JP3717353B2 - 貯水ブロックとこれを用いた雨水貯留構造物 - Google Patents

貯水ブロックとこれを用いた雨水貯留構造物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は貯水ブロックとこれを用いた雨水貯留構造物に関し、詳しくは、土中などに埋設されて内部に雨水を貯水可能な貯水ブロックとこれを用いた雨水貯留構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の急速な土地開発、道路の舗装化などに伴い、建築物の設置面積の増加や、舗装道路の占める面積画増加し、必然的に土の露出した土地が減少することから、雨水は地中に浸透することなく、排水路などを通して下水路や河川に排出される。その結果、(1)地下水の減少や枯渇に伴う地盤沈下、(2)地表からの水分蒸発に伴う気化熱による熱の除去が阻害されて生じるヒートアイランド現象の発生、(3)梅雨時、台風シーズンなどにおける豪雨発生により、雨水が一気に下水路や河川に流入することによる下水路や河川の氾濫、あるいは洪水の発生、(4)これらの事態が頻発することによる下水路や河川の補修、拡張や整備の工事の発生に伴う経済的負担の増加、などの問題が生じていた。
【0003】
そこで、かかる問題を解決すべく雨水を貯留する施設の開発、施工が実施されている。これには、次のような施設が開発されている。(1)遮水材層として鉄筋コンクリート製の槽を形成し、この槽内に80%程度の空洞を有する一辺1m以上のコンクリートブロックを積み重ねて収容し、上部に蓋体層を設ける共に更に上部に土層を設けて公園などにする(コンクリートユニット工法)、(2)遮水材層として防水シートを使用して槽を形成し、この槽内に95%程度の空洞を有する角錐状のポリプロピレン製籠状中空ブロックを積み重ねて収容することにより貯水層を形成し、上部に蓋体層を設ける共に更に上部に土層を設ける工法、等である。
【0004】
ところが、コンクリートユニット工法はコンクリートブロックが高重量であるため、遮水材層を強固にする(例えば、鉄筋コンクリート製にする等)必要があり、工事期間も長くなって全体に施工費用が嵩むことと、工事に重機を使用する必要があることから工事スペースを広くする必要があり、雨水貯留能力が限定されたものになる等の問題がある。
【0005】
他方、ポリプロピレン製籠状中空ブロックを積み重ねて収容する工法は、ポリプロピレン自体の強度が高くないため、貯水能力を高めるべく埋設深さを大きくして、ポリプロピレン製ブロックを積み重ねることに限界があり(3m以上の積層は難しい)、大きな容量の貯水施設を設けることは困難である。しかも、ポリプロピレンは微生物による劣化も生じ易く、耐久性に問題があった。
【0006】
かかる問題点を解消するものとして、硬質のポリスチレン製発泡体(発泡スチロール)ブロック(以下、単に「ブロック」ということがある)を用いる工法が開発された。このブロック20は、図6に示すように、略正方柱形をした外形を備え、内部が直線状の仕切り壁23に囲まれた4つの略正方柱形をした空洞21を有していると共に、側壁25の底部にブロックどうしを通水状態にするためスリット22が、各辺に2個所形成されて構成されている。そして、これらのブロック20の側壁25が互いに接触されて広い貯水面積が確保されると共に、仕切り壁23の交点に固定金具24が取り付けられて、下層に位置するブロック20の上面に同様のブロック20が積み重ねられて、高さ方向にも大容量の貯水を確保可能なブロック積層体が出来上がるようになっている。
【0007】
これら各ブロックの積層体の下部には、図示はしないが、ゴム製の遮水シートが敷設される。つまり、ブロックの設置に先立って、掘削された貯水ピット内に遮水シートが敷設され、その上に上記積層体ブロックが設置される。その後は、同様に透水性を有する蓋体により上部開口面が被覆され、更に土などが盛られて雨水貯留構造物が完成する。
【0008】
