JP3727025B2 - 核酸の分離精製方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、核酸の分離精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
核酸は、様々な分野で種々の形態で使用されている。例えば、組換え核酸技術の領域においては、核酸をプローブ、ゲノム核酸、およびプラスミド核酸の形状で用いることを要求する。
【0003】
診断分野においても、核酸は種々の方法で用いられている。例えば、核酸プローブは、ヒトの病原体の検出および診断に日常的に用いられている。同様に核酸は遺伝障害の検出に用いられている。核酸はまた食品汚染物質の検出にも用いられている。さらに、核酸は遺伝地図の作製からクローニングおよび組換え発現におよぶ種々の理由により、興味ある核酸の位置確認、同定および単離において日常的に用いられている。
【0004】
多くの場合、核酸は極めて少量でしか入手できず、そして単離および精製操作が煩雑で時間を要する。このしばしば時間を消費する煩雑な操作は核酸の損失に結びつきやすい。血清、尿およびバクテリアのカルチャーから得られた試料の核酸の精製においては、コンタミネーションおよび疑陽性の結果が生じるという危険性も加わる。
【0005】
広く知られた精製方法の一つに、核酸を二酸化珪素、シリカポリマー、珪酸マグネシウム等の表面に吸着させ、引き続く洗浄、脱着等の操作によって精製する方法がある(例えば、特公平7−51065号公報)。この方法は、分離性能としては優れているが、同一性能の吸着媒体の工業的大量生産が困難であり、かつ取扱いが不便で、種々の形状に加工しがたい等の問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
最近、(1)容器内の核酸含有試料溶液を加圧して該試料溶液を容器内に設置された固相を通過させることにより固相に核酸を吸着する工程、(2)洗浄液を容器内に添加し、該洗浄液を加圧して固相を通過させることにより固相を洗浄する工程、及び(3)固相から核酸を脱着せしめる液を容器内に添加し、該液を加圧して固相を通過させることにより該液中に核酸を回収する工程を行うことによって核酸を分離精製する試みが行われている。この方法で用いる固相としては、例えば、ガラスフィルター、又は表面に水酸基を有する有機高分子などを使用することができる。上記の工程(1)〜(3)においては、加圧によって、容器内部の液体を固相を通過させて容器の外部に排出しているが、この加圧によって容器内部の圧力は絶えず上昇していた。しかしながら、加圧が強すぎると、容器内部の液体を押し出す速度が早すぎることになり、容器内部で液が滴状になり、この滴状の液体が容器内部に残ってしまうという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、容器内の核酸含有試料溶液を加圧して該試料溶液を容器内に設置された固相を通過させることにより固相に核酸を吸着する工程を含む核酸の分離精製方法において、容器内部で液が滴状になり、この滴状の液体が容器内部に残ってしまうことを防止する方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、容器内の液体の加圧を、容器内の圧力が一定の圧力に達すると停止することにより、上記課題を解決できることを見出した。本発明はこの知見に基づいて完成したものである。
【0009】
即ち、本発明によれば、(1)容器内の核酸含有試料溶液を加圧して該試料溶液を容器内に設置された固相を通過させることにより固相に核酸を吸着する工程、(2)洗浄液を容器内に添加し、該洗浄液を加圧して固相を通過させることにより固相を洗浄する工程、及び(3)固相から核酸を脱着せしめる液を容器内に添加し、該液を加圧して固相を通過させることにより該液中に核酸を回収する工程を含む核酸の分離精製方法において、工程(1)における試料溶液の加圧を、容器内の圧力が一定の圧力に達すると停止することを特徴とする、上記の方法が提供される。
【0010】
好ましくは、工程(2)および/又は工程(3)における加圧を、容器内の圧力が一定の圧力に達すると停止する。
好ましくは、一定の圧力を、容器内に液体が残存しないように設定する。
好ましくは、容器内の圧力が一定の圧力に達することを圧力センサーを用いて検知する。
