JP2002329949A - 転写用配線パターン形成材とその製造方法およびそれを用いた配線基板とその製造方法 - Google Patents

転写用配線パターン形成材とその製造方法およびそれを用いた配線基板とその製造方法

Info

Publication number
JP2002329949A
JP2002329949A JP2001130747A JP2001130747A JP2002329949A JP 2002329949 A JP2002329949 A JP 2002329949A JP 2001130747 A JP2001130747 A JP 2001130747A JP 2001130747 A JP2001130747 A JP 2001130747A JP 2002329949 A JP2002329949 A JP 2002329949A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring pattern
transfer
wiring
forming material
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001130747A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Komatsu
慎五 小松
Seiichi Nakatani
誠一 中谷
Yasuhiro Sugaya
康博 菅谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001130747A priority Critical patent/JP2002329949A/ja
Publication of JP2002329949A publication Critical patent/JP2002329949A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】配線パターンが微細であり、基板への転写を容
易かつ確実に行うことができる転写用配線パターン形成
材を提供すること。 【解決手段】転写キャリア100の一表面に、転写用の
配線パターン102を設けるとともに、転写キャリア1
00の一表面とは反対側の表面に、配線パターン102
に位置及び形状を合わせた凸部103を形成している転
写用配線パターン形成材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板に微細な
配線パターンを転写するための転写用配線パターン形成
材とその製造方法に関するものであり、また、前記転写
用配線パターン形成材により配線パターンが形成された
配線基板、すなわち半導体素子等の能動部品やコンデン
サなどの受動部品を実装するための配線基板とその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の高性能化、小型化の要
求に伴い、半導体素子等の電子部品のさらなる高密度、
高機能化が要請されている。このため、半導体素子等の
電子部品を実装するための配線基板も、さらに小型高密
度なものが必要とされている。
【0003】これらの要求に対し、例えば、LSI間や
実装部品間の電気配線を最短距離で接続できる、配線基
板層間の電気接続方式であるインナビアホール(IV
H)接続法が、最も回路の高密度化が可能であることか
ら、各方面で鋭意開発が進められている。一般に、この
ようなIVH構造の配線基板としては、例えば、多層セ
ラミック配線基板、ビルドアップ法による多層プリント
配線基板、樹脂と無機フィラーとの混合物からなる多層
コンポジット配線基板等が挙げられる。
【0004】前記多層セラミック配線基板は、例えば、
以下に示すようにして作製できる。まず、アルミナ等の
セラミック粉末、有機バインダおよび可塑剤からなるグ
リーンシートを複数枚準備し、前記各グリーンシートに
ビアホールを設け、前記ビアホールに導体ペーストを充
填した後、このグリーンシートに配線パターンの印刷を
行い、前記各グリーンシートを積層する。そして、この
積層体を、脱バインダおよび焼成することにより、多層
セラミック配線基板を作製できる。このような多層セラ
ミック配線基板は、IVH構造を有するため、極めて高
密度な配線パターンを形成でき、電子機器の小型化等に
最適である。
【0005】また、この多層セラミック配線基板の構造
を模した、前記ビルドアップ法による多層プリント配線
基板も各方面で開発されている。例えば、特開平9−1
16267号公報、特開平9−51168号公報等に
は、一般的なビルドアップ法として、従来から使用され
ているガラス−エポキシ基板をコアとし、この基板表面
に感光性絶縁層を形成した後、フォトリソグラフィー法
でビアホールを設け、さらにこの全面に銅メッキを施
し、前記銅メッキを化学エッチングして配線パターンを
形成する方法が開示されている。
【0006】また、特開平9−326562号公報に
は、前記ビルドアップ法と同様に、前記フォトリソグラ
フィー法により加工したビアホールに、導体ペーストを
充填する方法が開示され、特開平9−36551号公
報、特開平10−51139号公報等には、絶縁性硬質
基材の一表面に導体回路を、他方表面に接着剤層をそれ
ぞれ形成し、これに貫通孔を設けて、この貫通孔に導体
ペーストを充填した後、複数の基材を重ねて積層する多
層化方法が開示されている。
【0007】また、特許登録番号第2601128号、
特許登録番号第2603053号、特許登録番号第25
87596号は、アラミド−エポキシプリプレグにレー
ザ加工により貫通孔を設け、その貫通孔に導体ペースト
を充填した後、銅箔を積層してパターニングを行い、こ
の基板をコアとして、導体ペーストを充填したプリプレ
グでさらに挟み多層化する方法である。
【0008】以上のように、例えば、樹脂系プリント配
線基板をIVH接続させれば、前記多層セラミック配線
基板と同様に、必要な各層間のみの電気接続が可能であ
り、さらに、配線基板の最上層に貫通孔がないため、よ
り実装性にも優れる。
【0009】しかしながら、このようなIVH構造を有
する高密度実装の樹脂系プリント配線基板は、一般に熱
伝導度が低く、部品の実装が高密度になるに従って、前
記部品から発生する熱を放熱させることは困難となる。
【0010】近い将来、CPUのクロック周波数が、1
GHz以上になり、その機能の高度化に伴い、CPUの
消費電力も、1チップ当たり100〜150Wに達する
と推測されていることからも熱伝導性の高い基板を安価
に提供することが望まれている。
【0011】そこで、セラミック配線基板が比較的高価
であることや、樹脂系プリント配線基板が熱伝導性に課
題を有すること等を補完する目的で、多層コンポジット
配線基板が、特開平9−270584号公報、特開平8
−125291号公報、特開平8−288596号公
報、特開平10−173097号公報等に提案されてい
る。この多層コンポジット配線基板は、エポキシ樹脂等
の熱硬化性樹脂と、熱伝導性に優れる無機フィラー(例
えば、セラミック粉末等)とを混合し、複合化させた基
板であり、前記無機フィラーを高濃度に含有することが
可能なため、前記基板の熱伝導性を向上できる。また、
前記無機フィラーの種類を選択することにより、例え
ば、誘電率、熱膨張係数等を任意に制御することが可能
である。
【0012】一方、基板の高密度実装を進める上で、重
要なのが微細な配線パターンの形成である。前記多層セ
ラミック配線基板において、配線パターンの形成は、例
えば、セラミック基板に厚膜導体ペーストをスクリーン
印刷し、焼成により焼き固める方法が一般的に利用され
ている。しかし、このスクリーン印刷法では、100μ
m以下の線幅である配線パターンを量産することは困難
であると言われている。
【0013】また、通常のプリント配線基板において
は、例えば、サブトラクティブ法により配線パターンを
形成する方法が一般的である。このサブトラクティブ法
では、厚さ18〜35μm程度の銅箔を、化学エッチン
グすることにより、基板に配線パターンを形成するが、
この方法でも75μm以下の線幅である配線パターンを
量産することは困難であると言われており、前記配線パ
ターンをさらに微細化するためには、前記銅箔を薄くす
る必要がある。
【0014】また、前記サブトラクティブ法によれば、
基板表面に配線パターンが突出した構造となるため、配
線基板上に、半導体に形成したバンプを、特に接続に半
田や導電性接着剤等を用いて実装する場合、電気接続の
ための半田や導電性接着剤等を乗せ難く、また、前記バ
ンプが配線パターン間に移動して、ショートするおそれ
もある。
【0015】また、前記ビルドアップ法によるプリント
配線基板においては、前記サブトラクティブ法以外に、
例えば、アディティブ法が採用される傾向にある。この
アディティブ法は、例えば、レジストを形成した基板表
面に、配線パターンを選択的にメッキする方法であり、
30μm程度の線幅である配線パターンを形成すること
ができる。しかし、この方法は、前記サブトラクティブ
法に比べ、基板に対する配線パターンの密着強度が弱い
等の問題がある。
【0016】そこで、予め微細な配線パターンを形成
し、パターン検査を行った後、良品の配線パターンだけ
を、所望の基板に転写する方法が考案されている。例え
ば、米国特許5,407,511号は、予めカーボン板
