JP2002345465A - 核酸精製ユニット及び核酸精製方法 - Google Patents

核酸精製ユニット及び核酸精製方法

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JP2002345465A
JP2002345465A JP2001156042A JP2001156042A JP2002345465A JP 2002345465 A JP2002345465 A JP 2002345465A JP 2001156042 A JP2001156042 A JP 2001156042A JP 2001156042 A JP2001156042 A JP 2001156042A JP 2002345465 A JP2002345465 A JP 2002345465A
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purification unit
container
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desorbing
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Toshihiro Mori
寿弘 森
Yoshihiko Makino
快彦 牧野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減圧及び加圧操作だけで核酸を含む試料
溶液から核酸を分離できる核酸精製ユニット及びそのユ
ニットを用いた核酸の精製方法を提供することにある。 【解決手段】 上記課題は、(a)核酸の吸着及び脱着
が可能な固相と、(b)この核酸の吸着及び脱着が可能
な固相を収容する、少なくとも2個の開口を有する容器
と、及び(c)前記容器の一の開口に結合された圧力差
発生装置とを含む核酸精製ユニット、及びその精製ユニ
ットを用いた核酸精製方法によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分子生物学の分野
に関する。特に、本発明は核酸を精製するユニット及び
それを用いた核酸を精製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】核酸は、様々な分野で、種々の形態で使
用されている。例えば、組換え核酸技術の領域において
は、核酸をプローブ、ゲノム核酸、およびプラスミド核
酸の形状で用いることを要求する。
【0003】診断分野においても、核酸は種々の方法で
用いられている。例えば、核酸プローブは、ヒトの病原
体の検出および診断に日常的に用いられている。同様に
核酸は遺伝障害の検出に用いられている。核酸はまた食
品汚染物質の検出にも用いられている。さらに、核酸は
遺伝地図の作製からクローニングおよび組換え発現にお
よぶ種々の理由により、興味ある核酸の位置確認、同定
および単離において日常的に用いられている。
【0004】多くの場合、核酸は極めて少量でしか入手
できず、そして単離および精製操作が煩雑で時間を要す
る。このしばしば時間を消費する煩雑な操作は核酸の損
失に結びつきやすい。血清、尿およびバクテリアのカル
チャーから得られた試料の核酸の精製においては、コン
タミネーションおよび疑陽性の結果が生じるという危険
性も加わる。
【0005】従来一般的に行われている精製方法では、
遠心分離操作が含まれている。例えば特公平7−510
65、特表平2000−505295等に開示されてい
る方法では、シリカ粒子に代表される、核酸が結合可能
な固相に核酸を含む試料液を接触させて当該固相に核酸
を結合させ、次いで遠心分離により核酸が結合した固相
を分離している。
【0006】しかし、遠心分離操作には大きな問題点が
ある。即ち、遠心分離機にかける必要があるため、精製
操作を連続的な工程に組み込むことができない。また、
通常試料を移し替えるので、試料が汚染される機会が増
える。
【0007】また、クロマトグラフィ法を利用した精製
方法も公開されているが(特開2000−9317
1)、この方法では、独立した液体吸引器具を使用し
て、液体の吸入及びカラムへの吐出操作が必要で、操作
が煩雑となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、遠心
分離操作を必要とせず、また操作が煩雑なクロマトグラ
フィ法と異なり、減圧及び加圧操作だけで核酸を含む試
料溶液から核酸を分離できる核酸精製ユニット及びその
ユニットを用いた核酸の精製方法を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、(a)
