JP2002339383A - 継手部材および構造体 - Google Patents

継手部材および構造体

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JP2002339383A JP2001147814A JP2001147814A JP2002339383A JP 2002339383 A JP2002339383 A JP 2002339383A JP 2001147814 A JP2001147814 A JP 2001147814A JP 2001147814 A JP2001147814 A JP 2001147814A JP 2002339383 A JP2002339383 A JP 2002339383A
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JP2001147814A
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Shinichiro Hayashi
慎一郎 林
Kazushiro Hayashi
和志郎 林
Kozaburo Hayashi
宏三郎 林
Kanako Hayashi
加奈子 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空隙を有する構造体を短期間に設けることが
できる。 【解決手段】 構造体5は、盤状の基盤9および基盤の
一方の側10から突出させた突出部21を有する本体7
を複数備える。さらに、構造体5は、本体の連結部15
同士の間に第2の継手部材48を介在させて他の本体7
を連結するとともに、突出部の先端27同士を対向させ
て本体7を位置させ、突出部の先端27同士の間に第1
の継手部材33を介在させて連結したものである。第1
の継手部材33は、盤状に形成され基盤の周囲縁13と
略同じ大きさの周囲縁39を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、継手部材およびこ
の継手部材を使用して構造部材を連結した構造体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、貯水槽や構築物を設ける場合、た
とえば軟弱地盤の地中に雨水貯留槽を設け、この槽の上
の地上に公園、道路、駐車場などを設ける場合、先ず地
盤を掘削して凹みをつくり、そこに杭打ちをする、ある
いはその他の地盤強化(または改良)を行う。さらに、
強化した地盤の凹みの底に基礎用砕石を敷設した後、こ
の上に鉄筋コンクリート床盤などを設けて基礎をつく
る。
【0003】さらに、この基礎の上に、たとえば鉄筋コ
ンクリートなどの柱と梁による構造体を構築し、この構
造体の内部に形成された空間に雨水を貯留できるように
して雨水貯留槽を構築する。このようにして構築された
雨水貯留槽の上には土などを盛って先の公園、道路、駐
車場などとする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように鉄筋コンクリートなどの柱と梁によって構築され
る構築物は、それ自体が重いものとなり、基礎を十分に
強度のあるものとしなければならない。さらに、柱や梁
の構築には、コンクリートを打設するための仮枠工事や
その他の付帯工事を要し施工に時間がかかる。その上、
施工に熟練を要するので施工には十分な配慮が必要であ
る。特に、地盤の弱い、たとえば軟弱地盤のところに上
記のような構築物を設置する場合、慎重な計画と設計が
必要である。
【0005】本発明は、空隙を有する構造体を短期間に
設けることができることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、構造部材同士を連結する継手部材であっ
て、前記構造部材は盤状の基盤および該基盤の一方の側
から突出させた突出部を有し、前記継手部材は前記突出
部の先端同士の間に介在するとともに、盤状に形成され
前記基盤の周囲縁と略同じ大きさの周囲縁を備えてなる
ことを特徴とする。
【0007】このようにすることにより、継手部材は構
造部材の突出部の先端同士の間に介在して、隣接する構
造部材同士を連結する。さらに、継手部材は盤状に形成
され、かつ構造部材の基盤の周囲縁と略同じ大きさの周
囲縁を備えているので、複数の構造部材を連結したとき
に、構造部材の突出部先端位置において、継手部材同士
