JP2002338884A - クリヤ塗装仕上げ用塗料組成物 - Google Patents

クリヤ塗装仕上げ用塗料組成物

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JP2002338884A
JP2002338884A JP2001143812A JP2001143812A JP2002338884A JP 2002338884 A JP2002338884 A JP 2002338884A JP 2001143812 A JP2001143812 A JP 2001143812A JP 2001143812 A JP2001143812 A JP 2001143812A JP 2002338884 A JP2002338884 A JP 2002338884A
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compound
hydroxyl group
coating
alkoxysilane compound
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JP2001143812A
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Takeharu Ueda
丈晴 上田
Takashi Kurihara
貴志 栗原
Atsushi Hatayama
淳 畑山
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Origin Electric Co Ltd
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Origin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐磨耗性、耐薬品性、耐候性等の耐久性能
に優れ且つ補修性にも優れた塗料用樹脂組成物をを提供
する。 【解決手段】 加水分解性アルコキシシラン化合物、
アルコキシシラン化合物の加水分解物、シラノール基を
含有する化合物から選択される1種類以上の存在下で、
水酸基含有化合物を含むラジカル重合性モノマーをラジ
カル重合開始剤をもちいて重合して得られる水酸基含有
樹脂組成物に、イソシアネート系化合物が加えられてな
る塗料用樹脂組成物を用いて、低温焼付けもしくは常温
乾燥で硬化可能な、耐磨耗性、耐薬品性、耐候性等の耐
久性能に優れ、且つ補修性にも優れた塗料用樹脂組成物
を提供することを可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温焼き付けもし
くは常温硬化が可能な塗料用樹脂組成物に関するもので
あり、特に耐磨耗性や耐薬品性に優れ、かつ補修性の良
好な塗料用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】低温焼付けもしくは常温硬化で仕上げる
塗料組成物としては、ラッカー型塗料、エポキシ/アミ
ン系の硬化を導入したニ液塗料、ニ液ウレタン系の塗料
組成物などが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ラッカ
ー型塗料組成物の場合では、溶剤の蒸発によって塗膜が
形成されるため、塗膜形成時に樹脂における架橋反応等
が伴わないことから、仕上がり塗膜の耐磨耗特性や耐薬
品性は不十分であるという問題があった。また、エポキ
シ/アミン系の硬化反応を導入したニ液混合型塗料組成
物の場合、前述のラッカー型塗料組成物でみられる耐磨
耗性や耐薬品性は改善されるものの、耐候性等に関する
耐久性に乏しいという問題があった。また、ニ液ウレタ
ン系の塗料組成物の場合では、架橋密度を高く設定する
ことにより、耐磨耗性、耐薬品性、耐候性の良好な塗料
組成物が得られるものの、耐久性を満足させるために架
橋密度を高く設定することから、補修が必要となった場
合の上塗り適性が悪いという問題があった。
【0004】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、低温焼付けもしくは常温乾燥で硬化可能な塗
料用樹脂組成物で、耐磨耗性、耐薬品性、耐候性等の耐
久性能に優れ且つ補修性にも優れた塗料用樹脂組成物を
提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の塗料用樹脂組成
物は、加水分解性アルコキシシラン化合物、アルコキシ
シラン化合物の加水分解物、シラノール基を含有する化
合物から選択される1種類以上の存在下で、水酸基含有
化合物を含むラジカル重合性モノマーをラジカル重合開
始剤をもちいて重合して得られる水酸基含有樹脂組成物
に、イソシアネート系化合物が加えられてなる。水酸基
含有樹脂組成物は、アルコキシシラン化合物、アルコキ
シシラン化合物の加水分解物、シラノール基を含有する
化合物を含まない状態での水酸基価が50mgKOH/
g〜300mgKOH/gであることが望ましい。水酸
基含有樹脂組成物は有機酸が共重合されており、アルコ
キシシラン化合物、アルコキシシラン化合物の加水分解
物、シラノール基を含有する化合物を含まない状態での
酸価が2mgKOH/g〜60mgKOH/gであるこ
とが望ましい。また、請求項4に係る塗料用樹脂組成物
は、加水分解性アルコキシシラン化合物、アルコキシシ
ラン化合物の加水分解物、シラノール基を含有する化合
物から選択される1種類以上の存在下で、ラジカル重合
開始剤をもちいて、有機酸を有するラジカル重合性モノ
マーおよび、水酸基を有するラジカル重合性モノマーを
含むラジカル重合性モノマーを重合して得られる水酸基
含有樹脂組成物であり、アルコキシシラン化合物、アル
コキシシラン化合物の加水分解物、シラノール基を含有
する化合物を含まない状態での酸価が2mgKOH/g
〜60mgKOH/gであり、且つ、アルコキシシラン
化合物、アルコキシシラン化合物の加水分解物、シラノ
ール基を含有する化合物を含まない状態での水酸基価が
50mgKOH/g〜300mgKOH/gである水酸
