JP2002292995A - 昇華インク用インクジェット被記録媒体及び転写記録方法 - Google Patents

昇華インク用インクジェット被記録媒体及び転写記録方法

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JP2002292995A
JP2002292995A JP2001094008A JP2001094008A JP2002292995A JP 2002292995 A JP2002292995 A JP 2002292995A JP 2001094008 A JP2001094008 A JP 2001094008A JP 2001094008 A JP2001094008 A JP 2001094008A JP 2002292995 A JP2002292995 A JP 2002292995A
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ink
receiving layer
medium
ink receiving
sublimation
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JP2001094008A
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English (en)
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Motoko Suzaki
基子 須崎
Hirokazu Yamamoto
浩和 山本
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】昇華性染料を含有するインクを用いて記録した
画像を、任意のプリント媒体と重ね合せて加熱すること
により、昇華性染料をプリント媒体に転写してプリント
物を得る記録方法に使用するに適した、インク吸収性に
優れかつ転写して得たプリント物の発色濃度が高く、裏
抜け防止性に優れた昇華インク用インクジェット被記録
媒体を提供することである。 【解決手段】少なくともシリカ顔料、水溶性接着剤及び
ラテッククス系接着剤を含有し、該ラテックス系接着剤
のガラス転移温度(Tg)が−20℃〜20℃の範囲に
あるインク受理層を設ける。該シリカ顔料の二次粒子径
が2μm〜6μmであることが好ましい。そして、支持
体を介した反対側に少なくとも1層以上の裏塗り層を設
けることが好ましく、該インク受理層の表面pHが7.
1以上であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇華性染料を含有
するインクを用いて記録するインクジェット被記録媒体
に関するものであり、更に詳しくはインクジェット記録
後に、任意のプリント媒体と重ね合せて加熱することに
より、昇華性染料をプリント媒体に転写する記録方法と
それに使用するインクジェット被記録媒体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、種々の作動
原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの記録
用紙に付着させ、画像・文字などの記録を行なうもので
あるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの
融通性が大きい、現像−定着が不要等の特徴があり、漢
字を含め各種図形及びカラー画像等の記録装置として種
々の用途に於いて急速に普及している。更に、多色イン
クジェット方式により形成される画像は、製版方式によ
る多色印刷やカラー写真方式による印画に比較して、遜
色のない記録を得ることが可能である。又、作成部数が
少なくて済む用途に於いては、写真技術によるよりも安
価であることからフルカラー画像記録分野にまで広く応
用されつつある。
【0003】又、昇華性染料を含有するインクを使用し
て、グラビア印刷、オフセット印刷等によって印刷した
転写紙を作成し、布帛等に熱転写する昇華転写捺染方法
が従来から知られている。
【0004】一方、インクジェット記録で作成した画像
等を任意のプリント媒体に転写して、プリント物を得る
技術も開発されている。例えば、特開平7−14891
7号公報、特開平7−179024号公報、特開平9−
290560号公報、特開平10−24651号公報、
特開平10−25672号公報、特開平10−1638
2号公報、特開平10−315695号公報、特開平1
1−42896号公報、特開平11−314452号公
報、特開2000−1044号公報等には、インクジェ
ット記録画像受像層を設け、その受像層が支持体から
熱、圧力等により容易に剥離するようにすることによっ
て、任意のプリント媒体に受像層ごと転写する技術が開
示されている。
【0005】更に、昇華性染料を含有するインクを使用
して、インクジェット記録し、染料だけを任意のプリン
ト媒体に熱等によって転写する方法も開示されている。
例えば特開昭53−55221号公報には、昇華性イン
クを使用して転写紙得ることにより、印刷版が不要にな
り、小ロットの転写紙を得る場合でも安価に作ることが