の周囲縁が互いに当接し、主として、盤状に形成された
継手部材の盤面に平行する荷重を支えることができる。
【0008】また、構造部材同士を連結する別の継手部
材であって、この別の継手部材は同じ向きに位置させた
前記構造部材の基盤の他方の側と前記突出部の先端との
間に介在するとともに、盤状に形成され隣接する前記構
造部材同士を連結可能にしてなることを特徴とする。
【0009】このようにすることにより、同じ向きに位
置させた構造部材の基盤の他方の側と突出部の先端との
間に別の継手部材を介在させることにより、構造部材同
士を連結することができる。特に、構造部材の基盤の他
方の側の形状と構造部材の突出部の先端形状とが直接的
に適合しない形状であっても、この別の継手部材の一方
の側形状が構造部材の基盤の他方の側の形状に適合し、
この別の継手部材の他方の側の形状が構造部材の突出部
の先端形状に適合するように形成されるので、この別の
継手部材を介在させることにより同じ向きに位置させた
二つの構造部材を連結することができる。
【0010】また、上記継手部材を使用して構造部材を
連結し構造体を形成することができる。構造部材は前記
基盤の周囲に別の構造部材を連結する連結部を有すると
良い。こうすると、この連結部同士の間に第2の継手部
材を介在させて別の構造部材を連結することができる。
そして、構造部材の突出部の先端同士を対向させて構造
部材を位置させ、突出部の先端同士の間に上記継手部材
を介在させて構造部材を連結することにより構造体を形
成することができる。この場合、継手部材は、構造体の
下の方になるほど連結部の強度を増すため多く使用し、
上部にいくほど減らしても良い。
【0011】このようにして形成される構造体は、継手
部材や第2の継手部材を介して構造部材および別の構造
部材が2次元的または3次元的に連結され、耐荷重性が
向上するとともに短時間に形成される。さらに、構造部
材の突出部同士が連結されることにより構造体の内部に
空隙(または空間)が形成される。この空隙は使用目的
に応じて利用できる。たとえば、構造体の外側を遮水性
材料で覆うことにより水を貯留することができる。ま
た、構造体の外側を透水性材料で覆うことにより構造体
の中に貯留した水を地下に徐々に浸透させることもでき
る。
【0012】また、先の別の継手部材を使用して構造部
材を連結し構造体を形成できる。すなわち、構造部材を
同じ向きに位置させ、構造部材の基盤の他方の側と突出
部の先端との間に別の継手部材を介在させて構造部材を
連結することにより構造体を形成する。このようにして
形成される構造体は、別の継手部材や第2の継手部材を
介して同じ向きに構造部材および別の構造部材が2次元
的または3次元的に連結され短時間に形成される。そし
て、この構造体においても構造部材の突出部により構造
体の内部に空隙(または空間)が形成される。この空隙
も使用目的に応じて、先に記したように種々に利用する
ことができる。
【0013】次に本発明を構成する要件についてさらに
説明する。本発明の構造体は、たとえば公園、道路、駐
車場などの地下に設けられる雨水貯留・浸透施設や防火
用貯水施設、河川の下に設けられる水貯留施設、河川の
法面を形成する構築物、道路の下を形成する構築物、盛
土の下に設ける構造物、水中に構築する構築施設など種
々の施設、構築物または構造物の構造体として利用でき
る。特に、軟弱地盤に設ける構築物に対しては最適に利
用できるものである。
【0014】構造部材の形状は、基盤と突出部を有する
ものであれば特に限定されないが、矩形状の基盤と、こ
の基盤の一方の側から突出させた一つの中空截頭円錐状
の突出部とを備えると良い。こうすると基盤の四隅およ
び突出部の先端に構造部材同士を連結する連結部を設け
ることにより2次元的または3次元的に整列した構造体
を得ることができる。さらに、中空截頭円錐状の突出部
はどの方向の強度も同じにすることができるとともに、
重ねることができるので輸送効率を向上させることがで
きる。
【0015】別の構造部材は、上記構造部材と同じもの
または異なるものでも良い。継手部材の形状は、盤状で
あれば特に限定されないが、板の両面にリブを設けたも
のは軽量で強度を確保し、かつ使用材料量を少なくす
る。基盤の周囲縁の大きさは、構造部材の基盤の周囲縁
の大きさと略同じにする。完全に同じ形状にする必要は
ないが少なくとも周囲縁の互いに対向する二方向は同じ
大きさとする。