基含有樹脂組成物に、イソシアネート系化合物が加えら
れてなる。上記塗料用樹脂組成物において、塗料用樹脂
組成物に用いられる水酸基含有樹脂組成物の有する水酸
基1当量に対して、イソシアネート基が0.5〜3.0
当量となるイソシアネート系化合物が加えられているこ
とが望ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の塗料用樹脂組成物は、加水分解性アルコキシシ
ラン化合物、アルコキシシラン化合物の加水分解物、シ
ラノール基を含有する化合物を使用するが、ここでいう
加水分解性アルコキシシラン化合物とは、テトラメトキ
シシラン、トリメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、トリエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テ
トラブトキシシラン、テトラオクトキシシラン、テトラ
キス(2−メトキシエトキシ)シラン、テトラベンジル
オキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニル
トリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフ
ェニルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−イソシアナートプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリ
メトキシシランなどのアルコキシシラン類。テトライソ
プロペニルオキシシラン、フェニルトリイソプロペニル
オキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロ
ペニルオキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリ
イソプロペニルオキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリイソプロペニルオキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリイソプロペニルオキシシラン、テトラブテ
ニルオキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブテ
ニルオキシシラン等のアルケニルオキシシラン類。テト
ラアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリアセトキシシラン、テトラプ
ロピオニルオキシシラン、フェニルトリプロピオニルオ
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリアセトキシ
シラン、ビニルトリアセトキシシラン等のアシロキシシ
ラン類。テトラクロルシラン、メチルテトラクロルシラ
ン、フェニルトリクロルシラン、テトラブロモシラン、
ベンジルトリブロモシラン等のハロシラン類。テトラキ
ス(ジメチルイミノオキシ)シラン、メチルトリス(ジ
メチルイミノオキシ)シラン、テトラキス(メチル−エ
チルイミノオキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリス(ジメチルイミノオキシ)シラン、γ−メルカ
プトプロピルトリス(ジメチルイミノオキシ)シラン等
のイミノオキシシラン類。また、アルケニルオキシシラ
ン類を部分加水分解縮合して得られるアルケニルオキシ
シラン基を含有するシロキサンオリゴマー類。γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等の加水分
解性シリル基を含有するビニル系単量体の重合体もしく
は重合可能な他の単量体類との共重合体。γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリイソプロペニルオキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリアセトキシシラン等の加水分解性シリル基を
有するメルカプタンを連鎖移動剤として使用し、必要に
応じて加水分解性シリル基を有するビニル単量体を共重
合して得られる末端に加水分解性シリル基を含有するビ
ニル系重合体。多価アルコール類、水酸基含有アクリル
樹脂、水酸基含有アルキド樹脂、水酸基含有ポリエステ
ル樹脂、もしくはポリエーテルポリオール等のポリヒド
ロキシ化合物とアルコキシシラン類を始めとする加水分
解性シリル基を含有する化合物とを、特開昭58−16
8625号公報に開示されたような方法により反応して
得られる化合物。ジアリルサクシネート、トリアリルト
リメリテート、ジアリルフタレート等の低分子量のポリ
アリル化合物、不飽和基含有ビニル系重合体、不飽和基
含有ポリエステル樹脂もしくは不飽和基含有アルキド樹
脂などの不飽和化合物とトリメトキシシラン、トリエト
キシシラン等の加水分解性シリル基を含有するヒドロシ
ラン類との付加物。エポキシ基を含有するビニル系重合
体、エポキシ樹脂などのエポキシ基を含有する化合物と
前記のメルカプトシラン類との付加物。γ−イソシアネ
ートプロピルトリメトキシシランやγ−イソシアネート
プロピルトリイソプロペニルオキシシラン等のイソシア
ネート基を含有する加水分解性シリル基含有化合物とポ
リヒドロキシ化合物と反応させて得られるウレタン結合
を含有する樹脂類。さらには、分子末端に加水分解性シ
リル基を含有するシリコン樹脂等が例示できる。
【0007】シラノール基を含有する化合物としては、
メチルトリクロルシラン、フェニルトリクロルシラン、
エチルトリクロルシラン、ジメチルジクロリシラン、ジ
フェニルジクロルシラン等のハロシラン類をほぼ完全に
加水分解して得られるようなシラノール化合物。シラノ
ール化合物をさらに脱水縮合して得られるシラノール基
を有するポリシロキサン類。アルコキシシラン類、アル
ケニルオキシシラン類等の化合物を加水分解縮合せしめ
て得られるシラノール基を含有するポリシロキサン類。
