JP2000169791A - 滑水性表面を形成し、かつ生活汚染物質易除去性を有する水回り物品用低温硬化性被覆用組成物 - Google Patents

滑水性表面を形成し、かつ生活汚染物質易除去性を有する水回り物品用低温硬化性被覆用組成物

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JP2000169791A
JP2000169791A JP10343887A JP34388798A JP2000169791A JP 2000169791 A JP2000169791 A JP 2000169791A JP 10343887 A JP10343887 A JP 10343887A JP 34388798 A JP34388798 A JP 34388798A JP 2000169791 A JP2000169791 A JP 2000169791A
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JP
Japan
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meth
water
hydroxyl
acrylate
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JP10343887A
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English (en)
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Masato Yamamoto
真人 山本
Teiji Katayama
禎二 片山
Fumio Yamashita
文男 山下
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 滑水性表面を形成し、かつ生活汚染物質易除
去性を有する水回り物品用低温硬化性被覆用組成物を提
供すること。 【解決手段】 (A)(a)式 【化9】 式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を表わし、R2
は炭素数1〜6の二価の炭化水素基を表わし、R3は水
素原子又はメチル基を表わし、mは6〜300の数であ
る、及び/又は式 【化10】 式中、R4及びR7は同一又は異なって水素原子又はメチ
ル基を表わし、R5及びR6は同一又は異なって炭素数1
〜6の二価の炭化水素基を表わし、nは6〜300の数
である、で示されるシロキサンマクロモノマー1〜40
重量%、(b)水酸基含有ビニルモノマー、及び必要に
より(c)これらと共重合可能な他の不飽和モノマーの
共重合により得られる水酸基価が50〜290mgKO
H/gの範囲内である水酸基含有シロキサンポリマー、
及び(B)脂肪族ポリイソシアネート架橋剤からなるこ
とを特徴とする滑水性表面を形成し、かつ生活汚染物質
易除去性を有する水回り物品用低温硬化性被覆用組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆用組成物に関
し、更に詳細には、滑水性表面を形成し、かつ生活汚染
物質易除去性を有する水回り物品用低温硬化性被覆用組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、浴槽、洗面器、便器
等の水回り用住宅機器にはSMC(シートモールディン
グコンパウンド)やBMC(バルクモールディングコン
パウンド)等に代表される強化プラスチック成型品が使
用されている。
【0003】しかしながら、該強化プラスチック成型品
の表面には水あか、化粧品(口紅、マニキュア等)、マ
ジックインキ等の生活汚染物質等が付着し、これを除去
するには洗剤やコンパウンド等を使用しなければならな
いという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決し、低温で硬化させることができ、水回
り用住宅機器表面に滑水性を付与すると同時に、生活汚
染物質易除去性を有する被覆材料を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の問
題点を解決し、低温で硬化させることができ、水回り用
住宅機器表面に滑水性を付与すると同時に、生活汚染物
質易除去性を有する被覆材料を開発すべく鋭意検討を重
ねてきた。
【0006】その結果、特定の水酸基含有シロキサンポ
リマーを特定の架橋剤と共に架橋硬化させることによっ
て形成される皮膜が上記の目的に合致するものであるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】かくして、本発明によれば、(A)(a)
【0008】
【化3】
【0009】式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基
を表わし、R2は炭素数1〜6の二価の炭化水素基を表
わし、R3は水素原子又はメチル基を表わし、mは6〜
300の数である、及び/又は式
【0010】
【化4】
【0011】式中、R4及びR7は同一又は異なって水素
原子又はメチル基を表わし、R5及びR6は同一又は異な