出来ると言う技術が開示されている。また、特開平10
−58638号公報、特開2000−15926号公報
には、昇華性染料を使用したインクでミラーイメージ画
像を作成し、任意のプリント媒体に重ね合わせて加熱
し、画像をプリント媒体へ昇華転写する方法が開示され
ている。しかしこれらの中間転写媒体に従来のインクジ
ェット被記録媒体を使用しても十分な染料の転写が得ら
れるとは限らなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、昇華
性染料を含有するインクを用いて記録した画像を、任意
のプリント媒体と重ね合せて加熱することにより、昇華
性染料をプリント媒体に転写してプリント物を得る記録
方法に使用するに適した、インク吸収性に優れかつ転写
して得たプリント物の発色濃度が高く、裏抜け防止性に
優れたインクジェット被記録媒体を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に少
なくともシリカ顔料、水溶性接着剤及びラテックス系接
着剤を含有するインク受理層を設けて、該ラテックス系
接着剤のガラス転移温度(Tg)が−20℃〜20℃の
範囲である、インクジェット被記録媒体である。
【0008】インク受理層の水溶性接着剤は、ポリビニ
ルアルコールであるとが好ましい。
【0009】インク受理層に含有されるシリカ顔料の二
次粒子径が2μm〜6μmであることが好ましい。
【0010】上記インクジェット被記録媒体は裏面に裏
塗り層を有することが好ましい。
【0011】インク受理層の表面pHが7.1以上であ
ることが好ましい。
【0012】本発明のインクジェット被記録媒体に、昇
華染料を含有するインクを用いてインクジェット記録
後、任意のプリント媒体と重ね合わて加熱し、該昇華染
料をプリント媒体へ転写する転写記録方法の発明であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明のインクジェット被
記録媒体及びプリント媒体への転写記録方法について、
詳細に説明する。
【0014】本発明の実施に用いられる支持体として
は、インク受理層が設けられる支持体であればその素材
は限定されない。即ち、木材パルプを主成分とする紙
や、無機微粒子を含有する熱可塑性樹脂からなる多孔性
樹脂フィルム、更には不織布、布帛、フィルム、樹脂被
覆紙、合成紙等が挙げられる。好ましくは木材パルプを
主成分とする紙である。
【0015】本発明におけるインク受理層としては、主
として顔料、及び水溶性接着剤及びラテックス系接着剤
を含有するインク受理層を設ける構成である。
【0016】本発明で使用できるの顔料としては、例え
ば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、水酸化マグネシウム、カオリン、タルク、
硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜
鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミ
ニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウ
ム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、
コロイダルアルミナ、アルミナ水和物(擬ベーマイト
等)、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、加
水ハロイサイト、水酸化マグネシウム等の無機顔料、ス
チレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチ
ックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿
素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。中
でも多孔性合成非晶質シリカ、多孔性炭酸カルシウム、
多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミナ(擬ベーマイ
ト、δアルミナ)などが好ましく、特に細孔容積の多い
多孔性合成非晶質シリカが好ましい。このような合成非
晶質シリカとは、ケイ酸のゲル化により、SiO2の三次
元構造を形成させた、微多孔性、不定形微粒子であり、
細孔径10〜2000オングストローム程度を有する。
これらの合成非晶質シリカの平均二次粒子径が2μm〜
6μmであることは好ましい。平均二次粒子径が2μm
未満であるとインク吸収性が悪化し、平均二次粒子径が
6μmを超えると転写したプリント物の発色濃度が低く
なる。
【0017】このような合成非晶質シリカは、市販のも
のを好適に用いることができ、例えば、ミズカシルP−
526、ミズカシルP−801、ミズカシルNP−8、
ミズカシルP−802、ミズカシルP−802Y、ミズ
カシルC−212、ミズカシルP−73、ミズカシルP
−78A、ミズカシルP−78F、ミズカシルP−8
7、ミズカシルP−705、ミズカシルP−707、ミ
ズカシルP−707D、ミズカシルP−709、ミズカ