この雨水貯留構造物は、ブロックを発泡スチロールにより構成するため、軽量で工事が行い易く、それでいて強度が高いため、積層高さを高くできて大容量の貯水ができ、しかも微生物による劣化も少ないため、耐久性に優れた雨水構造物となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示すブロックは、土中に埋設された際に、側面からの土圧に対して十分な強度を保持しているとは言えず、土圧がかかる場所での使用に対しては、土圧に晒される側面に撓みが生じて損傷を受けたり、あるいは破壊したりする等の問題があった。従って、土中深くブロックを設置して貯水量を多くしようとした場合、ピット内に設置を終了して埋め戻す際に、側壁部分を十分に締め固めることができない。そこで、土圧を低減するため土の掘削断面を、その表面は広く内部ほど狭くなるような逆梯形にして、傾斜した法面に沿ってブロックを組み立てるといった配慮が必要となり、実際の施工においては、雨水の貯留能力に限界を設けざるをえなかった。
【0010】
そこで、本発明の目的は、土中深く埋設され、側面に強い土圧を受ける場合であっても、容易に撓まず、従って損傷を受けたり破壊したりし難くでき、それでいて硬質ポリスチレン製発泡体ブロックの有する利点を維持可能なため、大容量の貯水能力を達成可能な貯水ブロックとこれを用いた雨水貯留構造物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的は各請求項記載の発明により達成される。すなわち、本発明に係る貯水ブロックの特徴構成は、略正方柱形の四隅を上下方向に面取りした八角柱形をなす外壁形状を有すると共に、内側に貯水可能な空洞を備え、土中に埋設可能な硬質樹脂発泡体製の貯水ブロックであって、前記多角柱形を構成する外壁の一面にかかる面圧を受け止める外壁面支持部と、この外壁面支持部に続き前記面圧を分散可能な斜方支持部とを有することにある。
【0012】
この構成によれば、土中深く埋設して貯水ブロックの側方から強い土圧を受けたとしても、多角柱形を構成する外壁の一面にかかる面圧を受け止める外壁面支持部が、まず強い抵抗を示し、更に大きな土圧に対しては、前記外壁面支持部に続く斜方支持部が土圧を効果的に分散させて弱めるので、ブロックの側壁が撓み難くなり、損傷を受けたり破壊したりし難くできる。従って、掘削断面を表面側が広くなるように傾斜させ、その法面に沿ってブロックを組み立てる配慮は必ずしも必要ではなくなり、貯水能力を大きくすることができる。しかも、ブロックが硬質樹脂発泡体製であるので軽量であり、多段の積層をしても強度的な問題がなく、工事も楽であり、施工工費を高騰させることがない。その結果、硬質ポリスチレン製発泡体ブロックの有する利点を維持可能であるのみならず、大容量の貯水能力を達成可能なブロックを提供することができた。
しかも、面取りされた隅部以外の辺どうしを互いに接触させることにより、多数のブロックを平面的に安定して配置でき、しかも隅部どうしで空洞を形成できることから、空隙率を大きくすることができて貯水量を増大することができる。
【0013】
前記空洞が複数に区画された空洞からなり、少なくとも前記斜方支持部に囲まれた空洞を有することが好ましい。
【0014】
この構成によれば、空洞を取り囲む壁部が多く形成され、上部からの土圧に対して強い抵抗をもたらすと共に、斜方支持部に囲まれた空洞を囲む壁部を通して側方からの土圧を効果的に分散できて都合がよい。
【0015】
前記外壁形状が、各辺の端部が外に凸となる円弧状に形成されていると共に、前記空洞の内壁隅部が、円弧状に形成されていることが好ましい。
【0016】
この構成によれば、各辺の端部が外に凸となる円弧状に形成されていることから、各辺端部での応力集中を回避でき耐久性を高めることができて都合がよい。しかも、空洞の内壁隅部が円弧状に形成されているので、ややもすれば、応力集中の生じ易い隅部での応力分散を実現できて、耐久性に一層すぐれたものてなる。
【0019】
前記硬質樹脂発泡体が、少なくとも20倍以上の発泡倍率を有する発泡スチロールからなることが好ましい。
【0020】
この構成によれば、軽量かつ原料コストを低く抑えることができ、しかも積層が容易で地中深く掘削したピット内でも、多段に積層でき、従って、貯水能力を高めることができて都合がよい。
【0021】
更に、本発明に係る雨水貯留構造物の特徴構成は、地面凹部に配置されている遮水材層と、この遮水材層上に設置される請求項1〜5のいずれか1の貯水ブロックと、この貯水ブロックの上部に配置される透水性の蓋体層とを備えたことにある。
【0022】
