JP2006230237A - 核酸の分離精製方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 核酸を含む試料溶液中の核酸を核酸吸着性の多孔膜に吸着させた後、洗浄等を経て脱着させて核酸を分離精製する方法において、効率よく、簡便で、迅速で、自動化適性に優れ、再現性のある核酸を含む試料溶液を得る方法を提供すること
【解決手段】 (1)核酸を含む試料溶液を調製する工程、
(2)該試料溶液を固相に接触させて、該固相に核酸を吸着させる工程、
(3)洗浄液を該固相に接触させて、核酸が吸着した状態で該固相を洗浄する工程、及び
(4)回収液を該固相に接触させて、該固相から核酸を脱着させる工程
を含有する核酸分離精製方法において、
核酸を含む試料溶液を調製する工程(1)における、該試料溶液中の核酸拉子径を1μm以下に調整する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、核酸を分離精製するために、検体から核酸を含む試料溶液を得る方法に関する。さらに詳しくは、核酸を含む試料溶液中の核酸粒子の半径を1μm以下に調整したことを特徴とする、核酸を含む検体から核酸を分離精製する方法および装置に関する。
核酸は、様々な分野で種々の形態で使用されている。例えば、組換え核酸技術の領域においては、核酸をプローブ、ゲノム核酸、およびプラスミド核酸の形状で用いることを要求する。
診断分野においても、核酸は種々の方法で用いられている。例えば、核酸プローブは、ヒトの病原体の検出および診断に日常的に用いられている。同様に核酸は遺伝障害の検出に用いられている。核酸はまた食品汚染物質の検出にも用いられている。さらに、核酸は遺伝地図の作製からクローニングおよび組換え発現におよぶ種々の理由により、興味ある核酸の位置確認、同定および単離において日常的に用いられている。
多くの場合、核酸は極めて少量でしか入手できず、そして単離および精製操作が煩雑で時間を要する。このしばしば時間を消費する煩雑な操作は核酸の損失に結びつきやすい。血清、尿およびバクテリアのカルチャーから得られた試料の核酸の精製においては、コンタミネーションおよび疑陽性の結果が生じるという危険性も加わる。
核酸を分離精製する優れた方法として、核酸を二酸化珪素、シリカポリマー、珪酸マグネシウム等の固相に吸着させ、引き続く洗浄、脱着等の操作によって精製する方法が広く知られている。(特許文献1)
また、核酸を固相に吸着及び脱着させる過程を含む核酸の分離精製方法において、前記固相として表面に水酸基を有する有機高分子を使用し、二個の開口を有する容器内に上記固相を収容した核酸分離精製ユニットを使用する方法が開発された。(特許文献2)
この方法によれば、核酸を含む試料溶液から純度の高い核酸を分離することができるだけでなく、簡便性、迅速性、自動化適性に優れ、また、同一性能の吸着媒体の工業的大量生産が可能であり、かつ取扱いが簡便で、種々の形状に加工し得る。
特公平7−51065号公報 特開2003−128691号公報
しかしながら、核酸を含む試料溶液によっては、核酸を分離精製するのにかなり時間を要するばかりでなく、核酸の収量も大幅に落ちてしまい、その再現性に問題がある。
したがって、本発明は、核酸を含む試料溶液中の核酸を核酸吸着性の多孔膜に吸着させた後、洗浄等を経て脱着させて核酸を分離精製する方法において、効率よく、簡便で、迅速で、自動化適性に優れ、再現性のある核酸を含む試料溶液を得る方法を提供することを目的とする。
本発明者は、核酸を多孔膜に吸着及び脱着させる過程を含む核酸の分離精製に先立って行う、検体から核酸を含む試料溶液を得る方法において、試料溶液中の核酸粒子の半径を1μm以下に調整することによって、フィルターに詰まりを発生させることなく速やかに精製操作が行われることを見出した。
したがって、本発明は、特に核酸を含む試料溶液中の核酸粒子の半径を1μm以下に調整したことを特徴とする。
[1]
(1)核酸を含む試料溶液を調製する工程、
(2)該試料溶液を固相に接触させて、該固相に核酸を吸着させる工程、
(3)洗浄液を該固相に接触させて、核酸が吸着した状態で該固相を洗浄する工程、及び
(4)回収液を該固相に接触させて、該固相から核酸を脱着させる工程
を含有する核酸分離精製方法において、
核酸を含む試料溶液を調製する工程(1)における、該試料溶液中の核酸拉子径を1μm以下に調整したことを特徴とする核酸分離精製方法。
[2]
上記試料溶液中の核酸粒子径が0.5μm以下であることを特徴とする[1]に記載の核酸分離精製方法。
[3]
上記試料溶液中の核酸粒子径が0.13μm以下であることを特徴とする[1]に記載の核酸分離精製方法。
[4]
上記核酸を含む試料溶液を調製する工程(1)が、核酸を含む試料にカオトロピック塩、界面活性剤、消泡剤、核酸安定化剤および緩衝剤から選ばれる少なくとも1つを含む前処理液を添加した後、水溶性有機溶媒を添加して調整することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