【0016】別の継手部材は、盤状で構造部材を同じ向
きに連結できるものであれば特に限定されないが、構造
部材の基盤の面と突出部の先端の面とを連結できる形状
とする。また、別の継手部材を使用して構造部材を同じ
向きに連結する場合、その向きは、たとえば構造部材の
突出部を上(垂直上向き)に向ける向きでも良いし、突
出部を下(垂直下向き)に向ける向きでも良い。第2の
継手部材は、構造部材や継手部材の連結部同士の間に介
在し、構造部材の基盤同士または継手部材の盤同士を連
結するものである。
【0017】本発明の構造体を形成する部材は、ポリプ
ロピレンなどの合成樹脂、軽量無機材料、合成樹脂また
は軽量コンクリートなどの無機材料の発泡材料、アルミ
ニウム合金などの軽金属、あるいはこれらの複合材料な
ど剛性を有する軽量材料で形成されると良い。部材が軽
量材料で形成されるので、一つ当たりの部材は軽量であ
る。部材一つ当たりの重量が小さいので輸送、運搬、施
工などが容易となり、かつ部材の組み立てが容易とな
る。その上、構造体は複数の軽量部材を連結して組み立
てることができるので短期間に組み立てられる。
【0018】また、構造部材、別の構造部材および継手
部材などは、その盤面に孔が設けられると良い。水を貯
留するときに、水がこの孔を通して上下方向に移動する
ことを可能にする。
【0019】また、構造部材の突出部が中空截頭円錐状
に形成される場合、この突出部の内側に芯部材を入れる
こともできる。こうすると構造部材にかかる荷重を突出
部自体で支えるとともに芯部材でも分担して支えること
ができ、構造体の耐荷重性を向上させることができる。
【0020】本構造体は、構造部材または別の構造部材
の突出部によって空隙が形成される。構造部材の空隙率
(または空間率)Sは、 S=(V1−V2)/V1 但し、V1:空隙を形成する部材1個の容積 V2:空隙を形成する部材1個の質量から換算した体積 で定義されるが、Sは大きいほど良いが、空隙率Sが大
きすぎると、上からかかる荷重に対しての耐荷重性、横
からかかる荷重に対する強度が小さくなるおそれがあ
る。空隙率Sの上限はおよそ97%までを目処とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る継手部材およ
び構造体の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明す
る。なお、図1〜12において、同一または同等の構
造、作用部分には同一符号を付けて示す。
【0022】図1は、本発明に係る構造体を使用した貯
水施設の一実施形態を示す断面図である。図2は、図1
のI−I線断面図である。貯水施設1は、公園、道路、駐
車場などの地下に設けられ、特に、地盤が軟弱(軟弱地
盤)である場合に最適に利用できるものである。貯水施
設1は、たとえば軟弱地盤90を掘って形成した凹み9
1の底に設けられた基礎93と、基礎93の上に設けら
れた構造体5と、構造体5の外側を覆う遮水性シート9
7および保護用シート98と、保護用シート98の外側
に埋め戻した砂利、土などの埋め戻し材100とから形
成されている。
【0023】地盤90は、特に限定されないが軟弱地盤
であっても良い。基礎93は、二層に分かれており、砕
石C40−0の砕石層94およびクラッシャラン7号な
どの砂層95で形成される。埋め戻し材98は、砕石、
土、砂その他のものまたはこれらの混合物である。
【0024】構造体5は、本体(構造部材)7を複数備
え、本体の突出部21の先端同士を対向させて位置さ
せ、突出部の先端同士の間に第1の継手部材またはセン
ターステージ33を介在させ本体7同士を連結したもの
である。この場合、第1の継手部材33を設ける位置
は、構造体5の下の方ほど設置数を増やす。この実施形
態においては、本体7の最下段(第1段)の下、第1段
と第2段の間、第2段と第3段の間、第3段と第4段の
間の各々に全面ないし全箇所に設けられる。第5段と第
6段の間は構造体5の周に沿ってのみ設けられる。
【0025】要するに、構造体5の下の方ほど荷重が大
きくなるので、このように構造体の下の方ほど第1の継
手部材33の数を増やす。そして、構造体5は、内部に
空隙または空間が形成されるとともに、主として上から
の荷重を支える。本実施形態の構造体5は、高さ(上
下)方向に7段、幅方向に6列、長さ方向に8列(図
2)の本体7を設けたものであるが、本発明はこれに限
定されない。そして、地中の深いところほど第1の継手