この構成によれば、土中深く埋設され、側面に強い土圧を受ける場合であっても、容易に撓まず、損傷を受けたり破壊したりし難くできる。それでいて、硬質ポリスチレン製発泡体ブロックの有する利点を維持可能なため、大容量の貯水能力を達成可能な雨水貯留構造物を提供できる。この場合、貯水ブロックの多数個を互いに接するようにして配置すると共に、上方にも多数層に積み重ねて大容量の雨水貯留構造物を形成することもできるし、単一あるいは数個を組み合わせることによっても雨水貯留構造物を形成することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は本実施形態に係る貯水ブロックの平面構造を示し、図1(b)は貯水ブロックの正面構造を示す。図2は貯水ブロックを平面的かつ部分的に積層した例を示す。この貯水ブロック1は、硬質樹脂発泡体の一例である発泡スチロール製からなり、略正方柱形の各4隅を上下方向にわたって面取りした八角柱形をしていて、4つの幅広の外壁面1aと、これら外壁面1aとつながるやや狭幅の隅面1bとから外壁が形成されている。これら外壁面1aと隅面1bとが交わる各辺1cは、尖鋭な突状を形成することなく丸味を持った外に凸となる円弧状に形成されていることが好ましい。外力によるこの部分での応力集中を回避できるからである。貯水ブロック1を、図2に一部示すように積み重ねる場合は、貯水ブロック1どうしが簡単にずれたりしないように、図示はしないが、図6に示したような固定金具で固定するようになっている。尚、貯水ブロック1の積層方法として、図2では上下の貯水ブロックをずらすことなく積み重ねたが、上下の貯水ブロックの空洞2bと空洞2cとが重なるように、斜め方向にずらして重ねて連通させるようにしてもよい。
【0024】
貯水ブロック1を構成する外壁の内部には、貯水可能な区画された複数の空洞2が形成されている。これら空洞2は、中心部の比較的大きい略四角柱形をした第1空洞2aと、この第1空洞2aの各辺に沿って形成され、各辺と各隅面1bとの間に、第1空洞2aの各辺と各隅面1bに沿って狭幅に形成されている4つの第2空洞2bとを有する。そして、これら第1、第2空洞2a,2bを取り囲む壁部が、貯水ブロック1に作用する外力からの補強効果を発揮する。つまり、各外壁面1aの略中央部からこの外壁面1aと略直角をなす方向に内側に向けて延設されると共に、隣接する第2空洞2bどうしに挟まれた壁部が外壁面支持部3を構成し、更に、この外壁面支持部3から、第2空洞2bと第1空洞2aとに囲まれた壁部が斜方支持部4を構成しており、外壁面1aに外力が作用した場合、その外力は外壁面支持部3によって支えられるので、外壁面1aは容易に撓むことがない。一層大きな外力が外壁面1aに作用した場合にも、その外力は外壁面支持部3によって支持されると共に、この外壁面支持部3に続く斜方支持部4が効果的に外力を2方向に分散するので、この場合でも外壁面1aは容易に撓まず強い抵抗を発揮する。従って、貯水ブロック1の複数個から構成される貯水槽は、損傷を受けたり破壊したりせず、大きな貯水能を保持することができることになる。尚、上記したいずれの空洞2a,2bも、共にその内壁隅部が凹弧状に成形されていて、応力集中が生じ易い尖鋭な端部が形成されないようになっている。
【0025】
更に、複数の貯水ブロック1を平面的に配置した場合、内側には貯水ブロック1どうしに囲まれた空洞2cが形成される。つまり、貯水ブロック1の隅面1bに囲まれた空洞2cが形成され、空隙率を高くして貯水量を大きくすることができるようになっている。
【0026】
貯水ブロック1の各隅面1bの略中央上部および底部、並びにその延長上の壁部に、各空洞2どうしを連通する断面略半円状の透孔5が各1個形成されていて、特定の空洞にのみ貯水されるのを回避して、互いの空洞2間の水位を同一にできるようになっている。貯水ブロック1を積み重ねた場合、図2にみるように、略半円状の透孔5は重ねられた上下の貯水ブロック1によって、断面略円形の管状になる。もっとも、透孔5は、他の形状、例えばスリット状に構成して上下の貯水ブロック1を積み重ねた場合に長孔状の透孔となるようにしてもよいし、楕円形になるように形成してもよいが、本実施形態のように、断面略円形の管状に構成すると、外力に対する抵抗が大きく強度的に優れ、かつ内周面での応力集中を確実に回避できて好ましい。又、図1、2では透孔を、各隅面1bの略中央上部および底部に各1個形成した例を示したが、その個数、形成位置はこれに限定されるものではなく、複数個形成してもよいし、各隅面1bの略中央部以外の位置に形成されていてもよい。