[5]
固相が膜形状であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
[6]
水溶性有機溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノールおよびブタノールから選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
[7]
固相が、シリカもしくはその誘導体、珪藻土、又はアルミナを含有することを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
[8]
固相が、有機高分子を含有することを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
[9]
固相が、テフロン、ポリエステル、ポリエ−テルスルホン、ポリカーボネート、ポリアクリレート共重合体、ポリウレタン、ポリベンズイミダゾール、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、のいずれか1つ以上を含む膜であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
[10]
固相が、正もしくは負の荷電をもったナイロン膜を含む膜であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
[11]
有機高分子が、多糖構造を有する有機高分子であることを特徴とする[8]に記載の核酸の分離精製方法。
[12]
有機高分子が、セルロース、セルロース混合エステル、硝酸セルロース、酢酸セルロースニトロセルロースのいずれか1つ以上を含む膜であることを特徴とする[8]に記載の核酸の分離精製方法。
[13]
核酸を含む試料溶液中の核酸拉子径を1μm以下に調整する装置、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相、前記固相を収容する少なくとも2個の開口を有する容器、及び前記容器の一の開口に結合された圧力差発生装置を含む核酸分離精製ユニット。
本発明によれば、核酸を含む試料溶液中の核酸粒子の半径を1μm以下に調整したことにより、分離性能良く、簡便で、迅速に、自動化可能に、核酸を含む検体から核酸を分離精製することができる。
本発明は、(1)核酸を含む試料溶液を調製する工程、(2)該試料溶液を固相に接触させて、該固相に核酸を吸着させる工程、(3)洗浄液を該固相に接触させて、核酸が吸着した状態で該固相を洗浄する工程、及び(4)回収液を該固相に接触させて、該固相から核酸を脱着させる工程を含有する核酸分離精製方法において、核酸を含む試料溶液を調製する工程(1)における、該試料溶液中の核酸拉子径を1μm以下に調整したことを特徴とする。
核酸粒子径の測定は、動的光散乱光度計にて粒子径を測定することにより行うことができる。
試料溶液中の核酸粒子径は、より好ましくは、0.5μm以下であり、さらに好ましくは0.13μm以下である。
上記核酸を含む試料溶液を調製する工程(1)においては、核酸を含む試料にカオトロピック塩、界面活性剤、消泡剤、核酸安定化剤および緩衝剤から選ばれる少なくとも1つを含む前処理液を添加した後、水溶性有機溶媒を添加して調整する。
水溶性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノールおよびブタノールを用いることができる。
本発明において、核酸を含む試料溶液中の核酸拉子径を1μm以下に調整するには、例えば、試料溶液中に添加する水溶性有機溶媒の濃度を適当に調整することにより行うことができる。
固相としては、例えば、シリカもしくはその誘導体、珪藻土、又はアルミナを含有するものが使用でき、また、有機高分子を含有するものが使用できる。また、膜形状のものが好適であり、具体的には、テフロン、ポリエステル、ポリエ−テルスルホン、ポリカーボネート、ポリアクリレート共重合体、ポリウレタン、ポリベンズイミダゾール、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、のいずれか1つ以上を含む膜を、適宜使用できる。また、固相が、正もしくは負の荷電をもったナイロン膜を含む膜であることも好ましい。
有機高分子としては、多糖構造を有する有機高分子が使用できる。例えばセルロース、セルロース混合エステル、硝酸セルロース、酢酸セルロースニトロセルロースのいずれか1つ以上を含む膜であることも好ましい。
以下、本発明を実施するために好適な形態としての(1)核酸の分離精製方法、および(2)核酸分離精製ユニットについて、さらに詳しく説明する。
(1)核酸の分離精製方法
本発明に好適な以下の核酸の分離精製方法は、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に核酸を吸着及び脱着させる工程を含んでいる。なお、本発明において「核酸」は一本鎖、二本鎖のいずれでもよく、また、分子量の制限も無い。