部材33を増やして垂直および水平方向の荷重に耐える
構造とする。
【0026】図3は、図1、2の貯水施設の構造体を形
成する本体を示し、(A)は平面図、(B)は(A)の
II−II線断面図である。本体7は、盤状の基盤9および
この基盤9の一方の側10から突出させた突出部21を
有する。本体7は、ポリプロピレンで形成され、水に対
する耐腐食性、荷重、振動などに対する耐久性を有す
る。
【0027】基盤9は、図3(A)の平面図に示すよう
に、正方形(または矩形)で、四隅に連結部15が設け
られる。二つの本体7の連結部15同士の間には第2の
継手部材またはコーナージョイント48を介在させて本
体7同士を連結する。さらに、基盤9は正方形の板12
の縁に沿って周辺縁13を有する。周辺縁13間や周辺
縁13と突出部21との間には補強用のリブ18が格子
状または斜め状に設けられる。連結部15は、図示して
いない同形状、同寸法の本体7または形状、大きさなど
の異なる別の本体に連結される。各連結部15は、板の
面12aから窪ませた矩形の窪み15aに二つの連結孔
16が設けられる。
【0028】さらに、基盤9は先の側部材67を固定す
るためのリブ18aが設けられる。また、基盤9は一方
の側10と他方の側11とを通じさせる図示していない
孔を有すると良い。孔の大きさは構造体5の使用目的、
用途によって適宜の大きさとする。構造体5の内部に水
を貯留したときには、この水がこの孔を通して上下、左
右方向に移動することができる。
【0029】突出部21は、基盤9の中心に一つ設けら
れる。その形状は、截頭円錐筒状で外筒23と内筒25
とを有し、外筒23と内筒25とは先端27の環状部で
接続され、外筒23から内筒25に折り返えされた形状
をしている。基盤の板の面12aには外筒23と内筒2
5との間に環状の開口が形成される。また、突出部21
の先端27の環状部には先に述べた第1の継手部材33
やパッキン59を連結するための孔29が八つ同一円周
上に等ピッチで設けられる。また、先端には円形の開口
30が形成される。截頭円錐筒状に形成された突出部2
1は、軽量であり、かつ剛性があり耐荷重性に優れる。
突出部21は、その先端27に向かって漸次径が縮小し
た筒状の截頭円錐状である。
【0030】図4は、図1、2の貯水施設の構造体を形
成する第1の継手部材を示し、(A)は平面図、(B)
は(A)のIII−III線断面図である。第1の継手部材ま
たはセンターステージ33は、図示していない本体7の
先端同士を連結するもので、突出部の先端27(図3)
同士の間に介在するとともに、盤状に形成され基盤の周
囲縁13と略同じ大きさの周囲縁39を備える。すなわ
ち、周囲縁39は、矩形状の板35の周囲に形成されて
いる。
【0031】さらに、第1の継手部材33は、環状連結
部43の外側に別の環状連結部45を有する。環状連結
部43は、本体突出部21の先端に設けられた孔29
(図3)に挿入される突起44a、44bが設けられ
る。環状連結部45は、四つの突出部を有する別の本体
を連結するときに用いられ、同じく突起46a、46b
が設けられる。板35の両面にはリブ41が格子状また
は斜め状に設けられる。リブ41は環状連結部43、環
状連結部45および周囲縁39の間に設けられる。また
板35には先の側部材67を固定するためのリブ41a
が設けられる。板35の四隅には連結部36が形成され
る。各連結部36は、連結用の連結孔37が設けられ
る。
【0032】図5は、図1、2の貯水施設の構造体を形
成する第2の継手部材を示し、(A)は平面図、(B)
は(A)のIV−IV線断面図である。第2の継手部材また
はコーナージョイント48は、板50の一方の側に四つ
の突部56を有する。突部56は、本体基盤の連結部1
5(図3)や第1の継手部材の連結部36(図4)同士
を連結する。第2の継手部材48の突部56が本体7や
第1の継手部材33の連結部15、36に連結されると
きには弾性的に突部56が他方の側に撓んで連結部の連
結孔16、37に挿入される。さらに、板50は、縁リ
ブ52、リブ54および八つの孔57を有する。縁リブ
52およびリブ54は所定の剛性を維持する。孔57は
材料節約と軽量化のために設けられる。
【0033】図6は、図1、2の貯水施設の構造体を形
成するパッキンを示し、(A)は平面図、(B)は
(A)のV−V線断面図である。パッキン59は、本体7
の突出部先端27(図1に表示)同士を連結する際に用