シルC−402、ミズカシルC−484(以上水沢化学
製)、トクシールU、トクシールUR、トクシールG
U、トクシールAL−1、トクシールGU−N、トクシ
ールN、トクシールNR、トクシールPR、ソーレック
ス、ファインシールE−50、ファインシールT−3
2、ファインシールX−37、ファインシールX−7
0、ファインシールRX−70ファインシールA、ファ
インシールB(以上、トクヤマ製)、カープレックスF
PS−101、カープレックスCS−7、カープレック
ス80、カープレックスXR、カープレックス67(以
上、塩野義製薬製)、サイロイド63、サイロイド6
5、サイロイド66、サイロイド77、サイロイド7
4、サイロイド79、サイロイド404、サイロイド6
20、サイロイド800、サイロイド150、サイロイ
ド244、サイロイド266(以上、富士シリシア化学
製)などが挙げられる。
【0018】本発明で使用できる水溶性接着剤として
は、例えば、澱粉、酸化澱粉、カチオン化澱粉、エーテ
ル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースサルフェ
ート等のセルロース誘導体、各種鹸化度のポリビニルア
ルコール又はそのシラノール変性物、カルボキシル化
物、カチオン化物等の各種誘導体、カゼイン、ゼラチ
ン、変性ゼラチン、大豆蛋白等の天然高分子、ポリビニ
ルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、スチレン−
無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩、ポリスチレンス
ルフォン酸ナトリウム等の水溶性合成高分子が用いられ
る。これらの水溶性接着剤の中、ポリビニルアルコール
が好ましく用いられる。
【0019】また、本発明で使用できるラッテクス系接
着剤としては、スチレン−ブタジエン共重合体、メチル
メタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系
共重合体ラテックス、アクリル酸エステル及びメタクリ
ル酸エステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合
体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテック
ス、或はこれら各種重合体のカルボキシ基等の官能基含
有単量体による官能基変性重合体ラテックス、ポリウレ
タン樹脂系ラテックス等を用いることができる。本発明
においては、これらラテックス系接着剤の内、ガラス転
移温度(Tg)が−20℃〜20℃の範囲であるものが
用いられる。
【0020】顔料に対する水溶性接着剤の配合量として
は、顔料の全固形分100重量部に対して、3〜70重
量部、好ましくは、5〜50重量部であり、3重量部未
満ではインク受理層の塗層強度が不足するし、70重量
部を越えるとインク吸収性が低下する。
【0021】更に、インク受理層には、添加剤として、
染料定着剤(各種カチオン性樹脂)、顔料分散剤、増粘
剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、サイズ
剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、湿潤強度増強
剤、乾燥強度増強剤等を適宜配合することもできる。
【0022】インク受理層の表面pHは7.1以上が好
ましい。pHが7.1未満であるとインクがインク受理
層中に固定され、プリント媒体に転写する際に染料の転
写効率が下がるので、インク吸収性及び染料転写性が悪
化する。
【0023】本構成における、インク受理層の塗布量
は、あまり少ないとインクの吸収性に問題が生じるばか
りでなく、画像濃度・色彩性・鮮明性が低く、インクが
インク受理層の面方向に拡散して鳥の羽状にギザギザし
たフェザリングと呼ばれるドット形状の悪化が発生す
る。又、あまり塗布量が多いと塗布後の乾燥工程におけ
る乾燥負荷が高まり、塗布速度の低下に伴う生産性の低
下ばかりでなく、高負荷での乾燥では、インク受理層を
構成する塗被組成物中の接着剤が、蒸発する溶媒と共に
インク受理層表面に移動して、その表面の空隙量を低下
させるために、吸収性が低下し記録時に地汚れなどが発
生したり、カール性が悪化するため好ましくない。この
ような観点から、インク受理層の塗布量は、1〜30g
/m2が好ましい。又、インク受理層はある一定の塗布
量を数回に分けて塗布する事も可能であり、後処理で光
沢を付与する時に、一度に該塗布量を塗設するよりも光
沢が向上する。
【0024】インク受理層を塗布する方法は、各種ブレ
ードコーター、ロールコーター、エアーナイフコータ
ー、バーコーター、ロッドブレードコーター、カーテン
コーター、ショートドウェルコーター、サイズプレス等
の各種装置をオンマシン或いはオフマシンで用いること
ができる。又、塗布後に、マシンカレンダー、TGカレ
ンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカ
レンダー装置を用いて平坦化、光沢付与仕上げすること
で、インク受理層を形成出来る。
【0025】インク受理層を塗布する場合、支持体上に
