JP2002316629A - 車両の衝突時制御装置 - Google Patents

車両の衝突時制御装置

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JP2002316629A
JP2002316629A JP2001126406A JP2001126406A JP2002316629A JP 2002316629 A JP2002316629 A JP 2002316629A JP 2001126406 A JP2001126406 A JP 2001126406A JP 2001126406 A JP2001126406 A JP 2001126406A JP 2002316629 A JP2002316629 A JP 2002316629A
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collision
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wheel
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Tsurayuki Yamamoto
貫之 山本
Hiroshi Isono
宏 磯野
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後部衝突後に、車両の挙動に応じた挙動安定
制御を行うことによって、早期に車両の安定性を確保で
きる衝突時制御装置を提供すること。 【解決手段】 衝突時の自車両の挙動を検出する車両挙
動検出手段と、前記車両挙動検出手段によって検出され
た自車両の挙動に応じて車両の挙動を安定させる車両挙
動安定手段とを備え、車両挙動検出手段は、前後加速度
センサ45L,45R、横加速度センサ46、上下加速
度センサ47、ヨーレートセンサ48、車高センサ50
FL,50FR,50RL,50RR、荷重センサ51
のうちの少なくとも一つで構成され、車両挙動安定手段
は、制動力の配分制御、操舵制御、車高制御のうちの少
なくとも一つの制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被衝突時に自動的
に車両を制動する衝突時制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、特開平2000−2
19111号公報に開示されているような、他車両によ
って自車両の後部を衝突された際に、連続的に衝突事故
が発生することを防止するための安全システムが知られ
ている。この安全システムは、車両の長手方向の加速度
に対応する比較信号が検出され、この比較信号が閾値と
比較されるようになっており、比較信号が閾値を上回っ
た場合に、車両ブレーキをトリガするブレーキ信号が発
生されるというものである。
【0003】すなわち、この安全システムによれば、後
部に衝突された自車両においてブレーキ過程がトリガさ
れ、その際、初期状況に応じてかつ衝突の強弱に応じ
て、ブレーキ過程が開始されるか、又はすでに開始され
たブレーキが継続され、かつ場合によっては増強され
る。この処置により、衝突された車両が停止するまでに
進む行程を短縮することができるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両後
部における左側部分又は右側部分に衝突され、衝突され
た自車両が進行方向に対して左右の斜め方向に進む、い
わゆるオフセット衝突された場合、衝突後の車両挙動が
不安定になる。この場合、前記安全システムでは、ブレ
ーキの開始及び強弱を制御するだけであるため、車両の
挙動に応じた制動が行われず、車両が停止するまでに時
間を要するという問題もある。
【0005】
【発明の概要】本発明は、上記した問題に対処するため
になされたもので、その課題は、後部衝突後に、車両の
挙動に応じた挙動安定制御を行うことによって、早期に
車両の安定性を確保できる車両の衝突時制御装置を提供
することである。
【0006】上記の課題を解決するため、本発明に係る
車両の衝突時制御装置の特徴は、自車両の衝突を検出し
自動的に車輪を制動する車両の衝突時制御装置におい
て、衝突時の自車両の挙動を検出する車両挙動検出手段
と、前記車両挙動検出手段によって検出された自車両の
挙動に応じて車両の挙動を安定させる車両挙動安定手段
とを備えたことにある。
【0007】この場合、車両挙動検出手段は、衝突時の
自車両の前後方向の加速度、衝突時の自車両の横方向の
加速度、衝突時の自車両の上下方向の加速度、衝突時の
自車両のヨー角速度、衝突時の自車両のロール角速度お
よび衝突時に車両にかかる荷重のうちの少なくとも一つ
を、衝突時の自車両の挙動として検出する手段で構成す
るとよい。また、車両挙動安定手段は、各車輪に対する
制動力の配分制御、前輪または後輪の少なくとも一方の
操舵制御および車高制御のうちの少なくとも一つの制御
を、車両の挙動を安定させる制御とする手段で構成する
とさらによい。
【0008】前記のように構成した本発明の特徴によれ
ば、車両挙動検出手段と、車両挙動安定手段を備えてい
るため、衝突後の自車両の挙動に応じて車両挙動を安定
させることができる。また、車両挙動検出手段が検出す
る車両挙動を、前後加速度、横加速度、上下加速度、ヨ
ー角速度、ロール角速度、衝突荷重のうちの少なくとも