表面に水酸基を有する有機高分子としては、アセチルセルロースの表面鹸化物が好ましい。アセチルセルロースしては、モノアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロースの何れでもよいが、特にはトリアセチルセルロースが好ましい。表面鹸化したアセチルセルロースを固相として使用することが好ましい。ここで表面鹸化とは、鹸化処理液(例えば、NaOH)が接触する表面だけが鹸化されることを言う。本発明では、固相の構造体はアセチルセルロースのままで、固相の表面だけが鹸化されていることが好ましい。これにより、表面鹸化処理の程度(表面鹸化度)で固相表面の水酸基の量(密度)をコントロールすることができる。
表面に水酸基を有する有機高分子の表面積を大きくするためには、表面に水酸基を有する有機高分子を膜化することが好ましい。また、アセチルセルロースは多孔膜でも非孔性膜でもよいが、膜を多孔性とすることが更に好ましい。固相が多孔性膜の場合、膜の構造体はアセチルセルロースのままで、構造体の表面だけを鹸化することが好ましい。これにより、表面鹸化処理の程度(表面鹸化度)×孔径により空間的な水酸基の量(密度)をコントロールすることができる。また、膜の構造体はアセチルセルロースから構成されているため、堅固な固相を得ることができる。ここで、アセチルセルロースを表面鹸化して表面にのみ水酸基を導入するということは、構造体はアセチルセルロースのままで、表面をセルロース化するということを意味する。なお、セルロースを原材料として用いると、液体にできないため、工業的に多孔膜や平膜を製造することはできない。
例えば、トリアセチルセルロースの膜は、商品名TACベースとして富士写真フイルムから市販されており、トリアセチルセルロースの多孔膜としては、ミクロフィルターFM500(富士写真フイルム(株)製)がある。また、例えばポリエチレン製のビーズの表面にトリアセチルセルロースの膜を形成し、これを表面鹸化して表面に水酸基を持たせることも好ましい。この場合、トリアセチルセルロースはビーズにコーティングされることになる。ビーズの素材は、核酸を汚染等しなければよく、ポリエチレンには限定されない。
核酸の分離効率を挙げるためには、水酸基の数が多い方が好ましい。例えば、トリアセチルセルロースなどのアセチルセルロースの場合には、表面鹸化率が約5%以上であることが好ましく、10%以上であることが更に好ましい。アセチルセルロースを表面鹸化するには、水酸化ナトリウム水溶液中に、表面鹸化したい対象を浸漬する。表面鹸化率を変えるには、水酸化ナトリウムの濃度を変えればよい。表面鹸化率は、NMRにより、残存アセチル基を定量して定められる。
核酸の分離精製方法では、好ましくは、少なくとも2個の開口を有する容器内に表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相を収容した核酸分離精製ユニットを用いて核酸の吸着及び脱着を行うことができる。
さらに好ましくは、(a)表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相、(b)前記固相を収容する、少なくとも2個の開口を有する容器、及び(c)前記容器の一の開口に結合された圧力差発生装置を含む核酸分離精製ユニットを用いて核酸の吸着及び脱着を行うことができる。
この場合の核酸の分離精製方法の第一の態様は、以下の工程を含むことができる。
(a)核酸分離精製ユニットの一の開口を核酸を含む試料溶液中に挿入する工程、(b)核酸分離精製ユニットの他の開口に結合された圧力差発生装置を用いて容器内を減圧状態にして核酸を含む試料溶液を吸引し、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に接触させる工程、(c)核酸分離精製ユニットの他の開口に結合された圧力差発生装置を用いて容器内を加圧状態にし、吸引された核酸を含む試料溶液を容器外に排出する工程、(d)核酸分離精製ユニットの一の開口を核酸洗浄バッファ溶液中に挿入する工程、(e)核酸分離精製ユニットの他の開口に結合された圧力差発生装置を用いて容器内を減圧状態にして核酸洗浄バッファ溶液を吸引し、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に接触させる工程、(f)核酸分離精製ユニットの他の開口に結合された圧力差発生装置を用いて容器内を加圧状態にし、吸引された核酸洗浄バッファ溶液を容器外に排出する工程、(g)核酸分離精製ユニットの一の開口を、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に吸着された核酸を脱着せしめうる液中に挿入する工程、(h)核酸分離精製ユニットの他の開口に結合された圧力差発生装置を用いて容器内を減圧状態にして、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に吸着された核酸を脱着せしめうる液を吸引し、固相に接触させる工程、及び(i)核酸分離精製ユニットの他の開口に結合された圧力差発生装置を用いて容器内を加圧状態にし、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に吸着された核酸を脱着せしめうる液を容器外に排出する工程。