そのままインク吸収層を設けても良いし、予めコロナ処
理、フレーム処理、プラズマ処理、紫外線照射処理など
の公知の表面活性化処理を施した後塗布しても差し支え
ない。
【0026】本発明における裏塗り層とは、透気性支持
体を介したインク受理層の反対面に設塗される少なくと
も1層以上の主として樹脂を塗工した層を指す。裏塗り
層は昇華性染料の転写性と裏抜け防止のために塗工さ
れ、水性樹脂或は非水性樹脂及び必要なら顔料を含有す
る塗工層である。
【0027】水性樹脂としては、例えば、澱粉、酸化澱
粉、カチオン化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル
化澱粉等の澱粉誘導体、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、セルロースサルフェート等のセルロース誘導体、
各種鹸化度のポリビニルアルコール又はそのシラノール
変性物、カルボキシル化物、カチオン化物等の各種誘導
体、カゼイン、ゼラチン、変性ゼラチン、大豆蛋白等の
天然高分子、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナ
トリウム、スチレン−無水マレイン酸共重合体ナトリウ
ム塩、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム等の水溶性
合成高分子が用いられる。また、スチレン−ブタジエン
共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体
等の共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エス
テル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等
のアクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル
系重合体ラテックス、或はこれら各種重合体のカルボキ
シ基等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテ
ックス、ポリウレタン樹脂系ラテックス、メラミン樹
脂、尿素樹脂等の熱硬性合成樹脂等を用いることができ
る。
【0028】非水性樹脂としては、例えば、以下の物質
が挙げられる。高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等
のポリエチレン;アイソタクチック、シンジオタクチッ
ク、アタクチック、それらの混合物、エチレンとのラン
ダム共重合体又はブロック共重合体等のポリプロピレ
ン;その他ポリ−3−メチルペンテン−1、ポリエチレ
ングリコールテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリイソブチレン、エチレン酢酸ビニル
共重合体等を単独或は混合して使用できる。
【0029】非水性樹脂を主体成分とする組成物からな
る裏塗り層は、一般の溶融押し出しダイ、Tダイ、多層
同時押し出しダイ等のラミネーターやホットメルトコー
ターを用いて設けることができる。該裏塗り層の塗工量
は、適用する物質により異なるため厚さで規定すること
が好ましく、5μm以上であればよい。
【0030】裏塗り層に顔料を添加する場合は、顔料は
特に制限するものではなく、例えば、軽質炭酸カルシウ
ム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マ
グネシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜
鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、
珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリ
カ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミ
ナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼ
オライト、加水ハロイサイト、水酸化マグネシウム等の
無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリ
ル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロ
カプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙
げられる。中でも、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カル
シウム、カオリンなどが好ましく使用される。
【0031】裏塗り層の樹脂に対する顔料の配合量とし
ては、全固形分100重量部に対して、0〜80重量
部、好ましくは、3〜50重量部であり、80重量部を
越えると透気性の調節が困難になることがあるので好ま
しく無い。
【0032】更に、裏塗り層には、添加剤として、染料
定着剤(各種カチオン性樹脂)、顔料分散剤、増粘剤、