の表面に、微細な配線パターンを印刷および焼成によっ
て形成し、これをセラミック基板に転写する方法であ
る。また、特開平10−84186号公報、特開平10
−41611号公報には、離型性支持板上に形成した銅
箔からなる配線パターンを、プリプレグに転写する方法
が開示され、特開平8−330709号公報には、配線
パターンである銅箔の粗化面および光沢面における接着
度合いが、それぞれ異なることを利用して、基板に転写
する方法が開示されている。
【0017】このような転写法により転写される配線パ
ターンは、基板表面に埋め込まれ、得られる配線基板の
表面は、平坦な構造となるため、前述のように配線パタ
ーンの突出による問題は回避される。さらに、特開平1
0−190191公報では、配線パターンを基板表面に
埋め込む際に、貫通孔に充填させた導電性ビアペースト
を前記配線パターンの厚さ分圧縮する効果も開示されて
いる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近では、さ
らなる配線パターンの微細化が求められており、前記従
来の配線パターンの転写技術では、前記離型性支持板上
に、より微細な配線パターンを形成することは困難であ
る。すなわち、例えば、前記離型性支持板に接着した銅
箔をパターン形成する際、前記銅箔の前記離型性支持板
に対する接着強度が弱いと、微細な配線パターンは化学
エッチング時点で剥離してしまい、逆に、前記接着強度
が強い場合は、前記配線パターンを基板へ接着した後
に、前記基板から前記離型性支持板を剥離できないおそ
れがある。したがって、より微細なパターンを形成する
ことは困難である。また、前述の銅箔の粗化度合いを利
用する方法も、同様に、微細な配線パターンを形成する
ことは困難である。さらに微細な配線パターンになるほ
ど、転写される基板の平坦性、転写時にかけられる圧力
の均一性が少しでも不充分であると、転写性が悪くなる
という問題点がある。
【0019】また一般に、転写用配線パターン形成材の
転写により、配線パターンを形成して、両面二層板を作
製する場合、配線パターンによってビアホール導体中の
導体ペーストが圧縮され、ビアホール導体が高密度化
し、電気接続の低抵抗化および高信頼性に効果がある
が、基板表面の絶縁層に対して配線パターンが面一状の
平坦なものになる。このように基板表面の絶縁層に対し
て配線パターンが平坦な状態は、多層配線基板の作製に
おいて、多層化するために、その配線パターンを備える
配線基板にさらにシート基材を積層して加熱加圧する
と、配線パターンと積層したシート基材との間に空隙が
発生するおそれがあった。また、空隙があることで、積
層して加熱加圧した時に充分な圧力を加えることができ
ず、ビアホール導体の電気接続の低抵抗化を充分に図れ
るほどに導体ペーストを圧縮することができないおそれ
がある。
【0020】また、加熱加圧によって絶縁層に配線パタ
ーンを得るため金属箔を接着した後に、前記金属箔を化
学エッチングして配線パターンを形成する場合や、配線
パターンをメッキなどのアディティブ法によって形成す
る場合、配線基板表面の絶縁層に対して配線パターンが
突出した状態になる。このような基板表面の絶縁層に対
して配線パターンが突出した状態は、その配線パターン
上に、半導体チップに形成したバンプを、半田や導電性
接着剤等を用いて実装する場合、半田や導電性接着剤等
を位置精度良く乗せることが難しく、前記半導体のバン
プが金属配線間でショートするおそれがあるという問題
点がある。また、横方向からの力が加えられた時に、配
線パターンと絶縁層との間の密着強度が不充分である
と、配線パターンが絶縁層から剥がれるという問題点が
ある。
【0021】そこで、本発明は、基板に配線パターンを
転写するための転写用配線パターン形成材であって、そ
の配線パターンが微細であり、基板への転写を容易かつ
確実に行うことができる転写用配線パターン形成材を提
供することと、半導体素子等の電子部品を容易に実装で
き、配線パターンと基板の絶縁層との間の密着強度が大
きい配線基板、貫通孔に充填された導体ペーストによっ
て電気接続する配線基板において、低抵抗、電気接続の
信頼性が高い配線基板を提供することを目的とする。
【0022】
【発明を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、配線基板用の基材に重ねて加圧することで
配線パターンを形成する転写キャリアの一表面に、転写
用の配線パターンを設けるとともに、前記転写キャリア
の前記一表面とは反対側の表面に、前記配線パターンと
対向する凸部を形成していることで、転写される側の基
板の平坦性、すなわち転写時にかけられる圧力の均一性
が不充分でも、転写のために転写キャリアを加圧する
と、凸部に集中して加圧されることで配線パターン部分
のみに選択的に充分な圧力を加えることができ、その配
線パターンを配線基板側に確実に転写することができる
ものである。
【0023】また、転写用配線パターン形成材を用い
て、配線基板に配線パターンを転写するときに、加圧に
よって凸部の高さが低くなるように転写キャリアを塑性
変形させると配線パターン側を転写キャリア表面から突
出させることができて、配線基板において最表面の配線
パターンを基板面内に埋設することができ、さらなる加
圧でその埋設された配線パターン直上に、基板面に対し
て、凹部を形成することもできる。
【0024】これにより、埋設された配線パターンであ
ることや、配線パターンが凹部内にあることから、電子
部品の実装性、電気接続の信頼性、金属配線と基板の絶
縁層間の密着強度に優れた配線基板とするものである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の転写用
配線パターン形成材は、配線基板用の基材に重ねて加圧
することで配線パターンを形成する転写キャリアの一表
面に、転写用の配線パターンを設けるとともに、前記転
写キャリアの前記一表面とは反対側の表面に、前記配線
パターンと対向する凸部を形成していることで、転写さ
れる側の基板の平坦性、すなわち転写時にかけられる圧
力の均一性が不充分でも、配線パターンが転写される部
分と転写されない部分とに対する圧力の加え方において
配線パターン部分のみに選択的に充分な圧力を加えるこ
とができ、配線パターンを確実に転写することができ
る。
【0026】また、この転写用配線パターン形成材を用
いて、配線基板に配線パターンを転写するときに、加圧
によって凸部の高さが低くなるように転写キャリアを塑
性変形させると配線パターン側を転写キャリア表面から
突出させることができて、配線基板において最表面の配
線パターンを基板面内に埋設することができ、さらなる
加圧で配線パターンをより深く埋設できるので、その埋
設された配線パターン直上に、基板面に対して凹部を形
成することもできる。
【0027】これにより、埋設された配線パターンであ
ることや、配線パターンが凹部内にあることから、電子
部品の実装性、電気接続の信頼性、金属配線と基板の絶
縁層間の密着強度に優れた配線基板とするものである。
【0028】すなわち、配線基板に深く埋設されるよう
に配線パターンを転写すると、基板における配線の層間
での接続を貫通孔に充填された導体ペーストを介して行
うものの場合、通常の転写工法では配線パターンの厚み
分だけ導体ペーストを圧縮できるのに対して、配線パタ
ーン直上に形成される凹部の深さ分余分に圧縮でき、電
気的接続において、より信頼性の高い配線基板を得るこ
とができる。
【0029】また、基板面より凹んだ凹部底部にまで配
線パターンが埋設されることで、配線パターンと基板の
絶縁層との間の密着強度が高くなり、配線パターンの剥
がれが生じにくいものとなる。
【0030】さらに、半導体のフリップチップ実装など
において、半導体チップに形成したバンプ等の位置合わ
せを、配線パターンの転写により基板面に形成された凹
部を利用して、容易に行うことができ、その凹部の深さ
によって、半導体チップを低い姿勢に実装することがで
きる。
【0031】本発明の請求項2に係る転写用配線パター
ン形成材は、請求項1記載の転写用配線パターン形成材
において、前記配線パターンは、前記転写キャリアに対
して剥離層を介して形成していることで、基板へ配線パ
ターンが転写された後、転写キャリアを基板から剥がし
ていく際、配線パターンの転写キャリアからの分離が剥
離層を介して容易になされるので、配線パターンが基板
から不当に剥離しないようにできる。
【0032】本発明の請求項3に係る転写用配線パター
ン形成材は、請求項1または2に記載の転写用配線パタ
ーン形成材において、前記転写キャリアに形成される前
記凸部は、前記配線パターンと形状が同等もしくは前記
配線パターンより少し大となる形状に構成していること
で、配線パターンを基板に転写するため転写キャリアに
対して加圧した際に、その加圧で凸部が低くなるよう転
写キャリアが塑性変形すると、配線パターンを基板に転
写するようにその配線パターンに集中して転写キャリア
表面から突出するような変形が転写キャリアに生じるの
で、配線パターン部分のみ選択的に転写されるよう圧力
が作用することになって、転写された配線パターンの基
板側への密着性が良いものとなる。
【0033】本発明の請求項4に係る転写用配線パター
ン形成材は、請求項1から3のいずれか一項に記載の転
写用配線パターン形成材において、前記配線パターン