末端にシラノール基を含有するシリコン樹脂。さらには
環状シロキサン構造を有するシラノール化合物などが例
示できる。以上にあげた化合物は単独でもしくは2種類
以上の混合物として使用することが出来る。
【0008】加水分解性アルコキシシラン化合物、アル
コキシシラン化合物の加水分解物、シラノール基を含有
する化合物の、水酸基含有樹脂組成物全体に対する含有
率は、2重量%〜70重量%であることが好ましい。よ
り好ましくは5重量%〜30重量%である。含有率が2
重量%未満の場合では、本発明の塗料用樹脂組成物を塗
装した後に補修等の目的で再塗装した場合の重ね塗りに
おける層間での密着性が不十分であるために好ましくな
い。また、含有率が70重量%より高い場合、塗装後に
形成された塗膜が硬質になり、経時的にクラック等の不
具合が発生するために好ましくない。
【0009】本発明は加水分解性アルコキシシラン化合
物、アルコキシシラン化合物の加水分解物、シラノール
基を含有する化合物から選択される1種類以上の存在下
で、水酸基含有化合物を含むラジカル重合性モノマーを
ラジカル重合開始剤をもちいて重合して得られる水酸基
含有樹脂組成物を使用する。水酸基含有化合物として
は、多価アルコールに代表される水酸基含有化合物や高
分子ポリオール樹脂、またラジカル重合可能な水酸基含
有モノマー等である。本発明の水酸基含有樹脂組成物の
水酸基の含有量としては、アルコキシシラン化合物、ア
ルコキシシラン化合物の加水分解物、シラノール基を含
有する化合物を含まない状態での水酸基価は50mgK
OH/g〜300mgKOH/gであることが好まし
い。更に好ましくは水酸基価は100mgKOH/g〜
250mgKOH/gである。水酸基価が50mgKO
H/g未満の場合では、重合時に発生するゲル状物や凝
集物の生成が多くなるために好ましくない。さらに、イ
ソシアネート化合物を加えて得られる塗膜の機械的な衝
撃に対する耐久性や薬品に対する耐久性を得にくいため
に好ましくない。水酸基価が300mgKOH/gより
高い場合では、水酸基含有樹脂組成物の極性が高くなる
ことにより耐水性が低下することに加え、塗装処理後の
仕上がり外観が悪くなるといった問題が生じるために好
ましくない。
【0010】本発明で用いるラジカル重合性モノマーと
して使用できる化合物としては、アクリル酸またはメタ
クリル酸のエステル、例えば、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプ
ロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アク
リル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メ
タクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸
ラウリル等のアクリル酸またはメタクリル酸の炭素数1
〜18のアルキルエステル。アクリル酸メトキシブチ
ル、メタクリル酸メトキシブチル、アクリル酸メトキシ
エチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エト
キシブチル、メタクリル酸エトキシブチル等のアクリル
酸またはメタクリル酸の炭素数2〜18のアルコキシア
ルキルエステル。アリルアクリレート、アリルメタクリ
レート等のアクリル酸またはメタクリル酸の炭素数2〜
8のアルケニルエステル。ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシブチ
ルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメ
タクリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸の炭素
数2〜8のヒドロキシアルキルエステル。アリルオキシ
エチルアクリレート、アリルオキシエチルメタクリレー
ト等のアクリル酸またはメタクリル酸の炭素数3〜18
のアルケニルオキシアルキルエステル。ビニル芳香族化
合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン、p−クロルスチレン。ポリオレフィン系化合
物としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン。
その他、カプロラクトン変性アクリル酸エステル化合
物、カプロラクトン変性メタクリル酸エステル、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、メチルイソプロペニ
ルケトン、酢酸ビニル、ビニルプロピオネート、ビニル
ピバレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミドブチルエーテル、ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロト
ン酸、アリルアルコール、マレイン酸などが例示でき
る。
【0011】本発明に用いる水酸基含有樹脂組成物は、
有機酸を有するラジカル重合成モノマーを併用すること
が好ましい。この理由としては、重合時の安定性が高く
なることにより、ゲル状物や凝集物の生成が極めて少な
くなるためである。水酸基含有樹脂組成物における有機
酸の含有量としては、アルコキシシラン化合物、アルコ
キシシラン化合物の加水分解物、シラノール基を含有す
る化合物を含まない状態での酸価は2mgKOH/g〜
60mgKOH/gであることが好ましい。更に好まし
くは、酸価は3mgKOH/g〜20mgKOH/gで
ある。酸価が2mgKOH/g未満の場合では、重合時
に発生するゲル状物や凝集物の生成が多くなるために好
ましくない。また、酸価が60mgKOH/gより高い
場合、樹脂粘度の粘度が高くなる為に、塗装作業性が極
めて悪くなるために好ましくない。
【0012】本発明は前記成分をラジカル重合開始剤の
存在下で重合して得られる塗料用樹脂組成物であるが、
ラジカル重合開始剤としては、通常用いられているもの
を用いることができ、その一例としては、過酸化ベンゾ