って炭素数1〜6の二価の炭化水素基を表わし、nは6
〜300の数である、で示されるシロキサンマクロモノ
マー1〜40重量%、(b)水酸基含有ビニルモノマ
ー、及び必要により(c)これらと共重合可能な他の不
飽和モノマーの共重合により得られる水酸基価が50〜
290mgKOH/gの範囲内である水酸基含有シロキ
サンポリマー、及び(B)脂肪族ポリイソシアネート架
橋剤からなることを特徴とする滑水性表面を形成し、か
つ生活汚染物質易除去性を有する水回り物品用低温硬化
性被覆用組成物が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の被覆用組成物につ
いて更に詳細に説明する。
【0013】シロキサンマクロモノマー(a) 本発明において、水酸基含有シロキサンポリマー(A)
の製造に使用されるシロキサンマクロモノマー(a)
は、架橋塗膜表面に滑水性を付与するものであり、下記
【0014】
【化5】
【0015】及び/又は下記式
【0016】
【化6】
【0017】で示されるものであり、ここで、R1は炭
素数1〜10のアルキル基を表わし、R2は炭素数1〜
6の二価の炭化水素基を表わし、R3は水素原子又はメ
チル基を表わし、R4及びR7は同一又は異なって水素原
子又はメチル基を表わし、R5及びR6は同一又は異なっ
て炭素数1〜6の二価の炭化水素基を表わし、また、m
及びnはジメチルシロキサン単位の平均重合度を意味
し、ともに6〜300、好ましくは6〜100の範囲内
の数である。
【0018】シロキサンマクロモノマー(a)は、一般
に300〜30,000、好ましくは500〜20,0
00の範囲内の数平均分子量を有することができる。
【0019】水酸基含有ビニルモノマー(b) 本発明において、水酸基含有シロキサンポリマー(A)
の製造に使用される水酸基含有ビニルモノマー(b)
は、架橋剤との架橋官能基としての役割と滑水性を与え
る役割とを併せ持つものであり、具体的には、例えば、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸
の炭素数2〜8のヒドロキシアルキルエステル;ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブ
チレングリコールなどのポリエーテルポリオールと(メ
タ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸とのモノエステ
ル;ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アリルアルコ
ール、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステ
ル、(ポリ)アルキレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート等とラクトン類(例えば、ε−カプロラクトン、
γ−バレロラクトン)との付加物;ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコ
ールなどのポリエーテルポリオールと2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有不飽和モノ
マーとのモノエーテル;α,β−不飽和カルボン酸と、
カージュラE10(シェル化学社製)やα−オレフィン
エポキシドのようなモノエポキシ化合物との付加物;グ
リシジル(メタ)アクリレートと酢酸、プロピオン酸、
p−t−ブチル安息香酸、脂肪酸類のような一塩基酸と
の付加物;無水マレイン酸や無水イタコン酸のごとき酸
無水基含有不飽和化合物と、エチレングリコール、1,
6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの
グリコール類とのモノエステル化物またはジエステル化
物;ヒドロキシエチルビニルエーテルのごときヒドロキ
シアルキルビニルエーテル類、3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレートのような塩素を含ん
だ水酸基含有単量体、アリルアルコ−ル等を挙げること
ができる。
【0020】他の不飽和モノマー(c) 上記のシロキサンマクロモノマー(a)及び水酸基含有
ビニルモノマー(b)と必要により共重合せしめられる
他の不飽和モノマー(c)としては、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン
酸、フマル酸、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−カルボキシプロピル(メタ)アクリレート、
5−カルボキシペンチル(メタ)アクリレート等のカル
ボキシル基含有不飽和モノマー;(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メ
タ)アクリル酸ブチル(n−,i−,t−)、(メタ)
アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘ
キシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)ア
クリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロ
ヘキシル等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数1〜
18のアルキルエステル又はシクロアルキルエステル;
(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル
酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシブチル
等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数2〜18のア
ルコキシアルキルエステル;エチルビニルエーテル、n
−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテ
ル、ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテ
ル、ペンチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテ
ル、オクチルビニルエーテル等の鎖状アルキルビニルエ
ーテル類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキ
シルビニルエーテル等のシクロアルキルビニルエーテル
類;フェニルビニルエーテル、トリビニルフェニルエー
テル等のアリールビニルエーテル類;ベンジルビニルエ
ーテル、フェネチルビニルエーテル等のアラルキルビニ
ルエーテル類;アリルグリシジルエーテル、アリルエチ
ルエーテル等のアリルエーテル類;酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、乳酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル、イソカプロン酸ビニル、ピバリ
ン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ベオバモノマ−(シェ
ル化学社製)等のビニルエステル;酢酸イソプロペニ
ル、プロピオン酸イソプロペニル等のプロペニルエステ
ル;エチレン、プロピレン、ブチレン、塩化ビニル等の
オレフィン系化合物;スチレン、α−メチルスチレン、
ビニルトルエン、α−クロルスチレン等のビニル芳香族
化合物;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ートなどの含窒素アルキル(メタ)アクリレート;アク
リルアミド、メタクリルアミド、N−メチル(メタ)ア
クリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N
−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリルアミド等の重合性アミド類;2−ビニルピリジ
ン、1−ビニル−2−ピロリドン、4−ビニルピリジン
などの芳香族含窒素モノマー;アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル等の重合性ニトリル;ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリ
アセトオキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシ
エチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイル
オキシプロピルトリエトキシシラン等の加水分解性アル
コキシシリル基含有モノマー;グリシジル(メタ)アク
リレート,アリルグリシジルエーテル等の重合性グリシ
ジル化合物;ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレ
ート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルテトラブ
ロムフタレート、ペンタエリスリト−ルジアリルエーテ
ル、アリルグリシジルエーテル等のアリルモノマー;パ
ーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフ
ルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレ−ト、パーフ
ルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のパーフ
ルオロアルキル(メタ)アクリレート;エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレ
ート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリン
トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシイソシアヌレートトリ(メタ)
アクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、グリセ
ロールアリロキシジ(メタ)アクリレート、1,1,1
−トリス(ヒドロキシメチル)エタンジ(メタ)アクリ