は、該配線パターンに合わせて前記転写キャリアの一表
面に突出形成した配線パターン側凸部の表面上に設けて
いることで、単に平坦な面に配線パターンを設けるよう
にしたものと比して、配線パターン側凸部の突出高さ分
より深く、基板に対して配線パターンが埋設され、それ
に伴い、基板に埋設された配線パターンの直上に基板面
より凹む凹部が形成されるものとなり、この凹部が形成
されることによる前述の効果が一層高められる。
【0034】本発明の請求項5に係る転写用配線パター
ン形成材は、請求項4に記載の転写用配線パターン形成
材において、前記配線パターン側凸部の突出高さが1〜
12μmの範囲であることで、例えば配線パターン側凸
部の突出高さが12μmより高いものであると、配線パ
ターン側凸部と、転写される基板側の密着強度が大きく
なり、そのため転写しにくいものとなる一方、配線パタ
ーン側凸部の突出高さが1μmよりも低いものである
と、転写された基板面に充分な凹部を形成することがで
きないおそれがあるが、その突出高さが1〜12μmの
範囲にあるものでは、転写された基板面に充分な凹部を
形成できるとともに、転写性も良いものとなる。
【0035】本発明の請求項6に係る転写用配線パター
ン形成材は、請求項1から5のいずれか一項に記載の転
写用配線パターン形成材において、前記凸部の突出高さ
が5〜50μmの範囲であることで、例えば該凸部の突
出高さが5μmよりも低いものであると、配線パターン
上に、選択的により大きな圧力を加えるのが難しいとと
もに、一方、前記凸部の突出高さが50μmより高いも
のであると、配線パターン上のみに過剰な圧力が加わっ
て、配線パターンの歪みが生じやすくなるが、その突出
高さが5〜50μmの範囲であるものでは、配線パター
ンの転写が良好に行われることになる。
【0036】本発明の請求項7に係る転写用配線パター
ン形成材は、請求項2に記載の転写用配線パターン形成
材において、前記転写キャリアおよび前記配線パターン
は、同一組成の金属で構成していることで、配線パター
ンと、この配線パターンに対応して転写キャリアに設け
られる凸部とを例えば化学エッチングにより形成する場
合、両者を同時に形成することができるので、その作製
工程を簡略化できる。また、金属を用いることで、転写
時に生じる熱歪みや、平面方向の応力歪みに対して、充
分な機械的強度、耐熱性を備える。
【0037】本発明の請求項8に係る転写用配線パター
ン形成材は、請求項7に記載の転写用配線パターン形成
材において、前記転写キャリアおよび前記配線パターン
は銅からなることで、低抵抗の配線パターンを得ること
ができるとともに、非常に安価に転写用配線パターン形
成材を得ることができる。
【0038】本発明の請求項9に係る転写用配線パター
ン形成材は、請求項1に記載の転写用配線パターン形成
材において、前記配線パターンは、前記転写キャリアと
は材質の異なる金属材からなることで、材質の異なる金
属材同士では通常互いが強固に接合されにくいこともあ
って、配線パターンを配線基板側に転写した後で、配線
基板に対して転写キャリアを剥がすようにするだけで、
離型させるための剥離層を設けなくても比較的容易に配
線パターンは配線基板上に転写されたまま転写キャリア
に対して剥離でき、よって、剥離層を設けなくても良い
分、剥離層を設ける工程を省略できる等の利点がある。
また、金属を用いることで、転写時に生じる熱歪みや、
平面方向の応力歪みに対して、充分な機械的強度、耐熱
性を備える。
【0039】本発明の請求項10に係る転写用配線パタ
ーン形成材は、請求項2に記載の転写用配線パターン形
成材において、前記剥離層は、厚さが1μm以下の有機
層あるいは金属層で構成されており、前記転写キャリア
と前記配線パターンとの剥離層を介して貼り合わされた
接着強度が50gf/cm以下であることで、例えば接
着強度が50gf/cmよりも大であると、転写用配線
パターン形成材を配線基板を作製するためのシート状基
材に加熱加圧後、転写キャリアを剥離するときに、配線
パターンが転写されず、転写キャリアに接着されたまま
剥離されるおそれあるので、接着強度が50gf/cm
以下であることが適正なものとなっている。剥離層とし
ては、接着力を有するもので1μm以下の薄い有機層、
例えばウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール樹
脂が使用できる。ただし、1μmよりも厚いものでは、
剥離性が悪く、転写が困難なものとなる。また、接着力
を低下させる目的で金属層を例えばメッキ層を形成する
ように転写キャリアと配線パターンとの間に介在させて
もよい。一例として、1μmよりはるかに薄いニッケル
メッキ層を例えば銅箔で形成される配線パターンと転写
キャリアと間に介在させて剥離性をもたせることが可能
である。
【0040】本発明の請求項11に係る転写用配線パタ
ーン形成材は、請求項1から10のいずれか一項に記載
の転写用配線パターン形成材において、前記転写キャリ
アは、厚さが6〜200μmの範囲であり、前記配線パ
ターンは、厚さが1〜35μmの範囲であることで、例
えば、転写キャリアの厚さが6μmよりも薄いものであ
ると、配線パターンが設けられていない側の表面に配線
パターンに対応した凸部を形成することが難しくなると
ともに、転写キャリアの厚さが200μmよりも厚いも
のであると、転写用配線パターン形成材を配線基板を作
製するシート状基材に接着したときに剥離等で取り扱い
にくい厚さとなるため、厚さが6〜200μmの範囲で
転写キャリアを形成することによって、配線パターンの
転写を行うのに適した転写用配線パターン形成材を作製
することができる。
【0041】また、配線パターンの厚さが1μmより小
さいと、化学エッチングで配線パターンを形成すると
き、また配線基板を構成するシート状基材に転写すると
きに、切断が生じやすく、転写した場合に良好な導電性
を示さないおそれがある。逆に配線パターンの厚さが3
5μmよりも大であると、化学エッチングにより、微細
な配線パターンを形成することが難しくなる。したがっ
て、厚さが1〜35μmの範囲で配線パターンを形成す
ることによって、配線パターンに関して最適な転写用配
線パターン形成材を作製することができる。
【0042】本発明の請求項12に係る転写用配線パタ
ーン形成材の製造方法は、a)化学エッチング法によ
り、転写キャリアの一表面側に転写用の配線パターンを
形成する工程と、(b)化学エッチング法により、前記
転写キャリアにおける前記配線パターンが形成される面
とは反対の面側に前記配線パターンに対応して突出する
凸部を形成するように加工する工程とを含むことで、フ
ォトリソグラフィー法などの化学エッチングによって配
線パターンを形成することから、微細な配線パターンを
形成すると同時に、転写キャリアにおいて配線パターン
が形成されていない面側の配線パターンと対応した凸部
を形成することが可能となり、作製工程の簡略化や効率
化を図ることができる。
【0043】本発明の請求項13に係る転写用配線パタ
ーン形成材の製造方法は、請求項12記載の転写用配線
パターン形成材の製造方法において、前記配線パター
ン、前記剥離層、前記転写キャリアにおける前記配線パ
ターンが形成されていない面側の前記凸部に加えて、前
記転写キャリアにおける配線パターン側凸部も加工する
工程を含むことで、請求項4に係る転写用配線パターン
形成材における配線パターン側凸部の形成も、凸部等の
形成と同時に行うことができ、それによって、作製工程
の簡略化や効率化を図ることができる。
【0044】本発明の請求項14に係る転写用配線パタ
ーン形成材の製造方法は、前記請求項12または13記
載の転写用配線パターンの製造方法において、電解メッ
キ法により、前記剥離層を介して前記転写キャリア上に
前記配線パターンを形成する工程を含むことで、配線パ
ターンを、配線ピッチが緻密なものとなるように形成す
ることができる。
【0045】本発明の請求項15に係る配線基板は、二
層以上の配線層を有する配線基板であって、請求項1か
ら11のいずれか一項に記載の転写用配線パターン形成
材を転写対象基板に重ねた状態で加圧することによっ
て、配線基板における最表面で配線パターンが前記転写
対象基板面内に転写されて埋設され、その配線パターン
直上に、転写対象基板面に対して、請求項1から11の
いずれか一項に記載の転写用配線パターン形成材におけ
る前記転写キャリアの配線パターンに対応して形成され
た凸部の突出高さに応じて凹部が形成されていること
で、配線パターンが、基板面より深い位置に埋め込まれ
るとともに、凹部が形成されるほどに埋設されているか
ら、配線パターンと配線基板との間の密着強度が大きい
ものとなる。
【0046】また、半導体チップのフリップチップ実装
などにおいて、半導体チップに形成したバンプ等の位置
合わせを、配線基板の基板面に形成された凹部を利用し
て容易に行うことが可能となる。また、例えば凹部内に
化学的に安定な金メッキ等を施すことにより、接触抵抗
および信頼性が向上するとともに、凹部を利用してメッ
キ処理を施すため、沿面距離を確保でき、メッキ間の短
絡等が生じず、微細ピッチになる配線パターンに対して
も高い信頼性を維持できる。
【0047】本発明の請求項16に係る配線基板は、請
求項15記載の配線基板であって、前記凹部内に有機樹
脂を充填して該凹部において前記配線基板の表面を平坦