一つにすることにより、適宜、これらの中から選択、ま
たは複数個を組み合わせて、種々の車両挙動を検出する
ことができる。その結果、衝突後に、車両がどのような
挙動をとるか、例えば、前方の左右斜め方向に進む場
合、上下方向に揺れる場合、水平面上で回転する場合、
ローリングする場合等、種々の車両挙動及びそれらが組
み合わさった車両挙動を検出できるようになる。
【0009】また、車両挙動安定手段による車両の挙動
を安定させる制御を、制動力の配分制御、操舵制御およ
び車高制御のうちの少なくとも一つにすることにより、
前記車両挙動検出手段が検出した車両挙動に応じた処置
ができるようになる。
【0010】また、本発明の他の構成上の特徴は、車両
挙動安定手段が、衝突後、制動力を配分制御して自車両
の各輪の制動力を独立して制御し、車両挙動検出手段が
自車両の挙動が安定したと判断すると自車両の全輪の制
動力を一定になるように制御することにある。
【0011】この場合、衝突後に車両挙動検出手段によ
って車両の挙動が検出され、その挙動が不安定な状態で
あると、まず、車両挙動安定手段によって車両の斜行等
の不安定な状態から車両の姿勢が安定な状態になるよう
な制御が行われる。そして、車両挙動検出手段の車両挙
動検出によって、車両挙動が安定したと判断されると車
両の全輪にかかる制動力を一定にして車両の安定姿勢を
維持することができる。車両挙動安定の判断は、車両挙
動の種類に応じて適宜定めることができる。例えば、車
両左右に旋回する場合であれば、制動制御が行われた
後、いわゆる揺り返しと呼ばれる現象が生じる。この揺
り返しが生じた後、一定時間経過とする等、その車両挙
動に応じて予め設定しておく。
【0012】また、本発明の他の構成上の特徴は、車両
挙動安定手段が、衝突後、制動力を配分制御して自車両
の各輪の制動力を独立して制御し、車両挙動検出手段が
自車両の挙動の揺り返しを検出すると自車両の全輪の制
動力を一定になるように制御することにある。この場
合、車両挙動安定手段によって車両の姿勢が安定な状態
になるような制御がされ、いわゆる揺り返しと呼ばれる
現象が、車両挙動検出手段の車両挙動検出によって認め
られると車両の全輪にかかる制動力を一定にして車両の
安定姿勢を維持したまま停止させることが行われる。こ
れによると、車両の挙動安定の時期が正確に分かりより
適正な制御が行えるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて説明する。図1は同実施形態に係る車両の全体
を概略的に示しており、図2は図1に示した制動力油圧
制御装置20を電気制御装置40とともに示した概略構
成図である。
【0014】図1に示すように、この車両は、前輪操舵
機構10を備えており、前輪操舵機構10は回動操作に
より左右前輪11FL,11FRを操舵する操舵ハンド
ル12を備えている。操舵ハンドル12は操舵軸13の
上端に固定され、操舵軸13の下端はステアリングギア
ボックス14内でラックバー15に噛合している。ラッ
クバー15はステアリングギアボックス14内で軸方向
に変位可能に支持されるとともに、両端がタイロッド1
6a,16b及びナックルアーム17a,17bを介し
て左右前輪11FL,11FRを操舵可能に連結してい
る。
【0015】左右前輪11FL,11FR及び左右後輪
11RL,11RRに対する制動力は、制動力油圧制御
装置20の油圧回路によりそれぞれホイールシリンダ2
1FL,21FR,21RL,21RRの制動圧を制御
することによって制御される。また、ホイールシリンダ
21FL,21FR,21RL,21RRの制動圧は、
ブレーキペダル22の踏み込み操作に応じて又は後述す
る車両挙動検出手段の検出値に基づいて電気制御装置4
0のマイクロコンピュータ41によって制御される。
【0016】制動力油圧制御装置20は、図2に示すよ
うに、運転者によるブレーキペダル22の踏み込み操作
に応答してブレーキオイルを第1及び第2ポートより圧
送するマスタシリンダ23を有している。マスタシリン
ダ23の第1のポートは、前輪用のブレーキ油圧制御導
管24により左右前輪用のブレーキ油圧制御装置25,
26に接続されている。マスタシリンダ23の第2のポ
ートは、プロポーショニングバルブ27を介装した後輪
用のブレーキ油圧制御導管28により左右後輪用のブレ
ーキ油圧制御装置29,30に接続されている。
【0017】また、制動力油圧制御装置20は、リザー
バ31に貯容されたブレーキオイルを汲み上げ高圧のオ
イルとして高圧導管32に供給するオイルポンプ33を
有している。高圧導管32は、各ブレーキ油圧制御装置
25,26,29,30に接続され、また、その途中に
はアキュムレータ34が接続されている。
【0018】各ブレーキ油圧制御装置25,26,2
9,30は、それぞれ対応する車輪に対するホイールシ
リンダ21FL,21FR,21RL,21RRと、3
ポート位置切換え型の電磁式の制御弁35FL,35F
R,35RL,35RRと、リザーバ31に接続された
低圧導管36と高圧導管32との間に設けられた常開型
の電磁式の開閉弁37FL,37FR,37RL,37
RR及び常閉型の電磁式の開閉弁38FL,38FR,
38RL,38RRとを有している。開閉弁37FL,
37FR,37RL,37RRと開閉弁38FL,38
FR,38RL,38RRとの各接続点は、接続導管3
9FL,39FR,39RL,39RRにより制御弁3