核酸の分離精製方法の第二の態様は、以下の工程を含むことができる。
(a)検体を用いて核酸を含む試料溶液を調製し、核酸分離精製ユニットの一の開口に上記の核酸を含む試料溶液を注入する工程、(b)核酸分離精製ユニットの上記一の開口に結合された圧力差発生装置を用いて容器内を加圧状態にし、注入した核酸を含む試料溶液を、他の開口より排出することによって、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に接触させる工程、(c)核酸分離精製ユニットの上記一の開口に核酸洗浄バッファを注入する工程、(d)核酸分離精製ユニットの上記一の開口に結合された圧力差発生装置を用いて容器内を加圧状態にし、注入した核酸洗浄バッファを上記他の開口より排出することによって、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に接触させる工程、(e)核酸分離精製ユニットの上記一の開口に表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に吸着された核酸を脱着せしめうる液を注入する工程、(f)核酸分離精製ユニットの上記一の開口に結合された圧力差発生装置を用いて容器内を加圧状態にし、注入した核酸を脱着せしめうる液を上記他の開口より排出させることによって、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に吸着された核酸を脱着させ、容器外に排出する工程。
表面に水酸基を有する有機高分子を用いた核酸の分離精製方法についてさらに具体的に説明する。好ましくは、核酸を含む試料溶液を表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に接触させることにより試料溶液中の核酸を固相に吸着させ、次いで、固相に吸着させた核酸を、以下に説明する好適な溶液を用いて固相から脱着させる。さらに好ましくは、核酸を含む試料溶液は、細胞又はウイルスを含む検体を細胞膜及び核膜を溶解する溶液で処理することにより核酸を液中に分散させた溶液に水溶性有機溶媒を添加した溶液である。
使用できる核酸を含む試料溶液に制限はないが、例えば診断分野においては、検体として採取された全血、血漿、血清、尿、便、***、唾液等の体液、あるいは植物(又はその一部)、動物(またはその一部)など、あるいはそれらの溶解物およびホモジネートなどの生物材料から調製された溶液が対象となる。
最初にこれらの検体を、細胞膜を溶解して核酸を可溶化する試薬を含む水溶液で処理する。これにより細胞膜および核膜が溶解されて、核酸が水溶液内に分散する。細胞膜の溶解および核酸の可溶化のためには、例えば、対象となる試料が全血の場合、(1)赤血球の除去、(2)各種タンパク質の除去、及び(3)白血球の溶解及び核膜の溶解が必要となる。(1)赤血球の除去および(2)各種タンパク質の除去は、固相への非特異吸着および多孔膜の目詰まりを防ぐために、(3)白血球の溶解及び核膜の溶解は、抽出の対象である核酸を可溶化させるためにそれぞれ必要となる。特に、(3)白血球の溶解及び核膜の溶解は重要な工程であり、この工程で核酸を可溶化することが必要である。塩酸グアニジン、TritonX−100、プロテアーゼK(SIGMA製)を添加した状態で60℃で10分インキュベートすることによって上記の(1)、(2)及び(3)を同時に達成することができる。
核酸可溶化試薬としては、グアニジン塩、界面活性剤およびタンパク質分解酵素を含む溶液が挙げられる。グアニジン塩としては、塩酸グアニジンが好ましいが、他のグアニジン塩(イソチオシアン酸グアニジン、チオシアン酸グアニジン)を使用することもできる。グアニジン塩の溶液中の濃度は、0.5mol/L以上6mol/L以下、好ましくは1mol/L以上5mol/L以下である。
界面活性剤としてはTritonX−100を使用することができるが、この他にも、SDS、コール酸ナトリウム又はサルコシンナトリウム等の陰イオン性界面活性剤、Tween20又はメガファック等のノニオン性界面活性剤、その他各種両性界面活性剤を使用することもできる。ポリオキシエチレンオキチルフェニルエーテル(TritonX−100)等のノニオン性界面活性剤を使用することが好ましい。界面活性剤の溶液中の濃度は、通常0.05質量%〜10質量%、特に好ましくは0.1質量%〜5質量%である。
タンパク質分解酵素としては、プロテアーゼKを使用することはできるが、他のプロテアーゼでも同様の効果を得ることができる。プロテアーゼは酵素であるため加温するのが好ましく、37℃〜70℃で使用することが好ましく、特に50℃〜65℃で使用することが好ましい。