レート、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタ
ントリ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレ
ート、トリアリルトリメリテート、ジアリルテレフタレ
ート、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、
ペンタエリスリトルジアリルエ−テル、ジビニルベンゼ
ン等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類
等を挙げることができる。
【0021】水酸基含有シロキサンポリマー(A) 本発明において、水酸基含有シロキサンポリマー(A)
は、上記のシロキサンマクロモノマー(a)、水酸基含
有ビニルモノマー(b)及び必要によりこれらと共重合
可能な他の不飽和モノマー(c)の共重合により得るこ
とができる。
【0022】シロキサンマクロモノマー、水酸基含有ビ
ニルモノマー及び必要によりこれらと共重合可能な他の
不飽和モノマーの共重合割合は、得られる水酸基含有シ
ロキサンポリマー(A)に望まれる物性等に応じて広い
範囲にわたって変えることができるが、上記モノマーの
合計量を基準にして、一般には次の範囲内とすることが
望ましい。
【0023】シロキサンマクロモノマー(a):1〜4
0重量%、特に2〜25重量% 水酸基含有ビニルモノマー(b):5〜98重量%、特
に10〜70重量% 他の不飽和モノマー(c):0〜94重量%、特に5〜
88重量% 上記のモノマーの共重合は、通常、有機溶媒中で、モノ
マーの合計量100重量部あたり約0.01〜約8重量
部の重合開始剤の存在下に、約−20℃〜約150℃の
温度で、常圧で又は場合により約30kg/cm2Gま
での加圧下に反応させることにより行なうことができ
る。
【0024】かくして得られる水酸基含有シロキサンポ
リマー(A)は、一般に1,000〜100,000、
好ましくは3,000〜50,000の範囲内の数平均
分子量を有することができる。さらに、水酸基含有シロ
キサンポリマー(A)は、一般に50〜290mgKO
H/g、好ましくは90〜200mgKOH/gの範囲
内の水酸基価を有することができる。
【0025】架橋剤成分(B) 本発明において、上記水酸基含有シロキサンポリマー
(A)を架橋硬化させるための架橋剤として、脂肪族ポ
リイソシアネート化合物が用いられる。
【0026】上記の脂肪族ポリイソシアネート化合物と
しては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、ト
リメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレン
ジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、
1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレ
ンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネー
ト、2,3−ブチレンジイソシアネート、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシア
ネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシア
ネート;これらのビューレットタイプ付加物、イソシア
ヌル環タイプ付加物;これらのポリイソシアネート化合
物の過剰量に、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、
ヒマシ油等の低分子活性水素含有化合物を反応させて得
られるイソシアネート末端プレポリマー等を挙げること
ができる。
【0027】本発明に従う被覆用組成物 本発明の被覆用組成物は、以上に述べた水酸基含有シロ
キサンポリマー(A)及び架橋剤成分(B)に、適宜有
機溶剤を追加して混合することにより調整することがで
きる。
【0028】本発明の被覆用組成物は、成分(A)と成
分(B)とが分離した二液型にしておき、使用直前に両
成分を混合するようにすることが望ましい。
【0029】シロキサンポリマー(A)に対する架橋剤
成分(B)の配合割合は、架橋剤成分(B)の種類等に
応じて広い範囲にわたって変えることができるが、一般
的には、シロキサンポリマー(A)の水酸基対架橋剤成
分(B)のイソシアネート基の当量比が1/0.3〜1
/2.5、好ましくは1/0.5〜1/2.0の範囲内
で用いるのが適当である。
【0030】本発明の被覆用組成物には、必要によりさ
らに、例えば、着色顔料、体質顔料、防錆顔料、染料、
界面活性剤、その他通常塗料に用いられるそれ自体既知
の添加剤等を添加することもできる。
【0031】かくして得られる本発明の被覆用組成物
は、浴槽、洗面器、便器等の水回り用住宅機器の表面に
適用するのに有用である。
【0032】これら機器への本発明の被覆用組成物の塗
布は、例えば、スプレー塗装、ハケ塗り、ローラー塗
装、ロールコート塗装、浸漬塗装、カーテンフローコー
ター塗装などのそれ自体既知の方法で行なうことができ