5FL,35FR,35RL,35RRに接続されてい
る。
【0019】制御弁35FL,35FRは、それぞれ前
輪用のブレーキ油圧制御導管24とホイールシリンダ2
1FL,21FRとを連通接続し、かつホイールシリン
ダ21FL,21FRと接続導管39FL,39FRと
の連通を遮断する図示の第1の位置と、ブレーキ油圧制
御導管24とホイールシリンダ21FL,21FRとの
連通を遮断しかつホイールシリンダ21FL,21FR
と接続導管39FL,39FRとを連通接続する第2の
位置とに切り替わるようになっている。
【0020】同様に、制御弁35RL,35RRは、そ
れぞれ後輪用のブレーキ油圧制御導管28とホイールシ
リンダ21RL,21RRとを連通接続し、かつホイー
ルシリンダ21RL,21RRと接続導管39RL,3
9RRとの連通を遮断する図示の第1の位置と、ブレー
キ油圧制御導管28とホイールシリンダ21RL,21
RRとの連通を遮断し、かつホイールシリンダ21R
L,21RRと接続導管39RL,39RRとを連通接
続する第2の位置とに切り替わるようになっている。
【0021】制御弁35FL,35FR,35RL,3
5RRが第2の位置にある状況において、開閉弁37F
L,37FR,37RL,37RR及び開閉弁38F
L,38FR,38RL,38RRが図示の状態に制御
されると、ホイールシリンダ21FL,21FR,21
RL,21RRは制御弁35FL,35FR,35R
L,35RR及び接続導管39FL,39FR,39R
L,39RRを介して高圧導管32と連通接続され、こ
れによりホイールシリンダ21FL,21FR,21R
L,21RR内の圧力が増圧される。
【0022】また、制御弁35FL,35FR,35R
L,35RRが第2の位置にある状況において、開閉弁
37FL,37FR,37RL,37RRが閉弁される
とともに開閉弁38FL,38FR,38RL,38R
Rが開弁されると、ホイールシリンダ21FL,21F
R,21RL,21RRは制御弁35FL,35FR,
35RL,35RR及び接続導管39FL,39FR,
39RL,39RRを介して低圧導管36と連通接続さ
れ、これによりホイールシリンダ21FL,21FR,
21RL,21RR内の圧力が減圧される。
【0023】さらに、制御弁35FL,35FR,35
RL,35RRが第2の位置にある状況において、開閉
弁37FL,37FR,37RL,37RR及び開閉弁
38FL,38FR,38RL,38RRが閉弁される
と、ホイールシリンダ21FL,21FR,21RL,
21RRは高圧導管32及び低圧導管36のいずれとも
遮断され、これによりホイールシリンダ21FL,21
FR,21RL,21RR内の圧力がそのまま保持され
る。
【0024】このため、制動力油圧制御装置20は、制
御弁35FL,35FR,35RL,35RRが第1の
位置にあるときには、ホイールシリンダ21FL,21
FR,21RL,21RRにより運転者によるブレーキ
ペダル22の踏み込み操作量に応じた制動力を発生す
る。また、制御弁35FL,35FR,35RL,35
RRのいずれかが第2の位置にあるときには、運転者に
よるブレーキペダル22の踏み込み操作の影響を受け
ず、オイルポンプ33の作動と、制御弁35FL,35
FR,35RL,35RR、開閉弁37FL,37F
R,37RL,37RR及び開閉弁38FL,38F
R,38RL,38RRの制御とにより各輪の制動力を
制御し得るようになっている。
【0025】制御弁35FL,35FR,35RL,3
5RRと、開閉弁37FL,37FR,37RL,37
RR及び開閉弁38FL,38FR,38RL,38R
Rは電気制御装置40により制御される。電気制御装置
40は、図2に示すように、マイクロコンピュータ41
と駆動回路42とを備えており、マイクロコンピュータ
41は駆動回路42を介して制動力油圧制御装置20内
の各種弁の開閉を制御するようになっている。また、マ
イクロコンピュータ41は、図1及び図2には詳細に示
されていないが、例えば、中央処理ユニット(CPU)
と、リードオンメモリ(ROM)と、ランダムアクセス
メモリ(RAM)と、入出力インターフェースとを有
し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続さ
れた一般的な構成のものでよい。
【0026】マイクロコンピュータ41には、車両挙動
検出手段として、車速センサ43、車輪速度センサ44
FL,44FR,44RL,44RR、前後加速度セン
サ45L,45R、横加速度センサ46、上下加速度セ
ンサ47、ヨーレートセンサ48、操舵角センサ49、
車高センサ50FL,50FR,50RL,50RR、
荷重センサ51及び車間距離センサ52が接続されてい
る。車速センサ43は、車両の前後方向の速度を表す車
速Vを検出する。車輪速度センサ44FL,44FR,
44RL,44RRは、左右前輪11FL,11FR及
び左右後輪11RL,11RRの各回転速度を表す車輪
速度Vwi(i=fl,fr,rl,rr)をそれぞれ検出する。
【0027】前後加速度センサ45L,45Rは、車体
後部の左右、例えば、バンパーの左右両側等に取り付け
られて車両の前後加速度Gx(車両の加速時に正とな
り、車両の減速時に負となる)を検出し、車両後部を他
車に追突された際にはその検出値の差によって衝突後の
自車両の進行方向を検出する。横加速度センサ46及び