核酸を含む試料溶液中には、消泡剤、核酸安定化剤、緩衝剤等も、使用することができる。
緩衝剤の例としては、日本化学会編「化学便覧 基礎」(丸善(株)、1966年発行)1312−1320頁、R.M.C.Dawson et al編、「Data for Biochemical Research」第2版(Oxford at the Clarendon Press,1969年発行)476−508頁、「Biochemistry」5,467−477頁(1966年)、「Analytical Biochemistry」104,300−310頁(1980年)に記載のpH緩衝剤系がある。pH緩衝剤系の具体例として硼酸塩を含む緩衝剤;クエン酸又はクエン酸塩を含む緩衝剤;グリシンを含む緩衝剤;ビシン(Bicine)を含む緩衝剤;HEPESを含む緩衝剤;MESを含む緩衝剤などのグッド緩衝剤等がある。
このように核酸が分散した水溶液中に、水溶性有機溶媒を添加して、表面に水酸基を有する有機高分子と接触させる。この操作により、試料溶液中の核酸が表面に水酸基を有する有機高分子に吸着される。本明細書中上記した操作で可溶化された核酸を、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相に吸着させるためには、可溶化した核酸混合液に水溶性有機溶媒を混合することと、得られた核酸混合液中に塩が存在することが必要である。
即ち、核酸の周りに存在する水分子の水和構造を破壊することにより、核酸は不安定な状態で可溶化することになる。この状態の核酸を、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相と接触させると、核酸表面上の極性基と固相表面の極性基間で相互作用し、核酸は固相表面上に吸着するものと考えられる。本発明の方法では、可溶化した核酸混合液に水溶性有機溶媒を混合することと、得られた核酸混合液中に塩が存在することによって、核酸を不安定な状態にさせることができる。
ここで用いる水溶性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール又はプロパノールおよびブタノールなどが挙げられ、中でもエタノールが好ましい。水溶性有機溶媒の濃度は、好ましくは5質量%〜90質量%であり、さらに好ましくは20質量%〜60質量%である。エタノールの添加濃度は、擬集物を生じない程度でできるだけ高くすることが特に好ましい。
得られた核酸混合液中に存在する塩としては、各種カオトロピック物質(グアニジウム塩、ヨウ化ナトリウム、過塩素酸ナトリウム)や塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、臭化アンモニウム等が好ましい。特にグアニジウム塩は、細胞膜の溶解および核酸の可溶化の効果を併有するので特に好ましい。
次いで、この核酸が吸着した表面に水酸基を有する有機高分子を核酸洗浄バッファ溶液に接触させる。この溶液は核酸と一緒に表面に水酸基を有する有機高分子に吸着した試料溶液中の不純物を洗い流す機能を有する。従って、表面に水酸基を有する有機高分子から核酸は脱着させないが不純物は脱着させる組成を有する必要がある。核酸洗浄バッファ溶液は主剤と緩衝剤、及び必要に応じて界面活性剤を含む水溶液からなる。主剤としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−イソプロパノール、ブタノール、アセトン等の約10〜100質量%(好ましくは約20〜100質量%、さらに好ましくは約40〜80質量%)の水溶液が、緩衝剤及び界面活性剤としては、既述の緩衝剤及び界面活性剤が挙げられる。これらの内では、エタノール、Tris及びTritonX−100を含む溶液が好ましい。Tris及びTritonX−100の好ましい濃度は、それぞれ10〜100mmol/L、及び0.1〜10質量%である。
次に、表面に水酸基を有する有機高分子に吸着した核酸を脱着せしめうる溶液に、上記洗浄後の表面に水酸基を有する有機高分子を接触させる。この溶液には目的とする核酸が含まれているので、これを回収し、後に続く操作、例えばPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)による核酸の増幅に提供する。核酸を脱着せしめうる溶液としては、塩濃度が低いことが好ましく、特に好ましくは0.5mol/L以下の塩濃度の溶液を使用する。この溶液としては、精製蒸留水、TEバッファ等が使用できる。
(2)核酸分離精製ユニット
本発明の核酸分離精製ユニットは、少なくとも2個の開口を有する容器内に表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相を収容した核酸分離精製ユニットである。容器の材料に特別な限定はなく、表面に水酸基を有する有機高分子が収容でき、かつ少なくとも2個の開口を設けることができればよいが、製造の容易性からプラスチックが好ましい。例えば、ポリスチレン、ポリメタアクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリカーボネート等の透明あるいは不透明の樹脂を用いるのが好ましい。