【0027】
【実施例】
ゴム製の遮水シートを土中ピット内に敷設し、その上に図1に示す形状をした発泡倍率30倍の発泡スチロール製の八角形ブロックを16個配置して、同様の条件で図6に示す従来のブロックを配置した場合と比較しながら貯水能を求めた。そのときのブロックのサイズは、1m×1m角×0.25m(高さ)であって、外壁面を構成する一辺の長さ0.5m、外壁面支持部の厚み0.15m、斜方支持部その他の壁面厚み0.075mである。
【0028】
その結果、上下方向からの圧縮強さ(N/m2 )(5%歪時)はいずれも1×105 以上であったが、側方での圧縮強度は本実施形態のブロックの場合、従来例の略2倍の耐圧強度を示した。又、貯水率(%)は本実施形態のブロックの場合、単位体積当たり63%であるのに対して、従来例の場合は50%であった。
【0029】
このように、本実施形態のブロックであると、従来例のブロックに比べて、側方からの耐圧力が高く、しかも高い貯水率を達成できるのである。
【0030】
次に、本実施形態の貯水ブロック1を用いて雨水貯留構造物を土中に構築した例を、図3、4を参照して説明する。
【0031】
図3は、土中に構築した雨水貯留構造物の断面構造を示す。この雨水貯留構造物は、側面の傾斜角度が45度となるように掘削された地面の掘削面に沿って設けられていて、底面約6m×6m、深さ約4m、側面が底面から約45度の角度にて拡開形成され、上面は縦、横が夫々約12mの正方形に形成されていて、全体として逆角錐台状をしている。もっとも、この傾斜面(法面)の形成は必ずしも必要ではない。この雨水貯留構造物は、有機繊維不織布とアスファルト系物質の厚さ4mmの複合体シート(商品名カスタムNT、日新特殊建設社製)を遮水材層とする遮水シート層8と、最下層に配置した透水性発泡スチロール製ボード層9と、内部に空洞2を有する多数の貯水ブロック1を積層した貯水槽6と、この貯水槽6の上方に配置される2段の透水性発泡スチロール製ボードからなる層11とこの層11の上方に配置される透水性シート13からなる蓋体層17等と、から構成されている。更に、この蓋体層17の上層には、砕石層32、砂利層31、覆土層15がこの順に配置された表面層7を有する。
【0032】
更に、この雨水貯留構造物においては、消火栓あるいはポンプ18が取り付けられていて、貯留した雨水を随時汲みだし可能に構成されていて、防火用水、非常用の生活用水、公園の散水用などとして使用できるようになっている。雨水貯留構造物が道路のように周囲より土盛りして高く設置されている場合には、ポンプに代えてバルブ等の放水手段を設置することも可能である。消火栓あるいはポンプ18の下部に接続されている配管は、上記した第2空洞2bを貫通した位置に配設することができる。又、遮水シート層8の外側は、敷砂層10を設けることが好ましい。
【0033】
遮水シート層8は、透水性発泡スチロール製ボードからなる層11と貯水ブロック1により形成される貯水層6の上端程度にまで施工すればよく、掘削した周囲の土部に固定される。このような遮水シート層8の固定は、周囲の土地をこの固定部近辺において広く掘削してから遮水シート層8を敷設し、その端部を例えば垂木41とアンカーピン43等を用いて固定し、ついで所定の貯水ブロック1と透水性発泡スチロール製ボードからなる層11を施工し、さらにその上方に透水シート13を敷設して適宜固定することにより行われる。
【0034】
図4は、舗装道路の下部に雨水貯留浸透層を設けた、別の雨水貯留構造物の例を示す。舗装道路は舗装路面51、その下層に覆土層15並びに蓋体層17としてコンクリート床板52が設けられ、その下に貯水ブロック1を配設した貯水層6、そして遮水シート8が設けられている。なお、コンクリート床板52の荷重を均一分散して受けるため、この例においては、コンクリート床板52の下層として通常の発泡スチロール製ブロック層57が設置されている。路肩には集水ます53が配置されていて、この集水ます53の底部に設けられている通水孔55から、雨水が貯水層6に浸透するようになっている。