イル、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビ
スジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等を示すこと
ができる。本発明に用いるラジカル重合して得られる水
酸基含有樹脂組成物の合成処方としては、通常のアクリ
ル樹脂やビニル樹脂等のラジカル重合反応と同様の方
法、条件で得ることができ、この様な合成反応の一例と
して、各単量体成分を有機溶剤に溶解し、ラジカル重合
開始剤の存在下に窒素雰囲気下で60〜180℃程度の
温度で撹拌しながら加熱する方法を示すことができる。
反応時間は、通常1〜10時間程度とすれば良い。ま
た、有機溶剤としてはエーテル系溶媒、エステル系溶
媒、炭化水素系溶媒を使用できる。
【0013】本発明の塗料用樹脂組成物は、上記の水酸
基含有樹脂組成物とイソシアネート化合物を組み合わせ
て用いる樹脂組成物である。イソシアネート系化合物と
しては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−
メチレンビス(シクロペキシルイソシアネート)、キシ
リレンジイソシアネート等のビューレットタイプ付加
物、イソシアヌル環タイプ、多価アルコール付加物等が
あげられる。これらのなかで好ましくは、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
4,4’−メチレンビス(シクロペキシルイソシアネー
ト)等の無黄変タイプのジイソシアネート化合物のビュ
ーレットタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ、多価ア
ルコール付加物である。
【0014】水酸基含有樹脂組成物に加えるイソシアネ
ート系化合物の割合は、水酸基1当量に対してイソシア
ネート基当量として0.5当量〜3.0当量に設定する
ことが好ましい。より好ましくは0.8当量〜2.0当
量である。0.5当量未満の場合では、形成される塗膜
の機械的な衝撃に対する耐久性や薬品に対する耐久性を
得にくいために好ましくない。また3.0当量より高い
場合、形成される塗膜の硬化性が低下するために好まし
くない。
【0015】本発明の塗料用樹脂組成物は、前記の特定
の成分から成るが、必要に応じて、公知の塗面調整剤、
流動性調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤、硬化触媒、体
質顔料、着色顔料、金属顔料、マイカ粉顔料、染料、有
機溶剤等を加えることができる。特に本発明の塗料用樹
脂組成物の硬化触媒としては、ジ−n−オクチルスズビ
ス(イソオクチルチオグリコール酸エステル)、ジ−n
−オクチルスズジラウリン酸塩、ジ−n−ブチルスズビ
スマレイン酸エステル塩、ジ−n−ブチルスズビスオク
チルチオグリコールエステル塩、ジ−n−ブチルスズβ
−メルカプトプロピオン酸塩、ジ−n−ブチルスズジラ
ウレート、ジ−n−メチルスズビス(イソオクチルメル
カプトアセテート)などの有機スズ化合物。テトライソ
プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テト
ラキス−2−エチルヘキソキシチタン、テトラステアロ
キシチタン、ジ−イソ−プロポキシ・ビス(アセチルア
セトナト)チタン、イソ−プロポキシ(2−エチルヘキ
サンジオラト)チタン、ジ−n−ブトキシ・ビス(トリ
エタノールアミナト)チタンなどの有機チタン化合物。
アルミニウムイソプロピレート、モノsec−ブトキシ
アルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムエチル
アセトアセテートジイソプロピレート、アルミニウムト
リス(アセチルアセトアセテート)、アルミニウムビス
エチルアセトアセテートモノアセチルアセテトネートな
どの有機アルミニウム化合物などが例示できる。これら
硬化触媒は単独もしくは数種類を併用して用いることが
できる。
【0016】本発明の塗料用樹脂組成物は、トルエン、
キシレン等の炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、
酢酸ブチル等のエステル系溶剤、ジオキサン、エチレン
グリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶剤等の単
独もしくは混合溶剤で希釈して、スプレー塗装、ロール
塗装、ハケ塗り等の塗装方法によって塗装することがで
きる。また、本発明の塗料用樹脂組成物は、ABS樹
脂、PC樹脂、ナイロンなどのプラスティックの成型品
やステンレス、クロムメッキなどの金属製品にも用いる
ことができる。本発明の塗料用樹脂組成物は常温乾燥
や、70℃以下の低温での焼き付け乾燥が可能である。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1: (実施例1の水酸基含有樹脂組成物の合成):窒素導入
管、温度計、冷却管、滴下ロート、撹拌装置を備えた1
リットルの丸底四つ口フラスコにメチルイソブチルケト
ン160g及び酢酸イソブチル160gを仕込み、11
0℃に加熱した。別に調製したメタクリル酸メチル7
6.8g、2−ヒドロキシエチルアクリレート57.6
g、メタクリル酸n−ブチル115.2g、アクリル酸
n−ブチル96.0g、アクリル酸4−ヒドロキシブチ
ル38.4g、MKCシリケートMS51(三菱化学
(株)製)96.0g、ABN−E(日本ヒドラジン工
業(株)製2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニ
トリル))20.0gから成る混合物を滴下ロートを用
いて4時間に渡ってフラスコ内に添加した。添加終了後
20分毎に100分間に渡ってABN−E2.0gを合
計5回添加し、さらに100分に渡ってフラスコ内温度
を110℃に保って反応を終了し、実施例1の水酸基含
有樹脂組成物を得た。 (実施例1の塗料用樹脂組成物主剤の調製)実施例1の
水酸基含有樹脂組成物に、NCO/OHの当量比が1.