化することで、前記配線基板の最表面において、転写さ
れた前記配線パターンの一部を選択的に封止できて、表
面に露出する必要のない配線パターン部分が外気にさら
されないため、配線パターンの劣化や、外部からの衝撃
による配線パターンの切断が生じにくくなるとともに、
配線パターンと配線基板との間の密着強度が大きくな
り、その絶縁性においても、より優れた配線基板を得る
ことができる。
【0048】本発明の請求項17に係る配線基板は、請
求項15または16記載の配線基板であって、前記配線
層は、無機フィラーと熱硬化性樹脂からなる基板を有す
ることで、無機フィラーが配線基板の絶縁層における放
熱性を高めることができる。
【0049】本発明の請求項18に係る配線基板は、請
求項15または17記載の配線基板であって、前記配線
層は、ガラス繊維の織布、ガラス繊維の不織布、耐熱有
機繊維の織布および耐熱有機繊維の不織布のうちから選
択された少なくとも一つの補強材とその補強材に熱硬化
性樹脂組成物を含浸したものからなることで、補強材を
含むことから、プリプレグとして補強効果が高いものと
なる。
【0050】本発明の請求項19に係る配線基板は、請
求項15または17記載の配線基板であって、前記配線
層は、セラミック基板からなることで、例えばセラミッ
クグリーンシートに転写して作製することでセラミック
基板を得ることができ、その多層化を図ることでセラミ
ック多層基板とすることができるとともに、例えばこの
ようなセラミック基板と樹脂系基板とを複合して、積層
すれば、割れやすい性質を持つセラミック基板に対して
耐衝撃性を備えさせることができる。
【0051】本発明の請求項20に係る配線基板の製造
方法は、(a)請求項1から11のいずれか一項記載の
転写用配線パターン形成材を準備し、該転写用配線パタ
ーン形成材において前記配線パターンが形成された側を
シート状基材の一方の表面に接触するように配置し、前
記転写用配線パターン形成材と前記シート状基材とを加
熱加圧により接着する工程と、(b)前記工程で得られ
た部材から転写キャリアを剥離することで、前記シート
状基材に配線パターンを転写するとともに、該配線パタ
ーンを基板面内に埋設して、その配線パターン直上に、
基板面に対して前記転写用配線パターン形成材における
前記転写キャリアにおける前記配線パターンに対応して
形成された凸部の突出高さに対応して凹部を形成する工
程を含むことで、微細な配線パターンを形成することが
できるとともに、配線パターンの直上に、基板面に対し
て凹みとなる凹部を形成でき、この凹部の深さは、転写
キャリアに形成される凸部の突出高さに依存し、これは
化学エッチングの時間を制御することで、任意に調整で
きる。
【0052】本発明の請求項21に係る配線基板の製造
方法は、(a)少なくとも二層以上の配線層を有する配
線基板に、シート状基材を積層し、請求項1から11の
いずれか一項記載の前記転写用配線パターン形成材の配
線パターンが形成された側を前記シート状基材の一方の
表面に接触するように配置して積層し、これらを加熱加
圧により接着する工程と、前記工程で接着して得られた
部材から前記転写キャリアを剥離して、前記シート状基
材に配線パターンを転写するとともに、配線パターンを
基板面の最表面に埋設し、その配線パターン直上に、基
板面に対して、前記転写用配線パターン形成材における
前記転写キャリアの配線パターンに対応して形成された
凸部の突出高さに対応させて凹部を形成し、配線基板を
多層化する工程を含むことで、この製造方法で製造され
た配線基板では、例えば貫通孔に充填された導体ペース
トによって電気接続して多層配線基板とする場合、任意
の層の貫通孔に充填された導体ペーストを、金属配線層
の厚さ分及び形成される凹部の深さ分圧縮できる効果が
ある。
【0053】以下、本発明の実施の形態について、図1
乃至図7を用いて説明する。
【0054】本発明の転写用配線パターン形成材の例を
図1(a)、(b)の断面図に示す。
【0055】100は転写用配線パターン形成材1の転
写キャリアとなる第1の金属層である。以下、転写キャ
リアと称する。101は転写用配線パターン形成材の剥
離層である。102は転写用配線パターン形成材の転写
用の配線パターンとなる第2の金属層である。以下、配
線パターンと記述する。103は転写用配線パターン形
成材1の転写キャリア100において配線パターン10
2の形成されていない側に形成された凸部、104は転
写用配線パターン形成材1における転写キャリア100
における配線パターン102の形成された側に形成され
た配線パターン側凸部である。
【0056】図1(a)では、転写用配線パターン形成
材1において、転写キャリア100の配線パターン10
2が形成されていない側の凸部103によって、転写さ
れる配線パターン102のみに、選択的に、充分な圧力
を加えることができる。すなわち、凸部103は、配線
パターン102と平面視で同じ形状でほぼ同じ大きさに
形成され、さらに、配線パターン102とはその配線パ
ターン102の設けられている転写キャリア100の一
表面とは反対側の表面に配線パターン102と対向する
位置にその面から突出するように形成されている。な
お、凸部103は、平面視で配線パターン102より少
し大きい形状で、配線パターン102に重なるように構
成しても良い。また、凸部103は一定突出高さで平坦
面を成すようになっていて、加熱加圧時に凸部103に
おいて一様にプレスによる圧力を受けるようにしてい
る。これにより、凸部103の突出高さ分、シート状基
材に転写後、基板面に対して、配線パターン102直上
に凹部を形成することができる効果がある。なお、凸部
103の突出高さは、5〜50μmの範囲にあることが
好ましい。剥離層101は、厚さが1μm以下の有機層
あるいは金属層で構成されることが好ましい。そして、
この剥離層101と配線パターン102との接着強度
は、50gf/cm以下であることが好ましい。さら
に、転写キャリア100の厚さは、6〜200μmの範
囲にあることが好ましいとともに、配線パターン102
の厚さは、1〜35μmの範囲にあることが好ましい。
【0057】図1(b)では、転写用配線パターン形成
材において、転写キャリア100の配線パターン102
が形成されていない側の凸部103だけでなく、転写キ
ャリア100の配線パターン102側の面に、配線パタ
ーン102に対応する配線パターン側凸部104が形成
されており、配線パターン102は、配線パターン側凸
部104の表面上に形成されて設けられている。この配
線パターン側凸部104も一定突出高さで平坦面を成す
ようになっている。なお、この配線パターン側凸部10
4の突出高さは、1〜12μmの範囲にあることが好ま
しい。
【0058】この配線パターン側凸部104によって、
図1(a)の転写用配線パターン形成材1に比べて、配
線パターン側凸部104の突出高さ分さらに、基板面に
対して、転写された配線パターン102直上に凹部を形
成することができる効果がある。
【0059】本発明に係る転写用配線パターン形成材で
配線パターンを転写された本発明に係る配線基板の例を
図2の断面図に示す。
【0060】200は配線基板の絶縁層、201は転写
された配線パターンであって金属配線を成すものであっ
て、202は転写された配線パターン201直上の凹部
である。
【0061】配線パターン201が絶縁層200の基板
面203より下部に、凹部202を形成するまで埋設さ
れるので、配線パターン201と絶縁層200との間の
密着強度が、絶縁層200に銅箔を貼り付けた後、前記
銅箔を化学エッチングして配線パターンを形成するサブ
トラクティブ法による金属配線や、金属配線が基板面と
面一になる従来の転写法による金属配線に比べて、大き
いものになる。また、凹部202内に、配線パターン2
01の接触抵抗、信頼性の向上を図って、化学的に安定
な金メッキ等を施す場合、凹部202を利用してメッキ
処理を施すため、沿面距離を確保でき、メッキ間の短絡
等が生じず、ファインな配線パターン(微細な配線パタ
ーン)の信頼性を維持することができる。
【0062】本発明に係る転写用配線パターン形成材で
転写された配線パターン直上に、基板面に対して、凹部
が形成されている本発明に係る配線基板において、その
凹部を有機樹脂で平坦化したもの、その凹部を利用し
て、半導体をBGAで実装したもの、それぞれの最表面
の例を図3(a)、(b)の断面図に示す。
【0063】300は配線基板の絶縁層、301は転写
された金属配線からなる配線パターンであって、305
は配線パターン301上の凹部、302は凹部305内
の有機樹脂、303は凹部305内に形成されたBG
A、304は半導体チップである。
【0064】図3(a)に示すものは、基板最表面の配
線パターン301直上の凹部305内を有機樹脂302
で埋め、表面を平坦化したものであり、配線パターン3
01が表面に露出せず、外気にさらされない為、配線パ
ターン301層の劣化や、外部からの衝撃による配線パ
ターン301の切断が起こりにくくなる。また、配線パ
ターン301と配線基板の絶縁層300との密着強度が
より大きいものになる。
【0065】図3(b)に示すものは、基板最表面の配
線パターン301直上の凹部305を利用して、半導体
チップ304をBGA実装したものである。凹部305
を利用して、BGA303の位置合わせを容易に行なう
ことができ、その凹部305の深さ分だけ、半導体チッ