【0011】
好ましくは、固相は表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相である。
好ましくは、表面に水酸基を有する有機高分子はアセチルセルロースの表面鹸化物である。
好ましくは、表面に水酸基を有する有機高分子はトリアセチルセルロースの表面鹸化物である。
好ましくは、アセチルセルロースの表面鹸化率は5%以上である。
【0012】
好ましくは、核酸含有試料溶液は、細胞又はウイルスを含む検体を核酸可溶化試薬で処理して得られた溶液に水溶性有機溶媒を添加した溶液である。
好ましくは、核酸可溶化試薬は、グアニジン塩、界面活性剤およびタンパク質分解酵素である。
【0013】
好ましくは、洗浄液は、メタノール、エタノール、イソプロパノール又はn−プロパノールを20〜100重量%含む溶液である。
好ましくは、固相から核酸を脱着せしめる液は、塩濃度が0.5M以下の溶液である。
【0014】
好ましくは、少なくとも2個の開口を有する容器内に固相を収容した核酸分離精製装置を用いて核酸の吸着及び脱着を行う。
好ましくは、(a)固相、(b) 前記固相を収容する少なくとも2個の開口を有する容器、(c) 前記容器の一の開口に結合された圧力差発生装置、及び(d)圧力センサーを含む核酸分離精製装置を用いて核酸の吸着及び脱着を行う。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(1)本発明の核酸の分離精製方法
本発明の核酸の分離精製方法は、(1)容器内の核酸含有試料溶液を加圧して該試料溶液を容器内に設置された固相を通過させることにより固相に核酸を吸着する工程、(2)洗浄液を容器内に添加し、該洗浄液を加圧して固相を通過させることにより固相を洗浄する工程、及び(3)固相から核酸を脱着せしめる液を容器内に添加し、該液を加圧して固相を通過させることにより該液中に核酸を回収する工程を含むものであり、特に、工程(1)における試料溶液の加圧を、容器内の圧力が一定の圧力に達すると停止することを特徴とする。本発明において好ましくは、工程(1)のみならず、工程(2)および/又は工程(3)における加圧もまた、容器内の圧力が一定の圧力に達すると停止する。また、加圧を停止すべき一定の圧力の値は、容器内に液体が残存しないように設定することが好ましい。
【0016】
容器内の圧力が一定の圧力に達した時点で加圧を停止するための手段としては、容器内の圧力をモニターすることができる圧力センサーを容器に接続することが挙げられる。この圧力センサーを用いて容器内の圧力をモニターし、容器内の液体を排出するために加圧を継続した後、容器内の圧力が予め設定した一定の圧力に達したことを検知された時点で、加圧を停止すればよい。この操作を自動化するためには、例えば、 (a)固相、(b) 前記固相を収容する少なくとも2個の開口を有する容器、(c) 前記容器の一の開口に結合された圧力差発生装置、及び(d)圧力センサーを含む核酸分離精製装置を用いて核酸の分離精製を行うことができる。この場合、容器内の圧力をモニターするための圧力センターを、容器内を加圧するための圧力差発生装置に連結して、該圧力センサーが、容器内の圧力が予め設定した一定の圧力に達したことを検知した場合、加圧を停止するシグナルを圧力差発生装置に送り、これにより容器内の加圧を停止することができる。
【0017】
本発明において「核酸」は一本鎖、二本鎖のいずれでもよく、また、分子量の制限も無い。
本発明で用いる固相は、核酸を吸着および脱着することができるものであれば特に限定されず、例えば、ガラスフィルター又は表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相などを使用することができる。好ましくは、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相である。
【0018】
表面に水酸基を有する有機高分子としては、アセチルセルロースの表面鹸化物が好ましい。アセチルセルロースしては、モノアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロースの何れでもよいが、特にはトリアセチルセルロースが好ましい。本発明では、表面鹸化したアセチルセルロースを固相として使用することが好ましい。ここで表面鹸化とは、鹸化処理液(例えば、NaOH)が接触する表面だけが鹸化されることを言う。本発明では、固相の構造体はアセチルセルロースのままで、固相の表面だけが鹸化されていることが好ましい。これにより、表面鹸化処理の程度(表面鹸化度)で固相表面の水酸基の量(密度)をコントロールすることができる。
