JP2665144B2 - 補強土構造物 - Google Patents

補強土構造物

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JP2665144B2
JP2665144B2 JP4375794A JP4375794A JP2665144B2 JP 2665144 B2 JP2665144 B2 JP 2665144B2 JP 4375794 A JP4375794 A JP 4375794A JP 4375794 A JP4375794 A JP 4375794A JP 2665144 B2 JP2665144 B2 JP 2665144B2
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俊介 島田
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強化土エンジニヤリング株式会社
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Retaining Walls (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、盛り土層の土圧、特
に水圧を伴う土圧の低減を可能にした補強土構造物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の擁壁等の補強土構造物は、例え
ば、図9に図示するように壁体を構築する擁壁パネル20
として、薄くて大きなコンクリートパネルが使用され、
この擁壁パネル20をその背面部に盛り土材21を充填し、
かつ、この盛り土材21の中に帯状補強材、ジオテキスタ
イル、支圧アンカーや鉄筋グリット等からなる盛り土補
強部材22で一枚々固定しながら積み重ねることにより構
築されている。
【0003】また、壁体の背面には、浸透した水を排水
して壁体に作用する水圧を低減するために、地盤中に透
水性の良い砂利や栗石の層を設け、その下端部に排水用
の管が埋設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の補強土構造物
は、以上説明したように構築されているが、擁壁パネル
20は薄いために自立しにくく、しかも、大きくて重いた
めクレーン等の重機を使って組み立てる必要があるの
で、特に山間部等のような交通が不便で、地形の悪い場
所での施工は困難を強いられる等の課題があった。
【0005】また、永年の経過と共に、盛り土層の沈
下、移動、流失等とともに排水層も途中で切断されてし
まう等して排水機能が低下し、豪雨時には土圧とともに
大きな水圧も作用して簡単に崩壊してしまう等の課題が
あった。更に、発泡スチロールブロックを用いた擁壁は
透水性がないたので、その背部に雨水等の地下水が溜ま
ると、水圧や浮力により不安定なる等の課題があった。
【0006】また、発泡スチロールブロックが使用され
た擁壁は、透水性がないので、背部に雨水等の地下水が
大量に溜まると、水圧や浮力により不安定になる等の課
題があった。
【0007】この発明は、以上の課題を解決するために
なされたもので、施工性の向上と水圧の大幅な低減を可
能にした補強土構造物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る補強土構
造物は、擁壁の壁体を構成する擁壁ブロックが発泡合成
樹脂材からなるブロック本体と、このブロック本体の表
面部及び/又は底面部に透水性発泡合成樹脂材より所定
厚さに形成され、前記盛り土層内の浸入水を排水する排
水層とを備えて形成することにより構築されている。
【0009】
【実施例】
実施例1.図1及び図2は、この発明に係る補強土構造
物の一実施例を示し、図において、符号1は、入念に転
圧しながら所定高さに盛られた盛り土層、2はこの盛り
土層1の先端部に複数段に積み重ねられ、盛り土層1を
崩壊しないように保持するとともに、土圧により圧縮さ
れて盛り土層1の土圧を吸収低減する擁壁ブロック、そ
して、符号3は盛り土層1内に深く埋設され、盛り土層
1の移動、沈下、流失等を防止するとともに、擁壁ブロ
ック2を盛り土層1の先端部に固定する盛り土補強部材
である。
【0010】擁壁ブロック2は不透水性発泡合成樹脂材