上下加速度センサ47も車体に組み付けられ、車両(車
体)の横加速度Gy及び上下加速度Gzをそれぞれ検出す
る。ヨーレートセンサ48は、車体の重心近傍位置に組
み付けられ、車体に作用するヨーレートγを検出する。
【0028】操舵角センサ49は、操舵軸13に組み付
けられた回転センサで構成されており、図示しないステ
アリングコラムの基準位置からの回転角を測定すること
により、左右前輪11FL,11FRの操舵角φfを検
出する。車高センサ50FL,50FR,50RL,5
0RRは車体(ばね上部材)の各車輪(ばね下部材)に
対する上下方向の変位量Si(i=fl,fr,rl,rr)(車
体が基準高さにあるとき「0」となり、車体が基準高さ
から下方又は上方に移動したときそれぞれ正又は負とな
る)をそれぞれ検出する。
【0029】荷重センサ51は、例えば、車両前後のバ
ンパーやフロントメンバ、サイドメンバ、リヤメンバ等
のボデー骨格部材に設けられ、衝突時に車両にかかる衝
突荷重Wを検出する。車間距離センサ52はミリ波の電
波を用い後方他車との車間距離Lを検出する。なお、横
加速度Gy、ヨーレートγ及び前輪操舵角φfは、車輪の
左旋回時における検出値を正で表し、車両の右旋回時に
おける検出値を負で表す。
【0030】この構成において、図3に示すフローチャ
ートを参照して本実施形態における車両の制動制御につ
いて説明する。なお、図3のフローチャートは、車両挙
動検出手段として前後加速度センサ45L,45R及び
ヨーレートセンサ48を用い、車両挙動安定手段として
は制動配分制御手段を用いた例を示している。
【0031】このプログラムの実行はステップ100で
開始され、ステップ102で前後加速度センサ45Lが
検出する前後加速度G1と前後加速度センサ45Rが検
出する前後加速度G2の合計が前後加速度の一定の閾値
よりも大であるか否かが判定される。すなわち、前
後加速度閾値Gは、車両が後方から追突された場合等
に発生する前後加速度を検出できる閾値であり、前後加
速度G1と前後加速度G2の合計が前後加速度閾値G
りも大であれば車両後部におけるどこかの部分に衝突が
生じそれによって前後加速度が発生したことを意味す
る。
【0032】ここで、前後加速度G1と前後加速度G2
合計が前後加速度閾値Gよりも大きければ衝突が生じ
たことになり、ステップ102で「YES」と判定し、
ステップ104に進む。ステップ104では、前後加速
度センサ45Rが検出する前後加速度G2の値から前後
加速度センサ45Lが検出する前後加速度G1の値を引
いた差の値が前後加速度基準値G0よりも大であるか否
か、また、ヨーレートγがヨーレート基準値γ0より大
であるか否かが判定される。
【0033】前後加速度G2の値から前後加速度G1の値
を引いた差の値が前後加速度基準値G0より大きけれ
ば、加速度センサ45Rが設置された車両後方の右側の
方が、前後加速度センサ45Lが設置された車両後方の
左側よりも強い衝撃を受け、大きな前後加速度が生じた
ことになり、この場合、車両は左旋回することになる。
【0034】また、ヨーレート基準値γ0は通常運転時
には起こりえない程大きな値であり、ヨーレートγがヨ
ーレート基準値γ0よりも小さければ車両は急激な左旋
回も右旋回もしない状態である。ヨーレートγがヨーレ
ート基準値γ0より大で、ヨーレートγが正であれば車
両は左旋回することになる。したがって、前記前後加速
度とヨーレートの両条件が満たされれば衝突後の車両は
左旋回していると判定される。
【0035】ここで、前記両条件が満たされれば、ステ
ップ104で「YES」と判定し、ステップ106に進
み、車両の右側部分の前輪11FR及び後輪11RRの
回転が制動される。これは、制御弁35FL,35F
R,35RL,35RRを前述した第2の位置にして、
開閉弁37FR,37RR及び開閉弁38FR,38R
Rを図2の状態になるよう制御することにより行われ
る。この制御によって、ホイールシリンダ21FR,2
1RRは制御弁35FR,35RR及び接続導管39F
R,39RRを介して高圧導管32と連通接続され、こ
れによりホイールシリンダ21FR,21RR内の圧力
が増圧される。
【0036】また、この場合、開閉弁37FL,37R
Lは閉弁し、開閉弁38FL,38RLは開弁してお
く。これによって、ホイールシリンダ21FL,21R
Lは制御弁35FL,35RL及び接続導管39FL,
39RLを介して低圧導管36と連通接続され、これに
よりホイールシリンダ21FL,21RL内の圧力は、
ホイールシリンダ21FR,21RR内の圧力よりも低
くなる。この結果、車両右側の前輪11FR及び後輪1
1RRに車両左側の前輪11FL及び後輪11RLより
も強い制動力が働いて車両の左旋回が抑制される。
【0037】なお、この場合の車両右側輪11FR,1
1RRの制動制御において、前輪11FRと後輪11R
Rの制動力が異なるようにホイールシリンダ21FR,
21RR内の圧力配分を変えてもよい。例えば、前輪1
1FRの制動力を大きくし、後輪11RRの制動力を小
さくする。これによって、状況に応じた、よりきめ細や
かな制動が行えるようになる。
【0038】前記ステップ106の処理後、ステップ1
08においてヨーレートγが負であるか否かが判定され
る。ステップ106で車両右側の前輪11FR及び後輪
11RRに強い制動力が働き車両の左旋回が抑制される
と、車両にはいわゆる揺り返しと呼ばれる現象が生じ、