容器の概念図を図1に示す。基本的には、固相の収容部を持ち、収容部に固相を収容でき、固相が試料液等の吸引及び排出時に収容部の外へは出ることがなく、開口に圧力差発生装置、例えば注射器を接合できればよい。このためには、容器が当初は二つの部分に分かれており、固相を収容した後で一体化できることが好ましい。また、固相が収容部から外へでることをさける為には、固相の上下にDNAを汚染しない材料で作成されたメッシュを置くことができる。
上記容器に収容される表面に水酸基を有する有機高分子の形状にも特別な限定は無く、円形、正方形、長方形、楕円、膜の場合には筒状、巻物状、あるいは表面に水酸基を有する有機高分子をコーティングしたビーズ等、任意の形状で良いが、製造適性の点からは、円、正方形、円筒状、巻物状等の対称性の高い形状及びビーズが好ましい。
上記容器の一の開口を核酸を含む試料溶液中に挿入し、他の一の開口から吸引して表面に水酸基を有する有機高分子に試料溶液を接触させ、これを排出し、次いで核酸洗浄バッファ溶液を吸引・排出し、次いで、表面に水酸基を有する有機高分子に吸着した核酸を脱着せしめうる溶液を吸引・排出して、この排出液を回収することにより、目的とする核酸を得ることができる。
表面に水酸基を有する有機高分子を、核酸を含む試料溶液、核酸洗浄バッファ溶液、及び表面に水酸基を有する有機高分子に吸着した核酸を脱着せしめうる溶液中に順次浸漬しても目的とする核酸を得ることができる。
本発明の核酸分離精製ユニットは、(a)表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相、(b)前記固相を収容する、少なくとも2個の開口を有する容器、及び(c)前記容器の一の開口に結合された圧力差発生装置、を含むものであることが好ましい。以下、この核酸分離精製ユニットについて説明する。
容器は、通常、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相を収容する本体と、蓋体に分けた態様で作製され、いずれにも少なくとも1個の開口が設けられている。一方は核酸を含有する試料溶液、核酸洗浄バッファ溶液及び固相に吸着された核酸を脱着せしめうる液(以下、「試料溶液等」と記す。)の入口及び出口として使用され、他方は容器内を減圧又は加圧状態にせしめうる圧力差発生装置に接続される。本体の形状に特に限定はないが、製造が容易で、試料溶液等が固相の全面に拡散し易くするには、断面を円形にすることが好ましい。断面を四角形にすることも、固相の裁断屑を発生させないために好ましい。
上記蓋は、圧力差発生装置によって容器内部を減圧及び加圧状態にできるように本体に接合されている必要があるが、この状態が達成できれば、接合方法は任意に選択できる。例えば、接着剤の使用、ねじ込み、はめ込み、ネジ止め、超音波加熱による融着等が挙げられる。
容器の内容積は処理すべき試料溶液の量のみによって決められるが、通常、収容される固相の体積で表す。即ち、厚さが約1mm以下(例えば、50〜500μm程度)で、直径が約2mm〜20mmの固相を1枚〜6枚程度収容する大きさとすることが好ましい。
固相の端面は、試料溶液等が通過しない程度に、容器の内壁面に密着させることが好ましい。
試料溶液等の入り口に使用される開口に対向する固相の下は、容器の内壁に密着させずに空間を設け、試料溶液等が固相の全面にできるだけ均等に拡散する構造にする。
他の一の開口、即ち圧力差発生装置に結合される開口に対向する固相の上には、ほぼ中央に穴を穿った部材を設けることが好ましい。この部材は、固相を押さえると共に、試料溶液等を効率よく排出する効果を有するものであり、液が中央の穴に集まる様に、漏斗状あるいはお椀状等の斜面を有する形状にすることが好ましい。この穴の大きさ、斜面の角度、部材の厚さは、処理する試料溶液等の量や固相を収容する容器の大きさ等を考慮して、当業者が適宜定めることができる。この部材と当該開口の間には、オーバーフローした試料溶液等を溜めて、圧力差発生装置内に吸引されることを防ぐための空間を設けることが好ましい。この空間の大きさも当業者が適宜選択することができる。なお、核酸を効率良く集めるためには、固相の全体が浸る以上の量の核酸を含む試料溶液を吸引することが好ましい。
また、吸引している開口の真下の部分にのみ試料溶液等が集中することを防いで、試料溶液等が固相内を比較的均一に通過できるようにするため、固相とこの部材の間にも空間を設けることが好ましい。このためには、当該部材から固相に向けて複数の突起物を設けることが好ましい。突起物の大きさや数は当業者が適宜選択することができるが、空間を保持しながら固相の開口面積をできる限り大きく保つことが好ましい。
なお、容器に3以上の開口を設けた場合には、減圧及び加圧操作に伴う液の吸引及び排出を可能にすべく、余分の開口を一時的に封鎖する必要があることはいうまでもない。