【0019】
表面に水酸基を有する有機高分子の表面積を大きくするためには、表面に水酸基を有する有機高分子を膜化することが好ましい。また、アセチルセルロースは多孔膜でも非孔性膜でもよいが、膜を多孔性とすることが更に好ましい。固相が多孔性膜の場合、膜の構造体はアセチルセルロースのままで、構造体の表面だけを鹸化することが好ましい。これにより、表面鹸化処理の程度(表面鹸化度)×孔径により空間的な水酸基の量(密度)をコントロールすることができる。また、膜の構造体はアセチルセルロースから構成されているため、堅固な固相を得ることができる。ここで、アセチルセルロースを表面鹸化して表面ににのみ水酸基を導入するということは、構造体はアセチルセルロースのままで、表面をセルロース化するということを意味する。なお、セルロースを原材料として用いると、液体にできないため、工業的に多孔膜や平膜を製造することはできない。
【0020】
例えば、トリアセチルセルロースの膜は、商品名TACベースとして富士写真フイルムから市販されており、トリアセチルセルロースの多孔膜としては、ミクロフィルターFM500(富士写真フイルム(株)製)がある。
また、例えばポリエチレン製のビーズの表面にトリアセチルセルロースの膜を形成し、これを表面鹸化して表面に水酸基を持たせることも好ましい。この場合、トリアセチルセルロースはビーズにコーティングされることになる。ビーズの素材は、核酸を汚染等しなければよく、ポリエチレンには限定されない。
【0021】
核酸の分離効率を挙げるためには、水酸基の数が多い方が好ましい。例えば、トリアセチルセルロースなどのアセチルセルロースの場合には、表面鹸化率が約5%以上100%以下であることが好ましく、10%以上100%以下であることが更に好ましい。
アセチルセルロースを表面鹸化するには、水酸化ナトリウム水溶液中に、表面鹸化したい対象を浸漬する。表面鹸化率を変えるには、水酸化ナトリウムの濃度を変えればよい。表面鹸化率は、NMRにより、残存アセチル基を定量して定められる。
【0022】
本発明の核酸の分離精製方法では、好ましくは、少なくとも2個の開口を有する容器内に固相(例えば、上記したような表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相など)を収容した核酸分離精製装置を用いて核酸の吸着及び脱着を行うことができる。
【0023】
さらに好ましくは、(a)固相、(b) 前記固相を収容する少なくとも2個の開口を有する容器、(c) 前記容器の一の開口に結合された圧力差発生装置、及び(d)圧力センサーを含む核酸分離精製装置を用いて核酸の吸着及び脱着を行うことができる。
【0024】
この場合の本発明の核酸の分離精製方法は、以下の工程を含むことができる。
(a) 検体を用いて核酸を含む試料溶液を調製し、核酸分離精製装置の一の開口に上記の核酸を含む試料溶液を注入する工程、
(b) 核酸分離精製装置の上記一の開口に結合された圧力差発生装置を用いて容器内を加圧状態にし、注入した核酸を含む試料溶液を、他の開口より排出することによって、固相に接触させる工程、
(c) 核酸分離精製装置の上記一の開口に核酸洗浄バッファ(洗浄液)を注入する工程、
(d) 核酸分離精製装置の上記一の開口に結合された圧力差発生装置を用いて容器内を加圧状態にし、注入した核酸洗浄バッファ(洗浄液)を上記他の開口より排出することによって、固相に接触させる工程、
(e) 核酸分離精製装置の上記一の開口に固相に吸着された核酸を脱着せしめうる液を注入する工程、
(f) 核酸分離精製装置の上記一の開口に結合された圧力差発生装置を用いて容器内を加圧状態にし、注入した核酸を脱着せしめうる液を上記他の開口より排出させることによって、固相に吸着された核酸を脱着させ、容器外に排出する工程。
【0025】
