JPH10140075A - 被覆用組成物 - Google Patents

被覆用組成物

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JPH10140075A
JPH10140075A JP31553896A JP31553896A JPH10140075A JP H10140075 A JPH10140075 A JP H10140075A JP 31553896 A JP31553896 A JP 31553896A JP 31553896 A JP31553896 A JP 31553896A JP H10140075 A JPH10140075 A JP H10140075A
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JP
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macromonomer
graft copolymer
monomer
silicone
meth
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JP31553896A
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Yoshio Mori
嘉男 森
Shiro Kojima
史郎 児島
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気中の粉塵、雨水による汚れ、落書き、貼
紙等が付着し難い性質すなわち耐汚染性および耐候性を
有する被覆用組成物の提供。 【解決手段】 Tg40〜160℃のビニル重合体の片
末端にラジカル重合性基を有するマクロモノマー、シリ
コーン系マクロモノマーおよびその他のラジカル重合性
単量体を共重合して得られる水酸基を有するグラフト共
重合体および水酸基と反応性の架橋剤からなり、前記グ
ラフト共重合体は、前記その他のラジカル重合性単量体
に由来する(a)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート単量体単位および(b)下記化1または化2で表さ
れる単量体単位を必須構成単位とし、それらの割合がモ
ル比で、(a)単量体単位:(b)単量体単位=(0.5
〜10):1であり、水酸基価が80〜150KOH mg/g
である被覆用組成物。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコーン系グラ
フト共重合体を主成分とする被覆用組成物に関するもの
であり、該被覆用組成物は、該グラフト共重合体中に枝
ポリマーとして含まれるシリコーンに由来する耐汚染性
を具備している。
【0002】
【従来の技術】建物、建材、構造物、自動車、車両、電
気および精密機器等に塗布されるコーティング剤には、
基材に外観上の美麗さを付与することだけでなく、以下
に述べるような耐汚染性が求められている。すなわち、
カーボン微粒子等の大気中の汚染物質が付着し難いかま
たは付着しても容易に拭いとることができる性質、また
は油性もしくは水性インキによる落書き等を容易に消し
取ることができる性質等が、一般的に耐汚染性と称され
ている。従来、塗膜に耐汚染性を与える代表的な技術手
段の一つとして、シリコーンを構成々分とする重合体を
用いることが知られていた。
【0003】シリコーン含有重合体を用いた耐汚染性コ
ーティング剤または塗料のうちでも、基材との密着性に
優れる点で、アクリル酸アルキル系重合体を幹ポリマー
とするシリコーン系グラフト共重合体を用いるという提
案が多数なされている。一例を挙げて説明すれば、例え
ば特開昭61−151272号公報には、ラジカル重合
性シリコーンマクロモノマーと(メタ)アクリル酸アル
キルを共重合して得られるシリコーン系グラフト共重合
体を耐汚染性塗料用に用いることが提案されている。
【0004】しかしながら、従来のシリコーン系グラフ
ト共重合体による被膜では、なお耐汚染性が不十分で、
例えば該被膜上に油性インキで書かれた落書き等は長時
間経過すると、それを跡形なく拭いとることが容易でな
いという事態がしばしば発生した。また、従来のシリコ
ーン系グラフト共重合体の場合には、シリコーンを含ま
ないアクリル酸アルキル共重合体系の汎用コーティング
剤と比較して、コーティング剤溶液を塗布してから被膜
が乾燥するまでの時間が長いという問題があった。
【0005】上記問題点を解決する手段として、シリコ
ーンと併せてポリラクトンを枝ポリマーとするグラフト
共重合体が提案されており(特開平3−281516号
公報)、該グラフト共重合体によれば油性インキの耐汚
染性は改良されるが、被膜の乾燥速度は今一歩であっ
た。さらに、本発明者らは、シリコーンと併せてTg4
0〜160℃のビニル重合体を枝ポリマーとし、かつ水
酸基を有するビニル重合体を幹ポリマーとするグラフト
共重合体からなる架橋塗膜が、耐汚染性および塗膜の乾