いられる。パッキン59は、円筒60と、その周囲に設
けられた環状板61とを有する。環状板61は、その両
面に四つの突起62が設けらる。一方の面の突起62と
他方の面の突起62との位置関係は、互いに45度ずれ
ている。片側における突起62の位置は、環状板61の
同一円周方向に等ピッチで設けられる。突起62は本体
の突出部先端に形成された孔29に挿入される。パッキ
ン59の材質は合成樹脂などで形成される。
【0034】図7は、図1、2の貯水施設の構造体を形
成する側部材を示し、(A)は正面図、(B)は側面図
である。側部材67は、図示していない構造体5の最外
側に位置する本体外側に使用される(図1に表示)。側
部材67は、矩形状の板69と、板69の縁に設けられ
た縁枠71と、縁枠間に格子状に設けられた補強リブ7
3とを有する。さらに、側部材67は、その一端74と
他端75に二つ1組に形成された突起76を2組ずつ有
する。二つの突起76の間の間隙77は、本体の基盤9
に設けられたリブ18aおよび第1の継手部材33に設
けられたリブ41aに固定される。突起76の形状は特
に限定されないが、立方体状、リブ状などである。
【0035】図示していない構造体5が地中に埋設さ
れ、かつ構造体5がシート類で覆われる場合、構造体5
の外側面に地盤の砕石、砂などによる土圧を受ける。側
部材67は、この地盤からの圧力ないし荷重を支え、シ
ート類を平面で受けて破れなどの破損を防止する。ま
た、側部材67は、構造体5が地下に設けられる場合、
土砂などが構造体5の内部に侵入することを防止する。
【0036】図1に示すように、構造体5の外側は遮水
性シート97で覆われる。遮水性シート97は、合成ゴ
ムシートなどの合成樹脂材料が使用される。また、遮水
性シート97の外側に保護用シート98を使用する。保
護用シート98は、たとえばポリエステル単繊維主体の
材料を使用する。因みに、貯水した水を徐々に地下に浸
透させる場合には遮水性シート97の一部または全部を
透水性シートに替えることもできる。
【0037】以上の構造を有する貯水施設1は、次のよ
うに作用する。すなわち、第1の継手部材(センタース
テージ)33は、本体の突出部の先端27同士の間に介
在し、本体7を連結する。さらに、第1の継手部材33
は盤状に形成され、かつ本体の基盤の周囲縁13と略同
じ大きさの周囲縁39を備えているので、複数の本体7
を連結したときに、本体の突出部先端27の水平位置に
おいて、第1の継手部材33の周囲縁39が互いに当接
し、主として、盤状に形成された第1の継手部材33の
盤面に平行する荷重を支えることができる。
【0038】また、本体7は、基盤の四隅に他の本体7
を連結する連結部15を有することにより、この連結部
15同士の間に第2の継手部材48を介在させて他の本
体7を連結することができる。このように、構造体5
は、第1の継手部材33や第2の継手部材48を介して
本体7が2次元的または3次元的に連結され耐荷重性が
向上するとともに、短時間に形成される。さらに、本体
の突出部21同士が連結されることにより構造体5の内
部に空隙が形成される。構造体5の外側を遮水性シート
で覆うことにより雨水などの水を貯留することができ
る。
【0039】また、本体7の突出部21形状は、中空截
頭円錐状であるので、どの方向の強度も同じにすること
ができる。さらに、輸送の際に本体7を複数個重ねるこ
とができるので輸送効率を向上させることができる。
【0040】図8は、本発明に係る構造体を使用した道
路施設の一実施形態を示す断面図である。道路施設3
は、地盤89の上に設けられた基礎93と、基礎93の
上に設けられた構造体6と、構造体6の外側を覆うシー
ト層102と、シート層102を介して構造体6の上に
設けられた道路構築物104と、シート層102を介し
て道路構築物104の両側の傾斜面(法面)に盛られた
盛り土材108とを備える。
【0041】地盤89は、特に限定されないが、軟弱地
盤でも構造体6を設けることができる。基礎93は、二
層に分かれており、砕石C40−0の砕石層94および
クラッシャラン7号などの砂層95で形成される。道路
構築物104は、通常施工される構造で良いが、たとえ
ば構造体6の上に形成された鉄筋コンクリートなどの床
盤106と、床盤106の上に敷設されたアスファルト
層105と、道路の路肩に設けられるU字溝などを使用
した排水溝装置107とを有する。
【0042】構造体6は、先に図3で示した本体7を複