1に相当する量のデユラネート24A−100(旭化成
(株)製ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレット
付加タイプイソシアネート化合物)及び100PPMに
相当するジブチル錫ジラウレートを加えて均一になるま
で攪拌を行なった後、酢酸エチル20重量%、メチルイ
ソブチルケトン30重量%、トルエン30重量%、ソル
ベッソ150(炭化水素系混合溶剤)20重量%から成
る混合溶剤にて、20℃における粘度がフォードカップ
で12秒に達するまで希釈して実施例1の塗料用樹脂組
成物を得た。本実施例は、水酸基含有樹脂組成物中に加
水分解性アルコキシシラン化合物を固形分として20重
量%含有し、アルコキシシラン化合物を含まない状態で
の水酸基価は110mgKOH/gであり、有機酸は共
重合されていない水酸基含有樹脂組成物を用いたもの
で、水酸基含有樹脂組成物に、NCO/OH当量比が
1.1に相当するイソシネート系化合物を硬化剤として
加えた塗料用樹脂組成物である。
【0018】実施例2: (実施例2の水酸基含有樹脂組成物の合成):実施例1
と同様の装置にメチルイソブチルケトン160g及び酢
酸イソブチル160gを仕込み、110℃に加熱した。
別に調製したメタクリル酸メチル72.0g、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート57.6g、メタクリル酸n
−ブチル115.2g、アクリル酸n−ブチル96.0
g、アクリル酸4−ヒドロキシブチル38.4g、メタ
クリル酸4.8g、MKCシリケートMS51(三菱化
学(株)製)96.0g、ABN−E(日本ヒドラジン
工業(株)製2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロ
ニトリル))20.0gから成る混合物を滴下ロートを
用いて4時間に渡ってフラスコ内に添加した。添加終了
後20分毎に100分間に渡ってABN−E2.0gを
合計5回添加し、さらに100分に渡ってフラスコ内温
度を110℃に保って反応を終了し、実施例2の水酸基
含有樹脂組成物を得た。 (実施例2の塗料用樹脂組成物主剤の調製)実施例2の
水酸基含有樹脂組成物に、NCO/OHの当量比が1.
1に相当する量のデユラネート24A−100(旭化成
(株)製ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレット
付加タイプイソシアネート化合物)及び100PPMに
相当するジブチル錫ジラウレートを加えて均一になるま
で攪拌を行なった後、酢酸エチル20重量%、メチルイ
ソブチルケトン30重量%、トルエン30重量%、ソル
ベッソ150(炭化水素系混合溶剤)20重量%から成
る混合溶剤にて、20℃における粘度がフォードカップ
で12秒に達するまで希釈して実施例2の塗料用樹脂組
成物を得た。本実施例は、水酸基含有樹脂組成物中に加
水分解性アルコキシシラン化合物を固形分として20重
量%含有し、アルコキシシラン化合物を含まない状態で
の水酸基価は110mgKOH/gであり、酸価として
8.0mgKOH/gに相当する有機酸が共重合されて
いる水酸基含有樹脂組成物を用いたもので、水酸基含有
樹脂組成物に、NCO/OH当量比が1.1に相当する
イソシアネート系化合物を硬化剤として加えた塗料用樹
脂組成物である。
【0019】実施例3: (実施例3の水酸基含有樹脂組成物の合成):実施例1
と同様の装置にメチルイソブチルケトン160g及び酢
酸イソブチル160gを仕込み、110℃に加熱した。
別に調製したメタクリル酸メチル76.8g、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート24.0g、メタクリル酸n
−ブチル124.8g、アクリル酸n−ブチル153.
6g、メタクリル酸4.8g、MKCシリケートMS5
1(三菱化学(株)製)96.0g、ABN−E(日本
ヒドラジン工業(株)製2,2’−アゾビス−(2−メ
チルブチロニトリル))20.0gから成る混合物を滴
下ロートを用いて4時間に渡ってフラスコ内に添加し
た。添加終了後20分毎に100分間に渡ってABN−
E2.0gを合計5回添加し、さらに100分に渡って
フラスコ内温度を110℃に保って反応を終了し、実施
例3の水酸基含有樹脂組成物を得た。 (実施例3の塗料用樹脂組成物主剤の調製)実施例3の
水酸基含有樹脂組成物に、NCO/OHの当量比が1.
1に相当する量のデユラネート24A−100(旭化成
(株)製ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレット
付加タイプイソシアネート化合物)及び100PPMに
相当するジブチル錫ジラウレートを加えて均一になるま
で攪拌を行なった後、酢酸エチル20重量%、メチルイ
ソブチルケトン30重量%、トルエン30重量%、ソル
ベッソ150(炭化水素系混合溶剤)20重量%から成
る混合溶剤にて、20℃における粘度がフォードカップ
で12秒に達するまで希釈して実施例3の塗料用樹脂組
成物を得た。本実施例は、水酸基含有樹脂組成物中に加
水分解性アルコキシシラン化合物を固形分として20重
量%含有し、アルコキシシラン化合物を含まない状態で
の水酸基価は30mgKOH/gであり、酸価として
8.0mgKOH/gに相当する有機酸が共重合されて
いる水酸基含有樹脂組成物を用いたもので、水酸基含有
樹脂組成物に、NCO/OH当量比が1.1に相当する
イソシネート系化合物を硬化剤として加えた塗料用樹脂
組成物である。
【0020】実施例4: (実施例4の水酸基含有樹脂組成物の合成):実施例1
と同様の装置にメチルイソブチルケトン160g及び酢
酸イソブチル160gを仕込み、110℃に加熱した。
別に調製した2−ヒドロキシエチルアクリレート37
9.2g、アクリル酸n−ブチル76.8g、メタクリ
ル酸4.8g、MKCシリケートMS51(三菱化学
(株)製)96.0g、ABN−E(日本ヒドラジン工
業(株)製2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニ
トリル))20.0gから成る混合物を滴下ロートを用
いて4時間に渡ってフラスコ内に添加した。添加終了後
20分毎に100分間に渡ってABN−E2.0gを合
計5回添加し、さらに100分に渡ってフラスコ内温度
を110℃に保って反応を終了し、実施例4の水酸基含
有樹脂組成物を得た。 (実施例4の塗料用樹脂組成物主剤の調製)実施例4の
水酸基含有樹脂組成物に、NCO/OHの当量比が1.