より台形状に形成され、盛り土層1を安定した状態に保
持するとともに、圧縮されて盛り土層1の土圧を低減す
るブロック本体2aと、このブロック本体2aの前面部及び
底面部に透水性発泡合成樹脂材より所定厚さに連続して
形成され、ブロック本体2aと同様に圧縮されて盛り土層
1の土圧を低減するとともに、盛り土層1内の浸透水を
排水する排水層2b及び2cとを備えて形成されている。
【0011】また、擁壁ブロック2は盛り土層1を安定
した状態で転圧することができ、かつ、運搬、積み重ね
等の取り扱いがし易い大きさの台形状に形成されている
のが好ましい。
【0012】このように形成された擁壁ブロック2は盛
り土層1の先端部に設置しながら、かつ、盛り土補強部
材3によって盛り土層1に固定しながら複数段に積み重
ねられている。
【0013】この場合、各擁壁ブロック2の排水層2c
は、盛り土層1内の浸入水を排水層2b側に排水する横引
きドレーンの働きを有し、排水層2bは擁壁面を上下方向
に連続し、この排水層2b内に導かれた浸入水を地盤中に
排水する縦引きドレーンの働きを有している。
【0014】盛り土補強部材3にはジオテキスタイル、
帯状補強材、支圧アンカー、鉄筋メッシュ等が使用さ
れ、盛り土層1内に複数層に埋設され、かつ、先端部に
各擁壁ブロック2が設置されている。
【0015】このような構成において、盛り土層1の転
圧時及び構築後において、擁壁ブロック2のブロック本
体2a及び排水層2b,2c が土圧で圧縮されながら、盛り土
層1を保持するので、土圧の低減が図れる。
【0016】尚、図3(a) は、擁壁ブロック2として発
泡スチロールブロックが使用され、また、盛り土補強部
材3にジオテキスタイルが使用され、このジオテキスタ
イルの端部が擁壁ブロック2としての発泡スチロールブ
ロックに巻き込んで固定されている例を示したものであ
る。
【0017】また、盛り土層1内の雨水等の地下水は、
各擁壁ブロック2の排水層2cを通って直接表面に、ある
いは排水層2b側に排水され、かつ、この排水層2bの表面
側に直接、あるいはこの排水層2b内を下方に流れ落ちて
地盤中に排水される。よって、擁壁面に大きな水圧は作
用しない。
【0018】また、図3(b) は、棒状の盛り土補強部材
3の一端部に取り付けられた支圧プレート3aを盛り土層
1内に埋設固定し、他端部に設けたコンクリートパネル
3bで擁壁ブッロク2の表面が被覆されている例を示した
ものである。
【0019】尚、擁壁ブロック2は全体を透水性発泡合
成樹脂材より形成してもよく、このように形成すれば、
擁壁ブロック2の製造が容易となり、コスト低減が図れ
る効果がある(図2(b) 参照)。
【0020】また、擁壁ブロック2の表面に植生マット
を添え付けることにより緑化を図ることもできる。
【0021】実施例2.図4は、この発明に係る補強土
構造物の他の実施例を示し、図において、実施例1と同
一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0022】また、図において、符号4は擁壁ブロック
2の先端に互いに連結しながら積み重ねられ、化粧壁面
を構成する薄いPC板等からなる壁面パネル、5はこの
壁面パネル4からなる壁体と擁壁ブロック2との間に充
填され、壁面パネル4及び擁壁ブロック2と一体となっ
て上下・左右方向に連続する剛性壁体を構成する場所打
ちコンクリートである。
【0023】この実施例によれば、擁壁面の装飾化が図
れるとともに擁壁ブロック2を保護することができ、更
に、擁壁の強度を著しく高めることができる効果があ
る。
【0024】実施例3.図5及び図6は、この発明に係
る補強土構造物の他の実施例を示し、図5において、実
施例1と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略
する。符号6は擁壁ブロック2の先端に場所打ちコンク
リートによって擁壁ブロック2と一体的に構築された剛
体のコンクリート壁体であり、この実施例にれば、実施
例2と同様の効果を有する効果がある。
【0025】また、図6において、符号7は擁壁ブロッ
ク2の先端部に場所打ちコンクリートによって擁壁ブロ
ック2と一体的に構築された剛体のコンクリート壁体で
あり、8はこのコンクリート壁体7の内側に充填され、
縦引きドレーンとしての働きを有する発泡スチロールビ