車両は右旋回を開始するようになる。このときヨーレー
トγは正から負に変わる。このヨーレートγが負になる
タイミングを捉えてヨーレートγが負であることを判定
したときステップ118に進み、ヨーレートγが負であ
ることを判定しない間は「NO」と判定し続けて、ヨー
レートγが負になるまでステップ108の判定処理を繰
り返す。そして、ステップ118においては、左右前輪
11FL,11FR及び左右後輪11RL,11RRの
四輪すべてに一定の制動力が付加される。
【0039】この四輪への制動力付加は、制御弁35F
L,35FR,35RL,35RRを第2の位置にし
て、開閉弁37FL,37FR,37RL,37RR及
び開閉弁38FL,38FR,38RL,38RRを図
2の状態に制御することにより行われる。これによっ
て、ホイールシリンダ21FL,21FR,21RL,
21RRは制御弁35FL,35FR,35RL,35
RR及び接続導管39FL,39FR,39RL,39
RRを介して高圧導管32と連通接続される。これによ
りホイールシリンダ21FL,21FR,21RL,2
1RR内の圧力が増圧されて、左右前輪11FL,11
FR及び左右後輪11RL,11RRに強い制動力がか
かり車両は停止する。そして、ステップ120に進み、
このプログラムは終了する。
【0040】このようなヨーレートと制動力配分の関係
を図4に示している。図のように、ヨーレートγが大き
な正の値(左旋回方向)として検出されると、図にAで
示したように、前輪11FRと後輪11RRに制動力が
付加され、揺り返しが生じ点Cでヨーレートγの値が負
になると、Bで示したように四輪すべてに制動力が付加
される。符合tは時間の経過を示している。
【0041】また、ステップ102において、前後加速
度センサ45Lが検出する前後加速度G1の値と前後加
速度センサ45Rが検出する前後加速度G2の値の合計
値が前後加速度閾値Gよりも小さければ車両に衝突は
生じていないと判定され「NO」となって、制動のため
の制御を行うことなくステップ120に進み、このプロ
グラムは終了する。
【0042】また、ステップ104において、前後加速
度G2の値から前後加速度G1の値を引いた差の値が前後
加速度基準値G0よりも小さく、かつ、ヨーレートγが
ヨーレート基準値γ0より小さいと、「NO」と判定
し、ステップ112に進む。ステップ112では、前後
加速度センサ45Lが検出する前後加速度G1の値から
前後加速度センサ45Rが検出する前後加速度G2の値
を引いた差の値が前後加速度基準値G0よりも大である
か否か、また、ヨーレートγがヨーレート初期値γ0
負の値よりも小であるか否かが判定される。
【0043】前後加速度G1の値から前後加速度G2の値
を引いた差の値が前後加速度基準値G0よりも大きけれ
ば、加速度センサ45Lが設置された車両後方の左側の
方が、前後加速度センサ45Rが設置された車両後方の
右側よりも強い衝撃を受け、大きな前後加速度が生じた
ことになり、この場合、車両は右旋回することになる。
また、ヨーレートγの値がヨーレート基準値γ0の負の
値より小さい、すなわち、ヨーレートγの値が負であれ
ば車両が右旋回していることになる。したがって、前記
前後加速度とヨーレートの両条件が満たされれば衝突後
の車両は右旋回していると判定される。
【0044】ここで、前記両条件が満たされれば、ステ
ップ112で「YES」と判定し、ステップ114に進
み、車両の左側部分の前輪11FL及び後輪11RLの
回転が制動される。これは、制御弁35FL,35F
R,35RL,35RRを前述した第2の位置にして、
開閉弁37FL,37RL及び開閉弁38FL,38R
Lを図2の状態に制御することにより行われる。この制
御によって、ホイールシリンダ21FL,21RLは制
御弁35FL,35FR及び接続導管39FL,39R
Lを介して高圧導管32と連通接続され、これによりホ
イールシリンダ21FL,21RL内の圧力が増圧され
る。
【0045】また、この場合、開閉弁37FR,37R
Rは閉弁し、開閉弁38FR,38RRは開弁してお
く。これによって、ホイールシリンダ21FR,21R
Rは制御弁35FR,35RR及び接続導管39FR,
39RRを介して低圧導管36と連通接続され、これに
よりホイールシリンダ21FR,21RR内の圧力が減
圧される。この結果、車両左側の前輪11FL及び後輪
11RLに車両右側の前輪11FR及び後輪11RRよ
りも強い制動力が働いて車両の右旋回が抑制される。
【0046】前記ステップ114の処理後、ステップ1
16においてヨーレートγが正であるか否かが判定され
る。ステップ114で車両左側の前輪11FL及び後輪
11RLに車両右側の前輪11FR及び後輪11RRよ
りも強い制動力が働き車両の右旋回が抑制されると、車
両には揺り返しが生じ車両は左旋回を開始するようにな
る。このときヨーレートγは負から正に変わる。このヨ
ーレートγが正になるタイミングを捉えてヨーレートγ
が正であることを判定したときステップ118に進み、
ヨーレートγが正であることを判定しない間は「NO」
と判定し続けて、ヨーレートγが正であることを判定す
るまでステップ116の判定処理を繰り返す。
【0047】そして、ステップ118においては、前述
したように、左右前輪11FL,11FR及び左右後輪
11RL,11RRの四輪すべてに一定の制動力が付加
される。その結果、左右前輪11FL,11FR及び左