圧力差発生装置は、まず固相を収容した容器内を減圧にして核酸を含む試料溶液を吸引する。圧力差発生装置としては、注射器、ピペッタ、あるいはペリスタポンプのような吸引及び加圧が可能なポンプ等が挙げられる。これらの内、手動操作には注射器が、自動操作にはポンプが適している。また、ピペッタは片手操作が容易にできるという利点を有する。好ましくは、圧力差発生装置は、前記容器の一の開口に着脱可能に結合されている。
次に、上記した核酸分離精製ユニットを使用した、核酸の精製方法について説明する。先ず、核酸を含む試料溶液中に、上記の核酸分離精製ユニットの一の開口を挿入する。次いで他の一の開口に接続された圧力差発生装置を用いて精製ユニットの内部を減圧にして試料溶液を容器内に吸入する。この操作により、試料溶液が固相と接触して試料溶液中にある核酸が固相に吸着する。この際に、固相のほぼ全体と接触する量の試料溶液を吸引することが好ましいが、圧力差発生装置内に吸引すると装置を汚染するので、適量に調整する。
適量の試料溶液を吸引後、圧力差発生装置を用いてユニットの容器内を加圧して、吸引した液を排出する。この操作までに間隔を開ける必要はなく、吸引後直ちに排出してもよい。
次に、上記と同様の減圧−加圧操作で核酸洗浄バッファ溶液を容器内に吸引し、これから排出して容器内部を洗浄する。この溶液は容器内に残留する試料溶液を洗い流すと共に、核酸と一緒に固相に吸着した試料溶液中の不純物も洗い流す機能を有する。従って、固相から核酸は脱着させないが不純物は脱着させる組成を有する必要がある。
次に、固相に吸着した核酸を脱着せしめうる溶液を、上記と同様の減圧−加圧操作によって容器内部に導入し、容器から排出する。この排出液には目的とする核酸が含まれているので、これを回収し、後に続く操作、例えばPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)による核酸の増幅に提供することができる。
図2は、本発明の核酸分離精製ユニットの一例の断面図である。但し圧力差発生装置は図示していない。固相を収容する容器1は、本体10と蓋20から成り、透明なポリスチレンで形成されている。本体10は固相30として表面鹸化したトリアセチルセルロースの膜を収容している。また、試料溶液等を吸引する開口101を有する。開口から続いている底面102は漏斗状に形成され、固相30との間に空間121が設けられている。固相30を支えて空間121を保つために、底面102と一体となった枠103が設けられている。
本体は、内径が20.1mm、深さが5.9mm、底面102から開口101までの長さは約70mmである。また、内蔵されている固相30の直径は20.0mm、一枚の厚さは約50〜500μmであり、厚さの一例としては100μmである。
図2において、固相の上部には漏斗状の押さえ部材13が設けられている。押さえ部材13の中央には穴131があり、かつ下方に一群の突起132が設けられ、固相30との間に空間122が設けられている。固相30と本体10の壁104の間から試料溶液等が漏れにくい様に、壁104の上部の直径は固相の直径より大きく作成され、段差105の上に押さえ部材13の端が乗っている。
蓋20は本体10と超音波加熱により接合されている。蓋20のほぼ中央部には、圧力差発生装置を結合する開口21が設けられている。蓋20と押さえ部材13の間には、穴131から流出する試料溶液等を保持する空間123が設けられている。空間123の容積は約0.1mlである。
(1)核酸分離精製容器の作成
内径7mm、核酸吸着用の固相を収容する、2つの開口を有する核酸精製用容器をポリプロピレンで作成する。
(2)核酸分離精製ユニット
核酸吸着性多孔膜として、アセチルセルロースの多孔膜を使用し、上記(1)で作成した核酸精製カートリッジの核酸吸着性多孔膜収納部に収容する。多孔膜の平均孔径は2μmのものを使用する。
(3)DNA可溶化試薬及び洗浄液の調製
表1に示す処方のDNA可溶化試薬及び洗浄液を調製する。
Figure 2006230237
(4)核酸精製操作
λDNA(クロンテック社製)をTEバッファー100μlに5μg溶解させ、これをDNA水溶液とした。これに、表1に示した処方のDNA可溶化試薬100μlを添加して、攪拌した。
攪拌後、表2で示す各種濃度エタノール800μlを添加して攪拌した。
Figure 2006230237
その後、上記のように処理した核酸含有試薬の核酸粒子を、動的光散乱光度計(DLS7000)にて粒子径を測定した。その結果については表3に示す。
Figure 2006230237
表3より明らかなように、添加するエタノールの濃度を上げることにより、核酸粒子の粒子径は大きくなる。