本発明の核酸の分離精製方法についてさらに具体的に説明する。本発明では、好ましくは、核酸を含む試料溶液を固相に接触させることにより試料溶液中の核酸を固相に吸着させ、次いで、固相に吸着させた核酸を、以下に説明する好適な溶液を用いて固相から脱着させる。さらに好ましくは、核酸を含む試料溶液は、細胞又はウイルスを含む検体を細胞膜及び核膜を溶解する溶液で処理することにより核酸を液中に分散させた溶液に水溶性有機溶媒を添加した溶液である。
【0026】
本発明において使用できる核酸を含む試料溶液に制限はないが、例えば診断分野においては、検体として採取された全血、血漿、血清、尿、便、***、唾液等の体液、あるいは植物(又はその一部)、動物(またはその一部)など、あるいはそれらの溶解物およびホモジネートなどの生物材料から調製された溶液が対象となる。
【0027】
最初にこれらの検体を、細胞膜を溶解して核酸を可溶化する試薬を含む水溶液で処理する。これにより細胞膜および核膜が溶解されて、核酸が水溶液内に分散する。
細胞膜の溶解および核酸の可溶化のためには、例えば、対象となる試料が全血の場合、▲1▼赤血球の除去、▲2▼各種タンパク質の除去、及び▲3▼白血球の溶解及び核膜の溶解が必要となる。▲1▼赤血球の除去および▲2▼各種タンパク質の除去は、固相への非特異吸着および多孔膜の目目詰まりを防ぐために、▲3▼白血球の溶解及び核膜の溶解は、抽出の対象である核酸を可溶化させるためにそれぞれ必要となる。特に、▲3▼白血球の溶解及び核膜の溶解は重要な工程であり、本発明の方法では、この工程で核酸を可溶化することが必要である。本明細書中以下に記載の実施例では、塩酸グアニジン、Triton−X100、プロテアーゼK(SIGMA製)を添加した状態で60℃で10分インキュベートすることによって上記の▲1▼、▲2▼及び▲3▼を同時に達成している。
【0028】
本発明で用いる核酸可溶化試薬としては、グアニジン塩、界面活性剤およびタンパク質分解酵素を含む溶液が挙げられる。
グアニジン塩としては、塩酸グアニジンが好ましいが、他のグアニジン塩(イソチオシアン酸グアニジン、チオシアン酸グアニジン)を使用することもできる。グアニジン塩の溶液中の濃度は、0.5M以上6M以下 好ましくは 1M以上5M以下である。
【0029】
界面活性剤としてはTriton−X100を使用することができるが、この他にも、SDS、コール酸ナトリウム又はサルコシンナトリウム等の陰イオン性界面活性剤、Tween20又はメガファック等のノニオン性界面活性剤、その他各種両性界面活性剤を使用することもできる。本発明では、ポリオキシエチレンオキチルフェニルエーテル(Triton−X100)等のノニオン性界面活性剤を使用することが好ましい。界面活性剤の溶液中の濃度は、通常0.05重量%〜10重量% 特に好ましくは0.1重量%〜5重量%である。
【0030】
タンパク質分解酵素としては、プロテアーゼKを使用することはできるが、他のプロテアーゼでも同様の効果を得ることができる。プロテアーゼは酵素であるため加温するのが好ましく、37℃〜70℃で使用することが好ましく、特に50℃〜65℃で使用することが好ましい。
【0031】
このように核酸が分散した水溶液中に、水溶性有機溶媒を添加して、固相(好ましくは、表面に水酸基を有する有機高分子)と接触させる。この操作により、試料溶液中の核酸が上記固相に吸着される。本明細書中上記した操作で可溶化された核酸を、固相に吸着させるためには、可溶化した核酸混合液に水溶性有機溶媒を混合することと、得られた核酸混合液中に塩が存在することが必要である。
【0032】
即ち、核酸の周りに存在する水分子の水和構造を破壊することにより、核酸は不安定な状態で可溶化することになる。この状態の核酸を、上記固相と接触させると、核酸表面上の極性基と固相表面の極性基間で相互作用し、核酸は固相表面上に吸着するものと考えられる。本発明の方法では、可溶化した核酸混合液に水溶性有機溶媒を混合することと、得られた核酸混合液中に塩が存在することによって、核酸を不安定な状態にさせることができる。
【0033】
ここで用いる水溶性有機溶媒としては、エタノール、イソプロパノール又はプロパノールなどが挙げられ、中でもエタノールが好ましい。水溶性有機溶媒の濃度は、好ましくは5重量%〜90重量%であり、さらに好ましくは20重量%〜60重量%である。エタノールの添加濃度は、擬集物を生じない程度でできるだけ高くすることが特に好ましい。
【0034】