流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、サイズ剤、浸
透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、湿潤強度増強剤、
乾燥強度増強剤等を適宜配合することもできる。
【0033】裏塗り層の塗布量は、あまり少ないと透気
性の調節が困難になり、又、あまり伴う生産性の低下ば
かりでなく、カール性が悪化するため好ましくない。こ
のような観点から、裏塗り層の塗布量は、1〜30g/
2が好ましい。
【0034】裏塗り層を塗工する方法は、各種ブレード
コーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バ
ーコーター、ロッドブレードコーター、ショートドウェ
ルコーター、カーテンコーター、サイズプレス等の各種
装置をオンマシンあるいはオフマシンで用いることがで
きる。また、塗工後には、マシンカレンダー、TGカレ
ンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカ
レンダーを用いて仕上げても良い。
【0035】裏塗り層を設営する順序は、インク受理層
を設けた後でも良いし、インク受理層を設ける前にイン
ク受理層を設ける面とは反対側の面に設けておいても良
い。
【0036】本発明の支持体の透気性はJIS P81
17に規定されるガーレー透気度で測定される。ガーレ
ー透気度が70秒以上であることが好ましく、ガーレー
透気度が100秒以上であるとより好ましい。上限は特
に無く、殆ど透気性がないか、全く透気性がなくても良
い。ガーレー透気度は一定量の気体が透過する時間を測
定しているため、時間が長い方が透気性は悪いことを表
わす。なぜ透気性が悪い方が本発明のインクジェット被
記録媒体として好ましいのかは定かではないが、本発明
では任意のプリント媒体とインクジェット記録画像面を
重ね合せて、加熱することによってプリント媒体に画像
を転写する為、熱によって拡散又は昇華した染料分子が
効率良くプリント媒体の方へ移行するためではないかと
考えられる。つまり、拡散又は昇華した染料分子が裏か
ら抜けないで、プリント媒体の方へ行く効率が良くなる
ためであろう。又、該染料が裏へ抜けない為、プリント
媒体以外の部分、特に加熱プレス装置を汚すこともな
く、取り扱いが極めて容易になる。
【0037】本発明で使用する昇華インクは、熱によっ
て染料分子が拡散又は昇華する昇華性染料を液体中に分
散させた記録液体である。これらの昇華性染料は100
℃〜250℃位の熱で昇華、気化、拡散して転写しうる
ものあれば良く、分散染料と呼ばれる水に対して不溶な
ものもあるので、その場合は樹脂粒子等の染料保持粒子
中に保持させて液中に分散させるようにする。
【0038】昇華性染料としては、カチオン染料又は分
散染料がある。例えば分散染料としては、アゾ系及びア
ゾ誘導体、ジアリールメタン系、トリアリールメタン
系、チアゾール系、メチン系、アゾメチン系、キサンテ
ン系、アントラキノン誘導体、キノフタロン誘導体、ス
チロジピラン系、インドリノスピロピラン系、フルオラ
ン系、スチリル系、ジフェニルメタン系、トリフェニル
メタン系、オキサジン系、トリアジン系、チクリジン
系、ジアジン系、ローダミンラクタム系等の染料が挙げ
られる。また、「WHITE SERIES No.78昇華型感熱転写記
録技術」(田口信義監修、株式会社トリケップス発行、
昭和63年5月31日)に昇華性色素の代表的なものが
記されている。
【0039】又これらの染料は1成分のみでなく、2種
以上を混合して用いても良い。これ等の染料を樹脂微粒
子中に含有させて、液体中に分散させインクとする。例
えば、樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を用
い、分散染料をテトラヒドロフラン中に分散させ、高沸
点飽和炭化水素中に分散しながら投入することによっ
て、高沸点溶剤タイプのインクとすることが出来る。ま
た、同様に水ベースのインクの作成も可能である。
【0040】本発明インクジェット被記録媒体を用いて
の熱転写物の作製は、被記録媒体の記録画像面を昇華性
染料の定着性を向上する処理が施されたプリント媒体と
重ね合せ、熱転写用プレス機を用いて、それぞれのプリ
ント媒体に適した転写温度と転写時間で処理をし作製す
る。プリント媒体としては、ポリエステエルフィルムを
基本としたフィルム素材、アルミ、ステンレスなどの金
属素材、ポリエステル布素材などがある。
【0041】
【実施例】以下に、本発明の実施例をあげて説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
又、実施例に於いて示す「部」および「%」は、特に明
示しない限り重量部及び重量%を示す。
【0042】<透気性支持体の作製>濾水度450ml
CSFのLBKP70部、濾水度450mlCSFのN
BKP30部から成る木材パルプ100部に、軽質炭酸
カルシウム/重質炭酸カルシウム/タルクの比率が30
/35/35の顔料5部、市販アルキルケテンダイマー
0.1部、市販カチオン系アクリルアミド0.03部、
市販カチオン化澱粉10部、硫酸バンド0.5部を調成
後、長網抄紙機を用いて坪量80g/m2で抄造し、市