数備える。本体7の連結部15同士の間に図5に示した
第2の継手部材(またはコーナージョイント)48を介
在させて他の本体7を連結する。また、傾斜面側に位置
する最外側の本体には図7に示した側部材67が固定さ
れる。
【0043】図9は、道路施設の構造体を形成する本体
および第3の継手部材を示す断面図である。図8に示し
た構造体6は、本体7を同じ向きに位置させ、本体の基
盤9の他方の側11と突出部の先端27との間に第3の
継手部材またはジョイント80を介在させて本体7同士
を連結したものである。
【0044】図10は、図9に示した第3の継手部材を
示し、(A)は平面図、(B)はVI−VI線断面図であ
る。第3の継手部材80は、円形状の板81に突起8
3、84を設けたものである。図9に示すように、第3
の継手部材80に設けた四つの突起83は、本体の基盤
に設けた四つの孔19(図3に表示)に挿入される。ま
た、第3の継手部材に設けた二つの突起84は、本体の
突出部先端27に設けた八つの孔29のうち、二つの孔
29(図3に表示)に挿入される。
【0045】図8に示すように、シート層102は、構
造体6の上面、下面および両側面(法面)の四面に設け
られる。シート層102は、2層に形成され、構造体6
側(または内側)に位置する遮水性シートと、この遮水
性シートの外側に位置する保護用シートとで形成され
る。遮水性シートや保護用シートの材質は、先に記した
貯水施設1で用いたものなどを使用する。盛り土材10
8は、砕石、土、砂その他のものまたはこれらの混合物
を使用する。
【0046】以上の構造を有する道路施設3は、次のよ
うに作用する。すなわち、同じ向きに位置させた本体基
盤の他方の側11と突出部の先端27との間に第3の継
手部材80を介在させることにより、本体7同士を連結
することができる。特に、本体の基盤の他方の側11の
形状と本体の突出部の先端27形状とが直接的に連結で
きない形状であっても、この第3の継手部材を介在させ
ることにより同じ向きに位置させた二つの本体7を連結
することができる。
【0047】さらに、構造体6は、第1の継手部材33
や第2の継手部材48を介して本体7が3次元的に連結
され、耐荷重性が向上するとともに短時間に形成され
る。そして、本体7の突出部同士が連結されることによ
り構造体6の内部に空隙が形成される。この空隙は使用
目的に応じて利用できる。この実施形態においては構造
体6の外側を遮水性シートで覆うことにより道路、その
他の場所に降った雨水を貯留することができる。図8に
おけるその他の構造と作用は、図1に示した貯水施設1
と同じであるので、その説明を省略する。
【0048】図11は、本発明に係る構造体の別の実施
形態を示し、本体の内筒25に芯部材86を入れた要部
断面図である。図12は、図11の本体および芯部材を
示し、VII−VII線断面図である。本体突出部21は中空
截頭円錐状に形成されるので、この突出部21の内筒2
5内に芯部材86を入れることができる。芯部材86の
形状は、中空截頭円錐状で截頭側が閉塞している。
【0049】芯部材86の開口側端は基盤の板12(図
3)に当接する。芯部材86の閉塞側端は第1の継手部
材33の板35の面に当接する。芯部材86を入れるこ
とにより本体7にかかる荷重を突出部21自体で支える
とともに芯部材86でも分担して支えるので、耐荷重性
を向上させることができる。さらに、芯部材86の内側
に硬化材、たとえば生コンクリートを流し込み、硬化さ
せたものを図11、12に示すように装着することによ
り、さらに耐荷重性を向上させることができる。
【0050】次に、上記芯部材86を使用した耐荷重試
験結果について述べる。本体7および芯部材86の材質
としてポリプロピレンを使用する。基盤9の大きさ縦7
21mm×横721mm×厚み50mm、突出部の高さ
390mm、平均肉厚4mmの本体7のみを使用した構
造体の場合の耐荷重は30トン/平方メートルであっ
た。同じ本体7と平均直径79mm、肉厚4mmの芯部
材86とを使用した構造体の場合の耐荷重は40トン/
平方メートルであった。さらに、上記本体7と芯部材8
6の内側に生コンクリートを流し込み、硬化させたもの
を使用した構造体の場合の耐荷重は80トン/平方メー
トルで、耐荷重性は大幅に向上する。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、空隙を有する構造体を