得られた核酸混合液中に存在する塩としては、各種カオトロピック物質(グアニジウム塩、ヨウ化ナトリウム、過塩素酸ナトリウム)や塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、臭化アンモニウム等が好ましい。特にグアニジウム塩は、細胞膜の溶解および核酸の可溶化の効果を併有するので特に好ましい。
【0035】
次いで、この核酸が吸着した固相を核酸洗浄バッファ溶液(洗浄液とも称する)に接触させる。この溶液は核酸と一緒に固相に吸着した試料溶液中の不純物を洗い流す機能を有する。従って、固相から核酸は脱着させないが不純物は脱着させる組成を有する必要がある。核酸洗浄バッファ溶液は主剤と緩衝剤、及び必要に応じて界面活性剤を含む水溶液からなる。主剤としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−イソプロパノール、ブタノール、アセトン等の約10〜100重量%(好ましくは約20〜100重量%、さらに好ましくは約40〜80重量%)の水溶液が、緩衝剤及び界面活性剤としては、既述の緩衝剤及び界面活性剤が挙げられる。これらの内では、エタノール、Tris及びTriton−X100を含む溶液が好ましい。Tris及びTriton−X100の好ましい濃度は、それぞれ10〜100mM、及び0.1〜10重量%である。
【0036】
次に、固相に吸着した核酸を脱着せしめうる溶液に、上記洗浄後の固相に接触させる。この溶液には目的とする核酸が含まれているので、これを回収し、後に続く操作、例えばPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)による核酸の増幅に提供する。核酸を脱着せしめうる溶液としては、塩濃度が低いことが好ましく、特に好ましくは0.5M以下の塩濃度の溶液を使用する。この溶液としては、精製蒸留水、TEバッファ等が使用できる。
【0037】
(2)本発明で用いる核酸分離精製装置
本発明で用いる核酸分離精製装置は、少なくとも2個の開口を有する容器内に固相を収容した核酸分離精製装置である。
容器の材料に特別な限定はなく、固相が収容でき、かつ少なくとも2個の開口を設けることができればよいが、製造の容易性からプラスチックが好ましい。例えば、ポリスチレン、ポリメタアクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリカーボネート等の透明あるいは不透明の樹脂を用いるのが好ましい。
【0038】
容器の概念図を図1に示す。基本的には、固相の収容部を持ち、収容部に固相を収容でき、固相が試料液等の吸引及び排出時に収容部の外へは出ることがなく、開口に圧力差発生装置、例えば注射器を接合できればよい。このためには、容器が当初は二つの部分に分かれており、固相を収容した後で一体化できることが好ましい。また、固相が収容部から外へでることをさける為には、固相の上下にDNAを汚染しない材料で作成されたメッシュを置くことができる。
【0039】
本発明で用いる核酸分離精製装置には、容器内の圧力をモニターするための圧力センサーを備えていることが好ましい。即ち、圧力センターを、容器内を加圧するための圧力差発生装置に連結して、該圧力センサーが、容器内の圧力が予め設定した一定の圧力に達したことを検知した場合、加圧を停止するシグナルを圧力差発生装置に送り、これにより容器内の加圧を停止することができる。
【0040】
上記容器に収容される表面に水酸基を有する有機高分子の形状にも特別な限定は無く、円形、正方形、長方形、楕円、膜の場合には筒状、巻物状、あるいは表面に水酸基を有する有機高分子をコーティングしたビーズ等、任意の形状で良いが、製造適性の点からは、円、正方形、円筒状、巻物状等の対称性の高い形状及びビーズが好ましい。
【0041】
本発明の核酸分離精製装置は、(a)固相、(b) 前記固相を収容する少なくとも2個の開口を有する容器、(c) 前記容器の一の開口に結合された圧力差発生装置、及び(d)圧力センサーを含むものであることが好ましい。以下、この核酸分離精製装置について説明する。
【0042】