る。また、塗布された皮膜の厚さは、被塗物の用途等に
応じて変えることができるが、一般的には、硬化後の膜
厚で1〜100μm、特に10〜50μm程度が好適で
ある。
【0033】本発明の被覆用組成物の架橋硬化の条件
は、該組成物の調製に用いられた水酸基含有シロキサン
ポリマー(A)及び架橋剤成分(B)の種類等に応じて
決定されるが、通常、常温ないし約100℃、好ましく
は常温ないし約80℃、更に好ましくは常温ないし約6
0℃の温度で約10〜約60分間の条件を用いることが
できる。
【0034】このようにして本発明の被覆用組成物を用
いて形成される塗膜の表面は滑水性に優れており、例え
ば、従来のフッ素化エチレン系樹脂で被覆した物体表面
は水滴化した水の接触角は約108°であるが、質量1
0mgの水滴を付着させた皮膜を90°に傾けても水滴
は停止したままであって自重によって落下しないが、本
発明のポリマー組成物から形成された皮膜は、水滴の接
触角が約100°であり、該皮膜に付着させた質量10
mgの水滴は、皮膜を水平面から50°以内の角度で傾
けただけで自重によって滑り始めて落下するという優れ
た滑水性を示す。
【0035】かくして、本発明の被覆用組成物は、水滴
の付着をきらい、かつ生活汚染物質が付着しやすい水回
り用住宅機器の表面処理剤として極めて有用である。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、滑水性表面を形成し、
かつ生活汚染物質易除去性を有する水回り物品用低温硬
化性被覆用組成物が提供される。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明する。以下、単に「部」および「%」とあるのは、そ
れぞれ「重量部」、「重量%」を意味する。
【0038】製造例1 温度計、還流冷却器、撹拌機及び滴下装置を備えた4つ
口フラスコにキシレン53.8部及びメチルイソブチル
ケトン28部を仕込み、撹拌下で加熱し、115℃に保
った。次に、115℃の温度で表1記載の単量体及び重
合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル4.2部か
らなる混合物を3時間かけて滴下した。滴下終了後、1
15℃で2時間熟成し、固形分濃度55%、水酸基価1
51mgKOH/g、数平均分子量12,000の水酸
基含有シロキサンポリマー(A−1)の溶液を得た。
【0039】製造例2〜4 下記表1に示すモノマー組成を用いる以外、製造例1と
同様にして水酸基含有シロキサンポリマー(A−2)〜
(A−4)の溶液を得た。得られたポリマーの特数値を
表1に併せて示す。
【0040】表1において、 (注1)「サイラプレーンFM−0721」:チッソ
(株)社製、メタクリル基含有シロキサンマクロモノマ
ー、商品名、分子量約5,000、構造式
【0041】
【化7】
【0042】(注2)「サイラプレーンFM−772
1」:チッソ(株)社製、メタクリル基含有シロキサン
マクロモノマー、商品名、分子量約5,000、構造式
【0043】
【化8】
【0044】
【表1】
【0045】実施例1〜9及び比較例1〜2 下記表2に示す配合(固形分)により水酸基含有シロキ
サンポリマー(A)と架橋剤成分(B)及び触媒を混合
して撹拌し、被覆用組成物を得た。
【0046】表2において、 (注3)「TPA90EX」:旭化成(株)社製、商品
名、ヘキサメチレンジイソシアネートイソシアヌレート
ポリマー、固形分90%。
【0047】(注4)「N−3500」:住友バイエル
ウレタン(株)社製、商品名「ディスモジュールN−3
500」、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート
体、固形分100%。
【0048】(注5)「U−100」:日東化成(株)
社製、商品名「ネオスタンU−100」、ジブチル錫ジ
ラウレート。
【0049】(注6)「レタンPG2KAクリヤー」:
関西ペイント(株)社製、2液型ウレタン硬化型塗料、
主剤/硬化剤混合比=2/1。
【0050】上記実施例1〜9で得られたポリマー組成
物を10番のバーコーターを用いてガラス板上に塗布
し、表2に示す架橋塗膜作成条件下に加熱し、更に1週
間室温で放置することにより試験用硬化皮膜を得た。
【0051】得られた試験用硬化皮膜膜について性能試
験を行なった。その結果も併せて表2に示す。表2にお
ける試験方法は以下の通りである。
【0052】初期硬化性:エタノールをしみこませたガ
ーゼで、塗膜を30往復こすり、外観を以下の基準で評
価した。
【0053】 ○:異常がない、 △:僅かにツヤビケが見られる、 ×:ツヤビケが著しい。
【0054】耐薬品性(その1):塗膜を「ルックトイ
レの洗剤」(ライオン(株)製品、商品名、酸性溶液)
に25℃にて24時間浸漬させた後、取り出してエタノ
ールをしみこませたガーゼで拭き取り、外観を以下の基
準で評価した。
【0055】 ○:異常がない、 △:僅かにフクレが見られる、 ×:塗面全体にフクレが見られる。
【0056】耐薬品性(その2):塗膜を「ドメスト」
(日本リーバ(株)製品、商品名、アルカリ性溶液)に
25℃にて24時間浸漬させた後、取り出してエタノー
ルをしみこませたガーゼで拭き取り、外観を以下の基準
で評価した。
