この方法は、アルゴンやヘリウムな
どのガスを使わずに空気から安定してプラズマを発生さ
せることができるので、低ランニングコスト化が実現で
きるという利点を有している。空気プラズマ処理では、
対象物が樹脂の場合、対象物表面に付着している汚れ
(有機物)にプラズマ粒子が結合して、表面を洗浄する
という効果(洗浄効果)と、プラズマ粒子により対象物
表面の分子結合に変化が生じ、液体となじみやすい親水
基ができて接着性が良くなるという効果(活性効果)が
起こる。
処理量1KW・秒/cm2以上で行われる。放電処理量
が1KW・秒/cm2より小さいと十分な接着性が得ら
れない。空気プラズマ処理では対処物の表面活性が高く
なるが、表面を変形するものではない。従って、放電処
理量は1KW・秒/cm2以上であればいくらであって
もよいが、通常、プラズマ放射器の放電処理量は、コス
トおよび効率を考慮して1〜1.11KW・秒/cm2
に制御される。空気プラズマ処理は、大気圧で大気中の
空気をプラズマヘッド内で放電させる処理方法なので、
スパッタエッチング処理における減圧室のような特別の
照射室を必要としない。従って、空気プラズマ処理で
は、連続的な処理が可能であり、また、減圧室が不要な
分、装置の大型化も可能である。
1に示すようなフッ素樹脂製フィルムについて、プラズ
マ照射器(キーエンス社製、型式ST−7000、大気プラ
ズマ式)を用いて、その片面を表2に示すような時間プ
ラズマ処理した後、このフィルムをその処理面が未加硫
のブチルゴムシートと相対するように重ね合わせ、凍結
乾燥用試作9個取り金型(キャビティの深さ10.84
mm)で、フィルムがゴム栓の足側に接触する状態にし
て真空プレスで加硫成形し、得られたゴム栓(各2個)
について、目視で足先端部破れとバリ部での剥離性(接
着性)を確認したところそれぞれ表3および表4のよう
な結果が得られた。但し、プラズマ処理は、電圧10K
V、電流200mA、照射幅38mm、照射長さ20m
mで行った。また、成形時の金型温度は170±3℃、
加硫時間は420秒、フィルムの予備加熱時間は30秒
であった。表3および表4から空気プラズマ処理適性
(接着性と耐破れ性の両方を満足)を有しているのは変
性ETFEのみであるがことが分かる。
脂ビニルモノマーとの三元共重合体 *2:エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体 *3:テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体 *4:ポリテトラフルオロエチレン
おいてプラズマ処理されたフイルムについて、引っ張り
試験機(島津製作所製オートグラフ、AG−500D)
を用いて、試料幅2mm、試料長約8mm、昇温速度1
0℃/min.、静的荷重0.05Nで、窒素雰囲気下で
その伸び率を測定したところ、表5のような結果が得ら
れた。表5では、変性ETFEは伸び変化率(%)がも
っとも大きく、また、変性ETFEのみがプラズマ処理
によって伸び変化率が向上している。表5からプレス成
形ではフィルムが延伸されるため、伸び率が重要な決め
手になっていることがわかる。
発明によれば、以下のような効果が期待できる。すなわ
ち、空気プラズマ処理は、スパッタエッチング処理にお
ける減圧室のような特別の照射室を必要としないので、
連続的な処理が可能であり、また、装置の大型化も可能
である。また、接着処理によりフィルムが変形する虞が
無く、処理作業が容易である。従って、生産性が良く、
また、大幅なコストダウンが可能である。
Claims (2)
- 【請求項1】 変性タイプのエチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体で形成されたフィルムの片面を、1K
W・秒/cm2以上の放電処理量で空気プラズマ処理し
た後、該フィルムを処理面が未加硫ゴムシートと相対す
るように積層し、金型内で加圧加熱して栓の形状に成形
することを特徴とするラミネートゴム栓の製造方法。 - 【請求項2】 変性タイプのエチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体が、エチレンとテトラフルオロエチレ
ンとこれらと共重合可能な含フッ素ビニルモノマーとを
三元共重合させてなる請求項1に記載の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001171194A JP2002361667A (ja) | 2001-06-06 | 2001-06-06 | ラミネートゴム栓の製造方法 |
CN 02122272 CN1253295C (zh) | 2001-06-06 | 2002-06-04 | 层压橡胶塞的制造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001171194A JP2002361667A (ja) | 2001-06-06 | 2001-06-06 | ラミネートゴム栓の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002361667A true JP2002361667A (ja) | 2002-12-18 |
Family
ID=19013001
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001171194A Pending JP2002361667A (ja) | 2001-06-06 | 2001-06-06 | ラミネートゴム栓の製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002361667A (ja) |
CN (1) | CN1253295C (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009173713A (ja) * | 2008-01-22 | 2009-08-06 | Uinzu:Kk | 接着方法 |
WO2016035894A1 (ja) * | 2014-09-05 | 2016-03-10 | 国立大学法人大阪大学 | 表面改質成型体の製造方法、及び該表面改質成型体を用いた複合体の製造方法 |
WO2017082315A1 (ja) * | 2015-11-13 | 2017-05-18 | 旭硝子株式会社 | 樹脂フィルムおよびその製造方法 |
WO2022102180A1 (ja) * | 2020-11-10 | 2022-05-19 | 日東電工株式会社 | フッ素樹脂フィルム、ゴム成形体及びゴム成形体の製造方法 |
KR102678421B1 (ko) | 2015-11-13 | 2024-06-25 | 에이지씨 가부시키가이샤 | 수지 필름 및 그 제조 방법 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102408579A (zh) * | 2010-09-25 | 2012-04-11 | 中国科学院化学研究所 | 无锑聚酯薄膜橡胶复合材料及其制备方法与应用 |
CN116479392A (zh) * | 2023-03-24 | 2023-07-25 | 江苏博生医用新材料股份有限公司 | 一种药用橡胶塞镀膜装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62139668A (ja) * | 1985-12-16 | 1987-06-23 | 株式会社大協精工 | 積層した注射器用栓 |
