JP2002285334A - カーボンナノチューブ成長方法 - Google Patents

カーボンナノチューブ成長方法

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JP2002285334A
JP2002285334A JP2001084315A JP2001084315A JP2002285334A JP 2002285334 A JP2002285334 A JP 2002285334A JP 2001084315 A JP2001084315 A JP 2001084315A JP 2001084315 A JP2001084315 A JP 2001084315A JP 2002285334 A JP2002285334 A JP 2002285334A
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Japan
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silicon substrate
oxide
carbon nanotube
transition metal
catalyst
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JP2001084315A
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Yoshikazu Honma
芳和 本間
Purabuhakaran Kunir
プラブハカラン クニール
Toshiro Ogino
俊郎 荻野
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコン基板上にカーボンナノチューブを成
長する方法を提供する。 【解決手段】 シリコン基板上に触媒の存在下に炭化水
素を反応させ、カーボンナノチューブを成長させるカー
ボンナノチューブ成長方法において、前記触媒は遷移金
属の酸化物であることを特徴とする。 【効果】 遷移金属酸化物を触媒として使用することに
より、シリコン基板上に効率よくカーボンナノチューブ
を成長させることができる。したがって、シリコン基板
の特定の位置にカーボンナノチューブを形成して他のシ
リコン素子と結合する工程に応用することができ、カー
ボンナノチューブの素子応用に多大な進歩をもたらすこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコン基板上に選択
的にカーボンナノチューブを形成するカーボンナノチュ
ーブ成長方法に関する。主な産業上の利用分野は、カー
ボンナノチューブを利用した微細素子の作製である。
【0002】
【従来の技術】カーボンナノチューブは、直径はナノメ
ータスケールでありながら長さは制限を受けない構造を
持ち、機械的および電子物性的に特異な性質を有するこ
とから、様々な分野への応用が検討されている。
【0003】特に、構造や直径によって金属的にも半導
体的にもなることから、ナノサイズの電子素子の構築に
重要な役割を果たすことが期待されている。電子素子へ
の応用を考えた場合、シリコン基板上に位置やサイズを
制御してカーボンナノチューブを形成することが重要に
なる。
【0004】従来のシリコン基板上へのカーボンナノチ
ューブの成長技術は、遷移金属を触媒として炭化水素を
600〜1000℃程度の温度で反応させるCVD(c
hemical vapor deposition)
法が用いられている。これには炭化水素の熱分解のみの
CVD法とプラズマを併用するプラズマCVD法があ
る。
【0005】金属触媒としては鉄、コバルト、ニッケル
やそれらの混合物がよく用いられている。これらの金属
をシリコン基板に蒸着して薄膜を形成し、それを熱処理
することにより微粒子に変えて高温の炭化水素ガスに曝
し、カーボンナノチューブを成長させる。
【0006】また、別の方法で作製したこれらの遷移金
属の微粒子を直接シリコン基板に付着させて、同様に高
温の炭化水素ガスに曝し、カーボンナノチューブを成長
させる。これらの金属触媒がシリカやシリコン酸化膜上
にある場合、カーボンナノチューブが効率よく成長す
る。しかし、直接シリコン基板上に触媒金属を蒸着した
り、触媒微粒子を付着させた場合には、カーボンナノチ
ューブが全く成長しないか、成長してもその確率が極め
て低い。
【0007】電子素子への応用を想定すると、シリコン
基板の特定位置に形成した微粒子触媒から直接ナノチュ
ーブを成長させることが必要である。しかし、従来技術
では酸化物の上でしかカーボンナノチューブが効率よく
成長しないので、シリコン素子との組み合わせに制約を
受けるという問題がある。例えば、酸化物や配線を介さ
ずにシリコンとカーボンナノチューブを直接結合するこ
とができないという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来のカーボ
ンナノチューブ成長方法における上記の問題を解決し、
シリコン基板上にカーボンナノチューブを成長する方法
を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明によるカーボンナノチューブ成長方法は、シ
リコン基板上に触媒の存在下に炭化水素を反応させ、カ
ーボンナノチューブを成長させるカーボンナノチューブ
成長方法において、前記触媒は遷移金属の酸化物である
ことを特徴とする。
【0010】
【作用】シリコン基板上に置かれた遷移金属の酸化物薄
膜や微粒子は、高温、例えば600℃以上の熱処理によ
り還元される。これは、シリコン酸化物の方が遷移金属
酸化物よりも熱力学的に安定であるため、酸素と金属元
素との結合が切れて酸素とシリコンの結合が形成される