プ304を低背に実装することができるという効果があ
る。
【0066】本発明の転写用配線パターン形成材の作製
方法を図4(a)〜(f)の工程断面図に示す。
【0067】400は転写キャリアとなる第1の金属
層、401は剥離層、402は配線パターン406とな
る第2の金属層、403はドライフィルムレジスト、4
04はドライフィルムレジストの露光された部分、40
5は転写キャリア400に形成された凸部、407は配
線パターン側凸部である。
【0068】図4(a)に示すように、転写キャリア4
00となる平板な板材からなる第1の金属層を準備し、
図4(b)で、転写キャリア400の一面側に剥離層4
01を介して、配線パターン406となる第2の金属層
402を形成する。図4(c)〜(e)に示すように、
フォトリソグラフィ法によりドライフィルムレジスト4
03を貼り、第2の金属層402の配線パターン406
に対応する部分を露光、現像し、化学エッチング法によ
りエッチングを行ない、凸部405、配線パターン40
6および配線パターン側凸部407を形成する。最後
に、図4(f)に示すように、マスクとしたドライフィ
ルムレジストの露光部分を除去して、転写用配線パター
ン形成材4を形成する。
【0069】図4(e)の化学エッチング工程におい
て、第1の金属層400と、第2の金属層402を同じ
成分つまり組成の金属、例えば銅で形成する場合、両面
を一回の化学エッチングによって、本発明の転写用配線
パターン形成材を形成することができる。また、第1の
金属層400と、第2の金属層402を異なる金属で形
成する場合、片面ずつ2回、化学エッチングすること
で、本発明の転写用配線パターン形成材を形成すること
ができる。
【0070】本発明の転写用配線パターン形成材を使用
した配線基板の作製方法を図5(a)〜(c)の工程断
面図に示す。
【0071】500は転写キャリア、501は剥離層、
502は金属配線からなる転写用の配線パターン、50
3は配線基板の絶縁層、504はビアホール導体、50
5は転写キャリア500に形成された凸部、506は配
線パターン502直上の凹部、507は転写キャリア5
00に形成された配線パターン側凸部である。
【0072】図5(a)に示すように、転写キャリア5
00に凸部505及び配線パターン側凸部507が形成
された二枚の転写用配線パターン形成材5,5と、導体
ペーストを充填したビアホール導体504を備える絶縁
層503とを位置合わせし、二枚の転写用配線パターン
形成材5,5で絶縁層503を挟む状態で、図5(b)
に示すように、前記転写用配線パターン形成材5,5と
絶縁層503を加熱加圧により接着する。このとき、プ
レスによって、凸部505は押し潰されて配線パターン
502にのみ選択的に圧力を加えるよう機能する。それ
によって、金属配線502とビアホール導体504とが
電気的に接続される。その後、図5(c)に示すよう
に、転写キャリア500を剥離し、配線パターン502
を絶縁層503に転写、金属配線502直上に凹部50
6を形成する。通常の転写工法では配線パターン502
層の厚さ分だけ、ビアホール導体504の導体ペースト
を圧縮できるのに対し、図5(c)に示すように、凸部
505及び配線パターン側凸部507により形成される
凹部506の深さ分だけ余分に圧縮でき、より電気接続
の信頼性の高い配線基板を得ることができる。なお、配
線基板を構成する前記絶縁層503は、ガラス繊維の織
布、ガラス繊維の不織布、耐熱有機繊維の織布および耐
熱有機繊維の不織布のうちから選択された少なくとも一
つの補強材とその補強材に例えばエポキシ樹脂等の熱硬
化性樹脂組成物を含浸したものからなることが好まし
い。
【0073】本発明の転写用配線パターン形成材を使用
した多層配線基板の作製方法を図6(a)〜(c)及び
図7(d),(e)の工程断面図に示す。
【0074】600は転写キャリア、601は剥離層、
602は金属配線からなる転写用の配線パターン、60
3はセラミックグリーンシート、604はセラミックグ
リーンシート中のビアホール導体、605は転写キャリ
アに形成された凸部、606は有機樹脂絶縁層、607
は有機樹脂絶縁層中のビアホール導体、608は転写さ
れた配線パターン602直上の凹部、609は焼成され
て得られたセラミック基板である。
【0075】図6(a)に示すように、転写キャリア6
00に凸部605が形成された二枚の転写用配線パター
ン形成材6,6と、導体ペーストを充填したビアホール
導体604を備えるセラミックグリーンシート603と
を位置合わせし、このセラミックグリーンシート603
を二枚の転写用配線パターン形成材6,6で挟んだ状態
で、図6(b)に示すように転写用配線パターン形成材
6,6と前記セラミックグリーンシート603を加熱加
圧により接着した後、転写キャリア600を剥離して、
配線パターン602をセラミックグリーンシート603
に転写し、配線パターン602とビアホール導体607
を電気的に接続する。その後、前記セラミックグリーン
シート603、およびセラミックグリーンシート603
中のビアホール導体604を脱バインダ、および焼成す
る。図6(c)に示すように、前記焼成で得られたセラ
ミック基板609に、導体ペーストを充填したビアホー
ル導体607を備える有機樹脂絶縁層606,606、
転写キャリア600に凸部605及び配線パターン側凸
部610が形成された転写用配線パターン形成材6,6
とを位置合わせし、図7(d)に示すように、加熱加圧
し、前記転写用配線パターン形成材6と前記有機樹脂絶
縁層606、前記有機樹脂絶縁層606と前記セラミッ
ク基板609を接着した後、転写キャリア600を剥離
して、配線パターン602を前記有機樹脂絶縁層に転写
し、配線パターン602とビアホール導体604とを電
気的に接続し、セラミック基板と樹脂系基板とを積層し
た多層配線基板を作製する。同時に配線パターン602
直上に凹部608を形成する(図7(e)参照)。通
常、セラミック基板の配線パターンは銀フィラーの導体
ペーストを印刷、および焼結することで形成することが
多いが、本発明の転写用配線パターン形成材を使用し、
金属配線の転写によって配線パターンを形成すること
で、印刷で形成された配線パターンよりも微細な配線パ
ターンを形成することが可能になる。また、導体ペース
トの焼結体ではなく、金属からなる配線パターンとなる
ので、低抵抗な配線パターンを形成することができる。
特に、銅によって金属配線を形成することで、銀フィラ
ーの導体ペーストの場合に起こりやすいマイグレーショ
ンの発生を抑えられる効果がある。
【0076】
【実施例】次に、実施例について、図面や表を参照して
さらに具体的に説明する。
【0077】(実施例1)図4に示す作製方法で、転写
用配線パターン形成材を作製した。作製方法は、まず、
転写キャリアとなる第1の金属層として、厚さ70μm
の電解銅箔を準備した。この第1の金属層の一表面上
に、200nm以下の厚さを有するNiメッキ層を剥離
層として形成し、さらに、第1の金属層と同じ銅を、厚
さ9μmとなるように、電解メッキ法によって配線パタ
ーンを形成する第2の金属層として剥離層側に積層し、
第1の金属層、剥離層、および第2の金属層の三層構造
にした。次に、フォトリソグラフィ法によりドライフィ
ルムレジストを貼り、第2の金属層の配線パターン部
分、および第1の金属層の配線パターンに対応する部分
を露光、現像し、化学エッチングにより、金属配線から
なる配線パターン、および第1の金属層の一表面に凸部
を、その一表面と反対側の配線パターンを形成する側に
は配線パターン側凸部を形成した。最後に、マスクとし
たドライフィルムレジストの露光部分を除去して、転写
用配線パターン形成材を得た。この転写用配線パターン
形成材の転写キャリアとなる第1の金属層において、配
線パターンの形成されている面と反対側の面には、15
μmの突出高さの凸部が形成され、配線パターン側の面
には、第1の金属層に6μmの突出高さの配線パターン
側凸部が形成されるとともに、その上に剥離層を介し
て、第2の金属層に9μmの突出高さの凸部が形成され
ていた。
【0078】次に、作製した転写用配線パターン形成材
を、未硬化状態の熱硬化性樹脂を含む絶縁層を厚さ20
0μmのシート状基材に加工したものに接合し、200
℃で1.5時間、圧力75kg/cm2の条件で加熱加
圧することで熱硬化性樹脂を硬化させ、その後、転写用
配線パターン形成材の転写キャリアを剥離し、配線パタ
ーンを転写、その配線パターン直上に凹部を形成した。
配線パターン直上には、絶縁層の表面から21μmの凹
部が形成されていた。これは、転写キャリアにおいて、
配線パターンが設けられた面と反対側には、配線パター
ンと対向する状態の15μmの突出高さの凸部が形成さ
れ、配線パターン側には、第1の金属層に6μmの突出
高さの配線パターン側凸部が形成されていたためであっ
て、両凸部の突出高さの和に相当する深さの凹部が形成
されたためである。比較例として、厚さ15μmの電解
銅箔を同じシート状基材に接合し、200℃で1.5時
間、圧力75kg/cm2の条件で加熱加圧することで
熱硬化性樹脂を硬化させ、その後、配線パターンを化学
エッチングで形成するサブトラクティブ法によって、金
属配線を形成した。
【0079】以下に絶縁層に使用したシート状基材と作
製方法の詳細を示す。 (シート状基材の成分組成) Al23(昭和電工社製、AS−40:粒径12μm)