1に相当する量のデユラネート24A−100(旭化成
(株)製ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレット
付加タイプイソシアネート化合物)及び100PPMに
相当するジブチル錫ジラウレートを加えて均一になるま
で攪拌を行なった後、酢酸エチル20重量%、メチルイ
ソブチルケトン30重量%、トルエン30重量%、ソル
ベッソ150(炭化水素系混合溶剤)20重量%から成
る混合溶剤にて、20℃における粘度がフォードカップ
で12秒に達するまで希釈して実施例4の塗料用樹脂組
成物を得た。本実施例は、水酸基含有樹脂組成物中に加
水分解性アルコキシシラン化合物を固形分として20重
量%含有し、アルコキシシラン化合物を含まない状態で
の水酸基価は380mgKOH/gであり、酸価として
8.0mgKOH/gに相当する有機酸が共重合されて
いる水酸基含有樹脂組成物を用いたもので、水酸基含有
樹脂組成物に、NCO/OH当量比が1.1に相当する
イソシアネート系化合物を硬化剤として加えた塗料用樹
脂組成物である。
【0021】実施例5: (実施例5の水酸基含有樹脂組成物の合成):実施例1
と同様の装置に、メチルイソブチルケトン160g及び
酢酸イソブチル160gを仕込み、110℃に加熱し
た。別に調製したメタクリル酸メチル72.0g、2−
ヒドロキシエチルアクリレート57.6g、メタクリル
酸n−ブチル115.2g、アクリル酸n−ブチル9
6.0g、アクリル酸4−ヒドロキシブチル38.4
g、メタクリル酸4.8g、MKCシリケートMS51
(三菱化学(株)製)96.0g、ABN−E(日本ヒ
ドラジン工業(株)製2,2’−アゾビス−(2−メチ
ルブチロニトリル))20.0gから成る混合物を滴下
ロートを用いて4時間に渡ってフラスコ内に添加した。
添加終了後20分毎に100分間に渡ってABN−E
2.0gを合計5回添加し、さらに100分に渡ってフ
ラスコ内温度を110℃に保って反応を終了し、実施例
5の水酸基含有樹脂組成物を得た。 (実施例5の塗料用樹脂組成物主剤の調製)実施例5の
水酸基含有樹脂組成物に、NCO/OHの当量比が0.
3に相当する量のデユラネート24A−100(旭化成
(株)製ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレット
付加タイプイソシアネート化合物)及び100PPMに
相当するジブチル錫ジラウレートを加えて均一になるま
で攪拌を行なった後、酢酸エチル20重量%、メチルイ
ソブチルケトン30重量%、トルエン30重量%、ソル
ベッソ150(炭化水素系混合溶剤)20重量%から成
る混合溶剤にて、20℃における粘度がフォードカップ
で12秒に達するまで希釈して実施例5の塗料用樹脂組
成物を得た。本実施例は、水酸基含有樹脂組成物中に加
水分解性アルコキシシラン化合物を固形分として20重
量%含有し、アルコキシシラン化合物を含まない状態で
の水酸基価は110mgKOH/gであり、酸価として
8.0mgKOH/gに相当する有機酸が共重合されて
いる水酸基含有樹脂組成物を用いたもので、水酸基含有
樹脂組成物に、NCO/OH当量比が0.3に相当する
イソシネート系化合物を硬化剤として加えた塗料用樹脂
組成物である。
【0022】実施例6: (実施例6の水酸基含有樹脂組成物の合成):実施例1
と同様の装置に、メチルイソブチルケトン160g及び
酢酸イソブチル160gを仕込み、110℃に加熱し
た。別に調製したメタクリル酸メチル72.0g、2−
ヒドロキシエチルアクリレート57.6g、メタクリル
酸n−ブチル115.2g、アクリル酸n−ブチル9
6.0g、アクリル酸4−ヒドロキシブチル38.4
g、メタクリル酸4.8g、MKCシリケートMS51
(三菱化学(株)製)96.0g、ABN−E(日本ヒ
ドラジン工業(株)製2,2’−アゾビス−(2−メチ
ルブチロニトリル))20.0gから成る混合物を滴下
ロートを用いて4時間に渡ってフラスコ内に添加した。
添加終了後20分毎に100分間に渡ってABN−E
2.0gを合計5回添加し、さらに100分に渡ってフ
ラスコ内温度を110℃に保って反応を終了し、実施例
6の水酸基含有樹脂組成物を得た。 (実施例6の塗料用樹脂組成物主剤の調製)実施例6の
水酸基含有樹脂組成物に、NCO/OHの当量比が5.