右後輪11RL,11RRに強い制動力がかかり車両は
停止する。
【0048】ここでのヨーレートと制動力配分の関係も
図4で示される。この場合、ヨーレートγの正と負が逆
になるため、ヨーレートγを示す曲線は上下反転した状
態になる。また、Aで示した部分は、前輪11FLと後
輪11RLに制動力が付加される部分を示す。
【0049】なお、このプログラムは、車両の走行時に
は、常時、実行されるようになっており、車両に衝突が
生じた場合には、前述の制御が自動的に行われる。ま
た、このプログラムは制動制御の一例であり、他に種々
のプログラムが用いられ実行される。その場合、車速セ
ンサ43、車輪速度センサ44FL,44FR,44R
L,44RR、横加速度センサ46、上下加速度センサ
47、操舵角センサ49、車高センサ50FL,50F
R,50RL,50RR及び荷重センサ51も適宜選択
使用される。そして、それらのセンサによって検出され
る車速V、車輪速度Vwi、横加速度Gy、上下加速度G
z、操舵角φf、変位量S、衝突荷重W等の各種データ
からも車両の挙動が検出される。
【0050】また、車間距離センサ52は、後方を走行
する車両との相対車速から接近状態を事前に予測するこ
とができ、これによって衝突を予防することができる。
衝突を避けられなかった場合には、衝突位置、衝突後の
車両の進行方向を検出する衝突検出手段としての機能を
発揮することができる。なお、上記実施形態では、ステ
ップ118で四輪全てに制動力を負荷するタイミングを
揺り返しを検出した直後としているが、これは揺り返し
を検出したのち一定時間経過後とすることもできる。こ
の場合、この一定時間は、実験値等により揺り返し後ど
の程度の時間が経過すれば車両の挙動が安定するかを予
め求めておきその値を基準にすることが好ましい。
【0051】このため、まず、車両の挙動を素早く安定
させることができる。そして、車両の挙動が安定した
後、全輪に一定の制動力を付加して車両を停止させるた
め、安全性を確保した状態で車両を停止させることがで
きる。これらの一連の動作は、マイクロコンピュータ4
1aに搭載されたプログラムに沿って自動的に行われる
ため、衝突後の運転者による運転操作が遅れても、これ
と関係なく安全性を確保するための処置が進められてい
く。したがって、極めて安全性の高いものとなる。
【0052】次に、本発明の他の実施形態を図面を用い
て説明する。図5は本発明の他の実施形態にかかる衝突
時制御装置を備えた四輪操舵車の全体を概略的に示して
いる。図に示すように、この四輪操舵車は、左右前輪1
1FL,11FRを操舵する前輪操舵機構60と、左右
後輪11RL,11RRを操舵する後輪操舵機構70
と、前輪操舵機構60及び後輪操舵機構70を電気的に
操舵する電機制御装置80を備えている。
【0053】前輪操舵機構60における操舵軸13aに
は、マイクロコンピュータ41aに接続され電気的に制
御されるアクチュエータとしての電動モータ61が接続
されており、この電動モータ61を駆動させることによ
り左右前輪11FL,11FRを自動的に操舵できるよ
うになっている。また、後輪操舵機構70も、左右後輪
11RL,11RRを操舵するために電気的に制御され
る電動モータ71を備えている。
【0054】電動モータ71の回転軸はステアリングギ
アボックス72内で減速機構を介して軸方向に変位可能
に支持されたリレーロッド73に接続されており、この
リレーロッド73は電動モータ71の回転に応じて軸方
向に変位する。リレーロッド73の両端はタイロッド7
4a,74bを介して左右後輪11RL,11RRを操
舵可能に連結している。
【0055】また、電気制御装置80は後輪舵角センサ
81を備えている。この後輪舵角センサ81は、電動モ
ータ71に組み付けられ、電動モータ71の回転子の回
転を検出することにより左右後輪11RL,11RRの
操舵角を検出する。なお、この後輪舵角センサ81はリ
レーロッド73に組み付けられたポテンショメータで構
成され、リレーロッド73の軸線方向の変位量(左右後
輪11RL,11RRの操舵角)を直接検出するもので
もよい。この四輪操舵車のそれ以外の部分の構成につい
ては、図1に示した車両の場合と同様である。したがっ
て、同一部分に同一符号を記している。
【0056】このように構成したことにより、前記実施
形態のように各車輪に付加する制動力を適宜配分する制
御に加えて、操舵による制御も行うことができるように
なる。例えば、図3のフローチャートのステップ106
において、右側車輪制動に代えて、マイクロコンピュー
タ41aの制御により、電動モータ61,71を駆動さ
せて、左右前輪11FL,11FR及び左右後輪11R
L,11RRの向きを右側に回転させることができる。
これにより、車両の左旋回を抑制し車両の挙動を安定す
る方向に向けることができる。
【0057】同様に、ステップ114の場合には、左側
車輪制動に代えて、マイクロコンピュータ41aの制御
により、電動モータ61,71を駆動させて、左右前輪
11FL,11FR及び左右後輪11RL,11RRの
向きを左側に回転させることにより、車両の挙動をより
早く安定させることができる。また、どちらか一方の制
御だけでなく、車輪の制動制御に加えて操舵による制御
も行うこともできる。これによると、車両の挙動をさら
に早く安定させることができる。
【0058】次に、本発明の他の実施形態として、車両