核酸の吸着及び脱着が可能な固相、(b)この核酸の吸
着及び脱着が可能な固相を収容する、少なくとも2個の
開口を有する容器、及び(c)前記容器の一の開口に結
合された、圧力差発生装置を含む核酸精製ユニット、及
びその精製ユニットを用い、減圧及び加圧操作による核
酸を含む試料溶液の吸引及び排出操作と、それに続く核
酸洗浄バッファ溶液の吸引及び排出操作と、それに続く
核酸の吸着及び脱着が可能な固相に吸着された核酸を脱
着せしめうる液の吸引及び排出操作を含む核酸精製方法
により達成された。ここで、本発明において「核酸」は
一本鎖、二本鎖のいずれでもよく、また、分子量の制限
も無い。
【0010】
【発明の実施の形態】核酸の吸着及び脱着が可能な固相
(以下、「固相」と記す)としては、シリカゲル、ガラ
ス、アルミナ、ゼオライト、二酸化チタン、二酸化ジル
コニウム、金属酸化物及び/又は混合金属酸化物等から
なる多孔性又は非多孔性の無機材料が挙げられる。これ
らの中ではガラス、特にガラス繊維濾紙が好ましい。ガ
ラス繊維濾紙としては、ワットマン社製のGF/A、G
F/B、GF/C、GF/D、あるいはアドバンテック
社の製品等が使用できる。この際、これらのガラス繊維
濾紙の密度、保留粒子径、ガラス繊維の太さ等には無関
係に使用可能である。
【0011】この固相を収容する容器の材料に特別な限
定はなく、固相が収容でき、かつ少なくとも2個の開口
を設けることができればよいが、製造の容易性からプラ
スチックが好ましい。例えば、ポリスチレン、ポリメタ
アクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、ナイロン、ポリカーボネート等の透明あ
るいは不透明の樹脂を用いるのが好ましい。
【0012】以下、固相としてガラス繊維濾紙を使用し
た態様を例にして、本発明について詳細に説明する。
【0013】容器は、通常、ガラス繊維濾紙を収容する
本体と、蓋体に分けた態様で作製され、いずれにも少な
くとも1個の開口が設けられている。一方は核酸を含有
する試料溶液、核酸洗浄バッファ溶液及び核酸の吸着及
び脱着が可能な固相に吸着された核酸を脱着せしめうる
液(以下、「試料溶液等」と記す。)の入口及び出口と
して使用され、他方は容器内を減圧又は加圧状態にせし
めうる圧力差発生装置に接続される。本体の形状に特に
限定はないが、製造が容易で、試料溶液等がガラス繊維
濾紙の全面に拡散し易くするには、断面を円形にするこ
とが好ましい。断面を四角形にすることも、ガラス繊維
濾紙の裁断屑を発生させないために好ましい。
【0014】上記蓋は、圧力差発生装置によって容器内
部を減圧及び加圧状態にできるように本体に接合されて
いる必要があるが、この状態が達成できれば、接合方法
は任意に選択できる。例えば、接着剤の使用、ねじ込
み、はめ込み、ネジ止め、超音波加熱による融着等が挙
げられる。
【0015】容器の内容積は処理すべき試料溶液の量の
みによって決められるが、通常、収容するガラス繊維濾
紙の体積で表す。即ち、厚さが約1mmで直径が約2m
m〜20mmのガラス繊維濾紙を1枚〜6枚程度収容す
る大きさとすることが好ましい。
【0016】ガラス繊維濾紙の端面は、試料溶液等が通
過しない程度に、容器の内壁面に密着させることが好ま
しい。
【0017】試料溶液等の入り口に使用される開口に対
向するガラス繊維濾紙の下は、容器の内壁に密着させず
に空間を設け、試料溶液等がガラス繊維濾紙の全面にで
きるだけ均等に拡散する構造にする。
【0018】他の一の開口、即ち圧力差発生装置に結合
される開口に対向するガラス繊維濾紙の上には、ほぼ中
央に穴を穿った部材を設けることが好ましい。この部材
は、ガラス繊維濾紙を押さえると共に、試料溶液等を効
率よく排出する効果を有するものであり、液が中央の穴
に集まる様に、漏斗状あるいはお椀状等の斜面を有する
形状にすることが好ましい。この穴の大きさ、斜面の角
度、部材の厚さは、処理する試料溶液等の量やガラス繊
維濾紙を収容する容器の大きさ等を考慮して、当業者が
適宜定めることができる。この部材と当該開口の間に
は、オーバーフローした試料溶液等を溜めて、圧力差発
生装置内に吸引されることを防ぐための空間を設けるこ
とが好ましい。この空間の大きさも当業者が適宜選択す
ることができる。なお、核酸を効率良く集めるために
は、ガラス繊維濾紙の全体が浸る以上の量の核酸を含む
試料溶液を吸引することが好ましい。
【0019】また、吸引している開口の真下の部分にの
み試料溶液等が集中することを防いで、試料溶液等がガ
ラス繊維濾紙内を比較的均一に通過できるようにするた
め、ガラス繊維濾紙とこの部材の間にも空間を設けるこ
とが好ましい。このためには、当該部材からガラス繊維