90重量% 液状熱硬化エポキシ樹脂(日本レック社製、EF−45
0)9.5重量% カーボンブラック(東洋カーボン社製)0.2重量% カップリング剤(味の素社製、チタネート系:46B)
0.3重量% 前記各成分を前記組成になるように秤量し、これらの混
合物に、粘度調整用溶剤としてメチルエチルケトン溶剤
を前記混合物のスラリー粘度が約20Pa・sになるま
で添加した。そして、これらにアルミナの玉石を加え、
ポット中で48時間、速度500rpmの条件で回転混
合し、前記シート状基材の原料となるスラリーを調整し
た。その後、スラリーをドクターブレード法にて、造
膜、乾燥し、シート状基材とした。
【0080】評価は、シート上基材上に形成した2mm
×2mmの正方形の配線パターン上に、ピンを立て、前
記ピンの横方向に金属パターンが剥離するまで力をか
け、その時の力で評価するピン倒し強度によって、金属
配線と絶縁層間の密着強度を比較した。表1に結果を示
す。
【0081】
【表1】 表1に示したとおり、比較例に対し、本発明の転写用配
線パターン形成材の転写によって形成された配線パター
ンの方が大きい値を示しており、よって、配線パターン
と絶縁層間の密着強度が向上している事が分かる。これ
は、サブトラクティブ法で配線パターンを形成した比較
例は、配線パターンとシート状基材が配線パターンの面
積分だけ、平面的な接触で密着しているのに対し、本発
明の転写用配線パターン形成材の転写によって形成した
配線パターンは、配線パターンの面積分だけの平面的な
接触だけでなく、シート状基材中に埋設されていること
によって、配線パターンの厚さ分その側面でもシート状
基材と密着した構造となっているため、また、金属配線
の転写時に、金属配線直上のみに選択的に、より大きな
圧力を加えているためである。
【0082】(実施例2)前記実施例1で作製した転写
用配線パターン形成材を用いて、両面二層板を作製し
た。作製方法は、未硬化状態の熱硬化性樹脂を含む絶縁
層を厚さ200μmのシート状基材に加工し、次いでシ
ート状基材に直径200μmのビアホールを任意の数形
成し、そのビアホールに、少なくとも金属粉末を含む導
体ペーストを充填して、ビアホール導体を形成した板状
体を用意する。次に、実施例1で作製した転写用配線パ
ターン形成材を二枚準備し、前記板状体と加圧すること
によって、配線パターンを備える金属配線層と絶縁層と
を接合させた板状体を形成し、さらに200℃で1.5
時間、圧力75kg/cm2の条件で加熱加圧すること
で熱硬化性樹脂および導体ペーストを硬化させ、その
後、転写用配線パターン形成材の転写キャリアを剥離し
て、配線パターンを転写し、その配線パターン直上に凹
部を形成し、両面二層板(基板1)を作製した。配線パ
ターン直上には、絶縁層の表面から21μmの凹部が形
成されていた。比較例として、転写キャリアに凸部がな
い通常の転写用配線パターン形成材を用いて、配線パタ
ーン直上に凹部のない両面二層板(基板2)、銅箔を絶
縁層に接合した後、配線パターンを化学エッチングで形
成するサブトラクティブ法によって、配線パターンを形
成した両面二層板(基板3)を作製した。
【0083】以下に絶縁層に使用したシート状基板、導
体ペーストの成分組成と作製方法の詳細を示す。 (シート状基材の成分組成)実施例1記載のシート状基
材と同じ。 (導体ペースト)球形状の銅粒子(三井金属鉱業社製:
粒径2μm)85重量%、 ビスフェノールA型熱硬化エポキシ樹脂(油化シェルエ
ポキシ社製、エピコート828)3重量% グルシジルエステル系エポキシ樹脂(東都化成社製、Y
D−171)9重量% アミンアダクト硬化剤(味の素社製、MY―24)3重
量% 以上の材料を、以上の組成になるように調整し、三本ロ
ールにより混錬して作製した。
【0084】評価は、ビアホールを100個連結したも
のの、吸湿85℃85%RHを1週間後、最高温度23
0℃でリフローを10回通した後の電気抵抗値を測定
し、その変化量を表2に示す。
【0085】
【表2】 表2に示したとおり、基板2、基板3に対し、本発明の
転写用配線パターン形成材によって作製した基板1が、
作製後の抵抗値、吸湿リフロー時のビア抵抗変化量が小
さくなっている。このことから、導体ペーストに圧縮が
ない基板3よりも、また導体ペーストに金属配線層の厚
さ分のみ圧縮される基板2よりも、金属配線層の厚さに
加えて、金属配線直上に形成された凹部の深さ分まで圧
縮される本発明の基板1の方が、配線基板の電気接続の
信頼性が高いことが分かる。
【0086】(実施例3)前記実施例1で作製した転写
用配線パターン形成材を用いて、両面二層板を作製し、
その凹部を選択的に有機樹脂で封止し、平坦化した。作
製方法は、未硬化状態の熱硬化性樹脂を含む絶縁層を厚
さ200μmのシート状基材に加工し、次いでシート状
基材に直径200μmのビアホールを任意の数形成し、
そのビアホールに、少なくとも金属粉末を含む導体ペー
ストを充填して、ビアホール導体を形成した板状体を用
意する。次に、実施例1で作製した転写用配線パターン
形成材を二枚準備し、前記板状体と加圧することによっ
て、金属配線層からなる配線パターンと絶縁層を接合さ
せた板状体を形成し、さらに200℃で1.5時間、圧
力75kg/cm2の条件で加熱加圧することで熱硬化
性樹脂および導体ペーストを硬化させ、その後、転写用
配線パターン形成材の転写キャリアを剥離して配線パタ
ーンを転写し、その配線パターン直上に凹部を形成し
て、両面二層板を作製した。配線パターン直上には、絶
縁層の表面から21μmの凹部が形成されていた。その
後、その凹部に有機樹脂を膜厚21μmで、スクリーン
印刷し、その後、150℃の熱風循環炉で45分乾燥
し、配線パターンを選択的に封止することで、配線基板
表面を平坦化した(基板4)。比較例として、転写キャ
リアに凸部がない通常の転写用配線パターン形成材を用
いて、転写された配線パターン直上に凹部のない両面二
層板(基板5)、銅箔を絶縁層に接合した後、配線パタ
ーンを化学エッチングで形成するサブトラクティブ法に
よって、配線パターンを形成した両面二層板(基板6)
を作製した。
【0087】以下に絶縁層に使用したシート状基板、導
体ペースト、印刷した有機樹脂の成分組成と作製方法の
詳細を示す。 (シート状基材の成分組成)実施例1記載のシート状基
材と同じ。 (導体ペースト)実施例2記載の導体ペーストと同じ。 (有機樹脂)太陽インキ製造株式会社製 PSR−40
00 評価は、各基板を、2気圧下で、温度121℃、湿度1
00%中に放置するPCT試験を行ない、ビアホールを
100個連結したものを1列として、100列中の導通
不良が起きた列数で比較し、その結果を表3に示す。
【0088】
【表3】 表3に示したとおり、本発明の転写用配線パターン形成
材によって作製した基板4は、100列全て導通不良を
起こさず、基板5、基板6に対してPCT試験時の信頼
性が向上していることが分かる。これは、基板4が基板
5、基板6に対し、金属配線とシート状基材の密着強度
が大きい為、そして有機樹脂によって金属配線を平坦
化、封止し、外気の影響を受け難くなっている為であ
る。
【0089】(実施例4)前記実施例1で作製した転写
用配線パターン形成材を用いて、セラミックグリーンシ
ート上に転写した。作製方法は、厚さ200μmのセラ
ミックグリーンシートと実施例1で作製した転写用配線
パターン形成材を準備する。次に、前記セラミックグリ
ーンシートと積層し、200℃で1.5時間、圧力75
kg/cm 2の条件で加熱加圧することによって、前記
転写用配線パターン形成材と前記セラミックグリーンシ
ートを接合させた板状体を形成し、その後、前記転写用
配線パターン形成材の転写キャリアを剥離し、金属配線
からなる配線パターンをセラミックグリーンシート上に
転写した。比較例として、転写キャリアの凸部が無い通
常の転写用配線パターン形成材を用いて、同条件で、セ
ラミックグリーンシートに転写した。
【0090】以下にセラミックグリーンシートの詳細を
示す。 (セラミックグリーンシート)日本電気環境エンジニア
リング株式会社製 GCS71 結果、比較例として作製した通常の転写用配線パターン
形成材による転写では、配線パターンは完全に転写され
ず、転写不良箇所が多く見られた。これは、通常用いら
れるセラミックグリーンシート用バインダが接着力に乏
しいことに起因する。一般に用いられるセラミックグリ
ーンシート用バインダは、可撓性を付与し、かつ積層時
のグリーンシート同士を接着させるために利用される。
しかし焼成時は、むしろ不要なものであり、脱バインダ
工程で完全に除去された後、焼成される。このようにグ
リーンシートバインダは、シート間の接着を行うことが
主目的であるため、金属銅箔などのパターン配線の接着
性は弱く、転写キャリア層の剥離で配線パターンはグリ
ーンシートに転写されずに転写キャリア側に密着してし
まうと考えられる。またセラミックグリーンシートバイ
ンダとして一般に接着強度の強いポリビニルブチラール
樹脂は、脱バインダ性が悪く(分解温度が高く)焼成時
に残存したバインダによって、著しく焼結密度が低下し
てしまう場合がある。このため、実施例4で用いたグリ
ーンシートは、分解温度の低いアクリル系樹脂バインダ
を利用したものである。しかしアクリル系バインダは、
ポリビニルブチラールに比べ接着強度も著しく低下する
ため、配線パターンの転写はより困難となる。一方、本