挙動安定手段に車高制御手段を用いることもできる。こ
の場合、車両を上下するための機構としては従来から公
知のアクチュエータを使用する。すなわち、車両には、
左右前輪及び左右後輪の各車輪の車高を設定するための
アクチュエータを構成する油圧シリンダ(図示せず)が
備わっている。この油圧シリンダに対しては、油路を介
して作動油が給排されるようになっており、この作動油
の給排の量により各車輪位置の車高がそれぞれ増減され
る。
【0059】なお、油圧シリンダと車体との間にはコイ
ルスプリングがそれぞれ介装され油路には可変オリフィ
スが介装されるとともにアキュムレータがそれぞれ接続
されており、油圧シリンダは、コイルスプリング、可変
オリフィス及びアキュムレータと協働して各車輪に対し
て車体を弾性的に支承するとともに車体の振動を減衰さ
せるショックアブソーバとしての機能も備えている。ま
た、各車輪11FL,11FR,11RL,11RRに
対応する位置には、それぞれ車高を検出するための車高
センサ50FL,50FR,50RL,50RRが取り
付けられてそれぞれの変位量Sfl,Sfr,Srl,
Srrが検出される。
【0060】この油圧シリンダを備えた車高制御手段を
用い、車両に衝突が生じた際には、前述の制動力配分制
御や操舵制御に加えて車高を低くする制御を行うことが
好ましい。これによって、車両の姿勢に安定性が増す。
この車高制御手段は、衝突後の車両が左右に旋回する場
合には、単独では効果が出にくいため、前述の制動力配
分制御や操舵制御またはその双方との組み合わせで使用
することが好ましい。この制御を行うことによって、さ
らに安全性の高い制御が可能になる。
【0061】なお、前記油圧シリンダに代えてエアサス
ペンションを用いることができる。この場合、コイルス
プリングに代えて、空気を圧縮することによってばね作
用を生じる空気ばねを用いるとともに、エアコンプレッ
サやエアバルブ等を用いた周辺装置を使用する。
【0062】また、この車高制御手段は、車高を低くす
ることにより車両を安定させることができるため、車両
のローリングを抑えること対して有効である。車両のロ
ーリングは、車体が揺れる際の車体の各車輪に対する変
位量Sの差、特に、左側車輪11FL,11FRと右
側車輪11FL,11FRにおける変位量Sの差から
生じるため、車両の左右における車高の高い側または車
両全体の車高を低くすることによりローリングを抑制し
また停止させることができる。このため、車高センサ5
0FL,50FR,50RL,50RRで、車体の各車
輪に対する変位量Sを検出し、その変位量Sに応じ
た車高制御を行う。この場合、車高センサ50FL,5
0FR,50RL,50RRに変えて回転角センサを用
いてもよい。
【0063】また、車両が左または右に旋回しながらロ
ーリングする場合には、制動力配分制御や操舵制御と組
み合わせで使用することにより車両を停止させるまでの
時間を短縮することもできる。これによって、素早く安
全性を確保できる。また、車両全体が上下に揺れる場合
にも、この車高制御により車高を低くすることが有効で
ある。この場合の上下加速度は、上下加速度センサ47
を用いて検出する。
【0064】同様に、斜行、旋回、ローリング、その他
数種の挙動が絡み合った場合も車両挙動安定手段による
車両の挙動を安定させるための制御を適宜選択使用する
ことにより適正な制御ができるようになる。このよう
に、この発明によれば、種々の車両挙動に応じて好適な
制動力制御が実施されるようになり、これによって、車
両停止までの時間が長くなることを抑制できる。
【0065】なお、本発明にかかる車両挙動検出手段及
び車両挙動安定手段としては、適宜選択使用することが
可能で、予め、種々の挙動パターンに応じたプログラム
を準備しておき、マイクロコンピュータ41,41aの
ROMに記憶させておくことができる。また、各種セン
サはすべて必要でない場合は、不要なものを省略するこ
とができる。
【0066】例えば、車輪速度センサ44FL,44F
R,44RL,44RRが検出する車輪速差を用いてヨ
ーレートを検出することができ、これを用いるとヨーレ
ートセンサ48を省くことができる。また、前後加速度
センサ45L,45Rに変えて荷重センサ51を用いた
り、車両中央または前部に設けた一つの加速度センサを
用いることもできる。その他、適宜、目的に応じて変更
して使用できることはいうまでもない。
【0067】また、上記実施形態では、車両挙動安定手
段として、各輪の制動力の配分量を制御する制動制御
と、前輪操舵角や後輪操舵角を制御する操舵制御と、車
高調整制御について述べたが、本発明の車両挙動安定手
段はこれらに限定されるものではない。これらの他に、
車輪の前後力(駆動力・制御力)を制御することによる
車両挙動安定手段として、内燃機関や車輪駆動用モータ
の出力を変更する出力制御や、自動変速機の変速段(無
段変速機の場合は変速比)を自動的に変更する変速制
御、駆動用モータによる回生制動力を変更する回生制
御、変速機から出力されて駆動力をデフ等で各車輪への
配分量を変更する駆動力分配制御等があり、これらを適
宜組み合わせて使用することも可能である。
【0068】なお、内燃機関の出力制御としては、燃料
の供給を減少したりカットしたりすることによる出力制
御、吸気管に設けた電子スロットルを強制閉弁して吸入
空気量を制限する出力制御、排気管に設けた排気弁を閉
弁することで排気ブレーキをかける出力制御等がある。