販酸化澱粉をインクラインドサイズプレスで乾燥付着量
5g/m2させて乾燥して透気性支持体を得た。ガーレ
ー透気度は30秒であった。
【0043】<インク受理層Aの作製>インク受理層A
の塗被組成物は、合成非晶質シリカ(ファインシールX
37B、二次粒子径3.8μm:トクヤマ社製)100
部、ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社
製)30部、ラッテクス系接着剤(SN−346、Tg
15℃:住化A&L)30部を用い、固形分濃度15%
に調整して得た。次いで該組成物を、アーナイフコータ
ーにより乾燥塗工量9g/m2となるように塗工し、こ
れをスーパーカレンダー処理してインク受理層Aを作製
した。インク受理層の表面pHは9.0であった。
【0044】<インク受理層Bの作製>インク受理層B
の塗被組成物は、合成非晶質シリカ(ミズシカルP78
−A、二次粒子径3.0μm:水澤化学)100部、ポ
リビニルアルコール(PVA、R1130:クラレ社
製)30部、ラテックス系接着剤(スミカフレックス8
80、Tg30℃:住友化学)30部を用い、固形分濃
度15%に調整して得た。次いで該組成物を、エアーナ
イフコーターにより乾燥塗工量9g/m2とるように塗
工し、これをスーパーカレンダー処理してインク受理層
Bを作製した。インク受理層の表面pHは9.5であっ
た。
【0045】<インク受理層Cの作製>インク受理層D
の塗被組成物は、合成非晶質シリカ(ファインシールX
−45、二次粒子径4.3μm:トクヤマ)100部、
ポリビニルピロリドン(PVPK−90:BASF)3
0部、ラテックス系接着剤(スミカフレックス9Tg−
20℃:住友化学)30部を用い、固形分濃度18%に
調整して得た。次いで該組成物を、カーテンコーターに
より乾燥塗工量9g/m2となるように塗工し、これを
スーパーカレンダー処理してインク受理層Cを作製し
た。インク受理層の表面pHは9.0であった。
【0046】<インク受理層Dの作製>インク受理層D
の塗被組成物は、合成非晶質シリカ(ミズカシルP78
F、二次粒子径12μm:水澤化学)100部、ポリビ
ニルアルコール(PVA117:クラレ)30部、ラテ
ックス系接着剤(SN−346、Tg15℃:日本A&
L)30部を用い、固形分濃度18%に調整して得た。
次いで該組成物を、カーテンコーターにより乾燥塗工量
9g/m2となるように塗工し、これをスーパーカレン
ダー処理してインク受理層Dを作製した。インク受理層
表面pHは7.5であった。
【0047】<インク受理層Eの作製>インク受理層E
の塗被組成物は、合成非晶質シリカ(ミズカシルP78
A、二次粒子径3.0μm:水澤化学)100部、ポリ
ビニルアルコール(PVA117:クラレ)30部、ラ
テックス系接着剤(SN−346、Tg15℃:日本A
&L)30部、カチオン性定着剤(スミレッズレジン1
001:住友化学)15部を用い、固形分濃度18%に
調整して得た。次いで該組成物を、カーテンコーターに
より乾燥塗工量9g/m2となるように塗工し、これを
スーパーカレンダー処理してインク受理層Eを作製し
た。インク受理層表面pHは5.5であった。
【0048】<裏塗り層1>裏塗り層の塗被組成物1
は、ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社
製)の15%溶液である。ついで該組成物をエアーナイ
フコーターにより乾燥塗工量8g/m2となるように塗
工し裏塗り層1を得た。
【0049】<裏塗り層2>裏塗り層の塗被組成物2
は、ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社
製)40部、カオリン100部、分散剤0.1部を用
い、固形分濃度20%に調整して得た。ついで該組成物
をエアーナイフコーターにより乾燥塗工量8g/m 2
なるように塗工し裏塗り層2を得た。
【0050】<裏塗り層3>裏塗り層の塗被組成物3
は、市販の1級カオリン100部、市販のスチレン−ブ
タジエン系ラテックス10部、市販の酸化澱粉5部を固
形分濃度50%で調整して得た。ついで該組成物をエア
ーナイフコーターにより乾燥塗工量8g/m2となるよ
うに塗工し裏塗り層3を得た。
【0051】<裏塗り層4>ポリプロピレンを溶融押し
出しダイを用いて、厚さが10μmになるよう設け、表
面が粗面のクーリングロールに圧接し冷却して裏塗り層
4を得た。
【0052】実施例1〜4 表1に示すように、透気性支持体の上にインク受理層A
を設け、次いで裏塗り層1〜4をそれぞれのインク受理
層に設けて、実施例1〜4のインクジェット被記録媒体
を得た。
【0053】実施例5 表1に示すように、透気性支持体の上にインク受理層B
を設け、次いで裏塗り層1をインク受理層に設けて、実
施例5のインクジェット被記録媒体を得た。
【0054】実施例6 表1に示すように、透気性支持体の上にインク受理層C
を設け、次いで裏塗り層1をインク受理層に設けて、実
施例6のインクジェット被記録媒体を得た。
【0055】実施例7 表1に示すように、透気性支持体の上にインク受理層D
を設け、次いで裏塗り層1をインク受理層に設けて、実
施例7のインクジェット被記録媒体を得た。