燥性のいずれにも優れていることを見出し、該グラフト
共重合体を一成分とする組成物に関して、特許出願をし
ている(特願平8−263484号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、大気中の粉
塵、雨水による汚れ、落書きまたは貼紙等を付着し難い
性質すなわち耐汚染性および耐候性を有し、建築物、タ
ンク、高速道路の橋梁または電車等のトップコートに好
適な被覆用組成物を提供することを課題とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、前記特願平8−2
63484号出願に係る発明で使用された、架橋用の水
酸基を導入する単量体としてヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートのみを用いて得られたグラフト共重合
体では、重合体中の水酸基濃度がある水準以上に高くな
ると架橋剤と化学量論的に反応し難いことが分かった。
その後、さらに検討を重ねた結果、前記グラフト共重合
体を得る際に、架橋用の水酸基を導入させるべき単量体
として、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとと
もに下記化3または化4で表される(メタ)アクリル酸
エステルおよびを併用することにより、架橋密度をより
一層上げることができ、それによって従来得られなかっ
た優れた物性の硬化膜が得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、Tg40〜160℃のビ
ニル重合体の片末端にラジカル重合性基を有するマクロ
モノマー、シリコーン系マクロモノマーおよびその他の
ラジカル重合性単量体を共重合して得られる水酸基を有
するグラフト共重合体および水酸基と反応性の架橋剤か
らなり、前記グラフト共重合体は、前記その他のラジカ
ル重合性単量体に由来する(a)ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート単量体単位および(b)下記化3
または化4で表される単量体単位を必須構成単位とし、
それらの割合がモル比で、(a)単量体単位:(b)単
量体単位=(0.5〜10):1であり、水酸基価が80
〜150KOH mg/gである被覆用組成物である。
【化3】
【化4】
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳し
く説明する。本発明においては、被覆用組成物の主成分
となるグラフト共重合体の乾燥性を高めるために、Tg
40〜160℃のビニル重合体の片末端にラジカル重合
性基を有するマクロモノマーに由来する枝成分を、該グ
ラフト共重合体の一構成単位とする。マクロモノマーの
骨格となるビニル重合体のTgが、40℃未満であると
得られるグラフト共重合体の乾燥性が劣り、一方160
℃を越えると被膜の耐衝撃性が劣る。上記ビニル重合体
のさらに好ましいTgは、90〜160℃である。本発
明におけるTg40〜160℃のビニル重合体の片末端
にラジカル重合性基を有するマクロモノマー(以下ビニ
ル重合体系マクロモノマーということがある)の好まし
い数平均分子量は、ゲルパ−ミエ−ション・クロマトグ
ラフィ−によるポリスチレン換算の数平均分子量で、
1,000〜30,000であり、またマクロモノマー
におけるラジカル重合性基としては(メタ)アクリロイ
ル基またはスチリル基が好ましい。
【0010】上記マクロモノマーにおける重合体骨格を
骨格を形成する単量体としては、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イ
ソボルニル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等
のスチレン誘導体;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メ
タ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシアルキル;N−メトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N
−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のN−
アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド;(メタ)ア
クリロニトリル、γ−(メタ)アクリロキシプロピルト
リメトキシシランおよびγ−(メタ)アクリロキシプロ
ピルトリエトキシシラン等が挙げられ、これらは単独で
または2種類以上併用して用いることができる。
【0011】マクロモノマーの骨格を形成する好ましい
単量体は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシルおよ
びメタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸ア
ルキルであり、メタクリル酸アルキル単量体単位が、マ
クロモノマー骨格を構成する全単量体単位の60重量%
以上含まれることがより好ましい。メタクリル酸アルキ
ル単位が60重量%未満であると、得られる被膜の耐候
性が不足することがある。
【0012】グラフト共重合体における上記マクロモノ
マ−に基づく枝成分の好ましい割合は、グラフト共重合
体の全構成単位の合計量を基準にして、3〜30重量%
であり、更に好ましい割合は5〜20重量%である。上
記マクロモノマ−に基づく枝成分の割合が、3重量%未
満であると、被膜の耐汚染性および乾燥性が不足し易
い。
【0013】シリコーン系マクロモノマ−の骨格となる
好ましいシリコーンは、ポリジメチルシロキサン、ポリ
ジエチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンお
よびポリジフェニルシロキサン等に代表されるポリオル
ガノシロキサンであり、その片末端に結合するラジカル
重合性基としては(メタ)アクリロイル基またはスチリ
ル基等が挙げられる。シリコ−ン系マクロモノマ−の好
ましい数平均分子量は、1,000〜30,000であ
る。シリコ−ン系マクロモノマ−の数平均分子量が、
1,000未満であると被膜の潤滑性および撥水性が不
足し易く、一方30,000を越えると透明なグラフト
重合体溶液が得られ難い。
【0014】上記シリコーン系マクロモノマーの合成法
としては、アニオン重合法により所定の分子量のジメチ
ルポリシロキサンリビング重合体を合成し、続いて(メ
タ)アクリル酸ハロゲンアルキルエステルと反応させる
ことにより、末端に(メタ)アクリロイル基を導入させ
る方法、またはトルエン、キシレン等の有機溶剤中で硫
酸、p−トルエンスルホン酸等の触媒の存在下に、両末
端シラノール構造のポリジメチルシロキサンにγ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシランを付加反応させ
るという方法(特開昭58−167606号公報)等が
挙げられる。
【0015】グラフト共重合体における上記シリコーン
系マクロモノマーに基づく枝成分の好ましい割合は、グ
ラフト共重合体の全構成単位の合計量を基準にして、
0.5重量%以上であり、更に好ましくは1〜20重量
%である。シリコーン系マクロモノマーによる枝成分の
割合が、0.5重量%未満であると被膜の潤滑性が低下
し油性インキをはじく性質が不足し易く、一方20重量
%を越えると被膜の硬度が低下し汚染物が付着し易くな
る。
【0016】本発明においては、上記ビニル重量体系マ
クロモノマーおよびシリコーン系マクロモノマーと、そ
の他のラジカル重量性単量体(以下共重合単量体とい
う)を共重合させることにより、グラフト共重合体を製
造する。共重合単量体としては、下記化5または化6で
表される単量体および前記したビニル重合体系マクロモ
ノマーの重合体骨格用の単量体等が使用できるが、得ら
れるグラフト共重合体が以下の要件を満足するように、
単量体の種類および量を選択する必要がある。好ましい
共重合単量体は、上記要件を満たすもので、かつ炭素数
4〜8のアルキル基を有するメタクリル酸エステルを主
成分とする単量体混合物である。
【化5】
【化6】
【0017】グラフト共重合体が満足すべき要件は、前
記のとおり、(a)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート単量体単位および(b)化5または化6で表され
る単量体単位〔以下(a)単量体および(b)単量体を
水酸基導入用単量体と総称する〕を必須構成単位とし、
それらの割合がモル比で、(a)単量体単位:(b)単
量体単位=(0.5〜10):1であり、かつ水酸基価が
80〜150KOH mg/gであることである。上記比例式に
おいて、(a)単量体単位の割合が、0.5未満であると
被膜の硬度が劣り、一方10を越えるとグラフト共重合
体の架橋が不十分なために被膜内に油性インキが染み込
む、すなわち被膜が油性インキをはじかない。グラフト
共重合体の水酸基価が、80KOH mg/gであると被膜の架
橋度が不足して被膜内に油性インキが染み込み、一方1
50KOH mg/gを越えると被膜の衝撃性および加工性が劣
る。
【0018】上記化5で表される単量体は、(メタ)ア
クリル酸とアルキレンオキシドの付加反応により合成で
き、またブレンマーPE〔日本油脂(株)、商品名〕等
の市販品も使用できる。化6で表される単量体は、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシエチルの存在下に、ε−カプ
ロラクトンを開環重合させることにより合成でき、また
プラクセルFMまたはプラクセルFA〔いずれもダイセ
ル化学工業(株)、商品名〕等の市販品を使用してもよ
い。
【0019】本発明においては、上記した重合性成分す