測定後、上記の様に処理した核酸含有試料を、上記(1)及び(2)で作成したアチルセルロースの混合物から成る有機高分子の多孔膜を有する核酸精製ユニットの一の開口に注入し、続いて上記一の開口に圧力差発生装置を結合し、核酸分離精製ユニット内を加圧状態にし、注入した核酸含有試料を含む試料溶液を、上記多孔膜に通過させることで、上記性多孔膜に接触させ、核酸分離精製ユニットの他の開口より排出する。続いて、上記核酸分離精製ユニットの上記一の開口に洗浄液を注入し、上記一の開口に圧力差発生装置を結合し、核酸分離精製ユニット内を加圧状態にし、注入した洗浄液を、上記多孔膜に通過させ、他の開口より排出する。続いて、上記核酸分離精製ユニットの上記一の開口に回収液を注入し、核酸分離精製ユニットの上記一の開口に圧力差発生装置を結合して核酸分離精製カートリッジ内を加圧状態にし、注入した回収液を、上記多孔膜に通過させ、他の開口より排出し、この液を回収する。
(5)DNAの分離精製の確認
回収液の260nm吸収スペクトルを測定し、DNAの収量を求める。
測定結果については、表4に示す。
Figure 2006230237
また、その時の液体通過時間について、表5に示す。
Figure 2006230237
表4、表5からも明らかなように、核酸粒子径の大きいサンプル(水準3,水準4)では、液体通過時間が極端に長くなり、DNA収量も少ない。
核酸分離精製ユニットの概念図である。 核酸分離精製ユニットの一例である。
符号の説明
1 容器
10 本体
101 開口
102 底面
103 枠
104 壁
105 段差
121、122、123 空間
13 押さえ部材
131 穴
132 突起
20 蓋
21 開口
30 固相

Claims (13)

  1. (1)核酸を含む試料溶液を調製する工程、
    (2)該試料溶液を固相に接触させて、該固相に核酸を吸着させる工程、
    (3)洗浄液を該固相に接触させて、核酸が吸着した状態で該固相を洗浄する工程、及び
    (4)回収液を該固相に接触させて、該固相から核酸を脱着させる工程
    を含有する核酸分離精製方法において、
    核酸を含む試料溶液を調製する工程(1)における、該試料溶液中の核酸拉子径を1μm以下に調整したことを特徴とする核酸分離精製方法。
  2. 上記試料溶液中の核酸粒子径が0.5μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の核酸分離精製方法。
  3. 上記試料溶液中の核酸粒子径が0.13μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の核酸分離精製方法。
  4. 上記核酸を含む試料溶液を調製する工程(1)が、核酸を含む試料にカオトロピック塩、界面活性剤、消泡剤、核酸安定化剤および緩衝剤から選ばれる少なくとも1つを含む前処理液を添加した後、水溶性有機溶媒を添加して調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
  5. 固相が膜形状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
  6. 水溶性有機溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノールおよびブタノールから選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
  7. 固相が、シリカもしくはその誘導体、珪藻土、又はアルミナを含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
  8. 固相が、有機高分子を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
  9. 固相が、テフロン、ポリエステル、ポリエ−テルスルホン、ポリカーボネート、ポリアクリレート共重合体、ポリウレタン、ポリベンズイミダゾール、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、のいずれか1つ以上を含む膜であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
  10. 固相が、正もしくは負の荷電をもったナイロン膜を含む膜であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の核酸分離精製方法。
  11. 有機高分子が、多糖構造を有する有機高分子であることを特徴とする請求項8に記載の核酸の分離精製方法。
  12. 有機高分子が、セルロース、セルロース混合エステル、硝酸セルロース、酢酸セルロースニトロセルロースのいずれか1つ以上を含む膜であることを特徴とする請求項8に記載の核酸の分離精製方法。
  13. 核酸を含む試料溶液中の核酸拉子径を1μm以下に調整する装置、表面に水酸基を有する有機高分子から成る固相、前記固相を収容する少なくとも2個の開口を有する容器、及び前記容器の一の開口に結合された圧力差発生装置を含む核酸分離精製ユニット。
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