【0056】実施例8 表1に示すように、透気性支持体の上にインク受理層E
を設け、次いで裏塗り層1をインク受理層に設けて、実
施例8のインクジェット被記録媒体を得た。
【0057】実施例9 表1に示すように、透気性支持体の代わりにフィルムの
上にインク受理層Bを設け、実施例9のインクジェット
被記録媒体を得た。
【0058】比較例1 実施例1においてインク受理層にシリカ顔料ではなく市
販の1級カオリン(アマゾンSD:カダム)100部を
使用し、その他は実施例1と同様にして比較例1のイン
クジェット被記録媒体を得た。
【0059】比較例2 実施例1においてインク受理層中の水溶性接着剤である
ポリビニルアルコールを除いた以外は、実施例1と同様
にして比較例2のインクジェット被記録媒体得た。
【0060】比較例3 実施例1においてインク受理層中のラテックス接着剤を
除いた以外は、実施例1と同様にして比較例3のインク
ジェット被記録媒体を得た。
【0061】比較例4 実施例1においてインク受理層中のラテックス接着剤を
Tg40℃(SN−348:日本A&L)に置き換えて
その他は実施例1と同様にして比較例4を得た。
【0062】比較例5 実施例1においてインク受理層中のラテックス接着剤を
Tg−40℃(SN−349:日本A&L)に置き換え
た他は実施例1と同様にして比較例5を得た。
【0063】表1に示す裏抜け防止性、インク受理性及
び転写物の発色濃度の評価は以下の方法により行った。
【0064】<評価用インクの作製>下記化1、化2、
化3の染料15部をポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル硫酸ナトリウム5部、イオン交換水75部、ジエチレ
ングリコール5部の混合液に分散し、サンドグラインダ
ー(1mm径ジルコニウムビーズ)で3時間粉砕した。
この分散液を更にフロロポアフィルター(FP−25
0)で濾過して分散染料液とし、この分散液40部にチ
オジグリコール25部、ジエチレングリコール10部、
イオン交換水25部を混合して、酢酸でpH5〜7に調
整して、イエロー、マゼンタ、シアンの水性昇華染料分
散インクを作製した。
【0065】
【化1】
【0066】
【化2】
【0067】
【化3】
【0068】<インク受理性の評価>上記インクをイン
クジェットプリンタ(JV2:ミマキ株式会社)を用い
て、写真画像を被記録媒体上に記録し、インクの溢れ程
度を目視で判定して、インク吸収性、解像性を評価し
た。A,Bが良好である。 A:インク吸収性、解像性ともに良好。 B:解像性がやや劣るが実用上全く問題が無い。 C:解像性が悪く、ニジミが発生する。 D:解像性、吸収性共に悪く、ニジミが大きい。
【0069】<裏抜け防止性の評価>インク受理性の評
価に使用した被記録媒体の記録画像面を昇華性染料の定
着性を向上する処理が施されたプリント媒体(白色ポリ
エステルフィルム;紀和化学社製)と重ね合せ、裏面に
も裏抜け評価用として同じ白色ポリエステルフィルムを
重ね、熱転写用プレス機(INSTA社製;手動ワイドスイ
ンガーModel 221)を用いて、140℃、5分間加熱
し、昇華性染料をプリント媒体(白色ポリエステルフィ
ルム)に転写した。裏抜け評価用の白色ポリエステルフ
ィルムに染着した濃度を目視で判定して、裏抜け防止性
を評価した。裏抜けが無いA,Bが良好である。 A:昇華性染料の裏抜けが全くない。 B:僅かに昇華性染料の裏抜けがあるが実用上全く問題
がない。 C:昇華性染料の裏抜けが認められ、裏移りが発生す
る。 D:昇華性染料の裏抜けが多く認められ、裏移りが激し
く装置を汚す。
【0070】<転写物発色濃度>裏抜け防止の評価を行
った際に被記録媒体と重ね合わせ、熱処理されたプリン
ト媒体の光学濃度を光学濃度計(MACHBETH社 TR12
24)で測定し相対比較を行い高い方からH、M、Lと
した。M以上が良好である。
【0071】
【表1】
【0072】表1から明らかなように、実施例1〜4は
インク受理層にシリカ顔料、水溶性高分子、及びラテッ
クス系接着剤を含有する。そして、該ラテックス系接着
剤のガラス転移温度(Tg)が−20℃〜20℃の範囲
にあり、該シリカ顔料の平均2次粒子径は2μm〜6μ
mであり、該水溶性高分子はポリビニルアルコール(以
下PVAと略す。)である。さらに、インク受理層の表
面pHが7.1以上であり、裏抜け防止層を有してい
る。そのため、実施例1〜4はインク吸収性に優れ、転
写時の発色性に優れ、裏抜け防止性に優れている。
【0073】実施例5はインク受理層にシリカ顔料、水
溶性高分子、及びラテックス系接着剤を含有する。そし
て、該シリカ顔料の平均2次粒子径は2μm〜6μmで
あり、該水溶性高分子はPVAである。さらに、インク
受理層の表面pHが7.1以上であり裏抜け防止層を有
している。しかし、該ラテックス系接着剤のガラス転移
温度(Tg)が30℃と−20℃〜20℃の範囲外にあ
る。そのため、実施例5は転写時の発色性に優れ、裏抜
け防止性に優れているが、インク吸収性が実施例1より
劣る。
【0074】実施例6はインク受理層にシリカ顔料、水
溶性高分子、及びラテックス系接着剤を含有する。そし
て、該シリカ顔料の平均2次粒子径は2μm〜6μmで
あり、該ラテックス系接着剤のガラス転移温度(Tg)