短期間に設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る構造体を使用した貯水施設の一実
施形態を示す断面図である。
【図2】図1のI−I線断面図である。
【図3】図1、2の貯水施設の構造体を形成する本体を
示し、(A)は平面図、(B)は(A)のII−II線断面
図である。
【図4】図1、2の貯水施設の構造体を形成する第1の
継手部材を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のII
I−III線断面図である。
【図5】図1、2の貯水施設の構造体を形成する第2の
継手部材を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のIV
−IV線断面図である。
【図6】図1、2の貯水施設の構造体を形成するパッキ
ンを示し、(A)は平面図、(B)は(A)のV−V線断
面図である。
【図7】図1、2の貯水施設の構造体を形成する側部材
を示し、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図8】本発明に係る構造体を使用した道路施設の一実
施形態を示す断面図である。
【図9】図8の道路施設の構造体を形成する本体および
第3の継手部材を示す断面図である。
【図10】図9の第3の継手部材を示し、(A)は平面
図、(B)はVI−VI線断面図である。
【図11】本発明に係る構造体の別の実施形態を示し、
本体の内筒に芯部材を入れた要部断面図である。
【図12】図11の本体および芯部材を示し、VII−VII
線断面図である。
【符号の説明】 1 貯水施設 3 道路施設 5、6 構造体 7 本体(構造部材) 9 基盤 10 一方の側 11 他方の側 13 周囲縁 15 連結部 21 突出部 27 先端 33 第1の継手部材またはセンターステージ(継手部
材) 39 周囲縁 48 第2の継手部材またはコーナージョイント 80 第3の継手部材またはジョイント(別の継手部
材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 宏三郎 茨城県日立市金沢町1丁目10番15号 (72)発明者 林 加奈子 茨城県日立市金沢町1丁目10番15号 Fターム(参考) 2D047 AB01 2D063 AA00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造部材同士を連結する継手部材であっ
    て、前記構造部材は盤状の基盤および該基盤の一方の側
    から突出させた突出部を有し、前記継手部材は前記突出
    部の先端同士の間に介在するとともに、盤状に形成され
    前記基盤の周囲縁と略同じ大きさの周囲縁を備えてなる
    継手部材。
  2. 【請求項2】 構造部材同士を連結する別の継手部材で
    あって、前記構造部材は盤状の基盤および該基盤の一方
    の側から突出させた突出部を有し、前記別の継手部材は
    同じ向きに位置させた前記構造部材の基盤の他方の側と
    前記突出部の先端との間に介在するとともに、盤状に形
    成され隣接する前記構造部材同士を連結可能にしてなる
    別の継手部材。
  3. 【請求項3】 盤状の基盤および該基盤の一方の側から
    突出させた突出部を有する構造部材を複数備え、該構造
    部材は前記基盤の周囲に別の構造部材を連結する連結部
    を有し、該連結部同士の間に第2の継手部材を介在させ
    て前記別の構造部材を連結するとともに、前記突出部の
    先端同士を対向させて前記構造部材を位置させ、該突出
    部の先端同士の間に請求項1に記載の継手部材を介在さ
    せて前記構造部材を連結してなる構造体。
  4. 【請求項4】 盤状の基盤および該基盤の一方の側から
    突出させた突出部を有する構造部材を複数備え、該構造
    部材は前記基盤の周囲に別の構造部材を連結する連結部
    を有し、該連結部同士の間に第2の継手部材を介在させ
    て前記別の構造部材を連結するとともに、前記構造部材
    を同じ向きに位置させ、該構造部材の基盤の他方の側と
    前記突出部の先端との間に請求項2に記載の別の継手部
    材を介在させて前記構造部材を連結してなる構造体。
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