0に相当する量のデユラネート24A−100(旭化成
(株)製ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレット
付加タイプイソシアネート化合物)及び100PPMに
相当するジブチル錫ジラウレートを加えて均一になるま
で攪拌を行なった後、酢酸エチル20重量%、メチルイ
ソブチルケトン30重量%、トルエン30重量%、ソル
ベッソ150(炭化水素系混合溶剤)20重量%から成
る混合溶剤にて、20℃における粘度がフォードカップ
で12秒に達するまで希釈して実施例6の塗料用樹脂組
成物を得た。本実施例は、水酸基含有樹脂組成物中に加
水分解性アルコキシシラン化合物を固形分として20重
量%含有し、アルコキシシラン化合物を含まない状態で
の水酸基価は110mgKOH/gであり、酸価として
8.0mgKOH/gに相当する有機酸が共重合されて
いる水酸基含有樹脂組成物を用いたもので、水酸基含有
樹脂組成物に、NCO/OH当量比が5.0に相当する
イソシアネート系化合物を硬化剤として加えた塗料用樹
脂組成物である。
【0023】比較例1: (比較例1の水酸基含有樹脂組成物の合成):窒素導入
管、温度計、冷却管、滴下ロート、撹拌装置を備えた1
リットルの丸底四つ口フラスコにメチルイソブチルケト
ン160g及び酢酸イソブチル160gを仕込み、11
0℃に加熱した。別に調製したメタクリル酸メチル9
6.0g、2−ヒドロキシエチルアクリレート72.0
g、メタクリル酸n−ブチル144.0g、アクリル酸
n−ブチル120.0g、アクリル酸4−ヒドロキシブ
チル48.0g、ABN−E(日本ヒドラジン工業
(株)製2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニト
リル))24.0gから成る混合物を滴下ロートを用い
て4時間に渡ってフラスコ内に添加した。添加終了後2
0分毎に100分間に渡ってABN−E2.0gを合計
5回添加し、さらに100分に渡ってフラスコ内温度を
110℃に保って反応を終了し、比較例1の水酸基含有
樹脂組成物を得た。 (比較例1の塗料用樹脂組成物主剤の調製)比較例1の
水酸基含有樹脂組成物に、NCO/OHの当量比が1.
1に相当する量のデユラネート24A−100(旭化成
(株)製ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレット
付加タイプイソシアネート化合物)及び100PPMに
相当するジブチル錫ジラウレートを加えて均一になるま
で攪拌を行なった後、酢酸エチル20重量%、メチルイ
ソブチルケトン30重量%、トルエン30重量%、ソル
ベッソ150(炭化水素系混合溶剤)20重量%から成
る混合溶剤にて、20℃における粘度がフォードカップ
で12秒に達するまで希釈して比較例1の塗料用樹脂組
成物を得た。本比較例は、水酸基含有樹脂組成物中に加
水分解性アルコキシシラン化合物を含まない例で、水酸
基価は110mgKOH/gであり、有機酸は共重合さ
れていない水酸基含有樹脂組成物を用いたもので、水酸
基含有樹脂組成物に、NCO/OH当量比が1.1に相
当するイソシアネート系化合物を硬化剤として加えた塗
料用樹脂組成物である。
【0024】比較例2: (比較例2の水酸基含有樹脂組成物の合成):窒素導入
管、温度計、冷却管、滴下ロート、撹拌装置を備えた1
リットルの丸底四つ口フラスコにメチルイソブチルケト
ン160g及び酢酸イソブチル160gを仕込み、11
0℃に加熱した。別に調製したメタクリル酸メチル1
9.2g、2−ヒドロキシエチルアクリレート14.4
g、メタクリル酸n−ブチル28.8g、アクリル酸n
−ブチル24.0g、アクリル酸4−ヒドロキシブチル
9.6g、MKCシリケートMS51(三菱化学(株)
製)384.0g、ABN−E(日本ヒドラジン工業
(株)製2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニト
リル))5.0gから成る混合物を滴下ロートを用いて
4時間に渡ってフラスコ内に添加した。添加終了後20
分毎に100分間に渡ってABN−E0.5gを合計5
回添加し、さらに100分に渡ってフラスコ内温度を1
10℃に保って反応を終了し、比較例2の水酸基含有樹
脂組成物を得た。 (比較例2の塗料用樹脂組成物主剤の調製)比較例2の
水酸基含有樹脂組成物に、NCO/OHの当量比が1.