は−20℃〜20℃の範囲にある。さらにインク受理層
の表面pHが7.1以上であり、裏抜け防止層を有して
いる。しかし、該水溶性高分子はPVAではなくPVP
(ポリビニルピロリドン)である。そのため、実施例6
は裏抜け防止性に優れているが、インク吸収性が実施例
1より劣り、転写時の発色も実施例1より劣る。
【0075】実施例7はインク受理層にシリカ顔料、水
溶性高分子、及びラテックス系接着剤を含有する。そし
て、該水溶性高分子はPVAで該ラテックス系接着剤の
ガラス転移温度(Tg)は−20℃〜20℃の範囲にあ
り、さらに、裏抜け防止層を有している。しかし、イン
ク受理層の表面pHが7.5と低めであり、該シリカ顔
料の平均二次粒子径が12μmと2μm〜6μmの範囲
外にある。そのため、実施例7は実施例1に比べ裏抜け
防止性、インク吸収性、転写時の発色も実施例1より劣
る。
【0076】実施例8はインク受理層にシリカ顔料、水
溶性高分子、及びラテックス系接着剤を含有する。そし
て、該シリカ顔料の平均2次粒子径は2μm〜6μmで
あり該水溶性高分子はPVAで該ラテックス系接着剤の
ガラス転移温度(Tg)は−20℃〜20℃の範囲にあ
り、さらに、裏抜け防止層を有している。しかし、該イ
ンク受理層表面pHが5.5でpH7.1以下である。
そのため、実施例8は実施例1に比べ、インク吸収性、
転写時の発色も実施例1より劣る。
【0077】実施例9はインク受理層をフィルム上に塗
布した。該インク受理層にシリカ顔料、水溶性高分子、
及びラテックス系接着剤を含有する。そして、該シリカ
顔料の平均2次粒子径は2μm〜6μmであり該水溶性
高分子はPVAで該ラテックス系接着剤のガラス転移温
度(Tg)は−20℃〜20℃の範囲にあり、さらに、
インク受理層の表面pHが7.1以上である。そして、
裏抜け防止層を設けていない。実施例9は実施例1に比
べインク吸収性が実施例1より劣る。
【0078】比較例1はインク受理層にシリカ顔料を含
有していなかったために、実施例1〜9に比べインク吸
収性、転写時の発色が劣る。
【0079】比較例2はインク受理層にシリカ顔料を含
有していなかったために、実施例1〜9に比べインク吸
収性、転写時の発色が劣る。
【0080】比較例3はインク受理層にラテックス系接
着剤を含有していなかったために、実施例1〜9に比べ
裏抜け防止性、インク吸収性、転写時の発色が劣る。
【0081】比較例4はインク受理層中のラテックス系
接着剤のTgが40℃と、−20℃〜20℃の範囲に入
っていなかったので実施例1〜9に比べインク吸収性、
転写時の発色が劣る。
【0082】比較例5はインク受理層中のラテックス系
接着剤のTgが−40℃と、−20℃〜20℃の範囲に
入っていなかったので実施例1〜9に比べインク吸収
性、転写時の発色が劣る。
【0083】
【発明の効果】昇華性染料を含有するインクを用いて、
インクジェット記録で中間転写媒体を作成し、プリント
媒体に加熱転写するインクジェット昇華転写プリント方
法において、該インクジェット被記録媒体のインク受理
層に少なくともシリカ顔料、水溶性高分子接着剤、ラテ
ックス系接着剤を含有し、該ラテックス系接着剤のガラ
ス転移温度が−20℃〜20℃の範囲であることによっ
て、そのインクジェットプリンターで形成される画像の
インク吸収性がよく、光学濃度の高い転写物が得られ
る。また、インク受理層の裏面に裏塗り層を設けること
によって転写時の昇華染料の飛散が防止され転写機の汚
染が防止される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくともシリカ顔料、水溶
    性接着剤及びラテックス系接着剤を含有するインク受理
    層を設けてなる、インクジェット被記録媒体において、
    該ラテックス系接着剤のガラス転移温度(Tg)が−2
    0℃〜20℃の範囲であることを特徴とする昇華インク
    用インクジェット被記録媒体。
  2. 【請求項2】 該水溶性接着剤がポリビニルアルコール
    であることを特徴とする請求項1記載の昇華インク用イ
    ンクジェット被記録媒体。
  3. 【請求項3】 該シリカ顔料の平均二次粒子径が2μm
    〜6μmであることを特徴とする請求項1,2いずれか
    に記載の昇華インク用インクジェット被記録媒体。
  4. 【請求項4】 該支持体の裏面に、裏塗り層を有するこ
    とを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の昇華イン
    ク用インクジェット被記録媒体。
  5. 【請求項5】 該インク受理層の表面pHが7.1以上
    であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の
    昇華インク用インクジェット被記録媒体。
  6. 【請求項6】 該被記録媒体に、昇華染料を含有するイ
    ンクを用いてインクジェット記録後、任意のプリント媒
    体と重ね合わせて加熱し、該昇華染料をプリント媒体へ
    転写することを特徴とする転写記録方法。
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