なわちビニル重合体系マクロモノマー、シリコーン系マ
クロモノマーおよび共重合単量体を、それらの合計量を
基準にして、ビニル重合体系マクロモノマー3〜30重
量%、シリコーン系マクロモノマー0.5〜20重量%
および共重合単量体50〜96.5重量%の割合で共重合
することが好ましい。上記割合で共重合された各成分
は、概要を以下に説明する溶液重合法等により、いずれ
もほぼ100%の重合率で重合して、仕込み割合に対応
する構成を有するグラフト共重合体が生成する。すなわ
ち、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤を重合溶剤
として使用し、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニ
トリル、ベンゾイルパ−オキサイド等のラジカル発生化
合物を用い、60〜150℃で重合させる。また、必要
に応じ、n−ドデシルメルカプタン、メルカプト酢酸、
チオリンゴ酸、メルカプトエタノ−ルおよびメルカプト
プロピオン酸等の連鎖移動剤を適量使用して、得られる
グラフト共重合体の分子量を調節することができる。グ
ラフト共重合体の分子量は、重量平均分子量で8,00
0〜40,000、または数平均分子量で2,000〜
20,000が好ましい。
【0020】上記重合により、本発明の被覆用組成物の
一成分として用いるグラフト共重合体の有機溶剤溶液が
得られる。該重合体溶液は、そのまま被膜形成用に使用
できるが、必要により、酢酸ブチル、メチルイソブチル
ケトンまたはプロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート等に溶剤を代えたものを被膜形成用に使用す
ることもできる。被膜形成に使用される重合体溶液中の
グラフト共重合体の濃度は、通常30〜60重量%が適
当である。
【0021】本発明において、上記グラフト共重合体と
共に使用される架橋剤は、水酸基と反応性の化合物から
なる架橋剤であり、水酸基と反応性の化合物としては、
ポリイソシアネートおよびアミノ樹脂等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート等のジイソシアネートならびにこれ
らのイソシアヌレート型およびビュレット型等のポリイ
ソシアネートが挙げられる。ポリイソシアネートの使用
量は、グラフト共重合体中の水酸基価1当量に対し、イ
シソアネート基0.5〜1.5当量の割合が好ましい。
硬化反応は、通常常温で行うことができ、また硬化反応
の触媒として、ジブチル錫ジラウレート等の有機錫化合
物を使用してもよい。
【0022】アミノ樹脂としては、アルキルエーテル化
メラミン、アルキルエーテル化尿素樹脂およびアルキル
エーテル化ベンゾグアナミン等が挙げられる。より好ま
しくは、アルキルエーテル化メラミンであり、例えば、
ヘキサメトキシメチロールメラミン、ヘキサブトキシメ
チロールメラミン等の完全アルキルエーテル化メラミン
もしくはアルキルエーテル化度が5以下の部分アルキル
エーテル化メラミン等が使用できる。また、アルキルエ
ーテル化メラミンの2量体、3量体等の多量体も使用で
きる。アミノ樹脂の好ましい使用量は、グラフト共重合
体100重量部当たり15〜50重量部である。硬化反
応は、110〜220℃で1〜30分程度の条件が採用
される。触媒として、パラトルエンスルホン酸またはリ
ン酸等を使用してもよい。
【0023】本発明の被覆用組成物には、顔料、染料お
よびその他の添加剤を添加せずにクリヤーとして、また
顔料を添加して着色エナメルとしても使用でき、被覆す
る基材は、金属、コンクリートおよびプラスチック等の
いずれでもよい。
【0024】以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明
を更に具体的に説明する。なお、各例において使用され
る次の略号は、それぞれ以下の化合物である。 AA−6───ポリメチルメタクリレートマクロモノマ
ー〔東亞合成(株)製、片末端メタクリロキシ型、数平
均分子量6000〕 ポリメチルメタクリレートのTgは、105℃である。 AK−32───ポリジメチルシロキサンマクロモノマ
ー〔東亞合成(株)製、片末端メタクリロキシ型、数平
均分子量20,000〕
【0025】フ゜ラクセル FM1───下記化7で表される化
合物〔ダイセル化学工業(株)製〕
【化7】
【0026】PE-350 ───下記化8で表される化合
物〔日本油脂(株)製〕
【化8】
【0027】MMA────メチルメタクリレート IBMA───イソブチルメタクリレート 2−EHMA───2−エチルヘキシルメタクリレート St ───スチレン HA ───2−エチルヘキシルアクリレート HEMA───ヒドロキシエチルメタクリレート
【0028】
【実施例1】表1に記載の化合物を使用して、グラフト
共重合体を製造した。すなわち、攪拌機、還流冷却器、
滴下ロート2個、ガス導入管及び温度計を装備するガラ
スフラスコに、AK−32;2.0gおよびキシレン4