1に相当する量のデユラネート24A−100(旭化成
(株)製ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレット
付加タイプイソシアネート化合物)及び100PPMに
相当するジブチル錫ジラウレートを加えて均一になるま
で攪拌を行なった後、酢酸エチル20重量%、メチルイ
ソブチルケトン30重量%、トルエン30重量%、ソル
ベッソ150(炭化水素系混合溶剤)20重量%から成
る混合溶剤にて、20℃における粘度がフォードカップ
で12秒に達するまで希釈して比較例2の塗料用樹脂組
成物を得た。本比較例は、水酸基含有樹脂組成物中に加
水分解性アルコキシシラン化合物を固形分として80重
量%含有し、アルコキシシラン化合物を含まない状態で
の水酸基価は110mgKOH/gであり、有機酸は共
重合されていない水酸基樹脂組成物を用いたもので、水
酸基含有樹脂組成物に、NCO/OH当量比が1.1に
相当するイソシアネート系化合物を硬化剤として加えた
塗料用樹脂組成物である。
【0025】塗膜評価方法 (イ)塗装処理と塗装乾燥 ABS成型素材に、実施例及び比較例で得た塗料用樹脂
組成物をエアースプレー塗装により乾燥膜厚が30μm
になるように均一に塗装を行った。スプレー終了後70
℃の設定した乾燥炉を用いて30分間の加熱乾燥を行な
い、その後2日間常温放置することにより乾燥過程を終
了し各種試験を行った。表1に試験結果を示す。
【0026】
【表1】
【0027】(ロ)塗膜試験項目と評価方法 重合安定性:合成処方した水酸基含有樹脂組成物に
ゲル状の異物が存在する等の不具合につき、合成時の安
定性を相対的に評価。 乾燥性:70℃での加熱乾燥終了後、常温での指触乾
燥に至るまでの乾燥性を相対的に評価。 密着性試験:1mm×1mm×100個碁盤目カッ
ト、セロハンテープ剥離試験後の残存碁盤目数から評
価。 耐水密着性試験:40℃温水中に240時間浸漬
後、1mm×1mm×100個碁盤目カット、セロハン
テープ剥離試験後の残存碁盤目数から評価。 耐衝撃性試験:JISK5400に準拠して試験を行
った。500g荷重で30cmでの衝撃性試験結果を相
対的に評価。 耐ガソリン性試験:30℃の日石レギュラーガソリン
中に20分間浸漬後の塗膜変化を相対的に評価。 塗装仕上がり外観:目視により仕上がり状態の平滑性
を相対的に評価。 リコート性:リコートを行なった後、標準乾燥終了後
の密着性を評価。リコート性試験は、標準乾燥を行なっ
た塗膜上に、実施例及び比較例で得た塗料用樹脂組成物
をエアースプレー塗装により乾燥膜厚が30μmになる
ように均一に塗装を行い、70℃の設定した乾燥炉を用
いて30分間の加熱乾燥を行ない、その後2日間常温放
置した後の密着性を評価した。
【0028】(ハ)試験評価判定基準 ◎:極めて良好 ○:良好 △:やや劣るが使用可能範囲 ×:不良
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の加水分解
性アルコキシシラン化合物、アルコキシシラン化合物の
加水分解物、シラノール基を含有する化合物から選択さ
れる1種類以上の存在下で、水酸基含有化合物を含むラ
ジカル重合性モノマーをラジカル重合開始剤をもちいて
重合して得られるような特定の水酸基含有樹脂組成物
に、イソシアネート系化合物を硬化剤として加えて硬化
させるクリヤコート仕上げ用塗料用樹脂組成物を用いる
ことにより、低温焼付けもしくは常温乾燥で硬化可能
な、耐磨耗性、耐薬品性、耐候性等の耐久性能に優れ、
且つ補修性にも優れた塗料用樹脂組成物を提供すること
を可能にした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑山 淳 東京都豊島区高田1丁目18番1号 オリジ ン電気株式会社内 Fターム(参考) 4J038 CA021 CC001 CE001 CF001 CG001 DG191 DG261 DL022 DL032 GA03 GA06 NA03 NA04 NA11 NA27 PA19 PC02 PC08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加水分解性アルコキシシラン化合物、該
    アルコキシシラン化合物の加水分解物、シラノール基を
    含有する化合物から選択される1種類以上の存在下で、
    水酸基含有化合物を含むラジカル重合性モノマーをラジ
    カル重合開始剤をもちいて重合して得られる水酸基含有
    樹脂組成物に、イソシアネート系化合物が加えられてな
    ることを特徴とする塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記水酸基含有樹脂組成物は、前記アル
    コキシシラン化合物、該アルコキシシラン化合物の加水
    分解物、前記シラノール基を含有する化合物を含まない
    状態での水酸基価が50mgKOH/g〜300mgK
    OH/gであることを特徴とする請求項1記載の塗料用
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記水酸基含有樹脂組成物は有機酸が共
    重合されており、アルコキシシラン化合物、アルコキシ
    シラン化合物の加水分解物、シラノール基を含有する化
    合物を含まない状態での酸価が2mgKOH/g〜60
    mgKOH/gであることを特徴とする請求項1記載の
    塗料用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 加水分解性アルコキシシラン化合物、該
    アルコキシシラン化合物の加水分解物、シラノール基を
    含有する化合物から選択される1種類以上の存在下で、
    ラジカル重合開始剤をもちいて、有機酸を有するラジカ
    ル重合性モノマーおよび、水酸基を有するラジカル重合
    性モノマーを含むラジカル重合性モノマーを重合して得
    られる水酸基含有樹脂組成物であり、前記アルコキシシ
    ラン化合物、該アルコキシシラン化合物の加水分解物、
    シラノール基を含有する化合物を含まない状態での酸価
    が2mgKOH/g〜60mgKOH/g、且つ水酸基
    価が50mgKOH/g〜300mgKOH/gである
    水酸基含有樹脂組成物に、イソシアネート系化合物が加
    えられてなることを特徴とする塗料用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載の塗料用樹脂組成物に
    おいて、水酸基含有樹脂組成物の有する水酸基1当量に
    対して、イソシアネート基が0.5〜3.0当量に相当
    するイソシアネート系化合物が加えられてなることを特
    徴とする塗料用樹脂組成物。
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