【0069】また、上記実施形態では、車両挙動を安定
化するために制動力配分制御を行い、ヨーレートやロー
リング等の挙動の揺り返しを検出したときに四輪を制動
する点について述べたが、本発明にかかる車両挙動安定
手段による制御はこれに限定するものでない。この他
に、四輪を制動しながら操舵制御や車高制御を同時に行
うこともできる。また、制動力配分制御や操舵制御、車
高制御等の各種車両挙動安定手段が寄与する割合を衝突
時の不安定状態や衝突後の挙動変化に基づいて適宜変更
してもよい。すなわち、状況に応じて、各種制御に重み
付けを行い、最適な車両挙動安定制御ができるようにす
る。
【0070】さらに、他の実施形態として、車両衝突時
に検出された車速、車輪速度、前後加速度、横加速度、
上下加速度、ヨーレート、ロールレイト、前後輪舵角、
車高、衝突荷重等を検出する車両挙動検出手段で検出さ
れた検出値に基づいて車両挙動の不安定度合いを予測す
る。そして、この不安定度合いが抑制(キャンセル)さ
れて安定値になるように各車両挙動安定手段の制御目標
値を算出し、各車両挙動安定手段のアクチュエータ(モ
ータ、ポンプ、電磁弁等)を制御目標値に一致するよう
に制御することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による衝突時制御装置を
備えた車両を示す概略図である。
【図2】 制動力油圧制御装置と電気制御装置を示す構
成図である。
【図3】 制動制御を示すフロー図である。
【図4】 ヨーレートと制動力配分の関係を示すグラフ
である。
【図5】 本発明の他の実施形態による衝突時制御装置
を備えた四輪操舵車を示す概略図である。
【符号の説明】
10…前輪操舵機構、11FL…左前輪、11FR…右
前輪、11RL…左後輪、11RR…右後輪、20…制
動力油圧制御装置、21FL,21FR,21RL,2
1RR…ホイールシリンダ、25,26,29,30…
ブレーキ油圧制御装置、40…電気制御装置、41,4
1a…マイクロコンピュータ、43…車速センサ、44
FL,44FR,44RL,44RR…車輪速度セン
サ、45L,45R…前後加速度センサ、46…横加速
度センサ、47…上下加速度センサ、48…ヨーレート
センサ、49…操舵角センサ、50FL,50FR,5
0RL,50RR…車高センサ、51…荷重センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 6/00 B62D 6/00 // B62D 101:00 101:00 103:00 103:00 111:00 111:00 113:00 113:00 137:00 137:00 Fターム(参考) 3D032 CC02 DA03 DA23 DA24 DA29 DA33 DA93 EA05 EA06 EB16 EB17 FF01 3D037 FA20 FA21 FA23 FB00 FB02 FB03 3D046 BB17 BB21 CC02 GG02 GG09 GG10 HH08 HH20 HH21 HH22 HH25 HH26 HH27 HH29 HH36 LL23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自車両の衝突を検出し、自動的に車両を制
    動する車両の衝突時制御装置において、 衝突時の自車両の挙動を検出する車両挙動検出手段と、 前記車両挙動検出手段によって検出された自車両の挙動
    に応じて車両の挙動を安定させる車両挙動安定手段とを
    備えたことを特徴とする車両の衝突時制御装置。
  2. 【請求項2】前記車両挙動検出手段は、衝突時の自車両
    の前後方向の加速度、衝突時の自車両の横方向の加速
    度、衝突時の自車両の上下方向の加速度、衝突時の自車
    両のヨー角速度、衝突時の自車両のロール角速度および
    衝突時に自車両にかかる荷重のうちの少なくとも一つ
    を、前記衝突時の自車両の挙動として検出する請求項1
    に記載の車両の衝突時制御装置。
  3. 【請求項3】前記車両挙動安定手段は、各車輪に対する
    制動力の配分制御、前輪または後輪の少なくとも一方の
    操舵制御および車高制御のうちの少なくとも一つの制御
    を、前記車両の挙動を安定させる制御とする請求項1ま
    たは2に記載の車両の衝突時制御装置。
  4. 【請求項4】前記車両挙動安定手段は、衝突後、制動力
    を配分制御して自車両の各輪の制動力を独立して制御
    し、前記車両挙動検出手段が自車両の挙動が安定したと
    判断すると自車両の全輪の制動力が一定になるように制
    御する請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載の
    車両の衝突時制御装置。
  5. 【請求項5】前記車両挙動安定手段は、衝突後、制動力
    を配分制御して自車両の各輪の制動力を独立して制御
    し、前記車両挙動検出手段が自車両の挙動の揺り返しを
    検出すると自車両の全輪の制動力が一定になるように制
    御する請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載の
    車両の衝突時制御装置。
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