ーズ層である。
【0026】また、盛り土補強部材3としてのジオテキ
スタイルの先端部は各擁壁ブロック2に巻き付けて固定
されている。
【0027】この実施例にれば、発泡スチロールビーズ
層8の排水性がきわめて高いので、各擁壁ブロック2の
排水層2cを通ってきた地下水はこの発泡スチロールビー
ズ層8を通って速やかに排水される効果がある。
【0028】実施例4.図7は、この発明に係る補強土
構造物の他の実施例を示し、図において、実施例1と同
一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0029】また、符号9は盛り土層1内に複数層に埋
設され、盛り土層1の一部となる、不透水性発泡合成樹
脂材からなる盛り土用パネル、10は盛り土層1内の上下
盛り土用パネル9,9 間に所定間隔おきに埋設され、盛り
土層1内の雨水等の地下水を擁壁ブロック2まで導く、
透水性発泡合成樹脂発泡材からなる排水用パネルであ
る。
【0030】この実施例によれば、盛り土層1の重量の
低減化により、盛り土層1の沈下、移動、流失等を防止
することができるとともに、盛り土層1の奥深くの地下
水も速やかに排水できる効果がある。
【0031】実施例5.図8は、この発明に係る補強土
構造物の他の実施例を示し、擁壁ブロック2を少しずつ
セットバックさせながら積み重ねることにって擁壁面が
階段状に構成されている。その他の構成は実施例1と全
く同じである。
【0032】尚、擁壁ブロック2の表面にモルタルを吹
き付けたり、石やコンクリートブロックを積み重ねた
り、植生マットを添え付けたりして擁壁ブロック2の表
面を保護することもできる。
【0033】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成さ
れ、壁体面を構成する擁壁ブロックが、発泡性合成樹脂
材からなるブロック本体と、このブロック本体の底面部
及び表面部に透水性発泡合成樹脂材より所定厚さに形成
された排水層とを備えて形成されているので、きわめて
軽く、運搬、設置等がし易く、特に、交通が不便で地形
の悪い山間部における施工性の向上が図れる効果があ
る。
【0034】また、盛り土層の転圧時及び構築後におい
ては、擁壁ブロックが盛り土層を保持しつつ圧縮し、更
に、盛り土層内の浸入水は擁壁ブロックの排水層を通っ
て速やかに排水されるので、盛り土層の土圧及び水圧を
著しく低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る補強土構造物の一実施例を示す
縦断面図である。
【図2】(a) は盛り土補強部材端部の擁壁への連結方法
を示す断面図、(b) は補強土構造物の一部縦断面図であ
る。
【図3】(a) 及び(b) は擁壁ブロックの斜視図である。
【図4】この発明に係る補強土構造物の他の実施例を示
す縦断面図である。
【図5】この発明に係る補強土構造物の他の実施例を示
す縦断面図である。
【図6】この発明に係る補強土構造物の他の実施例を示
す縦断面図である。
【図7】この発明に係る補強土構造物の他の実施例を示
す縦断面図である。
【図8】この発明に係る補強土構造物の他の実施例を示
す縦断面図である。
【図9】従来の補強土構造物の一例を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1…盛り土層、2…擁壁ブロック、3…盛り土補強部
材、4…壁面パネル、5…場所打ちコンクリート、6…
コンクリート壁体、7…盛り土用パネル、8…排水用パ
ネル。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転圧しつつ所定高さに盛られた盛り土層
    の先端部に所定高さに積み重ねられた複数個の擁壁ブロ
    ックと、前記盛り土層内に複数層に埋設され、前記盛り
    土層を補強する盛り土補強部材とを備えてなる補強土構
    造物において、前記擁壁ブロックは発泡合成樹脂材から
    なるブロック本体と、このブロック本体の表面部及び/
    又は底面部に形成された透水性発泡合成樹脂材よりなる
    排水層とを備えてなることを特徴とする補強土構造物。
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