【0035】
近年、透水性の舗装工法が開発されており、このような透水性の舗装路面を使用する場合は、通水孔55を備えた集水ます53を設けることなく、図3に示すような透水性の蓋体を使用することができる。
【0036】
図4に示す舗装道路下部の雨水貯留浸透層の形状は、基本的に図3に例示したものと同じであり、舗装を行った車道は幅約7mであった。もっとも、本実施形態の雨水貯留構造物は、更に広幅あるいは狭幅の車道に対しても適用可能であり、又、雨水貯留浸透層は、路面の長さ方向に連続して形成してもよく、間欠的に設けてもよい。
【0037】
舗装された車道の両側には、植え込みと歩道が形成されており、歩道の表面層は、透水性舗装層59が設けられている。その下層は、図3に示した例と同様に、上方から覆土層15、砂利層31、砕石層32が設けられていて、蓋体層として透水性シート層と透水性発泡スチロール製ボードからなる層11とが設けられて、車道の雨水、歩道の雨水を共に貯水層6に導き貯留可能になっている。
【0038】
〔別実施の形態〕
(1) 外壁面1aと隅面1bとが交わる辺1cを、図5に示すように、外壁面1aを幾分長くした張出状に形成し、張出部分の内側1dを凹弧状になるように形成してもよい。このようにすると、貯水ブロック1どうしを接触させて多数を配置する場合に、外壁面1aの接触面積が増加する分、移動に対する抵抗が大きくなって、全体構造が変形し難くなると共に、辺1cでの応力集中も回避できて都合がよい。
【0039】
(2) 貯水ブロックの空隙率を高めるため、更に、外壁を構成する各隅部を切欠いた構成にしてもよい。このようにすると、複数個の貯水ブロックを互いに並設、あるいは積層して貯水層を構成した場合に、各隅部に形成された切欠部分に囲まれる空洞が形成され、空隙率が高くなって貯水量を増やすことができる。
【0040】
(3) 上記実施形態では、貯水槽を構成する樹脂として発泡スチロールを用いた例を示したが、これに限定されることなく、硬質ポリウレタン発泡体樹脂、その他各種発泡体樹脂を用いてもよい。又、発泡体樹脂として、超臨界状態にある炭酸ガス等を樹脂に含浸させ、これを発泡させて1〜30μm径の微細な発泡半径と高い強度とを有するものを使用してもよい。この場合には、土圧に対する抵抗を一層高めることができて都合がよい。
【0041】
(4) 本発明の貯水ブロックは、本来の雨水貯留構造物として使用されるのみならず、道路盛土、地滑り地の頭部盛土、公園盛土、軟弱地盤上の盛土、補強土盛土など各種盛土工事用として、更には水位の高い場所における浮力低減用ブロックなどとして使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る貯水ブロックを示し、(a)は平面図、(b)は正面図
【図2】図1の貯水ブロックを複数個配置した例を示す部分斜視図
【図3】図1の貯水ブロックを用いた雨水貯留構造物の一例を示す断面図
【図4】図1の貯水ブロックを用いた別の雨水貯留構造物の例を示す断面図
【図5】図1の貯水ブロックにおける外壁面の変形例を示す部分拡大平面図
【図6】従来技術の貯水ブロックを積み重ねた状態を示す部分斜視図
【符号の説明】
1 貯水ブロック
2 空洞
3 外壁面支持部
4 斜方支持部
8 遮水材層
17 蓋体層

Claims (4)

  1. 略正方柱形の四隅を上下方向に面取りした八角柱形をなす外壁形状を有すると共に、内側に貯水可能な空洞を備え、土中に埋設可能な硬質樹脂発泡体製からなり、前記多角柱形を構成する外壁の一面にかかる面圧を受け止める外壁面支持部と、この外壁面支持部に続き前記面圧を分散可能な斜方支持部とを有する貯水ブロック。
  2. 前記空洞が複数に区画された空洞からなり、少なくとも前記斜方支持部に囲まれた空洞を有する請求項1の貯水ブロック。
  3. 前記外壁形状が、各辺の端部が外に凸となる円弧状に形成されていると共に、前記空洞の内壁隅部が、円弧状に形成されている請求項1又は2の貯水ブロック。
  4. 地面凹部に配置されている遮水材層と、この遮水材層上に設置される請求項1〜3のいずれか1の貯水ブロックと、この貯水ブロックの上部に配置される透水性の蓋体層とを備えた雨水貯留構造物。
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