濾紙に向けて複数の突起物を設けることが好ましい。突
起物の大きさや数は当業者が適宜選択することができる
が、空間を保持しながらガラス繊維濾紙の開口面積をで
きる限り大きく保つことが好ましい。
【0020】なお、容器に3以上の開口を設けた場合に
は、減圧及び加圧操作に伴う液の吸引及び排出を可能に
すべく、余分の開口を一時的に封鎖する必要があること
はいうまでもない。
【0021】圧力差発生装置は、まずガラス繊維濾紙を
収容した容器内を減圧にして核酸を含む試料溶液を吸引
する。圧力差発生装置としては、注射器、ピペッタ、あ
るいはペリスタポンプのような吸引及び加圧が可能なポ
ンプ等が挙げられる。これらの内、手動操作には注射器
が、自動操作にはポンプが適している。また、ピペッタ
は片手操作が容易にできるという利点を有する。
【0022】次に、上記核酸精製ユニットを使用した、
核酸の精製方法について説明する。本発明において使用
できる核酸を含む試料溶液に制限はないが、例えば診断
分野においては、検体として採取された全血、血漿、血
清、尿、便、***、唾液等の体液等から調製された溶液
が対照となる。
【0023】最初にこれらの検体を核酸溶解バッファ溶
液で処理する。本発明で使用する核酸溶解バッファは主
剤、緩衝剤、必要に応じて界面活性剤、及びプロテアー
ゼK等の細胞膜を溶解する試薬を含む水溶液である。主
剤としては塩化グアニジン、イソチオシアン酸グアニジ
ン、チオシアン酸グアニジン、過塩素酸ナトリウム、沃
化ナトリウム等が使用でき、緩衝剤としては、Tri
s、EDTAが、界面活性剤としてはTriton−X
100等が使用できる。これらの内では、塩化グアニジ
ン及びTrisが好ましい。緩衝剤の好ましい濃度は1
0〜100mM、界面活性剤の好ましい濃度は0.1〜
10%である。
【0024】このように調製された核酸を含む試料溶液
中に、上記の、本発明に係る核酸精製ユニットの一の開
口を挿入する。次いで他の一の開口に接続された圧力差
発生装置を用いて精製ユニットの内部を減圧にして試料
溶液を容器内に吸入する。この操作により、試料溶液が
固相と接触して試料溶液中にある核酸が固相に吸着す
る。この際に、固相のほぼ全体と接触する量の試料溶液
を吸引することが好ましいが、圧力差発生装置内に吸引
すると装置を汚染するので、適量に調整する。
【0025】適量の試料溶液を吸引後、圧力差発生装置
を用いてユニットの容器内を加圧して、吸引した液を排
出する。この操作までに間隔を開ける必要はなく、吸引
後直ちに排出してもよい。
【0026】次に、上記と同様の減圧−加圧操作で核酸
洗浄バッファ溶液を容器内に吸引し、これから排出して
容器内部を洗浄する。この溶液は容器内に残留する試料
溶液を洗い流すと共に、核酸と一緒にガラス繊維濾紙に
吸着した試料溶液中の不純物も洗い流す機能を有する。
従って、ガラス繊維濾紙から核酸は脱着させないが不純
物は脱着させる組成を有する必要がある。核酸洗浄バッ
ファ溶液は主剤と緩衝剤、及び必要に応じて界面活性剤
を含む水溶液からなり、主剤としてはメチルアルコー
ル、エチルアルコール、ブチルアルコール、アセトン等
の約10〜90%(好ましくは約50〜90%)の水溶
液が、緩衝剤及び界面活性剤としては、既述の緩衝剤及
び界面活性剤が挙げられる。これらの内では、エチルア
ルコール、Tris及びTriton−X100を含む
溶液が好ましい。Tris及びTriton−X100
の好ましい濃度は、それぞれ10〜100mM、及び
0.1〜10%である。
【0027】次に、ガラス繊維濾紙に吸着した核酸を脱
着せしめうる溶液を、上記と同様の減圧−加圧操作によ
って容器内部に導入し、容器から排出する。この排出液
には目的とする核酸が含まれているので、これを回収
し、後に続く操作、例えばPCR(ポリメラーゼ連鎖反
応)による核酸の増幅に提供する。
【0028】以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0029】
【実施例】実施例1 核酸精製ユニット 図1は、本発明に係る核酸精製ユニットの断面図であ
る。但し圧力差発生装置は図示していない。固相を収容
する容器1は、本体10と蓋20から成り、透明なポリ
スチレンで形成されている。本体10はガラス繊維濾紙
30としてGF/D(ワットマン社製)を6枚収容して
いる。また、試料溶液等を吸引する開口101を有す
る。開口から続いている底面102は漏斗状に形成さ
れ、ガラス繊維濾紙30との間に空間121が設けられ
ている。ガラス繊維濾紙30を支えて空間121を保つ
ために、底面102と一体となった枠103が設けられ
ている。
【0030】本体は、内径が20.1mm、深さが5.