容器は、通常、固相(好ましくは、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相)を収容する本体と、蓋体に分けた態様で作製され、いずれにも少なくとも1個の開口が設けられている。一方は核酸を含有する試料溶液、核酸洗浄バッファ溶液及び固相に吸着された核酸を脱着せしめうる液(以下、「試料溶液等」と記す。)の入口及び出口として使用され、他方は容器内を減圧又は加圧状態にせしめうる圧力差発生装置に接続される。本体の形状に特に限定はないが、製造が容易で、試料溶液等が固相の全面に拡散し易くするには、断面を円形にすることが好ましい。断面を四角形にすることも、固相の裁断屑を発生させないために好ましい。
【0043】
上記蓋は、圧力差発生装置によって容器内部を減圧及び加圧状態にできるように本体に接合されている必要があるが、この状態が達成できれば、接合方法は任意に選択できる。例えば、接着剤の使用、ねじ込み、はめ込み、ネジ止め、超音波加熱による融着等が挙げられる。
【0044】
容器の内容積は処理すべき試料溶液の量のみによって決められるが、通常、収容される固相の体積で表す。即ち、厚さが約1mm以下(例えば、50〜500μm程度)で、直径が約2mm〜20mmの固相を1枚〜6枚程度収容する大きさとすることが好ましい。
固相の端面は、試料溶液等が通過しない程度に、容器の内壁面に密着させることが好ましい。
試料溶液等の入り口に使用される開口に対向する固相の下は、容器の内壁に密着させずに空間を設け、試料溶液等が固相の全面にできるだけ均等に拡散する構造にする。
【0045】
他の一の開口、即ち圧力差発生装置に結合される開口に対向する固相の上には、ほぼ中央に穴を穿った部材を設けることが好ましい。この部材は、固相を押さえると共に、試料溶液等を効率よく排出する効果を有するものであり、液が中央の穴に集まる様に、漏斗状あるいはお椀状等の斜面を有する形状にすることが好ましい。この穴の大きさ、斜面の角度、部材の厚さは、処理する試料溶液等の量や固相を収容する容器の大きさ等を考慮して、当業者が適宜定めることができる。この部材と当該開口の間には、オーバーフローした試料溶液等を溜めて、圧力差発生装置内に吸引されることを防ぐための空間を設けることが好ましい。この空間の大きさも当業者が適宜選択することができる。なお、核酸を効率良く集めるためには、固相の全体が浸る以上の量の核酸を含む試料溶液を吸引することが好ましい。
【0046】
また、吸引している開口の真下の部分にのみ試料溶液等が集中することを防いで、試料溶液等が固相内を比較的均一に通過できるようにするため、固相とこの部材の間にも空間を設けることが好ましい。このためには、当該部材から固相に向けて複数の突起物を設けることが好ましい。突起物の大きさや数は当業者が適宜選択することができるが、空間を保持しながら固相の開口面積をできる限り大きく保つことが好ましい。
【0047】
なお、容器に3以上の開口を設けた場合には、減圧及び加圧操作に伴う液の吸引及び排出を可能にすべく、余分の開口を一時的に封鎖する必要があることはいうまでもない。
【0048】
圧力差発生装置としては、注射器(ピストン)、ピペッタ、あるいはペリスタポンプのような吸引及び加圧が可能なポンプ等が挙げられる。これらの内、手動操作には注射器が、自動操作にはポンプが適している。また、ピペッタは片手操作が容易にできるという利点を有する。好ましくは、圧力差発生装置は、前記容器の一の開口に着脱可能に結合されている。
【0049】
図2は、本発明の核酸分離精製装置の一例の断面図である。但し圧力差発生装置は図示していない。固相を収容する容器1は、本体10と蓋20から成り、透明なポリスチレンで形成されている。本体10は固相30として表面鹸化したトリアセチルセルロースの膜を収容している。また、試料溶液等を吸引する開口101を有する。開口から続いている底面102は漏斗状に形成され、固相30との間に空間121が設けられている。固相30を支えて空間121を保つために、底面102と一体となった枠103が設けられている。
【0050】
本体は、内径が20.1mm、深さが5.9mm、底面102から開口101までの長さは約70mmである。また、内蔵されている固相30の直径は20.0mm、一枚の厚さは約50〜500μmであり、厚さの一例としては100μmである。
【0051】
図2において、固相の上部には漏斗状の押さえ部材13が設けられている。押さえ部材13の中央には穴131があり、かつ下方に一群の突起132が設けられ、固相30との間に空間122が設けられている。固相30と本体10の壁104の間から試料溶液等が漏れにくい様に、壁104の上部の直径は固相の直径より大きく作成され、段差105の上に押さえ部材13の端が乗っている。