9.8gを仕込み、140℃に昇温した。次いで一方の
滴下ロートから、前記表1に記載のAK−32以外の単
量体の混合液を3時間かけて滴下し、同時に他方の滴下
ロートから、2,2’アゾビス(2−メチルブチロニト
リル)(以下ABN−Eと言う)0.95gをキシレン
24.9gに溶解した重合開始剤溶液を3時間かけて滴
下した。
【0029】その後、ABN−E0.47gを含むキシ
レン溶液8.8gを1時間かけて滴下し、さらに引き続
き30分間反応を継続させた後、重合を終了させた。得
られたグラフト共重合体の重量平均分子量(ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算
の重量平均分子量)は、16,600であり、その水酸
基価(KOHmg/g)は、120であった。得られたグラフト
共重合体キシレン溶液と、ポリイソシアネート〔日本ポ
リウレタン(株)製、商品名コロネートHX〕を、グラ
フト共重合体中の水酸基1当量当たりイソシアネート基
1.1当量の割合で混合して被覆用組成物を得た。得ら
れた被覆用組成物に触媒としてブチル錫ジラウレートを
加え、アルミテスト板上にバーコーターで膜厚が20ミ
クロンの塗膜を形成し、該塗膜について、表2に記載の
物性を測定した。
【0030】
【実施例2および比較例1〜2】実施例1と同様にし
て、表1に記載の単量体を重合させて、以下の性状のグ
ラフト共重合体のキシレン溶液を得た。さらに、実施例
1と同様にして、ポリイソシアネートを併用してアルミ
板上に塗膜を形成し、その膜物性を測定した。 (実施例2) 重量平均分子量── 17400 水酸基価(KOHmg/g)── 99 (比較例1) 重量平均分子量── 16000 水酸基価(KOHmg/g)── 120 (比較例2) 重量平均分子量── 16500 水酸基価(KOHmg/g)── 120 以上の各例による膜物性の評価結果は、表2に記載のと
おりである。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】上記表2における被膜の物性評価は、以下
の方法による。 イ)耐油性インキ汚染性 a.初期ハジキ──赤の油性インキペンで被膜上にマー
クしたときのインキのハジキにより評価した。判定は、
顕著にはじいたとき;○、わずかにはじいたとき;△で
表した。 b.12時間後──更にマ−クした塗板(初期ハジキが
○でもインキはまだらに付着している)を25℃で12
時間放置した後、ティッシュペーパーで拭き取り、イン
キの染み込みが全く無いとき;○、わずかに染み込みが
あるとき;△、によって評価した。
【0034】ロ)速乾性──60℃のオーブンに塗板を
投入、一定時間毎に取り出し指先で強く触れタックが無
くなるまでの時間を評価した。 ハ)塗膜硬度───JIS K 5400に規定の鉛筆
硬度。 ニ)耐汚染持続性──塗板を沸騰水中に8時間浸漬させ
た後、上記イ)の汚染性試験を行い油性インキのハジキ
程度を評価した。 ホ)密着性試験───JIS K 5400に規定の碁
盤目剥離試験。
【0035】
【発明の効果】本発明の被覆用組成物は、シリコーン含
有共重合体を主成分とする類型の従来の耐汚染性コーテ
ィング剤と比較して、油性インキを付着させない性質に
優れており、さらに乾燥性においても格段に優れてい
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Tg40〜160℃のビニル重合体の片
    末端にラジカル重合性基を有するマクロモノマー、シリ
    コーン系マクロモノマーおよびその他のラジカル重合性
    単量体を共重合して得られる水酸基を有するグラフト共
    重合体および水酸基と反応性の架橋剤からなり、前記グ
    ラフト共重合体は、前記その他のラジカル重合性単量体
    に由来する(a)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
    ート単量体単位および(b)下記化1または化2で表さ
    れる単量体単位を必須構成単位とし、それらの割合がモ
    ル比で、(a)単量体単位:(b)単量体単位=(0.5
    〜10):1であり、水酸基価が80〜150KOH mg/g
    である被覆用組成物。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 グラフト共重合体におけるTg40〜1
    60℃のビニル重合体の片末端にラジカル重合性基を有
    するマクロモノマーに基づく単位およびシリコーン系マ
    クロモノマーに基づく単位が、全構成単位の合計量を基
    準にして、それぞれ3〜30重量%および0.5〜20重
    量%である請求項1記載の被覆用組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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