JPH01138242A (ja) * | 1987-11-24 | 1989-05-31 | Toray Ind Inc | 高分子樹脂フィルムの表面改質方法 |
JPH0527536B2 (ja) * | 1985-06-04 | 1993-04-21 | Daikyo Gomu Seiko Kk | |
JPH08198984A (ja) * | 1995-01-26 | 1996-08-06 | Nippon Paint Co Ltd | フッ素樹脂フィルムの表面改質法 |
-
2001
- 2001-06-06 JP JP2001171194A patent/JP2002361667A/ja active Pending
-
2002
- 2002-06-04 CN CN 02122272 patent/CN1253295C/zh not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0527536B2 (ja) * | 1985-06-04 | 1993-04-21 | Daikyo Gomu Seiko Kk | |
JPS62139668A (ja) * | 1985-12-16 | 1987-06-23 | 株式会社大協精工 | 積層した注射器用栓 |
JPH01138242A (ja) * | 1987-11-24 | 1989-05-31 | Toray Ind Inc | 高分子樹脂フィルムの表面改質方法 |
JPH08198984A (ja) * | 1995-01-26 | 1996-08-06 | Nippon Paint Co Ltd | フッ素樹脂フィルムの表面改質法 |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009173713A (ja) * | 2008-01-22 | 2009-08-06 | Uinzu:Kk | 接着方法 |
WO2016035894A1 (ja) * | 2014-09-05 | 2016-03-10 | 国立大学法人大阪大学 | 表面改質成型体の製造方法、及び該表面改質成型体を用いた複合体の製造方法 |
US10730253B2 (en) | 2014-09-05 | 2020-08-04 | Osaka University | Process for producing surface-modified molded article, and process for producing composite using surface-modified molded article |
WO2017082315A1 (ja) * | 2015-11-13 | 2017-05-18 | 旭硝子株式会社 | 樹脂フィルムおよびその製造方法 |
US10807776B2 (en) | 2015-11-13 | 2020-10-20 | AGC Inc. | Resin film and process for its production |
KR102678421B1 (ko) | 2015-11-13 | 2024-06-25 | 에이지씨 가부시키가이샤 | 수지 필름 및 그 제조 방법 |
WO2022102180A1 (ja) * | 2020-11-10 | 2022-05-19 | 日東電工株式会社 | フッ素樹脂フィルム、ゴム成形体及びゴム成形体の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN1253295C (zh) | 2006-04-26 |
CN1389334A (zh) | 2003-01-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5721035B2 (ja) | ゴム成形品 | |
JP5602529B2 (ja) | 積層体の製法、ガラス基板付き偏光板の製法、およびそれにより得られたガラス基板付き偏光板 | |
JP2002361667A (ja) | ラミネートゴム栓の製造方法 | |
JP6950247B2 (ja) | 積層フィルムとそれを用いたゴム成形体、及びそれらの製造方法 | |
JPH0527536B2 (ja) | ||
JP2014062224A (ja) | シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法 | |
JP2022003150A (ja) | フッ素系樹脂フィルムの製造方法 | |
JPS595046A (ja) | 医療,医薬用ゴム製品の製造方法 | |
JP2001310336A (ja) | 樹脂モールド成形用離型フィルム | |
JP3746868B2 (ja) | フッ素樹脂複合体およびその製造方法 | |
JP7047260B2 (ja) | 医薬品用複合ゴム成型体 | |
JP2000195883A (ja) | 半導体ウエ―ハの樹脂封止方法 | |
EP1790469A1 (en) | Method for treating a laminate and the laminate obtainable by the method | |
JP4428157B2 (ja) | 積層体の製造方法 | |
JP2000043113A (ja) | 積層体の製造方法 | |
JP2528535B2 (ja) | バイアル用ゴム栓の製造方法 | |
JP2976411B2 (ja) | バイアル用ゴム栓の製造方法 | |
JPH07125161A (ja) | 積層体の製造方法 | |
JP6424549B2 (ja) | 樹脂積層体の製造方法および樹脂積層体 | |
WO2022102180A1 (ja) | フッ素樹脂フィルム、ゴム成形体及びゴム成形体の製造方法 | |
JP7316555B2 (ja) | 医薬品用複合ゴム成型体の製造方法 | |
JP2019010889A (ja) | 樹脂積層体 | |
JP2699002B2 (ja) | 積層二軸延伸フィルムの製造方法 | |
JPH08230095A (ja) | 金属板保護用フィルムおよび該フィルムを貼着した金属板 | |
JP2017190390A (ja) | 積層体の製造方法および積層体、ならびに物品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050404 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050602 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050627 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050912 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051109 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051202 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080804 |