発明の転写用配線パターン形成材による配線パターンの
転写では、配線パターンがグリーンシートに直接加圧さ
れ、しかも凹み部が形成されるため、配線パターンが埋
設された構成となり、後の転写キャリア剥離工程でも配
線パターンが剥離しにくいという効果がある。
【0091】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、転写用配
線パターン形成材の転写キャリアに、配線パターンに対
応した凸部を形成し、この転写用配線パターン形成材を
使ってシート状基材に転写することで、シート状基材の
表面状態、加える圧力の均一性に影響されずに、より金
属配線の配線基板への転写性が高いものとなる。また、
転写された配線基板の配線パターン直上には、基板表面
に対して凹部が形成され、この凹部によって、電子部品
の実装性、電気接続の信頼性、金属配線と基板の絶縁層
間の密着強度に優れた配線基板となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写用配線パターン形成材を示す断面
【図2】本発明の金属配線直上に、基板面に対して、凹
部が形成されている配線基板の最表面を示す断面図
【図3】本発明の金属配線直上に、基板面に対して、凹
部が形成されている配線基板において、その凹部を有機
樹脂で平坦化したもの、その凹部を利用して、半導体を
BGAで実装したもの、それぞれの最表面の断面図
【図4】本発明の転写用配線パターン形成材の作製方法
を示す工程断面図
【図5】本発明の転写用配線パターン形成材を使用した
配線基板の作製方法を示す工程断面図
【図6】本発明の転写用配線パターン形成材を使用した
多層配線基板の作製方法を示す工程断面図
【図7】図6の工程に続く後工程を示す工程断面図
【符号の説明】
100 転写キャリア 101 剥離層 102 配線パターン 103 凸部 104 配線パターン側凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/22 H05K 3/22 B 3/40 3/40 K 3/46 3/46 G H N T (72)発明者 菅谷 康博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E317 AA24 BB01 BB04 BB12 CC22 CC25 CD21 CD25 GG01 GG05 5E343 AA02 AA16 AA22 AA39 BB03 BB15 BB21 BB66 DD56 DD62 DD63 ER50 ER52 GG01 GG08 5E346 AA06 AA12 AA15 AA35 AA43 BB01 CC02 CC08 CC17 CC32 DD02 DD33 EE02 EE06 EE21 FF18 GG03 GG28 HH07 HH26

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配線基板用の基材に重ねて加圧することで
    配線パターンを形成する転写キャリアの一表面に、転写
    用の配線パターンを設けるとともに、前記転写キャリア
    の前記一表面とは反対側の表面に、前記配線パターンと
    対向する凸部を形成していることを特徴とする転写用配
    線パターン形成材。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の転写用配線パターン形成
    材において、 前記配線パターンは、前記転写キャリアに対して剥離層
    を介して形成していることを特徴とする転写用配線パタ
    ーン形成部材。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の転写用配線パタ
    ーン形成材において、 前記転写キャリアに形成される前記凸部は、前記配線パ
    ターンと形状が同等もしくは前記配線パターンより少し
    大となる形状に構成していることを特徴とする転写用配
    線パターン形成材。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれか一項に記載の転
    写用配線パターン形成材において、 前記配線パターンは、該配線パターンに合わせて前記転
    写キャリアの一表面に突出形成した配線パターン側凸部
    の表面上に設けていることを特徴とする転写用配線パタ
    ーン形成材。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の転写用配線パターン形成
    材において、 前記配線パターン側凸部の突出高さが1〜12μmの範
    囲であることを特徴とする転写用配線パターン形成材。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれか一項に記載の転
    写用配線パターン形成材において、 前記凸部の突出高さが5〜50μmの範囲であることを
    特徴とする転写用配線パターン形成材。
  7. 【請求項7】請求項2に記載の転写用配線パターン形成
    材において、 前記転写キャリアおよび前記配線パターンは、同一組成
    の金属で構成していることを特徴とする転写用配線パタ
    ーン形成材。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の転写用配線パターン形成
    材において、 前記転写キャリアおよび前記配線パターンは銅からなる
    ことを特徴とする転写用配線パターン形成材。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の転写用配線パターン形成
    材において、 前記配線パターンは、前記転写キャリアとは材質の異な
    る金属材からなることを特徴とする転写用配線パターン
    形成材。
  10. 【請求項10】請求項2に記載の転写用配線パターン形
    成材において、 前記剥離層は、厚さが1μm以下の有機層あるいは金属
    層で構成されており、前記転写キャリアと前記配線パタ
    ーンとの剥離層を介して貼り合わされた接着強度が50
    gf/cm以下であることを特徴とする転写用配線パタ
    ーン形成材。
  11. 【請求項11】請求項1から10のいずれか一項に記載
    の転写用配線パターン形成材において、 前記転写キャリアは、厚さが6〜200μmの範囲であ
    り、前記配線パターンは、厚さが1〜35μmの範囲で
    あることを特徴とする配線パターン形成材。
  12. 【請求項12】(a)化学エッチング法により、転写キ
    ャリアの一表面側に転写用の配線パターンを形成する工
    程と、(b)化学エッチング法により、前記転写キャリ
    アにおける前記配線パターンが形成される面とは反対の
    面側に前記配線パターンに対応して突出する凸部を形成
    するように加工する工程とを含むことを特徴とする転写
    用配線パターン形成材の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項12記載の転写用配線パターン形
    成材の製造方法において、前記配線パターン、前記剥離
    層、前記転写キャリアにおける前記配線パターンが形成
    されていない面側の前記凸部に加えて、前記転写キャリ
    アにおける配線パターン側凸部も加工する工程を含むこ
    とを特徴とする転写用配線パターン形成材の製造方法。
  14. 【請求項14】前記請求項12または13記載の転写用
    配線パターンの製造方法において、電解メッキ法によ
    り、前記剥離層を介して前記転写キャリア上に前記配線
    パターンを形成する工程を含むことを特徴とする転写用
    配線パターン形成材の製造方法。
  15. 【請求項15】二層以上の配線層を有する配線基板であ
    って、 請求項1から11のいずれか一項に記載の転写用配線パ
    ターン形成材を転写対象基板に重ねた状態で加圧するこ
    とによって、配線基板における最表面で配線パターンが
    前記転写対象基板面内に転写されて埋設され、その配線
    パターン直上に、転写対象基板面に対して、請求項1か
    ら11のいずれか一項に記載の転写用配線パターン形成
    材における前記転写キャリアの配線パターンに対応して
    形成された凸部の突出高さに応じて凹部が形成されてい
    ることを特徴とする配線基板。
  16. 【請求項16】請求項15記載の配線基板であって、前
    記凹部内に有機樹脂を充填して該凹部において前記配線
    基板の表面を平坦化することで、前記配線基板の最表面
    において、転写された前記配線パターンの一部を選択的
    に封止したことを特徴とする配線基板。
  17. 【請求項17】請求項15または16記載の配線基板で
    あって、 前記配線層は、無機フィラーと熱硬化性樹脂からなる基
    板を有することを特徴とする配線基板。
  18. 【請求項18】請求項15または17記載の配線基板で
    あって、 前記配線層は、ガラス繊維の織布、ガラス繊維の不織
    布、耐熱有機繊維の織布および耐熱有機繊維の不織布の
    うちから選択された少なくとも一つの補強材とその補強