【0052】
蓋20は本体10と超音波加熱により接合されている。蓋20のほぼ中央部には、圧力差発生装置を結合する開口21が設けられている。蓋20と押さえ部材13の間には、穴131から流出する試料溶液等を保持する空間123が設けられている。空間123の容積は約0.1mlである。
【0053】
(3)本発明の利用
本発明の方法により分離精製した核酸の利用法は特に限定されないが、例えば、以下の(1)〜(3)の工程を含む核酸の分析方法に利用することができる。
(1)上記した本発明の方法によりターゲット核酸断片を含む核酸断片を分離精製する工程;
(2)前記ターゲット核酸断片、前記ターゲット核酸断片の一部と相補的な少なくとも一種のプライマー、少なくとも一種のデオキシヌクレオシド3リン酸、及び少なくとも一種のポリメラーゼを反応させ、前記ターゲット核酸断片を鋳型にした前記プライマーの3’末端を起点とするポリメラーゼ伸長反応を行う工程;及び、
(3)ポリメラーゼ伸長反応の進行の有無を検出するか、又はポリメラーゼ伸長反応産物と他の核酸とのハイブリダイゼーションの有無を検出する工程:
を含むことを特徴とするものである。
【0054】
好ましい態様によれば、ポリメラーゼ伸長反応に伴って生成するピロ燐酸を検出することによりポリメラーゼ伸長反応の進行の有無を検出する。
さらに好ましい態様は、ピロ燐酸の分析を比色法を用いて行う方法であり、より好ましくは、ピロ燐酸の検出を乾式分析素子を用いて行う方法である。本発明による核酸の分析方法では、ターゲット核酸断片の存在または存在量を検出したり、あるいはターゲット核酸断片の塩基配列を検出することができる。なお、ここで言う存在量の検出とは、ターゲット核酸断片の定量を含む概念である。ターゲット核酸断片の塩基配列の検出の具体例としては、ターゲット核酸断片の変異または多型の検出などが挙げられる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0055】
【実施例】
実施例1
(1)容器の作成
内径7mm、厚さ2mmの核酸吸着用の固相を収容する部分を持つ、核酸の分離精製装置用容器を、ハイインパクトポリスチレンで作成した。
【0056】
(2)核酸の分離精製装置の作成
本発明の核酸分離精製用の固相として、鹸化率100%のトリアセチルセルロース多孔膜[ミクロフィルターFM500(富士写真フイルム製)の鹸化品]1枚を使用し、これを、上記(1)で作成した容器の収容部に収容して、核酸の分離精製装置を作成した。
【0057】
(3)核酸吸着バッファ溶液及び洗浄バッファ溶液の調製
表1に示す処方の核酸吸着バッファ溶液及び洗浄バッファ溶液を調製した。
【0058】
【表1】
核酸吸着バッファー
塩酸グアニジン(ライフテクノロジー製)382g
Tris(ライフテクノロジー製) 12.1g
Triton−X100(ICN製) 10g
蒸留水 1000ml
洗浄バッファー
10mMTris−HCl 65%エタノール
【0059】
(4)核酸精製操作
ヒト全血200μlを真空採血管を用いて採血した。これに、表1に示した処方の核酸吸着バッファ溶液200μlとプロテアーゼK20μl添加して、60℃で10分間インキュベートした。インキュベート後、エタノール200μlを添加して攪拌した。攪拌後、上記の様に処理した全血試料溶液を、(2)で作成した核酸の分離精製装置の上部の開口から注入した。次いで、本発明においては、容器内を15秒かけて0kpaから60kpaに加圧して、容器内の液を排出させた。この場合、試料溶液のほぼ全量が容器外に排出された。
【0060】
一方、比較例としては、上記と同様に全血試料中を(2)で作成した核酸の分離精製装置の上部の開口から注入し、容器内を2秒間で0kpaから110kpaに加圧して、容器内の液を排出させた。この場合、試料溶液の一部が滴状として容器の内部に残存する。
【0061】
本発明においては、排出後直ちに、核酸洗浄バッファ溶液1mlを、装置の上部の開口から注入し、上記と同様に容器内を15秒かけて0kpaから60kpaに加圧して、容器内の液を排出して、容器の内部を洗浄した。洗浄後、200μlの精製蒸留水を、装置の上部の開口から注入し、上記と同様に容器内を15秒かけて0kpaから60kpaに加圧して、蒸留水を排出して、この排出液を回収した。