9mm、底面102から開口101までの長さは約70
mmである。また、内蔵されているガラス繊維濾紙30
の直径は20.0mm、一枚の厚さは0.91mmであ
る。
【0031】図1において、ガラス繊維濾紙の上部には
漏斗状の押さえ部材13が設けられている。押さえ部材
13の中央には穴131があり、かつ下方に一群の突起
132が設けられ、ガラス繊維濾紙30との間に空間1
22が設けられている。ガラス繊維濾紙30と本体10
の壁104の間から試料溶液等が漏れにくい様に、壁1
04の上部の直径はガラス繊維濾紙の直径より大きく作
成され、段差105の上に押さえ部材13の端が乗って
いる。
【0032】蓋20は本体10と超音波加熱により接合
されている。蓋20のほぼ中央部には、圧力差発生装置
を結合する開口21が設けられている。蓋20と押さえ
部材13の間には、穴131から流出する試料溶液等を
保持する空間123が設けられている。空間123の容
積は約0.1mlである。
【0033】実施例2 実施例1の核酸精製ユニットを
使用した核酸の精製 市販の採血管を用いて、ヒト全血を2ml採血した。こ
の全血に、表1の組成を有する核酸溶解バッファ溶液2
mlを添加し、60℃で10分間インキュベートした。
【0034】 表1 核酸溶解バッファ溶液の組成 塩化グアニジン(ライフテクノロジー社製) 382g Tris(ライフテクノロジー社製) 12.1g Triton−X100(ICN社製) 10g プロテアーゼK 20μl 2回蒸留水 1000ml
【0035】インキュベート後、実施例1に記載した核
酸精製ユニットの開口101を液中に挿入し、開口21
に、テルモ社製の5mlの注射器を接続して(図示せ
ず)吸引した。この際、吸引速度に限定は不要なので、
液が注射器内に流入しないように目視で調節した。つい
で、開口21に接続されたままの注射器を用いて加圧
し、液を排出した。後述する通り、この操作により、ガ
ラス繊維濾紙に核酸が吸着された。
【0036】排出後直ちに、表2の組成を有する核酸洗
浄バッファ溶液中に開口101を挿入し、同様の減圧−
加圧操作によってユニット内部を洗浄した。
【0037】表2 核酸洗浄バッファ溶液の組成 10mM Tris−HCl 70% エタノール
【0038】この洗浄は、ガラス繊維濾紙に吸着した不
純物及び容器内部の核酸を含む試料溶液の残留物を洗浄
するための操作であり、ガラス繊維濾紙に吸着された核
酸にはなんら影響を与えない。
【0039】洗浄液の排出後直ちに、2mlの精製蒸留
水を用いて同様の吸引−排出操作を行い、この排出液を
回収した。この操作により、ガラス繊維濾紙に吸着した
核酸が精製蒸留水中に脱着し、回収された。
【0040】実施例3 核酸の回収量の定量 実施例2で回収した液の吸光度を測定することにより、
液中に含まれる核酸の量と純度を定量した。当業者に公
知の方法に従い、波長260nmにおける吸光度により
核酸の量を定量し、波長260nm及び280nmにお
ける吸光度の比率から純度を決定した。なお、この比率
が1.8以上であれば純度は良好であると判断される。
測定結果を表3に示す。
【0041】 表3 吸光度の測定 試料番号 核 酸 量 吸光度の比率 (260nm/280nm) 1 121μg 1.865 2 108μg 1.932 3(バッフィーコート) 291μg 1.899
【0042】実施例4 PCRによる増幅 実施例2で回収した液を用いて、PCRによる核酸の増
幅を実施した。先ず、表4に示す組成の液を調製した。
【0043】 表4 液組成 回収液 2μl 精製水 36.5μl PCRバッファ10倍希釈液 5μl 2.5mM dNTP 4μl Taq FP 0.5μl ブライマー 2μl (P53エクソン6を増幅するように設計)
【0044】この液を94℃で30秒間変性した後、6
5℃で30秒間アニーリングし、72℃で1分間伸長反
応を行った。この工程を30回繰り返した。こうして得
られた液と、ポジティブコントロールとしてクロンテッ
ク社製のHuman DNAと、及びネガティブコントロールと
して精製水を用い、1.5%アガロースゲルにて1時
間、定法に従って電気泳動を実施した。結果を図2に示
す。図2において、最上段はマーカーの、二段目はポジ
ティブコントロールの、三段目はサンプル1の、そして
四段目はサンプル2の電気泳動の結果である。また、何
も現れていない最下段はネガティブコントロールの結果
である。
【0045】実施例3及び実施例4の結果から、実施例