【0057】 ○:異常がない、 △:僅かにフクレが見られる、 ×:塗面全体にフクレが見られる。
【0058】撥マジック性:塗面に油性マジックインキ
大型(赤)で線を引き、そのハジキ具合を調べた。
【0059】 ○:油滴状にはじく、 ×:全くはじかず、線が引ける。
【0060】マジック除去性:塗面に油性マジックイン
キ大型(赤)で線を引き、1時間乾燥後評価した。
【0061】 ○:布で容易に拭き取れる、 ×:はっきりと線が残る。
【0062】マニキュア除去性:塗面に「ノエビアネイ
ルカラー341」((株)ノエビア製品、商品名)で線
を引き、1時間乾燥後評価した。
【0063】 ○:布で容易に拭き取れる、 ×:布で拭いてもはっきりと跡が残る。
【0064】汚染除去性(その1):塗面に、インスタ
ントコーヒー(味の素ゼネラルフーズ(株)製品)、
「チャーミーコンパクト」(ライオン(株)製品、商品
名、家庭用洗剤)、水道水を5:1:100の重量比率
で混合した懸濁液を霧吹きで噴霧した後70℃で5分間
乾燥し、布で拭き取り外観を評価した。
【0065】 ○:汚れの全くないもの、 △:少し汚れているもの、 ×:汚れの目立つもの。
【0066】汚染除去性(その2):塗板を流し台(生
活排水のかかるところ)に1か月放置した後、乾燥させ
布で拭き取り外観を評価した。
【0067】 ○:汚れの全くないもの、 △:少し汚れているもの、 ×:汚れの目立つもの。
【0068】滑落角:協和界面科学(株)社製のCA−
X型接触角計を用い、23℃、65%RHの雰囲気下
に、約10mgの脱イオン水をマイクロシリンジを用い
て皮膜の上に滴下し、ガラス板をゆっくりと傾けてゆ
き、水滴が滑りを開始する角度を滑落角とした。
【0069】接触角:協和界面科学(株)社製のCA−
X型接触角計を用い、23℃、65%RHの雰囲気下
に、約10mgの脱イオン水をマイクロシリンジを用い
て皮膜の上に滴下して、皮膜と水滴端部の接線とからな
る角度を液滴の滴下から1分以内に測定した。
【0070】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA03 DA01 DB03 DB07 DC50 DM01 DM08 DM18 HA01 HA02 HA07 HA11 HA18 HB08 HC03 JA44 QA02 QA03 QB11 QB13 QB17 QD06 RA07 4J038 CG141 CH051 CH121 CL001 DG272 GA03 NA05 NA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)式 【化1】 式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を表わし、R2
    は炭素数1〜6の二価の炭化水素基を表わし、R3は水
    素原子又はメチル基を表わし、mは6〜300の数であ
    る、及び/又は式 【化2】 式中、R4及びR7は同一又は異なって水素原子又はメチ
    ル基を表わし、R5及びR6は同一又は異なって炭素数1
    〜6の二価の炭化水素基を表わし、nは6〜300の数
    である、で示されるシロキサンマクロモノマー1〜40
    重量%、(b)水酸基含有ビニルモノマー、及び必要に
    より(c)これらと共重合可能な他の不飽和モノマーの
    共重合により得られる水酸基価が50〜290mgKO
    H/gの範囲内である水酸基含有シロキサンポリマー、
    及び(B)脂肪族ポリイソシアネート架橋剤からなるこ
    とを特徴とする滑水性表面を形成し、かつ生活汚染物質
    易除去性を有する水回り物品用低温硬化性被覆用組成
    物。
  2. 【請求項2】 水酸基含有シロキサンポリマー(A)の
    水酸基価が90〜200mgKOH/gの範囲内である
    請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 水酸基含有シロキサンポリマー(A)の
    水酸基対脂肪族ポリイソシアネート架橋剤(B)のイソ
    シアネート基の当量比が1/0.3〜1/2.5の範囲
    内である請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 質量10mgの表面付着水滴が自重によ
    り水平面から傾き角50°以下で滑りを開始するような
    皮膜を形成し得るものである請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の組成物によって塗装され
    た水回り物品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002338884A (ja) * 2001-05-14 2002-11-27 Origin Electric Co Ltd クリヤ塗装仕上げ用塗料組成物
JP2007332174A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Toto Ltd 防曇性コーティング組成物およびそれを用いた防曇性被膜の製造方法

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