    材に熱硬化性樹脂組成物を含浸したものからなることを
    特徴とする配線基板。
  19. 【請求項19】請求項15または17記載の配線基板で
    あって、 前記配線層は、セラミック基板からなることを特徴とす
    る配線基板。
  20. 【請求項20】(a)請求項1から11のいずれか一項
    記載の転写用配線パターン形成材を準備し、該転写用配
    線パターン形成材において前記配線パターンが形成され
    た側をシート状基材の一方の表面に接触するように配置
    し、前記転写用配線パターン形成材と前記シート状基材
    とを加熱加圧により接着する工程と、(b)前記工程で
    得られた部材から転写キャリアを剥離することで、前記
    シート状基材に配線パターンを転写するとともに、該配
    線パターンを基板面内に埋設して、その配線パターン直
    上に、基板面に対して前記転写用配線パターン形成材に
    おける前記転写キャリアにおける前記配線パターンに対
    応して形成された凸部の突出高さに対応して凹部を形成
    する工程を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
  21. 【請求項21】(a)少なくとも二層以上の配線層を有
    する配線基板に、シート状基材を積層し、請求項1から
    11のいずれか一項記載の前記転写用配線パターン形成
    材の配線パターンが形成された側を前記シート状基材の
    一方の表面に接触するように配置して積層し、これらを
    加熱加圧により接着する工程と、(b)前記工程で接着
    して得られた部材から前記転写キャリアを剥離して、前
    記シート状基材に配線パターンを転写するとともに、配
    線パターンを基板面の最表面に埋設し、その配線パター
    ン直上に、基板面に対して、前記転写用配線パターン形
    成材における前記転写キャリアの配線パターンに対応し
    て形成された凸部の突出高さに対応させて凹部を形成
    し、配線基板を多層化する工程を含むことを特徴とする
    配線基板の製造方法。
JP2001130747A 2001-04-27 2001-04-27 転写用配線パターン形成材とその製造方法およびそれを用いた配線基板とその製造方法 Pending JP2002329949A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001130747A JP2002329949A (ja) 2001-04-27 2001-04-27 転写用配線パターン形成材とその製造方法およびそれを用いた配線基板とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001130747A JP2002329949A (ja) 2001-04-27 2001-04-27 転写用配線パターン形成材とその製造方法およびそれを用いた配線基板とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002329949A true JP2002329949A (ja) 2002-11-15

Family

ID=18979056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001130747A Pending JP2002329949A (ja) 2001-04-27 2001-04-27 転写用配線パターン形成材とその製造方法およびそれを用いた配線基板とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002329949A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006049819A (ja) * 2004-07-07 2006-02-16 Nec Corp 半導体搭載用配線基板、その製造方法、及び半導体パッケージ
JP2007096337A (ja) * 2004-07-07 2007-04-12 Nec Corp 半導体搭載用配線基板、半導体パッケージ、及びその製造方法
KR100772798B1 (ko) 2002-12-20 2007-11-01 삼성전자주식회사 유기금속 화합물을 이용한 도전성 금속 배선 패턴 형성방법
WO2010077067A2 (ko) * 2008-12-31 2010-07-08 주식회사 잉크테크 금속박막의 제조방법

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100772798B1 (ko) 2002-12-20 2007-11-01 삼성전자주식회사 유기금속 화합물을 이용한 도전성 금속 배선 패턴 형성방법
JP2006049819A (ja) * 2004-07-07 2006-02-16 Nec Corp 半導体搭載用配線基板、その製造方法、及び半導体パッケージ
JP2007096337A (ja) * 2004-07-07 2007-04-12 Nec Corp 半導体搭載用配線基板、半導体パッケージ、及びその製造方法
US7816782B2 (en) 2004-07-07 2010-10-19 Nec Corporation Wiring substrate for mounting semiconductors, method of manufacturing the same, and semiconductor package
US8198140B2 (en) 2004-07-07 2012-06-12 Nec Corporation Wiring substrate for mounting semiconductors, method of manufacturing the same, and semiconductor package
WO2010077067A2 (ko) * 2008-12-31 2010-07-08 주식회사 잉크테크 금속박막의 제조방법
WO2010077067A3 (ko) * 2008-12-31 2010-10-14 주식회사 잉크테크 금속박막의 제조방법
KR101142416B1 (ko) 2008-12-31 2012-05-07 주식회사 잉크테크 금속박막의 제조방법
US9290844B2 (en) 2008-12-31 2016-03-22 Inktec Co., Ltd. Method for preparing metallic thin film

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6694613B2 (en) Method for producing a printed-circuit board having projection electrodes
JP3197213B2 (ja) プリント配線板およびその製造方法
TWI386140B (zh) Flexible multilayer circuit board
KR100478984B1 (ko) 절연 시트 및 다층배선 기판과 그 제조방법
JP4073945B1 (ja) 多層配線基板の製造方法
JP3416658B2 (ja) 転写材及びその製造方法並びにこれを用いて製造される配線基板
JP2002026520A (ja) 多層配線基板及びその製造方法
JP4597631B2 (ja) 部品内蔵配線板、部品内蔵配線板の製造方法
KR101006603B1 (ko) 인쇄회로기판 및 그 제조방법
JP2005072328A (ja) 多層配線基板
US7728234B2 (en) Coreless thin substrate with embedded circuits in dielectric layers and method for manufacturing the same
JP2002076637A (ja) チップ部品内蔵基板及びその製造方法
JP4694007B2 (ja) 三次元実装パッケージの製造方法
US20030137815A1 (en) Printed wiring board and method of manufacturing the same
JP2000133916A (ja) 転写用配線パターン形成材、転写用配線パターン形成材の製造方法、転写用配線パターン形成材を用いた配線基板およびその製造方法
JP2002329949A (ja) 転写用配線パターン形成材とその製造方法およびそれを用いた配線基板とその製造方法
JP2000068620A (ja) 回路基板及びその製造方法
JP4825103B2 (ja) 誘電体積層構造体及び配線基板
JP4683758B2 (ja) 配線基板の製造方法
JP2002246745A (ja) 三次元実装パッケージ及びその製造方法、三次元実装パッケージ製造用接着材
JP2012169486A (ja) 基材、配線板、基材の製造方法及び配線板の製造方法
JPH1187912A (ja) 両面型配線板の製造方法
JP2002305376A (ja) プリント配線基板の製造方法、プリント配線基板、及び、半導体装置
JP3922350B2 (ja) 多層プリント配線板および多層プリント配線板の製造方法
JP2004281667A (ja) 多層配線板の製造方法