2で得た回収液中には実用的な量及び純度の核酸が含ま
れていたことが判る。
【0046】
【発明の効果】本発明の核酸精製ユニット及び核酸精製
方法により、圧力差を利用した試料溶液等の吸引及び排
出という簡単な操作で、血液等から実用的な量及び純度
の核酸を得ることができる。本発明の方法は、特に連続
工程中に容易に組み込むことができるという利点を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明になる核酸精製ユニットの一
例である。但し、開口21に結合されるべき圧力差発生
装置は図示していない。
【図2】 図2は、本発明の核酸精製ユニットを使用
し、本発明の核酸精製方法によって回収した核酸をPC
Rによって増幅した試料の、電気泳動の結果である。
【符号の説明】
1…容器 10…本体 101…開口 102…底面 103…枠 104…壁 105…段差 121…空間 122…空間 123…空間 13…押さえ部材 131…穴 132…突起 20…蓋 21…開口 30…ガラス繊維濾紙

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 核酸の吸着及び脱着が可能な固
    相、 (b) 前記核酸の吸着及び脱着が可能な固相を収容す
    る、少なくとも2個の開口を有する容器、及び (c) 前記容器の一の開口に結合された、圧力差発生装
    置、を含む核酸精製ユニット。
  2. 【請求項2】 前記核酸の吸着及び脱着が可能な固相が
    ガラス繊維濾紙である請求項1に記載の核酸精製ユニッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記圧力差発生装置が、前記容器の一の
    開口に着脱可能に結合されている、請求項1又は請求項
    2に記載の核酸精製ユニット。
  4. 【請求項4】 前記圧力差発生装置が注射器である請求
    項1に記載の核酸精製ユニット。
  5. 【請求項5】 前記圧力差発生装置がピペッタである請
    求項1に記載の核酸精製ユニット。
  6. 【請求項6】 前記圧力差発生装置がペリスタポンプで
    ある請求項1に記載の核酸精製ユニット。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の核酸精製ユニットを用
    いる以下の工程を含む核酸精製方法。 (a) 前記核酸精製ユニットの一の開口を核酸を含む試
    料溶液中に挿入する工程、 (b) 前記核酸精製ユニットの他の開口に結合された前
    記圧力差発生装置を用いて前記容器内を減圧状態にして
    前記核酸を含む試料溶液を吸引し、前記核酸の吸着及び
    脱着が可能な固相に接触させる工程、 (c) 前記核酸精製ユニットの他の開口に結合された前
    記圧力差発生装置を用いて前記容器内を加圧状態にし、
    前記吸引された核酸を含む試料溶液を前記容器外に排出
    する工程、 (d) 前記核酸精製ユニットの一の開口を核酸洗浄バッ
    ファ溶液中に挿入する工程、 (e) 前記核酸精製ユニットの他の開口に結合された前
    記圧力差発生装置を用いて前記容器内を減圧状態にして
    前記核酸洗浄バッファ溶液を吸引し、前記核酸の吸着及
    び脱着が可能な固相に接触させる工程、 (f) 前記核酸精製ユニットの他の開口に結合された前
    記圧力差発生装置を用いて前記容器内を加圧状態にし、
    前記吸引された核酸洗浄バッファ溶液を前記容器外に排
    出する工程、 (g) 前記核酸精製ユニットの一の開口を、前記核酸の
    吸着及び脱着が可能な固相に吸着された核酸を脱着せし
    めうる液中に挿入する工程、 (h) 前記核酸精製ユニットの他の開口に結合された前
    記圧力差発生装置を用いて前記容器内を減圧状態にし
    て、前記核酸の吸着及び脱着が可能な固相に吸着された
    核酸を脱着せしめうる液を吸引し、前記核酸の吸着及び
    脱着が可能な固相に接触させる工程、及び (i) 前記核酸精製ユニットの他の開口に結合された前
    記圧力差発生装置を用いて前記容器内を加圧状態にし、
    前記吸引された核酸の吸着及び脱着が可能な固相に吸着
    された核酸を脱着せしめうる液を容器外に排出する工
    程。
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