【0062】
一方、比較例においては、上記の操作において容器内を15秒かけて0kpaから60kpaに加圧する代わりに、容器内を2秒間で0kpaから110kpaに加圧した。
【0063】
(5)核酸の回収量の定量、及び不純物の測定
上記回収した排出液の吸光度を測定して、核酸の回収量及び不純物(ヘモグロビン)を定量した。回収量は波長260nmの光吸収測定により定量され、また、不純物(ヘモグロビン)は400nm光吸収測定により定量した。結果を表1に示す。表1の結果から、本発明の加圧方法により、DNAの回収量が良好であり、かつ不純物(ヘモグロビン)も少ないことが判る。
【0064】
【表1】
Figure 0003727025
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、容器内の核酸含有試料溶液を加圧して該試料溶液を容器内に設置された固相を通過させることにより固相に核酸を吸着する工程を含む核酸の精製方法において、容器内に試料溶液が残ることを防止することができる。従って、本発明の核酸の分離精製方法を用いることにより、試料溶液から核酸を高収率かつ高純度で単離精製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の核酸の分離精製装置の概念図である。
【図2】図2は、本発明の核酸の分離精製装置の一例である。但し、開口21に結合されるべき圧力差発生装置は図示していない。図2において、1は容器、10は本体、101は開口、102は底面、103は枠、104は壁、105は段差、121は空間、122は空間、123は空間、13は押さえ部材、131は穴、132は突起、20は蓋、21は開口、30は固相を示す。

Claims (11)

  1. (1)容器内の核酸含有試料溶液を加圧して該試料溶液を容器内に設置された固相を通過させることにより固相に核酸を吸着する工程、(2)洗浄液を容器内に添加し、該洗浄液を加圧して固相を通過させることにより固相を洗浄する工程、及び(3)固相から核酸を脱着せしめる液を容器内に添加し、該液を加圧して固相を通過させることにより該液中に核酸を回収する工程を含む核酸の分離精製方法であって、該固相がアセチルセルロースの表面鹸化物から成る固相であり、且つ、工程(1)における試料溶液の加圧を、圧力センサーを用いて検知し、容器内の圧力が一定の圧力に達すると停止することを特徴とする、上記の方法。
  2. 工程(2)および/又は工程(3)における加圧を、圧力センサーを用いて検知し、容器内の圧力が一定の圧力に達すると停止する、請求項1に記載の核酸の分離精製方法。
  3. 一定の圧力を、容器内に液体が残存しないように設定する、請求項1又は2に記載の核酸の分離精製方法。
  4. 表面に水酸基を有する有機高分子がトリアセチルセルロースの表面鹸化物である、請求項1からの何れかに記載の核酸の分離精製方法。
  5. アセチルセルロースの表面鹸化率が5%以上である、請求項1から4の何れかに記載の核酸の分離精製方法。
  6. 核酸含有試料溶液が、細胞又はウイルスを含む検体を核酸可溶化試薬で処理して得られた溶液に水溶性有機溶媒を添加した溶液である、請求項1からの何れかに記載の核酸の分離精製方法。
  7. 核酸可溶化試薬が、グアニジン塩、界面活性剤およびタンパク質分解酵素である、請求項に記載の核酸の分離精製方法。
  8. 洗浄液が、メタノール、エタノール、イソプロパノール又はn−プロパノールを20〜100質量%含む溶液である、請求項1からの何れかに記載の核酸の分離精製方法。
  9. 固相から核酸を脱着せしめる液が、塩濃度が0.5M以下の溶液である、請求項1からの何れかに記載の核酸の分離精製方法。
  10. 少なくとも2個の開口を有する容器内に固相を収容した核酸分離精製装置を用いて核酸の吸着及び脱着を行う、請求項1からの何れかに記載の核酸の分離精製方法。
  11. (a)固相、(b)前記固相を収容する少なくとも2個の開口を有する容器、(c)前記容器の一の開口に結合された圧力差発生装置、及び(d)圧力センサーを含む核酸分離精製装置を用いて核酸の吸着及び脱着を行う、請求項1から10の何れかに記載の核酸の分離精製方法。
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