ためである。
【0011】このため、還元された遷移金属とシリコン
基板との界面にはシリコン酸化物が形成される。シリコ
ン基板上で遷移金属によるカーボンナノチューブ成長が
起こりにくい原因は明らかではないが、遷移金属とシリ
コン基板との界面におけるシリサイドの形成が関与して
いるものと予想される。遷移金属酸化物を用いた場合に
は、界面での遷移金属元素とシリコンとの反応が新たに
形成されたシリコン酸化膜により抑制されるので、その
上の遷移金属触媒の作用が失われないものと考えられ
る。
【0012】すなわち、遷移金属の酸化物をシリコン基
板に用いると、シリコン酸化物上に遷移金属触媒を用い
た場合と同様な状況を作り出すことができる。しかも、
シリコン酸化物は遷移金属触媒とシリコン基板との間に
自己整合的に形成されるので、予めシリコン基板の酸化
を行ったり部分的にカーボンナノチューブを成長するた
めの酸化膜のパターニングを行う必要がない。
【0013】
【実施例1】具体的な例として、シリコン基板上にカー
ボンナノチューブを形成する条件を図1の工程図を用い
て説明する。すなわち、洗浄等の前処理を行ったシリコ
ン基板に(図1(a))、平均直径が20nmの酸化鉄
(Fe23)微粒子を分散させる。このとき、シリコン
基板の表面の自然酸化膜を残したままでもよいし、前処
理として希フッ酸で酸化膜を除去してもよい(図1
(b))。
【0014】また、硫酸と過酸化水素の混合液等で化学
酸化した薄い酸化膜を形成してもよい。これらの薄い酸
化膜は希ガスあるいは水素雰囲気中で例えば800℃以
上に加熱することにより蒸発させることができる。
【0015】酸化鉄微粒子分散法の一例を以下に述べ
る。適量の酸化鉄微粒子をエチルアルコールに入れ、塊
が残らないようによく撹拌する。この中にシリコン基板
を含浸する。このとき、超音波洗浄器を用いて微粒子の
分散化を促進してもよい。
【0016】次に、酸化鉄微粒子が付着したシリコン基
板を純水で洗浄し、余分な微粒子の塊を除去する(図1
(c))。この後は従来用いられている方法に従ってカ
ーボンナノチューブを成長する(図1(d))。
【0017】ここでは、メタンの熱分解CVDを用いた
例を記述する。酸化鉄微粒子を付着させたシリコン基板
をCVD炉にセットし、アルゴンガスを流しながら成長
温度である900℃まで昇温する。温度が安定したらメ
タンガスあるいはメタンを含んだ混合ガスに切り替え、
カーボンナノチューブの成長を行う。
【0018】酸化鉄微粒子は最初の昇温過程中ないしは
カーボンナノチューブの成長過程の初期に還元されて鉄
の微粒子になっており、触媒として作用する。所定の時
間ナノチューブの成長を行った後、原料ガスを再び希ガ
スに切り替え、降温する。なお、酸化鉄微粒子の代りに
ニッケルやコバルトの酸化物微粒子を用いても、同様な
効果があった。すなわち、本発明によれば、前記触媒と
して、鉄酸化物、コバルト酸化物、ニッケル酸化物より
選択された一種以上の微粒子を良好に用いることができ
る。
【0019】以上の実施例では酸化鉄微粒子を用いた場
合を説明したが、遷移金属の酸化物を薄膜として使用し
た場合にも、同様な効果が期待できる。すなわち、薄膜
の場合にも、高温での熱処理により酸化物が還元されて
遷移金属の微粒子に変化し、金属微粒子とシリコン基板
との界面にシリコン酸化物が選択的に残留する。したが
って、酸化物微粒子を用いた場合と同じ効果が生じる。
【0020】
【発明の効果】以上述べてきたように、遷移金属酸化物
を触媒として使用することにより、シリコン基板上に効
率よくカーボンナノチューブを成長させることができ
る。したがって、シリコン基板の特定の位置にカーボン
ナノチューブを形成して他のシリコン素子と結合する工
程に応用することができ、カーボンナノチューブの素子
応用に多大な進歩をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるカーボンナノチュ
ーブ成長方法の工程図。
【図2】本発明の実施例により形成したシリコン基板上
のカーボンナノチューブの走査電子顕微鏡写真。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻野 俊郎 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 4G046 CA02 CB00 CB09 CC03 CC06 CC08 4K030 AA09 AA22 BA27 CA04 CA12 FA10 JA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒の存在下に炭化水素を反応させ、シリ
    コン基板上にカーボンナノチューブを成長させるカーボ
    ンナノチューブ成長方法において、前記触媒は遷移金属
    の酸化物であることを特徴とするカーボンナノチューブ
    成長方法。
  2. 【請求項2】前記炭化水素は600℃以上の温度で反応
    させることを特徴とする請求項1記載のカーボンナノチ
    ューブ成長方法。
  3. 【請求項3】前記触媒として、鉄酸化物、コバルト酸化
    物、ニッケル酸化物より選択された一種以上の微粒子を
    用いることを特徴とする請求項1または2記載のカーボ
    ンナノチューブ成長方法。
  4. 【請求項4】 前記遷移金属の酸化物をシリコン基板上
    に薄膜として設けることを特徴とする請求項1から3記
    載のいずれかのカーボンナノチューブ成長方法。
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Cited By (5)

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